JP2009042065A - ガスセンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】光導波路へ不所望な応力がかかるのを防止して高精度な測定を行えるようにする。
【解決手段】基板10上に形成された光導波層、光導波層上に設けられて被検知ガスと反応する検知材12、光導波層にレーザー光を導くプリズム13、および、光導波層からの導波光を導くプリズム14を有するガス検知部2を、被検知ガスの導入口16および排出口17を有するとともに、レーザーダイオード5からのレーザー光が透過する光窓18およびガス検知部2からの導波光が透過する光窓19を有するチャンバー3内に収納配置し、これによって、従来例のように、光導波層上に、被検知ガスを導入するセルを設ける必要をなくし、光導波層に、不所望な応力がかかるのを防止している。
【選択図】図1
【解決手段】基板10上に形成された光導波層、光導波層上に設けられて被検知ガスと反応する検知材12、光導波層にレーザー光を導くプリズム13、および、光導波層からの導波光を導くプリズム14を有するガス検知部2を、被検知ガスの導入口16および排出口17を有するとともに、レーザーダイオード5からのレーザー光が透過する光窓18およびガス検知部2からの導波光が透過する光窓19を有するチャンバー3内に収納配置し、これによって、従来例のように、光導波層上に、被検知ガスを導入するセルを設ける必要をなくし、光導波層に、不所望な応力がかかるのを防止している。
【選択図】図1
Description
本発明は、ガスセンサに関し、更に詳しくは、光導波層表面に、被検知ガスに反応する検知材が形成された光導波路を用いたガスセンサに関する。
この種のガスセンサとして、例えば、特許文献1に開示されたガスセンサがある。
図9は、特許文献1のガスセンサの概略構成を示す図である。
同図において、基体30上に光導波路31、更にその上に、被検知ガスと反応して変色する検知材32を設けている。レーザー等の光源33からモニター光34を光導波路31に平行に入射させ、光導波路31を出た出射光35の出口光量を光ディテクター36により測定し、光導波路31に導光される光の減衰により、被検知ガスの濃度を検知するものである。
図10は、図9のガスセンサの装置構成を示す図であり、図9に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
図10において、L字型の基体30の垂直面に平行に光導波路31が設置され、その光導波路31の基体30とは反対の表面のほぼ中央部に検知材32が方形に形成されている。更にその検知材32の表面に、1面の開口部を有する立方体のセル37が、その開口部を検知材32に接するように被覆し、密閉される。そのセル37の上下面には被検ガスの入口38と出口39が設けられている。被検ガスは入口38から入り検知材32に接触し、出口39から排出される。被検ガスが所定量以上の酸性あるいはアルカリ性ガスを含有していれば、検知材32は変色する。一方、その光導波路31の検知材31の設置面と同側に、検知材32を挟んで両側にプリズム40が設置されている。光源33からの光線は、反射鏡41を通過し、プリズム40に入り、光導波路31中にその設置面と平行に入射させ、反対側のプリズム40により再び反対側の反射鏡41を通して、光電子増倍管42に入射させる。光電子増倍管42で増幅した光吸光度の時系列変化をレコーダー43に記録する。
特開平7−243973号公報
しかしながら、かかるガスセンサでは、検知材32を有する光導波路31の表面に、開口部を有する立方体のセル37が被覆され、このセル37内に被検ガスを導入して測定している。
このように被検ガスをセル37内に閉じ込めるために、セル37を光導波路31表面に密着させて取り付ける必要があり、このため、光導波路31のセル37の取り付け部分には、応力がかかり、光導波路31の変形、導波光の散乱、損失を起こし、出力光の安定性が損なわれるという課題がある。
また、検知材32へのガス拡散は自然拡散であり、測定に時間がかかり、誤差が大きくなるという課題もある。
本発明は、上述のような点に鑑みて為されたものであって、光導波路へ不所望な応力がかかるのを防止して高精度な測定を行えるようにすることを目的とする。
本発明のガスセンサは、光導波層、光導波層上に設けられて被検知ガスと反応する検知材、前記光導波層にレーザー光を導く導光部材、および、前記光導波層からの導波光を導く導光部材を有するガス検知部を備えるガスセンサであって、前記被検知ガスの導入口および排出口を有するとともに、光源からのレーザー光が透過する光窓および前記ガス検知部からの導波光が透過する光窓を有するチャンバーを備え、前記ガス検知部を、前記チャンバー内に収納配置している。
光導波層は、透明基板上に形成されるのが好ましい。
本発明のガスセンサによると、光導波層、検知材および導光部材を有するガス検知部を、被検知ガスが導入されるチャンバー内に収納配置しているので、従来例のように、光導波層上に、被検知ガスを導入するためのセルを設ける必要がなく、これによって、光導波層に、不所望な応力がかかることがなく、導波光の散乱、損失を防止することができ、出力光を安定させて、精度の高い測定が可能となる。
本発明の一つの実施形態では、前記チャンバーは、前記被検知ガスと反応した前記検知材を再生するための再生用ガスを導入する導入口を有し、前記被検知ガスおよび前記再生用ガスを、前記チャンバー内に個別に導入するためのポンプを備えている。
ポンプは、流量制御が可能な定量ポンプが好ましい。
この実施形態によると、ガス検知部が収納されているチャンバー内に、ポンプによって、被検知ガスや再生用のガスを安定的に導入することが可能となり、自然拡散によってガスを導入する従来例に比べて、測定に要する時間を短縮できるとともに、誤差の少ない安定した測定が可能となる。
本発明の他の実施形態では、前記再生用ガスを導入する前記導入口に連通する流路には、前記被検知ガスを除去するフィルタが設けられる。
この実施形態によると、フィルタによって被検知ガスを除去した空気を、再生用ガスとすることができ、専用の再生用ガス、例えば、窒素ガスなどが不要となる。
本発明の更に他の実施形態では、前記チャンバーの前記被検知ガスの導入口および前記再生用ガスの導入口にそれぞれ連通する各流路には、電磁弁がそれぞれ設けられ、各電磁弁の開閉によって、前記チャンバー内に導入するガスの種類を切替えるものである。
この実施形態によると、電磁弁の開閉制御によって、被検知ガスと再生用ガスとを容易に切替えることができ、被検知ガスの濃度の測定および再生用ガスによる検知材の再生を効率的に行うことが可能となる。
本発明の好ましい実施形態では、前記チャンバーの光窓を透過する前記ガス検知部からの導波光を電気信号に変換する光電変換素子と、前記光電変換素子からの電気信号を入力信号として処理する信号処理回路とを備え、前記信号処理回路は、基準信号を発生する基準信号発生部と、前記基準信号を調整して参照信号とする調整部と、前記参照信号と前記入力信号との差に応じた差動出力を与える差動回路とを有し、前記基準信号は、前記チャンバー内に前記被検知ガスが存在しない状態に対応する前記入力信号に応じて、調整されるようにしている。
この実施形態によると、被検知ガスが存在していない状態で得られる入力信号に応じて、予め、基準信号を調整して参照信号とすることにより、入力信号と参照信号との差動出力は、被検知ガスの濃度に応じた導波光の減衰率に対応させることができる。したがって、従来のように、予め求めた検量線を参照することなく、信号処理回路の差動出力に基づいて、導波光の減衰率、すなわち、被検知ガスの濃度を直接得ることができる。
本発明によれば、光導波層、検知材および導光部材を有するガス検知部を、被検知ガスが導入されるチャンバー内に収納配置しているので、従来例のように、光導波層上に、被検知ガスを導入するためのセルを設ける必要がなく、これによって、光導波層に不所望な応力がかかることがなく、導波光の散乱、損失を防止して、出力光を安定させて精度の高い測定が可能となる。
以下、図面によって本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態に係るガスセンサの概略構成図である。
図1は、本発明の実施形態に係るガスセンサの概略構成図である。
この実施形態のガスセンサ1は、被検知ガスであるアンモニア(NH3)ガスの濃度を測定できる小型のガスセンサである。
このガスセンサ1は、被検知ガスを感知するガス検知部としてのセンサチップ部2を有しており、このセンサチップ部2は、ガスチャンバー3内に装着固定されている。
センサチップ部2は、図2の拡大図にも示すように、ガラス基板10上に光導波層11を形成し、更に、光導波層11上に、アンモニアガスと反応する検知材としての反応膜12が成膜されて光導波路が構成されている。この反応膜12は、アンモニアガスと反応し、吸収スペクトルがシフトする材料で構成され、アンモニアガスの濃度に依存して、導波された光が減衰する。
この反応膜12は、可逆性があり、窒素ガス、または、アンモニアガスを含まない空気によって再生可能であり、アンモニアガスの濃度の繰り返し測定が可能である。
ガラス基板10上には、光導波層11への導光用および光の取り出し用の導光部材としての直角プリズム13,14がそれぞれ設けられており、導波光は、図2に示すように、全反射を繰り返しながら進行するが、その間光導波層表面にエバネッセント波が染み出す。
センサチップ部2は、ガス濃度に応じて、反応膜12の色変化の程度が異なるため、エバネッセント波の吸収率が変化し、光導波層11に導波する光の出力が弱くなる。したがって、導波光の出力強度を測定することによって、アンモニア濃度を検出することができる。
この実施形態のガスセンサ1では、以上の構成を有するセンサチップ部2を、図1に示すように、ガスチャンバー3内に装着固定しており、図10に示される光導波路上に、立方体のセルを設ける従来例のように、センサチップ部2の光導波路に、不所望な応力がかかることがない。
これによって、光導波路の変形、導波光の散乱、損失を防止し、出力光を安定させて精度の高い測定が可能となる。
センサチップ部2が収納されているガスチャンバー3は、反応膜12を再生するための窒素(N2)ガスおよびアンモニアガスを個別に導入するための導入口15,16および導入したガスを排出する排出口17を備えるとともに、レーザーダイオード5からのレーザー光を、反射ミラー22を介してセンサチップ部2に導入するための光窓18およびセンサチップ部2からの導波光を取り出すための光窓19を備えている。反射ミラー22は、あおり微調機構を有するミラーホルダー(図示せず)によって保持されている。
ガスセンサ1は、センサチップ部2が収納されたガスチャンバー3内に、窒素ガスまたはアンモニアガスを導入するポンプ4を備えている。このポンプ4は、微小量のガスの定量の輸送制御が可能なマイクロポンプである。
窒素ガスおよびアンモニアガスが導入される各流路には、電磁弁20,21がそれぞれ設けられており、各電磁弁20,21によって、流路の開閉が制御される。窒素ガスの流路を開閉する電磁弁20は、ノーマリーオープンタイプが好ましく、アンモニアガスの流路を開閉する電磁弁21は、ノーマリークローズタイプが好ましい。
このように、ガスセンサ1では、ポンプ4によって、被検知ガスであるアンモニアガスを、ガスチャンバー3内に定流量で安定して導入できるとともに、センサチップ部2の反応膜12を再生するための窒素ガスを定流量で安定して導入することができ、図10に示されるガスの自然拡散を利用する従来例に比べて、測定に要する時間を短縮できるとともに、安定した測定が可能となり、誤差を少なくできる。
ガスセンサ1は、センサチップ部2からの導波光を、ガスチャンバー3の光窓19を介して検出する光電変換素子としてのフォトダイオード6と、このフォトダイオード6の出力に基づいて、アンモニアガスの濃度を算出する信号処理回路7と、検出結果であるガス濃度を表示する表示器8とを備えている。これらは、ガスチャンバー3、レーザーダイオード5、反射ミラー22、ポンプ4および電磁弁20,21などと共に、筐体9内に収納配置されている。この実施形態の筐体9のサイズは、例えば、160(幅)×160(奥行き)×70(高さ)mmである。
図3は、図1の信号処理回路7の要部の構成を示す図である。
この実施形態の信号処理回路7は、オペアンプ24を備えており、このオペアンプ24の反転入力端子には、上述のフォトダイオード6のアノードが、入力抵抗R1を介して接続され、非反転入力端子には、直流の基準電圧源23が、可変抵抗VRを介して接続される。また、オペアンプ24の出力端子と非反転入力端子との間には、帰還抵抗R2が接続されている。
この実施形態の信号処理回路7では、アンモニアガスが存在しない状態で、オペアンプ24の出力電圧が、0になるように、可変抵抗VRを調整して基準電圧を分圧し、参照電圧としてオペアンプ24に与える。
すなわち、アンモニアガスが存在しておらず、導波光が減衰していない状態のフォトダイオード6の出力電圧に等しくなるように基準電圧を調整して参照電圧とする。
この信号処理回路7を用いて、レーザーダイオード5のレーザー出力とオペアンプ24の出力電圧との相関関係を測定した。
レーザーダイオード5は、自動パワー制御回路内蔵のものを使用した。レーザー光を安定させるために、安定化直流電源を使用し、レーザー光発振して3分を待って測定した。ガスチャンバー3内には、窒素ガスを導入し、アンモニアガスが存在しない状態で測定した。
フォトダイオード6へ入射するレーザー光強度を、NDフィルターを用いて調整した。
測定方法は、フォトダイオード6への初期光強度(I0)に対して、基準電圧源23の基準電圧が、可変抵抗VRを介して参照電圧としてオペアンプ24に入力される。このとき、信号処理回路7の出力電圧が、0になるように、可変抵抗VRで基準電圧を調整し、参照電圧とした。
測定方法は、フォトダイオード6への初期光強度(I0)に対して、基準電圧源23の基準電圧が、可変抵抗VRを介して参照電圧としてオペアンプ24に入力される。このとき、信号処理回路7の出力電圧が、0になるように、可変抵抗VRで基準電圧を調整し、参照電圧とした。
その後、レーザー光の強度を、上述のように、NDフィルターで調整し、そのレーザー光強度(I)に対する信号処理回路7の出力電圧を測定した。
初期入射光強度は、25μW、50μW、100μWの3種類に対して行い、入射光の減衰率(1−I/I0)と、信号処理回路7の出力電圧値の相関関係を、図4にプロットした。
この図4に示すように、入射光の減衰率(1−I/I0)が、約0〜0.5の範囲では、初期入射光強度が異なっても、出力電圧は、同一直線上に沿って変化していることが分かる。すなわち、初期入射光強度が異なっても、入射光の減衰率が同じであれば、同じ出力電圧が得られることが分かる。
図5に、アンモニアガス濃度0ppb、50ppb、100ppb、500ppbをガスチャンバーに導入し、2分間検知材と反応させた後に入射光の減衰率を測定した結果を示す。それぞれのアンモニアガス濃度において、同一条件で3回測定を行い、平均値をプロットした。入射光の減衰率は、図5に示されるように、アンモニアガスの濃度に比例する。したがって、図3に示すオペアンプ24の増幅率を調整し、図5に示す曲線の勾配と合わせることにより、図4における横軸が、アンモニアガスの濃度に対応することになり、アンモニアガスの濃度に応じた出力電圧が得られることが分かる。また、図3に示すアンプ24の回路の増幅率は、帰還抵抗R2と入力抵抗R1の比で決定される。たとえば、帰還抵抗R2は、固定抵抗及び可変抵抗を直列して構成すれば、可変抵抗を調整することで、増幅率の微調整ができる。
図9の従来例では、予め、出射光の出口光量と、被検知ガスの濃度との関係を示す検量線を求めておき、測定した出口光量から、前記検量線を参照して、被検知ガスの濃度を算出しなければならず、このため、測定値から被検知ガスの濃度を直接表示するといったことはできなかった。
これに対して、この実施形態では、信号処理回路7の出力電圧は、アンモニアガスの濃度に対応したものとなり、したがって、信号処理回路7の出力電圧に基づいて、アンモニアガスの濃度を、直接表示器8に表示することが可能となる。
なお、図4においては、入射光の減衰率(1−I/I0)が、0から0.5の領域について特に直線性が高い。従って、当該範囲を直線近似することにより、極低濃度のアンモニアガスを精度よく測定することが可能となる。
さらに、図4には図示しないが、前記回路7と表示器8間に、信号処理回路7の入射光の減衰率(1−I/I0)―出力電圧の曲線に合わせて演算回路、または演算モジュールを挿入すれば、入射光の減衰率(1−I/I0)が、0.5以上の領域および0.05から1の領域においても測定が可能となり、比較的高濃度領域や幅広い濃度にも対応することが可能である。
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。
[実施例]
[実施例]
本実施例のセンサチップ部2を、次のようにして作製した。
(1)先ず、ソーダライムガラス基板(松浪ガラス社製、サイズは,13mm×53mm×1mm)をアンモニア水1%で超音波洗浄した後、400℃で溶融した硝酸カリウムの中に50分浸漬し、表層のナトリウムイオンとカリウムイオンを交換して、カリウムイオンリッチな導波層を形成した。基板の屈折率が1.512に対して、イオン交換された導波層の屈折率は1.518になった。
(2)次に、導波層表面に、真空蒸着機でアンモニアガスと反応して色変化をおこす反応膜として、pH指示薬であるBTB(ブロモチモールブルー)を成膜した。BTB膜は、基板の中心部に幅15mm,厚み100nm程度で形成した。
(3)導光および光の取り出し用として、36度の直角プリズム(屈折率1.67)を、UV(紫外線硬化)樹脂で、ガラス基板上に接着し、センサチップ部2とした。
以上のようにして作製されたセンサチップ部2を、ガスチャンバー3内に装着、固定した。
次に、アンモニアガスの濃度を下記の手順で測定した。
(1)先ず、窒素ガス用の電磁弁20を開いて、窒素ガスの導入口15からガスチャンバー3内に、ポンプ4によって窒素ガスを導入し、センサチップ部2の初期化を行う。信号処理回路7の出力電圧が安定したら、ポンプ4を止め、信号処理回路7の出力電圧が0になるように、基準電圧源23の基準電圧を可変抵抗VRで調整して参照電圧とする。
(2)次に、窒素ガス用の電磁弁20を閉じ、アンモニアガス用の電磁弁21を開く。低濃度アンモニアガスの合成は、標準アンモニアガス (100ppm)の窒素ガスによる希釈で行う。合成した低濃度ガスを1.5L/Minの流量で、アンモニアガスの導入口16からガスチャンバー3内に、ポンプ4で導入し、センサチップ部2と反応させる。2分間反応させた後、ポンプ4を止め、信号処理回路7の出力電圧に基づいて、ガス濃度を算出して表示する。測定終了後、上述と同様にして、窒素ガスによってセンサチップ部2の初期化を行う。
図6は、合成した1ppm程度のアンモニアガスの濃度を繰り返し測定した結果を示すものであり、横軸は経過時間を、縦軸はアンモニアガスの濃度に対応する信号処理回路7の出力電圧を示している。
この図6において、出力電圧が立ち上がる時点t1〜t3が、アンモニアガスをガスチャンバー3内に導入した時点に対応し、出力電圧が立ち下がる時点t4〜t6が、アンモニアガスに代えて、窒素ガスを導入した時点に対応している。
この図6に示されるように、同一のアンモニアガス濃度では、同一の出力電圧が、再現性よく得られていることが分かる。
(実施形態2)
図7は、本発明の他の実施形態のガスセンサ1aの概略構成図であり、上述の図1に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
図7は、本発明の他の実施形態のガスセンサ1aの概略構成図であり、上述の図1に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
この実施形態のガスセンサ1aでは、初期化および反応膜12を再生させるガスとして、上述の実施形態のような窒素ガスを用いるのではなく、被検知ガスであるアンモニアガスを除去した空気を用いるようにしている。
すなわち、ガスチャンバー3のガスの導入口15に連通する流路27には、除塵フィルター28およびアンモニアガスを除去するケミカルフィルター29を設けている。
アンモニアガスを除去するケミカルフィルター29としては、例えば、ニッタ(株)製のNH3除去材(製品名:ピュラコールAMS)を、樹脂ケースに充填したものを用いることができる。
このアンモニア除去材は、若干発塵するため、除塵フィルター28を下流側に設置して除塵している。
その他の構成は、上述の実施形態1と同様である。
この実施形態によれば、上述の実施形態のように、反応膜12を再生するための専用のガスである窒素ガスが不要となる。
以下、この実施形態の実施例について説明する。
[実施例]
[実施例]
下記の手順でアンモニアガスの濃度を測定した。
(1)先ず、上述の流路27に設けられた電磁弁20を開いて、ガスの導入口15からガスチャンバー3内に、ポンプ4によってアンモニアガスが除去された空気を導入し、センサチップ部2の初期化を行う。信号処理回路7の出力電圧が安定したら、ポンプ4を止め、信号処理回路7の出力電圧が0になるように、基準電圧源23の基準電圧を可変抵抗VRで調整して参照電圧とする。
(2)次に、電磁弁20を閉じ、アンモニアガス用の電磁弁21を開く。低濃度アンモニアガスの合成は、標準アンモニアガス (100ppm)の窒素ガスによる希釈で行う。合成した低濃度ガスを1.5L/Minの流量で、アンモニアガスの導入口16からガスチャンバー3内に、ポンプ4で導入し、センサチップ部2と反応させる。2分間反応させた後、ポンプ4を止め、信号処理回路7の出力電圧に基づいて、ガス濃度を算出して表示する。測定終了後、上述と同様にして、アンモニアガスを除去した空気によってセンサチップ部2の初期化を行う。
図8は、測定結果を示すものである。
この図8は、合成した200ppb、300ppb、400ppb、500ppb、600ppb、700ppb、800ppb、900ppb、1ppm程度のアンモニアガスを、ガスチャンバー3内に導入し、センサチップ部2と反応させたものであり、センサチップ部2の再生には、同様の流量および時間で、アンモニアガスを除去した空気を用いたものである。この図8からアンモニアガスの濃度に比例した出力電圧が得られていることがわかる。
上述の各実施形態では、アンモニアガスの濃度の測定に適用して説明したけれども、本発明は、検知材を被検知ガスに対応するものに換えれば、アンモニアガス以外のガスの測定にも適用できるのは勿論である。
1,1a ガスセンサ
2 センサチップ部
3 ガスチャンバー
4 ポンプ
5 レーザーダイオード
6 フォトダイオード
7 信号処理回路
8 表示器
10 ガラス基板
11 光導波層
12 反応膜
15,16 ガスの導入口
17 ガスの排出口
18,19 光窓
2 センサチップ部
3 ガスチャンバー
4 ポンプ
5 レーザーダイオード
6 フォトダイオード
7 信号処理回路
8 表示器
10 ガラス基板
11 光導波層
12 反応膜
15,16 ガスの導入口
17 ガスの排出口
18,19 光窓
Claims (5)
- 光導波層、光導波層上に設けられて被検知ガスと反応する検知材、前記光導波層にレーザー光を導く導光部材、および、前記光導波層からの導波光を導く導光部材を有するガス検知部を備えるガスセンサであって、
前記被検知ガスの導入口および排出口を有するとともに、光源からのレーザー光が透過する光窓および前記ガス検知部からの導波光が透過する光窓を有するチャンバーを備え、
前記ガス検知部を、前記チャンバー内に収納配置したことを特徴とするガスセンサ。 - 前記チャンバーは、前記被検知ガスと反応した前記検知材を再生するための再生用ガスを導入する導入口を有し、
前記被検知ガスおよび前記再生用ガスを、前記チャンバー内に個別に導入するためのポンプを備える請求項1に記載のガスセンサ。 - 前記再生用ガスを導入する前記導入口に連通する流路には、前記被検知ガスを除去するフィルタが設けられる請求項2に記載のガスセンサ。
- 前記チャンバーの前記被検知ガスの導入口および前記再生用ガスの導入口にそれぞれ連通する各流路には、電磁弁がそれぞれ設けられ、各電磁弁の開閉によって、前記チャンバー内に導入するガスの種類を切替える請求項2または3に記載のガスセンサ。
- 前記チャンバーの光窓を透過する前記ガス検知部からの導波光を電気信号に変換する光電変換素子と、前記光電変換素子からの電気信号を入力信号として処理する信号処理回路とを備え、
前記信号処理回路は、基準信号を発生する基準信号発生部と、前記基準信号を調整して参照信号とする調整部と、前記参照信号と前記入力信号との差に応じた差動出力を与える差動回路とを有し、
前記基準信号は、前記チャンバー内に前記被検知ガスが存在しない状態に対応する前記入力信号に応じて、調整される請求項1〜4のいずれか一項に記載のガスセンサ。
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JP2018091757A (ja) * | 2016-12-05 | 2018-06-14 | 東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社 | ガス検知装置 |
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2007
- 2007-08-08 JP JP2007207230A patent/JP2009042065A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105140395A (zh) * | 2015-06-15 | 2015-12-09 | 同济大学 | 一种pn结二极管传感器及其制作方法和应用 |
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