JP2009052303A - 流量調整マス、雨水貯留浸透システム及び雨水貯留浸透方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ピーク時において容量が減少しないうえに、地下水を涵養することができる流量調整マスを提供する。
【解決手段】雨水貯留浸透槽2に接続される流量調整マス1である。
そして、雨水が流入する流入口11と、前記雨水貯留浸透槽2の下部と接続される下部接続口12と、前記雨水貯留浸透槽2の上部と接続される上部接続口13と、前記下部接続口12と前記上部接続口13との中間の高さに位置して下水施設と接続される放流口14と、を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】雨水貯留浸透槽2に接続される流量調整マス1である。
そして、雨水が流入する流入口11と、前記雨水貯留浸透槽2の下部と接続される下部接続口12と、前記雨水貯留浸透槽2の上部と接続される上部接続口13と、前記下部接続口12と前記上部接続口13との中間の高さに位置して下水施設と接続される放流口14と、を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、雨水貯留浸透槽に接続される流量調整マスと、この流量調整マスを備える雨水貯留浸透システムと、雨水貯留浸透方法と、に関するものである。
近年、浸水被害の低減や地下水の涵養のために雨水貯留浸透槽が設置されることが多くなっている。
この雨水貯留浸透槽には、大きく分けて浸透タイプと貯留タイプの2つの型式がある。
このうち、浸透タイプは、浸透槽に貯めた雨水を地下に浸透させるもので、公共の下水施設に放流される雨水の量を低減する効果がある。加えて、浸透により地下水を涵養する効果があるため、水環境を改善するという側面からも改めて見直されている。
また、貯留タイプは、貯留槽内に一時的に雨水を貯めて、下水施設に放流可能な流量だけを少しずつ放流するため、大雨時の下水施設の負荷を平準化して浸水被害を低減する効果がある。
上記したような雨水貯留浸透槽として、例えば特許文献1では、貯留部内に縦横に敷設される充填部材が、充填部材どうしを連結する連結部と雨水を流す傾斜板部とを備える構成が開示されている。
したがって、この傾斜板部があることによって雨水とともに流下する砂や汚泥に作用する重力によって、砂や汚泥を所定の場所に誘導して堆積させて、バキュームなどで吸い出すことができ、維持管理に優れた雨水貯留浸透槽を提供可能としている。
特許第3660917号公報
しかしながら、上記した浸透タイプでは、雨水を排出する手段が地盤への浸透のみであるため、排出量が地盤の浸透係数や浸透槽の大きさなどによって決定されることとなる。
したがって、浸透能力を超える強い降雨があった場合、浸透槽の内部の水位が上昇してしまい、降雨のピーク時にはすでに残りの容量が少なくなっており、十分な貯留効果が発揮できない場合があった。
また、貯留タイプでは、下水施設に放流可能な場合には少雨であっても放流してしまうため、弱い雨が降っても地下水を涵養することはできなかった。
そこで、本発明は、ピーク時において容量が減少しないうえに、地下水を涵養することができる流量調整マスと、雨水貯留浸透システムと、雨水貯留浸透方法と、を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の流量調整マスは、雨水貯留浸透槽に接続される流量調整マスであって、雨水が流入する流入口と、前記雨水貯留浸透槽と接続される下部接続口と、前記雨水貯留浸透槽の上部と接続される上部接続口と、前記下部接続口と前記上部接続口との中間の高さに位置して下水施設と接続される放流口と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の雨水貯留浸透システムは、流量調整マスと雨水貯留浸透槽とを備える雨水貯留浸透システムであって、前記下部接続口と前記雨水貯留浸透槽とを接続する下部接続管の流量が、前記雨水貯留浸透槽の浸透量以下となるように形成されることを特徴とする。
上記の下部接続管の管径Drは、雨水貯留浸透槽の浸透量Qs、下部接続管の流量Qr、流出係数c、下部接続管の断面積ar、重力加速度g、流入口から下部接続口までの高さhr、対策に必要な時間tに関して、Qs>=Qr、Qr=c×ar×((2×g×hr)0.5)×t、ar=(π×Dr 2)/4、のすべてを満たすように計算することができる。
さらに、前記放流口と前記下水施設とを接続する放流管の流量が、前記下水施設の許容放流量以下となるように形成することができる。
上記の放流管の管径Doutは、下水施設の許容放流量Qa、放流管の流量Qout、流出係数c、放流管の断面積aout、重力加速度g、流入口から放流口までの高さhout、対策に必要な時間tに関して、Qa>=Qout、Qout=c×aout×((2×g×hout)0.5)×t、aout=(π×Dout 2)/4、のすべてを満たすように計算することができる。
そして、前記雨水貯留浸透槽は、該雨水貯留浸透槽の容量を超えた雨水を下水施設へ放流するオーバーフロー管を備えることができる。
また、前記上部接続口と前記雨水貯留浸透槽とを接続する上部接続管は、前記雨水貯留浸透槽の上面に接続されるものであってもよい。
さらに、前記流量調整マスは前記雨水貯留浸透槽に載置されるとともに、前記下部接続管は前記雨水貯留浸透槽の上面に接続されるものであってもよい。
そして、本発明の雨水貯留浸透方法は、雨水貯留浸透槽に雨水を貯留するとともに、貯留された雨水を地盤へ浸透させる雨水貯留浸透方法であって、降雨があった場合には雨水を前記雨水貯留浸透槽から地盤へ浸透させ、降雨強度が増加した場合には増加した分の雨水を下水施設へ放流させ、さらに降雨強度が増加した場合には増加した分の雨水を前記雨水貯留浸透槽に貯留させることを特徴とする。
このように、本発明の流量調整マスは、雨水が流入する流入口と、雨水貯留浸透槽と接続される下部接続口と、雨水貯留浸透槽の上部と接続される上部接続口と、下部接続口と上部接続口との中間の高さに位置して下水施設と接続される放流口と、を備えている。
したがって、放流口を通じて雨水を放流することで、ピーク時において容量が減少していない状態で上部接続口を通じて雨水を貯留できるうえに、下部接続口を通じて雨水を地盤内に浸透させることで、地下水を涵養することができる。
また、本発明の雨水貯留浸透システムは、下部接続口と雨水貯留浸透槽とを接続する下部接続管の流量が、雨水貯留浸透槽の浸透量以下となるように形成されている。
したがって、雨水貯留浸透槽の浸透量を超える雨水が雨水貯留浸透槽に流入しないことで、雨水貯留浸透槽に一定量以上の雨水が貯留されることはないため、ピーク時にも所定の容量を確保することができる。
この下部接続管の管径Drは、Qs>=Qr、Qr=c×ar×((2×g×hr)0.5)×t、ar=(π×Dr 2)/4、のすべてを満たすように計算することで、雨水貯留浸透槽の浸透量を超える雨水が雨水貯留浸透槽に流入しないようになる。
さらに、放流口と下水施設とを接続する放流管の流量が、下水施設の許容放流量以下となるように形成されることで、下水施設に過大な負荷をかけることがなくなるうえに、許容放流量を超えた雨水を雨水貯留浸透槽に貯留することができる。
この放流管の管径Doutは、Qa>=Qout、Qout=c×aout×((2×g×hout)0.5)×t、aout=(π×Dout 2)/4、のすべてを満たすように計算することで、下水施設に過大な負荷をかけることがなくなるうえに、許容放流量を超えた雨水を雨水貯留浸透槽に貯留することができる。
そして、雨水貯留浸透槽は、この雨水貯留浸透槽の容量を超えた雨水を下水施設へ放流するオーバーフロー管を備えることで、この雨水貯留浸透槽に過大な水圧が作用することを防止できる。
また、上部接続口と雨水貯留浸透槽とを接続する上部接続管は、雨水貯留浸透槽の上面に接続されることで、雨水が逆流することがなくなり、雨水貯留浸透槽に余裕高さを設ける必要がないため、雨水貯留浸透槽の容量を大きくとることができる。
さらに、流量調整マスは雨水貯留浸透槽に載置されるとともに、下部接続管は雨水貯留浸透槽の上面に接続されることで、設置に必要な面積を少なくすることができる。
そして、本発明の雨水貯留浸透方法は、降雨があった場合には雨水を雨水貯留浸透槽から地盤へ浸透させ、降雨強度が増加した場合には増加した分の雨水を下水施設へ放流させ、さらに降雨強度が増加した場合には増加した分の雨水を雨水貯留浸透槽に貯留させる。
したがって、雨水を放流することで降雨強度のピーク時において容量が減少していない状態で雨水を貯留できるうえに、雨水を地盤内に浸透させることで地下水を涵養することができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、図2を用いて流量調整マス1を備える雨水貯留浸透システムSの全体構成を説明する。
本実施の形態の雨水貯留浸透システムSは、図2に示すように、流量調整マス1と、雨水貯留浸透槽2と、を備えている。
この流量調整マス1は、図1,4に示すように、樹脂などによって円筒状に形成されるもので、円筒の底が設けられた一端を下にし、蓋が設けられた他端を上にして地盤4の中に立てられるようにして埋設されている。
そして、本実施の形態の流量調整マス1は、雨水が流入する流入口11と、雨水貯留浸透槽2に接続される下部接続口12と、雨水貯留浸透槽2の上部に接続される上部接続口13と、雨水を下水施設としての下水道5に放流する放流口14と、を備えている。
この流入口11は、流量調整マス1の上部の側面に、円形の孔として設けられており、後述する流入管31を嵌挿できるように外側に円環状の接合受口を有している。
また、下部接続口12は、流量調整マス1の下部の側面に、円形の孔として設けられており、後述する下部接続管32を嵌挿できるように外側に円環状の接合受口を有している。そして、この下部接続口12の管底よりもさらに下には、泥などを溜めておく泥溜部15が形成されている。
さらに、上部接続口13は、流量調整マス1の側面において、上記の流入口11と略同一の高さに、流入口11と向かい合う反対側の位置に、円形の孔として設けられており、後述する上部接続管33を嵌挿できるように外側に円環状の接合受口を有している。
そして、放流口14は、流量調整マス1の側面において、上記の下部接続口12の高さと上部接続口13の高さとの中間の高さに位置して、円形の孔として設けられており、後述する放流管34を嵌挿できるように円環状の接合受口を有している。
また、雨水貯留浸透槽2は、図2に示すように、充填材21,・・・を敷き並べて、全体を透水シート22で覆うことで主に形成されるもので、一方の端部に上記した流量調整マス1を備えるとともに、他方の端部に点検孔としての排水マス7を備えている。
この充填材21は、図3に示すように、樹脂によって形成されるもので、底板部210と、連結部211,・・・と、傾斜板部212と、連結部213,・・・と、天板部214と、を備えている。
なお、図3においては、説明の便宜のために、傾斜板部212を1つだけ用いる場合を示しているが、通常は、傾斜板部212は連結部211,・・・を介して複数重ね合わされて全体として所定の高さに形成される。
また、傾斜板部212は、中央に水平面から傾斜する平面部を有するもので、この傾斜によって、雨水とともに泥などを一定方向に誘導することで溜まった泥などを除去するメンテナンス性を良好にしたものである。
そして、この傾斜板部212の四隅の下方には連結部211,・・・が嵌挿されるとともに、四隅の上方には別の連結部213,・・・が嵌挿されており、それぞれ底板部210と天板部214とを連結している。
したがって、この充填材21は、地表面に載荷された鉛直荷重を支持しつつ、部材間に有する空隙に雨水を貯留することができるように形成されている。
さらに、透水シート22は、ポリエステル系の不織布などによって、雨水貯留浸透槽2の全体を覆うことで、貯留された雨水を地盤4へ浸透させるように形成されている。
また、排水マス7には、上記した流量調整マス1に設けられた上部接続口13と略同一の高さに、下水施設としての下水道5につながるオーバーフロー管35が接続されている。
そして、本実施の形態の雨水貯留浸透システムSでは、図2に示すように、流量調整マス1に、道路61から側溝62を通じて雨水を流入させる流入管31が接続されている。さらに、図1,4に示すように、流量調整マス1と雨水貯留浸透槽2とが、下部接続管32と、上部接続管33と、によって接続されている。加えて、雨水貯留浸透槽2と下水施設としての下水道5とが、放流管34と、オーバーフロー管35と、によって接続されている。
この流入管31は、塩化ビニルなどの樹脂によって円筒状に形成されるもので、流量調整マス1の上部に設けた流入口11と道路61の脇の側溝62とを接続している。
同様に、下部接続管32は、塩化ビニルなどの樹脂によって円筒状に形成されるもので、流量調整マス1の下部に設けた下部接続口12と雨水貯留浸透槽2の下部とを接続している。
さらに、下部接続管32の管径Drは、流入管31の管径Dinと比べて小さく形成され、いわゆるオリフィスとなっている。したがって、雨が強く降って流入管31から流量調整マス1への流入量Qinが多いときには、雨水貯留浸透槽2への下部接続管32からの流入量Qrは一定量に制限される。
後述するように、この下部接続管32の管径Drは、流量調製マス1の水面から下部接続口12の管底までの高さhrや雨水貯留浸透槽2の地盤4への浸透量Qs1などを用いて計算される。
また、上部接続管33は、塩化ビニルなどの樹脂によって円筒状に形成されるもので、流量調整マス1の上部に設けた下部接続口13と雨水貯留浸透槽2の上部とを接続している。
この上部接続管33の管径Djは、流入管31の管径Dinと略同一に形成され、いわゆるオリフィスとなっている。したがって、雨が強く降って流入管31から流量調整マス1への流入量Qinが多いときでも、雨水貯留浸透槽2への上部接続管33からの流入量Qjが制限されることはない。
さらに、放流管34は、塩化ビニルなどの樹脂によって円筒状に形成されるもので、流量調整マス1に設けた放流口14と下水施設としての下水道5とを接続している。
この放流管34の管径Doutは、流入管31の管径Dinと比べて小さく形成されている。したがって、後述するように、雨が強く降って流入管31から流量調整マス1への流入量Qinが多いときには、下水道5への放流管34からの放流量Qoutは一定量に制限されて、下水道5の許容放流量Qa以下とすることができる。
後述するように、この放流管34の管径Doutは、流量調製マス1の水面から放流口14の管底までの高さhoutや下水施設の許容放流量Qaなどを用いて計算される。
また、オーバーフロー管35は、塩化ビニルなどの樹脂によって円筒状に形成されるもので、排水マス7と下水施設としての下水道5とを接続している。
そして、このオーバーフロー管35の管径Dvは、上部接続管33の管径Djと略同一とされて、雨水貯留浸透槽2から溢れた雨水のすべてを確実に下水道5へ放流できるように形成されている。
次に、上記した雨水貯留浸透槽2の必要貯留容量Vの計算方法について説明する。本実施の形態の雨水貯留浸透槽2の必要貯留容量Vは、次式によって計算することができる。
(式1) V=(Qin−Qa−Qs1)×t+Vs
ここにおいて、Qinは流量調整マス1への流入量、Qaは下水施設への許容放流量、Qs1は下部接続管32の管底から雨水貯留浸透槽2の底までの高さh1のときの地盤4への浸透量、tは対策に必要な時間、Vsは下部接続管32の管底から雨水貯留浸透槽2の底までの高さh1のときの貯留容量である。
(式1) V=(Qin−Qa−Qs1)×t+Vs
ここにおいて、Qinは流量調整マス1への流入量、Qaは下水施設への許容放流量、Qs1は下部接続管32の管底から雨水貯留浸透槽2の底までの高さh1のときの地盤4への浸透量、tは対策に必要な時間、Vsは下部接続管32の管底から雨水貯留浸透槽2の底までの高さh1のときの貯留容量である。
これに対して、従来のタイプの必要貯留容量V1,V2は、次式によって計算することができる。
(式2) 貯留タイプ V1=(Qin−Qa)×t
(式3) 浸透タイプ V2=(Qin−Qs1)×t
これらの(式1)と(式2),(式3)とを比較すると、(式1)において高さh1のときの貯留容量Vsが小さければ、下水施設への許容放流量Qaの分と浸透量Qs1の分との両方を差し引くことができるため、必要貯留容量Vを小さくすることができる。
(式2) 貯留タイプ V1=(Qin−Qa)×t
(式3) 浸透タイプ V2=(Qin−Qs1)×t
これらの(式1)と(式2),(式3)とを比較すると、(式1)において高さh1のときの貯留容量Vsが小さければ、下水施設への許容放流量Qaの分と浸透量Qs1の分との両方を差し引くことができるため、必要貯留容量Vを小さくすることができる。
そして、この貯留容量Vsは、高さh1と雨水貯留浸透槽2の平面積W×Lとによって計算することができるが、通常の場合、雨水貯留浸透槽2の全体容量と比べて小さく設定される。
したがって、通常の場合、本実施の形態では、従来のいずれのタイプの必要貯留容量V1,V2と比べても、同一の流入量Qinを貯留浸透することが可能な必要貯留容量Vを小さくすることができる。
次に、本実施の形態の雨水貯留システムSの下部接続管32の管径Drを計算する方法について説明する。本実施の形態の下部接続管32の管径Drは、次式を満たすように設定される。
(式4) Qs1>=Qr
(式5) Qr=c×ar×((2×g×hr)0.5)×t
(式6) ar=(π×Dr 2)/4
ここにおいて、雨水貯留浸透槽2の浸透量QsとしてのQs1は水位が高さh1のときの浸透量、Qrは雨水貯留浸透槽2への下部接続管32からの流入量である。また、cは流出係数、arは下部接続管32の断面積、gは重力加速度、hrは流入管31の管底から下部接続管32の管底までの高さ、tは対策に必要な時間である。
(式4) Qs1>=Qr
(式5) Qr=c×ar×((2×g×hr)0.5)×t
(式6) ar=(π×Dr 2)/4
ここにおいて、雨水貯留浸透槽2の浸透量QsとしてのQs1は水位が高さh1のときの浸透量、Qrは雨水貯留浸透槽2への下部接続管32からの流入量である。また、cは流出係数、arは下部接続管32の断面積、gは重力加速度、hrは流入管31の管底から下部接続管32の管底までの高さ、tは対策に必要な時間である。
これらの係数のうち、浸透量Qs1については、地盤4の透水係数や雨水貯留浸透槽2の平面積W×Lや水位の高さh1などを用いて計算することができる。
そして、この(式4),(式5),(式6)のすべてを満たすように管径Drを決めてやることで、流量調整マス1内の水位が高さhrのときの流入量Qrが、雨水貯留浸透槽2の水位高さh1のときの浸透量Qs1を超えないように計算されることとなる。
つまり、地盤4の透水性が良好な場合には、浸透量Qs1が大きくなり、(式4)を満たす流入量Qrも大きく設定できることで、(式5)における下部接続管32の断面積arを大きく設定できるため、(式6)の下部接続管32の管径Drも大きくとることができる。
逆に、地盤4の透水性が悪い場合には、浸透量Qs1が小さくなり、(式4)を満たす流入量Qrも小さくなることで、(式5)における下部接続管32の断面積arも小さくなるため、(式6)の下部接続管32の管径Drも小さくなってしまうこととなる。
ただし、地盤4の透水性が悪い場合でも、(式1)において、下水施設への許容放流量Qaの分と浸透量Qs1の分との両方を差し引くことができるため、従来と比べて雨水貯留浸透槽2の必要貯留容量Vを小さくすることは可能である。
ここにおいて、下部接続管32の管径Drを絞る位置としては、雨水貯留浸透槽2の側でも構わないが、泥が溜まることなどのメンテナンス性を考慮すると、本実施の形態で説明したように流量調整マス1の側で絞っておくことが好ましい。
なお、放流管34の管径Doutも上記と略同様の計算方法によって計算されるため、以下に式のみを示して説明は省略する。
(式7) Qa>=Qout
(式8) Qout=c×aout×((2×g×hout)0.5)×t
(式9) aout=(π×Dout 2)/4
ここにおいて、Qaは下水施設としての下水道5の許容放流量であり、Qoutは下水施設としての下水道5への放流管34からの放流量である。
(式7) Qa>=Qout
(式8) Qout=c×aout×((2×g×hout)0.5)×t
(式9) aout=(π×Dout 2)/4
ここにおいて、Qaは下水施設としての下水道5の許容放流量であり、Qoutは下水施設としての下水道5への放流管34からの放流量である。
次に、本実施の形態の流量調整マス1を備える雨水貯留浸透システムSの作用について説明する。
このように、本実施の形態の流量調整マス1は、雨水が流入する流入口11と、雨水貯留浸透槽2の下部に接続される下部接続口12と、雨水貯留浸透槽2の上部に接続される上部接続口13と、下部接続口12と上部接続口13との中間の高さに位置して雨水を下水施設としての下水道5に放流する放流口14と、を備えている。
そして、図2に示すように、雨が降った際には、道路61から側溝62に流れ込んだ雨水が流入管31を通じて、流入口11から流量調整マス1へ流入する。
したがって、単位時間当りの降雨量である降雨強度が弱い場合には、図1に示すように、下部接続口12を通じて雨水を雨水貯留浸透槽2に流入させ、地盤4に浸透させることができる。
さらに、降雨強度が増加した場合には、下部接続口12を通じて雨水を雨水貯留浸透槽2に流入させ、下部接続口12から流入することができない残りの雨水は放流口14を通じて下水施設としての下水道5へ放流することができる。
そして、降雨強度がさらに増加した場合には、下部接続口12を通じて雨水を雨水貯留浸透槽2に流入させ、下部接続口12から流入することができない残りの雨水の一部は放流口14を通じて下水施設としての下水道5へ放流し、放流口14から放流することができない残りの雨水の他の一部は上部接続管33を通じて雨水貯留浸透槽2の内部に貯留又は地盤4に浸透させることができる。
さらに、このように、降雨強度に応じて、浸透、放流、貯留を組み合わせて使い分けることで、従来の浸透タイプと貯留タイプの両方の短所を補うことができる。
つまり、放流口14を通じて雨水を放流することで、ピーク時において容量が減少していない状態で上部接続口13を通じて雨水を貯留できるうえに、下部接続口12を通じて雨水を地盤4内に浸透させることで、地下水を涵養することができる。
すなわち、従来の浸透タイプと異なり、降雨強度が中程度の場合には、放流口14を通じて下水施設としての下水道5に雨水を放流することができる。このため、さらに降雨強度が増加した時点において、雨水貯留浸透槽2の貯留容量を大きくとることができる。
また、従来の貯留タイプと異なり、降雨強度が弱い場合にも、下部接続口12を通じて雨水を雨水貯留浸透槽2へ流入させ、この雨水貯留浸透槽2から地盤4へ雨水を浸透させることができる。
さらに、従来の貯留タイプと異なり、雨水貯留浸透槽2の内部に貯留された雨水を放流するためのポンプなどの設備を必要としないため、メンテナンス性に優れるうえに、システム全体の費用を抑えることができる。
また、本発明の雨水貯留浸透システムSは、下部接続口12と雨水貯留浸透槽2の下部とを接続する下部接続管32の流量Qrが、雨水貯留浸透槽2の浸透量Qs1以下となるように形成されている。
したがって、雨水貯留浸透槽2の浸透量Qs1を超える雨水が雨水貯留浸透槽2に流入しないことで、雨水貯留浸透槽2に一定量以上の雨水が貯留されることはないため、降雨強度が増加してピークに達した時点においても、なお所定の容量を確保することができる。
つまり、(式4),(式5),(式6)を満たすように、下部接続管32の管径Drを計算して設定すれば、雨水貯留浸透槽2の浸透量Qs1-を超える雨水が雨水貯留浸透槽2に流入することはない。
したがって、水位の高さh1に対応する貯留容量Vsを超えて雨水貯留浸透槽2に雨水が貯留されることがないため、降雨強度が増加して雨水貯留浸透槽2に貯留する必要が生じた際にも、この雨水貯留浸透槽2の残りの容量をきわめて大きくとることができる。
さらに、放流口14と下水施設としての下水道5とを接続する放流管34の流量としての放流量Qoutが、下水道5の許容放流量Qa以下となるように形成されることで、下水道5に過大な負荷をかけることがなくなるうえに、許容放流量Qaを超えた雨水を雨水貯留浸透槽2に貯留することができる。
すなわち、(式7),(式8),(式9)を満たすように、放流管34の管径Doutを計算すれば、下水施設としての下水道5の許容放流量Qaを超える雨水が下水道5に流入することはない。加えて、この許容放流量Qaを超えた分の雨水は、上部接続管33を通じて雨水貯留浸透槽2へ流入させることができる。
このように、降雨強度がピークに達した時点でも、雨水を残りの容量が大きい雨水貯留浸透槽2に貯留することで、下水施設としての下水道5の負荷を平準化することができる。
そして、雨水貯留浸透槽2は、この雨水貯留浸透槽2の容量を超えた雨水を下水施設としての下水道5へ放流するオーバーフロー管35を備えることで、この雨水貯留浸透槽2に過大な水圧が作用することを防止できる。
つまり、降雨強度がきわめて強い場合には、雨水貯留浸透槽2が満水状態になっても、なお上部接続管33を通じて雨水が流入してくることが想定されるが、この場合でも、溢れた雨水をオーバーフロー管35から下水施設としての下水道5へ放流できる。
そして、本実施の形態の雨水貯留浸透方法は、降雨があった場合には雨水貯留浸透槽2から地盤4へ雨水を浸透させ、降雨強度が増加した場合には下水施設としての下水道5へ雨水を放流させ、さらに降雨強度が増加した場合には雨水貯留浸透槽2に雨水を貯留させる。
したがって、この方法を用いれば、雨水を放流することで降雨強度のピーク時において容量が減少していない状態で雨水を貯留できるうえに、雨水を地盤内に浸透させることで地下水を涵養することができる。
上記したように、本実施の形態の雨水貯留浸透システムSは、従来の貯留タイプと浸透タイプの貯留槽の両方の機能を兼ね備えている。
つまり、降雨強度が弱い場合には、雨水貯留浸透槽2を通じて雨水を地盤4に浸透させるという浸透タイプの機能を備えているうえに、降雨強度が強い場合には、雨水貯留浸透槽2に雨水を貯留させるという貯留タイプの機能を備えている。
同時に、放流口14を通じて雨水を放流することで、ピーク時において容量が減少していない状態で上部接続口13を通じて雨水を貯留できるうえに、下部接続口12を通じて雨水を地盤4内に浸透させることで、地下水を涵養することができることで、それぞれのタイプの短所を補うことも可能としている。
そして、従来の2つのタイプの貯留槽の機能を、1つの雨水貯留浸透システムSによって実現することで、設置スペースを減少させることができるうえに、雨水貯留浸透槽2や流量調整マス1の材料を節約することもできる。
このように1つのシステムの設置スペースを減少させることができれば、従来と略同一のスペースに、より容量の大きい雨水貯留浸透槽2を設置することが可能となり、下水施設の強雨時における負荷平準化や地下水の涵養について、より効果の大きい雨水貯留浸透システムSを構築することができる。
以下、図5,6を用いて、前記実施の形態とは別の形態の雨水貯留浸透システムS1について説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
本実施例では、前記実施の形態とは異なり、上部接続管33が、雨水貯留浸透槽2の上面に接続される場合について説明する。
まず、構成から説明すると、本実施例の雨水貯留浸透システムS1は、流量調整マス1と、雨水貯留浸透槽2と、この雨水貯留浸透槽2の上に載置された流出入口36と、を備えている。
この流出入口36は、塩化ビニルなどの樹脂によって円筒状に形成されるもので、雨水貯留浸透槽2の上面に載置されており、側面には、上部接続管33と、オーバーフロー管35と、が略同一の高さに接続されている。
そして、この流出入口36には底板が設けられておらず、円筒の端面が直接に雨水貯留浸透槽2の上面に設けられた孔に接続されている。
なお、この流出入口36の直径は、上部接続管33よりも大きく形成され、上部接続管33とオーバーフロー管35との断面積の和以上であることが望ましい。
次に、作用について説明すると、本実施例の雨水貯留浸透システムS1は、上部接続口13と雨水貯留浸透槽2とを接続する上部接続管33が、流出入口36を介して雨水貯留浸透槽2の上面に接続されることで、雨水が逆流することがなくなり、雨水貯留浸透槽2に余裕高さを設ける必要がないため、雨水貯留浸透槽2の容量を大きくとることができる。
すなわち、前記実施の形態の雨水貯留浸透システムSでは、上部接続管33やオーバーフロー管35が雨水貯留浸透槽2の側面に接続されているため、雨水がこの上部接続管33に逆流しないように、一定の余裕高さhv(図1参照)を確保しておく必要がある。
これに対して本実施例のように、上部接続管33を雨水貯留浸透槽2の上面に接続すれば、余裕高さhvを設けなくても雨水が逆流することがないため、雨水貯留浸透槽2の全体の容量を利用することができる。
このように雨水貯留浸透槽2を有効に利用することができれば、雨水貯留浸透槽2の全体容量を減らして充填材21を節約したり、反対に全体容量をそのままにして有効な容量を増加させたりすることができる。
したがって、下水施設の強雨時における負荷平準化や地下水の涵養について、より効果の大きい雨水貯留浸透システムS1を構築することができる。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施の形態と略同様であるため説明を省略する。
次に、図7,8を用いて、前記実施の形態及び実施例1とは別の形態の雨水貯留浸透システムS2について説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
本実施例では、前記実施の形態及び実施例1とは異なり、流量調整マス1が雨水貯留浸透槽2に載置され、下部接続管32が雨水貯留浸透槽2の上面に接続されている場合について説明する。
まず、構成から説明すると、本実施例の雨水貯留浸透システムS2は、流量調整マス1と、雨水貯留浸透槽2と、を備えている。
この流量調整マス1は、図7,8に示すように、雨水が流入する流入口11と、雨水貯留浸透槽2の上面に接続される下部接続口12と、雨水貯留浸透槽2の上面に接続される上部接続口13と、雨水を下水施設としての下水道5に放流する放流口14と、を備えている。
この下部接続口12は、流量調整マス1の下面に、円形の孔として設けられており、後述する下部接続管32を嵌挿できるように円環状の接合受口を有している。そして、この下部接続口12には、オリフィスとして管径Drを絞られた下部接続管32が接続されている。
なお、ここにおいて、この下部接続管32を別構造として設けることは必ずしも必要ではなく、流量調整マス1と一体構造として設けるものであってもよい。
また、雨水貯留浸透槽2の上面には、上部接続管33も接続されており、流量調整マス1から雨水を流入させる機能の他に、流量が多い場合に溢れさせるオーバーフロー管としての機能も有している。
このように、本実施例の雨水貯留浸透システムS2では、流量調整マス1は雨水貯留浸透槽2に載置されるとともに、下部接続管32は雨水貯留浸透槽2の上面に接続されることで、設置に必要な平面積を少なくすることができる。
つまり、前記実施の形態では、雨水貯留浸透槽2の横に流量調整マス1を設置していたため、その分の平面積も確保しておく必要があるが、本実施例では、流量調整マス1の分の平面積は必要でなく、その分、平面積を少なくすることができる。
そして、このように、設置面積を減少させることができれば、減少した分の面積に雨水貯留浸透槽2を設置することで、雨水貯留浸透槽2の容量を大きくすることも可能となる。
したがって、下水施設の強雨時における負荷平準化や地下水の涵養について、より効果の大きい雨水貯留浸透システムS1を構築することができる。
加えて、前記実施例1と同様に、下部接続管32が雨水貯留浸透槽2の上面に接続されることで、雨水が逆流することがなくなり、雨水貯留浸透槽2に余裕高さを設ける必要がないため、雨水貯留浸透槽2の容量を大きくとることができる。
なお、本実施例においては、流量調整マス1の下面に下部接続口12が形成されており、泥溜部を設けることができないため、市販の製品などによって別途泥溜部を設けておく必要がある。
この他の構成および作用効果については、前記実施の形態と略同様であるため説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態及び実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態又は実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態及び実施例では、流量調整マス1が樹脂によって形成されている場合について説明したが、これに限定されるものではなく、コンクリートなどいずれの材料によって形成されるものであってもよい。
また、前記実施の形態及び実施例では、流量調整マス1が円筒状に形成される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、矩形や長方形など、どのような断面に形成されるものであってもよい。
さらに、前記実施の形態及び実施例では、下部接続管32の流量が雨水貯留浸透槽2の浸透量Qs1以下に形成される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、浸透量Qs1を超えたとしても、超えた量がわずかであれば略同様の作用効果を有することとなる。
そして、前記実施の形態及び実施例では、雨水貯留浸透槽2がオーバーフロー管35を備える場合について説明したが、これに限定されるものではなく、水圧を低減する他の手段があれば、オーバーフロー管35を備えないものであってもよい。
また、前記実施の形態及び実施例では、雨水貯留浸透システムS,S1,S2を用いることで、雨水を貯留又は浸透させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、構成が異なるものであっても、作用が略同等であれば本発明の雨水貯留浸透方法に含まれる。
さらに、前記実施の形態及び実施例では、雨水貯留浸透システムS,S1,S2が道路61に接続されて雨水を貯留浸透させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、公園や大規模な駐車場や一般家庭の駐車スペースなど、いずれの施設に接続されるものであってもよい。
S,S1,S2 雨水貯留浸透システム
Qa 許容放流量
Qin 流量調整マスへの流入量
Qout 下水施設への放流管からの放流量
Qr 雨水貯留浸透槽への下部接続管からの流入量
Qs1 水位が高さh1のときの浸透量(浸透量)
h1 下部接続管の管底から雨水貯留浸透槽の底までの高さ
h2 上部接続管の管底から雨水貯留浸透槽の底までの高さ
hr 流量調整マスの水面から下部接続管の管底までの高さ
hout 流量調整マスの水面から放流管の管底までの高さ
c 流出係数
ar 下部接続管の断面積
aout 放流管の断面積
t 対策に必要な時間
1 流量調整マス
11 流入口
12 下部接続口
13 上部接続口
14 放流口
2 雨水貯留浸透槽
22 透水シート
31 流入管
32 下部接続管
33 上部接続管
34 放流管
35 オーバーフロー管
36 流出入口
4 地盤
5 下水道(下水施設)
Qa 許容放流量
Qin 流量調整マスへの流入量
Qout 下水施設への放流管からの放流量
Qr 雨水貯留浸透槽への下部接続管からの流入量
Qs1 水位が高さh1のときの浸透量(浸透量)
h1 下部接続管の管底から雨水貯留浸透槽の底までの高さ
h2 上部接続管の管底から雨水貯留浸透槽の底までの高さ
hr 流量調整マスの水面から下部接続管の管底までの高さ
hout 流量調整マスの水面から放流管の管底までの高さ
c 流出係数
ar 下部接続管の断面積
aout 放流管の断面積
t 対策に必要な時間
1 流量調整マス
11 流入口
12 下部接続口
13 上部接続口
14 放流口
2 雨水貯留浸透槽
22 透水シート
31 流入管
32 下部接続管
33 上部接続管
34 放流管
35 オーバーフロー管
36 流出入口
4 地盤
5 下水道(下水施設)
Claims (9)
- 雨水貯留浸透槽に接続される流量調整マスであって、
雨水が流入する流入口と、前記雨水貯留浸透槽と接続される下部接続口と、前記雨水貯留浸透槽の上部と接続される上部接続口と、前記下部接続口と前記上部接続口との中間の高さに位置して下水施設と接続される放流口と、を備えることを特徴とする流量調整マス。 - 請求項1に記載の流量調整マスと雨水貯留浸透槽とを備える雨水貯留浸透システムであって、
前記下部接続口と前記雨水貯留浸透槽とを接続する下部接続管の流量が、前記雨水貯留浸透槽の浸透量以下となるように形成されることを特徴とする雨水貯留浸透システム。 - 前記下部接続管の管径Drは、
雨水貯留浸透槽の浸透量Qs、下部接続管の流量Qr、流出係数c、下部接続管の断面積ar、重力加速度g、流入口から下部接続口までの高さhr、対策に必要な時間tに関して、
Qs>=Qr
Qr=c×ar×((2×g×hr)0.5)×t
ar=(π×Dr 2)/4
のすべてを満たすように計算されることを特徴とする請求項2に記載の雨水貯留浸透システム。 - 前記放流口と前記下水施設とを接続する放流管の流量が、前記下水施設の許容放流量以下となるように形成されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の雨水貯留浸透システム。
- 前記放流管の管径Doutは、
下水施設の許容放流量Qa、放流管の流量Qout、流出係数c、放流管の断面積aout、重力加速度g、流入口から放流口までの高さhout、対策に必要な時間tに関して、
Qa>=Qout
Qout=c×aout×((2×g×hout)0.5)×t
aout=(π×Dout 2)/4
のすべてを満たすように計算されることを特徴とする請求項4に記載の雨水貯留浸透システム。 - 前記雨水貯留浸透槽は、該雨水貯留浸透槽の容量を超えた雨水を下水施設へ放流するオーバーフロー管を備えることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか一項に記載の雨水貯留浸透システム。
- 前記上部接続口と前記雨水貯留浸透槽とを接続する上部接続管は、前記雨水貯留浸透槽の上面に接続されることを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか一項に記載の雨水貯留浸透システム。
- 前記流量調整マスは前記雨水貯留浸透槽に載置されるとともに、前記下部接続管は前記雨水貯留浸透槽の上面に接続されることを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれか一項に記載の雨水貯留浸透システム。
- 雨水貯留浸透槽に雨水を貯留するとともに、貯留された雨水を地盤へ浸透させる雨水貯留浸透方法であって、
降雨があった場合には雨水を前記雨水貯留浸透槽から地盤へ浸透させ、降雨強度が増加した場合には増加した分の雨水を下水施設へ放流させ、さらに降雨強度が増加した場合には増加した分の雨水を前記雨水貯留浸透槽に貯留させることを特徴とする雨水貯留浸透方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007220637A JP2009052303A (ja) | 2007-08-28 | 2007-08-28 | 流量調整マス、雨水貯留浸透システム及び雨水貯留浸透方法 |
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JP (1) | JP2009052303A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010071069A (ja) * | 2009-05-27 | 2010-04-02 | Takashi Sugawara | 暗渠貯水浸透槽 |
JP2012219490A (ja) * | 2011-04-07 | 2012-11-12 | Mikuni Plastics Co Ltd | 流入沈砂槽 |
JP2013019218A (ja) * | 2011-07-13 | 2013-01-31 | Aron Kasei Co Ltd | 浸透ます、及びこれを用いた浸透トレンチシステム |
JP2014114564A (ja) * | 2012-12-07 | 2014-06-26 | Aron Kasei Co Ltd | 雨水貯留利水システム |
CN113591196A (zh) * | 2021-09-02 | 2021-11-02 | 贵州正业工程技术投资有限公司 | 一种盆池效应开孔排水管排水设计方法 |
-
2007
- 2007-08-28 JP JP2007220637A patent/JP2009052303A/ja active Pending
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