JP2009028944A - 耐弾防護部材及び耐弾防護製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】
軽量化が可能であるにもかかわらず高速の飛来物に対し優れた耐衝撃性を有する耐弾防護部材及び耐弾防護製品を提供する。
【解決手段】
次の(A)〜(C)を含み、かつ、該(A)〜(C)がこの順序で積層されている耐弾防護部材とする。
(A)低強度繊維層および/または低強度樹脂層
(B)セラミックス層
(C)高強度繊維強化プラスチック層
【選択図】図1
軽量化が可能であるにもかかわらず高速の飛来物に対し優れた耐衝撃性を有する耐弾防護部材及び耐弾防護製品を提供する。
【解決手段】
次の(A)〜(C)を含み、かつ、該(A)〜(C)がこの順序で積層されている耐弾防護部材とする。
(A)低強度繊維層および/または低強度樹脂層
(B)セラミックス層
(C)高強度繊維強化プラスチック層
【選択図】図1
Description
本発明は、優れた耐弾性を発揮できる耐弾防護部材及びそれを用いてなる耐弾防護製品に関する。
従来より、高強度繊維強化プラスチックに接着剤を介して、セラミックスと積層してなる複合成形物が提案されている(例えば、特許文献1)。また、この複合成形物をさらに高強度繊維強化プラスチックにて包み込むことで、セラミックスの破壊を小さくし耐弾性能を向上させた複合成形物が提案されている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、かかる複合成形物では、着弾時のセラミックス破壊が局所的であるため、弾丸のエネルギー吸収量が小さくなる。そのため、より優れた耐弾性を発揮させるためには、複合成形物の重量、厚さを増加しなければならず、身体等に装着した場合は、動きにくく、また、疲労しやすいといった問題があった。
特許第3207330号公報
特許第3127947号公報
本発明は、かかる従来技術に鑑み、軽量であっても優れた耐弾性を有し、そのため身体等への装着物を構成する場合に所望の機能を阻害することがないような耐弾防護部材及び耐弾防護製品を提供せんとするものである。
上記課題を解決するための本発明は、次の(1)〜(6)のいずれかの構成を特徴とするものである。
(1)次の(A)〜(C)を含み、かつ、該(A)〜(C)がこの順序で積層されていることを特徴とする耐弾防護部材。
(A)低強度繊維層および/または低強度樹脂層
(B)セラミックス層
(C)高強度繊維強化プラスチック層
(2)前記低強度繊維層および/または低強度樹脂層が前記セラミックス層に接着されていることを特徴とする、前記(1)に記載の耐弾防護部材。
(3)前記セラミックス層がアルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素のいずれかを含んでいる、前記(1)または(2)のいずれかに記載の耐弾防護部材。
(4)前記高強度繊維強化プラスチック層がアラミドまたは超高分子量ポリエチレンからなる高強度繊維を含んでいる、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の耐弾防護部材。
(5)前記高強度繊維強化プラスチック層がマトリックス樹脂を含み、該マトリックス樹脂が、フェノール樹脂とポリビニルブチラール樹脂とを主成分とする樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂のいずれかである、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の耐弾防護部材。
(6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の耐弾防護部材を有してなることを特徴とする耐弾防護製品。
(1)次の(A)〜(C)を含み、かつ、該(A)〜(C)がこの順序で積層されていることを特徴とする耐弾防護部材。
(A)低強度繊維層および/または低強度樹脂層
(B)セラミックス層
(C)高強度繊維強化プラスチック層
(2)前記低強度繊維層および/または低強度樹脂層が前記セラミックス層に接着されていることを特徴とする、前記(1)に記載の耐弾防護部材。
(3)前記セラミックス層がアルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素のいずれかを含んでいる、前記(1)または(2)のいずれかに記載の耐弾防護部材。
(4)前記高強度繊維強化プラスチック層がアラミドまたは超高分子量ポリエチレンからなる高強度繊維を含んでいる、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の耐弾防護部材。
(5)前記高強度繊維強化プラスチック層がマトリックス樹脂を含み、該マトリックス樹脂が、フェノール樹脂とポリビニルブチラール樹脂とを主成分とする樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂のいずれかである、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の耐弾防護部材。
(6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の耐弾防護部材を有してなることを特徴とする耐弾防護製品。
本発明によれば、従来のものに比べ、軽量で、かつ優れた耐弾性を有する耐弾防護部材及び耐弾防護製品を提供できる。したがって、身体等への装着物を構成する場合には所望の機能を発揮させることが可能になり、また、車輌、艦船、航空機の付加装甲に用いる場合にも、極めて優れた耐弾性を発揮することができる。
本発明の耐弾防護部材は、たとえば図1に示すように、低強度繊維層1、セラミックス層2、および高強度繊維強化プラスチック層3がこの順に積層されている。
ここで、低強度繊維層1とは、耐弾防護部材の表面に平行な面において、低強度繊維が部分的ではなく実質的に面を形成するように存在していることをいい、かかる層の引張強度が100N/3cm〜2000N/3cmの範囲である層をいう。低強度繊維層の引張強度は、好ましくは200N/3cm〜1900N/3cmの範囲である。
低強度繊維層1は、たとえば低強度繊維からなる織物、編物、不織布、フェルト、一方向性シート(UD〔一方向に引き揃えられたもの〕)、UDを0°/90°に積層したもの、さらにそれらの3次元構造物で構成することができる。これらは樹脂加工されていてもよい。
低強度繊維とは、繊維糸条としての引張強度が17cN/dtex未満である繊維をいい、具体的には、ナイロン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ビニロン、アクリル、ポリウレタン、レーヨン、キュプラ、リヨセル、アセテートなどの市販の化学繊維や、綿、麻、ジュート、セルロース、ウール、絹等の市販の天然繊維を挙げることができる。中でも、生産性、価格等の点から、ナイロンやポリエステルを用いることが好ましい。また1種の繊維を単独で用いてもよいし複数種を併用してもよいが、生産性、価格の点からは、1種の繊維を単独で用いることが好ましい。また、低強度樹脂層が以下に上記に示す引張強度の範囲にあれば、たとえば10重量%以下の範囲で高強度繊維を含んでいてもよい。
また、本発明においては、低強度繊維層1そのものをフィルムなどシート状物の低強度樹脂層に変更してもよい。低強度樹脂層とは、低強度繊維層と同様、フィルムなどのシート状物が、耐弾防護部材の表面に平行な面において、部分的ではなく実質的に面を形成するように存在している状態をいい、かかる層の引張強度が100N/3cm〜2000N/3cmの範囲である層をいう。低強度樹脂層の引張強度は、好ましくは200N/3cm〜1900N/3cmの範囲である。
かかるシート状物としては、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリイミドなどの樹脂からなる市販のフィルムを適宜使用できる。
低強度繊維層1および低強度樹脂層は、耐弾防護部材を軽量なものにするため、目付けが200g/m2以下であることが好ましく、さらに、着用性の点から薄いほうが好ましく、具体的には厚さ1.0mm以下であることが好ましい。
次に、セラミックス層2とは、耐弾防護部材の表面に平行な面において、セラミックスが部分的ではなく実質的に面を形成するように存在している状態をいう。
本発明の耐弾防護部材に使用されるセラミックスの材料としては、アルミナ類、窒化類、珪石類、ボロン類、マグネシア類等や、これらの混合焼成物を好ましく採用することができ、なかでも、耐弾性、軽量性、強度、価格などの点から、アルミナ(Al2O3、純度80〜99.9%)、窒化ケイ素(Si3N4)、炭化ケイ素(SiC)、炭化ホウ素(B4C)をより好ましく使用できる。
セラミックスの特性としては、耐弾性の面から、曲げ強度250MPa以上、弾性率300GPa以上、ビッカース硬度1000GPa以上であることが好ましい。
本発明の耐弾防護部材に使用するセラミックスは、1枚の耐弾防護部材に対し一体のもの1枚を積層させてもよいし、複数枚の小片を配列させて積層させてもよい。複数枚の小片を配列させる場合、小片の形状としては、三角形、長方形、正方形、台形、5角形、6角形等を採用することができる。
続いて、高強度繊維強化プラスチック層3とは、耐弾防護部材の表面に平行な面において、高強度繊維強化プラスチックが部分的ではなく実質的に面を形成するように存在している状態をいう。
高強度繊維強化プラスチックは、高強度繊維を用いた高強度繊維布帛にマトリックス樹脂を含浸して硬化させたものをいう。
高強度繊維布帛の形態としては、織物、編物、不織布、フェルト、一方向性シート(UD〔一方向に引き揃えられたもの〕)、及びUDを0°/90°に積層したもの、3次元構造物などが好ましく使用でき、寸法安定性、強度から織物、UDがさらに好ましく使用できる。織物としては、平織、綾織、朱子織、畝織、斜子織、杉綾、二重織などを用いることができる。なかでも、平織が耐弾性、寸法安定性、取り扱い性の点から好ましい。また、高強度繊維織物には、平滑剤、帯電防止剤、難燃剤などを付着させてもよい。
また、本発明において、高強度繊維とは、繊維糸条として引張強度が17cN/dtex以上であるものをいう。但し、かかる引張強度は、価格、生産性の点から45cN/dtex以下が好ましい。
高強度繊維の材料としては、例えば、芳香族ポリアミド(アラミド)、芳香族ポリエーテルアミド、全芳香族ポリエステル、超高分子量ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリベンズイミダゾール、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ノボロイド、ポリピリドビスイミダゾール、ポリアリレート、ポリケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオキシメチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミドイミド、ポリエーテルケトン等を挙げることができる。中でも、耐弾性、耐熱性、生産性、価格等の点から、アラミドや超高分子量ポリエチレンが好ましい。また1種の高強度繊維を単独で用いてもよいし複数種を併用してもよいが、成形時の寸法安定性の点からは、1種の高強度繊維を単独で用いることが好ましい。
また、用いる高強度繊維は、糸条の総繊度が200〜4000dtexの範囲のものが好ましく、より好ましくは400〜3500dtexである。200dtex以上とすることで、耐弾性に優れる。また、4000dtex以下とすることで、裁断時等の取り扱い性に優れる。
高強度繊維糸条の伸度としては、2〜5%が好ましく、より好ましくは2.5〜4.5%である。
高強度繊維には、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤、などを含有させてもよく、また、酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯電防止剤、顔料、難燃剤、油剤などを付着させてもよい。
一方、高強度繊維強化プラスチックを構成するマトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を用いることができる。特に限定されるものではないが、熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、珪素樹脂、ポリイミド樹脂、ビニルエステル樹脂などやその変性樹脂など、熱可塑性樹脂であれば塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル、ポリアミドなど、さらには熱可塑性ポリウレタン、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ネオプレン、ポリエステル等の合成ゴム又はエラストマーなどが好ましく使用できる。中でも、フェノール樹脂とポリビニルブチラール樹脂とを主成分とする樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂が、耐衝撃性、寸法安定性、強度、価格などから好ましく使用できる。かかる熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂には、工業的にその目的、用途、製造工程や加工工程での生産性あるいは特性改善のため通常使用されている各種添加剤を含んでいてもよい。例えば、変性剤、可塑剤、充填剤、離型剤、着色剤、希釈剤などを含有せしめることができる。なお、ここでいう主成分とは、溶媒を除いた成分のうちで重量比率が一番大きい成分をいい、フェノール樹脂とポリビニルブチラール樹脂を主成分とする樹脂の場合では、これら2種類の樹脂の重量比率が1番目、2番目(順不同)に大きいことを意味する
高強度繊維強化プラスチックの作製にあたっては、プリプレグを使用してもよく、かかるプリプレグを得る方法は特に限定されるものではない。たとえば、マトリックス樹脂に熱硬化性樹脂を用いる場合は、熱硬化性樹脂を溶剤に溶解してワニスに調整し、高強度繊維布帛をワニス漕に通しバーコーターやクリアランスロールなどにて余分な樹脂を掻き取る方法や、コーティング、スプレーを用いた塗工が一般的に行われる。このようにして得られたプリプレグを所望の形状に裁断、積層し、加熱・加圧成型することで、高強度繊維強化プラスチックを作製できる。一方、マトリックス樹脂として熱可塑性樹脂を用いる場合は、樹脂エマルジョンや溶融あるいは溶剤に溶解した樹脂をナイフやグラビアなどにて高強度繊維布帛にコーティングする方法や、溶融した樹脂を直接布帛にラミネートする方法が一般的に行われる。このようにして得られたプリプレグを所望の形状に裁断、積層し、加熱・加圧後、冷却して成型することで、高強度繊維強化プラスチックを作製できる。
高強度繊維強化プラスチックの作製にあたっては、プリプレグを使用してもよく、かかるプリプレグを得る方法は特に限定されるものではない。たとえば、マトリックス樹脂に熱硬化性樹脂を用いる場合は、熱硬化性樹脂を溶剤に溶解してワニスに調整し、高強度繊維布帛をワニス漕に通しバーコーターやクリアランスロールなどにて余分な樹脂を掻き取る方法や、コーティング、スプレーを用いた塗工が一般的に行われる。このようにして得られたプリプレグを所望の形状に裁断、積層し、加熱・加圧成型することで、高強度繊維強化プラスチックを作製できる。一方、マトリックス樹脂として熱可塑性樹脂を用いる場合は、樹脂エマルジョンや溶融あるいは溶剤に溶解した樹脂をナイフやグラビアなどにて高強度繊維布帛にコーティングする方法や、溶融した樹脂を直接布帛にラミネートする方法が一般的に行われる。このようにして得られたプリプレグを所望の形状に裁断、積層し、加熱・加圧後、冷却して成型することで、高強度繊維強化プラスチックを作製できる。
上記のような(A)低強度繊維層および/または低強度樹脂層、(B)セラミックス層、(C)高強度繊維強化プラスチック層は、この順に積層されているが、それぞれの境界面において固定することが好ましい。固定にあたっては、合成ゴムやエポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の接着剤を介して接着する方法を採用できる。
また、低強度繊維層1は、図1に示すようにセラミックス層の表面にのみ設ける以外に、セラミックス層および高強度繊維強化プラスチック層からなる積層体を覆うように積層されてもよい。たとえば図2に示すように、セラミックス層2および高強度繊維強化プラスチック層3からなる積層体に対して、低強度繊維層1となるシートをセラミックス層側からかぶせて高強度繊維強化プラスチック側に数cmの接着シロを持たせたり、図3に示すように、セラミックス層2および高強度繊維強化プラスチック層3からなる積層体に対して、低強度繊維層1となるシートをロール状に巻きつけたりしてもよい。このような積層方法については、低強度繊維層1を低強度樹脂層とする場合にも当然同様であるので、説明を省略する。
耐弾防護部材の形状としては、平板、曲面板等を適宜選択できる。
このような本発明の耐弾防護部材によれば、低強度繊維層や低強度樹脂層を用いることで、耐弾防護部材に弾丸が着弾した際のセラミックスの破壊体積が大きくなる。セラミックスの破壊体積が大きいことは、弾丸のエネルギーを多く吸収していることを意味し、より効果的に耐弾できる構成となる。特に、低強度繊維層や低強度樹脂層の引張強度が2000N/3cmより大きい場合、着弾時にセラミックスの破壊が局所的となり、弾丸のエネルギーを効率よく吸収することができないため、その分セラミックスや高強度繊維強化プラスチックを厚くしなければならない。すなわち重い耐弾防護部材となってしまう。また、低強度繊維層や低強度樹脂層の引張強度が100N/3cmより小さい場合、通常の使用時にセラミックス表面を保護することができなくなり、セラミックスに傷がつきやすくなってしまう。
このような耐弾防護部材は次のように適宜加工することで耐弾防護製品となる。本耐弾防護部材の形状を人体の胸服部、背部、脇部、肩部、下腹部などを覆う形状にすることで、人体用防護チョッキに用いることができる。また、本耐弾防護部材をヘルメットの形状で製造し、更にクッション材、あご紐などを取り付けることで、ヘルメットに用いることができる。また、取っ手や覗き窓、自立用の足などを取り付けることで盾に用いることができる。さらに、本耐弾防護部材は、車輌、船舶、航空機のドア部、シート周辺部などに、サイズ立体形状を合わせて取り付けることで、装甲として用いることができる。
[測定方法]
(1)糸の総繊度
JIS L 1013:1999 8.3.1 A法に基づき、112.5m分の小かせをサンプル数5で採取し、それぞれの質量を測定し、その値(g)に10000/112.5をかけ、見掛け繊度(dtex)を求めた。見かけ繊度から、次の式によって正量繊度を求め、算術平均値を算出した。
正量繊度(dtex)=D'×(100+Rc)/(100+Re)
ここに、D':見かけ繊度(dtex)
Rc:公定水分率(%)
Re:平衡水分率(%)
(2)糸の引張強度及び伸度
JIS L 1013:1999 8.5.1に拠って測定した。試料を緩く張った状態で、引張試験機(株式会社島津製作所製AUTOGRAPH(登録商標)SD−100−C)のつかみにつかみ間隔20cmで取り付け、引張速度20cm/分の定速伸長にて試験を行った。初荷重をかけたときの伸びを緩み(mm)として読み、更に試料を引っ張り、試料が切断したときの荷重及び伸び(mm)を測定し、次の式によって引張強度及び伸度を算出した。試験回数は10回とし、その算術平均値を算出した。
Tb=SD/F0
ここに、Tb:引張強度
SD:切断時の強さ
F0:試料の正量繊度
伸度(%)=[(E2−E1)/(L+E1)]×100
ここに、E1:緩み(mm)
E2:切断時の伸び(mm)
L:つかみ間隔(mm)
(3)織密度
JIS L 1096:1999 8.6.1「織物の密度」に拠って測定した。
織物の異なる5か所のタテ方向2.54cm×ヨコ方向2.54cmにおけるタテ糸およびヨコ糸の本数を数え、それぞれについて算術平均値を算出した。
(1)糸の総繊度
JIS L 1013:1999 8.3.1 A法に基づき、112.5m分の小かせをサンプル数5で採取し、それぞれの質量を測定し、その値(g)に10000/112.5をかけ、見掛け繊度(dtex)を求めた。見かけ繊度から、次の式によって正量繊度を求め、算術平均値を算出した。
正量繊度(dtex)=D'×(100+Rc)/(100+Re)
ここに、D':見かけ繊度(dtex)
Rc:公定水分率(%)
Re:平衡水分率(%)
(2)糸の引張強度及び伸度
JIS L 1013:1999 8.5.1に拠って測定した。試料を緩く張った状態で、引張試験機(株式会社島津製作所製AUTOGRAPH(登録商標)SD−100−C)のつかみにつかみ間隔20cmで取り付け、引張速度20cm/分の定速伸長にて試験を行った。初荷重をかけたときの伸びを緩み(mm)として読み、更に試料を引っ張り、試料が切断したときの荷重及び伸び(mm)を測定し、次の式によって引張強度及び伸度を算出した。試験回数は10回とし、その算術平均値を算出した。
Tb=SD/F0
ここに、Tb:引張強度
SD:切断時の強さ
F0:試料の正量繊度
伸度(%)=[(E2−E1)/(L+E1)]×100
ここに、E1:緩み(mm)
E2:切断時の伸び(mm)
L:つかみ間隔(mm)
(3)織密度
JIS L 1096:1999 8.6.1「織物の密度」に拠って測定した。
織物の異なる5か所のタテ方向2.54cm×ヨコ方向2.54cmにおけるタテ糸およびヨコ糸の本数を数え、それぞれについて算術平均値を算出した。
(4)低強度繊維層、低強度樹脂層、および高強度繊維強化プラスチック層の構成物の目付
JIS L 1096:1999 8.4.2に則り、20cm×20cmの試験片を3枚採取し、それぞれの質量(g)を量り、その算術平均値を1m2当たりの質量(g/m2)で表した。
JIS L 1096:1999 8.4.2に則り、20cm×20cmの試験片を3枚採取し、それぞれの質量(g)を量り、その算術平均値を1m2当たりの質量(g/m2)で表した。
(5)低強度繊維層および低強度樹脂層の引張強度
JIS L 1096:1999 8.12.1 A法(ストリップ法)のラベルドストリップ法に則り、タテ方向及びヨコ方向のそれぞれについて、幅40mm、長さ300mmの試験片を3枚ずつ採取し、それぞれについて幅の両側から糸を取り除いて幅30mmとし、定速緊張型の試験機にて、つかみ間隔200mm、引張速度200mm/minで試験したときの破断強力を測定し、タテ方向及びヨコ方向のそれぞれについて算術平均値を算出した。但し、低強度樹脂層の場合は、試験片サイズを幅30mmで採取し、そのまま測定した。
JIS L 1096:1999 8.12.1 A法(ストリップ法)のラベルドストリップ法に則り、タテ方向及びヨコ方向のそれぞれについて、幅40mm、長さ300mmの試験片を3枚ずつ採取し、それぞれについて幅の両側から糸を取り除いて幅30mmとし、定速緊張型の試験機にて、つかみ間隔200mm、引張速度200mm/minで試験したときの破断強力を測定し、タテ方向及びヨコ方向のそれぞれについて算術平均値を算出した。但し、低強度樹脂層の場合は、試験片サイズを幅30mmで採取し、そのまま測定した。
(6)低強度繊維層および低強度樹脂層、および高強度繊維強化プラスチック層の構成物の厚さ
JIS L 1096:1999 8.5に則り、試料の異なる5か所について厚さ測定機を用いて、23.5kPaの加圧下、厚さを落ち着かせるために10秒間待った後に厚さを測定し、算術平均値を算出した。
JIS L 1096:1999 8.5に則り、試料の異なる5か所について厚さ測定機を用いて、23.5kPaの加圧下、厚さを落ち着かせるために10秒間待った後に厚さを測定し、算術平均値を算出した。
(7)セラミックスの曲げ強度
JIS R 1601:1995「4点曲げ強さ」に則り、全長36mm以上、幅4.0±0.1mm、厚さ3.0±0.1mmの試験片を2枚採取し、それぞれの曲げ強度を測定し、その算術平均値を算出した。
JIS R 1601:1995「4点曲げ強さ」に則り、全長36mm以上、幅4.0±0.1mm、厚さ3.0±0.1mmの試験片を2枚採取し、それぞれの曲げ強度を測定し、その算術平均値を算出した。
(8)セラミックスの弾性率
JIS R 1602:1995により、厚さ1.0mm、幅4.0mmの試験片を1枚採取し、3点曲げ試験(支持ロール間距離30mm、クロスヘッド速度0.5mm/min)を行い得られた歪み−応力曲線から静的弾性率を算出した。
JIS R 1602:1995により、厚さ1.0mm、幅4.0mmの試験片を1枚採取し、3点曲げ試験(支持ロール間距離30mm、クロスヘッド速度0.5mm/min)を行い得られた歪み−応力曲線から静的弾性率を算出した。
(9)セラミックスのビッカース硬度
JIS R 1610:2003「ビッカース硬さ」に則り、ビッカース圧子を試験力9.807Nで15秒間負荷し、除荷後、試験片に残るくぼみの対角線2つの長さを測定した。対角線長さと試験力からビッカース硬度を算出した。これを5回繰り返し、その算術平均値を算出した。
JIS R 1610:2003「ビッカース硬さ」に則り、ビッカース圧子を試験力9.807Nで15秒間負荷し、除荷後、試験片に残るくぼみの対角線2つの長さを測定した。対角線長さと試験力からビッカース硬度を算出した。これを5回繰り返し、その算術平均値を算出した。
(10)耐弾防護部材の耐弾性
NIJ Standard 0101.04「Ballistic Resistance of Personal Body Armor」に則り、7.62mm NATO FMJ(M80)弾(弾速:838m/s、弾丸質量:9.6g)を各耐弾防護部材1枚の中央に1発ずつ、6枚射撃し、1発以上貫通した場合は貫通、6発不貫通であった場合は不貫通として耐弾性を評価した。
NIJ Standard 0101.04「Ballistic Resistance of Personal Body Armor」に則り、7.62mm NATO FMJ(M80)弾(弾速:838m/s、弾丸質量:9.6g)を各耐弾防護部材1枚の中央に1発ずつ、6枚射撃し、1発以上貫通した場合は貫通、6発不貫通であった場合は不貫通として耐弾性を評価した。
(11)セラミックスの破壊体積
耐弾性を評価した後の耐弾防護部材について、低強度繊維層、低強度樹脂層を剥がし、被弾したことにより破砕したセラミックスを取り除く。射撃点を通り最大長となる直径と最小となる直径の平均値を、セラミックスの射撃面側(Mcm)と高強度繊維強化プラスチック側(Ncm)について算出する。セラミックスの厚さ(Tcm)を下式1によりセラミックスの破壊体積(Scm3)を算出する。
耐弾性を評価した後の耐弾防護部材について、低強度繊維層、低強度樹脂層を剥がし、被弾したことにより破砕したセラミックスを取り除く。射撃点を通り最大長となる直径と最小となる直径の平均値を、セラミックスの射撃面側(Mcm)と高強度繊維強化プラスチック側(Ncm)について算出する。セラミックスの厚さ(Tcm)を下式1によりセラミックスの破壊体積(Scm3)を算出する。
S=((π×(M/2)2+π×(N/2)2)/2)×T ・・・ 式1
[実施例1]
(低強度繊維層)
66ナイロン繊維製平織り織布(糸の総繊度470dtex、糸の引張強度5.1cN/dtex、目付け180g/m2、タテ方向の織密度46本/2.54cm、ヨコ方向の織密度46本/2.54cm、引張強度1900N/3cm、厚さ0.28mm)を低強度繊維層として用いた。
(高強度繊維強化プラスチック層)
アラミド繊維製平織り織布(東レ・デュポン製、“ケブラー”織物T770、糸の総繊度3300dtex、糸の引張強度20.3cN/dtex、糸の伸度3.8%、目付460g/m2、タテ方向の織密度17本/2.54cm、ヨコ方向の織密度16.5本/2.54cm、厚さ0.64mm)にフェノール樹脂とポリビニルブーチラール樹脂とを主成分とする樹脂を含浸、乾燥して樹脂分12wt%のプリプレグを得た。12wt%のプリプレグを20cm×20cmに裁断し19枚積層し、その後150℃、50kg/cm 2 、30分加熱加圧成形して高強度繊維強化プラスチックを得た。これを高強度繊維強化プラスチック層として用いた。
(セラミックス層)
炭化ケイ素(SiC、寸法10cm×10cm、厚さ6.7mm、曲げ強度421MPa、弾性率386GPa、ビッカース硬度2600GPa)を用いた。
(成形)
高強度繊維強化プラスチックの中央部にセラミックスをウレタン系接着剤で固定し、さらに低強度繊維層を図1のように接着剤で固定し耐弾防護部材Aを得た。
[実施例1]
(低強度繊維層)
66ナイロン繊維製平織り織布(糸の総繊度470dtex、糸の引張強度5.1cN/dtex、目付け180g/m2、タテ方向の織密度46本/2.54cm、ヨコ方向の織密度46本/2.54cm、引張強度1900N/3cm、厚さ0.28mm)を低強度繊維層として用いた。
(高強度繊維強化プラスチック層)
アラミド繊維製平織り織布(東レ・デュポン製、“ケブラー”織物T770、糸の総繊度3300dtex、糸の引張強度20.3cN/dtex、糸の伸度3.8%、目付460g/m2、タテ方向の織密度17本/2.54cm、ヨコ方向の織密度16.5本/2.54cm、厚さ0.64mm)にフェノール樹脂とポリビニルブーチラール樹脂とを主成分とする樹脂を含浸、乾燥して樹脂分12wt%のプリプレグを得た。12wt%のプリプレグを20cm×20cmに裁断し19枚積層し、その後150℃、50kg/cm 2 、30分加熱加圧成形して高強度繊維強化プラスチックを得た。これを高強度繊維強化プラスチック層として用いた。
(セラミックス層)
炭化ケイ素(SiC、寸法10cm×10cm、厚さ6.7mm、曲げ強度421MPa、弾性率386GPa、ビッカース硬度2600GPa)を用いた。
(成形)
高強度繊維強化プラスチックの中央部にセラミックスをウレタン系接着剤で固定し、さらに低強度繊維層を図1のように接着剤で固定し耐弾防護部材Aを得た。
[実施例2]
低強度繊維層にポリエステル繊維製平織り織布(糸の総繊度467dtex、糸の引張強度8.6cN/dtex、目付け175g/m2、タテ方向の織密度44本/2.54cm、ヨコ方向の織密度42本/2.54cm、引張強度1570N/3cm、厚さ0.22mm)を用いて耐弾防護部材Bを得た以外は実施例1と同様にした。
低強度繊維層にポリエステル繊維製平織り織布(糸の総繊度467dtex、糸の引張強度8.6cN/dtex、目付け175g/m2、タテ方向の織密度44本/2.54cm、ヨコ方向の織密度42本/2.54cm、引張強度1570N/3cm、厚さ0.22mm)を用いて耐弾防護部材Bを得た以外は実施例1と同様にした。
[実施例3]
低強度繊維層を図2のように接着剤で固定し耐弾防護部材Cを得た以外は実施例1と同様にした。
低強度繊維層を図2のように接着剤で固定し耐弾防護部材Cを得た以外は実施例1と同様にした。
[実施例4]
低強度繊維層を図3のように接着剤で固定し耐弾防護部材Dを得た以外は実施例1と同様にした。
低強度繊維層を図3のように接着剤で固定し耐弾防護部材Dを得た以外は実施例1と同様にした。
[実施例5]
セラミックスに炭化ホウ素(B4C、寸法10cm×10cm、厚さ8.4mm、曲げ強度351MPa、弾性率420GPa、ビッカース硬度2870GPa)を用いて耐弾防護部材Eを得た以外は実施例1と同様にした。
セラミックスに炭化ホウ素(B4C、寸法10cm×10cm、厚さ8.4mm、曲げ強度351MPa、弾性率420GPa、ビッカース硬度2870GPa)を用いて耐弾防護部材Eを得た以外は実施例1と同様にした。
[実施例6]
セラミックスにアルミナ(Al2O3、寸法10cm×10cm、厚さ5.8mm、曲げ強度320MPa、弾性率310GPa、ビッカース硬度1230GPa)を用いて耐弾防護部材Fを得た以外は実施例1と同様にした。
セラミックスにアルミナ(Al2O3、寸法10cm×10cm、厚さ5.8mm、曲げ強度320MPa、弾性率310GPa、ビッカース硬度1230GPa)を用いて耐弾防護部材Fを得た以外は実施例1と同様にした。
[実施例7]
低強度繊維層の代わりにポリエステル製フィルム(目付け69g/m2、引張強度270N/3cm、厚さ0.05mm)を用いて耐弾防護部材Gを得た以外は実施例1と同様にした。
低強度繊維層の代わりにポリエステル製フィルム(目付け69g/m2、引張強度270N/3cm、厚さ0.05mm)を用いて耐弾防護部材Gを得た以外は実施例1と同様にした。
[実施例8]
低強度繊維層に6ナイロン繊維製平織り織布(糸の総繊度78dtex、糸の引張強度3.9cN/dtex、目付け68g/m2、タテ方向の織密度120本/2.54cm、ヨコ方向の織密度91本/2.54cm、引張強度417N/3cm、厚さ0.04mm)を用いて耐弾防護部材Hを得た以外は実施例1と同様にした。
低強度繊維層に6ナイロン繊維製平織り織布(糸の総繊度78dtex、糸の引張強度3.9cN/dtex、目付け68g/m2、タテ方向の織密度120本/2.54cm、ヨコ方向の織密度91本/2.54cm、引張強度417N/3cm、厚さ0.04mm)を用いて耐弾防護部材Hを得た以外は実施例1と同様にした。
[実施例9]
低強度繊維層に6ナイロン繊維製平織り織布(糸の総繊度116dtex、糸の引張強度3.8cN/dtex、目付け83g/m2、タテ方向の織密度90本/2.54cm、ヨコ方向の織密度86本/2.54cm、引張強度660N/3cm、厚さ0.06mm)を用いて耐弾防護部材Iを得た以外は実施例1と同様にした。
低強度繊維層に6ナイロン繊維製平織り織布(糸の総繊度116dtex、糸の引張強度3.8cN/dtex、目付け83g/m2、タテ方向の織密度90本/2.54cm、ヨコ方向の織密度86本/2.54cm、引張強度660N/3cm、厚さ0.06mm)を用いて耐弾防護部材Iを得た以外は実施例1と同様にした。
[比較例1]
低強度繊維層にアラミド繊維製平織り織布(糸の総繊度3300dtex、糸の引張強度20.3cN/dtex、目付け460g/m2、タテ方向の織密度17本/2.54cm、ヨコ方向の織密度16.5本/2.54cm、引張強度8900N/3cm、厚さ0.66mm)を用いて耐弾防護部材Jを得た以外は実施例1と同様にした。
低強度繊維層にアラミド繊維製平織り織布(糸の総繊度3300dtex、糸の引張強度20.3cN/dtex、目付け460g/m2、タテ方向の織密度17本/2.54cm、ヨコ方向の織密度16.5本/2.54cm、引張強度8900N/3cm、厚さ0.66mm)を用いて耐弾防護部材Jを得た以外は実施例1と同様にした。
[比較例2]
低強度繊維層にポリエチレン繊維製平織り織布(糸の総繊度441dtex、糸の引張強度28.1cN/dtex、目付け170g/m2、タテ方向の織密度44.0本/2.54cm、ヨコ方向の織密度47.0本/2.54cm、引張強度5410N/3cm、厚さ0.34mm)を用いて耐弾防護部材Kを得た以外は実施例1と同様にした。
[比較例3]
低強度繊維層に6ナイロン繊維製平織り織布(糸の総繊度56dtex、糸の引張強度3.8cN/dtex、目付け54g/m2、タテ方向の織密度119本/2.54cm、ヨコ方向の織密度120本/2.54cm、引張強度55N/3cm、厚さ0.03mm)を用いて耐弾防護部材Lを得た以外は実施例1と同様にした。
[比較例4]
低強度繊維層にアラミド繊維製平織り織布(糸の総繊度440dtex、糸の引張強度20.3cN/dtex、目付け110g/m2、タテ方向の織密度32.5本/2.54cm、ヨコ方向の織密度33.0本/2.54cm、引張強度2430N/3cm、厚さ0.16mm)を用いて耐弾防護部材Mを得た以外は実施例1と同様にした。
低強度繊維層にポリエチレン繊維製平織り織布(糸の総繊度441dtex、糸の引張強度28.1cN/dtex、目付け170g/m2、タテ方向の織密度44.0本/2.54cm、ヨコ方向の織密度47.0本/2.54cm、引張強度5410N/3cm、厚さ0.34mm)を用いて耐弾防護部材Kを得た以外は実施例1と同様にした。
[比較例3]
低強度繊維層に6ナイロン繊維製平織り織布(糸の総繊度56dtex、糸の引張強度3.8cN/dtex、目付け54g/m2、タテ方向の織密度119本/2.54cm、ヨコ方向の織密度120本/2.54cm、引張強度55N/3cm、厚さ0.03mm)を用いて耐弾防護部材Lを得た以外は実施例1と同様にした。
[比較例4]
低強度繊維層にアラミド繊維製平織り織布(糸の総繊度440dtex、糸の引張強度20.3cN/dtex、目付け110g/m2、タテ方向の織密度32.5本/2.54cm、ヨコ方向の織密度33.0本/2.54cm、引張強度2430N/3cm、厚さ0.16mm)を用いて耐弾防護部材Mを得た以外は実施例1と同様にした。
評価結果を表1に示す。実施例と比較例を比較すると、実施例の耐弾防護部材は、高速の飛来物に対し良好な耐弾性を示した。
以上説明したように、本発明は従来の耐弾防護部材と比較して優れた耐弾性を有する。
本発明は、例えば、防弾板(防護チョッキへの挿入板)や盾、車輌及び艦船または航空機の付加装甲といった防護製品の用途に好適に用いることができる。
1 低強度繊維層
2 セラミックス層
3 高強度繊維強化プラスチック層
2 セラミックス層
3 高強度繊維強化プラスチック層
Claims (6)
- 次の(A)〜(C)を含み、かつ、該(A)〜(C)がこの順序で積層されていることを特徴とする耐弾防護部材。
(A)低強度繊維層および/または低強度樹脂層
(B)セラミックス層
(C)高強度繊維強化プラスチック層 - 前記低強度繊維層および/または低強度樹脂層が前記セラミックス層に接着されていることを特徴とする、請求項1に記載の耐弾防護部材。
- 前記セラミックス層がアルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素のいずれかを含んでいる、請求項1または2に記載の耐弾防護部材。
- 前記高強度繊維強化プラスチック層がアラミドまたは超高分子量ポリエチレンからなる高強度繊維を含んでいる、請求項1〜3のいずれかに記載の耐弾防護部材。
- 前記高強度繊維強化プラスチック層がマトリックス樹脂を含み、該マトリックス樹脂が、フェノール樹脂とポリビニルブチラール樹脂とを主成分とする樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂のいずれかである、請求項1〜4のいずれかに記載の耐弾防護部材。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の耐弾防護部材を有してなることを特徴とする耐弾防護製品。
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JP2007193105A JP2009028944A (ja) | 2007-07-25 | 2007-07-25 | 耐弾防護部材及び耐弾防護製品 |
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KR101181037B1 (ko) * | 2009-07-22 | 2012-09-07 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 아라미드 복합재, 그 제조방법 및 이를 이용한 헬멧 |
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-
2007
- 2007-07-25 JP JP2007193105A patent/JP2009028944A/ja active Pending
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