JP2009048328A - 2線式伝送器 - Google Patents

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Abstract

【課題】2線式伝送器に関し、2線式伝送器の動作に支障を生じない範囲で、センサを含む物理量検出部へ供給する電力を増加することにより、物理量検出信号のS/N比を大きくして、物理量の測定精度を向上する2線式伝送器を提供すること。
【解決手段】物理量検出部により物理量を検出し、この物理量に対応した伝送電流が供給される2線式伝送器において、可変電圧を出力し、前記伝送電流の一部である余剰電流を検出して検出信号を出力する可変電圧出力部と、前記検出信号に基づいて前記可変電圧を変更する可変電圧設定信号を前記可変電圧出力部へ出力する可変電圧設定部と、前記可変電圧が入力されて、この入力電圧に基づいて前記物理量検出部へ電力を供給する定電圧出力部と、を備えたことを特徴とするもの。
【選択図】図1

Description

本発明は、2線式伝送器に関し、特に、物理量の測定精度を向上する2線式伝送器に関するものである。
特開平5−166093号公報
特許文献1に、以下と同様の構成および動作が開示されている。
2線式伝送器は、プロセス制御を行うプラント設備の一部を構成し、物理量(プロセス量)である流量、圧力または温度などを検出および演算して、コントローラに演算値を電流信号として伝送する。この2線式伝送器について、図4を用いて説明する。
図4において、2線式伝送器21は、可変レギュレータ23、定電圧回路24、信号処理回路25を備えている。
2線式伝送器21は、信号処理回路25で検出される物理量に対応した伝送電流Ioをコントローラへ伝送し、2線式伝送器21の内部で消費した電流を伝送電流Ioから差し引いた余剰電流I22を負荷22に流す。
直流電源20の正極(+)は、伝送線L1を介して2線式伝送器21の端子T1に接続され、負極(−)は、負荷抵抗11および伝送線L2を介して端子T2に接続される。
伝送電流Ioは、直流電源20の正極(+)から端子T1を介して2線式伝送器21の内部へ流れ、端子T2および負荷抵抗11を介して直流電源20の負極(−)へ流れる。
このとき、伝送電流Ioは、信号処理回路25で検出される物理量に対応した信号電圧Vs1および伝送電流Ioに比例する帰還電圧Vf1を入力した演算増幅器Q5並びにトランジスタQ3およびQ4により制御されて、信号電圧Vs1に対応した電流(例えば4mAから20mAの範囲)となる。
伝送電流Ioは、内部回路の消費電流I2と負荷22に流れる電流I22に分かれ、この電流I22は、伝送電流Ioから内部回路の消費電流I2を差し引いた電流(以下「余剰電流I22」という)である。余剰電流I22は、演算増幅器Q5の出力VC1に基づき負荷22のインピーダンスを変化させることにより制御される。
また、可変レギュレータ23には、トランジスタQ3のコレクタ電圧V2および帰還電圧Vf1が加えられて、帰還電圧Vf1に対応する電圧V3および電流I3を出力する。
出力電圧V3は、定電圧回路24に入力されて、定電圧回路24は、定電圧Vd1および電流Id1を出力する。定電圧Vd1および電流Id1は、センサ(図示しない)を含む信号処理回路25へ電力を供給する。
可変レギュレータ23において、帰還電圧Vf1(伝送電流Ioに比例)と出力電圧V3とは、逆関数の関係となる。さらに、出力電圧V3と出力電流I3は、逆関数の関係となる。このため、伝送電流Ioが増加すると、出力電圧V3が減少して、出力電流I3は増加する。
例えば、伝送電流Ioが4mAのとき、可変レギュレータ23の出力電圧V3は11V、出力電流I3は3.2mAとなる。このとき、負荷22に流れる余剰電流I22は、約0.8mAとなる。
また、伝送電流Ioが20mAのとき、可変レギュレータ23の出力電圧V3は7V、出力電流I3は5.1mAとなる。このとき、負荷22に流れる余剰電流I22は、約14.9mAとなる。
信号処理回路25に含まれるセンサに供給する電力を多くすれば、物理量検出信号の電圧は大きくなるとともに、物理量検出信号のS/N比(検出信号電圧対ノイズ電圧比)が大きくなり、物理量の測定精度が向上する。
このため、2線式伝送器21は、なるべく余剰電流I22を減少させ、この減少分を定電圧回路24の出力電流Id1として信号処理回路25に含まれるセンサへ流して、センサへの供給電流を増加させることが望ましい。
しかし、2線式伝送器21は、余剰電流I22を検出、監視していない。このため、可変レギュレータ23および定電圧回路24が、信号処理回路25に含まれるセンサへの供給電流を増加した場合、余剰電流I22が0mAになり、トランジスタQ3のコレクタ電圧V2が低下して、可変レギュレータ23、定電圧回路24および信号処理回路25などの内部回路が動作しなくなることがある。
本発明の目的は、2線式伝送器に関し、2線式伝送器の動作に支障を生じない範囲で、センサを含む物理量検出部へ供給する電力を増加することにより、物理量検出信号のS/N比を大きくして物理量の測定精度を向上する2線式伝送器を提供することである。
このような目的を達成するために、請求項1の発明は、
物理量検出部により物理量を検出し、この物理量に対応した伝送電流が供給される2線式伝送器において、
可変電圧を出力し、前記伝送電流の一部である余剰電流を検出して検出信号を出力する可変電圧出力部と、
前記検出信号に基づいて前記可変電圧を変更する可変電圧設定信号を前記可変電圧出力部へ出力する可変電圧設定部と、
前記可変電圧が入力されて、この入力電圧に基づいて前記物理量検出部へ電力を供給する定電圧出力部と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記可変電圧設定信号は、
前記検出信号に基づいて前記可変電圧を階段状に変更する、
ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記可変電圧設定信号は、
前記検出信号に比例して前記可変電圧を変更する、
ことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記可変電圧設定信号は、
前記検出信号に基づいて前記可変電圧を曲線状に変更する、
ことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、
前記可変電圧設定信号は、
前記検出信号に対応したデューティ比を有するパルス幅変調信号を平滑した信号により前記可変電圧を変更する、
ことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、
前記可変電圧設定信号は、
前記検出信号に対応したデジタル信号をDA変換した信号により前記可変電圧を変更する、
ことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明において、
前記検出信号は、
前記余剰電流に対応した電圧をAD変換する、
ことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明において、
前記検出信号は、
前記余剰電流に対応した電圧をVF変換する、
ことを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1から8のいずれか一項に記載の発明において、
前記可変電圧出力部は、
前記可変電圧を分圧した電圧と前記可変電圧設定信号の電圧とを等しい電圧値とするようにトランジスタを介して前記余剰電流を制御する演算増幅器を用いて前記可変電圧を出力する、
ことを特徴とする。
本発明によれば、2線式伝送器に関し、2線式伝送器の動作に支障を生じない範囲で、余剰電流の検出信号に基づいてセンサを含む物理量検出部へ供給する電力を増加することにより、物理量検出信号のS/N比を大きくして物理量の測定精度を向上する2線式伝送器を実現できる。
[第1の実施例]
図1は、本発明を適用した2線式伝送器のブロック図であり、これを用いて第1の実施例を説明する。
本発明の2線式伝送器100は、物理量(プロセス量)である流量、圧力または温度などを検出および演算して、コントローラ(図示しない)などに演算値を電流信号として伝送する。
本実施例は、余剰電流Irを検出して、この検出信号に基づいてセンサを含む物理量検出部へ供給する電力を変更するものである。
2線式伝送器100は、物理量検出部30、演算部40、可変電圧出力部50、可変電圧設定部60、定電圧出力部70、電流伝送部80および伝送電流制御部90を備えている。
2線式伝送器100の外部に設けられた直流電源110の正極端子(+)は、伝送線L100を介して2線式伝送器100の端子T100に接続され、負極端子(−)は、負荷抵抗Rs110および伝送線L101を介して端子T101に接続される。端子T100およびT101は、電流伝送部80に接続される。
つぎに、電流伝送部80の構成について説明する。
端子T100は、トランジスタQ80のエミッタ端子に接続され、トランジスタQ80のベース端子は、トランジスタQ82のコレクタ端子に接続される。
トランジスタQ82のエミッタ端子は、抵抗R83およびダイオードD80を介して伝送電流検出抵抗Rs80の一端に接続され、伝送電流検出抵抗Rs80の他端は、端子T101に接続される。
なお、ダイオードD80のカソード端子と伝送電流検出抵抗Rs80の一端との接続点の電圧は、共通電圧Vcomとする。
トランジスタQ80のコレクタ端子は、ダイオードD81のアノード端子に接続され、ダイオードD81のカソード端子は、可変電圧出力部50のトランジスタ(例えば、電界効果トランジスタ)Q50のドレイン端子に接続される。なお、D81のカソード端子と共通電圧Vcomとの間には、定電圧ダイオードおよびキャパシターが並列に接続される。
つぎに、伝送電流制御部90の構成について説明する。
演算部40の出力は、抵抗R90を介して演算増幅器A90の非反転入力端子(+)に接続され、演算増幅器A90の非反転入力端子(+)と共通電圧Vcomとの間に、キャパシターC90が接続される。なお、演算部40については後述する。
演算増幅器A90の出力端子は、抵抗R91を介して演算増幅器A91の反転入力端子(−)に接続されるとともに、演算増幅器A91の反転入力端子(−)は、抵抗R92を介して伝送電流検出抵抗Rs80と端子T101との接続点に接続される。
演算増幅器A91の出力端子は、抵抗R80および抵抗R81を介してトランジスタQ82のベース端子に接続される。
つぎに、演算部40および物理量検出部30の構成について説明する。
物理量検出部30は、センサ(図示しない)を含み、センサにより流量、圧力または温度などの物理量を検出して出力する。
演算部40は、物理量検出部30から出力される物理量検出信号を受け取り、物理量を演算する。
つぎに、可変電圧出力部50の構成について説明する。可変電圧出力部50は、余剰電流検出部51を備えている。
トランジスタQ50のドレイン端子は、抵抗R50の一端および定電圧出力部70の入力に接続される。トランジスタQ50のドレイン端子の電圧は、可変電圧出力部50の可変電圧V50である。
抵抗R50の他端は、抵抗R51の一端に接続され、抵抗R51の他端は、共通電圧Vcomに接続される。
抵抗R50と抵抗R51との接続点は、演算増幅器A50の反転入力端子(−)に接続され、演算増幅器A50の出力端子は、トランジスタQ50のゲート端子に接続される。トランジスタQ50のソース端子は、余剰電流検出部51を介して共通電圧Vcomに接続される。
余剰電流検出部51は、余剰電流検出抵抗Rs50およびAD変換部52を備えている。余剰電流検出抵抗Rs50の一端は、トランジスタQ50のソース端子に接続され、他端は共通電圧Vcomに接続される。
余剰電流検出抵抗Rs50とトランジスタQ50のソース端子との接続点は、AD変換部52の入力に接続される。AD変換部52の出力は、可変電圧設定部60の可変電圧設定制御部61の入力に接続される。
つぎに、可変電圧設定部60の構成について説明する。可変電圧設定部60は、可変電圧設定制御部61を備えている。
可変電圧設定制御部61の出力は、抵抗R62の一端に接続される。抵抗R62の他端は、演算増幅器A50の非反転入力端子(+)に接続されるとともに、抵抗R62の他端と共通電圧Vcomとの間にキャパシターC62が接続される。
可変電圧設定制御部61の電源端子は、定電圧出力部70の出力電圧V70に接続され、この基準電圧端子は、共通電圧Vcomに接続される。
つぎに、定電圧出力部70について説明する。定電圧出力部70の出力電圧V70は、物理量検出部30、演算部40および可変電圧設定制御部61の電源端子に接続され、これらの基準電圧端子は、共通電圧Vcomに接続される。
つぎに、2線式伝送器100の動作について説明する。
まず、物理量検出部30および演算部40の動作について説明する。
物理量検出部30および演算部40は、流量、圧力または温度などの物理量を検出して演算する。
例えば電磁流量計の場合、物理量検出部30は、測定流体に磁界を与え、電磁誘導により測定流体中に発生する起電力を検出する。この起電力は、測定流体の流速に対応しているため、演算部40は、物理量検出部30から出力された物理量検出信号を受け取り、流速および流量を演算する。
また、流量測定は、渦式流量測定であってもよい。物理量検出部30は、圧力伝送器の場合には圧力を検出し、温度伝送器の場合には温度を検出する。
つぎに、電流伝送部80および伝送電流制御部90の動作について説明する。
演算部40は、演算値に対応した信号を出力する。例えば、演算部40の出力は、演算流量値に対応したデューティ比を有するパルス幅変調信号である。
演算部40の出力は、抵抗R90とキャパシターC90から構成されるローパスフィルタにより高周波数信号成分を減衰され、平滑される。平滑された信号は、電圧フォロワを構成する演算増幅器A90を介して出力される。
演算増幅器A91の反転入力端子(−)には、演算増幅器A90の出力が抵抗R91を介して入力され、伝送電流検出抵抗Rs80と端子T101との接続点の電圧Vs80が抵抗R92を介して入力される。
演算増幅器A91の反転入力端子(−)の電圧が、ほぼ非反転入力端子(+)の電圧(共通電圧Vcom)に等しくなるように、演算増幅器A91の出力は、抵抗R80および抵抗R81を介してトランジスタQ82にベース電流を流す。
トランジスタQ82のベース電流により、トランジスタQ82のコレクタ電流(トランジスタQ80のベース電流)、トランジスタQ80のエミッタ電流およびコレクタ電流が流れる。
これにより、伝送電流Isが、直流電源110の正極端子(+)から端子T100を介して2線式伝送器100の内部に流入し、伝送電流検出抵抗Rs80、端子T101および負荷抵抗Rs110を介して直流電源110の負極端子(−)に流出する。
2線式伝送器100の内部は、直流電源110から、端子T100、T101間の電圧および伝送電流Isの供給を受けて動作する。
例えば、演算流量値が1時間あたり0立方メートルの場合、演算部40の出力信号のデューティ比は20%、伝送電流Isは4mAとなる。また、1時間あたり6立方メートルの場合、デューティ比は80%、伝送電流Isは20mAとなる。このように、2線式伝送器100は、直流電源110から演算値に対応した伝送電流Isの供給を受ける。
つぎに、可変電圧出力部50および定電圧出力部70の動作について説明する。
伝送電流Isは、トランジスタQ80のエミッタ、コレクタ端子およびダイオードD81を介して可変電圧出力部50に流れる。
可変電圧出力部50から出力される電流I50は、定電圧出力部70の入力へ流れ、定電圧出力部70、可変電圧設定部60、演算部40および物理量検出部30で消費される。
余剰電流Irは、トランジスタQ50のドレイン、ソース端子および余剰電流検出部51を介して共通電圧Vcomへ流れる。余剰電流Irは、伝送電流Isの一部であり、内部回路の消費電流I50を伝送電流Isから差し引いたものである。言い換えれば、余剰電流Irは、2線式伝送器100の内部回路の消費電流の余裕分(マージン)である。
可変電圧出力部50の演算増幅器A50の反転入力端子(−)に入力される電圧Vdivと、非反転入力端子(+)に入力される可変電圧設定信号V60の電圧とを等しくするように、演算増幅器A50の出力は、トランジスタQ50を介して余剰電流Irを制御する。
この制御により、可変電圧出力部50から出力される可変電圧V50は、下記式(1)で表すことができる。
Figure 2009048328
なお、電圧Vdivは、抵抗R50および抵抗R51により、可変電圧出力部50の可変電圧V50を分圧した電圧である。
定電圧出力部70へ入力される可変電圧V50、入力電流I50、出力電圧V70および出力電流I70の関係は、入出力電力の変換効率Tを用いて、下記式(2)で表すことができる。変換効率Tは、0から1の間の値である。なお、定電圧出力部70の出力電圧V70は一定電圧値である。
Figure 2009048328
定電圧出力部70は、可変電圧設定部60、演算部40および物理量検出部30へ、可変電圧出力部50の可変電圧V50に関連した電力(V70とI70との積)を供給する。
可変電圧出力部50の可変電圧V50は、可変電圧設定部60の可変電圧設定信号V60に関連し、可変電圧設定信号V60は、余剰電流検出部51の出力電圧V51および余剰電流Irに関連する。可変電圧設定部60は、余剰電流検出部51の出力電圧V51に対し任意の特性を有する可変電圧設定信号V60を出力する。
可変電圧出力部50の可変電圧V50と余剰電流Irとの関係について、図2を用いて説明する。
図2(a)において、余剰電流Irは、可変電圧出力部50の可変電圧V50と比例関係にある。図2(b)において、余剰電流Irの変化に対して、可変電圧出力部50の可変電圧V50は階段状に変化する。図2(c)において、余剰電流Irの変化に対して、可変電圧出力部50の可変電圧V50は曲線状に変化する。
まず、図2(a)の動作について説明する。伝送電流Isが4mAの場合、余剰電流Irは値IrA、および可変電圧出力部50の可変電圧V50は値V50Aとなる(A点)。
流量などの物理量が大きくなり、伝送電流Isが20mAになった場合、余剰電流Irが増加して、余剰電流Irは値IrB、および可変電圧出力部50の可変電圧V50は値V50Bとなる(B点)。
このとき、可変電圧出力部50の可変電圧V50が増加するため、式(2)より、定電圧出力部70の出力電流I70も増加する。定電圧出力部70の出力電流I70が増加するとともに、余剰電流Irは減少することにより、余剰電流Irは値IrC、および可変電圧出力部50の可変電圧V50は値V50Cとなる(C点)。
図2(c)の動作はつぎのようになる。伝送電流Isが4mAの場合、余剰電流Irは値IrG、および可変電圧出力部50の可変電圧V50は値V50Gとなる(G点)。
流量などの物理量が大きくなり、伝送電流Isが20mAになった場合、余剰電流Irが増加して、余剰電流Irは値IrH、および可変電圧出力部50の可変電圧V50は値V50Hとなる(H点)。
このとき、可変電圧出力部50の可変電圧V50が増加するため、式(2)より、定電圧出力部70の出力電流I70も増加するとともに、余剰電流Irは減少することにより、余剰電流Irは値IrI、および可変電圧出力部50の可変電圧V50は値V50Iとなる(I点)。
つぎに、図2(b)の動作について説明する。伝送電流Isが4mAの場合、余剰電流Irは値IrD、および可変電圧出力部50の可変電圧V50は値V50Dとなる(D点)。
流量などの物理量が大きくなり、伝送電流Isが20mAになった場合、余剰電流Irが増加して、余剰電流Irは値IrE、および可変電圧出力部50の可変電圧V50は値V50Eとなる(E点)。
このとき、可変電圧出力部50の可変電圧V50が増加するため、式(2)より、定電圧出力部70の出力電流I70も増加する。そして、定電圧出力部70の出力電流I70が増加するとともに、余剰電流Irは減少することにより、余剰電流Irは値IrF、および可変電圧出力部50の可変電圧V50は値V50Eとなる(F点)。
E点からF点に変化する間、可変電圧出力部50の可変電圧V50は、値V50Eと一定であるため、図2(a)と比較して、可変電圧出力部50の可変電圧V50の変動を抑えることができる。
さらに、可変電圧出力部50の余剰電流検出部51および可変電圧設定部60の動作を用いて、図2の動作を詳しく説明する。
余剰電流検出抵抗Rs50は、この抵抗に流れる余剰電流Irを検出し、この検出信号の電圧は余剰電流Irに比例する。AD変換部52は、この検出信号の電圧を受け取り、この電圧に対応したデジタル信号に変換し、可変電圧設定制御部61へデジタル信号を出力する。
可変電圧設定制御部61は、AD変換部52のデジタル信号出力に対応したデューティ比を有するパルス幅変調信号V61を出力する。
パルス幅変調信号V61は、抵抗R62とキャパシターC62から構成されるローパスフィルタにより高周波数信号成分を減衰され、平滑される。平滑された信号は、ほぼ直流化されていて、可変電圧設定部60の可変電圧設定信号V60として、演算増幅器A50の非反転入力端子(+)へ出力される。
例えば、図2(a)において、余剰電流Irが値IrA(A点)から値IrB(B点)に増加した場合、AD変換部52の出力V51のデジタル値が増加する。可変電圧設定制御部61は、このデジタル値の増加に比例して、パルス幅変調信号V61のデューティ比を増加させる。
同様に、図2(b)または(c)において、可変電圧設定制御部61は、AD変換部52の出力V51のデジタル値の増加に対し、階段状または曲線状にパルス幅変調信号V61のデューティ比を増加させる。なお、可変電圧設定制御部61は、図2(a)、(b)または(c)のいずれか一つの動作を任意に行うことができる。
パルス幅変調信号V61のデューティ比の増加とともに、可変電圧設定部60の可変電圧設定信号V60の直流電圧が増加する。そして、式(1)に表すように、可変電圧出力部50の可変電圧V50が増加して、値V50Bとなる。
図2(a)、(b)または(c)において、伝送電流Isが4mAから20mAに変化した場合、可変電圧出力部50の可変電圧V50は、値V50Aから値V50C、値V50Dから値V50Eまたは値V50Gから値V50Iへ増加するため、式(2)より、定電圧出力部70の出力電力も増加する。これにより、定電圧出力部70から物理量検出部30へ供給される電力が増加するため、物理量検出信号の電圧が増加し、S/N比が大きくなり物理量の測定精度が向上する。
また、例えば、センサが絶縁劣化などの故障を生じて、物理量検出部30の消費電力が増加して、2線式伝送器100が、供給電流不足により動作不良を生じる恐れがある。
しかし、このとき、図2(a)、(b)または(c)において、余剰電流Irは減少して可変電圧出力部50の可変電圧V50も減少するため、式(2)より、定電圧出力部70の出力電力も減少する。このため、2線式伝送器100が、供給電流不足により動作不良を生じることを防止できる。
本実施例によって、2線式伝送器に関し、2線式伝送器の動作に支障を生じない範囲で、余剰電流の検出出力に基づいてセンサを含む物理量検出部へ供給する電力を増加することにより、物理量検出信号のS/N比を大きくして物理量の測定精度を向上する2線式伝送器を実現できる。
[第2の実施例]
第2の実施例を、図3を用いて説明する。図3は、本発明を適用した2線式伝送器のブロック図の他の例であり、図1と同一のものは同一符号を付し説明を省略する。
本実施例と第1の実施例である図1との相違点は、可変電圧出力部55の余剰電流検出部56および可変電圧設定部65である。以下において、この相違点について説明する。
まず、余剰電流検出部56の構成について説明する。余剰電流検出部56は、余剰電流検出抵抗Rs50およびVF変換部(電圧信号−周波数信号変換)57を備えている。
余剰電流検出抵抗Rs50とトランジスタQ50のソース端子との接続点は、VF変換部57の入力に接続され、VF変換部57の出力は、可変電圧設定部65の可変電圧設定制御部66の入力に接続される。
つぎに、可変電圧設定部65の構成について説明する。可変電圧設定部65は、可変電圧設定制御部66およびDA変換部(デジタル信号−アナログ信号変換)67を備えている。
可変電圧設定制御部66の出力は、DA変換部67の入力に接続され、DA変換部67の可変電圧設定信号V67は、演算増幅器A50の非反転入力端子(+)に接続される。
可変電圧設定制御部66およびDA変換部67の電源端子は、定電圧出力部70の出力電圧V70に接続され、これらの基準電圧端子は、共通電圧Vcomに接続される。
つぎに、余剰電流検出部56および可変電圧設定部65の動作について説明する。
VF変換部57は、余剰電流検出抵抗Rs50に発生した検出信号を受け取り、この検出信号の電圧に対応した周波数信号に変換して、可変電圧設定制御部66へ出力する。
可変電圧設定制御部66は、VF変換部57の周波数信号出力に対応したデジタル値信号V66を出力する。
DA変換部67は、可変電圧設定制御部66のデジタル信号出力V66を受け取り、このデジタル信号出力V66を可変電圧設定信号V67にDA変換(デジタル信号−アナログ信号変換)し、演算増幅器A50の非反転入力端子(+)へ出力する。
例えば、図2(a)において、余剰電流Irが値IrA(A点)から値IrB(B点)に増加した場合、VF変換部57の出力V57の周波数値が増加する。この周波数値の増加に対応して、可変電圧設定制御部66は、出力信号V66のデジタル値を増加する。
これとともに、DA変換部67の可変電圧設定信号V67の電圧が増加する。そして、式(1)に表すように、可変電圧出力部55の可変電圧V50が増加して、値V50Bとなる。なお、DA変換部67の可変電圧設定信号V67は、式(1)の可変電圧設定信号V60に代入することができる。
本実施例によって、2線式伝送器に関し、第1の実施例と同様な2線式伝送器を実現できる。
なお、本発明は、前述の実施例に限定されることなく、その本質を逸脱しない範囲で、さらに多くの変更および変形を含むものである。
本発明を適用した2線式伝送器のブロック図である。 可変電圧出力部の出力電圧V50と余剰電流Irとの関係を表す図である。 本発明を適用した2線式伝送器のブロック図の他の例である。 背景技術における2線式伝送器のブロック図である。
符号の説明
30 物理量検出部
40 演算部
50 可変電圧出力部
51 余剰電流検出部
52 AD変換部
60 可変電圧設定部
61 可変電圧設定制御部
62 平滑部
70 定電圧出力部
80 電流伝送部
90 伝送電流制御部
100 2線式伝送器

Claims (9)

  1. 物理量検出部により物理量を検出し、この物理量に対応した伝送電流が供給される2線式伝送器において、
    可変電圧を出力し、前記伝送電流の一部である余剰電流を検出して検出信号を出力する可変電圧出力部と、
    前記検出信号に基づいて前記可変電圧を変更する可変電圧設定信号を前記可変電圧出力部へ出力する可変電圧設定部と、
    前記可変電圧が入力されて、この入力電圧に基づいて前記物理量検出部へ電力を供給する定電圧出力部と、
    を備えたことを特徴とする2線式伝送器。
  2. 前記可変電圧設定信号は、
    前記検出信号に基づいて前記可変電圧を階段状に変更する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の2線式伝送器。
  3. 前記可変電圧設定信号は、
    前記検出信号に比例して前記可変電圧を変更する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の2線式伝送器。
  4. 前記可変電圧設定信号は、
    前記検出信号に基づいて前記可変電圧を曲線状に変更する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の2線式伝送器。
  5. 前記可変電圧設定信号は、
    前記検出信号に対応したデューティ比を有するパルス幅変調信号を平滑した信号により前記可変電圧を変更する、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の2線式伝送器。
  6. 前記可変電圧設定信号は、
    前記検出信号に対応したデジタル信号をDA変換した信号により前記可変電圧を変更する、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の2線式伝送器。
  7. 前記検出信号は、
    前記余剰電流に対応した電圧をAD変換する、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の2線式伝送器。
  8. 前記検出信号は、
    前記余剰電流に対応した電圧をVF変換する、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の2線式伝送器。
  9. 前記可変電圧出力部は、
    前記可変電圧を分圧した電圧と前記可変電圧設定信号の電圧とを等しい電圧値とするようにトランジスタを介して前記余剰電流を制御する演算増幅器を用いて前記可変電圧を出力する、
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の2線式伝送器。
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