JP2009047904A - 無端状ベルトおよびその製造方法、画像形成装置用のベルト張架装置、画像形成装置用のプロセスカートリッジ並びに画像形成装置 - Google Patents

無端状ベルトおよびその製造方法、画像形成装置用のベルト張架装置、画像形成装置用のプロセスカートリッジ並びに画像形成装置 Download PDF

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尚志 村瀬
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Abstract

【課題】記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立することができる無端状ベルト、および色ズレ発生の防止および紙詰まり発生の防止を両立することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】樹脂部3に樹脂を含有すると共に、ゴムおよびエラストマーから選択される少なくとも1種を主成分として含有する粒子(ゴム粒子)3を外周表面に露出している状態で含有する無端状ベルト1、および上記無端状ベルト1を備える画像形成装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、無端状ベルトおよびその製造方法、画像形成装置用のベルト張架装置、画像形成装置用のプロセスカートリッジ並びに画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置としては、例えば、記録媒体を保持して画像形成ユニットの転写部を通過させて搬送する転写搬送ベルトを使用した画像形成装置がある。これは、画像形成ユニットの転写部で接触して回転するように転写搬送ベルトを複数のベルト支持ロール間に張架して配設したものであり、その転写搬送ベルトに吸着して保持した記録媒体を画像形成ユニットの転写部を通過させて搬送することにより、画像形成ユニットで形成されるトナー像を記録媒体に転写し、最後に定着させて画像を形成するものである。
画像形成装置の転写搬送ベルトには、機械特性に優れたポリイミドやポリアミドイミド等の樹脂ベルトを用いる方法(例えば、特許文献1参照)や、厚さ方向に弾力があり転写性に優れたエラストマーやゴム製のベルトを用いる方法(例えば、特許文献2参照)が知られている。
特開2003−55473号公報 特開平9−54506号公報
ここで、無端状ベルトを用いた画像形成装置においては、画像が形成される正規の位置からズレた位置に画像が形成される現象(以下、当該現象を「色ズレ」と称す)が問題となっており、特に複数色の画像を重ねて形成する多色画像形成装置の場合には、重ね合わされる複数色の画像同士の位置のズレは、最終的に形成される画像の精度の低下に繋がるため大きな問題であった。
また、無端状ベルトの表面と記録媒体との剥離性が悪化すると剥離すべき位置で剥離されず、紙詰まりを引き起こす問題もあった。
本発明の目的は、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立することができる無端状ベルト、および該無端状ベルトを容易に作製することができる無端状ベルトの製造方法を提供することにある。
また、周回駆動に対しても記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立することができるベルト張架装置、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立することができる無端状ベルトの取り扱いが容易なプロセスカートリッジ、および色ズレ発生の防止および紙詰まり発生の防止を両立することができる画像形成装置を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により達成される。
すなわち請求項1に係る発明は、樹脂を含有すると共に、ゴムおよびエラストマーから選択される少なくとも1種を主成分として含有する粒子を外周表面に露出している状態で含有する無端状ベルトである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の構成において、10点について測定した静摩擦係数の差が0.45以下である無端状ベルトである。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の構成において、10点について測定した静摩擦係数の差が0.30以下である無端状ベルトである。
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の構成において、10点について測定した静摩擦係数の差が0.20以下である無端状ベルトである。
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の粒子の体積平均粒径が1μm以上20μm以下である無端状ベルトである。
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の粒子の体積平均粒径が2μm以上15μm以下である無端状ベルトである。
請求項7に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の粒子の体積平均粒径が2μm以上10μm以下である無端状ベルトである。
請求項8に係る発明は、樹脂前駆体を含有すると共に、ゴムおよびエラストマーから選択される少なくとも1種を主成分として含有する粒子を含有しない第1の塗布液を円筒状芯体の外周表面に塗布する第1の塗布工程と、該第1の塗布工程によって形成された塗布層を乾燥し、第1の乾燥膜を形成する第1の乾燥工程と、樹脂前駆体を含有すると共に、ゴムおよびエラストマーから選択される少なくとも1種を主成分として含有する粒子を含有する第2の塗布液を前記第1の乾燥膜の外周表面に塗布する第2の塗布工程と、該第2の塗布工程によって形成された塗布層を乾燥し、前記第1の乾燥膜の表面に第2の乾燥膜を形成する第2の乾燥工程と、を少なくとも有する無端状ベルトの製造方法である。
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の第2の塗布液における樹脂前駆体100質量部に対する前記粒子の含有量が5質量部以上25質量部以下である無端状ベルトの製造方法である。
請求項10に係る発明は、請求項8に記載の第2の塗布液における樹脂前駆体100質量部に対する前記粒子の含有量が7質量部以上20質量部以下である無端状ベルトの製造方法である。
請求項11に係る発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の無端状ベルトと、前記無端状ベルトを内周面側から回転可能に張架する複数の張架部材と、を備える画像形成装置用のベルト張架装置である。
請求項12に係る発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の無端状ベルトを備える画像形成装置用のプロセスカートリッジである。
請求項13に係る発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の無端状ベルトを備える画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、含有する粒子の材料およびその粒子を含有する状態を考慮しない場合に比べて、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立することができる。
請求項2に係る発明によれば、静摩擦係数の差を考慮しない場合に比べて、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立することができる。
請求項3に係る発明によれば、静摩擦係数の差を考慮しない場合に比べて、記録媒体とのより良好な密着性および剥離性を両立することができる。
請求項4に係る発明によれば、静摩擦係数の差を考慮しない場合に比べて、記録媒体とのより良好な密着性および剥離性を両立することができる。
請求項5に係る発明によれば、粒子の粒径を考慮しない場合に比べて、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立することができると共に、ベルトとしての強度を良好に保持することができる。
請求項6に係る発明によれば、粒子の粒径を考慮しない場合に比べて、記録媒体とのより良好な密着性および剥離性を両立することができると共に、ベルトとしての強度をより良好に保持することができる。
請求項7に係る発明によれば、粒子の粒径を考慮しない場合に比べて、記録媒体とのより良好な密着性および剥離性を両立することができると共に、ベルトとしての強度をより良好に保持することができる。
請求項8に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立した無端状ベルトを容易に作製することができる。
請求項9に係る発明によれば、第2の塗布液における粒子の含有量を考慮しない場合に比べて、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立し且つベルトとしての強度を良好に保持した無端状ベルトを容易に作製することができる。
請求項10に係る発明によれば、第2の塗布液における粒子の含有量を考慮しない場合に比べて、記録媒体とのより良好な密着性および剥離性を両立し且つベルトとしての強度をより良好に保持した無端状ベルトを容易に作製することができる。
請求項11に係る発明によれば、含有する粒子の材料およびその粒子を含有する状態を考慮しない場合に比べて、周回駆動に対しても記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立することができる。
請求項12に係る発明によれば、含有する粒子の材料およびその粒子を含有する状態を考慮しない場合に比べて、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立した無端状ベルトの取り扱いをより容易に行うことができる。
請求項13に係る発明によれば、含有する粒子の材料およびその粒子を含有する状態を考慮しない場合に比べて、色ズレ発生の防止および紙詰まり発生の防止を両立することができる。
<無端状ベルト>
以下、第1の実施形態に係る無端状ベルトについて、図面を参照して詳述する。図1は、第1の実施形態に係る無端状ベルトを厚み方向に切断した断面図である。
図1に示す第1の実施形態に係る無端状ベルト1は、樹脂を含有してなる樹脂部3と、ゴムおよびエラストマーから選択される少なくとも1種を主成分として含有する粒子(以下、単に「ゴム粒子」と称すことがある)2と、を有してなり、前記ゴム粒子2が外周表面(図1においては上方向)に露出していることを要する。
上記第1の実施形態に係る無端状ベルト1は、10点について測定した静摩擦係数の差が0.45以下であることが好ましく、更には0.3以下であることがより好ましく、0.2以下であることが特に好ましい。静摩擦係数の差が上記の範囲内であるということは、面方向(厚さ方向と直角に交差する方向)における分散性が良好であることを表し、即ち無端状ベルト1の外周表面に露出しているゴム粒子2が偏りなく良好に分散していることを示す。
ここで、上記静摩擦係数の差は、無端状ベルト1の軸方向の両端部から5cm内側の位置において、無端状ベルトの周方向に対して等間隔に5箇所を10点(軸方向に2箇所×周方向に5箇所)について以下の方法により摩擦係数を測定し、その最大値と最小値との差を求めることによって算出することができる。
尚、静摩擦係数の測定は、まず無端状ベルト1の内側に後述する測定装置を設置可能な大きさの平板を設置し、測定装置として新東科学株式会社製の商品名:HEIDON トライボギアアミューズTYPE94iIIを用い、測定条件を、荷重部分の重さ(スライダー)40g、温度22℃、湿度55%にし、無端状ベルト1上に測定装置を載せることにより行う。
本明細書に記載の上記静摩擦係数の差は、上記の方法により算出したものである。
上記静摩擦係数の差は、例えば、後述の第2の塗布液を用いる製造方法によって無端状ベルト1を製造する場合であれば、該第2の塗布液の攪拌の程度によって制御することができ、また、後述するゴム粒子の含有量によって制御することができる。
以下、第1の実施形態に係る無端状ベルト1について詳述するにあたり、まず無端状ベルト1を構成するゴム粒子2および樹脂部3について説明する。
−ゴム粒子−
第1の実施形態に係る無端状ベルト1には、ゴムおよびエラストマーから選択される少なくとも1種を主成分として含有する粒子(ゴム粒子)2を含有することを要する。尚、上記「主成分」とは、ゴムおよびエラストマーから選択される少なくとも1種を80質量%以上含有することを意味する。
上記ゴム粒子2は、その体積平均粒径が1μm以上20μm以下であることが好ましく、更には2μm以上15μm以下であることより好ましく、2μm以上10μm以下であること特に好ましい。
尚、上記体積平均粒径は、ゴム粒子2をメチルエチルケトン中に分散させ、マイクロトラック粒度分布測定装置(製品名:MT3300EXII、日機装株式会社製、測定方式:レーザー回折・散乱法)によって測定することができる。本明細書に記載の上記体積平均粒径は、上記の方法により測定したものである。
また、上記ゴム粒子2は、無端状ベルト作製の際にゴム粒子2自体が分解することがなければ特に問題はないが、10℃以上250℃以下の範囲においてゴム弾性を示すことが好ましい。
尚、「ゴム弾性を示す」とは、上記ゴム粒子2が、100Paの外力印加により変形させても元の形状に復元することを意味する。
上記ゴム粒子2に用いるゴムおよびエラストマーの具体例としては、例えば、シリコーンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、ウレタンゴムなどが挙げられる。これらの中でも、耐熱性の観点からシリコーンゴムがより好ましい。
上記ゴム粒子2は、上記ゴムおよびエラストマーの中から1種のみを用いて形成してもよいし、2種以上を併用して形成してもよい。
また、上記ゴム粒子2には、ゴムおよびエラストマー以外のその他の材料を添加したり、その他の材料で被覆してもよい。
−樹脂部−
次いで、第1の実施形態に係る無端状ベルト1における、樹脂を含有してなる樹脂部3について説明する。
樹脂部3に用いる樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができ、これらの中でも、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂が特に好ましい。尚、樹脂部3においては、これらの樹脂の中から1種のみを用いて形成してもよいし、2種以上を併用して形成してもよい。
(ポリイミド樹脂)
前記ポリイミド樹脂は、ポリイミド前駆体を加熱によってイミド化反応させることにより得ることができる。前記ポリイミド前駆体は、一般的に、等モルのテトラカルボン酸二無水物或いはその誘導体と、ジアミンと、を溶媒中で重合反応させてポリアミド酸溶液として得られる。
前記テトラカルボン酸二無水物としては特に制限はなく、具体的には、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
一方、前記ジアミンの具体例としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル4,4’−ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、2,4−ビス(β−アミノ第三ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ−第三ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノフェニル)ベンゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノ−ベンチル)ベンゼン、1−イソプロピル−2,4−m−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、ジ(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス−3−アミノプロボキシエタン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,17−ジアミノエイコサデカン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,10−ジアミノ−1,10−ジメチルデカン、12−ジアミノオクタデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン、HN(CHO(CHO(CH)NH、HN(CHS(CHNH、HN(CHN(CH(CHNH等が挙げられる。
前記テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを重合反応させる際の溶媒としては、溶解性等の点より極性溶媒が好適に挙げられる。極性溶媒としては、N,N−ジアルキルアミド類が好ましく、具体的には、これの低分子量のものであるN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等が挙げられる。これらは単数または複数併用することができる。
ポリイミド樹脂の数平均分子量は、10,000以上45,000以下とすることが好ましい。なお、ポリイミド樹脂の数平均分子量は、樹脂合成時にサンプリングして、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により、標準ポリエチレンの検量線を用いて測定し、目的の数平均分子量になるまで合成を継続することにより上記範囲に管理される。尚、以下に登場する樹脂の数平均分子量の測定方法や調整方法については上記の方法を用いることができ、以下においてはその説明を省略する。
(ポリアミドイミド樹脂)
前記ポリアミドイミド樹脂の作製には、一般に酸無水物基を有する3価のカルボン酸成分と、イソシアネートまたはジアミンを使用することができる。前記3価のカルボン酸成分としては、トリメリット酸無水物が好ましい。また、該トリメリット酸無水物と、その他のイソシアネート基またはアミノ基と反応する酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体を併用することができる。好ましい構造としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2009047904

ここで、Rは水素、炭素数1以上10以下のアルキル基、フェニル基を示し、Xは−CH−、−CO−、−SO−、または−O−を示す。
イソシアネートまたはジアミンと、トリカルボン酸成分との配合割合は、該酸成分のカルボキシル基および酸無水物基の総数に対するイソシアネート基またはアミノ基の総数比が、0.6以上1.4以下となるようにすることが好ましく、0.7以上1.3以下となるようにすることがより好ましく、0.8以上1.2以下となるようにすることが特に好ましい。
上記ポリアミドイミド樹脂は、イソシアネートを用いる場合、例えば次の製造法で得ることができる。
(1) イソシアネート成分とトリカルボン酸成分とを一度に使用し、反応させてポリアミドイミド樹脂を得る方法。
(2) イソシアネート成分の過剰量と酸成分を反応させて末端にイソシアネート基を有するアミドイミドオリゴマーを合成した後、トリカルボン酸成分を追加し反応させてポリアミドイミド樹脂を得る方法。
(3) トリカルボン酸成分の過剰量とイソシアネート成分を反応させて末端にカルボン酸または酸無水物基を有するアミドイミドオリゴマーを合成した後、該酸成分とイソシアネート成分を追加し反応させてポリアミドイミド樹脂を得る方法。
アミンを用いる場合も上記に示したイソシアネートを用いた製造法を適用して得ることができるが、その他にアミンと、酸成分として三塩基酸無水物モノクロライドとを反応させることにより得ることもできる。用いる溶媒についても、前述のポリイミド樹脂で説明したものを好適に用いることができる。
このようにして得られたポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は、10,000以上45,000以下とすることが好ましい。
(導電剤)
また、図1に示す第1の実施形態に係る無端状ベルト1を、搬送装置における転写搬送ベルト等に用いる場合には、半導電性(ここで「半導電性」とは体積抵抗率が10Ω・cm以上1013Ω・cm以下を意味する)とすることが好ましい。また、無端状ベルト1を転写搬送ベルト等に用いる場合には、1×10Ω/□〜1×1014Ω/□の範囲に表面抵抗率を、1×10〜1×1013Ωcmの範囲に体積抵抗率を制御することが好ましい。
そのため、導電剤として、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、ニッケル、銅合金などの金属または合金、酸化スズ、酸化亜鉛、チタン酸カリウム、酸化スズ−酸化インジウムまたは酸化スズ−酸化アンチモン複合酸化物などの金属酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリサルフォン、ポリアセチレンなどの導電性ポリマーなどを添加することが好ましい(ここで、該ポリマーにおける「導電性」とは体積抵抗率が10Ω・cm未満を意味する)。これら導電剤は、単独または2種以上を併用して使用することができる。
尚、上記表面抵抗率および体積抵抗率は、(株)ダイヤインスツルメント製ハイレスタUPMCP−450型URプローブを用いて、22℃、55%RHの環境下で、JIS−K6911に従い測定することができる。
導電剤の添加量には特に制限はないが、例えば導電剤がカーボンブラックの場合、単体としては樹脂部3における全樹脂100質量部に対して5質量部以上60質量部以下であることが好ましい。
−無端状ベルトの製造方法−
次いで、第1の実施形態に係る無端状ベルト1の製造方法について説明する。製造方法は特に限定されるわけではないが、例えば、以下の製造方法を挙げることができる。
[A] 前記樹脂の前駆体を含有し、且つ前記ゴム粒子2を含有しない第1の塗布液を円筒状芯体の外周表面に塗布する第1の塗布工程と、該第1の塗布工程によって形成された塗布層を乾燥し、第1の乾燥膜を形成する第1の乾燥工程と、前記樹脂の前駆体を含有すると共に前記ゴム粒子2を含有する第2の塗布液を前記第1の乾燥膜の外周表面に塗布する第2の塗布工程と、該第2の塗布工程によって形成された塗布層を乾燥し、前記第1の乾燥膜の表面に第2の乾燥膜を形成する第2の乾燥工程と、を少なくとも有する無端状ベルトの製造方法、を挙げることができる。
(1)第1の塗布工程
上記第1の塗布液には、樹脂の前駆体(例えば、前述の樹脂部3の説明において列挙した樹脂の材料)を含有し、更に無端状ベルト1を半導電性とする場合には導電剤を添加することができる。また、溶媒も、前述の溶媒を好適に用いることができる。
尚、上記第1の塗布液における樹脂の前駆体の固形分濃度は、5質量%以上50質量%以下であることが好ましく、更には10質量%以上30質量%以下であることがより好ましい。
第1の塗布液を塗布する円筒状芯体としては、例えば、アルミニウムやステンレスが好ましく用いられ、特にステンレスを用いることが好ましい。また、形成された無端状ベルト1の円筒状芯体表面からの剥離を良好に行うため、円筒状芯体の表面には離型性が付与されていることが好ましい。離型性を付与するためには、円筒状芯体表面をクロムやニッケルでメッキしたり、フッ素系樹脂やシリコーン樹脂で表面を被覆したり、あるいは表面に離型剤を塗布することが有効である。尚、後述の[B]の製造方法においても、上記の円筒状芯体を好適に用いることができる。
円筒状芯体の外周表面に第1の塗布液を塗布する方法としては、例えば、回転する円筒状芯体にノズルから塗布液を吐出させながら回転軸方向にノズルを移動させ、円筒状芯体の外周面に塗布液を塗布する方法、該方法においてノズルから塗布液を吐出しながらブレードを押し当てる方法(フローコート法)、円筒状芯体を塗布液に浸漬して引き上げる浸漬塗布法、円筒状芯体を塗布液に浸漬して該円筒状芯体より大きいリングを通して引き上げるリングフロート法、塗布液を円筒状芯体内周面に軸方向に流し込む方法等の、公知の方法から選択することができる。特に上記[A]の方法においては、塗布方法としてリングフロート法、フローコート法を用いることが好ましい。
尚、第1の塗布液は、乾燥膜厚(第1の塗布液によって形成された塗布層のみを乾燥・焼成した場合に形成される膜の膜厚)が20μm以上50μm以下となるよう塗布することが好ましい。
(2)第1の乾燥工程
第1の塗布工程によって円筒状芯体の外周表面に形成された塗布層を、円筒状芯体を回転させながら加熱乾燥し、溶媒を蒸発させて第1の乾燥膜を形成する。加熱乾燥を行う手段としては、乾燥炉内で円筒状芯体の軸方向から熱風を供給する方法、円筒状芯体内面に熱風を供給する方法、円筒状芯体内部に発熱体を設置する方法等の公知の方法が挙げられる。
尚、例えば、第1の塗布液に用いる樹脂前駆体としてポリイミド樹脂前駆体のみを用いる場合であれば、第1の乾燥工程における乾燥条件は100℃以上200℃以下の温度範囲で15分間以上50分間以下とすることが好ましく、115℃以上190℃以下の温度範囲で15分間以上50分間以下とすることがより好ましい。
また、例えば、ポリアミドイミド樹脂前駆体のみを用いる場合であれば、第1の乾燥工程における乾燥条件は100℃以上200℃以下の温度範囲で15分間以上50分間以下とすることが好ましく、115℃以上190℃以下の温度範囲で15分間以上50分間以下とすることがより好ましい。
(3)第2の塗布工程
上記第2の塗布液には、樹脂の前駆体を含有すると共に前記ゴム粒子2を含有する。更に無端状ベルト1を半導電性とする場合には導電剤を添加することができる。また、溶媒も前述の溶媒を好適に用いることができる。
尚、上記第2の塗布液における樹脂の前駆体の固形分濃度は、ゴム粒子2を無端状ベルト1の外周表面に良好に露出させる観点から、5質量%以上50質量%以下であることが好ましく、更には10質量%以上30質量%以下であることがより好ましい。
また、上記第2の塗布液における樹脂前駆体100質量部に対する前記ゴム粒子の含有量は5質量部以上25質量部以下であることが好ましく、更には7質量部以上20質量部以下であることがより好ましい。
前記第1の乾燥膜の外周表面に第2の塗布液を塗布する方法としては、前記第1の塗布工程において列挙した塗布方法が挙げられ、特にフローコート法、リングフロート法を用いることが好ましい。
尚、第2の塗布液は、乾燥膜厚(第2の塗布液によって形成された塗布層のみを乾燥・焼成した場合に形成される膜の膜厚)が30μm以上60μm以下となるよう塗布することが好ましい。
(4)第2の乾燥工程
第2の塗布工程によって第1の乾燥膜の外周表面に形成された塗布層を、円筒状芯体を回転させながら加熱乾燥し、溶媒を蒸発させて第2の乾燥膜を形成する。加熱乾燥を行う手段としては、前記第1の乾燥工程において列挙した手段が挙げられる。
尚、例えば、第2の塗布液に用いる樹脂前駆体としてポリイミド樹脂前駆体のみを用いる場合であれば、第2の乾燥工程における乾燥条件は100℃以上200℃以下の温度範囲で15分間以上50分間以下とすることが好ましく、115℃以上190℃以下の温度範囲で15分間以上50分間以下とすることがより好ましい。
また、例えば、ポリアミドイミド樹脂前駆体のみを用いる場合であれば、第2の乾燥工程における乾燥条件は100℃以上200℃以下の温度範囲で15分間以上50分間以下とすることが好ましく、115℃以上190℃以下の温度範囲で15分間以上50分間以下とすることがより好ましい。
(5)焼成工程
上記のようにして第1の乾燥膜および第2の乾燥膜を形成した後、第1および第2の乾燥工程より更に高い温度で加熱する焼成工程を行う。例えば、樹脂前駆体としてポリイミド樹脂前駆体を用いる場合であれば、更に高い温度で加熱することによりイミド転化を生じさせ、また例えば、ポリアミドイミド樹脂前駆体を用いる場合であれば、更に高い温度で加熱することにより更に溶媒を蒸発させ、前記第1の実施形態に係る無端状ベルト1が形成される。
焼成工程において加熱乾燥を行う手段としては、乾燥膜の表面に熱風を当てて加熱する方法、前記円筒状芯体の内面から加熱する方法等の公知の方法が挙げられる。尚、例えば、樹脂前駆体としてポリイミド樹脂前駆体のみを用いる場合であれば、焼成工程における加熱条件は220℃以上400℃以下の温度範囲で20分間以上60分間以下とすることが好ましい。
また、例えば、ポリアミドイミド樹脂前駆体のみを用いる場合であれば、焼成工程における加熱条件は220℃以上300℃以下の温度範囲で20分間以上60分間以下とすることが好ましい。
但し、焼成工程における加熱温度は、用いるゴム粒子2のゴム弾性保持温度範囲の上限値以下であることが好ましい。
上記[A]の方法では、第1の乾燥膜と第2の乾燥膜とを別々に形成しているが、焼成工程を経ていない状態で積層しその上で焼成工程を行っているため、無端状ベルト1は2層に分離していない状態のものが得られる。
また、上記[A]の方法以外にも、[B]内周面側から加熱する方法等によっても製造することができる。
具体的には、前記樹脂の前駆体を含有すると共に前記ゴム粒子2を含有する塗布液を円筒状芯体の外周表面に塗布する塗布工程と、該塗布工程によって形成された塗布層を、内周面側から加熱し(即ち、外周面側からは加熱を行わない状態で)乾燥および焼成を行う乾燥・焼成工程と、を少なくとも有する無端状ベルトの製造方法が挙げられる。
[B]内周面側から加熱する方法
(1)塗布工程
上記[B]の方法に用いる塗布液は、樹脂の前駆体を含有すると共に前記ゴム粒子2を含有する。更に無端状ベルト1を半導電性とする場合には導電剤を添加することができる。また、溶媒も前述の溶媒を好適に用いることができる。
円筒状芯体の外周表面に上記塗布液を塗布する方法としては、前記[A]の方法において説明した第1の塗布液の塗布方法を用いることができ、好ましい塗布方法も前述の通りである。
(2)乾燥工程
上記塗布工程によって円筒状芯体の外周表面に形成された塗布層を、円筒状芯体を回転させながら、内周面側から加熱し(即ち、外周面側からは加熱を行わない状態で)乾燥し、溶媒を蒸発させて乾燥膜を形成する。内周面側から加熱することにより、ゴム粒子2が外周表面側に移動し、ゴム粒子2を無端状ベルト1の外周表面に良好に露出させることができる。
内周面側から加熱を行う手段としては、円筒状芯体の内部に熱風を通す方法、円筒状芯体内部に発熱体を配置する方法等の公知の方法が挙げられる。
(3)焼成工程
上記のようにして乾燥膜を形成した後、上記乾燥工程より更に高い温度で加熱する焼成工程を行う。尚、前記乾燥工程に続き焼成工程においても、内周面側から加熱し(即ち、外周面側からは加熱を行わない状態で)焼成を進行させる。
例えば、樹脂前駆体としてポリイミド樹脂前駆体を用いる場合であれば、更に高い温度で加熱することによりイミド転化を生じさせ、また例えば、ポリアミドイミド樹脂前駆体を用いる場合であれば、更に高い温度で加熱することにより更に溶媒を蒸発させ、前記第1の実施形態に係る無端状ベルト1が形成される。
焼成工程において、内周面側から加熱を行う手段としては、円筒状芯体の内部に熱風を通す方法、円筒状芯体内部に発熱体を配置する方法等の公知の方法が挙げられる。
尚、樹脂前駆体としてポリイミド樹脂前駆体のみを用いる場合およびポリアミドイミド樹脂前駆体のみを用いる場合における焼成工程の好ましい加熱条件は、前記[A]の方法において説明した通りである。
上記[A]および[B]等の方法により得られる、上記第1の実施形態に係る無端状ベルト1の厚さ(平均厚さ)は0.02mm以上0.2mm以下であることが好ましい。
また、第1の実施形態に係る無端状ベルト本体1の製造方法は上記方法に限定されるものではなく、他の公知の方法によって形成することもでき、形成される無端状ベルト1は環状(無端状)であればつなぎ目を有していてもよい。
<画像形成装置>
次いで、図面を参照し、第2の実施形態に係る画像形成装置について説明する。尚、第2の実施形態に係る画像形成装置は、前記第1の実施形態に係る無端状ベルトを転写搬送ベルトとして用いた画像形成装置である。
図2は、前記第1の実施形態に係る無端状ベルトを用紙搬送ベルトとして備えた、第2の実施形態に係る画像形成装置を示す概略図である。
図2に示す第2の実施形態に係る画像形成装置において、ユニットY、M、C、BKは、矢印の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転可能に、それぞれ感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKが備えられる。感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKの周囲には、帯電ロール202Y、202M、202C、202BKと、露光器203Y、203M、203C、203BKと、各色現像装置(イエロー現像装置204Y、マゼンタ現像装置204M、シアン現像装置204C、ブラック現像装置204BK)と、感光体ドラム清掃部材205Y、205M、205C、205BKとがそれぞれ配置されている。
ユニットY、M、C、BKは、転写搬送ベルト206に対して4つ並列に、ユニットBK、C、M、Yの順に配置されているが、ユニットBK、Y、C、Mの順等、画像形成方法に合わせて適当な順序を設定することができる。
転写搬送ベルト206は、ベルト支持ロール210、211、212、213によって内面側から張架され、ベルト張架装置220を形成している。該転写搬送ベルト206は、矢印の反時計方向に感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKと同じ周速度をもって回転可能になっており、ベルト支持ロール212、213の中間に位置するその一部が感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKとそれぞれ接するように配置されている。転写搬送ベルト206は、ベルト用清掃部材214が備えられている。
転写ロール207Y、207M、207C、207BKは、転写搬送ベルト206の内側であって、転写搬送ベルト206と感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKとが接している部分に対向する位置にそれぞれ配置され、感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKと、転写搬送ベルト206を介してトナー画像を用紙(記録媒体)216に転写する転写領域を形成している。転写ロール207Y、207M、207C、207BKは、図2に示すとおり、感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKの直下に配置していても、直下からずれた位置に配置してもよい。
定着装置209は、転写搬送ベルト206と感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKとのそれぞれの転写領域を通過した後に搬送できるように配置されている。
転写搬送ロール208により、用紙216は転写搬送ベルト206に搬送される。
図2に示す第2の実施形態に係る画像形成装置において、ユニットBKにおいては、感光体ドラム201BKを回転駆動させる。これと連動して帯電ロール202BKが駆動し、感光体ドラム201BKの表面を所定の極性・電位に帯電させる。表面が帯電された感光体ドラム201BKは、次に、露光器203BKによって像様に露光され、その表面に静電潜像が形成される。
続いて該静電潜像は、ブラック現像装置204BKによって現像される。すると、感光体ドラム201BKの表面にトナー画像が形成される。なお、このときの現像剤は一成分系のものでもよいし二成分系のものでもよい。
このトナー画像は、感光体ドラム201BKと転写搬送ベルト206との転写領域を通過し、用紙216が静電的に転写搬送ベルト206に吸着して転写領域まで搬送され、転写ロール207BKから印加される転写バイアスによって形成される電界により、用紙216の表面に順次転写される。
この後、感光体ドラム201BK上に残存するトナーは、感光体ドラム清掃部材205BKによって清掃・除去される。そして、感光体ドラム201BKは、次の画像転写に供される。
以上の画像転写は、ユニットC、MおよびYでも上記の方法によって行われる。
転写ロール207BK、207C、207Mおよび207Yによってトナー画像を転写された用紙216は、さらに定着装置209に搬送され、定着が行われる。
以上により用紙上に所望の画像が形成される。
尚、前記第1の実施形態に係る無端状ベルトを用いた画像形成装置の態様としては、上記に示した第2の実施形態に係る画像形成装置には限られず、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常の単色画像形成装置や、感光体ドラム等の像保持体上に保持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返す多色画像形成装置、各色毎の現像装置を備えた複数の像保持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型多色画像形成装置等であってもよい。
また、第1の実施形態に係る無端状ベルトは、該無端状ベルトを備えたプロセスカートリッジの形態で、画像形成装置に組み込まれてもよい。
更に、第1の実施形態に係る無端状ベルトの用途は、転写搬送ベルトには限られず、例えば中間転写ベルト、感光体ベルト、帯電ベルト、現像ベルト、定着ベルト等にも用い得る。
ここで、上記第1の実施形態に係る無端状ベルトについて、実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]
(無端状ベルトの作製)
N−メチルピロリドンに溶解されているポリアミドイミドワニス(東洋紡社製バイロマックス16NN、固形分18質量%)に、ポリアミドイミド固形分100質量部に対しカーボンブラック(SPECIAL BLACK 4、Degussa社製)22質量部を添加し、遠心混合機(キーエンス社製)で30分間攪拌混合を行い、カーボンブラックを混合したポリアミドイミドワニス(第1の塗布液)を得た。
次いで、円筒状芯体を準備した。アルミニウム製の芯体(径φ168mm、中空構造、厚さ4mm)の表面にブラスト処理を施して表面粗さRaを0.5μmに粗面化し、粗面化された表面にシリコーン樹脂からなる離型剤(信越化学社製、SEPA−COAT)を塗布し焼成処理を施して、表面に離型層を有する円筒状芯体を準備した。
前記ポリアミドイミドワニス(第1の塗布液)を、膜厚が100μmとなるように、フローコーティング方式によって前記円筒状芯体の外周表面に塗布した。その後、円筒状芯体の温度が120℃となるように円筒状芯体を加熱して20分間保持し、ポリアミドイミドワニス(第1の塗布液)の塗布層を乾燥させ、ポリアミドイミド乾燥膜(第1の乾燥膜)を形成した。
次に、ゴム粒子として以下のゴム粒子を準備した。
シリコーンゴムパウダー[信越シリコーン製:KMP−594、体積平均粒径5μm、真比重0.97、含水率0.1質量%、ゴム弾性保持温度範囲−50℃以上250℃以下]
N−メチルピロリドンに溶解されているポリアミドイミドワニス(東洋紡社製バイロマックス16NN、固形分18質量%)に、ポリアミドイミド固形分100質量部に対し上記ゴム粒子12質量部と、カーボンブラック(SPECIAL BLACK 4(Degussa社製)22質量部と、を添加し、遠心混合機(キーエンス社製)で40分間攪拌混合を行い、シリコーンゴムパウダーを混合したポリアミドイミドワニス(第2の塗布液)を得た。
前記ポリアミドイミドワニス(第2の塗布液)を、膜厚が100μmとなるように、フローコーティング方式によって、前記ポリアミドイミド乾燥膜(第1の乾燥膜)の表面に塗布した。その後、円筒状芯体の温度が120℃となるように円筒状芯体を加熱して30分間保持し、第1の乾燥膜の表面に第2の乾燥膜を形成した。
その後、更に円筒状芯体の温度を60分かけて230℃まで加熱した後、230℃で30分間保持して焼成を行い、室温(25℃)まで冷却させ、円筒状芯体と膜との間隙にエアーを吹き込んで円筒状芯体から焼成された膜を剥離し、平均膜厚80μmの無端状ベルトを得た。
得られた無端状ベルトの外周表面を、FE−SEM JSM−6700F(日本電子製)によって確認したところ、ゴム粒子が外周表面に露出していることが確認できた。
(静摩擦係数の差の測定)
前述の方法により静摩擦係数の差を測定した。結果を下記表1に示す。
<評価>
得られた無端状ベルトを、Dell製カラーレーザープリンタ3110cnの転写搬送ベルトとして適用し、1辺の長さが50mmの格子パターン(A3サイズ)の画像を50,000枚印刷し、下記の評価を行った。
(1)色ズレの評価
初期画像10枚と、50,000枚印刷後に印刷した画像10枚の色ずれ量(より詳しくは、用紙送り方向の用紙両端部のイエロー色とブラック色のズレ)を測定し、それぞれ10枚の平均量を求めた。
(2)紙詰まり回数
50,000枚の印刷中に起こった紙詰まりの回数を測定した。
(3)画質欠陥(全面ハーフトーン画像)
印刷開始から10枚の画像について、シロ抜けの発生の有無を目視により調べた。
以上の評価結果を、下記表2に示す。
[実施例2〜7]
実施例1において、第2の塗布液に添加したゴム粒子(シリコーンゴムパウダー、信越シリコーン製:KMP−594)の添加量を下記表1に示すごとく変更した以外は、実施例1に記載の方法によって無端状ベルトを作製し、評価を行った。
[実施例8]
実施例1において、第2の塗布液に添加したゴム粒子(シリコーンゴムパウダー、信越シリコーン製:KMP−594)を、ゴム粒子(信越シリコーン製:X−52−875、体積平均粒径40μm、真比重0.97、含水率0.1質量%、ゴム弾性保持温度範囲−50℃以上250℃以下)に変更した以外は、実施例1に記載の方法によって無端状ベルトを作製し、評価を行った。
[実施例9]
実施例1において、第2の塗布液に添加したゴム粒子(シリコーンゴムパウダー、信越シリコーン製:KMP−594)を分級し、体積平均粒径が1μmとなるように調整して添加した以外は、実施例1に記載の方法によって無端状ベルトを作製し、評価を行った。
[実施例10]
実施例1において、第2の塗布液に添加したゴム粒子(シリコーンゴムパウダー、信越シリコーン製:KMP−594)を、ゴム粒子(信越シリコーン製、商品名:X−52−875)を分級して体積平均粒径が25μmとなるように調整したものに変更した以外は、実施例1に記載の方法によって無端状ベルトを作製し、評価を行った。
[実施例11]
実施例1において、第2の塗布液に添加したゴム粒子(シリコーンゴムパウダー、信越シリコーン製:KMP−594)を分級し、体積平均粒径が3μmとなるように調整して添加した以外は、実施例1に記載の方法によって無端状ベルトを作製し、評価を行った。
[実施例12]
実施例1において、第2の塗布液に添加したゴム粒子(シリコーンゴムパウダー、信越シリコーン製:KMP−594)を、ゴム粒子(信越シリコーン製、商品名:X−52−875)を分級して体積平均粒径が18μmとなるように調整したものに変更した以外は、実施例1に記載の方法によって無端状ベルトを作製し、評価を行った。
[実施例13]
実施例1の第2の塗布液の調製において、ゴム粒子(シリコーンゴムパウダー)の添加量を25質量部に変更し、遠心混合機での攪拌混合時間を15分に変更した以外は、実施例1に記載の方法によって無端状ベルトを作製し、評価を行った。
[実施例14]
実施例1の第2の塗布液の調製において、ゴム粒子(シリコーンゴムパウダー)の添加量を23質量部に変更し、遠心混合機での攪拌混合時間を20分に変更した以外は、実施例1に記載の方法によって無端状ベルトを作製し、評価を行った。
[実施例15]
実施例1の第2の塗布液の調製において、ゴム粒子(シリコーンゴムパウダー)の添加量を12質量部に変更し、遠心混合機での攪拌混合時間を20分に変更した以外は、実施例1に記載の方法によって無端状ベルトを作製し、評価を行った。
[実施例16]
実施例1の第2の塗布液の調製において、ゴム粒子(シリコーンゴムパウダー)の添加量を12質量部に変更し、遠心混合機での攪拌混合時間を25分に変更した以外は、実施例1に記載の方法によって無端状ベルトを作製し、評価を行った。
[実施例17]
(無端状ベルトの作製)
(第1の塗布液の調製)
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンとをN−メチル−2−ピロリドン中で合成した18質量%濃度のポリイミド前駆体溶液に、無水酢酸とピリジンとを添加してポリイミド前駆体を部分的にイミド化させた。続いて前記の部分イミド化ポリイミド前駆体の固形分100質量部に対しカーボンブラック(SPECIAL BLACK 4、Degussa社製)22質量部を添加し、遠心混合機(キーエンス社製)で40分間攪拌混合を行い、カーボンブラックを混合したポリイミドワニス(第1の塗布液)を得た。
(第2の塗布液の調製)
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンとをN−メチル−2−ピロリドン中で合成した18質量%濃度のポリイミド前駆体溶液に、無水酢酸とピリジンとを添加してポリイミド前駆体を部分的にイミド化させた。続いて前記の部分イミド化ポリイミド前駆体の固形分100質量部に対し、実施例1にて調製したゴム粒子(シリコーンゴムパウダー)12質量部と、カーボンブラック(SPECIAL BLACK 4、Degussa社製)22質量部と、を添加し、遠心混合機(キーエンス社製)で40分間攪拌混合を行い、シリコーンゴムパウダーを混合したポリイミドワニス(第2の塗布液)を得た。
上記より得られた、第1の塗布液および第2の塗布液を用いた以外は実施例1に記載の方法によってポリイミド樹脂製の無端状ベルトを作製し、実施例1に記載の評価を行った。
[比較例1]
(無端状ベルトの作製)
N−メチルピロリドンに溶解されているポリアミドイミドワニス(東洋紡社製バイロマックス16NN、固形分18質量%)に、ポリアミドイミド固形分100質量部に対しカーボンブラック(SPECIAL BLACK 4、Degussa社製)22質量部を添加し、遠心混合機(キーエンス社製)で30分間攪拌混合を行い、カーボンブラックを混合したポリアミドイミドワニスを得た。
前記ポリアミドイミドワニスを、フローコーティング方式によって前記実施例1にて用いた円筒状芯体の外周表面に塗布した。その後、円筒状芯体の温度が120℃となるように円筒状芯体を加熱して20分間保持し、ポリアミドイミドワニスの塗布層を乾燥させ、ポリアミドイミド乾燥膜を形成した。
その後、更に円筒状芯体の温度を60分かけて230℃まで加熱した後、230℃で30分間保持して焼成を行い、室温(25℃程度)まで冷却させ、円筒状芯体と膜との間隙にエアーを吹き込んで円筒状芯体から焼成された膜を剥離し、平均膜厚80μmの無端状ベルトを得た。
上記より得られた、ポリイミド樹脂製の無端状ベルトを用いて、実施例1に記載の評価を行った。
[比較例2]
(無端状ベルトの作製)
クロロプレンゴム(CR)100質量部に、酸化亜鉛(三井金属鉱業製)5質量部、導電性カーボン(ケッチェンブラックEC:ケッチェンブラックInc)30質量部、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤をそれぞれ適量加え、支持体内周面に押出成形を行ない、ベルト基材を作製した。上記ベルト基材を150℃で1時間、金属製のマンドレルに覆い被せた状態で加硫させ、その後ベルト基材の両面の研磨を行い、無端状ベルトを得た。
上記より得られたクロロプレンゴム製の無端状ベルトを用いて、実施例1に記載の評価を行った。
Figure 2009047904

尚、上記表1において、「PAI」はポリアミドイミドを、「PI」はポリイミドを表す。
Figure 2009047904

以下に、本発明の好ましい態様を示す。まず、本発明の無端状ベルトは、
<1> 樹脂を含有すると共に、ゴムおよびエラストマーから選択される少なくとも1種を主成分として含有する粒子を外周表面に露出している状態で含有する無端状ベルトである。該構成とすることにより、含有する粒子の材料およびその粒子を含有する状態を考慮しない場合に比べて、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立することができる。
<2> 10点について測定した静摩擦係数の差が0.45以下である前記<1>に記載の無端状ベルトであることが好ましい。該構成とすることにより、静摩擦係数の差を考慮しない場合に比べて、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立することができる。
<3> 10点について測定した静摩擦係数の差が0.30以下である前記<1>に記載の無端状ベルトであることが好ましい。該構成とすることにより、静摩擦係数の差を考慮しない場合に比べて、記録媒体とのより良好な密着性および剥離性を両立することができる。
<4> 10点について測定した静摩擦係数の差が0.20以下である前記<1>に記載の無端状ベルトであることが好ましい。該構成とすることにより、静摩擦係数の差を考慮しない場合に比べて、記録媒体とのより良好な密着性および剥離性を両立することができる。
<5> 前記粒子の体積平均粒径が1μm以上20μm以下である前記<1>から<4>のいずれか一項に記載の無端状ベルトであることが好ましい。該構成とすることにより、粒子の粒径を考慮しない場合に比べて、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立することができると共に、ベルトとしての強度を良好に保持することができる。
<6> 前記粒子の体積平均粒径が2μm以上15μm以下である前記<1>から<4>のいずれか一項に記載の無端状ベルトであることが好ましい。該構成とすることにより、粒子の粒径を考慮しない場合に比べて、記録媒体とのより良好な密着性および剥離性を両立することができると共に、ベルトとしての強度をより良好に保持することができる。
<7> 前記粒子の体積平均粒径が2μm以上10μm以下である前記<1>から<4>のいずれか一項に記載の無端状ベルトであることが好ましい。該構成とすることにより、粒子の粒径を考慮しない場合に比べて、記録媒体とのより良好な密着性および剥離性を両立することができると共に、ベルトとしての強度をより良好に保持することができる。
<8> 前記粒子が10℃以上250℃以下の範囲においてゴム弾性を有する前記<1>から<7>のいずれか一項に記載の無端状ベルトであることが好ましい。該構成とすることにより、粒子がゴム弾性を示す温度範囲を考慮しない場合に比べて、使用条件による記録媒体との密着性および剥離性の低下をより良好に防止ことができると共に、無端状ベルトを作製する際の加熱による劣化をより良好に防止することができる。
また、本発明の無端状ベルトの製造方法は、
<9> 樹脂前駆体を含有すると共に、ゴムおよびエラストマーから選択される少なくとも1種を主成分として含有する粒子を含有しない第1の塗布液を円筒状芯体の外周表面に塗布する第1の塗布工程と、該第1の塗布工程によって形成された塗布層を乾燥し、第1の乾燥膜を形成する第1の乾燥工程と、樹脂前駆体を含有すると共に、ゴムおよびエラストマーから選択される少なくとも1種を主成分として含有する粒子を含有する第2の塗布液を前記第1の乾燥膜の外周表面に塗布する第2の塗布工程と、該第2の塗布工程によって形成された塗布層を乾燥し、前記第1の乾燥膜の表面に第2の乾燥膜を形成する第2の乾燥工程と、を少なくとも有する無端状ベルトの製造方法である。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べて、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立した無端状ベルトを容易に作製することができる。
<10> 前記第2の塗布液における樹脂前駆体100質量部に対する前記粒子の含有量が5質量部以上25質量部以下である前記<9>に記載の無端状ベルトの製造方法であることが好ましい。該構成とすることにより、第2の塗布液における粒子の含有量を考慮しない場合に比べて、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立し且つベルトとしての強度を良好に保持した無端状ベルトを容易に作製することができる。
<11> 前記第2の塗布液における樹脂前駆体100質量部に対する前記粒子の含有量が7質量部以上20質量部以下である前記<9>に記載の無端状ベルトの製造方法であることが好ましい。該構成とすることにより、第2の塗布液における粒子の含有量を考慮しない場合に比べて、記録媒体とのより良好な密着性および剥離性を両立し且つベルトとしての強度をより良好に保持した無端状ベルトを容易に作製することができる。
<12> 前記第2の塗布液における樹脂前駆体の固形分濃度が5質量%以上50質量%以下である前記<9>から<11>のいずれか一項に記載の無端状ベルトの製造方法であることが好ましい。該構成とすることにより、第2の塗布液における樹脂前駆体の固形分濃度を考慮しない場合に比べて、粒子がより良好な状態で外周表面に露出し、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立した無端状ベルトを容易に作製することができる。
<13> 前記第2の塗布液における樹脂前駆体の固形分濃度が10質量%以上30質量%以下である前記<9>から<11>のいずれか一項に記載の無端状ベルトの製造方法であることが好ましい。該構成とすることにより、第2の塗布液における樹脂前駆体の固形分濃度を考慮しない場合に比べて、粒子がより良好な状態で外周表面に露出し、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立した無端状ベルトを容易に作製することができる。
<14> 樹脂前駆体を含有すると共に、前記ゴムおよびエラストマーから選択される少なくとも1種を主成分として含有する粒子を含有する塗布液を円筒状芯体の外周表面に塗布する塗布工程と、該塗布工程によって形成された塗布層を、内周面側から加熱し乾燥および焼成を行う乾燥焼成工程と、を少なくとも有する無端状ベルトの製造方法である。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べて、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立した無端状ベルトを容易に作製することができる。
また、本発明の画像形成装置用のベルト張架装置は、
<15> 前記<1>から<8>のいずれか一項に記載の無端状ベルトと、前記無端状ベルトを内周面側から回転可能に張架する複数の張架部材と、を備える画像形成装置用のベルト張架装置である。該構成とすることにより、含有する粒子の材料およびその粒子を含有する状態を考慮しない場合に比べて、周回駆動に対しても記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立することができる。
また、本発明の画像形成装置用のプロセスカートリッジは、
<16> 前記<1>から<8>のいずれか一項に記載の無端状ベルトを備える画像形成装置用のプロセスカートリッジである。該構成とすることにより、含有する粒子の材料およびその粒子を含有する状態を考慮しない場合に比べて、記録媒体との良好な密着性および剥離性を両立した無端状ベルトの取り扱いをより容易に行うことができる。
更に、本発明の画像形成装置は、
<17> 前記<1>から<8>のいずれか一項に記載の無端状ベルトを備える画像形成装置である。該構成とすることにより、含有する粒子の材料およびその粒子を含有する状態を考慮しない場合に比べて、色ズレ発生の防止および紙詰まり発生の防止を両立することができる。
第1の実施形態に係る無端状ベルトの概略構成を示す断面図である。 無端状ベルトを転写搬送ベルトとして備えた第2の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
符号の説明
1 無端状ベルト
2 ゴム粒子
3 樹脂部
206 転写搬送ベルト
220 ベルト張架装置

Claims (13)

  1. 樹脂を含有すると共に、ゴムおよびエラストマーから選択される少なくとも1種を主成分として含有する粒子を外周表面に露出している状態で含有することを特徴とする無端状ベルト。
  2. 10点について測定した静摩擦係数の差が0.45以下であることを特徴とする請求項1に記載の無端状ベルト。
  3. 10点について測定した静摩擦係数の差が0.30以下であることを特徴とする請求項1に記載の無端状ベルト。
  4. 10点について測定した静摩擦係数の差が0.20以下であることを特徴とする請求項1に記載の無端状ベルト。
  5. 前記粒子の体積平均粒径が1μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の無端状ベルト。
  6. 前記粒子の体積平均粒径が2μm以上15μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の無端状ベルト。
  7. 前記粒子の体積平均粒径が2μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の無端状ベルト。
  8. 樹脂前駆体を含有すると共に、ゴムおよびエラストマーから選択される少なくとも1種を主成分として含有する粒子を含有しない第1の塗布液を円筒状芯体の外周表面に塗布する第1の塗布工程と、
    該第1の塗布工程によって形成された塗布層を乾燥し、第1の乾燥膜を形成する第1の乾燥工程と、
    樹脂前駆体を含有すると共に、ゴムおよびエラストマーから選択される少なくとも1種を主成分として含有する粒子を含有する第2の塗布液を前記第1の乾燥膜の外周表面に塗布する第2の塗布工程と、
    該第2の塗布工程によって形成された塗布層を乾燥し、前記第1の乾燥膜の表面に第2の乾燥膜を形成する第2の乾燥工程と、を少なくとも有することを特徴とする無端状ベルトの製造方法。
  9. 前記第2の塗布液における樹脂前駆体100質量部に対する前記粒子の含有量が5質量部以上25質量部以下であることを特徴とする請求項8に記載の無端状ベルトの製造方法。
  10. 前記第2の塗布液における樹脂前駆体100質量部に対する前記粒子の含有量が7質量部以上20質量部以下であることを特徴とする請求項8に記載の無端状ベルトの製造方法。
  11. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の無端状ベルトと、前記無端状ベルトを内周面側から回転可能に張架する複数の張架部材と、を備えることを特徴とする画像形成装置用のベルト張架装置。
  12. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の無端状ベルトを備えることを特徴とする画像形成装置用のプロセスカートリッジ。
  13. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の無端状ベルトを備えることを特徴とする画像形成装置。
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