以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。ここで、図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は斜視図であり、図3は内枠12及び前面枠セット14を開放した状態を示す斜視図である。図4は内枠12及び遊技盤30等の構成を示す正面図である。図5はパチンコ機10の背面図であり、図6は内枠12及び裏パックユニット203等を開放した状態を示す斜視図である。但し、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される釘や役物、前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する固定枠としての外枠11を備えており、この外枠11の一側部に開閉部材としての内枠12が開閉可能に支持されている。なお、内枠12及びこれに取付けられる遊技盤30等の各種構成部材により本実施形態における遊技機本体が構成される。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した遮蔽部材としての延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84、85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。
下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下、単にハンドルという)18が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段が設けられている。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射装置(以下、単に発射装置という)70の方へ案内する球受皿である。なお、上皿19が遊技球で一杯になった状態では、払出される遊技球は下皿15へと案内される。
上皿19には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅といった発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12(樹脂ベース38)について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12(樹脂ベース38)には、窓孔39の後側において遊技盤30が装着されている。遊技盤30は、その周縁部が内枠12(樹脂ベース38)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース38の窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39(遊技盤30)の下方位置には、発射装置70及び当該発射装置70より発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置70としてソレノイド式発射装置を採用している。
次に、遊技盤30の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応ユニット(作動口)33、第2契機対応口34、可変表示装置ユニット35等がルータ加工によって形成された貫通孔に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応ユニット33に遊技球が入球(入賞)すると、それぞれに対応して設けられた検知スイッチからの出力信号に基づき、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞部(一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応ユニット33)に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示装置ユニット35には、第2契機対応口34の通過をトリガとして変動表示する普通図柄表示装置41と、第1契機対応ユニット33への入賞をトリガとして変動表示する特別表示装置43と、特別表示装置43による変動表示に合わせて変動表示する装飾図柄表示装置42とが設けられている。
普通図柄表示装置41は複数の発光手段(LED)を内蔵しており、遊技球が第2契機対応口34を通過すると点灯表示態様が切換表示(変動表示)され、その変動表示が特定の点灯態様で数秒間停止した場合に第1契機対応ユニット33が所定時間だけ作動状態となる(第1契機対応ユニット33において上下一対で設けられる入球口のうち下側の入球口に対応して設けられる羽根部材が開放され、下側の入球口への入球が許容される)よう構成されている。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球が第2契機対応口34を通過した場合には、その分の普通図柄の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。
特別表示装置43は、普通図柄表示装置41の側方に設けられた複数の発光部により構成され、遊技球が第1契機対応ユニット33に入賞する毎に点灯する発光部の組合せが切換えられる(変動表示される)。そして、変動表示が停止したときに点灯している発光部の組合わせにより、大当たりか否かが確定的に表示される。この特別表示装置43についても、主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。また、特別表示装置43の変動表示中に新たに遊技球が第1契機対応ユニット33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ46にて点灯表示されるようになっている。また、大当たり状態中に新たに遊技球が第1契機対応ユニット33に入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
装飾図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述するサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、特別表示装置43にて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、後述する表示制御装置45によって表示が行われる。装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中及び下の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成されており、これら図柄が図柄列毎にスクロールされるようにして装飾図柄表示装置42に変動表示され、その後、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順に停止表示される。また、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たり(特別遊技状態の発生)の際に、遊技球が入賞しやすい開状態とされる。具体的には、所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口が所定回数(所定ラウンド数)繰り返し開放される。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置70から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、内外レール構成部51,52の並行部分を除く。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる球通路71が設けられている。また、内枠12に設けられた発射レール61とレールユニット50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、前面枠セット14の背面側には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置70から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿19に通じる通路と、球通路71ひいては下皿15に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、球通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45、及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a、262aは透明樹脂材料等により構成され、収容ボックス42a及び基板ボックス45a、262aを介して各制御装置42、45、262を視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32、及び第1契機対応ユニット33等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。図10に示すように、裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構216を備えている。また、詳しくは後述するが、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台(取付部材)として機能し、主制御装置261(主制御装置261を搭載した基板搭載ユニット701)は裏枠セット215の右側部(図6では左側)に対して開閉可能に支持され、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材(第2連結部)によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。尚、当該基板ボックス263については後程詳細に説明する。
図10に示すように、球回収機構216の球通路上には、一般入賞口31に入球した遊技球を検知する入賞口スイッチ221、及び第1契機対応ユニット33に入球した遊技球を検知する第1契機対応スイッチ224が設けられている。尚、球回収機構216により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
尚、図示は省略するが、遊技盤30に固定される可変入賞装置32には当該可変入賞装置32に入球した遊技球を検知するカウントスイッチが設けられ、遊技盤30のうち第2契機対応口34に対応する位置には第2契機対応口34を通過する遊技球を検知する第2契機対応口(ゲート)スイッチが設けられている。また、第1契機対応ユニット33は上下2つの入球口を備えており、上側の入球口に対応する第1契機対応スイッチ224は上記のように球回収機構216の球通路上に設けられているが、下側の入球口に対応する第1契機対応スイッチは第1契機対応ユニット33に設けられている。上記各検知スイッチによる検知の結果は主制御装置261に取り込まれ、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信される。そして、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される。本実施形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出しが直ちに行われる。
その他、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ、及び第2契機対応口スイッチと、主制御装置261との電気的な接続を中継する第1盤面中継基板(図示略)、遊技盤30の下部に設けられる電飾部材のLED基板とサブ制御基板262との電気的な接続を中継する電飾中継基板(図示略)、及び、第1契機対応ユニット33の周縁部に配置され、前記電飾中継基板に接続されるLED基板233が設けられている。尚、第1契機対応ユニット33への入球を検知する第1契機対応スイッチ224は中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続される。また、可変入賞装置32には大入賞口を開放するための大入賞口ソレノイドが設けられ、第1契機対応ユニット33には下側の入球口に対応して電動役物(羽根部材)を開放するための第1契機対応ユニット(始動口)ソレノイドが設けられている。加えて、裏枠セット215に搭載される検知スイッチ等は背面側から着脱可能となっており(第1盤面中継基板は取外し不可としてもよい)、裏枠セット215を遊技盤30から取外さなくてもかかる検知スイッチ等のメンテナンスや交換等を行うことができる。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部中継端子板240が設けられており、外部中継端子板240に設けられた各出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して遊技状態等に関する信号が出力される構成となっている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を囲むのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板搭載ユニット701の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて囲む構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板搭載ユニット701)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持され、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251は、球回収機構216から導出された遊技球が流入する排出通路部217を備え、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。従って、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構216を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203及び裏枠セット215が別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313、及びカードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。また、払出制御装置311は基板ボックス311aに収容されて基板ボックス313aの背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス313aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス313aの開封した痕跡が残るようになっている。加えて、カードユニット接続基板314は基板ボックス314aに収容されて基板ボックス313aの背面側に固定されている。各基板ボックス311a、313a、314aは透明樹脂材料等により構成され、基板ボックス311a、313a、314aを介して各制御装置311、312,313、314を視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することがさらに困難となる。結果として、さらなる防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置70の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
さて、本実施形態では、主制御装置261を搭載してなる基板搭載ユニット701と、当該基板搭載ユニット701が取付けられる取付部材との取付構造に特徴がある。以下、基板搭載ユニット701及び取付部材について図8乃至図10等を参照して説明する。本実施形態の取付部材は、取付台としての裏枠セット215と、裏枠セット215の左側部において開閉可能に軸支され、閉状態において裏枠セット215の後方に配置される支持部材としてのスペーサー601とにより構成される。また、基板搭載ユニット701は、裏枠セット215の右側部において開閉可能に軸支され、閉状態においてスペーサー601の後方に配置される構成となっている。
まず、裏枠セット215について説明する。裏枠セット215は、上記のように、遊技盤30の背面に固定される樹脂製の部材であり、球回収機構216(図10参照)を備えている。また、裏枠セット215の右部には前方に開口する略箱状の台座部271が形成されている。台座部271の背面には基板搭載ユニット701を軸支するための接続金具281(接続部材)が取付けられている。
図8、図10に示すように、接続金具281は、板状の抜け規制部283及び抜け規制部283の両端部から抜け規制部283の垂線方向に沿って延びる挿通部284からなる略コ字状の基部282と、略L字状に折り曲げ形成され、基部282(挿通部284の両先端部)に対して回動可能に取付けられる係合部としての差込部286とを備えている。
接続金具281の取付けは、まず、台座部271背面に形成された上下一対の孔部272(図8参照)に対してそれぞれ挿通部284を前方から挿通させ、抜け規制部283(図10参照)と台座部271とを当接させた状態でねじ固定する。それから、台座部271の後方に突出した上下一対の挿通部284の先端部に対し、差込部286の一端部側において上下端部を折り曲げることで形成された軸支部288を金属製のリベット289により固定することで(挿通部284の先端部及び軸支部288に形成されたねじ孔にリベット289を挿通し、リベット289の先端部を潰すことで)、差込部286が基部282に対して上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として回動可能に取付けられる。以上のようにして、台座部271に対して接続金具281が取付けられる。また、基部282を台座部271に固定するねじは前方から螺着される。このため、裏枠セット215の遊技盤30への取付け後においては、基部282を固定したねじを取外すことが不可能となる。
尚、台座部271を貫通した挿通部284に対して差込部286がリベット289により取外し不能に固定されることで、基部282を台座部271に固定したねじを取外したとしても接続金具281を台座部271から取外せなくなる。従って、接続金具281を取外すことで、基板搭載ユニット701が取外されてしまうといった事態をより確実に防止することができる。また、図8に示すように、台座部271に形成された上下一対の孔部272は、それぞれ上部及び下部において工具(ニッパー、カッター等)の先端部を挿通可能な切込み部272aを備えている。また、台座部271の上面及び下面には、前後方向に延びるスリット274が形成されている。さらに、台座部271の背面はリブを格子状に設けることで形成されており、孔部272の他にも、上下一対の孔部272間において複数の開口部が形成されている。そして、切込み部272aやスリット274等にニッパーやカッター等の工具の先端部を挿通させ、台座部271を2つに分断するようにして、スリット274の後端部に残された連結部位やリブ等を切断することによって、比較的容易に接続金具281を台座部271から離脱させることができる。従って、上記のように接続金具281を台座部271に対して取外し不能に固定したとしても、分別作業性の低下を抑止することができる。
加えて、図10に示すように、台座部271の左方には、後方に膨出し、スペーサー601の閉状態においてスペーサー601の前面と当接する膨出部291が形成されている。尚、図示は省略するが、膨出部291の背面には略L字状の仮止め片が設けられており、裏枠セット215にスペーサー601が取付けられておらず、かつ、裏枠セット215に取付けられた接続金具281に対して基板搭載ユニット701が接続されていない状態(裏枠セット215のみの状態)において、接続金具281の差込部286を押えて仮止めできるようになっている。これにより、裏枠セット215の持ち運び等に際し、接続金具281のばたつきを抑えることができる。
次に、スペーサー601について説明する。スペーサー601は、裏枠セット215と基板搭載ユニット701との間の隙間を埋める透明樹脂製の部材である。すなわち、裏枠セット215と基板搭載ユニット701との間には電気配線等を設置するためのスペースが確保されるのであるが、このスペースを利用して不正な基板が設置されたり、パチンコ機10内部に侵入させた針金等を、かかるスペースを通じて、裏枠セット215等に搭載される各種検知スイッチ等に接触させ、誤作動させたりするといった不正行為が行われるおそれがある。これに対し、スペーサー601を設けることにより、裏枠セット215と基板搭載ユニット701との間の余分なスペースを極力なくすことができ、上記不具合を抑制することができるのである。さらに、スペーサー601が開閉可能であることにより、例えば、スペーサー601が開閉不能である場合に比べ、裏枠セット215に搭載される各種検知スイッチや中継基板等を確実に、かつ、比較的容易に点検することができる。加えて、上記のように、スペーサー601は基板搭載ユニット701とは反対側に開放される(スペーサー601の軸支部は裏枠セット215の左側部、基板搭載ユニット701の軸支部は裏枠セット215の右側部)ことから点検作業が簡単なものとなる。さらには、スペーサー601及び基板搭載ユニット701を一度に(一つの動作で)開放することが不可能となることから、例えば、スペーサー601及び基板搭載ユニット701を開放させて裏枠セット215に搭載された検知スイッチ等に接触を図るといった不正行為を抑止することができる。
図10に示すように、スペーサー601は、基板搭載ユニット701の搭載面を構成する搭載部材611と、搭載部材611の前面側を閉塞する蓋部材651とを備え、全体として略箱状をなしている。スペーサー601は、蓋部材651に設けられた係止部材652を、搭載部材611に形成された係止孔612に挿通して係止させることにより組み付けられている。尚、スペーサー601が搭載部材611と蓋部材651とにより構成されることから、例えば、機種変更等により裏枠セット215の形状は変化するが、基板搭載ユニット701の形状は変化しない場合には、裏枠セット215の背面形状に合わせて蓋部材651のみを新規に設計、製造するだけで済む。また、機種変更等により基板搭載ユニット701の形状は変化するが、裏枠セット215の形状は変化しない場合には、搭載部材611のみを新規に設計、製造するだけで済む。従って、生産性の向上等が図られる。
また、搭載部材611には前方に突出する筒状のねじ固定部613が設けられ、蓋部材651にはねじ固定部613に対応して後方に突出するボス(図示略)が設けられ、スペーサー601の組付け時に、ボスの先端部がねじ固定部613に挿通される。より詳しくは、ねじ固定部613は前後方向中間位置に隔壁を備え、当該隔壁にはねじ孔が形成されている。そして、スペーサー601が組み付けられることで、隔壁の前面に蓋部材651のボスの先端部が当接状態とされるとともに、隔壁のねじ孔及びボスのボス穴に対して破断ねじ641が螺着される。
尚、破断ねじ641は、ドライバー(工具)の先端と係合する十字穴(工具係合部)が形成された部位を取り除くことのできるねじであり、螺着後、十字穴が形成された部位が取り除かれることで、ドライバーにより破断ねじ641を取外すことが不可能となる。また、取付状態にある破断ねじ641は、ねじ固定部613の内側に位置して、搭載部材611の背面よりも前方に没入した状態となる。さらに、破断ねじ641の外径とねじ固定部613の内径とがほぼ同じになっており、破断ねじ641とねじ固定部613の内周壁部との間にはほとんど隙間がなくなっている。このような構成を採用する場合、破断ねじ641の端部をプライヤー等で挟んで回転させ、破断ねじ641を取外すといった行為を防止することができる。
また、蓋部材651の左部には左方に突出するアーム部661が設けられ、アーム部661の先端部には下方に突出する軸部662が設けられている。当該軸部662は、裏枠セット215の左端部に設けられた略円筒状の軸受け部295に挿通される。これにより、スペーサー601が裏枠セット215に回動可能に設けられる。尚、軸受け部295には、当該軸受け部295の内周側において、アーム部661の軸部662に形成された係止部663を係止する被係止部(図示略)が設けられており、軸受け部295に挿通された軸部662が抜けない構成となっている。また、軸受け部295は、裏枠セット215と一体形成されるため、型抜きの都合上前方に開口している。従って、裏枠セット215の遊技盤30への取付前の状態においては、軸受け部295の被係止部を操作して、軸部662及び軸受け部295の係止状態を解除することができる。一方、裏枠セット215が遊技盤30に取付けられると、軸受け部295が閉塞されるため、係止部663及び被係止部が非露出となって係止状態を解除することが不可能となり、スペーサー601を裏枠セット215から取外せない構成となっている。
尚、スペーサー601が開閉可能であることにより、例えば、スペーサー601が開閉不能である場合に比べ、裏枠セット215に搭載される各種部材(検知スイッチや中継基板等)を確実に、かつ、比較的容易に点検することができる。また、軸受け部295が裏枠セット215の左側部に設けられ、前記接続金具281が裏枠セット215の右側部に設けられることで、基板搭載ユニット701とは反対側にスペーサー601が開放されることから点検作業が簡単なものとなる。
また、搭載部材611の右端部には、前方に突出し、先端部に爪部が形成されたスペーサー係止部615が設けられている。一方、裏枠セット215の膨出部291の右部には前後に貫通する留孔292が形成されている。そして、スペーサー601を閉状態とすることで、留孔292にスペーサー係止部615が挿通され、係止される。尚、スペーサー係止部615は可撓性を有しており、スペーサー601は自由に開放可能である。
加えて、図11に示すように、搭載部材611は、上辺部、下辺部、及び左辺部から後方に延出する上板状部621、下板状部622、及び左板状部623を備えており、基板搭載ユニット701は、その閉状態においてこれら板状部621、622、623の内側に収容される(図9参照)。また、上板状部622及び下板状部622には後方に突出するボックス係止部624が2つずつ(計4つ)突接されており、基板搭載ユニット701を閉状態とすることで、基板ボックス263の周縁部背面側が、ボックス係止部624によって係止される。
また、搭載部材611の背面右側(図11では左側)には、サブ制御装置262と電源装置313とを繋ぐ電源供給用のケーブルコネクタを収容するためのケーブル用凹部625、及び、ケーブルをまとめておく抑え突起626が形成されている。従って、かかるケーブルコネクタにより主制御装置261を収容する基板ボックス263が覆われ、当該主制御装置261の視認性が妨げられないようになっている。結果として、不正行為等の早期発見が可能となる。
次に、基板搭載ユニット701について説明する。図10、図12、図13等に示すように、基板搭載ユニット701は、制御部材としての主制御装置261と、主制御装置261を収容する基板ボックス263と、基板ボックス263を裏枠セット215(接続金具281)に接続するためのベース部材801とを備えている。
先ず、主制御装置261を収容する基板ボックス263について図13、図14を参照して説明する。尚、図13では、主制御装置261のプリントパターン等の図示を省略している。
基板ボックス263は、主制御装置261(主基板)の裏面(前面)及び周縁部を覆うボックスベース263aと、ボックスベース263aの開口部を覆うボックスカバー263bとを備え、全体として左右に長い略直方体形状をなしている。
ボックスベース263aは、主制御装置261の前面と略当接する底板711と、底板711の周縁部から後方に延び、主制御装置261の周縁部を囲う枠部712とを備えている。また、枠部712を構成する上辺部713及び下辺部714には、後方(ボックスカバー263b側)に突出する複数の係止部721が形成されている。係止部721はL字状をなし、先端部が左方(図13では右側)に凸となっている。さらに、上辺部713の下方、及び下辺部714の上方には、当該上辺部713及び下辺部714に沿って延びる案内リブ722が設けられており、上辺部713及び下辺部714と、それぞれに対応する案内リブ722との間において、ボックスベース263aの長手方向(左右方向)に沿って延びる案内スリット723が形成されている。
また、枠部712を構成する右辺部715(図13では左側の辺部)には、右方(ボックスベース263a外周側)に突出する第1封印部731が設けられている。本実施形態では、第1封印部731が上下に5つ設けられている。第1封印部731には後述する第2封印部771の前端部を収容するとともに、後述するカシメピン791を挿通可能なカシメ凹部732が形成されている。カシメ凹部732の底面は、右辺部715の後端部よりも前方に位置している。また、5つの第1封印部731のうち一番上と上から二番目との間、及び一番下と下から二番目との間には、ボックス側連結部としてのベース取付用ボス737が2つずつ(計4つ)形成されている(図12等参照)。当該ベース取付用ボス737は有底状をなし、前方からのみねじを螺着可能となっている。尚、ベース取付用ボス737は、右辺部715及び第1封印部731に対して薄板状の連結部を介して接続されており、連結部を切断することにより、比較的容易にベース取付用ボス737をボックスベース263aから別離させることができる。
枠部712を構成する左辺部716(図13では右側の辺部)には、上下方向略中央部において左方(ボックスベース263a外周側)に突出するベース側板状部741、及び、ベース側板状部741の上方及び下方において左方に突出するベース側ねじ固定部743が設けられている。また、ベース側板状部741及びベース側ねじ固定部743には、厚み方向(前後方向)に貫通するねじ孔が形成されている。尚、左辺部716は、その突出長(前後幅)が主制御装置261(プリント基板)の厚み程度しかなく、ボックスカバー263bのスライド装着の妨げとならないようになっている。
ボックスカバー263bは、ボックスベース263aの底板711(主制御装置261の後側面)と対向する底壁部751と、底壁部751の周縁部から前方に延びる周壁部752とを備え、前方に開口する略直方体形状をなしている。周壁部752を構成する上壁部753及び下壁部754の前部は、それぞれ上下に並ぶ一対の板状体により構成され、一対の板状体間において左右方向に延びる溝部761が形成されている。また、当該溝部761において、一対の板状部間を連結するようにして、上記係止部721を係止する略L字状の被係止部762が形成されている。また、上壁部753及び下壁部754をそれぞれ構成する一対の板状体のうちボックスカバー263bの内側に位置する板状体は、ボックスカバー263bの外側に位置する板状体よりも前方に延出しており、ボックスベース263aとボックスカバー263bとの組付け状態において、ボックスベース263aの案内スリット723に挿通されることとなる。
周壁部752を構成する右壁部755(図13では左側の壁部)には、右方に突出する第2封印部771が設けられている。第2封印部771は上記第1封印部731に対応して上下に5つ設けられている。さらに、第2封印部771には前後に貫通するカシメ孔772(長孔)が形成されている。
また、周壁部752を構成する左壁部756(図13では右側の壁部)には、ボックスベース263aに設けられたベース側板状部741に対応してカバー側板状部781が設けられるとともに、ベース側ねじ固定部743に対応してカバー側ねじ固定部782が設けられている。尚、ボックスカバー263bの底壁部751の上部や下部には、コネクタ挿通用の開口部等が形成されている。
基板ボックス263の組付けは、先ず、係止部721と被係止部762とがぶつからないように、ボックスベース263aに対して後方からボックスカバー263bを近付け、ボックスカバー263bの上壁部753及び下壁部754を構成する一対の板状体のうちボックスカバー263bの内側に位置する板状体の先端部(前端部)を、ボックスベース263aに形成された案内スリット723に挿通させる。このとき、ボックスベース263aの係止部721が、ボックスカバー263bの上壁部753及び下壁部754(上下一対の板状体間)に形成された溝部761に挿通される。続いて、ボックスベース263aに対し、ボックスカバー263bを右方(図13では左方)にスライドさせる。これにより、係止部721が被係止部762に係止され、図14に示すように、基板ボックス263が組み付けられる。
また、図14に示すように、基板ボックス263の組付け状態においては、ベース側ねじ固定部743とカバー側ねじ固定部782とが合致する(前後に重なる)とともに、ベース側板状部741とカバー側板状部781とが合致し、それぞれに形成されたねじ孔に対してねじが螺着される。これにより、ボックスベース263aとボックスカバー263bとが固定される。
さらに、基板ボックス263の組付け状態においては、第2封印部771の前端部が第1封印部731のカシメ凹部732に嵌合し、第2封印部771のカシメ孔772とカシメ凹部732(カシメ凹部732の前部)とが連通する。そして、図14に示すように、5つある第2封印部771及び第1封印部731のうちいずれかのカシメ孔772及びカシメ凹部732に対してカシメピン791を挿通させることで、ボックスベース263aとボックスカバー263bとが連結される(基板ボックス263がかしめられ、主制御装置261が封印される)。
尚、カシメ孔772及びカシメ凹部732に挿通されたカシメピン791の先端部はカシメ凹部732の底面と略当接しており、ボックスベース263aに対してボックスカバー263bを左方に相対移動(抜く方向にスライド)させようとしても、カシメピン791がボックスベース263aの右壁部715外面(図13では左側の面)に当接するため、かかる移動が規制されることとなる。また、カシメピン791がカシメ孔772に没入するため、カシメピン791を第1封印部731及び第2封印部771から抜くことが不可能となる。従って、基板ボックス263を開封するためには、カシメピン791が挿通された第2封印部771をボックスカバー263bから切除する必要が生じる。よって、基板ボックス263が開封されたことの履歴を残すことができる。従って、封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とすることができる。
また、第1封印部731及び第2封印部771が複数(本例では5つ)設けられており、第1封印部731及び第2封印部771のいずれかにカシメピン791を挿通させることで主制御装置261を封印できる構成であることから、一旦開封した後でも再度開封・封印処理を行うこと自体は可能である。つまり、カシメピン791が挿通された第2封印部771を切除して基板ボックス263を開封した後、再度基板ボックス263を封印する場合は、未使用の第2封印部771及び第1封印部731にカシメピン791を挿通させればよい。従って、基板ボックス263から主制御装置261を取出して点検したり、故障した主制御装置261を単体で交換したりすることができる。
本実施形態では、第1封印部731及び第2封印部771により第2連結部(封印部材)が構成され、カシメピン791が連結部材に相当する。但し、第2連結部はボックスベース263aとボックスカバー263bとを連結する(かしめる)構成であれば任意の構成が適用できる。
また、図14に示すように、本実施形態では、基板ボックス263の左側(図14では右側)において前後に重なるベース側板状部741及びカバー側板状部781に対し、略矩形状の封印シール793が貼り付けられている。より詳しくは、ベース側板状部741及びカバー側板状部781の外面は平坦面となっており、封印シール793は両板状部741、781を跨ぐようにして略コ字状に折り曲げられて貼付けられる。この場合、封印シール793により両板状部741、781のねじ孔が覆われる。
封印シール793は、裏面側に接着剤が塗布されるとともに、当該裏面に対してアンテナ付きICチップ794が貼り付けられている。尚、アンテナ付きICチップ794は封印シール793の裏面に貼り付けられているため、本来、図14に示す方向から封印シール793を見てもアンテナ付きICチップ794を視認することができないが、便宜上、アンテナ付きICチップ794を視認することができるものとして図14に図示する。
封印シール793に使用される粘着剤は、従来の封印シールと同様に、一旦貼り付けされた後に剥がされると封印シール793(ベースとなるシート状の封印シール本体)から剥がれる程度の粘着力を有している。従って、封印シール793が剥がされた場合には再度貼り付けすることが不可能なものであり、さらには粘着剤層の一部が板状部741、781側に残ることとなる。よって、封印シール793を不正に剥がした痕跡を残すことができる。尚、封印シール793の使用前の状態においては、封印シール793の裏面に剥離シートが貼り付けられており、封印シール793が不用意に貼りつかないようになっている。
アンテナ付きICチップ794は、ICチップ794a及びアンテナ部794bにより構成されており、長尺状のアンテナ部794bの中央付近にICチップ794aが配置されている。ICチップ794aは集積回路として形成されるものであり、制御部及びメモリー領域を有する。メモリー領域には、識別情報としてのID情報が格納されている。
ICチップ794aのID情報は、制御部によって呼び出されてアンテナ部794bから発信され、アンテナ部794bから発信されたID情報をリーダー/ライターとして形成されるスキャナー(読取体)で受信して読み取ることができる。詳細には、スキャナーからは周波数の微弱な電波で呼び出しが行われるようになっており、この電波で誘導電磁界が形成される。そして誘導電磁界内にアンテナ部794bが位置する程度に、スキャナーをアンテナ部794bに近接させると、アンテナ部794bに電磁誘導で起電力が発生する。ICチップ794aではこの起電力を電源として、メモリー領域に格納されているID情報を制御部で呼び出してアンテナ部794bから送信することができ、このように発信されたID情報をスキャナーで受信して読み取ることができる。
尚、封印シール793が基板ボックス263の左側に突出するベース側板状部741及びカバー側板状部781に貼り付けられることで、接続金具281や、主制御装置261の上部や下部に設けられるコネクタ接続部等の金属を使用した部品から封印シール793を極力離間させることができる(また、その他の制御基板等の金属製部品からも離間させることができる)。つまり、封印シール793の近傍にその他の金属製部品が存在することに起因して、その他の金属製部品に電力が発生してしまったり、アンテナ部794bに十分な起電力が発生しなくなってしまったりするおそれを防止することができる。
また、封印シール793を基板ボックス263の左側(内枠12の開閉軸線側)に配置し、第1封印部731及び第2封印部771を基板ボックス263の右側(施錠装置600側)に配置することで、内枠12を完全に開放しなくても基板ボックス263の封印状態を確認できる上、第1封印部731及び第2封印部771の近傍に封印シール793が貼り付けられることに起因して、第1封印部731及び第2封印部771の視認性の低下を招いてしまうといった事態を防止することができる。さらに、ベース取付用ボス737が基板ボックス263の右側に配置されることで、ベース取付用ボス737の近傍に封印シール793が貼り付けられることに起因して、ベース部材801に対し基板ボックス263を着脱する際に、封印シール793が損傷してしまうといった事態を防止することができる。
さらに、アンテナ付きICチップ794(アンテナ部794b)は、封印シール793(封印シール本体)の一隅部側からその対角方向の隅部側に亘って斜めに配置されている。そして、封印シール793が両板状部741、781に跨って貼り付けられているのに伴って、アンテナ部794bも両板状部741、781に跨っている。
また、封印シール793には、アンテナ部794bの長手方向に沿って等間隔で並ぶ多数のアンテナ用切込み部796が形成されている。そして、両板状部741、781から封印シール793を剥がすと所定のアンテナ用切込み部796に対して集中的に応力がかかり、当該部位において封印シール本体、ひいてはアンテナ部794bが分断されるようになっている。アンテナ部794bが分断されるとID情報がアンテナ部794bから送信されなくなるので、ID情報をスキャナーで読み取ることができなくなる。よって、封印シール793を両板状部741、781からきれいに剥がして基板ボックス263を開封し、主制御装置261に対して不正を行った後に、基板ボックス263を封印して封印シール793を(接着剤等を用いて)再度きれいに貼ったとしても、当該不正行為を容易に発見することができる。
尚、封印シール793の表面には、紫外線などといった特定の波長の光が照射されることにより模様が表れるように特殊インクが塗布されるとともに、ICチップ794aに格納されているID情報と対応づけてられた複数の数字、パチンコ機10の名称(機種名)、及びパチンコ機10を製造した遊技機メーカー名等が記載されている。
また、本実施形態では、封印シール793が貼り付けられたベース側板状部741及びカバー側板状部781に対し、封印シール793を覆うようにして、樹脂よりなるシールカバー798が装着されている。一般に、パチンコ機10等の遊技機は、シュリンクフィルムによりパッケージされて各遊技ホール等に納入される。ところが、シュリンクフィルムに熱をかけて収縮させる際に、かかる熱によって封印シール793のICチップ794aが故障してしまうおそれがある。これに対し、ベース側板状部741及びカバー側板状部781にシールカバー798を装着して封印シール793を保護することにより、かかる不具合を抑制している。また、シールカバー798の存在により、搬送等に際して、封印シール793が破損してしまうといった事態を抑止することができる。尚、封印シール793の温度が上がり過ぎないようにするために、封印シール793をパチンコ機10の背面側に露出しないように設けることが考えられるが、この場合には、ID情報が読取りにくくなってしまったり、ID情報の読取り作業性の低下を招いてしまったりするおそれがあるため、シールカバー798を装着してでもパチンコ機10の背面側に露出した位置に設けることが望ましい。
また、シールカバー798は、上壁部及び下壁部において、爪部を有する係止片部799aを備えており、板状部741、781への装着状態において、係止片部799aの爪部がカバー側板状部781の上面及び下面から突出する突部799bに係止される。尚、図示は省略するが、係止片部799aの爪部の突部799bとの係止面はテーパ状に構成されており、例えば、当該係止面が、シールカバー798の装着方向と直交して延びている場合に比べ、シールカバー798が若干抜け易くなっている。つまり、シールカバー798は、少なくともシュリンクフィルムのパッケージの際に装着されていればよく、上記のように、シールカバー798を若干抜け易くしておくことで、検査時等にシールカバー798を取外して封印シール793を確認し易くなる。
次に、ベース部材801について図12、図15、図16等を参照して説明する。ベース部材801は、透明樹脂材料により構成され、基板ボックス263の前面右側に重なるようにして取付けられる。但し、ベース部材801の横幅は、ボックスベース263aの横幅の1/6程度となっている。これにより、裏枠セット215に取付けられた基板搭載ユニット701を開放すると、基板ボックス263内に収容された主制御装置261の裏側のほぼ全体を視認することができる。従って、主制御装置261の裏側に不正な基板を隠して設置する等の行為を発見することができる。尚、図12は、分解した状態にある基板搭載ユニット701(基板ボックス263及びベース部材801)等を示す正面図である。図15は、接続金具281に接続された状態のベース部材801を示す背面図である。図16(a)はベース本体811の背面図であり、図16(b)はベースカバー851の正面図であり、図16(c)は係止金具871の斜視図である。
図15等に示すように、ベース部材801は、後方に開口する略直方体形状のベース本体811と、ベース本体811の背面側に取付けられるベースカバー851とを備えている。図16(a)に示すように、ベース本体811は、ベース上壁部813、ベース下壁部814、ベース右壁部815(図16(a)では左側の壁部)、及びベース左壁部816からなるベース枠812と、ベース枠812の前面側(図16(a)では奥側)を閉塞するベース板818とを備えている。ベース枠812のベース右壁部815には、上下方向中央部を含む部位において切欠き部815aが形成されている。当該切欠き部815aの上下幅は、接続金具281の差込部286(差込部286の先端側の部位)の上下幅とほぼ同じとなっている。また、ベース右壁部815のうち切欠き部815aの上縁部及び下縁部と、ベース左壁部816とを連結する上下一対の隔壁部819が設けられている。加えて、一対の隔壁部819には、左右方向略中央部において、互いに離間する方向に凸となるようにそれぞれ段差部819aが形成され、当該段差部819aの内側において、上下に貫通する嵌合孔部822が形成された嵌合片821が設けられている。
図16(b)に示すように、ベースカバー851は、前方に開口する略箱状をなし、上面及び下面からベースカバー851の外側(上方又は下方)に突出する嵌合凸部852を備えている。そして、図15に示すように、当該上下一対の隔壁部819の間にベースカバー851を嵌め込むことで、嵌合凸部852が嵌合孔部822に挿通、係止され、ベースカバー851がベース本体811に取付固定される。また、ベース本体811にベースカバー851が取付けられることで、ベース本体811(上下一対の隔壁部819、ベース左壁部816、及びベース板818)とベースカバー851との間に、接続金具281の差込部286を挿通可能な中空部(以下、結合部861と称する)が形成される。尚、嵌合片821は、撓み変形させることができる構成となっているもののほとんど可撓性はなく、嵌合凸部852を嵌合孔部822に嵌め込むと、基本的に(嵌合片821や嵌合凸部852を破壊しない限り)ベースカバー851をベース本体811から取外せなくなる。また、嵌合片821の後端部(図15では手前側)には、前方に向けてベースカバー851側(下方又は上方)に傾斜する傾斜面が形成されている。これにより、ベースカバー851をベース本体811に嵌め込む際に、嵌合凸部852が当該傾斜面に案内され、ベースカバー851をベース本体811に嵌め込みやすくなる。
また、結合部861内側には、1枚の金属板を折り曲げ形成することで構成される係止金具871が埋設されている。図16(c)に示すように、係止金具871は、板状の金具ベース872と、金具ベース872の右縁部(図16(c)では左側)から後方に延びる折返し部873と、折返し部873の上辺部及び下辺部から左方(図16(c)では右側)に向けて互いの距離を次第に広げるようにして水平方向に対し傾斜しつつ延びる一対の規制片部874(係止片)とを備えている。係止金具871が金属製であることにより、規制片部874は適度な可撓性、弾性、及び剛性を有している。本実施形態では、結合部861及び係止金具871が被係合部を構成する。
ここで、ベース本体811及びベースカバー851のうち係止金具871の取付けに関連する構成について説明する。まず、ベース本体811側を説明する。
図16(a)に示すように、ベース本体811には、一対の隔壁部819間のベース板818背面において、ベース左壁部816から金具ベース872の横幅と同じ長さだけ離間した位置において上下方向に延びる支持片部831が設けられるとともに、水平方向に延びる4条のリブ832が形成されている。4条のリブ832のうち一番上及び一番下のリブ832は支持片部831の上方又は下方において、ベース左壁部816から右方(図16(a)では左方)に延設され、上から二番目及び三番目のリブ832は支持片部831の上端部又は下端部から右方に延設されている。一番上のリブ832と一番下のリブ832との間の距離は、係止金具871の金具ベース872の上下幅とほぼ同じとなっている。ベース部材801の組付け状態においては、係止金具871の金具ベース872が、支持片部831と、ベース左壁部816と、一番上及び一番下のリブ832とで囲まれる領域に嵌め込まれ、折返し部873と支持片部831の左面とが面当接する。
続いて、ベースカバー851側を説明する。図16(b)に示すように、ベースカバー851の前面には、ベース部材801の組付け状態において、前記ベース本体811の支持片部831とベース左壁部816との間に位置し、折返し部873の左面と略当接する押え部855が設けられている。当該押え部855の存在により、折返し部873の変形が抑制される。
次に、ベース部材801と接続金具281との接続について説明する。図12、図15等に示すように、接続金具281の差込部286の先端部には、上部及び下部から差込部286の延出方向側に突出する上下一対の鉤部287が設けられている。上下一対の鉤部287の先端部には、互いに対向する向きに突出する鉤爪部287a(係止爪部)が形成されている。
そして、接続金具281の差込部286を結合部861に差込む(挿通させる)と、一対の規制片部874がそれぞれ鉤部287の先端部に押されて互いの距離を狭めるようにして傾倒する。さらに、差込部286をベース左壁部816に当接するまで差し込むと、図15に示すように、差込部286の鉤爪部287aが規制片部874よりも左方に位置し、一対の規制片部874が自身の弾性力により拡開する。これにより、鉤爪部287aが規制片部874に係止され、ベース部材801(基板搭載ユニット701)が接続金具281(裏枠セット215)に取付けられる。尚、本実施形態では、係止金具871が結合部861の内側に配設され、差込部286と係止金具871との係合部分(鉤爪部287及び規制片部874)が結合部861により覆われることから、結合部861(ベース本体811の上下一対の隔壁部819、ベース左壁部816、及びベース板818とベースカバー851)により被覆手段が構成される。
尚、図16(b)に示すように、ベースカバー851には水平方向に延びる5条のリブ857が設けられ、ベース部材801の組付け状態において、中央の3つのリブ857の左端部(図16(b)では右側の端部)が支持片部831の右面と略当接する構成となっている。これにより、接続金具281(差込部286)をベース部材801(結合部861)から無理やり引き抜こうとして、係止金具871の折返し部873を支持する支持片部831に対して右向き(図16(a)では左向き)に力がかけられた場合に、支持片部831が破損してしまうといった事態を抑止している。
また、結合部861の開口部(入口)に対応するベースカバー851の右縁部前面側及びベース板818の右縁部後面側は、差込部286を結合部861に挿通させやすいように、結合部861の外側(図15では左側)に向けて互いの距離を広げるようにして傾斜する傾斜部として構成されている。さらに、ベースカバー851及びベース板818の傾斜部間の距離は、差込部286の厚みとほぼ同じに構成されている。これにより、結合部861の開口部から針金等を侵入させ、接続金具281と係止金具871との係止状態を解除させるといった事態を防止することができる。尚、上記のように、接続金具281とベース部材801との接続に際し、作業者が鉤爪部287aや規制片部874を直接触って動かす必要がないことから、係止状態にある鉤爪部287a及び規制片部874への接触を不可能な構成としても、接続金具281とベース部材801とを確実に接続することができる。
また、本実施形態では、上記のように1枚の金属板を折り曲げ形成することで係止金具871が構成される。より詳しくは、金属板の一側部側をほぼ垂直に(約90度)折り曲げることで金具ベース872と折返し部873とが形成される。また、折返し部873を形成するために折り返した部位のうち、金具ベース872との境界部において両側部(図16(c)では上下端部)に切欠き部を形成する。本実施形態では、当該切欠き部は、単に切込みを入れるだけでなく、前記折り返し部位を前後方向(図16(a)の紙面垂直方向)において所定幅切り欠くことで形成される。そして、前記切欠き部が形成された前記折り返し部位の両側部を、前記折り返し部位の折り返し線と直交する方向を折り返し線として、金具ベース872側に約45度程度折り曲げる。これにより、一対の規制片部874が形成される。また、上記切欠き部の存在により、金具ベース872と規制片部874との間に隙間が形成されるとともに、ベース本体811とベースカバー851との組付け状態において、規制片部874とベースカバー851の前面との間に隙間が形成されることとなる。このため、ベース部材801と接続金具281(裏枠セット215)との接続状態において、結合部861の開口部から結合部861の内部へ線材等を侵入させ、規制片部874を操作して(変形させて)、係止金具871(規制片部874)と差込部286の鉤部287(鉤爪部287a)との係止状態を解除してしまうといった行為を抑制することができる。
尚、本実施形態では、規制片部874の強度の低下を抑制したり、差込部286の軽量化を図ったりするべく、規制片部874の前後幅(図16(a)の紙面垂直方向における幅)が差込部286の厚みよりも大きく構成されるが、例えば、規制片部874の前後幅と差込部286の厚みとがほぼ同じ又はそれ以下となるよう構成し、係止金具871と接続金具281との係止状態において、規制片部874が差込部286からあまりはみ出さない構成としてもよい。この場合、結合部861の内部へ侵入させた線材等により規制片部874を操作して係止金具871と差込部286との係合状態を解除してしまうといった行為を一層確実に防止することができる。尚、少なくとも規制片部874が差込部286の背面側(金具ベース872と対向する面とは反対側の面側)にはみ出さないようにしておけば、上記のような不正対策を十分に講ずることができる。すなわち、基板搭載ユニット701が閉状態である場合、結合部861の内部へ線材等を侵入させることができたとしても、結合部861に挿通された差込部286により、規制片部874のうち差込部286の前面側(金具ベース872と対向する面側)に位置する部位への接触が阻害される。このため、当該部位に接触を図るためには、基板搭載ユニット701を開状態としなければならず、しかも、基板搭載ユニット701を開状態としたとしても、ベース部材801とスペーサー601とが近接しているため、線材等の操作が非常に困難なものとなる。
さらに、係止金具871の金具ベース872は差込部286よりも薄肉(例えば、差込部286の厚みの1/3程度)であるため、結合部861の内部へ線材等を侵入させることができたとしても、金具ベース872とベース本体811のベース板818との間に線材等を潜り込ませることで、係止金具871を操作して(変形させて)、係止金具871と接続金具281との係止状態を解除してしまうといった行為を抑制することができる。また、金具ベース872はベース部材801の前面側であるベース本体811のベース板818に当接状態とされるため、基板搭載ユニット701が閉状態である場合、結合部861の内部へ線材等を侵入させることができたとしても、結合部861に挿通された差込部286により当該金具ベース872への接触が阻害される。このため、金具ベース872に接触を図るためには、基板搭載ユニット701を開状態としなければならず、しかも、基板搭載ユニット701を開状態としたとしても、ベース部材801とスペーサー601とが近接しているため、線材等の操作が非常に困難なものとなる。このような構成によっても、係止金具871と接続金具281との係止状態を解除してしまうといった行為を抑制することができる。
尚、金具ベース872は、金具ベース872がベースカバー851の底面(前面)に当接状態で設けられることとしてもよい。この場合、基板搭載ユニット701の閉状態においては、結合部861の内部へ線材等を侵入させることができたとしても、結合部861に挿通された差込部286により、規制片部874への接触が阻害される。このため、規制片部874に接触を図るためには、基板搭載ユニット701を開状態としなければならず、しかも、基板搭載ユニット701を開状態としたとしても、ベース部材801とスペーサー601とが近接しているため、線材等の操作が非常に困難なものとなる。当該構成を採用する場合にも、係止金具871と接続金具281との係止状態を解除してしまうといった行為を抑制することができる。さらに、かかる構成を採用する場合には、基板搭載ユニット701を開状態とすることで、基板搭載ユニット701の前面側から係止金具871と接続金具281との係止状態(結合部分)を目視することができる。従って、係止金具871と接続金具281との係止状態を解除してしまうといった不正行為の有無を比較的容易に確認することができる。
次に、ベース部材801と基板ボックス263との接続に関する構成について説明する。図16(a)等に示すように、ベース枠812のベース上壁部813及びベース下壁部814の右部(図16(a)では左側の部位)には、後端部においてベース本体811内側に突出するボックス取付け爪882を備える係止片部881が設けられている。
一方、図12に示すように、基板ボックス263の前面、すなわちボックスベース263aの前面には、上下の係止片部881に対応して前方に突出する上下一対の接続片部891が設けられている。上下一対の接続片部891は、その前端部において互いに対向する向き(上方又は下方)に突出する支持爪892が形成されている。
そして、上下一対の接続片部891を、係止片部881に当接しないようにベース部材801(ベース本体811)の内側に挿通した後、基板ボックス263をベース部材801に対して右側に相対移動(スライド)させることで、接続片部891の支持爪892が係止片部881のボックス取付け爪882に係止される。これにより、基板ボックス263とベース部材801とが組付けられる。
また、図12等に示すように、ベース枠812のベース左壁部816には、後縁部(図12の奥側の端縁)から左方に延出する位置決めリブ884が設けられている。これに対し、ボックスベース263aの前面には、基板搭載ユニット701の組付け状態(基板ボックス263とベース部材801との組付け状態)において、位置決めリブ884の先端部と当接する支持リブ894及び支持突起895が設けられている。また、支持突起895の先端部には右方に突出する係止爪896が形成されており、基板搭載ユニット701の組付け状態においては、位置決めリブ884の前面が係止爪896に係止される。また、ボックスベース263aの前面には、基板搭載ユニット701の組付け状態において、ベース部材801の上面又は下面に当接する上下一対のずれ防止突起897が設けられている。
ベース枠812のベース右壁部815の外面には、ボックスベース263aに設けられたベース取付用ボス737に対応するベース側連結部としてのボックス固定部886が、結合部861の上方及び下方において2つずつ(計4つ)設けられている。ボックス固定部886は、ベース枠812のベース右壁部815の後端部から右方に突出し、前後に貫通するねじ孔886aを有する板部886bと、板部886bの周縁部から前方に延びるねじ頭収容部886c(図12参照)と、板部886bの周縁部から後方に延びるボス挿通部886d(図16(a)参照)とを備えている。ボス挿通部886dは左方に開口しており、ベース部材801と基板ボックス263との組み付けに際し、当該開口部からベース取付用ボス737の前端部を当該ボス挿通部886dの内側に挿通可能となっている。
そして、上記のように基板搭載ユニット701が組付けられると、ボックス固定部886(板部886b)のねじ孔886a及びベース取付用ボス737のボス穴が前後に連通するので、当該ねじ孔886a及びボス穴に対し、ベース部材801の前方から破断ねじ887(図12参照)を螺着する。本実施形態では、4つあるベース取付用ボス737及びボックス固定部886のうち2つに対して破断ねじ887がそれぞれ螺着される。螺着後、十字穴が形成された部位が除去された破断ねじ887は、ねじ頭収容部886cの内側に没入するとともに、破断ねじ887の周縁部とねじ頭収容部886cとの間にはほとんど隙間がなくなっている。このように、破断ねじ887によりベース部材801と基板ボックス263とが連結されることで、破断ねじ887が螺着されたボックス固定部886及びベース取付用ボス737をベース部材801及び基板ボックス263から切除しない限り、基板ボックス263をベース部材801から取外せなくなっている。本実施形態では、ボックス固定部886及びベース取付用ボス737が第1連結部を構成し、破断ねじ887が連結部材に相当する。
ちなみに、ボックス固定部886及びベース取付用ボス737は4つずつ設けられ、ベース部材801と基板ボックス263との組付後に2つのボックス固定部886及びベース取付用ボス737が連結される。このため、例えば、破断ねじ887により連結されたボックス固定部886及びベース取付用ボス737を破壊することで基板ボックス263をベース部材801から取外した場合であっても、未使用のボックス固定部886及びベース取付用ボス737を利用して、再度基板ボックス263とベース部材801とを連結することができる。従って、ベース部材801から基板ボックス263を取外して点検したり、故障した主制御装置261を基板ボックス263単位で交換したりすることができる。また、例えば、遊技ホールにおいて主制御装置261が故障した場合に、主制御装置261を基板ボックス263ごと交換することによって、主制御装置261の搬送に際し主制御装置261が損傷してしまうといった事態を防止したり、搬送途中で不正な主制御装置に取り替えられてしまうといった事態を抑制したりすることができる。
尚、本実施形態では、破断ねじ887が螺着されるボックス固定部886及びベース取付用ボス737により第1連結部が構成されが、第1連結部は基板ボックス263とベース部材801とを連結する(かしめる)構成であれば任意の構成が適用できる。
以上のように構成される裏枠セット215、スペーサー601、及び基板搭載ユニット701は、それぞれ部品メーカー等で形成された後、遊技機メーカーに納入されて組み付けられる。すなわち、裏枠セット215に対して接続金具281を取付けた後、裏枠セット215を遊技盤30の背面に取付けるとともに、スペーサー601を裏枠セット215に取付ける。その後、裏枠セット215に設けられた接続金具281の差込部286をベース部材801の結合部861に挿通させることで、基板搭載ユニット701が裏枠セット215に取付けられることとなる。
本実施形態では、主制御装置261等の各種制御装置がそれぞれ基板ボックスに収容された状態で、基板メーカーから遊技機メーカーに納入される。これにより、基板メーカーから遊技機メーカーに搬送される際の制御装置の保護や、搬送途中に主制御装置261が不正なものに取り替えられるといった行為の抑制を図ることができる。その上、制御装置の形状と基板ボックスの形状とが一致しない場合等において迅速に対処することができ、効率がよい。
さらに、本実施形態では、基板メーカーの工場にて主制御装置261を収容する基板ボックス263に対しベース部材801が取付けられる。つまり、主制御装置261は、基板ボックス263に収容され、さらに、当該基板ボックス263にベース部材801が取付けられた状態(基板搭載ユニット701単位)で、基板メーカーから遊技機メーカーに納入される。従って、遊技機メーカーの工場では、裏枠セット215の接続金具281をベース部材801の結合部861に挿通させるだけで、基板搭載ユニット701のパチンコ機10への取付けが完了する。
ところで、一般にパチンコ機は、例えば、メインタイトル(機種名)、デザイン(前面枠セット14の前面のデザイン、遊技盤30に設けられる入賞口や役物等のデザインや配置)、及び、装飾図柄表示装置42における表示態様(図柄、キャラクタ、背景等のデザインやリーチ態様等)等を変更することで、異なる機種として多数のパチンコ機が製造される。また、同一機種(メインタイトル、デザイン、及び、装飾図柄表示装置42における表示態様等がほぼ同じ)ではあるが、例えば、大当たり状態となる当選確率(大当たり確率)や、大当たり状態に際して払出される遊技球の総数等のスペックの異なるパチンコ機がシリーズとして複数製造される場合がある。このように、機種やスペックが異なれば、主制御装置261についてはそれぞれ新規に製造する必要があるのではあるが、機種やスペックが異なる場合であっても、基本構成(パチンコ機10の具備する部材)はほぼ同じである場合が多く、近年、パチンコ機10の背面側の構成については、生産効率の向上や製造コストの削減を図るべく、極力部材の共通化が図られている。しかしながら、基板ボックス263やスペーサー601等の形状を共通化した場合、パチンコ機10に対して、その他のパチンコ機に搭載されるはずの主制御装置が搭載されてしまうといった事態(誤組付け)を招くことが懸念される。
これに対し、本実施形態では、パチンコ機10に対する主制御装置261の誤組付けを防止する構成を具備している。以下、誤組付けの防止に関する構成について説明する。
さて、図11等に示すように、スペーサー601の背面、すなわち、搭載部材611には、複数(本実施形態では上下に5つ並びで左右に2列)の適合孔部901が形成されている。但し、搭載部材611は、全ての適合孔部901がそれぞれ閉塞部材903によって閉塞された状態で型成形される。より詳しくは、閉塞部材903の周縁部にはニッパー等の工具の先端部を挿通させることのできる切除用スリット904(切除孔)が近接して4つ形成されており、搭載部材611の成形後、隣接する切除用スリット904間の部位を破断することによって閉塞部材903を切除し、適合孔部901を開口させるのである。また、複数ある適合孔部901のうち開口されることとなる適合孔部901はパチンコ機のスペック毎(主制御装置261が異なる毎)に定められ、本実施形態では、複数ある適合孔部901のうちいずれか1つが開口される。加えて、複数ある適合孔部901に個別に対応してそれぞれ異なる記号(数字、英文字等)が順序立てて(例えば1,2,3,・・・、A,B,C,・・・)付されており、これにより、どの適合孔部901を開口させればよいかをより確実に把握できるようになる。尚、本実施形態では、閉塞部材903に数字が付されている。
一方、図10、図12等に示すように、基板ボックス263の前面、すなわち、ボックスベース263aには、前方に突出する第1適合突起907が設けられている。当該第1適合突起907の形成位置に関しても、パチンコ機のスペック毎に定められており、当該パチンコ機10に対応する主制御基板261を搭載した基板搭載ユニット701が裏枠セット215に取付けられている場合には、開状態にある基板搭載ユニット701を閉方向に移動させることで、第1適合突起907が適合孔部901に挿通され(侵入し)、基板搭載ユニット701を完全に閉状態とすることができる。もちろん、第1適合突起907の形成位置と開口した適合孔部901の位置とが一致(合致)しない場合には、基板搭載ユニット701を閉状態とすることができない。
尚、ボックスベース263aの前面には第1適合突起907の側方において記号(数字、英文字等)が付されており、この記号は、当該第1適合突起907に対応する適合孔部901(適合孔部901を閉塞していた閉塞部材903)に付された記号と一致する。つまり、当該パチンコ機10に対応する主制御基板261を搭載した基板搭載ユニット701が裏枠セット215に取付けられている場合、第1適合突起907の側方に付された記号と、開口された適合孔部901を閉塞していた閉塞部材903に付された記号とが一致することとなる。
さらに、図11に示すように、搭載部材611の上板状部621及び下板状部622には、後方に開口するV字状の適合凹部911が形成されている。当該適合凹部911の形成位置は、パチンコ機の機種毎に定められている。但し、適合凹部911の形成位置はパチンコ機のシリーズで統一される。加えて、上板状部621及び下板状部622には、適合凹部911の近傍において記号(図示略)が付されている。
一方、図12に示すように、基板ボックス263の上面を構成するボックスカバー263bの上壁部753、及び基板ボックス263の下面を構成するボックスカバー263bの下壁部754には、基板ボックス263の外周側(上方又は下方)に突出する第2適合突起917が形成されている。第2適合突起917の形成位置に関しても、パチンコ機の機種毎に定められており、当該パチンコ機10に対応する主制御基板261を搭載した基板搭載ユニット701が裏枠セット215に取付けられている場合には、開状態にある基板搭載ユニット701を閉方向に移動させることで、第2適合突起917が適合凹部911に挿通され、基板搭載ユニット701を完全に閉状態とすることができる。もちろん、第2適合突起917の形成位置と適合凹部911の形成位置とが一致しない場合には、基板搭載ユニット701を閉状態とすることができない。加えて、第2適合突起917には記号(図示略)が付されており、この記号は、第2適合突起917の形成位置と適合凹部911の形成位置とが一致する場合、上板状部621及び下板状部622の適合凹部911の近傍に付された記号と一致する。
尚、基板搭載ユニット701の閉状態において、第2適合突起917が搭載部材611の上板状部621及び下板状部622から外方に突出しない構成となっている。本実施形態では、第1適合突起及び第2適合突起が第1適合部を構成し、適合孔部901及び適合凹部911が第1被適合部を構成する。
また、本実施形態では、図12に示すように、ベース部材801の位置決めリブ884に対し、結合部861(図15参照)の上方及び下方において1箇所ずつ(計2箇所に)切込み凹部921が形成されている。当該切込み凹部921の形成位置はパチンコ機のスペック毎に定められている。尚、位置決めリブ884の前面には後方に延びる仕切り壁923が複数形成されており、この仕切り壁923によって区切られた部位のうちいずれかの部位が切り欠き形成されることで、上記切込み凹部921が形成される。この仕切り壁923によって区切られた部位には個別に対応してそれぞれ異なる記号(図示略)が順序立てて付されており、切込み凹部921が形成された部位に付されているはずの記号が欠番となっている。
一方、ボックスベース263aの前面に設けられた支持リブ894には、右方に突出する上下一対の第3適合突起927が設けられている。第3適合突起927の形成位置についてもパチンコ機のスペック毎に定められている。そして、組付けられることとなる基板ボックス263及びベース部材801がともに当該パチンコ機10に対応する場合には、組付けに際し、第3適合突起927を切込み凹部921に挿通させることができる。これにより、ボックス固定部886のねじ孔886a及びベース取付用ボス737のボス穴が位置合わせされ、当該ねじ孔886a及びボス穴に対して破断ねじ887を螺着して基板ボックス263及びベース部材801を固定する(かしめる)ことができる。もちろん、第3適合突起927の形成位置と切込み凹部921の形成位置とが一致しない場合には、第3適合突起927が位置決めリブ884の先端部に当接し、基板搭載ユニット701(基板ボックス263とベース部材801と)を確実に組付けることができない(ボックス固定部886のねじ孔886aと、ベース取付用ボス737のボス穴とが一致しない)構成となっている。加えて、第3適合突起927の前面には記号(図示略)が付されており、この記号は、当該第3適合突起927に対応する切込み凹部921に対応した記号(基板ボックス263とベース部材801とが対応していれば欠番となっている)と一致する。本実施形態では第3適合突起927が第2適合部を構成し、切込み凹部921が第2被適合部を構成する。
本実施形態では、ボックスベース263aの前面に第1適合突起907及び第3適合突起927が設けられ、第2ボックスカバー263bの上壁部753及び下壁部754に第2適合突起917が設けられている。つまり、基板ボックス263の前面側から、第1適合突起907、第2適合突起917、及び第3適合突起927を視認可能となっている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、主制御装置261(主基板)の不正対策として、開封した場合に所定の痕跡(第2封印部771をボックスカバー263bから切除した跡)が形成される基板ボックス263に主制御装置261を収容することから、基板ボックス263を開封し、主制御装置263を取替えてしまうといった不正行為を抑止することができる。また、基板ボックス263をベース部材801から取外した場合に基板搭載ユニット701において所定の痕跡(ボックス固定部886及びベース取付用ボス737をベース部材801及び基板ボックス263から切除した跡)が形成されるため、基板ボックス263を取外して不正な主制御装置を収容した基板ボックスを取付けてしまうといった不正行為を抑止することができる。さらに、接続金具281の鉤部287(鉤爪部287a)を係止する係止金具871(規制片部874)が結合部861の内側に設けられることから、係止状態にある鉤部287及び係止金具871への接触を困難又は不可能とするこができ、ベース部材801を接続金具281から取外すといった行為を防止することができる。従って、基板搭載ユニット701(基板ボックス263)を取外して不正な主制御装置261を搭載した基板ボックス263を取付けてしまうといった不正行為を抑止することができる。
また、生産性低下の対策として、接続金具281の差込部286をベース部材801の結合部861に挿通させるだけで(特別な工具を必要とすることなくワンタッチで)、鉤部287(鉤爪部287a)が係止金具871(規制片部874)に係止され、基板搭載ユニット701を裏枠セット215に取付けることができる構成となっている。つまり、従来、ベース部材が裏枠セット215に設けられていた関係上、遊技機メーカーの工場において基板ボックスとベース部材とを組み付け、破断ねじ等により基板ボックスとベース部材とを連結していたが、本実施形態によれば、当該作業を基板メーカーにおいて行うことができる。従って、従来、遊技機メーカーに集中していた遊技機の組立作業の比率格差を是正することができ、全体として、生産性の向上等を図ることができる。
さて、本実施形態によれば、裏枠セット215に対する基板搭載ユニット701の誤組付け、すなわち、パチンコ機10に搭載される主制御装置261(主基板)の誤組付けを防止する対策として、基板ボックス261(ボックスベース263a)に第1適合突起907及び第2適合突起917を設けるとともに、スペーサー601(搭載部材611)に適合孔部901及び適合凹部911を設けている。つまり、裏枠セット215に取付けられた基板搭載ユニット701に搭載されている主制御装置261が当該パチンコ機10に対応する場合には、開状態にある基板搭載ユニット701を閉方向に移動させることで、第1適合突起907が適合孔部901に合致するとともに、第2適合突起917が適合凹部911に合致して、ともに挿通状態となる。これにより、基板搭載ユニット701の閉鎖が許容されるのである。一方、基板搭載ユニット701に搭載された主制御装置261が当該パチンコ機10に対応しない場合には、第1適合突起907と適合孔部901とが合致しなかったり、第2適合突起917と適合凹部911とが合致しなかったりするため、基板搭載ユニット701の閉鎖が規制されるのである。従って、基板搭載ユニット701に搭載された主制御装置261が当該パチンコ機10に対応するか否かを確実に把握することができ、当該パチンコ機10に対してその他のパチンコ機に搭載されるはずの主制御装置が搭載されてしまうといった事態を防止することができる。
さらに、本実施形態では、ベース部材801に対する基板ボックス263の誤組付けを防止する対策として、基板ボックス263(支持リブ894)に第3適合突起927を設けるとともに、ベース部材801(位置決めリブ884)に切込み凹部921を設けている。つまり、基板ボックス263及びベース部材801がともに当該パチンコ機10に対応する場合には、基板ボックス263とベース部材801との組付けに際し、第3適合突起927と切込み凹部921とが合致して基板ボックス263とベース部材801との組付けが許容されるのであるが、基板ボックス263又はベース部材801のうち一方が当該パチンコ機10に対応しない場合には、基板ボックス263とベース部材801との組付けに際し、第3適合突起927と切込み凹部921とが合致せずに、基板ボックス263とベース部材801との組付けが規制されるのである。
従って、基板メーカーの工場において、基板ボックス263とベース部材801との組付け時に、基板ボックス263に収容した主制御装置261が組付け対象となるパチンコ機10に対応するものであるか否かの確認を行うことができる。つまり、ベース部材801の外形状が異なったり、基板ボックス263に対するベース部材801の取付位置が異なったり、係止金具871の形状が異なったりすることに起因して、パチンコ機10(裏枠セット215)に対して基板搭載ユニット701を的確に取付けられないといった事態を防止することができる。その上、遊技ホールにおいて、主制御装置261の故障等により、基板ボックス263単位で主制御装置261を交換する際に、基板ボックス263及びベース部材801を、ベース取付用ボス737及びボックス固定部886において破断ねじ887で連結する前の段階で、パチンコ機10に搭載される主制御装置261の誤組付けを把握することができる。つまり、第3適合突起927及び切込み凹部921がなくても、第1適合突起907及び適合孔部901、第2適合突起917及び適合凹部911によって、パチンコ機10に搭載される主制御装置261の誤組付けを把握することができるのではあるが、当該把握のタイミングが、ベース取付用ボス737及びボックス固定部886を破断ねじ887で連結した後であると、再び基板搭載ユニット701に所定の痕跡を形成しつつ(破断ねじ887の螺着されたベース取付用ボス737及びボックス固定部886を切断して)、基板ボックス263をベース部材801から取外さないといけない。この点、第3適合突起927及び切込み凹部921を設けることによって、このような二度手間の発生を回避することができ、遊技ホールにおける基板ボックス263の交換作業性の低下等を防止することができる。
加えて、ベース部材801に対して基板ボックス263を右方にスライドさせてベース部材801と基板ボックス263とを組付けた後、ベース取付用ボス737及びボックス固定部886に対して前方から破断ねじ887を螺着することで、ベース部材801と基板ボックス263とが連結されるのであるが、第3適合突起927が切込み凹部921に挿通状態とならないと(侵入しないと)、ボックス固定部886のねじ孔886aとベース取付用ボス737のボス穴との位置が合わない(連通しない)構成となっている。当該構成により、ベース部材801(ボックス固定部886)と基板ボックス263(ベース取付用ボス737)とを破断ねじ887を用いて固定する際に、ベース部材801と基板ボックス263とが確実に組み付けられているかを確認することができる。従って、ベース部材801と基板ボックス263とが互いに対応するものであるか否かをより確実に把握することができるとともに、ベース部材801と基板ボックス263とが確実に組み付けられていないにもかかわらず、その状態で基板搭載ユニット701が裏枠セット215に取付けられてしまうといった事態をより確実に防止することができる。
尚、「前記基板搭載ユニットを前記取付部材に取付け、前記基板搭載ユニットを閉状態とした後、前記基板搭載ユニット及び前記取付部材に設けられたユニット側連結部及び取付側連結部に対し、連結部材を差し込むことで、前記基板搭載ユニットと前記取付部材とが固定される構成であって、前記基板搭載ユニットを閉鎖して、前記第1適合部が前記第1被適合部へと侵入した場合に、前記ユニット側連結部と前記取付側連結部とが位置合わせされること」としてもよい。この場合、基板搭載ユニットが完全に閉鎖しているかを確認することができる。これにより、基板搭載ユニットに搭載された制御装置が当該遊技機に対応しないものであることに起因して、基板搭載ユニットが完全に閉まっていないのにもかかわらず、そのまま放置されてしまうといった事態を防止することができる。
また、スペーサー601の搭載部材611に形成される適合孔部901は、パチンコ機のスペック毎に形成位置が定められるのであるが、本実施形態では、搭載部材611の型成形時において、適合孔部901が複数箇所に形成されるとともに、全ての適合孔部901が閉塞部材903により閉塞された状態で形成される。そして、閉塞部材903の型成形後に、複数ある適合孔部901のうち、当該パチンコ機10に対応する適合孔部901を閉塞している閉塞部材903を切除して、当該適合孔部901を開口させることとしている。以上のような構成を採用することで、搭載部材611については、その形状を少なくともシリーズで統一することができる。結果として、同じ金型を用いて大量生産することができ、生産性の向上、製造コストの削減等を図ることができる。
加えて、閉塞部材903の周縁部には当該閉塞部材903を囲むようにして複数の切除用スリット904が近接して形成されているため、隣接する切除用スリット904間の部位を工具(ニッパー等)等で破断することにより閉塞部材903を比較的容易に切除することができる。従って、適合孔部901の開口作業性の向上が図られる。
さらに、凹部や孔部として構成される適合孔部901及び適合凹部911がスペーサー601(搭載部材611)に形成され、突部として構成される第1適合突起907及び第2適合突起917が基板ボックス263に形成されている。このため、例えば、適合孔部や適合凹部が基板ボックス263に形成されることで、基板ボックス263に孔が開いてしまったり、部分的に薄肉となってしまったり、主制御装置261の収容状態を阻害しないように適合孔部や適合凹部の形成位置に制約が生じたり、基板ボックス263を厚くする必要が生じたりするといった懸念を払拭することができる。従って、基板ボックス263に収容された主制御装置261に対する不正行為の防止、及び基板ボックス263の大型化の抑制を図ることができる。
尚、裏枠セット215は遊技盤30の背面側に固定される部材であり、遊技盤30の下部に配設される各種遊技部材(各種入賞口等)の形状や配置に合わせて成形される。さらに、スペーサー601は裏枠セット215に開閉可能に取付けられるとともに、裏枠セット215(裏枠セット215に搭載される各種検出スイッチ等)を背面側から覆う部材である。つまり、パチンコ機の機種が変わり、遊技盤30の形状が変更されると、これに伴って、裏枠セット215及びスペーサー601の形状も変更される(パチンコ機固有の形状に構成される)。本実施形態によれば、当該スペーサー601に適合孔部901及び適合凹部911が設けられるため、基板搭載ユニット701(基板ボックス263)の組付け間違いをより確実に把握することができる。
また、本実施形態では、基板ボックス263に対し、ID情報が格納されたICチップ794aと、ICチップ794aに格納されたID情報をスキャナーに対して送信可能とするアンテナ部794bとを具備する封印シール793が貼付けられている。さらに、アンテナ部794bは、封印シール793を剥がす力に伴う応力によって一部が破壊される程度の脆性を有し、封印シール793は、アンテナ部794bがボックスベース263a及びボックスカバー263b(ベース側板状部741及びカバー側板状部781)間の境界を跨ぐようにして貼付けられている。以上のように構成されることで、基板ボックス263を開封させるには基板ボックス263から封印シール793を剥がす必要があるのであるが、アンテナ部794bは、封印シール793を剥がす力に伴う応力によって一部が破壊される程度の脆性を有しているため、封印シール793を一度剥がすとアンテナ部794bが分断される。この場合、遊技ホールの管理者等がスキャナーによりICチップ794aに格納されたID情報を確認できなくなるので、主制御基板261に対して不正が行われたことを容易に且つ確実に発見することができる。
尚、主制御装置261を基板ボックス263ごと交換できる構成となっているため、例えば、遊技ホールにおいて主制御装置261が故障した場合に、主制御装置261を単体で交換するべく基板ボックス263を開封することに起因して、封印シール793が機能しない状態で営業しなくてはいけないといった事態を回避することができる。さらには、主制御装置261を交換しても封印シール793を機能させた状態としたいがために、例えば、基板搭載ユニット701が取付けられた裏枠セット215ごと遊技盤30から取外し、裏枠セット215も含めて交換しなくてはいけないといった事態を回避することができる。
さらに、ベース部材801(ボックス固定部886のねじ孔886a)と、基板ボックス263(ベース取付用ボス737のボス穴)とを固定する破断ねじ887は、基板ボックス263の前面側に重ねられて取付けられたベース部材801の前方から螺着される構成となっている。これにより、遊技ホールにおいて主制御装置261を基板ボックス263ごと交換するにあたって、基板搭載ユニット701(ベース部材801)を開状態としないと、ベース部材801に対して基板ボックス263を取着できない構成となっている。従って、主制御装置263の交換等に際し、基板ボックス263の裏面や、透明なスペーサー601越しに裏枠セット215の背面等を確認することとなる。従って、正規の主制御装置263の裏側や裏枠セット215の背面側に不正な基板を搭載する等の不正行為を発見しやすくなる。
加えて、ベース取付用ボス737及びボックス固定部886は、基板搭載ユニット701の開閉軸側に設けられている。従って、基板搭載ユニット701を最大限開放したとしても、ベース取付用ボス737及びボックス固定部886はスペーサー601からあまり離間しない。これにより、基板搭載ユニット701を最大限開放したとしても、スペーサー601を開放しなければ、ドライバー等の工具を用いて破断ねじ887をベース取付用ボス737及びボックス固定部886に螺着させる作業が行いにくい。この場合、主制御装置261を基板ボックス263ごと交換するにあたって、ベース部材801に基板ボックス263を取付ける際には、スペーサー601を開放することとなるため、当該基板ボックス263の交換に際し、裏枠セット215とスペーサー601との間を確認することとなる。従って、例えば、裏枠セット215とスペーサー601との間に不正な基板が設置される等の不正行為を発見しやすくなる。
また、ベース部材801の横幅が基板ボックス263の横幅の1/6程度となっている。このため、基板ボックス263の前面側に重ねて取付けられるベース部材801によって基板ボックス263の裏面(前面)が覆われてしまうといった事態を抑止することができる。従って、基板ボックス263をベース部材801から取外さなくても、基板搭載ユニット701を開状態とすることで、基板ボックス263に収容された主制御装置263の裏側(前面側)を確実に確認することができ、点検作業性の向上が図られる。また、ベース部材801の横幅がある程度確保されることで、ベース部材801と接続金具281との接続状態の安定化を図ることができる。
加えて、基板搭載ユニット701は裏枠セット215に対して金属製の接続金具281を介して取付けられている。さらに、接続金具281の基部282と差込部286とは金属製のリベット279により回動可能に固定されている。このように、基板搭載ユニット701と裏枠セット215との接続に接続金具281を用いることで、基板搭載ユニット701と裏枠セット215とを接続する部材を分断しようとする行為が抑制される。加えて、接続金具281の差込部286の先端部に設けられた上下一対の鉤部287(鉤爪部287a)を係止する係止金具871が金属製であるため、係止金具871の規制片部874において適度な可撓性と剛性を得られ、差込部286の結合部861への挿通に伴う鉤部287と係止金具871との係止をスムースに行え、かつ、係止状態の安定化を図ることができる。
また、封印シール793は、基板ボックス263の左側に突出するベース側板状部741及びカバー側板状部781に貼り付けられている。このため、封印シール793を接続金具281や係止金具871から離間させることができ、スキャナーを近付けてアンテナ部794bに起電力を発生させる際に、接続金具281や係止金具871に電力が発生してしまったり、アンテナ部794bに十分な起電力が発生しなくなってしまったりするといったおそれを抑止することができる。また、上記のような不具合を懸念することなく、接続金具281や係止金具871を構成することができ、接続金具281や係止金具871に十分な剛性を確保することができる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10の主制御装置261(主基板)には、演算装置(処理装置)である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理(このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される)によって停電の発生等による電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)の復電処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、特別表示装置43、普通図柄表示装置41、その他図示しない検知スイッチ等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43および普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
サブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、各種電飾部及びランプ102〜104が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する特別表示装置43にて大当たりか否かを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43の表示に合わせた表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、NMI割込み処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出装置358等がそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射装置70による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置70は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射装置70が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンド(指令信号)を、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(具体的にはVDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源(駆動電力)を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では特に言及していないが、基板ボックス263とベース部材801とを固定する破断ねじ887がベース部材801の前方側から螺着される構成であって、基板搭載ユニット701を最大限開放したとしても、ベース部材801(ボックス固定部886)と、基板ボックス263(ベース取付用ボス737)とを固定する破断ねじ887の回転軸線の延長線上にスペーサー601が位置し、かつ、基板搭載ユニット701(ボックス固定部886)とスペーサー601との間において破断ねじ887を螺着するための工具(ドライバー)を位置させることのできるスペースが形成されない構成としてもよい。この場合、スペーサー601の閉状態においてはボックス固定部886及びベース取付用ボス737に対して破断ねじ887を螺着することができない。つまり、主制御装置261を基板ボックス263ごと交換するにあたって、ベース部材801に基板ボックス263を取付ける際には、スペーサー601を開放する必要がある。従って、基板ボックス263の取付け(交換)に際して、裏枠セット215とスペーサー601との間を確認することとなり、例えば、裏枠セット215とスペーサー601との間に不正な基板が設置される等の不正行為をより確実に発見することができる。
(b)上記実施形態において、基板搭載ユニット701を裏枠セット215に取付け、基板搭載ユニット701を閉状態とした後、基板搭載ユニット701とスペーサー601とを、ねじ又はピン(ナイラッチ等を含む)で固定する構成とした上で、基板搭載ユニット701及びスペーサー601にそれぞれ設けられる前記ねじ又はピン用の孔は、第1適合突起907が適合孔部901に挿通されるとともに、第2適合突起917が適合凹部911に挿通されることで位置合わせされることとしてもよい。この場合、基板搭載ユニット701とスペーサー601とを、ねじ又はピンで固定する際に、基板搭載ユニット701が完全に閉状態となっているかを確認することができる。これにより、基板搭載ユニット701に搭載された主制御装置261が当該パチンコ機10に対応しないものであることに起因して、基板搭載ユニット701が完全に閉状態とされていないのにもかかわらず、そのまま放置されてしまうといった事態を防止することができる。
また、上記実施形態では特に言及していないが、基板搭載ユニット701が閉状態にある場合には、開状態にある内枠12を閉方向に移動させることで外枠11に対する内枠12の閉鎖が許容され、基板搭載ユニット701が開状態にある場合には、内枠12の閉鎖が規制されることとしてもよい。具体的には、基板搭載ユニット701が開状態であると、内枠12に対して裏パックユニット203を閉鎖しようとしても、裏パックユニット203が基板搭載ユニット701に当接して閉鎖することができず、裏パックユニット203が開状態であると、内枠12を閉方向に移動させる際に、裏パックユニット203(保護カバー部354)が外枠11に当接して内枠12を閉鎖することができない構成としてもよい。この場合、基板搭載ユニット701に搭載された主制御装置261が当該パチンコ機10に対応しないものであることに起因して、基板搭載ユニット701が完全に閉状態とされていないのにもかかわらず、そのまま放置されてしまうといった事態をより確実に防止することができる。
(c)上記実施形態では、パチンコ機の機種毎に形成位置が定められる適合凹部911は、スペーサー601(搭載部材611)の型成形に際して開口した状態で同時成形されるが、適合孔部901と同様にして、型成形時には、複数箇所において、それぞれ閉塞部材により閉塞された状態で形成され、成形後に、当該パチンコ機10に対応する適合凹部911を開口させる構成を採用してもよい。この場合、パチンコ機の機種が変わったとしても搭載部材611の共通化を図ることができ、より一層の生産性の向上や製造コストの削減等を図ることができる。
尚、基板ボックス263に対して適合孔部901及び適合凹部911を形成し、スペーサー601に対して第1適合突起907及び第2適合突起917を形成してもよいが、基板ボックス263に適合孔部901が設けられる場合には、主制御装置261の収容状態を阻害しないように、適合孔部901の形成位置に制約が生じたり、基板ボックス263の厚みを厚くしたりする必要が生じることが懸念される。このため、上記実施形態のように、第1適合突起907及び第2適合突起917が基板ボックス263に形成され、適合孔部901及び適合凹部911がスペーサー601に形成されることが望ましい。
(d)上記実施形態では、第1適合突起907及び適合孔部901、第2適合突起917及び適合凹部911が各1つずつ設けられ、第3適合突起927及び切込み凹部921が2つずつ設けられているが、これらの数や形成位置については特に限定されるものではなく、パチンコ機10毎に適宜定めることができる。尚、スペック違いのパチンコ機を製造しない場合や、機種の変更に伴って、基板ボックス263のボックスベース263aの形状やスペーサー601の搭載部材611の形状も変更される場合等には、第1適合突起907及び適合孔部901、又は第2適合突起917及び適合凹部911のうち少なくとも一方を省略してもよい。
また、第2適合突起917をボックスベース263aに設けることとしてもよい。この場合、第1適合突起907、第2適合突起917、及び第3適合突起927がボックスベース263aに形成されるため、機種やスペックの変更に際し、ボックスカバー263bの形状を変更する必要がなくなり、金型構造の簡素化が図られる。さらに、第2適合突起917をボックスベース263aの前面に形成することで、第1適合突起907、第2適合突起917、第3適合突起927がボックスベース263aの片面側に集約されることとなるので、各適合突起907、917、927の配設位置を変更する際には、ボックスカバー263bの前面を成形するための金型形状を変更するだけで済むため、金型構造の簡素化が図られる。
但し、基板搭載ユニット701と裏枠セット215との誤組付けを防止するための部材(第1適合突起907及び適合孔部901、第2適合突起917及び適合凹部911)、及び、ベース部材801と基板ボックス263との誤組付けを防止するための部材(第3適合突起927及び切込み凹部921)はそれぞれ複数設けられていることが望ましい。この場合、例えば、第3適合突起927の形成位置と切込み凹部921の形成位置とが対応していないにもかかわらず、基板ボックス263とベース部材801とがずれて組み付けられることで、第3適合突起927が切込み凹部921に挿通されてしまい、誤組付けに気付かないといった事態を抑止することができる。
尚、上記実施形態では、基板ボックス263を前方から見ると、第1適合突起907、第2適合突起917、及び第3適合突起927が視認できるように構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば、ボックスベース263aの右辺部715に第3適合突起927を設け、基板ボックス263とベース部材801とが組付けられると、基板搭載ユニット701の前方からでは第3適合突起927を視認できない構成としてもよい。
(e)基板搭載ユニット701と裏枠セット215とを接続するための接続金具281及び係止金具871の形状は特に限定されるものではなく、種々の形状に構成することができる。以下、図17に示す態様例について説明する。尚、図17では裏枠セット(215)及び基板ボックス(263)等の図示を省略する。
図17に示す接続金具971は、裏枠セット(215)に固定される略コ字状の基部972と、基部972に対して回動可能に取付けられた差込部973とを備えている。差込部973は、板状の本体部975と、本体部975の上辺部及び下辺部から前方(図17の奥側)に突出する軸支部976と、本体部975の上辺部及び下辺部から上方又は下方に突出する固定部977とを備えている。本体部975には、後述する係止金具985の板ばね部985bを挿通可能な係止孔978が形成されている。上下一対の軸支部976にはそれぞれ上下方向に貫通するねじ孔が形成されており、裏枠セット(215)を貫通して裏枠セット(215)の背面側に突出する基部972の両先端部に形成されたねじ孔と位置合わせされて、リベット979により連結される。上下一対の固定部977には、前後に貫通するねじ孔977aが2つずつ形成されている。
主制御装置(261)を収容する基板ボックス(263)に固定されるベース部材981は、後方及び背面視左方に開口し、差込部973の先端部を収容可能な収容凹部983を有するベース本体982と、収容凹部983の背面側を閉塞するベースカバー984と、収容凹部983に配設される係止金具985とを備えている。収容凹部983の上部及び下部には嵌合孔986aが形成された嵌合片986が形成されており、ベースカバー984を収容凹部983の内側に嵌め込むことで、ベースカバー984の上面及び下面に突接された嵌合凸部988が嵌合孔986aに嵌合する。これにより、ベースカバー984がベース本体982に取付固定される。また、ベース本体982には、背面視左方に突出するボックス固定部989が設けられ、ボックス固定部989には前後に貫通するねじ孔989aが形成されている。尚、ベース本体982には背面視右方において、第2被適合部としての切込み凹部990が形成されている。
係止金具985は、収容凹部983に嵌合されるベース金具985aと、ベース金具985aから後方に向けて背面視右方に傾斜して延びる板ばね部985bとを備えている。板ばね部985bは、ベース金具985aの中央部においてコ字状に切込みを入れて後方に折り返すことで形成されている。ベースカバー984がベース本体982に取付けられることで、ベース金具985aがベースカバー984とベース本体982とにより挟持固定される。また、ベース金具985aには前後に貫通する貫通孔985cが形成されており、ベースカバー984がベース本体982に取付けられることで、ベースカバー984の前面から前方に突出する円柱状の突起(図示略)が前記貫通孔985cに挿通される。これにより、係止金具985の抜け方向への位置ずれが防止される。また、収容凹部983の背面視左部には、ベース金具985aの背面視左辺部と当接するずれ止め凸部983aが設けられており、当該ずれ止め凸部983によっても係止金具985の抜け方向への位置ずれが防止される。
そして、差込部973が収容凹部983に挿通されると、差込部973の先端部に押圧されて板ばね部985bがベース金具985aと面一となるように傾倒変形する。差込部973をさらに押し込むと、板ばね部985bが係止孔978の内周側に位置し、板ばね部985bが自らの弾性力により後方に突出する。これにより、接続金具971(板ばね部985b)が係止金具985(係止孔978の差込方向先端側の端縁)に係止され、ベース部材981と接続金具971とが接続される。尚、本例では、当該係止状態において、板ばね部985bが係止孔978から突出しない構成となっており、これにより、収容凹部983に侵入させた線材等により板ばね985bを操作して、係止状態を解除してしまうといった行為を抑制することができる。
また、上記のように、図17の接続金具971には、ねじ孔977aを有する上下一対の固定部977が設けられており、この固定部977は、ベース部材981と基板ボックス(263)との組付け状態において、基板ボックス(263)に設けられ、ベース部材981のボックス固定部989に対して破断ねじにより連結されるベース取付用ボス(737)の背面側に位置する。より詳しくは、ベース部材981と基板ボックス(263)とが組付けられると、ボックス固定部989のねじ孔989a、ベース取付用ボス(737)のボス孔(上記実施形態とは異なり前後に貫通する孔として構成される)、及び接続金具971の固定部977に形成されたねじ孔977aが位置合わせされ(前後に連通し)、ベース部材981の前方から破断ねじが螺着される。以上のようにして、基板搭載ユニット(701)が裏枠セット(215)に取付けられることとなる。このような構成を採用する場合、ベース部材981(基板搭載ユニット701)と接続金具971との接続をより強固なものとすることができる。
(f)上記実施形態では、カシメピン791が挿通される第1封印部731及び第2封印部771により第2連結部が構成されているが、カシメピン791に代えて、螺着後に工具係合部(十字穴等)が形成された部位を除去することのできる破断ねじや、取外す方向に回すことのできないワンウェイねじを螺着することで、第1封印部731と第2封印部771とが連結される構成としてもよい。
また、上記実施形態では、破断ねじ887が螺着されるボックス固定部886及びベース取付用ボス737によって第1連結部が構成されているが、破断ねじ887に代えて、挿通後に取外不能となるカシメピンを挿通したり、ワンウェイねじを螺着したりすることでボックス固定部886とベース取付用ボス737とが連結される構成としてもよい。
さらに、第2連結部や第1連結部を、ボックスベース263a及びボックスカバー263b、又は、ベース部材801及び基板ボックス261とは別体として構成してもよい。例えば、ベース部材801及び基板ボックス261を挟持するようにして係止する第1連結部を設け、ボックスベース263a及びボックスカバー263bのうち少なくとも一方に対し、第1連結部を破断ねじにより固定するといった構成を採用してもよい。尚、ボックスベース263a及びボックスカバー263bはそれぞれ複数の部材により構成されてもよい。
尚、複数設けられる第1連結部、第2連結部の形状や構成は特に統一されていなくてもよく、当該第1連結部や第2連結部に連結部材としての破断ねじやカシメピンを差し込むことで、基板搭載ユニット701や基板ボックス263に所定の痕跡を形成しなければ、基板ボックス263をベース部材801から取外したり、基板ボックス263を開封したりすることができないようになっていればよい。
また、上記実施形態では詳しく言及していないが、基板ボックス263をベース部材801から取外す場合、破断ねじ887が螺着されたベース取付用ボス737(図12、図13等参照)と、ボックスベース263aの枠部712(右辺部715)及び第1封印部731とを連結する薄板状の連結部(破断部)を破断するとともに、ボックス固定部886と、ベース枠812(ベース右壁部815)との境界部(図16(a)参照)を破断することで、ベース部材801と基板ボックス263との連結状態を解除する。但し、このような構成に限定されるものではなく、ベース取付用ボス737及びボックス固定部886のうち一方を、基板ボックス263又はベース部材801から切除することで、基板ボックス263とベース部材801との連結状態を解除できるように構成してもよい。尚、ボックス固定部886をより切り離し易いように、例えば、ボックス固定部886(板部886b)とベース枠812とを連結する薄板状の破断部を形成することとしてもよい。
また、上記実施形態では、ベース部材801(ボックス固定部886)と基板ボックス263(ベース取付用ボス737)とを連結する連結部材として破断ねじ887が採用されており、基板搭載ユニット701が組付けられ、ボックス固定部886とベース取付用ボス737とが破断ねじ887により連結された時点で、基板搭載ユニット701に所定の痕跡を残さなければ取外せないように連結されるが、特にこのような構成に限定されるものではなく、少なくとも、基板搭載ユニット701が、接続金具281に接続された時点で、基板搭載ユニット701に所定の痕跡を残さなければ基板ボックス263をベース部材801から取外せないように構成されていればよい。以下、図18に示す態様例を説明する。尚、図18に示す接続金具991は、基本構成が上記した図17の接続金具971と類似しているため、基本的に図17の部材番号を用いつつ説明する。
図18に示す接続金具991の差込部973は、板状の本体部975と、本体部975の上辺部及び下辺部から前方(図17の奥側)に突出する軸支部976と、本体部975の上辺部及び下辺部から上方又は下方に突出する閉塞部999とを備えている。閉塞部999は図17の固定部977とは異なりねじ孔が形成されていない。また、図17の固定部977は後方に突出しているのに対し、図18の閉塞部999は前方に突出している。
そして、ベース部材981と基板ボックス(263)とを組付け、ボックス固定部989のねじ孔989a、及びベース取付用ボス(737)のボス孔に対して、ベース部材981の前方から十字穴を有する普通のねじ998を螺着し、ベース部材981と基板ボックス(263)とを連結する。本例では、上下に並ぶようにして4つずつあるボックス固定部989及びベース取付用ボス(737)のうち、上から二番目及び下から二番面のボックス固定部989及びベース取付用ボス(737)に対してねじ998を螺着する。尚、ねじ998(ねじ998の頭部)は、螺着状態においてボックス固定部989の内側に没入した状態とされる。それから、差込部973をベース部材981の収容凹部983に挿通させると、接続金具991が収容凹部983内の係止金具985に係止され、ベース部材981と接続金具991とが接続される。このとき、上下一対の閉塞部977が、4つあるボックス固定部989のうち、ねじ998が螺着された上から二番目及び下から二番面のボックス固定部989の前面と略当接状態となり、当該ボックス固定部989(ねじ孔989a)の前面側(図18では奥側)が閉塞部999によって閉塞される。
以上のようにして、基板搭載ユニット(701)が裏枠セット(215)に取付けられると、閉塞部999により、ボックス固定部989とベース取付用ボス(737)とを連結するねじ998が取外し不可能となる。従って、当該構成を採用する場合においても、基板搭載ユニット701の取付状態においては、基板搭載ユニット701に所定の痕跡を残さなければ基板ボックス263をベース部材801から取外すことができなくなる。尚、主制御装置(261)を基板ボックス(263)単位で交換する場合には、ねじ998が螺着されたボックス固定部989及びベース取付用ボス(737)を破壊して、基板ボックス(263)をベース部材981から取外した後、新たな基板ボックス(263)をベース部材981に組付け、ボックス固定部989及びベース取付用ボス(737)に対し破断ねじを螺着することで、基板ボックス(263)とベース部材981とを連結する。
(g)第1適合突起907及び第2適合突起917をベース部材801に設けることとしてもよい。この場合においても、基板ボックス263に第1適合突起907及び第2適合突起917を設ける場合と同様に、基板ボックス263(主制御装置261)の誤組付けを防止することができる。また、第3適合突起927をベース部材801に設け、切込み凹部921を基板ボックス263に設けることとしてもよい。この場合においても、基板ボックス263とベース部材801との誤組付けを防止することができる。
さらに、上記実施形態では、ベース部材801が基板ボックス263の前面側に当接状態で固定されているが、基板ボックス263の背面側に当接状態で固定されることとしてもよい。但し、ベース部材801(ボックス固定部886)と基板ボックス263(ベース取付用ボス737)とを連結する破断ねじ887は、基板搭載ユニット701の前方から螺着されることが望ましい。この場合、上記のように、基板ボックス263の交換(基板ボックス263の接続金具281に接続されているベース部材801への取付け)に際し、ベース部材801(基板搭載ユニット701)を開状態とさせる必要があるため、基板搭載ユニット701(基板ボックス263に収容された主制御装置263等)の前面側(裏面)を確認することとなり、不正行為を発見し易くなるといった作用効果が奏される。
(h)上記実施形態では、接続金具281の差込部286をベース部材801の結合部861に挿通させることで、結合部861内に設けられた係止金具871に差込部286の鉤部287(鉤爪部287a)が係止される。これにより、接続金具281(裏枠セット215)にベース部材801(基板搭載ユニット701)が取付けられるのであるが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば、接続金具281の先端部に略箱状のケース体を設けるとともに、ケース体の内部に係止金具871を設け、一方、ベース部材801に対して、前記係止金具871に係止される鉤部を有する差込部を設けてもよい。この場合、ベース部材801の差込部を接続金具281のケース体に挿通させることで、接続金具281(裏枠セット215)にベース部材801(基板搭載ユニット701)が取付けられることとなる。
また、上記実施形態では、接続金具281が、裏枠セット215に固定される基部282と、リベット289により基部282に対して回動可能に設けられた差込部286とを備え、基板搭載ユニット701が基部282と差込部286との連結部(リベット289)を軸心として内枠12に対し開閉可能に構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、上記のようにベース部材801側に差込部を設ける構成を採用した上で、当該差込部を、ベース部材801本体に固定される基部と、基部に対して回動可能に設けられる係合部とから構成し、ベース部材801において基板搭載ユニット701の開閉軸線が形成されるよう構成してもよい。
さらに、例えば、接続金具281の差込部の先端部に対して上下方向に貫通する略円形の軸孔を形成するとともに、結合部861内に設けられる係止金具に対して、前記差込部をベース部材801の結合部861に挿通させる際に前記軸孔に挿通される突起を形成し、接続金具281とベース部材801(係止金具)との連結部(軸孔及び突起)において基板搭載ユニット701の開閉軸線が形成されるよう構成してもよい。
また、上記実施形態では、基板搭載ユニット701が裏枠セット215に対して開閉可能に構成されているが、基板搭載ユニット701を裏枠セット215に対して開閉不能に取付けることとしてもよい。つまり、上記実施形態では、接続金具281の差込部286が基部282に対して回動可能に設けられているが、差込部286及び基部282を一体的に型成形することとしてもよい。加えて、上記実施形態では、差込部286が略L字状に折り曲げられ、基板搭載ユニット701(基板ボックス263)の横幅方向に沿って、差込部286と基板搭載ユニット701とを相対移動させることで、基板搭載ユニット701が接続金具281に取付けられるが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば、差込部286が平板上に構成されるとともに、基板搭載ユニット701(基板ボックス263)の厚み方向に沿って、差込部286と基板搭載ユニット701とを相対移動させることで、基板搭載ユニット701が接続金具281に取付けられる構成としてもよい。但し、この場合、基板搭載ユニット701の大型化等を招くおそれがあるため、上記実施形態のように、基板搭載ユニット701(基板ボックス263)の厚み方向に沿って、差込部286と基板搭載ユニット701とを相対移動させることで、基板搭載ユニット701が接続金具281に取付けられる構成を採用することが望ましい。尚、接続金具を複数設けることとしてもよい。この場合、取付状態の安定化等をより図ることができる。
さらに、上記実施形態では、開状態にある基板搭載ユニット701を閉方向に移動させる際に、第1適合突起907が適合孔部901に侵入するとともに、第2適合突起917が適合凹部911に侵入することで、基板搭載ユニット701を閉鎖させることができ、これにより、裏枠セット215に対する基板搭載ユニット701の誤組付けを把握できる構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、第1適合突起907を差込部286に形成するとともに、適合孔部901をベース部材801に設け、基板搭載ユニット701を接続金具281に取付ける際に、第1適合突起907が適合孔部907に侵入するか否かで裏枠セット215に対する基板搭載ユニット701の誤組付けを把握できる構成としてもよい。尚、基板搭載ユニット701を裏枠セット215に対して開閉不能に取付けるといった構成を採用する場合には、上記のように、第1適合突起907又は適合孔部901の一方をスペーサー601に形成するとともに、他方を基板搭載ユニット701に形成することでも、基板搭載ユニット701を接続金具281に取付ける際に、裏枠セット215に対する基板搭載ユニット701の誤組付けを把握できる構成とすることができる。
(i)上記実施形態では、閉鎖状態にある基板搭載ユニット701と裏枠セット215との間に比較的大きく空間が形成され、かかる空間を埋めるようにしてスペーサー601が設けられるが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、スペーサー601は箱状ではなく略板状に構成され、裏枠セット215の背面側を覆うだけの構成としてもよい。この場合、基板搭載ユニット701を閉鎖したときに基板搭載ユニット701を支持する(係止する)部位や、適合孔部901及び適合凹部911を裏枠セット215等に設けてもよい。また、例えば、スペーサー601は適合孔部901及び適合凹部911を備え、基板搭載ユニット701を閉鎖したときに基板搭載ユニット701を支持するだけの構成としてもよい。この場合、裏枠セット215の背面側を覆う部材を別途設けてもよい(裏枠セット215に対し、その背面側を覆うカバーを直接固定してもよい)。尚、閉鎖状態にある基板搭載ユニット701と裏枠セット215との間にほとんど隙間がなくてもよい。
さらに、上記実施形態では、スペーサー601が搭載部材611及び蓋部材651の2部材で構成されるが、1つの部材により構成されてもよい。但し、スペーサー601を1つの部材で構成する場合には、スペーサー601の内部空間を細かく区画するリブを形成し、不正な基板等がスペーサー601の内部空間を利用して設置されないようにすることが望ましい。また、スペーサー601を省略し、裏枠セット215に対して適合孔部901及び適合凹部911を形成することとしてもよい。加えて、スペーサー601を裏枠セット215に固定的に(開閉不能に)設けてもよい。
(j)また、第1封印部731及び第2封印部771やボックス固定部886及びベース取付用ボス737の形成個数や、カシメピン791や破断ねじ887によって連結される箇所数は特に限定されるものではなく、例えば、第1封印部731及び第2封印部771が10個ずつ設けられるとともに、ボックスベース263aとボックスカバー263bとの組付け後に、10個ある第1封印部731及び第2封印部771のうち2つにカシメピン791がそれぞれ挿通されることとしてもよい。このように、第1封印部731及び第2封印部771、ボックス固定部886及びベース取付用ボス737がそれぞれ複数箇所で連結される場合には、連結状態(かしめ状態)をより確実なものとすることができるとともに、連結状態における位置ずれやがたつきを防止することができる。
(k)上記実施形態では、ベース部材801の横幅が、基板ボックス263の横幅の1/6程度に設定されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば、ベース部材801の横幅と基板ボックス263の横幅とがほぼ同じであってもよい。但し、基板ボックス263をベース部材801から取外さなくても、基板搭載ユニット701を開状態とすることで、基板ボックス263に収容された主制御装置261の裏側(前面側)をより確実に確認できるように、ベース部材801は基板ボックス263よりも小さく構成されることが望ましい。一方、ベース部材801の横幅が小さすぎると、接続金具281との接続状態が不安定になってしまうおそれがあるため、ベース部材801はある程度の横幅を有することが望ましい。つまり、ベース部材801の横幅を基板ボックス263の横幅の1/8以上、1/4以下とするのが望ましく、1/7以上、1/5以下とするのがより望ましい。以上のようにベース部材801の横幅を設定することにより、主制御装置261裏面側の点検作業性の向上が図られるとともに、ベース部材801と接続金具281との接続状態の安定化を図ることができる。
(l)上記実施形態では、ボックスベース263aに対してボックスカバー263bを左右方向にスライドさせることでボックスベース263aとボックスカバー263bとが組付けられ、ベース部材801に対して基板ボックス263を左右方向にスライドさせることでベース部材801と基板ボックス263とが組み付けられているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、上下方向や前後方向に相対移動させたり、一側部側を軸支させて回動させたりすることで、それぞれの組付けが行われる構成としてもよい。
但し、これらの組付け方向に対して、ボックスベース263aとボックスカバー263bとを連結するカシメピン791の挿通方向、及び、ベース部材801と基板ボックス263とを連結する破断ねじ887の螺着方向が交差する方向となっていることが望ましい。この場合、カシメピン791を第1封印部731及び第2封印部771に挿通させることで、ボックスベース263aとボックスカバー263bとが確実に組み付けられているかを確認することができ、破断ねじ887をボックス固定部886及びベース取付用ボス737に螺着することで、ベース部材801と基板ボックス263とが確実に組み付けられているかを確認することができる。
(m)上記実施形態では、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成されているが、これに限らず、他の金属材料により構成してもよい。但し、アルミニウム合金は、他の金属材料よりも比較的軽く加工性がよいため、リサイクル性の向上を図る点においては、より好ましい。もちろん、木製の板材を小ネジ等の離脱可能な締結具により組み付けることで外枠11を構成してもよい。但し、上記実施形態のように、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dを金属製とすることで、耐久性及びリサイクル性の向上を図ることができる上、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dの強度を保ちつつ薄肉とすることができることにより、パチンコ機10のように、その外郭形状が規格的に略同一形状に構成される遊技機において、外枠11によって囲まれたスペースが左右幅方向に拡張されることとなり、当該スペースをより有効に利用することができる。また、従来の木製の外枠では、内部スペースの拡張等のために左右両辺の枠構成部にルータ加工等を施していたが、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dを金属で構成することにより、ルータ加工等のような手間のかかる作業を必要とせず、作業工程の簡素化を図ることができる。さらに、成形の自由度が向上するため、右辺枠構成部11dの断面形状を、内枠12と外枠11との隙間を減少させたり、内枠12と外枠11との隙間から針金等の線材をパチンコ機10の内部に侵入させにくくしたりする形状とすることができる。
尚、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dは押出成形品でなくともよく、例えば型成形品でもよい。また、上記実施形態では、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dだけが金属製であるが、これに限らず、上辺枠構成部11aや下辺枠構成部11bを金属製にしてもよい。この場合、例えば上下左右の枠構成部11a〜11dのうちの2つ或いは3つの枠構成部、又はすべての枠構成部を一体成形してもよい。加えて、延出壁部83を省略した構成としてもよい。
(n)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機、スロットマシン等の回胴式遊技機、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機などとして実施してもよい。
(o)上記実施形態では、適合孔部901を閉塞する閉塞部材903の周縁部に複数の切除用スリット904が形成されているが、閉塞部材903を切除し易いようになっていればよく、例えば、閉塞部材903を囲むようにして切除用スリット904をC字状に形成することとしてもよい。但し、第1適合突起907と、開口された適合孔部901とが合致していないにもかかわらず、基板搭載ユニット701を無理やりスペーサー601に押付けることで、閉塞部材903が適合突起907に押されて簡単に除去されてしまうといった事態を抑制するべく、スペーサー601(搭載部材611)に対して閉塞部材903を複数箇所で連結しておくことが望ましい。
10…パチンコ機、11…外枠、12…内枠、14…前面枠セット、30…遊技盤、215…取付部材,取付台を構成する裏枠セット、261…主制御装置、263…基板ボックス、281…接続金具、286…係合部としての差込部、600…施錠装置、601…取付部材、支持部材を構成するスペーサー、701…基板搭載ユニット、731…第2連結部を構成する第1封印部、737…第1連結部を構成するベース取付用ボス、771…第2連結部を構成する第2封印部、793…封印シール、801…ベース部材、861…被覆手段としての結合部、871…被係合部としての係止金具、886…第1連結部を構成するボックス固定部、901…第1被適合部としての適合孔部、903…閉塞部材、907…第1適合部としての第1適合突起、911…第1被適合部としての適合凹部、917…第1適合部としての第2適合突起、921…第2被適合部としての切込み凹部、927…第2適合部としての第3適合突起。