JP2009025100A - 計測プログラム、計測装置、及び計測方法 - Google Patents

計測プログラム、計測装置、及び計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像を用いた位置の計測において計測結果に対する画像の撮像環境による影響を低減させることのできる計測プログラム、計測装置、及び計測方法の提供を目的とする。
【解決手段】コンピュータに、計測対象に付加された第一のマークが焦点深度外で撮像された画像において少なくとも前記第一のマークを含む領域の明暗分布を算出する明暗分布算出手順と、前記明暗分布に基づいて前記計測対象の位置を判定する位置判定手順とを実行させることにより上記課題を解決する。
【選択図】図4

Description

本発明は、計測プログラム、計測装置、及び計測方法に関し、特に、画像を用いて計測対象の位置を計測する計測プログラム、計測装置、及び計測方法に関する。
従来、機器における可動部材の位置(移動量)を正確に計測するため、CCDカメラによって当該可動部材を含む範囲を撮像し、撮像された画像に基づいて当該可動部材の位置を計測することが行われている。
この場合、一般的には、当該可動部材に付加された所定のマークをパターン認識によって画像中より検出し、画像内のマークの検出位置に基づいて当該可動部材の位置が計測されていた。
特開2004−264404号公報
しかしながら、従来の方式では、所定のマークの形状や、照明の位置及び強度の影響を受けやすいという問題があった。すなわち、照明の位置や強度によって画像中に陰影が生じ、その陰影によってパターン認識による所定のマークの検出が困難になる場合があった。
また、高精度の計測を行うためには、高い精度で焦点を合わせて撮像する必要があり、焦点距離の許容範囲が厳しくなるという問題があった。
以上の問題を回避するためには、適切な所定のマークの形状の選択、照明の位置及び強度の適切な設定、高い精度での焦点合わせ等が要求されるが、これらの作業には熟練を要した。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、画像を用いた位置の計測において計測結果に対する画像の撮像環境による影響を低減させることのできる計測プログラム、計測装置、及び計測方法の提供を目的とする。
そこで上記課題を解決するため、本発明は、コンピュータに、計測対象に付加された第一のマークが焦点深度外で撮像された画像において少なくとも前記第一のマークを含む領域の明暗分布を算出する明暗分布算出手順と、前記明暗分布に基づいて前記計測対象の位置を判定する位置判定手順とを実行させることを特徴とする。
また、本発明は、前記明暗分布算出手順は、前記画像において少なくとも前記第一のマークを含む領域の重心位置を算出し、前記位置判定手順は、前記重心位置に基づいて前記計測対象の位置を判定することを特徴とする。
また、本発明は、前記明暗分布算出手順は、前記画像において少なくとも前記第一のマークを含む領域の明暗のピーク値を検出し、前記位置判定手順は、前記画像において前記ピーク値を示す位置に基づいて前記計測対象の位置を判定することを特徴とする。
また、本発明は、前記画像には、前記計測対象の移動に対して固定されている第二のマークが撮像されており、前記位置判定手順は、前記第二のマークと前記明暗分布との相対的な位置関係に基づいて前記計測対象の位置を判定することを特徴とする。
また、本発明は、前記画像には、前記計測対象の移動に対して固定されている複数の基準対象が撮像されており、前記位置判定手順は、複数の前記第二のマークと前記明暗分布との相対的な位置関係に基づいて前記計測対象の位置を判定することを特徴とする。
このような計測プログラムでは、画像を用いた位置の計測において計測結果に対する画像の撮像環境による影響を低減させることができる。
本発明によれば、画像を用いた位置の計測において計測結果に対する画像の撮像環境による影響を低減させることのできる計測プログラム、計測装置、及び計測方法を提供することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態における位置計測システムの構成例を示す図である。図1において、位置計測システム1は、位置計測装置10、撮像装置20、及び光源30等より構成される。
撮像装置20は、CCDカメラ21及びテレセントリックレンズ22等より構成され、例えば、一般的なデジタルカメラを用いてもよい。撮像装置20は、被写体40を撮像することにより、被写体40の電子的な画像情報(以下、「画像データ」)を取得し、その画像データを位置計測装置10に供給(転送)する。なお、一般的に、CCDカメラ21及びテレセントリックレンズ22は、被写体に対して焦点が合うように配置されるが、本実施の形態では、被写体40(特に、後述されるターゲットマークTM)がレンズ焦点から外れるよう(焦点深度外になるよう)、配置される。
本実施の形態における被写体40は、便宜上、可動部材を有する機器等を簡略化したモデルとして構成されており、ベース50、固定体60、及び可動体70等より構成される。ベース50の上面は、水平なXY平面である水平面51を形成する。水平面51上に固定体60及び可動体70が載置される。
固定体60は、水平面51に対して固定される。可動体70は、水平面51上を移動する。本実施の形態では、可動体70を位置(移動量)の計測対象とする。したがって、水平面51は、測定のためのXY平面(以下、「測定平面」という。)を形成する。測定平面とは、計測のための座標系が定義される平面をいう。すなわち、可動体70の位置の計測結果は、測定平面の座標系(測定平面座標系)における座標値として把握される。但し、測定平面は、必ずしも水平面51と一致しなくてもよい。測定平面は、どのような座標系において可動体70の位置を把握する必要があるかに応じて適宜選択すればよい。
なお、本実施の形態では、可動体70が水平面上を移動する場合について説明するが、本発明による位置の計測は、水平面上における移動に限られない。
固定体60及び可動体70の上面は、例えば、水平面を形成し、それぞれの上面上には、可動体70の位置を計測するためのマークが設けられている(付加されている)。固定体60には、三つの基準マークBM1、BM2、及びBM3(以下、総称する場合「基準マークBM」という。)が設けられている。また、可動体70には、一つのターゲットマークTMが設けられている。
なお、各マークと固定体60又は可動体70の上面とのコントラストを明瞭にするために、本実施の形態では、固定体60の上面に基準領域61が設けられ、基準領域61内に基準マークBMが設けられている。また、可動体70の上面にターゲット領域71が設けられ、ターゲット領域71内にターゲットマークTMが設けられている。
基準領域61及びターゲット領域71は、背景の輝度が一様であることが好ましい。例えば、研磨した金属やセラミックの他、ミラーが適する。また、各マークは、背景(基準領域61又はターゲット領域71)との輝度の差が明確であるように、印刷や穴加工により設けるとよい。
光源30は、撮像装置20が被写体40を撮像するときに、適切な明るさで被写体40を照射する。ターゲット領域71が鏡面の場合は、光源30を撮像装置20と同軸に設置するとよい。光源30の光量は、ターゲット領域71とターゲットマークTMとの輝度の差が明確であるように調節される。
位置計測装置10は、PC(Personal Computer)等の情報処理装置によって構成される。位置計測装置10は、ケーブル80を介して撮像装置20と接続され、撮像装置20より転送される画像データに基づいて、可動体70の位置を計測する。位置計測装置10は、また、ケーブル90を介して被写体40と接続され、可動体70の移動(位置)を制御する。
位置計測装置10について、更に詳しく説明する。図2は、本発明の実施の形態における位置計測装置のハードウェア構成例を示す図である。図2の位置計測装置10は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100と、補助記憶装置102と、メモリ装置103と、CPU104と、インタフェース装置105とを有するように構成される。
位置計測装置10での処理を実現するプログラムは、CD−ROM等の記録媒体101によって提供される。プログラムを記録した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、プログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、プログラムは、ネットワークを介してダウンロードされてもよい。補助記憶装置102は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従って位置計測装置10に係る機能を実行する。インタフェース装置105は、図1の撮像装置20や被写体40との間のケーブルに接続するためのインタフェースとして用いられる。
図3は、本発明の実施の形態における位置計測装置の機能構成例を示す図である。図3において、位置計測装置10は、移動制御部11、撮像制御部12、及び位置計測部13等より構成される。これら各部は、プログラムがCPU104によって処理されることにより実現するソフトウェアである。
移動制御部11は、可動体70の移動を制御する。撮像制御部12は、撮像装置20に撮像の指令を出力したり、撮像された画像データを撮像装置20より取り込んだりする。
位置計測部13は、撮像装置20によって撮像される画像データに基づいて可動体70の位置を計測するための演算を行う。位置計測部13は、画像加工部131、明暗分布算出部132、位置判定部133、及び移動量算出部134等より構成される。
なお、移動制御部11及び撮像制御部12は、それぞれ異なるコンピュータに実装されていてもよい。この場合、各コンピュータと位置計測装置10とがネットワーク(有線又は無線の別は問わない。)を介して通信可能であればよい。
以下、位置計測システム1の動作について説明する。図4は、位置計測システムの動作を説明するためのフローチャートである。
例えば、操作者よって、可動体70の移動指示が位置計測装置10に入力されると(S101でYes)、移動制御部11は、可動体70を目標位置に移動させる(S102)。ここで、移動指示には、移動先の位置が目標位置として入力される。目標位置は、測定平面座標系の座標値として入力される。したがって、位置制御部11は、可動体70の位置(測定平面における座標値)を把握している。但し、位置制御部11によって、目標位置に正確に位置制御されているかどうかは別問題である。そこで、以下の処理において、可動体70の位置を計測するのである。
続いて、撮像制御部12は、撮像装置20に指令を出力し、被写体40を撮像させる(S103)。この際、撮像装置20は、ターゲットマークTMや基準マークBM、及び各マークの背景が焦点深度外となるように(ピンぼけするように)撮像を行う。撮像装置20の焦点については、ターゲットマークTM当該が焦点深度外となるように予め設定しておけばよい。なお、被写体40の撮像は、手動によって行われても良い。
続いて、撮像制御部12は、撮像装置20より画像データを取得し、位置計測装置10のメモリ装置103に記録する(S104)。以下、メモリ装置103に記録された画像データが処理の対象となる。
図5は、撮像された画像の例を示す図である。図5中、図1と同一部分には同一符号を付している。図5に示されるように、画像(画角)200には固定体60及び可動体70の画像が含まれている。固定体60上には、基準領域61及び基準マーク62の画像が含まれている。可動体70上には、ターゲット領域71及びターゲットマークTMの画像が含まれている。なお、図中では、便宜上、ターゲットマークTM及び基準マークBMは、明瞭に示されている。しかし、上記のようにこれらのマークやその背景は焦点深度外において撮像されているため、実際にはピンぼけした(ぼやけた)状態で画像200に含まれる。
続いて、画像加工部131は、画像200より、ターゲット領域71内でターゲットマークTMを含むような矩形領域(以下「処理対象範囲72」という。)を仮想的に切り取り、処理対象範囲72の範囲を特定するためのパラメータをメモリ装置103に記録する(S105)。当該パラメータは、例えば、処理対象範囲の縦幅、及び横幅のサイズが予め決まっているのであれば、4つの頂点のうちのいずれか一つの頂点の座標値でよい。また、4つの頂点の全ての座標値でもよい。本実施の形態では、縦幅及び横幅のサイズが決まっており、左上の頂点TP1の座標値(X11,Y11)を記録しておく場合を例とする。当該座標値は、画像200の座標系210おける座標値となる。すなわち、画像200の左上頂点を(0,0)とし、画素を単位とした座標系における座標値である。以下、当該座標系を「画角座標系」という。
画像加工部131は、また、各基準マークBMについても、基準領域61内で当該基準マークBMを含むような矩形領域(処理対象範囲62a、処理対象範囲62b、処理対象範囲62c、以下、総称する場合、「処理対象範囲62」という。)を切り取り、各処理対象範囲62の領域を特定するパラメータをメモリ装置103に記録する。
ところで、画像加工部131による処理対象範囲72の切り出しは、位置制御部11より入力される座標値(すなわち、位置制御部11が位置制御したはずの座標値)に基づいて行われる。すなわち、画像加工部131は、当該座標値に基づいて、ターゲットマークTMの画像200における座標値を算出し、その算出結果に基づいて、画像200における処理対象範囲72の位置(頂点TP1の座標値)を決定する。
なお、基準マークBMに関する処理対象範囲62の座標値については、位置が固定されているため、例えば、予め補助記憶装置102に記録しておき、その値を用いてもよい。
続いて、画像加工部131は、処理対象範囲72及び処理対象範囲62のそれぞれについて、フィル夕処理を行う(S106)。すなわち、ノイズ除去を目的として、低域通過フィル夕、または、収縮膨張操作等の処理を行う。なお、画像200の状態に応じて、当該フィルタ処理は省略してもよい。
続いて、明暗分布算出部132は、処理対象範囲72及び処理対象範囲62のそれぞれについて明暗分布を算出し、明暗分布に基づいて、ターゲットマークTM又は基準マークBMの検出位置を算出又は判定する(S107)。
具体的には、第一の方法として、処理対象範囲72及び処理対象範囲62のそれぞれについて、重心演算を行い、その結果算出される重心位置を検出位置とする。すなわち、処理対象範囲72の重心位置は、ターゲットマークTMの検出位置とされる。同様に、処理対象範囲62aの重心位置、処理対象範囲62bの重心位置、処理対象範囲62cの重心位置は、それぞれ、基準マークBM1、基準マークBM2、基準マークBM3の検出位置とされる。
なお、重心演算は、以下の式に基づいて行えばよい。
Figure 2009025100
ここで、各パラメータの意味は以下の通りである。
G:処理対象範囲の重心位置
:処理対象範囲内のn番目の画素の位置
:n番目の画素の輝度
なお、輝度の闘値を設けてそれより大きい輝度を有する画素のみで重心演算を行うことにより、背景の影響を低減させるようにしてもよい。
また、第二の方法として、処理対象範囲72及び処理対象範囲62のそれぞれについて明暗のピーク値を検出し、そのピーク値が検出される位置を各マークの検出位置としてもよい。
なお、検出位置は、処理対象範囲内の座標系(以下、「処理対象範囲座標系」という。)における座標値(すなわち、処理対象範囲内における画素の位置)によって表現される。例えば、図6は、ターゲットマークの検出位置を説明するための図である。
図中の例では、ターゲットマークTMの検出位置が、(X12,Y13)として判定された例が示されている。ここで、(X12,Y13)は、処理対象範囲72の左上頂点TP1からのX方向、Y方向の画素数を示す。なお、図中において、左上頂点TP1の座標値(X11,Y11)は、画角座標系における座標値によって示されているが、処理対象範囲座標系では(0,0)となる。
各基準マークBMの検出値についても同様に、それぞれの処理対象範囲座標系における座標値によって表現される。
なお、本実施の形態では、各マークについては、焦点があってない「ぼやけた」画像が得られるため、マークの位置の検出にはエッジ検出やパターンマッチングは適さない。
続いて、ステップS108以降では、ターゲットマークTMの検出位置の座標値を測定平面座標系の座標値に変換するための処理が実行される。
まず、位置判定部133は、各マークの検出位置の座標値について、それぞれの処理対象範囲の左上の頂点の画角座標系における座標値を加算することで、画角座標系の座標値に変換する(S108)。従って、例えば、図5の例によれば、ターゲットマークTMの画角座標系の座標値(X10,Y10)は以下のようになる。
X10=X11+X12
Y10=Y11+Y12
続いて、位置判定部133は、ターゲットマークTMの座標値を画角座標系から、3つの基準マークBMによって規定される座標系(以下「基準マーク座標系」という。)に変換する(S109)。
ここで、基準マークBM1、BM2、BM3の画角座標系の座標値を、(X000、Y000)、(X001、Y001)、(X002、Y002)とした場合、基準マークBM1(X000、Y000)を原点とし、ベクトル(X000、Y000)→(X001、Y001)をX基底ベクトル、ベクトル(X000、Y000)→(X002、Y002)をY基底ベクトルとする座標系が基準マーク座標系に相当する。
したがって、ステップS109では、ターゲットマークTMの画角座標系の座標値(X10、Y10)は、斯かる基準マーク座標系の座標値に変換される。
続いて、位置判定部133は、ターゲットマークTMの座標値を基準マーク座標系から測定平面座標系に変換する(S110)。なお、基準マーク座標系と測定平面座標系との関係は、予めキャリブレーション等によって求めておけばよい。例えば、X方向、Y方向に決められた距離だけ可動体70を動かし、測定結果から基準マーク座標系と測定平面座標系の関係を求めておけばよい。求められた関係を示すパラメータを補助記憶装置102等に記録しておき、位置制御装置133は、当該パラメータを用いて、基準マーク座標系から測定平面座標系への変換を行う。
続いて、移動量算出部134は、可動体70が基準位置に存在する際に上記ステップS103〜S109の処理によって予め算出されている測定平面座標系の座標値と、移動後に算出された座標値との差分を算出することにより、可動体70の基準位置からの移動量を算出する(S111)。ここで、可動体70の基準位置とは、例えば、可動体70の位置が測定平面座標系において原点(0,0)として定義される位置をいう。したがって、この場合、移動量算出部134によって算出される移動量は、基準位置を原点とした場合の測定平面座標系における可動体70の位置を示す。
その後、移動量算出部134は、位置計測装置10に接続された非図示の表示装置に、算出された位置(移動量)を表示させるようにしてもよい。操作者は、可動体70の移動指示において入力した位置情報と、表示される位置情報とを比較することにより、可動体70の位置制御の精度を確認することができる。
また、基準位置からの移動量ではなく、移動前の位置からの移動量(換言すれば、移動前の位置に対する移動後の相対的な位置)を測定したい場合は、移動前の位置においてステップS103〜S109の処理によって算出された座標値と、移動後の座標値との差分を算出するようにすればよい。
なお、本実施の形態では、ターゲットマークTMや基準マークBMを用いて可動体70の位置を計測する例を示したが、マークの代わりに、点光源を利用したり、レーザの反射光を利用したりするようにしてもよい。
上述したように、本実施の形態における位置計測装置10は、可動体70の位置を計測するために用いるマーク及びその背景が焦点深度外で撮像された画像データに基づいて、可動体70の位置の計測を行う。したがって、高精度で安定した計測結果を得ることができる。
図7は、マークを焦点深度外によって撮像することの利点を説明するための図である。図7において、(A)は焦点が合っている場合を示し、(B)は焦点が合っていない場合(焦点深度外の場合)を示す。
(A)に示されるように、焦点が合っている場合、カメラ画素は撮像対象の、それぞれ対応する狭い範囲からの光線に応じた出力をする。一方、本実施の形態のように焦点を外した場合、(B)に示されるように、カメラ画素は広い範囲からの光線に応じた出力をするいわゆる「ぼやけた」状態となり、マークの形状やエッジの状態、マークの背景の面の凹凸等といった細かい形状情報は撮像結果に現れにくくなる。この状態は、位置検出(位置計測)においては、被写体の条件や光線の状態による影響が小さくし、計測結果の安定性を向上させる要因となる。
更に、焦点が合っている場合、マークの移動があると、限られた画素(マークの境界に係る画素)の出力が急激に変化することになるが、「ぼやけた」状態であれば、複数の画素の出力が連続的に変化するので、計測結果の安定性が向上するとともに、位置計測の分解能を画素より小さい単位とすることができる。
また、焦点が合っていない場合は、焦点が合っている場合に比べて撮像装置と被写体との距離が変化した場合の撮像結果への影響も小さくなる。
また、本実施の形態の位置計測装置10は、重心演算やピーク検出といった、分散した情報から中心的な一点を抽出するアルゴリズムを利用している。斯かるアルゴリズムは、焦点深度外で撮像された画像との親和性が高く、その結果得られる検出位置は、光量や焦点距離の変化に関わらず再現性が高い。この点について、図を用いて説明する。
図8は、ターゲットマークが焦点深度内において撮像された場合の不都合を説明するための図である。図8は、ターゲットマークTMが焦点深度内で撮影された場合の処理対象範囲72の画像を示している。図8に示されるように、焦点深度内で撮像されると、処理対象範囲72の背景の模様又は凹凸や、ノイズN等までが画像にはっきりと出力されてしまう。したがって、重心演算やピーク検出の際に、これらの情報(模様等やノイズN等)による影響が大きくなる。例えば、ノイズNについて言えば、重心演算の結果がノイズN側に大きくずれたり、ノイズNの位置においてピークが検出されたりする。また、背景の模様等やノイズNは、光量や焦点距離の変化(処理対象範囲72の傾斜も含む)によって、画像に出力される態様が変化する(例えば、ノイズNは、光量によって画像に写し出されない場合がある。)。したがって、撮像の度に検出位置(重心位置やピーク検出位置)が変化する可能性が高い。
一方、本実施の形態のように、焦点深度外においてターゲットマークTMが撮像された場合、ターゲットマークTMの背景も焦点深度外となるため、背景の模様等やノイズN等もぼやけてしまう。その結果、背景の模様等やノイズN等が重心演算やピークの検出に与える影響が小さくなる。したがって、撮像の度に検出位置が大きく変化する可能性は低く(すなわわち、検出位置の再現性が高く)、安定した検出位置によって移動量を算出することができる。
そして、位置計測においては、計測対象の移動と検出位置(重心位置やピーク位置)の移動が1対1に対応していればよいので、「ぼやけた」状態であることは検出精度の悪化にはつながらない。すなわち、可動体70が移動し、撮像が行われる度に、毎回同じ位置(ほぼ同じ位置)に重心位置やピーク位置が、毎回同じ位置に検出されば、その検出位置の相対的な移動に注目することによって、高い精度で移動量又は位置を計測することができる。
また、本実施の形態では、固定体60に基準マークBMが設けられ、ターゲットマークTMと共に基準マークBMも画像に含められるように撮像が行われる。そして、ターゲットマークTMの検出位置の座標値は、同じ画像上の基準マークBMによって規定される基準マーク座標系に変換された後、測定平面座標系に変換される。
したがって、撮像される画像に伸縮、傾き、回転などの変化があっても計測結果が影響を受けることはない。このため、撮像装置20が計測対象(可動体70)に対して動作した場合でも(すなわち、撮像装置20と被写体40との距離が変化したり、撮像装置20が傾いたり、撮像装置20が回転したりした場合でも)、可動体70の固定体60に対する計測結果は変わらず、撮像装置20が固定されている必要性を排除することができる。したがって、例えば、通常のデジタルカメラを用いて人によって撮像された画像でも、可動体70の位置の計測に利用することできる。
裏返して言えば、撮像装置20が固定されている場合、必ずしも基準マークBMは必要ではない(すなわち、ターゲットマークTMの座標値の基準マーク座標系への変換は必要ではない。)。この場合、画角座標系と測定平面座標系との関係を予めキャリブレーション等によって求めておけば、ターゲットマークTMの座標値は、画角座標系から測定平面座標系に変換してしまえばよい。
ところで、通常はテレセントリックレンズでは撮像対象までの距離によって倍率が変わらないことが利点であるが、本発明のように焦点から外れた場合は倍率が変わってくる場合がある。このような場合も本発明によるアルゴリズムによれば測定結果は変わることはない。
また、本実施の形態では一つの可動体70の位置を計測する例について説明したが、複数の可動体の位置を同時に計測するようにしてもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明の実施の形態における位置計測システムの構成例を示す図である。 本発明の実施の形態における位置計測装置のハードウェア構成例を示す図である。 本発明の実施の形態における位置計測装置の機能構成例を示す図である。 位置計測システムの動作を説明するためのフローチャートである。 撮像された画像の例を示す図である。 ターゲットマークの検出位置を説明するための図である。 マークを焦点深度外によって撮像することの利点を説明するための図である。 ターゲットマークが焦点深度内において撮像された場合の不都合を説明するための図である。
符号の説明
1 位置計測システム
10 位置計測装置
11 移動制御部
12 撮像制御部
13 位置計測部
20 撮像装置
21 CCDカメラ
22 テレセントリックレンズ
30 光源
40 被写体
50 ベース
60 固定体
61 基準領域
BM、BM1、BM2、BM3 基準マーク
70 可動体
71 ターゲット領域
TM ターゲットマーク
100 ドライブ装置
101 記録媒体
102 補助記憶装置
103 メモリ装置
104 CPU
105 インタフェース装置
131 画像加工部
132 明暗分布算出部
133 位置判定部
134 移動量算出部
B バス

Claims (11)

  1. コンピュータに、
    計測対象に付加された第一のマークが焦点深度外で撮像された画像において少なくとも前記第一のマークを含む領域の明暗分布を算出する明暗分布算出手順と、
    前記明暗分布に基づいて前記計測対象の位置を判定する位置判定手順とを実行させるための計測プログラム。
  2. 前記明暗分布算出手順は、前記画像において少なくとも前記第一のマークを含む領域の重心位置を算出し、
    前記位置判定手順は、前記重心位置に基づいて前記計測対象の位置を判定することを特徴とする請求項1記載の計測プログラム。
  3. 前記明暗分布算出手順は、前記画像において少なくとも前記第一のマークを含む領域の明暗のピーク値を検出し、
    前記位置判定手順は、前記画像において前記ピーク値を示す位置に基づいて前記計測対象の位置を判定することを特徴とする請求項1記載の計測プログラム。
  4. 前記画像には、前記計測対象の移動に対して固定されている第二のマークが撮像されており、
    前記位置判定手順は、前記第二のマークと前記明暗分布との相対的な位置関係に基づいて前記計測対象の位置を判定することを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項記載の計測プログラム。
  5. 前記画像には、前記計測対象の移動に対して固定されている複数の基準対象が撮像されており、
    前記位置判定手順は、複数の前記第二のマークと前記明暗分布との相対的な位置関係に基づいて前記計測対象の位置を判定することを特徴とする請求項4記載の計測プログラム。
  6. 計測対象に付加された第一のマークが焦点深度外で撮像された画像において少なくとも前記第一のマークを含む領域の明暗分布を算出する明暗分布算出手段と、
    前記明暗分布に基づいて前記計測対象の位置を判定する位置判定手段とを有することを特徴とする計測装置。
  7. 前記明暗分布算出手段は、前記画像において少なくとも前記第一のマークを含む領域の重心位置を算出し、
    前記位置判定手段は、前記重心位置に基づいて前記計測対象の位置を判定することを特徴とする請求項6記載の計測装置。
  8. 前記明暗分布算出手段は、前記画像において少なくとも前記第一のマークを含む領域の明暗のピーク値を検出し、
    前記位置判定手段は、前記画像において前記ピーク値を示す位置に基づいて前記計測対象の位置を判定することを特徴とする請求項6記載の計測装置。
  9. 前記画像には、前記計測対象の移動に対して固定されている第二のマークが撮像されており、
    前記位置判定手段は、前記第二のマークと前記明暗分布との相対的な位置関係に基づいて前記計測対象の位置を判定することを特徴とする請求項6乃至8いずれか一項記載の計測装置。
  10. 前記画像には、前記計測対象の移動に対して固定されている複数の基準対象が撮像されており、
    前記位置判定手段は、複数の前記第二のマークと前記明暗分布との相対的な位置関係に基づいて前記計測対象の位置を判定することを特徴とする請求項9記載の計測装置。
  11. コンピュータが実行する計測方法であって、
    計測対象に付加された第一のマークが焦点深度外で撮像された画像において少なくとも前記第一のマークを含む領域の明暗分布を算出する明暗分布算出手順と、
    前記明暗分布に基づいて前記計測対象の位置を判定する位置判定手順とを有することを特徴とする計測方法。
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