JP2009028002A - 容器詰飲料 - Google Patents

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豪俊 杉野
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Abstract

【課題】 エラジタンニンの生理機能として糖質分解消化酵素阻害剤、抗アレルギー、ヒアルロニダーゼ阻害活性等が報告されている。しかしながら、エラジタンニンの濃縮物や精製物を配合した飲料は、製造後長期保存したときに沈殿を生じる場合がある。本発明は、エラジタンニン含有飲料について、エラジタンニン含量を低下させる事なく、長期にわたり沈殿の発生が抑制された安定な飲料を提供する事を目的とする
【解決手段】 高甘味度甘味料を含有し、かつ、エラジタンニンを1mg/100mL以上含有する事により上記課題を解決する。
【選択図】 なし

Description

エラジタンニンの生理機能として糖質分解消化酵素阻害剤、抗アレルギー、ヒアルロニダーゼ阻害活性等が報告されている(例えば、特許文献1、2、3参照)。その生理的有益性を発現するには、日常的な摂取が望まれている。
しかしながら、エラジタンニンの濃縮物や精製物を配合した飲料は、製造後長期保存したときに沈殿を生じる場合がある。エラジタンニン含有飲料の沈殿の原因は多糖類、タンパク質、金属イオン等の成分がエラジタンニンと複合体を形成するためであると考えられているが、沈殿の生成メカニズムは複雑で、沈殿を防止する方法は知られていない。
エラジタンニンの濃縮物や精製物においてエラジタンニンを除去し、エラジタンニンを低減させる事で沈殿を防止する事は可能だが、エラジタンニンの生理機能を大きく損ねてしまう。
特開平9−176019号公報(第1頁−第2頁) 特開平9−124498号公報(第1頁−第2頁) 特開平9−124497号公報(第1頁−第2頁)
本発明は、エラジタンニン含有飲料について、エラジタンニン含量を低下させる事なく、長期にわたり沈殿の発生が抑制された安定な飲料を提供する事を目的とする。
本発明者らは、長期保存中に飲料の沈殿を抑制すべく、種々の検討を行った結果、エラジタンニン含有飲料において、高甘味度甘味料を添加する事で、保存しても沈殿が生じにくい飲料が得られ、中でもスクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテームから選ばれる1種又は2種以上を用いた時に最も効果がある事を見出した。沈殿を抑制する効果の点より、好ましくはエラジタンニン/高甘味度甘味料の重量比が0.05〜1000、もしくはエラジタンニン/エラグ酸の重量比が0.01〜100、もしくは有機酸又はその塩を配合し且つpHを3.0〜5.0に調整するときに、長期保存しても沈殿を生じる事のない飲料が得られる事を見出した。
本発明のエラジタンニンとは、双子葉離弁花植物に局在し、糖アルコールに、没食子酸及びその二量体であるエラグ酸が化学結合した構造をしており、加水分解性タンニンに分類される。加水分解によりエラグ酸を与える事のできる化合物及びその塩等があげられ、具体的にはオイゲニイン(eugeniin)、サングイイン(sanguiin)H−1、サングイイン(sanguiin)H−4、2,3−ヘキサヒドロキシジフェノイルグルコース(hexahydroxydihpenylglucose)、4,6−ヘキサヒドロキシジフェノイルグルコース(hexahydroxydihpenylglucose)、ケブラグ酸(chebulagic acid)、ゲラニイン(geraniin)、エラエオカルプシン(elaeocarpusin)、コリラギン(corilagin)、エンブリカニン(emblicanin)、プニグルコニン(punigluconin)、テリマグランジン(tellimagrandin)I、テリマグランジン(tellimagrandin)II、カスアリクチン(casuarictin)、ペデュンクラギン(pedunculagin)、グラナチン(granatin)A、グラナチン(granatin)B、ケブリン酸(chebulic acid)、カジュアリニン(casuarin)、ヌファリン(nupharin)C、ヌファリン(nupharin)D、ヌファリン(nupharin)F、サングイイン(sanguiin)H−11等があげられる。特にエラジタンニンとしてトウダイグサ科のアムラに含まれるケブラグ酸(chebulagic acid)、ゲラニイン(geraniin)、エラエオカルプシン(elaeocarpusin)、コリラギン(corilagin)、エンブリカニン(emblicanin)、プニグルコニン(punigluconin)、ペデュンクラギン(pedunculagin)が生理効果の点より好ましい。また、本発明に用いるエラジタンニン、ケブラグ酸、ゲラニイン、エラエオカルプシン、コリラギン、エンブリカニン、プニグルコニン及びペデュンクラギンはいずれも、化学的合成も可能ではあるが、天然植物に含まれる物質であり、長期にわたり人間に摂取されてきた実績のある天然植物から抽出したものが、安全性の面より好ましい。
エラエオカルプシン(Elaeocarpusin)は、アムラ(学名:Phyllanthus emblica、トウダイグサ科)や、メグスリノキ(学名:Acer nikoense Maximowicz、カエデ科)等の植物に含まれる事が知られており、いずれの植物も抽出原料として使用できる。
ケブラグ酸(Chebulagic acid)は、アムラ(学名:Phyllanthus emblica、トウダイグサ科)や、モモタマナ(学名:Terminalia catappa、シクンシ科)等の植物に含まれる事が知られており、いずれの植物も抽出原料として使用できる。
ゲラニイン(Geraniin)は、アムラ(学名:Phyllanthus emblica、トウダイグサ科)や、アカメガシワ(学名:Mallatus japonica、トウダイグサ科)、メグスリノキ(学名:Acer nikoense Maximowicz、カエデ科)、ゲンノショウコ(学名:Geranium nepalense var. thunbergii、フクロソウ科)等の植物に含まれる事が知られており、いずれの植物も抽出原料として使用できる。
コリラギン(Corilagin)は、アムラ(学名:Phyllanthus emblica、トウダイグサ科)や、モモタマナ(学名:Terminalia catappa、シクンシ科)、ウワウルシ(学名:Artctostaphylos uva−ursi、ツツジ科)等の植物に含まれる事が知られており、いずれの植物も抽出原料として使用できる。
本発明で用いられるエラジタンニンには、エラジタンニンを主成分とする植物抽出物又はその精製物等のいかなるものも包含され、例えば、トウダイグサ科のアムラ、アカメガシワ、チャンカピエドラ、フクロソウ科のゲンノショウコ、シクンシ科のモモタマナ、ミズキ科のサンシュユ、ツツジ科のウワウルシ、カエデ科のメグスリノキ、ウルシ科の五倍子、ミソハギ科のバナバ、バラ科のワレモコウ等の各種の植物から抽出精製して得られるものの他、公知の化学合成法により得られるものがある。生理効果の点より、好ましくはトウダイグサ科のアムラ、フクロソウ科のゲンノショウコ、シクンシ科のモモタマナから選ばれる1種又は2種以上、最も好ましくはトウダイグサ科のアムラから得られるエラジタンニンを用いると良い。アムラはインドからマレーシア地域及び中国南部にかけて分布しており、インドが原産地と考えられている。また、アムラは、各地方又は言語により各々固有の名称を有しており、例えば、余柑子、油甘、奄摩勒、エンブリック・ミロバラン、アーマラキー、マラッカノキ、マラッカツリー、インディアングーズベリー、アロンラ、アミラ、アミラキ、アミラキャトラ、ネリカイ、ネルリ、タシャ、カユラカ、ケムラカ、ナックホンポン等とも称されている。
本発明においてエラジタンニンは、植物をそのまま、あるいは水抽出物、アルコール抽出物等の抽出物、あるいはこれらに酵素処理したものが利用できる。
植物からエラジタンニンを抽出調製するには、配糖体を含む天然のポリフェノール類の分離・精製に用いられる通常の手段が適宜採用される。通常の手段としては、例えば、抽出、濃縮、濾過、分液、分別沈澱、結晶化、分蜜、真空乾燥、凍結乾燥、吸着クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー等が挙げられる。以上のような慣用の方法から選ばれる適宜の方法で当該化合物の給源の抽出物を分画して生成する画分を選択・合一した画分を、必要に応じて、更に適宜の方法により分画し、選択・合一する操作を繰り返せば、所望のレベルにまで精製された当該化合物を得る事ができる。こうして得られる当該化合物は、さらに必要に応じて、適宜の他の成分と混合する等して組成物の形態に調製して使用する事もでき、目的に応じて、適宜の精製度・形態の当該化合物の調製物を用いればよい。
抽出に使用する溶媒や温度条件等については、特に限定されるものではなく、任意に選択、設定する事ができる。抽出溶媒としては、水、アルカリ、酸等といった非有機溶媒や、親水性溶媒、アセトン等といった有機溶媒を選択する事ができる。親水性溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール及びブチルアルコールからなる低級アルコール群から選択される1種類以上が、操作性、抽出効率の点から好ましい。ただし、有機溶媒による抽出よりもむしろ非有機溶媒による抽出が好ましく、なかでも水、アルカリ及び酸のいずれかを選択する事がよい。
酸又はアルカリを抽出溶媒に使用する場合、抽出物を中和させる事が好ましい。中和反応によって生成された塩は、透析法やゲル濾過等、公知の方法により、取り除く事ができる。ただし、水を抽出溶媒として用いた場合には、上記のような中和反応は必要なく、生成された塩を取り除く必要もない。よって、工数減及び低コスト化の観点から、水を用いる事が最も好ましい。
このとき使用する酸としては、特に限定するものではなく、大部分の酸を使う事ができる。ただし、入手のしやすさ及び操作性の観点から、塩酸又は硫酸の使用、あるいは塩酸及び硫酸の併用が好ましい。
また、アルカリとしては、特に限定するものではなく、大部分のアルカリを使う事ができる。ただし、入手のしやすさ及び操作性の観点から、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの使用、あるいは水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムの併用が好ましい。
抽出に使用される酸又はアルカリの濃度は、抽出物を酵素処理する前であっても後であっても特に限定するものではない。酸又はアルカリの強さによって変化するが、操作性及び抽出効率の観点から、0.01モル濃度〜0.5モル濃度の酸又はアルカリを使用する事が好ましい。
植物からのエラジタンニンの抽出においては酵素処理を併用する事が好ましく、この処理によれば収率や風味を改善する事ができる。なお、酵素処理は抽出前に行ってもよく、抽出時に行ってもよい。酵素処理をするときのpHは、使用する酵素の至適pH及びpH安定性を指標にして、適宜設定する事ができる。また、酵素処理をするときの温度に関しても、使用する酵素の至適温度及び温度安定性を指標にして、適宜設定する事ができる。
本発明の酵素処理に用いる酵素は、特に限定されるものではないが、食品工業分野でよく用いられる加水分解酵素である事が好ましい。この種の酵素は使用実績があり、安全性等の観点からも好ましいからである。上記酵素の具体例としては、例えば、ペクチナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、タンナーゼ、デキストラナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、トリプシン、パパイン等の加水分解酵素が挙げられる。これらのなかでも好ましくは、ペクチナーゼ、プロテアーゼ、タンナーゼ、セルラーゼから選択される1種類を使用する、又は2種類以上を組み合わせて使用する事である。これによれば抽出効率をさらに向上させる事が可能となる。
植物からの抽出物及び画分はそのままで使用する事も可能であるが、必要に応じて噴霧乾燥や凍結乾燥等の手段により乾燥粉末化させて使用する事も可能である。
この様な植物又はその抽出物の1種又は2種以上を混合し、必要に応じて水、エタノール、果汁等、好ましくは、風味及び価格の点から水により希釈し、必要に応じて遠心分離、クエン酸類の添加、pH調整等を行う事により本発明の飲料を製造する事ができる。クエン酸類の添加は、飲料の調製時(pH調整時)の他、抽出溶媒に添加する事や、抽出操作を行った後の抽出液に添加する事でもよい。
本発明のエラジタンニン含有飲料は、特に限定されるものではないが、上記のエラジタンニン、甘味料又は有機酸を水に溶解する事で製造する事ができる。
飲料100mL中のエラジタンニンの含有量として生理活性の点から1〜2000mgが好ましく、更に好ましくは1.5〜1000mg、より好ましくは2〜150mg、最も好ましくは5〜80mgを用いる。1mg未満だと沈殿も起こしにくいが生理効果が低く、2000mgを超えると沈殿の発生を生じる場合がありコストの点から好ましくない。
本願発明においての高甘味度甘味料とはショ糖の数百倍の甘味度を有するという優れた性能を持つものであり、本発明では、保存性の点より、好ましくはスクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、ステビア、グリチルリチンから選ばれる1種又は2種以上、更に好ましくはスクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテームから選ばれる1種又は2種以上、最も好ましくはスクラロースを用いると良い。
スクラロースとは砂糖から作られたノンカロリー甘味料で、砂糖の約600倍の甘さがあり、不快な後味も少ないため、飲み物、ベーカリー、デザート、ガム、キャンデー、冷菓、乳製品、漬け物、珍味、調味料等の製品に広く用いられている。
アセスルファムカリウムとは砂糖の200倍の甘味度を持ち、なおかつ熱に安定であるという特性を持っている事から、アスパルテームと並ぶダイエット甘味料として注目されている。
アスパルテームとはアスパラギン酸とフェニルアラニンの2種類のアミノ酸から成る白色結晶性粉末で、砂糖の200倍の甘味度を持っている。砂糖とよく似た甘みを呈し、ダイエット食品や糖尿病の治療食品等にも応用されている。
ステビアとはステビオサイド、レバウディオサイド等の甘味成分が多量に含まれている天然の甘味料で、砂糖の250倍の甘味度を持っている。カロリーも砂糖の90分の1と低カロリーで、多種多様の加工食品に応用されている。
グリチルリチンとはマメ科のカンゾウ(甘草)という植物の根茎部分に多く含まれる成分で、ショ糖の140倍といわれる甘味があり、天然甘味料として食品(醤油、味噌等)や煙草等にも広く用いられている。
高甘味度甘味料濃度は飲料100mL中で0.01mg〜50mgの範囲で使用する事が味の点より好ましく、更に好ましくは0.5mg〜50mgを用いる。0.01mg未満だと沈殿抑制効果が低く、また、50mgを超えると甘みがきつくなる傾向がある。
飲料中のエラジタンニン/高甘味度甘味料の重量比は安定性の点より0.05〜1000が好ましく、0.1〜200が更に好ましく、0.2〜20が特に好ましい。
飲料中のエラジタンニン/エラグ酸の重量比は安定性の点から0.01〜100が好ましく、0.05〜10が更に好ましく、0.07〜4.0が特に好ましい。
本発明でいう有機酸とは、クエン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、酢酸、α−ケトグルタル酸、フィチン酸及び乳酸等果実や野菜に酸味成分として多量に含まれる酸である。本発明では、前記のような有機酸をそれぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できるが、これらに限定されるものではない。有機酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等、好ましくはナトリウム塩を用いると良い。
また、本発明飲料のpHは、沈殿防止効果の点から、3.0〜5.0に調整され、特にpH3.0〜4.0が好ましい。この範囲より下では沈殿防止効果が低下するとともに不要な酸味が出てくる事があり、この範囲より上では沈殿防止効果が低下するとともに酸味が低下する事から好ましくない。従って、有機酸又はその塩の配合量は、上述の通りpHが3.0〜5.0、特に3.0〜4.0となる量とするのが好ましい。
なお、pHの調整は、有機酸又はその塩を適量添加した後に、他のpH調整剤を用いて行う事も可能である。pH調整剤としては、重曹(炭酸水素ナトリウム)、炭酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、クエン酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸ナトリウム、DL−リンゴ酸ナトリウム、D−酒石酸水素カリウム、炭酸カリウム、ピロリン酸四ナトリウム等のアルカリを挙げる事ができる。
本発明のエラジタンニン含有飲料はこの様にして調製されるが、更に必要に応じ、副原料として各種糖質や乳化剤、増粘剤、甘味料、果汁、香料等を適宜添加する事が可能である。副原料としては、例えば、蔗糖、異性化糖、グルコース、フラクトース、パラチノース、トレハロース、ラクトース、キシロース等の糖類、高甘味度甘味料、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、ラクチトール、パラチニット、還元水飴、還元麦芽糖水飴等の糖アルコール類、蔗糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、レシチン等の乳化剤、カラギーナン、アラビアガム、キサンタンガム、グァーガム、ペクチン、ローカストビーンガム、澱粉やジェランガム等他の増粘(安定)剤、果汁やそれらの香料等が挙げられる。また、ビタミンA、ビタミンB類、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE等のビタミン類やカルシウム、鉄、マンガン、亜鉛等のミネラル類、牛乳、全粉乳、脱脂乳、部分脱脂乳、濃縮乳、クリーム等の乳成分、食物繊維、CPP(カゼインホスホペプチド)、CCP(カゼインカルシウムペプチド)、コエンザイムQ10等の機能性素材、スパイス、ハーブ等を添加する事も可能である。
エラジタンニン含有飲料として、例えばソフトドリンクである炭酸飲料、果実エキス入り飲料、野菜エキス入りジュースやニアウォーター、スポーツドリンク、アイソトニック飲料、ダイエット飲料等が挙げられる。
得られたエラジタンニン含有飲料は、PETボトル等の透明容器、紙容器、缶容器等に充填し、容器形態によっては後殺菌を行って製品とする事ができ、この様に調製された製品は、長期保存してもその呈味成分やエラジタンニン含量が低下せず、しかも風味を損なう事なく、沈殿を生じる事もない。
以下、本発明の内容を実施例及び実験例を用いて具体的に説明するが、本発明の範囲を限定するものではない。
以下に実施例で用いた測定法を示すが、高感度、かつ高精度に検出できる方法等を用いて正確に測定できる条件であれば、下記方法や測定条件に限定されるものではなく、代用しても一切構わない。また、必要に応じて試料の前処理(例えば、凍結乾燥や測定上妨害となる成分の除去)等を適用する。
エラジタンニンの測定
本発明において、エラジタンニン量は定法に従い測定する事ができる。例えば、容器詰めされた飲料をフィルター(0.45μm)で濾過し、次いで蒸留水で希釈し、Waters社製、高速液体クロマトグラフ(2695 Separations Module)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム CAPCELL PAK C18(4.6mm×250mm:資生堂製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により分析した。移動相A液はリン酸を0.05mol/L含有の蒸留水溶液、B液はアセトニトリル溶液とし、試料注入量は10μL、Waters社製、UV検出器(2478 Dual λ Absorbance Detector)で分析した。
アムラ乾燥果実300gに、蒸溜水1L及びスミチームAP−2(新日本化学工業株式会社製、Aspergillus由来、12000U/mL)0.90gを入れ、60℃で4時間抽出した。その後、90℃で30分間酵素失活させた。その後、濾過し、濾液のBrixを測定し、アムラ抽出液の固形分と同量のパインデックス(松谷化学工業株式会社製)を加えた後スプレードライし、本発明の飲料用組成物200gを得た。得られたアムラ粉末のエラジタンニン含有量は前記の方法に従い分析を行ったところ10mg/g、エラグ酸含有量は2.5mg/gで、このアムラ粉末を実施例に用いた。
実施例1〜28、比較例1〜8
100mLの水溶液にアムラ由来のエラジタンニンを添加し、エラジタンニン濃度の違いによる沈殿発生の評価を表1に示した。沈殿発生の評価方法として、調製した水溶液を加熱殺菌した後、4℃で冷蔵保存し、目視により、沈殿の発生を評価した。結果は表2に示した。
Figure 2009028002
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オリ・沈殿の評価
−: 沈殿が確認できない
±: ほとんど沈殿が確認できない
+: 少し沈殿が確認できる
++: 沈殿が確認できる
表3に示す成分、アムラ粉末1g(エラジタンニンとして10mg)、アスコルビン酸30mg、クエン酸80mg、クエン酸ナトリウム40mg、各種甘味料適量、香料0.1gに水を加え全量を100mLとし均一に溶解させ、90℃で20分間加熱殺菌して、飲料を作成した。
甘味料はショ糖、ブドウ糖、果糖と高甘味度甘味料であるスクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、ステビア、グリチルリチンを甘味度換算でショ糖6g等量となるように添加して、沈殿の発生を評価した。
アムラ由来のエラジタンニンを含有する飲料100mLの組成を表3に示す。オリや沈殿発生の評価方法として、調製した飲料を加熱殺菌した後、4℃で冷蔵保存し、目視により、沈殿の発生を評価した。結果は表4に示した。
Figure 2009028002
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表5に示すように、スクラロースを飲料100mLあたり0.01〜50mgの範囲で添加し、沈殿の発生を評価した。結果は表6に示す。
Figure 2009028002
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表7に示すように、ショ糖を飲料100mLあたり6g添加し、エラグ酸を添加して、沈殿の発生を評価した。結果は表8に示す。
Figure 2009028002
Figure 2009028002
表9に示すように、スクラロースを飲料100mLあたり10mg添加し、エラグ酸を添加して、沈殿の発生を評価した。結果は表10に示す。
Figure 2009028002
Figure 2009028002
表11に示す組成の飲料100mLあたりクエン酸もしくはクエン酸ナトリウムを添加し、pH2.0〜6.0に調整し、沈殿の発生を評価した。結果は表12に示す。
Figure 2009028002
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以上のように、エラジタンニン含有飲料において、エラジタンニン/高甘味度甘味料の重量比が0.05〜1000、エラジタンニン/エラグ酸の重量比が0.01〜100のとき、有機酸又はその塩を配合し且つpHを3.0〜5.0に調整する事で、長期保存してもオリや沈殿が生じる事のない飲料が得られる事を見出した。

Claims (5)

  1. 高甘味度甘味料を含有し、かつ、エラジタンニンを1mg/100mL以上含有する事を特徴とする容器詰飲料。
  2. 高甘味度甘味料がスクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテームから選ばれる1種又は2種以上である事を特徴とする請求項1記載の容器詰飲料。
  3. エラジタンニン/高甘味度甘味料の重量比が0.05〜1000である事を特徴とする請求項1又は2記載の容器詰飲料。
  4. エラジタンニン/エラグ酸の重量比が0.01〜100である事を特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の容器詰飲料。
  5. 有機酸又はその塩を配合し且つpHを3.0〜5.0に調整する事を特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の容器詰飲料。
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