JP2009026567A - 燃料電池の物理パラメータ推定方法及びこれを用いた装置 - Google Patents

燃料電池の物理パラメータ推定方法及びこれを用いた装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 各種電圧損失を個別に求めると共に電解質膜、触媒層及び拡散層の物理パラメータを推定することが可能な燃料電池の物理パラメータ推定方法を実現する。
【解決手段】 燃料電池の物理パラメータ推定方法であって、出力電流を測定しながら走査して出力電圧を測定し電流電圧特性を取得し、電流値が大中小の領域毎に分けて濃度電圧損失、抵抗電圧損失及び活性化電圧損失を個別に求め、濃度電圧損失、抵抗電圧損失及び活性化電圧損失のモデル式をフィッティングさせることにより、拡散層、電解質膜及び触媒層の物理パラメータを推定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水素と酸素とを化学反応させることにより発電を行う燃料電池の物理パラメータ推定方法に関し、特に電解質膜、触媒層及び拡散層の物理パラメータを推定することが可能な燃料電池の物理パラメータ推定方法及びこれを用いた装置に関する。
従来の水素と酸素とを化学反応させることにより発電を行う燃料電池に関連する先行技術文献、特に経年変化する燃料電池の出力特性を推定等に関連する先行技術文献としては次のようなものがある。
特開2002−367650号公報 特開2003−168459号公報 特開2004−281214号公報 特開2005−044602号公報 特開2005−339994号公報
図13は水素と酸素とを化学反応させることにより発電を行う従来の燃料電池の一例を示す構成ブロック図である。
図13において1は電解質膜、2はアノード側の触媒層、3はカソード側の触媒層、4はアノード側の拡散層、5はカソード側の拡散層、6はアノード側に形成された燃料ガス(例えば、水素等)のガス流路、7はカソード側に形成された酸化ガス(酸素や空気等)のガス流路、8は燃料電池外部に接続される負荷抵抗、9は電流測定手段、10は電圧測定手段である。
電解質膜1の両面には触媒層2及び拡散層3がそれぞれ形成され、触媒層2及び拡散層3の更に外側には拡散層4及び拡散層5がそれぞれ形成される。また、拡散層4の上には燃料ガス(例えば、水素等)のガス流路6が形成され、拡散層5の上には酸化ガス(例えば、酸素や空気等)のガス流路7が形成される。
また、触媒層2及び触媒層3との間には負荷抵抗8が接続され、当該負荷抵抗8と直列に電流測定手段9が接続され、負荷抵抗8と並列に電圧測定手段10が接続される。
ここで、図13に示す従来例の動作を簡単に説明する。拡散層4側(アノード側)では水素が水素イオン(H )になり電子(e )を放出し、一方、拡散層5側(カソード側)では電解質膜1を伝播してきた水素イオン(H )と酸素原子が電子(e )と反応して水(HO )が生成される。
この時、拡散層4(アノード側)及び拡散層5(カソード側)間に負荷抵抗8を接続することにより、拡散層4側(アノード側)で発生した電子(e )を取り出す、言い換えれば、直流電流を取り出すことが可能になる。
このような燃料電池の出力特性は、電流測定手段9で測定される出力電流値と、電圧測定手段10で測定される出力電圧値とで表される電流電圧特性となる。但し、このような燃料電池の出力特性は経年変化により劣化してしまう。
このため、「特許文献3」に係る発明では、推定式を求めて経年変化する燃料電池の出力特性を推定する方法が記載されている。
図14及び図15を用いて経年変化する燃料電池の出力特性を推定する方法を説明する。図14は燃料電池の出力特性を推定する方法を説明するフロー図、具体的には、出力特性推定装置(図示せず。)を構成するCPU(Central Processing Unit)等の演算制御手段の動作を説明するフロー図、図15は燃料電池の出力特性と推定式との関係を示す説明図である。
図14中”S001”において出力特性推定装置(図示せず。)を構成する演算制御手段(以下、単に、演算制御手段と呼ぶ。)は、電流測定手段9及び電圧測定手段10から出力電流値及び出力電圧値を取得し、これまで取得されたデータと共に蓄積する。
そして、図14中”S002”において演算制御手段は、前回取得した出力電流値と、今回取得した出力電流値との差分に基づき蓄積されている出力電流値及び出力電圧値のデータのうち一つ、例えば、最も古いデータ、或いは、前回取得したデータを削除する。
図14中”S003”において演算制御手段は、蓄積されている出力電流値及び出力電圧値のデータに基づき推定式を求めると共に、図14中”S004”において演算制御手段は、求めた推定式を用いて燃料電池の出力特性を推定する。
この結果、取得した出力電流値及び出力電圧値を適宜更新しながら蓄積し、蓄積された出力電流値及び出力電圧値のデータに基づき推定式を求めることにより、経年変化する燃料電池の出力特性をより正確に推定することができる。
しかし、図13に示す燃料電池では、理論的には両電極間の酸化還元電位で決まる理論電圧(約1.2V)が出力電圧値となるが、実際には、流れる電流値に応じて各種電圧損失が生じる。
例えば、図15は燃料電池の出力特性の一例を示す特性曲線図である。図15中”CH11”に示す燃料電池の出力特性において、図15中”AR11”に示すような電流値が小さい領域では、触媒層における電気化学反応の活性化に伴う活性化電圧損失が生じて、前記理論電圧から活性化電圧損失を減算した値が実際の出力電圧値となる。
また、図15中”AR12”に示すような電流値が中位の領域では、活性化電圧損失に加え、さらに、イオン伝導に対する電解質膜中の抵抗に伴う抵抗電圧損失が生じて、前記理論電圧から活性化電圧損失と抵抗電圧損失とを減算した値が実際の出力電圧値となる。
さらに、図15中”AR13”に示すような電流値が大きい領域では、活性化電圧損失及び抵抗電圧損失に加え、拡散層におけるガス拡散律速に伴う濃度電圧損失が生じて、前記理論電圧から活性化電圧損失、抵抗電圧損失及び濃度電圧損失を減算した値が実際の出力電圧値となる。
これに対して、図13等に示す従来例では、各種電圧損失を個別に求めることなく、燃料電池の出力電流値及び出力電圧値のデータを用いて推定式を求めているため、推定式におけるパラメータは、物理的な意味合いが薄く、電解質膜、触媒層及び拡散層の物理パラメータを推定することができないと言った問題点があった。
従って本発明が解決しようとする課題は、各種電圧損失を個別に求めると共に電解質膜、触媒層及び拡散層の物理パラメータを推定することが可能な燃料電池の物理パラメータ推定方法及びこれを用いた装置を実現することにある。
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
燃料電池の物理パラメータ推定方法であって、
出力電流を測定しながら走査して出力電圧を測定し電流電圧特性を取得し、電流値が大中小の領域毎に分けて濃度電圧損失、抵抗電圧損失及び活性化電圧損失を個別に求め、濃度電圧損失、抵抗電圧損失及び活性化電圧損失のモデル式をフィッティングさせることにより、拡散層、電解質膜及び触媒層の物理パラメータを推定することにより、各種電圧損失を個別に求めると共に電解質膜、触媒層及び拡散層の物理パラメータを推定することが可能になる。
請求項2記載の発明は、
燃料電池の物理パラメータ推定方法であって、
出力電流を測定しながら走査して出力電圧を測定し電流電圧特性を取得し、前記電流電圧特性のうち電流値が小さい領域において活性化電圧損失を算出し、算出された前記活性化電圧損失に対して活性化電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式から触媒層の物理パラメータを推定し、前記電流電圧特性のうち電流値が中位の領域において抵抗電圧損失を算出し、算出された前記抵抗電圧損失に対して抵抗電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式から電解質膜の物理パラメータを推定し、前記電流電圧特性のうち電流値が大きい領域において濃度電圧損失を算出し、運転条件が酸素過剰運転条件である場合には、算出された前記濃度電圧損失に対してアノード側の濃度電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式からアノード側の拡散層の物理パラメータを推定し、運転条件が水素過剰運転条件である場合には、算出された前記濃度電圧損失に対してカソード側の濃度電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式からカソード側の拡散層の物理パラメータを推定することにより、各種電圧損失を個別に求めると共に電解質膜、触媒層及び拡散層の物理パラメータを推定することが可能になる。
請求項3記載の発明は、
請求項2記載の発明である物理パラメータ推定方法であって、
水素ガスの流量及び酸素ガスの流量と、実際に測定された出力電流の値との関係から、運転条件が酸素過剰運転条件、或いは、水素過剰運転条件であるかを判断することにより、各種電圧損失を個別に求めると共に電解質膜、触媒層及び拡散層の物理パラメータを推定することが可能になる。
請求項4記載の発明は、
燃料電池の物理パラメータ推定方法を用いた装置において、
燃料電池の出力電流を測定する電流測定手段と、前記燃料電池の出力電圧を測定する電圧測定手段と、出力電流を測定しながら走査して出力電圧を測定し電流電圧特性を取得し、電流値が大中小の領域毎に分けて濃度電圧損失、抵抗電圧損失及び活性化電圧損失を個別に求め、濃度電圧損失、抵抗電圧損失及び活性化電圧損失のモデル式をフィッティングさせることにより、拡散層、電解質膜及び触媒層の物理パラメータを推定する演算制御手段とを備えたことにより、各種電圧損失を個別に求めると共に電解質膜、触媒層及び拡散層の物理パラメータを推定することが可能になる。
請求項5記載の発明は、
燃料電池の物理パラメータ推定方法を用いた装置において、
燃料電池の出力電流を測定する電流測定手段と、前記燃料電池の出力電圧を測定する電圧測定手段と、出力電流を測定しながら走査して出力電圧を測定し電流電圧特性を取得し、前記電流電圧特性のうち電流値が小さい領域において活性化電圧損失を算出し、算出された前記活性化電圧損失に対して活性化電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式から触媒層の物理パラメータを推定し、前記電流電圧特性のうち電流値が中位の領域において抵抗電圧損失を算出し、算出された前記抵抗電圧損失に対して抵抗電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式から電解質膜の物理パラメータを推定し、前記電流電圧特性のうち電流値が大きい領域において濃度電圧損失を算出し、運転条件が酸素過剰運転条件である場合には、算出された前記濃度電圧損失に対してアノード側の濃度電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式からアノード側の拡散層の物理パラメータを推定し、運転条件が水素過剰運転条件である場合には、算出された前記濃度電圧損失に対してカソード側の濃度電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式からカソード側の拡散層の物理パラメータを推定する演算制御手段とを備えたことにより、各種電圧損失を個別に求めると共に電解質膜、触媒層及び拡散層の物理パラメータを推定することが可能になる。
請求項6記載の発明は、
請求項5記載の発明である装置において、
燃料ガス及び酸化ガスの流量をそれぞれ測定する測定手段を備え、
前記演算制御手段が、前記測定手段で測定された水素ガスの流量及び酸素ガスの流量と、実際に測定された出力電流の値との関係から、運転条件が酸素過剰運転条件、或いは、水素過剰運転条件であるかを判断することにより、各種電圧損失を個別に求めると共に電解質膜、触媒層及び拡散層の物理パラメータを推定することが可能になる。
請求項7記載の発明は、
請求項4若しくは請求項5記載の発明である装置において、
前記演算制御手段が、
前記出力電圧、運転条件及び推定した前記物理パラメータの履歴を記録しておき、前記出力圧が劣化した場合に、前記物理パラメータの履歴を調査することにより、燃料電池の故障部位を特定することができる。
請求項8記載の発明は、
請求項4若しくは請求項5記載の発明である装置において、
前記演算制御手段が、
推定した前記物理パラメータを用いて運転計画に基づき出力電圧を予測することにより、出力電圧を予測することが可能になる。
請求項9記載の発明は、
請求項4若しくは請求項5記載の発明である装置において、
前記演算制御手段が、
目的出力の挙動を実現するための運転計画を仮作成すると共に、推定した物理パラメータを用いて仮作成した前記運転計画に基づき予測した出力電圧が最適となるように仮作成した前記運転計画を適宜修正することにより、最適運転計画を自動的に選定することが可能になる。
本発明によれば次のような効果がある。
請求項1,2,3,4,5及び請求項6の発明によれば、出力電流を走査して出力電圧を測定し電流電圧特性を取得し、電流値が大中小の領域毎に分けて濃度電圧損失、抵抗電圧損失及び活性化電圧損失を個別に求めると共に各種電圧損失のモデル式をフィッティングさせることにより、各種電圧損失を個別に求めると共に電解質膜、触媒層及び拡散層の物理パラメータを推定することが可能になる。
また、請求項7の発明によれば、出力電圧、運転条件及び推定した物理パラメータの履歴を記録しておき、出力圧が劣化した場合に、物理パラメータの履歴を調査することにより、燃料電池の故障部位を特定することができる。
また、請求項8の発明によれば、推定した前記物理パラメータを用いて運転計画に基づき出力電圧を予測することにより、出力電圧を予測することが可能になる。
また、請求項9の発明によれば、目的出力の挙動を実現するための運転計画を仮作成すると共に、推定した物理パラメータを用いて仮作成した運転計画に基づき予測した出力電圧が最適となるように仮作成した運転計画を適宜修正することにより、最適運転計画を自動的に選定することが可能になる。
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。図1及び図2は本発明に係る燃料電池の物理パラメータ推定方法を用いた装置の一実施例を示す構成ブロック図である。
図1において、11は電解質膜、12はアノード側の触媒層、13はカソード側の触媒層、14はアノード側の拡散層、15はカソード側の拡散層、16はアノード側に形成された燃料ガス(例えば、水素等)のガス流路、17はカソード側に形成された酸化ガス(酸素や空気等)のガス流路、18は燃料電池外部に接続される負荷抵抗、19は電流測定手段、20は電圧測定手段、21及び22は燃料ガス及び酸化ガスの流量、温度、圧力、組成をそれぞれ測定する測定手段、23は燃料電池内部の温度を測定する測定手段である。
電解質膜11の両面には触媒層12及び拡散層13がそれぞれ形成され、触媒層12及び拡散層13の更に外側には拡散層14及び拡散層15がそれぞれ形成される。また、拡散層14の上には燃料ガス(例えば、水素等)のガス流路16が形成され、拡散層15の上には酸化ガス(例えば、酸素や空気等)のガス流路17が形成される。
また、触媒層12及び触媒層13との間には負荷抵抗18が接続され、当該負荷抵抗18と直列に電流測定手段19が接続され、負荷抵抗18と並列に電圧測定手段20が接続される。
さらに、アノード側のガス流路16内には測定手段21のセンサ部分が、カソード側のガス流路17内には測定手段22のセンサ部分がそれぞれ設置され、燃料電池内部に測定手段23のセンサ部分が設置される。
また、図2において24は電流測定手段19、電圧測定手段20、測定手段21〜23からの出力を取得するA/D変換器等の測定出力取得手段、25はプログラムを実行することにより装置全体を制御すると共に物理パラメータの推定等を行なうCPU等の演算制御手段、26はプログラムが格納されると共に推定された物理パラメータ等が記憶されるRAM(Random Access Memory)、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶手段である。
電流測定手段19、電圧測定手段20、測定手段21〜23からの出力は測定出力取得手段24にそれぞれ接続され、測定出力取得手段24の出力は演算制御手段25に接続される。また、記憶手段26の入出力は演算制御手段25に相互に接続される。
ここで、図1及び図2に示す実施例の動作を図3、図4、図5、図6及び図7を用いて説明する。図3は演算制御手段25の物理パラメータ推定時の動作を説明するフロー図、図4は各種電圧損失、各種電圧損失を表すモデル式、推定すべき物理パラメータの関係を示す表、図5は活性化電圧損失のモデル式のフィッティングを説明する説明図、図6は抵抗電圧損失のモデル式のフィッティングを説明する説明図、図7は濃度電圧損失のモデル式のフィッティングを説明する説明である。
図3中”S101”において演算制御手段25は、出力電流を測定しながら走査して出力電圧を測定し電流電圧特性を測定出力取得手段24を介して取得する。例えば、負荷抵抗18の抵抗値を可変にして取り出す出力電流の値を走査することにより、電流電圧特性を取得する。
図3中”S102”において演算制御手段25は、取得した電流電圧特性のうち図15中”AR11”に示すような電流値が小さい領域において活性化電圧損失”ηact ”を算出する。
例えば、測定された出力電圧を”V”、全ての電圧損失を”η”、理論電圧を”E”とした場合、
V=E−η (1)
となる。
また、取得した電流電圧特性のうち図15中”AR11”に示すような電流値が小さい領域では活性化電圧損失”ηact ”が支配的になり、
η=ηact (2)
と見做すことができる。
このため、
ηact=η=E−V (3)
となり、式(3)を用いることにより、測定した出力電圧”V”(電流値が小さい領域のデータ)から活性化電圧損失”ηact ”を算出することができる。
そして、図3中”S103”において演算制御手段25は、算出された活性化電圧損失”ηact ”に対して活性化電圧損失”ηact ”のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式から触媒層の物理パラメータを推定すると共に記憶手段26に記憶させる。
例えば、活性化電圧損失”ηact ”のモデル式は、図4に示す表のような式で表され、当該モデル式中には触媒層の物理パラメータである、電荷移動係数”α”、交換電流密度”iex”及び内部電流密度”i”が含まれる。
そして、例えば、図5中”CH21”に示す算出された活性化電圧損失”ηact ”に対して、図5中”CH22”に示す活性化電圧損失”ηact ”のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式に基づき図4に示す触媒層の物理パラメータである、電荷移動係数”α”、交換電流密度”iex”及び内部電流密度”i”を推定することができる。
図3中”S104”において演算制御手段25は、取得した電流電圧特性のうち図15中”AR12”に示すような電流値が中位の領域において抵抗電圧損失”ηohm ”を算出する。
例えば、取得した電流電圧特性のうち図15中”AR12”に示すような電流値が中位の領域では、活性化電圧損失”ηact ”に加えて抵抗電圧損失”ηohm ”の影響が加わり、
ηohm=η−ηact=E−V−ηact (4)
となり、式(4)を用いることにより、測定した出力電圧”V”(電流値が中位の領域のデータ)から抵抗電圧損失”ηohm ”を算出することができる。
そして、図3中”S105”において演算制御手段25は、算出された抵抗電圧損失”ηohm ”に対して抵抗電圧損失”ηohm ”のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式から電解質膜の物理パラメータを推定すると共に記憶手段26に記憶させる。
例えば、抵抗電圧損失”ηohm ”のモデル式は、図4に示す表のような式で表され、当該モデル式中には電解質膜の物理パラメータである、イオン伝導度”σ”が含まれる。
そして、例えば、図6中”CH31”に示す算出された抵抗電圧損失”ηohm ”に対して、図6中”CH32”に示す抵抗電圧損失”ηohm ”のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式に基づき図4に示す電解質膜の物理パラメータである、イオン伝導度”σ”を推定することができる。
図3中”S106”において演算制御手段25は、取得した電流電圧特性のうち図15中”AR13”に示すような電流値が大きい領域において濃度電圧損失”ηcon ”を算出する。
例えば、取得した電流電圧特性のうち図15中”AR13”に示すような電流値が大きい領域では、活性化電圧損失”ηact ”及び抵抗電圧損失”ηohm ”に加えて濃度電圧損失”ηcon ”の影響がさらに加わり、
ηcon=η−ηact−ηohm =E−V−ηact−ηohm (5)
となり、式(5)を用いることにより、測定した出力電圧”V”(電流値が大きい領域のデータ)から濃度電圧損失”ηcon ”を算出することができる。
図3中”S107”において演算制御手段25は、濃度電圧損失”ηcon ”が存在するか否かを判断し、もし、濃度電圧損失”ηcon ”が存在すると判断した場合には、図3中”S108”において演算制御手段25は、水素利用率及び酸素利用率をそれぞれ計算して濃度電圧損失”ηcon ”が、アノード側、若しくは、カソード側のどちらか一方で発生しているか否かを判断する。
もし、図3中”S108”において濃度電圧損失”ηcon ”が、アノード側、若しくは、カソード側のどちらか一方で発生していると判断した場合、図3中”S109”において演算制御手段25は、測定出力取得手段24を介して取得した値に基づき、現在の運転条件が酸素過剰運転条件であるか水素過剰運転条件であるか否かを判断する。
但し、もし、図3中”S108”において濃度電圧損失”ηcon ”が、アノード側、若しくは、カソード側の双方で発生していると判断した場合、1つの濃度電圧損失”ηcon ”をアノード側及びカソード側の2つの濃度電圧損失”ηcon ”のモデル式をフィッティングすることは困難であるので、処理を終了する。
例えば、演算制御手段25は、測定出力取得手段24を介して測定手段21及び22から取得される水素ガスの流量及び酸素ガスの流量と、実際に測定された出力電流の値との関係から、現在の運転条件が酸素過剰運転条件、或いは、水素過剰運転条件であるかを判断する。
もし、図3中”S109”において酸素過剰運転条件であると判断された場合には、カソード側の濃度電圧損失は無視できるので、図3中”S110”において演算制御手段25は、算出された濃度電圧損失”ηcon ”に対してアノード側の濃度電圧損失”ηcon ”のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式からアノード側の拡散層の物理パラメータを推定すると共に記憶手段26に記憶させる。
例えば、アノード側の濃度電圧損失”ηcon ”のモデル式は、図4に示す表のような式で表され、当該モデル式中にはアノード側の拡散層の物理パラメータである、水素拡散係数”DH2”が含まれる。
そして、例えば、図7中”CH41”に示す算出された濃度電圧損失”ηcon ”に対して、図7中”CH42”に示すアノード側の濃度電圧損失”ηcon ”のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式に基づき図4に示す電解質膜の物理パラメータである、水素拡散係数”DH2”を推定することができる。
一方、もし、図3中”S109”において水素過剰運転条件であると判断された場合には、アノード側の濃度電圧損失は無視できるので、図3中”S111”において演算制御手段25は、算出された濃度電圧損失”ηcon ”に対してカソード側の濃度電圧損失”ηcon ”のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式からカソード側の拡散層の物理パラメータを推定すると共に記憶手段26に記憶させる。
例えば、カソード側の濃度電圧損失”ηcon ”のモデル式は、図4に示す表のような式で表され、当該モデル式中にはカソード側の拡散層の物理パラメータである、酸素拡散係数”Do2”が含まれる。
そして、例えば、図7中”CH41”に示す算出された濃度電圧損失”ηcon ”に対して、図7中”CH42”に示すカソード側の濃度電圧損失”ηcon ”のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式に基づき図4に示す電解質膜の物理パラメータである、酸素拡散係数”Do2”を推定することができる。
この結果、出力電流を走査して出力電圧を測定し電流電圧特性を取得し、電流値が大中小の領域毎に分けて濃度電圧損失、抵抗電圧損失及び活性化電圧損失を個別に求めると共に各種電圧損失のモデル式をフィッティングさせることにより、各種電圧損失を個別に求めると共に電解質膜、触媒層及び拡散層の物理パラメータを推定することが可能になる。
なお、図1等に示す実施例では推定した物理パラメータを記憶手段26に記憶さているが、このような物理パラメータを用いて燃料電池の故障診断、燃料電池の出力予測、若しくは、燃料電池の最適運転計画の選定に適用することも可能である。
図8はこのような他の実施例を示す構成ブロック図である。図8において24,25及び26は図2と同一符号を付してあり、27はキーボード、タッチパネル等の入力手段、28はLCD(Liquid Crystal Display)、LED(Light Emitting Diode)、CRT(Cathode Ray Tube)等の表示手段である。
電流測定手段19、電圧測定手段20、測定手段21〜23からの出力は測定出力取得手段24にそれぞれ接続され、測定出力取得手段24の出力は演算制御手段25に接続される。また、記憶手段26の入出力は演算制御手段25に相互に接続される。さらに、入力手段27の出力が演算制御手段25に接続され、演算制御手段25の出力が表示手段28に接続される。
ここで、図8に示す実施例の動作を図9及び図10を用いて説明する。図9は燃料電池の故障診断装置としての演算制御手段25の動作を説明するフロー図、図10は物理パラメータの時系列変化を示す説明図である。但し、演算制御手段25においける物理パラメータの推定の動作は前述の通りであるので、その説明は省略する。
図9中”S201”において演算制御手段25は、測定出力取得手段24を介して取得した出力電圧を履歴として記録し、図9中”S202”において演算制御手段25は、燃料電池の運転条件を履歴として記録する。
また、図9中”S203”において演算制御手段25は、自ら前述のように推定した物理パラメータの履歴を記録する。
そして、図9中”S204”において演算制御手段25は、出力電圧が劣化したか否かを判断し、出力電圧が劣化したと判断した場合には、図9中”S205”において演算制御手段25は、記録されたパラメータの履歴を調査し、図9中”S206”において演算制御手段25は、低下している物理パラメータを把握する。
最後に、図9中”S207”において演算制御手段25は、把握された物理パラメータに関連する場所を、燃料電池の故障部位として特定し、表示手段28の適宜表示する。
例えば、図10中”PR51”に示す物理パラメータは内部電流密度”i”、図10中”PR52”に示す物理パラメータは水素拡散係数”DH2”、図10中”PR53”に示す物理パラメータはイオン伝導度”σ”であると想定した場合、図10中”PR51”及び”PR52”に示す物理パラメータに対して、図10中”PR53”に示す物理パラメータは時間の経過と共に値が低下しているので、故障部位として電解質膜を特定することができる。
この結果、出力電圧、運転条件及び推定した物理パラメータの履歴を記録しておき、出力圧が劣化した場合に、物理パラメータの履歴を調査することにより、燃料電池の故障部位を特定することができる。
また、物理パラメータが変動した場合、記憶手段に記録されている当該変動時の運転条件を参照することにより、物理パラメータの変動を引き起こした運転条件を特定することも可能になる。
ここで、図8に示す実施例の動作を図11を用いて説明する。図11は燃料電池の出力予測装置としての演算制御手段25の動作を説明するフロー図である。但し、演算制御手段25においける物理パラメータの推定の動作は前述の通りであるので、その説明は省略する。
図11中”S301”において演算制御手段25は、入力手段27から入力された運転計画を取得し、図11中”S302”において演算制御手段25は、取得した運転計画に基づき推定された物理パラメータを用いて燃料電池の出力電圧を予測する。
そして、図11中”S303”において演算制御手段25は、予測された出力電圧を表示手段28に適宜表示させる。
この結果、推定した物理パラメータを用いて運転計画に基づき出力電圧を予測することが可能になる。
ここで、さらに、図8に示す実施例の動作を図12を用いて説明する。図12は燃料電池の最適運転計画選定装置としての演算制御手段25の動作を説明するフロー図である。但し、演算制御手段25においける物理パラメータの推定の動作は前述の通りであるので、その説明は省略する。
図12中”S401”において演算制御手段25は、入力手段27から出力電圧の時系列変化を記述した目的出力を取得し、図12中”S402”において演算制御手段25は、取得した目的出力の挙動を実現するための運転計画を仮作成する。
図12中”S403”において演算制御手段25は、仮作成した運転計画に基づき推定した物理パラメータを用いて出力電圧を予測し、図12中”S404”において演算制御手段25は、予測されて出力電圧が目的出力に最適であるか否かを判断する。
もし、図12中”S404”において最適ではないと判断された場合には、図12中”S405”において演算制御手段25は、仮作成した運転計画を修正し、図12中”S403”のステップに戻る。
もし、図12中”S404”において最適であると判断された場合には、図12中”S406”において演算制御手段25は、仮作成された運転計画を最適運転計画として選定して表示手段28に適宜表示させる。
この結果、目的出力の挙動を実現するための運転計画を仮作成すると共に、推定した物理パラメータを用いて仮作成した運転計画に基づき予測した出力電圧が最適となるように仮作成した運転計画を適宜修正することにより、最適運転計画を自動的に選定することが可能になる。
また、図1等に示す実施例の説明に際しては、出力電流を測定しながら走査して出力電圧を測定し電流電圧特性を取得する旨記載しているが、出力電流の走査は連続的走査であっても、離散的走査であっても何れでも構わない。
また、図1等に示す実施例の説明に際しては、出力電流を測定しながら走査して出力電圧を測定し電流電圧特性を測定する旨記載しているが、電流電圧特性を取得できれば出力電圧を走査するものであっても構わない。
また、電解質膜の物理パラメータとしてイオン伝導度を例示しているが、イオン伝導度は定数パラメータであっても、ある物理量に関する関数であっても何れであっても構わない。
また、図1等に示す実施例の説明に際しては、各種測定手段(電流測定手段及び電圧測定手段を含む)からのデータと取り込みのためにA/D変換器等の測定出力取得手段24を演算制御手段25の前段に設けているが、各種測定手段から演算制御手段25へ直接データ入力が可能であれば、測定出力取得手段24は不要である。
また、図1等に示す実施例の説明に際しては、推定した物理パラメータを記憶手段26に記憶しているが、勿論、推定された物理パラメータの出力先や出力方法は任意であって構わない。
また、図1等に示す実施例の説明に際しては、活性化電圧損失、抵抗電圧損失及び濃度電圧損失を順次に求めると共に各種電圧損失のモデル式をフィッティングさせているが、勿論、各種電圧損失を求める順番は任意であり、各種電圧損失のモデル式をフィッティングさせるステップも図3に示すフロー図に何ら限定されるものではない。
本発明に係る燃料電池の物理パラメータ推定方法を用いた装置の一実施例を示す構成ブロック図である。 本発明に係る燃料電池の物理パラメータ推定方法を用いた装置の一実施例を示す構成ブロック図である。 演算制御手段の物理パラメータ推定時の動作を説明するフロー図である。 各種電圧損失、各種電圧損失を表すモデル式、推定すべき物理パラメータの関係を示す表である。 活性化電圧損失のモデル式のフィッティングを説明する説明図である。 抵抗電圧損失のモデル式のフィッティングを説明する説明図である。 濃度電圧損失のモデル式のフィッティングを説明する説明である。 他の実施例を示す構成ブロック図である。 燃料電池の故障診断装置としての演算制御手段の動作を説明するフロー図である。 物理パラメータの時系列変化を示す説明図である。 燃料電池の出力予測装置としての演算制御手段の動作を説明するフロー図である。 燃料電池の最適運転計画選定装置としての演算制御手段の動作を説明するフロー図である。 燃料電池の一例を示す構成ブロック図である。 燃料電池の出力特性を推定する方法を説明するフロー図である。 燃料電池の出力特性と推定式との関係を示す説明図である。
符号の説明
1,11 電解質膜
2,3,12,13 触媒層
4,5,14,15 拡散層
6,7,16,17 ガス流路
8,18 負荷抵抗
9,19 電流測定手段
10,20 電圧測定手段
21,22,23 測定手段
24 測定出力取得手段
25 演算制御手段
26 記憶手段
27 入力手段
28 表示手段

Claims (9)

  1. 燃料電池の物理パラメータ推定方法であって、
    出力電流を測定しながら走査して出力電圧を測定し電流電圧特性を取得し、
    電流値が大中小の領域毎に分けて濃度電圧損失、抵抗電圧損失及び活性化電圧損失を個別に求め、
    濃度電圧損失、抵抗電圧損失及び活性化電圧損失のモデル式をフィッティングさせることにより、拡散層、電解質膜及び触媒層の物理パラメータを推定することを特徴とする
    燃料電池の物理パラメータ推定方法。
  2. 燃料電池の物理パラメータ推定方法であって、
    出力電流を測定しながら走査して出力電圧を測定し電流電圧特性を取得し、
    前記電流電圧特性のうち電流値が小さい領域において活性化電圧損失を算出し、
    算出された前記活性化電圧損失に対して活性化電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式から触媒層の物理パラメータを推定し、
    前記電流電圧特性のうち電流値が中位の領域において抵抗電圧損失を算出し、
    算出された前記抵抗電圧損失に対して抵抗電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式から電解質膜の物理パラメータを推定し、
    前記電流電圧特性のうち電流値が大きい領域において濃度電圧損失を算出し、
    運転条件が酸素過剰運転条件である場合には、算出された前記濃度電圧損失に対してアノード側の濃度電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式からアノード側の拡散層の物理パラメータを推定し、
    運転条件が水素過剰運転条件である場合には、算出された前記濃度電圧損失に対してカソード側の濃度電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式からカソード側の拡散層の物理パラメータを推定することを特徴とする
    燃料電池の物理パラメータ推定方法。
  3. 水素ガスの流量及び酸素ガスの流量と、実際に測定された出力電流の値との関係から、運転条件が酸素過剰運転条件、或いは、水素過剰運転条件であるかを判断することを特徴とする
    請求項2記載の燃料電池の物理パラメータ推定方法。
  4. 燃料電池の物理パラメータ推定方法を用いた装置において、
    燃料電池の出力電流を測定する電流測定手段と、
    前記燃料電池の出力電圧を測定する電圧測定手段と、
    出力電流を測定しながら走査して出力電圧を測定し電流電圧特性を取得し、電流値が大中小の領域毎に分けて濃度電圧損失、抵抗電圧損失及び活性化電圧損失を個別に求め、濃度電圧損失、抵抗電圧損失及び活性化電圧損失のモデル式をフィッティングさせることにより、拡散層、電解質膜及び触媒層の物理パラメータを推定する演算制御手段と
    を備えたことを特徴とする装置。
  5. 燃料電池の物理パラメータ推定方法を用いた装置において、
    燃料電池の出力電流を測定する電流測定手段と、
    前記燃料電池の出力電圧を測定する電圧測定手段と、
    出力電流を測定しながら走査して出力電圧を測定し電流電圧特性を取得し、前記電流電圧特性のうち電流値が小さい領域において活性化電圧損失を算出し、算出された前記活性化電圧損失に対して活性化電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式から触媒層の物理パラメータを推定し、前記電流電圧特性のうち電流値が中位の領域において抵抗電圧損失を算出し、算出された前記抵抗電圧損失に対して抵抗電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式から電解質膜の物理パラメータを推定し、前記電流電圧特性のうち電流値が大きい領域において濃度電圧損失を算出し、運転条件が酸素過剰運転条件である場合には、算出された前記濃度電圧損失に対してアノード側の濃度電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式からアノード側の拡散層の物理パラメータを推定し、運転条件が水素過剰運転条件である場合には、算出された前記濃度電圧損失に対してカソード側の濃度電圧損失のモデル式をフィッティングし、フィッティングされたモデル式からカソード側の拡散層の物理パラメータを推定する演算制御手段と
    を備えたことを特徴とする装置。
  6. 燃料ガス及び酸化ガスの流量をそれぞれ測定する測定手段を備え、
    前記演算制御手段が、前記測定手段で測定された水素ガスの流量及び酸素ガスの流量と、実際に測定された出力電流の値との関係から、運転条件が酸素過剰運転条件、或いは、水素過剰運転条件であるかを判断することを特徴とする
    請求項5記載の装置。
  7. 前記演算制御手段が、
    前記出力電圧、運転条件及び推定した前記物理パラメータの履歴を記録しておき、前記出力圧が劣化した場合に、前記物理パラメータの履歴を調査することを特徴とする
    請求項4若しくは請求項5記載の装置。
  8. 前記演算制御手段が、
    推定した前記物理パラメータを用いて運転計画に基づき出力電圧を予測することを特徴とする
    請求項4若しくは請求項5記載の装置。
  9. 前記演算制御手段が、
    目的出力の挙動を実現するための運転計画を仮作成すると共に、推定した物理パラメータを用いて仮作成した前記運転計画に基づき予測した出力電圧が最適となるように仮作成した前記運転計画を適宜修正することを特徴とする
    請求項4若しくは請求項5記載の装置。
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