JP2009034717A - 鋳造装置 - Google Patents

鋳造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009034717A
JP2009034717A JP2007202926A JP2007202926A JP2009034717A JP 2009034717 A JP2009034717 A JP 2009034717A JP 2007202926 A JP2007202926 A JP 2007202926A JP 2007202926 A JP2007202926 A JP 2007202926A JP 2009034717 A JP2009034717 A JP 2009034717A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tundish
molten metal
melting furnace
casting apparatus
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007202926A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Tamaki
哲雄 田巻
Tadao Ichiba
忠男 一場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2007202926A priority Critical patent/JP2009034717A/ja
Publication of JP2009034717A publication Critical patent/JP2009034717A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Abstract

【課題】装置を小型化可能であるとともに設備費用を低減でき、且つ生産性を向上することができる鋳造装置を提供することにある。
【解決手段】タンディッシュは、モールド4上に配置される下タンディッシュ6と、該下タンディッシュ6の上方に配置される上タンディッシュ5とから成り、前記下タンディッシュ6は、各モールド4の上方に夫々配置される注湯口6bを備え、前記注湯口6bに連通する貯留部10は、該注湯口6b間を仕切る仕切り部6cによって夫々仕切られており、前記上タンディッシュ5は、少なくとも一つの給湯口5bを有するとともに、前記下タンディッシュ6の各貯留部10の上方を往復移動可能に支持され、各貯留部10を経由する給湯口5bの移動距離が、これら貯留部10の各注湯口6bを連絡する距離よりも小さく設定されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属材料を溶解した溶湯を鋳型に流し込み鋳造するための鋳造装置に関する。
金属材料を溶解した溶湯を鋳型となる複数のモールドに流し込み鋳造するための鋳造装置としては、例えば、特許文献1に開示されるものが知られている。この鋳造装置は、複数のモールドが直線状に配置され、これらモールドの上方を覆うように矩形皿状のタンディッシュが延在して設けられ、該タンディッシュの長手方向に沿って、溶湯を満たした溶解炉が移動可能に構成されることにより、これらモールドに溶湯を連続して供給し鋳造を行うようになっている。この鋳造装置によれば、複数のモールドに連続して溶湯を供給することができるので、その生産性が向上される。
一方、高信頼性が求められる原子力材や航空機材などに用いられる材料は、エレクトロスラグ再溶解法(ESR:Electroslag Remelting)や真空アーク再溶解法(VAR:Vacuum Arc Remelting)と呼ばれる再溶解法によって製造される。これらの再溶解法は、製造される材料の清浄度向上と偏析軽減とに有用であることが知られている。
これらESRやVARでは、消耗電極と呼ばれる長尺の溶解母材を予め溶解・鋳造して作製しておき、この消耗電極を再度その下端より順次溶解して再凝固させる。これら消耗電極は鋳造によって作製され、その方法として、例えば、真空チャンバー内で真空誘導溶解炉を用いて溶解・鋳造を行う真空誘導溶解法(VIM:Vacuum Induction Melting)がある(特許文献2参照)。
このVIMによる鋳造装置は、密閉可能な真空チャンバー内に、消耗電極の鋳型であるモールドと、金属材料を溶解し溶湯を貯える溶解炉である真空誘導溶解炉と、これらモールド及び真空誘導溶解炉の間に介在され溶湯の受け皿となるタンディッシュとが配設されて構成されている。そして、真空チャンバー内を真空雰囲気とし金属材料を溶解・鋳造して、品質の良好な消耗電極を作製するようになっている。
特開平3−204167号公報 特開平10−197158号公報
ところで、前述のVIMによる鋳造装置では、真空チャンバー内を真空雰囲気にする必要性から、該真空チャンバーの外径寸法を極力小さく抑えたいという要望がある。従って、生産性を向上するためとはいえ、特許文献1に示す鋳造装置のように、この真空チャンバー内に複数のモールドを直線状に配置し、これらモールドに溶湯を供給する真空誘導溶解炉を移動させる大掛かりな構造を設けることは、該真空チャンバーを大型化させるだけでなく鋳造装置自体をも巨大化させ、その設備・運用費用も高額なものになってしまうという問題があった。
そこで、真空誘導溶解炉を移動させずに、溶湯の受け皿であるタンディッシュのみを移動させて、溶湯を各モールドに供給する方法も考えられる。これによれば、真空チャンバー内に、真空誘導溶解炉を移動させるための大掛かりな構造を構築する必要はなく、比較的安価に装置を構築することができる。しかしながら、複数のモールドを直線状に配置すれば、その分真空チャンバーの外径寸法は大型化し、また移動するタンディッシュが真空誘導溶解炉から溶湯を注ぎ受ける受け皿状の貯留部の表面積も、それらモールドの配置に合わせ広く形成する必要があるので、該タンディッシュの大型化も避けられない。
そしてタンディッシュが大型化すれば、その自重が嵩むことにより該タンディッシュを移動させるための駆動設備も大型化し、その分費用が嵩むことになる。これらを鑑み、いかにして複数のモールドを省スペースに配置し、タンディッシュの移動距離を少なく抑えて小型化し、これらの外装部分の真空チャンバーを小型化するとともに、鋳造装置自体を小型化し、且つ生産性を向上できるかということが課題とされていた。
また、通常の大気雰囲気中において使用される鋳造装置においても、前述のVIMによる鋳造装置同様に、複数のモールドにタンディッシュの移動によって溶湯を注湯する構成とし、装置を小型化することができれば、その分装置を安価に構築できるとともに、設置スペースを少なく抑えることができるのは言うまでもない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、装置を小型化可能であるとともに設備費用を低減でき、且つ生産性を向上することができる鋳造装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。すなわち本発明は、金属材料の溶湯を貯える溶解炉と、複数のモールドと、これら溶解炉及びモールドの間に介在して配置されるタンディッシュとを備える鋳造装置であって、前記タンディッシュは、前記モールド上に配置される下タンディッシュと、該下タンディッシュの上方に配置される上タンディッシュとから成り、前記下タンディッシュは、各モールドの上方に夫々配置される注湯口を備え、前記注湯口に連通する貯留部は、該注湯口間を仕切る仕切り部によって夫々仕切られており、前記上タンディッシュは、少なくとも一つの給湯口を有するとともに、前記下タンディッシュの各貯留部の上方を往復移動可能に支持され、各貯留部を経由する給湯口の移動距離が、これら貯留部の各注湯口を連絡する距離よりも小さく設定されていることを特徴とする。
この発明に係る鋳造装置によれば、溶解炉に貯えられる溶湯をモールドに供給するために介在させられる受け皿状のタンディッシュが、上タンディッシュと下タンディッシュとの上下2段で構成されている。そして、溶解炉から上タンディッシュへ注湯された溶湯は、該上タンディッシュが移動することによって下タンディッシュの各貯留部へと流し込まれ、各貯留部に設けられる夫々の注湯口を介して、その下方に設けられる各モールドに分散されて注湯されるようになっている。従って、溶湯を複数のモールドに注ぎ入れるために溶解炉自体を移動させる必要はなく、装置の構造を簡便・安価に構築することができる。
また、上タンディッシュは、下タンディッシュの各貯留部の上方を往復移動する構成とされ、その各貯留部を経由する移動距離の合計が、これら貯留部の各注湯口を連絡する距離よりも小さくなされて、その移動距離が極力少なく抑えられている。上タンディッシュの移動距離が極力少なく抑えられているので、該上タンディッシュが溶解炉から溶湯を注ぎ受ける部分の表面積も小さく形成することができ、小型化が可能となる。また上タンディッシュが小型化可能なため、その自重が軽減され、該上タンディッシュを移動させるための駆動設備も省力化でき、費用をより低減することができる。
また本発明の鋳造装置において、前記モールドは、前記上タンディッシュの下方近傍に集合して配置されていることとしてもよい。これによれば、複数のモールドは、溶解炉が傾動して溶湯を注ぎ入れる上タンディッシュの下方近傍に寄せ集められるように集合して配置されているので、この上タンディッシュから下タンディッシュの各貯留部を介し各モールドへ溶湯を注ぎ入れる際に、この上タンディッシュの移動距離をより少なく抑えることができるとともに、該上タンディッシュが溶湯を注ぎ受ける部分の表面積をより小さく形成することができる。
また、複数のモールドが寄せ集められるようにして配置されていることによって、装置全体の小型化が可能であるとともに、その設備費用を低減することができる。また、この鋳造装置によれば、複数のモールドが配設されており、これらモールドに連続して溶湯を供給し鋳造することができるので、生産性が向上される。
また本発明の鋳造装置において、前記溶解炉は、真空誘導溶解炉であり、前記溶解炉と、前記モールドと、前記タンディッシュとが、密閉可能な真空チャンバー内に設けられていることとしてもよい。これによれば、その真空チャンバー内を真空雰囲気にする必要性から該真空チャンバーの外径寸法を極力小さく抑えたいVIM等による鋳造装置についても、複数のモールドを省スペースに配置し、タンディッシュの移動距離を少なく抑えて小型化し、これらの外装部分の真空チャンバーを小型化でき、鋳造装置自体をも小型化できるとともに、設備・運用費用を低減でき、且つ生産性を向上することができる。
本発明に係る鋳造装置によれば、装置を小型化可能であるとともに設備費用を低減でき、且つ生産性を向上することができる。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る鋳造装置を示す概略平面図、図2は鋳造装置を示す概略正面図、図3は鋳造装置を示す概略側面図、図4は上下タンディッシュの配置を示す概略平面図である。
本実施形態の鋳造装置1は、ESRやVARで使用される消耗電極を予め鋳造するための、真空誘導溶解法(VIM)を用いた鋳造装置1である。図1に示すように、この鋳造装置1は、装置の外装部分をなす真空チャンバー2と、金属材料を溶解し貯え、また注ぐための真空誘導溶解炉(溶解炉)3と、溶湯を注ぎ入れる鋳型であるモールド4と、真空誘導溶解炉3及びモールド4の間に介在され溶湯Mの受け皿となる上タンディッシュ5と下タンディッシュ6とを備えている。
真空チャンバー2は、扉部(不図示)を有しており開閉可能とされるとともに、その内部を密閉し真空雰囲気状態とすることができるよう構成されている。図2及び図3において、真空チャンバー2の上部に設けられる室は原料添加室2aを示す。
図1に示すように、真空誘導溶解炉3は、有底円筒状の形状を有しており、その円筒部分に誘導コイル(不図示)を内蔵し、その円筒穴状の炉内で金属材料を溶解し、溶解された溶湯Mを貯えることができるよう構成されている。またその上端縁部のモールド4側には、溶湯Mを注ぐための突出する樋状の注ぎ口3aを備えている。また、該注ぎ口3aの突出する向きと平面視直交する向きの、真空誘導溶解炉3の外周上には、径方向外方へ突出する炉軸3bが両側部に夫々設けられている。真空誘導溶解炉3は、この炉軸3bを中心軸として傾動可能とされており、溶湯Mを注湯する際には、炉軸3bが図1のD1方向に回転し、この真空誘導溶解炉3をモールド4側に傾動させて注湯するようになっている。
また、この真空チャンバー2内には、消耗電極を形成する鋳型となるモールド4が複数設けられている。本実施形態では、略円筒状の同一形状に形成されるモールド4が3個設けられており、この真空チャンバー2内の外方に2個、内方に1個が配設されて、モールド全体が平面視略三角形状に配置されている。またこれらモールド4は、真空誘導溶解炉3の注ぎ口3aの下方近傍に寄せ集められるようにして、極力近接し集合して配置されており、また図2及び図3に示すように、その上端面4aの高さは略同一とされている。これらモールド4は、例えば鋳鉄により形成されている。
また図1に示すように、これらモールド4の上部には、受け皿状の貯留部10を有する下タンディッシュ6が固定されて配設されている。下タンディッシュ6は平面視略T字状の形状を有しており、その本体外周を壁部6aに液密に囲まれて貯留部10とされ、溶湯Mを該貯留部10に注湯可能に形成されており、上方は開口されている。また、下タンディッシュ6の下面側の、各モールド4の上方に対応する位置には、夫々のモールド4に溶湯Mを注ぎ入れるための筒状の注湯口6bが設けられている。これら注湯口6bは下タンディッシュ6の上面から下面へ貫通する貫通孔とされて、貯留部10に挿通している。
ここで、図4に示すように、図の左側に配置されるモールド4上方の注湯口6bから図の中央上に配置されるモールド4上方の注湯口6bまでの各注湯口6bの中心点間距離をS1とし、図の中央上に配置されるモールド4上方の注湯口6bから図の右側に配置されるモールド4上方の注湯口6bまでの各注湯口6bの中心点間距離をS2とする。そして、これらS1とS2との和で表される、これら注湯口6b同士を連絡する距離の合計をSとする。
また、下タンディッシュ6の上面の、平面視T字状のT字分岐点近傍には、2枚の仕切り板(仕切り部)6cが設けられており、各モールド4へ溶湯Mを供給する注湯口6bが夫々これら仕切り板6cによって仕切られている。図4において、これら仕切り板6cにより仕切られた下タンディッシュ6の上面の貯留部10を、図の左から貯留部10a,10b,10cとして示す。
また下タンディッシュ6の上方には、真空誘導溶解炉3の注ぎ口3aから溶湯Mを注ぎ入れる、受け皿状の貯留部11を有する上タンディッシュ5が設けられている。上タンディッシュ5は略矩形皿状の形状を有しており、前述の下タンディッシュ6同様、その周囲が壁部5aに液密に囲まれて貯留部11とされ、溶湯Mを該貯留部11に注湯可能に形成されており、上方は開放されている。また、上タンディッシュ5の下面側の、下タンディッシュ6の2枚の仕切り板6cの近傍上方の位置には、該下タンディッシュ6に溶湯Mを注ぎ入れるための筒状の給湯口5bが設けられている。この給湯口5bは、上タンディッシュ5の上面から下面へ貫通する貫通孔とされて、貯留部11に挿通している。
また図4の矢印D3に示すように、この上タンディッシュ5は、真空誘導溶解炉3の注ぎ口3aの突出する向きと平面視直交する向きにスライド可能に構成されている。またこの上タンディッシュ5の側部の一方側(図4において右側)の壁部5aの外方には、油圧シリンダーからなる駆動設備5cが、その伸縮可能なロッド先端部を該壁部5aに固定して配設されている。そして上タンディッシュ5はこの駆動設備5cに支持され、この駆動設備5cのロッドが伸縮し、間欠直線運動することによって、矢印D3方向に往復移動可能に構成されている。また、上タンディッシュ5及び下タンディッシュ6は、例えば耐火セメント、煉瓦、不定形炉材又はカーボンにより形成されている。
下タンディッシュ6の上面の2枚の仕切り板6cによって仕切られる各貯留部10a,10b,10cには、それらの上方を矢印D3方向に移動する上タンディッシュ5の給湯口5bから、夫々溶湯Mが注ぎ入れられるようになっている。
ここで、図4の実線で示す上タンディッシュ5の位置は、給湯口5b(実線)から貯留部10aに溶湯Mを注湯する状態を示しており、これが上タンディッシュ5の移動範囲の左端とされている。この位置において、真空誘導溶解炉3の注ぎ口3aの先端は、図に示すように、上タンディッシュ5の貯留部11の上方に位置している。また、この上タンディッシュ5の位置の、注湯口3aを中心として平面視左右対称の位置に2点鎖線で示される上タンディッシュ5の位置は、給湯口5bから貯留部10cに溶湯Mを注湯する状態を示しており、これが上タンディッシュ5の移動範囲の右端とされている。またこれら上タンディッシュ5の移動範囲の左右端の中間の位置が、給湯口5bから貯留部10bに溶湯Mを注湯する状態を示しており、これらすべての位置において、真空誘導溶解炉3の注ぎ口3aの先端は、上タンディッシュ5の貯留部11の上方に位置するようになっている。
図4に示すように、上タンディッシュ5の移動距離の合計Lは、貯留部10aに溶湯Mを注湯する給湯口5bの位置から貯留部10bに溶湯Mを注湯する給湯口5bの位置までの各給湯口5bの中心点間距離L1と、貯留部10bに溶湯Mを注湯する給湯口5bの位置から貯留部10cに溶湯Mを注湯する給湯口5bの位置までの各給湯口5bの中心点間距離L2との合計で示される。この各貯留部10上方を経由する移動距離の合計Lは、前述の下タンディッシュ6の注湯口6b同士を連絡する距離の合計Sに比べ、小さい値になるよう設定されている。
次に、この鋳造装置1を用いた鋳造について説明する。
まず、真空チャンバー2内を真空雰囲気状態とし、その真空誘導溶解炉3内に、金属材料を溶解して溶湯Mを貯えておく。次に、図1に示すように、真空誘導溶解炉3を炉軸3bを中心軸として矢印D1方向に傾動させ、注ぎ口3aから、上タンディッシュ5の貯留部11へと溶湯Mを流し入れる。この際、上タンディッシュ5は、予め図4の実線で示す貯留部10a上方の位置(図の左側)に給湯口5bがくるように移動させておく。
上タンディッシュ5に注がれた溶湯Mは、上タンディッシュ5の給湯口5bを介し、その下方に配置される下タンディッシュ6の貯留部10aへと流し込まれていく。そして、溶湯Mは、下タンディッシュ6の貯留部10aに設けられる注湯口6bへと流れ込み、該注湯口6bを介しその下方に配置されるモールド4(図4の左側)へと流し込まれていく。このモールド4に注湯される溶湯Mの量は、装置に設けられる計量部(不図示)によって計量・制御されている。
このモールド4(図4の左側)に溶湯Mが満たされると、次に、この上タンディッシュ5は駆動設備5cの間欠直線移動によって、図4の右側へと移動していき、下タンディッシュ6の貯留部10bの上方にその給湯口5bがくるように配置されて、停止する。そして真空誘導溶解炉3を傾動させ、注ぎ口3aから上タンディッシュ5へ溶湯Mを流し入れると、溶湯Mはこの上タンディッシュ5の給湯口5bを介し、その下方に配置される貯留部10bへと流し込まれていく。そして溶湯Mは、この貯留部10bに設けられる注湯口6bを介して、その下方に配置されるモールド4(図4の中央上)へと流し込まれていく。
このモールド4に溶湯Mが満たされると、次に、この上タンディッシュ5は駆動設備5cの間欠直線移動によりさらに図の右側へと移動していき、下タンディッシュ6の貯留部10cの上方にその給湯口5bがくるように配置されて、停止する。そして真空誘導溶解炉3を傾動させ、注ぎ口3aから上タンディッシュ5へと溶湯Mを流し入れると、溶湯Mはこの上タンディッシュ5の給湯口5bを介し、その下方に配置される貯留部10cへと流し込まれていく。そして溶湯Mは、この貯留部10cに設けられる注湯口6bを介して、その下方に配置されるモールド4(図4の右側)へと流し込まれていく。このようにして、順次すべてのモールド4に溶湯Mが満たされて、鋳造が行われるようになっている。
以上説明したように、この実施形態に係る鋳造装置1によれば、真空誘導溶解炉(溶解炉)3に貯えられる溶湯Mをモールド4に供給するために介在させられる受け皿状のタンディッシュが、上タンディッシュ5と下タンディッシュ6との上下2段で構成されている。そして下タンディッシュ6が複数のモールド4上に配置され、各モールド4上に注湯口6bを備え、該下タンディッシュ6の上方に上タンディッシュ5が移動可能に設けられており、真空誘導溶解炉3から上タンディッシュ5へ注湯された溶湯Mは、該上タンディッシュ5が移動することによって下タンディッシュ6の各貯留部10a,10b,10cへと流し込まれ、各貯留部10a,10b,10cに夫々設けられる注湯口6bを介して、その下方の各モールド4に分散されて注湯されるようになっている。従って、溶湯Mを複数のモールド4に注ぎ入れるために真空誘導溶解炉3自体を移動させる必要はなく、装置の構造を簡便・安価に構築することができる。
また、上タンディッシュ5は、下タンディッシュ6の各貯留部10a,10b,10cの上方を往復移動する構成とされ、その各貯留部10を経由する移動距離の合計Lが、これら貯留部10の各注湯口6bを連絡する距離Sよりも小さくなされて、その移動距離Lが極力少なく抑えられている。上タンディッシュ5の移動距離Lが極力少なく抑えられているので、該上タンディッシュ5が真空誘導溶解炉3から溶湯Mを注ぎ受ける貯留部11の表面積も小さく形成することができ、小型化が可能となる。また上タンディッシュ5が小型化可能なため、その自重が軽減され、該上タンディッシュ5を移動させるための駆動設備5cも省力化でき、費用をより低減することができる。
また、これらモールド4は、真空誘導溶解炉3が傾動して溶湯Mを注ぎ入れる上タンディッシュ5の下方近傍に寄せ集められるように集合して配置されているので、この上タンディッシュ5から下タンディッシュ6を介し各モールド4へ溶湯Mを分散して注ぎ入れる際に、この上タンディッシュ5の移動距離Lをより少なく抑えることができるとともに、該上タンディッシュ5が溶湯Mを注ぎ受ける貯留部11の表面積をより小さく形成することができる。
また、この上タンディッシュ5の小型化と、3個のモールド4が寄せ集められるようにして配置されていることとにより、装置全体の小型化が可能であるとともに、その設備費用を低減することができる。また、この鋳造装置1によれば、真空チャンバー2内には3個のモールド4が配設されており、一度の鋳造でこれらモールド4に連続して溶湯Mを供給し鋳造することができるので、生産性を向上することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、本実施形態においては、鋳造装置1は真空チャンバー2内を真空雰囲気とし鋳造するためのVIMによる鋳造装置1としたが、これに限らず、大気雰囲気中で鋳造する通常の鋳造装置であっても構わない。
そして通常の鋳造装置においても、前述のVIMによる鋳造装置1同様に、複数のモールド4上に下タンディッシュ6を配置し、該下タンディッシュ6の上方に移動可能な上タンディッシュ5を配置して溶解炉から各モールド4に溶湯Mを注湯する構成とすれば、装置の小型化・省力化・費用低減・生産性向上が可能であり、本実施形態同様の効果を有することは言うまでもない。
また本実施形態では、上タンディッシュ5の移動は、図4の左側から右側へ行うとしたが上タンディッシュ5の移動距離Lを極力少なく抑えられればこれに限られず、移動を図4の右側から左側としても構わない。
また本実施形態では、真空チャンバー2内に配設されるモールド4の数量を3個としたが、これに限らず、2個又は4個を集合させて配置させたり、或いはそれ以上の数量を集合させて配置させたりしても構わない。またその配置も、上タンディッシュ5の移動距離Lが極力少なく抑えられるよう構成されればよく、どのような配置でも構わない。
また、本実施形態では上タンディッシュ5の駆動設備5cとして油圧シリンダーを用いたが、これに限らず、例えばエアシリンダーやリニアアクチュエーターを用いても構わない。
本発明の一実施形態に係る鋳造装置を示す概略平面図である。 本発明の一実施形態に係る鋳造装置を示す概略正面図である。 本発明の一実施形態に係る鋳造装置を示す概略側面図である。 上下タンディッシュの配置を示す概略平面図である。
符号の説明
1 鋳造装置
2 真空チャンバー
3 真空誘導溶解炉(溶解炉)
4 モールド
5 上タンディッシュ
5b 給湯口
6 下タンディッシュ
6b 注湯口
6c 仕切り板(仕切り部)
10(10a,10b,10c) 貯留部
D3 上タンディッシュの往復移動方向
M 溶湯
L 各貯留部を経由する給湯口の移動距離の合計(L1+L2)
S 貯留部の各注湯口を連絡する距離の合計(S1+S2)

Claims (3)

  1. 金属材料の溶湯を貯える溶解炉と、複数のモールドと、これら溶解炉及びモールドの間に介在して配置されるタンディッシュとを備える鋳造装置であって、
    前記タンディッシュは、前記モールド上に配置される下タンディッシュと、該下タンディッシュの上方に配置される上タンディッシュとから成り、
    前記下タンディッシュは、各モールドの上方に夫々配置される注湯口を備え、
    前記注湯口に連通する貯留部は、該注湯口間を仕切る仕切り部によって夫々仕切られており、
    前記上タンディッシュは、少なくとも一つの給湯口を有するとともに、前記下タンディッシュの各貯留部の上方を往復移動可能に支持され、
    各貯留部を経由する給湯口の移動距離が、これら貯留部の各注湯口を連絡する距離よりも小さく設定されていることを特徴とする鋳造装置。
  2. 請求項1記載の鋳造装置であって、
    前記モールドは、前記上タンディッシュの下方近傍に集合して配置されていることを特徴とする鋳造装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の鋳造装置であって、
    前記溶解炉は、真空誘導溶解炉であり、
    前記溶解炉と、前記モールドと、前記タンディッシュとが、密閉可能な真空チャンバー内に設けられていることを特徴とする鋳造装置。
JP2007202926A 2007-08-03 2007-08-03 鋳造装置 Pending JP2009034717A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007202926A JP2009034717A (ja) 2007-08-03 2007-08-03 鋳造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007202926A JP2009034717A (ja) 2007-08-03 2007-08-03 鋳造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009034717A true JP2009034717A (ja) 2009-02-19

Family

ID=40437130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007202926A Pending JP2009034717A (ja) 2007-08-03 2007-08-03 鋳造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009034717A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024105979A1 (ja) * 2022-11-15 2024-05-23 Jfeスチール株式会社 異常検知装置、溶滓の搬送装置及び、溶滓の搬送方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS501533A (ja) * 1973-05-10 1975-01-09
JPS57147249A (en) * 1981-03-05 1982-09-11 Toshiba Corp Manufacture of semiconductor integrated circuit
JPS62134143A (ja) * 1985-12-06 1987-06-17 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 真空誘導炉
JPH04135054A (ja) * 1990-09-26 1992-05-08 Mitsubishi Materials Corp 溶解炉の樋移動装置
JPH0623518A (ja) * 1991-01-07 1994-02-01 Mitsubishi Materials Corp 真空溶解設備における溶湯供給装置
JPH10197158A (ja) * 1997-01-11 1998-07-31 Sanyo Special Steel Co Ltd 鉛快削鋼溶製可能な真空誘導溶解炉装置およびその操業方法
JP2002030358A (ja) * 2000-07-07 2002-01-31 Mitsubishi Materials Corp 低酸素銅鋳塊の製造方法及び製造装置
JP2003286536A (ja) * 2002-03-28 2003-10-10 Nippon Denko Kk 低炭素フェロボロンの製造方法
JP2004154788A (ja) * 2002-11-01 2004-06-03 Ulvac Japan Ltd 真空溶解鋳造装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS501533A (ja) * 1973-05-10 1975-01-09
JPS57147249A (en) * 1981-03-05 1982-09-11 Toshiba Corp Manufacture of semiconductor integrated circuit
JPS62134143A (ja) * 1985-12-06 1987-06-17 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 真空誘導炉
JPH04135054A (ja) * 1990-09-26 1992-05-08 Mitsubishi Materials Corp 溶解炉の樋移動装置
JPH0623518A (ja) * 1991-01-07 1994-02-01 Mitsubishi Materials Corp 真空溶解設備における溶湯供給装置
JPH10197158A (ja) * 1997-01-11 1998-07-31 Sanyo Special Steel Co Ltd 鉛快削鋼溶製可能な真空誘導溶解炉装置およびその操業方法
JP2002030358A (ja) * 2000-07-07 2002-01-31 Mitsubishi Materials Corp 低酸素銅鋳塊の製造方法及び製造装置
JP2003286536A (ja) * 2002-03-28 2003-10-10 Nippon Denko Kk 低炭素フェロボロンの製造方法
JP2004154788A (ja) * 2002-11-01 2004-06-03 Ulvac Japan Ltd 真空溶解鋳造装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024105979A1 (ja) * 2022-11-15 2024-05-23 Jfeスチール株式会社 異常検知装置、溶滓の搬送装置及び、溶滓の搬送方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5044401B2 (ja) 合金鋳造装置
JP2006526506A (ja) ダイカスト機及びその装置による鋳造方法
TW201622847A (zh) 鑄造裝置及鑄造裝置之模具交換方法
CN102935499A (zh) 一种为给汤机配套的汤杯
CN101342580A (zh) 可连续生产洁净细等轴晶铸锭的真空铸模装置
CN110508769A (zh) 一种铜合金真空水冷连续铸造设备
DE102019004546A1 (de) System zur Herstellung von Stahlgussteilen
JP2009034717A (ja) 鋳造装置
CN200974859Y (zh) 一种连续铸渣机
EP1038614B1 (en) Automatic molten metal injector
CN211248319U (zh) 一种气洗水口
KR101542143B1 (ko) 동빌렛 주조장치
CN211191962U (zh) 一种大型有色金属薄壁结构件的铸造装置
CN206869103U (zh) 一种浇注底盘
JP2004291043A (ja) 半溶融金属の射出装置及び方法
US5620627A (en) Discharge assembly and stator and rotor members thereof with two part construction
JPS5874257A (ja) 連続鋳造における溶融金属の注入方法およびその装置
KR20140076154A (ko) 주형 및 이를 이용한 연속 주조 방법
JP4102132B2 (ja) 金型鋳造装置
CN211248317U (zh) 一种加强水口
CN203972762U (zh) 浇铸模具
CN210548063U (zh) 一种铸造成型用浇包
KR101175642B1 (ko) 몰드 슬래그 필름층 형성 시뮬레이터
CN112108639A (zh) 一种便于自动浇注的铸造冶炼炉改进结构
JP5130489B2 (ja) 溶融金属の連続鋳造装置及び溶融金属の連続鋳造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100330

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110913

A521 Written amendment

Effective date: 20111114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20111206

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02