JP2009027247A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望方向の利得が高くて小型化が容易なアンテナ装置を提供すること。
【解決手段】誘電体からなる柱状の基体1,2と、各基体1,2に埋設された複数本の誘導素子3と、両基体1,2の間に配置された給電素子4と、給電素子4を覆う導波管5とを備えて構成されるアンテナ装置であって、一対の基体1,2が導波管5を挟んで直線状に連結されている。導波管5は相対向する一対の開口端5a,5bを有しており、基体1,2をそれぞれ導波管5の開口端5a,5bに連結することによって、誘導素子3群と導波管5内の給電素子4が一列に配置されて、列の中心に給電素子4が位置するようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、特定方向の利得を高めた指向性アンテナで、かつ小型化に好適なアンテナ装置に関する。
特定方向の利得を高めたアンテナ装置としては、単方向性の八木アンテナが広く知られている(例えば、特許文献1参照)。一般的に八木アンテナは、給電素子や誘導素子(無給電の反射器や導波器)として動作する複数本の金属棒を、所定の間隔を存して互いに平行かつ一列に配置させた構成となっている。また、この種の八木アンテナの変形例として、列の中心に給電素子を位置させ、この給電素子を挟んで同数の誘導素子を線対称に配置させることによって、指向性を双方向性としたアンテナ装置も知られている。
特開2000−138521号公報(第3頁、図7)
ところで、無線LANの中継アンテナや受信アンテナなどでは特定方向の利得を高めることで効率が大幅に上昇するため、指向性の強い八木アンテナを使用することが考えられるが、通常の八木アンテナの給電素子は半波長ダイポールアンテナと同等の長さに設定されているため、所望の小型化が図りにくいという問題があった。また、指向性という点においても、通常の八木アンテナではメインローブに比してサイドローブが十分に小さくないため、その分、所望方向の利得が低下してしまうという問題があった。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、所望方向の利得が高くて小型化が容易なアンテナ装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明のアンテナ装置では、誘電体からなる柱状の基体と、この基体に埋設されて該基体の長手方向と直交する向きに延びる金属棒からなり、該基体の長手方向に沿って一列に配置された複数本の誘導素子と、これら誘導素子の列の延長線上に該誘導素子と平行に配置された金属棒からなる給電素子と、前記複数本の誘導素子と前記給電素子との間に開口端を位置させて該給電素子を覆う導波管とを備える構成とした。
このように構成されるアンテナ装置において、給電素子と複数本の誘導素子は八木アンテナと同じように動作させることができる。そして、これら誘導素子が誘電体からなる基体に埋設されており、かつ給電素子が導波管で覆われているため、誘電体による波長短縮効果や、給電素子の先端部と導波管との間に生成される静電容量の影響によって、装置の小型化を容易に実現できる。また、給電素子を覆う導波管の開口端がメインローブを向くように設定されているため、サイドローブが小さくてメインローブが大きな放射パターンが得られ、それゆえ所望方向の利得を著しく高めることができる。
上記の構成において、導波管が相対向する一対の開口端を有しており、これら両開口端の反給電素子側にそれぞれ複数本の誘導素子が配設されていると、アンテナ装置の指向性を双方向性とすることができる。この場合、誘導素子が埋設されている一対の基体を導波管を挟んで直線状に連結するという構成にしてもよいし、基体の長手方向の中央部を導波管で囲繞するという構成にしてもよい。
また、上記の構成において、導波管が開口端と対向する閉塞端を有すると共に、この導波管を基体の長手方向の一端部に冠着させるという構成にした場合には、アンテナ装置の指向性を単方向性とすることができる。
本発明のアンテナ装置によれば、複数本の誘導素子が誘電体からなる基体に埋設されており、かつ給電素子が導波管で覆われているため、誘電体による波長短縮効果や、給電素子の先端部と導波管との間に生成される静電容量の影響によって、装置の小型化を容易に実現できる。また、給電素子を覆う導波管の開口端がメインローブを向くように設定されているため、サイドローブが小さくてメインローブが大きな放射パターンが得られ、それゆえ所望方向の利得を著しく高めることができる。
発明の実施の形態を図面を参照して説明すると、図1は本発明の第1実施形態例に係るアンテナ装置の外観図、図2は該アンテナ装置の断面図、図3は該アンテナ装置の平面図、図4は図1のx−y面における該アンテナ装置の放射パターンを示す特性図、図5は図1のz−x面における該アンテナ装置の放射パターンを示す特性図である。
図1〜図3に示すアンテナ装置は、誘電体からなる一対の基体1,2と、両基体1,2に埋設された複数本の誘導素子3と、両基体1,2の間に配置された給電素子4と、給電素子4を覆う導波管5とによって主に構成されており、一対の基体1,2が導波管5を挟んで直線状に連結されている。このアンテナ装置は無線LANの中継アンテナなどに適用可能な双方向性の指向性アンテナであり、本実施形態例では使用周波数帯域を2,4GHzとして設計されている。
基体1と基体2はポリエチレン等の誘電体からなる柱状の成形品である。基体1と基体2は形状も寸法も材料も全て同じであり、それぞれ長手方向に沿って一列に5本の誘導素子3を埋設している。また、導波管5は金属製で、相対向する一対の開口端5a,5bと、給電素子4の給電部4aが配置される円筒部5cとを有しており、この導波管5内の中央部に給電素子4が立設されている。基体1,2はそれぞれ導波管5の開口端5a,5bに嵌合状態で連結されており、基体1,2内の計10本の誘導素子3群と導波管5内の給電素子4が一列に配置され、この列の中心に給電素子4が位置している。
誘導素子3は基体1,2にそれぞれ5本ずつ埋設されている。そして、これら誘導素子3群を埋設した基体1,2を導波管5に組み付けて、基体1内の誘導素子3群の列と給電素子4との間に開口端5aを位置させ、かつ基体2内の誘導素子3群の列と給電素子4との間に開口端5bを位置させている。各誘導素子3は基体1,2の板厚方向に延びる金属棒からなり、本実施形態例では、各誘導素子3の長さ寸法を基体1,2の厚さ寸法tと同等の約32mmとし、等間隔な誘導素子3群のピッチpを約16mmとしている。また、本実施形態例では、導波管5の開口端5a,5b間の長さ寸法sを約46mm、幅寸法wを約50mmとし、基体1,2を導波管5に組み付けた状態で開口端5a,5bから近傍の誘導素子3までの間隔dが約12mmとなるように設定している。導波管5内に立設された給電素子4は、基端側の給電部4aに図示せぬフィーダが接続されて給電信号が供給されるようになっている。この給電素子4は誘導素子3に比して長さ寸法が短い金属棒からなり、本実施形態例では、開口端5a,5bと対向する給電素子4の長さ寸法hを約18mmとしている。図2や図3に示すように、給電素子4は誘導素子3群の列の延長線上に誘導素子3と平行に配置される。
このように構成されたアンテナ装置は、導波管5が相対向する一対の開口端5a,5bを有しており、これら両開口端5a,5bの反給電素子4側にそれぞれ誘導素子3群が配設されているため、指向性が双方向性となっている。そして、このアンテナ装置では、誘導素子3群と給電素子4を八木アンテナと同じように動作させることができるが、誘導素子3群が基体1,2に埋設されているため、誘電体による波長短縮効果によって共振周波数が下がり、小型化が図りやすくなっている。また、給電素子4が導波管5で覆われているため、給電素子4の先端部と導波管5との間に生成される静電容量によっても共振周波数が下がる。したがって、このアンテナ装置は、一般的な八木アンテナに比べて装置の小型化が容易に実現できる。
しかも、このアンテナ装置は、給電素子4を覆う導波管5の開口端5a,5bがメインローブを向くように設定されているため、不所望方向への放射を導波管5によって効果的に遮断することができる。その結果、図4と図5に示すように、このアンテナ装置の放射パターンは、サイドローブが小さくなってメインローブが大きくなっており、所望方向の利得を著しく高めることができる。
なお、上記実施形態例では、誘導素子3群が埋設されている一対の基体1,2を導波管5を挟んで直線状に連結するという構成にしてあるが、基体1,2よりも長尺で長手方向両端と中央部の間にそれぞれ複数本の誘導素子3を埋設している1本の柱状の基体を用い、この基体の長手方向中央部を導波管5で囲繞するという構成にしてもよい。
図6は本発明の第2実施形態例に係るアンテナ装置の断面図であって、図2と対応する部分には同一符号が付してあるため重複する説明は省略する。
図6に示すアンテナ装置は、管内に給電素子4を立設している導波管6が、基体1を嵌合状態で連結する開口端6aと、開口端6aに対向する閉塞端6bと、給電素子4の給電部4aが配置される円筒部6cとを有しており、閉塞端6bが反射器として動作するように給電素子4の立設位置が設定されている。そして、この導波管6を基体1の長手方向の一端部に冠着させることによって、基体1内に埋設されている誘導素子3群と給電素子4を一列に配置させているため、給電素子4から開口端6aを介して基体1を臨む側で利得が著しく高まり、指向性が単方向性となっている。
本発明の第1実施形態例に係るアンテナ装置の外観図である。 該アンテナ装置の断面図である。 該アンテナ装置の平面図である。 図1のx−y面における該アンテナ装置の放射パターンを示す特性図である。 図1のz−x面における該アンテナ装置の放射パターンを示す特性図である。 本発明の第2実施形態例に係るアンテナ装置の断面図である。
符号の説明
1,2 基体
3 誘導素子
4 給電素子
4a 給電部
5,6 導波管
5a,5b,6a 開口端
6b 閉塞端

Claims (3)

  1. 誘電体からなる柱状の基体と、この基体に埋設されて該基体の長手方向と直交する向きに延びる金属棒からなり、該基体の長手方向に沿って一列に配置された複数本の誘導素子と、これら誘導素子の列の延長線上に該誘導素子と平行に配置された金属棒からなる給電素子と、前記複数本の誘導素子と前記給電素子との間に開口端を位置させて該給電素子を覆う導波管とを備えていることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1の記載において、前記導波管は相対向する一対の開口端を有しており、これら両開口端の反給電素子側にそれぞれ前記複数本の誘導素子が配設されていることを特徴とするアンテナ装置。
  3. 請求項1の記載において、前記導波管が前記開口端と対向する閉塞端を有すると共に、この導波管を前記基体の長手方向の一端部に冠着させたことを特徴とするアンテナ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011109438A (ja) * 2009-11-18 2011-06-02 Amushisu:Kk アンテナモジュール及びアンテナモジュールを有する無線デバイス。

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