JP2009018507A - 印刷装置及び印刷装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷媒体である用紙の給排紙を行なう搬送機構を有する印刷装置であって、用紙搬送過程の異常発生時に搬送機構を適切に制御することのできる印刷装置等を提供する。
【解決手段】印刷媒体である用紙の搬送を行なう搬送機構と、当該搬送機構の制御手段を有する印刷装置において、前記制御手段が、印刷済みである先行紙の排紙動作と、当該先行紙の次の用紙である後続紙の給紙動作及び印刷開始位置への頭だし動作、についての一括命令に基づき、前記搬送機構の駆動制御を開始し、その後、前記用紙の搬送に係るエラーが発生したと判断した場合には、前記一括命令に従わずに、前記搬送機構を停止させるように制御する。
【選択図】 図3
【解決手段】印刷媒体である用紙の搬送を行なう搬送機構と、当該搬送機構の制御手段を有する印刷装置において、前記制御手段が、印刷済みである先行紙の排紙動作と、当該先行紙の次の用紙である後続紙の給紙動作及び印刷開始位置への頭だし動作、についての一括命令に基づき、前記搬送機構の駆動制御を開始し、その後、前記用紙の搬送に係るエラーが発生したと判断した場合には、前記一括命令に従わずに、前記搬送機構を停止させるように制御する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、印刷媒体である用紙の給排紙を行なう搬送機構を有する印刷装置等に関し、特に、用紙搬送過程の異常発生時に搬送機構を適切に制御することのできる印刷装置等に関する。
通常、インクジェットプリンタなどの印刷装置には、印刷媒体である用紙を印刷装置内で搬送する機構が備えられ、当該搬送機構により、用紙の供給(給紙)、印刷処理に合わせた用紙の搬送、及び印刷済み用紙の排出(排紙)が行なわれる。
この搬送機構の制御については、印刷装置におけるスループットの向上等の観点から、従来、様々な提案がなされており、例えば、下記特許文献1には、給紙のためのホッパ上昇工程と頭出し工程を連続して実行し、印刷時間を短縮すること等が開示されている。
特開2007−21956号公報
しかしながら、上記特許文献1には、用紙が正しく給紙されない、給紙された用紙サイズが予定されたものではないなどの、用紙の搬送中に発生する異常事態に対する処置については示されていない。そして、このようなエラー発生時には、その内容に応じた搬送機構の制御が望まれている。
そこで、本発明の目的は、印刷媒体である用紙の給排紙を行なう搬送機構を有する印刷装置であって、用紙搬送過程の異常発生時に搬送機構を適切に制御することのできる印刷装置、等を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の一つの側面は、印刷媒体である用紙の搬送を行なう搬送機構と、当該搬送機構の制御手段を有する印刷装置において、前記制御手段が、印刷済みである先行紙の排紙動作と、当該先行紙の次の用紙である後続紙の給紙動作及び印刷開始位置への頭だし動作、についての一括命令に基づき、前記搬送機構の駆動制御を開始し、その後、前記用紙の搬送に係るエラーが発生したと判断した場合には、前記一括命令に従わずに、前記搬送機構を停止させるように制御する、ことである。
更に、上記の発明において、好ましい態様は、更に、前記用紙の有無を検知する検知手段を有し、前記エラーの判断は、当該検知手段によって、前記先行紙の無しと前記後続紙の有りが検知されているべきタイミングで行なわれる、ことを特徴とする。
更に、上記の発明において、好ましい態様は、前記制御手段は、前記エラーの判断時に、前記検知手段によって前記先行紙の無しが検知されているものの前記後続紙の有りが検知されていない場合には、エラーが発生したと判断し、予め定められた停止プロファイルに従って前記搬送機構を停止させるように制御し、前記検知手段によって前記先行紙の無しが検知されていない場合には、エラーが発生したと判断し、前記先行紙と前記後続紙を排紙した後に前記搬送機構を停止させるように制御する、ことを特徴とする。
上記の目的を達成するために、本発明の別の側面は、印刷媒体である用紙の搬送を行なう搬送機構と、当該搬送機構の制御手段を有する印刷装置の制御方法において、前記制御手段が、印刷済みである先行紙の排紙動作と、当該先行紙の次の用紙である後続紙の給紙動作及び印刷開始位置への頭だし動作、についての一括命令に基づき、前記搬送機構の駆動制御を開始し、その後、前記用紙の搬送に係るエラーが発生したと判断した場合には、前記一括命令に従わずに、前記搬送機構を停止させるように制御する、ことである。
本発明の更なる目的及び、特徴は、以下に説明する発明の実施の形態から明らかになる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、図において、同一又は類似のものには同一の参照番号又は参照記号を付して説明する。
図1は、本発明を適用した印刷装置であるプリンタの実施の形態例に係る構成図である。図1に示すプリンタ2は、印刷媒体である用紙Sの搬送過程で不具合が発生した場合に、予定されていた用紙Sの搬送動作を変更して適宜搬送動作を停止させ、異常発生時における適切な制御を実行しようとするものである。
図1に示すホストコンピュータ1は、プリンタ2に対して印刷要求を行なうホスト装置であり、例えば、パーソナルコンピュータで構成される。印刷要求の際には、印刷対象である画像のイメージデータと各種の制御コマンドが含まれる、プリンタ2用の印刷データが生成されてプリンタ2へ送信される。
プリンタ2は、一例として、インクジェットプリンタであり、図1に示すように、ネットワーク等を介してホストコンピュータ1と接続される。本プリンタ2には、図1に示すように、いわゆるコントローラである制御部21と機構部22が備えられる。
制御部21は、データ解析部211と機構制御部212から構成される。データ解析部211は、前記ホストコンピュータ1から送信される印刷データを、順次、受信して格納し、格納したデータを順次解析してその結果に基づく指示を機構制御部212に発する部分である。そして、後述する搬送機構221の動作についても、印刷要求に対応した動作命令を機構制御部212に発する。
次に、機構制御部212は、いわゆるメカコンであり、前記データ解析部211の命令に基づいて各機構部(搬送機構221、印刷機構223等)の動作制御を行なう部分である。本プリンタ2は、当該機構制御部212が行なう搬送機構221の制御に特徴があり、その具体的な内容については後述する。
なお、制御部21は、処理内容を指示するプログラム等を収めたROM、当該プログラムに従って処理を実行するCPU、前記受信した印刷データ等を格納するRAM(データバッファ)などによって構成することができる。
次に、機構部22は、前記機構制御部212の制御により動作し、前記ホストコンピュータ1からの印刷要求に対する実際の印刷処理を実行する部分である。当該機構部22には、図1に示すように、搬送機構221、センサ222、印刷機構223等が備えられる。搬送機構221は、印刷媒体である用紙Sの給紙、紙送り、排紙を司る部分であり、センサ222は、搬送機構221により搬送される用紙Sを検出するための紙検出手段であり、また、印刷機構223は、用紙Sにインクを吐出して印字処理を実行する部分である。
図2は、機構部22の各部を模式的に示した図である。図2には、用紙Sの搬送に関わる部分について示されている。まず、ホッパ5は、プリンタ2の印刷媒体となる用紙Sを収容しておく部分である。図2に示す例では、ホッパ5が回転軸52を中心に回転可能であり、バネ51によって図中の矢印方向に付勢される構造となっている。
また、図2において、搬送機構221は、紙送りモータ3、給紙ローラ31、搬送ローラ32、及び排紙ローラ33等で構成される。図2の例では、紙送りモータ3が給紙ローラ31、搬送ローラ32、及び排紙ローラ33の回転駆動を司る。給紙ローラ31は、前記ホッパ5の用紙Sがバネ51によって当該ローラ31に当接されている状態で回転することにより、最上部の用紙Sを搬送路へ供給する。なお、給紙ローラ31には一体となって回転する部材(図示せず)が取り付けられており、当該部材の回転位置によって、ホッパ5がバネ51の力に反して押し下げられ、給紙ローラ31と用紙Sを離間状態とすることができる。すなわち、給紙ローラ31の回転に基づいて給紙可能状態と給紙不可能状態が切り換る。図2に示す状態は、用紙Sの給紙ローラ31による給紙動作が完了し、給紙不可能となっている状態である。
搬送ローラ32は、上記給紙された用紙2の搬送を司り、給紙された用紙2を印刷開始位置まで搬送する頭だし動作、その後の印刷に合わせた紙送り動作、及び印刷終了後の排紙動作を行なう。排紙ローラ33は、印刷終了後の用紙Sを排紙トレイ等(図示せず)に排出する動作を司る部分である。
次に、前述したセンサ222は、例えば、図2に示す位置に設けられ、その下の位置に用紙Sがあるか無いかを検出する。センサのタイプとしては、例えば、光学式のセンサを用いることができる。なお、本実施の形態例では、前記給紙動作が完了時点で、給紙された用紙Sの先端がセンサ222の位置よりも搬送路の下流側(図2の左側)にくるようになっている。
また、印刷機構223は、図2に示すように、キャリッジ41、ヘッド42等で構成される。キャリッジ41は、図示していない駆動装置によって用紙Sの搬送方向と垂直方向(主走査方向)に往復動作を行なう部分である。ヘッド42は、キャリッジ41の下側に設けられ、キャリッジ41と共に移動しながら複数のノズルよりインクを吐出して用紙Sに印刷を行なう部分である。
このように、機構部22では、印刷時に、制御部21からの指示に従って、用紙Sの給紙動作、用紙Sの頭だし動作、印刷動作及びそれに合わせた用紙Sの紙送り動作、用紙Sの排紙動作を実行する。
以上説明したような構成を有する本実施の形態例に係るプリンタ2では、機構制御部212が行なう搬送機構221の制御に特徴があり、以下、その具体的な内容について説明する。図3は、機構制御部212が行なう搬送機構221の制御手順を例示したフローチャートである。
ホストコンピュータ1から印刷要求が出され、その印刷データがプリンタ2で受信されると、前述したようにデータ解析部211がそのデータを解析して、適宜、機構制御部212に命令を出す。そして、印刷要求が複数枚の用紙Sに及ぶ場合には、最終の用紙Sでない用紙Sへの印刷処理が完了した時点で、当該印刷済みの用紙S(以降、先行紙と呼ぶ)の排紙動作、その次の用紙S(以降、後続紙と呼ぶ)の給紙動作、及び当該後続紙の頭だし動作について一括して機構制御部212に命令を出す。
機構制御部212は、当該一括命令を受信すると(ステップS1)、その命令に従った動作をさせるべく搬送機構221の制御を開始する。図4は、データ解析部211から出される上記一括命令の一例について、前記紙送りモータ3の回転速度vで表したものである。図4は、上記排紙動作、給紙動作、及び頭だし動作を行なうために、紙送りモータ3の回転速度vを時間経過と共に指示したものであり、このプロファイル(以降、命令プロファイルと呼ぶ)に従って、機構制御部212が制御を開始する。
当該命令プロファイルにおいて、区間Aは、先行紙の排紙動作を行なう区間(工程)であり、区間Mは、先行紙の排紙動作と後続紙の給紙動作を行なう区間(工程)であり、また、区間Bは、後続紙の頭だし動作を行なう区間(工程)である。この例では、モータ3の回転速度を、区間A及び区間Bではv1とし、区間Mではv1より遅いv2としている。区間Mで速度を遅くしているのは、給紙動作中に実行されるホッパ5の上昇動作によって発生する音を低減させ、確実な給紙を行なうためである。
なお、この命令プロファイルは、ホストコンピュータ1から送信された印刷データを解析することによって得られる印刷開始位置、予め定められた先行紙と後続紙の離間距離等の情報から、データ解析部211によって一義的に決定され得る。
以降、この命令プロファイルを受信した場合を例として制御内容を説明する。
前記一括命令を受信した機構制御部212は、まず、上記命令プロファイルに従って、紙送りモータ3を回転速度v1で駆動すべく制御を行なう(ステップS2)。具体的には、各回転速度や各加速度に対して予め定められているパラメータから、該当するパラメータを読み出して、紙送りモータ3に印加すべき電流量等を決定する。
当該制御により、図4の区間Aに示されるプロファイルに従った駆動が実行されると、機構制御部212は、図4の区間Bの制御、すなわち、紙送りモータ3を回転速度v2で駆動すべく制御を行なう(ステップS3)。
そして、当該区間Mの駆動が完了した時点で、機構制御部212は、センサ222の検出結果を把握する(ステップS4)。センサ222の検出結果は、機構制御部212が周期的にセンサ222に問い合わせて取得したものが制御部21の所定箇所に格納されているので、その情報を読み出して把握する。
機構制御部212は、当該把握したセンサ222の検出結果から、用紙Sの搬送に関わるエラーについて判断を行なう(ステップS5)。図5は、当該判断を説明するための図である。図5の(a)は、前述した命令プロファイルであり、図5の(b)〜(d)は、前記把握されたセンサ222の検出結果を、命令プロファイルと同じ時間軸tで例示したものである。
まず、センサ222の検出結果が図5の(b)のようなケースについて説明する。前述の通り、センサ222は、用紙Sの有無を検出するので、その検出結果は、図に示すように、紙有り(H)又は紙無し(L)となる。
当該ケースでは、区間Aの開始時点で、すなわち、先行紙の排紙が開始された時点で、センサ222の値がHであり、先行紙がセンサ222の位置にある、言い換えれば、先行紙の後端がセンサ222の位置を通り過ぎていないことを示している。その後、先行紙の排紙動作が進行し、先行紙の後端がセンサ222の位置を通り過ぎてセンサ値がL(紙無し)となる。そのタイミングでのセンサ222の検出結果が、図5の(b)のs1である。
その後、前述した先行紙と後続紙の離間距離を確保できるタイミングで後続紙の給紙動作が開始され(区間M)、給紙された後続紙の先端がセンサ222の位置を通過した時点で、センサ値がL(紙無し)からH(紙有り)に変わる(図5の(b)のs2)。そして、前述したように、本実施の形態例では、給紙動作が完了時点で、給紙された用紙Sの先端がセンサ222の位置よりも搬送路の下流側にくるようになっているので、給紙が正常に実行されれば、図5の(b)に示すように、給紙動作が完了している区間Mの完了以前に上記LからHへの変更(s2)がくるはずである。
Hへの変更(s2)後は、後続紙の給紙動作及び頭だし動作が実行され、後続紙の後端がセンサ222の位置を過ぎるまで、センサ値はHのままとなる。
このように、図5の(b)に示すセンサ222の検出結果は、命令プロファイルに従った用紙Sの搬送動作が正常に行なわれた場合の一例を示している。従って、このケースでは、前記区間Mの完了時点で把握された検出結果は、センサ値が順番にH(紙有り)、L(紙無し)、H(紙有り)を示すものとなっている。
なお、図5の(b)に示す例では、s1が区間Aの開始後となっているが、先行紙の印刷終了位置によっては、s1が区間Aの開始前となる場合もあり得る。従って、前記検出結果の把握は、区間A以前の所定タイミングまで遡って行なわれる。例えば、先行紙の先端がセンサ222の位置を通過した以降について行なわれる。
このように、把握した検出結果が、順番にH(紙有り)、L(紙無し)、H(紙有り)を示すものである場合には、機構制御部212は、正常に用紙Sの搬送動作が行なわれており、エラーが発生していないと判断し(ステップS5のエラー無し)、前記命令プロファイルに従った駆動制御を継続する(ステップS6)。すなわち、図5の(a)の区間Bにおけるプロファイルp1に従って、紙送りモータ3を回転速度v1で駆動すべく制御を行なう。そして、後続紙の頭だし動作が完了時点で(区間Bの完了時点)で紙送りモータ3を停止させ、前記受信した一括命令に従った制御を終了する。
また、図5の(c)に示すケースは、いわゆる紙無しの異常が発生した場合の検出結果を示している。このケースは、先行紙の排紙動作に伴う、前述したHからLへの変化(s1)後、後続紙の給紙動作によって発生すべき前述したLからHへの変化(s2)が区間Mの完了時点で発生していない場合である。すなわち、後続紙の先端が、何らかの原因により、正常に動作していれば達しているべきセンサ222の位置まで達していない場合に、このような検出結果となる。
従って、前記区間Mの完了時点で把握された検出結果が、順番にH(紙有り)、L(紙無し)である場合には、機構制御部212は、後続紙が正常に給紙されていないエラーが発生していると判断し(ステップS5の後続紙無しエラー)、搬送機構221を速やかに停止すべく制御を行なう(ステップS7)。具体的には、予め定められた停止プロファイルに従って紙送りモータ3の回転を停止するように制御する。図5の(a)のp2がこの既定の停止プロファイルを示しており、機構制御部212は、前記命令プロファイルの区間Bのプロファイル(p1)に従わずに、この停止プロファイルに切り換えて制御する。
その後、機構制御部212は、後続紙が正常に給紙されていないエラーが発生した旨をデータ解析部211に通知して(ステップS8)、前記一括命令に対する制御を終了する。エラー通知を受けたデータ解析部211は、ユーザに対してエラー発生を報知し、ユーザによるエラー原因の除去が行なわれることになる。
また、図5の(d)に示すケースは、いわゆる重送の異常が発生した場合の検出結果を示している。このケースは、先行紙の排紙動作に伴って発生すべき前述したHからLへの変化(s1)が区間Mの完了時点で発生していない場合である。このようなケースは、先行紙の用紙サイズが予定されていたサイズよりも長く、あるいは、先行紙の給紙時に複数枚の用紙Sがずれながら重なって供給されてしまって、給紙された後続紙と重なってしまった場合に発生する。
従って、前記区間Mの完了時点で把握された検出結果が、H(紙有り)だけである場合には、機構制御部212は、重送に係るエラーが発生していると判断し(ステップS5の重送エラー)、重送した用紙Sを排紙してその後搬送機構221を停止すべく制御を行なう(ステップS9)。図5の(a)のp3がこの場合のプロファイルを示しており、前述した既定の停止プロファイルの定速駆動期間が延長されたものとなっている。より具体的には、この場合にも、命令プロファイルの区間Bのプロファイル(p1)に従わずに、重なった先行紙と後続紙の全てが排紙されてプリンタ2から排出されるまで搬送機構211を駆動し、その後速やかに停止させる。この場合、後続紙の後端がセンサ222の位置を過ぎた時点で、図5の(d)のs3に示すように、センサ値L(紙無し)が検出されることになる。
その後、機構制御部212は、重送に係るエラーが発生した旨をデータ解析部211に通知して(ステップS10)、前記一括命令に対する制御を終了する。エラー通知を受けたデータ解析部211は、ユーザに対してエラー発生を報知し、ユーザによって適切な対応が取られることになる。
以上説明したように、本実施の形態例に係るプリンタ2では、先行紙の排紙、後続紙の給紙、及び後続紙の頭だしについての一括命令で搬送機構221の駆動制御を行なうが、当該駆動制御の所定タイミングで用紙Sの搬送に係るエラーの発生について判断し、エラーが発生したと判断した場合には、それ以降の制御については前記命令に従わず、エラーの内容により、適宜、搬送機構221を停止させるように制御する。従って、発生したエラーに対する対処を早く行なうことができ、また、エラーが発生しているにもかかわらず当初の動作を実行させてしまって状態をさらに悪化させてしまうことを防止することができる。
また、後続紙が供給されないエラーが発生した場合には、速やかに搬送機構221が停止され、エラーがユーザに報知されるので、ホッパ5に用紙Sを補給するなどの対応を早く取ることができる。
また、先行紙と後続紙が重なってしまうエラーが発生した場合には、重なって異常状態となった紙の全てを排出した後に搬送機構221が停止されるので、ユーザが紙を取出す必要がなく、次の印刷に向けての対応を早く取ることができる。
また、上記エラーの発生についての判断が、前記一括命令に従った動作が正常に行なわれていれば、センサ222によって先行紙の後端の通過と後続紙の先端の通過が検出されているべきタイミングで行なわれ、エラー判断を確実に行うことができる。
なお、本実施の形態例における図4に示した命令プロファイルは一例であって、これとは異なる命令プロファイルであっても本発明を同様に適用することができる。
また、本実施の形態例におけるプリンタ2は、インクジェットプリンタであったが、同様の用紙搬送を行なう印刷装置であれば、印刷方式に関わらず本発明を適用することができる。
本発明の保護範囲は、上記の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
1 ホストコンピュータ、 2 プリンタ、 3 紙送りモータ、 5 ホッパ、 21 制御部、 22 機構部、 31 給紙ローラ、 32 搬送ローラ、 33 排紙ローラ、 41 キャリッジ、 42 ヘッド、 51 バネ、 52 回転軸、 211 データ解析部、 212 機構制御部(制御手段)、 221 搬送機構、 222 センサ(検知手段)、 223 印刷機構、 S 用紙
Claims (4)
- 印刷媒体である用紙の搬送を行なう搬送機構と、当該搬送機構の制御手段を有する印刷装置であって、
前記制御手段は、印刷済みである先行紙の排紙動作と、当該先行紙の次の用紙である後続紙の給紙動作及び印刷開始位置への頭だし動作、についての一括命令に基づき、前記搬送機構の駆動制御を開始し、その後、前記用紙の搬送に係るエラーが発生したと判断した場合には、前記一括命令に従わずに、前記搬送機構を停止させるように制御する
ことを特徴とする印刷装置。 - 請求項1において、
更に、前記用紙の有無を検知する検知手段を有し、
前記エラーの判断は、当該検知手段によって、前記先行紙の無しと前記後続紙の有りが検知されているべきタイミングで行なわれる
ことを特徴とする印刷装置。 - 請求項2において、
前記制御手段は、前記エラーの判断時に、
前記検知手段によって前記先行紙の無しが検知されているものの前記後続紙の有りが検知されていない場合には、エラーが発生したと判断し、予め定められた停止プロファイルに従って前記搬送機構を停止させるように制御し、
前記検知手段によって前記先行紙の無しが検知されていない場合には、エラーが発生したと判断し、前記先行紙と前記後続紙を排紙した後に前記搬送機構を停止させるように制御する
ことを特徴とする印刷装置。 - 印刷媒体である用紙の搬送を行なう搬送機構と、当該搬送機構の制御手段を有する印刷装置の制御方法であって、
前記制御手段が、印刷済みである先行紙の排紙動作と、当該先行紙の次の用紙である後続紙の給紙動作及び印刷開始位置への頭だし動作、についての一括命令に基づき、前記搬送機構の駆動制御を開始し、その後、前記用紙の搬送に係るエラーが発生したと判断した場合には、前記一括命令に従わずに、前記搬送機構を停止させるように制御する
ことを特徴とする印刷装置の制御方法。
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