JP2009051407A - 車両制御装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 異常を検出するためのセンサを取り付けずに、運転者の操作の結果、実現される車両の運動から異常を検出することができる技術を提供する。
【解決手段】 車両制御システム1は、車両に搭載されて用いられるものであって、通信線2を介して接続され、相互にデータを通信することで車両を制御するエンジンECU10,AT−ECU20,ブレーキECU30の各ECUと、ブレーキECU30に接続されたブレーキペダル32,車輪速センサ34,マスターシリンダ36などからなる。
この車両制御システム1は、ブレーキペダル32の操作量から想定される車両の減速度と、車輪速センサ34の検出値から推定される車両の減速度と、を比較することで車両の異常を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の運転者による所定の操作に基づいて、その操作に対応する動作を行う車両に搭載される車両制御装置およびプログラムに関する。
従来から、自動車の故障を検出するために、電子制御装置(ECU)に備えられているセンサの出力値が所定の範囲を逸脱したことから故障を検出することや、センサでアクチュエータの制御量をモニタし、アクチュエータへの指令値と比較することで故障を検出することなどが行われている。
また、近年では、ヨーレートセンサの検出値と関連する複数のセンサの出力値とを併せて判断することで、ヨーレートセンサの異常を検出する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開平7−149251号公報
しかしながら、従来の技術では、故障を診断すべき部分に取り付けられたセンサの出力に基づいて異常を検出しているため、少なくとも故障を診断すべき部分にはセンサを取り付ける必要があり、センサが取り付けられない部分の異常を検出することができなかった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、異常を検出するためのセンサを取り付けずに、運転者の操作の結果、実現される車両の運動から異常を検出することができる車両制御装置およびプログラムを提供することを目的とする。
上述する問題を解決するためになされた請求項1に記載の車両制御装置は、車両の運転者による所定の操作の操作量に応じて定まる車両に要求される動作量を算出すると共に、その操作に応じて実行され、センサ等で直接検知することが出来ず、複数のセンサなどから推定される車両の動作量を検出し、それらに基づいて、上記要求される車両の動作量に対する上記推定される車両の動作量の関係を示す動作関係値を算出することを特徴とする。
このように構成された車両制御装置であれば、運転者の操作量に応じて定まる要求される動作量と、複数のセンサなどから推定される車両の動作量との関係を示す動作関係値を算出することができる。
なお、この動作関係値とは、上記要求される動作量に対する上記推定される車両の動作量の比率を示す動作比であってもよく、上記要求される動作量と上記推定される動作量との差を示す動作差であってもよい。
動作関係値が上述した動作比である場合は、算出された動作比が、車両に異常が無い場合、つまり要求される動作量と推定される動作量とが同じであるときの比率(動作比=1)である場合と比較して、極端に小さい場合や大きい場合には、所定の操作量に対して車両が正常に動作していないことが分かる。よって、上述した操作に応じて動作する構成要素に対し、異常を検出するためのセンサを取り付けずに、運転者の操作の結果、実現される車両の運動から異常を検出することができる。さらに、上述した操作に応じて動作する構成要素のうち、センサにより異常を検出できる構成要素に異常がない場合には、センサを取り付けて異常を検出することができないものに異常があると特定できる。
また、上記動作関係値が上述した動作差である場合には、算出された動作差が極端に大きい場合(例えば、予め定められた値より大きい場合)に、所定の操作量に対して車両が正常に動作していないことが分かり、上述した効果を得ることができる。
上述した動作関係値の変化から車両の異常を検出した場合には、その異常に応じて何らかの対応を行ってもよい。
例えば、請求項1の構成を、請求項2に記載した車両制御装置のように、算出された動作関係値が所定の範囲外であるときに、車両の運転者に報知する構成とすることが考えられる。
このように構成された車両制御装置であれば、車両に異常が検出された場合には運転者に報知することができる。
また、上述した報知以外の対応として、車両の異常な動作を解消するように車両を制御することが考えられる。そのためには、請求項1または請求項2に記載の構成を、請求項3に記載の車両制御装置のように構成するとよい。
この車両制御装置は、上述した動作関係値が所定の範囲外であるときには、車両の動作を調整して、その動作関係値を所定の範囲内とするように構成されている。
このように構成された車両制御装置は、運転手による操作の操作量に対して、センサから推定される車両の動作量が所定の範囲から外れて大きい場合には、その推定される動作量が小さくなるように車両の動作を調整し、推定される動作量が所定の範囲から外れて小さい場合には、その推定される動作量が大きくなるように車両の動作を調整する。よって、車両に何らかの異常がある場合でも、運転者の操作量に対する車両の実際の動作量は所定の範囲内に保たれるため、運転者は、車両に異常がない状態と同様の操作感で車両の操作を行うことができ、操作を誤って事故を起こしてしまうことを抑制できる。
ところで、請求項1から請求項3いずれかの構成は、請求項4に記載の車両制御装置のように構成することが考えられる。
それは、少なくともブレーキペダルの変位量に応じて定まる車両の減速の加速度を算出すると共に、車両に備えられたセンサ等の出力値から車両の減速の加速度を推定し、それら2つの加速度を比較して動作関係値を算出する構成である。
このように構成された車両制御装置であれば、運転者によるブレーキペダルの操作量に応じて定まる車両の減速の加速度(以降、減速加速度という)と実際の減速加速度との関係を示す値を算出することができる。
このとき、上記ブレーキペダルの変位量に応じて定まる減速加速度に対して、上記推定される減速加速度が極端に大きい場合や小さい場合には、実際の減速加速度が異常であると検出されていることになる。つまり、各種センサ,ブレーキペダルの操作に応じて動作するアクチュエータ,ブレーキパッド,タイヤなどの要素のいずれかに異常があると判断できる。このとき、各種センサや、センサにより異常が検出できるアクチュエータに異常が無いならば、ブレーキパッドやタイヤなど通常センサ等を使用して直接的に異常を検知できない要素に異常があることが特定できる。
ところで、上述したような車両の異常が検出された際には、ブレーキ系統に異常があることを運転者に通知したり、ブレーキの操作に応じた減速加速度を得るために車両を制御する処理を行ったりするとよい。ブレーキの操作に応じた適正な減速加速度を得るための具体的な構成としては、例えば、ブレーキペダルの操作量に対して、実際のアクチュエータ操作量を通常より大きくすることなどが考えられる。
また、上記以外の構成として、請求項3の構成を、請求項5に記載された車両制御装置のように構成することが考えられる。
この車両制御装置は、少なくともブレーキペダルの変位量に応じて定まる車両の減速の加速度を算出すると共に、車両に備えられたセンサ等の出力値から車両の減速の加速度を推定し、それら2つの加速度を比較して動作関係値を算出する。そして、その動作関係値が所定の範囲外であるときは、ブレーキペダルが操作された際の動作関係値が所定の範囲内となるように、車両のトランスミッションやエンジンの出力を調整するよう構成されている。
具体的には、ブレーキペダルの操作量に対して減速加速度が小さいときは、例えば、ギアを切り替えたりエンジン出力を調整したりすることでエンジンブレーキを強めて車両の減速加速度を大きくする。一方、ブレーキペダルの操作量に対して減速加速度が大きいときは、例えば、エンジン出力を調整してエンジンブレーキを弱めて車両の減速加速度を小さくすることができる。このようにして、ブレーキペダルの操作量に対して適正な減速加速度を得られるようにする。
このように構成された車両制御装置であれば、運転者がブレーキ操作を行ったときに、ブレーキのみでは適正な減速加速度を発生しない状態であっても、適正な減速加速度を得ることができる。
なお、上述した加速度の検出をするためには、請求項6に記載した車両制御装置のように、車両に備えられた車輪速センサにより検出される車輪の回転速度の変化に基づいて算出される加速度,および,車両に備えられた加速度センサにより検出される加速度のうち、少なくともいずれか一方を、減速加速度を表す推定される車両の動作量として検出することとしてもよい。
このような車両制御装置であれば、車輪速センサ,加速度センサの少なくともいずれか一方の出力値を用いて減速加速度を検出することができる。
また、請求項7に記載のプログラムは、請求項1から請求項6のいずれかに記載の要求車両動作量算出手段,推定車両動作量検出手段,および,動作関係値算出手段として機能させるための処理手順を、コンピュータシステムに実行させるためのプログラムである。
このようなプログラムにより制御されるコンピュータシステムは、請求項1から請求項6のいずれかに記載の車両制御装置の一部を構成することができる。
なお、上述したプログラムは、コンピュータシステムによる処理に適した命令の順番付けられた列からなるものであって、車両制御装置の備える記憶装置に予め記憶しておくことや、各種記録媒体や通信回線を介して車両制御装置やこれを利用するユーザに提供されるものである。
[実施例]
(1)全体構成
本実施例における車両制御システム1は、車両に搭載されて用いられるものであって、図1に示すように、通信線2を介して接続され、相互にデータを通信することで車両を制御するエンジンECU10,AT−ECU20,ブレーキECU30の各ECUと、ブレーキECU30に接続されたブレーキペダル32,車輪速センサ34,マスターシリンダ36と、からなる。
上述した各ECUには、後述する機能構造にて説明する各機能要素を実現するためのソフトウェアが実装されている。また、各ECUには、通信線2を介して通信処理を行うプログラムや、各ECUに備えられているセンサの出力信号を数値に変換するプログラムも実装されている。
これらのうち、エンジンECU10は、車両のエンジンを制御する電子制御装置であって、後述する車両情報コーディネータ100,パワートレインコーディネータ120,エンジン制御コンポーネント150に相当するソフトウェアが実装されている。
また、AT−ECU20は、AT(オートマチックトランスミッション)を制御する電子制御装置であって、後述するトランスミッション制御コンポーネント140に相当するソフトウェアが実装されている。
また、ブレーキECU30は、ブレーキを制御する電子制御装置であって、後述する車両情報コーディネータ100,車両挙動コーディネータ110,ブレーキ制御コンポーネント130に相当するソフトウェアが実装されている。また、後述する動作比算出処理において、センサの検出値からパラメータを算出するための関係式や、算出されたパラメータを記憶するための記憶装置が備えられている。
このブレーキECU30は、車両の運転者によるブレーキペダル32の操作量を、ブレーキペダル32に取り付けられたブレーキセンサによって検出しており、この操作量に応じてマスターシリンダ36を制御して油圧を発生し、その油圧によりブレーキパッド38が、ブレーキディスク40を押さえることで発生する摩擦力によって車輪に対してブレーキをかけ、車両を減速させる。また、このブレーキECU30は、車輪速センサ34により車輪の回転速度を検出している。
(2)機能構造
本実施例の車両制御システム1は、各機能が複数のECUに分散配置され、ネットワークを通して協調して制御されることで複数の機能を実現する構成となっている。その機能構造は、図2に示すように、車両情報コーディネータ100,車両挙動コーディネータ110,パワートレインコーディネータ120,ブレーキ制御コンポーネント130,トランスミッション制御コンポーネント140,エンジン制御コンポーネント150などの機能要素からなる。上述した各機能要素は、車両におけるすべての機能を実現するためのものではなく、本実施例の機能を実現するものである。
上述したもののうち、車両情報コーディネータ100は、要求車両動作量を算出して車両挙動コーディネータ110に出力するものである。ここでいう要求車両動作量とは、車両の運転者による所定の操作の操作量に基づいて、予め定められた関係式から算出される車両の動作量である。本実施例では、運転者によるブレーキペダル32の操作量に基づいて、車両の減速する加速度(以降、減速加速度という)である要求車体減速度を要求車両動作量として算出し、車両挙動コーディネータ110に出力する。
車両挙動コーディネータ110は、車両挙動要求値を算出して、パワートレインコーディネータ120およびブレーキ制御コンポーネント130に出力するものである。ここでいう車両挙動要求値とは、運転者によるブレーキペダル32の操作に応じた減速動作を要求車両動作量(本実施例における要求車体減速度)にて行うために必要な車軸トルクと制動力それぞれの値であって、車両情報コーディネータ100から入力した要求車両動作量と、各種センサの出力値などから推定された車両の動作量である推定車両動作量(本実施例における推定車体減速度)と、から、予め定められた関係式に基づいて算出される。
算出された車両挙動要求値のうち、車軸トルク(要求車軸トルク)は、パワートレインコーディネータ120に出力され、制動力(要求制動力)は、ブレーキ制御コンポーネント130に出力される。
また、車両挙動コーディネータ110は、上述した要求車両動作量と推定車両動作量とが大きく異なる場合、車両におけるいずれかの箇所に異常があると判定する。本実施例では、例えば、ブレーキパッド38や図中に記載されていないタイヤ等が磨耗し、ブレーキが効きにくい状態において、運転者がブレーキペダル32を操作すると、車輪速センサ34から検出される値等から推定される車両の減速加速度を示す推定車体減速度は、ブレーキペダル32の操作量から予想される減速加速度を示す要求車体減速度よりも小さくなる。その場合、ブレーキ系統に異常があると判定する。
パワートレインコーディネータ120は、車両挙動コーディネータ110から入力した車両挙動要求値(要求車軸トルク)に基づいて、予め定められた関係式から、ギアやエンジン出力などの制御値を算出し、それらの制御値をトランスミッション制御コンポーネント140やエンジン制御コンポーネント150に出力する。各コンポーネントはそれらの制御値に従って、それぞれに割り当てられたアクチュエータを制御する。本実施例では、トランスミッション制御コンポーネント140はギアを切り替える制御をし、エンジン制御コンポーネント150はエンジンの回転数などの出力を制御する。
ブレーキ制御コンポーネント130は、車両挙動コーディネータ110から入力した車両挙動要求値(要求制動力)に基づいて、予め定められた関係式からマスターシリンダ36の変位量などの制御値を算出すると共に、算出した結果に応じてマスターシリンダ36などのアクチュエータを制御する。
(3)車両制御システムによる処理
以下に、本実施例の車両制御システム1により実行される各種処理について説明する。
(3−1)ブレーキECU30による動作比算出処理
以下に、ブレーキECU30による動作比算出処理の処理手順を、図3に基づいて説明する。この動作比算出処理は、車両の起動に伴う車両制御システム1の起動に合わせて開始し、その起動中繰り返し実行される。
この動作比算出処理が開始されると、まず、車輪の回転速度に応じて車輪速センサ34から出力される値を読み取って、車輪の回転速度を算出する(ステップ1、以降ステップをSと記載する)。
次に、ブレーキペダル32の操作量に応じてブレーキセンサから出力される値を読み取って、ブレーキペダル32の操作量を算出する(S2)。
次に、S1において算出された車両回転速度に基づいて、車両の減速加速度を示す推定車体減速度を算出する(S3)。
次に、S2において算出したブレーキペダル操作量のパラメータを示すデータをエンジンECU10に送信する(S4)。
次に、エンジンECU10から要求車体減速度のパラメータを示すデータを受信する(S5)。
なお、上述した要求車体減速度とは、後述する要求車体減速度算出処理において算出される値であって、ブレーキペダル32の操作量に応じて定まる車両の減速加速度である。
次に、S3において算出した推定車体減速度と、S5において受信した要求車体減速度とから、ブレーキ操作の動作比を算出する(S6)。上述した動作比とは、運転者によるブレーキペダル32の操作量から定まる要求車体減速度に対する推定車体減速度の大きさの度合を、(動作比)=(推定車体減速度/要求車体減速度)として算出する。動作比の値が1であれば、推定車体減速度と要求車体減速度との値が等しいので、運転者によるブレーキ操作に応じて車両が正しく減速していることになる。
次に、S6において算出された動作比が異常な値であるか否かを判定する(S7)。ここでは、動作比が所定の範囲内にあるか否かをチェックし、動作比が所定の範囲(例えば、0.9〜1.1)内になければ、車両内に配置された図示しないディスプレイにおいて警告を表示するなど、運転者に異常を知らせるための報知処理を開始し(既に開始している場合は処理を継続)、動作比が所定の範囲内にあれば、報知処理を停止し(開始していない場合は何もしない)、処理がS8に移行する。
次に、S5において受信した要求車体減速度と、S6において算出した動作比から、要求制動力および要求車軸トルクなどの車両挙動要求値を算出する(S8)。ここでは、要求車体減速度を満たすために必要なマスターシリンダ36の変位量の指令値(要求制動力)と、ギアおよびエンジン出力の指令値(要求車軸トルク)と、を算出する。
このとき、上述したS6にて算出された動作比が1に近い値であれば、要求制動力,要求車軸トルクともに何ら調整を行わない値が算出される一方、動作比が1から大きく離れた値であれば、動作比が1に近づくように要求制動力および要求車軸トルクを調整した値を算出する。具体的には、動作比が1より大きい場合(推定車体減速度が要求車体減速度より大きい場合、つまり、ブレーキペダル32の操作量から想定される車両の減速加速度より実際の減速加速度が大きい場合)には、要求車体減速度に対してマスターシリンダ36の変位量を減少させた指令値を要求制動力として算出する。一方、動作比が1より小さい場合には、マスターシリンダ36の変位量を増加させた指令値と、エンジンブレーキが強く効くようにギアおよびエンジン出力を調整した指令値と、を要求制動力および要求車軸トルクとして算出する。
次に、S8にて算出された車両挙動要求値である要求制動力および要求車軸トルクをそれぞれブレーキ制御コンポーネント130,エンジンECU10に送信する(S9)。その後、処理がS1に戻る。
(3−2)エンジンECU10による要求車体減速度算出処理
以下に、エンジンECU10による要求車体減速度算出処理の処理手順を、図4に基づいて説明する。この要求車体減速度算出処理は、車両の起動に伴う車両制御システム1の起動に合わせて開始し、その起動中繰り返し実行される。
この要求車体減速度算出処理が開始されると、まず、ブレーキECU30からブレーキペダル操作量のパラメータを示すデータを受信する(S21)。ここでは、ブレーキECU30から上記データを受信するまで待機し、上記データを受信すると、処理がS22に移行する。
次に、ブレーキペダル操作量に応じて定まる車両の減速加速度を示す要求車体減速度を算出する(S22)。ここでは、S21にてブレーキECU30から受信したブレーキペダル操作量のパラメータと、予めエンジンECU10の記憶装置に登録されたプレーキペダル操作量と車両の減速加速度との関係式に基づいて、ブレーキペダル32の操作量から想定される車両の減速加速度を算出する。
次に、S22にて算出された要求車体減速度をブレーキECU30に送信する(S23)。その後、処理がS21に戻る。
(4)効果
このように構成された車両制御システム1であれば、運転者によるブレーキペダル32の操作量から想定される車両の減速加速度に対する実際の車両の減速加速度の比率を算出することができる。よって、この比率が極端に小さい場合や大きい場合には、車両のいずれかの要素に異常があることが分かるので、直接センサを取り付けていない部分の異常(例えば、ブレーキパッド38が磨耗した状態にあること)を検出することができる。
また、本実施例の車両制御システム1は、異常を検出した際に車両のディスプレイ等に異常を報知するので、運転者は、異常を検出するセンサなどが取り付けられていない箇所の異常を知ることができる。
また、本実施例の車両制御システム1は、ブレーキペダル32の変位量に対して車両の減速加速度が適正でないとき、その減速加速度を適正なものとするように、マスターシリンダ36の変位量,ギア,エンジン出力などを調整する。よって、運転者は、車両に異常があっても異常がない状態と同様の操作感でブレーキ操作を行うことができるため、操作を誤って事故を起こしてしまうことを抑制できる。
(5)変形例
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施例においては、エンジンECU10とブレーキECU30とにより上述した各処理を実行する構成を例示したが、各処理の分担は上記実施例の構成に限定されず、また、その処理を実行するのは上記ECUに限定されない。例えば、AT−ECU20が一部の処理を分担して実行する構成であってもよく、また、上記各ECUとは異なる別の処理装置を通信線2上に配置し、その処理装置が各センサの出力値を受信して処理を行い、各ECUに車両挙動要求値を送信する構成としてもよい。
また、上記実施例においては、ブレーキペダル32の操作量に対して動作比が小さい場合には、減速加速度を大きくするためにマスターシリンダ36の変位量を大きくする構成を例示した。しかし、減速加速度を大きくすることができれば、その具体的な構成は特に限定されない。例えば、ブレーキペダル32を操作しないときのブレーキパッド38の初期位置を変更する手段を備えており、異常がある場合には、ブレーキペダル32が操作されると適切な圧力でブレーキディスク40を摩擦する位置にブレーキパッド38の初期位置を変更する構成としてもよい。
また、上記実施例のS6において算出した動作比は、車両制御システム1が備える記憶装置に記憶しておく構成としてもよい。このように構成することで、長期間に亘る動作比の変化を確認することができる。それにより、算出される動作比が、長期間に亘って徐々に低下している場合には、車両の異常が突発的なものではなく経時劣化であることが分かる。
また、上記実施例においては、ブレーキペダル32の操作量に基づいて、予想される車両の減速加速度である要求車体減速度を算出する構成を例示したが、ブレーキペダル32の操作量のみでなく、車両の速度,エンジン出力,ギアの状態なども勘案して要求車体減速度を算出する構成としてもよい。このように構成された車両制御システム1であれば、ブレーキペダル32が操作された際に、より正確に車両の減速加速度を想定することができる。
また、上記実施例においては、ブレーキ系統の異常を検出するための構成を例示したが、車両における異常を検出するものであれば、ブレーキ系統に限定されない。
例えば、操舵角センサの出力値から定まるステアリングの操作量から、運転者が要求する車両の進行方向を算出すると共に、ヨーレートセンサ,車輪速センサなどの出力値から車両に加わるヨー,横力,推進力を算出し、運転者の要求する進行方向と、実際に車両にかかっている力から定まる車両の進行方向と、を比較検証する構成が考えられる。
このように構成された車両制御システム1であれば、スリップしていない場合に上記進行方向が大きくずれていれば、サスペンションなどの足回りに異常があると検出できる。従来は、このような機械部品をセンシングするセンサはないために車両が異常を検出することができなかったので、フェールセーフを実現できなかったが、上述した構成であれば、車両の速度を制限するなどのフェールセーフを実現することができる。
また、上述した以外の構成としては、アクセル開度センサ,ブレーキSWにより運転者が車両をアイドリングで停止する要求を検知すると、エンジン回転数やイグニッションスイッチなどからエンジン回転数が適正であるかを判定し、回転数が正常でなければ、アイドル異常として、ISCバルブに異常があることを検出する構成が考えられる。この場合には、スロットルを調節してエンジン回転数を補完することで、適正なエンジン回転数を実現する構成とするとよい。
また、上記実施例においては、推定車体減速度と要求車体減速度との比率を示す動作比を算出し、その動作比に基づいて、報知処理や要求制動力および要求車軸トルクを調整する処理を行う構成を例示したが、推定車体減速度と要求車体減速度との差である動作差を算出し、その動作差に基づいて上述した処理等を行う構成としてもよい。その場合は、動作差が所定の値以上の場合に報知処理を行い、動作差が小さくなるように要求制動力および要求車軸トルクを調整する処理を行うとよい。
実施例の車両制御システムを示すブロック図 実施例の機能構造を示すブロック図 ブレーキECUによる処理の手順を示すフローチャート エンジンECUによる処理の手順を示すフローチャート
符号の説明
1…車両制御システム、2…通信線、10…エンジンECU、20…AT−ECU、30…ブレーキECU、32…ブレーキペダル、34…車輪速センサ、36…マスターシリンダ、38…ブレーキパッド、40…ブレーキディスク、100…車両情報コーディネータ、110…車両挙動コーディネータ、120…パワートレインコーディネータ、130…ブレーキ制御コンポーネント、140…トランスミッション制御コンポーネント、150…エンジン制御コンポーネント

Claims (7)

  1. 車両の運転者による所定の操作に基づいて、該操作に対応する動作を行う前記車両に搭載される車両制御装置であって、
    前記操作の操作量に応じて定まる車両の動作量である要求車両動作量を算出する要求車両動作量算出手段と、
    前記車両に備えられたセンサの出力値に基づいて、前記車両の動作量である推定車両動作量を検出する推定車両動作量検出手段と、
    前記要求車両動作量と前記推定車両動作量とを比較し、前記要求車両動作量と記推定車両動作量との関係を示す動作関係値を算出する動作関係値算出手段と、
    を備えることを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記動作関係値算出手段により算出された前記動作関係値が所定の範囲外であるときに、前記車両の運転者に報知を行う報知手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記動作関係値算出手段により算出された前記動作関係値が所定の範囲外であるときに、前記動作関係値が所定の範囲内となるように前記動作を調整する動作調整手段を備える
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両制御装置。
  4. 前記要求車両動作量算出手段は、少なくともブレーキペダルの変位量に応じて定まる前記車両の減速動作における加速度を前記要求車両動作量として算出し、
    前記推定車両動作量検出手段は、前記車両に備えられたセンサの出力値に基づく前記車両の減速動作における加速度を前記推定車両動作量として検出する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両制御装置。
  5. 前記要求車両動作量算出手段は、少なくともブレーキペダルの変位量に応じて定まる前記車両の減速動作における加速度を前記要求車両動作量として算出し、
    前記推定車両動作量検出手段は、前記車両に備えられたセンサの出力値に基づく前記車両の減速動作における加速度を前記推定車両動作量として検出し、
    前記動作調整手段は、前記動作関係値が所定の範囲外であるときには、前記ブレーキペダルが操作される際に、前記動作関係値が所定の範囲内となるように、前記車両のトランスミッションおよびエンジンの出力のうち少なくともいずれか一方を調整する
    ことを特徴とする請求項3に記載の車両制御装置。
  6. 前記推定車両動作量検出手段は、前記車両に備えられた車輪速センサにより検出される車輪の回転速度の変化に基づいて算出される加速度,および,前記車両に備えられた加速度センサにより検出される加速度のうち、少なくともいずれか一方を前記推定車両動作量として検出する
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の車両制御装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の要求車両動作量算出手段,推定車両動作量検出手段,および,動作関係値算出手段として機能させるための処理手順を、コンピュータシステムに実行させるためのプログラム。
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