JP2009017632A - 回転電機の固定子及びその組立方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、固定子コイルの形成やスロットへの装着時に絶縁被覆を損傷させることがない回転電機の固定子を提供することにある。
【解決手段】本発明は、連続波巻形状に形成した固定子コイル5のスロット8に装着される部分に、シート状絶縁材9を一本毎に施したスロット内絶縁層を形成し、固定子コイル5のスロット8から張り出したコイルエンド部X−Xには、液状絶縁材を塗布して硬化させたコイルエンド絶縁層を形成したのである。
このように連続波巻形状に形成した固定子コイル5にスロット内絶縁層を形成したので、連続波巻成形時に絶縁層が損傷されることはない。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、連続波巻形状に形成した固定子コイル5のスロット8に装着される部分に、シート状絶縁材9を一本毎に施したスロット内絶縁層を形成し、固定子コイル5のスロット8から張り出したコイルエンド部X−Xには、液状絶縁材を塗布して硬化させたコイルエンド絶縁層を形成したのである。
このように連続波巻形状に形成した固定子コイル5にスロット内絶縁層を形成したので、連続波巻成形時に絶縁層が損傷されることはない。
【選択図】図1
Description
本発明は発電機や電動機等の回転電機の固定子及びその組立方法に係り、特に、固定子コイルとして平角導体を連続波巻形状に形成した回転電機の固定子及びその組立方法に関する。
固定子コイルとして平角導体を連続波巻形状に形成した回転電機の固定子は、例えば特許文献1の図11〜図16に示すように既に周知であり、実用化されている。
上述の周知の固定子コイルは、絶縁被覆された平角導体を折り曲げて連続波巻形状に形成し、その後固定子鉄心に形成したスロット内に装着するようにしている。
そのために、平角導体を連続波巻形状に折り曲げ形成する際に、絶縁被覆が曲げの伸縮を受けて平角導体表面に施した絶縁被覆部が損傷し部分的に絶縁剥離する問題があった。また、固定子コイルをスロットに装着する際に、スロット両終端の角部に絶縁被覆が接触して絶縁剥離する問題があった。
本発明の目的は、固定子コイルの形成やスロットへの装着時に絶縁被覆を損傷させることがない回転電機の固定子を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、絶縁被覆を施さない平角導体を用い、連続波巻形状に形成した固定子コイルのスロットに装着される部分に、シート状絶縁材を一本毎に施したスロット内絶縁層を形成し、固定子コイルのスロットから張り出すコイルエンド部には、液状絶縁材を塗布して硬化させたコイルエンド絶縁層を形成したのである。
本発明により、固定子コイルの絶縁被覆の損傷を回避することができる。
したがって、本発明によれば、固定子コイルの形成やスロットへの装着時に絶縁被覆を損傷させることがない回転電機の固定子を得ることができる。
以下本発明による回転電機の固定子及びその組立方法の一実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図7に示すように、回転電機1は、回転軸2に同心的に支持された回転子3と、この回転子3の外周に微小空隙を介して設置された固定子鉄心4に装着された固定子コイル5とからなる固定子6と、この固定子6を支持し前記回転軸2を図示しない軸受を介して支持するハウジング7とを有している。
前記固定子6は、図2に示すように、固定子鉄心4の内周側に軸方向に長いスロット8を周方向に所定の間隔で複数形成しており、これらスロット8に前記固定子コイル5が内径側から装着されている。
前記固定子コイル5は、図4(A)に示す断面矩形の平角導体5Aを図4(C)のように折り曲げ、これを交互に繰り返しながら折り曲げて図5に示すように連続波巻形状に形成される。前記平角導体5Aは絶縁被覆が施されて折らず、そのためにスロット8への装着部分となる位置には、図3に示すようなスロット内絶縁層となるシート状絶縁材9が巻付けられる。このシート状絶縁材9は、例えば絶縁耐力に優れたアラミド(全芳香族ポリアミド)絶縁紙を複数枚重ねて形成したもので、平角導体5Aの矩形断面に合わせて全周に巻付け、シート状絶縁材9の両端9A,9Bを重ね合わせている。
このシート状絶縁材9の平角導体5Aへの装着は、図4(A)及び図4(B)に示すように、平角導体5Aのスロット8への装着部分となる位置にA矢印方向から装着し、次に、図4(C)に示すようにB矢印方向に平角導体5Aを折り曲げて、図4(C)及び図4(D)に示すように、C矢印方向から平角導体5Aのスロット8への装着部分となる位置にシート状絶縁材9を装着する。
このとき、折り曲げられた平角導体5Aに装着された各シート状絶縁材9の両端9A,9Bの重ね合わせ部分は同じ側に向くように位置させる。これは、スロット8への装着時にシート状絶縁材9の両端9A,9Bの重ね合わせ部分がスロット8の側壁に接触して広がって固定子鉄心4と固定子コイル5とが短絡しないようにするためである。
このように平角導体5Aの折り曲げとシート状絶縁材9の装着とを繰り返し行うことで、図5に示すように、固定子コイル5は、連続波巻形状に形成される。
次に、図5に示す連続波巻形状の平角導体5Aを図6に示すように、環状に形成し、この状態で図2に示すように、固定子鉄心4の内径側から順次スロット8内にシート状絶縁材9が装着された部分を装着して行く。このとき、図1に示すように、シート状絶縁材9の長さL9は、固定子鉄心4の積層厚さL4、云い代えればスロット8の長さよりも長く形成され、シート状絶縁材9の両端がスロット8の両端から夫々張り出すようにしている。
その後、スロット8から張り出したコイルエンド部となる平角導体5Aの固定子コイル5の中性点となる端部同士を接続する中性点接続工程を行い、かつ、固定子コイル5の電力授受部となる端部に端子10を装着してその端子10にマスキングする端子装着工程を行う。
この状態で、スロット8から張り出したシート状絶縁材9の両端を含むコイルエンド部X−Xに液状絶縁材である絶縁ワニスを塗布あるいはコイルエンド部X−Xを絶縁ワニス槽に浸漬し、絶縁ワニスを乾燥硬化させてコイルエンド絶縁層を形成する。
そして、絶縁ワニス乾燥後、端子10のマスキングを撤去する端子装着工程を終了する。
以上説明したように本実施の形態によれば、平角導体5Aを連続波巻形状に折り曲げる際には絶縁被覆が施されていないので、折り曲げ作業時に絶縁被覆を総称させることはなくなる。また、スロット8への固定子コイル5の装着時には、平角導体5Aはスロット内絶縁層であるシート状絶縁材9で保護されており、仮に、このシート状絶縁材9がスロット8の両終端の角部に接触して損傷したとしても、コイルエンド部X−Xに施す液状絶縁材の塗布により絶縁補修することができるので、絶縁被覆の損傷はなくなる。
ところで、上記実施の形態においては、絶縁処理が未処理の平角導体5Aを連続波巻形状に形成する第1の工程と、この第1の工程の後、連続波巻形状を環状に形成して固定子コイル5を形成する第2の工程と、この固定子コイル5の前記スロットに装着される部分にシート状絶縁材9を一本毎に施してスロット内絶縁層を形成する第3の工程と、この第3の工程の後に前記固定子コイル5を前記固定子鉄心4のスロット8に装着する第4の工程と、前記固定子コイル5の前記スロット8から張り出すコイルエンド部X−Xに液状絶縁材を塗布してコイルエンド絶縁層を形成する第5の工程とを有し、スロット内絶縁層を形成する第3の工程を第1の工程と並行して行っている。これはシート状絶縁材9の平角導体5Aへの装着を容易にするためであり、シート状絶縁材9の平角導体5Aへの装着の容易性をある程度犠牲にすれば、上記第1〜5の順序通りに行っても固定子コイル5の絶縁被覆の損傷防止効果には変わりはない。
このように、本実施の形態によれば、連続波巻形状に形成した固定子コイルに対してスロット内絶縁層を形成することで、平角導体の折り曲げ時には絶縁被覆されていないので、折り曲げによる絶縁損傷及びそれに伴う絶縁被覆の部分剥離を防ぐことができる。また、スロットへの固定子コイル装着時には、平角導体はスロット内絶縁層で保護されており、仮に、このスロット内絶縁層がスロット両終端の角部に接触して損傷したとしても、コイルエンド部に施す液状絶縁材の塗布により絶縁補修することができる。
1…回転電機、2…回転軸、3…回転子、4…固定子鉄心、5…固定子コイル、5A…平角導体、6…固定子、7…ハウジング、8…スロット、9…シート状絶縁材、10…端子。
Claims (8)
- 平角導体を波巻形状に形成した固定子コイルを、固定子鉄心に形成したスロットに絶縁材を介して装着した回転電機の固定子において、前記スロットに装着される導体部分には、シート状絶縁材を一本毎に施したスロット内絶縁層が形成されており、前記スロットから張り出したコイルエンド部には、液状絶縁材を塗布して硬化させたコイルエンド絶縁層が形成されていることを特徴とする回転電機の固定子。
- 前記スロット内絶縁層と前記コイルエンド絶縁層は、前記スロットから張り出した位置で重複絶縁されていることを特徴とする請求項1記載の回転電機の固定子。
- 固定子コイルを、固定子鉄心に形成したスロットに絶縁材を介して装着する回転電機の固定子組立方法において、絶縁処理が未処理の平角導体を連続波巻形状に形成する第1の工程と、この第1の工程の後、連続波巻形状を環状に形成して固定子コイルを形成する第2の工程と、この固定子コイルの前記スロットに装着される部分にシート状絶縁材を一本毎に施してスロット内絶縁層を形成する第3の工程と、この第3の工程の後に前記固定子コイルを前記固定子鉄心のスロットに装着する第4の工程と、前記固定子コイルの前記スロットから張り出したコイルエンド部に液状絶縁材を塗布してコイルエンド絶縁層を形成する第5の工程とを有する回転電機の固定子組立方法。
- 前記第3の工程は、前記第1の工程の後に行われることを特徴とする請求項3記載の回転電機の固定子組立方法。
- 前記第2の工程は、前記第3の工程と同時に行われることを特徴とする請求項3又は4記載の回転電機の固定子組立方法。
- 前記第3の工程のシート状絶縁材によるスロット内絶縁層は、前記スロットの両端から張り出す長さに施されることを特徴とする請求項3,4又は5記載の回転電機の固定子組立方法。
- 固定子コイルを、固定子鉄心に形成したスロットに絶縁材を介して装着する回転電機の固定子組立方法において、絶縁処理が未処理の平角導体を連続波巻形状に形成する第1の工程と、この第1の工程の後、連続波巻形状を環状に形成して固定子コイルを形成する第2の工程と、この固定子コイルの前記スロットに装着される部分にシート状絶縁材を一本毎に施してスロット内絶縁層を形成する第3の工程と、この第3の工程の後に前記固定子コイルを前記固定子鉄心のスロットに装着する第4の工程と、前記固定子コイルの前記スロットから張り出したコイルエンド部に液状絶縁材を塗布してコイルエンド絶縁層を形成する第5の工程と、この第5の工程の前に前記固定子コイルの中性点を接続する中性点接続工程とを有する回転電機の固定子組立方法。
- 固定子コイルを、固定子鉄心に形成したスロットに絶縁材を介して装着する回転電機の固定子組立方法において、絶縁処理が未処理の平角導体を連続波巻形状に形成する第1の工程と、この第1の工程の後、連続波巻形状を環状に形成して固定子コイルを形成する第2の工程と、この固定子コイルの前記スロットに装着される部分にシート状絶縁材を一本毎に施してスロット内絶縁層を形成する第3の工程と、この第3の工程の後に前記固定子コイルを前記固定子鉄心のスロットに装着する第4の工程と、前記固定子コイルの前記スロットから張り出したコイルエンド部に液状絶縁材を塗布してコイルエンド絶縁層を形成する第5の工程と、この第5の工程の前に前記固定子コイルの中性点を接続する中性点接続工程と、前記第5の工程の前に前記固定子コイルの端部に端子を装着してマスキングし第5の工程の後に前記マスキングを撤去する端子装着工程とを有する回転電機の固定子組立方法。
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JP2007174191A JP2009017632A (ja) | 2007-07-02 | 2007-07-02 | 回転電機の固定子及びその組立方法 |
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2007
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