JP2009038722A - 電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】通信性能が高く、高強度で、シールド効果が高い電子機器を提供する。
【解決手段】このRFID機能付きの携帯電話機の金属フレーム20は、各々の端部がクシ歯形状に形成された2つの金属部品21,22を含む。金属部品21のクシ歯形状の端部は、電気的に絶縁された状態で金属部品22のクシ歯形状の端部に嵌め合わされている。したがって、嵌め合わされたクシ歯形状の部分で渦電流が打ち消し合うので、渦電流の発生量が低減し、通信性能が高くなる。また、金属フレームに開口部を設けたり、分断した場合に比べ、強度およびシールド効果の低下を抑制できる。
【選択図】図11

Description

この発明は電子機器に関し、特に、外部アンテナと非接触で電磁結合される通信アンテナと金属フレームとを備えた携帯電話機のような電子機器に関する。
近年、RFID(Radio Frequency Identification)などの電磁結合による通電機能を用いた通信技術が様々なところで利用されている。たとえば、電子乗車券や、電子マネーなどにおいて非接触ICカードが活用されており、非接触という利便性が一般に広く認識されつつある。また、その利用形態はカード形状に限らず、携帯電話機のような電子機器内にRFID用の通信アンテナを内装して外部アンテナと非接触で通信する方法もある。この方法によれば、別途カードを所持する煩わしさを解消できるので、その普及率はさらに加速している。
その一方で、電子機器にRFID用通信アンテナを搭載した場合には、基板や金属部品などが通信アンテナと近接して配置されるため、アンテナの通信性能の劣化を招くなどの問題が発生している。たとえば、電子機器のICカード機能利用時には、外部アンテナから発生する磁界が誘電性のある金属部品で渦電流に変換されてしまい、ロスが生じてしまう。特に近年では、携帯電話機の薄型化に耐えうる強度を持たせるために大型の金属フレームを内装する傾向があり、この金属フレームにより渦電流の発生は増加し、通信性能の劣化の問題はさらに深刻化している。このため、必要な通信性能を維持するための技術について検討されている。
たとえば、特許文献1には、携帯電話機において、RFID用の通信アンテナが設けられたフレキシブル基材のうちの、アンテナを制御する制御基板側の面に電磁波吸収体を配置することにより、金属部品による電波の反射を抑制する方法が開示されている。
しかし、特許文献1では、通信アンテナへの背面のみに電磁波吸収体を配置しているが、通信アンテナの背面以外に配置された金属部品が外部アンテナに与える影響については考慮されていない。
ここで、外部アンテナへの影響を低減するためには、通信アンテナの背面だけでなく、外部アンテナから見た面全体を電磁波吸収体で覆う必要がある。しかし、この場合、電磁波吸収体のサイズが大きくなるため、コスト高になってしまう。また、携帯電話機の内部は、平坦ではなく、凹凸があるので、その全体を電磁波吸収体で覆うことは困難である。そこで、渦電流の発生を抑制する別の手法の1つとして金属フレームの形状を変更する方法が挙げられる。
金属筐体の表面に発生する電流の向きを考慮しながら、金属筐体に放熱用のスリットを設ける例として、特許文献2には、スリットの長手方向が金属筐体にスリットがない場合の表面電流分布に沿った方向になるように設置する手法が提案されている。これにより、スリットの長手方向が誘導電流の方向に沿って配置されるので、金属筐体に複数のスリットを設けても表面電流分布は乱れず、電磁波ノイズのシールド効果と放熱効果が保持される。
しかし、特許文献2は、スリットがない場合の表面電流の影響を問題とせず、スリットを設ける際に表面電流の分布を乱さないようにするものであり、RFIDにおける通信で問題となっている金属表面に発生する渦電流による影響を低減するものではない。ここでは、特許文献2とは逆に、金属表面に発生する渦電流の分布を乱すことで渦電流による影響を低減することが必要となる。
特開2006−340394号公報 特開2004−297031号公報
金属フレームに発生する渦電流の分布を乱す方法としては、金属フレームに開口部を設けたり、金属フレームを複数に分断する方法が考えられる。しかし、このような方法では、金属フレームの強度が低下し、シールド効果が劣化する問題がある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、通信性能が高く、高強度で、シールド効果が高い電子機器を提供することである。
この発明に係る電子機器は、外部アンテナと非接触で電磁結合される通信アンテナと金属フレームとを備えた電子機器において、金属フレームは、各々の端部がクシ歯形状に形成された複数の金属部品を含み、各金属部品のクシ歯形状の端部は、電気的に絶縁された状態で他の金属部品のクシ歯形状の端部に嵌め合わされていることを特徴とする。
好ましくは、各金属部品のクシ歯形状の端部は、所定のピッチで配置された複数のクシ歯部分を含み、少なくとも1つの金属部品のうちの少なくとも1つのクシ歯部分の断面形状は台形である。
また好ましくは、各金属部品のクシ歯形状の端部は、所定のピッチで配置された複数のクシ歯部分を含み、少なくとも1つの金属部品のうちの少なくとも1つのクシ歯部分の断面形状は凸形である。
また好ましくは、各金属部品のクシ歯形状の端部は、所定のピッチで配置された複数のクシ歯部分を含み、複数のクシ歯部分のうちの少なくとも1つのクシ歯部分の断面形状は他のクシ歯部分の断面形状と異なる。
また好ましくは、各金属部品のクシ歯形状の端部は、所定のピッチで配置された複数のクシ歯部分を含み、金属フレームは、さらに、少なくとも1つの針部材を含み、針部材は、嵌め合わされた2つの金属部品の複数のクシ歯部分を電気的に絶縁された状態で貫通している。
また好ましくは、通信アンテナは、金属フレームの外部アンテナに対向する面のうちの、嵌め合わされた2つの金属部品のクシ歯形状の部分に配置されている。
また好ましくは、通信アンテナの面積は、2つの金属部品のクシ歯形状の部分の面積よりも小さい。
この発明に係る電子機器では、金属フレームは、各々の端部がクシ歯形状に形成された複数の金属部品を含み、各金属部品のクシ歯形状の端部は、電気的に絶縁された状態で他の金属部品のクシ歯形状の端部に嵌め合わされている。したがって、嵌め合わされたクシ歯形状の部分が渦電流が打ち消し合うので、金属フレームを1つの部品で構成した場合に比べ、渦電流の発生量が低減する。よって、通信性能の向上を図ることができる。また、金属フレームに開口部を設けたり、分断した場合に比べ、強度およびシールド効果の低下を抑制することができる。
好ましくは、各金属部品のクシ歯形状の端部は、所定のピッチで配置された複数のクシ歯部分を含み、少なくとも1つの金属部品のうちの少なくとも1つのクシ歯部分の断面形状は台形である。この場合は、金属フレームの強度の向上を図ることができる。
また好ましくは、各金属部品のクシ歯形状の端部は、所定のピッチで配置された複数のクシ歯部分を含み、少なくとも1つの金属部品のうちの少なくとも1つのクシ歯部分の断面形状は凸形である。この場合は、金属フレームの強度の向上を図ることができる。
また好ましくは、各金属部品のクシ歯形状の端部は、所定のピッチで配置された複数のクシ歯部分を含み、複数のクシ歯部分のうちの少なくとも1つのクシ歯部分の断面形状は他のクシ歯部分の断面形状と異なる。この場合は、金属フレームの強度の向上を図ることができる。
また好ましくは、各金属部品のクシ歯形状の端部は、所定のピッチで配置された複数のクシ歯部分を含み、金属フレームは、さらに、少なくとも1つの針部材を含み、針部材は、嵌め合わされた2つの金属部品の複数のクシ歯部分を電気的に絶縁された状態で貫通する。この場合は、金属フレームの強度の向上を図ることができる。
また好ましくは、通信アンテナは、金属フレームの外部アンテナに対向する面のうちの、嵌め合わされた2つの金属部品のクシ歯形状の部分に配置されている。この場合は、通信アンテナに影響を与える部分における渦電流の発生量が低減するため、通信性能の向上を図ることができる。
また好ましくは、通信アンテナの面積は、2つの金属部品のクシ歯形状の部分の面積よりも小さい。この場合は、通信性能の一層の向上を図ることができる。
[比較例]
本願発明の具体的な実施例について説明する前に、本願発明の比較例について説明する。図1(a)(b)は、渦電流対策が何ら施されていない金属フレーム1の構成を示す図である。
図1(a)(b)において、金属フレーム1は、幅(図中X方向の寸法)が44.0mmで、長さ(図中Y方向の寸法)が93.0mmで、高さ(図中Z方向の寸法)が4.0mmで、厚みが1.0mmの長方形のトレイ状に形成されている。この金属フレーム1は、RFID機能付きの携帯電話機に内装される。RFID用の通信アンテナは、金属フレーム1の表面の所定の領域Aに配置される。なお、金属フレーム1が外部アンテナ2に与える影響を評価する場合は、通信アンテナを配置せずに評価する。
図2は、外部アンテナ2の構成を示す図である。図2において、外部アンテナ2は、幅(図中X方向の寸法)が80.0mmで、長さ(図中Y方向の寸法)が94.0mmの長方形の誘電体基板3の表面に長方形状の2回巻きのループアンテナ4を形成し、誘電体基板3の裏面側に磁性材料で形成された台板5を配置したものである。外部アンテナ2は、リーダ/ライタに配置される。
ここでは、図3に示すように、外部アンテナ2の表面に金属フレーム1の表面を対向させて近付けた場合に、金属フレーム1が外部アンテナ2に及ぼす影響について評価する。これは、携帯電話機をリーダ/ライタに近付けた場合に対応している。外部アンテナ2に金属フレーム1を近付けると、金属フレーム1に渦電流が発生し、金属フレーム1がインダクタとして作用する。これにより、外部アンテナ2と金属フレーム1の間に電磁結合が発生し、外部アンテナ2の共振周波数が変化する。そこで、外部アンテナ2の共振周波数を観測し、金属フレーム1の配置の有無による外部アンテナ2の共振周波数の変化量から、金属フレーム1に発生する渦電流の外部アンテナ2への影響を評価することとした。なお、本明細書において、評価は全て有限要素法によるシミュレーションにより行なう。
金属フレーム1を配置しない場合の外部アンテナ2の共振周波数は、13.45MHzに設定されている。また、金属フレーム1の幅および長さ方向を外部アンテナ2の幅および長さ方向に一致させ、金属フレーム1の表面を外部アンテナ2の表面からZ方向に8.0mm離して配置し、かつ金属フレーム1の表面の中心を、外部アンテナ2の表面の中心からY方向に18.0mmずれた位置に配置した。また、外部アンテナ2の中心をZ軸が通るようにした。
まず、図1に示した金属フレーム1を外部アンテナ2からZ方向に8.0mm離れた所定位置に配置して外部アンテナ2の共振周波数を観測すると、金属フレーム1を配置しない場合の13.45MHzから14.18MHzに変化した。
次に、金属フレーム1に中心がZ軸上で、X方向の長さが42.0mmで、Y方向の長さが25.0mmの開口部を設け、その開口部付き金属フレームを上記所定位置に配置して外部アンテナ2の共振周波数を観測すると、共振周波数は14.13MHzに変化した。
さらに、Z軸を中心として、Y方向に1.0mmの幅で、金属フレーム1をX方向に分断し、その分断金属フレームを所定位置に配置して外部アンテナ2の共振周波数を観測すると、共振周波数は14.12MHzに変化した。
これらの結果から、金属フレーム1に開口部のみを設けた場合や、分断のみを施した場合では、形状を変更する前と比べて共振周波数の変化は0.05MHz程度であり、渦電流による影響の低減効果は少ないことが分かった。
ここで、金属フレーム1における渦電流の発生現象について考察する。渦電流は、図4に示すように、金属フレーム1全体において多数の微小なループ6を形成する態様で発生する。しかし、隣接するループ6の渦電流は互いに打ち消し合うので、図5に示すように、金属フレーム1の外周部の電流成分のみが残り、渦電流の大きなループ7が発生する。このことは、図6に示す金属フレーム1の渦電流のシミュレーション結果から確認できる。図6において、渦電流のループが発生し、金属フレーム1のうちの外部アンテナ2の中央部に対応する部分に渦電流の極小点Pminがあり、金属フレーム1の外周部に渦電流の極大点Pmaxがある。この渦電流が外部アンテナ2の共振周波数に影響を及ぼしていると考えられる。
図7は、金属フレーム1に開口部10を開けた開口部付き金属フレーム11における渦電流の分布を示す図である。図7において、この金属フレーム11では、打ち消し前の渦電流が発生する面積は開口部10の分だけ減少するものの、打ち消し合いにより残る渦電流のループ面積は金属フレーム1と比べて変化が少ないため、渦電流による影響の低減効果は少ないと考えられる。
また、図8は、金属フレーム1を2つの金属部品12,13に分断した分断金属フレーム14における渦電流の分布を示す図である。図8において、この金属フレーム14では、金属部品12,13の各々において渦電流のループが発生し、金属部品12,13の各々に渦電流の極小点Pminと極大点Pmaxがある。この金属フレーム14では、金属部品12,13の各々における打ち消し後の渦電流のループ面積は金属フレーム1に比べて小さくなる。しかし、金属部品12,13の渦電流のループ面積を加算すると、金属フレーム1とほぼ同じになるため、これも渦電流による影響の低減効果が少ないものと考えられる。
また、図9(a)(b)は、金属フレーム1に開口部15を開け、かつ2つの金属部品16,17に分断した開口部付き分断金属フレーム18の構成を示す図であり、特に図9(b)は図9(a)のB部およびC部拡大図であり、図10は金属フレーム18の渦電流の分布を示す図である。この金属フレーム18では、2つの渦電流の打ち消し後のループ面積の和が金属フレーム1に比べて小さくなるので、外部アンテナ2への影響を低減できると考えられる。
この金属フレーム18を外部アンテナ2の上方の所定位置に配置して外部アンテナ2の共振周波数を観測すると、共振周波数は13.82MHzとなり、金属フレーム1,11,14に比べて、渦電流による影響の低減効果が得られることが分かった。
しかし、この金属フレーム18では、開口部15を設けたので携帯電話機からの漏れ電磁波のシールド効果が低下し、また、さらに分断した分、強度が低下するという問題がある。そこで、本願発明では、これらの問題の解決が図られる。
[実施例]
図11(a)(b)は、この発明の一実施例によるRFID機能付き携帯電話機の金属フレーム20の構成を示す図である。図11(a)(b)において、この金属フレーム20は、2つの金属部品21,22を含む。金属部品21,22の端部はクシ歯形状に形成されている。金属部品21のクシ歯形状の端部は、電気的に絶縁された状態で金属部品22のクシ歯形状の端部に嵌め合わされている。金属フレーム20は、全体としては、金属フレーム1と同じ形状および寸法に形成されている。
金属部品21,22は図中Y軸方向に配置されており、金属部品21はY軸の正の方向側に配置され、金属部品22はY軸の負の方向側に配置されている。金属部品21,22のクシ歯形状の端部が嵌め合わされた嵌合部23は、開口部付き金属フレーム11の開口部10に対応している。
具体的な構造として、まず嵌合部23の側面部分については、金属部品21の側面と、金属部品22の側面とが、重なる構造としている。ここでいう側面はYZ平面に平行な面であり、金属部品21,22の側面の大きさは同じである。側面のY軸方向の長さは24.9mmであり、Z軸方向の長さは3.0mmである。また、金属部品21の側面が、金属部品22の側面よりも側面部分の厚みの分だけX軸方向の原点寄りに位置している。
クシ歯部分は、Y軸方向が長手方向となる形状で、X軸方向に一定の間隔で配列されている。クシ歯部分の幅(図中X軸方向の寸法)は1.9mmであり、クシ歯部分の長さ(図中Y軸方向の寸法)は24.9mmである。
また、金属部品21のクシ歯部分の配置については、2つのクシ歯部分を、Z軸からX軸の正の方向および負の方向にそれぞれ1.05mm離れた位置に配置し、そこから、X軸方向に2.1mmの間隔を開けて配置している。一方、金属部品22のクシ歯部分の配置については、1つのクシ歯部分を、金属部品21のX軸方向の中心に配置し、そこから、X軸方向に2.1mmの間隔を開けて配置している。つまり、金属部品21のクシ歯部分と金属部品22のクシ歯部分とは、X軸方向に0.1mmの間隔を開けて交互に配置されている。また、クシ歯部分間の0.1mmの隙間は、実際には樹脂などの絶縁物などで埋められるが、ここでは、隙間には空気のみが存在するとして評価を行なう。
本発明の金属フレーム20においては、隣接するクシ歯部分に発生する渦電流が互いに打ち消し合うので、打ち消し後の渦電流は、図12に示すように、嵌合部23では微小となり、嵌合部23以外の部分でのみループを形成する。この結果、開口部付き分断金属フレーム18と同様に、渦電流のループの面積の和が小さくなるので、外部アンテナ2に与える影響が小さくなる。
この金属フレーム20を外部アンテナ2の上方の所定位置に配置して外部アンテナ2の共振周波数を観測すると、共振周波数は13.85MHzであった。したがって、開口部付き分断金属フレーム18に比べると、クシ歯部分に微小であるが渦電流が発生しているため、影響の低減効果は少ないが、その差は0.03MHzと微小であった。一方、金属フレーム1、開口部付き金属フレーム11、および分断金属フレーム14と比べれば、渦電流による影響の低減効果が高いことが分かった。
また、本発明の金属フレーム20では、開口部付き分断金属フレーム18の開口部15に対応する部分でクシ歯部分が交互に配置されているので、金属部品21,22間の隙間が小さく、また、金属部品21,22間の接合面積が大きい。このため、開口部付き分断金属フレーム18に比べて、漏洩電磁波のシールド効果が大きく、また、フレームの強度も高い。したがって、この金属フレーム20によれば、漏洩電磁波のシールド効果およびフレーム強度の低下を抑えながら、金属フレーム20に発生する渦電流が外部アンテナ2に与える影響を低減化して、通信性能の向上を図ることができる。
図13は、金属フレーム20とRFID用の通信アンテナ24との位置関係を示す図である。図13において、通信アンテナ24は、金属フレーム24の表面の嵌合部23の中央部に配置される。通信アンテナ24の面積は、嵌合部23の面積よりも小さい。通信アンテナ24は、図14に示すように、長方形の誘電体基板25の表面の外周部に2回巻きのループアンテナ26を設けたものである。このように配置すると、金属フレーム20のうちの通信アンテナ24に影響を与える部分における渦電流の発生量が低減するので、通信性能の向上を図ることができる。
また、図15は、この実施例の変更例である金属フレーム30の構成を示す図であり、図16(a)(b)は金属フレーム30の組立分解図であり、特に、図16(b)は図16(a)のD部拡大図である。図15および図16(a)(b)において、金属フレーム30は、金属フレーム20の嵌合部23に、嵌合部23をX軸方向に貫通する複数(図では2つ)の孔を開け、各孔に電気的に絶縁した状態で針部材31を挿入したものである。この場合は、嵌合部23が外れたり折り曲げられたりするのを防止することができ、金属フレーム30の強度の向上を図ることができる。
また、図17は、この実施例の他の変更例である金属フレームの金属部品40の要部を示す図である。金属部品40は、金属フレーム20の金属部品21に対応するものである。金属部品21では、各クシ歯部分が矩形の断面形状を有する直方体状に形成されていたが、この金属部品40では、各クシ歯部分41が台形の断面形状を有する四角柱状に形成されている。この変更例では、各クシ歯部分41において、嵌め合わせたときに他の金属部品のクシ歯部分と接合される面41aがXY平面に対して直角ではなく斜めにされているので、各クシ歯部分が直方体状の金属フレーム20に比べ、Z軸方向の少なくとも正または負方向に対する金属フレームの強度が高くなる。
また、図18は、この実施例のさらに他の変更例である金属フレームの金属部品42の要部を示す図である。金属部品42は、図17の金属部品40の隣接する2つのクシ歯部分41のうちの一方の上下を反転させたものである。この変更例では、各クシ歯部分が直方体状の金属フレーム20に比べ、Z軸方向の正および負方向に対する金属フレームの強度が高くなる。
また、図19は、この実施例のさらに他の変更例である金属フレームの金属部品43の要部を示す図である。この金属部品43では、各クシ歯部分44が凸形の断面形状を有する多角柱状に形成されている。この変更例では、各クシ歯部分44において、嵌め合わせたときに他の金属部品のクシ歯部分と接合される部分が複数段の階段状に形成されているので、各クシ歯部分が直方体状の金属フレーム20に比べ、Z軸方向の少なくとも正または負方向に対する金属フレームの強度が高くなる。また、クシ歯部分44間の隙間がふさがれるので、漏洩電磁波に対するシールド効果も高くなる。
また、図20は、この実施例のさらに他の変更例である金属フレームの金属部品45の要部を示す図である。金属部品45は、図19の金属部品43の隣接する2つのクシ歯部分44のうちの一方の上下を反転させたものである。この変更例では、クシ歯部分が直方体状の金属フレーム20に比べ、Z軸方向の正および負方向に対する金属フレームの強度が高くなる。
また、図17〜図20の変更例では、クシ歯部分の側面(YZ平面に平行な面)の形状を変更したが、さらに、クシ歯部分の先端面(XZ平面に平行な面)の形状を変更してもよい。
また、上記実施例および変更例は適宜組み合わせてもよく、たとえば、断面形状を凸形にしたクシ歯部分のうちの他のクシ歯部分と接合される各面をXY平面に対して直角以外の角度を持たせた形状とし、さらに、各クシ歯部分に電気的に絶縁された状態で針部材31を通すことにより、金属フレームの強度を高めることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の比較例である金属フレームの構成を示す図である。 図1に示した金属フレームの影響を受ける外部アンテナの構成を示す図である。 図1に示した金属フレームと図2に示した外部アンテナとが対向して配置された状態を示す図である。 図1に示した金属フレームに発生する多数の渦電流を示す図である。 図4に示した多数の渦電流が打ち消しあって形成される電流を示す図である。 図1に示した金属フレームに発生する渦電流のシミュレーション結果を示す図である。 開口部付き金属フレームに発生する渦電流のシミュレーション結果を示す図である。 分断金属フレームに発生する渦電流のシミュレーション結果を示す図である。 開口部付き分断金属フレームの構成を示す図である。 図9に示した開口部付き分断金属フレームに発生する渦電流のシミュレーション結果を示す図である。 この発明の一実施例によるRFID機能付き携帯電話機の金属フレームの構成を示す図である。 図11に示した金属フレームに発生する渦電流のシミュレーション結果を示す図である。 図11に示した金属フレームと通信アンテナとを示す図である。 図13に示した通信アンテナの構成を示す図である。 この実施例の変更例を示す図である。 図15に示した金属フレームの組立分解図である。 この実施例の他の変更例を示す図である。 この実施例のさらに他の変更例を示す図である。 この実施例のさらに他の変更例を示す図である。 この実施例のさらに他の変更例を示す図である。
符号の説明
1,11,14,18,20,30 金属フレーム、2 外部アンテナ、3,25 誘電体基板、4,26 ループアンテナ、5 台板、6,7 渦電流のループ、Pmax 渦電流の極大点、Pmin 渦電流の極小点、10,15 開口部、12,13,16,17,21,22,40,42,43,45 金属部品、23 嵌合部、24 通信アンテナ、31 針部材、34 孔、32,33,41,44 クシ歯部分。

Claims (7)

  1. 外部アンテナと非接触で電磁結合される通信アンテナと金属フレームとを備えた電子機器において、
    前記金属フレームは、各々の端部がクシ歯形状に形成された複数の金属部品を含み、
    各金属部品のクシ歯形状の端部は、電気的に絶縁された状態で他の金属部品のクシ歯形状の端部に嵌め合わされていることを特徴とする、電子機器。
  2. 各金属部品のクシ歯形状の端部は、所定のピッチで配置された複数のクシ歯部分を含み、
    少なくとも1つの金属部品のうちの少なくとも1つのクシ歯部分の断面形状は台形であることを特徴とする、請求項1に記載の電子機器。
  3. 各金属部品のクシ歯形状の端部は、所定のピッチで配置された複数のクシ歯部分を含み、
    少なくとも1つの金属部品のうちの少なくとも1つのクシ歯部分の断面形状は凸形であることを特徴とする、請求項1に記載の電子機器。
  4. 各金属部品のクシ歯形状の端部は、所定のピッチで配置された複数のクシ歯部分を含み、
    前記複数のクシ歯部分のうちの少なくとも1つのクシ歯部分の断面形状は他のクシ歯部分の断面形状と異なることを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれかに記載の電子機器。
  5. 各金属部品のクシ歯形状の端部は、所定のピッチで配置された複数のクシ歯部分を含み、
    前記金属フレームは、さらに、少なくとも1つの針部材を含み、
    前記針部材は、嵌め合わされた2つの金属部品の複数のクシ歯部分を電気的に絶縁された状態で貫通していることを特徴とする、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の電子機器。
  6. 前記通信アンテナは、前記金属フレームの前記外部アンテナに対向する面のうちの、嵌め合わされた2つの金属部品のクシ歯形状の部分に配置されていることを特徴とする、請求項1から請求項5までのいずれかに記載の電子機器。
  7. 前記通信アンテナの面積は、前記2つの金属部品のクシ歯形状の部分の面積よりも小さいことを特徴とする、請求項6に記載の電子機器。
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