JP2009050141A - 電動車輌用電源装置、電動車輌 - Google Patents

電動車輌用電源装置、電動車輌 Download PDF

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Abstract

【課題】二次電池の電圧挙動に基づいて、電動車輌から二次電池への電力供給が可能な状態か否かの判定精度を向上することができる電動車輌用電源装置及び電動車輌を提供する。
【解決手段】電動車輌から供給される電力に基づき二次電池4を充電する充電回路5と、二次電池を予備的に充電させる予備充電を行う予備充電制御部81と、予備充電が終了してから二次電池の充電を停止させ、電圧検出部6によって検出された二次電池4の端子電圧を電圧V1として取得する待機後電圧取得部82と、予備充電の開始から待機時間の終わりまでの間における二次電池4の端子電圧の最大値を、電圧V2として取得する最大電圧取得部83と、電圧V1と電圧V2との差が判定閾値Vthに満たない場合、電動車輌からの電力供給がされない状態であると判定し、差が判定閾値を超える場合、電動車輌からの電力供給が可能な状態であると判定する充電可否判定部84とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池を用いた電動車輌用電源装置、及びこの電動車輌用電源装置を備える電動車輌に関する。
従来、架線からパンタグラフを介して供給された電力によって走行する電動車輌(いわゆる電車)では、停電時やパンタグラフを下ろしたときにも、照明などへの電力供給を可能にするために、二次電池を用いた電動車輌用電源装置が備わっている。このような二次電池を用いた電動車輌用電源装置では、外部の電源状況を監視して、二次電池を充電したり放電したりする必要があるため、商用電源ライン等の外部の電源電圧を直接監視するようにした構成が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−124268号公報
ところで、上述のような電動車輌用電源装置は、例えば電動車輌が車庫に入りパンタグラフを下ろしたときには外部から電動車輌用電源装置に電力が供給されないため、充電器に充電の要求を出したとしても、二次電池を充電することができない。
しかしながら電動車輌用電源装置は、電動車輌の制御システムとは完全に独立して構成されており、架線の電源電圧やパンタグラフが上がっているか下がっているかといった状態等、システムの外部の状態に関する情報を自ら取得したり、このような情報を電動車輌側から貰ったりすることができないという、事情がある。そのため、一般的に電動車輌用電源装置では、二次電池の端子電圧や残容量等、電動車輌用電源装置内で得られる情報のみに応じて、外部からの電力供給が可能な状態であるか否かを判定しなければならない。
二次電池の端子電圧に基づいて、外部からの電力供給が可能な状態であるか否かを判定するには、例えば試みに二次電池の充電を実行し、二次電池の端子電圧が上昇すれば、実際に充電が行われているのであるから外部からの電力供給が可能な状態であると判定することができ、試みに二次電池の充電を実行しても、二次電池の端子電圧が上昇しなければ、外部から電力が供給されておらず、従って、外部からの電力供給が可能な状態ではないと判定することが可能である。
しかしながら、二次電池の端子電圧が上昇するのは、実際に二次電池が充電されているときに限らない。例えば二次電池が放電している状態から、放電を停止して二次電池が開放状態に変化すると、二次電池の端子電圧は閉路電圧(CCV:Closed circuit voltage)から開路電圧(OCV:Open circuit voltage)に変化して増大することとなる。そのため、上述のような方法で、二次電池の端子電圧に基づいて外部からの電力供給が可能な状態であるか否かを判定すると、外部からの電力供給が可能な状態ではないにもかかわらず、負荷状態の変化等による二次電池の端子電圧の上昇によって、誤って外部からの電力供給が可能な状態であると判定してしまうおそれがあるという、不都合があった。
このように、外部からの電力供給が可能な状態であるか否かの判定を誤ると、例えば外部から電力が供給されないのに充電電圧を生成するためのスイッチング電源回路を駆動させて無用な電力損失を生じたり、例えば外部から電力が供給されないのに電力供給されているという前提で電源システムの故障診断を行って、故障の判定を誤ったりするおそれが生じるという不都合があった。
本発明は、このような事情に鑑みて為された発明であり、パンタグラフの上げ下げや負荷の駆動状態等、電動車輌側の情報が得られない電動車輌用電源装置において、二次電池の電圧挙動に基づいて、電動車輌に電力が供給されているか、すなわち電動車輌から二次電池への電力供給が可能な状態か否かの判定精度を向上することができる電動車輌用電源装置、及び電動車輌を提供することを目的とする。
本発明に係る電動車輌用電源装置は、二次電池と、電動車輌から供給される電力の受電と前記二次電池からの放電電流の前記電動車輌への供給とを行うための接続端子と、前記二次電池の端子電圧を検出する電圧検出部と、前記接続端子によって受電される電力に基づいて、前記二次電池を充電する充電部と、予め設定された予備充電時間の間、前記充電部によって、前記二次電池を予備的に充電させる予備充電を行う予備充電制御部と、前記予備充電制御部による予備充電が終了してから予め設定された待機時間の間前記充電部による前記二次電池の充電を停止させた後、前記電圧検出部によって検出される前記二次電池の端子電圧を第1電圧として取得する待機後電圧取得部と、前記予備充電制御部による予備充電の開始から前記充電が停止している待機時間の終わりまでの間に前記電圧検出部によって検出される前記二次電池の端子電圧の最大値を、第2電圧として取得する最大電圧取得部と、前記第1電圧と前記第2電圧との差が予め設定された判定閾値に満たない場合、前記電動車輌からの電力供給がされない状態であると判定し、前記第1電圧と前記第2電圧との差が前記判定閾値を超える場合、前記電動車輌からの電力供給が可能な状態であると判定する充電可否判定部とを備える。
この構成によれば、予備充電制御部によって、予め設定された予備充電時間の間、充電部により二次電池を予備的に充電させる予備充電が行われる。また、待機後電圧取得部によって、予備充電制御部による予備充電が終了してから予め設定された待機時間の間充電部による二次電池の充電が停止された後、電圧検出部によって検出される二次電池の端子電圧が第1電圧として取得される。そして、最大電圧取得部によって、予備充電制御部による予備充電の開始から充電が停止している待機時間の終わりまでの間に電圧検出部によって検出される二次電池の端子電圧の最大値が、第2電圧として取得される。さらに、第1電圧と第2電圧との差が予め設定された判定閾値に満たない場合、充電可否判定部によって、電動車輌からの電力供給がされない状態であると判定され、第1電圧と第2電圧との差が判定閾値を超える場合、電動車輌からの電力供給が可能な状態であると判定される。
この場合、電動車輌からの電力供給が可能な状態であったならば、予備充電中の二次電池の端子電圧は閉路電圧(CCV)であり、予備充電後に充電停止すると二次電池の端子電圧は開路電圧(OCV)に変化して、待機時間の間に低下することとなる。そうすると、第1電圧と第2電圧との間に差が生じて判定閾値を超え、充電可否判定部によって、電動車輌からの電力供給が可能な状態であると判定することができる。一方、電動車輌からの電力供給がされない状態において予備充電を行うと、充電部には電力が供給されないから予備充電中でも実際は二次電池には充電電流が流れない。このタイミングで二次電池が放電している状態から放電を停止すると、二次電池の端子電圧は閉路電圧(CCV)から開路電圧(OCV)に変化して増大することとなる。しかしながら、この場合、二次電池の端子電圧は開路電圧(OCV)に達して安定するので、待機時間の間に低下することがない。そうすると、第1電圧と第2電圧との間に差が生じないので判定閾値を超えない結果、充電可否判定部によって、電動車輌からの電力供給がされない状態であると判定することができる。従って、パンタグラフの上げ下げや負荷の駆動状態等、電動車輌側の情報が得られない電動車輌用電源装置において、二次電池の電圧挙動に基づいて、電動車輌に電力が供給されているか、すなわち電動車輌から二次電池への電力供給が可能な状態か否
かの判定精度を向上することができる。
また、前記二次電池に流れる電流を検出する電流検出部と、前記電流検出部によって検出される前記二次電池の放電電流が予め設定された放電判定閾値以下の場合に、前記予備充電制御部により前記予備充電を行わせ、前記待機後電圧取得部により前記第1電圧を取得させ、前記最大電圧取得部により前記第2電圧を取得させ、前記充電可否判定部により前記判定を行わせ、さらに当該充電可否判定部によって電動車輌からの電力供給が可能な状態であると判定されたとき、前記充電部によって前記二次電池を充電させる充電制御部とをさらに備えることが好ましい。
電動車輌では、電動車輌に電力が供給されなくなると、二次電池から負荷へ電力が供給されるので、二次電池の放電電流が増大し、放電判定閾値を超える。そうすると、予備充電制御部による予備充電、待機後電圧取得部による第1電圧の取得、最大電圧取得部による第2電圧の取得、充電可否判定部による判定、及び充電部による二次電池の充電は行われないので、電動車輌に電力が供給されず、従って二次電池を充電することができない場合に、無用な処理を行うおそれが低減される。
また、前記充電可否判定部によって電動車輌からの電力供給が可能な状態であると判定された場合において、前記充電部による前記二次電池の充電中に、前記充電部が充電電流として出力するべく設定された目標電流値と前記電流検出部によって検出される電流値との差が、予め設定された故障判定閾値を超える場合、故障を検知する故障検知部をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、前記充電可否判定部によって電動車輌からの電力供給が可能な状態であると判定された場合において、充電部による二次電池の充電が行われているときは、充電部は、目標電流値の電流を充電電流として出力するはずであるから、当該目標電流値と電流検出部によって検出される電流値との差が故障判定閾値を超える場合には、何らかの故障が生じていると考えられるので、故障検知部によって故障を検知することができる。
また、前記最大電圧取得部は、前記予備充電制御部による予備充電の終了直前に前記電圧検出部によって検出される前記二次電池の端子電圧を、前記第2電圧として取得することが好ましい。
すなわち、二次電池の端子電圧は、予備充電の終了直前に最大となるので、最大電圧取得部は、予備充電制御部による予備充電の終了直前に電圧検出部によって検出される二次電池の端子電圧を第2電圧として取得することとすれば、予備充電の開始から待機時間の終わりまでの間に電圧検出部によって検出される二次電池の端子電圧を監視したり、当該期間における端子電圧の最大値を検出したりする処理が不要となり、処理を簡素化することが容易となる。
また、前記充電可否判定部によって前記電動車輌からの電力供給がされない状態であると判定された場合、予め設定された設定時間の経過後に、新たに前記予備充電制御部により前記予備充電を行わせ、前記待機後電圧取得部により前記第1電圧を取得させ、前記最大電圧取得部により前記第2電圧を取得させ、前記充電可否判定部により前記判定を行わせる判定再実行制御部をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、充電可否判定部によって電動車輌からの電力供給がされない状態であると判定された場合、予め設定された設定時間の経過後、すなわち電動車両における状況が変化して電動車輌からの電力供給が可能になっている可能性のあるときに、新たに予
備充電制御部により予備充電が行われ、待機後電圧取得部により第1電圧が取得され、最大電圧取得部により第2電圧が取得され、充電可否判定部により判定が行われるので、電動車両における電力供給できない状態から電力供給可能な状態への変化を検知することができる。
また、前記第1電圧と前記第2電圧との差が、前記二次電池が寿命に達したことを検出するべく予め設定された寿命判定閾値を超える場合、前記二次電池の寿命が切れていると判定する寿命判定部をさらに備えることが好ましい。
二次電池は、劣化が進んで寿命切れが近づくほど、内部抵抗が増大する。そして、第1電圧と第2電圧との差は、内部抵抗が増大するほど、すなわち寿命切れが近づくほど増大する。そこで、予め寿命切れに相当する第1電圧と第2電圧との差を、寿命判定閾値として設定しておけば、寿命判定部によって、二次電池の寿命切れを検出することができる。
また、本発明に係る電動車輌は、上述の電動車輌用電源装置と、前記接続端子を介して前記電動車輌用電源装置へ電力を供給する電力供給部と、前記電動車輌用電源装置から前記接続端子を介して供給される電力によって駆動される負荷とを備える。
この構成によれば、電動車輌から電動車輌用電源装置へ、パンタグラフの上げ下げや負荷の駆動状態等、電動車輌側の情報を通知しなくても、電動車輌用電源装置において、二次電池の電圧挙動に基づいて、電動車輌に電力が供給されているか、すなわち電動車輌から二次電池への電力供給が可能な状態か否かの判定精度を向上することができる。
このような構成の電動車輌用電源装置は、電動車輌からの電力供給が可能な状態であったならば、予備充電中の二次電池の端子電圧は閉路電圧(CCV)であり、予備充電後に充電停止すると二次電池の端子電圧は開路電圧(OCV)になって、待機時間の間に低下することとなる。そうすると、第1電圧と第2電圧との間に差が生じて判定閾値を超え、充電可否判定部によって、電動車輌からの電力供給が可能な状態であると判定することができる。一方、電動車輌からの電力供給がされない状態において予備充電を行うと、充電部には電力が供給されないから予備充電中でも実際は二次電池には充電電流が流れない。しかしながら、このタイミングで二次電池が放電している状態から放電を停止すると、二次電池の端子電圧は閉路電圧(CCV)から開路電圧(OCV)に変化して増大することとなる。しかしながら、この場合、二次電池の端子電圧は開路電圧(OCV)に達して安定するので、待機時間の間に低下することがない。そうすると、第1電圧と第2電圧との間に差が生じないので判定閾値を超えない結果、充電可否判定部によって、電動車輌からの電力供給がされない状態であると判定することができる。従って、パンタグラフの上げ下げや負荷の駆動状態等、電動車輌側の情報が得られない電動車輌用電源装置において、二次電池の電圧挙動に基づいて、電動車輌に電力が供給されているか、すなわち電動車輌から二次電池への電力供給が可能な状態か否かの判定精度を向上することができる。
また、このような構成の電動車両は、電動車輌から電動車輌用電源装置へ、パンタグラフの上げ下げや負荷の駆動状態等、電動車輌側の情報を通知しなくても、電動車輌用電源装置において、二次電池の電圧挙動に基づいて、電動車輌に電力が供給されているか、すなわち電動車輌から二次電池への電力供給が可能な状態か否かの判定精度を向上することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電動車輌用電源装置の一例である電池パックを備えた電動車輌の概略構成を示すブロック図である。図1に示す電動車輌101は、パンタグラフ102(電力供給部)を備えている。そして、電動車輌101は、架空電車線103からパンタグラフ102を介して電力を受電するようになっている。
電動車輌101は、架空電車線103からパンタグラフ102を介して供給される交流電力を直流電力に変換する整流器104、整流器104で得られた直流電力を再度交流電
力に変換するインバータ105、整流器104からインバータ105への電力供給をオン、オフするスイッチング素子SW、インバータ105の交流電力で駆動するモータや照明装置などの負荷106、必要に応じて整流器104から出力された電力を蓄えたり、負荷106に電力を供給したりする電池パック1(電動車輌用電源装置)を備えている。
電池パック1は、接続端子2,3、二次電池4、充電回路5(充電部)、電圧検出部6、ダイオード7、タイマ9、及び制御部8を備えている。二次電池4は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池、鉛蓄電池等の二次電池である。また、二次電池4は、単電池に限られず、例えば複数の二次電池が直列、並列、あるいは直列と並列とが混在して接続された組電池であってもよい。
接続端子2は、整流器104とスイッチング素子SWとの接続点に接続されている。これにより、接続端子2は、整流器104から供給される電力の受電と、スイッチング素子SWを介してインバータ105への電力供給とが可能にされている。スイッチング素子SWとしては、半導体スイッチやリレースイッチ等が用いられる。
接続端子2は、ダイオード7のカソードに接続され、ダイオード7のアノードは二次電池4の正極に接続され、二次電池4の負極は接続端子3に接続され、接続端子3は電動車輌101のグラウンドに接続されている。ダイオード7は、整流器104の出力電圧が直接二次電池4に印加されることを防止すると共に、二次電池4の放電電流を接続端子2へ向かって放電可能としている。
電動車輌101と電池パック1は、接続端子2,3のみによって接続されており、電動車輌101と電池パック1との間で情報を送受信する信号ラインを有しない。そして、パンタグラフ102とスイッチング素子SWとは、電池パック1と完全に独立して動作し、またその状態の情報は電池パック1に提供されない。
充電回路5は、制御部8からの制御信号に応じて二次電池4を充電する充電回路で、例えばスイッチング電源回路等を用いて構成されている。充電回路5は、接続端子2が整流器104から受電した電力に基づいて、二次電池4を充電するための充電電圧、充電電流を生成し、二次電池4へ供給する。
電圧検出部6は、例えばADコンバータ等を用いて構成されており、二次電池4の端子電圧を検出してその電圧値を制御部8へ出力する。
図2は、図1に示す制御部8の構成の一例を示すブロック図である。図2に示す制御部8は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、その周辺回路等とを備えて構成されている。そして、制御部8は、例えばROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、予備充電制御部81、待機後電圧取得部82、最大電圧取得部83、充電可否判定部84、判定再実行制御部85、充電制御部86、及び寿命判定部88として機能する。
予備充電制御部81は、充電回路5によって、予め設定された予備充電時間αの間、二次電池4を予備的に充電させる予備充電を行う。予備充電時間αとしては、予備充電に伴う二次電池4の端子電圧Vtの上昇が、電圧検出部6によって検出可能な程度の時間が設定されており、例えば1〜10秒程度の時間が好適である。
待機後電圧取得部82は、予備充電制御部81による予備充電が終了してから予め設定された待機時間βの間、充電回路5による二次電池4の充電を停止させた後、電圧検出部
6によって検出される二次電池4の端子電圧を電圧V1(第1電圧)として取得する。
最大電圧取得部83は、予備充電制御部81による予備充電の実行中である予備充電時間α及び予備充電が終了してから充電が停止している待機時間β中において、電圧検出部6によって検出される二次電池4の端子電圧の最大値を電圧V2(第2電圧)として取得する。待機時間βとしては、充電電流の供給が停止されることにより、二次電池4の端子電圧がCCV電圧からOCV電圧に変化して安定するのに必要となる時間が設定され、例えば1〜10秒程度の時間が好適である。
充電可否判定部84は、電圧V1と電圧V2との差が、予め設定された判定閾値Vthに満たない場合、パンタグラフ102から整流器104、接続端子2を介して電池パック1への電力供給がされない状態であると判定し、電圧V1と電圧V2との差が、判定閾値Vthを超える場合、パンタグラフ102から整流器104、接続端子2を介して電池パック1への電力供給が可能な状態であると判定する。判定閾値Vthは、予備充電によって二次電池4に充電電流を流したときの閉路電圧(CCV)と予備充電を停止して充電電流をゼロにしたときの開路電圧(OCV)との差より小さく、二次電池4を開放状態で待機時間βだけ放置した場合に生じる端子電圧Vtの変動分より大きな電圧が、予め設定されている。例えば、判定閾値Vthとして、予備充電によって二次電池4に充電電流を流したときの閉路電圧(CCV)と予備充電を停止して充電電流をゼロにしたときの開路電圧(OCV)との差の1/2程度に相当する電圧が予め設定されている。
判定再実行制御部85は、充電可否判定部84によって整流器104からの電力供給がされない状態であると判定された場合、予め設定された設定時間tsの経過後に、新たに予備充電制御部81により予備充電を行わせ、待機後電圧取得部82により電圧V1を取得させ、最大電圧取得部83により電圧V2を取得させ、充電可否判定部84により前記判定を行わせる。設定時間tsは、電動車輌101の状態が変化している可能性が高いと考えられる時間、例えば10分程度の時間が予め設定されている。
充電制御部86は、充電可否判定部84によってパンタグラフ102から電池パック1への電力供給が可能な状態であると判定された場合、充電回路5によって二次電池4を充電させる。
寿命判定部88は、電圧V1と電圧V2との差が、寿命判定閾値Vth2を超える場合、二次電池4の寿命が切れていると判定する。二次電池4は、劣化が進んで寿命切れが近づくほど、内部抵抗が増大する。そして、電圧V1と電圧V2との差は、内部抵抗が増大するほど、すなわち寿命切れが近づくほど増大する。そこで、予め寿命切れに相当する電圧V1と電圧V2との差を、寿命判定閾値Vth2として設定しておけば、寿命判定部88によって、二次電池4の寿命切れを検出することができる。
次に、上述のように構成された電池パック1の動作について説明する。図3は、図1に示す電動車輌101の電源状態を説明するための説明図である。図3に示すように、電動車輌101は、状態A、B、C、Dの4通りの電源状態を取り得る。以下、パンタグラフ102が押し上げられて架空電車線103に接触している状態を「パンタグラフ102がオン」、パンタグラフ102が押し下げられて架空電車線103から離れている状態を「パンタグラフ102がオフ」と称する。
まず、状態Aは電動車輌101が通常走行を行っている状態であり、パンタグラフ102がオン、スイッチング素子SWがオンであるため、電動車輌101の各部及び負荷106への電力供給は、電力源である架空電車線103からパンタグラフ102を介して行なわれる。
状態Bは架空電車線103が停電している状態である。そのため、パンタグラフ102がオン、スイッチング素子SWがオンであるが架空電車線103が電力を供給できないため、負荷106への電力供給は、電池パック1から行なわれる。状態Cも電動車輌101が停電している状態であり、パンタグラフ102がオフ、スイッチング素子SWがオンであるため、架空電車線103から電力は供給されず、負荷106への電力供給は、電池パック1から行なわれる。
状態Dは電動車輌101が車庫に入り、全ての機能を停止している状態であり、パンタグラフ102がオフ、スイッチング素子SWがオフとなっている。そのため、架空電車線103から電力は供給されないが、負荷106へ電力を供給する必要がないため、電池パック1から電力が持ち出されることもない。
通常走行中である状態Aでは、パンタグラフ102を介して架空電車線103から常に電力が供給されるため、制御部8は、必要に応じて充電回路5を動作させることで、二次電池4を充電することができる。このとき負荷106には、スイッチング素子SWを通して架空電車線103からの電力が供給される。停電中である状態B及びCでは、パンタグラフ102を介して架空電車線103から電力が供給されないため、負荷106に対しスイッチング素子SWを通して電池パック1が電力を供給することになる。
図4は、状態B,Cにおいて、二次電池4が、照明等の負荷へ電流を供給している状態から状態Aに切り替わったときに、二次電池4の充電を開始しようとした場合の端子電圧Vtの変化の一例を示すグラフである。また、図5は、状態B,Cにおいて、二次電池4が、照明等の負荷へ電流を供給している状態から状態Dに切り替わったときに、二次電池4の充電を開始しようとした場合の端子電圧Vtの変化の一例を示すグラフである。
図6、図7は、図1に示す電池パック1の動作の一例を示すフローチャートである。まず、図4,図5において、状態B,Cでは、二次電池4から負荷106への電力供給が行われているので、二次電池4の放電に伴い端子電圧Vtが徐々に低下していく。
ここで、図4におけるタイミングT1において、状態B,Cから状態Aに切り替わると共に、二次電池4の充電を行うべく予備充電制御部81からの制御信号に応じて、充電回路5によって、整流器104から供給される電力に基づき二次電池4が予備充電される(ステップS1)。そうすると、二次電池4の充電が進むにつれて端子電圧Vtが上昇する。
一方、図5におけるタイミングT1において、状態B,Cから状態Dに切り替わると共に、二次電池4の充電を行うべく予備充電制御部81からの制御信号に応じて、充電回路5による二次電池4の予備充電が実行される(ステップS1)。この場合、状態Dでは、パンタグラフ102がオフしているため、充電回路5には、パンタグラフ102からの電力が供給されない。従って、充電回路5から二次電池4へ充電電流が供給されることもない。
しかしながら、状態B,Cから状態Dに切り替わると、端子電圧Vtは閉路電圧(CCV)から開路電圧(OCV)に変化して増大することとなる。そのため、図5に示すように、タイミングT1以降、二次電池4は実際には充電されていないにもかかわらず、端子電圧Vtが増大する。
従来、タイミングT1から二次電池4の充電を開始した場合には、図4,図5に示すように状態B,Cから、状態Aに切り替わった場合であっても、状態Dに切り替わった場合であっても、タイミングT1の直後における端子電圧Vtは同様に上昇するため、状態A、すなわち二次電池4の充電が可能な状態なのか、状態D、すなわち二次電池4を充電することができない状態なのかを端子電圧Vtの挙動から判定することが困難であった。
一方、図1に示す電池パック1では、まず、予備充電制御部81からの制御信号に応じて、充電回路5による二次電池4の予備充電が実行され(ステップS1)、次にタイマ9による経過時間の計時が開始される(ステップS2)と共に、最大電圧取得部83によっ
て、電圧検出部6により検出される端子電圧Vtが、例えば定期的にサンプリングされる等してRAMに記憶される(ステップS3)。以降、ステップS3と、ステップS4〜S8は、並行して実行される。
次に、タイマ9のタイマ値tmが、予備充電時間α以上となって、すなわち予備充電が予備充電時間α継続すると(ステップS4でYES)、予備充電制御部81からの制御信号に応じて充電回路5による二次電池4の予備充電が停止される(ステップS5,図4,図5におけるタイミングT2)。そして、待機後電圧取得部82によって、タイマ9による経過時間の計時が新たに開始される(ステップS6)。
そうすると、状態A(図4)であった場合には、タイミングT1〜T2の予備充電がされている期間、二次電池4には充電電流が流れているから、端子電圧Vtは二次電池4の内部抵抗に充電電流が流れることにより生じる電圧降下が加算された閉路電圧(CCV)になっている。そして、タイミングT2で予備充電が停止されて充電電流がゼロになると、内部抵抗による電圧降下が生じなくって開路電圧(OCV)に変化し、端子電圧Vtが低下する。
次に、タイマ9のタイマ値tmが、待機時間β以上となって、すなわち二次電池4に充電電流が流れない期間が待機時間β継続すると(ステップS7でYES、図4のタイミングT3)、待機後電圧取得部82によって、電圧検出部6により検出される端子電圧Vtが電圧V1として取得される(ステップS8)。そして、最大電圧取得部83によって、ステップS3においてタイミングT1〜T3の間にRAMに記憶された端子電圧Vtの最大値が、電圧V2として取得される(ステップS9)。
なお、タイミングT1〜T3の間において、ステップS5で二次電池4の予備充電を停止する直前の端子電圧Vtが最も高い電圧になると考えられる。そこで、最大電圧取得部83は、ステップS3,S9の代わりに、ステップS5の直前のタイミングで、電圧検出部6により検出される端子電圧Vtを電圧V2として取得するようにしてもよい。これにより、ステップS3,S9の処理を簡素化することができる。
次に、充電可否判定部84によって、電圧V2から電圧V1が減算されて、その差が判定閾値Vthと比較される(ステップS10)。そうすると、上述したように、状態A(図4)であった場合には、タイミングT2〜T3の間に端子電圧Vtが低下するから、電圧V2と電圧V1との間に判定閾値Vthを超える差が生じる結果、電圧V2と電圧V1との差が、判定閾値Vthより大きくなる(ステップS10でYES)。
そうすると、充電可否判定部84によって、状態A、すなわちパンタグラフ102から電池パック1への電力供給が可能な状態であると判定される(ステップS11)。そして、充電制御部86からの制御信号に応じて、充電回路5によって、二次電池4が充電される(ステップS12)。
次に、寿命判定部88によって、電圧V1と電圧V2とが比較される(ステップS16)。そして、電圧V1と電圧V2との差が、寿命判定閾値Vth2を超えていれば(ステップS16でYES)、寿命判定部88によって二次電池4の寿命が切れていると判定される(ステップS17)。これにより、二次電池4の寿命切れを検出することができる。従って、寿命判定部88によって二次電池4の寿命切れを検出された場合、例えばLED(Light Emitting Diode)を発光させたり、ブザーを鳴らしたり、寿命切れを示す信号を出力したりすることにより、ユーザに二次電池4の寿命切れを報知することが可能となり、電池パック1のメンテナンス性を向上させることが可能となる。
他方、電圧V1と電圧V2との差が寿命判定閾値Vth2以下であれば(ステップS16でNO)、まだ二次電池4の寿命は切れていないので、二次電池4の寿命切れを検出することなく処理を終了する。
一方、状態D(図5)であった場合には、タイミングT1〜T2の期間、二次電池4には充電電流が流れないから、端子電圧Vtは、タイミングT1以降、閉路電圧(CCV)から開路電圧(OCV)に向かって増大し、開路電圧(OCV)に達して安定する。従って、原則的には、タイミングT2〜T3の間に端子電圧Vtが低下することはなく、端子電圧Vtは、タイミングT1〜T3の間における最大値で安定するから、電圧V2と電圧V1との差は略ゼロとなり、ステップS10において、電圧V2と電圧V1との差が判定閾値Vthより小さくなる(ステップS10でNO)。
そうすると、充電可否判定部84によって、状態D、すなわちパンタグラフ102から
電池パック1への電力供給ができない状態であると判定される(ステップS13)。そして、二次電池4の充電が行われることなく判定再実行制御部85によって、タイマ9による経過時間の計時が新たに開始される(ステップS14)。
次に、タイマ9のタイマ値tmが、設定時間ts以上になると、再びステップS1へ移行して、ステップS1〜S15の処理が繰り返される(ステップS15でYES)。
以上、ステップS1〜S13の処理により、二次電池4が放電状態から放電を停止したタイミングにおいても、二次電池4の電圧挙動に基づいて、パンタグラフ102から電池パック1への電力供給が可能な状態であるか否かを判定することができるので、パンタグラフ102の上げ下げや負荷106の駆動状態等、電動車輌101側の情報が得られない電池パック1において、パンタグラフ102から電池パック1への電力供給が可能な状態か否かの判定精度を向上することができる。
そして、ステップS12において、パンタグラフ102から電池パック1への電力供給が可能であると判定された場合にのみ、二次電池4の充電が実行されるので、例えば外部から電力が供給されないのに充電電圧を生成するためのスイッチング電源回路を駆動させて無用な電力損失を生じたり、故障診断の判定を誤ったりするおそれが低減される。
また、ステップS10,S13において、充電可否判定部84によって、状態D、すなわちパンタグラフ102から電池パック1への電力供給ができない状態であると判定された場合には、設定時間tsの経過後に再びステップS1〜S15の処理が繰り返されるので、例えばパンタグラフ102がオンされるなどしてパンタグラフ102からの電力供給が可能になれば、当該電力供給が可能になったことを検出して二次電池4の充電を行うことが可能となる。
なお、状態B,Cから状態A,Dに切り替わった際(二次電池4が放電を停止した際)に予備充電が開始されるタイミングについて説明したが、すでに状態A,Dで二次電池4の端子電圧Vtが安定している状態においても同様に、ステップS1〜S12の処理により状態Aと状態Dとを判別し、二次電池4の充電が可能な状態Aにおいて充電を実行することができる。
また、状態B,Cが継続中であった場合には、二次電池4が放電しているので、タイミングT1〜T2において端子電圧Vtが低下することとなる。従って、例えば充電可否判定部84は、タイミングT1〜T2の間に端子電圧Vtが低下した場合、具体的にはタイミングT2において電圧検出部6により取得された端子電圧Vtが、タイミングT1において電圧検出部6により取得された端子電圧Vtより、予め設定された判定電圧以上低下した場合、状態B,Cであると判断して充電を行わない構成としてもよい。あるいは、充電可否判定部84は、タイミングT1より前、すなわち予備充電を実行する前に、所定期間内に端子電圧Vtが低下していることを検出した場合、状態B,Cであると判断して充電を行わない構成としてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る電動車輌用電源装置の一例である電池パック1aについて説明する。図8は、本発明の第2の実施形態に係る電池パック1aの構成の一例を示すブロック図である。図8に示す電池パック1aと図1に示す電池パック1とでは、下記の点で異なる。すなわち、図8に示す電池パック1aは、二次電池4の充放電経路に電流検出部10が設けられている点、及び図9に示すように、制御部8aにおける充電制御部86aの動作が下記のように異なる点、故障検知部87をさらに備える点で異なる。
電流検出部10は、例えば電流検出抵抗やホール素子等の電流センサと、ADコンバー
タ等により構成されている。そして、電流検出部10は、二次電池4の充放電電流Ibを検出してその電流値を制御部8aへ出力する。なお、図8に示す例では、電流Ibは、二次電池4の放電方向の電流をプラスで表し、二次電池4の充電方向の電流をマイナスで表している。
充電制御部86aは、電流検出部10によって検出される二次電池4の放電電流が予め設定された放電判定閾値Ithd以下の場合に、予備充電制御部81により予備充電を行わせ、待機後電圧取得部82により電圧V1を取得させ、最大電圧取得部83により電圧V2を取得させ、充電可否判定部84により前記判定を行わせ、さらに当該充電可否判定部84によってパンタグラフ102から電池パック1aへの電力供給が可能な状態であると判定されたとき、充電回路5によって二次電池4を充電させる。
放電判定閾値Ithdとしては、例えば状態B,Cにおいて、すなわち二次電池4が負荷に電力供給を行う場合の放電電流より小さい電流値が設定される。放電判定閾値Ithdは、実質的にゼロが設定されてもよい。なお、二次電池4が充電されているときは、電流Ibはマイナスの値をとるが、電流Ibがマイナスであるときは、二次電池4に流れる電流は充電電流であって、放電電流は流れていない。従って、電流Ibがゼロ以下の値をとるときは、放電電流はゼロである。また、「放電電流が実質的にゼロ」とは、完全なゼロのみならず、リーク電流や電流検出部10等の検出誤差によって検出される電流値の範囲を許容する意味である。
故障検知部87は、充電回路5による二次電池4の充電中に、充電回路5が充電電流として出力するべく設定された目標電流値Isと電流検出部10によって検出される電流Ibとの差が、予め設定された故障判定閾値Ithfを超える場合、故障を検知する。故障判定閾値Ithfとしては、例えば充電回路5の制御誤差によって、充電回路5が出力しようとする目標電流値Isと実際に二次電池4に流れる充電電流との間に生じるおそれのある誤差より大きな電流値が設定される。この場合、充電電流は、電流Ibにおけるマイナスの電流値で表されるから、目標電流値Isもまた、マイナスの電流値が設定されている。
その他の構成は図1に示す電池パック1と同様であるのでその説明を省略し、以下図8に示す電池パック1aの特徴的な動作について説明する。
図3を参照して、状態Aでは、架空電車線103からパンタグラフ102、整流器104、及びインバータ105を介して負荷106へ電力が供給されるので、二次電池4の放電電流Ibは実質的にゼロとなる。
停電中である状態B及びCでは、パンタグラフ102を介して架空電車線103から電力が供給されないため、負荷106に対しスイッチング素子SWを通して電池パック1が電力を供給することになる。そのため、状態B及びCでは、二次電池4から電流が放電されるので、電流検出部10で検出される電流Ibは、放電判定閾値Ithdより大きくなる。
機能停止中である状態Dでは、パンタグラフ102を介して電力が供給されないため、充電回路5によって二次電池4を充電させようとしても、二次電池4を充電することはできない。しかしながら、スイッチング素子SWがオフであると、負荷106へ電力が供給されないため、二次電池4に流れる放電電流は実質的にゼロとなる。
図10は、図8に示す電池パック1aの動作の一例を示すフローチャートである。図10に示すフローチャートにおいて、図6,図7に示すフローチャートと同様の動作には同
一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
まず、充電制御部86aによって、電流検出部10により検出された電流Ibと放電判定閾値Ithdとが比較される(ステップS21)。そして、電流Ibが放電判定閾値Ithdより大きい場合(ステップS21でNO)は状態B又は状態Cであり、二次電池4を充電することができないので、充電を開始することなくステップS21を繰り返して待機する。一方、電流Ibが放電判定閾値Ithd以下の場合(ステップS21でYES)は状態A又は状態Dであり、状態Aであれば二次電池4を充電することができるので、状態Aと状態Dとを判別するためにステップS1へ移行する。
そうすると、状態B又は状態Cであった場合には、ステップS1以降の処理が実行されないので、充電回路5によって無用な予備充電を実行させて電力損失を生じたり、後述する故障診断において、診断結果を誤ったりするおそれが低減される。
以下、ステップS1〜S15は図6,図7に示すフローチャートと同様であるのでその説明を省略する。そして、ステップS22において、充電制御部86aによって二次電池4の充電が終了したか否かが判定され(ステップS22)、二次電池4の充電が終了していれば(ステップS22でYES)処理を終了し、二次電池4の充電が終了していなければ(ステップS22でNO)、ステップS23へ移行して充電を継続する。
次に、故障検知部87によって、充電回路5が充電電流として出力するべく設定された目標電流値Isと電流検出部10によって検出される電流Ibとの差の絶対値が、故障判定閾値Ithfと比較される(ステップS23)。そして、目標電流値Isと電流検出部10によって検出される電流Ibとの差の絶対値が、故障判定閾値Ithf以下であれば(ステップS23でNO)、充電回路5や電流検出部10等が正常に動作していると考えられるから、再びステップS12へ移行して充電を継続する。一方、目標電流値Isと電流検出部10によって検出される電流Ibとの差の絶対値が、故障判定閾値Ithfより大きければ(ステップS23でYES)、充電回路5や電流検出部10等が正常に動作しておらず、何らかの故障が生じていると考えられるから、故障を検出して充電を終了し(ステップS24)、処理を終了する。
この場合、もし仮に、状態B,C,D、すなわちパンタグラフ102から整流器104、接続端子2を介して電池パック1への電力供給がされない状態において、故障検知部87によってステップS23の故障判定処理を実行すると、充電回路5が目標電流値Isの充電電流を二次電池4に流そうとしても実際には充電電流は流れないため、目標電流値Isと電流Ibとの差が増大して誤って故障を検出してしまうおそれがある。
しかしながら、図8に示す電池パック1aでは、ステップS21〜S12の処理により、状態A、すなわちパンタグラフ102から整流器104、接続端子2を介して電池パック1への電力供給が可能な状態であることを確認した後にステップS23の故障判定処理を実行するので、故障検出の確実性を向上させることができる。
本発明に係る電池パックや無停電電源装置等の電動車輌用電源装置、及びこの電動車輌用電源装置を備えた電動車両は、二次電池の電圧挙動により二次電池の充電可否を正確に判定することができるため、電動車輌用電源装置、及びこの電動車輌用電源装置を備えた電動車輌の信頼性向上に対して有用である。
本発明の第1の実施形態に係る電動車輌用電源装置の一例である電池パックを備えた電動車輌の概略構成を示すブロック図である。 図1に示す制御部の構成の一例を示すブロック図である。 図1に示す電動車輌の電源状態を説明するための説明図である。 図3に示す状態B,Cにおいて、二次電池が照明等の負荷へ電流を供給している状態から、状態Aに切り替わったときに、二次電池の充電を開始しようとした場合の端子電圧Vtの変化の一例を示すグラフである。 図3に示す状態B,Cにおいて、二次電池が照明等の負荷へ電流を供給している状態から、状態Dに切り替わったときに、二次電池の充電を開始しようとした場合の端子電圧Vtの変化の一例を示すグラフである。 図1に示す電池パックの動作の一例を示すフローチャートである。 図1に示す電池パックの動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る電池パックの構成の一例を示すブロック図である。 図8に示す制御部の構成の一例を示すブロック図である。 図8に示す電池パックの動作の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1,1a 電池パック
2,3 接続端子
4 二次電池
5 充電回路
6 電圧検出部
7 ダイオード
8,8a 制御部
9 タイマ
10 電流検出部
81 予備充電制御部
82 待機後電圧取得部
83 最大電圧取得部
84 充電可否判定部
85 判定再実行制御部
86,86a 充電制御部
87 故障検知部
88 寿命判定部
101 電動車輌
102 パンタグラフ
103 架空電車線
104 整流器
105 インバータ
106 負荷
Ib 電流
Is 目標電流値
SW スイッチング素子
V1,V2 電圧
Vt 端子電圧
tm タイマ値
ts 設定時間
α 予備充電時間
β 待機時間

Claims (7)

  1. 二次電池と、
    電動車輌から供給される電力の受電と前記二次電池からの放電電流の前記電動車輌への供給とを行うための接続端子と、
    前記二次電池の端子電圧を検出する電圧検出部と、
    前記接続端子によって受電される電力に基づいて、前記二次電池を充電する充電部と、
    予め設定された予備充電時間の間、前記充電部によって、前記二次電池を予備的に充電させる予備充電を行う予備充電制御部と、
    前記予備充電制御部による予備充電が終了してから予め設定された待機時間の間前記充電部による前記二次電池の充電を停止させた後、前記電圧検出部によって検出される前記二次電池の端子電圧を第1電圧として取得する待機後電圧取得部と、
    前記予備充電制御部による予備充電の開始から前記充電が停止している待機時間の終わりまでの間に前記電圧検出部によって検出される前記二次電池の端子電圧の最大値を、第2電圧として取得する最大電圧取得部と、
    前記第1電圧と前記第2電圧との差が予め設定された判定閾値に満たない場合、前記電動車輌からの電力供給がされない状態であると判定し、前記第1電圧と前記第2電圧との差が前記判定閾値を超える場合、前記電動車輌からの電力供給が可能な状態であると判定する充電可否判定部と
    を備えることを特徴とする電動車輌用電源装置。
  2. 前記二次電池に流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部によって検出される前記二次電池の放電電流が予め設定された放電判定閾値以下の場合に、前記予備充電制御部により前記予備充電を行わせ、前記待機後電圧取得部により前記第1電圧を取得させ、前記最大電圧取得部により前記第2電圧を取得させ、前記充電可否判定部により前記判定を行わせ、さらに当該充電可否判定部によって電動車輌からの電力供給が可能な状態であると判定されたとき、前記充電部によって前記二次電池を充電させる充電制御部とをさらに備えること
    を特徴とする請求項1記載の電動車輌用電源装置。
  3. 前記充電可否判定部によって電動車輌からの電力供給が可能な状態であると判定された場合において、前記充電部による前記二次電池の充電中に、前記充電部が充電電流として出力するべく設定された目標電流値と前記電流検出部によって検出される電流値との差が、予め設定された故障判定閾値を超える場合、故障を検知する故障検知部をさらに備えること
    を特徴とする請求項2記載の電動車輌用電源装置。
  4. 前記最大電圧取得部は、
    前記予備充電制御部による予備充電の終了直前に前記電圧検出部によって検出される前記二次電池の端子電圧を、前記第2電圧として取得すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動車輌用電源装置。
  5. 前記充電可否判定部によって前記電動車輌からの電力供給がされない状態であると判定された場合、予め設定された設定時間の経過後に、新たに前記予備充電制御部により前記予備充電を行わせ、前記待機後電圧取得部により前記第1電圧を取得させ、前記最大電圧取得部により前記第2電圧を取得させ、前記充電可否判定部により前記判定を行わせる判定再実行制御部をさらに備えること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電動車輌用電源装置。
  6. 前記第1電圧と前記第2電圧との差が、前記二次電池が寿命に達したことを検出するべく予め設定された寿命判定閾値を超える場合、前記二次電池の寿命が切れていると判定する寿命判定部をさらに備えること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電動車輌用電源装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電動車輌用電源装置と、
    前記接続端子を介して前記電動車輌用電源装置へ電力を供給する電力供給部と、
    前記電動車輌用電源装置から前記接続端子を介して供給される電力によって駆動される負荷と
    を備えることを特徴とする電動車輌。
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