本発明の撮像装置において、前記制御手段は、前記モード選択手段で前記第2の動作モードが選択されている場合に、前記シーン選択手段における選択内容に応じて、前記撮像手段におけるISO感度の値を変更する構成とすることができる。このような構成とすることにより、使用者においてISO感度の設定を行う必要がなくなるため、操作を簡素化することができるとともに、常に最適な撮影条件を設定することができる。
(実施の形態)
〔1.撮像装置の構成〕
図1は、本実施の形態の撮像装置の外観を示す。図1に示すように、撮像装置1は、デジタル一眼レフカメラで構成され、レリーズボタン11、モードダイヤル12、十字キー13、液晶モニタ(以下LCDと称する)14、切り換えスイッチ15、および光学ビューファインダー(以下OVFと称する)16を備えている。また、撮像装置1は、OVF16で光学的画像を視認可能なOVFモード(第1の動作モード)と、LCD14で電気的画像を視認可能なライブビューモード(第2の動作モード。以下LVモードと称する)とを選択的に移行させることができる。
レリーズボタン11は、使用者による押圧操作を受け付け、使用者によって押圧操作されることでオートフォーカス(以下AFと称する)操作および撮影操作を行うことができる。レリーズボタン11は、半押し操作することで第1のスイッチをオンにすることができ、全押し操作することで第2のスイッチをオンにすることができ、第1のスイッチがオンになることで撮像装置1がAF動作を行い、第2のスイッチがオンになることで撮像装置1が撮影動作を行うように構成されている。
モードダイヤル12は、回転可能に配され、使用者によって回転操作されることで複数の撮影モードの中から所望の撮影モードを選択することができる。図2は、モードダイヤル12の上面の構成を示す。図2に示すように、モードダイヤル12の上面には、各撮影モードを表すマーク12a〜12mが記されている。本実施の形態で選択可能な撮影モードは、プログラムモード(マーク12a)、絞り優先モード(マーク12b)、シャッタースピード優先モード(マーク12c)、マニュアルモード(マーク12d)、カスタムモード(マーク12e)、シーンモード(マーク12f)、夜景人物モード(マーク12g)、スポーツモード(マーク12h)、マクロモード(マーク12i)、風景モード(マーク12j)、人物モード(マーク12k)、およびフルオートモード(12m)である。使用者は、モードダイヤル12を矢印CまたはDに示す方向へ回転操作して、所望の撮影モードに対応するマークを撮像装置1の筐体に記載された基準マーク(不図示)に合わせることによって、撮像装置1は当該マークに対応する撮影モードに移行するように構成されている。モードダイヤル12は、シーン選択手段の一例である。
十字キー13は、上方向ボタン13a、下方向ボタン13b、左方向ボタン13c、右方向ボタン13d、およびセンターボタン13eで構成されている。十字キー13は、例えばLCD14にメニュー画面などを表示している時は、メニュー画面内のカーソルを上下左右方向へ移動させることができ、センターボタン13eを操作することで決定操作などを行うことができる。また、メニュー画面を表示している時以外の時(撮影時など)は、十字キー13を構成している各ボタンそれぞれに、専用の機能を割り当てることもできる。例えば、上方向ボタン13aにISO設定機能を割り当て、下方向ボタン13bにホワイトバランス設定機能を割り当てることができる。
LCD14は、撮像装置1がOVFモードの時は、モードダイヤル12で選択されている撮影モード、各種設定情報、撮影可能な画像の枚数などの情報を表示することができる。また、撮像装置1がLVモードの時は、モードダイヤル12で選択されているモード、各種設定情報、撮影可能な画像の枚数などの情報とともに、撮像装置で撮像されている電気的画像を表示することができる。なお、LCD14に表示する情報は上記に限らない。また、LCD14に表示する情報は、表示可能な全ての情報の中から一部の情報のみを表示してもよいし、表示しないようにしてもよい。また、LCD14は、液晶ディスプレイパネルに限らず、ELディスプレイパネルなどの他の表示素子で構成されていてもよい。LCD14は、表示手段の一例である。
切り換えスイッチ15は、矢印AまたはBに示す方向へスライド操作することで、OVFモードとLVモードとを切り換えることができる。なお、本実施の形態では、2接点のスライドスイッチで構成されているが、押しボタンスイッチやレバー式スイッチなどの他のスイッチで構成されていても良い。切り換えスイッチ15は、モード選択手段の一例である。
OVF16は、覗き込むことで光学的画像を視認することができる。なお、撮像装置1がLVモードの時は、レンズ側から入射する光学的画像は撮像素子に導かれ、OVF16へは導かれないため、OVF16で光学的画像を視認することができない。
図3及び図4は、撮像装置1の内部構成を示す。図3は、撮像装置がOVFモードの時の状態を示し、切り換えスイッチ15(図1参照)をOVF側へスイッチングすることにより図3に示す状態になる。図4は、撮像装置1がLVモードの時の状態を示し、切り換えスイッチ15をLV側へスイッチングすることにより図4に示す状態になる。図3及び図4において、図1に示す構成と同様の構成については、同一番号を付与して説明は省略する。また、図3及び図4に示すように、撮像装置1は、大きく分けてボディ100と交換レンズ200とから構成されている。
ボディ100は、ボディマイコン110、メインミラー121a、サブミラー121b、ミラー駆動部122、シャッター123、シャッター駆動部124、焦点板125、ペンタプリズム126、撮像素子130、AFセンサ132、AEセンサ133(AE:Auto Exposure)、および接眼レンズ136を備えている。
ボディマイコン110は、ボディ100における各種シーケンスを制御する。また、ボディマイコン110は、レンズマイコン210との間で双方向の情報通信を行うことができる。また、ボディマイコン110は、レリーズボタン11またはモードダイヤル12が使用者によって操作されることにより、ボディ100内の各部を動作制御するとともに、レンズマイコン210(後述)に対して制御信号を出力する。また、ボディマイコン110は、撮像素子130から出力される画像信号をデジタル信号である画像データに変換するとともに、ホワイトバランス制御などの各種信号処理を行うことができる。また、ボディマイコン110は、信号処理により得られた画像データを外部メモリーユニット(不図示)に出力することができる。また、ボディマイコン110は、信号処理により得られた画像データをLCD14に出力することができる。また、ボディマイコン110は、ミラー駆動部122及びシャッター駆動部124を駆動制御することができる。また、ボディマイコン110は、AFセンサ132から出力される検出信号に基づき、フォーカスレンズ260を駆動するようレンズマイコン210に命令を出力することができる。
メインミラー121aは、ハーフミラーで構成され、交換レンズ200側から入射する光学的画像を焦点板125側へ反射することができるとともに、サブミラー121b側へ透過することができる。また、メインミラー121aは、ミラー駆動部122によって、図3に示すように光軸L上に位置する状態と、図4に示すように光軸Lから退避した状態とをとることができる。
サブミラー121bは、交換レンズ200側から入射する光学的画像をAFセンサ132側へ反射する。また、サブミラー121bは、ミラー駆動部122によって、図3に示すように光軸L上に位置する状態と、図4に示すように光軸Lから退避した状態とをとることができる。
ミラー駆動部122は、ボディマイコン110からの命令に基づき、メインミラー121a及びサブミラー121bを駆動することができる。
シャッター123は、所定のタイミングで光軸Lを横切るように駆動する先幕123a及び後幕123bで構成されている。シャッター123は、撮像素子130の撮像面に対向する位置に配され、交換レンズ200側から撮像素子130に入射する光学的画像を通過または遮断することができる。
シャッター駆動部124は、ボディマイコン110からの命令に基づき、先幕123a及び後幕123bを駆動することができる。
焦点板125は、メインミラー121aを反射した光学的画像を結像する。
ペンタプリズム126は、焦点板125で結像した光学的画像を内部で反射し、接眼レンズ136側へ導く。OVF16(図1参照)は、本実施の形態では焦点板125、ペンタプリズム126、および接眼レンズ136によって構成され、使用者は接眼レンズ136の外側から光学的画像を視認することができる。
撮像素子130は、交換レンズ200を介して入射する光学的画像を、電気的画像である画像信号に変換して出力することができる。撮像素子130は、CCDイメージセンサーやCMOSイメージセンサーで構成することができる。また、撮像素子130は、撮像手段及び焦点検出手段(山登り方式の場合)の一例である。
AFセンサ132は、サブミラー121bで反射した光学的画像を撮像し、光学的画像の合焦状態を検出することができる。AFセンサ132は、CCDイメージセンサーなどの撮像素子で構成され、本実施の形態ではラインセンサーで構成されている。なお、AFセンサ132は、焦点検出手段(位相差検出方式の場合)の一例である。
AEセンサ133は、焦点板125を透過した光学的画像の一部を検出し、入射している光学的画像の光量を計測することができる。AEセンサ133で計測された光量の情報は、ボディマイコン110に送られる。
交換レンズ200は、レンズマイコン210、対物レンズ220、ズームレンズ230、ズームモータ231、絞り240、ぶれ補正ユニット250、フォーカスレンズ260、およびフォーカスモータ261を備えている。
レンズマイコン210は、ボディマイコン110からの命令に基づき、ズームモータ231、絞り240,ぶれ補正ユニット250、フォーカスモータ261の動作を制御することができる。また、レンズマイコン210は、交換レンズ200のレンズ固有情報が内蔵メモリに書き込まれており、ボディマイコン110からの要求によりレンズ固有情報をボディマイコン110へ送信することができる。なお、レンズ固有情報には、焦点距離の情報や、開放絞り値の情報などが含まれている。
ズームレンズ230は、ズームモータ231からの制御により光軸L方向に駆動可能に配され、光学的画像の拡大または縮小を行うことができる。ズームモータ231は、レンズマイコン240からの命令に基づき、ズームレンズ230を駆動することができる。
絞り240は、光軸Lに略直交する方向へ移動可能な複数枚の羽根を備え、その羽根を光軸Lの中心方向あるいは光軸Lから離れる方向へ移動させて、ズームレンズ230側から手振れ補正ユニット250側へ通過する光量を制御することができる。
ぶれ補正ユニット250は、レンズマイコン210からの制御により、手振れ補正レンズを光軸Lに略直交する方向へ移動させて、光学的画像のぶれを補正するものである。なお、ぶれ補正ユニット250は、必須の構成ではなく、ボディ1側でぶれ検知を行う手段及びぶれ補正ユニット250に相当する構成を備えてもよい。その場合は、例えば撮像素子130を光軸Lに対して直交する方向にシフトさせて、画像のぶれを補正する構成が考えられる。また、ぶれ検出及びぶれ補正を行う手段を備えない構成でもよい。
フォーカスレンズ260は、フォーカスモータ261からの制御に基づき、光軸L方向に移動可能に配され、光軸L方向に移動することにより焦点位置を変えることができる。フォーカスモータ261は、レンズマイコン210からの命令により、フォーカスレンズ260を光軸L方向へ駆動することができる。なお、フォーカスレンズ260及びフォーカスモータ261は、フォーカス制御手段の一例である。
〔2.撮像装置の基本動作〕
〔2−1.OVFモード時の基本動作〕
撮像装置1がOVFモードの時は、図3に示すようにメインミラー121a及びサブミラー121bは光軸L上に位置している。これにより、交換レンズ200を介してボディ110に入射する光学的画像は、メインミラー121aで焦点板125側へ反射するとともに、サブミラー121b側へ透過する。焦点板125に入射する光学的画像は、ペンタプリズム126を介して接眼レンズ136へ導かれるとともに、AEセンサ133へ導かれる。使用者は、OVF16を覗き込むことで、接眼レンズ136を介した光学的画像を視認することができる。また、AEセンサ133は、入射する光学的画像の光量を計測し、その計測結果をボディマイコン110へ送る。
一方、サブミラー121bは、メインミラー121aを透過した光学的画像をAFセンサ132側へ反射する。AFセンサ132は、入射する光学的画像を電気信号に変換し、その電気信号をボディマイコン110へ送る。
次に、レリーズボタン11が半押し操作されると、ボディマイコン110は、AFセンサ132から出力される電気信号に基づきデフォーカス量を算出し、算出したデフォーカス量をレンズマイコン210へ送る。レンズマイコン210は、ボディマイコン110から送られるデフォーカス量に基づき、フォーカスモータ261へ駆動命令を出力する。フォーカスモータ261は、レンズマイコン210の駆動命令に基づきフォーカスレンズ260を光軸L方向へ、デフォーカス量に相当する量を移動させる、これにより、AF動作を行うことができる。
次に、レリーズボタン11が全押し操作されると、ボディマイコン110は、ミラー駆動部122に対して、ミラーを退避するよう命令する。ミラー駆動部122は、ボディマイコン110からの命令に基づき、メインミラー121a及びサブミラー121bを図3に示す状態から図4に示す状態へ移行させる。次に、図4に示すように、ボディマイコン110は、シャッター駆動部124に対してシャッター123を駆動するよう命令する。シャッター駆動部124は、ボディマイコン110からの命令に基づき、先幕123a及び後幕123bを所定のタイミングで光軸Lを横切るように移動させ、撮像素子130に入射する光量を制御する。撮像素子130は、シャッター123を介して入射する光学的画像を電気的画像(以下画像信号と称する)に変換して、ボディマイコン110へ出力する。ボディマイコン110は、撮像素子130から出力される画像信号に対して、YC処理や圧縮処理などの各種信号処理を行い、画像データを生成する。ボディマイコン110は、生成した画像データをLCD14に出力する。LCD14は、ボディマイコン110から出力される画像データに基づく画像を表示する。また、ボディマイコン110は、メモリカードなどの情報媒体(不図示)へ画像データを記録するよう制御する。
ボディマイコン110は、画像の撮影が終われば、再び図3に示す状態になるように各部を制御する。
〔2−2.LVモード時の基本動作〕
撮像装置1がLVモードの時は、図4に示すようにメインミラー121a及びサブミラー121bは光軸Lから退避した位置にある。これにより、交換レンズ200を介してボディ100に入射する光学的画像は、シャッター123を介して撮像素子130に入射している。撮像素子130は、入射する光学的画像を電気的画像に変換して、ボディマイコン110へ画像信号を出力する。ボディマイコン110は、撮像素子130から出力される画像信号をLCD14へ出力する。LCD14は、ボディマイコン110から出力される画像信号に基づき、画像を表示する。すなわち、LCD14には、撮像素子130で撮像中のリアルタイム画像(スルー画像)が表示される。
次に、レリーズボタン11が半押し操作されると、ボディマイコン110は、レンズマイコン210から現在のフォーカスレンズ260の位置情報を取得し、フォーカスレンズ260を光軸L方向へ移動させるようレンズマイコン210に命令する。レンズマイコン210は、ボディマイコン110からの命令により、フォーカスモータ261を制御して、フォーカスレンズ260を光軸L方向へ微小距離移動させる。ボディマイコン110は、フォーカスレンズ260の移動が完了すれば、撮像素子130から出力される電気的画像に基づき、AF検波値を計測するAF検波を行う。AF検波値は、電気的画像のコントラスト評価値に相当する。このようにフォーカスレンズ260の駆動を繰り返し行い、AF検波値が最大となるタイミングでフォーカスレンズ260の駆動を停止させる。これにより、AF動作を行うことができる。
次に、レリーズボタン11が全押し操作されると、ボディマイコン110は、シャッター駆動部124に対してシャッター123を駆動するよう命令する。シャッター駆動部124は、ボディマイコン110からの命令に基づき、先幕123a及び後幕123bを所定のタイミングで光軸Lを横切るように移動させ、撮像素子130に入射する光量を制御する。撮像素子130は、シャッター123を介して入射する光学的画像を電気的画像(以下画像信号と称する)に変換して、ボディマイコン110へ出力する。ボディマイコン110は、撮像素子130から出力される画像信号に対して、YC処理や圧縮処理などの各種信号処理を行い、画像データを生成する。ボディマイコン110は、生成した画像データをLCD14に出力する。LCD14は、ボディマイコン110から出力される画像データに基づく画像を表示する。また、ボディマイコン110は、メモリカードなどの情報媒体(不図示)へ画像データを記録するよう制御する。
〔2−3.各撮影モードにおける動作〕
図5A〜図5Dは、本実施の形態の撮像装置1における撮影モード毎の動作フローを示す。まず、図5Aに示すように、撮像装置1の電源が投入されると、ボディマイコン110はモードダイヤル12(図1及び図2参照)の選択状態を確認する(S1)。
モードダイヤル12において、フルオートモード(図2のマーク12m)が選択されている場合(S1におけるA判断)は、図5Bに示す動作フローへ進む。また、モードダイヤル12において、シーンセレクトモードに含まれる撮影モードが選択されている場合(S1におけるB判断)は、図5Cに示す動作フローへ進む。また、モードダイヤル12において、フルオートモード及びシーンセレクトモード以外の撮影モードが選択されている場合(S1におけるC判断)は、図5Dに示す動作フローへ進む。なお、シーンセレクトモードには、シーンモード(図2のマーク12f)、夜景人物モード(図2のマーク12g)、スポーツモード(図2のマーク12h)、マクロモード(図2のマーク12i)、風景モード(図2のマーク12j)、および人物モード(図2のマーク12k)の各撮影モードが含まれる。したがって、図5Dに示す動作フローへ進むのは、プログラムモード(図2のマーク12a)、絞り優先モード(図2のマーク12b)、シャッタースピード優先モード(図2のマーク12c)、マニュアルモード(図2のマーク12d)、およびカスタムモード(図2のマーク12e)のうちの一つの撮影モードが選択されている時になる。
〔2−3−1.フルオートモードにおける動作〕
図5Bに示すように、撮像装置1がフルオートモードに移行すると(S11)、ボディマイコン110は、切り換えスイッチ15においてOVFモード/LVモードのどちらが選択されているかを確認する。LVモードが選択されている場合はS13に進み、OVFモードが選択されている場合はS16に進む(S12)。
切り換えスイッチ15においてLVモードが選択されている場合は、I−ISO機能をオンに設定する(S13)。ここで、I−ISO機能(I-ISO:Intelligent-International Organization for Standardization)とは、撮像装置1において、その時の撮影シーンに適したISO感度に自動的に設定を行う機能である。また、本ステップでは、ISO機能の設定がI−ISOに固定され、使用者によるISO感度の任意設定を禁止するよう制御する。本実施の形態では、十字キー13の上方向ボタン13aにISO感度の任意設定機能を割り当てているが、本ステップにおける処理が行われることにより上方向ボタン13aの操作を無効にしている。
次に、ボディマイコン110は、AF方式の選択内容を確認する。本実施の形態では、OVFモードでは位相差検出方式によるAF制御を行うように構成されているが、LVモードでは位相差検出方式と山登り方式とを使用者が選択可能に構成されている。図8及び図9は、LVモードにおけるAF方式の選択を行うことができる画面表示を示す。図8及び図9に示すようなメニュー画面をLCD14に表示させ、十字キー13の上方向ボタン13aまたは下方向ボタン13bを操作してカーソル83をマーク81または82に合わせ、センターボタン13eを操作することで、所望のAF方式を選択することができる。図8は山登り方式が選択されている状態で、図9は位相差検出方式が選択されている状態を示す。山登り方式が選択されている場合はS15に進み、位相差検出方式が選択されている場合はS16に進む(S14)。
次に、ボディマイコン110は、AF方式として山登り方式が選択されている場合は、顔認識AF及び顔中心AEの機能をオンにする(S15)。なお、フルオートモードにおいて山登り方式でAF制御を行う場合は、顔認識AF及び顔中心AEの機能がオンに固定され、使用者による操作によってこのオン状態を解除することはできない。
ここで、顔認識AFとは、撮像素子130で撮像されている画像中に、人物の顔が存在するか否かを目や口などの存在に基づき判断し、もし画像中に人物の顔が存在する場合はその顔に対してピントが合うようにAF制御を行う機能である。また、顔中心AEとは、画像中に人物の顔が存在する場合に、その顔部分の画像の明るさが最適になるように絞り240の絞り値を自動制御する機能である。すなわち、顔部分の明るさを中心に、画像全体の明るさを調整する機能である。
一方、ボディマイコン110は、切り換えスイッチ15においてOVFモードが選択されている場合(S12)、あるいはLVモードにおいて位相差検出方式の測距方式が選択されている場合(S14)は、顔認識AF及び顔中心AEの機能をオフにする。なお、位相差検出方式でAF制御を行う場合は、メインミラー121a及びサブミラー121bが図3に示すように光軸L上に位置しているため、撮像素子130に光学的画像が入射せず、したがって顔認識AF及び顔中心AEの機能をオンにすることはできない(S16)。
なお、フルオートモードにおける切り換えスイッチ15の設定(OVFモードまたはLVモード)、AF方式、I−ISO機能の設定についてまとめたものを(表1)に示す。なお、(表1)のI−ISO機能の設定内容における「固定」とは、設定内容をI−ISO機能オンに固定するという意味であり、ISO感度の値を固定するという意味ではない。
〔2−3−2.シーンセレクトモードにおける動作〕
図5Bに示すように、撮像装置1がシーンセレクトモードに含まれる撮影モードのうちの1つの撮影モードに移行すると(S21)、ボディマイコン110は、切り換えスイッチ15においてOVFモード/LVモードのどちらが選択されているかを確認する。LVモードが選択されている場合はS23に進み、OVFモードが選択されている場合はS28に進む(S22)。
次に、切り換えスイッチ15においてLVモードが選択されている場合は、I−ISO機能をオンに設定する(S23)。また、本ステップでは、ISO機能の設定がI−ISOに固定され、使用者によるISO感度の任意設定を禁止するよう制御する。本実施の形態では、十字キー13の上方向ボタン13aにISO感度の任意設定機能を割り当てているが、本ステップにおける処理が行われることにより上方向ボタン13aの操作を無効にしている。
次に、ボディマイコン110は、AF方式の設定内容を確認する。本実施の形態では、OVFモードでは位相差検出方式によるAF制御を行うように構成されているが、LVモードでは位相差検出方式と山登り方式とを使用者が選択可能に構成されている。AF方式の選択は、例えばLCD14にメニュー画面を表示させ、十字キー13を操作することで選択可能である。山登り方式が選択されている場合はS25に進み、位相差検出方式が選択されている場合はS28に進む(S24)。
次に、ボディマイコン110は、AF方式として山登り方式が選択されている場合は、モードダイヤル12で選択されている撮影モードが人物撮影関連の撮影モードか否かを判断する。本実施の形態において、人物撮影関連の撮影モードには、人物モード(図2のマーク12k)、夜景人物モード(図2のマーク12g)、および赤ちゃん撮影モードが含まれる。赤ちゃん撮影モードは、モードダイヤル12でシーンモード(図2のマーク12f)を選択した際にLCD14に表示される各種シーンモードの中から選択が可能な撮影モードである。人物撮影関連の撮影モードが選択されている場合はS26に進み、それ以外の場合はS27に進む(S25)。
次に、人物関連の撮影モードが選択されている場合は、顔認識AF及び顔中心AEの機能オンを初期設定の状態にする(S26)。すなわち、顔認識AF及び顔中心AEの機能は、撮像装置1の電源を投入する度にオンに自動設定される。その後は、所定の操作を行うことにより、顔認識AF及び顔中心AEの機能をオフ(AFエリア選択)または再度オンにすることができる。
また、S25における判定処理において、人物撮影関連以外の撮影モードが選択されている場合は、顔認識AF及び顔中心AEの機能を設定可能な状態にする(S27)。すなわち、顔認識AF及び顔中心AEの機能は、撮像装置1の電源を投入する度に、従前にされた状態(従前に選択されたAFエリア)に自動設定される。その後は、所定の操作を行うことにより、AFエリアを変更したり、顔認識AF及び顔中心AEの機能をオンにすることができる。
ここで、S26またはS27に示す設定が行われた後、AF制御を行う際のAFエリアを選択することができる。図6は、AFエリアを選択するための画面表示である。ボディマイコン110は、S26またはS27に示す状態の時に十字キー13の右方向ボタン13dが操作されることで、LCD14に図6に示す表示を行う。本実施の形態の撮像装置1で設定可能なAFエリアは、画像を3×3の9個のエリアに分割してそのうちのいずれか1カ所のエリアにおいて合焦を行う9点エリア(マーク62)と、画像の中心エリアとその周囲の4個のエリアのうちのいずれか1カ所のエリアにおいて合焦を行う5点エリア(マーク63)と、画像の中心エリアのみにおいて合焦を行う1点エリア(マーク64)と、画像における人物の顔の認識動作を行い、人物の顔を認識した際にその顔に対して合焦を行う顔認識AF(マーク61)とがある。図6に示す表示を行っている状態で、十字キー13の左方向ボタン13cまたは右方向ボタン13dを操作することで、カーソル65を左右に移動させることができ、設定したいAFエリアに対応するマークにカーソル65を合わせた状態で、センターボタン13eを操作することで、AFエリアを決定することができる。なお、S26においては初期設定として顔認識AF及び顔中心AEの機能がオンになり、S27においては従前のAFエリア選択が維持されるが、上記のようにAFエリア選択操作を行うことで、所望のAFエリアを選択したり、顔認識AF及び顔中心AEの機能をオンにしたりすることができる。
なお、図6に示すAFエリアの選択は、山登り方式のAF制御を行う際にのみ行うことができる。位相差検出方式のAF制御における設定は、例えば図7に示す表示において行うことができる。図7は、LCD14に表示可能な位相差検出方式の設定画面である。図7に示すように、位相差検出方式の設定画面では、中央フレーム72と左フレーム73と右フレーム74とから構成されるAFフレーム71が表示されている。この状態で十字キー13の左方向ボタン13cまたは右方向ボタン13dを操作することで、表示されている中央フレーム72と左フレーム73と右フレーム74のうちのいずれか1つまたは全部が着色表示や点滅表示などに切り替わる。これにより、AF時に画像の中央に合焦する中央設定(例えば中央フレーム72のみが着色表示)、AF時に画像の中心から左右にずれた位置に合焦する左右設定(例えば左フレーム73または右フレーム74のみが着色表示)、AF時に画像の中央、左、右の3点のうちいずれかに合焦する自動設定(例えばAFフレーム71が全て着色表示)のいずれかに設定を行うことができる。
また、S22の判定処理においてOVFモードが選択されていると判定された場合、あるいはS24の判定処理において位相差検出方式が選択されていると判定された場合は、顔認識AF及び顔中心AEを設定不可とする(S28)。なお、位相差検出方式でAF制御を行う場合は、メインミラー121a及びサブミラー121bが図3に示すように光軸L上に位置しているため、撮像素子130に光学的画像が入射せず、したがって顔認識AF及び顔中心AEの機能をオンにすることはできない。
なお、シーンセレクトモードにおけるファインダー設定(OVFモードまたはLVモード)、AF方式、I−ISO機能の設定についてまとめたものを(表2)及び(表3)に示す。(表2)は人物撮影関連のシーンセレクトモードにおける設定情報である。(表3)は人物撮影関連以外のシーンセレクトモードにおける設定情報である。なお、(表2)及び(表3)のI−ISO機能の設定内容における「固定」とは、設定内容をI−ISO機能オンに固定するという意味であり、ISO感度の値を固定するという意味ではない。
〔2−3−3.その他のモードにおける動作〕
図5Dに示すように、撮像装置1がフルオートモード及びシーンセレクトモード以外のモードに移行すると(S31)、ボディマイコン110は、切り換えスイッチ15においてOVFモード/LVモードのどちらが選択されているかを確認する。LVモードが選択されている場合はS33に進み、OVFモードが選択されている場合はS36に進む(S32)。
切り換えスイッチ15においてLVモードが選択されている場合は、I−ISO機能をオンに設定可能である(S33)。
ここで、ISO感度の値は、任意の値に設定することができる。図10はLCD14に表示されるISO感度選択画面を示す。本実施の形態では、十字キー13の上方向ボタン13aを操作することで、図10に示す画面を表示させることができる。本実施の形態では、図10に示すようにISO感度の設定をAUTO(マーク91)、I−ISO(マーク92)、ISO100相当(マーク93)、ISO200相当(マーク94)、ISO400相当(マーク95)、ISO800相当(マーク96)の中から選択することができる。所望のISO感度を選択するには、十字キー13の左方向ボタン13cまたは右方向ボタン13dを操作して、画面中のカーソル97を左方向または右方向へ移動させ、所望のISO感度の設定のマークにカーソル97を合わせた状態でセンターボタン13eを操作することで、ISO感度の設定を確定することができる。なお、図11は、OVFモードの時に、十字キー13の上方向ボタン13aを操作した際に表示されるISO感度選択画面である。OVFモードの時は、I−ISOが選択できないようになっている。
次に、ボディマイコン110は、AF方式の選択内容を確認する。本実施の形態では、OVFモードでは位相差検出方式によるAF制御を行うように構成されているが、LVモードでは位相差検出方式と山登り方式とを使用者が選択可能に構成されている。山登り方式が選択されている場合はS35に進み、位相差検出方式が選択されている場合はS36に進む(S34)。
次に、ボディマイコン110は、AF方式として山登り方式が選択されている場合は、顔認識AF及び顔中心AEの機能を設定可能な状態にする(S35)。すなわち、顔認識AF及び顔中心AEの機能は、撮像装置1の電源を投入する度に、従前にされた状態(選択されたAFエリア)に自動設定される。その後は、所定の操作を行うことにより顔認識AF及び顔中心AEの機能をオフまたはオンにすることができる。
一方、ボディマイコン110は、切り換えスイッチ15においてOVFモードが選択されている場合(S32)、あるいはLVモードにおいて位相差検出方式のAF方式が選択されている場合(S34)は、顔認識AF及び顔中心AEの機能を設定不可とする(S36)。なお、位相差検出方式でAF制御を行う場合は、メインミラー121a及びサブミラー121bが図3に示すように光軸L上に位置しているため、撮像素子130に光学的画像が入射せず、したがって顔認識AF及び顔中心AEの機能をオンにすることはできない。
なお、その他のモードにおける切り換えスイッチ15の設定(OVFモードまたはLVモード)、AF方式、I−ISO機能の設定についてまとめたものを(表4)に示す。なお、(表4)のI−ISO機能の設定内容における「固定」とは、設定内容をI−ISO機能オンに固定するという意味であり、ISO感度の値を固定するという意味ではない。
〔3.実施の形態の効果、他〕
本実施の形態によれば、モードダイヤル12を操作して選択される撮影モードと、選択されるAF方式とに基づいて、顔認識機能やI−ISOの設定を自動的に行う構成としたことにより、使用者における面倒な設定が不要となり、使い勝手を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、切り換えスイッチ15を操作してLVモードに移行させることにより、顔認識AFの動作をオンにする構成としたが、LCD14に表示されるメニュー画面などで顔認識AFの動作をオンにすることにより、LVモードに移行させる構成としてもよい。
また、本実施の形態では、図6に示すAFエリア選択画面において顔認識AF(マーク61)を選択することにより、AF方式が山登り方式に自動設定される構成としてもよい。
また、本実施の形態では、切り換えスイッチ15を操作してLVモードに移行させることにより、I−ISOの動作をオンにする構成としたが、LCD14に表示されるメニュー画面などでI−ISOの動作をオンにすることにより、LVモードに移行させる構成としてもよい。