JP2009034785A - 歯車加工方法 - Google Patents

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達夫 横井
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Abstract

【課題】被削歯車の歯面の端面角部の面取りをするとともに、端面角部の近傍の盛り上がりを抑制し、効率よく加工をする。
【解決手段】ステップS101において、素材に対してホブ等による歯切りを行う。ステップS102において、被削歯車14の面取り及びシェービングの複合工程を行う。ステップS103において、被削歯車14の熱処理による浸炭及び焼入を行う。ステップS104において、被削歯車14の歯車研削加工を行う。ステップS105において、被削歯車14のギアホーニング加工を行う。複合カッタ100はフレージングカッタ部40a、40bと、シェービングカッタ部42とを備える。ステップS102では、複合カッタ100を被削歯車14に対して0でない軸交差角ψをもって噛合させて回転することにより、被削歯車14の端面角部30、31の面取りをするとともに歯面のシェービング加工を行う。
【選択図】図22

Description

本発明は、歯車の端面角部を適切に面取りする歯車加工方法に関する。
近時の自動車は高出力でありながらも静粛性及び耐久性が要求されており、動力伝達(例えば変速機)に用いられる歯車には動力を確実に伝達するとともに騒音を発生しないように一層高精度な歯面が望まれている。
このような高精度の歯車の加工としては、一般的にホブによる粗切削加工、面取り加工、シェービングカッタによる歯面の成形、熱処理による浸炭及び焼入れを行い、さらに精度を向上させるために研削やギアホーニング加工を行う。
このうち、ホブによる粗切削加工が終了した段階では、歯面の端面角部が尖っており、そのままでは熱処理により過度の浸炭がなされ、ガラス状に硬化(脆弱化)する懸念がある。このため、面取り加工を行い過度の浸炭防止及び歯車強度を向上させている。
面取り加工としては、被削歯車の歯面の端面角部を押しつぶすフレージングカッタが広汎に用いられている。フレージングカッタは、被削歯車に対して軸交差角なく噛合して歯車の角部を押しつぶす。フレージングカッタを用いた加工方法としては、例えば特許文献1及び特許文献2が挙げられる。特許文献1では、被削歯車に対してフレージングカッタを軸交差角0°として噛合させることが開示されている。特許文献2では、被削歯車に対してフレージングカッタを所定の軸交差角をもって噛合させることが開示されている。
また、特許文献3では、1つの装置内で歯切り加工と端面処理加工とを連続して行う歯車加工装置が開示されている。
特許文献4には、ばり取り輪と、歯腹の縁領域を加工する平滑化輪を含むスペーサが重ね合わされた工具が開示されている。
特許文献5には、面取用の刃を具えたシェービングカッタが開示されている。
特開昭54−15596号公報 特開昭61−284318号公報 特開2006−224228号公報 特開2003−19621号公報 特開昭61−8221号公報
前記の通り、高出力、静粛性及び耐久性が要求される高精度な歯車の製作には、一般に粗切削加工、フレージングカッタによる面取り加工、シェービングカッタによる歯面の成形、熱処理、及び歯車研削やギアホーニング加工を行う。
フレージングカッタによる面取り加工では、歯面の端面角部を適切に面取りすることができるが、基本的には押しつぶす加工であることから余肉が横側に押し出されることになり、該余肉による盛り上がりが生じる。
このような盛り上がり部は、後の研削工程で研削して除去することも可能であるが、研削工程の前には熱処理を行っており、盛り上がり部は相当に硬くなっているので、研削工具に与える負荷が大きくしかも研削に時間がかかる。また、研削加工を行うことは生産効率等の観点からコスト高となり、省略できることが望ましい。
仮に、研削工程を省略するとその後のギアホーニング加工で砥石に対する負荷が極めて大きく、好ましくない。熱処理後であって被削歯車の硬度が高くなっており、しかも加工中にギアホーニングの砥石と被削歯車は同じ箇所が当接し、盛り上がり部に当接する箇所のみが極端に摩耗してしまうからである。
前記の特許文献2記載の工具では、被削歯車に対してフレージングカッタを所定の軸交差角をもって噛合させることとしているが、不用意に軸交差角を設けるとフレージングカッタの歯の端部が被削歯車の歯面と干渉してしまう。また、この工具は歯面に切削刃としてのセレーションが設けられており、製作が難しい。
また、面取り加工の後に行われるシェービング加工では盛り上がり部の抑制効果もあるが、面取り加工よりも相当の時間を要し、いわゆるタクトタイムが長くなり、面取り加工が終了しても次のシェービング加工を行うまでに無駄な待ち時間が生じることがある。
一方、要求精度が比較的低く、熱処理を実施しない歯車についても、フレージングカッタの面取り加工をして発生する盛り上がり部について対策をせずにシェービング等の歯面仕上げを行えば、盛り上がり部が工具に対する負荷となり、工具寿命は必然的に短くなる。これにより、工具交換作業のために工作機械を停止させる回数や、メンテナンス及び点検の回数が増加するとともに、工具費用の増加が懸念される。
前記の特許文献5記載のシェービングカッタでは、歯頂部を歯幅方向に沿って面取りをすることはできるが、歯幅方向の端面の面取りはできない。また、被削歯車に対してシェービングカッタの位置をずらしながら加工をしなければならない。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、歯面の端面角部を適切に面取りするとともに、且つ効率的な加工をすることのできる歯車加工方法を提供することを目的とする。
本発明に係る歯車加工方法は、以下の特徴を有する。
第1の特徴:フレージングカッタ部とシェービングカッタ部とを備える複合カッタを用い、前記複合カッタを被削歯車に対して軸交差角ψ(ψ≠0)をもって噛合させて回転させる面取り及びシェービング複合工程と、前記面取り及びシェービング複合工程の後に、歯面成形をすることなく、前記被削歯車を加熱する熱処理工程と、前記熱処理工程の後に、前記被削歯車の歯面を成形する1以上の歯面仕上げ工程とを有し、前記複合カッタの前記フレージングカッタ部と前記シェービングカッタ部は、複数の加工歯を備える円弧部を有し、重ね合わされて円盤形状を形成し、前記フレージングカッタ部と前記シェービングカッタ部のそれぞれの円弧部は同軸状に配置されていることを特徴とする。
このような歯車加工方法によれば、複合カッタのフレージングカッタ部により歯面の端面角部の面取りをするとともに、シェービングカッタ部により端面角部の近傍の盛り上がりの発生を抑制することができる。また、面取り工程とシェービング工程を同時に行うことができ、その後の第2工程のシェービング工程を省略し、又は時間を短くすることができる。ここで、円弧とは円を含む形状である。
第2の特徴:前記歯面仕上げ工程は、例えば仕上げホブ工程、歯車研削工程、ホーニング工程及びリーマ工程のいずれか1つ以上を選択可能である。
第3の特徴:被削歯車を軸支するワーク支持部と、前記ワーク支持部に設けられた前記被削歯車に対して複合カッタを噛合させるように該複合カッタを軸支するカッタ支持部とを用い、前記ワーク支持部は、前記カッタ支持部に対して向きを調整する回転台に設けられていることを特徴とする。該回転台により被削歯車に応じた適切な軸交差角ψを設定することができる。
第4の特徴:前記被削歯車としては、はすば歯車が適用可能である。
第5の特徴:前記被削歯車は、車両用変速機の歯車であってもよい。本発明の歯車加工方法により加工をした歯車は高精度であり、静粛性及び耐久性に優れ、車両用変速機に好適である。
第6の特徴:フレージングカッタ部とシェービングカッタ部とを備える複合カッタを用い、前記複合カッタを被削歯車に対して軸交差角ψをもって噛合させて回転させる面取り及びシェービング複合工程と、前記面取り及びシェービング複合工程の後に、熱処理をすることなく、前記被削歯車の歯面を成形する1以上の第1歯面仕上げ工程とを有し、前記複合カッタの前記フレージングカッタ部と前記シェービングカッタ部は、複数の加工歯を備える円弧部を有し、重ね合わされて円盤形状を形成し、前記フレージングカッタ部と前記シェービングカッタ部のそれぞれの円弧部は同軸状に配置されていることを特徴とする。
このように、フレージングカッタは軸交差角ψをもって被削歯車に噛合することから、被削歯車の端面角部に対して押し潰して面取りをするだけでなく、押し潰しによる余肉の盛り上がりの発生を抑制することができる。
また、熱処理工程を行わなくとも、要求精度が比較的高くない歯車に適用可能である。面取りシェービング複合工程の後に行われる第1歯面仕上げ工程の段階では、盛り上がり部がほとんど発生していないため、該第1歯面仕上げ工程で用いる工具に対する負荷が小さく、工具寿命を延ばすことができる。これにより、工具交換作業のために工作機械を停止させる回数や、メンテナンス及び点検の回数を低減するとともに、工具費用を抑制することができる。
第1歯面仕上げ工程の段階では熱処理を行っていないので、被削歯車の加工がしやすい。面取りシェービング複合工程において、ある程度の歯面形成が行われており、その後の第1歯面仕上げ工程の時間を短くすることができる。
第7の特徴:前記第1歯面仕上げ工程は、シェービング工程であると好適である。
第8の特徴:前記第1歯面仕上げ工程の後に、前記被削歯車を加熱する熱処理工程を有してもよい。該熱処理工程により、被削歯車の硬度が高くなり、例えば、高出力、静粛性及び耐久性が要求される高精度な車両用変速機の歯車に好適である。
第9の特徴:前記熱処理工程の後に、前記被削歯車の歯面を成形する1以上の第2歯面仕上げ工程を有することを特徴とする。歯面仕上げ工程を熱処理の前後に分けて行うことにより、高精度な加工が可能となる。該第2歯面仕上げ工程により、被削歯車の精度が高くなり、例えば、高出力、静粛性及び耐久性が要求される高精度な車両用変速機の歯車に一層好適である。
第10の特徴:前記第2歯面仕上げ工程は、例えば仕上げホブ工程、歯車研削工程、ホーニング工程及びリーマ工程のいずれか1つ以上を選択可能である。
第11の特徴:前記被削歯車を軸支するワーク支持部と、前記ワーク支持部に対して相対的に移動をして順に加工をする第1工程部及び第2工程部とを備える歯車加工装置を用い、前記面取り及びシェービング複合工程は前記第1工程部で行い、前記第1歯面仕上げ工程は前記第2工程部で行ってもよい。
第12の特徴:前記第1工程部及び前記第2工程部はターレット機構に設けられ、該ターレット機構の回転により順に前記ワーク支持部と対面する位置に移動し、前記被削歯車を加工してもよい。該ターレット機構を用いることにより、1台の歯車加工装置において、複合カッタによる面取り加工及び1回目のシェービング加工と、ターレット回転後の2回目のシェービングカッタによる歯面の加工を行うことができ、効率的である。
第13の特徴:前記ターレット機構の回転軸は、前記ワーク支持部の軸に対して軸交差角ψを有してもよい。つまり、複合カッタ及びシェービングカッタのいずれも被削歯車に対して軸交差角をもって噛合することから、ターレット機構自体を斜めに設定でき、簡便構成となる。
第14の特徴:前記面取り及びシェービング複合工程を第1加工装置で行い、前記第1歯面仕上げ工程は第2加工装置で行ってもよい。
第15の特徴:被削歯車を軸支するワーク支持部と、前記ワーク支持部に設けられた前記被削歯車に対して複合カッタを噛合させるように該複合カッタを軸支するカッタ支持部とを用い、前記ワーク支持部は、前記カッタ支持部に対して向きを調整する回転台に設けられていてもよい。該回転台によりワーク支持部の向きを調整することができる。
この場合、前記シェービングカッタ部は円形であって、主部と、前記主部より薄い副部とを有し、前記副部に前記フレージングカッタ部が重ね合わされて配置されていてもよい。
これにより、複合カッタが1周する間に、被削歯車は主部又は副部のいずれかにより常にシェービング加工がなされ、効率的である。また、主部は幅が厚く、被削歯車の歯面のほぼ全面をシェービング加工することができる。
また、前記フレージングカッタ部と前記シェービングカッタ部との複合された合計歯数が前記被削歯車の歯数またはその倍数と異なる設定としてもよい。複数回転する間に、複合カッタの歯と被削歯車の歯は特定の組合わせ同士が当接するということが防止でき、被削歯車の各歯に対して複合カッタの異なる歯が順に当接して加工をする。したがって、偏りなく、バランスのよい加工が可能となる。
さらに、主部の歯数が副部の歯数よりも多くしてもよい。一般に、シェービング加工は面取り加工よりも長時間を要することから、シェービングカッタ部の占める箇所をフレージングカッタ部の占める箇所よりも大きくして、バランスのよい加工が可能となる。
前記フレージングカッタ部の歯と前記シェービングカッタ部との位相調整機構を有していると、フレージングカッタ部とシェービングカッタ部とを被削歯車に対してそれぞれ適切な向きに設定することができる。
前記フレージングカッタ部の円弧部は、90°〜180°であると、シェービングカッタ部に対するバランスがよい。
側面視で、前記フレージングカッタ部は、前記円弧部と、該円弧部の両端を結ぶ直線でカットされた輪郭形状であると、フレージングカッタ部の製作が容易である。
本発明に係る歯車加工方法によれば、複合カッタのフレージングカッタ部により歯面の端面角部の面取りをするとともに、端面角部の近傍の盛り上がりの発生を抑制することができる。また、面取り工程とシェービング工程を同時に行うことができ、その後の2回目のシェービング工程を省略し、又は時間を短くすることができる。
以下、本発明に係る歯車加工方法について実施の形態を挙げ、添付の図1〜図29を参照しながら説明する。本実施の形態に係る歯車加工方法は、ホブによる粗歯切りの工程を終了した被削歯車の端面角部に対して、少なくとも面取り加工を行うものである。本実施の形態に係る歯車加工方法は、例えば歯車加工装置10a(図20参照)及び10b(図21参照)を用いて行われる。これらの歯車加工装置10a及び10bについて、先ず、被削歯車をフレージングカッタで加工する加工部12について説明する。
被削歯車14は、例えば、車両用変速機の歯車である。歯車加工装置10a及び10bにより加工をした歯車は高精度であり、静粛性及び耐久性に優れ、車両用変速機に好適である。
図1に示すように、被削歯車14は、例えばはすば歯車であり、複数の歯26を有する。被削歯車14は、粗歯切りした状態では、歯面28の左右の端面角部30、31尖鋭部33(図8A参照)が生じている。複合カッタ100ではこの尖鋭部33を面取りする。複合カッタ100で加工をする被削歯車14ははすば歯車に限られず、平歯車等であってもよい。
図2、図3、図4に示すように、複合カッタ100は、被削歯車14の端面角部30、31を押圧して面取り加工をする2つのフレージングカッタ部40a、40bと、被削歯車14の歯面28の切削をするシェービングカッタ部42とを有する。
シェービングカッタ部42の各加工歯44の歯面には、切削刃としての複数のセレーション46が設けられている。セレーション46は、歯幅方向に対して直角で、換言すれば歯底から歯先に向かう方向に延在している。後述するように、複合カッタ100は、被削歯車14に対して軸交差角ψをもって交差するように噛合して加工が行われる。これにより、加工歯44は被削歯車14の歯面28に対してやや横方向に擦れるように当接し、セレーション46が歯面28の切削をすることができる。この切削は、歯面28を整形するためのものであって、ホブ等による粗切削とは異なり、仕上げ切削に分類される。
シェービングカッタ部42は、厚い幅の主部48と、主部48より薄い副部50と、軸孔52と、軽量化のための複数の貫通孔54と、副部50に設けられた2つの固定ボルト孔56及び基準孔58とを有する。加工歯44は、シェービングカッタ部42の全周にわたって設けられており、主部48では厚く、副部50では薄い。
これにより、複合カッタ100が1周する間に、被削歯車14は主部48又は副部50のいずれかにより常にシェービング加工がなされ、効率的である。また、主部48は幅が厚く、被削歯車14の歯面28のほぼ全面をシェービング加工することができる。
なお、加工歯44は全周に設けられている必要はなく、例えば主部48だけに設けられていてもよい。この場合、副部50は加工歯44のないスペーサとしての機能を有することになる。
フレージングカッタ部40aは、複数の加工歯32aが設けられた円弧部60と、軸凹部62と、周方向に長い2つの長孔64と、径方向に長い基準長孔(位相調整機構)66と、中央凸部67aとを有する。軸凹部62は、側面視で軸孔52とともに軸J2(図5参照)を軸支する孔を形成する。中央凸部67aは低い半円筒形状であり、シェービングカッタ部42の対応する凹部67bと嵌合してフレージングカッタ部40aの芯出しがなされる。
円弧部60は、複合カッタ100の全体を基準として180°よりやや小さい。この円弧部の角度は90°〜180°であると、シェービングカッタ部42に対するバランスがよい。
側面視で、フレージングカッタ部40aは、円弧部60と、該円弧部60の両端S1及びS2を結ぶ直線L1でカットされた輪郭形状である。これにより、フレージングカッタ部40a、40bは、フレージングカッタを直線L1に沿ってカットする1工程で得られ、製作が容易である。
フレージングカッタ部40bは、フレージングカッタ部40aに対して加工歯32b以外は対象構造である。加工歯32bは、端面角部31の加工に適するように形成されている。
複合カッタ100では、副部50の両側面にフレージングカッタ部40a及び40bが重ね合わされている。これにより、加工歯32aと加工歯32bは、被削歯車14の厚みに応じて離間しており、複合カッタ100及び被削歯車14は噛合しながら回転し、フレージングカッタ部40aの加工歯32aが端面角部30に対して押圧して尖鋭部33を押しつぶして面取りする。フレージングカッタ部40bの加工歯32bは他方の端面角部31に対して押圧して尖鋭部33を押しつぶして面取りする。
ところで、従来、フレージングカッタは、被削歯車14に対して軸交差角ψをψ=0として噛合させているが、複合カッタ100のフレージングカッタ部40a、40bはシェービングカッタ部42に重ね合わせて配置されることから、該シェービングカッタ部42と同様に軸交差角ψが、ψ≠0、となってしまい、一見すると不都合であるとも思われる。しかしながら、フレージングカッタ部40a、40bをψ≠0の状態で被削歯車14に交差させることにより、盛り上がり部80(図14参照)の発生を適切に抑制することができるのである。このことについては後述する。
2つの長孔64は、前記の固定ボルト孔56に対応した位置に設けられており、固定ボルト70が挿通される。固定ボルト70は、フレージングカッタ部40a及び40bの長孔64と固定ボルト孔56を通り、反対側の面に突出し、ナット72により固定される。フレージングカッタ部40a及び40bは、長孔64の長さの範囲内で周方向に移動可能であって、相互の位置を調整可能である。
基準長孔66及び基準孔58には、調整ボルト(位相調整機構)74が挿通される。調整ボルト74はヘッド74aと、該ヘッド74aに対して同軸のロッド部74bと、該ロッド部74bの先に設けられた偏心部74cとを有する。偏心部74cには抜け止め部材74dが装着される。
ロッド部74bは基準孔58に挿通され、偏心部74cは基準長孔66に挿通される。つまり、調整ボルト74を回転させることにより偏心部74cが基準長孔66内で偏心して、フレージングカッタ部40aを周方向に微小量変位させることができる。このような位相調整機構によれば、位相の微調整が可能となり、フレージングカッタ部40a、40bとシェービングカッタ部42とを被削歯車14に対してそれぞれ適切な向きに設定することができる。この調整を行った後に、固定ボルト70を用いてフレージングカッタ部40a及び40bをシェービングカッタ部42に固定するとよい。
フレージングカッタ部40a、40bとシェービングカッタ部42は、重ね合わされて円盤形状を形成し、フレージングカッタ部40a、40bとシェービングカッタ部42のそれぞれの円弧部は同軸状に配置される。
このような複合カッタ100によれば、フレージングカッタ部40a、40bにより歯面の端面角部30、31の面取りするとともに、シェービングカッタ部42により端面角部30、31の近傍の盛り上がり部80(図14参照)の発生を抑制することができる。また、面取り工程とシェービング工程を同時に行うことができ、その後の2回目のシェービング工程を省略し、又は時間を短くすることができる。
複合カッタ100では、フレージングカッタ部40a、40bとシェービングカッタ部42との複合された合計歯数が被削歯車14の歯数またはその倍数と異なっている。これにより、被削歯車14が複数回転する間に、複合カッタ100の歯(つまり、加工歯44又は32a、32b)と被削歯車14の歯26は特定の組合わせ同士が当接するということが防止でき、被削歯車14の各歯に対して複合カッタ100の異なる歯が順に当接して加工をする。したがって、偏りなく、バランスのよい加工が可能となる。
また、フレージングカッタ部40a、40bのうちシェービングカッタ部42と複合されていない箇所の歯数(図2では96枚)は、シェービングカッタ部42の歯数(図2では47枚)よりも多くしてある。
主部48の歯数を副部50の歯数よりも多く設定してもよい。一般に、シェービング加工は面取り加工よりも長時間を要することから、シェービングカッタ部42の主部48の占める箇所をフレージングカッタ部40a、40bの占める箇所よりも大きくして、バランスのよい加工が可能となる。
次に、複合カッタ100を適用して被削歯車14の加工をする加工部12について説明する。
図5に示すように、加工部12は、被削歯車14を軸支するワーク支持部としての軸J1と、複合カッタ100と、該複合カッタ100を軸支するカッタ支持部としての軸J2とを有する。軸J2は図示しない駆動源により回転可能である。軸J1は、被削歯車14が複合カッタ100に噛合することにより連れ回りする。
軸J2は、軸J1に設けられた被削歯車14に対して複合カッタ100を噛合させるように該複合カッタ100を軸支している。軸J2は、複合カッタ100を被削歯車14に対して0でない軸交差角ψをもって噛合させ、且つフレージングカッタ部40a、40bの加工歯32a、32bが被削歯車14の歯26の歯面28に干渉しない角度に設けられている(図6参照)。軸交差角ψは、被削歯車14の軸J1と複合カッタ100の軸J2とのなす角度である(図6参照)。
図5から明らかなように、複合カッタ100は単一の軸J2に設けられていることから、シェービングカッタ部42の軸J2と被削歯車14の軸J1との軸間距離は、フレージングカッタ部40a、40bの軸J2と被削歯車14の軸J1との軸間距離は等しくなっている。
図6に示すように、加工歯32a及び加工歯32bは、被削歯車14の厚みに応じて離間しており、複合カッタ100及び被削歯車14は噛合しながら回転し、フレージングカッタ部40aの加工歯32aが端面角部31に対して押圧して尖鋭部を押しつぶす。
図6は、被削歯車14の歯26と、フレージングカッタ部40a、40bの加工歯32a、32bとの相対的な位置関係を示すものであり、被削歯車14とフレージングカッタ部40a、40bをそれぞれ周面に沿って展開した模式図である。図6から明らかなように、被削歯車14とフレージングカッタ部40a、40bとは軸交差角ψを有し、斜めに交わる。理解を容易にするため、図6、図11、図12では、複合カッタ100についてフレージングカッタ部40a、40bの加工歯32a、32bのみを示し、シェービングカッタ部42を省略している。
一方、図7に示すように、従来技術に係る噛み合わせでは、軸交差角ψは存在していない。
次に、フレージングカッタ部40aの加工歯32aが端面角部31に対して押圧して尖鋭部33を押しつぶす作用について説明する。ここでは、理解を容易にするため、シェービングカッタ部42による切削作用については省略している。
被削歯車14は図6の右方向、つまり矢印A1の方向に回転し、複合カッタ100は角度ψだけ斜め方向、つまり矢印A2の方向に回転する。
図8Aに示すように、フレージングカッタ部40aの加工歯32aは、歯26の端面角部30の略頂部の箇所P1に最初に当接する。この時点の噛み合い初期では、加工歯32aは、歯26を基準とすると右斜めに傾斜しており、中心線Cよりも手前側が箇所P1に当接する。この時点では、端面角部30には尖鋭部33が存在する。図8A〜図8Cでは、理解を容易にするため、加工歯32aの歯面に中心線Cを付記している。この時点の噛み合いは、図6では矢印B1で示す噛み合いに相当する。
図8Bに示すように、噛み合いの中期では、フレージングカッタ部40aの加工歯32aは、歯26の略中間高さの箇所P2に当接している。噛み合い中期では、加工歯32aは、歯26に対して略平行であり、中心線Cが箇所P2に当接する。この時点では、箇所P2よりも上部は面取りがなされており尖鋭部33が面取りされているが、箇所P2よりも下側には尖鋭部33が残存している。この時点の噛み合いは、図6では矢印B2で示す噛み合いに相当する。
図8Cに示すように、噛み合いの終期では、フレージングカッタ部40aの加工歯32aは、歯26の略底部の箇所P3に当接する。噛み合い終期では、加工歯32aは、歯26を基準とすると左斜めに傾斜しており、中心線Cよりも奥が箇所P3に当接する。この時点では、端面角部30は全長にわたって面取りがなされており尖鋭部33が面取りされている。この時点の噛み合いは、図6では矢印B3で示す噛み合いに相当する。
図9に示すように、面取りがなされた端面角部30には細長いインボリュート面が形成され、尖鋭部33は面取りされている。ここで、加工歯32aの移動した軌跡は、矢印D1で示すように、斜めに向かう方向であり、横移動成分が含まれている。
端面角部30におけるフレージングカッタの歯面の移動軌跡をさらに詳細に図10A及び図10Bに示す。図10Aは、軸交差角ψが5°の場合であり、図10Bは、軸交差角ψが8°の場合である。符号Zは、被削歯車14とフレージングカッタ部40a、40bとの噛み合い円を示す。図10A及び図10Bから了解されるように、移動軌跡には横方向成分が相当に含まれており、該成分は軸交差角ψが5°の場合よりも8°の場合の方が大きい。このような横方向成分が大きいほど通常切削性がよい。
これに対して、従来技術に係る噛み合わせ(図6参照)では軸交差角ψが存在しない(つまり、ψ=0)であることから、加工歯32aの移動した軌跡は図9の矢印Eで示すように、横移動成分が含まれていない。
フレージングカッタ部40a、40bは軸交差角ψをもって被削歯車14に噛合することから、被削歯車14の端面角部30に対して押し潰して尖鋭部33を面取りするだけでなく、横移動成分の含まれる面同士の摺動が発生する。これにより、歯面28のうち面取り部に隣接する箇所82(図9及び図11参照)における余肉の盛り上がりの発生を防止し、又は抑制することができる。
また、フレージングカッタ部40a、40bの加工歯32aの歯面は、端面角部30に対して押圧及び摺動することを目的としている。したがって、フレージングカッタ部40a、40bの歯面は、角部のないインボリュート面であり製作が容易である。
なお、詳細な説明は省略するが、被削歯車14における反対側の端面角部31についても、フレージングカッタ部40a、40bの加工歯32bにより適切に尖鋭部33が面取りされるとともに、面取り部に隣接する箇所82(図11参照)における余肉の盛り上がりの発生を防止し、又は抑制することができる。この場合、加工歯32bの移動する軌跡は、図11の矢印D2で示すように、斜めに向かう方向であり、横移動成分が含まれており、端面角部30に対する加工と同様の作用が得られる。この移動の軌跡の詳細は、図10A及び図10Bに示す場合の各矢印の逆向きとなる。
ところで、従来技術に係る噛み合わせでは、一般に軸交差角ψは存在していない(図7参照)。この理由としては、前記の面取り部に隣接する箇所82(図9参照)に生ずる余肉の盛り上がりが見過ごされ、又はその解決手段として軸交差角ψを設けることが有効であることが想到されなかったことによる。
前記の特許文献2記載の装置では、軸交差角ψが設けられているが、セレーションにより端面角部30及び31の面取りをすることは実際上は容易ではない。
また、軸交差角ψを設けることは、フレージングカッタ部40a、40bの加工歯32a及び32bが被削歯車14の歯26の歯面28に干渉することがあり(図7の仮想線参照)、その設定が困難であることも一因であると考えられる。
本発明者は、この軸交差角ψの適切な設定として、次の(1)式を見出した。
Figure 2009034785
ここで、上段式の左辺は被削歯車14のフレージングカッタ部40a、40bに対する干渉量であり、この上段式の左辺の示す値だけ加工歯32a、32bを薄く設定すれば干渉を回避することができる。右辺は加工歯32a、32bの歯先幅の余弦成分を示す。
また、(1)式において、図12に示すように、l1は面取り幅であり、l2はラップ量であり、BOGは歯車振れ角であり、SBGは噛み合い円上円弧歯厚である。DBGは、歯車噛み合い円上振れ角である。
図13に示すように、DBGは被削歯車14の歯車噛合円径であり、DKGは被削歯車14の歯先円径であり、DBCはフレージングカッタ部40a、40bの歯車噛合円径であり、DKCはフレージングカッタ部40a、40bの歯先円径である。Zgは被削歯車14の歯数であり、SKCはフレージングカッタ部40a、40bの加工歯32a、32bの歯先厚である。αは余裕代である。
上記の(1)式を整理すると、次の(2)式が得られる。
Figure 2009034785
すなわち、前記軸交差角ψを(2)式で表される値にすることにより、フレージングカッタ部40a、40bの加工歯32a、32bの被削歯車14に対する干渉をより確実に防止できる。
次に、このように構成される加工部12による加工の実験結果について説明する。なお、これらの実験では、特にフレージングカッタ部40a、40bの機能を確認するために簡略化し、シェービングカッタ部42のない状態で、フレージングカッタ部40a及び40bが180°全周に設けられている状態のフレージングカッタを用い、該フレージングカッタの軸交差角ψを変えながら実験をした。
図14は、軸交差角ψを従来技術のように、ψ=0として面取り加工をした端面角部30(右歯面)の拡大図である。該図14から了解されるように、面取り部の近傍の箇所(図8の箇所82参照)には余肉による盛り上がり部80が認められる。盛り上がり部の高さをH1とし、幅をH2とする。ψ=0について所定数の加工を行った右歯面及び左歯面に対する結果を表1及び表2における「ψ=0°」の欄に示す。計測にはコントレーサ等を用いた。
Figure 2009034785
Figure 2009034785
図15は、軸交差角ψを、ψ=5°として面取り加工をした端面角部30(右歯面)の拡大図である。該図15から了解されるように、盛り上がり部80の発生が相当に抑制されている。ψ=5°について所定数の加工を行った右歯面及び左歯面に対する結果を表1及び表2における「ψ=5°」の欄に示す。
図16は、軸交差角ψを、ψ=8°として面取り加工をした端面角部30(右歯面)の拡大図である。該図16から了解されるように、盛り上がり部80はほとんどなくなっている。ψ=8°について所定数の加工を行った右歯面及び左歯面に対する結果を表1及び表2における「ψ=8°」の欄に示す。なお、表1及び表2においてマイナス値は0と示した。
図17は、軸交差角ψを、ψ=5°として2000個の被削歯車14の面取り加工を行い、2000個目の被削歯車14の端面角部30(右歯面)の拡大図である。該図15と図17とを比較して了解されるように、盛り上がり部80は初期と2000個目でほとんど変化がない。また、2000個の加工を行った後、加工歯32a及び加工歯32bの形状を精密に測定したところ、初回加工時と比較して摩耗は認められなかった。
次に、このように構成される歯車加工装置における加工部12の軸交差角ψの値について行った解析結果について説明する。
図18に示すように、軸交差角ψを大きく設定すると加工歯32aは被削歯車14の歯26に干渉するので、後面端部に加工歯32aと略平行になる逃げ面300を設けることが行われている。このような逃げ面300を設けることによって、軸交差角ψを大きくすることができ、効率的な加工が可能になる。図18では、被削歯車14の歯26の干渉を考慮し、カッタ刃先幅Sに対して、干渉量S1及び隙間S2を考慮してカッタ残り幅S3を確保した加工歯32aの形状を示している。
ところで、カッタ残り幅S3は強度上の観点から0.4mm以上は確保することが好ましい。隙間S2は誤差等を考慮して0.5mm程度に設定することが好ましい。標準的条件下における軸交差角ψ、干渉量S1、カッタ刃先幅S、カッタ残り幅S3の関係を解析及び計算した結果を表3に示す。ここで、隙間S2は0.5mmとしている。
Figure 2009034785
表3から明らかなように、軸交差角ψが8°であるときには、カッタ残り幅S3が0.42mmであって強度が確保される。軸交差角ψが9°であるときには、カッタ残り幅S3が0.38mmとなって強度が不足するおそれがある。つまり、強度の観点からは、軸交差角ψがψ≦8°であることが望ましい。
軸交差角ψが4°であるときには、カッタ残り幅S3が0.54mmであって十分な強度を有すると考えられるが、加工効率が低下する。被削歯車14における面取り部の盛り上がりの発生を抑制させるためには、端面角部30におけるフレージングカッタ18の歯面32aの移動軌跡が横向きであるほど効果が高いと考えられている。
図19Aのシミュレーション結果に示すように、軸交差角ψがψ=4°であるときには、歯面32aの移動軌跡は、場所により相当に急な傾斜であり、横成分が少なく、盛り上がり部発生を抑制する効果が低い。
図19Bのシミュレーション結果に示すように、軸交差角ψがψ=5°であるときには、歯面32aの移動軌跡は、ある程度緩やかとなり、横成分がある程度存在し、盛り上がり部発生を抑制する効果がある。
図19Cのシミュレーション結果に示すように、軸交差角ψがψ=6°であるときには、歯面32aの移動軌跡は、かなり緩やかとなり、横成分が多く存在し、盛り上がり部発生を抑制する効果が高い。つまり、盛り上がり部発生を抑制する効果を得るためには、軸交差角ψがψ≧5°であることが望ましい。
結果として、加工歯32aの強度及び加工効果をそれぞれ満足するためには、軸交差角ψは、5°〜8°の範囲であるとよい。
次に、加工部12を有する歯車加工装置10a及び10bについて説明する。
図20に示す様に、第1例に係る歯車加工装置10aは、複数の被削歯車14の面取り加工及びシェービング加工を同時に行うものであって、被削歯車14を90°毎に間欠回転させる送りテーブル101と、被削歯車14に対して複合カッタ100により面取り加工及びシェービング加工を行う第1ステージ(第1工程部)102と、被削歯車14に対して2回目のシェービング加工をする第2ステージ(第2工程部)104と、被削歯車14に対して3回目のシェービング加工をする第3ステージ106と、被削歯車14の入れ換えを行う搬入搬出ステージ108とを有する。送りテーブル101は、例えば水平回転する。
送りテーブル101は、被削歯車14を軸支可能な4つの回転軸(ワーク支持部)110a、110b、110c及び110dを外周近傍に等間隔(90°)に備え、それぞれが図示しないモータにより回転可能である。4つの回転軸110a〜110dは、4つのモータにより独立的に回転してもよいし、1つのモータで駆動力を分配して回転させてもよい。回転軸110a〜110dのうち搬入搬出ステージ108にあるものは、被削歯車14の搬入搬出のために停止させ、対応するモータを停止させ又はクラッチを切っておく。
第1ステージ102は、フレージングカッタ部40a及び40bにより被削歯車14の端面角部30、31の面取り加工を行うとともに、シェービングカッタ部42によりシェービング加工を行うステージであって、前記の加工部12(図5参照)が設けられている。加工部12は、前記のとおり、複合カッタ100を有しており、該複合カッタ100を交差角ψを有して被削歯車14に噛合させる。該複合カッタ100は送りテーブル101からみて径方向に進退可能であり、被削歯車14の面取り加工をするときには該被削歯車14に噛み合い、送りテーブル101を回転させるときには、外方に退避する。第1ステージ102のシェービング加工は、粗仕上げに相当する。
第2ステージ104は、被削歯車14の歯面28の2回目のシェービング加工を行うステージであって、シェービングカッタ112を有している。該シェービングカッタ112は送りテーブル101からみて径方向に進退可能であり、被削歯車14の加工をするときには該被削歯車14に噛み合い、送りテーブル101を回転させるときには、外方に退避する。第2ステージ104のシェービング加工は、精密仕上げに相当する。
第2ステージ104のシェービングカッタ112は、第1ステージ102における複合カッタ100のシェービングカッタ部42と同じ歯を有するものであってもよいし、精密仕上げに適した異なるものであってもよい。
第3ステージ106は、被削歯車14の歯面28の3回目のシェービング加工を行うステージであって、シェービングカッタ114を有している。該シェービングカッタ114は送りテーブル101からみて径方向に進退可能であり、被削歯車14の加工をするときには該被削歯車14に噛み合い、送りテーブル101を回転させるときには、外方に退避する。第3ステージ106のシェービング加工は、さらなる精密仕上げに相当する。
なお、被削歯車14は第1ステージ102の複合カッタ100のシェービングカッタ部42により歯面28を相当程度に精密に加工可能であり、設計条件(タクトタイム等)によっては第2ステージ104及び第3ステージ106の一方又は両方を省略してもよい。
被削歯車14を軸支する回転軸110a、110b、110c及び110dは垂直となるように構成し、これに対して、第1ステージ102、第2ステージ104及び第3ステージ106の各工具は、軸交差角ψを有するように斜めに設けるとよい。この角度は調整可能にするとよい。
第3ステージ106まで加工が終了した被削歯車14は搬入搬出ステージ108に送られ、歯車加工装置10aから取り出されて次の加工(例えば、熱処理加工)に送られる。
このように構成される歯車加工装置10aによれば、1台の装置において、第1ステージ102で複合カッタ100による面取り加工及び1回目のシェービング加工を行い、第2ステージ104及び第3ステージ106でシェービングカッタ112及び114によるさらなる歯面の加工を行うことができ、効率的である。すなわち、面取り及びシェービング複合工程と2回目のシェービング工程との間で、被削歯車14の装置間搬送が不要であり、しかも面取り及びシェービング複合工程と2回目のシェービング工程が1台の装置にまとまり省スペースである。
また、複合カッタ100は軸交差角ψをもって被削歯車14に噛合することから、該被削歯車14の端面角部30、31に対して押し潰して面取りをするだけでなく、押し潰しによる余肉の盛り上がりの発生を抑制することができる。
また、ワーク支持部としての回転軸110a〜110dは、第1ステージ102、第2ステージ104、第3ステージ106及び搬入搬出ステージ108に応じて設けられており、3つの被削歯車14を第1ステージ102、第2ステージ104及び第3ステージ106により同時に加工をすることができる。
一般にシェービング加工は、フレージングカッタによる面取り加工よりも時間がかかるが、シェービング加工を第1ステージ102〜第3ステージ106(又は、第3ステージ106を省略して、第1ステージ102と第2ステージ104)に分けて行うことにより、第1ステージ102の加工時間を短縮することができる。また、第1ステージ102、第2ステージ104及び第3ステージ106における加工時間(第3ステージ106を省略する場合には、第1ステージ102と第2ステージ104における加工)を略同じ時間に設定することにより、タクトタイムを短縮することができる。
歯車加工装置10aでは、搬入搬出ステージ108を除いて3つの加工ステージを有するが、被削歯車14に対する加工ステージの数は2又は4以上であってもよい。つまり、少なくとも第1ステージ102の複合カッタ100による加工を行うことで、相当に効率的な加工が可能になる。加工ステージの数を4以上とする場合には、例えば、第1ステージ102の前にホブ切りの加工ステージを設けるなどしてもよい。
次に、第2例に係る歯車加工装置10bについて説明する。歯車加工装置10bの説明では、横手方向をX方向、奥行き方向をY方向、高さ方向をZ方向とする。
図21に示すように、歯車加工装置10bは、ベース台200に設けられた回転テーブル(回転台)202と、該回転テーブル202上に設けられたワーク支持部204と、駆動盤206と、該駆動盤206に隣接して設けられた工具支持部208とを有する。図20においては、歯車加工装置10bの操作盤、潤滑装置、油圧源及びクーラント等の図示を省略している。
ワーク支持部204は、回転テーブル202上に設けられたXスライドベース210と、該Xスライドベース210に対してX方向にスライドするXスライダ212と、Xスライダ212上で被削歯車14を左右から回転自在に支持するヘッドストック214及びテールストック216と、Y方向奥に設けられ、被削歯車14のばり取りを行うローラカッタユニット220とを有する。Xスライダ212は、Xモータ219の作用下にXスライドベース210の長尺方向(ψ=0のときはX方向である。以下、簡略的にX方向ともいう。)に移動可能である。
スライドベース210にはベース回転モータ222が設けられており、該ベース回転モータ222の作用下に、スライドベース210は回転テーブル202に対して水平面内で回転をする。回転テーブル202に対してスライドベース210が回転をする機構は、例えばウォームホイール機構が用いられる。回転テーブル202にはスライドベース210の回転量を精密に計測するセンサ(例えばロータリエンコーダ)224が設けられており、該センサ224の信号に基づいてフルクローズド方式のフィードバックを行うことによりスライドベース210を正確に位置決め制御することができる。つまり、ベース回転モータ222の回転量に基づく間接的なフィードバック(いわゆるセミクローズド制御)ではなく、センサ224によりスライドベース210の回転量を直接的に検出するので、精密な制御が可能である。
回転テーブル202には、位置決め制御の終了したスライドベース210を固定する複数(例えば4台)のクランプ226が設けられている。クランプ226は、回転テーブル202の周囲に等間隔に設けられている(図20中では1台のみ示す)。スライドベース210の回転は軸交差角ψに相当し、例えば±20°程度の回転が可能に構成されている。基準状態の回転角度0°のときには、ψ=0°で、被削歯車14の軸がX方向に一致するものとする。
ヘッドストック214は、X方向のサブスライダ230と、該サブスライダ230に対してX方向にスライド可能な軸支持ボックス232と、軸支持ボックス232を駆動するストックモータ234と、被削歯車14の一方の側を支持する支持軸236とを有する。支持軸236は、前記の軸J1に相当する。テールストック216はヘッドストック214に対して基本的に左右対称構成であることから、テールストック216の構成要素と同符号を付して詳細な説明を省略する。ヘッドストック214とテールストック216は、X方向に移動する駆動力が異なり、ヘッドストック214の方が駆動力が大きく設定され、該ヘッドストック214により被削歯車14のX方向位置が規定される。ヘッドストック214及びテールストック216は、被削歯車14の着脱時に接近及び離間をする。ヘッドストック214及びテールストック216には被削歯車14を回転させる駆動源は設けられていない。
ローラカッタユニット220は、X方向に並列した2枚のローラカッタ228と、これらのローラカッタ228を回転自在に支持するローラカッタ支持台240と、Yスライドベース242と、Yモータ244とを有する。Yモータ244は、Yスライドベース242に対してローラカッタ支持台240をXスライドベース210の短尺方向(ψ=0のときはY方向である。以下、簡略的にY方向ともいう。)に進退させる。2枚のローラカッタ228の間隔は、被削歯車14の歯幅に合うように調整されており、被削歯車14に当ててばりを除去することができる。ローラカッタユニット220にはローラカッタ228を回転させる駆動源は設けられてなく、該ローラカッタ228は被削歯車14に当接して連れ回りしながらばりを除去する。ローラカッタユニット220はスライドベース210に設けられている。
次に、工具支持部208は、Zスライドベース250と、該Zスライドベース250に対してZ方向に昇降する工具支持機構ボックス252と、工具支持機構ボックス252に対して間欠回転するターレット機構254とを有する。
Zスライドベース250は、駆動盤206に隣接して設けられてZ方向に延在しており、工具支持機構ボックス252をZ方向に昇降自在に保持する。Zスライドベース250の上部には、工具支持機構ボックス252を昇降させるZモータ256が設けられている。
工具支持機構ボックス252は、ターレット機構254を60°毎に間欠回転させるインデックスモータ258と、スピンドルモータ260とを備え、相当程度の重量を有する。工具支持機構ボックス252は、さらに図示しない位置決ピン機構及びクラッチ機構を有する。位置決ピン機構により、ターレット機構254を正確に位置決めすることとができる。クラッチ機構によりターレット機構254に対する動力伝達を制御することができる。
ターレット機構254は、側面視で六角形であり、インデックスモータ258の作用下にYZ平面内で60°毎の回転をする。ターレット機構254における六角形の各頂部近傍には、順に第1アーム262a、第2アーム262b、第3アーム262c、第4アーム262d、第5アーム262e及び第6アーム262fがそれぞれX方向を指向して設けられている。これらのアーム262a〜262fはフレージングカッタ18等の各種工具が着脱可能となっている。
ターレット機構254は、6つのアーム262a〜262fのうち最も下方のものが被削歯車14のちょうど上方に配置されるように構成されている。6つのアーム262a〜262fは等間隔(60°)に配置され、被削歯車14に対向するように下方に配置されたいずれか1つのアームに設けられた工具が、所定のクラッチ機構を介してスピンドルモータ260により回転可能である。ターレット機構254には図示しない歯面検出センサが設けられており、該歯面検出センサの信号に基づいて工具を被削歯車14に対して自動的に噛合させることができる。
第1アーム(第1工程部)262aは、被削歯車14に対して複合カッタ100により面取り加工及び1回目のシェービング加工を行うものであり、ワーク支持部204の支持軸236(軸J1)が、回転テーブル202の旋回によって軸交差角ψを有することから、第1アーム262aと支持軸236により加工部12(図5参照)が形成される。
第1アーム262aによる面取り加工をしているときに、Yモータ244の作用下に2枚のローラカッタ228を被削歯車14の両端部に押し当てることにより、該両端部のばりを除去することができる。つまり、ターレット機構254とローラカッタユニット220とは、被削歯車14に対して異なる方向(Z方向とY方向)からそれぞれ接近して、面取り加工とばりとり加工とを同時に行うことが可能であり、加工時間の短縮を図ることができる。ばり取り加工後は、ローラカッタ228を元の位置に戻しておく。
第3アーム(第2工程部)262cは、被削歯車14に対して2回目のシェービング加工をするものであり、第5アーム(第3工程部)262eは、被削歯車14に対して3回目のシェービング加工をするものである。第3アーム262cには、精密仕上げ用のシェービングカッタ112が設けられ、第5アーム262eには一層精密な仕上げ用のシェービングカッタ114が設けられている。第2アーム262b、第4アーム262d及び第6アーム262fは予備である。このように、工具を3つ用いる場合には予備を1つおきとすることによりターレット機構254のバランスがよくなる。工具を2つ用いる場合には対向する位置に工具を設け、他を予備とするとよい。
ターレット機構254の回転により順に第1アーム262a、第3アーム262c及び第5アーム262eがワーク支持部204の被削歯車14と対面する位置に移動し、該被削歯車14を加工することができる。つまり、ターレット機構254の各工具は、Zモータ256の作用下に昇降可能であることから、被削歯車14の面取り加工をするときには下降して該被削歯車14に噛み合い、ターレット機構254を回転させるときには上昇して退避する。
被削歯車14の加工をするときには、該被削歯車14はターレット機構254の工具が噛合することにより連れ回りで回転する。従って、被削歯車14を回転させる駆動源は不要であり、構成が簡便である。ターレット機構254に接続される各工具は被削歯車14と比較して大きいことから、イナーシャも大きく、必然的にスピンドルモータ260もある程度大型である。このような大きいスピンドルモータ260を用いることにより、工具を介して被削歯車14を加減速する時間を短くすることができる。つまり、被削歯車14はイナーシャが比較的小さいことから、工具に容易に追従して加減速するからであって、加工時間の短縮を図ることができる。
歯車加工装置10bでは、駆動箇所に応じて油圧駆動、空圧駆動及び電動を使い分けている。Xモータ219、ベース回転モータ222、Yモータ244及びZモータ256に係る各軸はNC制御で精密に位置決めされる。
被削歯車14の加工をするときには、工具支持機構ボックス252及びターレット機構254の重量は被削歯車14に加わる。これらの工具支持機構ボックス252及びターレット機構254の重量は相当程度の重量を有しており、Zモータ256が過度に大きい力を発生させなくても(例えば、Zモータ256の電流が0であっても)被削歯車14に対して十分な荷重を効率的に加えることができる。これにより、被削歯車14を適度に押しながらの加工が可能となり、加工時の被削歯車14のぶれや偏心を防止でき、安定した加工をすることができる。
このように構成される歯車加工装置10bによれば、1台の装置において、第1アーム262aで複合カッタ100による面取り加工及び1回目のシェービング加工を行い、第2アーム262b及び第3アーム262cでシェービングカッタ112及び114によるさらなる歯面の加工を行うことができ、効率的である。また、複合カッタ100は軸交差角ψをもって被削歯車14に噛合することから、該被削歯車14の端面角部30、31に対して押し潰して面取りをするだけでなく、押し潰しによる余肉の盛り上がりの発生を抑制することができる。
さらに、ワーク支持部204は、各アーム262a〜262fに対して向きを調整する回転テーブル202に設けられていていることから被削歯車14に応じた適切な軸交差角ψを設定することができる。
ターレット機構254の回転軸は、ワーク支持部の軸J2に対して軸交差角ψを有する状態になる。つまり、ターレット機構254自体が軸J2に対して相対的に斜めになることから、複合カッタ100及びシェービングカッタ112、114のいずれも被削歯車14に対して軸交差角ψをもって噛合することになり、個別の角度調整が不要で、簡便構成となる。
ターレット機構254によれば、1台の歯車加工装置10bにおいて、複合カッタ100による面取り加工及びシェービング加工と、シェービングカッタ112、114によるさらなる歯面の加工を行うことができ、効率的である。また、シェービング加工を第1アーム262a、第3アーム262c及び第5アーム262eに分けて行うことから、第1アーム262aによる第1工程部を粗仕上げ、第3アーム262cによる第2工程部を精密仕上げ、第5アーム262eによる第3工程部を一層精密な仕上げとして、適切な工具を使い分けることができる。
歯車加工装置10bでは、Xモータ219及びZモータ256の同時協調的動作により、被削歯車14に対して種々の歯面を形成することも可能である。
なお、被削歯車14は第1アーム262aの複合カッタ100のシェービングカッタ部42により歯面28を相当程度に精密に加工可能であり、設計条件(タクトタイム等)によっては第3アーム262c及び第5アーム262eの一方又は両方の加工を省略してもよい。
上述したように、歯車加工装置10a及び10bによれば、フレージングカッタ部40a、40bが被削歯車14に対して軸交差角ψをもって噛合することにより被削歯車14の歯面28の端面角部30、31の面取りをするとともに、盛り上がり部80の発生を抑制することができる。仮に盛り上がり部80が発生する場合であっても、シェービングカッタ部42により該盛り上がり部80を切削して除去することができる。
さらに、面取り工程とシェービング工程を同時に行うことができ、その後の第2工程のシェービング工程を省略し、又は時間を短くすることができ、効率的である。従来は単独のシェービング工程の時間が長く、これによってタクトタイムが長くなる傾向があったが、第2工程としてのシェービング工程が省略され、又は時間を短くすることができ、タクトタイムの短縮化が図られる。
一般にシェービング加工は、フレージングカッタによる面取り加工よりも時間がかかるが、シェービング加工を第1工程と第2工程(又は第1工程〜第N工程(N≧3))に分けて行うことにより、第1工程の時間を短縮することができる。また、第1工程と第2工程(又は第1工程〜第N工程)を略同じ時間に設定することにより、タクトタイムを短縮することができる。
複合カッタ100を用いた面取り加工により盛り上がり部80の発生を防止できることから、例えば歯研加工を省略しても相当に高精度な歯車が得られる。また、歯研加工を省略しても、ギアホーニング加工を行えばさらに高精度な歯車が得られる。この場合、被削歯車14には盛り上がり部80が実質的に存在しないことから、後工程の歯車加工(例えば、シェービング加工、歯研加工、ギアホーニング加工)の工具に対する影響を相当に抑制することができる。
次に、本実施の形態に係る歯車加工方法について説明する。
図22に示すように、第1の実施形態に係る歯車加工方法では、先ず、ステップS101において、素材に対してホブ等による歯切りを行う。この歯切りにより被削歯車14の歯26の概略形状が形成され、歯面の粗仕上げに相当する。
ステップS102(面取り及びシェービングの複合工程)において、加工部12による被削歯車14の面取り加工を行う。上記のように、加工部12によれば複合カッタ100が被削歯車14に対して軸交差角ψを有して噛合して面取りをすることから、被削歯車14の端面角部30、31に対して押し潰して面取りをするだけでなく、押し潰しによる余肉の盛り上がりの発生を抑制することができる。このステップS102は、例えば、歯車加工装置10a及び10bを用いて行われる。ただし、単独のシェービング加工等の独立的な歯面成形加工工程を行うことなく、次のステップS103へ移る。
ステップS103(熱処理工程)において、被削歯車14の熱処理による浸炭及び焼入を行う。これにより被削歯車14は硬度が高くなる。
ステップS104(歯面仕上げ工程)において、被削歯車14の歯車研削加工(歯車研削工程)を行う。図23に示すように、歯車研削加工は、被削歯車14に対して螺旋条を有する砥石180を噛合させながら同期回転させ、歯26の歯面を仕上げる加工である。この時点では、熱処理によって被削歯車14は相当に硬くなっているが、面取り及びシェービング複合工程において面取りがなされるとともに盛り上がりの発生が抑制されていることから、砥石に過度な負荷がかかることがない。
ステップS105(歯面仕上げ工程)において、被削歯車14のギアホーニング加工(ホーニング工程)を行う。図24に示すように、ギアホーニング加工は内歯砥石182に対して被削歯車14を噛合させながら回転をして、歯26の歯面をさらに高精度に仕上げる加工である。
このように、第1の実施形態に係る歯車加工方法では、面取り工程とシェービング工程を同時に行うことができ、その後の第2工程のシェービング工程を省略することができ、効率的である。従来は単独のシェービング工程の時間が長く、これによってタクトタイムが長くなる傾向があったが、第2工程としてのシェービング工程が省略され、又は時間を短くすることができ、タクトタイムの短縮化が図られる。
図25に示すように、第2の実施形態に係る歯車加工方法は、順に、歯切り工程(ステップS201)、面取り及びシェービングの複合工程(ステップS202)、熱処理工程(ステップS203)、ギアホーニング工程(ステップS204)を有する。これらの工程は、図22の第1の実施形態に係る歯車加工方法におけるステップS101、S102、S103及びS105に相当し、ステップS104の歯車研削工程が省略されている。
このように、歯車研削工程を省略してもその後のステップS204のギアホーニング加工で内歯砥石182に対する負荷は、実用上問題ない程度に小さい。被削歯車14は熱処理後であって硬度が高くなっているが、盛り上がり部80(図14参照)の発生が抑制されているためである。仮に大きい盛り上がり部80が存在すると、該部分は常に内歯砥石182の同じ箇所に当接し、その箇所のみが極端に摩耗してしまい、実用的でない。本実施の形態では盛り上がり部80の発生が抑制されており、内歯砥石182の所定の箇所のみに過度な負荷を与えることが防止できる。
このように、歯車研削工程を省略すると工程数がさらに減少し、効率的である。
図26に示すように、第3の実施形態に係る歯車加工方法は、順に、歯切り工程(ステップS301)、面取り及びシェービングの複合工程(ステップS302)、シェービング工程(ステップS303、第1歯面仕上げ工程)、熱処理工程(ステップS304)、歯車研削工程(ステップS305、第2歯面仕上げ工程)、及びギアホーニング工程(ステップS306、第2歯面仕上げ工程)を有する。このうち、ステップS301、S302、S304、S305及びS306は、図22の第1の実施形態に係る歯車加工方法におけるステップS101〜S105に相当し、ステップS303のシェービング工程が付加されている。
このうち、ステップS302及びS304は、例えば、歯車加工装置10a及び10bを用いて行われ、熱処理前までは1台の装置内で行うことができ、被削歯車14の装置間搬送が不要であり、省スペース化が図られ、効率的である。シェービング工程は複数回に分けて行ってもよい。
面取り及びシェービング複合工程と第1歯面仕上げ工程は、必ずしも歯車加工装置10a及び10bのように1台の装置内で行わなくとも、面取り及びシェービング複合工程を所定の第1加工装置で行い、第1歯面仕上げ工程を所定の第2加工装置で行ってもよい。
一般にシェービング加工は、フレージングカッタによる面取り加工よりも時間がかかるが、シェービング加工を複合カッタ100による第1工程とその後の単独の第2工程(又は第1工程〜第N工程(N≧3))に分けて行うことにより、第1工程及び第2工程の時間を短縮することができる。また、第1工程と第2工程(又は第1工程〜第N工程)を略同じ時間に設定することにより、タクトタイムを短縮することができる。
第3(及び第4)の実施形態に係る歯車加工方法では、歯面仕上げ工程を熱処理の前後に分けて行うことにより、高精度な加工が可能となる。
図27に示すように、第4の実施形態に係る歯車加工方法は、順に、歯切り工程(ステップS401)、面取り及びシェービングの複合工程(ステップS402)、シェービング工程(ステップS403、第1歯面仕上げ工程)、熱処理工程(ステップS404)、及びギアホーニング工程(ステップS405、第2歯面仕上げ工程)を有する。これらの工程は、図24の第3の実施形態に係る歯車加工方法におけるステップS301、S302、S303、S304及びS306に相当し、ステップS305の歯車研削工程が省略されている。
第4の実施形態に係る歯車加工方法では、ステップS402の面取り及びシェービングの複合工程で、盛り上がり部80(図14)の発生が相当に抑制され、しかもその後のステップS403でシェービング加工をしていることから、盛り上がり部80は実質的に存在しない。したがって、歯車研削工程を省略しても、後のステップS305のギアホーニング加工で内歯砥石182に対する負荷は、実用上問題ない程度に小さい。
図28に示すように、第5の実施形態に係る歯車加工方法は、順に、歯切り工程(ステップS501)、面取り及びシェービング複合工程(ステップS502)、及びシェービング工程(ステップS503、第1歯面仕上げ工程)を有する。これらの工程は、図24の第3の実施形態に係る歯車加工方法におけるステップS301、S302及びS303に相当し、ステップS304の熱処理工程、S305の歯車研削工程及びステップS306のギアホーニング工程が省略されている。
第5の実施形態に係る歯車加工方法は熱処理工程を有しないが、要求精度が比較的高くない歯車に十分適用可能である。また、面取り及びシェービング複合工程(ステップS502)の後に行われるシェービング仕上げ工程(ステップS503)の段階では、盛り上がり部がほとんど発生していないため、該シェービングカッタ112、114等に対する負荷が小さく、工具寿命を延ばすことができる。これにより、工具交換作業のために歯車加工装置10a及び10bを停止させる回数や、メンテナンス及び点検の回数を低減するとともに、工具費用を抑制することができる。
図29に示すように、第6の実施形態に係る歯車加工方法は、順に、歯切り工程(ステップS601)、面取り及びシェービング複合工程(ステップS602)、シェービング工程(ステップS603、第1歯面仕上げ工程)、及び熱処理工程(ステップS604)を有する。これらの工程は、図24の第3の実施形態に係る歯車加工方法におけるステップS301、S302、S303、及びS304に相当し、ステップS305の歯車研削工程及びステップS306のギアホーニング工程が省略されている。
第6の実施形態に係る歯車加工方法は熱処理工程後の歯面仕上げ工程を有しないが、熱処理工程により被削歯車14の硬度が高くなって十分な耐久性を有し、例えば、比較的要求精度が高くない歯車に適用可能である。第3の実施形態のように熱処理工程後の歯面仕上げ工程を行えば、高精度な車両用変速機の歯車に一層好適であることはもちろんである。
なお、各実施の形態において、熱処理後の歯面仕上げ工程は、歯車研削加工及びギアホーニング加工に限られず、例えば、仕上げホブ工程及びリーマ工程等で、歯面を仕上げることのできる工程のうちのいずれか1つ以上を条件に応じて選択すればよい。各実施の形態では、明記した工程以外にも、必要に応じて端面切削工程、内径ホーニング工程等を行ってもよいことはもちろんである。
上述したように、本実施の形態に係る歯車加工方法では、複合カッタ100は軸交差角ψをもって被削歯車14に噛合することから、被削歯車14の端面角部30、31に対して押し潰して面取りをするだけでなく、押し潰しによる余肉の盛り上がりの発生を抑制することができる。
上述したように、本実施の形態に係る歯車加工方法によれば、フレージングカッタ部40a、40bが被削歯車14に対して軸交差角ψをもって噛合することにより被削歯車14の歯面28の端面角部30、31の面取りをするとともに、盛り上がり部80の発生を抑制することができる。仮に盛り上がり部80が発生する場合であっても、シェービングカッタ部42により該盛り上がり部80を切削して除去することができる。
複合カッタ100を用いた面取り及びシェービング複合加工により盛り上がり部80の発生を防止できることから、例えば歯研加工を省略しても相当に高精度な歯車が得られる。また、歯研加工を省略しても、ギアホーニング加工を行えばさらに高精度な歯車が得られる。この場合、被削歯車14には盛り上がり部80が実質的に存在しないことから、後工程の歯車加工(例えば、シェービング加工、歯研加工、ギアホーニング加工)の工具に対する影響を相当に抑制することができる。
本発明に係る歯車加工方法は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
被削歯車の斜視図である。 複合カッタの斜視図である。 複合カッタの断面正面図である。 複合カッタの分解斜視図である。 加工部の略式斜視図である。 被削歯車とフレージングカッタ部をそれぞれ周面に沿って展開した模式図である。 従来技術に係る噛み合わせ状態で、被削歯車とフレージングカッタをそれぞれ周面に沿って展開した模式図である。 図8Aは、噛み合い初期の噛み合い部の略式斜視図であり、図8Bは、噛み合い中期の噛み合い部の略式斜視図であり、図8Cは、噛み合い終期の噛み合い部の略式斜視図である。 加工後の右歯面の略式斜視図である。 図10Aは、軸交差角が5°の場合の端面角部におけるフレージングカッタの歯面の移動軌跡を示す図であり、図10Bは、軸交差角が8°の場合の端面角部におけるフレージングカッタの歯面の移動軌跡を示す図である。 加工後の左歯面の略式斜視図である。 被削歯車とフレージングカッタ部をそれぞれ周面に沿って一部を拡大して展開した模式図である。 フレージングカッタ部と被削歯車との噛み合い部の拡大側面図である。 軸交差角を0°として加工をした被削歯車の端面角部の拡大図である。 軸交差角を5°として加工をした被削歯車の端面角部の拡大図である。 軸交差角を8°として加工をした被削歯車の端面角部の拡大図である。 軸交差角を5°として、2000回の加工をした際の2000個目の被削歯車の端面角部の拡大図である。 フレージングカッタにおける歯と、軸交差角、カッタ歯先幅、干渉量、隙間及びカッタ残り幅の関係を示す模式図である。 図19Aは、軸交差角が4°の場合の端面角部におけるフレージングカッタの歯面の移動軌跡を示す図であり、図19Bは、軸交差角が5°の場合の端面角部におけるフレージングカッタの歯面の移動軌跡を示す図であり、図19Cは、軸交差角が6°の場合の端面角部におけるフレージングカッタの歯面の移動軌跡を示す図である。 第1例に係る歯車加工装置の平面図である。 第2例の変形例に係る歯車加工装置の斜視図である。 第1の実施形態に係る歯車加工方法のフローチャートである。 歯車研削工程の加工の様子を示す模式図である。 ギアホーニング工程の加工の様子を示す模式図である。 第2の実施形態に係る歯車加工方法のフローチャートである。 第3の実施形態に係る歯車加工方法のフローチャートである。 第4の実施形態に係る歯車加工方法のフローチャートである。 第5の実施形態に係る歯車加工方法のフローチャートである。 第6の実施形態に係る歯車加工方法のフローチャートである。
符号の説明
10a、10b…歯車加工装置 12…加工部
14…被削歯車 26…歯
28…歯面 30、31…端面角部
32a、32b…加工歯 80…盛り上がり部
101…テーブル 102…第1ステージ(第1工程部)
104…第2ステージ(第2工程部) 106…第3ステージ(第3工程部)
108…搬入搬出ステージ 110a〜110d…回転軸(ワーク支持部)
112、114…シェービングカッタ 202…回転テーブル(回転台)
204…ワーク支持部 220…ローラカッタユニット
224…センサ 228…ローラカッタ
234…ストックモータ 236…支持軸
252…工具支持機構ボックス 254…ターレット機構
262a〜262f…アーム
J1…軸 J2…軸
ψ…軸交差角

Claims (17)

  1. フレージングカッタ部とシェービングカッタ部とを備える複合カッタを用い、
    前記複合カッタを被削歯車に対して軸交差角ψをもって噛合させて回転させる面取り及びシェービング複合工程と、
    前記面取り及びシェービング複合工程の後に、歯面成形をすることなく、前記被削歯車を加熱する熱処理工程と、
    前記熱処理工程の後に、前記被削歯車の歯面を成形する1以上の歯面仕上げ工程と、
    を有し、
    前記複合カッタの前記フレージングカッタ部と前記シェービングカッタ部は、複数の加工歯を備える円弧部を有し、重ね合わされて円盤形状を形成し、
    前記フレージングカッタ部と前記シェービングカッタ部のそれぞれの円弧部は同軸状に配置されていることを特徴とする歯車加工方法。
  2. 請求項1記載の歯車加工方法において、
    前記歯面仕上げ工程は、仕上げホブ工程、歯車研削工程、ホーニング工程及びリーマ工程のいずれか1つ以上であることを特徴とする歯車加工方法。
  3. 請求項1又は2記載の歯車加工方法において、
    被削歯車を軸支するワーク支持部と、
    前記ワーク支持部に設けられた前記被削歯車に対して複合カッタを噛合させるように該複合カッタを軸支するカッタ支持部と、
    を用い、
    前記ワーク支持部は、前記カッタ支持部に対して向きを調整する回転台に設けられていることを特徴とする歯車加工方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の歯車加工方法において、
    前記被削歯車ははすば歯車であることを特徴とする歯車加工方法。
  5. 請求項4記載の歯車加工方法において、
    前記被削歯車は、車両用変速機の歯車であることを特徴とする歯車加工方法。
  6. フレージングカッタ部とシェービングカッタ部とを備える複合カッタを用い、
    前記複合カッタを被削歯車に対して軸交差角ψをもって噛合させて回転させる面取り及びシェービング複合工程と、
    前記面取り及びシェービング複合工程の後に、熱処理をすることなく、前記被削歯車の歯面を成形する1以上の第1歯面仕上げ工程と、
    を有し、
    前記複合カッタの前記フレージングカッタ部と前記シェービングカッタ部は、複数の加工歯を備える円弧部を有し、重ね合わされて円盤形状を形成し、
    前記フレージングカッタ部と前記シェービングカッタ部のそれぞれの円弧部は同軸状に配置されていることを特徴とする歯車加工方法。
  7. 請求項6記載の歯車加工方法において、
    前記第1歯面仕上げ工程は、シェービング工程であることを特徴とする歯車加工方法。
  8. 請求項6又は7記載の歯車加工方法において、
    前記第1歯面仕上げ工程の後に、前記被削歯車を加熱する熱処理工程を有することを特徴とする歯車加工方法。
  9. 請求項8記載の歯車加工方法において、
    前記熱処理工程の後に、前記被削歯車の歯面を成形する1以上の第2歯面仕上げ工程を有することを特徴とする歯車加工方法。
  10. 請求項9記載の歯車加工方法において、
    前記第2歯面仕上げ工程は、仕上げホブ工程、歯車研削工程、ホーニング工程及びリーマ工程のいずれか1つ以上であることを特徴とする歯車加工方法。
  11. 請求項6〜10のいずれか1項に記載の歯車加工方法において、
    前記被削歯車を軸支するワーク支持部と、
    前記ワーク支持部に対して相対的に移動をして順に加工をする第1工程部及び第2工程部と、
    を備える歯車加工装置を用い、
    前記面取り及びシェービング複合工程は前記第1工程部で行い、前記第1歯面仕上げ工程は前記第2工程部で行うことを特徴とする歯車加工方法。
  12. 請求項11記載の歯車加工方法において、
    前記第1工程部及び前記第2工程部はターレット機構に設けられ、該ターレット機構の回転により順に前記ワーク支持部と対面する位置に移動し、前記被削歯車を加工することを特徴とする歯車加工方法。
  13. 請求項12記載の歯車加工方法において、
    前記ターレット機構の回転軸は、前記ワーク支持部の軸に対して軸交差角ψを有することを特徴とする歯車加工方法。
  14. 請求項6〜10のいずれか1項に記載の歯車加工方法において、
    前記面取り及びシェービング複合工程を第1加工装置で行い、前記第1歯面仕上げ工程は第2加工装置で行うことを特徴とする歯車加工方法。
  15. 請求項6〜14のいずれか1項に記載の歯車加工方法において、
    被削歯車を軸支するワーク支持部と、
    前記ワーク支持部に設けられた前記被削歯車に対して複合カッタを噛合させるように該複合カッタを軸支するカッタ支持部と、
    を用い、
    前記ワーク支持部は、前記カッタ支持部に対して向きを調整する回転台に設けられていることを特徴とする歯車加工方法。
  16. 請求項6〜15のいずれか1項に記載の歯車加工方法において、
    前記被削歯車ははすば歯車であることを特徴とする歯車加工方法。
  17. 請求項16記載の歯車加工方法において、
    前記被削歯車は、車両用変速機の歯車であることを特徴とする歯車加工方法。
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