JP2009036329A - 針状ころ軸受の回転軸への組み込み方法 - Google Patents

針状ころ軸受の回転軸への組み込み方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回転軸への組み込みが容易な針状ころ軸受の回転軸への組み込み方法を提供する。
【解決手段】針状ころ軸受の回転軸への組み込み方法は、中心角が180°より大きい第1の外輪部材13を含む円筒形状の外輪と、複数の針状ころ15と、保持器とを備える針状ころ軸受を回転軸としてのクランクシャフト1に組み込む方法であって、保持器をクランクシャフト1に組み込む工程と、保持器に組み込まれた複数の針状ころ15の外接円径に一致する間隔で平行に保持される一対の平板22,23を含む挿入案内部材21を針状ころ15を覆うように径方向一方側から挿入する工程と、第1の外輪部材13を径方向他方側から挿入して、その円周方向一方側および他方側端部を一対の平板22,23の外壁面に当接させる工程と、挿入案内部材を径方向他方側へ引き抜いて、第1の外輪部材を保持器の外側に組み込む工程とを含む。
【選択図】図1

Description

この発明は、針状ころ軸受に関し、特にクランクシャフトを回転自在に支持する針状ころ軸受に関するものである。
図10を参照して、従来のクランクシャフト101は、軸部102と、クランクアーム103と、隣接するクランクアーム103の間にコンロッドを配置するためのクランクピン104とを有する。
また、上記構成のクランクシャフト101の軸部102を回転自在に支持する転がり軸受が、例えば、特表平7−506889号公報(特許文献1)に記載されている。同公報に記載されている転がり軸受は、外輪と、外輪の内径面に沿って配置される複数の転動要素と、複数の転動要素を保持する保持器とを備える。
上記構成の転がり軸受は、軸部102に保持器付ころ、外輪、およびハウジングの順に組み込むことによって完成する。なお、クランクアーム103に挟まれた軸部102に径方向から組み込み可能とするために、外輪は、中心角が180°より大きい円弧形状の第1の部分と、中心角が180°より小さい円弧形状の第2の部分とを含む分割型外輪となっている。
特表平7−506889号公報
ここで、第1の部分の割り口寸法は保持器付ころの最大外径より小さいので、割り口を広げる方向に弾性変形させなければ組み込むことができない。また、第1の部分の弾性変形量は、第1の部分の中心角が大きくなるのに伴って大きくなる。一方、弾性変形能は、第1の部分の肉厚の増加に伴って小さくなる。したがって、軸受の寸法関係によっては、外輪を容易に組み込むことができない。
そこで、この発明の目的は、分割型外輪を有する軸受であって、回転軸への組み込みが容易な針状ころ軸受を提供することである。
この発明に係る針状ころ軸受の回転軸への組み込み方法は、中心角が180°より大きい第1の外輪部材、および中心角が180°より小さい第2の外輪部材を円周方向に連ねて形成される円筒形状の外輪と、外輪の内径面に沿って配置される複数の針状ころと、複数の針状ころを保持する保持器とを備える針状ころ軸受を回転軸に組み込む方法である。具体的には、針状ころを保持した保持器を回転軸に組み込む工程と、保持器に組み込まれた複数の針状ころの外接円径に一致する間隔で平行に保持される一対の平板を含む挿入案内部材を針状ころを覆うように径方向一方側から挿入する工程と、第1の外輪部材を径方向他方側から挿入して、その円周方向一方側および他方側端部を一対の平板の外壁面に当接させる工程と、挿入案内部材を径方向他方側へ引き抜くことによって、第1の外輪部材を保持器の外側に組み込む工程と、第2の外輪部材を第1の外輪部材の円周方向に連ねて配置する工程とを含む。
上記の組立方法によれば、割り口を一対の平板の外壁面に当接させた後は、第1の外輪部材を弾性変形させたまま保持することができるので、組立性に優れた針状ころ軸受を得ることができる。なお、本明細書中の「外輪部材の中心角」とは、外輪の中心と2箇所の分割線の内径側端部それぞれとを結ぶ線分のなす角を指すものとする。また、後述する「保持器の中心角」も同様である。
好ましくは、平板の先端部の外壁面には、挿入案内部材の挿入方向に向かって平板の厚み寸法を減ずるように傾斜する傾斜面が設けられている。これにより、第1の外輪部材の弾性変形量を小さくすることができるので、さらに組み込みが容易となる。
好ましくは、外輪の内径寸法をD、および第1の外輪部材の内径面の円周方向端部を結ぶ線分の長さをXとすると、0<(D−X)/D≦0.003を満たす。上記の寸法関係を満足すれば、組込時における外輪の弾性変形量を小さく(内径寸法Dの0.3%以下)抑えることができる。その結果、外輪の肉厚がある程度厚くても回転軸に容易に組み込むことが可能となる。
好ましくは、外輪は自然割りによって第1および第2の外輪部材に分割される。自然割りは、刃具等を用いて外輪を切断する方法と比較して製造工程および加工時間を短縮することができる。その結果、針状ころ軸受の生産性が向上する。
さらに好ましくは、外輪には光輝焼入れが施されている。そして、外輪の平均硬度は653Hv以上である。光輝焼入れを施すことにより、外輪に必要な機械的性質、特に表面硬さ(653Hv以上)を得ることができる。なお、本明細書中「Hv」とは、ビッカース硬さを指すものとする。
一実施形態として、保持器は、浸炭焼入れおよび浸炭窒化焼入れのうちのいずれか一方を施した金属材料によって形成されている。そして、保持器の平均硬度は450Hv以上である。他の実施形態として、保持器は、射出成形可能な合成樹脂によって形成されている。そして、保持器の耐熱温度は120℃以上である。
この発明によれば、割り口を一対の平板の外壁面に当接させた後は、第1の外輪部材を弾性変形させたまま保持することができるので、組立性に優れた針状ころ軸受を得ることができる。
図6〜図8を参照して、この発明の一実施形態に係る針状ころ軸受11を説明する。なお、図6は針状ころ軸受11を示す図、図7は保持器16を図6の矢印VIIの方向から見た矢視図、図8は針状ころ軸受11の寸法関係を示す図である。
まず、図6および図7を参照して、針状ころ軸受11は、外輪12と、外輪12の内径面に沿って配置される複数の針状ころ15と、隣接する針状ころ15の間隔を保持する保持器16とを備える。上記構成の針状ころ軸受11は、外輪12と針状ころ15とが線接触するので、軸受投影面積が小さい割りに高負荷容量と高剛性を得られる利点を有しており、自動車をはじめとして、あらゆる分野に広く利用されている。
図6を参照して、外輪12は、円弧形状の複数の外輪部材を円周方向に連ねて形成される。また、複数の外輪部材の中には、中心角が180°より大きい外輪部材が1つ含まれている。この実施形態においては、中心角θが180°より大きい第1の外輪部材13、および中心角θが180°より小さい第2の外輪部材14の2つを組み合わせて円筒形状の外輪12を構成している。
次に、保持器16は、各々が半円形状である2つの保持器セグメント17,18を円周方向に連ねて形成されている。図7を参照して、保持器セグメント17は、一対のリング部17a,17b、および一対のリング部17a,17bの間に配置される複数の柱部17cを含む。また、隣接する柱部17cの間には、針状ころ15を収容するポケット17dが形成されている。なお、保持器セグメント18の構成も共通するので、説明は省略する。
次に、上記構成の外輪12の製造方法は特に限定されないが、例えば、以下の方法で製造することができる。まず、出発材料としてのパイプ材に旋削加工を施して所定の外径寸法、内径寸法、および厚み寸法の円筒部材を形成する。次に、所定の機械的性質を得るために熱処理を施す。具体的には、光輝焼入れによって平均硬度を653Hv以上にする。また、光輝焼入れによって生じた残留応力や内部ひずみを低減し、靭性の向上や寸法を安定化させるために焼戻を行うのが望ましい。
次に、円筒部材の表面、特に軌道面となる内径面に研削加工を施す。軌道面の表面粗さを所定値以下とすることにより、軌道面と針状ころ15との間の摩擦抵抗を低減して、回転時のトルク損失や発熱を抑制することができる。その結果、長寿命で信頼性の高い針状ころ軸受11を得ることができる。
次に、円筒部材に衝撃を加えて円周方向に2分割することにより第1および第2の外輪部材13,14を得る。このとき、分割部分の端面には研削加工等を施さないので、割れたときの凹凸が分割面に残っている。軸受使用時には、対応する端面を突合させることにより円筒形状の外輪12を得る。
なお、分割部分(外径面、または端面)に予めV字溝等の切欠きを形成しておけば、V字溝の根元に応力集中が生じ、この部分を基点として分割することができる。その結果、所望の中心角の第1および第2の外輪部材13,14を容易に得ることができる。
このような製造方法を「自然割り」という。自然割りは、刃具等を用いて外輪12を切断する方法と比較して製造工程および加工時間を短縮することができる。その結果、針状ころ軸受11の生産性が向上する。
次に、上記構成の保持器16の製造方法は特に限定されないが、例えば、以下の方法で製造することができる。まず、SCM,SCr,SNCM等の金属材料で形成されたパイプ材を所定の形状の円筒部材に加工する。次に、円筒部材の外径面に厚み方向に貫通する複数のポケット17d,18dを形成する。
次に、所定の機械的性質を得るために円筒部材に熱処理を施す。具体的には、浸炭焼入れまたは浸炭窒化焼入れによって平均硬度を450Hv以上にする。また、上記の焼入れ後に焼戻を行うのが望ましい。そして、円筒部材を円周上の2箇所(180°の間隔)で切断して半円形状の保持器セグメント17,18を得る。
なお、本明細書中「半円形状の保持器セグメント」とは、中心角が厳密に180°であるものに限定されない。つまり、中心角が180°より僅かに小さいが、実質的に180°であると評価できるものについては、「半円形状の保持器セグメント」に含むものとする。
具体的には、保持器セグメント17,18の突合部分には、円筒部材を切断する刃具の厚みに相当する隙間が形成される。また、高温環境下で使用される場合には、熱膨張を考慮して予め保持器セグメント17,18の突合部分に微小な隙間を設けておく必要がある。しかし、上記のような理由で中心角を僅かに減じたものについては、「半円形状の保持器セグメント」に含むものとする。
次に、図8を参照して、針状ころ軸受11の各種寸法関係を説明する。まず、外輪12の内径寸法をD、および第1の外輪部材13の内径面の円周方向端部を結ぶ線分lの長さをX(「割り口寸法」という)とする。なお、外輪12の内径寸法Dは、保持器16に組み込まれた複数の針状ころ15の外接円径に一致する。
割り口寸法Xは、第1の外輪部材13の中心角θが180°の時に最大(X=D)となるので、この実施形態においては常にX<Dを満たす。したがって、第1の外輪部材13を保持器付ころ(ポケット17d,18dに針状ころ15を組み込んだ状態を指す)に組み込む場合における割り口の弾性変形量δは、δ=D−X(=δ+δ)となる。
ここで、この発明に係る第1の外輪部材13は、0<δ/D<0.003(以下「式1」という)を満たすように各種寸法を設定する。例えば、外輪12の内径寸法D=40mm、割り口寸法X=39.9mmとすると、弾性変形量δ=0.1mmとなる(δ/D=0.0025)。
図1〜図5を参照して、針状ころ軸受11をクランクシャフト1に組み込む方法を説明する。なお、図1は保持器付ころを組み込んだ状態を示す図、図2は第1の外輪部材13を組み込む途中の状態を示す図、図3は第1の外輪部材13を組み込んだ状態を示す図、図4は針状ころ軸受11をクランクケース2上に載置した状態を示す図、図5は組み込み完了後の状態を示す図である。
この実施形態に係る針状ころ軸受11のクランクシャフト1への組み込み方法おいては、第1の外輪部材13を組み込む際に図1に示すような挿入案内部材21を使用する。挿入案内部材21は、針状ころ16の外接円径(=D)に一致する間隔で平行に保持された一対の平板22,23を有する。また、この平板22,23の先端部の外壁面には、先端(図1中の矢印Aの方向)に向かって平板22,23の厚み寸法を減ずるように傾斜する傾斜面22a,23aがそれぞれ設けられている。この傾斜面22a,23aは、第1の外輪部材13を組み込む際の挿入案内面として機能する。
図1を参照して、まず、保持器セグメント17,18のポケット17d,18dに針状ころ15を組み込んで保持器付ころを形成する。次に、保持器セグメント17,18(保持器付ころ)をそれぞれクランクシャフト1の径方向から組み込む。
次に、針状ころを覆うように挿入案内部材21を径方向一方側(図1中の矢印Aの方向)から挿入する。次に、第1の外輪部材13を径方向他方側(図1中の矢印Bの方向)から挿入して、その円周方向一方側および他方側端部を一対の平板22,23の外壁面に当接させる(図2に示す状態)。
このとき、割り口寸法Xを広げる(X+δ)方向に弾性変形させながら第1の外輪部材13を組み込む必要がある。この実施形態では、割り口の弾性変形量δを式1の範囲内に制限したので、第1の外輪部材13の肉厚が厚くても容易に組み込むことができる。
また、本来であれば、第1の外輪部材13は、δに加えて2枚の平板22,23の厚み寸法の分だけ割り口を広げなければ、保持器付ころに組み込むことができない。しかし、平板22,23の先端に傾斜面22a,23aを設けたことにより、平板22,23の先端の厚み寸法は実質的に0mmとなる。これにより、第1の外輪部材13の割り口の弾性変形量をさらに小さくすることができる。
次に、挿入案内部材21を径方向他方側(図1中の矢印Bの方向)へ引き抜く。このとき、第1の外輪部材13は、挿入案内部材21と一体となって径方向他方側に移動する。しかし、第1の外輪部材13の内径面と、保持器セグメント18に保持された針状ころ15とが当接する位置で第1の外輪部材13は停止し、その後は挿入案内部材21のみが径方向他方側に移動する。そして、挿入案内部材21を完全に引き抜くことによって、図3に示すように第1の外輪部材13の組み込みが完了する。
上記の組立方法によれば、割り口を一対の平板22,23の外壁面に当接させれば(図2の状態)、第1の外輪部材13を弾性変形させたまま保持することができる。つまり、第1の外輪部材13の割り口を広げるのは、割り口が一対の平板22,23の外壁面に当接するまでの間だけでよい。したがって、第1の外輪部材13の組み込み完了(図3に示す状態を指す)までの間、第1の外輪部材13を弾性変形させ続けるのと比較して組み込み作業が容易となる。
また、挿入案内部材21を用いずに第1の外輪部材13を組み込む場合、割り口が針状ころ15や保持器16と接触するおそれがある。特に、自然割りによって形成された第1の外輪部材13の円周方向端面には凹凸が残っているので、針状ころ15や保持器16を傷つけてしまう可能性がある。そこで、この挿入案内部材21は、組立時に針状ころ15や保持器16を保護する機能をも担っている。
次に、図3を参照して、挿入案内部材21を完全に引き抜くと、第1の外輪部材13は自然状態(弾性変形していない状態を指す)に戻る。このとき、割り口寸法Xは、針状ころ15の外接円径(=D)より小さくなるので、これ以降の組立工程において第1の外輪部材13が脱落するのを防止することができる。
次に、図4を参照して、針状ころ軸受11をクランクケース2に載置する。次に、図5を参照して、第2の外輪部材14を第1の外輪部材13の円周方向に連ねて配置し、円筒形状の外輪12を形成する。これにより、針状ころ軸受11の組立が完了する。さらに、針状ころ軸受11にベアリングキャップ3を被せて、クランクケース2とベアリングキャップ3(以下、これらを総称して「ハウジング」という)とをボルト等で締結する。これにより、クランクシャフト支持構造の組立が完了する。
上記の組立方法によれば、第1の外輪部材13が組立中に脱落する心配がなくなるので、針状ころ軸受11の組立性が向上する。また、外輪12の脱落を防止するサークリップ等を省略することができるので、部品点数の削減にも寄与する。
ここで、外輪12を不等分割したことにより、第1および第2の外輪部材13,14の突合部分と、ハウジングの突合部分との位置は必ずずれることになる。その結果、クランクシャフト支持構造の径方向のはぐみずれを有効に防止することができる。
「はぐみずれ」とは、クランクケース2とベアリングキャップ3、および第1の外輪部材13と第2の外輪部材14とが径方向にずれて組立てられた状態を指す。これは、外輪を2等分割(中心角180°)し、外輪の突合部分とハウジングの突合部分とが一致したときに問題になる。
なお、上記の実施形態において、外輪12を2分割(第1および第2の外輪部材13,14)した例を示したが、これに限ることなく、1つの中心角が180°を超えていれば、3分割以上であってもよい。
また、上記の実施形態において、半円形状の2つの保持器セグメント17,18によって保持器16を構成した例を説明したが、これに限ることなく、クランクシャフト1に径方向から組み込み可能な任意の構成を採用することができる。例えば、3つの保持器セグメントを円周方向に連ねて円筒形状の保持器を形成してもよいし、各々の中心角を異ならせてもよい。
または、円周上の1箇所に軸線方向に延びる分割線を有する一体型保持器(いわゆる「C型保持器」)であってもよい。この場合、分割線を広げる方向に弾性変形させながらクランクシャフト1に組み込むことになるので、弾性変形能の高い樹脂材料で形成するのが望ましい。樹脂材料としては、射出成形可能な合成樹脂であることが望ましく、高温環境下で使用されるので、耐熱温度が120℃以上であることが望ましい。具体的には、ナイロン66、またはナイロン46等を採用することができる。
さらに、図9を参照して、分割部分の一方側端面に他方側に向かって突出する凸部26eと、分割部分の他方側端面に凸部26eを受け入れる凹部26fとを形成する。そして、この凸部26eと凹部26fとを係合させて円筒形状の保持器26を得るのが望ましい。なお、その他の構成は保持器16と共通するので、説明は省略する。
さらに、針状ころ軸受11は、自動車や二輪車等のあらゆるエンジンのクランクシャフトに適用可能である。また、エンジンの気筒数は単気筒であっても多気筒であってもよいが、図10のP部に示すような軸部102の両端にクランクアーム103が配置されている多気筒エンジン用のクランクシャフト101に適用することにより、より大きな効果が期待できる。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明は、針状ころ軸受に有利に利用される。
図6に示す針状ころ軸受をクランクシャフトに組み込む工程を示す図であって、保持器付ころを組み込んだ状態を示す図である。 図6に示す針状ころ軸受をクランクシャフトに組み込む工程を示す図であって、第1の外輪部材をクランクシャフトに組み込む途中の状態を示す図である。 図6に示す針状ころ軸受をクランクシャフトに組み込む工程を示す図であって、第1の外輪部材をクランクシャフトに組み込んだ状態を示す図である。 図6に示す針状ころ軸受をクランクシャフトに組み込む工程を示す図であって、針状ころ軸受をクランクケースに載置した状態を示す図である。 この発明の一実施形態に係るクランクシャフト支持構造を示す図である。 この発明の一実施形態に係る針状ころ軸受を示す図である。 図6に示す保持器を矢印VIIの方向から見た矢視図である。 図6に示す針状ころ軸受の各種寸法関係を示す図である。 他の実施形態に係る保持器の突合部分を示す図である。 従来のクランクシャフトを示す図である。
符号の説明
1,101 クランクシャフト、2 クランクケース、3 ベアリングキャップ、11 針状ころ軸受、12 外輪、13,14 外輪部材、15 針状ころ、16,26 保持器、17,18 保持器セグメント、17a,17b,18a,18b,26a,26b リング部、17c,18c,26c 柱部、17d,18d,26d ポケット、26e 凸部、26f 凹部、21 挿入案内部材、22,23 平板、22a,23a 傾斜面。

Claims (7)

  1. 中心角が180°より大きい第1の外輪部材、および中心角が180°より小さい第2の外輪部材を円周方向に連ねて形成される円筒形状の外輪と、
    前記外輪の内径面に沿って配置される複数の針状ころと、
    前記複数の針状ころを保持する保持器とを備える針状ころ軸受を回転軸に組み込む方法であって、
    前記針状ころを保持した前記保持器を回転軸に組み込む工程と、
    前記保持器に組み込まれた前記複数の針状ころの外接円径に一致する間隔で平行に保持される一対の平板を含む挿入案内部材を前記針状ころを覆うように径方向一方側から挿入する工程と、
    前記第1の外輪部材を径方向他方側から挿入して、その円周方向一方側および他方側端部を前記一対の平板の外壁面に当接させる工程と、
    前記挿入案内部材を径方向他方側へ引き抜くことによって、前記第1の外輪部材を前記保持器の外側に組み込む工程と、
    前記第2の外輪部材を前記第1の外輪部材の円周方向に連ねて配置する工程とを含む、針状ころ軸受の回転軸への組み込み方法。
  2. 前記平板の先端部の外壁面には、前記挿入案内部材の挿入方向に向かって前記平板の厚み寸法を減ずるように傾斜する傾斜面が設けられている、請求項1に記載の針状ころ軸受の回転軸への組み込み方法。
  3. 前記外輪の内径寸法をD、および前記第1の外輪部材の内径面の円周方向端部を結ぶ線分の長さをXとすると、
    0<(D−X)/D≦0.003を満たす、請求項1または2に記載の針状ころ軸受の回転軸への組み込み方法。
  4. 前記外輪は、自然割りによって前記第1および第2の外輪部材に分割される、請求項1〜3のいずれかに記載の針状ころ軸受の回転軸への組み込み方法。
  5. 前記外輪には、光輝焼入れが施されており、
    前記外輪の平均硬度は、653Hv以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の針状ころ軸受の回転軸への組み込み方法。
  6. 前記保持器は、浸炭焼入れおよび浸炭窒化焼入れのうちのいずれか一方を施した金属材料によって形成されており、
    前記保持器の平均硬度は、450Hv以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の針状ころ軸受の回転軸への組み込み方法。
  7. 前記保持器は、射出成形可能な合成樹脂によって形成されており、
    前記保持器の耐熱温度は、120℃以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の針状ころ軸受の回転軸への組み込み方法。


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