JP2009016648A - ガラス基板処理装置 - Google Patents

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祐介 村岡
Takao Kanai
孝夫 金井
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Abstract

【課題】生産性を高めることを目的とする。
【解決手段】ガラス基板に処理液を供給するシャワーノズル12を備えたチャンバ10と、タンク14等を含む循環供給経路を備えたガラス基板処理装置において、ガラス基板の処理に伴い請じる処理残渣を、循環中の処理液中から粗分離するサイクロン分離器20と、粗分離された処理残渣をさらに精密分離する沈殿分離装置24A,24B等と、分離された処理残渣を、循環供給経路の外部に排出する廃液管47および残渣回収タンク40等を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜太陽電池、LCD、PDP用ガラス基板等のガラス基板に処理液を供給することにより所定の洗浄処理を施すガラス基板処理装置に関するものである。
従来から、LCD用ガラス基板等のガラス基板をローラコンベアにより搬送しながら、その上方に配置されたノズルから処理液を供給することにより基板表面に各種処理を施すように構成された基板処理装置が知られている。また、この種の基板処理装置において、使用後の処理液を回収し、再度ノズルに給送することにより、処理液を再利用するようにした処理液循環型の装置も開発されている(例えば特許文献1)。
特開2000−109216号公報
ガラス基板の処理では、例えばフッ酸やフッ化アンモニウム等のフッ素系の処理液を用いる場合があり、この種の処理では、ガラス基板の成分であるカルシウムやマグネシウムとフッ酸が反応し、処理残渣としてフッ化カルシウムやフッ化マグネシウム等の不溶性物質が生じる。そして、この種の不溶性物質を含む処理液が循環する結果、処理液中のパーティクルを捕捉するための循環フィルタが早期に目詰まりを起こし、あるいはポンプの吸い込み量が低下する等、種々のトラブルを招く原因になるケースがある。
そこで、一般には、タンク内の処理液を一旦抜き出して不溶性物質を除去再生するとともにタンク内を洗浄することが行われるが、その間は生産設備を停止する必要があり、これが生産性を低下させる原因の一つとなっている。特に、大型基板を対象とする装置では、一度に発生する不溶性物質の量が多く、処理液の除去再生等の作業頻度が多くなる傾向にあるためこの点を早期に解決することが望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、ガラス基板の処理装置において、その生産性を高めることができるガラス基板処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、ガラス基板に処理液を供給する液供給手段と、この液供給手段によりガラス基板に供給された処理液を回収して前記液供給手段に循環供給する循環供給経路を含む循環供給手段とを備えたガラス基板処理装置において、前記処理液によるガラス基板の処理に伴って生じる処理残渣を、前記循環供給経路内を循環する処理液中から分離する分離手段と、この分離手段により分離された処理残渣を、前記循環供給経路の外部に排出する排出手段と、を備えているものである(請求項1)。
この構成によると、循環供給経路を通じて液供給手段に処理液が循環供給されることによりガラス基板の処理が行われる一方で、この循環中の処理液中から処理残渣が分離手段により分離され、排出手段により循環供給経路外部へと排出される。そのため、ガラス基板の処理を継続しながら処理残渣を分離、除去することが可能となる。
上記の構成において、前記分離手段は、循環供給経路を流通する処理液中の処理残渣を粗分離する粗分離手段と、この粗分離手段により粗分離された処理残渣をさらに処理液と処理残渣とに分離する精密分離手段と、この精密分離手段により分離された処理液を前記循環供給路に戻す液戻し流路とを備えているのが好適である(請求項2)。
この構成によれば、処理液から粗分離した処理残渣を、さらに処理残渣とこれに含まれる処理液とに精密分離し、その処理液を循環供給経路に戻すので、発明の詳細な説明中で説明するように、処理液の循環流量を確保しながら(処理液の円滑な流れを妨げることなく)、処理残渣を精度良く分離、除去することができる。また、処理残渣の分離、除去に伴う処理液の浪費(排出)を防止することが可能となる。
この場合、前記粗分離手段は、処理液を圧送するポンプと、このポンプにより処理液を圧送することにより該処理液に遠心力を与えて処理残渣を分離するサイクロン分離器とを含むものであり(請求項3)、また、前記精密分離手段は、前記処理残渣をその自重により沈殿させることにより処理液を分離する沈殿分離装置からなるものであるのが好適である(請求項4)。
この場合、前記沈殿分離装置は、前記循環供給路よりも高位置であって、前記サイクロン分離器により分離、吐出される処理残渣がその該吐出圧により到達可能な高さ位置に配置され、前記液戻し流路は、前記沈殿分離装置で分離された処理液を自重で流下させて前記循環供給路に戻すものであるのが好適である(請求項5)。
この構成によれば、上下方向の空間を有効に活用して沈殿分離装置を配置することができる。しかも、サイクロン分離器からの吐出圧を利用して粗分離された処理残渣を沈殿分離装置に給送するため、当該給送を行うための専用の動力源を設ける必要がない。従って、合理的な装置構成となる。
上記の構成においては、前記沈殿分離装置が一対からなり、これら沈殿分離装置に対して処理残渣の導入先を交互に切り替える切替手段を備えているのが好適である(請求項6)。
この構成によれば、一方の沈殿分離装置において処理残渣の排出等を行う間、別の沈殿分離装置において処理残渣の分離を行うことが可能となり、これによって処理残渣の精密分離を継続的に適切に行うことが可能となる。
なお、上記構成において、前記循環供給手段は、処理液を前記供給手段に圧送するためのポンプを有し、このポンプが、前記粗分離手段の前記ポンプとして兼用されているのが好適である(請求項7)。
この構成によれば、循環供給手段のポンプと粗分離手段のポンプとを兼用した合理的な構成が達成される。
また、前記排出手段は、前記沈殿分離装置で分離された処理残渣を洗い流すために当該沈殿分離装置に洗浄液を導入する洗浄液導入手段を含むものであるのが好ましい(請求項8)。
この構成によれば、分離された処理残渣を洗浄液と共に速やかに沈殿分離装置から除去することが可能となる。
請求項1に係るガラス基板処理装置によれば、ガラス基板の処理を継続しながら処理液中の処理残渣を分離、除去することができるので、従来のこの種の装置のように処理残渣を除去するために装置を一旦停止させる必要がなくなり、ガラス基板処理装置の生産性を高めることができる。
請求項2乃至4に係るガラス基板処理装置によれば、処理液の循環流量を適正に確保し、また、処理液の浪費を抑えつつ処理残渣を精度良く分離、除去することが可能となる。
請求項5に係るガラス基板処理装置によれば、上下方向の空間を有効に活用して沈殿分離装置を配置することにより装置の省スペース化を図りながらも、沈殿分離装置に処理残渣を給送するための専用の動力を不要した合理的な構成が達成される。
請求項6に係るガラス基板処理装置によれば、一対の沈殿分離装置を交互に切り替えることにより、精密分離機能を継続的に適正に発揮させることができる。
請求項7に係るガラス基板処理装置によれば、循環供給手段のポンプと粗分離手段のポンプとを兼用した合理的な構成が達成される。
本発明の好ましい実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係るガラス基板処理装置を示す概略図である。同図に示すガラス基板処理装置は、LCD用ガラス基板等のガラス基板S(以下、基板Sという)の表面に処理液(フッ酸等)を供給することにより基板Sに所定の処理(エッチング等)を施すもので、大略的には、装置本体1と、この装置本体1で使用される処理液中の処理残渣を除去する除去装置2とを含んでいる。
装置本体1は、基板Sに処理液を供給するための箱形のチャンバ10と、このチャンバ10に対して処理液を循環させる循環系統(循環供給手段)とから構成されている。
チャンバ10の内部には、基板搬送用の搬送ローラ11とシャワーノズル12(液供給手段)等が配備されており、搬送ローラ11の駆動により基板Sを水平姿勢又は傾斜姿勢で搬送しながら、その上面にシャワーノズル12から処理液を供給する構成となっている。
処理液の循環系統は、処理液を貯溜するタンク14と、これに貯溜される洗浄液をシャワーノズル12に供給するための、ポンプ16を具備する液供給管15と、前記チャンバ10から使用済みの処理液を導出してタンク14に戻す液回収管18とから構成されており、これによって処理液を循環させるようになっている。
なお、液供給管15の途中部分には循環フィルタ17が介設されており、処理液中の微小パーティクル等がこの循環フィルタ17により捕捉されるようになっている。
一方、除去装置2は、液供給管15に介設されるサイクロン分離器20、一対の沈殿分離装置24A,24B(精密分離手段)、残渣回収タンク40およびこれらを接続する配管類等から構成されている。
サイクロン分離器20は、タンク14からシャワーノズル12に供給される処理液中の不溶性物質等、処理に伴って生じた処理残渣を分離するもので、前記液供給管15の途中部分、具体的にはポンプ16と循環フィルタ17との間の部分に介設されている。
このサイクロン分離器20は、詳しく図示していないが、逆円錐台形の容器を有し、ポンプ16から吐出される処理液をこの容器内に導入して高速回転させることにより、処理液中に含まれる処理残渣を遠心力によって壁面近傍に集めつつ容器下端部から後記沈殿分離装置24A,24Bへの連絡管22に吐出させる一方、容器中心部分の処理残渣を殆ど含まない処理液を容器上方から前記液供給管15に吐出させる構成となっている。なおこの例では、サイクロン分離器20およびポンプ16が本発明の粗分離手段に相当する。
沈殿分離装置24A,24B(必要な場合には第1沈殿分離装置24A、第2沈殿分離装置24Bという)は、サイクロン分離器20で粗分離された処理残渣、つまり、循環中の処理液からその一部と共に分離された処理残渣を、さらに重力(自然)沈殿法により処理残渣と処理液とに精密分離するものである。
各沈殿分離装置24A,24Bは同一構成であり、具体的には次の構成を有している。沈殿分離装置24A(24B)は、図2に示すような分離槽30を有している。この分離槽30の内部は、隔壁31によって、重力沈殿槽である残渣貯溜部32aと処理液回収部32bとに区画されている。残渣貯溜部32aの上部には、連絡管22(支管22a,22b)に連通する導入管33が設けられており、サイクロン分離器20から給送される処理残渣がこの導入管33から残渣貯溜部32a内に導入されるように構成されている。そして、残渣貯溜部32aに処理残渣を貯溜し、その固体成分(処理残渣)を自重で沈殿させることにより上層部分の液体成分(処理液)のみを残渣貯溜部32aからオーバーフローさせて処理液回収部32bに導入する構成となっている。なお、残渣貯溜部32aには、所定量の処理残渣が沈殿したことを検知する超音波レベル計等のセンサが設けられている。
処理液回収部32bは、その底面部に形成される導出口36を通じて第1戻り配管25(支管25a,25b)に連通接続されている。この第1戻り配管25は、前記タンク14に接続されており、従って、処理液回収部32bにオーバーフローした処理液が、この第1戻り配管25を通じてタンク14に戻る構成となっている。
なお、前記隔壁31の上端部は、水平面に沿った波形に形成される等、その長手方向の寸法を稼ぐための延設処理が施されており、これによって残渣貯溜部32aから処理液回収部32bにオーバーフローする際の処理液の流速を低減させて、処理残渣の随伴を防止する構造となっている。
図2に示すように、前記残渣貯溜部32aは概ね漏斗状の形成とされており、その内底部に設けられた第1の導出口34を通じて廃液管47(支管47a,47b)に、第2の導出口35を通じて第2戻り配管28(支管28a,28b)に、それぞれ連通接続されている。
廃液管47は、残渣回収タンク40に接続されており、残渣貯溜部32aに溜まった処理残渣を残渣回収タンク40に導入可能な構成となっている。なお、この例では、廃液管47、残渣回収タンク40および後記洗浄液導入管44等が本発明に係る排出手段に相当する。
一方、第2戻り配管28は、前記タンク14に接続されている。この第2戻り配管28に通じる前記導出口35にはストレーナ35aが嵌め込まれており、従って、残渣貯溜部32aに残った処理残渣に含まれる処理液が濾過されつつ第2戻り配管28を通じてタンク14に戻される構成となっている。
ここで、各沈殿分離装置24A,24Bは、装置本体1および残渣回収タンク40よりも高位置に配置されており、沈殿分離装置24A,24Bで分離された処理液がその自重でもって戻り配管25,28を通じてタンク14に戻り、また、処理残渣がその自重でもって廃液管47を通じて残渣回収タンク40に流下するように構成されている。これら沈殿分離装置24A,24Bが配置される高さ位置は、サイクロン分離器20から吐出される処理残渣が、その該吐出圧により到達可能な高さ位置に設定されており、これによって専用の動力を用いること無く、サイクロン分離器20で粗分離された処理残渣を沈殿分離装置24A,24Bに給送できる構成となっている。
除去装置2は、さらに沈殿分離装置24A,24Bの上記残渣貯溜部32aに洗浄水を導入するための洗浄液導入管44(支管44a,44b)を有している。この洗浄液導入管44は、例えば純水等の貯溜タンクからなる洗浄液供給源42に接続されている。当実施形態では、これら洗浄液供給源42および洗浄液導入管44が本発明に係る洗浄液導入手段に相当する。
なお、既に説明した通り、各沈殿分離装置24A,24Bは同一構成であり、上述した連絡管22、第1戻り配管25、第2戻り配管28、洗浄液導入管44、廃液管47は、何れもそれぞれの支管22a,22b、25a,25b、28a,28b,44a,44b、47a,47bを介して各沈殿分離装置24A,24Bに接続されている。そして、各支管22a,22b、25a,25b、28a,28b,44a,44b、47a,47bには、それぞれ電磁弁等の開閉弁23a,23b、26a,26b、29a,29b,45a,45b、48a,48bが介設されており、これら開閉弁23a,23b等が開閉制御されることにより、後述のように沈殿分離装置24A,24Bの切替えが行われる構成となっている。すなわち、当実施形態では、これら支管22a,22b等や開閉弁23a,23b等が本発明の切替手段に相当する。なお、装置本体1や除去装置2の各配管には、各種弁類が介設されるが、図1では、説明の便宜上、本発明の説明に必要な弁のみを図示している。
次に、上記のように構成されたガラス基板処理装置の作用効果について説明する。
このガラス基板処理装置において、タンク14内の処理液は、ポンプ16の作動によりサイクロン分離器20に導入され、ここで処理液中に含まれる処理残渣が粗分離され、さらに循環フィルタ17でパーティクル等が除去されてからシャワーノズル12に供給される。そして、基板Sに供給された後、液回収管18を通じてタンク14に回収される。これによって処理液が循環使用されることとなる。
一方、サイクロン分離器20で粗分離された処理残渣は、該サイクロン分離器20からの吐出圧により何れか一方の沈殿分離装置24A,24Bに給送される。ここでは、第1沈殿分離装置24Aに給送されるものとする。従って、連絡管22(支管22a,22b)の開閉弁23a,23b、および第1戻り配管25(支管25a,25b)の開閉弁26a,26bのうち第1沈殿分離装置24Aに対応する側は開放され、第2沈殿分離装置24Bに対応する側は閉止されている。また、第2戻り配管28、洗浄液導入管44および廃液管47の各開閉弁29a,29b,45a,45b、48a,48bは何れも閉止されているものとする。
第1沈殿分離装置24Aに導入された処理残渣は、残渣貯溜部32a内に貯溜されることにより沈殿し、これによって上層の処理液のみが残渣貯溜部32aから処理液回収部32bにオーバーフローし、第1戻り配管25を通じてタンク14に戻される。
なお、第1沈殿分離装置24Aへの処理残渣の導入が進み、沈殿した処理残渣が所定量に達したことが上記センサにより検知されると、沈殿分離装置の切替えが行われる。具体的には、連絡管22の開閉弁23a,23b、および第1戻り配管25の開閉弁26a,26bのうち第1沈殿分離装置24Aに対応する側が閉止され、第2沈殿分離装置24Bに対応する側が開放される。これによりサイクロン分離器20で分離された処理残渣の導入先が第1沈殿分離装置24Aから第2沈殿分離装置24Bに切り替えられ、第2沈殿分離装置24Bにおいて上記と同様に処理残渣の精密分離が行われる。
一方、切り替え後の第1沈殿分離装置24Aでは、洗浄再生処理が行われる。具体的には、第2戻り配管28(支管28a)の開閉弁29aが開放され、これにより残渣貯溜部32aに残った処理残渣に含まれる処理液がストレーナ35aで濾過されつつ第2戻り配管28を通じてタンク14に戻される。
そして、所定時間が経過すると、第1戻り配管25(支管25a)および第2戻り配管28(支管28a)の各開閉弁26a,29aが閉止される一方、洗浄液導入管44(支管44a)の開閉弁45aおよび廃液管47(支管47a)の開閉弁48aが開放される。これにより残渣貯溜部32aに純水が導入され、該残渣貯溜部32aに残った処理残渣がこの純水と共に廃液管47を通じて残渣回収タンク40に導出されるとともに、当該導出後は、純水による残渣貯溜部32aの洗浄が行われる。
こうして一定時間、残渣貯溜部32a内に純水が導入されると、前記開閉弁45a,47aが閉止され、これにより第1沈殿分離装置24A内の洗浄再生処理が終了し、処理残渣の導入待機状態となる。そして、以後、同様にして沈殿分離装置24A,24Bが交互に切り替えられながら、その一方側で処理残渣の沈殿分離が行われ、他方側で洗浄再生処理が行われることとなる。
以上説明したように、このガラス基板処理装置によれば、装置本体1において基板Sの処理を継続しながら処理残渣を循環供給経路(タンク14、液供給管15及び液回収管18等)外に分離、排出することができる。従って、従来のように処理液中の処理残渣を除去するためにいちいち設備を停止させる必要がなくなり、基板Sの生産性を効果的に高めることができる。
特に、実施形態の上記装置によれば、処理残渣を分離、除去するための手段としてサイクロン分離器20と沈殿分離装置24A,24Bとの2種類の分離手段を設けているため、処理液の流量を確保しながら(処理液の円滑な流れを妨げることなく)、処理残渣を精度良く分離、除去することができるという利点がある。すなわち、処理液中の処理残渣を精度良く分離するには沈殿分離装置により処理残渣を沈殿分離させるのが有効であり、従って循環途中の処理液を、全て沈殿分離装置を経由させることも考えられる。しかし、この構成では、分離に時間を要し、基板Sの処理に必要な処理液の流量を確保することが難しい。これに対して、上記実施形態の構成によれば、サイクロン分離器20により循環中の処理残渣を処理液の一部と共に粗分離しつつ、処理残渣が除去された処理液をシャワーノズル12に給送するため、基板Sの処理に必要な流量を充分に確保することができ、しかも、粗分離した処理残渣については、沈殿分離装置24A,24Bにおいて処理残渣を沈殿させ、これにより処理液だけを取り出してタンク14に戻すようにしているので、処理液を無駄にすることなく有効活用することができる。従って、処理液の流量を適正に確保しながら、処理残渣を精度良く分離、除去することができる。また、処理残渣の分離、除去に伴う処理液の浪費(無駄な排出)が抑制される。
さらに、沈殿分離装置24A,24Bをタンク14よりも高位置に配置し、当該装置24で分離した処理液を自重で流下させてタンク14に戻すとともに、サイクロン分離器20から吐出される処理残渣を、当該吐出圧を利用して当該沈殿分離装置24A,24Bに給送する構成となっているので、合理的な構成が達成されるという利点もある。つまり、このような構成によれば、例えば下側から順にタンク14、40、サイクロン分離器20および沈殿分離装置24A,24Bを配置することにより、上下方向の空間を有効に活用したレイアウト構成としてガラス基板処理装置の省スペース化(フットプリントの縮小化)を図ることができる一方で、サイクロン分離器20から沈殿分離装置24A,24Bへの処理残渣の給送や、沈殿分離装置24A,24Bからタンク14への液体成分(処理液)の給送をそれぞれ専用の動力源を設けることなく行うことができる。また、沈殿分離装置24A,24Bから残渣回収タンク40への処理残渣の導入も無動力で行うことができる。従って、ガラス基板処理装置の省スペース化、簡素化および低廉化を達成し得る合理的な構成となる。なお、沈殿分離装置24A,24Bを高位置においてガラス基板処理装置を上下方向にレイアウトすると、さらに省スペース化が可能である。
また、上記実施形態では、液供給管15のポンプ16の直ぐ下流側にサイクロン分離器20を配置することにより、ポンプ16から吐出される処理液の吐出圧を利用して処理残渣を分離する構成となっているので、換言すれば、サイクロン分離器20の動力源として装置本体1のポンプ16を兼用した構成となっているので、この点でもガラス基板処理装置の省スペース化、簡素化および低廉化を達成し得る合理的な構成となっている。
なお、サイクロン分離器20の動力源としてのポンプに関しては、勿論、専用のポンプを設けてもよい。図3はその場合の一構成例を示している。すなわち、この例では、シャワーノズル12に対して処理液を給送するためのポンプ16とは別に、サイクロン分離器20の動力源としてポンプ50が設けられ、このポンプ50が導出管51を介してタンク14に接続されている。そして、サイクロン分離器20で粗分離された処理残渣を、前記連絡管22を通じて沈殿分離装置24A,24Bに給送する一方、サイクロン分離器20で分離された処理液を、戻り配管52を通じてタンク14に戻すように構成されている。このような構成によれば、装置本体1の作動状態に拘わらず、除去装置2において処理残渣の分離、除去を独立して行うことが可能となる。つまり、必要な場合にだけ除去装置2を作動させることが可能となる。従って、例えば処理残渣が請じ難く、常時、除去装置2を作動させる必要がないような場合には有用な構成となる。また、この構成によれば、同図に破線で示すように除去装置2を装置本体1から完全に独立した構成とすることができるので、当該除去装置2を単体で構成しておき、これを既存の基板処理装置に組み込むことも可能になるという利点がある。
なお、図示を省略するが、例えば図1の構成において、液供給管15にサイクロン分離器20をバイパスするバイパス通路を設け、弁の切り替え制御により、ポンプ16から直接シャワーノズル12に処理液を給送する状態と、ポンプ16からサイクロン分離器20を介してシャワーノズル12に処理液を給送する状態とに流路を切替え可能な構成としてもよい。この構成によれば、サイクロン分離器20の動力源としてポンプ16を兼用する構成についても、必要な場合にだけ除去装置2を作動させることができるという図3と同様の効果を享受することが可能となる。
ここで、上述したガラス基板処理装置(図1の装置)におけるサイクロン分離器20および沈殿分離装置24A,24Bの好ましい設備条件について、ポンプ16の流量(循環ポンプ流量)を300リットル/分とした場合の例について説明する。
[サイクロン分離器20]
(1)サイクロン分離器20は、滞留時間(サイクロン分離器20の容積)が、5秒〜60秒の範囲内で設定されているのが好ましい。容積換算値では、上記の通り循環ポンプ流量が300リットル/分であるため、25リットル[300リットル÷(60秒÷5秒)]〜300リットル[300リットル÷(60秒÷60秒)]となる。これは、滞留時間が5秒未満の場合には、処理残渣の分離が望めず、他方、60秒を超える滞留時間を設定しようとすればサイクロン分離器20が大型化し、省スペース化の阻害要因となるためである。
(2)サイクロン分離器20による遠心力は重力の10倍〜10倍の範囲内であるのが好ましい。これは、遠心力が重力の10未満の場合には、処理残渣の充分な分離(粗分離)が望めず、他方、重力の10倍を超えると、基板Sの処理不良に繋がるからである。すなわち、遠心力を高めるには、サイクロン分離器20内での処理液の流速を高める必要があるが、それには、サイクロン分離器20の入口側配管径をある程度絞ることが必要不可欠となり、これがポンプ16の圧力損失の原因となってシャワーノズル12の吐出圧低下を招き、結果的に基板Sの処理不良の原因の一つとなるからである。
なお、等価の分離性能を沈殿分離装置で実現しようとすれば、換算値で500秒(5秒[滞留時間]×10[遠心力])〜6×10秒(60秒[滞留時間]×10[遠心力])の時間が必要となる。
(3)サイクロン分離器20による処理残渣の分離流量(サイクロン分離器20から連絡管22への導出流量)は、装置本体1における循環流量(循環ポンプ流量)の5%〜25%の範囲内であるのが好ましい。従って、循環ポンプ流量が300リットル/分の場合には、処理残渣の分離流量は15リットル/分〜75リットル/分であるのが好ましい。
これは、処理残渣の発生量にもよるが、5%未満では、処理残渣の充分な分離(粗分離)が望めず、他方、25%を超えると、基板Sに供給すべき液量を確保できず、処理液の使用効率が著しく低下するからである。
[沈殿分離装置24A,24B]
沈殿分離装置24A,24B(残渣貯溜部32a)は、滞留時間(重力沈殿槽[残渣貯溜部32a]の容積)が5分〜8分の範囲で設定されているのが好ましい。容積換算値では、上記の通り、サイクロン分離器20による処理残渣の分離流量が15リットル/分〜75リットル/分であるため、75リットル(15リットル/分×5分)〜600リットル(75リットル/分×8分)となる。これは、処理残渣の発生量にもよるが、滞留時間が短いと、処理残渣の充分な分離が望めず、他方、8分を超える滞留時間を設定しようとすれば重力沈殿槽[残渣貯溜部32a]が大型化し、省スペース化の阻害要因となるためである。
なお、ここでは、図1に示したガラス基板処理装置のサイクロン分離器20および沈殿分離装置24A,24Bの好ましい設備条件について説明したが、図3に示す装置についても、ポンプ50の流量条件が同じ(300リットル/分)であれば、上記と同様の設備条件が設定可能である。但し、「サイクロン分離器20による遠心力」の上限値については、シャワーノズル12の吐出圧低下を考慮する必要がないため、より高い値を設定することが可能である。なお、ポンプ50の流量条件については、装置本体1での基板処理との関係を図1の構成ほど考慮する必要がないため、その許容範囲は図1の構成に比べるとより広くなる。
以上説明したガラス基板処理装置は、本発明に係るガラス基板処理装置の好ましい実施形態の一例であって、その具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、沈殿分離装置24A,24Bを省略して、サイクロン分離器20だけ処理残渣を分離、除去する構成も本発明の範疇である。この場合には、第1連絡管22を直接残渣回収タンク40に接続する構成とすればよい。
本発明に係るガラス基板処理装置を示す概略図である。 ガラス基板処理装置に組み込まれる沈殿分離装置を示す斜視概略図(一部断面図)である。 本発明に係るガラス基板処理装置の変形例を示す概略図である。
符号の説明
1 装置本体
2 除去装置
10 チャンバ
14 タンク
15 液供給管
16 ポンプ
20 サイクロン分離器
24A,24B 沈殿分離装置
40 残渣回収タンク
S ガラス基板

Claims (8)

  1. ガラス基板に処理液を供給する液供給手段と、この液供給手段によりガラス基板に供給された処理液を回収して前記液供給手段に循環供給する循環供給経路を含む循環供給手段とを備えたガラス基板処理装置において、
    前記処理液によるガラス基板の処理に伴って生じる処理残渣を、前記循環供給経路内を循環する処理液中から分離する分離手段と、
    この分離手段により分離された処理残渣を、前記循環供給経路の外部に排出する排出手段と、を備えていることを特徴とするガラス基板処理装置。
  2. 請求項1に記載のガラス基板処理装置において、
    前記分離手段は、循環供給経路を流通する処理液中の処理残渣を粗分離する粗分離手段と、この粗分離手段により粗分離された処理残渣をさらに処理液と処理残渣とに分離する精密分離手段と、この精密分離手段により分離された処理液を前記循環供給路に戻す液戻し流路とを備えていることを特徴とするガラス基板処理装置。
  3. 請求項2に記載のガラス基板処理装置において、
    前記粗分離手段は、処理液を圧送するポンプと、このポンプにより処理液を圧送することにより該処理液に遠心力を与えて処理残渣を分離するサイクロン分離器とを含むことを特徴とするガラス基板処理装置。
  4. 請求項3に記載のガラス基板処理装置において、
    前記精密分離手段は、前記処理残渣をその自重により沈殿させることにより処理液を分離する沈殿分離装置からなることを特徴とするガラス基板処理装置。
  5. 請求項4に記載のガラス基板処理装置において、
    前記沈殿分離装置は、前記循環供給路よりも高位置であって、前記サイクロン分離器により分離、吐出される処理残渣がその該吐出圧により到達可能な高さ位置に配置され、前記液戻し流路は、前記沈殿分離装置で分離された処理液を自重で流下させて前記循環供給路に戻すことを特徴とするガラス基板処理装置。
  6. 請求項4又は5に記載のガラス基板処理装置において、
    前記沈殿分離装置は一対からなり、これら沈殿分離装置に対して処理残渣の導入先を交互に切り替える切替手段を備えていることを特徴とするガラス基板処理装置。
  7. 請求項3乃至6の何れか一項に記載のガラス基板処理装置において、
    前記循環供給手段は、処理液を前記供給手段に圧送するためのポンプを有し、このポンプが、前記粗分離手段の前記ポンプとして兼用されていることを特徴とするガラス基板処理装置。
  8. 請求項4乃至5の何れかに記載のガラス基板処理装置において、
    前記排出手段は、前記沈殿分離装置で分離された処理残渣を洗い流すために当該沈殿分離装置に洗浄液を導入する洗浄液導入手段を含むことを特徴とするガラス基板処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009071296A (ja) * 2007-08-20 2009-04-02 Chem Art Technol:Kk エッチング液再生装置
JP2016103504A (ja) * 2014-11-27 2016-06-02 株式会社Nsc エッチングシステム

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