かかる要求を満足させ、かつ、1またはそれ以上のかかる課題を克服するような本発明の実施例が開発された。概説すると、ある側面において、いくつかの実施例は、電子機器を外部電源に結合するための電子アクセサリに関する。いくつかの実施例において、電子アクセサリは、ホルダを含み、それは、(a)少なくとも2つの電子機器を結合するために形成されたクレードル部分であって、クレードル部分は電力カップリングを含む、クレードル部分、(b)2またはそれ以上のサイド・サポートであって、2またはそれ以上のサイド・サポートのそれぞれは、クレードル部分に取り外し可能に結合するため形成された、2またはそれ以上のサイド・サポート、および、(c)電力カップリングに電気的に結合され、かつ、外部電源に取り外し可能に結合するために形成されたパワー・ユニット、を含む。これらの実施例において、2またはそれ以上のサイド・サポートの少なくとも第1サイド・サポートは、2またはそれ以上の電子機器の第1電子機器がクレードル部分に結合されたとき、2またはそれ以上の電子機器の第1電子機器に対する支持を提供するために形成される。さらに、2またはそれ以上のサイド・サポートの少なくとも第2サイド・サポートは、2またはそれ以上の電子機器の第2電子機器がクレードル部分に結合されたとき、2またはそれ以上の電子機器の第2電子機器に対する支持を提供するために形成される。
さらに、実施例は、メディア・プレーヤを保持するための電子装置に関する。これらの実施例において、電子装置は、(a)メディア・プレーヤの第1メディア・プレーヤを保持するために形成された保持構造を含み、それは、(1)少なくとも2つのクラスプ、(2)ベース、および(3)保持構造を介してメディア・プレーヤの第1メディア・プレーヤに電気的に結合することができる送信機、を含む。少なくとも2つのクラスプは、ベースに取り外し可能に結合することができる。少なくとも2つのクラスプの第1クラスプは、メディア・プレーヤの第1メディア・プレーヤの第1側面に結合するために形成される。少なくとも2つのクラスプの第2クラスプは、2またはそれ以上のメディア・プレーヤの第1メディア・プレーヤの第2側面に結合するために形成される。
さらに、他の実施例は、電子アクセサリを使用する方法に関する。これらの実施例において、この方法は、(a)(1)電力カップリングを具備する基底部分を含むクレードル、および(2)電力カップリングに電気的に結合されたパワー・ユニット、を含む電子アクセサリを提供する段階、(b)第1電子機器の特性に基づいて1またはそれ以上の第1サイド・サポートを選択する段階、(c)1またはそれ以上の第1サイド・サポートをクレードルに結合する段階、および(d)第1電子機器をクレードルおよび1またはそれ以上のサイド・サポートに結合する段階、を含む。
ここに使用される「車両(vehicle)」およびこれに類する用語は、広義に解されるべきであり、船舶、航空機(軽航空機、重航空機の双方)、自動車、トラック、客車、ゴルフカート、オートバイ等を含む、全てのタイプおよびデザインの乗り物を意味する。
用語「結合(couple)」、「結合された(coupled)」、「結合する(couples)」、「結合している(coupling)」「結合可能な(coupleable)」およびこれに類する用語は、広義に解されるべきであり、2またはそれ以上の要素または信号が、回路類および/または要素を介して、電気的および/または機械的に、直接的または間接的に、接続することを意味する。2またはそれ以上の電気的な要素が、直接的または間接的に電気的に結合されるが機械的に結合されないこと、2またはそれ以上の機械的な要素が、直接的または間接的に機械的に結合される結合されるが電気的に結合されないこと、2またはそれ以上の電気的な要素が、直接的または間接的に機械的に結合されるが電気的に結合されないこと等を含む。結合(機械的のみ、電気的のみ、あるいは両方)している時間は、任意の長さ、例えば、永久的、半永久的、瞬間的のいずれでもよい。
「電気的な結合(electrical coupling)」およびこれに類する用語は、広義に解されるべきであり、電力信号であるか、データ信号であるか、または両者の混合であるかを問わず、あらゆる電気信号に関係する結合を含む。
「機械的な結合(mechanical coupling)」およびこれに類する用語は、広義に解されるべきであり、すべてのタイプの機械的な結合を含む。例えば、サイド・サポートは、いくつかの実施例では、クレードルに機械的に結合する。他の実施例では、サイド・サポートは、サイド・サポートおよびクレードル上の機械的に結合または機械的に非結合する結合部によって取り付けられ、または取り外される。
「半永久的に(semi-permanently)」およびこれに類する用語は、広義に解されるべきであり、例えば結合している位置を、それが変更されるまで保持可能であることを意味する。例えば、コネクタは、半剛性の細長い金属性アンテナ部分を含み、それによって、ホルダの位置を電力取得サブユニットの位置に対して半永久的に調整する。したがって、電力取得サブユニットを適切な位置に維持する一方で、半剛性の細長い金属性アンテナ部分は、ある位置に置かれ、それが第2の位置に移動されるまでその位置を維持し、その後、それが第2の位置から変更されるまで第2の位置を維持し、それによって、電力取得サブユニットの位置に対してホルダの位置を2回、半永久的に調整することができる。コネクタとしてグースネックを使用することについての重要な利点は、ある半永久的な位置から別の位置へ、その位置を容易に変えることができることを含み、車両内のシガレット・ライタの近傍にどのような障害物(握り、レバーなど)があるのか、車両によって大きく異なっているとしても、それらの障害物を回避するためにグースネックとホルダの位置を非常に容易に調整することができるので、本発明のユニットは、実質上どのような車両においても使用可能である。
他の例として、変形可能な弾性部材(例えば、図9のスタビライザ154)は、シガレット・ライタ・アダプタ(例えば、図9の電力取得サブユニット102はシガレット・ライタ・アダプタを含む)に半永久的に装着することができるが、必ずしも半永久的である必要はなく、例えば、その代りとして変形可能な弾性部材を永久的に装着することもできる。したがって、変形可能な弾性部材は、例えば、変形可能な弾性部材を交換するために取り外しができる(例えば、最初にネジを緩めてナット146をはずし、ワッシャ158を保持することによって)ように、シガレット・ライタ・アダプタ上の適切な位置に固定されるのが好ましい。
他の例として、RF送信システムのプリセットのそれぞれは、RF送信機が動作することができる搬送周波数を選択するために、望ましいように半永久的にセットすることができる。したがって、例えば、プリセットは搬送周波数をセットすることができるが、そのプリセットが異なる周波数に再度プログラムされるまで、その周波数を保持する(すなわち、一致させる)。同一または異なる実施例において、RF送信システムのプリセットは、オーディオ・モードを選択するような他の用途のために事前設定または再プログラムすることが可能である。用語「プリセット」は、あらゆるタイプのメカニズム(可動部を有していても、有していなくても)を含むものであると広義に解されるべきであり、それによって、周波数またはオーディオ・モードのような情報が、後で使用するためにメカニズム内にセットされ、保持される。1またはそれ以上のプリセットは、ユーザによってプログラム可能であることが望ましいが、必ずしもそうである必要はない(例えば、それらは、製造者によって永久的にセットされ、ユーザによってプログラムを変更できなくてもよい)。
「半剛性の(semi-rigid)」およびこれに類するもの用語は、広義に解されるべきであり、十分に柔軟で曲げやすい部材である結果、応力が加わっていないときには位置および形状を維持するが、部材を破損することなく曲げたり捻ったりすることができることを意味する。したがって、半剛性の部材は、それに対して曲げや捻りを試みたときに、部材が曲がったり捻れたりするよりも、破壊やひび割れを生じてしまうような硬いものでないことが好ましい。しかしながら、電線自体は、電線が単独で(空であるか電子機器を保持しているかを問わず)ホルダを所望の位置で支持および半永久的に維持するほど十分に強くないという理由等により、ホルダの部分を電力取得サブユニットの位置に対して半永久的に整合する半剛性の細長い部分にはなり得ない。
用語「外部電源(external power source)」およびこれに類する用語は広義に解されるべきであり、問題となっている部材の外部にある電源を意味する。例えば、実施例と関係する(すなわち、実施例以外の)外部電源としては、本実施例の一部ではないバッテリーパック、車両の電源プラグまたはジャック(例えば自動車のシガレット・ライタ)、または実施例が使用されている電子機器の電気的なシステムなどを含む。
用語「周(circumference)」およびこれに類する用語は広義に解されるべきであり、部材の形状(例えば、その部材の形状が、全体的または部分的に凹形、凸形、直線形、あるいは3つの全ての混合であるかどうか、また、全体的または部分的に円形、楕円形、または他の曲線形かどうか、多角形(例えば、三角形、四角形、五角形)、または他の多角形かどうか等)にかかわらず、部材の周囲(periphery)の一部または全部を意味する。従って、表現「シガレット・ライタの内部の周(inner circumference)よりも大きい変形可能な弾性部材の外部の周(outer circumference)」とは、変形可能な弾性部材の周囲の少なくとも一部(全部である必要はない)が、シガレット・ライタの周囲の少なくとも一部を越えて放射状に拡張していることを意味するものであると広義に解されるべきである。変形可能な弾性部材の外部の周は、自動車のシガレット・ライタ(あるいは他の電源)の内部の周と同一形状を有する必要はない。しかしながら、変形可能な弾性部材および電源は、両方とも円形の周囲を有し、また、変形可能な弾性部材の外部の周(端)の全部が電源の内部の周を越えて拡張することが好ましい。
いくつかの実施例は、例えば車両内において使用される電子機器のために、結合されたホルダ、電源、およびオプションのRF送信機のユニット、および/または電子アクセサリを提供することができ、それは、1またはそれ以上の下記の機能および利点を有する。すなわち、ユニットは、例えば車両に、1箇所で(例えばシガレット・ライタ・アダプタによって)、機械的に装着することが可能である(半永久的であることが望ましいが、そうでなくても、例えば永久的であってもよい)。ユニットは、容易に(すなわち、急速かつ容易に)、例えば車両に(機械的および電気的に)結合することができるが、その結合は、車両のシガレット・ライタ内に電力取得サブユニット(シガレット・ライタ・アダプタを含む)を差し込むことのみによって行われる。ユニットは、例えば、でこぼこの路上、ターン、回転に対する抵抗、その他の車両に対する振動が生じた場合であっても、車両と結合し続け、それによって電子機器を車両内の所望の位置に維持する(換言すれば、ユニットは安定している)。ユニットは軽量である。ユニットによって、車両内の電子機器の位置は、(例えば、ホルダとシガレット・ライタ・アダプタとの間の好適なグースネックによって、および/または、グースネックとホルダとの間の好適なスイベル・ジョイントによって)容易かつ半永久的に調整される。ユニットは、異なるサイズの電子機器にも適応することができ、でこぼこの路上やターンをした場合であっても、(例えば、異なる電子機器のために異なるサイズのクラスプを使用することによって)電子機器を安全に保持する。ユニットは、車両の電気的なシステムから電子機器に電力を供給することができる。ユニットのシガレット・ライタ・アダプタは、異なるサイズおよび形状のシガレット・ライタにも適応することができる。ユニットは、電子機器から受信したデータ出力信号(そのまま、あるいは修正されたもの)をRF信号に変換し、その後、グースネックが放射用アンテナとして金属で形成されているときは、これを使用することによって車両のオーディオ・システムに送信し、したがって、グースネックは、位置変更可能で、かつ機械的な支持および接続ができる要素、および電子信号送信ができる要素として機能し、これによって、車両のオーディオ・システムにより良い信号を提供する。ユニットは、ユーザによる信号のオーディオ・モードの選択を可能にする。ユニットは、例えば、オーディオ出力のより高い信号対雑音比を提供または促進するために、より強く、より明瞭な(例えば、より正確な)信号を生成し、ユニットによって、RF送信機の搬送周波数を容易かつ急速に変更することを可能にし、異なる搬送周波数情報を格納するために複数のプリセットを有し、その結果、ユニットは、ある利用可能な予め決定された搬送(放射)周波数から別の周波数に、(例えば、ユーザによってあらかじめプログラムされたボタンが押されることによって、ユーザが予め決定した搬送周波数のうちの希望する1つへ)容易かつ急速に切り替えることができる。ユニットは、ユーザが、ビデオ・ディスプレイ上で搬送周波数およびオーディオ・モード情報を見ることができるようにする。いくつかの実施例では、一枚の弾性保護膜が全てのボタンを被覆し、それによって、汚れがメカニズムに侵入することを防止する。RF送信機は、ホルダ内に取り外し可能に保持することができる。電子機器およびRF送信機の両方は、ホルダから取り外し、互いに直接に結合することができ、(望むならば)残りユニットの周辺から移動させることも可能であり(それによって、送信機は、(例えば、ユーザの家庭、オフィス、または、本発明のホルダおよび電力取得サブユニットのユニットを装備した別の車両内で)他のRF受信機にRF信号(例えばFM信号)を放射することを可能にする)。さらに、ユニットは滑らで、かつ現代的な外観を有する。
いくつかの電子機器は、それら自体に内蔵電池および内部充電回路を有する(例えばアップル・コンピュータ社のiPod mini MP3プレーヤ)。いくつかの実施例のユニットは、それ自体に任意の充電回路類を有していないものが好ましいが、それにもかかわらず、いくつかの実施例のユニットは、このような電子機器に電力を供給することができ、それによって、電子機器を充電することが可能である。
多くの実施例は、さらに電子機器への電力供給のための電力取得ユニット、および/または電子機器ための電源および支持装置、および/または、電子機器のためのホルダ、および/または車両内で使用するためのRF送信システムを提供し、それぞれが上述した1つまたはそれ以上の機能および利点を有する。
いくつかの実施例の結合されたホルダ、電源、および本発明のオプションのRF送信機のユニットは、実質的にあらゆる車両のシガレット・ライタ(あるいは他の電力接続)内に装着することが可能であり(この適合性は、電力取得サブユニット上のスタビライザを含む多様な機能によって可能になる)、また、車両内で、ホルダ、電子機器、およびコネクタが、ノブ、レバー等を妨害しないように、ホルダを電力取得サブユニットに対して配置することが可能である(この適合性は、例えばグースネックのようなコネクタの調整可能性を含む多様な機能になるが、さらに、望ましくはRFアンテナとしての機能も可能になる)。要するに、いくつかの実施例は、「1つのサイズでほぼ全てに適合できる(one-size-can-fit-virtually-all)」ような、電子機器のための結合されたホルダ、電源、およびオプションのRF送信機のユニットを提供することが可能である。
本発明のさらなる説明を容易にするために、図面が提供される。これらの図面は説明目的のためのみに使用され、本発明の範囲を過度に制限するために使用されるべきではない。
多様な実施例における形状、寸法、構成材料、部品の配列等は、特に注記する場合以外は重要ではなく、かかる形状、寸法、構成材料、部品の配列等は、それらによって実施例が動作し、また、これらの実施例の1つ以上の利点の達成を可能にするために使用される。
図1は、好適な環境(車両、すなわち自動車)における本発明の1つの好適な実施例を示す。図1は、自動車のコンソール103の直前で、iPod mini MP3プレーヤ500(すなわち電子機器)を保持(支持)するシガレット・ライタ・アダプタ−グースネック−送信機100(すなわちホルダ、電源、およびRF送信機のユニット)を示す。シガレット・ライタ・アダプタ−グースネック−送信機100は、ホルダ101(支持アセンブリ)、グースネック104(コネクタ)、および電力取得サブユニット102(シガレット・ライタのアダプタを含む)を含み、それがシガレット・ライタ105(すなわち外部電源)に差し込まれる。
用語「シガレット・ライタ」は、広義に解され、車両の内外を問わず、また、慣習的に煙草に着火するために使用され、かつ設計されているかどうかを問わず、いかなる電源も含む。同様に、用語「シガレット・ライタ・アダプタ」も広義に解され、「シガレット・ライタ」(広義の用語としての)と機械的に結合し、またはその中に適合し、それから電力の供給を受けることができる、あらゆる部材、装置等、および少なくともそれらの一部を含む。
電力取得サブユニットは、取り外しできるように電源(例えばシガレット・ライタ)と結合されることが好ましいが、ある場合には、電力取得サブユニットを電源に永久的に取り付けることも可能である。例えば、喫煙しないドライバーは、本発明のユニットを入手して、車両のシガレット・ライタ内で結線することもできる。
用語「取り外し可能に結合される(removably coupled)」およびこれと同義の用語は、広義に解されるべきであり、1つのアイテム(例えば電力取得サブユニット、それがシガレット・ライタ・アダプタを含む場合もある)が、他のアイテム(例えば車両のシガレット・ライタのような電源)に(例えば押すことによって)容易に結合され、かつ、前述の他のアイテムから(例えば引くことによって)容易に分離されることを意味する。「結合された(coupled)」「接続された(connected)」等と近似する用語であって、「取り外し可能に(removably)」「取り外し可能な(removable)」等が付されていない用語は、当該結合および接続が取り外し可能かどうかについては問題にしておらず、また、取り外し可能でないことを意味するものでもない。例えば、「電源に結合されたシガレット・ライタ・アダプタ」という記述は、シガレット・ライタ・アダプタを電源から(容易かどうかにかかわらず)取り外すことができない、または、アダプタが電源に永久的に接続されることを意味しない。他の例では、「クレードルに結合されたサイド・サポート」という記述は、サイド・サポートをクレードルから取り外すことができない、または、サイド・サポートがクレードルに永久的に接続されることを意味しない。
概説すると、以下で説明するように、シガレット・ライタからの電力は、シガレット・ライタ・アダプタを通って、グースネック104内の1またはそれ以上の導体(図示せず)を通って、ホルダ101に流れる。ホルダに供給される電力の一部は、ホルダ内にあるFM送信機(以下に記述される)へ流れ、また、電力の一部は、ホルダによって保持されるiPod mini MP3プレーヤへ流れる。データ信号は、iPod mini MP3プレーヤからFM送信機へ流れ、それが、FM信号(RF信号)を生成するためにデータを処理する。グースネックは金属で形成され、FM信号は(電気的に結合された)グースネックへ送られ、そのグースネックは、ホルダ101と電力取得サブユニット102との間において、位置を変えることができる機械的な接続および支持としての機能し、加えてアンテナとしても機能する。
グースネック104は、(例えば曲げることによって)適当な位置に置くことができ、また、ホルダ101を電力取得サブユニット102に対して回転することによって、iPod mini MP3プレーヤ500の正面が、車両のドライバーから容易に見えるようになる。それによって、ドライバーは、例えばFM送信機をチューニングするための搬送(放射)周波数のような、液晶ディスプレイ120によって提供される情報を読み、さらに、6個の押しボタンを被覆するボタン被覆膜122上の情報を読むことが可能になる。膜は、きれいな外観が提供するとともに、ホルダ101の内部空洞内の押しボタンおよび他のメカニズムへの汚れの進入を防止する。
本実施例では押しボタンが使用されるが、あらゆるタイプのボタンを使用することができ、また、用語「ボタン」は、それによって本発明のユニットへユーザが自己のデータ(例えば周波数の選択)を入力することができる(可動部を備えている、またはその可動部を備えていない)あらゆるタイプのメカニズム、例えば、機械的な押しボタン、静電式押しボタン、静電式アレイ、またはあらゆるタイプの他の入力装置を意味するものとして広義に解されるべきである。
膜の下の6個の押しボタンのうちの2つは、周波数を上下して選択するボタンであり、これによって、搬送周波数(その上でFM信号が放射される)をユニットのレンジ(例えば88.1から107.9MHz)内で上下に調整することができ、他の4つの押しボタンはプリセットを制御する。したがって、レンジ内の搬送周波数は、上下ボタンを使用して車両のドライバーによって選択されることが可能であり、そして、もし必要であれば、(例えば、プリセット・ボタンとして使用される4個のボタンのうちの所望の1つを十分な時間(例えば数秒間)押すことによって)、プリセットのうちの1つに、その搬送周波数を半永久的に設定(プログラム)することができる。プリセットがその周波数に対応するようにプログラムされているかどうかにかかわらず、FM送信機は選択された周波数で動作する。プリセットは、許可された領域内の任意の周波数に、いつでも再設定することができる。自動車のオーディオ・システムのFM(RF)受信機は、通常の方法で送信機が動作しているのと同じ周波数に設定され、本発明のユニットによって放射されている信号を受信する。
RF(無線周波数)スペクトルは、多くの場合、約10kHz(キロヘルツ)またはそれ以下から約100GHz(ギガヘルツ)またはそれ以上まで使用されると考えられ、RF送信機は、任意の適切な周波数、および/または、AM(振幅変調)送信機、FM(周波数変調)送信機、ブルートゥース(Bluetooth)送信機、または他のタイプの適切なRF送信機を含むあらゆるのタイプのRF送信機を利用することができる。民間車両(例えばファミリーカー)については、FMまたはAMのいずれかの周波数および送信機が要望に応じて使用されるであろうが、FMの方がAMと比較して音質が優れているために好まれる。
ユニットは、iPod mini のボトム部分のみでそれを保持するにもかかわらず、iPod mini MP3プレーヤ500を適切な位置にしっかりと保持する。ユニットは、容易に調整可能(電子的および機械的の両方)であり、電力およびFM(RF)送信能力を提供し、強いFM(RF)信号(それによってオーディオ出力の品質を改善する)を提供し、滑らかかつ美的な外観を有し、さらに、シガレット・ライタ・アダプタに対するホルダの位置を容易に変えられることによって、広範囲の車両(シガレット・ライタがどこに位置するか、また、ギア・シフト・レバーのような他の空間を妨げる可能性のある部材が近傍にあるかどうかは多様である)に適応することができる。
図2〜図8、図13、図14には、シガレット・ライタ・アダプタ−グースネック−送信機100のユニットが再び示され、それは、ホルダ101(その中でiPod mini MP3プレーヤ500の底部がしっかりと保持される)、電力取得サブユニット102、およびグースネック(コネクタ)104を含む。本発明の一部ではないが、iPod mini MP3プレーヤ500は、底面502、上面504、液晶ディスプレイ506、およびコントロール・ホイール508を有する。ホルダ101は、底部114および上端部116を有する外部カバー(enclosure)112、および、正面の内部カバー部材106および背面の内部カバー部材138を含む内部カバー(「クラムシェル(clam shell)」)を含む。外部カバー112は、一枚(単一)の部材であり、正面の内部カバー部材106および背面の内部カバー部材138上に滑り込み、それらに密着して保持する。正面の内部カバー部材106および背面の内部カバー部材138は、互いに鏡像ではない。したがって、競走トラック形の底面108および上面110のそれぞれは、正面の内部カバー部材106の一部である。(背面の内部カバー部材138の上端および下端に沿った)内部カバー整合および保持タブ198、(正面の内部カバー部材106の上面110の後端に沿った)タブ206、および整合スロット196は、互いに適切な位置に部材106,138を維持する。
図13,図14から最も良く理解できるように、2つの内部カバー部材106,138は、それらの部材間に存在する少なくとも1つの内部空洞を画定し、その中にプリント回路基板(PCB)170が保持される。背面の内部カバー部材138の内側表面上のアライメント・ピン210は、プリント回路基板のスロット208内に嵌合され、プリント回路基板を内部空洞の適切な位置に固定する。さらに、図22で簡潔に示されるように、プリント回路基板170は、液晶ディスプレイ120、6個の瞬間押しボタンスイッチ190、マイクロプロセッサ223、ステレオ・モジュレータおよびFM送信機回路類225、減衰回路227、および30ピンのドック・コネクタ171(さらに図12を参照)を搭載する。当業者には理解されるであろうが、マイクロプロセッサ223、ステレオ・モジュレータおよびFM送信機回路類225、および減衰回路227(それぞれの機能については以下に記述する)は、プリント回路基板170上の適宜の位置に搭載することができる。
図14に戻って、6個の押しボタン168(上記の放射周波数選択のための6個の押しボタン)は、ボタン・フレーム166によって、6個の瞬間押しボタンスイッチ190の上の適切な位置に保持される。ボタン・フレーム166は、正面の内部カバー部材106の開口182内に保持されることにより、6個の瞬間押しボタンスイッチに対して適切な位置に保持される。部材106自体は、前述の方法によって、瞬間押しボタンスイッチ190と共に、プリント回路基板170を搭載した内部カバー部材138に対して適切な位置に保持される。ボタン・フレーム166の背面のボタン・フレーム・アライメント・ピン200は、ボタン・フレーム整合および保持タブ204の間のスペースに挟み込まれ、動かないように保持される。
正面の内部カバー部材106の開口182内に保持される無孔のボタン被覆膜122は、6個の押しボタン上を覆い、それによって、押しボタンおよび瞬間押しボタンスイッチの汚れを防止する。膜122は、2個のアップダウン・ボタンの機能を表示するための表示150、およびプリセットを制御するボタンの機能を表示するための表示152を有する(図4)。膜122は、例えば接着剤によってボタン・フレーム166に貼付されることにより、適所に保持される。液晶ディスプレイ120の画面は、正面の内部カバー部材106の開口180を通して見ることができる。膜122は柔軟であるので、ボタンの表示を押すことによって、さらにその表示の下にあるボタンが押される。
プリント回路基板170およびそれに付随する要素は、正面および背面の内部カバー部材106,138の中および上の適所に装着され、かつ、2つの部材106,138が整合されて結合された後、外部カバー整合およびロック・スロット202(外部カバー112の背面の底部にある)が、背面の内部カバー部材138の外側表面の底部にある2つの適合する隆起部分(図示せず)と結合するまで、外部カバー112は内部カバーの組立体の上でスライドされ、それによって、2つの内部部材を共にロックするとともに、外部カバー自体を2つの内部部材にロックする。3つのカバー部材(外部カバー112、内部カバー部材106,138)がロックされた組立体において、面113は液晶ディスプレイ120に重なり、開口178は(開口182内の)ボタン被覆膜122と一致し、それによって、液晶ディスプレイ120の画面を保護するとともに、ユーザが放射周波数を調整するためにコントロール押しボタンを押すことを可能にする。
図4に最もよく示されるが、iPod mini MP3プレーヤ500の底部のみが空洞109内で保持される。本発明の実施例によって保持することができる電子機器の「底部」とは、電子機器の底面から電子機器の上面へ及ぶ部分(底面を含む)であって、かつ、典型的には電子機器の下部にあるコントロール部分よりも高くならずに終了し、その結果、電子機器を使用するための機能が阻害されることがないような装置の部分を意味する。「底部」とは、典型的には装置の下部の40%またはそれ以下を意味し、典型的には装置の下部の33%またはそれ以下、望ましくは装置の下部の25%またはそれ以下、さらに好ましくは装置の下部の20%またはそれ以下を意味する。小型の電子機器(例えばアップル・コンピュータ社のiPod mini MP3プレーヤ)の場合、底部とは、典型的には装置の下部の30ミリメートルまたはそれ以下、望ましくは装置の下部の25ミリメートルまたはそれ以下(例えば、5〜25ミリメートルの範囲内)、さらに、好ましくは装置の下部の20ミリメートルまたはそれ以下(例えば、6〜20ミリメートルの範囲内)になるであろう。iPod mini MP3プレーヤの場合は、底部は約9ミリメートル以下である。
ホルダ101の空洞109は、電子機器の底部のみをしっかりと保持するのに十分な高さを有することが望ましい。空洞109の底面は、正面の内部カバー部材106の上面110によって画定される。さらに図12を参照して、空洞109の側壁111は、上面110の上方に拡張する外部カバー112の一部によって形成され、側壁111は、空洞109の底面から外部カバー112の上端部116へ拡張する(空洞109の深さは参照番号118によって示される)。したがって、iPod mini MP3プレーヤ500が空洞109内に挿入され、その底面502が上面110と接触したとき、空洞109の側壁111は、iPod mini MP3プレーヤ500の底部を包囲して保持する。
さらに図12に関連して、外部カバー112は、レッジまたはリム117を有し、それは外部カバー112の内部表面の周囲に、その上端部116に近接して設けられる。リム117は、正面の内部カバー部材106の上面110の周囲に設けられた、リム117とほぼ同一寸法(高さおよび幅)のデイド(溝)内にぴったりと嵌合する。リム117は、このように垂直方向の係止部材の役割を果たし、2つの内部カバー部材106,138の組立体が外部カバー112内部で移動しないように支援する。さらに、外部カバー112および2つの内部カバー部材106,138が固定された組立体において、上面110およびリム117は、一体となって空洞109の平坦(一定の高さ)な底面を構成する。
空洞内に設置される電子機器を保持する領域をより多く提供するために、空洞109をより深くする(すなわち、側壁111を空洞109の底面上により高く伸ばす)ことが可能であることを、当業者は理解するであろう。例えば、図2に関して、上端部116を、例えばコントロール・ホイール508の上まで高くすることも可能であり、その場合には、コントロール・ホイール508に対して十分に(好ましくは完全に)アクセスできるように、空洞109の前面が切除されることが望ましい。また、空洞109が完全に電子機器を包含すること、すなわち、電子機器の側面に沿って複数の部材を設け、これらを上部部材によって接続して空洞を形成し、完全に電子機器を包囲することも可能であることを、当業者は理解するであろう。空洞109は、電子機器のサイズや形状、および電子機器の電力を維持および供給するために実施例のユニットが使用される環境と適合するように、所望のサイズおよび形状にすることが可能である。
空洞は、側壁の内部表面と電子機器の外部表面との間の距離をできるだけ空けないように製作される(その結果、装置は空洞内でしっかりと保持される)ことが望ましいが、実際問題として、製作公差から生じる空洞および電子機器双方の寸法偏差を含むいくつかの理由によって、あらゆる条件(例えば周囲温度の変化)の下で完全に密着するように空洞を製作することは不可能である。この問題の解決には、バイアス部材が役立つ。
空洞109は、適切な位置に電子機器を保持することを支援するバイアス部材(図示せず)によって、少なくとも一部分が画定される。1またはそれ以上の任意のタイプのバイアス部材、例えば、変形可能なプラスチックおよび弾性材料(例えばエラストマおよびプラストマ)、ばね式のバイアス部材(例えば板ばね、ソケット内のばね式ボール)等を使用することができる。バイアス部材は、空洞内の1箇所またはそれ以上の任意の便宜な場所、例えば側壁に沿って配置される。バイアス部材は、装置に対して(たとえ最小限であっても)力を加え、それにより空洞を画定する他の部材の方向へ装置を押しやることによって、空洞内の適切な位置に装置を保持する。したがって、空洞の底面にバイアス部材を配置すること(すなわち、それが電子機器を上方へ押し上げることになる)は、かかるバイアス部材によって装置の上面が押し上げられることに抵抗するような上部要素により、空洞の少なくとも一部が画定されていない限り、一般に逆効果になるであろう。
好適なバイアス部材の一例が変形可能なクラッシュ・バーであり、側壁の内側(したがって、電子機器が空洞109内にある場合にはそれに面する)にプラスチック等で作られ、垂直に伸びる縦軸方向に配置される。クラッシュ・バーまたは同種のものを使用しない場合は、(電子機器と同様にホルダ製作における)製作公差から生じる寸法偏差によって、空洞の側壁と電子機器の外部表面との間の距離が大きくなりすぎ、これによって、空洞の内部表面と電子機器の外部表面との間の摩擦による係合が不十分になる。
iPod mini MP3プレーヤ500を保持し、かつ、これに電力を供給するための可能な実施例として、2本のクラッシュ・バーがホルダ101の空洞109内で使用される。当該2本のクラッシュ・バーは、側壁の内側の後部直線部分に、対称的に、約15〜30ミリメートル離れて(各側壁の直線部分は、iPod mini MP3プレーヤ500のためのホルダ内において約40ミリメートルである)配置され、そして、各クラッシュ・バーの長さは約9ミリメートル(すなわち、空洞の高さと同じ長さ)、深さ(側壁から電子機器の方向への距離)は約0.5ミリメートル、幅(端から端までの距離)は約1〜2ミリメートルである。クラッシュ・バーは、好ましくは傾斜または面取りがされおり、その結果、空洞の底面では、後部内壁からクラッシュ・バーの最大深さ(すなわち約0.5ミリメートル)で張り出し、空洞上部ではそれより短い(例えば、0.1ミリメートルまたはそれ以下)。この実施例では、2本のクラッシュ・バーは、(外部カバーの製作後に取り付けられるよりも)外部カバーの一部として成型されることによって、外部カバー112と一体化することが望ましい。しかしながら、クラッシュ・バーは使用されない方が好ましい。
再び図12および図14を参照し、2つのアライメント・ピン192(そのうちの1つだけが図示される)が正面の内部カバー部材106の上面110から伸長する、すなわち、アライメント・ピンは空洞109の底面に取り付けられ、そこから上向きに伸びる。アライメント・ピン192は、iPod mini MP3プレーヤ500の底面の対応する凹部に嵌合する(すなわち、噛み合わされる)。ドック・コネクタ171は、プリント回路基板170に取り付けられ、かつ、正面壁173、背面壁175、および(iPod mini MP3プレーヤのマルチピン・コネクタのピンのための)レシービング・スロット/レセプタクル177を有し、正面の内部カバー部材106の上面110にある開口119を貫通する。ドック・コネクタ171は、背面の内部カバー部材138と機械的に結合され、かつ、アライメント・タブ181(図13)によって整合され、さらに、アライメント・ピン210によって、背面の内部カバー部材138に結合されるプリント回路基板170にも結合される。
ドック・コネクタは、マルチピン・コネクタ(すなわち、30ピン・コネクタ、図示せず)が位置するiPod mini MP3プレーヤの対応する凹部に嵌合され、ドック・コネクタのスロット/レセプタクルが、ピン・コネクタのピンを受け入れて整合する。電子機器が空洞内に保持されているとき、電力および/またはデータとしての電気信号は、マルチピン・コネクタおよびドック・コネクタを通って、空洞109内の電子機器から流れ、あるいは電子機器へと流れる。ドック・コネクタ171のレセプタクルは、ドック・コネクタの底面上のピン179と電気的に結合し、ピンは内部空洞内に伸長している(図13)。それらのピンの少なくとも何本かが、電子機器と本発明のユニットとの間で電力および/またはデータとしての電気信号を運ぶために、ホルダ101の内部で、プリント回路基板170と直接的または間接的に電気的に結合される。
マルチピン・コネクタは、iPod mini MP3プレーヤ500の底の凹部に設けられ、その凹部の開口は、それと同じ断面形状を有する、上面110上に伸びるドック・コネクタ171の部分(図12)よりも大きすぎることはないので、ドック・コネクタ171が凹部内にあるときには、これによって、iPod mini MP3プレーヤ500は、ホルダ101の空洞109内でさらにしっかりと保持される。したがって、iPod mini MP3プレーヤ500は、MP3プレーヤの外部表面が空洞109の内部表面(好適なクラッシュ・バーを含む)と機械的に摩擦によって係合することにより、また、アライメント・ピン192が、MP3プレーヤの底面にあるマルチピン・コネクタのための整合用凹部と係合することにより、さらに、MP3プレーヤのマルチピン・コネクタのピンが、ドック・コネクタ171の整合用レセプタクルと係合することにより、ホルダ内で保持される。
当業者であれば、ホルダ内で電子機器を保持するために、任意の適切な数のアライメント・ピンまたは他の凸部(または、電子機器の凸部と係合する凹部)を使用することができること、また、それらは任意の適切なサイズ、形状および位置を有するものであってよいことを理解するであろう。通常は、空洞内に少なくとも1つの凸部、すなわち、電力および/またはデータ信号を流すための電気的なコネクタが、本発明のユニットと、それによって保持される電子機器との間に存在する。他の凸部(例えばアライメント・ピン)もまた、電子機器内の凹部の利用可能性、位置、サイズおよび形状に応じて使用することができる。ホルダ内で電子機器の保持するための凸部は、典型的にはホルダの空洞の底面に位置するが、1またはそれ以上のかかる凸部は電子機器上に存在してもよく、かつ/または、ホルダの空洞内の底面以外に位置してもよい。したがって、ホルダが、電子機器を保持しているときに、電子機器を完全に包囲するようにデザインされている場合には、ホルダは部分的または全体的な背面壁を有するので、その背面壁上に1またはそれ以上の凸部(または凹部)を配置することができる。
図1以下に示される好適な実施例において、ホルダは、およそ以下の寸法を有する。外部カバーは、高さが6.3センチメートルであり、幅(ホルダの競走用トラック形の断面領域の一方の湾曲した端部の外部表面から、他方の湾曲した端部の外部表面までの接線間距離)が5.6センチメートル、および深さ(ホルダの前後の外部表面間の距離)が1.8センチメートルである。外部カバーは、厚さが約1.5ミリメートルの透明なプラスチックで形成される。正面および背面の内部カバー部材106,138の組立体は、高さが約5.4センチメートル、幅(組立体の競走用トラック形の断面領域の一方の湾曲した端部の外部表面から、他方の湾曲した端部の外部表面までの接線間距離)が5.3センチメートル、深さ(組立体の前後の外部表面間の距離)が1.5センチメートルである。内部カバー部材は、厚さ約1.5センチメートルの着色プラスチックで作られるが、多様なタブやアライメント・ホールで画定される壁等は異なる厚さであってもよい。リム117(図12参照)は、外部カバー112の内部表面上の、上端部116から約9ミリメートル下方に位置する。リム117は、およそ幅が1ミリメートル、厚さが約1ミリメートルであり、これと対応する整合溝が、2つの内部カバー部材の組立体の外周に設けられている。アライメント・ピン192は、一般に直方体で、およそ長さが4ミリメートル、幅が2ミリメートル、および高さが3ミリメートルであり、正面の内部カバー部材106の上面110から上方向に伸び、周縁部から約1ミリメートルの間隔を空けて配置される。液晶ディスプレイ120のための開口180は、およそ長さが約3.1センチメートル、高さが1.4センチメートルであり、また、ボタン被覆膜122のための開口178,182は、それぞれについて、およそ長さが4.1センチメートル、高さが2.1センチメートルである。
ホルダは、任意の十分に硬い成形可能な材料(耐引掻性があり、十分に頑丈であることが望ましい)で形成することができるが、通常はプラスチック、特にエンジニアリング・プラスチックが使用される(ただし、例えば電極等の導電部分のように、別の材料で作られる部分を除く)。好適な1つの材料は、ポリカーボネートであり、米国マサチューセッツ州ピッツフィールド市所在のGEプラスチック社からLexanの商品名で発売されている。
図2から図8で示されるように、ユニット101は、さらにコネクタ104を含み、それは、ホルダ101を電力取得サブユニット102に機械的かつ電気的に接続する(さらに以下で記述する)。コネクタ104は、望ましくはグースネックを含み、好適な実施例において、それは金属で形成され、RF送信機によって放射アンテナとして使用することができる。
さらに図13および図14に関し、コネクタ104はスイベル・コネクタ142を介してホルダ101に結合され、スイベル・コネクタ142は、スイベル・コネクタのフランジ186および中空の突起188を含む。フランジ186および突起188の両方とも円形であるが、フランジ186の直径は突起188の直径より大きい。突起188は、その終端面近くの外周に環状の溝を有し、組み立てられたときに、フランジ186と共に背面の内部カバー部材138の後方の外部表面に接して配置される。組み立てられたユニットにおいて、突起188は、摩擦ワッシャ176(それは、フランジ186と、背面の内部カバー部材138の後方の外部表面との間に位置する)の中央にある円形の開口を貫通し、部材138の円形の開口184を通り、そして、ワッシャ174(それは、背面の内部カバー部材138の内部表面に接して位置する)の中央にある円形の開口を貫通する。リテーニング・リング172は、ワッシャ174を圧迫して摩擦によって係合し、ワッシャと共に動くが、これが突起188の外周の環状の溝内に嵌合(摩擦嵌合)し、それによって、正面および背面の内部カバー部材106,138が結合されたときに形成される内部空洞の内側に突起188を固定する。リテーニング・リング172は溝の外周に沿って自由に動くので、リテーニング・リングは、突起188を中心にして自由に回転することができる。従って、背面の内部カバー部材138がワッシャ174をしっかりと押し付け、次にワッシャがリテーニング・リングをしっかりと押し付けて、背面の内部カバー部材138は突起188の周囲を自由に360度回転する。
スイベル・コネクタ142およびコネクタ104は中空であり、そのために、例えば、電源取得サブユニット102からホルダ101まで、電線を通すことができる。スイベル・コネクタ142は、任意の適切な手段、例えば、圧入、ねじ、接着剤、スエージ、またはそれらの任意の組合せによって、コネクタ104の上部140に装着することができる。図5に最も良く示されるが、スイベル・コネクタ142は、ホルダ101の背面に対して約20度の角度141であるが(固定されることが好ましい)、ある場合においては、それよりも小さい角度、あるいは大きい角度を用いてもよい。その角度によって、典型的には車両のコンソールの上または近傍にあるノブ、レバーなどからホルダ(したがって電子機器)を遠ざけるように位置決めすることが容易になる。
コネクタ104は、グースネックであることが好ましく、それは従順(または随意に動く)かつ可撓性のある管で、金属性、または外側が金属で被覆されているプラスチックまたは弾性材料であることが好ましい。グースネックは、コイルを積み重ねた構造であると考えることができ、隣接するコイルが重なり合っているが、互いに動く(ある程度まで、互いのコイル上を滑る)ことができる。グースネックは、その限界以上に曲げられない限り、それが曲げられている位置を保持する傾向がある(すなわち、それは、半永久的に調整可能または位置変更可能である)。グースネックの2つの「層」は、異なる厚さを有すると考えられる。したがって、グースネックは2つの外径、すなわち、より厚い層の外径およびより薄い層の外径を有し、それらはグースネックにおいて交互に並ぶ。図1以下の好適な実施例では、金属のグースネックは長さおよそ19.5センチメートルであり、大きい方の外径はおよそ9ミリメートル、小さい方の外径はおよそ8.2ミリメートル、その内部の直径はおよそ4.5ミリメートルであり、大きい方の直径部分間の中心から中心までの間隔は約3.5ミリメートル、大きい方の直径部分間の縦方向のギャップは約1ミリメートルであり、構造材料はスチールである。
グースネックは、ユーザがその位置を容易に変えることができないほど硬いものであってはならないが、ホルダおよびグースネックが所望の位置に設置された後、電力取得サブユニット対して適切な位置でホルダ(電子機器を含む)を十分に維持できるほど硬いものでなければならない。グースネックが水平方向に向けられ、かつ一方端を固定された場合、そこから19.5センチメートルの長さの部分(iPod mini MP3プレーヤを保持するための好適なユニットにおけるグースネックの長さ)は、他方端が下方へ反れる、すなわち加重された他方端が重力によって水平方向から遠ざかるように引っ張られる前に、約436〜486グラムをやや下回る質量を保持することができる程の十分な硬さを有する。これに対して、FM送信機を内部に有し、かつ、iPod mini MP3プレーヤを保持している好適なホルダは、約200グラムの全質量を有する。したがって、好適なユニットは、グースネックの偏差に対して約100%(最小偏差を生じる質量約436グラムに対して200グラム)の設計安全率を有する。
本発明のいくつかの好適な実施例で使用することができるグースネックは、寸法を変えることが可能である(例えば、外径を2ミリメートルまたはそれ以下から16ミリメートル以上まで)。当業者であれば、グースネックのデザイン、寸法、および構造材料を、例えば、コネクタ104の長さ、ホルダ101およびその中に保持されるおよび電子機器の重さ、また、グースネックが放射アンテナとして機能するかどうか、もしそうであれば、どのような無線周波数の領域を用いるか、等に基づいて、任意の特別な使用のために選択することが可能であることを理解するであろう。
さらに図15に関し、コネクタ104の底部は、スエージ222内に圧着または据え込まれる(コネクタ104がスエージ222内に挿入され、その後、それをコネクタ104の周囲に締め付けるためにスエージ222が放射状に圧縮される)。スエージ222内の対向して位置する2つのネジ穴224(図15では、そのうちの1つだけが見える)は、電力取得サブユニットの各側面、すなわち、右側124および左側144の内部に1つずつ設けられた2つのピン217(図15では、そのうちの1つだけが見える)と合致する。それによって、コネクタは、電力取得サブユニット102に対して縦方向にも回転方向にも動かないように保持される(コネクタ104もまた、スイベル・コネクタ142内で縦方向にも回転方向にも動かないように保持される)。記述されてきた好適な実施例において、スエージ222は長さが約1.8センチメートルであり、内径が約9ミリメートルであり、さらに、下半分の外径が約1.1センチメートルである(コネクタ104の底部の周囲を締め付けるために放射状に圧縮された上半分は、これよりもわずかに小さい外径を有する)。
グースネック104のコイルが回転移動(許容された移動、この場合は、生得的に許容された移動)するために、好適なユニットにおいて、ホルダ101は、図2から図8で示されるまっすぐな位置から、グースネックの軸の回りを各方角(すなわち、上から見たときに時計回りおよび反時計回りに)少なくとも約90度回転することができる。それによって、十分に、電子機器を保持するホルダの正面(上記の図中に示す)が、車両のドライバーまたは車両の前部座席の乗客から見えやすくなり、かつ使用しやすくなる。
電力取得サブユニット102は、2つのハウジング部品(シガレット・ライタ・アダプタ・カバーの右側124および左側144)、およびエンド・キャップ128を含む。本実施例では、結合された2つの側面によって形成される内部空洞は、シガレット・ライタのような外部電源から電力を取得して、そして、それがRF送信機および/または電子機器へ送られる前にそれを処理するための回路類(さらに後述する)を含む。図5から容易に理解できるように、ハウジングは、小さい直径部分および大きい直径部分、および、それらの間にフランジ126を有し、フランジは、小さい直径部分に隣接し、大きいハウジング部分の終端を画定する。後述するように、フランジは、フランジのある部分の直径が、シガレット・ライタのような電源の対応する部分よりも大きい場合でも、電力取得サブユニットを電源に挿入できるように、その縦方向の大きさを限定する。
右側124および左側144が結合されているとき(例えば図1のように)、スエージ222は、2つの側面の組立体によって形成された内部空洞内で保持され、コネクタ104が円形の整合開口229を通って上方に伸びる。開口229の2分の1(半円)は、各々の側面124,144の上端近くにある。2組の2つの隆起した部材が、右側124および左側144の各側面の内部表面から内部空洞内に突出する。そこには2組の2つの対応する窪んだ半円形のカットアウトがあり、各カットアウトは、4つの部材のそれぞれの終端に位置する。2つの側面124,144が結合されたとき、それらは2つの円形の穴を形成し、スエージ222の外部柱面を受け入れて保持する。部材(すなわちカットアウト)が設けられることにより、スエージ222は、電力取得サブユニットの縦軸に対して約70度の仰角で保持され、これによって、コネクタ104の外部から見える底部136は、電力取得サブユニットの縦軸の定位(すなわち線垂直)に対して約20度の余角137(図5)で、整合開口229を通って突出する。ある場合には、約20度より小さい、または大きい角度を用いてもよい。かかる角度(例えば20度)でコネクタ104を保持することによって、ホルダ101(および電子機器)を、典型的には車両のコンソール上、またはその近傍にあるノブ、レバーなどから遠ざけるような位置に置くことが容易になる。
電力取得サブユニットの内部空洞は、車両に装備されているような外部電源から電力を得るための回路類を含む。1つの電極はチップ148(さらに図9参照)を含み、それは、電力取得サブユニットの末端の開口238を貫通し、かつ、拡張した一体型のカラーまたはフランジ244を有する。フランジは、(チップ148と電気的に結合するために)組立後にヒューズ212の遠位の端部を収容するための空洞を画定し、さらに、ヒューズの近位の端部は、張力ばね214の遠位の端部と接触し、ばねの他方の端部は、ヒューズの接触216の2本の平行する脚の間に収容され、当該2本の脚の間の短いスペーシング部材と電気的に接触する。ヒューズの接触216は、銅またはその他の適切な導電材料で形成される。ヒューズの接触216は、接続アーム246内で終了し、プリント回路基板218に電気的に結合される。張力ばね214は、縦方向に(すなわち、電力取得サブユニットの主軸に沿って)動き、そして、チップ148を外向きに(すなわち、電力取得サブユニットが電源、例えばシガレット・ライタ(図11)に完全に挿入された場合において、接触149に対して)バイアスし、電力取得サブユニットと電源との好適な電気的結合を確保する。
他の電極は、2つの接触ばね132を含み、それらは結合され、接続アーム248内で終了する(さらに、それはプリント回路基板218に電気的に結合される)。接触ばねは、任意の適切な弾性を有する導電材料、例えば、めっきした黄銅、鋼、銅)で形成されるのが望ましい。2つの接触ばねは、側面124,144のそれぞれが有する対応する長方形のカットアウトによって形成された長方形の開口240(さらに図7,図8を参照)から、電力取得サブユニットの遠位の端部の外径を越えて張り出す(さらに図2および図3を参照)。
本実施例のプリント回路基板218による電力の処理については後述する。電力を処理した後、それがプリント回路基板に接続された電線(図示せず)によって、スエージ222およびコネクタ104を通って、電子機器(iPod mini MP3プレーヤ500)および/またはホルダ101内のプリント回路基板170上の回路類(例えばRF送信機)(図22)に送られる。
電力取得サブユニットの小さい方の直径部分は、車両のシガレット・ライタのような、通常は円筒状の空洞である外部電源に挿入することができる。かかる空洞内で電力取得サブユニットの位置決めをし、かつ安定させるために、非導電性の安定ばね156が、電力取得サブユニットの小さい方の直径部分の対向する位置に設けられる(図5、図7、図15を参照)。ばね156は、ハウジングの壁面に沿って3箇所のカットを設けることによって形成された片持ちのタブであり、タブによって壁面が他の部分よりも厚くなり、その結果、これらが電力取得サブユニットの縦軸から張り出す。他の適切なバイアス手段を用いてもよい。
ばね156は、車両内に装備されている多様なサイズのシガレット・ライタの全ての内部において電力取得サブユニットを安定させるのには不十分なことがあり、また、特に電子機器、ホルダ、およびコネクタ(例えばグースネック)は片持ち重量を有するので、スタビライザ154が使用される。後述されるように、スタビライザ154は、好ましくは、ほぼ全ての既知の車両用シガレット・ライタの内部の周よりも大きい、変形可能な弾性部材を含み、その結果、シガレット・ライタにシガレット・ライタ・アダプタの遠位の端部を押し込むことによって、変形可能な弾性部材の外部の周が、シガレット・ライタ・アダプタの遠位の端部から遠ざかり、かつ、シガレット・ライタ・アダプタの近位の端部に向かうように折れ曲がるが、そのような変形後においても、変形可能な弾性部材の少なくとも一部がシガレット・ライタの内部の周を押し続ける。スタビライザ154は、電力取得サブユニットの遠位の端部の近傍で、カラー130とリテーニング・ワッシャ158の間に保持される。それらのすべては、ナット146によって縦方向に適所に固定され、ナットは、電極チップ148を通すためのセンタ穴を有し、さらに、小さい方の直径の後部部分に雄ねじを有し、それによって、電力取得サブユニットの遠位の端部で開口238内の雌ねじと結合する。発光ダイオード134は、そのリードがプリント回路基板218に結合され、かつ、その光が開口135(図2参照)を通して外部から見えることにより、電力が電力取得サブユニットによって取得されている状態を示す。発光ダイオード134は、電力取得サブユニットの近位の端部にある開口234内に保持され(図15)、開口234は、エンド・キャップ128の近位の端部にある開口135と整合し(図2)、それによって発光ダイオードからの光が外部から見える。
電力取得サブユニット102のシガレット・ライタ・アダプタの2つの側面124,144は、組立てのためにそれらを結合するときに、それらを整合するための溝および隆起部(例えばスロット242)を有する。2本のねじ162は、左側面144のねじ穴230を通って、電力取得サブユニットの内部空洞内に入り、さらに右側面124の対応するねじ穴232内に入り、2本のねじをしっかりと締めることによって側面124,144を螺着する。近位のエンド・キャップ128は、電力取得サブユニットの近位の端部上に滑り込み、エンド・キャップ128の円形をした端部の近傍にある4つのタブ228(そのうちの1つのみを示す)は、電力取得サブユニットの近位の端部の凹状(窪んだ)部分上にあるリテーニング・スロット164(そのうちの1つのみを示す)内に嵌合される。それによって、2つの側面124,144の組立体上にエンド・キャップが保持される(それによって、2つの側面を一体的に保持するとともに、きれいな外観を呈することができる)。エンド・キャップ128は多様な開口、例えば、グースネックのスエージを受け入れるスロット226、音声出力ジャック220へのアクセスがそれを通して可能になる、音声出力アクセスのための開口160(この開口は、エンド・キャップが適所にあるときに、右側面124および左側面144によって形成されるハウジング内の開口236と整合する)(図8参照)、発光ダイオード134の近位の端部がそれを通して外部から見える、エンド・キャップの半円形の端部にある開口135(図2参照)等を提供する。
図9は、エンド・キャップ128が適所に装着される前における、コネクタ(グースネック)104が装着された電力取得サブユニット102の2つの側面の組立体を示す。ナット146が締められることによって、チップ148(それは第1の電極を含む)がナットの前面を越えて伸長し、その結果、スタビライザ154は、リテーニング・ワッシャ158とカラー130との間で、電力取得サブユニットの縦軸に沿ってしっかりと保持される。非導電性のばね156の1つを提供する3箇所のカットは、第2の電極を含む2つの導電性のばね132と同様に外部から見える。ねじ穴230内のねじ162は、2つの側面124,144の結合を維持する(さらに図15参照)。
好適な電力取得サブユニットは、以下の寸法を有する(図9、図10、図15参照)。全長(チップ148の遠位の端部からキャップ128の近位の半円形の端部まで)は、約9.5センチメートルである。エンド・キャップ128は、長さが約3.8センチメートル、外径が約3センチメートル、さらに、そのスロット226は、長さが約3センチメートル、幅が約1センチメートルである。フランジ126は、長さ(軸方向の長さ)が約1センチメートル、外径は、その最も広いポイント(その近位の端部であって、エンド・キャップ128の遠位の端部に接する部分)が約3センチメートル、その最も狭いポイント(その近位の部分であって、電力取得サブユニットの小さな直径を有する遠位の部分に接する部分)が約2センチメートルである。電力取得サブユニットの近位の端部にある凹部は、エンド・キャップ128の厚みを打ち消すために約2ミリメートル窪んでおり、それによって、エンド・キャップ128を適所に装着したときに、窪んでいないサブユニットの近位の端部の外部表面と平坦になる。サブユニットの遠位の端部(小さい方の直径部分)は、長さが約3.2センチメートル、外径が約2センチメートルである。カラー130は、長さまたは幅(軸方向の長さ)が約3ミリメートル、外径が約1.5センチメートルである。スタビライザ154は、外径が約2.35センチメートル、長さまたは幅(軸方向の長さ)が約2ミリメートルであり、そのセンタ穴は直径が約9ミリメートルであり、それによって、スタビライザを、ナット146の小さい方の直径の近位のねじ部上に適合する。リテーニング・ワッシャ158は、外径が約1.3センチメートルであり、厚さまたは幅(軸方向の長さ)が約1ミリメートルである。サブユニットの組み立て後に外部から見えるナット146の部分(大きい方の直径の遠位の部分)は、外径が約1.2センチメートルであり、かつ、例えばプライヤのような締付け具にパーチェスを提供するための2つの平坦な側面を対辺上に有し(図15を参照)、長さおよび厚さ(軸方向の長さ)は約4ミリメートルである。ばね214が縦方向に圧縮されていない場合、チップ148は、ナット146の遠位の表面を越えて約5ミリメートル突出する。
さらに図11に関し、本発明の特色の1つはスタビライザであり、それによって電力取得サブユニットは、ほとんどの車両のシガレット・ライタに適合し、機械的および電気的に半永久的に(しっかりと、しかし移動可能に)本発明のユニットと結合し、所要の位置にユニットを保持して電源との良好な接触を維持する。スタビライザは、シガレット・ライタ内における電力取得サブユニットの望ましくない回転、ぐらつき、および縦方向の動きを防止する。したがって、スタビライザは、通常の振動、(車両のターンによる)遠心力、および路面の凹凸によって、ユニット(したがって電子機器)が望ましい位置から移動することを防止する。
図10は、電源レセプタクル105(例えば、車両のシガレット・ライタ)に挿入するために空中にある電力取得サブユニット102を示し、電源レセプタクル105は、円筒状の導電性接地スリーブ133、および電源リード151と結合された接触149を含む。スタビライザ154はほぼ平坦であり、すなわち、平面が、その外部の環状の周およびその中央部分を含む主要面から成る。スタビライザ154は、その中央部分で、電力取得サブユニットの縦軸に沿って固定されるので、スタビライザ(例えば、その外部の周)は、ハウジングの長さに対してほぼ垂直である。従って、(図11のように)電力取得サブユニットが電源レセプタクルに挿入されたとき、スタビライザ154の中央部分が、近位の端部の方向、すなわち図11では右方向に向かって押し戻されないように、カラー130等がこれを保持するので、スタビライザ154の中央部分は移動しない。
スタビライザ154は柔軟であるので、スタビライザが電源レセプタクルに挿入されるにつれて変形する、すなわち、その外部の周は遠位の端部から遠ざかり、かつ、近位の端部に近づくように折れ曲がるが、その中央部分は、依然として適切な位置に固定されたままである(図11)。さらに、スタビライザ154が弾力性を有すること、スタビライザおよび接地スリーブ133が円形であること、および、スタビライザが接地スリーブよりも大きな直径であることから、(その中央部分から遠位にある)スタビライザの環状部分は、接地スリーブの内部表面の360度の全方向において接地スリーブ133に対して押し付けられる。それによって、電力取得サブユニットの縦軸と接地スリーブの縦軸との整合が維持され、さらに、チップ148とレセプタクル内部の接触149との軸方向における整合が維持される。(安定ばね156と接地スリーブとの間の摩擦に加えて)スタビライザと接地スリーブの内部表面との間の摩擦によって、スタビライザは、電力取得サブユニット(およびユニット全体)がレセプタクルの外へ滑り落ちないように維持する。さらに、一方では、スリーブとスタビライザとの接点、他方では、スリーブと非導電性のばね156および接地接触ばねとの接点との間の縦方向の間隔によって、電力取得サブユニットがぐらつかないように維持される。これが、スタビライザがばね156,132に接近しているよりも、むしろ離れた位置にある方が望ましいという理由である。これらの両方の特徴(滑り防止とぐらつき防止)によって、チップ148がレセプタクル内部の接触149に接触し続けることができる。スタビライザは、望ましくはカラー130とリテーニング・ワッシャ158との間にしっかりと保持されるので、スタビライザは電力取得サブユニット上で容易に回転することができない。これが、スリーブとスタビライザとの間の摩擦と相まって、電力取得サブユニット(および電子機器)の回転を防止する。
電力取得サブユニットが電源レセプタクルから引き抜かれるとき、リテーニング・ワッシャ158がスタビライザ154を適所に保持するので、スタビライザは、遠位へ(すなわち遠位の端部に向かって)移動したり、または、外れたり後に残ったりすることはない。換言すれば、電力取得サブユニットは、電力取得サブユニットの長さに沿った適切な位置に変形可能な弾性部材を固定するために、変形可能な弾性部材(スタビライザ154)と電力取得サブユニットの遠位の端部との間にリテーナ(ワッシャ158)を有する。
スタビライザの外径は、スリーブの内径よりも少なくとも1箇所において大きいので、電力取得サブユニット(したがって本発明のユニット)は、スタビライザによって、ほぼ全ての車両のシガレット・ライタ(電源)に使用することが可能である。したがって、前述したように、表現「変形可能な弾性部材の外部の周がシガレット・ライタの内部の周よりも大きい」とは、少なくとも変形可能な弾性部材の周囲の一部(必ずしも全部である必要はない)が、シガレット・ライタの周囲の一部を越えて放射状に拡張することを意味するものとして広義に解釈されるべきである。
スタビライザは、任意の断面形状(本質的には環状であることが好ましい)、例えば円錐形の台のような円錐形断面を有する任意の三次元形状(低い円筒状が好ましい)、任意のサイズ(電源の空洞、すなわちシガレット・ライタの円筒状空洞、よりも外周が大きいものが好ましい)を有することができ、それによって、本発明の利点を達成することが可能であることが、当業者には明らかであろう。例えば、スタビライザは、放射状のアーム(例えばヒトデのような)を有することも可能である。スタビライザは、変形可能であるが弾力もなければならない(かつ、電源の凹部の壁面をしっかりと押し付けるのに十分な堅さを有し、かつ、凹部の壁面に対して十分な摩擦を提供するのに十分な粘着度を有することが必要である)。スタビライザは、非導電性であることが望ましいが、その理由は、少なくともそれが電力取得サブユニットのチップと電気的に結合されている以外のユニットにおいては、チップは通常は電源の1つの電極に接しており、また、スタビライザは、電源に挿入されたときにスリーブと接触し、そしてスリーブは通常は別の電極であるので、両方の電極にスタビライザが電気的に結合されるべきでないからである。したがって、スタビライザの構造材料は、通常は、例えば、エラストマ、ゴム(例えばシリコンゴム、エチレン・プロピレン単量体重合体、エチレン・プロピレン・ジエン単量体重合体、スチレン・ブタジエン重合体)のような重合体である。上述の好適な電力取得サブユニットで使用される好適なスタビライザの1つは、ショアー・ジュロメーター値が80(ショアーAスケール)であるシリコンゴムで作られ、前述の寸法(すなわち、外径が約2.35センチメートル、長さまたは厚さ(軸方向の長さ)が約2ミリメートル、センタ穴の直径が約9ミリメートル)を有する。
図16から図20は、iPod mini MP3プレーヤ500を保持するための本発明の他の好適な実施例に関する。シガレット・ライタ・アダプタ−グースネック300は、当該ユニット300が送信機を有しない点において、前述のシガレット・ライタ・アダプタ−グースネック−送信機100と異なる。シガレット・ライタ・アダプタ−グースネック300は、ホルダ(支持部材)301、グースネック104(コネクタ)、および電力取得サブユニット102(シガレット・ライタ・アダプタを含む)を含み、電力取得サブユニット102(およびユニット100)が挿入されるのと同じ方法で、シガレット・ライタ105(すなわち外部電源)に挿入される(すなわち、結合される)。(理解を容易にするために、図16から図20においても、実質的にユニット100の対応する部分と同一であるユニット300の部分については、図1から図15で使用したものと同じ参照番号を便宜上使用する。)コネクタ(グースネック)104、および、ユニット300の電力取得サブユニット102は、RF送信機を有しないことから生じる変更を除き、ユニット100とほぼ同一である。
ホルダ301は、カバーされた正面302およびカバーされた背面314、上部304および底部306を有する。iPod mini MP3プレーヤ500の底部を保持する空洞308は、空洞の底面310を有し、それは上部304から下方の、深さ312として示された深さに位置する。MP3プレーヤの底面502は、空洞の底面310上に載置される。ホルダ301は、スイベル・コネクタ142を介してグースネック104に接続され、スイベル・コネクタ142は、20度の角度316でホルダに接続されるのが好ましく、また、コネクタ104は、20度の角度137でグースネックに接続されるのが好ましい(これらの一方または両方の角度として、より小さい角度、または、より大きな角度を使用してもよい)。
(RF送信機を有しない)本実施例は、RF送信システムが必要でない実施例、例えば、電子機器自体がRF送信システム(例えばブルートゥース・システム)を有する場合、および/または、出力データ信号が、例えば出力ジャック220のような出力ジャック(図20参照)で利用可能である場合に使用することができる。電力は、外部電源(例えば、車両のシガレット・ライタ)から電子機器に供給され、ユニット内の回路類によって必要とされる程度まで処理され、グースネックを通ってホルダ301に送られ、そこで、例えば電子機器内のマルチピン・コネクタと整合するドック・コネクタを通して電子機器に送られる。グースネックによって、電力取得サブユニットに対するホルダの位置を半永久的に調整することができ、また、前記の実施例と同様に、本実施例中の電力取得サブユニット機能は、車両(すなわちシガレット・ライタ)に対するただ1箇所の取り付け点のみで、半永久的にユニットを保持し、同時に電子機器へ電力を供給する。
ここで、好適なシガレット・ライタ・アダプタ−グースネック−送信機100の(電力およびデータの流れおよび処理のための)電気的なシステムにつき、iPod mini MP3プレーヤ500と結合されたユニットの基礎的なブロック図を図21に示す。本発明のユニット100は、電力取得サブユニット102、グースネック104(調整可能な機械的支持、ホルダへの電力取得サブユニットのコネクタ、電線のための導管、およびRF送信のためのアンテナの機能を有する)、およびホルダ101を含む。電力取得サブユニット102は、出力調整回路219、電圧レギュレータ221、およびステレオ・オーディオ出力220(例えばジャック)を含む。ホルダ101は、6つの瞬間押しボタンスイッチ190、液晶ディスプレイ120(それは、RF送信機の搬送周波数「88.8」を表示している)、およびドック・コネクタ171を含む。
iPod mini MP3プレーヤ500は、ドック・コネクタ171を介してホルダ101に結合される。前述のように、ここで使用される用語「結合(couple)」「結合された(coupled)」「結合する(couples)」「結合している(coupling)」等は広義に解釈されるべきであり、2つ以上の要素または信号が、介在する回路類および(または)要素を通って、直接または間接的に、電気的および/または機械的に接続することを意味する。iPod mini は、シリアル・ポート、パラレル・ポート、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)ポートの使用を含む任意の適切な手段によって、またはアップル・コンピュータのファイヤー・ワイヤー(FireWire)接続のようなIEEE(電気電子学会)1394接続(IEEE1394は、高速データ転送をサポートする高速外部バスのための基準である)によって、ホルダ101と結合することができる。
ホルダ101は、iPod mini MP3プレーヤ500からデータ信号241を受信し、それがホルダ内部でデータ信号247になり、さらに、データ信号247は分岐し、分岐の1つが信号237として電力取得サブユニットのステレオ・オーディオ出力220へ送られる(さらに図22参照)。それは、例えば、ヘッドホンまたはテープ・カセット・アダプタ、またはステレオ・オーディオ・システム上のライン入力のためのステレオ・ジャックを利用するあらゆるアクセサリに、選択的なインターフェイスを提供する。
データ信号247の他の分岐は、FM周波数または搬送波に変調を加え、減衰(後述する)の後に信号239としてグースネック・アンテナ104の使用を介して受信機(例えば、車両のFM受信機)に送信される。データ信号241が変調を加える特別の周波数は、瞬間押しボタンスイッチ190の使用を介してエンドユーザ(例えば、ドライバーまたは車両中の乗客)によって制御される。エンドユーザによって選択された周波数は、液晶ディスプレイ120上に表示される。例えば、エンドユーザが、88.8MHzでMP3プレーヤのデータ信号を送信することに選択した場合、(図21のように)「88.8」が液晶ディスプレイ上に表示される。
上記の好適な実施例で述べたように、ホルダ101は、シガレット・ライタ・アダプタを含む電力取得サブユニット102から動作電力を受け取る。しかしながら、当業者であれば、ホルダ101は、ホルダに保持された電子機器を含む任意の適切な電源または他の外部電源から、(例えば、そのマイクロプロセッサおよび/またはRF送信機のための)動作電力を受け取れることを理解するであろう。その場合、電力は、電子機器から、例えばドック・コネクタを通って流れ、そして電力取得サブユニットは、常時電力を電子機器に供給することができるが、ある時間または全く電力を供給しないこと、すなわち、本発明のユニットの動力をすべて電子機器から供給することも可能である。例えば、電力取得サブユニットからの電力の流れが中断したときに、ある時間電子機器が電力を供給することを可能にすることによって、電力取得サブユニットからの電力供給が瞬間的に中断したとしても、ユニットがRF信号を放射し続けることを可能にする。
当業者は、外部電力(すなわち外部電源から利用可能な電力)の特性が、本発明のユニットに必要な電力の特性と一致しなければ、使用前に、外部電力の特性を変更する必要があるということを認識するであろう。例えば、その電力が本発明のユニット内で使用される前に、外部電力の電圧を上昇または下降させるために昇圧または降圧電圧レギュレータが必要な場合がある。かかる電圧レギュレータは任意の適切な設計のものであってよく、また、本発明のユニット内にあってもよい。
電力取得サブユニット102内の出力調整回路219は、外部電力231を受け取り、あらゆる外部ノイズを除去するためにそれをフィルタする。出力調整回路は、LC(インダクタンス・キャパシタンス)フィルタを含み、それが、(例えば、車両の電気的なシステムから)11〜16ボルトの入力電圧信号を受信する。インダクタは約2.0mH(ミリヘンリー)であり、また、キャパシタは約330μF(マイクロファラド)である。電力取得サブユニットのプリント回路基板のサイズには制限があるために、できるだけ物理的に小さいインダクタを使用することが望ましい。好適な実施例では、そのようなインダクタを使用しており、それはフォーモサ・インダクタ社から購入された部品番号T9X5X3である。(本要素および他のすべての要素の説明書は、その全体が参照としてここに組み入れられる)。
出力調整回路219の出力233は、電圧レギュレータ221に結合される。電圧レギュレータ221の出力235は、ホルダ101のエレクトロニクスに結合され、かつ、それに電力を供給するために使用される(詳細については後述する)。電圧調整回路は、当技術において周知である。好適な実施例において、電圧レギュレータ221は、テキサス・インスツルメンツ社製の部品番号TL750L、TL7501Lシリーズの「低ドロップアウト電圧調整装置」である。使用される特定の電圧レギュレータは、特定のアプリケーションの必要に基づいて設計選択される。例えば、上記のテキサス・インスツルメンツ社の電圧レギュレータの使用に際しては、5ボルトでホルダのプリント回路基板170(図22)に電力を供給するという必要に基づいて一部指示がなされた。
電力調整回路219の出力233は、さらに、ドック・コネクタ171に結合され、iPod mini MP3プレーヤ500に電力を供給するために使用される(電源243)。MP3プレーヤはこの電力を、動作し、かつMP3プレーヤの電池に、それ自体が有する内部充電回路類によって充電するために使用する。本発明のシガレット・ライタ・アダプタ・グースネック送信機およびシガレット・ライタ・アダプタ・グースネックは、好ましくは、MP3プレーヤの電池または他の電子機器の電池を充電するための回路類を含まない。
図22は、シガレット・ライタ・アダプタ−グースネック−送信機100のホルダのエレクトロニクスのブロック図である。主要部であるプリント回路基板170はホルダ101内に位置し、ステレオ・モジュレータおよびFM送信機ユニット(FM送信機回路類)225、液晶ディスプレイ120、6個の瞬間の押しボタンスイッチ190、マイクロプロセッサ223、および減衰回路227を含む。入力電力(電圧レギュレータ221からの出力235、図21参照)は、マイクロプロセッサ223、ならびにステレオ・モジュレータおよびFM送信機ユニット225に供給される。
ステレオ・モジュレータおよびFM送信機ユニット225は、データ信号247(それは、ドック・コネクタ171を通過したiPod mini MP3プレーヤのデータ出力信号241である)を受信し、データ信号247でFM周波数または搬送波を変調する。ステレオ・モジュレータおよびFM送信機の適切な設計は、当技術において周知である。例えば、ローム社製の商品名「ワイヤレス・オーディオ・リンクスIC」部品番号BH1415Fを参照されたい。従って、特別のステレオ・モジュレータおよびFM送信機の設計または選択は、当業者には周知であり、ここで詳述する必要はない。さらに、以上で示されたように、また、当業者であれば理解できるように、本発明はFM送信機を使用する場合に制限されず、AM送信機、ブルートゥース送信機(例えば、www.bluetooth.org、www.bluetooth.com参照)、または他のタイプの適切なRF送信機を含むあらゆるタイプのRF送信機と共に使用することができる。
FCC(連邦通信委員会)の仕様に適合するように、ステレオ・モジュレータおよびFM送信機225(FM信号)の出力245は、減衰回路227に結合される。当業者には理解されるように、FCCの仕様に適合するために必要な減衰量は、特定のFM送信機の出力、使用されるアンテナの品質およびタイプ、およびFM送信機が使用される環境によって規定される。従って、減衰回路245の特定の設計は、特定のアプリケーションの必要に基づいて設計選択される。本発明の実施例によって放射されるいくつかのタイプのRF信号については、減衰回路は必要ないであろう。
減衰回路227の出力(減衰されたFMデータ信号239)は、グースネック・アンテナ104に結合され、それは、FMデータ信号をステレオ受信機へ送る。金属グースネック・アンテナを使用することには、多数の利点がある。例えば、金属グースネック・アンテナの使用によって、一貫したアンテナ指向性図を生成でき、それがFMデータ信号の強度を改善する。概して言えば、FMデータ信号が強いほど、音質が良くなる。金属グースネック内にアンテナを封入する、あるいは、ホルダ101のハウジング内にアンテナを有するような他のアンテナ設計は、一貫したアンテナ指向性図を生成しない。なぜなら、グースネックおよびiPod mini MP3プレーヤ(あるいは他の電子機器)が、金属シールドの役割を果たし、それによって、FMデータ信号の強度を弱めるからである。アンテナとしてグースネックを使用する他の利点は、それが設計を単純化し、かつ、コスト効率が良い(さらに、それは柔軟ではあるが、半永久的に位置決めが可能なコネクタとしての役割を果たし、比較的安価で、かつ、美的満足も得られる)ということである。
マイクロプロセッサ223は、液晶ディスプレイ120および瞬間の押しボタンスイッチ190(双方向インターフェイス250)と同様にステレオのモジュレータおよびFM送信機225(デジタル・インターフェイス249)にも結合される。マイクロプロセッサ223のための適切な設計は、当技術において周知である。例えば、ST社製の「フラッシュまたはROMメモリ、ADC、2つの16ビット・タイマ、I2C、SPI、SCIインターフェイスを具備した8ビットMCU」部品番号ST722606、ST722626、およびST722646(「ST」とは、「シンガポール技術エレクトロニクス」および「STエレクトロニクス」として知られているシンガポール・テクノロジーズ社を示す)、例えば、商品名「STマイクロコントローラST72F264G2H1」を参照されたい。使用された特定のマイクロプロセッサは、特定のアプリケーションの必要に基づいて設計選択されるが、それは当業者間で周知である。
上述のように、エンドユーザは、押しボタン168(それらは瞬間押しボタンスイッチ190を起動する)の使用を通じて、データ信号241により変調される特定の周波数を選択することができる(例えば、エンドユーザは、88.8MHzでオーディオ信号を放射または送信することを選択できる)。エンドユーザの選択は、マイクロプロセッサ223に送られ、それによって、この情報が、ステレオ・モジュレータおよびFM送信機225の送信周波数を制御するために利用される。さらに、マイクロプロセッサ223は、エンドユーザが選択した周波数(例えば「88.8」)をLCD120上に表示するためにこの情報を利用する。従って、双方向インターフェイス250は、一方向のインターフェイスとしてのみならず、ステレオ・モジュレータおよびFM送信機225とマイクロプロセッサ223との間のインターフェイスとして必要とされる。
図23は、iPod mini MP3プレーヤ500(電子機器)およびFM送信機(RF送信機)の両方が、本発明によって半永久的に保持される(両方はホルダから除去可能である)第3の実施例を示す。ホルダ401は、上端(上面)402、底面403、左側面404、右側面405を有し、前述の実施例のスイベル・コネクタ(例えば、図5の参照番号142)に類似するコネクタ406によってグースネック(図示せず)に接続される。空洞407は、ホルダの上部に開口を有し、iPod mini MP3プレーヤ500の底部を受け入れて半永久的に保持し、iPod mini MP3プレーヤは、底面502、上面504、液晶ディスプレイ506およびコントロール・ホイール508を有する。空洞411は、ホルダの底部に開口を有し、FM送信機408の上部を受け入れて、半永久的に保持し、FM送信機は上面409、底面410、左側面414、右側面415、液晶ディスプレイ412、および押しボタン413を有する。(本図および他の図において、空洞の壁面とそこに保持された物体との間隔は、実際よりも広く示されている。例えば、iPod mini MP3プレーヤ500の底面502は、空洞402の底面に接しているが、明瞭化のために図23では間隔を空けて示される。)
ホルダ401は、電子機器およびRF送信機の両方が取り外し可能である以外は、前述のホルダとほぼ同一の方法で機能する。したがって、ホルダ401の1つの実施例において、電力は、前述の電力取得サブユニット(例えば、図1の電力取得サブユニット102)と同様に、電力取得サブユニット(図示せず)を通って送られる。取得した電力は、LCフィルタされ、次に、そのうちの一部が電子機器へ直接送られ、また、一部が電圧レギュレータへ送られ、(もし必要であれば)そこからRF送信機へ送られる。あるいは、取得した電力は、LCフィルタされ、次に、その全部が電子機器へ送られ、その後、それがRF送信機に電力を供給することも可能である。他のスキームを使用することも可能である。
ホルダの両方の空洞は、それぞれの装置(すなわち、MP3プレーヤの底部およびRF送信機の上部)の端部のみをしっかりと保持するように図示されている。しかしながら、ホルダの上部および/または底部は、電子機器および/またはRF送信機のより大きい部分と接触し、かつ保持するように変更することも可能である。例えば、ホルダ401の空洞411が、RF送信機の周囲の大部分または全てを包囲するように変更することも可能である。
本実施例において、iPod mini MP3プレーヤの底面の30ピン・コネクタは、空洞407の底面(最も内側の壁面)のドック・コネクタに結合される(いずれのコネクタも図示せず)。ドック・コネクタは、コネクタ171(図12,図13参照)と同一または類似である。FM送信機408の上面にあるドック・コネクタは、空洞411の底面の30ピン・コネクタに結合される(いずれのコネクタも図示せず)。そのドック・コネクタは、ドック・コネクタ171と同一または類似であり、また、その30ピン・コネクタは、MP3プレーヤの底面で使用される30ピン・コネクタと同一または類似である。したがって、コネクタ406を通ってホルダ401に入力する電力(その電力はすでにLCフィルタされ、その電圧はすでに調整されている)は、整合するコネクタを通ってiPod mini MP3プレーヤ500へ流れ、また、整合するコネクタを通ってFM送信機408へ流れる。
FM送電システムは、図1から図15の実施例のように動作することが可能である。データ(オーディオ)信号は、iPod mini MP3プレーヤ500から発せられて、2セットの結合されたコネクタ(第1セットは、MP3プレーヤの底面の30ピン・コネクタ、空洞407の底面の整合するドック・コネクタを含み、第2セットは、空洞411の底面の30ピン・コネクタ、およびFM送信機408の上面の整合するドック・コネクタを含む)を通ってFM送信機408へ流れ、搬送信号を変調し、(必要であれば)減衰され、コネクタ406を介して結合されるグースネック・アンテナ(図示せず)によって放射される。6個の押しボタン413によって、搬送周波数を選択し、プリセットにプログラムすることができる(2つの中心の押しボタンが周波数を上下して調整し、他の4つの押しボタンがプリセットを制御する)。液晶ディスプレイ412は、FM送信機がセットされた搬送周波数を表示する。
本実施例の1つの特徴は、MP3プレーヤおよびFM送信機の両方をホルダから取り外し、それぞれの30ピン・コネクタを介して、iPod mini MP3プレーヤ500の底面とFM送信機408の上面とを互いに結合することができることである。そして、結合された装置は、(電力取得サブユニットおよびグースネックに結合された)ホルダが使用されている車両または他の環境から取り外すことができ、そしてこれを、例えば家庭、オフィス、または別の車両内の他のFM受信機の近傍に置くことによって、FM送信機408は、第2の受信機にその信号を放射することが可能になる。
本実施例では、電力は、FM送信機がそのホルダ401から取り外された後も供給されなければならない。例えば、別の場所(例えば別の車両)内の整合するホルダに差し込むことによって、第2のホルダの電力取得サブユニットを通して電力を導くことができる。あるいは、電子機器がホルダ401から取り外された後に、FM送信機が電子機器(例えばiPod mini MP3プレーヤ506)に直接差し込まれた場合、FM送信機は電子機器から電力を導くことができる。また、ホルダと電力取得サブユニットとの間のグースネックが、FM(RF)信号のための放射アンテナとして好適に機能しているので、ホルダからFM送信機を分離すれば、そのグースネック・アンテナからFM送信機を分離することになる。したがって、例えば、FM送信機のハウジング内部の電線のような別のアンテナが使用されることになるが、それは、グースネックがアンテナとして使用されているときに同時に使用する(起動する)こともでき、あるいは、(FM送信機がホルダから取り外されたために)グースネックがアンテナとして使用されないときに限り使用することもできる。
さらに別の実施例に移り、図24は、第4の実施例に従った電子装置2400の代表的な正面斜視図である。図25は、第4の実施例に従った、少なくとも1つのメディア・プレーヤ2550が装着された電子装置2400の代表的な正面斜視図である。図26は、第4の実施例に従った、サイド・サポート2460(図24,27)が結合されていない電子装置2400の代表的な正面斜視図である。図27は、第4の実施例に従った、2組のサイド・サポート2460,2760の正面斜視図である。
いくつかの実施例において、電子アクセサリまたは電子装置2400は、少なくとも2種類のメディア・プレーヤ2550(図25)を保持するため形成される。すなわち、電子装置2400は、少なくとも第1メディア・プレーヤおよび第2メディア・プレーヤに結合するために形成される。同一または異なる実施例において、電子装置2400は、メディア・プレーヤ2550を外部電源105(図10)に結合するために形成される。
多くの実施例において、電子装置2400は、(a)メディア・プレーヤ2550を保持するために形成された保持構造またはホルダ2401、(b)パワー・ユニット102、(c)ホルダ2401に機械的に結合された送信機2880(図28)、(d)メディア・プレーヤ2550からの電気信号を修正するためのコンプレッサ2870(図28)、(e)増幅器2875(図28)、(f)ユーザ制御部2889(図28)、および(g)コネクタ104を含む。ホルダ2401は、所定の時間、1つのメディア・プレーヤ2550のみを保持するために形成される。
図25に示されるように、2種類のメディア・プレーヤ2550は、それぞれ、(a)底面、(b)ディスプレイを有し、かつ底面に隣接する正面、(c)底面に隣接し、かつ正面の反対側の背面、(d)正面、背面、および底面に隣接する第1側面、および(e)第1側面の反対側の第2側面を含む。例えば、第1メディア・プレーヤは、iPod mini MP3プレーヤ500(図1)である。同じ例において、第2メディア・プレーヤは、アップル・コンピュータ社よって製造された、iPod nano、ビデオ付きiPod、カラー・ディスプレイ付きiPod、iPod classic、iPod touch、およびiPhoneのいずれか1つである。他の例において、第1メディア装置および/または第2メディア装置は、Microsoft Zune(登録商標)メディア・プレーヤのような他のメディア・プレーヤである。さらに他の例において、第1メディア機器および/または第2メディア機器は、ページャ、携帯電話、携帯情報端末、eBookリーダ、またはこれらと同種のものである。
パワー・ユニット102は、ドック・コネクタ171の電力カップリングに電気的に結合され、かつ、外部電源105(図10)のような外部電源に取り外し可能に結合するために形成される。いくつかの実施例では、パワー・ユニット102は、ホルダ2401を介してメディア・プレーヤ2550と電気的に結合可能である。
ドック・コネクタ171の信号カップリングは、送信機2880に電気的に結合され、メディア・プレーヤ2550から送信機2880へデータを送信するために形成される。
図24に示されるように、ホルダ2401は、(a)少なくとも2種類のメディア・プレーヤ2550に結合するために形成されたベースまたはクレードル2430、(b)ドック・コネクタ171(図24,26)、および(c)2つまたはそれ以上のクラスプまたはサイド・サポート2460を含む。2つまたはそれ以上のサイド・サポート2460のそれぞれは、クレードル2430に取り外し可能に結合するために形成される。クレードル2430は、所定の時間、1つのメディア・プレーヤ2550のみを結合するために形成される。同様に、サイド・サポート2460は、所定の時間、1つのメディア・プレーヤ2550のみを結合するために形成される。他の実施例では、クレードル2430の一部および1つまたはそれ以上のサイド・サポート2460は、一体的または単一片である。
いくつかの例において、ドック・コネクタ171(図24,26)は、電力カップリングおよび信号カップリングを含む。一例において、電力カップリングおよび信号カップリングのそれぞれは、ドック・コネクタ171上の1またはそれ以上のピンである。
多くの実施例において、クレードル2430は、(a)パワー・ユニット102と結合され、かつドック・コネクタ171を含む基底部分2431、および、(b)基底部分2431から延伸し、かつサイド・サポート2460を取り外し可能に結合できるように形成された延伸部分2432を含む。
基底部分2431は、1つのメディア・プレーヤ2550の底面に結合するために形成される。図24−26に示された例において、基底部分2431は、基底部分2431の開口から突出したドック・コネクタ171を有するほぼ平坦な上板2433を含む。この例では、メディア・プレーヤ2550は上板2433上に置かれ、ドック・コネクタ171に結合される。他の例では、ドック・コネクタ171は、延伸部分2432および/またはサイド・サポート2460の一方から突出していてもよい。さらに他の例では、基底部分2431は、図1−8および図12に示されるようなホルダ101と同一またはほぼ類似のものであってもよい。
再び図24−26を参照して、延伸部分2432は、(a)基底部分2431に結合された側面2444、(b)側面2444に隣接し、かつサイド・サポート2460の第1サイド・サポートを取り外し可能に結合するために形成された側面2445、(c)側面2444に隣接し、かつ側面2445の反対側にある側面2446、および、(d)側面2444,2445,2446に隣接する側面2447を含む。側面2446は、サイド・サポート2460の第2サポートを取り外し可能に結合するために形成される。
いくつかの実施例では、側面2445,2446は、それぞれ垂直の溝(図示せず)を含み、その中にサイド・サポートの一部が嵌め込まれ、または滑り込むことによって、サイド・サポートが延伸部分2432に結合される。異なる実施例における同様の例では、延伸部分2432は、側面2446から側面2447を通って側面2445に延伸する溝を含む。すなわち、この実施例では、延伸部分2432は、側面2445,2446,2447を通って延伸する一本の溝を含む。他の実施例では、側面2445,2446は、他の結合機構を含んでもよく、また、サイド・サポート2460は、相補的な結合機構を含んでもよい。例えば、取付機構としては、ねじ、ベルクロ(登録商標)、紐、スナップ・ボタン、その他の締結機構等であってもよい。
図27に示されるように、いくつかの実施例では、サイド・サポート2460は、サイド・サポート2461,2462を含む。サイド・サポート2760は、サイド・サポート2761,2762を含む。様々な例において、サイド・サポート2461,2462,2761,2762のそれぞれは、(a)延伸部分2432に取り外し可能に結合するために形成された結合機構2781、および(b)アーム2782を含む。アーム2782は、(a)結合機構2781に結合された近位端2783、(b)遠位端2785、
および(c)遠位端2785と近位端2783との間に拡張するボディ2784を含む。ボディ2784は、メディア・プレーヤ2550をより良好に保持するために、1またはそれ以上の箇所で湾曲され、折り曲げられ、または円弧状にされる。例えば、ボディ2784は、メディア・プレーヤ2550の形状と一致するように折り曲げられる。異なる実施例では、サイド・サポート2460,2760の1つまたはそれ以上は、一体的または単一片である。これらの物理的形状にかかわらず、サイド・サポート2460,2760は、図1−8および図12のホルダ101に使用された材料と同一または異なる材料で形成することができる。
図示された実施例では、クレードル2430は、任意の時間に、サイド・サポート2460またはサイド・サポート2760の一方のみと結合するために形成される。いくつかの例において、サイド・サポート2761,2762は、第1メディア・プレーヤを電子装置2400に結合し、および/または、安定的に保持するために形成される。
サイド・サポート2761,2762は、サイド・サポート2461,2462をクレードル2430に結合するのと同じ方法で、クレードル2430に結合される。図25に示されるメディア・プレーヤ2550が第1メディア・プレーヤであると仮定すると、クレードル2430は、第1メディア・プレーヤの底面と結合され、サイド・サポート2761のアーム2782の遠位端2785は、第1メディア・プレーヤの正面に隣接し、サイド・サポート2761のボディ2784の一部分は、第1メディア・プレーヤの第1側面に隣接し、サイド・サポート2761のアーム2782の近位端2783は、第1メディア・プレーヤの背面に隣接する。
同様に、サイド・サポート2762のアーム2782の遠位端2785は、第1メディア・プレーヤの正面に隣接し、サイド・サポート2762のボディ2784の一部分は第1メディア・プレーヤの第2側面に隣接し、サイド・サポート2762のアーム2782の近位端2783は、第1メディア・プレーヤの背面に隣接する。
同一または異なる実施例において、サイド・サポート2461,2462は、第2メディア・プレーヤを電子装置2400に結合し、および/または、安定的に保持するために形成される。すなわち、図24,25に示されるように、サイド・サポート2461は、第2メディア・プレーヤの第1側面および延伸部分2432の側面2445に結合するために形成される。サイド・サポート2462は、第2メディア・プレーヤの第2側面および延伸部分2432の側面2446に結合するために形成される。
サイド・サポート2461,2462,2761,2762の大きさおよび形状は、メディア・プレーヤ2550の大きさおよび形状に対応する。すなわち、いくつかの実施例では、サイド・サポート2461,2462がクレードル2430に結合されたときの遠位端2785間および/またはボディ2784間の間隔2459(図24)は、サイド・サポート2761,2762がクレードル2430に結合されたときの遠位端2785間および/またはボディ2784間の間隔と相違する。いくつかの実施例では、第1メディア・プレーヤの横幅が第2メディア・プレーヤの横幅よりも広い場合、サイド・サポート2461,2462がクレードル2430に結合されたときの遠位端2785間および/またはボディ2784間の間隔2459は、サイド・サポート2761,2762がクレードル2430に結合されたときの遠位端2785および/またはボディ2784の間隔よりも広い。例えば、間隔2459は約5.5センチメートルであり、サイド・サポート2762,2761の遠位端2785間の間隔は、約4.3cmである。
様々な実施例において、電子装置2400は、ホルダ2401および送信機2880がパワー・ユニット102に対して回転するように設計または形成される。多くの例では、ホルダ2401は、パワー・ユニット102に対して約90度回転する。
一実施例において、ホルダ2401は、図13,14に示されたような、コネクタ104をホルダ101に結合する方法と同一または類似の方法でコネクタ104に結合される。すなわち、ホルダ2401は、スイベル・コネクタ142(図14)を介してコネクタ104に結合されるが、そのスイベル・コネクタは、スイベル・コネクタ・フランジ186(図13,14)および空洞の突起188(図13,14)を含む。他の実施例では、他の機構が、コネクタ104をホルダ2401に回転可能に結合するために使用される。
図24−27に示される実施例では、サイド・サポート2460,2760は、ホルダ2401および送信機2880がパワー・ユニット102に対して回転している間も、ホルダ2401内にメディア・プレーヤ2550を保持する。例えば、サイド・サポート2761,2762は、ホルダ2401が回転するときに、クレードル2430から第1メディア装置が落下することを防止する。
多くの実施例では、ホルダ2401は、さらに、1またはそれ以上のボタン2468および1つのビデオ・スクリーン2469を含む。いくつかの実施例では、ユーザ制御部2889(図28)は、ボタン2468およびビデオ・スクリーン2469を含む。いくつかの例において、ボタン2468のいくつかは、送信機2880用の搬送周波数を選択し、オーディオ信号を送信するために半永久的に設定される。同じ例において、残りのボタン2468は、オーディオ信号用のオーディオ・モードを選択するために半永久的に設定される。いくつかの実施例では、ボタン2468は、図4のボタン150に類似する保護薄膜で被覆される。他の実施例では、ボタン2468は保護薄膜を有さず、ホルダ2401から突出する。
ビデオ・スクリーン2469は、選択された搬送周波数またはオーディオ・モードに関する情報を表示するために使用される。例えば、ビデオ・スクリーン2469は、「XXX.X」という形式で搬送周波数を表示する。同一または異なる例において、ビデオ・スクリーンは、オーディオ・モードのために予め定められた名称(例えば「SPOKEN WORD MODE」)あるいは設定リスト(例えば、「Dynamic Compressor On」または「Output Mode: Stereo」)を表示する。いくつかの実施例では、ビデオ・スクリーン2469は、搬送周波数およびオーディオ・モード情報を同時に表示する。他の実施例では、ビデオ・スクリーン2469に表示された情報は、ボタン2468の最後の押されたボタン、あるいは予め定められたデフォルト情報に関連する。多くの例において、ビデオ・スクリーン2469は、液晶ディスプレイ120に類似するLCD(液晶ディスプレイ)スクリーンである。他の例では、ビデオ・スクリーン2469はタッチ・スクリーンである。
図28は、第4の実施例に従った電子装置2400のオーディオ・システム2800のブロック図である。すなわち、図28は、メディア・プレーヤ2550から受信したオーディオ信号を処理するために使用されるシステムのブロック図を示す。示された例では、オーディオ信号は、第1または第2メディア装置からドック・コネクタ171を経由して電子装置2400によって受信された後、増幅器2875に送信される。
異なるメディア・プレーヤは、異なる信号強度でオーディオ信号を出力する。従って、増幅器2875は、オーディオ信号が少なくとも最小および/または最大強度を有するように、オーディオ信号のオーディオ出力レベルを調整する。他の実施例では、増幅器2875は、オーディオ信号が予め決定された強度を有するように、オーディオ信号を調整する。
コンプレッサ2870は、メディア・プレーヤ2550からオーディオ信号を受信するために形成され、ユーザから命令されたとき、送信機2880に修正されたオーディオ信号を出力する。いくつかの例において、コンプレッサ2870は、メディア・プレーヤ2550から増幅器2875を経由してオーディオ信号を受信する。他の例において、コンプレッサ2870は、増幅器2875を経由せずにドック・コネクタ171からオーディオ信号を受信する。いくつかの例において、ユーザは、ユーザ制御部2889を通じて、コンプレッサ2870および/または増幅器2875を形成することができる。
コンプレッサ2870は、オーディオ信号の圧縮レベル、タイプ、および利得量を設定する。一例において、ユーザから命令されたとき、コンプレッサ2870は、オーディオ信号に動的圧縮または前置利得圧縮の少なくとも1つを適用するために形成される。同一または異なる例において、コンプレッサ2870は、さらに、ハードニー圧縮、ソフトニー圧縮、および/またはメイクアップ利得を適用することができる。例えば、コンプレッサ2870およびユーザ制御部2889によって、ユーザは、圧縮レベル(例えば高、中、低)を選択することが可能になる。いくつかの実施例では、ユーザ制御部2889によって、ユーザは、多くのオーディオ・モードの1つを選択することが可能になる。例えば、ユーザは、動的圧縮オフの第1オーディオ・モード、または動的圧縮オンの第2オーディオ・モード、低に設定された前置利得、中に設定された圧縮比、およびステレオの出力信号を選択することができるであろう。その後、コンプレッサ2870は、オーディオ・モードのユーザ選択に基づいて、利得と圧縮との特定の組み合わせおよびタイプを選択する。他の実施例では、ユーザ制御部2889によって、ユーザは、利得および圧縮の特定の量およびタイプを選択することが可能になる。
オーディオ信号に圧縮および利得を適用した後、修正されたオーディオ信号は送信機2880と通信する。図1−図23に示された実施例における送信機に関して上述されたように、送信機2880は、RF周波数上でオーディオ信号を受信機に送信する。
さらに別の実施例に移り、図29は、第5の実施例に従った、サイド・サポート2960を有する電子装置2900の代表的な正面斜視図である。図30は、第5の実施例に従った、電子装置2900の代表的な正面斜視図である。図31は、第5の実施例に従った、電子装置2900の右側面図である。図32は、第5の実施例に従った、電子装置2900の3種類のサイド・サポートの正面斜視図である。
いくつかの例において、電子アクセサリまたは装置2900は、少なくとも2種類のメディア・プレーヤ2550(図25)を保持するために形成される。すなわち、電子装置2900は、少なくとも第1メディア・プレーヤおよび第2メディア・プレーヤを結合するために形成される。同一または異なる例において、電子装置2900は、外部電源105(図10)にメディア・プレーヤ2550を結合するために形成される。
多くの実施例では、電子装置2900は、(a)メディア・プレーヤ2550を保持するために形成された保持構造またはホルダ2901、(b)パワー・ユニット102、(c)ホルダ2901に機械的に結合された送信機2880(図28)、(d)メディア・プレーヤ2550からの電気信号を修正するためのコンプレッサ2870(図28)、(e)増幅器2875(図28)、(f)ボタン2468、および(g)コネクタ104を含む。ホルダ2901は、所定の時間、1つのメディア・プレーヤ2550のみを保持するために形成される。
電子装置2900は、電子装置2900が、サイド・サポート2460,2760(図27)の代わりにサイド・サポート2960,3270,3280(図32)と結合するために形成される点を除き、電子装置2400(図24)と同一または類似である。以下で詳述するように、サイド・サポート2960,3270,3280は、一体的な構造を有する。すなわち、2つの分離したサイド・サポートを含むサイド・サポートの代わりに、サイド・サポート2960,3270,3280(図32)のそれぞれが、メディア・プレーヤ2550を支持するための一体的なサポートを含む。
図29−31に示されるように、ホルダ2901は、(a) 少なくとも2種類のメディア・プレーヤ2550を結合するために形成されたベースまたはクレードル2930、(b)ドック・コネクタ171、および、
(c)クレードル2930に取り外し可能に結合することができるサイド・サポート2960を含む。クレードル2930は、所定の時間、1つのメディア・プレーヤ2550のみを結合するために形成される。同様に、サイド・サポート2960は、所定の時間、1つのメディア・プレーヤ2550のみを結合するために形成される。
多くの実施例において、クレードル2930は、(a)パワー・ユニット102に結合され、かつドック・コネクタ171を含む基底部分2431、(b)基底部分2431から延伸し、かつサイド・サポート2960を取り外し可能に結合するために形成された延伸部分2932、および、(c)延伸部分2932に取り外し可能に結合されたスペーサ・パッド2933を含む。
延伸部分2932は、(a)基底部分2431に結合された側面2944、(b)側面2944に隣接し、かつサイド・サポート2960を取り外し可能に結合するために形成された側面2945、(c)側面2944に隣接し、側面2945の反対側にあり、かつサイド・サポート2960を取り外し可能に結合するために形成された側面2946、および、(d)側面2944,2945,2946に隣接し、かつサイド・サポート2960を取り外し可能に結合するために形成された側面2947を含む。
いくつかの実施例では、図31に一部が示されるように、延伸部分2932は、側面2946から側面2947を通って側面2945に及ぶ溝3129を含む。すなわちこの実施例では、延伸部分2932は、側面2945,2946,2947を通って伸びる一本の溝3129を含む。他の実施例では、側面2945,2946,2947は他の結合機構を含んでもよい。また、サイド・サポート2960が、相補的な結合機構を含んでもよい。
スペーサ・パッド2933は、メディア・プレーヤ2550がクレードル2930に結合されているとき、メディア・プレーヤ2550の背面に対する支持を提供する。メディア・プレーヤ2550の厚さは様々であるが、他のスペーサ・パッド(図示せず)も加わったスペーサ・パッド2933によって、様々な厚さのメディア装置を電子装置2900に安定的に保持または結合することができる。
スペーサ・パッド2933は、メディア・プレーヤ2550のうち、第1の厚さを有する第1メディア・プレーヤをクレードル2930に結合するために使用される。電子装置2900が、メディア・プレーヤ2550のうちの第1メディア・プレーヤの厚さと異なる厚さを有する第2メディア装置と結合される場合は、スペーサ・パッド2933は、第2の厚さを有する別のスペーサ・パッドと交換される。いくつかの例において、スペーサ・パッド2933は、結合機構(例えばスナップ)を含み、それによってスペーサ・パッド2933を電子装置2900に容易に着脱することができる。
いくつかの例において、スペーサ・パッド2933または他のスペーサ・パッドは、いくつかのメディア・プレーヤにのみ使用される。例えば、メディア・プレーヤの厚さが十分に厚い場合は、それらのメディア・プレーヤをクレードル2930に安定的に結合するためのスペーサ・パッドを必要としない。他の例では、サイド・サポートがスペーサ・パッド無しで使用するために設計されている場合は、スペーサ・パッドは不必要である。様々な例において、スペーサ・パッドは、小さなメディア・プレーヤには使用されない。その代わりに、サイド・サポートは、メディア・プレーヤのためのバック・サポートを含む。図32に示されるように、一実施例において、サイド・サポート3280は、小さなメディア・プレーヤをクレードル2930(図29)に固定するために設計されており、そのためにサイド・サポート3280は、メディア・プレーヤの背面に対するバック・サポート3278を含む。
図32に示されるように、いくつかの実施例において、サイド・サポート2960は、(a)延伸部分2932に取り外し可能に結合するために形成された結合機構3281、(b)アーム3282,3283、および(c)アーム3282,3283を結合する結合領域3274を含む。アーム3282は、(a)結合機構3281に結合された近位端3284、(b)遠位端3286、および(c)遠位端3286と近位端との間に拡張するボディ3285を含む。ボディ3285は、メディア・プレーヤ2550をより良好に保持するために、1またはそれ以上の箇所で湾曲され、折り曲げられ、または円弧状にされる。例えば、ボディ3285は、メディア・プレーヤ2550の形状と一致するように折り曲げられる。アーム3283は、アーム3282と同一または類似である。
サイド・サポート3270,3280は、サイド・サポート3270,3280が異なる形状およびサイズを有するメディア・プレーヤに用いるために設計されている点を除き、サイド・サポート2960と類似する。上述したように、いくつかの例では、サイド・サポート3280は、さらにバック・サポート3278を含む。図示された実施例では、クレードル2430は、任意の時間に、サイド・サポート2960、3270、または3280の1つと結合するように形成される。
サイド・サポート3270,3280は、サイド・サポート2960がクレードル2430に結合される方法と同じ方法でクレードル2930に結合される。図25に示されるメディア・プレーヤ2550が第1メディア・プレーヤであると仮定した場合、サイド・サポート2960は、第1メディア・プレーヤを電子装置2900に結合および/または安定的に保持するために形成される。
同一または異なる実施例において、サイド・サポート3270は、電子装置2900に第2メディア・プレーヤを結合および/または安定的に保持するために形成される。同一または異なる実施例において、サイド・サポート3280は、電子装置2900に第3メディア・プレーヤを結合または安定的に保持するために形成される。
サイド・サポート2960,3270,3280のサイズおよび形状は、メディア・プレーヤ2550のサイズおよび形状に対応する。例えば、第2メディア・プレーヤは、第1メディア・プレーヤよりも大きく、また、第3メディア・プレーヤは、第1メディア・プレーヤよりも小さい。これらの物理的形状にかかわらず、サイド・サポート2960,3270,3280は、図1−8および図12のホルダ101に使用された材料と同一または異なる材料で構成することができる。
さらに別の実施例に移り、図33は、第6の実施例に従った、サイド・サポート3360を具備する電子装置3300の代表的な正面斜視図である。図34は、第6の実施例に従った、メディア・プレーヤ2550と結合されたサイド・サポート3360を具備する電子装置2900の代表的な正面斜視図である。図35は、メディア・プレーヤ2550と結合されたサイド・サポート3360を具備する電子装置2900の代表的な正面斜視図である。図36は、第6の実施例に従った、メディア・プレーヤ2550と結合されたサイド・サポート3360を具備する電子装置2900の代表的な背面斜視図である。
図35,36に示される例において、メディア・プレーヤ2550はケース3551内にある。図34−36に示されたメディア・プレーヤ2550は、メディア・プレーヤ2550のうちの第2メディア・プレーヤである。図1−6,16−18,21,23,25に示されたメディア・プレーヤは、メディア・プレーヤ2550のうちの第1メディア・プレーヤである。
いくつかの例において、電子アクセサリまたは装置3300は、少なくとも2種類のメディア・プレーヤ2550(図25)を保持するために形成される。すなわち、電子装置3300は、少なくとも第1メディア・プレーヤおよび第2メディア・プレーヤを結合するために形成される。同一または異なる例において、電子装置3300は外部電源105(図10)にメディア・プレーヤ2550を結合するために形成される。
電子装置3300は、メディア・プレーヤ2550がケース3551内に収容された状態で、様々なメディア・プレーヤ2550を結合することができる。先行技術の電子装置の場合は、ユーザがメディア・プレーヤをその装置に結合する前に、メディア・プレーヤをケースから取り出す必要があったので、上記の特徴は、先行技術の電子装置と比べて著しい改良を提供する。ケースからメディア・プレーヤを取り出す必要があるということは、ユーザにとっては面倒でいらだたしく、また、メディア・プレーヤを危険な環境に晒すことになる。
多くの実施例では、電子装置3300は、(a)メディア・プレーヤ2550を保持するために形成された保持構造またはホルダ3301、(b)パワー・ユニット102、(c)ホルダ3301に機械的に結合された送信機2880(図28)、(d)メディア・プレーヤ2550からの電気信号を修正するためのコンプレッサ2870(図28)、(e)増幅器2875(図28)、(f)ボタン2468、および(g)コネクタ104を含む。ホルダ3301は、所定の時間、1つのメディア・プレーヤ2550のみを保持するために形成される。
図33−34に示されるように、ホルダ3301は、(a) 少なくとも2種類のメディア・プレーヤ2550を結合するために形成されたベースまたはクレードル3330、(b)ドック・コネクタ171、(c)ネック3318、および(d)クレードルに結合されたサイド・サポート3360を含む。クレードル3330およびサイド・サポート3360は、所定の時間、1つのメディア・プレーヤ2550のみを結合するために形成される。
多くの実施例では、クレードル2930は、(a)パワー・ユニット102およびネック3318に結合された基底部分2431、(b) 基底部分2431から延伸し、かつサイド・サポート3360と結合する延伸部分3332、および(c)延伸部分3332に取り外し可能に結合されたスペーサ・パッド2933を含む。いくつかの例において、サイド・サポート3360は、延伸部分3332に取り外し可能に結合される。他の例において、サイド・サポート3360は、予め決められた範囲内のあらゆるサイズのメディア・プレーヤに使用するために形成されるので、サイド・サポート3360が取り外し可能である必要はない。
メディア・プレーヤ2550が電子装置3300に結合されるとき、ネック3318は、基底部分2431とメディア・プレーヤ2550との間に間隔を提供する。すなわち、ネック3318によって、メディア・プレーヤ2550とドック・コネクタ171との間の良好な結合を維持しつつ、基底部分2431とメディア・プレーヤ2550との間にケース3551ための余地を提供することによって、メディア・プレーヤ2550をケース内に収容したまま、メディア・プレーヤ2550を電子装置3300に結合することができる。
一実施例では、ネック3318の幅および長さは、ドック・コネクタ171の幅および長さに、安定性を確保するために必要な最小肉厚を加えたものである。同一または異なる実施例では、ネック3318の寸法は、ケース1050の寸法に関連する。例えば、ネック3318の高さは、ほとんどの保護ケースの厚さ、または一特定製造者によって作られた保護ケースの厚さよりも大きい。一実施例では、ネック3318の長さおよび幅は、ほとんどの保護ケースまたは一特定ブランドの保護ケースにおける開口の幅および長さよりも小さく設定される。保護ケースの寸法に関連させてネック3318の寸法を設定することにより、ほとんどのブランドの保護ケースが使用されるとき、メディア・プレーヤ2550とドック・コネクタ171との間の良好な結合を達成することが保証される。
図37は、第6の実施例に従った、電子装置2900のサイド・サポート3360の正面斜視図である。図38は、第6の実施例に従った、電子装置2900のサイド・サポート3360の背面斜視図である。図39は、第6の実施例に従った、サイド・サポート3360の分解組立図である。図40は第6の実施例に従った、サイド・サポート3360の分解組立図である。
サイド・サポート3360は、(a)結合領域3791、(b) 延伸部分3332に取り外し可能に結合するために形成された結合機構3281、(c)アーム3792,3793、(d)スプリング3893,3894、および(e)ピン3995,3996を含む。
この例において、電子装置3300は、メディア・プレーヤ2550の側面に圧力を加えるためにアーム3792,3793を使用する。アーム3792,3793は、スプリング3893,3894およびピン3995,3996を使用して、結合領域3791に取り付けられ、また、蝶番式に取り付けられる。いくつかの例において、スプリング3893の終端3921は、アーム3793に結合され、また、スプリング3893の終端3922は、領域3791に結合される。同様に、スプリング3894の終端3923は、アーム3792に結合され、また、スプリング3894の終端3924は、領域3791に結合される。いくつかの例において、スプリング3893,3894は、金属コイルのトーション・スプリングである。スプリング3893,3894によって生成された緊張は、メディア・プレーヤ2550を電子装置3300に結合し、かつ固定するために使用される。すなわち、スプリング3893,3894とアーム3793,3792のそれぞれの組み合わせは、2つの弾力的なバイアスされたクランプ機構であり、メディア・プレーヤ2550を電子装置3300に固定することを支援する。
ピン3995,3996は、アーム3792,3793をそれぞれ結合領域3791に結合するために使用される。ピン3995は、アーム3793の結合機構3931(図39)および結合領域3791の結合機構4034(図40)内に挿入され、アーム3793を結合領域3791に固定する。同様に、ピン3996は、アーム3793の結合機構4032(図40)および結合領域3791の結合機構4033(図40)内に挿入され、アーム3792を結合領域3791に固定する。
メディア・プレーヤ2550を電子装置3300に結合するために、ユーザは、アーム3792の終端3838(図38)およびアーム3793の終端3839(図38)を圧迫または挟持し、アーム3793の終端3736(図37)とアーム3792の終端3737(図37)との間隔を広げる。終端3838,3839を共に圧迫している間に、ユーザはメディア・プレーヤ2550を電子装置3300に結合することができる。メディア・プレーヤ2550が挿入された後、ユーザは終端3838,3839を解放し、そして、スプリング3893,3894が、アーム3792,3793とメディア・プレーヤ2550との間に緊張を生み出す。この緊張によって、メディア・プレーヤ2550は電子装置3300に保持され、かつ固定される。
他の実施例では、アーム3793,3792をそれぞれ結合領域3791に結合するために、スプリング3893,3894およびピン3995,3996を使用する代わりに他の機構を使用してもよく、その他の機構を使用してもよい。例えば、アーム3793,3792は、軟質プラスチックまたは可撓性を有する樹脂材料を使用して結合領域3791に結合することができる。柔軟なプラスチックまたは樹脂は、弾力的にバイアスされ、スプリング3893,3894およびピン3995,3996を使用することによって生成されるのと同様のクランプ特性を提供する。いくつかの実施例では、アーム3793,3792と結合領域3791とを結合するプラスチックまたは樹脂材料の柔軟性は、プラスチックまたは樹脂材料に埋め込まれた柔軟な金属棒(例えば鉛の板ばね)によって提供することができる。
図41は、第7の実施例に従った、クレードル4160の正面斜視図である。図42は、第7の実施例に従った、メディア・プレーヤ2550と結合されたクレードル4160の正面斜視図である。
図41,42に示される実施例において、クレードル4160は、(a)アーム4183,4182、(b)調整可能なボディ4179、および(c)アーム4183から突出したドック・コネクタ171を含む。これらの実施例では、アーム4183,4182は、メディア・プレーヤ2550の上部および底部に安定的に結合される。ボディ4179の長さは、クレードル4160に結合されるメディア・プレーヤの長さに依存して調整することができる。すなわち、第1メディア・プレーヤが第1の長さを有し、第2メディア・プレーヤが第2の長さを有する場合、ボディ4179の長さは、第1メディア・プレーヤが結合されたときは第1の長さと釣り合うように調整され、また、第2メディア・プレーヤが結合されたときは第2の長さと釣り合うように調整することができる。
いくつかの例において、ボディ4179は、(a)第1部分4191、(b)第2部分4192、および(c)第1部分4191と第2部分4192とを結合する第3部分4193を含む。第3部分4193の少なくとも一部分は、第1部分4191および第2部分4192の内部に位置する。ボディ4179の長さは、第1部分4191または第2部分4192のいずれかの内部に位置する第3部分4193の量を変更することにより調整することができる。すなわち、ボディ4179の長さは、第1部分4191または第2部分4192から、第3部分4193の大きい方の部分を滑り出させることにより延ばすことができる。他の例では、他の方法または機構が、ボディ4179の長さを変更するために用いられる。
図43は、電子アクセサリを使用する方法の実施例のフローチャート4300を示す。図43のフローチャート4300は、(a)電力カップリングを具備する基底部分を有するクレードル、および(b)電力カップリングに電気的に結合されたパワー・ユニット、を含む電子アクセサリを提供する段階4310を含む。一例として、電子アクセサリは、図24,29,33に示された電子装置2400,2900,3300とそれぞれ同一または類似である。クレードルは、図24,33,41に示されたクレードル2430,3330,4160とそれぞれ同一または類似である。基底部分およびパワー・ユニットは、図24に示された基底部分2431およびパワー・ユニット102とそれぞれ同一または類似である。
図43のフローチャート4300は、第1電子機器の特性に基づいて1またはそれ以上の第1サイド・サポートを選択する段階4315に続く。例えば、1またはそれ以上のサイド・サポートは、図27に示されたサイド・サポート2461,2462,2761,2762、あるいは、図32に示されたサイド・サポート2960,3270,3280と同一または類似である。いくつかの実施例では、段階4315の1またはそれ以上のサイド・サポートは、第1電子機器に対応するような形状および大きさに形成される。これらの実施例では、選択されたサイド・サポートは、第1電子機器に対応するような大きさおよび形状のサイド・サポートである。例えば、第1電子機器がiPod miniである場合、例えばサイド・サポート2461,2462がiPod miniの特性に基づいて設計されているとすると、これらのサイド・サポートが選択される。
他の実施例では、一体的なサイド・サポートが、様々な大きさおよび形状のメディア・プレーヤに使用できるように設計される。例えば、これらのサイド・サポートは、図33のサイド・サポート3360と同一または類似である。これらの実施例では、段階4315は省略またはスキップされる。
次に、図43のフローチャート4300は、1またはそれ以上の第1サイド・サポートをクレードルに結合する段階4320を含む。一例として、1またはそれ以上の第1サイド・サポートをクレードルに結合することは、図24に示されたようなサイド・サポート2461,2462をクレードル2430に結合すること、あるいは、サイド・サポート2761,2762をクレードル2430に結合することと同一または類似である。さらに、1またはそれ以上のサイド・サポートを結合することは、サイド・サポート2960、3270、または3280を電子装置2900に結合することと同一または類似である。他の実施例では、サイド・サポートは、永久的に電子装置に結合されるため、段階4320はスキップされる。
図43のフローチャート4300は、第1電子機器をクレードルおよび1またはそれ以上の第1サイド・サポートに結合する段階4325に続く。例えば、図25に示されるように、第1電子機器をクレードルおよび1またはそれ以上の第1サイド・サポートに結合することは、第1メディア・プレーヤをクレードル2430およびサイド・サポート2461,2462に結合すること、あるいは、図34−36に示されるように、第2メディア・プレーヤをクレードル3330およびサイド・サポート3360に結合することと同一または類似である。
続いて、図43のフローチャート4300は、パワー・ユニットを外部電源に結合する段階4330を含む。一例として、図10,11に示されるように、パワー・ユニットを外部電源に結合することは、パワー・ユニット102を外部電源105に結合することに類似する。
次に、図43のフローチャート4300は、電力カップリングを経由して外部電源から第1電子機器に電力を供給する段階4335を含む。一例として、段階4335の電力カップリングは、図24,26のドック・コネクタ171の電力カップリングに類似する。
図43のフローチャート4300は、クレードルおよび第1電子機器をパワー・ユニットに対して回転させる段階4340に続く。いくつかの実施例では、段階4340は、さらに、クレードルおよび第1電子機器が回転する間、第1電子機器に対して支持を提供するために、1またはそれ以上の第1サイド・サポートを使用することを含む。
図43のフローチャート4300は、さらに、1またはそれ以上の第1サイド・サポートをクレードルから取り外す段階4345を含む。例えば、1またはそれ以上のサイド・サポートを取り外したクレードルは、図26に示されるようなクレードル2430とほぼ同一または類似である。
さらに、図43のフローチャート4300は、第2電子機器の特性に基づいて1またはそれ以上の第2サイド・サポートを選択する段階4350を含む。例えば、1またはそれ以上の第2サイド・サポートは、図27に示すようなサイド・サポート2760に類似する。いくつかの実施例では、1またはそれ以上のサイド・サポート2760は、クレードル内に第2電子機器を保持するために設計または形成される。例えば、第2電子機器がiPodである場合、サイド・サポート2761,2762はiPodの特性に基づいて設計されているので、これらのサイド・サポートが選択される。他の実施例では、サイド・サポート2960,3270,3280の1つが第2サイド・サポートとなる。
続いて、図43のフローチャート4300は、1またはそれ以上の第2サイド・サポートをクレードルに結合する段階4355を含む。一例において、第2サイド・サポートは、図24に示されるようなサイド・サポート2461,2462をクレードル2430に結合する方法、あるいはサイド・サポート2761,2762をクレードル2430に結合する方法と同一または類似の方法でクレードルに結合される。1またはそれ以上の第2サイド・サポートを結合することは、さらに、サイド・サポート2960,3270,3280を電子装置2900に結合することと同一または類似である。
次に、図43のフローチャート4300は、第2電子機器をクレードルおよび1またはそれ以上の第2サイド・サポートに結合する段階4360を含む。例えば、第2電子機器をクレードルおよび1またはそれ以上の第2サイド・サポートに結合することは、メディア・プレーヤをクレードル2430およびサイド・サポート2761,2762に結合することと同一または類似である。
フローチャート4300は、段階が特定の順序を有するように示されるが、他の順序も考えられる。例えば、段階4315,4320,および/または4325は、段階4330の後に行われてもよい。さらに、段階4345,4350,4355,および/または4310は、段階4330,4335,および/または4340の前に行われてもよい。
上記事項について変更および修正ができることは、当業者には明らかであろう。例えば、エンジニアリング・プラスチック(例えば、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン、ポリアクリラート、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレン・オキシド、ポリカーボネート、ポリアミド(例えばナイロン)、ポリアセタール、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、強化プラスチック、尿素樹脂など)が、異なる実施例の様々な部分(例えば電力取得サブユニットおよびホルダの非金属部分のほとんど)に使用されるが、それらの部分のいくらかまたは全部は、一般にエンジニアリング・プラスチックであるとみなされない金属あるいはポリマで形成されてもよい。別の例として、寸法は、関心のある電子装置に適切な任意の寸法であればよい。ユニットまたはアクセサリの1またはそれ以上の部分は、他の部分から分離可能であってもよい。さらに、1またはそれ以上のサイド・サポートは、サイズの異なる2またはそれ以上のメディア・プレーヤを支持するために使用されてもよい。
本請求項は、本発明の真の精神および範囲に包含される全ての変更および修正をカバーするように意図される。