JP2009031129A - 試験装置及び試験方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動的に検出される適切なセットリングタイムが反映されたテストプログラムを作成し、テストコストを低減できる試験装置を提供する。
【解決手段】DUT6に対して所定電圧(電流)を印加し、出力値を測定するテストユニット2と、前記測定の結果を用いて試験条件毎に最適セットリングタイムを決定してセットリングタイム情報ファイルを作成するツール1と、前記セットリングタイム情報ファイル、ソケットファイル及びテストプログラムを格納するメモリ5と、前記セットリングタイム情報ファイルに基づき最長セットリングタイム情報ファイルを作成し、前記ソケットファイル及び前記テストプログラムをコンパイルして中間モジュールを作成するコンパイル部3と、前記最長セットリングタイム情報ファイル及び前記中間モジュールをリンクして実行モジュールを作成してテストユニット2に組み込むリンク部4と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、試験装置及び試験方法に関するものである。
DCパラメトリックテストは被試験デバイス(Device Under Test:DUT)の端子に電流又は電圧を印加し、出力と期待値とを比較してDUTの良否判定を行うものである。このDCパラメトリックテストのソフトウェアはプログラム作成工程、デバック工程、相関データ採取工程を経て完成する。
プログラム作成工程ではソフトウェア開発者が各々のテストにおいてセットリングタイム(settling time:整定時間)を暫定的に決める。セットリングタイムとは、DUTに電圧あるいは電流を印加してから正常な測定値が得られるまでの待ち時間である。例えば外付けコンデンサを有する端子においては、コンデンサの充電時間以上の待ち時間をセットリングタイムとしなければ、入出力インピーダンスや出力電圧を安定的かつ正確に測定することができない。結果として、確実なDUTの良否判定ができないことになる。
セットリングタイムはデバイスが有するトランジスタ特性ばらつきやプロセスによって異なるものである。例えば、あるテストではセットリングタイムを、トランジスタのオン電圧が高いデバイスには長く、オン電圧が低いデバイスには短く設定するが、違うテストでは設定するセットリングタイムが全く逆になる場合もある。新規回路などノウハウのないテストを行う場合、適切なセットリングタイムを設定することは困難である。
しかし、すべての端子に予め冗長なセットリングタイムを設定した場合、テスト時間が長くなり、結果としてテストコストを上昇させる。従って、適切なセットリングタイムを設定する必要がある。
このような点を鑑みて、試験条件に対応させてセットリングタイムを記憶したセットリングタイムテーブルを設け、テストユニットに設定される試験条件毎にセットリングタイムテーブルを参照し、セットリングタイムテーブルから最適セットリングタイムを選択して試験を実行するIC試験装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかし、上記のIC試験装置のように、セットリングタイムを記憶したテーブルを参照し、セットリングタイムを選択しながらのテストは処理が複雑であり、テストコスト低減の妨げになる。
特開平10−19999号公報
本発明は自動的に検出される適切なセットリングタイムが反映されたテストプログラムを作成し、DCパラメトリックテストのソフトウェア開発期間を短縮でき、テストコストを低減できる試験装置及び試験方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様による試験装置は、被試験デバイスに対して所定電圧又は所定電流を印加し、前記被試験デバイスからの出力値を測定し、測定結果を出力するテストユニットと、前記テストユニットから出力される前記測定結果を用いて試験条件毎に最適セットリングタイムを決定してセットリングタイム情報ファイルを作成するツールと、前記セットリングタイム情報ファイル、ソケットファイル及びテストプログラムを格納するメモリと、前記メモリに格納された前記セットリングタイム情報ファイルを用いて各試験の最長セットリングタイムを抽出して最長セットリングタイム情報ファイルを作成し、前記ソケットファイル及び前記テストプログラムをコンパイルして中間モジュールを作成するコンパイル部と、前記コンパイル部から出力された前記最長セットリングタイム情報ファイル及び前記中間モジュールをリンクして実行モジュールを作成して前記テストユニットに組み込むリンク部と、を備えるものである。
また、本発明の一態様による試験装置は、被試験デバイスに対して所定電圧又は所定電流を印加し、前記被試験デバイスからの出力値を測定し、測定結果を出力するテストユニットと、前記テストユニットから出力される前記測定結果を用いて試験条件毎に最適セットリングタイムを決定してセットリングタイム情報ファイルを作成するツールと、前記セットリングタイム情報ファイル、ソケットファイル及びテストプログラムを格納するメモリと、前記メモリに格納された前記セットリングタイム情報ファイルを用いて各試験の最長セットリングタイムを抽出して最長セットリングタイム情報ファイルを作成し、前記テストユニットに組み込み、前記ソケットファイル及び前記テストプログラムをコンパイルして中間モジュールを作成するコンパイル部と、前記コンパイル部から出力された前記中間モジュールをリンクして実行モジュールを作成して前記テストユニットに組み込むリンク部と、を備えるものである。
また、本発明の一態様による試験装置は、被試験デバイスに対して所定電圧又は所定電流を印加し、前記被試験デバイスからの出力値を測定し、測定結果を出力するテストユニットと、ソケットファイル及びテストプログラムを格納するメモリと、前記テストユニットから出力される前記測定結果を用いて試験条件毎に最適セットリングタイムを決定してセットリングタイム情報ファイルを作成し、前記セットリングタイム情報ファイルを用いて各試験の最長セットリングタイムを抽出して前記テストプログラムに組み込んでセットリングタイム設定済テストプログラムを作成するツールと、前記ソケットファイル及び前記ツールから出力された前記セットリングタイム設定済テストプログラムをコンパイルして中間モジュールを作成するコンパイル部と、前記コンパイル部から出力された前記中間モジュールをリンクして実行モジュールを作成し、前記テストユニットに組み込むリンク部と、を備えるものである。
本発明の一態様による試験方法は、被試験デバイスに所定電圧又は所定電流を印加し、前記被試験デバイスからの出力値を測定し、測定結果から試験条件毎に最適セットリングタイムを決定し、決定した前記最適セットリングタイムから各試験の最長セットリングタイムを抽出し、抽出した前記最長セットリングタイムを反映させたテストプログラムを実行して前記被試験デバイスの直流試験を行うものである。
本発明によれば、自動的に検出される適切なセットリングタイムが反映されたテストプログラムを作成し、DCパラメトリックテストのソフトウェア開発期間が短縮でき、またテストコストを低減できる。
以下、本発明の実施の形態による試験装置を図面に基づいて説明する。
図1に本発明の実施形態に係る試験装置の概略構成を示す。試験装置はツール1、テストユニット2、コンパイル部3、リンク部4、メモリ5を備え、DUT/テストボード6に対する試験(DCパラメトリックテスト)を行う。
ツール1はユーザ7からセットリングタイム抽出情報が与えられる。セットリングタイム抽出情報にはセットリングタイムの最大値Tmax、最小値Tmin、ステップ幅Tstep、最適値判断条件が含まれる。
ツール1はこのセットリングタイム抽出情報に含まれるセットリングタイムの最大値、最小値、ステップ幅に基づいて制御信号CSを生成し、テストユニット2へ出力してテストユニット2を制御する。
テストユニット2は制御信号CSに基づいてDUT/テストボード6の端子に所定電圧又は所定電流を印加し、出力を測定する。所定電圧(電流)を印加して時間Tmin経過してから時間Tmax経過するまでの間、時間Tstep毎に出力の測定を行う。例えばTminが0[msec]、Tmaxが100[msec]、Tstepが1[msec]の場合、電圧(電流)印加から0[msec]〜100[msec]の間に1[msec]刻みで出力の測定を行う。測定終了後、テストユニット2により測定されたDUT/テストボード6の出力情報がツール1に出力される。
ツール1はテストユニット2より与えられる出力情報とユーザ7から与えられる最適値判断条件に基づいて、最適なセットリングタイム値を求める。テストユニット2より与えられる出力情報の一例を図2に示す。DUT/テストボード6の出力電圧は時間経過に伴って安定化する。ツール1は最適値判断条件に基づいて最適なセットリングタイム値Tsを求める。
最適値判断条件は、例えば「測定値の変動幅が設定範囲内で収まる」や「測定値がスペック幅の設定範囲内に収まる」等である。また、求めたセットリングタイム値Tsに所定値を上乗せするようにしてもよい。ユーザ7はこのような条件をプログラムで記述するか、又はツールのユーティリティメニュで指定する。これにより、テスト内容に応じて最適値判断条件を指定することができ、テスト内容毎に最適なセットリングタイム値の定義をユーザによって指定することができる。このようにユーザ7から指定された最適値判断条件に基づいて最適なセットリングタイム値Tsが求まるため、ユーザニーズに従った最適セットリングタイム値を指定することができる。
ツール1は、求めた最適なセットリングタイム値Ts、テスト番号、DUT/テストボード6の測定端子番号等を含むセットリングタイム情報ファイルを作成し、メモリ5に格納する。セットリングタイム情報ファイルの一例を図3に示す。図3では左からテスト番号、端子番号、セットリングタイム値の順で表記されている。
メモリ5にはテストプログラム、ソケットファイル及びセットリングタイム情報ファイルが格納される。テストプログラムはユーザ7により例えばC言語で作成されたプログラムである。ソケットファイルはDUT側のICの番号とテストボードの番号との関係を示す情報等を含む。
コンパイル部3はメモリ5からテストプログラム、ソケットファイル及びセットリングタイム情報ファイルを取り出す。コンパイル部3はテストプログラム及びソケットファイルをコンパイルし、中間モジュールを作成する。ここでコンパイルとは、C言語等で記述されているプログラムをチェックし、それをアセンブラ言語等に翻訳することをいう。
また、コンパイル部3はセットリングタイム情報ファイルから各テストにおける最長のセットリングタイム値を抽出し、これらの値を有するワーストセットリング情報ファイル(最長セットリングタイム情報ファイル)を作成する。
リンク部4はコンパイル部3により作成された中間モジュール及びワーストセットリング情報ファイルをリンクし、実行モジュールを作成し、テストユニット2に組み込む。ここでリンクとは、コンパイル部3で作成された中間モジュールを1つのモジュールに結合することをいう。
コンパイル及びリンクについて図4を用いてさらに説明する。ここでは一例としてテストプログラムはC言語で作成されたものとする。
ユーザ(プログラマ)により作成されたテストプログラムであるCプログラム群41はコンパイル部3において、プログラムチェックされ、C言語の規則に従ってプログラミングされているか、また変数の型は定義したものでプログラミングされているかなどがチェックされる。プログラムチェックの結果、問題があればエラーメッセージを表示してユーザ(プログラマ)にプログラムを修正させる。プログラムチェックがOKであれば、Cプログラム群41をコンピュータが理解でき、かつ実行可能な形式であるアセンブラ形式に翻訳し、複数のアセンブラプログラムを含む中間モジュール43を生成する。また、コンパイル部3はセットリングタイム情報ファイル42からワーストセットリング情報ファイル44を生成する。
リンク部4は中間モジュール43に含まれる複数のアセンブラプログラム及びワーストセットリング情報ファイル44を1つのモジュールに結合し、実行モジュール45を生成する。また、リンク部4は、C言語に標準的に準備されている関数等を標準ライブラリ46と結合する。
テストユニット2はワーストセットリング情報ファイルがリンクされた実行モジュールが組み込まれ、実行モジュール内のセットリングタイム値の情報に基づき各試験における最適なセットリングタイムを指定し、DUT/テストボード6を制御し、試験を行う。
このように最適なセットリングタイム値が自動的に検出されてテストプログラムに反映されるため、テストプログラム作成が容易になる。また、最適なセットリングタイム値により試験を行うため、試験時間を短くすることができる。また、最適なセットリングタイム値がテストプログラムに反映されるため、テストユニットはテーブルを参照したりせず単純にプログラム(実行モジュール)を実行するだけでよく、処理が簡易になり、テストコストを低減できる。
上述した実施の形態は一例であって限定的なものではないと考えられるべきである。例えば、上記実施形態ではワーストセットリング情報ファイルはリンク部4により中間モジュールとリンクされていたが、リンク部4を介さずに直接テストユニット2に組み込むようにしてもよい。
また、図5に示すように、ツール1がセットリングタイム情報ファイル51から各テストにおける最長のセットリングタイム値を抽出し、テストプログラム52に反映させてセットリングタイム設定済テストプログラム53を生成し、コンパイル部3がセットリングタイム設定済テストプログラム53とソケットファイル54をコンパイルして中間モジュール55を生成し、リンク部4が中間モジュール55をリンクさせて実行モジュール56を生成し、テストユニット2に組み込むようにしてもよい。
本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施形態に係る試験装置の概略構成図である。 出力情報の一例を示すグラフである。 セットリングタイム情報ファイルの一例を示す図である。 コンパイル処理及びリンク処理を示す図である。 変形例による処理フローを示す図である。
符号の説明
1 ツール
2 テストユニット
3 コンパイル部
4 リンク部
5 メモリ
6 DUT/テストボード
7 ユーザ

Claims (5)

  1. 被試験デバイスに対して所定電圧又は所定電流を印加し、前記被試験デバイスからの出力値を測定し、測定結果を出力するテストユニットと、
    前記テストユニットから出力される前記測定結果を用いて試験条件毎に最適セットリングタイムを決定してセットリングタイム情報ファイルを作成するツールと、
    前記セットリングタイム情報ファイル、ソケットファイル及びテストプログラムを格納するメモリと、
    前記メモリに格納された前記セットリングタイム情報ファイルを用いて各試験の最長セットリングタイムを抽出して最長セットリングタイム情報ファイルを作成し、前記ソケットファイル及び前記テストプログラムをコンパイルして中間モジュールを作成するコンパイル部と、
    前記コンパイル部から出力された前記最長セットリングタイム情報ファイル及び前記中間モジュールをリンクして実行モジュールを作成して前記テストユニットに組み込むリンク部と、
    を備える試験装置。
  2. 被試験デバイスに対して所定電圧又は所定電流を印加し、前記被試験デバイスからの出力値を測定し、測定結果を出力するテストユニットと、
    前記テストユニットから出力される前記測定結果を用いて試験条件毎に最適セットリングタイムを決定してセットリングタイム情報ファイルを作成するツールと、
    前記セットリングタイム情報ファイル、ソケットファイル及びテストプログラムを格納するメモリと、
    前記メモリに格納された前記セットリングタイム情報ファイルを用いて各試験の最長セットリングタイムを抽出して最長セットリングタイム情報ファイルを作成し、前記テストユニットに組み込み、前記ソケットファイル及び前記テストプログラムをコンパイルして中間モジュールを作成するコンパイル部と、
    前記コンパイル部から出力された前記中間モジュールをリンクして実行モジュールを作成して前記テストユニットに組み込むリンク部と、
    を備えることを特徴とする試験装置。
  3. 被試験デバイスに対して所定電圧又は所定電流を印加し、前記被試験デバイスからの出力値を測定し、測定結果を出力するテストユニットと、
    ソケットファイル及びテストプログラムを格納するメモリと、
    前記テストユニットから出力される前記測定結果を用いて試験条件毎に最適セットリングタイムを決定してセットリングタイム情報ファイルを作成し、前記セットリングタイム情報ファイルを用いて各試験の最長セットリングタイムを抽出して前記テストプログラムに組み込んでセットリングタイム設定済テストプログラムを作成するツールと、
    前記ソケットファイル及び前記ツールから出力された前記セットリングタイム設定済テストプログラムをコンパイルして中間モジュールを作成するコンパイル部と、
    前記コンパイル部から出力された前記中間モジュールをリンクして実行モジュールを作成し、前記テストユニットに組み込むリンク部と、
    を備えることを特徴とする試験装置。
  4. 前記ツールは最適値判断条件が与えられ、前記最適値判断条件に基づき前記測定結果を用いて試験条件毎に前記最適セットリングタイムを決定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の試験装置。
  5. 被試験デバイスに所定電圧又は所定電流を印加し、前記被試験デバイスからの出力値を測定し、測定結果から試験条件毎に最適セットリングタイムを決定し、決定した前記最適セットリングタイムから各試験の最長セットリングタイムを抽出し、抽出した前記最長セットリングタイムを反映させたテストプログラムを実行して前記被試験デバイスの直流試験を行うことを特徴とする試験方法。
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