JP2009045566A - 汚泥の最終処分方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、埋め立てが終了した最終処分場を早期に廃止可能な汚泥の最終処分方法を提供することを目的とする。
【解決手段】固体状の産業廃棄物(シュレッダーダスト、溶融スラグ、ガラス製品の破片、陶磁器の破片等である)で、パッキングしたときの実積率が、60%以下の廃棄物を浄水場発生汚泥、下水処理場発生汚泥、廃水処理施設での発生汚泥、建設工事に伴って発生する汚泥と配合した後に、最終処分場に埋め立てることを特徴とする汚泥の最終処分方法を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、浄水場発生汚泥、下水処理場発生汚泥、廃水処理施設での発生汚泥、建設工事に伴って発生する汚泥(以下、汚泥。)の最終処分する方法に関するものであり、更に詳しくは、汚泥を最終処分場に埋め立てる前に特定の処理をする最終処分方法に関するものである。
従来、汚泥は、産業廃棄物の管理型最終処分場に、搬入車両から直接ダンピングされ重機などで成形しながら埋め立て処分される。その際、混合や分級等の前処理が施され、或いは、直接積層され、埋め立てられることもある。管理型最終処分場は、埋立地に遮水工を施すとともに、自然降雨等による埋立地内の保有水を集水し、適切な水質にまで浄化した後に自然環境へ放流される。前記汚泥には、有機物が多少の差はあるものの、含有されている。建設工事に伴って発生する汚泥では、地下鉄工事等の建設工事に係る掘削工事に伴って排出されるもののうち、含水率が高く粒子が微細な泥状の無機性汚泥(ベントナイト、関東ローム)に有機物が付着したもの等である。
最終処分場は早いもので5年、通常15年〜20年で満杯となるが、埋立てが終了した時点でその処分場を廃止できるわけではなく、最終処分場を廃止するためには、埋立地内の廃棄物が以下の廃止要件を満たす必要がある。
1 保有水等の水質が2年以上にわたって排水基準を満足すること。
2 埋立地ガスの発生がほとんど認められず、そのガスの発生量の増加が2年以上にわたって認められないこと。
3 埋立て地の内部温度が周辺の地中温度に比して異常な高温となっていないこと。
最終処分場の埋め立てが終了した時点から、上記廃止要件を満たすようになるまでの水処理の期間が短ければ、それだけ最終処分場を早期に廃止できることとなり、その管理期間の短縮が計れて好適である。しかし、一般に埋め立て終了時点から廃止までの期間は、20年程度と長く、この期間を短縮する決定的な手段がなく、十分な技術と更なる改善が求められていた。
特開2001−29919号公報
特許文献1には、廃棄物となった全ての廃プラスチック類の焼却処分による公害問題、埋め立て処分による埋立地の確保とその再製品の再活用技術を提供するために、廃棄物となった全ての廃プラスチック類の破砕材料と、下水汚泥、浄水場汚泥、その他の様々な種類の汚泥と有機性廃棄物の炭化粉砕物と水溶性接着剤、生石灰、セメントを適度に混合して原料をつくり、その原料を使用して成型機とかドラムミキサーで低コストと大量処理で水質浄化剤と土壌改良剤の再製品をつくる技術が開示されているが、埋め立てが終了した最終処分場を早期に廃止可能な汚泥の最終処分方法を提供することには、なんらの開示がみられない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、埋め立てが終了した最終処分場を早期に廃止可能な汚泥の最終処分方法を提供することを目的とする。
汚泥には、種々の有機物が含まれ、例えば、下水処理場発生汚泥(以下、下水汚泥。)には、乾燥後重量で、約60%含有される。これらの有機物が、最終処分場内の埋め立て地におけるガスの発生や浸出水の汚濁の原因物質となる。
しかし、埋め立て後の最終処分場の地中に適度な水分および十分な空気(酸素)の浸透がなされるのであれば、微生物活動による有機物の分解が好気的に進行するので、埋め立て後の時間の経過に伴って比較的短期間で発生ガス量が減少し、浸出水中の汚濁物質の量も減少し、最終処分場を早期に廃止することができる。
そこで、本発明は、産業廃棄物のなかでも、シュレッダーダスト、溶融スラグ、ガラス製品の破片、陶磁器の破片であって、固体状で汚泥の水と反応性が乏しく、所定実積率を有する廃棄物(以下、シュレッダーダスト等)を、汚泥と混合して、廃棄物全体としての固結を防止することで、処分場内の廃棄物層の通気および透水状態を良好な状態に維持して、有機物の分解を好気的に進行させ、より早期に浸出水の水質の回復を図ることを目的として見出されたものである。
すなわち本発明は、固体状の産業廃棄物で、パッキングしたときの実積率が、60%以下の廃棄物を浄水場発生汚泥、下水処理場発生汚泥、廃水処理施設での発生汚泥、建設工事に伴って発生する汚泥と配合した後に、最終処分場に埋め立てることを特徴とする汚泥の最終処分方法、を提供する。
浄水場発生汚泥、下水処理場発生汚泥、廃水処理施設での発生汚泥、建設工事に伴って発生する汚泥を最終処分場に埋め立てる前に、前記汚泥に固体状の産業廃棄物で、パッキングしたときの実積率が、60%以下の廃棄物を配合することを特徴とする前記汚泥の固結を抑制する最終処分方法、を提供する。
前記産業廃棄物が、シュレッダーダスト、溶融スラグ、ガラス製品の破片、陶磁器の破片のいずれかの一つ以上であり、選ばれた産業廃棄物のパッキングしたときの実積率が、60%以下であり、前記汚泥の混合割合が乾燥重量で40%の配合割合である請求項1及び請求項2記載の最終処分方法、を提供する。
本発明に係る最終処分方法によれば、水と反応性が乏しく、所定の実績率を有する廃棄物を、汚泥と混合して、廃棄物全体としての固結を防止するので、処分場内の廃棄物層の通気および透水状態を良好な状態に維持して、有機物の分解を好気的に進行させ、固結を防止し、低透水層、低通気層の形成を阻止できる。従って、堆積物中の埋め立てられた廃棄物の全域に亘り、有機物の分解が促進され、最終処分場を早期に廃止できる。
汚泥のなかでも含水率の高い下水汚泥は、水分を約80%含有し、残りの固形成分の60%程度が有機物であり、40%程度が粒の細かい無機質の粘土質粒子である。この有機物が、最終処分場の埋め立て地におけるガスの発生や浸出水の汚濁の主たる原因である。そこで、本発明者は、埋め立て後の最終処分場の地中に適度な水分及び十分な酸素(大気)が浸透すれば、微生物活動による有機物分解が好気的に進行するので、ガスの発生及び汚濁物質の流出は比較的短期間で終了し、最終処分場を早期に廃止できるようになると考えた。
ところが、最終処分場に埋め立てられた汚泥には、比較的多量の有機物と無機質成分が混在し、無機質成分は、粘土質土壌程度の粒度を有する。粘土のように、密実に固結すると、埋め立てられた廃棄物層内で固結層を形成する。このような固結層は低透水、低通気であるため、雨水の浸透や大気の拡散が阻害され、その結果、埋め立てられた廃棄物層内に含有される有機物の分解も遅れることとなる。
汚泥の無機質成分は、上からの埋め立て廃棄物の重量による加圧でさらに密実に固結する。埋め立てられた廃棄物中の固結物は、低透水層、低通気層を形成することとなる。このような層が形成されると、水は層上の一部に偏在して、周辺に行渡ることもなく、浸透が妨げられる。空気の流通も阻害されて、有機物への到達が妨げられる結果となる。
そして、埋め立てられた廃棄物層内での下水汚泥等の固結層や固結体は、低透水層、低通気層であるため、雨水の浸透や大気の拡散が阻害され、その結果、埋め立てられた廃棄物層内に含有される有機物の分解も遅れることとなる。
このように、汚泥等が密実に固結してしまった最終処分場では、埋め立て終了後も長期間にわたり保有水中に有機物が含有し続け、また、埋め立て地ガスの発生が継続する。そしてその結果、前記した廃止要件を満たすようにならないため、浸出水の水処理を延々と継続することを余儀なくされ、最終処分場の廃止が長期閲にわたりできなくなる。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、汚泥等が密実に固結してしまうことを抑制すれば、
埋め立てられた廃棄物層内に含有された有機物の分解が早まり、早期に最終処分場が廃止できることを見出し、本発明に至った。更に、汚泥が密実に固結することを抑制させるために、汚泥にシュレッダーダスト、溶融スラグ、ガラス製品の破片、陶磁器の破片等、汚泥の水と反応性が乏しい汚泥以外の固体状廃棄物であって、所定実績率を有する廃棄物を配合した後に最終処分場に埋め立てれば、廃棄物全体としての固結を防止でき、処分場内の廃棄物層の通気および透水状態を良好な状態に維持して、有機物の分解を好気的に進行させ、より早期に浸出水の水質の回復できることを見出して、本発明を完成するに至った。
以下、本発明について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、任意に変形して実施することができる。
汚泥の処分は、通常、脱水処理された後、天蓋付車両等により産業廃棄物管理型最終処分場まで運搬されて、そのまま直接、埋め立てられ、最終処分がなされている。
本発明は、概ね脱水処理をされた汚泥にシュレッダーダスト等を配合した後に最終処分場に埋め立てることを特徴とする。最終処分の対象が下水汚泥であると、重金属が比較的少なく、セメント固化処理やキレート処理が不要なため、シュレッダーダスト等の配合効果が得られ易く、また、有機物の含有量が多いため、有機物の分解を促進させることによって保有水等の水質に関し早期に排水基準を満足させることができるという本発明の効果を奏しやすい。
本発明は、汚泥にシュレッダーダスト等を配合した後に埋め立てることを特徴とする。ここで、シュレッダーダスト等とは、水と反応して自身が固まることがなく、所定粒径と形状を有するシュレッダーダスト、ガラス製品の破片、陶磁器の破片の固形物であって、単独で、パッキングしたとき、実積率が60%を超えないものが望ましい。実積率とは、容器の中に入った物の粒子が占めるその物の実際の容積の割合をいい、粒形状の判定のための実積率を、JIS A 1110(粗骨材の比重および吸水率試験方法)に規定する方法により、比重および吸水率を求め、 JIS A 1104(骨材の単位容積重量および実積率試験方法)に規定する方法により単位容積質量を求めて、算出することができる。
本発明において使用されるシュレッダーダスト等は上記のものならば特に限定はないが、具体的には、例えば、自動車等由来のプラスチック製シュレッダーダスト等の廃棄対象物の破砕くずのことである。対象物を破砕した後に有価物を取り出した残りの廃棄物のことを指す。産業廃棄物とされないペーパーのシュレッダーダストである紙の細片についても、実積率が、60%を超えないような処理をしてもちいることもできる。例えば、これに、所定の剛性を付与し形状を保持するような処理である。本発明において、汚泥に混合するシュレッダーダスト等の成分は特に限定はない。
汚泥にシュレッダーダスト等を配合させる時期、段階、場所は特に限定はなく、特に、汚泥の処理施設がある敷地内で行なってもよいし、最終処分場の敷地内で行なってもよく、また、その他の場所で行なってもよい。
配合方法は、例えば、汚泥、シュレッダーダストを各タンクに収納した後、計量フィーダーで引き出し、バッチ式リボンミキサー(水平回転軸に付けたリボン状の羽根で、粉は横断面から見て、横8の字状に動かされ混合されるもの)、 リボンパドルミキサー(連続式・水平回転軸に取りつけたリボン状の羽根とパドル(角度の調整できる攪拌板)で、原料粉体は上下運動を行いながら搬送され連続的に排出するもの。パドルの角度調整をする事により滞留時間を変化させ、混合精度を上げることができる)、 高速パドルミキサー(バッチ式又は連続式で、水平回転軸に取りつけられた大きなV字型をしたパドルを高速回転させることで、粉体原料を左右に分散させ混合するもの、機械的な混合分散を行う為、粒径・形状の異なる粉体の混合が容易である。)等で混合することができる。
汚泥に対するシュレッダーダスト等の配合の割台は特に限定はないが、乾燥後の下水汚泥重量に対して、実積率の比較的小さいシュレッダーダスト等を40質量%以上、添加することが望ましい。より好ましくは60質量%から80質量%の範囲である。
シュレッダーダスト等の配合割合が40質量%未満であり、少なすぎると、汚泥中の粒の細かい無機質の粘土質粒子が固結層を形成し、汚泥の固結を防止できず、埋め立てられた廃棄物中に、低透水層、低通気層を形成することとなる。このような層が形成されると、水は層上の一部に偏在して、周辺に行渡ることもなく、浸透が妨げられる。空気の拡散も阻害されて、有機物への到達が妨げられる結果となる。
一方、シュレッダーダストの配合割合が80質量%以上と、多すぎると、シュレッダーダストの強度が小さいときは、混合物全体重量を支持できず、ダストがつぶれて、混合物全体の実積率が大きくなって空隙率も小さくなり、好ましくない。また、処分場の容積あたりの汚泥の処理収納量が小さくなる欠点がある。
以下、本発明の効果について更に詳しく説明する。ただし、そこには一部、本発明の作用・原理が記載されているが、本発明はその作用・原理の範囲に限定されるものではない。
シュレッダーダストが配合された汚泥は、最終処分場に埋め立てられるが、埋め立て後に、降水等による水と接触しても、汚泥中の粒の細かい無機質の粘土質粒子とシュレッダーダストが混合されているので、粘土質粒子が比較的大きな固化層を形成することなく、汚泥の固結を防止できる。同時に、シュレッダーダストと汚泥が、所定方法で混合されると、実質率が小さく、空隙率が大きいにも拘らず、比較的堅牢なシュレッダーダストの形成する骨組みのなかに、汚泥の無機質粒子が所定の空隙を保ったまま、収納された構造を有することとなる。前記空隙は、中空連通管を形成し、長期にわたり埋め立て初期の良好な通気・透水状態が、維持されることになる。その結果、微生物活動による有機物分解が好気的に進行するので、短期間で水質の回復が図られる。
また、汚泥との混合対象物を真球で考えた場合、混合対象物の最密充填の実積率は、74%であるので、真球状の混合対象物では、本願のシュレッダーダスト等の条件を満たさないことになり、実積率を小さくするような、球状からの変形が必要になる。通常、砕石が、実積率が60%程度で良品と不良品とに区別されるが、本願では、実積率が60%程度以下の所謂不良品相当品が、好ましい。
更に、又、数値上は、同じ実積率であっても、混合物空隙サイズが大きすぎるとほぐれた汚泥中の無機質粒子が、空隙中で介在する水がバインダーとなって再結合して固結する恐れがある。しかし、シュレッダーダスト、溶融スラグ、ガラス製品の破片、陶磁器の破片に限定すれば、破砕時に得られる0.1〜5mmの大きさの破砕物が混入するので、前記再結合による固結の恐れはほとんど考慮しなくて良い。
シュレッダーダスト等が配合されていないと、汚泥中の粒の細かい無機質の粘土質粒子が、仲介物がないので、固結層を形成し、汚泥の固結を防止できず、最終処分場で埋め立てられた汚泥は、堆積した自重も加わって、次第に緻密な固結物へと変化していく。この固結物又は固結層の生成が進行すると、次第に降水が内部に浸透し難くなっていく。
適切な水分及び酸素の供給がなされるのであれば、埋め立てられた廃棄物中の有機物の分解は好気的な微生物活動により進行するので、埋め立て後の時間の経過に伴って、比較的短期間で発生ガス量が減少すると共に浸出水中の汚濁物質の量も減少していく。
ところが、埋め立て後に地中で汚泥の固結が起こり、大気や降水の供給が阻害されたり、不均一となったりすると、微生物活動による有機物の分解は、分解速度が極めて遅い嫌気的条件で進行するようになるため、いつまでたっても埋め立て地からのガスの放出は継続するとともに、浸出水中の汚濁物質の量も減少しないことになる。
本発明は、シュレッダーダスト等を汚泥中に配合することによって、埋め立て後の汚泥の固化を防止・抑制させることで、最終処分場内の廃棄物層の通気状態や透水状態を良好な状態に維持させ、有機物の分解を好気的に進行させ、より早期に浸出水の水質の回復を図ることが
できる。また、その他の前記廃止要件も早期に満たすようにでき、その結果、最終処分場を早期に廃止させることができる。
以下に、実験例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
人ロ20万人の地方自治体が管理運営する下水汚泥処理施設において発生した下水汚泥に、フィルタープレスによる脱水処理をした後、シュレッダーダスト等を配合した。その後、2ヶ月、5ヶ月、9ヶ月の期間ごとに、固化の状況をハンドリングと目視により判定し、シュレッダーダスト等の配合効果を評価した。また、期間ごとに、透水係数を測定した。具体的操作は以下の通りである。
前記下水汚泥は、水分量が、79.5質量%、有機物を含む灼熱減量は62.8質量%であった。フィルタープレス後の水分量は、18.5%であった。粘土質部分は、シリカ成分を15%程度含有する。
本発明におけるシュレッダーダストは、民間の廃棄物中間処理会社から入手したものである。自動車や家庭電化製品をシュレッダーで8〜10cm程度に破断処理したのち、約2.5cm以下に破砕処理したものである。一部、金属類、ガラス、土砂等が混入していているが、そのまま以下に混合処理に用いた。シュレッダーダストの実績率は、JIS A 1110(粗骨材の比重および吸水率試験方法)に規定する方法により、比重および吸水率を求め、 JIS A 1104(骨材の単位容積重量および実積率試験方法)に規定する方法により単位容積の質量を求めて、算出し、48.5〜55.8%の値を得た。
下水汚泥とシュレッダーダストの配合割合は、前記脱水乾燥後の下水汚泥全体に対して、シュレッダーダストを、20質量%、40質量%、60質量%、及び80質量%とした。実際の混合汚泥には、若干の水分が含まれている。
受け入れた下水汚泥とシュレッダーダストを貯蔵タンクに収納し、各廃棄物を計量フィーダーで引き出し、連続式リボンパドルミキサーに投入した。パドルの角度調整をする事により滞留時間を変化させて混合した。各々の配合による混合試料を均一に混合し、内径200mm、高さ400mmの塩化ビニル製の円筒形モールドに、20N/cm2の圧力で混合試料を充填し、所定の材齢まで常温で保存した。実際の処分場への堆積は、ミキサーによる混合物を処分場へコンベアを介して行った。
所定の材齢に到達した試料は、変位透水係数の測定を行なった。
20質量%、40質量%、60質量%、及び80質量%において、9ヶ月材齢の試験体の透水係数は、0.0006〜0.0060cm/sの範囲であり、60質量%、80質量%のとき、視覚により、固結の防止効果が確認され、0.0030 cm/s以上の透水係数となった。
一方、前記実験例の混合処理をおこない、最終処分場に実際の堆積をおこなった。その後、1年経過して堆積層の固結の度合いを目視と、スコップで実際に堆積物をハンドリングして得た結果を前記透水係数の結果とともに、表1に示す。
混合率が60%を越える混合物については、1年経過後の処分場堆積による固結は生じなかった。
無処理の混合物で透水係数が、0.00015cm/s程度であったものが、各試験体で混合率が60%を超えると、9ヶ月後も透水係数が、ほぼ、0.003cm/s以上となり、高い透水性が維持できることが示された。また、この場合の試験体に相当する混合物は、処分場への堆積1年後の固結が生じない結果となった。
Figure 2009045566
無処理汚泥が処分場の廃止条件を満たすまでには通常30年程度要するが、汚泥の混合割合が乾燥重量で40%以下の混合物ついては、透水係数が大であり、堆積1年後の固結がないので、短期間で処分場の廃止条件が満たされることとなり、監視期間の短縮が計れる。

Claims (3)

  1. 固体状の産業廃棄物で、パッキングしたときの実積率が、60%以下の廃棄物を浄水場発生汚泥、下水処理場発生汚泥、廃水処理施設での発生汚泥、建設工事に伴って発生する汚泥と配合した後に、最終処分場に埋め立てることを特徴とする汚泥の最終処分方法。
  2. 浄水場発生汚泥、下水処理場発生汚泥、廃水処理施設での発生汚泥、建設工事に伴って発生する汚泥を最終処分場に埋め立てる前に、前記汚泥に固体状の産業廃棄物で、パッキングしたときの実積率が、60%以下の廃棄物を配合することを特徴とする前記汚泥の固結を抑制する最終処分方法。
  3. 前記産業廃棄物が、シュレッダーダスト、溶融スラグ、ガラス製品の破片、陶磁器の破片のいずれかの一つ以上であり、選ばれた産業廃棄物のパッキングしたときの実積率が、60%以下であり、前記汚泥の混合割合が乾燥重量で40%以下の配合割合である請求項1又は請求項2のいずれかに記載の最終処分方法。
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JP2016131927A (ja) * 2015-01-19 2016-07-25 クボタ環境サ−ビス株式会社 有機性廃棄物の安定化促進方法
JP2017029902A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 鹿島建設株式会社 廃棄物の安定化方法及び通気構造

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