JP2009029121A - 紙成分含有箸製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラスチック材料から作られた箸が有する前記問題点を解決することができ、繰り返しの使用が可能な紙成分含有箸の製造方法を提供する。
【解決手段】紙成分含有箸製造方法は、30重量%以上50重量%未満のポリプロピレン14と、30〜100μmの粒径を有する40重量%以上60重量%以下の紙粉末15と、5〜50μmの粒径を有する5重量%以上10重量%以下のゼオライト粉末16と、1〜10μmの粒径を有する5重量%以上10重量%以下の銀粉末17とを加熱、混練した溶融混合物を複数のペレット状成形材料13に成形するペレット成形工程と、ペレット状成形材料13を加熱、混練して溶融混合物に戻し、箸成形金型に溶融混合物を注入して箸成形金型内で箸の形状に成形する箸成型工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、紙成分を含有する箸の製造方法に関する。
曲げ弾性率が1GPa以上、荷重たわみ温度が190℃以上のポリスチレン樹脂から作られたプラスチック製の箸がある(特許文献1参照)。箸は、ポリスチレン樹脂を射出成形することによって作られている。この箸は、前端からの距離1〜10mmの範囲における最小径が1.0〜3.8mmの範囲にある。この箸は、塗装膜がなく、耐熱温度も高いから、食器洗浄機を利用して高温での洗浄が可能であり、繰り返しの使用が可能である。
特開2006−158811号公報
前記特許文献1に開示の箸は、それがポリスチレン樹脂で作られているから、それを使用するときに使用者に冷感を与えるのみならず、表面が滑り易く、箸の使用中に手から滑り落ちてしまう場合がある。また、箸を電子レンジで加熱すると、不規則に変形する場合があり、繰り返しの使用ができず、さらに、プラスチック添加剤等の不純物が表面に滲出する場合がある。この箸は、その焼却処理時に煤煙が発生し、大気汚染の原因になる場合があるばかりか、その焼却処理時に多量のCOを排出するから、地球温暖化の原因になる。さらに、燃焼カロリーが高く、高い焼却温度でなければ箸を完全燃焼させることができない。
本発明の目的は、プラスチック材料から作られた箸が有する前記問題点を解決することができ、繰り返しの使用が可能な紙成分含有箸の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明にかかる紙成分含有箸製造方法は、30重量%以上50重量%未満のポリプロピレンと、蛍光物質、重金属、インク成分を非含有であって、30〜200μmの平均粒径を有する40重量%以上60重量%以下の紙粉末とを加熱、混練した溶融混合物を複数のペレット状成形材料に成形するペレット成形工程と、ペレット状成形材料を加熱、混練して溶融混合物に戻し、箸成形金型に溶融混合物を注入して該箸成形金型内で箸の形状に成形する箸成型工程とを有する。
本発明の紙成分含有箸製造方法の一例として、ペレット成形工程では、5〜50μmの平均粒径を有する5重量%以上10重量%以下のゼオライト粉末が加えられ、ゼオライト粉末が略均一に分散するペレット状成形材料を作る。
本発明の紙成分含有箸製造方法の他の一例として、ペレット成形工程では、1〜10μmの平均粒径を有する5重量%以上10重量%以下の銀粉末が加えられ、銀粉末が略均一に分散するペレット成形材料を作る。
本発明の紙成分含有箸製造方法の一例として、箸成型工程では、ペレット状成形材料を所定のアルコール濃度を有するアルコール水溶液に浸けた後、ペレット状成形材料を加熱、混練して溶融混合物に戻す。
本発明の紙成分含有箸製造方法の一例として、ポリプロピレンには、曲げ弾性率が1500MPa以上2000MPa以下、メルトフローレート(MFR)が(230℃、2,16kg、1φオリフィス)で50g/10分以上100g/10分以下のグレードが使用されている。
本発明の紙成分含有箸製造方法の一例として、ゼオライト粉末には、細孔径が5〜19Aの範囲、比表面積が100〜150m/grの範囲、吸湿能力が20〜50%の範囲、吸油能力が1.3〜1.5倍の範囲にある人工ゼオライトが使用されている。
本発明の紙成分含有箸製造方法の一例として、紙成分含有箸製造方法には、箸の全長を100%としたときの箸の前端から後端に向かう少なくとも20〜35%の範囲の表面全域に10〜50μmの厚みを有するポリプロピレンのみの層を形成する層形成工程が含まれる。
本発明にかかる紙成分含有箸製造方法によれば、それによって作られた箸が30〜200μmの平均粒径を有する40重量%以上60重量%以下の紙粉末を含むから、プラスチック材料のみから箸を作る場合と比較し、使用者に冷感を与えることがない箸を作ることができ、紙成分が抵抗要素となって手に持ったときに滑り難く、使用中に手から滑り落ちる度合いが少ない箸を作ることができる。この箸製造方法は、紙粉末を含むことで耐熱性に優れた箸を作ることができ、自動食器洗浄機で洗浄したとしても、先細りの前端部にひび割れが生じることがなく、繰り返しの使用が可能であり、使い捨てのように資源の無駄が生じることがない箸を作ることができる。また、電子レンジで加熱したとしても、不規則に変形することはなく、プラスチック添加剤等の不純物が表面に滲出することもない箸を作ることができる。この箸製造方法は、焼却処理時に煤煙の発生がなく、大気を汚染することがないのみならず、焼却処理時におけるCOの排出量が少ない箸を作ることができる。さらに、燃焼カロリーが低く、低い焼却温度で完全燃焼する箸を作ることができる。
ペレット成形工程において5〜50μmの平均粒径を有する5重量%以上10重量%以下のゼオライト粉末が加えられる紙成分含有箸製造方法は、紙粉末から発生する臭いをゼオライト粉末に吸着させることができ、臭いによる不快感を使用者に与えることがない箸を作ることができる。この箸製造方法は、紙粉末が湿気を含んだとしても、紙粉末の湿気をゼオライト粉末が吸湿するから、紙粉末の乾燥状態が維持され、紙粉末が湿気を含むことによる脆弱化がなく、一定の強度を保持した箸を作ることができる。
ペレット成形工程において1〜10μmの平均粒径を有する5重量%以上10重量%以下の銀粉末が加えられる紙成分含有箸製造方法は、銀粉末の優れた殺菌作用により、付着したバクテリアや雑菌、カビ菌が死滅除去され、バクテリアや雑菌の繁殖がなく、カビの発生がない箸を作ることができる。
箸成型工程においてペレット状成形材料を所定のアルコール濃度を有するアルコール水溶液に浸けた後、ペレット状成形材料を加熱、混練して溶融混合物に戻す紙成分含有箸製造方法は、アルコール水溶液によってペレット状成形材料に付着したバクテリアや雑菌、カビ菌を死滅除去することができるから、バクテリアや雑菌の繁殖がなく、カビの発生がない箸を作ることができる。
ポリプロピレンとして、曲げ弾性率が1800MPa以上2000MPa以下、メルトフローレート(MFR)が(230℃、2,16kg、1φオリフィス)で50g/10分以上100g/10分以下のグレードを使用している紙粉末含有箸製造方法は、前記曲げ弾性率のポリプロピレンに紙粉末を混合することで、曲げ弾性率が高く、容易に撓むことがない箸を作ることができる。この箸製造方法は、ポリプロピレンのメルトフローレートが前記範囲にあるから、ポリプロピレンに紙粉末を混合した溶融混合物の流動性が低下することはなく、溶融混合物が箸成形金型内でショートモールドを起こすことはなく、箸成形金型を利用して箸を確実に作ることができる。
ゼオライト粉末として、細孔径が5〜19Aの範囲、比表面積が100〜150m/grの範囲、吸湿能力が20〜50%の範囲、吸油能力が1.3〜1.5倍の範囲にある人工ゼオライトが使用されている紙成分含有箸製造方法は、紙粉末から発生する臭いをゼオライト粉末に確実に吸着させることができ、臭いによる不快感を使用者に与えることがない箸を作ることができる。この箸製造方法は、紙粉末が湿気を含んだとしても、紙粉末の湿気をゼオライト粉末が確実に吸湿するから、紙粉末の乾燥状態が維持され、紙粉末が湿気を含むことによる脆弱化がなく、一定の強度を保持した箸を作ることができる。
箸の全長を100%としたときの箸の前端から後端に向かう少なくとも20〜35%の範囲の表面全域に10〜50μmの厚みを有するポリプロピレンのみの層を形成する層形成工程が含まれる紙成分含有箸製造方法は、箸の前端から後端に向かう20〜35%の部分において紙粉末が箸の表面に露出することはなく、その部分に水分や油分が滲入し難く、その部分に水分や油分が滲入することによる箸の脆弱化がない箸を作ることができる。また、箸の前端から後端に向かう20〜35%の部分において食物に紙粉末が付着することはなく、紙粉末が体内に取り込まれることはない箸を作ることができる。
添付の図面を参照し、本発明にかかる紙成分含有箸製造方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。図1は、一例として示すペレット成型工程の模式図であり、図2は、一例として示す箸成型工程の模式図である。紙成分含有箸製造方法の一例を射出成形法を例として説明すると、以下のとおりである。箸製造方法は、ペレット状成型材料13を作るペレット成形工程と、ペレット状成形材料13を箸28A(図3参照)に成形する箸成形工程とから形成されている。
ペレット成形工程では、押出機10とダイ11(金型)とカッター12とを使用してペレット状成形材料13を製造する。ペレット成形工程では、ポリプロピレン14、紙粉末15、ゼオライト粉末16、銀粉末17を用意する。ポリプロピレン14には、ブロック重合ポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ホモ重合ポリプロピレン、メタロセン触媒ポリプロピレン、変成ポリプロピレンのうちのいずれか1つ、または、それらを所定の割合で混合したポリプロピレンを使用する。ポリプロピレン14には、線状ポリプロピレンとイソプレンとラジカル重合開始剤とを反応させた改質ポリプロピレンを使用することもできる。線状ポリプロピレンには、ポリプロピレンの単独重合体や共集合体、ブロック共重合体、ランダム共重合体のうちの少なくとも1つを使用することができる。ラジカル重合開始剤には、過酸化物やアゾ化合物を使用することができる。
紙粉末15は、ボールミルや攪拌ミル、ローラミル等の微粉砕機を使用して紙(バージン紙)を微粉砕して作ることができる。紙粉末15は、紙を製造するときに発生する破紙や損紙を微粉砕して作ることもでき、パルプを微粉砕して作ることもできる。また、使用済みの紙カップや食品紙トレー、ミルクカートン等の食品用紙食器を微粉砕して作ることもできる。紙粉末15は、それが湿気を含むことがないように、ビニール袋に入れられ、かつ、除湿機能を備えた保管場所に保管されることで、その水分吸湿量が3%以上15%以下、好ましくは3%以上10%以下に管理されている。
紙には、バージン紙の他に、古紙を使用することもできる。古紙には、新聞古紙や雑誌古紙、印刷古紙、包装古紙、段ボール古紙、OA古紙等を使用することができる。パルプには、機械的パルプ、化学的機械パルプ、半化学的パルプ、化学的パルプのうちのいずれか1つ、または、それらを所定の割合で混合したパルプを使用することができる。パルプには、木材パルプを使用することが好ましいが、木材パルプにぼろパルプや茎かんパルプ、靭皮パルプのうちの少なくとも1つを混合したパルプを使用することもできる。紙やパルプ、食品用紙食器には、蛍光物質や重金属、インクを含まないものが使用されている。紙やパルプが塩素や蛍光漂白剤を含む場合は、脱塩素処理や脱蛍光漂白剤処理を施して塩素と蛍光漂白剤とを排除する。ゆえに、それらから作られた紙粉末15にも蛍光物質や重金属、インクは含まれていない。
紙粉末15には、紙やパルプに換え、または、紙やパルプとともに他の繊維成分を使用することができる。繊維成分には、セルロースから形成された麻や綿、竹、ケナフ等の植物繊維、レーヨンのうちのいずれか1つ、または、それらを所定の割合で混合した繊維を使用することができる。繊維成分を添加することにより、後記する箸28Aの強度を向上させることができ、箸28Aの不用意な破損を防ぐことができる。
ゼオライト粉末16には、人工ゼオライトを使用する。人工ゼオライトは、無水物である石炭灰をアルカリ水熱処理することから作られる。人工ゼオライトを使ったゼオライト粉末16は、細孔径が5〜19Aの範囲、比表面積が100〜150m/grの範囲にあり、吸湿能力が20〜50%の範囲、吸油能力が1.3〜1.5倍の範囲にある。人工ゼオライトから形成されたゼオライト粉末16は、細孔径や比表面積が前記範囲にあるから、優れた脱臭機能を有し、さらに、吸湿能力や吸油能力が前記範囲にあるから、優れた吸湿機能および吸油機能を有する。
ゼオライト粉末16には、人工ゼオライトの他に、天然ゼオライトを使用することもできる。天然ゼオライトには、湯河原沸石、菱沸石、方沸石、束沸石、斜プチロル沸石、輝沸石、ソーダ沸石、モルデン沸石、濁沸石、灰十字沸石、重度十字沸石、トムソン沸石、中沸石、スコレス沸石、剥沸石、レビ沸石、コウルス沸石、ポルックス石のうちのいずれか1つ、または、それらを所定の割合で混合した沸石を使用することができる。天然ゼオライトから形成されるゼオライト粉末16は、微粉砕機を使用して天然ゼオライトを微粉砕して作ることができる。銀粉末17は、微粉砕機を使用して銀を微粉砕することで作られている。
ペレット成形工程では、ポリプロピレン14、紙粉末15、ゼオライト粉末16、銀粉末17を用意する。ペレット成形工程において押出機10のホッパ18には、ポリプロピレン14、紙粉末15、ゼオライト粉末16、銀粉末17が投入される。押出機10の内部では、ヒーターによってポリプロピレン14と紙粉末15とゼオライト粉末16と銀粉末17とが加熱されるとともに、スクリュによってそれらが混練される。ポリプロピレン14は、溶融温度以上に加熱され、高温の溶融ポリプロピレンになる。紙粉末15やゼオライト粉末16、銀粉末17は、ポリプロピレン14とともに押出機10のスクリュによって混練されることで、溶融ポリプロピレンの中にほぼ均一に分散混入する。ポリプロピレン15や紙粉末15、ゼオライト粉末16、銀粉末17は、押出機10の内部で溶融混合物になる。
溶融混合物は、スクリュの回転によって押出機10の後端部19から先端部20に向かって次第に移動する。押出機10の先端部20には、溶融混合物をヌードル状に成形するダイ11(金型)と、ヌードル状に成形された溶融混合物を所定の長さにカットするカッター12とが取り付けられている。押出機10の先端部20から押し出された溶融混合物は、ダイ11を通って複数のヌードル状に成形され、ヌードル状に成形された混合物がダイ11から排出された直後、カッター12によって所定長さにカットされ、ペレット状成形材料13に成形される。ペレット状成形材料13は、冷却固化し、その形態を維持する。
ペレット状成形材料13では、ポリプロピレン14の中に紙粉末15やゼオライト粉末16、銀粉末17が略均一に分散している。なお、紙粉末15は、その水分吸湿量が3%以上15%以下の範囲、好ましくは3%以上10%以下の範囲にある。水分吸湿量が15%を超過すると、紙粉末15が必要以上の水分を含有し、ポリプロピレン20と混合したときに、ポリプロピレン20の温度を低下させるから、ポリプロピレン20に紙粉末15を均一に分散混入させることができない。また、ペレット状成形材料13は、それに含まれる紙粉末15が湿気を含むことがないように、複数のそれらがビニール袋に入れられ、かつ、除湿機能を備えた保管場所に保管されることで、成形材料13における水分吸湿量が5%以下、好ましくは3%以下に管理されている。
箸成形工程では、射出成形機21と箸成形金型22とを使用して紙粉末含有箸28Aを製造する。箸成形工程では、ペレット成形工程で作られたペレット状成形材料13が保管場所から取り出され、成形材料13が射出成形機21のホッパ23に投入される。射出成形機21の内部では、スクリュによってペレット状成形材料13が混練されつつ、ヒーターによって成形材料13が加熱され、成形材料13のうちのポリプロピレン14が溶融温度以上に加熱されて溶融し、溶融混合物になる。溶融混合物は、スクリュの回転によって射出成形機21の後端部24から先端部25に向かって次第に移動する。射出成形機21の先端部25には、箸成形金型22が取り付けられている。
箸成形金型22は、互いに重なり合う第1金型26と第2金型27とから形成されている。第1および第2金型26,27には、図示はしていないが、溶融混合物が通る連絡路と、箸28Aの形に作られた箸成形溝とが形成されている。箸成形溝は、前溝部(後記する箸28Aの前端部29を形成)および後溝部(箸28Aの後端部31を形成)と、前後溝部の間に位置する中間溝部(箸28Aの中間部30を形成)とを有する。中間溝部の略中央部分から後溝部までは、その幅寸法が同一であり、四角柱状を呈して直状に延びている。後溝部には、箸28Aの後端部31に凹部32を作る凸部が形成され、さらに、凹部32に刻印される宣伝表示33(図6参照)のデボスパターンが形成されている。前溝部は、円柱状または四角柱状を呈し、中間溝部の略中央部分から前端部の前端に向かってその幅寸法が次第に狭くなる先細りに形成されている。溶融混合物は、射出成形機21から箸成形金型22に射出される。
箸成形金型22に溶融混合物を注入するときは、図2に示すように、第1および第2金型26,27の対向面が互いに当接するようにそれら金型26,27どうしを重ね合わせる。第1および第2金型26,27どうしの重ね合わせや離間は、油圧または空気圧またはモータ駆動によって行われる。射出成形機21から射出された溶融混合物は、射出成形機21のゲートから箸成形金型22の流入口を通って金型22内部に流入し、連絡路を通って箸成形溝に流入する。箸成形溝では、溶融混合物が溝の後溝部から中間溝部を通り、前溝部に向かって次第に流動する。箸成形金型22では、箸成形溝に流入した溶融混合物が溝において冷却固化することで、図3に示す箸28Aが作られる。
なお、箸成形金型22には、複数の箸の型(箸成形溝)が形成されており、一度に複数本の箸28Aを作ることができる。成形された箸28Aを箸成形金型22から取り出すには、第1金型26と第2金型27とを離間させ、成形された箸28Aを箸成形溝から取り出す。射出成形では、溶融混合物が高温のまま外気に触れることなく箸成形金型22に射出されるから、ペレット状成形材料13に雑菌やウイルスが混入していたとしても、それらを確実に死滅させることができ、衛生的な箸28Aを作ることができる。また、ペレット状成形材料13にカビ菌が混入したとしても、カビ菌を確実に死滅させることができ、箸28Aにおけるカビの発生を防ぐことができる。
ペレット成形工程と箸成形工程とにおける成形条件は、押出機10や射出成形機21における成形温度が160℃以上195℃以下、かつ、箸成形金型22の温度が50℃以上95℃以下である。成形温度が195℃を超過し、箸成形金型22の温度が95℃を超過すると、紙粉末15が炭化して箸28Aの強度が低下するとともに、紙粉末15が黄ばんで箸28Aが変色する場合がある。この製造方法では、押出機10や射出成形機21における成形温度と箸成形金型22の温度とが前記範囲にあるから、ペレット成形工程と箸成型工程とにおいて紙粉末15の炭化を防ぐことができ、紙粉末15が炭化することによる強度低下がない箸28Aを作ることができる。さらに、紙粉末15の黄ばみを防ぐことができ、紙粉末15が黄ばむことによる変色のおそれがない箸28Aを作ることができる。
ペレット状成形材料13は、その水分吸湿量が5%以下、好ましくは3%以下である。ペレット状成形材料13の水分吸湿量が5%を超過すると、成形材料13が射出成形機21内において溶融混合物になり難く、成形材料13を溶融混合物にするために成形温度を195℃より高くしなければならない場合がある。しかし、成形温度を195℃より高くすると、紙粉末15が炭化したり、紙粉末15が黄ばんでしまう。この製造方法では、ペレット状成形材料13の水分吸湿量が5%以下であるから、前記成形温度でペレット状成形材料13が確実に溶融し、紙粉末15の炭化や紙粉末15の黄ばみを防ぐことができ、強度低下がなく、変色のおそれがない箸28Aを作ることができる。
ペレット状成形材料13の全重量に対するポリプロピレン14の割合(重量比)は、30重量%以上50重量%未満の範囲にある。ペレット状成形材料13に対するポリプロピレン14の割合が30重量%未満では、加熱しても流動性を示さない紙粉末15、ゼオライト粉末16、銀粉末17をポリプロピレン14中に均一に分散混入させることができず、成形された箸28Aに紙粉末15、ゼオライト粉末16、銀粉末17の塊部分が形成されてしまう場合がある。紙粉末15やゼオライト粉末16、銀粉末17の塊部分が形成された部位では箸28Aの強度が著しく低下し、箸28Aが部位において容易に破損してしまう場合がある。また、溶融混合物の流動性が著しく低下し、射出成形法によって箸28Aを製造するときに、溶融混合物が射出成形機21のゲートから箸成形金型22に円滑に流入しなかったり、溶融混合物が箸成形金型22の内部でショートモールドを起こし易く、箸成形金型22を利用して箸28Aを作ることができない場合がある。
ペレット状成形材料13に対するポリプロピレン14の割合が50重量%を超過すると、耐熱温度の高い箸28Aを作ることができず、繰り返しの使用が可能な箸28Aを作ることができない。ポリプロピレン14の割合が50重量%を超過した条件で作られた箸28Aは、耐熱温度が低く、箸28Aを自動食器洗浄機で洗浄したときに箸28Aの前端部にひび割れが生じてしまう場合があり、電子レンジで加熱したときに箸28Aに不規則な変形が生じてしまう場合がある。この箸製造方法は、ペレット状成形材料13の全重量に対するポリプロピレン14の割合が前記範囲にあるから、強度が高く、耐熱性に優れた箸28Aを作ることができ、繰り返しの使用が可能な箸28Aを作ることができる。また、焼却処理時に煤煙の発生がなく、大気を汚染することがないのみならず、焼却処理時におけるCOの排出量が少ない箸28Aを作ることができる。さらに、燃焼カロリーが低く、低い焼却温度で完全燃焼する箸28Aを作ることができる。
ポリプロピレン14には、曲げ弾性率が1500MPa以上2000MPa以下、メルトフローレート(MFR)が(230℃、2,16kg、1φオリフィス)で50g/10分以上100g/10分以下のグレードが使用されている。ポリプロピレン14の曲げ弾性率が1500MPa未満では、高い曲げ弾性率を有する箸28Aを作ることができない。ポリプロピレン14の曲げ弾性率が1500MPa以下の条件で作られた箸28Aは、その使用時に不用意に撓み、物を挟み取る力を指から箸28Aに十分に伝えることができない。この箸製造方法は、前記条件を有するポリプロピレン14を使用することで、優れた曲げ弾性率を有する箸28Aを作ることができ、剛性が高く、不用意に撓むことがない箸28Aを作ることができる。
ポリプロピレン14のメルトフローレート(MFR)が50g/10分未満では、射出成形機21から射出される溶融混合物の流動性が著しく低下し、射出成形法によって箸28Aを製造するときに、溶融混合物が射出成形機21のゲートから箸成形金型22に円滑に流入しなかったり、溶融混合物が箸成形金型22の内部でショートモールドを起こし易く、箸成形金型22を利用して箸28Aを作ることができない場合がある。この箸製造方法は、ポリプロピレン14のメルトフローレートが前記範囲にあるから、ポリプロピレン14に紙粉末15やゼオライト粉末16、銀粉末17を混合した溶融混合物の流動性が低下することはなく、溶融混合物が箸成形金型22内でショートモールドを起こすことはなく、箸成形金型22を利用して箸28Aを確実に作ることができる。
ペレット状成形材料13の全重量に対する紙粉末15の割合(重量比)は、40重量%以上60重量%以下の範囲にある。ペレット状成形材料13に対する紙粉末15の割合が40重量%未満では、耐熱温度が高い箸28Aを作ることができず、繰り返しの使用が可能な箸28Aを作ることができない。紙粉末15の割合が40重量%未満の条件で作られた箸28Aは、耐熱温度が低く、箸28Aを自動食器洗浄機で洗浄したときに箸28Aの前端部にひび割れが生じてしまう場合があり、電子レンジで加熱したときに箸28Aに不規則な変形が生じてしまう場合がある。
ペレット状成形材料13に対する紙粉末15の割合が60重量%を超過すると、過熱しても流動性を示さない紙粉末15が溶融混合物の流動性を著しく低下させるから、射出成形法によって箸28Aを製造するときに、溶融混合物が射出成形機21のゲートから箸成形金型22に円滑に流入しなかったり、溶融混合物が箸成形金型22の内部でショートモールドを起こし易く、箸成形金型22を利用して箸28Aを作ることができない場合がある。また、ペレット状成形材料13に対する紙粉末15の量が必要以上に増加するから、紙粉末15が溶融混合物の中で分散不良を起こし、紙粉末15をポリプロピレン14中に均一に分散混入させることができず、成形された箸28Aに紙粉末15の塊部分が形成される場合があり、紙粉末15の塊部分が存在する部位における箸28Aの強度が著しく低下し、箸28Aが部位において容易に折損してしまう場合がある。
この箸製造方法は、ペレット状成形材料13の全重量に対する紙粉末15の割合が前記範囲にあるから、強度が高く、耐熱性に優れた箸28Aを作ることができ、繰り返しの使用が可能な箸28Aを作ることができる。また、焼却処理時に煤煙の発生がなく、大気を汚染することがないのみならず、焼却処理時におけるCOの排出量が少ない箸28Aを作ることができる。さらに、燃焼カロリーが低く、低い焼却温度で完全燃焼する箸28Aを作ることができる。
紙粉末15は、その平均粒径が30μm以上200μm以下の範囲、好ましくは、50μm以上150μm以下の範囲にある。紙粉末15の平均粒径が30μm未満では、紙やパルプを30μm未満の平均粒径に加工するために複数の粉砕工程を必要とするから、紙粉末15の生産コストが上昇し、その結果、箸28Aの生産コストも上昇してしまい、箸28Aを廉価に製造することができない。紙粉末15の平均粒径が200μmを超過すると、紙粉末15が溶融混合物の流動性を著しく低下させるから、射出成形法によって箸28Aを製造するときに、溶融混合物が射出成形機21のゲートから箸成形金型22に円滑に流入しなかったり、溶融混合物が箸成形金型22の内部でショートモールドを起こし易く、箸成形金型22を利用して箸28Aを作ることができない場合がある。また、紙粉末15が溶融混合物の中で分散不良を起こし、紙粉末15をポリプロピレン14中に均一に分散混入させることができず、成形された箸28Aに紙粉末15の塊部分が形成される場合があり、紙粉末15の塊部分が存在する部位における箸28Aの強度が著しく低下し、箸28Aが部位において容易に折損してしまう場合がある。紙粉末15の平均粒径は、ふるい分け法によって測定した値である。
ペレット状成形材料13の全重量に対するゼオライト粉末16の割合(重量比)は、5重量%以上10重量%以下の範囲にある。ペレット状成形材料13に対するゼオライト粉末16の割合が5重量%未満では、ゼオライト粉末16の脱臭機能を十分に利用することができず、紙粉末15から発生する臭いをゼオライト粉末16に吸着させることができない。また、ゼオライト粉末16の吸湿機能を十分に利用することができず、紙粉末15の湿気をゼオライト粉末16に吸湿させることができない。ペレット状成形材料13に対するゼオライト粉末16の割合が10重量%を超過すると、過熱しても流動性を示さないゼオライト粉末16が溶融混合物の流動性を著しく低下させるから、射出成形法によって箸28Aを製造するときに、溶融混合物が射出成形機21のゲートから箸成形金型22に円滑に流入しなかったり、溶融混合物が箸成形金型22の内部でショートモールドを起こし易く、箸成形金型22を利用して箸28Aを作ることができない場合がある。この箸製造方法は、ペレット状成形材料13の全重量に対するゼオライト粉末16の割合が前記範囲にあるから、ゼオライト粉末16の脱臭機能や吸湿機能を十分に利用することができるとともに、箸成形金型22を利用して箸28Aを確実に作ることができる。
ゼオライト粉末16は、その平均粒径が5μm以上50μm以下の範囲にある。ゼオライト粉末16の平均粒径が5μm未満では、ゼオライトを5μm未満の平均粒径に加工するために複数の粉砕工程を必要とするから、ゼオライト粉末16の生産コストが上昇し、その結果、箸28Aの生産コストも上昇してしまい、箸28Aを廉価に製造することができない。ゼオライト粉末16の平均粒径が50μmを超過すると、過熱しても流動性を示さないゼオライト粉末16が溶融混合物の流動性を著しく低下させるから、射出成形法によって箸28Aを製造するときに、溶融混合物が射出成形機21のゲートから箸成形金型22に円滑に流入しなかったり、溶融混合物が箸成形金型22の内部でショートモールドを起こし易く、箸成形金型22を利用して箸28Aを作ることができない場合がある。また、ゼオライト粉末16が溶融混合物の中で分散不良を起こし、ゼオライト粉末16をポリプロピレン14中に均一に分散混入させることができず、成形された箸28Aにゼオライト粉末16の塊部分が形成される場合があり、ゼオライト粉末16の塊部分が存在する部位における箸28Aの強度が著しく低下し、箸28Aが部位において容易に折損してしまう場合がある。ゼオライト粉末16の平均粒径は、ふるい分け法によって測定した値である。
ペレット状成形材料13の全重量に対する銀粉末17の割合(重量比)は、5重量%以上10重量%以下の範囲にある。ペレット状成形材料13に対する銀粉末17の割合が5重量%未満では、銀粉末17の殺菌作用を十分に利用することができず、バクテリアや雑菌を除去可能な箸28Aを作ることができないのみならず、カビの発生や繁殖を防ぐことが可能な箸28Aを作ることができない。ペレット状成形材料13に対する銀粉末17の割合が10重量%を超過すると、過熱しても流動性を示さない銀粉末17が溶融混合物の流動性を著しく低下させるから、射出成形法によって箸28Aを製造するときに、溶融混合物が射出成形機21のゲートから箸成形金型22に円滑に流入しなかったり、溶融混合物が箸成形金型22の内部でショートモールドを起こし易く、箸成形金型22を利用して箸28Aを作ることができない場合がある。また、銀粉末17が溶融混合物の中で分散不良を起こし、銀粉末17をポリプロピレン14中に均一に分散混入させることができず、成形された箸28Aに銀粉末17の塊部分が形成される場合があり、銀粉末17の塊部分が存在する部位における箸28Aの強度が著しく低下し、箸28Aが部位において容易に折損してしまう場合がある。この箸製造方法は、ペレット状成形材料13の全重量に対する銀粉末17の割合が前記範囲にあるから、銀粉末17の殺菌作用を十分に利用することができ、常に衛生的に使用することができる箸28Aを作ることができる。
銀粉末17は、その平均粒径が1μm以上10μm以下の範囲にある。銀粉末17の平均粒径が10μmを超過すると、銀粉末17が溶融ポリプロピレンの中で分散不良を起こし、溶融混合物の内部に銀粉末17の塊部分が形成される場合があり、銀粉末17の塊部分が存在する部位における箸28Aの強度が著しく低下し、箸28Aが部位において容易に折損してしまう場合がある。銀粉末17の平均粒径は、ふるい分け法によって測定した値である。
図3は、図1,2に示す箸製造方法によって作られた紙粉末含有箸28Aの斜視図であり、図4は、図3の4−4線矢視断面図である。図5は、図3の5−5線矢視断面図であり、図6は、後端部31に形成された凹部32を上から見た図である。図3では、長さ方向を矢印L1で示し、横方向を矢印L2で示す。なお、図3では箸28Aを1本のみ図示しているが、図示の箸28Aと同形同大の他の1本の箸と対で販売される。
紙粉末含有箸28Aでは、ポリプロピレン14に紙粉末15やゼオライト粉末16、銀粉末17が略均一に分散している。箸28Aは、長さ方向の寸法を三等分したときに、物を挟み取る前端部29と、使用者が指をかける後端部31と、前後端部29,31の間に位置する中間部30とに区分される。箸28Aの後端部31には、箸28Aの周面から周方向内方へ凹む、扁平な凹部32が形成されている。凹部32には、店名や料理名、ロゴマーク等の宣伝表示33が刻印されている。
箸28Aでは、中間部30と後端部31とが長さ方向へ長い四角柱状を呈し、前端部29が長さ方向へ長い円柱状または四角柱状を呈する。箸28Aは、中間部30の略中央部分から前端部29の前端34に向かって太さが次第に細くなる先細りに形成されている。なお、箸28Aの前端部29の形状を円柱状または四角柱状に限定するものではなく、円柱状または四角柱状の他に、箸成形溝の形状によって三角柱状や多角柱状のものを作ることもできる。また、箸28Aの中間部30と後端部31との形状を四角柱状に限定するものではなく、四角柱状の他に、箸成形溝の形状によって円柱状や三角柱状、多角柱状のものを作ることもできる。
箸28Aでは、その後端部31から中間部30の略中央部分までの太さが同一であり、横方向の断面積が65〜80mmの範囲、好ましくは、55〜65mmの範囲にある。箸28Aでは、その長さ方向の全長を100%としたときに、その後端35から前端34に向かう65〜85%の範囲の太さが同一であり、そこから前端34に向かって先細りに形成されていればよい(この場合、前端34から後端35に向かう15〜35%の範囲を前端部29とし、残余の部分を二等分して中間部30と後端部31とする)。
図7は、他の一例として示す箸成型工程の模式図であり、図8は、一例として示す層形成工程の模式図である。図9は、図7,8に示す箸製造方法によって作られた紙粉末含有箸28Bの図4と同様の矢視断面図である。図7,8に示す箸製造方法によって作られた箸28Bの全体形状等は、図3,図5,図6を援用することで、その図示は省略する。この紙粉末含有箸製造方法は、ペレット状成型材料13を作るペレット成形工程と、ペレット状成形材料13を箸28Bに成形する箸成形工程と、箸28Bの少なくとも前端部30の表面全域にポリプロピレン14のみの層39を形成する層形成工程とから形成されている。なお、図7,8の箸製造方法におけるペレット成形工程は図1に示すそれと同一であるから、図1を援用し、その説明は省略する。
図7,8の箸製造方法に使用するペレット状成形材料13を形成するポリプロピレン14、紙粉末15、ゼオライト粉末16、銀粉末17は、図1の成形材料13のそれらと同一であり、ペレット状成形材料13の全重量に対するそれらの割合(重量比)は、図1の成形材料13のそれらと同一である。また、ポリプロピレン14のグレードや紙粉末15、ゼオライト粉末16、銀粉末17の平均粒径は、図1の成形材料13のそれらと同一である。
箸成形工程では、アルコール容器36と射出成形機21と箸成形金型22とを使用して紙粉末含有箸28Bを製造する。アルコール容器36には、アルコールとL−アスコルビン酸ナトリウムと水とから形成された消毒液37(アルコール水溶液)が入っている。アルコールには、エチルアルコール(エタノール)が使用されている。消毒液37では、その全重量に対するエチルアルコールの割合が55.0重量%以上59.5重量%以下の範囲、その全重量に対するL−アスコルビン酸ナトリウムの割合が0.01重量%以上0.05重量%以下の範囲にあり、その全重量に対する水の割合が40.0重量%以上44.5重量%以下の範囲にある。アルコールには、エチルアルコールの他に、メチルアルコール(メタノール)、イソプロピルアルコール、n-プロピルアルコール、n-ブチルアルコール、2-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、活性アルミアルコールのうちの少なくとも一つを使用することもできる。箸成形工程では、水分吸湿量が5%以下に管理されたペレット状成形材料13が保管場所から取り出され、成形材料13をアルコール容器36の中の消毒液37に浸けた後、成形材料13が容器36から取り出され、射出成形機21のホッパ23に投入される。
射出成形機21の内部では、スクリュによってペレット状成形材料13が混練されつつ、ヒーターによって成形材料13が加熱され、成形材料13のうちのポリプロピレン14が溶融温度以上に加熱されて溶融し、溶融混合物になる。アルコール37は、射出成形機21の内部で気化する。溶融混合物は、スクリュの回転によって射出成形機21の後端部24から先端部25に向かって次第に移動する。射出成形機21の先端部25には、箸成形金型22が取り付けられている。箸成形金型22は、図2に示すそれと同一であるから、その説明は省略する。溶融混合物は、射出成形機21から箸成形金型22に射出される。
射出成形機21から射出された溶融混合物は、射出成形機21のゲートから箸成形金型22の流入口を通って金型22内部に流入し、連絡路を通って箸成形溝に流入する。箸成形溝では、溶融混合物が溝の後溝部から中間溝部を通り、前溝部に向かって次第に流動する。箸成形金型22では、箸成形溝に流入した溶融混合物が溝において冷却固化することで、図3に示す箸28Bが作られる。
なお、ペレット成形工程と箸成形工程とにおける成形条件は、図1,2のそれと同様に、押出機10や射出成形機21における成形温度が160℃以上195℃以下、かつ、箸成形金型22の温度が50℃以上95℃以下である。箸製造方法は、ペレット状成形材料13を射出成形機21に投入する以前に、成形材料13を消毒液37に浸けるから、成形材料13に付着したバクテリアや雑菌、カビ菌を除去することができ、バクテリアや雑菌の繁殖がなく、カビの発生がない箸28Bを作ることができる。
層形成工程では、樹脂容器38を使用して箸28Bの前端部29に層39を形成する。樹脂容器38は、所定の温度に加熱されている。樹脂容器38にはポリプロピレン14が収容され、ポリプロピレン14が加熱されて溶融状態にある。層形成工程では、箸成形工程で造られた箸28Bが樹脂容器38の上方に搬送され、容器38の上方に位置した箸28Bが矢印L3で示すように下降し、箸28Bの前端部29が溶融状態にあるポリプロピレン14に浸けられた後、箸28Bが矢印L4で示す容器38の上方へ引き上げられる。箸28Bが容器38の上方へ引き上げられると、溶融状態のポリプロピレン14が冷却固化し、箸28Bの前端部29の表面にポリプロピレン14のみから作られた層39が形成される。層39を形成するポリプロピレン14は、ペレット状成形材料13を形成するそれと同一のものが使用されている。なお、溶融状態のポリプロピレン14に浸けられる部位は箸28Bの前端部29であるが、箸28B全体をポリプロピレン14に浸け、箸28B全体の表面全域に層39を形成してもよい。
層39は、その厚みが10μm以上50μm以下の範囲、好ましくは、その厚みが20μm以上30μm以下の範囲にある。層39の厚みが10μm未満では、箸28Bの使用時に層39が容易に剥がれ、箸28Bの前端部29において紙粉末15が表面に露出し、前端部29に水分や油分が容易に滲入してしまう。箸製造方法は、箸28Bの前端部29にポリプロピレン14から形成された層39が作られるから、水分や油分を含むことによる箸28Bの脆弱化がなく、一定の強度を保持した箸28Bを作ることができる。また、層39に包被された前端部29において食物に紙粉末15やゼオライト粉末16、銀粉末17が付着することはなく、紙粉末15やゼオライト粉末16、銀粉末17が体内に取り込まれることがない箸28Bを作ることができる。なお、層39は、箸28Bの全長を100%としたときの箸28Bの前端34から後端35に向かう少なくとも20〜35%の範囲に形成されていればよい。
図1,2に示す製造方法では、図7,8に示す製造方法と同様に、箸成形工程において、成形材料13をアルコール容器36の中の消毒液37に浸けた後、成形材料13が容器36から取り出され、射出成形機21のホッパ23に投入されてもよい。図1,2や図7,8に示す製造方法によって作られた紙粉末含有箸28A,28Bは、それが紙粉末15や銀粉末17を含むから、プラスチック材料のみ作られた箸と比較し、その耐熱温度が高い。箸28A,28Bは、その耐熱温度が100〜190℃である。箸28A,28Bは、その焼却カロリーが4000〜6000Kcal/kgの範囲にある。また、箸28A,28Bは、それが紙粉末15を含むから、プラスチック材料のみ作られた箸と比較し、その剛性が高い。箸28A,28Bは、その曲げ弾性率が4000MPa以上6000MPa以下の範囲にある。さらに、箸28A,28Bは、それが紙粉末15を含むから、耐薬品性に優れている。
それら製造方法によって作られた紙粉末含有箸28A,28Bは、プラスチック材料のみから作られた箸と比較し、それを使用したときに使用者に冷感を与えることがない。箸28A,28Bは、それを形成する紙成分15が抵抗要素となり、手に持ったときに滑り難く、手から滑って不用意に落としてしまうことはない。箸28A,28Bは、紙粉末15やゼオライト粉末16、銀粉末17がそれに略均一に分散しているから、箸28A,28Bの強度が部分的に低下することはなく、優れた強度を有し、繰り返しの使用に耐えることができ、資源の無駄が生じることはない。箸28A,28Bは、ポリプロピレン14に紙粉末15やゼオライト粉末16、銀粉末17を混入した混合物から作られているから、箸28A,28Bの焼却処理時に煤煙の発生がなく、焼却処理時に大気を汚染することはないのみならず、それが紙粉末15を含むことで、プラスチック材料のみから作られた箸と比較し、その焼却処理時のCOの排出量を極端に少なくすることができる。さらに、プラスチック材料のみから作られた箸と比較してその燃焼カロリーが低く、低い焼却温度で完全燃焼させることができる。
箸28A,28Bは、その後端部31から中間部30の略中央部分までの太さが同一であり、または、その長さ方向の全長を100%としたときに、その後端35から前端34に向かう65〜85%の範囲の太さが同一であり、それら範囲の太さが55〜80mmの範囲にあるから、中間部30と後端部31との剛性が高く、かつ、後端部31から中間部30に向かって先細りに形成されている場合と比較し、後端部31から中間部30に向かって箸28の剛性が次第に低くなることはない。箸28A,28Bは、その使用時に中間部30と後端部31とが不用意に撓むことはなく、物を挟み取る力を指から前端部29に確実に伝えることができる。箸28A,28Bは、中間部30や後端部31において物を挟み取る力が分散することはなく、その使用時に物を確実に挟み取ることができる。
それら図示の紙粉末含有箸製造方法は、ポリプロピレン14と紙粉末15とゼオライト粉末16と銀粉末17とを混合したペレット状成形材料13を使用しているが、成形材料13として、ポリプロピレン14に紙粉末15のみを混入したもの、ポリプロピレン14に紙粉末15とゼオライト粉末16とを混入したもの、ポリプロピレン14に紙粉末15と銀粉末17とを混入したもののうちの、いずれかの成形材料13を使用して箸28A,28Bを作ることもできる。また、箸製造方法は、射出成形法の他に、圧縮成形法、キャスト成形法のいずれかの技術を利用することもできる。
図10は、図1とは異なる他の一例として示すペレット成型工程の模式図であり、図11は、図2や図7とは異なる他の一例として示す箸成型工程の模式図である。図10,11に示す箸製造方法によって作られた箸28Cの全体形状等は、図3,図5,図6を援用することで、その図示は省略する。また、箸28Cの前端部29における断面図は、図9の矢視断面図を援用することで、その図示は省略する。図10,11に示す箸製造方法の一例を射出成形法を例として説明すると、以下のとおりである。箸製造方法は、ペレット状成型材料13を作るペレット成形工程と、ペレット状成形材料13を箸28C(図3参照)に成形する箸成形工程と、箸28の少なくとも前端部30の表面全域にポリプロピレン14のみの層39を形成する層形成工程(図8援用)とから形成されている。
ペレット成形工程では、押出機10とダイ11(金型)とカッター12とを使用してペレット状成形材料13を製造する。ペレット成形工程では、ポリプロピレン14、紙粉末15、石灰質から形成された動物体の外甲を焼成した外甲粉末40を用意する。ポリプロピレン14や紙粉末15は、図1の成形材料13のそれらと同一である。紙粉末15は、それが湿気を含むことがないように、ビニール袋に入れられ、かつ、除湿機能を備えた保管場所に保管されることで、その水分吸湿量が3%以上15%以下、好ましくは3%以上10%以下に管理されている。外甲粉末40は、天然素材であり、薬品処理や化学処理をせず、外甲を1200〜1300℃の高温で長時間焼き(焼成)、焼いた外甲をボールミルや媒体攪拌ミル、ローラミル等の微粉砕機を使用して微粉砕することで作られている。外甲粉末40は、人体に悪影響を与えることなく、優れた殺菌作用を有する。
ペレット成形工程において押出機10のホッパ18には、ポリプロピレン14、紙粉末15、外甲粉末40が投入される。押出機10の内部では、ヒーターによってポリプロピレン14と紙粉末15と外甲粉末40とが加熱されるとともに、スクリュによってそれらが混練される。ポリプロピレン14は、溶融温度以上に加熱され、高温の溶融ポリプロピレンになる。紙粉末15や外甲粉末40は、ポリプロピレン14とともに押出機10のスクリュによって混練されることで、溶融ポリプロピレンの中にほぼ均一に分散混入する。ポリプロピレン15や紙粉末15、外甲粉末40は、押出機10の内部で溶融混合物になる。
溶融混合物は、スクリュの回転によって押出機10の後端部19から先端部20に向かって次第に移動する。押出機10の先端部20には、溶融混合物をヌードル状に成形するダイ11(金型)と、ヌードル状に成形された溶融混合物を所定の長さにカットするカッター12とが取り付けられている。押出機10の先端部20から押し出された溶融混合物は、ダイ11を通って複数のヌードル状に成形され、ヌードル状に成形された混合物がダイ11から排出された直後、カッター12によって所定長さにカットされ、ペレット状成形材料13に成形される。ペレット状成形材料13は、冷却固化し、その形態を維持する。
ペレット状成形材料13では、ポリプロピレン14の中に紙粉末15や外甲粉末40が略均一に分散している。なお、紙粉末15は、その水分吸湿量が3%以上15%以下の範囲、好ましくは3%以上10%以下の範囲にある。水分吸湿量が15%を超過すると、紙粉末15が必要以上の水分を含有し、ポリプロピレン20と混合したときに、ポリプロピレン20の温度を低下させるから、ポリプロピレン20に紙粉末15を均一に分散混入させることができない。また、ペレット状成形材料13は、それに含まれる紙粉末15が湿気を含むことがないように、複数のそれらがビニール袋に入れられ、かつ、除湿機能を備えた保管場所に保管されることで、成形材料13における水分吸湿量が5%以下、好ましくは3%以下に管理されている。
箸成形工程では、アルコール容器36と射出成形機21と箸成形金型22とを使用して紙粉末含有箸28Cを製造する。アルコール容器36には、図7のそれと同様に、アルコールとL−アスコルビン酸ナトリウムと水とから形成された消毒液37(アルコール水溶液)が入っている。アルコールには、エチルアルコール(エタノール)が使用されている。消毒液37の全重量に対するエチルアルコールの割合は、図7のそれと同一である。箸成形工程では、水分吸湿量が5%以下に管理されたペレット状成形材料13が保管場所から取り出され、さらに、箸28Cを所定の色に着色するカラーマスターバッチ41が管場所から取り出される。箸成形工程では、成形材料13をアルコール容器36の中の消毒液37に浸けた後、成形材料13が容器36から取り出され、成形材料13とカラーマスターバッチ41とが射出成形機21のホッパ23に投入される。
射出成形機21の内部では、スクリュによってペレット状成形材料13とカラーマスターバッチ41とが混練されつつ、ヒーターによって成形材料13とマスターバッチ41とが加熱され、成形材料13のうちのポリプロピレン14が溶融温度以上に加熱されて溶融しつつ、マスターバッチ41が溶融温度以上に加熱されて溶融し、溶融混合物になる。溶融混合物は、カラーマスターバッチ41によって所定の色に着色される。アルコール37は、射出成形機21の内部で気化する。溶融混合物は、スクリュの回転によって射出成形機21の後端部24から先端部25に向かって次第に移動する。射出成形機21の先端部25には、箸成形金型22が取り付けられている。箸成形金型22は、互いに重なり合う第1金型26と第2金型27とから形成されている。第1および第2金型26,27は、図2に示すそれと同一であるから、その説明は省略する。溶融混合物は、射出成形機21から箸成形金型22に射出される。
射出成形機21から射出された溶融混合物は、射出成形機21のゲートから箸成形金型22の流入口を通って金型22内部に流入し、連絡路を通って箸成形溝に流入する。箸成形溝では、溶融混合物が溝の後溝部から中間溝部を通り、前溝部に向かって次第に流動する。箸成形金型22では、箸成形溝に流入した溶融混合物が溝において冷却固化することで、図3に示す箸28Cが作られる。成形された箸28Cを箸成形金型22から取り出すには、第1金型26と第2金型27とを離間させ、成形された箸28Cを箸成形溝から取り出す。射出成形では、溶融混合物が高温のまま外気に触れることなく箸成形金型22に注入されるから、ペレット状成形材料13に雑菌やウイルスが混入していたとしても、それらを確実に死滅させることができ、衛生的な箸28Cを作ることができる。また、ペレット状成形材料13にカビ菌が混入したとしても、カビ菌を確実に死滅させることができ、箸28Cにおけるカビの発生を防ぐことができる。
層形成工程では、樹脂容器38を使用して箸28Cの前端部29にポリプロピレン14のみの層39を形成する(図8参照)。樹脂容器38は、所定の温度に加熱されている。樹脂容器38にはポリプロピレン14が収容され、ポリプロピレン14が加熱されて溶融状態にある。層形成工程では、箸成形工程で造られた箸28Cが樹脂容器38の上方に搬送され、容器38の上方に位置した箸28Cが矢印L3で示すように下降し、箸28Cの前端部29が溶融状態にあるポリプロピレン14に浸けられた後、箸28Cが矢印L4で示す容器38の上方へ引き上げられる。箸28Cが容器38の上方へ引き上げられると、溶融状態のポリプロピレン14が冷却固化し、箸28Cの前端部29の表面にポリプロピレン14のみから作られた層39が形成される。層39を形成するポリプロピレン14は、ペレット状成形材料13を形成するそれと同一のものが使用されている。なお、溶融状態のポリプロピレン14に浸けられる部位は箸28Cの前端部29であるが、箸28C全体をポリプロピレン14に浸け、箸28C全体の表面に層39を形成してもよい。また、箸28Cに層39を形成しない場合は、ペレット成形工程および箸成形工程から箸28Cが作られ、層形成工程が省略される。
ペレット成形工程と箸成形工程とにおける成形条件は、図1,2のそれらと同一であり、押出機10や射出成形機21における成形温度が160℃以上195℃以下、かつ、箸成形金型22の温度が50℃以上95℃以下である。成形温度が195℃を超過し、箸成形金型30の温度が95℃を超過すると、紙粉末15が炭化して箸28Cの強度が低下するとともに、紙粉末15が黄ばんで箸28Cが変色しまう場合がある。なお、この箸製造方法は、ペレット状成形材料13を射出成形機21に投入する以前に、成形材料13を消毒液37に浸けるから、成形材料13に付着したバクテリアや雑菌、カビ菌を除去することができ、バクテリアや雑菌の繁殖がなく、カビの発生がない箸28Cを作ることができる。
ペレット成形材料13は、その水分吸湿量が5%以下、好ましくは3%以下である。ペレット状成形材料13の水分吸湿量が5%を超過すると、成形材料13が射出成形機21内において溶融混合物になり難く、成形材料13を溶融混合物にするために成形温度を195℃より高くしなければならない場合がある。しかし、成形温度を195℃より高くすると、紙粉末15が炭化したり、紙粉末15が黄ばんでしまう。この製造方法では、ペレット状成形材料13の水分吸湿量が5%以下であるから、前記成形温度でペレット状成形材料13が確実に溶融し、紙粉末15の炭化や紙粉末15の黄ばみを防ぐことができ、強度低下がなく、変色のおそれがない箸28Cを作ることができる。
層39は、その厚みが10μm以上50μm以下の範囲、好ましくは、その厚みが20μm以上30μm以下の範囲にある。層39の厚みが10μm未満では、箸28Cの使用時に層39が容易に剥がれ、箸28Cの前端部29において紙粉末15が表面に露出し、前端部29に水分や油分が容易に滲入してしまう。箸製造方法は、箸28Cの前端部29にポリプロピレン14から形成された層39が作られるから、水分や油分を含むことによる箸28Cの脆弱化がなく、一定の強度を保持した箸28Cを作ることができる。また、層39に包被された前端部29において食物に紙粉末15や外甲粉末40が付着することはなく、紙粉末15や外甲粉末40が体内に取り込まれることがない箸28Cを作ることができる。なお、層39は、箸28Cの全長を100%としたときの箸28Cの前端34から後端35に向かう少なくとも20〜35%の範囲に形成されていればよい。
ペレット状成形材料13の全重量に対するポリプロピレン14の割合(重量比)は、図1の製造方法におけるポリプロピレン14のそれと同一であり、30重量%以上50重量%未満の範囲にある。ペレット状成形材料13に対するポリプロピレン14の割合が30重量%未満では、加熱しても流動性を示さない紙粉末15、外甲粉末40をポリプロピレン14中に均一に分散混入させることができず、成形された箸28Cに紙粉末15や外甲粉末40の塊部分が形成されてしまう場合がある。紙粉末15や外甲粉末40の塊部分が形成された部位では箸28Cの強度が著しく低下し、箸28Cが部位において容易に破損してしまう場合がある。また、溶融混合物の流動性が著しく低下し、射出成形法によって箸28Cを製造するときに、溶融混合物が射出成形機21のゲートから箸成形金型22に円滑に流入しなかったり、溶融混合物が箸成形金型22の内部でショートモールドを起こし易く、箸成形金型22を利用して箸28Cを作ることができない場合がある。
ペレット状成形材料13に対するポリプロピレン14の割合が50重量%を超過すると、耐熱温度の高い箸28Cを作ることができず、繰り返しの使用が可能な箸28Cを作ることができない。ポリプロピレン14の割合が50重量%を超過した条件で作られた箸28Cは、耐熱温度が低く、箸28Cを自動食器洗浄機で洗浄したときに箸28Cの前端部にひび割れが生じてしまう場合があり、電子レンジで加熱したときに箸28Cに不規則な変形が生じてしまう場合がある。この箸製造方法は、ペレット状成形材料13の全重量に対するポリプロピレン14の割合が前記範囲にあるから、強度が高く、耐熱性に優れた箸28Cを作ることができ、繰り返しの使用が可能な箸28Cを作ることができる。また、焼却処理時に煤煙の発生がなく、大気を汚染することがないのみならず、焼却処理時におけるCOの排出量が少ない箸28Cを作ることができる。さらに、燃焼カロリーが低く、低い焼却温度で完全燃焼する箸28Cを作ることができる。
ポリプロピレン14には、曲げ弾性率が1500MPa以上2000MPa以下、メルトフローレート(MFR)が(230℃、2,16kg、1φオリフィス)で50g/10分以上100g/10分以下のグレードが使用されている。ポリプロピレン14の曲げ弾性率が1500MPa未満では、箸28Cの曲げ弾性率が低下し、高い曲げ弾性率を有する箸28Cを作ることができない。ポリプロピレン14の曲げ弾性率が1500MPa以下の条件で作られた箸28Cは、その使用時に不用意に撓み、物を挟み取る力を指から箸28Cに十分に伝えることができない。この箸製造方法は、前記条件を有するポリプロピレン14を使用することで、優れた曲げ弾性率を有する箸28Cを作ることができ、剛性が高く、不用意に撓むことがない箸28Cを作ることができる。
ポリプロピレン14のメルトフローレート(MFR)が50g/10分未満では、射出成形機21から射出される溶融混合物の流動性が著しく低下し、射出成形法によって箸28Cを製造するときに、溶融混合物が射出成形機21のゲートから箸成形金型22に円滑に流入しなかったり、溶融混合物が箸成形金型22の内部でショートモールドを起こし易く、箸成形金型22を利用して箸28Cを作ることができない場合がある。この箸製造方法は、ポリプロピレン14のメルトフローレートが前記範囲にあるから、ポリプロピレン14に紙粉末15や外甲粉末40を混合した溶融混合物の流動性が低下することはなく、溶融混合物が箸成形金型22内でショートモールドを起こすことはなく、箸成形金型22を利用して箸28Cを確実に作ることができる。
ペレット状成形材料13の全重量に対する紙粉末15の割合(重量比)は、図1の製造方法における紙粉末15のそれと同一であり、40重量%以上60重量%以下の範囲にある。ペレット状成形材料13に対する紙粉末15の割合が40重量%未満では、耐熱温度が高い箸28Cを作ることができず、繰り返しの使用が可能な箸28Cを作ることができない。紙粉末15の割合が40重量%未満の条件で作られた箸28Cは、耐熱温度が低く、箸28Cを自動食器洗浄機で洗浄したときに箸28Cの前端部にひび割れが生じてしまう場合があり、電子レンジで加熱したときに箸28Cに不規則な変形が生じてしまう場合がある。
ペレット状成形材料13に対する紙粉末15の割合が60重量%を超過すると、過熱しても流動性を示さない紙粉末15が溶融混合物の流動性を著しく低下させるから、射出成形法によって箸28Cを製造するときに、溶融混合物が射出成形機21のゲートから箸成形金型22に円滑に流入しなかったり、溶融混合物が箸成形金型22の内部でショートモールドを起こし易く、箸成形金型22を利用して箸28Cを作ることができない場合がある。また、ペレット状成形材料13に対する紙粉末15の量が必要以上に増加するから、紙粉末15が溶融混合物の中で分散不良を起こし、紙粉末15をポリプロピレン14中に均一に分散混入させることができず、成形された箸28Cに紙粉末15の塊部分が形成される場合があり、紙粉末15の塊部分が存在する部位における箸28Cの強度が著しく低下し、箸28Cが部位において容易に折損してしまう場合がある。
この箸製造方法は、ペレット状成形材料13の全重量に対する紙粉末15の割合が前記範囲にあるから、強度が高く、耐熱性に優れた箸28Cを作ることができ、繰り返しの使用が可能な箸28Cを作ることができる。また、焼却処理時に煤煙の発生がなく、大気を汚染することがないのみならず、焼却処理時におけるCOの排出量が少ない箸28Cを作ることができる。さらに、燃焼カロリーが低く、低い焼却温度で完全燃焼する箸28Cを作ることができる。
紙粉末15は、その平均粒径が30μm以上200μm以下の範囲、好ましくは、50μm以上150μm以下の範囲にある。紙粉末15の平均粒径が30μm未満では、紙やパルプを30μm未満の平均粒径に加工するために複数の粉砕工程を必要とするから、紙粉末15の生産コストが上昇し、その結果、箸28Cの生産コストも上昇してしまい、箸28Cを廉価に製造することができない。紙粉末15の平均粒径が200μmを超過すると、紙粉末15が溶融混合物の流動性を著しく低下させるから、射出成形法によって箸28Cを製造するときに、溶融混合物が射出成形機21のゲートから箸成形金型22に円滑に流入しなかったり、溶融混合物が箸成形金型22の内部でショートモールドを起こし易く、箸成形金型22を利用して箸28Cを作ることができない場合がある。また、紙粉末15が溶融混合物の中で分散不良を起こし、紙粉末15をポリプロピレン14中に均一に分散混入させることができず、成形された箸28Cに紙粉末15の塊部分が形成される場合があり、紙粉末15の塊部分が存在する部位における箸28Cの強度が著しく低下し、箸28Cが部位において容易に折損してしまう場合がある。紙粉末15の平均粒径は、ふるい分け法によって測定した値である。
ペレット状混合物25の全重量に対する外甲粉末29の割合(重量比)は、0.5重量%以上10重量%以下の範囲にある。外甲粉末29の割合が0.5重量%未満では、その殺菌力を十分に利用することができず、箸10Bにおける雑菌やウイルスの繁殖を防ぐことができない。また、箸10Bの繰り返しの使用においてカビが発生し易くなる。外甲粉末29は、その平均粒径が5μm以上100μm以下の範囲にある。外甲粉末29の平均粒径が5μm未満では、外甲粉末29を5μm未満の平均粒径に加工するために複数の粉砕工程を必要とするから、外甲粉末29の生産コストが上昇し、その結果、箸10Bの生産コストも上昇してしまい、箸10Bを廉価に製造することができない。外甲粉末29の平均粒径が100μmを超過すると、外甲粉末29が溶融ポリプロピレンの中で分散不良を起こし、溶融混合物の内部に外甲粉末29の塊部分が形成される場合があり、外甲粉末29の塊部分が存在する部位における箸10Bの強度が著しく低下し、箸10Bが部位において容易に折損してしまう場合がある。外甲粉末29の平均粒径は、ふるい分け法によって測定した値である。
図10,11の製造方法によって作られた紙粉末含有箸28Cでは、ポリプロピレン14に紙粉末15や外甲粉末40が略均一に分散している。箸28Cは、長さ方向の寸法を三等分したときに、物を挟み取る前端部29と、使用者が指をかける後端部31と、前後端部29,31の間に位置する中間部30とに区分される。箸28Cの後端部31には、箸28Cの周面から周方向内方へ凹む、扁平な凹部32が形成されている。凹部32には、店名や料理名、ロゴマーク等の宣伝表示33が刻印されている。
箸28Cでは、中間部30と後端部31とが長さ方向へ長い四角柱状を呈し、前端部29が長さ方向へ長い円柱状または四角柱状を呈する。箸28Cは、中間部30の略中央部分から前端部29の前端34に向かって太さが次第に細くなる先細りに形成されている。なお、箸28Cの前端部29の形状を円柱状または四角柱状に限定するものではなく、円柱状または四角柱状の他に、箸成形溝の形状によって三角柱状や多角柱状のものを作ることもできる。また、箸28Cの中間部30と後端部31との形状を四角柱状に限定するものではなく、四角柱状の他に、箸成形溝の形状によって円柱状や三角柱状、多角柱状のものを作ることもできる。
箸28Cでは、その後端部31から中間部30の略中央部分までの太さが同一であり、横方向の断面積が65〜80mmの範囲、好ましくは、55〜65mmの範囲にある。箸28Cでは、その長さ方向の全長を100%としたときに、その後端35から前端34に向かう65〜85%の範囲の太さが同一であり、そこから前端34に向かって先細りに形成されていればよい(この場合、前端34から後端35に向かう15〜35%の範囲を前端部29とし、残余の部分を二等分して中間部30と後端部31とする)。
図10,11の製造方法によって作られた紙粉末含有箸28Cは、それが紙粉末15や外甲粉末40を含むから、プラスチック材料のみ作られた箸と比較し、その耐熱温度が高い。箸28Cは、その耐熱温度が100〜190℃である。箸28Cは、その焼却カロリーが4000〜6000Kcal/kgの範囲にある。また、箸28Cは、それが紙粉末15や外甲粉末40を含むから、プラスチック材料のみ作られた箸と比較し、その剛性が高い。箸28Cは、その曲げ弾性率が4000MPa以上6000MPa以下の範囲にある。さらに、箸28Cは、それが紙粉末15や外甲粉末40を含むから、耐薬品性に優れ、外甲粉末40の殺菌作用によって、その表面に付着した雑菌やウイルス、カビを死滅除去することができる。
紙粉末含有箸28Cは、プラスチック材料のみから作られた箸と比較し、それを使用したときに使用者に冷感を与えることがない。箸28Cは、それを形成する紙粉末15や外甲粉末40が抵抗要素となり、手に持ったときに滑り難く、手から滑って不用意に落としてしまうことはない。箸28Cは、紙粉末15や外甲粉末40がそれに略均一に分散しているから、箸28Cの強度が部分的に低下することはなく、優れた強度を有し、繰り返しの使用に耐えることができ、資源の無駄が生じることはない。箸28Cは、ポリプロピレン14に紙粉末15や外甲粉末40を混入した成形材料13から作られているから、箸28Cの焼却処理時に煤煙の発生がなく、焼却処理時に大気を汚染することはないのみならず、それが紙粉末15や外甲粉末40を含むことで、プラスチック材料のみから作られた箸と比較し、その焼却処理時のCOの排出量を極端に少なくすることができる。さらに、プラスチック材料のみから作られた箸と比較してその燃焼カロリーが低く、低い焼却温度で完全燃焼させることができる。
箸28Cは、その後端部31から中間部30の略中央部分までの太さが同一であり、または、その長さ方向の全長を100%としたときに、その後端35から前端34に向かう65〜85%の範囲の太さが同一であり、それら範囲の太さが55〜80mmの範囲にあるから、中間部30と後端部31との剛性が高く、かつ、後端部31から中間部30に向かって先細りに形成されている場合と比較し、後端部31から中間部30に向かって箸28Cの剛性が次第に低くなることはない。箸28Cは、その使用時に中間部30と後端部31とが不用意に撓むことはなく、物を挟み取る力を指から前端部29に確実に伝えることができる。箸28Cは、中間部30や後端部31において物を挟み取る力が分散することはなく、その使用時に物を確実に挟み取ることができる。
一例として示すペレット成型工程の模式図。 一例として示す箸成型工程の模式図。 図1,2に示す箸製造方法によって作られた紙粉末含有箸の斜視図。 図3の箸の4−4線矢視断面図。 図3の箸の5−5線矢視断面図。 後端部に形成された凹部を上から見た図。 他の一例として示す箸成型工程の模式図。 一例として示す層形成工程の模式図。 図7,8に示す箸製造方法によって作られた紙粉末含有箸の図4と同様の矢視断面図。 他の一例として示すペレット成型工程の模式図。 他の一例として示す箸成型工程の模式図。
符号の説明
10 押出機
13 ペレット状成形材料
14 ポリプロピレン
15 紙粉末
16 ゼオライト粉末
17 銀粉末
21 射出成形機
22 箸成形金型
28A 紙成分含有箸
28B 紙成分含有箸
28C 紙成分含有箸
29 前端部
30 中間部
31 後端部
36 アルコール容器
37 消毒液(アルコール水溶液)
39 層

Claims (7)

  1. 30重量%以上50重量%未満のポリプロピレンと、蛍光物質、重金属、インク成分を非含有であって、30〜200μmの平均粒径を有する40重量%以上60重量%以下の紙粉末とを加熱、混練した溶融混合物を複数のペレット状成形材料に成形するペレット成形工程と、前記ペレット状成形材料を加熱、混練して前記溶融混合物に戻し、箸成形金型に前記溶融混合物を注入して該箸成形金型内で箸の形状に成形する箸成型工程とを有する紙成分含有箸製造方法。
  2. 前記ペレット成形工程では、5〜50μmの平均粒径を有する5重量%以上10重量%以下のゼオライト粉末が加えられ、前記ゼオライト粉末が略均一に分散する前記ペレット状成形材料を作る請求項1記載の紙成分含有箸製造方法。
  3. 前記ペレット成形工程では、1〜10μmの平均粒径を有する5重量%以上10重量%以下の銀粉末が加えられ、前記銀粉末が略均一に分散する前記ペレット成形材料を作る請求項1または請求項2に記載の紙成分含有箸製造方法。
  4. 前記箸成型工程では、前記ペレット状成形材料を所定のアルコール濃度を有するアルコール水溶液に浸けた後、該ペレット状成形材料を加熱、混練して前記溶融混合物に戻す請求項1ないし請求項3いずれかに記載の紙成分含有箸製造方法。
  5. 前記ポリプロピレンには、曲げ弾性率が1500MPa以上2000MPa以下、メルトフローレート(MFR)が(230℃、2,16kg、1φオリフィス)で50g/10分以上100g/10分以下のグレードが使用されている請求項1ないし請求項4いずれかに記載の紙成分含有箸製造方法。
  6. 前記ゼオライト粉末には、細孔径が5〜19Aの範囲、比表面積が100〜150m/grの範囲、吸湿能力が20〜50%の範囲、吸油能力が1.3〜1.5倍の範囲にある人工ゼオライトが使用されている請求項2ないし請求項5いずれかに記載の紙成分含有箸製造方法。
  7. 前記紙成分含有箸製造方法には、前記箸の全長を100%としたときの該箸の前端から後端に向かう少なくとも20〜35%の範囲の表面全域に10〜50μmの厚みを有するポリプロピレンのみの層を形成する層形成工程が含まれる請求項1ないし請求項6いずれかに記載の紙成分含有箸製造方法。
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