JP2009045058A - 反応容器プレート及び反応処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】好ましい形態では、封止された反応容器5と、反応容器5に接続された反応容器流路13,15,17と、反応容器5とは別途設けられた封止容器からなるサンプル容器35と、サンプル容器35に接続されるサンプル容器流路35aと、液体を送液するためのシリンジ51と、シリンジ51を反応容器流路13又はサンプル容器流路35aに接続するための切替えバルブ63と、サンプル容器流路35aのサンプル容器35側の端部に接続された突起状の突起流路35dとを備えている。サンプル容器35は、突起流路35dによって貫通可能で貫通した突起流路35dがサンプル容器35内の液と接触する位置の貫通可能部を突起流路35dとの対向部に備え、突起流路35dの先端が貫通可能部を介してサンプル容器35内に挿入されることによってサンプル容器35とサンプル容器流路35aが接続される。
【選択図】図1
Description
サンプル容器の上部開口は、尖端の鋭利な分注器具により貫通でき、かつ貫通後に上記分注器具を引き抜くとその貫通孔を弾性によって閉じることのできる弾性部材によって密封されているようにすることができる。又は、サンプル容器の上部開口は、切込みをもつ弾性部材によって密封されており、その切込みはサンプル分注器具が挿入されることによって開き、サンプル分注器具が抜き取られると弾性によって閉じて密封状態に戻るものであるようにすることもできる。
サンプル容器には予めサンプル前処理液又は試薬が収容されているようにしてもよい。
ロータリー式バルブはその回転中心にシリンジにつながるポートを備え、シリンジは上記ロータリー式バルブ上に配置されているようにしてもよい。
ここで、「注入流路は計量流路よりも細く形成されている」とは、注入流路が複数の流路により構成されている場合には、注入流路を構成する複数の流路がそれぞれ計量流路よりも細く形成されていることを意味する。
遺伝子増幅反応にはPCR法やLAMP法などを含む。DNAを増幅するPCR法に着目すれば、前処理なしで血液などのサンプルから直接PCR反応を行なわせる方法も提案されている。そこでは、遺伝子を含むサンプル中の目的とする遺伝子を増幅する核酸合成法において、遺伝子を含むサンプル中の遺伝子包含体もしくは遺伝子を含むサンプルそのものを遺伝子増幅反応液に添加して、添加後の反応液のpHが8.5−9.5(25℃)で遺伝子を含むサンプル中の目的とする遺伝子を増幅する(特許文献4参照。)。
反応容器は反応容器流路に導入される液体に遺伝子が含まれている場合にその遺伝子と反応するプローブを備えているようにしてもよい。
さらに、プローブは蛍光標識されたものでもよい。
封止容器と封止容器流路を分離した状態で反応容器プレートを保存することができるので、封止容器に試薬や希釈水などの液体や試薬などの粉末状の固体を予め封入して保存しておいても、保存時にその液体や固体が封止容器流路に入り込むことはない。
封止容器に予め液体を封入しておいても、封止容器と封止容器流路を分離した状態で反応容器プレートを保存しておけば、封止容器流路を介しての封止容器内の液体の蒸発を防止することができる。そして、封止容器に予め封入されている液体が試薬である場合は、その試薬の濃縮を防止することができる。
さらに、封止容器内で液体を攪拌することができるので、液体を攪拌するための攪拌専用容器を設ける必要はなく、攪拌専用容器を設ける場合に比べて反応容器プレートのサイズを小さくすることもできる。
サンプル容器の上部開口は、尖端の鋭利な分注器具により貫通でき、かつ貫通後に分注器具を引き抜くとその貫通孔を弾性によって閉じることのできる弾性部材によって密封されているようにすれば、弾性部材を介してサンプル容器内にサンプル液を注入することができ、その後サンプル液がサンプル容器外に漏れるのを防止することができる。
サンプル容器の上部開口は、切込みをもつ弾性部材によって密封され、その切込みはサンプル分注器具が挿入されることによって開き、サンプル分注器具が抜き取られると弾性によって閉じて密封状態に戻るものであるようにすれば、サンプル液がサンプル容器外に漏れるのを防止することができるだけでなく、数μLというような微量のサンプル液をサンプル容器に注入する際にサンプル分注器具の挿入によるサンプル容器内の内圧の高まりでサンプルをうまく注入できないという不具合の発生を防ぐことができる。
切替えバルブはロータリー式バルブとすることができる。その場合、ロータリー式バルブの回転中心にシリンジにつながるポートを配置すれば、流路構成が簡単になる。
ロータリー式バルブはその回転中心にシリンジにつながるポートを備え、シリンジはロータリー式バルブ上に配置されているようにすれば、ポート−シリンジ間の流路を短くしたり又は無くすことができ、構造が簡単になる。さらに、切替えバルブ上の領域を有効に利用することができ、シリンジを切替えバルブ上とは異なる領域に配置する場合に比べて、反応容器プレートの平面サイズの縮小化を図ることもできる。
さらに、反応容器に接続された反応容器エアー抜き流路を備えているので、注入流路を介しての反応容器への液体の注入の際に反応容器と反応容器エアー抜き流路の間で気体を流通させることができる。これにより、反応容器への液体の注入を円滑に行なうことができる。また、反応容器エアー抜き流路は、反応容器への液体の注入の際に、反応容器エアー抜き流路から反応容器内の気体を吸引して反応容器内を減圧させて液体を注入させる注入方法に用いることもできる。
図1から図6を参照して反応容器プレートの一実施例について説明する。
試薬容器収容部38は図4を参照して説明したサンプル容器収容部36と同様の構造をもつ。すなわち、試薬流路37a、試薬容器エアー抜き流路37b、係止ツメ37c、突起流路37d、第2突起流路37e及びパッキン37f,37fを備えている。
切替えバルブ95の回転により、シリンダ87aの吐出口を構成する、ロータアッパー91の貫通孔91dが溝93a、貫通孔91a及び貫通孔89aを介して、流路13a,35a,37a,39aのいずれかに接続される。
3 容器ベース
5 反応容器
11 流路ベース
13 主流路
15 計量流路
17 注入流路
19,21 反応容器エアー抜き流路
35 サンプル容器(封止容器)
35a サンプル容器流路(封止容器流路)
35b サンプル容器エアー抜き流路
35c 係止ツメ(封止容器保持機構)
35d 突起流路
35e 第2突起流路
35j フィルム(貫通可能部)
35l フィルム(第2貫通可能部)
35m,35n 係止用溝(封止容器保持機構)
37 試薬容器(封止容器)
37a 試薬容器流路(封止容器流路)
37b 試薬容器エアー抜き流路
37c 係止ツメ(封止容器保持機構)
37d 突起流路
37e 第2突起流路
37j フィルム(貫通可能部)
37l フィルム(第2貫通可能部)
37m,37n 係止用溝(封止容器保持機構)
39 エアー吸引用容器(封止容器)
39a エアー吸引用容器流路(封止容器流路)
39b エアー吸引用容器エアー抜き流路
39c 係止ツメ(封止容器保持機構)
39d 突起流路
39e 第2突起流路
39j フィルム(貫通可能部)
39l フィルム(第2貫通可能部)
39m,39n 係止用溝(封止容器保持機構)
41 セプタム(弾性部材)
51,87 シリンジ
51a,87a シリンダ
51b,87b プランジャ
51d,87d カバー体
51e,87e 封止空間
53 ベローズ(容量可変部)
53c シリンジエアー抜き流路
63,95 切替えバルブ
73 流路スペーサ
75 凸部
77 注入流路
79 反応容器エアー抜き流路
100 切込み
Claims (22)
- 封止された反応容器と、
前記反応容器に接続された反応容器流路と、
前記反応容器とは別途設けられ、液体を収容した封止容器と、
前記封止容器に接続される封止容器流路と、
液体を送液するためのシリンジと、
前記シリンジを前記反応容器流路又は前記封止容器流路に接続するための切替えバルブと、
前記封止容器流路の前記封止容器側の端部に接続された突起状の突起流路と、を備え、
前記封止容器は、前記突起流路によって貫通可能で貫通した突起流路が封止容器内の液と接触する位置の貫通可能部を前記突起流路との対向部に備え、
それにより、前記突起流路の先端が前記貫通可能部を介して前記封止容器内に挿入されることによって前記封止容器と前記封止容器流路が接続される反応容器プレート。 - 前記封止容器、前記封止容器流路及び前記突起流路の組を複数備え、
前記切替えバルブは前記シリンジをいずれの前記封止容器流路にも接続可能なものである請求項1に記載の反応容器プレート。 - 前記封止容器を、前記貫通可能部と前記突起流路が対向して配置される第1保持位置と、前記突起流路の先端が前記貫通可能部を介して前記封止容器内に挿入される第2保持位置とで保持する封止容器保持機構を備えている請求項1又は2に記載の反応容器プレート。
- 前記封止容器に接続される封止容器エアー抜き流路と、
前記封止容器エアー抜き流路の前記封止容器側の端部に接続された突起状の第2突起流路をさらに備え、
前記封止容器は、第2突起流路によって貫通可能で貫通した第2突起流路が封止容器内の液と接触しない空間に導かれる位置の第2貫通可能部を前記第2突起流路との対向部にさらに備え、
それにより、前記第2突起流路の先端が前記第2貫通可能部を介して前記封止容器内に挿入されることによって前記封止容器内のエアー空間と前記封止容器エアー抜き流路が接続される請求項1に記載の反応容器プレート。 - 前記封止容器、前記封止容器流路、前記突起流路、前記封止容器エアー抜き流路及び前記第2突起流路の組を複数備え、
前記切替えバルブは前記シリンジをいずれの前記封止容器流路にも接続可能なものである請求項4に記載の反応容器プレート。 - 前記封止容器を、前記貫通可能部と前記突起流路が対向して配置され、かつ前記第2貫通可能部と前記第2突起流路が対向して配置される第1保持位置と、前記突起流路の先端が前記貫通可能部を介して前記封止容器内に挿入され、かつ前記第2突起流路の先端が前記第2貫通可能部を介して前記封止容器内に挿入される第2保持位置とで保持する封止容器保持機構を備えている請求項4又は5に記載の反応容器プレート。
- 前記封止容器はサンプル液を注入するためのサンプル容器を含む請求項1から6のいずれか一項に記載の反応容器プレート。
- 前記サンプル容器の上部開口は、尖端の鋭利な分注器具により貫通でき、かつ貫通後に前記分注器具を引き抜くとその貫通孔を弾性によって閉じることのできる弾性部材によって密封されている請求項7に記載の反応容器プレート。
- 前記サンプル容器の上部開口は、切込みをもつ弾性部材によって密封されており、該切込みはサンプル分注器具が挿入されることによって開き、サンプル分注器具が抜き取られると弾性によって閉じて密封状態に戻るものである請求項7に記載の反応容器プレート。
- 前記サンプル容器には予めサンプル前処理液又は試薬が収容されている請求項7から9のいずれか一項に記載の反応容器プレート。
- 前記封止容器からなり遺伝子増幅反応を行なうための遺伝子増幅容器も備えている請求項1から10のいずれか一項に記載の反応容器プレート。
- 前記切替えバルブはロータリー式バルブである請求項1から11のいずれか一項に記載の反応容器プレート。
- 前記ロータリー式バルブはその回転中心に前記シリンジにつながるポートを備え、
前記シリンジは前記ロータリー式バルブ上に配置されている請求項12に記載の反応容器プレート。 - 前記反応容器に接続された反応容器エアー抜き流路をさらに備え、
前記反応容器流路は、貼り合わされた2枚の部材基板の接合面に形成された溝、又は前記溝及び前記基板に形成された貫通孔からなり、かつ、前記シリンジに接続される主流路と、前記主流路から分岐した所定容量の計量流路と、一端が前記計量流路に接続され他端が前記反応容器に接続された注入流路を備え、
前記主流路及び前記反応容器エアー抜き流路は密閉可能になっており、
前記注入流路は前記計量流路よりも細く形成されて前記主流路及び前記計量流路に液体が導入されるときの液体導入圧力状態並びに前記主流路内の前記液体がパージされるときのパージ圧力状態では液体を通さず、それらよりも加圧状態で液体を通すものである請求項1から13のいずれか一項に記載の反応容器プレート。 - 前記注入流路の水滴に対する接触角は90度以上であり、前記注入流路と前記計量流路の境界の面積は1〜10000000μm2である請求項14に記載の反応容器プレート。
- 複数の前記反応容器を備え、それらの反応容器ごとに前記計量流路及び前記注入流路を備え、前記主流路に複数の前記計量流路が接続されている請求項14又は15に記載の反応容器プレート。
- 前記注入流路の前記他端は前記反応容器の内側上面に突出して形成された凸部の先端に配置されており、前記凸部は先端部が基端部に比べて細くなっている請求項14から16のいずれか一項に記載の反応容器プレート。
- 前記反応容器は少なくとも呈色反応、酵素反応、蛍光や化学発光又は生物発光を生じる反応のいずれかの反応を行なうためのものである請求項1から17のいずれか一項に記載の反応容器プレート。
- 遺伝子を含んだサンプルを測定するための反応容器プレートであり、前記封止容器又は反応容器で遺伝子増幅反応を行なうことができるようになっている請求項1から18のいずれか一項に記載の反応容器プレート。
- 前記反応容器はその底部又は上方から光学的に測定が可能なように光透過性の材質にて構成されている請求項1から19のいずれか一項に記載の反応容器プレート。
- 前記反応容器は、前記反応容器に注入される液体に遺伝子が含まれている場合にその遺伝子と反応するプローブを備えている請求項1から20のいずれか一項に記載の反応容器プレート。
- 請求項14から17のいずれか一項に記載の前記反応容器プレートを用いた反応処理方法であって、
前記導入圧力で前記主流路及び前記計量流路に液体を充填し、
前記主流路に気体を流して前記計量流路内に前記液体を残存させつつ前記主流路内の前記液体を排出し、
前記主流路内を前記導入圧力よりも大きく陽圧に若しくは前記反応容器内を陰圧に又は前記陽圧及び前記陰圧の両方にすることより前記注入流路を介して前記計量流路内の前記液体を前記反応容器に注入することを特徴とする反応処理方法。
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