図1(a)−1(g)、2(a)−2(f)、および3(a)−3(c)は、公知の電気化学的成型加工の一つの形態の種々の特徴を示す。他の電気化学的成型加工技術は、上記の’630特許の明細書、種々の上記の公報、参考のためにここで説明する種々の特許や特許出願において説明されている。この明細書において説明された教示に基づいて、これらの公報、特許、特許出願において説明された技術、又は、他の公知の技術等を組み合わせて当業者が電気化学的成型加工技術を導き出す事ができる。本発明の教示は全て本発明の種々の態様を有する実施態様と組み合わせて好ましい実施態様を創り出す事が可能である。この明細書において明白に説明された実施態様を組み合わせて、更に他の実施態様を引き出せる。
図4(a)−4(i)は多層成型加工過程の単一層の形成における種々の段階を示す。この多層成型加工過程において、第二金属は第一金属上および第一金属の開口部内に堆積する。この堆積物は上記層の一部を形成する。基体82の側面図である図4(a)において、図4(b)に示されるように、パターン化出来るフォトレジスト84を基板82に流し込む。図4(c)において、フォトレジストの硬化、露出、現像により形成されるそのパターンが示されている。上記フォトレジスト84のパターニングを行う事によって、フォトレジストの表面86から基板82の表面88へと延びる開口部92(a)−92(c)が形成される。図4(d)に示されるように、金属94(ニッケル等)が上記開口部92(a)−92(c)内に電気メッキされる。図4(e)に示されるように、上記フォトレジストが基板から除去され(化学的に除去され)、第一金属94で覆われていない基板82の領域が露出される。図4(f)は、第二金属96(例えば、銀等)が、基板(導伝性)82の露出された部分全体上および第一金属94(導電性)上にブランケット式の電気メッキが施された状態を示している。図4(g)には、上記第一金属94を露出させるまで上記第一金属94および上記第二金属96の厚さを平均化して(上記第二金属96の高さを第一金属94の厚さまで減少させて)生じた構造の第一層が示されている。図4(h)には、図4(b)―図4(g)に示されている過程を数回繰り返して生じた結果が示されており、各層が二つの材料からなる多層構造が形成される。ほとんどの用途において、図4(i)に示されるように、これらの(二つの)材料の一つは除去され、望み通りの三次元構造98(構成部分または装置)が形成される。
ここで開示された種々の実施態様、変更態様、技術は、異なったタイプのパターニングマスクおよびマスキング技術と組み合わせて使用することが出来る。例えば、適合接触マスクおよびマスキング作業を用いる事ができる。近接マスクおよびマスキング作業(即ち、たとえマスクと基板の接触がなくてもマスクが基板に近接していれば、少なくとも部分的に選択的に基板を被うマスク用いる作業)を用いる事ができる。非適合マスクおよびマスキング作業(即ち、マスクおよびその接触表面が適合しないマスクに基づく作業)を用いる事ができる。互いに接着したマスクおよびマスキング作業(マスクおよび単にマスクに接触しているだけではなくて、選択的な堆積、又は、エッチングが行われる基板に接着したマスクを用いる作業)も用いる事ができる。
これら全ての技術は、本発明の種々の態様を有する種々の実施態様の技術と組み合わせて、より高められた実施態様を創り出す事ができる。この明細書において明白に説明された種々の実施態様を組み合わせて、更に他の実施態様を引き出せる。
例えば、ある実施態様では、プロセスを変更して、誘電性材料(例えば、重合体又はできる限り、セラミック材料)、誘電体に埋め込まれた導電体、もしくは、磁性材料(誘電性のバインダーに埋め込まれるか、又は、配置後に燒結された粉末状のフェライト)で完全に又は部分的に充填された導電性構造内に空洞を形成する事ができる。上記誘電材料(複数)は、支持構造として導電性要素を互いに分離状態で保持するために用いることができる、及び/又は、上記誘電材料は、ある装置のマイクロ波の送信特性または吸収特性を部分修正するために用いることができる。誘電体は、積層による形成中の構造内に組み入れることが出来る。もしくは、上記誘電体は、全ての層が形成されてから大量に裏込めによって、又は、選択的に上記構造中に充填することができる。
ある実施態様において製造された構造/装置は、好適なガスで気密的にシールすることが出来る。或いは、構造内の空隙を真空充填する事によって上記構造/装置をシールすることが出来る。他の実施態様では、プラスチックまたはガラスで遮蔽する事によって構造の臨界表面を湿気または損傷を与える環境条件から保護する事が出来る。
更なる例として、ある実施態様においては、二つ以上の導電性材料(例えば、ニッケルと金、または、銅と金)からなる構造を有する事が望ましい。それ故に、このような結果を達成するように変更されたプロセスが実施される。
本発明のある好適な実施態様では、超小型のRF、即ち、マイクロ波送信ラインが提供される。このような送信ラインは、RF用の組み立て用のブロック及びマイクロ波要素として用いることが出来る。この送信ラインは、長方形の固体の金属からなる中央導体及び固体の金属からなる外側導体を備えた長方形の同軸構造を有することが好ましい。本発明においては、上記超小型の同軸の構成要素、或いは、上記送信ラインとは、外側導体の一つの内壁とこの外側導体の反対側の内壁との間における最少断面寸法が200μmである構成要素のことを意味する。同軸送信ラインは横方向基本電磁(TEM)モードを支持するので、そのような超小型化に良く適合している。基本電磁理論からすれば、TEMモードは、ゼロカットオフ周波数を有する事が知られている。それゆえに、TEMモードは、構造の寸法が如何に小さくても、実用周波数において伝播し続ける。
上記超小型の同軸線の三つの利点は、サイズ、マイクロ波帯域幅、相の直線性である。一般的には、受動送信ライン構成要素の物理的長さは、作動周波数が1GHzにおいて、例えば、30cmである場合、1自由空間波長位であらねばならない。それ故に、従来の同軸送信ライン又は導波管の場合は、その構成要素はこの程度の直線寸法を有している。超小型の同軸線の場合は、同軸線を前後に蛇行状に巻くことによって、また、上記同軸線を多くの蛇行レベルに積層する事によっても構成要素をはるかに短くすることができる。
上記超小型の同軸線の二番目の利点は秀でた帯域幅の性能である。ある同軸送信ラインにおいて、これは、TEモードである最上位モードのカットオン周波数によって最高に形成される。基本的電磁気学からは、このカットオン周波数は、外側導体の最大寸法に対して逆比例することが知られている。従来の同軸線において、このカットオンは、一般的には10GHzと50GHzとの間で起こる。この超小型の同軸線において、このカットオンは容易に100GHzよりずっと上回って拡大され、最高周波数をnear−termアナログシステムにおいて取り扱うため、又、もっとも急激に変化するパルスをデジタルシステムにおいて取り扱うために、それに対して帯域幅が与えられる。
超小型の同軸線の三番目の利点は相の直線性の程度である。基本電磁気学からすれば、TEMモードは、零分散で伝播することができる送信ラインにおける唯一のモードである事が知られている。換言すれば、作動する帯域幅内の全ての周波数は同じ相速度を有しているので、ライン上の任意の二点間の関連相の依存関係は周波数と完全に直線的(一次関数)の関係にある。この性質の故に、急激に変化する非正弦波特徴が有り、例えば、急激に変化するデジタルエッジ或いは短いデジタルパルスが歪みなしに伝播する。超小型の同軸線(即ち、200μm以下)のサイズでは、他の全ての公知の送信ライン媒体は、純TEMモードにおいて伝播しなくて、擬似TEMモードにおいて伝播する。良い例として、SiデジタルICにおいて共通に用いられているストリップラインやGaAやInP MMIC(マイクロ波一体回路)において共通に用いられているマイクロトリップ等が知られている。
寸法以外の好ましい超小型の同軸線の他の特色は、その横断面形状が長方形であると言うことである。中央導電体を円形に(例えば、丸いワイヤー)、また、外側導体として中空のチューブ(例えば、カテーテル)を加工することが比較的に容易であるので、従来の同軸線は、一般的に円形の中央導電体および外側導体からなる。基本電磁理論によれば、長方形の同軸線は、分析的な方法には欠けるが、円形の同軸線と同様の性能を提供する。幸いにも、最近では、構成要素、例えば、長方形の超小型の同軸線等を、いかなる形状やサイズにでもデザインするのに役立つ、数を示す用具(例えば、高周波数シミュレータやHFSSソフトウエア−)が簡単に手に入れることができる。
ある好ましい実施態様では、選択的パターニングを達成するために少なくとも部分的に電気化学成型加工技術、特に、接触マスクまたは粘着マスクを電気化学成型加工技術を用いて超小型のマイクロ波構成要素を製造する際に超小型の同軸線は使われる。このような方法による成型加工において、例えば、一つの共通のシールド(即ち、外側導体)を用いて隣接する送信ラインが形成される。半導体ICにおいて実現することができないタイプの受動マイクロ波機能、或いは、性能においてかなりの不利を伴って実現することができるタイプの受動マイクロ波機能も知られている。今日の半導体ICでは実現できない機能のふさわしい例は、循環である。即ち、ループの周りの隣接したポート間のマイクロ波のパワーの非相互伝送である。今日の半導体ICの劣った機能の一例は、周波数の多重送信である。即ち、周波数に依存する、一つの入力ポートから多くの異なる出力ポートへのマイクロ波のルート割り当てである。超小型の同軸線は、特に、電気化学的成型加工プロセスの多様性と組み合わせた場合、このような機能性を提供できる構成要素を形成するのに使うことができる。
ある好ましい実施態様においては、超小型の同軸線は、活性半導体装置、特に、RFおよび高速デジタルICと一体化される。このような一体化は、IC産業において、チップ内の高周波アナログおよびデジタル信号の相互接続およびルート割り当てにおいて問題を投げかけている。このような一体化が有用であるふさわしい例としては、高速マイクロプロセッサーにおけるクロック分配である。シリコン上の従来の(ストリップライン)送信ラインに沿った非常に鋭いエッジを有する送信においては、送信ライン上の拡散および損失のために、常にエッジが歪むか又は拡がってしまう。超小型の同軸線においては、クロック信号は、シングルモードの同軸構造に直接、接続することができ、上記同軸構造においては、クロックパルスの基本的な要素およびフーリエ要素の全ては、同じ速度で長距離を伝播する。それ故に、クロックパルスの歪みおよびそれに関連したクロックスキューは軽減される。これらの送信ラインは、クロック信号ツリー等を形成するために用いることができる。
図5(a)乃至図5(c)は、本発明の実施態様に係わるRF/マイクロ波フィルター102を示す。図5(a)は、スポーク104a−104dからなる第一セット104を含む同軸フィルター要素の斜視図である。図5(b)は、図5(a)のライン4(c)−4(c)から見たフィルター102を示す平面図である。図5(c)は、図5(a)のライン4(c)−4(c)から見た同軸フィルターを示す平面図である。図5(c)は、図5(a)のフィルターが、このフィルターを通過する周波数の帯域におけるほぼ中心周波数の波長(λo)の1/2だけ互いに離れた三セットのスポークを含むことを示している。この形状において、このフィルターは、二つのポール(隣接する一対のセットの各々は一つのポールを形成する)を有するブラッグタイプのフィルターと考えられる。ある例では、フィルターの寸法として、表1に示す寸法を採用する事ができる。
他の実施態様では、通過帯域におけるフィルターの挿入損失、ストップ帯域における減衰、及び遷移領域における特徴等を変えるために、これらの寸法は、変更することができる。更に他の実施態様では、フィルターおよび/またはフィルター構成要素を形成する材料を変更する事によって種々のパラメーターを部分的に修正する事もまた可能である。例えば、フィルター全体をニッケルまたは銅から形成する事ができる。或いは、フィルターを銀または金で部分的に又は全体的にめっきする事ができる。
図5(d)は、変更実施態様の同軸フィルターの中心部分を示す平面図である。この実施態様では、このフィルターは、五セットのスポーク160a−160e(図5(d)において、1セットについて二つのスポークが示されている)を有し、これらのスポークは通過帯域(即ち、162、164、166、168、波長:λo/2)における中心周波数の波長の約1/2だけ互いに離れている。この図は、四つのポールを示す。
他の実施態様では、フィルターを形成するときに、ポールの数は変更できる(例えば、三つ、五つ、または、それ以上)。
図6(a)は、一セットにつき四つのスポークを有する複数個のスポークのセットを用いる長方形のフィルターの端部を示す。一例では、フィルターの寸法として、表2に示す寸法を採用する事ができる。
図5(a)乃至図5(c)の正方形のフィルターの場合と同様に、上記の寸法は、長方形の同軸フィルターに対して変更できる。この長方形のフィルターの最も好ましい実施態様において、スポークからなる複数のセットは互いにλo/2の間隔で配置される。
図6(b)および6(c)は、図示したタイプの同軸フィルター(即ち、円形および楕円形状)に対する二つの他の形状の横断面図である。他の実施態様では、他の横断面形状とすることが出来る。更に、内側導体302、302’と外側導体304、304’とは、夫々、その横断面形状が互いに異なっていても良い。更に、他の実施態様では、スポークは、異なった断面形状(正方形、長方形、円形、楕円形等)とすることができる。
図7(a)−7(d)は、同軸フィルターにおいて用いられる他の例のスポークの形状を示す。図7(a)−7(d)に示す、二つのスポーク312および314が用いられた実施態様では、この二つのスポークは、長方形の外側導体316の長い方の辺に沿って延設されており、このスポークの形状は、対称的である。図7(b)は、図7(a)の二つのスポークと類似のスポーク322、324を示しているが、この二つのスポークは長方形の外側導体326の短い方の辺に沿って延設されている点が図7(a)の二つのスポークとは異なる。図7(c)は、図7(a)および図7(b)のスポークと同様に、二つのスポークが用いられた実施態様を示すが、一つのスポーク332は水平方向(長方形の外側導体336の長辺)に延設され、他のスポーク334は垂直方向(長方形の外側導体336の短辺)に延設されている。図7(d)においては、一つだけのスポーク342が用いられており、各セットを構成している。
一例として、図7(a)の実施態様では、表2に示された寸法を採用することが出来るが、この形状においては、寸法242および244は存在しない。他の例として、図7(a)の実施態様では、表3に示された寸法を採用することが出来るが、この表では、参照番号にアポストロフィがつけられている。
ある変更実施態様では、異なるスポークの数(例えば、三個又は五個)と形状(複数個のスポークが導線の一つの辺から延設されており、又、全てのスポークが内側導体から外側導体へと半径方向において外側へ延設されていない)が採用されている。
図8(a)および8(b)は、本発明の他の実施態様の非直線状の同軸フィルターの構成要素を示す斜視図である。図8(a)は、蛇行形状の同軸フィルターを示し、図8(b)は、螺旋形状の同軸フィルターを示している。更に、他の変更実施態様では、同軸フィルターは、巻き線構造の平面の外に入り口および出口が形成された形状、或いは、概して巻き線構造を積層形状、或いは、三次元に伸ばした形状等のように他の形状を用いることができる。このように三次元の積層を行う事によって、従来得られるフィルターよりも小さいフィルターを得ることができる。
図9(a)−9(c)は、同軸フィルターの構成要素の変更実施態様を示す。この実施態様では、スポークの組み合わせが用いられており、内側導体あるいは外側導体に沿って二つの突起が形成され、この突起は、RF又はマイクロ波信号をフィルターに通し易くする働きを有する。特に、図9(a)に示す実施態様では、スポーク352、354、356、358は外側導体362の端部に配置され、この外側導体362の中間部から端部には、突起372、374、376、378が、その内側表面に配置されており、その長さは、波長の1/4(λo/4)で、それらは約λo/2の間隔を置く事が好ましい。他の変更実施態様では、突起に対向して外側導体362において凹部の形成が考えられる。図9(a)に示す実施態様では、スポークは、上記の実施態様とは異なり、λo/2だけ離して配置されていないが、その代わり、λo/2の整数倍だけ離して配置されている。この実施態様では、整数倍は3である。
図9(b)に示す実施態様では、スポーク間の距離は、全部がλo/2の整数倍ではなく、中間のλo/2の位置において、突起382、384、386、388(長さは、ほぼλo/2)が内側導体に形成されている。
図9(c)に示す第三変更実施態様では、内側導体には、突起だけでなく、スポーク394、396中間部セットも形成されている。隣接するフィルター要素のセット間の間隔は最も好ましくはλo/2である。
更なる実施態様では、スポーク、突起、および/または刻み目は、夫々、異なる形状を有することが可能である。ある実施態様では、隣接するフィルター要素(スポーク、突起、および/または刻み目)間の間隔はλo/2の整数倍にする事は可能である。
図9(a)−9(d)に示す実施態様においては、構造において設けられたスポークは、内側導体を充分に支持する役目を果たすので、誘電体もしくは他の支持媒体を設ける必要がない。それ故に、最も好ましい実施態様では、内側導体は、外側導体と、空気、気体の媒体または真空スペースを挟んで隔てられてもよい。他の実施態様では、固体または液体の誘電材料を内側導体と外側導体との間の間隙に部分的にまたは全体的に挿入してもよい。誘電材料は、導体の形成後か、又は、導体が形成されたもとの位置に挿入される。以下に実施プロセスの種々の例について説明する。
図9(d)は、二つの蛇行形状のポール同軸フィルターの長さ方向における中心部分を示す平面図である。図9(d)に示す実施態様では、スポークは設けられないが、フィルター効果を得るために内側導体392’に設けられた突起394、396、398が使われる。他の変更実施態様では、外側導体362’の内部に設けた突起も用いる事ができる。あるいは、外側導体または内側導体の内部に設けた突起の組み合わせも用いる事ができる。スポークが使われないので、外側導体に対して内側導体の位置は固定する事が出来ない。導電性材料の組み付け中に外側導体と内側導体との間に誘電体が形成される種々の実施態様について以下に説明する。積層中に使われる導電性支持体から、内側導体と外側導体との間に完全に又は部分的に形成される固体の誘電体までの遷移を可能とする種々の実施態様について説明する。
図10(a)−10(d)は、放射線の伝播の方向における急激に変化する遷移を含む同軸線の要素の長さ方向における中央部分の平面図である。本発明の製造方法によれば、同軸構成要素および導波管構成要素には、デザインの幾何学的な複雑さ又は、留め継ぎにする位置に届く道具類の接近に対してほとんど気ずかいすることなく種々の程度の留め継ぎ湾曲部が挿入され得る。図10(a)は、一つの同軸部分402から他の同軸部分404への遷移、更に、他の同軸部分への遷移を示している。この図では、変わり目412、414、416、418、422、424、426、428は、90度の遷移として示され、これらの急激に変わる湾曲部に起因してかなりの反射が生じると予想される。図10(b)は、変わり目412’’’、414’’’における損失(例えば、反射)を減らし易くするため留め継ぎにされた面432、434を示している。図10(c)は、全ての変わり目412’、414’、416’、418’、422’、424’、426’、428’における留め継ぎにされた面を示す。これらの変わり目は、更なる損失を減らし易くするためのものである。更なる実施態様では、確実に放射線の大半の部分が90度でない入射角で衝突するように面の長さを延長(例えば、面412、414の長さ)することが出来る。図10(d)では、多くの面が遷移領域412”、414”、416”、418”、422”、424”、426”、428”の各々に適用できる事を示している。本発明の製作方法の留め継ぎ効果は、同軸構成要素(例えば、伝送ライン、フィルター等)だけに適用されるだけでなく、導波管(例えば、内部寸法が800μm以下、400μm以下あるいは、それ以下の寸法の導波管、又は、伝播経路が複雑なので、サイズを小さくするか、又は、組み立ての困難さを少なくするために一体構造が望まれる大きな導波管)にも適用される。
図11(a)および11(b)は、夫々、同軸送信ライン438および同軸フィルター構成要素440の中心部に沿った平面図であって、凹凸436が、同軸線の小さい半径側の内表面に形成されている。上記凹凸は平滑で且つ波状であっても良いし、又は、不連続な形状であっても良い。上記小さい呼称半径を有する表面が単純なカーブ442であると仮定した場合は、上記凹凸は、小さい呼称半径を有する側に沿って経路の長さを外側壁に沿った経路の長さのそれに近いように増加させるものである。
図12(a)−12(c)は、本発明の一実施態様に係わる同軸の三本のポール状のスタブをベースとしたフィルターを示す。図12(a)は、フィルターの長さ方向の中心部分の平面図(上から見た図)である。図12(b)は、長方形の構造を示す図12(a)のフィルターの端面図である。図12(c)は、図12(a)および図12(b)のフィルターの円形の変形例を示す平面図である。図12(a)−12(c)に示すフィルターは、表4に示す寸法に設定できる。
各一対のスタブ522、524は、静電容量のリアクタンスおよび誘導性のリアクタンスを夫々提供し、組み合わさってフィルターのポールを提供する。各スタブは外側導体556のサイドチャンネル552、554の端部において夫々短絡させている。ポール間の間隔は、フィルターの通過帯域の中心周波数の波長の約1/4(λo/4)である事が好ましい。スタブの長さは、静電容量のリアクタンス(例えば、λo/4より長い)および誘導性のリアクタンス(λo/4より短い)を提供するように選ばれる。ある変更実施態様では、ポール間の間隔は、λo/4の整数倍に広げることができ、他のフィルタリング要素は構成要素(スポーク、突起等)に付加することができると思われる。
他の実施態様では、これらの寸法は、通過帯域におけるフィルターの挿入損失、ストップ帯域における減衰、遷移領域および通過帯域における特徴等を変えるために変更することができる。更に他の実施態様では、フィルターおよび/またはフィルター構成要素を形成する材料を変更する事によって種々のパラメーターを部分的に修正する事もまた可能である。例えば、フィルター全体をニッケルまたは銅から形成してもよいし、フィルターを銀または金で部分的に又は全体的にめっきしても良い。
ある変更実施態様では、一つの短絡したスタブ(分路インダクタンスを提供する)から各ポールおよびチャンネル(例えば、誘電体の中へ)の端部で短絡する一つのスタブ(分路キャパシタンスを提供する)を形成することができ、静電容量性スタブは、そのオープン形状のために短絡することができる。
図13(a)は、S字形の二本のポール状のスタブをベースとした同軸帯域フィルターの長さ方向における中心部の平面図(上から見た図)である。入り口602および出口604は、外側導体608の通路606によって接続される。上記外側導体608からは、二対のチャンネル612、614が延設されている。通路606の中心の下側には、内側導体616が延設されている。上記内側導体616からは、スタブ622、624が延設され、上記チャンネル612、614の端部において外側導体608内で短絡している。
図13(b)は、図13(a)のフィルターに比べて幾らか修正された形状を有するフィルター630の斜視図である。図13(b)のフィルターは、MEMGen’s DFABTM 電気化学的な成型加工を用いて作られた。フィルターは、接地リード線632および基板(例えば、回路基板、IC等)に、犠牲材料が除去されてから接続するための信号リード線634の両方を有する。このフィルターは、外側導体において複数の孔642(開口)を有し、この開口は、内側導体と外側導体との間からの犠牲材料の除去を容易にする。この例においては、この孔は、各々150ミクロンの長さを有し、50ミクロンの高さを有し、遮蔽導線の壁を完全に貫通して80ミクロンの長さだけ延設されている。
図13(c)は、構成材料から犠牲材料を除去した後に、部分的に形成された、互いに近寄ったフィルター(図13(b)に示されたようなもの)の斜視図である。この図において、同軸要素(遮蔽壁)の外側壁652は目に見え、また、それらの中に延設された開口654も又、目に見える。中心にある導体656も又、目に見える。
ここで論じるエッチング孔は、犠牲材料を効率的に且つ完全に除去し、上記構造の電気的性質を妨害しないように、好ましいサイズを有し、同軸構造、又は、導波管構造の領域に配置されているのが好ましい。この点において、上記孔は、当該波長よりもずっと高いカットオフ周波数(下限)を有する導波管として作用し、それ故に、上記構造のRF特徴を著しい衝撃を与えないように、それらは当該波長又は波長(複数)よりもかなり小さい寸法を有するのが好ましい。この点において、上記構造は、当該波長より0.1、0.01、或いは、0.001倍小さいことが好ましい。波長が高くなるにつれて、このような制限値は、エッチング孔が小さすぎて、犠牲材料を効果的に除去できない結果となり、このような場合、減少係数はより小さくなければならない.
図14(a)および14(B)は、外側導体の長さ方向に沿って開口(例えば、チャンネル)を備えた、変更されたデザインを有する同軸フィルター要素の斜視図であり、この開口は放射線の出入り口として設けられたものではない。本発明の幾つかの製造実施態様において、この開口は、外側導体内の小さな空洞およびチャンネル内に堆積した犠牲材料から構成材料702を分離し易くするものである。犠牲材料704の化学的なエッチングを行う本発明の幾つかの実施態様において、上記開口は、エッチング剤が小さな空洞およびチャンネル内に入り易くするためのものである。犠牲材料を溶融し、流動させる事によって構成材料からの分離を行う他の実施態様においては、上記開口は必要ないが、もし上記開口が選択された位置(例えば、ブラインドチャンネル等の端部の近く)にある場合は、上記開口は、供給された圧力が犠牲材料を除去し易くする。図14(a)は、上記犠牲材料内に埋め込まれ、上記犠牲材料が充填された構成材料から形成された構成要素706の斜視図である。図14(b)は、上記犠牲材料から分離された構成要素706の斜視図である。
図15(a)−15(d)は、上記種々のフィルターのデザインに対する数学的なモデルによる、周波数に対する伝送のプロットを示している。図15(a)は、図7(a)の形状と同様の形状を有し、ニッケルから形成された二ポールフィルター(三セットのスポーク)に対するモデル化された伝送プロットを示す。構成要素の寸法は表5に示されている。図15(a)から分かるように、フィルターの帯域は、28GHzを中心とし、通過帯域では、挿入損失は20−22dBで、ストップ帯域では、挿入損失は61−77dBである。
図15(b)は、図9(d)に示された二ポールフィルター(内側導体に形成された三セットのスポーク)に対するモデル化された伝送プロットを示す。この図において、各突起の長さは、約λo/4で、上記突起の中心間の距離は約λo/4で、上記突起は、図7(a)の形状と同様の形状を有し、ニッケルから形成されている。外側導体の内径は約240μmで、中央導体の直径の遷移は20μmと220μmとの間で、突起の長さは約15mmであり、上記突起の中心間の間隔は、約30mmである。図15(b)から分かるように、帯域は、5GHzを中心とし、通過帯域での挿入損失は5−6dBで、ストップ帯域での挿入損失は13−18dBである。
図15(c)および15(d)は、図12(a)−12(c)に示された構造および寸法に従った形状を有するモデル化された伝送プロットを示す。これらの図において、構成材料は、図15(c)のフィルターではニッケルで、図15(d)のフィルターでは金めっきされたニッケルである。図15(c)から分かるように、帯域は、通過帯域での挿入損失は7−8dB程度で、図15(d)は、挿入損失が1−2dBであることを示している。
図16は、積層ベースで堆積される一つの導電性材料および一つの誘電性材料から三次元構造を組み立てる電気化学的成型加工プロセスのフローチャートを示している。
図16のプロセスでは、ブロック702で始まり、現在の層番号nは1に設定される。構造/装置の形成は、層1から始まり、最終層Nで終わる。
現在の層番号を設定した後、プロセスは判断ブロック704へ進み、上記基板の所望の領域において導電性材料の電着が行えるように基板の表面が完全に導電性であるか又は少なくとも充分に導電性であるかどうかについて質問がなされる。もし材料が、導電性であり、電力が供給される基板の表面の一部と連続している上記基板のある領域のみに堆積されるならば、上記基板の全表面が必ずしも導電性である必要はない。本発明において、基板と言う用語は、材料からなる層が堆積されるベースを指す。プロセスが進むにつれて、上記基板の形態は変えられ、上記基板上に層が連続的に堆積される。
質問に対する返答が“yes”の場合は、プロセスはブロック708へ進む。質問に対する返答が“no”の場合は、プロセスは、ブロック706へ進み、第一導電性材料の種層を上記基板に塗布する。上記種層の塗布は、多くの異なった方法で行われる。上記種層の塗布は、選択的な方法(例えば、最初に基板をマスクで被覆し、その後、種層を塗布し、その後、上記マスク、および、そこに堆積された材料とを除去する事によって行う)或いは、バルク式か、又は、ブランケット式堆積方法で行う。導電層は、例えば、物理的または化学的蒸着プロセスによって堆積される。また、代わるべき手段として、導電層は、固化できるか、または、上記基板に接着できる糊としてか、又は、他の流動性の材料の形態をとることができる。更なる代わるべき手段として、導電層は、上記基板に接着されるシートとして供給する事ができる。種層は、構造の層の大半を形成するのに用いられる電着による厚さに比べて非常に薄いものである。
種層の塗布後、プロセスは、第二導電性材料の堆積を必要とするブロック708へ進む。最も好ましい堆積方法は、一つ又はそれ以上の開口が存在する基板と接触する誘電性のCCマスクを用いる選択的プロセスであって、上記開口を介して上記導電性材料は、上記基板に電着される。材料の選択的な堆積を行う他の形態も又、使う事ができる。種々の変更プロセスにおいて、第一および第二導電性材料は互いに異なっていてもよいし、或いは、同じ材料からなるものであってもよい。それらが同じ材料からなるものである場合は、形成された構造は、より等方性の電気的特徴を有する。一方、それらが互いに異なっている場合は、第二導電性材料を損傷する事なしに、第一導電性材料の露出した領域を分離するために選択的な除去作業を使うことができる。
その後、プロセスは、堆積した導電性材料によって被覆されてない種層の部分を除去する事を必要とするブロック710へと進む。これは、誘電性材料を堆積する準備として行われる。ある実施態様では、種層が、直前の層に堆積した導電性材料上に積層された領域では、この種層を除去する必要がない。しかし、容易さからすれば、ある状況においては、バルク式除去プロセスが好ましい。上記種層は、種層の材料(もしそれが、第二導電性材料と異なる場合)に対して選択的に行われるエッチングプロセスによって除去する事ができる。このようなエッチング作業においては、種層は、非常に薄いので、適当なエッチング制御が使われる限り、上記第二導電性材料によって被覆される上記種層は、ほとんど、或いは、全く損傷される事はない。上記種層の材料が、上記第二導電性材料と同じである場合は、エッチングのパラメーター(例えば、時間、温度、および/またはエッチング液の濃度)を制御する事によって、堆積された上記第二導電性材料に対して大した損傷を与えることなしに非常に薄い上記種層を除去する事ができる。
次に、プロセスは誘電性材料の堆積を必要とするブロック712へ進む。上記誘電性材料の堆積は、種々の方法で行われ、選択的方法またはブランケット式方法、または、バルク式方法を用いて行われる。本発明の実施態様のプロセスでは、導電性材料のはっきり識別できる領域および誘電性材料のはっきり識別できる領域を含む平坦化された複合層が形成され、また、余分な材料が平らにされるので、上記誘電性材料をブランケット式方法による誘電性材料の堆積によって損傷(潜在的廃棄物と関連している以外)を与えることはなく、実際、より広い範囲の堆積の可能性を提供する。上記誘電性材料の堆積は、スプレー、スパッタリング、塗布、噴射等を用いて行われる。
次に、プロセスは、堆積材料の平坦化を行って所望の正味厚さを有する構造のn番目の層を形成することを必要とするブロック714へ進む。平坦化は、ラッピングおよび/またはCMPを含む種々の方法で行われる。
ブロック714での作業によって層の形成が完了すると、プロセスは判断ブロック716へ進む。この判断ブロックでは、n番目の層(即ち、現在の層)が構造の最後の層(即ち、N番目の層)であるかどうかについての質問がなされる。もしそうの場合は、プロセスはブロック720へ進み、終了する。もしそうでないならば、プロセスはブロック718へ進む。
ブロック718では、“n”だけ増加される。その後、プロセスはブロック704へ折り返し、そこで、再び上記基板(即ち、形成されたばかりの層の付加を有する先の基板)が充分に導電性を有するかどうかについての質問が行われる。
N番目の層の形成が完了するまでプロセスはブロック704−718をループし続ける。
図17(a)は、外側導電要素724、内側導電要素726、埋め込まれた誘電領域728、および外部誘電領域730を有する同軸構造の一端部を示す図である。図16のプロセスを拡張したある実施態様では、領域728からのこのような除去は、確実に内側導電要素726に対して適切な支持が出来ると言う前提のもとに、領域730から誘電体の一部又はすべてと、領域728から誘電体の一部又はすべてを除去するためにポストプロセス(即ち、全ての層の堆積後に、行われるプロセス)を用いることができる。
図18(a)−18(j)は、図16のプロセスのフローを使って形成された、図17(a)および17(b)に示された構造と同様の構造を示す。図18(a)−18(j)は、積層によって組み付け中の構造の横断面を示す垂直平面図である。図18(a)はプロセス(即ち、層が堆積される素材基板732)の開始材料を示している。図18(b)は、第一層に対して、選択的に堆積された第二導電性材料734−1’を示す。このプロセスを始める際に、種層の使用なしで堆積を可能にするために、供給された基板は充分に導電性があるものとする。図18(c)は、ブランケット式方法で堆積された誘電性材料736−1’(作業ブロック712)を示し、図18(d)は、作業/ブロック714での平坦化作業の結果として形成された第一層L1を示す。この完成された第一層は、所望の厚さ、導電性材料734−1および誘電性材料736−1のはっきり識別できる領域を有する。
図18(e)は、第二層の形成と関連する最初の作業(ブロック706)を行った結果を示す。誘電性材料で形成されいる第一層の重要な部分として種層738−2’の塗布は第二層にとって必要であり、更に、センター導電領域は二つの外側導電領域から分離している。図18(f)は、第二層に対して選択的に堆積された第二導電性材料(作業ブロック708)734−2’を示し、更に、種層738−2’のある部分738−2”が上記第二導電性材料734−2’によって被覆されていない状態を示し、図18(g)は、第二層738−2に対して正味種層を生じる上記種層738−2’(作業710)の非被覆部分を除去した状態を示す。図18(h)は、第二層(作業ブロック712)に対する、ブランケット式で堆積された誘導材料736−2’を示している。図18(i)は、平坦化プロセス(作業ブロック714)によって形成された第二層L2を示しており、この第二層は導電性材料734−2および誘電層736−2のはっきり識別できる領域を含む。
図18(j)は、層L1−L7からなる完成された構造を示す。層L3−L7を形成するための作業は、層L2の形成に用いた作業と同様である。図18(j)に示す構造/装置は実際に使う事は出来る。或いは、最終的に使用するための準備として追加の処理作業を行う事ができる。
図16に示す実施態様の種々の変更態様を実施することが可能である。一つの変更例として、堆積の順番を逆にすることができる。他のプロセスでは、選択的に材料を堆積する代わりに、夫々の材料をバルク式堆積法で堆積し、選択的なエッチング作業を用いて材料の“ネット”選択的な配置を行うことも考えられる。
図19は、電気化学的成型加工プロセスのフローチャートを示し、これは、図16のプロセスよりも幾分複雑である。図19のプロセスにおいては、積層をベースとして堆積される三つの導電性材料を用いて三次元の構造/装置が形成される。このプロセスにおいては、基板を除けば、全ての材料は導電体であるので、図16のプロセスに比べて層の形成プロセスは簡単になる。しかしながら、各層に三つの材料が堆積され或いは堆積されない場合もあるが、このプロセスは、その複雑さだけでなく、優れた機能性および用途の多い構造を創り出す事ができる。
プロセスは、ブロック802で始まり、現在の層番号nは1(n=1)に設定される。次に、プロセスは判断ブロック804へ進み、基板の表面が完全に導電性であるか又は少なくとも充分に導電性であるかどうかについて質問がなされる。質問に対する返答が“yes”の場合は、プロセスはブロック808へ進む。一方、質問に対する返答が“no”の場合は、プロセスは、第一導電性材料の種層を上記基板に塗布するブロック806へ進む。次に、プロセスは判断ブロック808へ進む。
ブロック808において、第一導電性材料がn番目の層(即ち、現在の層)に堆積するかどうかついて質問がなされる。質問に対する返答が“no”の場合は、プロセスはブロック812へ進む。一方、質問に対する返答が“yes”の場合は、プロセスは、第一材料の選択的堆積を必要とするブロック810へ進む。その後、プロセスは、判断ブロック812へ折り返す。
ブロック816において、第三導電性材料をn番目の層(即ち、現在の層)に堆積するかどうかついて質問がなされる。質問に対する返答が“no”の場合は、プロセスはブロック816へ進む。一方、質問に対する返答が“yes”の場合は、プロセスは第二導電性材料の堆積を必要とするブロック814へ進む(この堆積は選択的、又は、バルク式)。その後、プロセスは判断ブロック816へ折り返す。
ブロック818において、第三導電性材料をn番目の層(即ち、現在の層)に堆積するかどうかついて質問がなされる。質問に対する返答が“no”の場合は、プロセスはブロック828へ進む。一方、質問に対する返答が“yes”の場合は、プロセスは判断ブロック818へ進む。
ブロック818において、第二導電性材料がn番目の層(即ち、現在の層)に堆積されたかどうかついて質問がなされる。質問に対する返答が“no”の場合は、プロセスは、ブロック826へ進む。一方、返答が“yes”の場合、プロセスは、部分的に形成された層を所望のレベルにおいて平坦化を必要とするブロック822へ進む。これにより、上記層の暫時の厚さが、最終層の層に対する所望の層の厚さよりも僅かに厚くなる。次に、プロセスは、堆積された材料への選択的なエッチングが必要とされるブロック824へ進み、一つ又はそれ以上の空隙を形成し、その中に第三材料が堆積される。次に、プロセスは、判断ブロック826へ折り返す。
ブロック826では、第三導電性材料の堆積が必要とされる。第三導電性材料の堆積は、選択的、又は、バルク式で行われる。次に、プロセスはブロック828へ折り返す。
ブロック828では、堆積された材料の平坦化が必要とされ、所定の厚さを有する平坦化された最終層であるn番目の層を得る。
ブロック828での作業でn番目の層の形成が完了すれば、プロセスは判断ブロック830へ進む。この判断ブロックでは、n番目の層(即ち、現在の層)が構造の最後の層(即ち、N番目の層)であるかどうかについての質問がなされる。もしそうであるならば、プロセスはブロック834へ進み、終了する。もしそうでないならば、プロセスはブロック832へ折り返す。
ブロック832では、“n”だけ増加される。その後、プロセスはブロック808へ折り返し、そこで、再び第一導電性材料をn番目の層に堆積するかどうかについての質問が行われる。N番目の層の形成が完了するまでプロセスはブロック808−832をループし続ける。
図20(a)−20(b)は、導電要素および図19に示すプロセスにしたがって部分的に形成する事ができる誘電性支持構造を含む構造を示す斜視図である。図20(a)の同軸構造/装置は、外側導体842、内側導体844、この二つの導体を所望の相対位置に保持する誘電性支持構造846を有する。形成中は、内側導体および外側導体は、図19(主材料)に示すプロセスに関連して説明した三つの導電性材料の中の一つから形成され、外側導体は入り口848および出口850のみならず処理ポート852をも有する。これらの処理ポート内に第二導電性材料は位置し、上記内側導体844と接触する。上記構造の全ての層が形成された後に、上記第二導電性材料は除去され、上記誘電性材料846が、形成された空隙または複数の空隙に充填される。その後、第三の導電性材料は除去され、くぼみが形成された図20(a)に示す構造/装置が残される。図20(a)の説明において、第一材料、第二材料、第三材料の参照番号は、図19に示すプロセスの第一材料、第二材料、第三材料の参照番号に一対一で対応するが、必ずしも全部がそうであるとは限らない。
図20(b)に示す構造は、図20(a)のプロセスの構造と同様であるが、内側導体および外側導体は、態様が変更された誘電性構造846’によって所定位置で強固に保持されている点が異なる。
図21(a)−21(t)は、図19のプロセスフローを適用して形成した、図20(a)において説明した同軸構造と同様の構造を示し、この同軸構造においては、導電性材料の中の二つは、上記構造における層が形成された後で除去される犠牲材料であり、誘電性材料は除去された犠牲材料の中の一つと置き換えるために用いられる。
図21(a)は、プロセス(即ち、層が堆積される素材基板852)の開始材料を示している。プロセスの進行する過程において、供給された基板は充分に導電性を有し、種層の塗布なしに堆積を(即ち、ブロック804において質問に対する応答が“yes”)可能にすると仮定し、且つ、ブロック808における質問に対する応答が“yes”であると仮定する。図21(b)は、第一層としての最初の堆積854−1’を形成するための第一導電性材料854の堆積に関連したブロック819での作業の結果を示している。次に、ブロック812における質問に対する応答が、第一層に対して“yes”であると仮定する。又、ブロック816における質問に対する応答が、第一層に対して“no”であると仮定する。それ故に、図21(c)は、第一層の形成を終えるために、第二材料856(ブロック810)の堆積と、堆積された第一および第二導電性材料854−1、856−1(ブロック828)の平坦化とを組み合わせて示している。図21(d)および21(e)は、第一および第二導電性材料の夫々のはっきり識別できる領域854−2、856−2からなる第二層L2の形成のための第一層に対して行われた同じ処理および作業を示している。図21(f)および21(g)は、第一および第二導電性材料の夫々のはっきり識別できる領域854−3、856−3からなる第三層L3の形成のための第一層および第二層に対して行われた同じ処理および作業を示している。
図21(h)−21(k)は、構造/装置の第四層L4の形成に関連した幾つかの作業の結果を示している。図21(h)は、第四層としての最初の堆積854−4’を行うための第一導電性材料854の堆積に関連したブロック810での作業の結果を示している。次に、ブロック812における質問に対する応答が、第四層に対して“yes”であると仮定する。又、ブロック816における質問に対する応答が、第四層に対して“yes”であると仮定する。それ故に、図21(i)は、平滑に、且つ、部分的に第四層を形成するために、第二材料856(ブロック810)の堆積と、堆積された第一および第二導電性材料854−4’、856−4’(ブロック822)の平坦化とを組み合わせて示している。図21(j)は、平坦化された堆積856−4’の一部をエッチングで除く作業の結果を示している。図21(k)は、第一導電性材料、第二導電性材料、第三導電性材料の夫々のはっきり識別できる領域854−4、856−4、858−4からなる第四層を形成するための作業826、828の結果を組み合わせて示している。
図21(l)、21(m)、21(n)、21(o)、21(p)、21(q)は、第一および第二導電性材料のはっきり識別できる領域854−5、856−5;854−6、856−6;854−7、856−7の夫々からなる第五層から第七層(L5、L6、およびL7)の形成のための最初の三層の形成のために行われた同じ処理および作業を示している。
図21(r)−21(t)は、図19のプロセスフローを拡張したものである。図21(r)は、第二導電性材料(例えば、同軸送信ラインの内側導体)の分離した内部構造864と接触するために、第一導電性材料の外側壁862を通って延設され空隙866を形成するための第三導電性材料の選択的除去(例えば、エッチングまたは溶融)の結果を示している。図21(s)は、外側壁862および内部構造864の両方に接触する選択された誘電性材料860が充填された空隙866を備えた図21(r)に示す構造を示している。図21(t)は、図21(s)において示された構造から第一導電性材料を除去し、上記内部構造864が外側壁に対して一つまたはそれ以上の誘電性構造によって支持され、実質的に空気が充填された最終構造を示している。図21(t)は、また、上記構造内の孔を示している。
図22(a)−22(c)は、図21(r)−21(t)に示された材料と反対の位置にある材料に対して行われた最初の除去、バック充填、2回目の除去作業を示している。図22(a)−22(c)において、第一導電性材料854が除去され、空隙を形成し、上記空隙は誘電体860’で充填され、その後、第三導電性材料が除去される。
変更実施態様では、図21(r)−21(t)および図22(a)−22(c)のプロセスは、最終の除去作業によって生じる空隙への充填を行う2回目の充填作業を含むように拡張することができる。この2回目の充填作業においては、最初に使った誘電体と同じものか、又は、異なるものを使っても良い。更なる変更例では、形成される構造/装置が二つ又はそれ以上の導電性材料からなるように、および/または二つ又はそれ以上の固体、液体、または、気体の誘電体からなるように三つ以上の材料を用いることができる。
図23(a)および23(b)は、二つの導電性材料および一つの誘電性材料を用いて三次元構造/構造を形成する電気化学的成型加工プロセスのフローチャートを示している。
図23(a)および23(b)のプロセスでは、ブロック902で始まり、三つのプロセス変数を設定する:(1)層の番号を1に設定する、n=1、(2)主種層を0に設定する、PSLP=0、(3)第二種層を0に設定する、SSLP=0。次に、プロセスは判断ブロック904へ進み、基板の表面が完全に導電性であるか又は少なくとも充分に導電性であるかどうかについて質問がなされる。もし“yes”の場合は、プロセスは判断ブロック906へ進む。一方、もし“no”の場合は、プロセスは、ブロック908へ進む。
ブロック906および908において、第一導電性材料(FCM)がn番目の層(即ち、第一層)に堆積するかどうかついて同じ質問がなされる。ブロック906での質問に対する返答が“no”の場合は、プロセスは、ブロック812へ進む。一方、質問に対する返答が“yes”の場合は、プロセスはブロック914へ進み、“no”の場合は、プロセスは、ブロック916へ進む。ブロック908での質問に対する返答が“yes”の場合は、プロセスはブロック910へ進み、“no”の場合は、プロセスは、ブロック916へ進む。
ブロック910では、導電性材料の主種層(PSL)を基板に塗布することが必要とされる。上記種層の塗布は、種々の方法で行われるが、そのうち、いくつかは、上記した通りである。ブロック910からプロセスはブロック912へ進み、主種層を1に設定する(PSLP=1)。これは、主種層が現在の層にすでに堆積されたことを示す。
ブロック912から、および、ブロック906で“yes”の場合は、ブロック906から、プロセスはFCMの選択的な堆積を必要とするブロック914へ進む。ある変更例では、優先的な堆積は、CCマスクの使用である。ブロック914から、ブロック908で“no”である場合、ブロック908から、ブロック906で“no”である場合、ブロック906からプロセスは判断ブロック916へ進む。
判断ブロック916において、第二導電性材料(SCM)をn番目の層(即ち、この場合、第一層)に堆積するかどうかついて質問がなされる。ブロック916における質問に対する返答が“yes”の場合は、プロセスは、ブロック924へ進む。“no”の場合、プロセスはブロック918へ進む。
ブロック924および918において、第一導電性材料(FCM)がn番目の層に堆積されたかどうかついて同じ質問がなされる(即ち、PSLP=1?)。ブロック924での質問に対する返答が“yes”の場合は、プロセスは、ブロック926へ進む。返答が“no”の場合、プロセスはブロック934へ進む。ブロック918での質問に対する返答が“yes”の場合は、プロセスは、ブロック922へ進み、返答が“no”の場合、プロセスはブロック966へ進む。
判断ブロック926において、PSLの存在は、堆積されるSCMと共存できるかどうかについて質問がなされる。ブロック926における質問に対する返答が“yes”の場合は、プロセスは、ブロック928へ進む。“no”の場合、プロセスはブロック932へ進む。
ブロック932および922においては、FCMによって被覆されてないPSLのある部分の除去が必要とされる。ブロック924における“no”の場合のように、プロセスは、ブロック932からブロック934へ進み、そして、プロセスはブロック922からブロック966へ進む。判断ブロック934においては、上記基板の表面が完全に導電性であるか、又は、充分に導電性であるかどうかについて質問がなされる。この質問はすでになされたが、堆積される導電性材料の異なる材料のパターンの故に、または、先に供給された種層の除去の故に、応答は変わる。何故ならば、それは、堆積される第二導電性材料と共存できるからである。もしブロック934での質問に対する応答が“yes”の場合は、プロセスはブロック928へ進む。もし“no”の場合は、プロセスは、ブロック936へ進む。
ブロック936においては、後の作業で第二導電性材料の堆積を可能にする第二種層(SSL)の塗布が必要とされる。その後、プロセスは、ブロック938へ進み、SSLPは1に設定される。これにより、現在の層が上記第二種層を受け容れたことが示され、その情報は、後の作業において有用である。
ブロック926または934において応答が“yes”の場合は、或いは、ブロック938を介してプロセスはブロック928へ進む。ブロック928において、第二種層の堆積が必要とされる。この堆積作業は選択的作業またはブランケット式作業である。
プロセスは、ブロック928から判断ブロック942へ進み、誘電体がn番目の層(即ち、第一層)に堆積するかどうかついて質問がなされる。ブロック942での質問に対する返答が“yes”の場合は、プロセスは、ブロック944へ進み、“no”の場合は、プロセスはブロック968へ進む。
層の最終の厚さとは異なる所望の厚さを有する部分的に形成されたn番目の層を得るために堆積された材料の平坦化が必要である。平坦化を行った後、堆積された導電牲材料の一つ、または、両方の選択的エッチングを行う事が必要であるプロセスはブロック946へ進み、一つ、または、それ以上の空隙を形成し、その中へ誘電体を配置する。次に、プロセスはブロック948へ進む。ブロック948での質問に対する応答が“yes”の場合、プロセスはブロック952へ進み、“no”の場合、プロセスはブロック956へ進む。
ブロック952においては、ブロック946でのエッチングによって全ての露出したSSLが除去されたかどうかについての質問がなされる。ブロック952での質問に対する応答が“yes”の場合、プロセスはブロック956へ進み、“no”の場合、プロセスはブロック954へ進む。
ブロック954では、ブロック946において形成された空隙において露出したSSLの部分の除去が必要とされる。ブロック954での作業後、プロセスは判断ブロック956へ進む。
判断ブロック956においては、上記PSLPが1であるかどうかに関しての質問がなされる。判断ブロック956での質問に対する応答が“yes”の場合、プロセスは判断ブロック962へ進み、“no”の場合、プロセスはブロック966へ進む。
判断ブロック962においては、上記SCMのエッチングによって、全ての露出したPSLが除去されたかどうかに関しての質問がなされる。ブロック962での質問に対する応答が“yes”の場合、プロセスは判断ブロック966へ進み、“no”の場合、プロセスはブロック964へ進む。
ブロック964では、ブロック946において形成された空隙において露出したPSLの部分の除去が必要とされる。ブロック964での作業後、プロセスはブロック966へ進む。
ブロック966では、誘電性材料の堆積が必要とされる。堆積プロセスは選択的か又はブランケット式のどちらでも良いが、種々のプロセスの使用が可能であり、その中のいくつかは、先に説明した。
ブロック968においては、堆積された材料の平坦化が必要とされ、所望の厚さを有する最終の平滑なn番目の層を得る。
ブロック968での作業によってn番目の層の形成が終了した後、プロセスは、判断ブロック970へ進み、PSLPおよびSSLPが0に設定される。次に、プロセスは、判断ブロック972へ進む。この判断ブロックでは、n番目の層(即ち、現在の層)が上記構造(N番目の層)の最後の層であるかどうかに関しての質問がなされる。もしそうである場合は、プロセスはブロック978へ進み、終了する。しかし、もしそうでないならば、プロセスはブロック974へ進む。
ブロック974では、“n”だけ増加される。その後、プロセスはブロック904へ折り返し、そこで、再び上記基板(即ち、すぐ先の層の形成によって変更された基板の表面)が充分に導電性を有するかどうかについての質問が行われる。次に、N番目の層の形成が完了するまでプロセスはブロック904−974をループし続ける。
図16及び19のプロセスと同様に,図23(a)および23(b)のプロセスに対する種々の変更例が存在する。これらの変更例において、材料の堆積の順序が全体として変えられるか、或いはある層の形成中に他のどんな作業がなされたか、又は、なされるかに基づいて各タイプの材料の堆積を行う順序を変えられる。導電性材料又は誘電性のタイプの材料を付加することができる。最終的な堆積の選択は、材料を空隙に堆積する事によって堆積の配置の実際の制御、又は、堆積後に材料をエッチングで除去する事によってなされる。追加の作業が、選択された材料を除去するため、又は、追加の材料を堆積するためのプロセスに加えられる。
図24は、材料994からなる外側導体1002と内側導体1004、および材料996からなる誘電性の支持構造1006とを有する同軸構造の斜視図である。図24の構造は、導電性材料の一つを除去するポスト層の形成作業を付加することによって図23(a)および23(b)のプロセスに従って形成される。積層による上記構造の形成中に、上記外側導体および上記内側導体は、図23(a)および23(b)のプロセスに関連して説明された二つの導電性材料のうち一つから形成される(即ち、主材料)。第二の導電性材料は犠牲材料として使われる。誘電性材料(即ち、第三の材料)もまた上記構造の一部として使われる。すべての層の形成後、第二の導電性材料は除去され、主導電性材料994および誘電性材料996からなる最終構造を形成する。
図25(a)−25(z)は、図24で示された同軸構成要素の層を形成する際に用いられる図23(a)と23(b)の種々の作業の結果の側面図である。図25(a)−25(x)および26(a)−26(f)において示された結果に関連した作業は表6に示されている。
図25(y)は、層の区切りが除去された状態の構造の概観を示し、第二種層は第二材料と同一であるとする。図25(z)は、図24に示された構造を形成する第一材料の除去作業のポストプロセス(例えば、選択的エッチング)の結果を示している。
図26(a)−26(e)は、図25(h)−25(k)のプロセスの変更例で、この変更例では、上記構造の第四層に対して第一導電性材料を堆積する前に、主種層の使用が必要である。
図27は、同軸送信ラインの斜視図である。上記送信ライン1002は、内側導体1004を取り囲む外側導電性シールド1006を有する。図示された実施態様では、上記送信ライン1002はスペーサー1010を介して基板1008から隔てられる。図示された実施態様では、上記基板は、上記導電性のスペーサー1010(例えば、上記基板の下側を介して)を介して適当な地電位が上記シールド1006に加えられる誘電体であり、信号が中央導体に加えられる(例えば、上記基板の下側から適当な接続によって)。ある変更例では、シールドは、基板の上の実質的にすべての位置において中央導体を実質的に完全に遮蔽するように、上記シールドが中央導体内の湾曲部の周りで湾曲している(装置の形成中に使われた犠牲材料の除去を可能にするシールド内に形成された一つまたはそれ以上の孔を除いて)。他の変更実施態様では、基板が導電性であって、中央導体から誘電性材料が分離されており、同軸要素の内部は、基板の内部に入り込んでいる。更に他の実施態様では、上記シールドは、導電性のメッシュ或いは基板の平面から延設された一つまたはそれ以上の導電線の形態を取る事ができる。更に他の実施態様では、上記送信ラインは一つの平面(例えば、上記基板の平面に平行な平面)において湾曲するか又は所望の三次元パターンを採用する事ができる。例えば、送信ラインは、導電線の螺旋状のループのパターンと同様の螺旋状のパターンの形態を取る事ができる。同様に、図12(c)および13(a)に示されたものと同様のフィルター要素が、図示された比較的平坦な形状から、より三次元的な形状に変えることができる。例えば、フィルター(616、606)の主線は螺旋状であるが、分岐線622、614等は、螺旋の中心の下方の経路とするか、又は、それ自身を螺旋状の経路とする(例えば、主線の直径よりも小さな直径)。このような形状によって、その高さを増やす事を犠牲にするが、所望の効果的な長さを維持し、構造の平面サイズを減らすことができる。
図28は、RF接触スイッチの斜視図である。このRFスイッチは片持ち梁形状を有する。スイッチ1022は第二ビーム1024と接触する片持ち梁形状のビーム1026を有する。上記片持ち梁形状のビームは、その下方に配置された電極1028と上記片持ち梁形状のビームとの間に電圧が印加された時に、静電力のために下方へ歪む。図示された実施態様では、全てのスイッチ要素は、支脚1030a−1030(c)によって上記基板の上方に懸架され、これにより、上記基板に対する寄生キャパシタンスの減少となる。このアプローチによって駆動電極と上記片持ち梁形状のビームとの間の距離を減少する事が可能になり、これにより、作動力が増加し、必要な駆動電圧が減少し、同時に上記基板からの距離が増加し、これにより、寄生キャパシタンスが減少する。電極のサイズおよび接触ギャップの独立性は、電極のサイズおよび接触ギャップが平坦な基板に置かれなければばならない場合は、不可能である。電気化学的成型加工の種々のレベルの実施態様の柔軟性によって、スイッチ要素をより所望の位置に置くことができる。ある実施態様では、上記片持ち梁形状のビームは約600μmの長さと8μmの厚さを有することができる。円形の接触パッドは、ビームの下方に配置され、接触パッドは、例えば、約32μm離され、接点は充分に分離される。下方のビームは、例えば、上記基板の約32μm上方に懸架され、上方のビームは、例えば、上記基板の約88μm上方に懸架されている。勿論、他の実施態様では、他の寸法関係が存在する。このようなスイッチの使用の一つの例では、上記制御電極1028と上記片持ち梁形状のビーム1026との間に電圧を印加し、スイッチを閉じ、AC信号(例えば、RF又はマイクロ波)が上記片持ち梁形状のビーム上か又は他のビーム上に存在し、スイッチが閉じられれば伝播することができる。ある変更デザインにおいては、一つ、または、両方のライン1026および1024はその接触位置で突起を有し、或いは、その代わりとして、接触位置は、接触寿命を延ばすために適当な材料からなっていてもよい。他の変更実施態様では、スイッチ全体は、上記ライン1026および1024の長さ方向に沿って伝播する信号に関連した放射損失を減少させる遮蔽導体内に配置する事ができる。更に他の実施態様では、スイッチは、誘電体(例えば、窒化物)の薄い層を上記ライン1026および1024の一つ又は両方の接触位置に配置する事によって静電容量のスイッチとして使う事ができ、これにより、スイッチを低い静電容量値と高い静電容量値との間で接点を移動させる事ができる。信号の伝送は、インピーダンスのマッチングが起こった時にこのようなスイッチに対して起こる。例えば、キャパシタンスが低い場合、より高い周波数の信号が伝播し、より低い周波数の信号は妨げられるか又は、かなり減衰する。更なる実施態様では、制御電極又はライン1026のこの制御電極に最も近い部分は、誘電体によって被覆され、上記制御電極と偏向線との間でショートが起こる可能性を減少させる。更に他のなる実施態様では、プルアップ電極は、偏向可能なライン1026のみのバネの力を用いてできる能力を超えて接点の分離を埋め合わせるために供給される。ある実施態様では、開から閉になった際、スイッチのキャパシタンス(静電容量のスイッチとする)の比率は、好ましくは、約50以上、更に好ましくは、約100以上である。更なる他の実施態様では、第二導体が、誘電体によって、着脱可能に台1030および上記ライン1026の下面に取りつけることができる。この第二導体は、信号を有する制御電気回路の共有導体1026と対比して、スイッチ制御回路の一部である。
図29はログ周期的アンテナの斜視図である。上記アンテナ1032は、スペーサー1038によって基板(図示せず)から支持されている共通の供給ライン1036に沿って多数の異なる双極子1034(a)−1034(j)を有する。この高くした位置によって、そうでなければ、ロスの多い基板に接触するか、又は、近接するアンテナと関連した規制的容量性損失が減少できる。他の実施態様では、他のアンテナの形状、例えば、直線状のスロットアレー、直線状の双極子のアレー、螺旋状のアンテナ、渦巻き状のアンテナ、および/または角状のアンテナ等を使う事ができる。
図30(a)−30(b)は、互いに関して180度回転するドーナツ型の誘電子の一例を示す斜視図である。図30(c)は、電気化学的成型加工プロセスによって形成された図30(a)−30(b)のドーナツ型の誘電子の斜視図である。図30(c)の上記ドーナツ型の誘電子は、図2(a)−2(b)のプロセスにしたがって形成されたものである。ある実施態様では、誘電子は誘電性基板上に形成する事ができる。また他の実施態様では、誘電子は適当な誘電的に絶縁されたフィードスルーを備えた導電性基板上に形成する事ができる。ある実施態様では、ドーナツ型のコイルは12個の巻き線を有し、差し渡し900μmであって、その底面が基板の40μm上方に懸架することができる。上部ブリッジング要素1050(a)と下部ブリッジング要素1050(b)に接続された複数の内側導体コラム1044および複数の外側導体コラム1046を有する。誘電子は、又、スペーサー1052(a)、1052(b)によって支持された二つの回路接続要素1048(a)、1048(b)を有する。ある実施態様では、誘電子全体は、上記スペーサー1052(a)、1052(b)によって、基板から離れて支持される。このようなスペーシングによって、下方導電性ブリッジ1050(b)と基板(図示せず)間の接触または両者の近接に起因する寄生キャパシタンスが減じられる。ある実施態様では、内側導体コラムおよび外側導体コラムは同じ位の寸法を有するが、図示された実施態様では、内側導体コラムの面積は外側導体コラムの面積よりも小さく設定されている(例えば、直径が小さい)。同様に、本実施態様では、上記ブリッジング要素1050(a)、1050(b)の幅は、誘電子の中心から半径方向において外方へと増加している。このような形状によってオーム抵抗が減り、電気誘導の経路の周りを所望の電流の流れると思われる。このような形状によって誘電子からの磁束の漏れが減少し、それ故に、インダクタンスを高めること、及び、構成要素が他の回路要素に放射するノイズの減少に貢献すると思われる。更に、他の実施態様では、上記誘電子の外周を導電性壁によって遮蔽する事は利点がある。同様に、内周も又、導電性壁によって遮蔽することができる。更に、他の実施態様では、上面および底面もまた導電性の板またはメッシュによって遮蔽することができる。更に、他の実施態様では、上記スペーサー1052(a)、1052(b)、更に、回路接続要素1048(a)、1048(b)もまた、放射損失を最少にするのに役立つ導電性要素によって少なくとも部分的に遮蔽することができる。更に、他の実施態様では、誘電子は、図示された実質的に長方形と対比してもっと円形の形状とすることができる。
図31(a)および31(b)は、電気化学的成型加工プロセスにしたがって形成された螺旋状の誘電子のデザインおよび積層された螺旋状の誘電子を夫々示す。図示された誘電子1062は、八つのコイル1064(a)−1064(g)、一つの接続ブリッジ1066、二つのスペーサー1068(a)、1068(b)を有する。コイルの厚さは、夫々8μmで、外形は約200μmで、互いに8μm隔てられ、最下部のコイルは基板より56μmだけ上方に配置される。図27−30(c)に示された実施態様と同様にスペーサーは、誘電子と回路の残部との電気的な接続を確実に行うためだけでなく、誘電子コイルを基板(図示せず)から隔てるためにも用いられる。
図31(c)は、図31(a)および31(b)の誘電子の変形例を示している。図31(c)の誘電子1072は、23層を用い、図示されたデザインの特徴を有して形成することができる。図示されているように、上記誘電子は11個のコイルレベル1074(a)−1074(k)を有し、巻き数が9.125である。各コイルレベルは、8ミクロンの厚さの層から形成され、他のコイルレベルと4ミクロンの厚さだけ隔てられている。内径は180ミクロンで、外径は300ミクロンである。図示されているように、誘電子は、直径が60ミクロンのコア−を有し、コア−1076と巻き線1074(a)−1074(k)との間のスペースが60ミクロンである。一様な磁界に基づいて簡単な計算をすれば、上記コア−を無視するとして、誘電子に対するインダクタンスは20nHである。しかしながら、実際の誘電子の直径はその長さよりも大きく、巻き線はしっかり固定されていないので、インダクタンスはこの理論的な値よりも低い。実際の値は、上記理論値(即ち、5−10nH)の25%−50%の範囲にあると概算される。一方、インダクタンスは、上記コア−1076(例えば、100又はそれ以上)の存在で大きく高められる。勿論、他の実施態様では、他の形状に設定する事は可能である。
他の実施態様では、図31(a)−31(c)の誘電子は、異なる形態を取ることができる。図32(a)−32(b)には二つの実行可能なデザインが示されており、図32(b)のデザインは図32(a)のデザインよりもより少ないオーム抵抗を示す。図32(a)においては、N個のコイルを有するシングル誘電子1082および長いコネクターライン1084が示されており、図32(b)には、二つの半分のサイズの誘電子1086(a)、1086(b)が示されている。上記誘電子1086(a)、1086(b)において、夫々におけるコイルの数は、短いブリッジング要素1088を介して直列に接続された図32(a)の誘電子のそれの約半分である。図示されているように、上記ブリッジング要素1088は上記コネクターライン1084より短いので、図32(b)の一対の誘電子は図32(a)の誘電子よりもより少ない損失を有する。一方、二つの誘電子間の結合が弱まるにつれて、関連したネットインダクタンスの損失が多分生じる。両方の誘電子を介してループの形態で延設されたコアーを有することによって、インダクタンスを図32(a)の背の高い誘電子のインダクタンスにまで戻すか、又は、越えさせることが可能である。
図33(a)および33(b)は、オーム損失を最少にし、誘電子のコイル間において高い連結レベルを維持する二つの誘電子の形状を示している。これらの図において、コイルの上向きの経路は実線で示され、その下向きの経路は点線で示されている。図33(a)では、上向きに延びているコイルは、下向きに延びているコイルよりも大きなパラメーターを有する。図33(b)においては、コイルは実質的に同様のパラメーター寸法を有する。
図34は、12個の組み合わせられたプレート(夫々、六個のプレートからなる二つのセット1094(a)および1094(b))を有するコンデンサー1092の斜視図である。詳しくは、各プレートの厚さは8ミクロンで、プレート間の間隔は4ミクロンで、一辺が436μmである。これらの詳細な寸法と理想的な平行プレートの計算に基づけば、キャパシタンスは約5pFである。この値は、フリンジフィールド効果によって、幾分変わると予想される。上記した様に、コンデンサーは、ポストリリースされる誘電体の裏込めを容易にするために用いられるダム1096によって取り囲まれており、同じ基板のすぐ傍で製造される隣接する装置への誘電体のこぼれを最少にする。誘電体での裏込めによって、このようなコンデンサーによって提供されたキャパシタンスを非常に効果的に増加させる。同様に、プレート間を減少させる事および/またはプレートを追加する事によって、キャパシタンスをかなり増加させる事ができる。コンデンサーは、直交する二対のボンドパッド1098(a)、1098(b)を有する。平行なボンドパッドは導電的に接続されているので、装置への電気的接続は、パッド1098(a)の一つおよびパッド1098(b)の一つへの接続を介して行われる。図示されているように、ボンドパッドは、コンデンサーの最下部のプレートと一直線になっており、上部のプレートは、各グループから延びた領域に位置するコラムによって下部のプレートに接続されている。他の実施態様では、パッドは、例えば、各スタックの中間に位置するプレートに直接に接続することができる。電流は、そこから上方および下方へ流れて各スタックの他のプレートへと流れる。
図35(a)および35(b)は、夫々、可変コンデンサー1102の一例の斜視図および側面図である。コンデンサープレートは、図34の形状と同様の形状を有し、六個のプレート1104(a)、1104(b)からなる二組のセットに分割される。この実施態様では、一組のセット1104(a)は、バネ要素1106および上記プレート1104(a)を固定プレート1104(b)に関して垂直方向に駆動できる二組の平行なプレートからなる静電アクチュエーター1108に取りつけられる。使用においては、DCポテンシャルはバネ支持体1110とアクチュエーターパッド1112間に印加される。上記アクチュエーターパッド1112は、コラム1114に接続され、上記コラム1114は固定駆動プレート1116を保持する。このような駆動電圧が印加されると、可動駆動プレート1118は固定駆動プレートへと接近するように引っ張られ、上記固定駆動プレートは支持コラム1124を介して可動キャパシタープレート1104(a)へと接近し、これにより、装置のキャパシターを変化させる。上記コンデンサーは、バネ支持体1110と固定コンデンサープレート接触パッド1128の一つを介して回路に接続される。
更なる実施態様では、電流を運ぶ導体、例えば、図27−31(c)のスペーサー、同軸構成要素の中央導体、および他の構成要素と関連した抵抗損失は、上記要素の横断面寸法を増加させる事なしにその表面積を増加させる事によって減少させる事ができる。構成要素の横断面の寸法に比べて、信号の周波数が表皮深さを小さくする時に、これは特に有用である。例えば、上記電流を運ぶ導体の横断面寸法(電流の流れる方向に直角な平面)は、それを円形から正方形または複数の角度を有する他の形状へ変えることによって増加させる事ができる。図36(a)および36(b)に、このような同軸要素の二つの例が示されている。この二つの同軸要素1132および1142は、中央導体1134、1144を有し、この中央導体1134、1144は正方形および円形からその表面積を増加させるために刻み目を備えた形状に変更される。
図37は、本発明の他の実施態様の側面図であって、集積回路1152が基板1154(例えば、シリコン)上に形成されており、接触パッド1156が、上記集積回路上に配置された保護層1158を介して露出している。上記接触パッドは、他の装置に接続されるためのものか、または、代わりに、集積回路の分離した部品を連結するための上面側の連結部材である。例えば、上記連結部材は、同軸線または導波管のような低分散送信ラインを介して高周波クロック信号を(例えば、10GHz)集積回路内で異なる位置へ分配するためのパッドである。二つの同軸送信ライン1162、1172は幾つかのパッドを互いに接続するように図示されている。同軸線の外側導体はスタンドまたは台1164、1174によって支持され、パッドへの接続は、ワイヤー1166、1176によってなされる。変更実施態様では、パッドへの接続は、ワイヤーだけでなく、同軸シールヂングの少なくとも一部を集積回路の表面と接触させるか、または、近接させる事によってなされる。ある実施態様では、同軸構造は、中心ワイヤーおよび接地接続によって支持されるが、他の実施態様では、台等が用いられる。ある実施態様では、同軸構造は、予備成型され、集積回路の所定の位置に置かれるか、または、EFABプロセスが集積回路の上面で直接に行われる。このような超小型の装置の集積回路への接続は、US暫定特許出願No.60/379、133に説明されており、それは、簡単に後記する。勿論、他の実施態様において、あるパッドは、ICの構成要素間の接続のためのものであり、他のパッドは、他の構成要素間の接続のためのものである。ある実施態様では、一つのチップ、或いは、異なるチップの異なる部所に到着するクロック信号間の差異を制御するために同軸線は、特別に調整された長さを有する。
図38(a)および38(b)は、MEMGenによって製造された第一及び第二世代コンピューターで制御された電気化学的成型加工システム(即ち、EFABTHマイクロ成型加工システム)を示す。これらのシステムは、ここで説明したプロセスを実行する際およびここで説明した装置/構造を形成する際に用いられる。現在の形状において、これらのシステムは、選択的且つブランケット式堆積、平坦化ステーション、種々の清浄ステーションおよび表面活性ステーション、検査ステーション、めっき浴循環サブシステム、雰囲気制御システム(例えば、温度制御および空気浄化システム)、および種々のステーション(例えば、Z、X、Y方向の運動を提供する)に対して上記基板を移動させる搬送ステージ等を有する。他のシステムは、一つまたはそれ以上の選択的エッチングステーション、一つまたはそれ以上のブランケット式エッチングステーション、一つまたはそれ以上の種層形成ステーション(例えば、CVD又はPVD堆積ステーション)、選択的雰囲気制御システム(例えば、気体を全体的に又はある作業領域内で供給する)、および一つまたはそれ以上の基板および/または選択されたステーションを一直線にするための回転ステージを有する。
ある実施態様においては、一つの基板に多くの類似の構成要素を組み付ける事ができ、多くの構成要素が上記基板に一体的に用いられるか、又は、それらは、互いにさいの目に切られ、分離した複数の第二の基板に、異なる回路/構成ボード用の分離した構成要素として取り付けられる。他の実施態様においては、ここで説明した種々の実施態様における電気化学的プロセスを包括的な方法で使う事ができ、一つの基板上に種々のはっきり識別できる構成要素が同時に形成され、全てが互いに接続されると限らないが、多くの構成要素は最終位置に形成される。ある実施態様では、一つまたは多くの同一の、或いは、はっきり識別できる構成要素が、前以て取りつけられた構成要素を有する集積制御回路または他の基板に直接形成される。ある実施態様では、一体的に形成され配置された複数の構成要素からシステム全体を形成することが可能である。
更なる実施態様では、複数の装置、または、複数の装置からなる複数のグループが、構成要素をパッケージングするために使う構造と同時に形成される。このようなパッケージング用構造は、アメリカ特許出願No.60/379、182において説明されており、後で説明する特許出願のテーブルにおいて説明する。この出願においては、構造および気密的にシールするパッケージを形成するためのいくつかの技術の教示がある。上記構造は犠牲材料の除去を可能にする孔を備えて形成される。上記犠牲材料の除去後、上記孔は様々な方法で充填される。例えば、溶融可能な材料が上記孔に隣接するか、または、近接され、上記溶融可能な材料は、流され、上記孔をシールし、その後、再凝固する。他の実施態様では、上記孔とある間隔を置いて上記孔に近接させて、穴埋め用の材料で上記孔を埋める。上記犠牲材料の除去後、上記穴埋め用の材料を用いて上記孔と関連するギャップを埋め、それらをはんだ状の材料または粘着タイプの材料を介してシールする。更なる他の実施態様では、特に実質的に直線の堆積を行うプロセスで堆積がなされる場合や、堆積を止める役割を果たし、且つ、上記孔を埋めるために上記堆積が形成される開始点を形成する構成材料が上記孔の下に配置される場合に、上記孔を充填するために堆積を行う事ができる。
この出願は、その教示の大半が、同軸送信ラインおよび同軸フィルターに集中しているが、これらの構造は他の構造の基本的な構築ブロックとして用いる事ができると言う事を理解して頂かなければならない。それ故に、種々の実施態様のRFおよびマイクロ波構成要素には、超小型の同軸構成要素、送信ライン、ローパスフィルター、ハイパスフィルター、バンドパスフィルター、反射系フィルター、吸収系フィルター、漏洩壁フィルター、遅延ライン、他の機能的構成要素を接続するためのインピーダンスマッチング構造、あるクラスのアンテナ、指向性カプラー、パワーコンバイナー(例えば、ウィルキンソン)、パワースプリッター、ハイブリッドパワーコンバイナー、マジックTEE、周波数多重変換装置、周波数多重分離装置の中から一つまたはそれ以上が含まれる。アンテナには、ピラミッド型のフィードホーン、スカラー(波形の)フィードホーン、パッチアンテナ等、このような要素(マイクロ波のパワーを超小型の送信ラインから自由空間へ効率的に伝達できる)の直線状、平坦な、適合したアレー等が含まれる。EFABによって製造された超小型の同軸ケーブルは、多くの機能性を有する新しい構成要素の製造を可能にした。パワーコンバイニング(または、分割)と周波数多重変換(または、多重分離)との組み合わせによって、容易に多くの入力および出力ポートを有する一つの超小型の同軸構造が形成される。
本発明の実施態様に係わる同軸送信ラインの適用の一例として、四ポート送信ラインハイブリッドカプラーに適用した場合を示す。
ハイブリッドは全てのマイクロ波構成要素の中で、最も古く有用なものである。その名前が意味するように、ハイブリッドとは、二つの機能を組み合わせて一つの構成要素にするものである。この二つの機能とはパワーの分割と相の変化である。ハイブリッドが導波管、同軸ケーブル、または広帯域送信ラインで構成された場合は、概して、ハイブリッドは接続点における電流の分割およびラインにおける基本空間モードの構成的、破壊的干渉の原理に基づいて作動する。
図39にクラシック四ポート送信ラインハイブリッド構造が示されている。これは、この構造から“二分岐線”カプラーと呼ばれる。何故なら、この構造は“貫通”ライン1200、1202(ポート1からポート2、ポート3からポート4)および二つの垂直方向の“分岐”1204、1206を有し、この“分岐”1204、1206が上記“貫通”ライン1200、1202を接続しているとして考えることができるからである。これらのラインおよび分岐は遮蔽導体1208によって取り囲まれた同軸要素の内側導体によって形成されている。所望の特有のインピーダンスを与えるために、これらの遮蔽導電要素のサイズは、上記内側導体のサイズに対して決められる。これらの遮蔽導電体は上記内側導体を個々にシールドする。或いは、より高度の圧縮を達成するために、一つの遮蔽要素の一部が用いられ、多くの内側導体の一部を夫々遮蔽する。更に詳しく説明すれば、ハイブリッドは、それが、入力ポート1から出力ポート2、更には、二つの連結されたポート3、4へと信号をいかに送るかという事に依存している。目標は、連結されたポート3への全てのパワーの流入を押さえる事である。最も有用なパワーの分割は、上記ポート2とこれに連結されたポート4との間で、3dB位、即ち、50%である。図39に示されているように、ポート2と4との間の相の差異は90度である。この相の差異は、コヒーレント通信およびI(相)およびQ(直角位相)チャンネルのフィードネットワークにおけるレーダー受信機においては共通である。
シングルモードの波の干渉の原理によって、ラインの四つの中央部分の電気的な長さをλ/4に等しくする事によって三つ全ての出力ポートにおける相の条件が正確に満足させられる。次に、送信ラインの理論によって、垂直方向の(分岐)部分が特有のインピーダンスZ0を有し、且つ、上記分岐の間の水平方向部分が特有のインピーダンスZ0/(2)1/2を有する場合、−3dBの振幅条件が満たされる。上記水平方向部分の端部は特有のインピーダンスZ0を有するが、それは、RF産業規格では、大体50Ωである。
原理上は、簡単で使用上非常に有用であるが、電気的な長さにおいてλ/4が必要であるので“分岐線”カプラーは物理的に大きくなければならない。例えば、S帯域(2−4GHz)の中心において−通信用の良く使われる帯域およびレーダー−自由空間波長は10cmまたは約4インチである。それゆえに、λ/4は1インチであり、ハイブリッドのサイズは、フィードラインおよびコネクターを数えなければ少なくとも1×1である。
方形なハイブリッドがマイクロ波ネットワークのデザインの分野においては標準の構成要素であった。その物理的サイズの故に、切削が好ましい加工技術であり、切削工場は、今日までCNC制御に固持し、特に、製造作業において、必要とされる工作機械を人間が操作して来た。
1960年代にハイブリッドはマイクロストリップライン技術を用いて製造され始めた。これは、マイクロ波集積回路(MIC)技術の時代の幕開けであり、バッチ製作を可能にし、ハイブリッドは、供給され易くなった。しかし、マイクロストリップハイブリッドは、トレードオフであった。何故ならば、その性能が最上の導波管または同軸構成要素ほど良くなかった上に、更に、マイクロストリップラインは導波管、または、同軸ケーブルより本来ロスが多く、共通の基板上の異なるライン間の混信を生じさせるからである。混信を緩和するためには、異なるマイクロストリップラインは物理的に大きく分離されなければならない。それ故に、最終的なハイブリッドによって占められた“不動産”は、導波管、または、同軸のそれよりもデザイン以上である。
電気化学的成型加工を用いれば、優れたハイブリッドカプラーの形成を可能にする優れた同軸構造を製造することができる。このような構造として、非常に小さな曲率半径を有する湾曲部がある。全波シミュレーションによれば、横断面において変化を有しないシングルモードの同軸線から形成された場合は、湾曲部は極端に低い挿入損失および反射減衰量を有する。図40に湾曲部の一例およびその寸法が示されている。上記湾曲部の周りの電気的長さは、π*RC=π*480μm=1、508mmで、壁の厚さは80μmであると推測される。エンドミルまたは切削工具のサイズは制限されているので、切削によって小さな曲率半径を有する湾曲部を形成するのは難しい。マイクロストリップラインの湾曲部は、基板のモードを開始させるする傾向の故に小さな曲率半径を有して形成できない。このようなモードは、マイクロストリップにおいて常に存在し、開始された時は、変更できない損失が生じ、および同じ基板を共有する隣接するマイクロストリップラインへの連結も変更できない。外側導体は張力がかかり、内側導体は圧縮されるので、金属に疲労が生じ、ひびが入るので、丸い同軸線の直線部分から小さな半径を有する湾曲部の形成もまた難しい。
小さな半径を形成する能力が与えられれば、図41に示されているように、低損失の湾曲部および長い送信ラインを蛇行状(即ち、蛇のような)の巻き線によって物理量において大きく減少させられる。この図は内側導体1222および外側導体1220を有する同軸線の一部の平面図である。各同軸線の一つの外側壁は隣接する平行部分間で共有されている。RF電流の表皮深さは非常に小さい(数ミクロン)ので、この共通壁は極度に薄くされ得る。実際に、ある構成要素では、ライン間の壁は、上記の特質を有する開口を備えている導電性のメッシュの厚さにまで減少できる。
小型の低損失を有する湾曲部は、電気化学的(一体的に)に製造されたハイブリッドの他の主要な利点を得るのに役立つ。それは、小型化である。図41は、従来の直線状のハイブリッド1210に比べて、上記ハイブリッド1212によって占められた全面積をかなり減少させるために、分岐線ハイブリッド1212の各λ/4がいかにして蛇行状の部分を有して形成され得るかを示している。全波シミュレーションによれば、分岐線が、面積において圧縮率9を生じる直線の長さでλ/12(電気的長さはλ/4)に圧縮された状態で、優れた性能が得られる事が示される。
上記分岐線カプラーの蛇行状の部分は、上記の技術に従って好適に形成される。成型加工中に犠牲材料の除去を容易にするために同軸要素の外側シールド部は、シールド構造内または外側導体内のスペースに化学エッチング液を容易にいれるようにするための開口を備える事ができる。
上記開口のサイズおよび位置は、エッチングが効果的になされ、また、構成要素またはネットワークのRF性能における損失または妨害を最少にするように好適に選択される。RF損失を最少にするために、上記開口は波長に対して小さなサイズを有することが好ましい。たとえば、サイズは、開口が、モード周波数(例えば、2倍、5倍、10倍、50倍、又は、それ以上)よりもかなり高いカットオフ周波数を有する導波管のように主要な同軸モードに現れるように選択される。上記開口は、構成要素(例えば、伝送ラインなど)の側面、または、その上端部または底面部に配置される。上記開口は、ある構成要素の長さ方向に沿って一様に配置されるか、または、グループで配置される。
誘電性材料は、層の形成プロセスを行っている最中に合体させて、内側導体と外側導体との間のギャップに全部を充填するか、または、機械的な支持のために内側導体と外側導体との間の比較的小さな選択された領域を上記誘電性材料で占めさせる。誘電体が比較的に薄い場合は(?)、上記誘電性材料上に種層などを形成する必要なしに多層EFABプロセスの実行中にその使用を合体することができる。これは、次の堆積された材料が“きのこ状を呈し”誘電体上にブリッジを形成すると言う問題を避けることができる。あるいは、バルク式または選択的誘電性材料の合体は、層の形成が終了し、犠牲材料のエッチングが終了するか、または、部分的に終了した後に、バック充填によって達成される。
ある実施態様では、構成要素は、シールする(気密的にか又は他の方法で)か、又は、環境的に維持するか、或いは、臨界領域において水分または問題のある材料の存在または堆積を減少するように操作する。
図39および図42に示された分岐線カプラーは、水平面に置かれる。他の実施態様では、蛇行状の構造が垂直方向に積層されるか、又は、垂直方向または水平方向の要素の組み合わせからなる。更に、このような多くの構造はバッチ式で一つの基板上に形成し、その後、最終の組み付けの前に互いに分離する。三次元構造についてほかに何かを言うべきでしょうか?
図39(b)の分岐線カプラーまたはハイブリッドの適用の一つとしてバトラーマトリックスがある。このバトラーマトリックスは、アンテナのアレーに対する給電として用いることができる受動的なネットワークである。このアレーは、一元、又は、二元のN個のアンテナ要素のアレーから空間内において直交する放射線のパターン(即ち、光線)を生成する。ここで、Nは2の累乗を指す。“直交”とは、光線がスペースの大きな領域に集光されるように、僅かに重なると言うことを意味する。理想的な場合では、この領域は、上記アンテナのアレーの平面上に立体角の全2πステラジアンを有する。図43(a)に、四要素の直線のアレーからの四つの直交光線の集光した状態が概念的に示されている。
バトラーマトリックスは、実質的に入力送信ラインポートと直交光線との間の一対一のマップである。光線の向きは入力信号を所望の入力ポートへ送信する事によって制御される。この駆動の制御は、電力増幅器を各入力に配置させ、電力増幅器をそれによって所望のようにオンオフする事によって効果的に行える。バトラーアレーのアンテナ要素のための信号を生成するための上記タイプのハイブリッド分岐線カプラーを用いた回路の一例が図43(b)に示されている。この回路は、四つの90度の3dBハイブリッドカプラー1300、二つの45度移相変換器1302、および送信ライン相互接続器1304を有する。この移相変換器は、典型的には、所望の経路を変えるために選ばれた送信ラインから形成される。例えば、π/4の移相を行うためには、1/8λの長さが用いられ、−π/4の移相を行うためには、7/8λの長さが用いられる。図43(b)に示されたクロスオーバーは、単に、連結される事なしにクロスするラインの一例である。それゆえに、クロスオーバーラインは一つのラインが他のライン上に重なるような形状を有する。この重なりは、構造の追加の層を形成するか、または、クロスオーバーポイント上およびその近くで個々のラインの高さを減少させることによって達成される。上記クロスオーバーポイントでのラインを狭めることは、外側導体の内部幅および内側導体の外部幅のサイズを調節する事によって、変化しない特色を有するインピーダンスを維持して達成される。クロスオーバーポイントでの近くに外側導体1336および内側導体1338を夫々有する送信ライン1332、1334を狭めた状態が図44に示されている。
図43(c)は、四つの蛇行状のハイブリッドカプラー1312、二つの遅延ライン1314、二つのクロスオーバー1322、四つの入力1316、四つのアンテナ要素1318(例えば、パッチアンテナ)を用いた四バトラーマトリックスアンテナアレー1310の概略図である。
図45は、12個のハイブリッド、16個の移相変換器(そのうち、八つは変換を行う)とを用いた八入力、八バトラーマトリックスアンテナアレーの概略図である。この図面から分かるように、このアレーも又多くのクロスオーバーを有する。
N個の直交光線を発生させるために必要とするハイブリッドの数が(N/2)log2Nであるように、バトラーマトリックスの受動的構成要素の数は所望の光線の数と比例する。この比例のルールは、N−要素フーリエ変換を実行するのに必要とされる複素数の乗法の数の決定に類似している。ブルート力では、このような乗法では、N2個必要であるが、早いフーリエ変換(FFT)では、これをNlog2Nに減らす。この理由の故に、バトラーマトリックスは、時には、FFTの光線を形成するためのアナログとして参照される。FFTのようにそれは、特に、Nが大きい時及び/又はアレーが二次元である時は、光線を形成するためのアンテナを作るのに必要とされる構成要素の数を大きく減少させる。
従来のバトラーマトリックスアンテナアレーは、その性能として、光線の質及び帯域幅に関して不利を招く。上記ハイブリッドの振幅及び分相が夫々、3dB及び90度である時、光線の質は、特にサイドローブにおいて低下し始める。振幅及び二つのポート間の移相において非常に低速であるハイブリッドを製造するためにEFABの固有正確さを用いることによって、この同軸ケーブルはこの問題を緩和する。
帯域幅の欠点は、むしろ基本的である。その構造からすれば、上記バトラーマトリックスは、あるデザイン周波数において完全に有効に作用すべきであるが、その光線はより高い周波数またはより低い周波数で“傾く”し始める。“傾く”とは、光線がスペースへ向かって放射方向に進むことを意味する。限度はあるが、この欠点が、上記バトラーマトリックスが、マイクロ波システムにおいて必要条件を満たせなかった主な理由ではない。むしろ、それは上記のような正確さの問題である。
ここで説明した超小型の同軸ケーブルハイブリッドを用いたバトラーマトリックスはいくつかの利点を有する。第一に、ハイブリッド、移相変換器、相互接続器、入力ポート、出力ポートは、上記した成型加工技術を用いることによって基板上に同時に形成する事ができ、また、バッチ式方法(一度に、多くのコピー)で組み立てることができる。更に、ハイブリッドの振幅および相の変換における非一様性は主ローブに関し、サイドローbにおけるパワーをかなり増加させるので、ここで説明した成型加工プロセスの実施態様で得られた高い一様性によって、非一様性が大きく取り除かれる。その結果、ある実施態様では、振幅および相が夫々0.1dBおよび1度であるハイブリッドが製造でき、光線の質の問題を大きく排除する事ができる。
図46は、パッチアンテナの放射要素がいかにしてEFABによって同軸フィード要素と一体的に形成されるかについて示している。この同軸フィード要素1342(例えば、送信ライン)が基板1344の上に配置されている。ある変更実施態様では、同軸要素は上記基板から隔てられている。上記同軸フィード要素は、貫通孔1352を有する外側導電性シールド1348(例えば、断面形状が長方形又は正方形のシールド)間に配置された内側導体1346を有する。同軸内側導体の延長線1354が貫通孔から平坦なパッチアンテナ1356へと形成されている。上記貫通孔の垂直方向の長さは、例えば、100−500ミクロンである。上記孔のサイズは、上記孔と電磁気的に相互に作用し合っている中央導体によって引き起こされた寄生インピーダンスによって命令される。パッチの長さ及び幅は、3/8−1/2λであり、λは自由空間における波長である。パッチアンテナの下には接地平面が配置されている事が好ましい。この接地平面は完全に平坦である必要はなく、又、完全に固体である必要もないが、その代わり、導電性要素の小さなアレーの形態を取る。ハイブリッドカプラーを形成する同軸要素及び遅延ラインはこの接地平面の全て、又は、一部を形成する。
ある実施態様では、誘電体(例えば、テフロン(登録商標)又はポリスチレン)の小さな領域は、パッチ(例えば、パッチのコーナー)の支持に助けとなるように用いられる。
図46の上記同軸要素の右側が信号をアンテナへおよび/またはアンテナから運ぶ場合、左側の同軸線の短い長さが、駆動(または、受信)電子とパッチとのインピーダンスマッチに使われる。
図47は、四つの8×8のサイズのアンテナアレーのバッチが形成された基板を示している。形成後、上記基板は切られ、複数のアレーは互いに隔てられ、処理は終了する(パッケージング、ワイヤーの接着等)。上記基板1372は、集積回路を含むウェーハであって、それに対して、RFシステムの形成を完成させるためにRF構成要素を作るために電気化学的成型加工を用いられる。アンテナ1374は他のRF構成要素(例えば、バトラーアレーを形成するために必要な構成要素)の上に形成される。
ある実施態様によれば、遅延ラインは、その種々の部分を包み、隣接し、遮蔽導体を隣接するラインの複数箇所で共有する事によって、極度に小さい形態に作られる。ある実施態様においては、これらのラインは共通の平面に置かれ、他の実施態様においては、これらのラインを積層する事によって、これらのラインは三次元に配置される。更なる他の実施態様においては、これらの要素は螺旋状のパターン等の形状を取る。
本発明の他の実施態様では、導波管および導波管構成要素が形成され、使用される。ある実施態様では、別個の構成要素を手を使うか、または、自動的に組み合わされる。また、他の実施態様では、信号の分配ネットワークなどのようなシステム全体の形成がなされる。
本発明に関連した特許出願や特許の内容を,以下に説明する。各特許出願の要旨、又は,各特許の要旨は,読者が種々のの教示を見つけるのに助けとなるように下記に説明する。発明の内容の記載は特に指摘されたテーマに限定されることを意図しているのではなくて,これらの出願において見つけられた全ての内容を含むべき物である。これらの出願における教示は,多くの方法で本出願の教示と組みあわせることができる。例えば,構造を製造するための適切な方法が様々な教示の組みあわせによって引き出す事ができ,適切な構造を得ることができ,適切な装置を引き出す事ができる。
本発明の実施態様の幾つかは、本発明の教示と参考としてここに引用した種々の教示との組み合わせに基づいている。或る実施態様では、ブランケット式付着プロセスおよび/または平均化プロセスは使われていない。或る実施態様では、単一の層、または、異なった層上に複数の異なった材料の付着が行われる。或る実施態様では、電着プロセスでないマスキングプロセスが用いられる。或る実施態様では、適合接触マスキングプロセスでなく、また、電着プロセスでない選択的付着プロセスが複数層に対して用いられる。或る実施態様では、No.60/429,483に対応する上記引用したUS暫定特許出願に説明されている非適合接触マスキング、又は、非接触マスキング技術が用いられる。
或る実施態様では、構成材料としてニッケルが用いられる。他の実施態様では、犠牲材料から分離され得る金、銀等の材料、或いは、他の電着材料が、構成材料として用いられる。或る実施態様では、犠牲材料を有する、または、有しない材料として銅が用いられる。或る実施態様では、犠牲材料が除去される。他の実施態様では、犠牲材料が除去されない。或る実施態様では、化学的エッチング作業、電着作業、又は、溶融作業によって犠牲材料は除去される。或る実施態様では、陽極は適合接触マスクの支持体とは異なり、支持体は多孔性の構造を有するか、または、他の孔の開いた構造を有する。或る実施態様では、異なるパターンを有する多数の適合接触マスクを用い、異なった選択的なパターンを有する材料を異なる複数の層および/または単一層の異なる部分上に付着させる。或る実施態様では、適合接触マスクの適合部分と基板間の封止が適合材料の表面からその内部の縁へ移行するように、付着が進行するにつれて付着の深さは適合接触マスクを基板から引き抜く事によって増加する。
この明細書における教示に鑑み、多くの実施態様、本発明のデザインおよび使用の変更例は、当業者にとっては自明の事である。それゆえ、本発明は、上記の図面を参考にして説明した実施態様やその変更例や使用に限定されるものではなくて、後に記載された特許請求の範囲に限定される。