JP2009027980A - がん検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】がん、特に悪性リンパ腫の検出に有用な遺伝子を見出し、該遺伝子またはその異常を検出することを手段とするがん検出方法を提供すること。
【解決手段】ヒト第6染色体長腕25.1上に存在するがん抑制遺伝子の欠失を検出することを特徴とするがん検出方法、該遺伝子を含むDNA、該DNAによりコードされるタンパク質、該タンパク質を認識する抗体、該DNAを含有する組換えベクター、該組換えベクターにより形質転換された形質転換体、および試薬キットを提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ヒト第6染色体長腕q25.1上に存在するがん抑制遺伝子の欠失を検出することを特徴とするがん検出方法に関する。さらに本発明は、上記遺伝子、該遺伝子によりコードされるタンパク質、該タンパク質を認識する抗体に関する。
濾胞性リンパ腫(以下、FLと略称することがある)は、初期には進行が比較的遅いリンパ腫であるが、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(以下、DLBCLと略称することがある)への形質転換により、より急速に進行する例が多い。
FLの特徴としてt(14;18)(q32;21)転座が報告されており、それにより18q21のBCL2遺伝子と14q32の免疫グロブリン重鎖(IGH)とが近接する(非特許文献1)。その結果、BCL2脱制御とそれに続くアポトーシス阻害が生じて、FLの発症に寄与すると考えられる。その他にも染色体異常、例えば、+7、del(1)(p36)、del(6)(q)およびdel(10)(q22−24)がFLの形態学的経過に関連していることが明らかにされている(非特許文献2)が、それらの分子的重要性については未だ完全には解明されていない。
本発明者らは、FLからDLBCLへの形質転換過程で転座t(2;6)(p12;q23)が生じることを見出しており、さらに該転座がFLからDLBCLへの形質転換に極めて重大な役割を果たすことを示唆している(非特許文献3)。そしてこの知見から、免疫グロブリンκ遺伝子座(以下、IGKと略称することがある)の遺伝子転座の結果6q23の未知の遺伝子が脱制御されるかもしれないと推定した。
第6染色体長腕(6q)の欠失は、リンパ腫、肺がん、乳がんおよび卵巣がん等の腫瘍の発症において重要な役割を果たすと推定されている(非特許文献4−6)。6q23−26欠失を有するFLは、DLBCLへの形質転換のリスクが高く、また予後因子が不良であることが報告されている(非特許文献7)。
クヌートセン(Knutsen,T.)、「キャンサー サーベイズ(Cancer Surveys)」、1997年、第30巻、p.163−192。 ホースマンら(Horsman,D.E,et al.)、「ジーンズ、クロモゾームス アンド キャンサー(Genes, Chromosomes and Cancer)」、2001年、第30巻、p.375−382。 ヤマモトら(Yamamoto,K.,et al.)、「キャンサー ジェネティクス アンド サイトジェネティクス(Cancer Genetics and Cytogenetics)」、2003年、第147巻、p.128−133。 オフィットら(Offit,K.,et al.)、「ブラッド(Blood)」、1993年、第82巻、p.2157−2162。 ザングら(Zhang,Y.,et al.)、「ヒューマン ジェネティクス(Human Genetics)」、1998年、第103巻、p.727−729。 ベイリー−ウイルソンら(Bailey−Wilson, J.E. et al.)、「アメリカン ジャーナル オブ ヒューマン ジェネティクス(American Journal of Human Genetics)」、2004年、第75巻、p.460−474。 チリーら(Tilly,H., et al.)、「ブラッド(Blood)」、1994年、第84巻、p.1043−1049。
がん、特に悪性リンパ腫(または、悪性リンパ腫をはじめとした種々のがん)の検出に有用な遺伝子を見出し、該遺伝子を利用するがん検出方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題解決のために鋭意研究を重ね、悪性リンパ腫において認められるt(2;6)の切断点をクローニングし、そして染色体2q12に位置する免疫グロブリンκ遺伝子座が染色体6q25に位置するがん抑制遺伝子と推定される遺伝子と融合することを見出した。そして、がん抑制遺伝子と推定される本遺伝子の欠失ががんの発生、増悪・進展および形質転換の一因となり得ると推定した。また、本遺伝子の欠失の検出方法を、FISH解析を利用することにより確立し、さらに本遺伝子の欠失の検出方法を利用するがん検出方法を見出した。
さらに本発明者らは、本遺伝子の単離・同定に成功し、該遺伝子によりコードされるタンパク質および該タンパク質を認識する抗体を取得した。
本発明はこれらの成果に基づいて達成したものである。
すなわち、本発明は、ヒト第6染色体長腕q25領域DNAにハイブリダイゼーションするプローブを被検試料中の染色体に、該プローブを該DNAにハイブリダイゼーションさせるのに十分な条件下で接触させ、ついで該DNAへの該プローブのハイブリダイゼーションシグナルを測定することにより、ヒト第6染色体長腕q25.1領域に存在するがん抑制遺伝子の欠失を検出することを含んでなるがん検出方法に関する。
また本発明は、被検試料において、正常染色体で観察されるハイブリダイゼーションシグナルの数未満のハイブリダイゼーションシグナルを示す染色体が正常試料と比較して多いときに、該被検試料はがん由来の試料であると判定する前記がん検出方法に関する。
さらに本発明は、前記プローブが、PACプローブRP1−281H8である前記がん検出方法に関する。
さらにまた本発明は、前記プローブが、配列表の配列番号1または配列番号3に示す塩基配列で表されるDNA、あるいは該DNAの相補的DNAである前記がん検出方法に関する。
また本発明は、前記プローブが蛍光標識プローブであり、ヒト第6染色体長腕q25領域DNAへのプローブのハイブリダイゼーションシグナルが蛍光である前記がん検出方法に関する。
さらに本発明は、被検試料が、リンパ球を含む試料、リンパ節生検試料、またはリンパ節や腫瘍細胞や腫瘍細胞を含む組織由来の標本である前記がん検出方法に関する。
さらにまた本発明は、(i)配列表の配列番号1若しくは配列番号3に示す塩基配列、または該塩基配列の相補的塩基配列で表されるDNA、
(ii)上記(i)記載のDNAと70%以上の相同性を有するDNA、および
(iii)上記(i)記載のDNAの塩基配列において1乃至数個のヌクレオチドの変異を有するDNA、
から選択されるDNAに関する。
また本発明は、前記DNAを含有する組換えベクターに関する。
さらに本発明は、前記組換えベクターにより形質転換されてなる形質転換体に関する。
さらにまた本発明は、前記形質転換体を培養する工程を含む、タンパク質の製造方法に関する。
また本発明は、前記DNAによりコードされるタンパク質に関する。
さらに本発明は、配列表の配列番号2または配列番号4に示すアミノ酸配列で表される前記タンパク質に関する。
さらにまた本発明は、前記タンパク質を特異的に認識する抗体に関する。
また本発明は、前記DNA、前記組換えベクター、前記タンパク質、前記抗体のうち1つまたは2つ以上を含んでなる試薬キットに関する。
本発明により、がん、特に悪性リンパ腫(または、悪性リンパ腫をはじめとした種々のがん)の検出を容易に実施し得る方法を提供できる。
また、本発明により、がん抑制遺伝子、該遺伝子によりコードされるタンパク質および該タンパク質を認識する抗体を提供できる。
本発明に係る遺伝子は、ヒト第6染色体長腕q25.1(6q25.1)に存在する遺伝子であり、がん抑制遺伝子であると推定される。本明細書において、本遺伝子を濾胞性リンパ腫形質転換遺伝子(以下、TFL遺伝子と略称する)と称する。
遺伝子は、遺伝情報を担う構造単位で、遺伝形質を規定する因子であり、高分子DNAでの一定の領域の塩基配列により規定される遺伝の作用単位として定義される。染色体上の遺伝子は、タンパク質構造配列部分であるエキソンとエキソン間に介在するアミノ酸配列情報を持たない配列部分であるイントロンとで構成される。真核生物では、遺伝情報を担う部分のDNAから転写により前駆体mRNAが生じる。次いで、前駆体mRNAに存在するイントロンに由来する部分が切除され(スプライシング)、エキソンのみが連結されて成熟mRNAが生じる。成熟mRNAの遺伝情報はリボソーム上で読み取られ(翻訳)、タンパク質が生合成される。
本明細書において、「遺伝子」は遺伝情報を担う構造単位を有する核酸を意味する。核酸はDNAおよびRNAのいずれでもあり得る。例えば、遺伝子には、染色体上に存在しエキソンとイントロンとから構成されるDNA、前駆体mRNA、成熟mRNA、および成熟mRNAの相補的DNAであるcDNAが包含される。
「がん抑制遺伝子」とは、その失活や優性ネガティブ変異によりがん化に寄与する遺伝子をいう。高発がん家系において、高頻度に染色体におけるその欠失やヘテロ接合性の消失(LOH)が認められる。「欠失」とは細胞の染色体やDNAの一部が欠け、失われることをいう。「ヘテロ接合性の消失(LOH)」とは、ある座位において、対立染色体の一方の情報が失われることをいう。
TFL遺伝子として、配列番号1に示す塩基配列で表されるDNAまたは配列番号3に示す塩基配列で表されるDNA、および該塩基配列の相補的塩基配列で表されるDNAが好ましく例示できる。これらDNAはTFL遺伝子のスプライスバリアントである。
「スプライスバリアント」とは、選択的スプライシングにより1つの遺伝子から生成する2種類以上の成熟mRNAをいう。選択的スプライシングとは前駆体mRNAにおけるスプライシングの際、エキソンと切除されるイントロンとの間のスプライス部位の位置や組み合わせが変化し、2種類以上の成熟mRNAが生成することをいう。
TFL遺伝子の塩基配列には個体間で自然突然変異等により生じ得る相違があることが予想されるが、TFL遺伝子にはこのような相違のあるDNAも包含される。TFL遺伝子には、例えば配列番号1または配列番号3に示す塩基配列と通常、塩基配列の全体で70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上の配列相同性を有する塩基配列またはその相補的塩基配列で表わされるDNAが包含される。また、TFL遺伝子には、配列番号1または配列番号3に示す塩基配列において1個以上、例えば1個乃至100個、好ましくは1個乃至30個、より好ましくは1個乃至20個、さらに好ましくは1個乃至10個、さらにより好ましくは1個乃至5個、特に好ましくは1個乃至3個のヌクレオチドの欠失、置換、付加または挿入といった変異が存する塩基配列またはその相補的塩基配列で表わされるDNAが包含される。
配列番号1に示す塩基配列で表されるDNAは、エキソン1(第1−305番目)、エキソン2(第306−444番目)、エキソン3(第445−680番目)、エキソン4(第681−787番目)およびエキソン5a(第788−1584番目)の塩基配列を含み、配列番号2に示すアミノ酸配列で表されるタンパク質をコードする。また、配列番号1に示す塩基配列で表されるDNAの塩基配列の第158番目、第404番目および第418番目にはC/T多型が存在し、それにより該DNAによりコードされるタンパク質(配列番号2)のアミノ酸配列の第53番目、第135番目および第140番目のアミノ酸残基にそれぞれプロリンからロイシン、セリンからフェニルアラニンおよびプロリンからセリンへの置換が生じる。
配列番号3に示す塩基配列で表されるDNAは、エキソン1(第1−305番目)、エキソン2(第306−444番目)、エキソン3(第445−680番目)、エキソン4(第681−787番目)、エキソン5b(第788−886番目)、エキソン6(第887−911番目)およびエキソン7(第912−963番目)の塩基配列を含み、配列番号4に示すアミノ酸配列で表されるタンパク質をコードする。また、配列番号3に示す塩基配列で表されるDNAの塩基配列の第158番目、第404番目および第418番目にはT/C多型が存在し、それにより該DNAによりコードされるタンパク質(配列番号4)のアミノ酸配列の第53番目、第135番目および第140番目のアミノ酸残基にそれぞれロイシンからプロリン、フェニルアラニンからセリンおよびセリンからプロリンへの置換が生じる。
TFL遺伝子を含むDNAは、例えば次の方法により取得することができる。正常ヒトリンパ節から抽出したmRNAを対象とし、TFL遺伝子の一部をプライマーとして用いてRT−PCRを実施し、得られたcDNAを適当なプラスミドにクローン化し、得られたcDNAクローンからTFL遺伝子を含むものを選択することにより取得できる。プライマーとして配列番号7に示す塩基配列で表されるポリヌクレオチドと配列番号8から10から選択されるいずれか1に示す塩基配列で表されるポリヌクレオチドとの組み合わせを例示できる。あるいは、TFL遺伝子の全部またはその一部の塩基配列で表されるポリヌクレオチドをプローブとして、適当なヒト由来細胞株から常法に従って調製したcDNAライブラリーや公知のcDNAライブラリーをスクリーニングすることにより、TFL遺伝子を取得できる。
TFL遺伝子によりコードされるタンパク質(以下、TFLタンパク質と称することがある)は、ジンクフィンガーモチーフC−x8−C−x5−C−x3−H型を有している。該モチーフは通常、DNA結合に役割を果たしており、時々mRNAの3´非翻訳領域中のAUリッチエレメント(以下、AREと略称する)に結合する。興味深いことに、多くのARE結合タンパク質(以下、ABPと略称する)は細胞分裂あるいは細胞増殖期関連制御に関係する(バローら(Barreau,C.et al.)、「ヌクレイック アシッヅ リサーチ(Nucleic Acids Research)」、2006年、第33巻、p.7138−71590)。
これら知見から、TFLタンパク質がABPとして細胞増殖を制御する可能性が浮上した。さらに、TFLタンパク質のホモログZC3H12Dが心筋細胞のアポトーシスを惹き起こしたことが報告されている(ゾウら(Zhou,L.,et al.)、「サーキュレーション リサーチ(Circulation Research)」、2006年、第98巻、p.1177−1185)。
総合すれば、TFL遺伝子はリンパ腫細胞の増殖および/または生存を調節する極めて重大な役割を担うと考えることができる。
さらに最近、TFL遺伝子のホモログZC3H12Dの散発性肺がんへの関連がそのヘテロ接合性の消失により示された(ワングら(Wang,M.,et al.)、「キャンサー リサーチ(Cancer Research)」、2007年、第67巻、p.93−99)。また、ZC3H12D遺伝子がコドン106においてA/G非同義的(nonsynonymus)一塩基多型を有し、そしてZC3H12DのA対立遺伝子の過剰発現はインビトロおよびインビボの両方において腫瘍抑制機能を及ぼすことが報告されている。
本発明においては、形質転換FLにおいて、TFL遺伝子とIGK遺伝子の6q25における転座を同定した。TFL遺伝子のエキソン1およびエキソン2を含む5´領域は、IGK遺伝子のVκおよびCκ領域と置換した。転座により短縮された遺伝子は、免疫グロブリン遺伝子座の1つ並びにBCL2、BCL6およびMYC等のがん原遺伝子に関連する転座を有する他のB細胞リンパ腫(クッパース(Kuppers,R.)、「ネイチャー レビューズ キャンサー(Nature Reviews Cancer)」、2005年、第5巻、p.251−262)において観察される遺伝子と同様、発現される可能性も否定できない。遺伝子転座によるTFL遺伝子の機能障害または機能消失はFLの形質転換に関連すると推定される。
このように、TFL遺伝子はがん抑制遺伝子と推定され、その機能障害または機能消失ががんの発生、増悪・進展および形質転換に関連すると考えられる。したがって、TFL遺伝子の欠失を検出することにより、該遺伝子が欠失しているがんの検出が可能になる。
本発明に係るがん検出方法は、ヒト第6染色体長腕q25.1(6q25.1)領域に存在するがん抑制遺伝子、すなわちTFL遺伝子の欠失を検出することを特徴とする。
TFL遺伝子の欠失の検出は、TFL遺伝子の遺伝情報を担う構造単位を有する核酸、例えば染色体上に存在するTFL遺伝子やそのmRNA、あるいはTFLタンパク質の発現を測定することにより実施できる。
染色体上に存在するTFL遺伝子を測定する方法として、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション解析法(以下、FISH解析法と略称することがある)やサザンブロット法が挙げられる。FISH解析法は安全かつ簡便で、しかも短時間で結果を得ることができるという利点を有する。一方、サザンブロット法は、精度が高いという利点を有するが、定量性に欠け、手技が煩雑である。
FISH解析法は、クローン化された遺伝子やDNA断片を非放射性化合物で標識してプローブとして用い、該プローブと染色体DNAとをハイブリダイゼーションさせ、該プローブと染色体DNAとの分子雑種形性部位を標識化合物を検出することにより直接染色体上に検出する方法である。非放射性化合物として、例えば蛍光化合物を好適に用いることができる。プローブを蛍光化合物により標識した場合、プローブと染色体DNAとの分子雑種形性部位は該蛍光化合物の蛍光を測定することにより検出できる。蛍光化合物以外の非放射性化合物として、ビオチンを例示できる。ビオチンを標識化合物として用いる場合は、ビオチン化デオキシウリジン三リン酸(ビオチン−dUTP)またはビオチン化デオキシアデノシン三リン酸(ビオチン−dATP)でプローブを標識する。この場合、プローブと染色体DNAとの分子雑種形性部位は、ビオチンに親和性の高いアビジンを蛍光化合物で標識して、ビオチン−dUTPまたはビオチン−dATPに結合させ、該蛍光化合物を測定することにより検出できる。非放射性化合物としてその他、ジゴキシゲニンを例示できる。ジゴキシゲニンを標識化合物として用いる場合は、ジゴキシゲニン標識dUTP(ジゴキシゲニン−dUTP)またはジゴキシゲニン標識デオキシアデノシン三リン酸(ジゴキシゲニン−dATP)でプローブを標識する。標識は、ニックトランスレーション法、ランダムプライムラベリング法またはPCRラベリング法等の公知の標識方法により実施できる。プローブと染色体DNAとの分子雑種形性部位は、蛍光標識した抗ジゴキシゲニン抗体により、または抗ジゴキシゲニン抗体と該抗体を認識する蛍光標識二次抗体により検出することができる。蛍光化合物として、フルオレセイン−5−イソチオシアネート(FITC)、5−(および−6)−カルボキシフルオレセイン、5−(および−6)−カルボキシ−X−ローダミン、7−アミノ−4−メチルクマリン−3−酢酸(AMCA)、テキサスレッドTM(Molecular Probes,OR,米国)、4´,6−ジアミノ−2−フェニルインドール(DAPI)、Cy3およびCy5等を例示できるが、これらに限定されない。
FISH解析法は、中期または前中期染色体を標的にする検出方法であるのみならず、インターフェイスFISHとして間期核を標的として検出可能であることが知られている。インターフェイスFISH解析法は、調べようとする試料(以下、被検試料と称する)中の細胞の増殖が認められない場合や増殖程度が低い場合等でも適用できるため、有用である。インターフェイスFISH解析法は、他のFISH解析法と同様の手法により実施できる。
TFL遺伝子の欠失の検出は、具体的には例えば、ヒト第6染色体長腕q25.1領域DNAにハイブリダイゼーションするプローブを被検試料中の染色体に、該プローブを該DNAにハイブリダイゼーションさせるのに十分な条件下で接触させ、ついで該DNAへの該プローブのハイブリダイゼーションシグナルを検出することにより実施できる。被検試料において、正常染色体で観察されるハイブリダイゼーションシグナルの数未満のハイブリダイゼーションシグナルを示す染色体が観察されたときに、該被検試料はがん由来の試料であると判定できる。
ヒト第6染色体長腕q25.1(6q25.1)領域DNAにハイブリダイゼーションするプローブとして、PACクローンプローブRP1−281H8を例示できる。RP1−281H8は、ヒト第6染色体長腕q25.1−25.3上のDNAにハイブリダイゼーションする。RP1−281H8は、GenBankにアクセッション番号AL031133.1[gi:3676189]として登録されており、例えばオークランドチルドレンズ ホスピタル(Oakland、CA、USA)やRZPD ジャーマン リソース センター フォー ゲノム リサーチから入手できる。
6q25.1領域DNAにハイブリダイゼーションするプローブとして、その他、配列番号1または配列番号3に示す塩基配列で表されるDNAおよび該DNAの相補的DNAを例示できる。
被検試料は、細胞、組織、および細胞を含む試料が例示できる。例えば、悪性リンパ腫の検出に有用な被検試料としてリンパ球、リンパ節生検試料、リンパ節標本および血液等が例示できる。肺がんの検出に有用な被検試料として、気管支標本、肺生検試料および喀痰試料が例示できる。気管支標本の例には、気管支分泌物、洗浄液、洗浄、吸引および擦過が包含される。リンパ節生検試料や肺およびその他全身の組織の生検試料は、外科手術や針による穿刺等の採取方法により得ることができる。
FISH解析法においては、被検試料から細胞を当業者に周知である技術を用いて調製して用いる。例えば、細胞は、リンパ節生検試料から公知の方法で採取し、遠心分離により沈殿させて細胞ペレットにし、次いで適当なバッファーに再けん濁することにより調製することができる。バッファーとして、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)を好ましく例示できる。また、細胞ペレットを得るために細胞けん濁液を遠心分離した後、細胞を例えば酸アルコール溶液、酸アセトン溶液、あるいはホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドおよびグルタルアルデヒドのようなアルデヒドで固定することができる。固定剤として中性緩衝ホルマリン溶液も用いることができる。固定した細胞を用いるときには、固定剤の大部分を遠心分離等により除去し、バッファーにけん濁して用いる。調製した細胞または固定した細胞は、該細胞を含有するけん濁液をスライド上に滴下することにより、スライド上に展開させて用いることができる。このとき、細胞がスライド上で重なり合わないように細胞けん濁液をスライドに展開する。
インサイチューハイブリダイゼーションの前に、染色体プローブおよび細胞内に含まれる染色体DNAを各々変性させる。また、細胞内に含まれる染色体DNAを検出する場合は、細胞にプロテアーゼ消化による予備処理を施すこともできる。染色体プローブが一本鎖核酸として調製される場合、プローブの変性は必要とされない。変性は、典型的には、高いpH、熱(例えば約70℃〜約95℃の温度)、ホルムアミドおよびテトラアルキルアンモニウムハロゲン化物のような有機溶媒、またはその組み合わせの存在下でインキュベーションすることにより行う。染色体DNAの変性は、例えば、70℃より上の温度(例えば約73℃)と70%のホルムアミドおよび2×SSC(0.3M塩化ナトリウムおよび0.03Mクエン酸ナトリウム)を含有する変性バッファーとの組み合わせにより行うことができるできる。染色体プローブの変性は、例えば、約73℃で約5分間加熱することにより行うことができる。
プローブと染色体DNAのハイブリダイゼーションは、染色体プローブおよび細胞内に含まれる染色体DNAの変性に用いた化学物質または条件を取り除いた後に、ハイブリダイゼーションさせるのに十分な条件下で実施する。「ハイブリダイゼーションさせるのに十分な条件」は、プローブと標的染色体DNA間のアニーリングを促進する条件である。ハイブリダイゼーションさせるのに十分な条件は、プローブの濃度、塩基組成、複雑さおよび長さ、並びにインキュベーションの塩濃度、温度および長さにより異なる。例えば、インサイチューハイブリダイゼーションは、一般的に、1−2×SSC、50%−55%ホルムアミド、ハイブリダイゼーション促進剤(例えば10%硫酸デキストラン)、および非特異的ハイブリダイゼーションを抑制するためのブロッキングDNAを含有するハイブリダイゼーションバッファーにおいて行う。一般に、上記のようなハイブリダイゼーション条件は、約25℃〜約55℃の温度で約0.5時間〜約96時間のインキュベーションにて実施される。より好ましくは、ハイブリダイゼーションは、約32℃〜約45℃で約2時間〜約16時間にて実施される。
標的領域の他のDNAへの染色体プローブの非特異的結合は、一連の洗浄により排除できる。各洗浄における温度および塩濃度は、所望のストリンジェンシーにより決まる。例えば、高いストリンジェンシー条件では、0.2−2×SSC、および約0.1%〜約1%のノニデットP−40(NP40)のような非イオン性界面活性剤を用いて、約65℃〜約80℃で洗浄を実施できる。ストリンジェンシーは、洗浄の温度を下げることによりまたは洗浄の塩濃度を上げることにより低くすることができる。
プローブの染色体DNAへのハイブリダイゼーションの検出は、ハイブリダイゼーションシグナルを測定することにより行う。ハイブリダイゼーションシグナルとは、プローブと染色体DNAとがハイブリダイゼーションしたことを示す指標を意味し、プローブにあらかじめ標識された化合物により測定することができる。FISH解析法では上記したように、ハイブリダイゼーションシグナルは一般的に蛍光シグナルとして測定される。蛍光シグナルの測定方法は当業者にはよく知られており、用いる蛍光の種類に応じて公知の技術を選択し実施できる。
プローブの染色体DNAへのハイブリダイゼーションシグナルの測定結果により、細胞内の標的染色体領域DNAの欠失、本発明においては6q25領域DNAの欠失を評価する。染色体は対をなしているため、正常細胞では1つの標的染色体DNAへのプローブのハイブリダイゼーションシグナルは2つ観察される。一方、対をなす染色体の一方で標的染色体DNAが欠失している場合、観察されるハイブリダイゼーションシグナルは1つとなり、染色体の両方で標的染色体DNAが欠失している場合、ハイブリダイゼーションシグナルは観察されない。したがって、正常染色体で観察されるハイブリダイゼーションシグナルの数未満のハイブリダイゼーションシグナルを示す染色体が観察されたときに、6q25領域DNAが欠失していると判定できる。
6q25領域には本発明に係るがん抑制遺伝子が存在するため、本領域の欠失はがんの発生、増悪・進展および形質転換に関連すると考えられる。したがって、6q25領域DNAが欠失していると判定された染色体を含む被検試料はがん由来の試料であると判定できる。具体的には、被検試料において、正常染色体で観察されるハイブリダイゼーションシグナルの数(2つ)未満のハイブリダイゼーションシグナルを示す染色体が正常試料と比較して多いときに、該被検試料はがん由来の試料であると判定できる。判定は、正常染色体で観察されるハイブリダイゼーションシグナルの数(2つ)未満のハイブリダイゼーションシグナルを示す染色体が認められる細胞の、評価した全細胞に対する割合を指標にして行うことができる。評価する細胞数を多くすれば検出の感度が上昇するため、評価する細胞数を多くすることにより評価基準を低く設定することができる。ハイブリダイゼーションシグナルの測定は、一般的に、複数個の細胞、例えば約100個以上、好ましくは約200個以上、より好ましくは約300個以上、さらに好ましくは約400個以上、さらにより好ましくは約500個以上の細胞において評価する。評価した細胞の約15%以上、好ましくは約10%以上、より好ましくは5%以上、さらに好ましくは約3%以上、さらにより好ましくは約2%以上の細胞において、正常染色体で観察されるハイブリダイゼーションシグナルの数(2つ)未満のハイブリダイゼーションシグナルを示す染色体が観察されたときに、6q25領域DNAが欠失していると判定できる。評価基準の設定は、複数個の正常細胞における染色体のハイブリダイゼーションシグナルを測定し、正常染色体で観察されるハイブリダイゼーションシグナルの数(2つ)未満のハイブリダイゼーションシグナルを示す染色体が観察される細胞の割合を算出してその値を評価基準として用いることにより行うことができる。
このように、本発明においては、6q25領域DNAの欠失を検出するFISH解析法を確立し、さらに6q25領域DNAの欠失を検出することを特徴とするがん検出方法を提供する。第6染色体長腕(6q)の欠失は、リンパ腫、肺がん、乳がんおよび卵巣がん等の腫瘍の発症において重要な役割を果たすと推定されている(非特許文献4−6)。また、TFLタンパク質のホモログZC3H12Dが散発性肺がんに関連することがそのヘテロ接合性の消失により示された(ワングら(Wang,M.,et al.)、「キャンサー リサーチ(Cancer Research)」、2007年、第67巻、p.93−99)。したがって、本発明に係るがん検出方法はTFL遺伝子の欠失に関連する悪性腫瘍、例えば悪性リンパ腫、散発性肺がん等の肺がん、乳がんおよび卵巣がんの診断に極めて有用である。
本発明に係るがん検出方法における6q25領域DNAの欠失の検出は、FISH解析法以外にサザンブロット法によっても実施できる。サザンブロット法は、染色体を制限酵素で切断して断片化し、アガロースゲルで電気泳動してアルカリ変性により1本鎖DNAとした後、ゲルをニトロセルロース膜に吸着させ、次いで標的遺伝子に結合するDNAプローブまたはRNAプローブを用いて該1本鎖DNAとプローブとの2本鎖を形成させ、形成された分子雑種を検出する方法である。プローブとして、配列番号1若しくは配列番号3に示す塩基配列またはその相補的塩基配列で表されるDNAを好ましく例示できる。本方法により、標的遺伝子の有無を検出するできる。プローブとして、蛍光化合物や放射性同位体で標識されたものを用い、標識化合物を検出することにより、分子雑種を検出できる。サザンブロット法は、当業者によく知られており、公知の技術により実施できる。
TFL遺伝子の欠失の検出はその他、TFL mRNA発現やTFLタンパク質発現を測定することにより実施できる。TFL mRNA発現の測定は、プローブを用いたRNAブロット解析により実施できる。プローブとして配列番号1若しくは配列番号3に示す塩基配列またはその相補的塩基配列で表されるDNAを好ましく例示できる。TFLタンパク質発現の測定は、特異抗体を用いたウエスタンブロット解析や組織の免疫染色により実施できる。また、フローサイトメトリー法で細胞レベルでの発現を調べることも可能である。RNAブロット解析、ウエスタンブロット解析、組織の免疫染色、フローサイトメトリー法による解析手法はいずれも当業者にはよく知られており、公知の技術により実施できる。
TFLタンパク質に対する特異抗体は、該タンパク質を抗原として用いて作製できる。抗原は、TFLタンパク質またはその断片でもよい。TFLタンパク質に特異的な抗体を作成するためには、該タンパク質に固有なアミノ酸配列からなる領域を抗原として用いることが好ましい。本発明に係る抗体はTFLタンパク質を特異的に認識する抗体であればいずれであってもよく、特に限定されない。TFLタンパク質を特異的に認識するとは、例えば該タンパク質に結合するが、該タンパク質以外のタンパク質は結合しないか、弱く結合することを意味する。認識の有無は、公知の抗原抗体結合反応により決定できる。
抗体の生産方法は、当業者にはよく知られており、自体公知の抗体作製法により実施できる。例えば、抗原をアジュバントの存在下または非存在下で、単独でまたは担体に結合して動物に投与し、体液性応答および/または細胞性応答等の免疫誘導を行うことにより抗体を取得できる。担体やアジュバントは、周知のものから適宜選択して用いることができる。
ポリクローナル抗体は、免疫手段を施された動物の血清から自体公知の抗体回収法により取得できる。好ましい抗体回収法として免疫アフィニティクロマトグラフィー法が例示できる。
モノクローナル抗体は、免疫手段が施された動物から採取した抗体産生細胞(例えば、脾臓またはリンパ節由来のリンパ球)と、自体公知の永久増殖性細胞(例えば、P3−X63−Ag8株等のミエローマ株)とを融合させて作製したハイブリドーマを用いて生産できる。例えば、抗体産生細胞と永久増殖性細胞とを自体公知の方法で融合させてハイブリドーマを作成し、次いでクローン化する。クローン化した数々のハイブリドーマから、本発明に係るタンパク質を特異的に認識する抗体を産生するハイブリドーマを選別し、該ハイブリドーマの培養液から抗体を回収する。
TFLタンパク質を認識または結合し得るポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体は、該タンパク質の精製用抗体、試薬または標識マーカー等として利用できる。
TFL遺伝子を含むDNA、例えば、(i)配列表の配列番号1若しくは配列番号3に示す塩基配列、または該塩基配列の相補的塩基配列で表されるDNA、(ii)上記(i)記載のDNAと70%以上の相同性を有するDNA、および(iii)上記(i)記載のDNAの塩基配列において1乃至数個のヌクレオチドの変異を有するDNA、上記DNAから選択されるDNAによりコードされるタンパク質、例えば配列番号2または配列番号4に示すアミノ酸配列で表されるタンパク質、該タンパク質を認識する抗体はいずれも、それ自体を単独であるいは組合わせて、試薬等として用いることができる。
その他、本発明に係るDNAを含有する組換えベクターや、該組換えベクターにより形質転換されてなる形質転換体も本発明において提供でき、これらは試薬等として用いることができる。組換えベクターは、本発明に係るDNAを適当なベクターDNAに挿入することにより取得できる。ベクターDNAは宿主中で複製可能なものであれば特に限定されず、宿主の種類および使用目的により適宜選択される。ベクターDNAは、当業者によく知られたベクターDNAから適宜選択して用いることができ、発現ベクターやクローニングベクター等、目的に応じていずれを用いることもできる。本発明に係るDNAを含有する組換え発現ベクターは、該DNAによりコードされるタンパク質の製造に有用である。ベクターDNAに本発明に係るDNAを組込む方法は、自体公知の方法を適用できる。例えば、本DNAを含む遺伝子を適当な制限酵素により処理して特定部位で切断し、次いで同様に処理したベクターDNAと混合し、リガーゼにより再結合する方法が用いられる。あるいは、本発明に係るDNAに適当なリンカーをライゲーションし、これを目的に適したベクターのマルチクローニングサイトへ挿入することによっても、所望の組換えベクターが取得できる。形質転換体は、本発明に係る組換えベクターにより、宿主を形質転換して得られる。本発明に係るDNAを含有する組換え発現ベクターを導入した形質転換体は、該DNAによりコードされるタンパク質の製造に有用である。宿主として、原核生物および真核生物のいずれも用いることができる。原核生物として、例えば大腸菌(エシェリヒアコリ(Escherichia coli))等のエシェリヒア属、枯草菌等のバシラス属、シュードモナスプチダ(Pseudomonas putida)等のシュードモナス属、リゾビウムメリロティ(Rhizobium meliloti)等のリゾビウム属に属する細菌が挙げられる。真核生物として、酵母、昆虫細胞および哺乳動物細胞等の動物細胞を例示できる。酵母は、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロミセスポンベ(Schizosaccharomyces pombe)等が挙げられる。昆虫細胞は、Sf9細胞やSf21細胞等を例示できる。哺乳動物細胞は、サル腎由来細胞(COS細胞、Vero細胞等)、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)、マウスL細胞、ラットGH3細胞、ヒトFL細胞や293EBNA細胞等が例示できる。組換えベクターによる宿主細胞の形質転換は、自体公知の手段を応用して実施できる。例えば成書に記載されている標準的な方法(サムブルック(Sambrook)ら編、「モレキュラークローニング,ア ラボラトリーマニュアル 第2版」、1989年、コールドスプリングハーバーラボラトリー)により実施できる。
本発明に係るDNA、タンパク質、抗体、組換えベクター、形質転換体等を試薬として用いる場合、これらのうちの少なくとも1種類の他に、緩衝液、塩、安定化剤、および/または防腐剤等の物質を含むことができる。なお、製剤化にあたっては、各物質の性質に応じた自体公知の製剤化手段を導入すればよい。該試薬は、例えば、本発明に係るがん検出に用いることができる。該試薬はその他、本発明に係るDNAまたはタンパク質の異常に基づく疾患等に関する基礎的研究等に有用である。
本発明はさらに、本発明に係るDNA、タンパク質、抗体、組換えベクター、形質転換体のうち1つまたは2つ以上を含んでなる試薬キットを提供する。試薬キットにはその他、本発明に係るDNAやタンパク質を検出するための標識物質、標識の検出剤、反応希釈液、標準抗体、緩衝液、洗浄剤および反応停止液等、測定の実施に必要とされる物質を含むことができる。本試薬キットは、本発明に係るがん検出方法に用いることができる。さらに、本試薬キットは、本発明に係るがん検出方法を用いる検査方法に、検査剤並びに検査用キットとして用いることができ、また、本発明に係るがん検出方法を用いる診断方法にも、診断剤並びに診断用キットとして用いることができる。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。ただし、この実施例により本発明の技術的範囲が限定されるものではない。
悪性リンパ腫患者で認められるt(2;6)の切断点をクローニングするために、まず悪性リンパ腫患者であってt(2;6)(p12;q23)が認められる患者のリンパ節から抽出したゲノムDNAのサザンブロット分析を実施した。
ゲノムDNAは、既報記載の方法(非特許文献3)でリンパ節から抽出した。サザンブロット分析は以下のように実施した。DNAプローブとして、IGK遺伝子の接合領域(Jκ )を含む1.8kbのゲノム断片または定常領域(Cκ)を含む323bp断片由来のDNAプローブを、ポリメラーゼ連鎖反応を用いて合成した。
フォワードプライマー:5´−GAACTGTGGCTGCACCATCT−3´(配列番号5)
リバースプライマー:5´−CTAACACTCTCCCCTGTTGA−3´(配列番号6)
その結果、Jκプローブでは再構成バンドは検出されなかったが、Cκプローブでは生殖系列(germ line)のバンドに加えてその他に2つのバンドが検出された(図1-A)。
次いで、悪性リンパ腫患者由来のリンパ節より抽出したゲノムDNAを用いて、転座切断点のクローニングを下記のように実施した。
悪性リンパ腫患者由来のリンパ節より抽出したゲノムDNAを、BamHIで完全に消化して、0.8%アガロースゲル上で電気泳動した。再構成バンドに相当する7kbと12kbとの間の分画を回収した。抽出したDNAをZAP Express Predigested Vector(Stratagene社、La Jolla、CA、USA)にライゲーションし、ゲノムライブラリーを構築した。Cκプローブを用いてプラークハイブリダイゼーション法により上記ゲノムライブラリーをスクリーニングした。クローンニングしたDNAの配列決定はABI PRISM 310 Genetic Analyzer(Applied Biosystems社、Foster City、CA、USA)により実施した。
その結果、7個のクローンが単離された(図1-B)。ヌクレオチド配列決定により5個のクローンは同一であることが判明した。すなわち、3つの別個のクローンが得られた(図2-A)。
クローンIは、第2染色体上の正常に再構成されたIGK遺伝子を含む7.6kb断片であった。クローンIIは、部分的に欠失したクローンIと6q25由来の865bp断片とからなる6.7kb断片であった。すなわち、このクローンはIGK遺伝子の転座切断点を含んでいた。このように、真の切断点は6q23でなく6q25に位置していた。865bp断片のヌクレオチド配列は6q25に位置するTFL遺伝子の第2イントロンの一部であった。TFL遺伝子は、ヒトゲノムデータベースでZC3H12Dと称されるものである。IGK遺伝子の切断点は、Vκ1−33とVκ3−34との間に位置していた。TFL遺伝子はIGK遺伝子とder(6)t(2;6)(p12;q25)により「ヘッド−トゥー−ヘッド」の形で融合していた。両遺伝子間には1つのヌクレオチド(T)が挿入されていることが判明した(図2-B)。クローンIIIは、一部分が欠失したクローンIIと5q34の二重特異性ホスファターゼ 1(DUSP1)由来の1946bp断片とからなる5.3kb断片であった。
上記結果から、悪性リンパ腫患者で認められるt(2;6)の切断点は、第2染色体では2p12のIGK遺伝子のVκ1−33とVκ3−34との間に、また第6染色体では6q25に位置していることが明らかになった。
インターフェイスFISH解析により、悪性リンパ腫患者由来のリンパ節試料について、t(2;6)(p12;q25)の検出を実施した。
解析用プローブは、PACプローブであるクローンRP1−281H8(オークランドチルドレンズ ホスピタルより入手、Oakland、CA、USA)を用いた。FISH解析プロトコルは、既報記載の方法(チビレッティら(Tibiletti,M.,et al.)、「キャンサー リサーチ(Cancer Research)」、1996年、第56巻、p.4493−4498)に若干の変更を加えて用いた。
具体的には、間期細胞を乗せたスライドをプロテアーゼ消化による予備処理に付し、そしてホルムアルデヒド固定した後に変性処理した。プローブをニックトランスレーションキット(Roche社、Germany)を用いてビオチン化16−dUTPで標識し、そしてcot−1 DNA(Vysis社、IL、USA)と混合した後、上記スライド上の試料とハイブリダイゼーションさせた。ハイブリダイゼーションしたプローブの検出は、Tyramide Signal Amplification Kit(Molecular Probes社、OR、USA)を用いて実施した。
少なくとも100個の細胞を各試料について調べた。単一シグナルを示す細胞数が10%以上の場合を、欠失の同定のカットオフポイントに設定した。
その結果、悪性リンパ腫患者由来のリンパ節試料において測定した細胞の総数の30%が単一シグナルを示した(図3の右図)。これに対し、正常コントロールでは、一方のみ陽性の細胞が常に10%以下であった(図3の左図)。
このように、FISH解析により、悪性リンパ腫患者由来のリンパ節試料におけるTFL遺伝子欠失の検出に成功した。悪性リンパ腫患者におけるTFL遺伝子欠失はGバンド分析では検出されていない。
TFL cDNAのクローニングを実施した。正常ヒトリンパ節からmRNAを常法に従って抽出し、該mRNAを対象として下記プライマーを用いてRT−PCRを実施した。
5´−ATGGAGCACCCCAGCAAGATGGAATTC(配列番号7)
3´−TTAGGGCTTGCCCAGGGGCGCCC(配列番号8)
3´−CTAGGGCGGTGTTCGCCCCGCGG(配列番号9)
その結果、2つの別個のcDNA、TFLp58およびTFLp41を単離した。
得られたcDNAを、pQBI25(タカラ、日本)を基にした哺乳動物発現プラスミドに常法に従ってクローン化した。該プラスミドとして、ヘマグルチニン(HA)タグまたは緑色蛍光タンパク質(GFP)タグを有するもの、またはこれらタグを有さないものを用いた。次いで、各プラスミドをBaF3細胞に一過性にトランスフェクションし、該細胞におけるcDNAの発現を抗HAモノクローナル抗体(Roche、ドイツ)を用いてイムノブロット分析で検出した。
3´非翻訳領域(UTR)を特定するために、上記プライマー(配列番号7)と下記プライマーとを用いて上記同様にcDNAを増幅した。
3´−ACTCTGTCTGTTTAAAAAAAGAAGAAGAAG(配列番号10)
その結果、3´非翻訳領域(UTR)がさらに長いTFLp58cDNAを単離した。
さらに、TFL遺伝子のスプライスバリアントを同定するために、上記cDNA断片を用いてヒト白血球ラージインサートcDNAライブラリ(クロンテック、CA、米国)をスクリーニングした。
その結果、さらに2つのサイズの異なるcDNAを単離した。単離したすべてのcDNAの塩基配列を決定し、少なくとも2つのスプライスバリアントとしてTFLp58およびTFLp41cDNAの塩基配列(それぞれ配列番号1および配列番号3)を確定した。
TFL遺伝子によりコードされるタンパク質を認識する抗体を作成した(オペロン バイオテクノロジーズ、東京、日本)。
抗原として、実施例3で単離したcDNAクローンのうちTFLp41によりコードされる全長タンパク質(アミノ酸1−321:ただしアミノ酸1−298はTFLp58と共通の配列である)並びにTFLp58およびTFLp41に共通のN末端断片(アミノ酸1−88)をいずれもN末端グルタチオン S−トランスフェラーゼ(GST)タグと融合させて用いた。
具体的には、TFLp41タンパク質のオープンリーディングフレームを含むプラスミドおよびTFLp41タンパク質のN末端断片をコードする領域を含むプラスミドのNdeI−BamHI断片を、それぞれpGEX2TLベクターの同じ部位に挿入した。GSTタグ融合タンパク質をBL21形質転換細胞中で発現させ、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により分離した。4mgのGSTタグ融合タンパク質を含むゲルを用いて雌ウサギ2匹に2週間間隔で6回注射した。最後の注射から7日後にウサギから採血し、遠心処理により血清を採取した。TFLp41全長タンパク質に対する抗血清はさらにヒトTFLp41タンパク質を用いてアフィニティー精製した。
本発明に係るがん検出方法、特に悪性リンパ腫の検出方法は、医薬分野に著しく寄与するものである。また、本発明において見出された悪性リンパ腫におけるt(2;6)(p12;q25)は、リンパ腫細胞の増殖および/または生存を調節する極めて重大な役割を担うと考えられ、ゆえに悪性リンパ腫およびがんを惹き起こす多種多様な工程を解明する研究や、抗がん医薬の開発にも寄与するものである。
t(2;6)(p12;q23)を有する悪性リンパ腫患者由来のリンパ節から抽出したゲノムDNAについてIGK遺伝子のサザンブロット分析を行った結果を示す図である。Jκプローブを用いたハイブリダイゼーションでは生殖系列のバンドのみが認められたが、Cκプローブを用いたハイブリダイゼーションで生殖系列のバンド(矢頭)に加えて2本の再構成バンド(矢印)が認められた。図中、Patientはリンパ腫患者を指し、Normal controlは健常人を指す。HindIIIおよびBamHIはそれぞれ、ゲノムDNA試料を各制限酵素で処理したことを示す。 t(2;6)(p12;q25)により形成されたキメラ遺伝子のクローニングの結果を示す図である。3種の異なったクローン、clone#1、clone#2およびclone#3が、Cκプローブを用いたゲノムライブラリーのスクリーニングにより単離された。それぞれの抽出されたプラスミドはBamHIで消化した。矢印はベクターのバンドを示す。 TFLキメラ遺伝子の構造を示す模式図である。上段から、第2染色体上の生殖系列IGK遺伝子(Igκ gene)の制限地図、クローンI(Clone I):第2染色体上の再構成されたIGK遺伝子、クローンII(Clone II):der(6)t(2;6)(p12;q25)によるIGKとTFLとのキメラ遺伝子、クローンIII(Clone III):第6染色体上のTGK、TFLおよびDUSP1キメラ遺伝子、および第6染色体上のTFL遺伝子を示す。IGK遺伝子に付した下線はサザンブロット分析に用いたプローブの位置を示す。水平の白矢印はZC3H12DまたはIGKの転写の方向を示し、そして垂直の黒矢印は切断点接合部を示す。IGK、TFLおよびDUSP1に関するゲノムはそれぞれ黒、白および灰色の横太線で示す。IGKおよびTFLの読み取り枠は黒枠および線影枠で示し、TFLの非コード領域は白枠で示す。 切断点を包含するヌクレオチド配列および該配列と第2染色体(Chromosome 2)および第6染色体(Chromosome 6)の関連生殖系列相対配列とを並列して示す図である。切断点接合部の塩基配列を示す解析クロマトグラムを示す。 間期核FISH解析により、悪性リンパ腫患者由来のリンパ節細胞におけるTFL遺伝子欠失を検出した結果を示す図である。左図(A)は、正常コントロール試料を示しており、90%以上の核について二重陽性シグナルが認められた。右図(B)は、悪性リンパ腫患者のリンパ腫細胞試料を示しており、単一陽性細胞(白矢印)数が30%以上に達した。本症例では染色体異常t(2;5)が同定されていたが、6q欠失はGバンド分析では同定されていなかった。
配列番号1:(158)..(158)C/T多型部位であり、それにより配列番号2に示すアミノ酸配列の第53番目においてプロリンからロイシンへの置換を生じる。
配列番号1:(404)..(404)C/T多型部位であり、それにより配列番号2に示すアミノ酸配列の第135番目においてセリンからフェニルアラニンへの置換を生じる。
配列番号1:(418)..(418)C/T多型部位であり、それにより配列番号2に示すアミノ酸配列の第140番目においてプロリンからセリンへの置換を生じる。
配列番号1:(1)..(305)エキソン1
配列番号1:(306)..(444)エキソン2
配列番号1:(445)..(680)エキソン3
配列番号1:(681)..(787)エキソン4
配列番号1:(788)..(1584)エキソン5a
配列番号3:(158)..(158)T/C多型部位であり、それにより配列番号4に示すアミノ酸配列の第53番目においてロイシンからプロリンへの置換を生じる。
配列番号3:(404)..(404)T/C多型部位であり、それにより配列番号4に示すアミノ酸配列の第135番目においてフェニルアラニンからセリンへの置換を生じる。
配列番号3:(418)..(418)T/C多型部位であり、それにより配列番号4に示すアミノ酸配列の第140番目においてセリンからプロリンへの置換を生じる。
配列番号3:(1)..(305)エキソン1
配列番号3:(306)..(444)エキソン2
配列番号3:(445)..(680)エキソン3
配列番号3:(681)..(787)エキソン4
配列番号3:(788)..(886)エキソン5b
配列番号3:(887)..(911)エキソン6
配列番号3:(912)..(963)エキソン7
配列番号5:プライマー用に設計されたポリヌクレオチド
配列番号6:プライマー用に設計されたポリヌクレオチド
配列番号7:プライマー用に設計されたポリヌクレオチド
配列番号8:プライマー用に設計されたポリヌクレオチド
配列番号9:プライマー用に設計されたポリヌクレオチド
配列番号10:プライマー用に設計されたポリヌクレオチド

Claims (14)

  1. ヒト第6染色体長腕q25領域DNAにハイブリダイゼーションするプローブを被検試料中の染色体に、該プローブを該DNAにハイブリダイゼーションさせるのに十分な条件下で接触させ、ついで該DNAへの該プローブのハイブリダイゼーションシグナルを測定することにより、ヒト第6染色体長腕q25.1領域に存在するがん抑制遺伝子の欠失を検出することを含んでなるがん検出方法。
  2. 被検試料において、正常染色体で観察されるハイブリダイゼーションシグナルの数未満のハイブリダイゼーションシグナルを示す染色体が正常試料と比較して多いときに、該被検試料はがん由来の試料であると判定する請求項1に記載のがん検出方法。
  3. 前記プローブが、PACプローブRP1−281H8である請求項1に記載のがん検出方法。
  4. 前記プローブが、配列表の配列番号1または配列番号3に示す塩基配列で表されるDNA、あるいは該DNAの相補的DNAである請求項1に記載のがん検出方法。
  5. 前記プローブが蛍光標識プローブであり、ヒト第6染色体長腕q25領域DNAへのプローブのハイブリダイゼーションシグナルが蛍光である請求項1に記載のがん検出方法。
  6. 被検試料が、リンパ球を含む試料、リンパ節生検試料、またはリンパ節や腫瘍細胞や腫瘍細胞を含む組織由来の標本である請求項1に記載のがん検出方法。
  7. (i)配列表の配列番号1若しくは配列番号3に示す塩基配列、または該塩基配列の相補的塩基配列で表されるDNA、
    (ii)上記(i)記載のDNAと70%以上の相同性を有するDNA、および
    (iii)上記(i)記載のDNAの塩基配列において1乃至数個のヌクレオチドの変異を有するDNA、
    から選択されるDNA。
  8. 請求項7に記載のDNAを含有する組換えベクター。
  9. 請求項8に記載の組換えベクターにより形質転換されてなる形質転換体。
  10. 請求項9に記載の形質転換体を培養する工程を含む、タンパク質の製造方法。
  11. 請求項7に記載のDNAによりコードされるタンパク質。
  12. 配列表の配列番号2または配列番号4に示すアミノ酸配列で表される請求項11に記載のタンパク質。
  13. 請求項11または12に記載のタンパク質を特異的に認識する抗体。
  14. 請求項7に記載のDNA、請求項8に記載の組換えベクター、請求項11または12に記載のタンパク質、および請求項13に記載の抗体のうち1つまたは2つ以上を含んでなる試薬キット。
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