JP2009015116A - カメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】再起動時の合焦動作時間の短縮を図れるカメラの提供。
【解決手段】第1の合焦動作の後に第2の合焦動作を再起動するか否かを判定する再起動判定手段112と、第1の合焦動作時における複数のレンズ位置と焦点評価値とを合焦履歴として記憶する記憶手段1123と、再起動判定手段112により再起動を行うと判定されると、第1の合焦動作の合焦レンズ位置を含む所定レンズ位置範囲において撮影レンズ101をウォブリング駆動して、複数の焦点評価値およびそれらのレンズ位置をウォブリング履歴として取得するウォブリング手段112と、合焦履歴とウォブリング履歴とに基づいて再起動時のレンズ位置および撮影レンズ移動方向を算出する演算手段1121と、演算手段1121により算出されたレンズ位置および撮影レンズ移動方向に基づいて第2の合焦動作を行う再起動制御手段112とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像素子の撮像信号を用いてコントラスト法により合焦動作を行うカメラに関する。
従来、カメラのAF方式の一つとしてコントラスト方式と呼ばれるものがある。コントラスト方式AFでは、焦点評価値のピーク位置を探す際に山登り合焦動作という動作が行われる。そして、直近の合焦動作で取得された焦点評価値およびレンズ位置と再起動時の焦点評価値とに基づいて、再起動時の撮影レンズの移動量を設定することにより、再起動時の合焦動作時間を短縮するようにしたカメラが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、コントラスト方式AFでは、レンズを移動させてピント位置を移動させることによって、後ピンや前ピンなどの方向を判断する必要がある。上述した従来のカメラでは、被写体が至近側に移動する確率が高いことを利用して、至近側にレンズを移動させて山登り合焦動作を開始するようにしている。
特開2003−107329号公報
しかしながら、被写体の移動が至近方向でなかった場合には、ピーク位置と想定されるレンズ位置から遠ざかった位置から再起動動作が開始されるため、かえって合焦動作時間が長くなってしまうという問題があった。
請求項1の発明によるカメラは、撮影レンズを通して被写体像を撮像する撮像素子と、撮像素子から出力される撮像信号に基づいて焦点評価値を算出する評価値演算手段と、撮影レンズを光軸方向に移動する駆動手段と、焦点評価値が最大となるように撮影レンズを移動して合焦動作を行い、該合焦動作において複数の前記焦点評価値を取得する山登り合焦動作手段と、山登り合焦動作手段による第1の合焦動作の後に、山登り合焦動作手段による第2の合焦動作を再起動するか否かを判定する再起動判定手段と、第1の合焦動作時における複数のレンズ位置と、複数のレンズ位置の各々で取得された焦点評価値とを合焦履歴として記憶する記憶手段と、再起動判定手段により再起動を行うと判定されると、第1の合焦動作の合焦レンズ位置を含む所定レンズ位置範囲において撮影レンズをウォブリング駆動して、複数の焦点評価値およびそれらのレンズ位置をウォブリング履歴として取得するウォブリング手段と、合焦履歴とウォブリング履歴とに基づいて再起動時のレンズ位置および撮影レンズ移動方向を算出する演算手段と、演算手段により算出されたレンズ位置および撮影レンズ移動方向に基づいて第2の合焦動作を行う再起動制御手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のカメラにおいて、演算手段が、所定レンズ位置範囲の特定レンズ位置における焦点評価値を算出する第1の演算部と、合焦履歴におけるレンズ位置と焦点評価値との関係を表す評価値特性に基づいて、第1の演算部で算出された焦点評価値に対応するレンズ位置を算出する第2の演算部と、第2の演算部で算出されたレンズ位置と第1の合焦動作時における合焦レンズ位置とのレンズ位置差を算出する第3の演算部と、ウォブリング履歴の焦点評価値が至近側に増加傾向である場合には、レンズ位置差に基づくレンズ移動量だけ至近側に移動した位置を再起動時のレンズ位置に設定し、ウォブリング履歴の焦点評価値が無限遠側に増加傾向である場合には、レンズ位置差に基づくレンズ移動量だけ無限遠側に移動した位置を再起動時のレンズ位置に設定するレンズ位置設定部とを備えるようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載のカメラおいて、ウォブリング履歴の焦点評価値が至近側に増加傾向である場合には、再起動時の撮影レンズ移動方向を至近方向に設定し、ウォブリング履歴の焦点評価値が無限遠側に増加傾向である場合には、再起動時の撮影レンズ移動方向を無限遠方向に設定するようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカメラにおいて、レンズ位置に対する焦点評価値の変化を示す変化特性に関して、合焦履歴における変化特性とウォブリング履歴における変化特性との間の一致度を算出する一致度演算手段を備え、再起動制御手段は、一致度が所定値以上の場合には、演算手段により算出された前記レンズ位置および撮影レンズ移動方向に基づく第2の合焦動作を行い、一致度が所定値が所定値未満の場合には、第1の合焦動作時の合焦レンズ位置から第2の合焦動作を行うようにしたものである。
本発明によれば、再起動前にウォブリング駆動を行い、合焦履歴とウォブリング履歴とに基づいて再起動時のレンズ位置および撮影レンズ移動方向を算出するようにしたので、適切なレンズ位置から再起動を行うことができ、再起同時の合焦動作時間の短縮を図ることができる。
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態によるカメラの機能ブロック図である。101は交換式の撮影レンズであり、撮影レンズ101は開放F値等に関するレンズ情報が記憶されたROM(不図示)を備えている。撮影レンズ101をカメラ本体のレンズマウント(不図示)に装着すると、本体側の検出器121によりレンズ情報が読み出され、記憶部1123に記憶される。なお、撮影レンズ101はズームレンズであり、焦点位置調節を行うためのフォーカシングレンズと焦点距離を変えるための変倍レンズとを有している。撮影レンズ101はドライバ113により駆動される。すなわち、ドライバ113は、ズームレンズのズーム駆動機構およびその駆動回路と、フォーカシングレンズのフォーカス駆動機構およびその駆動回路とを備えており、それぞれCPU112により制御される。
撮影レンズ101は撮像素子103の撮像面上に被写体像を結像する。撮像素子103は撮像面上に結像された被写体像の光強度に応じた電気信号を出力する光電変換撮像素子であり、CCD型やMOS型の固体撮像素子が用いられる。撮像素子103は信号取り出しのタイミングをコントロールするドライバ115により駆動される。撮影レンズ101と撮像素子103との間には絞り102が設けられている。絞り102は、絞り駆動機構とその駆動回路を備えたドライバ114により駆動される。固体撮像素子103からの撮像信号はアナログ信号処理回路104に入力され、アナログ信号処理回路104において相関二重サンプリング処理(CDS処理)等の処理が行われる。アナログ信号処理回路104で処理された撮像信号は、A/D変換器135によりアナログ信号からデジタル信号に変換される。
A/D変換された信号は、デジタル信号処理回路106において輪郭補償やガンマ補正などの種々の画像処理が施される。デジタル信号処理回路106には、ゲイン制御回路、AE用積算回路、輝度信号生成回路、および色差信号生成回路などの信号処理回路が含まれている。バッファメモリ105は撮像素子103で撮像された複数フレーム分のデータを記憶することができるフレームメモリであり、A/D変換された信号は一旦このバッファメモリ105に記憶される。デジタル信号処理回路106ではバッファメモリ105に記憶されたデータを読み込んで上述した各処理を行い、処理後のデータは再びバッファメモリ106に記憶される。
CPU112はデジタル信号処理回路106およびドライバ113〜115等と接続され、カメラ動作のシーケンス制御を行う。CPU112のAE演算部1121では撮像素子103からの画像信号に基づいて自動露出演算を行い、AWB演算部1122ではホワイトバランス調整係数の演算が行われる。バンドパスフィルタ(BPF)1124は、撮像領域に設けられた焦点検出エリア内の撮像信号に基づいて、各々の特性に応じた帯域の高周波成分を抽出する。なお、複数の焦点検出エリアが設定されている場合には、各エリア内の信号が順に読み出され、各エリア内の抽出処理がバンドパスフィルタ(BPF)1124によって行われる。以下では焦点検出エリアが一つの場合を例に説明する。
BPF1124の出力は評価値演算部1125に入力され、各評価値演算部1125において高周波成分の絶対値を積分することにより焦点評価値が各々算出される。AF演算部1126は算出された焦点評価値に基づいてコントラスト法によりAF演算を行う。CPU112はAF演算部1126の演算結果を用いて撮影レンズ101のフォーカシングレンズ位置を調整し、合焦動作を行わせる。CPU112に接続された操作部116には、カメラの電源をオン・オフするための電源スイッチ1161、レリーズボタンに連動してオン・オフする全押しスイッチ1162および半押しスイッチ1163、撮影モード等を選択するための設定ボタン1164が設けられている。設定ボタン1164で設定される撮影モードには、後述する通常撮影モード,遠景撮影モード,人物撮影モード,スポーツ撮影モード,接写モードおよび夜景撮影モードなどがある。これらのスイッチやボタンを操作すると、その操作に応じた信号がCPU112に入力される。
119はバッテリであり、その電圧は電圧検出部120により検出される。118はシャッタ117を駆動するドライバである。また、AF用補助光122は低輝度時に被写体を照明する。CPU112は各種データが記憶される記憶部1123とタイマ1127とを有している。タイマ1127は一般的に半押しタイマと呼ばれるものであり、レリーズボタンの半押し操作が解除されたとき、および、後述するように電源オン後の最初の合焦の後にカウントを開始する。
デジタル信号処理回路106で各種処理が施された画像データは、一旦バッファメモリ105に記憶された後に、記録・再生信号処理回路110を介してメモリカード等の外部記憶媒体111に記録される。画像データを記憶媒体111に記録する際には、一般的に所定の圧縮形式、例えば、JPEG方式でデータ圧縮が行われる。記録・再生信号処理回路110では、画像データを外部記録媒体111に記録する際のデータ圧縮および記憶媒体111から圧縮された画像データを読み込む際のデータ伸長処理を行う。記録・再生信号処理回路110には記憶媒体111とデータ通信を行うためのインタフェースも含まれている。
モニタ109は撮像された被写体画像を表示するための液晶表示装置であり、記憶媒体111に記録されている画像データを再生表示にも用いられる。モニタ109に画像を表示する場合には、バッファメモリ105に記憶された画像データを読み出し、D/A変換器108によりデジタル画像データをアナログ映像信号に変換する。そして、そのアナログ映像信号を用いてモニタ109に画像を表示する。
撮像素子103で撮像された被写体画像のモニタ109への表示形態には2つの形態がある。一つは、レリーズ操作が行われないときの表示形態であり、撮像素子103で繰り返し撮像される被写体画像を逐次更新表示するスルー画と呼ばれる表示形態である。もう一つは、カメラのレリーズ操作後に、撮像素子103で撮像された被写体画像を所定時間表示するフリーズ画と呼ばれる表示形態である。
コントラスト法では、像のボケの程度とコントラストとの間には相関があり、焦点が合ったときに像のコントラストは最大になることを利用して焦点合わせを行う。コントラストの大小は撮像信号の高周波成分の大小により評価することができる。すなわち、BPF1124により撮像信号の高周波成分を抽出し、評価値演算部1125で高周波成分の絶対値を積分したものを焦点評価値とする。この焦点評価値は、合焦してコントラストが最大となったときに最大値となる。前述したように、AF演算部1126はこの焦点評価値に基づいてAF演算を行う。CPU112はAF演算部1126の演算結果を用いて撮影レンズ101のフォーカシングレンズ位置を調整し、合焦動作を行わせる。
《動作説明》
次いで、図2〜10のフローチャートに基づいてカメラの動作を説明する。図1の電源スイッチ1161がオンされると、図2に示すフローの処理が開始される。ステップS100では、CCD103の撮像信号に含まれるノイズの測定が行われる。
図8は、ステップS100で行われるノイズ測定処理の具体例を示したものである。図8のステップS1001で図1のシャッタ117を閉じた後に、S1002において撮像を行う。このとき、被写体光はシャッタ117に遮られてCCD103上に入射しないが、CCD103からは暗電流等による微小なノイズ信号が出力される。そして、CCD103から出力された信号に基づく焦点評価値が算出され、その算出結果は記憶部1123に記憶される。これをノイズレベルΔSと呼ぶ。その後、ステップS1003においてシャッタ117を開く。
上述したステップS1002で算出された焦点評価値は、焦点評価値に対するノイズレベルといえる。図11の曲線L0はフォーカシングレンズの各レンズ位置に対する焦点評価値を示しており、算出された焦点評価値にはノイズレベルΔSが含まれている。以下では、算出された焦点評価値からノイズレベルΔSを差し引いたものが実際の焦点評価値として採用される。このように、焦点評価値からノイズレベルを除去することにより、より正確な合焦動作を行うことができる。
図2に戻って、ステップS101では、CCD103からの撮像信号の読み出し、およびA/D変換器135による撮像信号のA/D変換が行われる。さらに、デジタル信号処理回路106からバッファメモリ105へ取り込み、AE演算が行われる。ステップS102では、AE演算部1121により算出された被写体輝度が所定レベル以下か否かを判定する。つまり、低輝度か否かを判定する。ステップS102において被写体輝度が所定レベル以下と判定されるとステップS103へ進み、被写体輝度が所定レベルより高いと判定されるとステップS108へ進む。
ステップS102からステップS103へ進んだ場合には、ステップS103においてゲイン設定が上限値か否かを判定する。ここのゲインとは、デジタル信号処理回路106内でA/D出力に掛け合わされるものである。ステップS103においてゲイン設定が上限値でないと判定されるとステップS104へ進み、ゲイン設定を1段階上げる。例えば、ISO感度が100に設定されていた場合には、1段階上げて感度を200に設定する。その後、ステップS104からステップ102に戻って、ゲイン設定変更後の被写体輝度が所定レベル以下か否かを判定する。一方、ステップS103においてゲイン設定が上限値であると判定されると、すなわちISO感度の最終段(例えば、800)であると判定されると、ステップS106においてAF用補助光122を点灯する。なお、補助光点灯は合焦動作が終了するまで継続される。
続くステップS106では、CCD103から出力される撮像信号のフレームレート設定が下限値であるか否かを判定する。ステップS106で下限値であると判定されるとステップS108へ進み、下限値でないと判定されるとステップS107へ進む。ステップS107に進んだ場合には、ステップS107でフレームレートを1段階下げた後に、ステップS102へ戻る。すなわち、被写体輝度が低いので、ステップS107においてフレームレートを下げてCCD103の蓄積時間を長くする。ゲイン設定と同様に、フレームレート設定に関しても複数の設定が予め用意されている。ステップS108では、フォーカシングレンズの絶対位置をフォトカプラ等で検出してレンズの基準位置を決定する。
本実施の形態のカメラでは、半押しスイッチ1163が半押しされた場合にのみAF動作が行われ、いったん合焦すると半押しが解除されるまでその合焦状態を保持するシングルAFモード(S−AF)と、半押しに関係なく常にAF動作が行われるコンティニュアスAFモード(C−AF)とを備えている。これらのモードの切換は図1の設定ボタン1164を操作することにより行われる。ステップS109では、カメラ設定がC−AFかS−AFかを判定し、S−AFと判定されるとステップS110へ進む。ステップS110では半押しか否かが判定され、半押しと判定されないとステップS109へ戻り、半押しと判定されるとステップS111へ進む。一方、ステップS109でC−AFと判定されるとステップS111へ進む。続くステップS111でレンズフォーカシングを初期位置に移動したならば、図3のステップS112へと進む。初期位置としては、無限側最端位置や至近側最端位置が選ばれる。
図3のステップS112からステップS115までの処理では、レンズ位置全域における焦点評価値のサンプリングを行う。まず、ステップS112では、撮影レンズ101のフォーカシングレンズの移動を開始する。本実施の形態では、レンズ位置を無限遠側最端位置から至近側最端位置へと移動させる。ステップS113では、焦点検出エリア内の撮像信号に関して、BPF1124で処理した信号によるエリア内積分を評価値演算部1125で行う。その結果はサンプリング時のレンズ位置と対で記憶部1123に記憶される。ステップS114では、レンズ位置が至近側最端位置となったか否かを判定する。ステップS114で至近側最端位置と判定されると、ステップS115へ進みレンズ駆動を停止する。一方、ステップS114で至近位置でないと判定されるとステップS113へ戻り、再び焦点評価値の演算と記憶を行う。したがって、ステップS112〜S115の処理により、フォーカシングレンズの至近側最端から無限側最端位置までのサンプル位置毎に焦点評価値が記憶部1123に記憶される。
ステップS116では、算出された各焦点評価値に対して、所定の重み付け処理を行う。図12,13は重み付けの一例を示す図である。図12は重み付けの曲線を示す図であり、横軸はレンズ位置を示し、縦軸は重みを示している。横軸の原点側が無限遠側であり、横軸正方向が至近側である。図12の重み付け曲線は至近側最端の被写体を優先するようなAFモードに関するものであり、至近側最端位置の重みを1とし、無限遠側になるほど重みが小さくなるような直線になっている。
図12に示す重み付けを図13の曲線L1で示すような焦点評価値に対して行うと、曲線L2のような焦点評価値に補正される。なお、焦点評価値はとびとびのデータなので、補間により曲線L1,L2を推定する。曲線L1,L2はともに2つのピークを有しており、曲線L1の無限遠側ピークP2の焦点評価値は至近側のピークP1よりも大きくなっている。一方、重み付け後の焦点評価値曲線L2では、至近側のピークP11の焦点評価値の方が無限遠側ピークP12よりも大きくなっている。そのため、焦点評価値が最大となるレンズ位置を合焦位置に選ぶと、至近側のピークP11が選択されることになる。このように、図12の重み付け曲線は、ポートレートや接写撮影などの至近撮影に適した重み付けになっている。
図3に戻り、ステップS117では、焦点評価値が合焦動作可能な下限値よりも大きいか否かを判定する。ステップS117で下限値より大きいと判定されるとステップS118へ進み、下限値以下すなわち被写体が低コントラストであると判定されるとステップS122へ進む。ステップS122では、フォーカシングレンズを予め定められたレンズ位置に移動する。
一方、ステップS117からステップS118へ進んだ場合には、下限値を越える焦点評価値に基づいて最至近ピークを選択する。例えば、評価値が図13の曲線L2のような場合には、ピークP11のレンズ位置が最至近ピークとして選択される。ステップS119では、ステップS118で選択された最至近ピークのレンズ位置にフォーカシングレンズを移動する。レンズ移動後、ステップS120ではレンズ移動後の焦点評価値を求め、合焦状態にあることを再確認する。
次いで、図4のステップS123では、カメラのAFモード設定がC−AFかS−AFかを判定する。ステップS123においてC−AFと判定されると図5のステップS130へ進み、S−AFと判定されるとステップS124へ進む。まず、S−AFの場合、すなわちステップS123からステップS124へ進んだ場合について説明する。ステップS124では、ステップS120で確認された合焦位置にAFロックする。
ステップS124でAFロックしたならば、続くステップS125でレリーズ許可状態を表すフラグをセットする。ステップS126では、半押しスイッチ1163がオンか否かを判定する。ステップS110で半押しと判定された後も半押し状態が継続されている場合には、YESと判定されてステップS127へ進む。一方、半押し状態が解除されてNOと判定されると、ステップS129へ進む。
ステップS126からステップS127へ進んだ場合には、ステップS127において全押しスイッチ1162がオンか否かを判定する。ステップS127でYESと判定されると、ステップS128へ進んで撮影動作を行った後にステップS123へ戻る。一方、ステップS126でNOと判定されてステップS129へ進んだ場合には、ステップS129においてAFモード設定がC−AFかS−AFかを判定する。ステップS129でC−AFと判定されるとステップS123へ戻り、S−AFと判定されると図2のステップS109へ戻る。
次に、カメラがC−AFに設定されていてステップS123から図5のステップS130に進んだ場合について説明する。ステップS130では、図1のタイマ1127のカウントを開始する。次いで、ステップS131ではフォーカシングレンズの駆動を停止する。ステップS132では、タイマカウント中に半押しスイッチ1163がオンされたか否かを判定する。ステップS132において判押しスイッチ1163がオンされたと判定されるとステップS133へ進み、半押しされていないと判定されるとステップS138へ進む。
まず、半押しスイッチ1163がオフのままで、ステップS132からステップS138へ進んだ場合について説明する。ステップS138では、再起動の時間間隔と再起動が行われる際の焦点評価値の基準変化量とを撮影条件等に応じて設定する。条件としては、例えば、撮影モード、絞り値、記録画素数、バッテリ電圧、撮影レンズ101の開放F値、レンズの焦点距離、タイマ1127により計時される経過時間などがある。基本的な考え方としては、再起動を行ってAF動作を頻繁に行う必要の無い条件においては、時間間隔および基準変化量を大きく設定する。その結果、再起動を頻繁に行うことによるバッテリの消耗を、低減することができる。
条件として撮影モードを考えた場合、例えば、被写体の動きがほとんど無いか少ない遠景撮影モードや人物撮影モードでは、焦点評価値のピーク位置の変化は非常に少ないので、時間間隔や基準変化量を通常撮影モードよりも大きく設定する。逆に、被写体の動きの速いスポーツ撮影モードの場合には、焦点評価値のピーク位置が大きく変化しやすいので、時間間隔および基準変化量を通常撮影モードよりも小さく設定して再起動が頻繁に行われるようにする。また、接写モードや夜景撮影モードでは、時間間隔や基準変化量を通常撮影モードよりも大きく設定する。
また、タイマ1127による経過時間を考えた場合、経過時間が長くなるほど時間間隔や基準変化量を大きく設定する。ここでは、タイマ1127の経過時間に応じて時間間隔と再起動レベルとを設定する場合を例に説明する。
図14は、経過時間と再起動時間間隔との関係を示す図である。例えば、経過時間が30秒未満の場合には時間間隔は1秒に設定され、経過時間が30秒以上60秒未満の場合には時間間隔は2秒に設定される。同様にして、経過時間が30秒長くなる毎に時間間隔が1秒長くなる。すなわち、経過時間が長くなるにつれて再起動の頻度が少なくなる。
また、図15は経過時間と評価値変化量との関係を示す図である。経過時間t1以後の基準変化量Δa2は、経過時間t1未満の場合の基準変化量Δa1よりも大きく設定される。そのため、経過時間t1以後の方が再起動され難くなる。なお、図16に示すように、基準変化量Δa(=Δa1,Δa2)は、合焦時ピーク値yに対して、Δa=K1・yのように設定される。K1は、K1<1なる定数である。
図5に戻り、ステップS139では再起動が必要か否かを判定する。この判定方法の例を図6,7に示す。図6に示す例では、図14に示した再起動時間間隔Δtが経過したか否かにより、再起動が必要か否かを判定する。ステップS139においてΔtが経過していないと判定されるとステップS131へ戻り、Δtが経過したと判定されるとステップS140へ進む。
一方、図7に示す他の例では、図5のステップS139は、ステップS1391およびステップS1392という2つの処理から成る。焦点評価値の算出はCCD103から出力される信号に基づいて常時行われており、ステップS1391では、常時算出される焦点評価値が記憶部1123に記憶された焦点評価値ピークに対して基準変化量Δa以上変化したか否かを判定する。
図17は焦点評価値の時間変化を示す図であり、縦軸は焦点評価値で、横軸は時間である。焦点評価値のピーク位置にレンズが移動され、時間t2でレンズ駆動が停止される。時間t2以後に被写体が移動したりすると焦点評価値がL21やL22のように変化する。そして、図7のステップS1391で焦点評価値が基準変化量Δa以上変化したと判定されると図5のステップS140へ進み、変化が基準変化量Δaよりも小さいと判定されるとステップS1392へと進む。ステップS1392では、再起動時間間隔Δtが経過したか否かを判定し、経過したと判定されるとステップS140へ進み、経過していないと判定されるとステップS131へ戻る。
図5に戻って、ステップS139において再起動が必要と判定されると、ステップS140へ進む。ステップS140では、再起動を行う際の開始位置を決めるためのウォブリング制御を行う。そして、ステップS141で再起動時の駆動開始位置(再開位置)を決定し、ステップS142で山登りAF動作を行う。なお、ステップS140のウォブリング制御、ステップS141の再開位置決定、ステップS142の山登りAF動作の詳細については後述する。
続くステップS143では、合焦位置が見つけられて合焦ができたか否かを判定する。ステップS140の山登り動作によって必ずしも合焦位置が見つかるわけではないので、合焦できなかったと判定されるとステップS144へ進んでフォーカシングレンズを所定位置に移動し、その後、ステップS131へ戻る。一方、ステップS143で合焦と判定されるとステップS131へ戻る。なお、山登り合焦動作の際に得られた焦点評価値データは、ステップS113で記憶された全域サンプリング時のデータとは別個に記憶部1123に記憶される。この山登り合焦動作で得られて記憶されたデータは、山登り合焦動作が行われる度に新しいデータに置き換えられる。
一方、ステップS132からステップS133へ進んだ場合には、ステップS133において焦点評価値がレリーズ許可範囲内か否かを判定する。図16に示すように、レリーズ許可範囲はピーク値yに対してy−Δbからy+Δbまでの範囲を指す。ΔbはΔb=K2・yと設定される。K2はK2<K1なる定数である。なお、ピーク値yに対してy−Δa以下およびy+Δa以上は、後述する再起動が行われる焦点評価位置の範囲である。
ステップS133で焦点評価値がレリーズ許可範囲内と判定されると図4のステップS124へ戻り、レリーズ許可範囲外と判定されるとステップS134へ進んで、上述したステップS140と同様の山登り動作を行う。ステップS135では、ステップS141と同様に山登り動作により合焦できたか否かを判定する。ステップS135で合焦と判定されると図4のステップS124へ進む。一方、合焦できなかったと判定されるとステップS136へ進んでレンズを所定位置に移動した後に、図4のステップS124へ進む。
《ウォブリング制御》
図9は、ウォブリング制御の一例を示すフローチャートである。また、図18は、ウォブリング駆動時のフォーカシングレンズの動きを示したものである。図18において、縦軸はレンズ位置、横軸は時間を表している。縦軸のプラス方向は至近方向を表し、マイナス方向は無限遠方向を表している。すなわち、移動量がプラスの場合にはフォーカシングレンズは無限遠(∞)方向に駆動され、逆に移動量がマイナスの場合にはフォーカシングレンズは至近方向に駆動される。t=0では、フォーカシングレンズは、前回の合焦動作で移動された合焦レンズ位置に停止している。
図9のステップS1011では、フォーカシングレンズを移動量(−LPwob)だけ移動する。すなわち、∞方向に移動量LPwobだけ移動する。ステップS1012では、移動したレンズ位置において焦点評価値(FV001とする)を取得する。次いで、ステップS1013においてフォーカシングレンズを至近方向に移動量LPwobだけ移動し、ステップ1014において焦点評価値FV002を取得する。さらに、ステップS1015でフォーカシングレンズを至近方向に移動量LPwobだけ移動し、ステップS1016において焦点評価値FV003を取得する。このようにして、前回の合焦レンズ位置を含む3点の焦点評価値が取得される。ステップS1017では、取得された焦点評価値FV001,FV002,FV003をそれらのレンズ位置とともにウォブリング焦点評価値履歴として記憶部1123に記憶する。
《再開位置決定処理》
このようにしてステップS140のウォブリング制御が終了したならば、ステップS141へ進んで再起動時の再開位置(山登りAF駆動開始位置)を算出する。図10は、ステップS141における再開位置算出の具体的な処理の一例を示すフローチャートである。ステップS1101では、前回合焦時に取得された焦点評価値履歴とウォブリング焦点評価値履歴とから、焦点評価値のピーク位置のズレ量(図21の距離d)を算出する。
図19は、再起動時におけるピーク位置のズレ量(=距離d)を説明する図であり、曲線L40は前回合焦時に取得された焦点評価値に基づく焦点評価値曲線を示す。もちろん、全域スキャンによる合焦時を除いて、焦点評価値履歴として記憶されているのは、ピーク位置を含む周辺領域のデータである。P40は曲線L40のピークを示す点であり、P40におけるレンズ位置はP、焦点評価値はyである。このレンズ位置Pは前回合焦時のレンズ位置であり、図18に示したウォブリング制御はこのレンズ位置Pの前後で行われる。
撮影者や被写体が動いて被写体距離が変化すると、その時に取得されるであろう焦点評価値曲線(破線で示す曲線L41Aや曲線L41B)の形状は曲線L40とほぼ同じになり、それらを曲線L40に対して∞側または至近側に平行移動したものとなる。曲線L41Aは被写体距離が大きくなった場合であり、曲線L41Bは被写体距離が小さくなった場合である。
Δtを前回合焦完了時から再起動開始までの経過時間(再起動時間間隔)とし、その時に取得される焦点評価値がy(Δt)であったとする。これが、被写体距離が大きくなった(被写体が遠ざかった)結果であると仮定すれば、再起動開始時には曲線L41Aのような焦点評価値曲線であると推定できる。この場合、ピーク位置は、距離dAだけ∞側にずれたことになる。
逆に、被写体距離が小さくなった(被写体が近付いた)結果であると仮定すれば、再起動開始時には曲線L41Aのような焦点評価値曲線であると推定できる。この場合には、ピーク位置は、距離dBだけ至近側にずれたことになる。曲線L40はピーク位置に関して左右対称とは限らないので、一般にはdA≠dBである。ステップS1101では、焦点評価値y(Δt)としてFV002や、平均値「(FV001+FV002+FV003)/3」を用いてdA,dBを算出する。
次いで、ステップS1102では、焦点評価値FV001,FV002,FV003の変化の様子から、ウォブリング駆動した範囲における焦点評価値が、曲線L41Bのように至近側方向に増加しているのか否かを判定する。ステップS1102においては、FV001<FV002<FV003(至近側方向)となっているかどうかで判定する。焦点評価値FV001,FV002,FV003の間にFV001<FV002<FV003の関係が成り立っている場合には、ステップS1102でYESと判定されてステップS1103に進み、それ以外の場合にはステップS1105に進む。
ステップS1103では、評価値曲線が図19の曲線L41Bのように至近側へずれたとみなし、ステップS1101で算出した距離d(=dB)だけ至近側に移動した位置(P+d)を基準に山登り動作開始位置を決定する。すなわち、位置(P+d)がレンズ位置であるとみなして、例えば、その位置(P+d)に対して焦点深度(例えば、10〜30μm)程度の距離だけ∞方向にずらした位置を、山登り動作開始位置に決定する。このように開始位置を決定すると、開始位置はピーク位置に対して∞側に位置するので、ステップS1104では、レンズ移動方向を至近方向に設定する。
一方、ステップS1102でNOと判定されてステップS1105へ進んだ場合には、ウォブリング駆動した範囲における焦点評価値が、曲線L41Aのように∞側方向に増加しているのか否かを判定する。その場合、焦点評価値FV001,FV002,FV003が「FV001>FV002>FV003」を満たしているか否かで判定を行う。ステップS1105においてYESと判定されるとステップS1106に進み、NOと判定されるとステップS1108へ進む。
ステップS1106では、評価値曲線が図19の曲線L41Aのように∞側へずれたとみなし、ステップS1101で算出した距離d(=dA)だけ∞側に移動した位置(P−d)を基準に山登り動作開始位置を決定する。この場合、位置(P−d)がレンズ位置であるとみなし、位置(P−d)に対して焦点深度程度の距離だけ至近方向にずらした位置を、山登り動作開始位置に決定する。このように開始位置を決定すると、ステップS1104の場合とは逆に、開始位置はピーク位置に対して至近側に位置することになる。そのため、ステップS1107では、レンズ移動方向を∞方向に設定する。
一方、ステップS1105でNOと判定されてステップS1108へ進んだ場合、すなわち焦点評価FV001,FV002,FV003が単純な増加でも減少でもない場合には、次のようなことが考えられる。一つは、ウォブリング制御時に取得された焦点評価値の信頼性が低い場合である。例えば、ウォブリング制御時に、被写体とカメラとの間を他の物体が横切ったような場合が考えられる。二つ目は、完全にピントがずれた状態になっている場合である。なお、焦点評価値曲線が前回合焦時とほとんど変化していない場合にもこのような状況となるが、再起動要件として図7に示すような処理を行う場合には、Δa(=y−y(Δt))の適切に設定することで、そのような状況を排除することができる。
ステップS1108では、前回の合焦位置(図19のレンズ位置P)を基準に合焦動作開始位置を決定する。この場合も、ステップS1103の場合と同様にして開始位置を決定し、ステップS1109においてレンズ移動方向を至近方向に設定する。
《山登りAF動作》
図20は山登りAF動作の概念を説明する図である。L3は被写体に対して得られるであろう焦点評価値曲線を示しており、x3は山登り開始時のレンズ位置で、y3はそのときの焦点評価値である。合焦動作を開始すると、例えばレンズを至近側に移動し焦点評価値を算出する。なお、この焦点評価値に対しては、レンズ位置による重み付けを行っても良いし、行わなくても良い。図20の場合、得られた焦点評価値はレンズ位置x3のときの焦点評価値よりも大きいので、合焦位置Pは至近側にあることを判定する。このように、焦点評価値が大きくなる方向にレンズを移動した場合、合焦位置Pを通り越すと焦点評価値が減少する。この時点で、算出された焦点評価値の内で最大のものは値がy4であるので、その時のレンズ位置Pを合焦位置と推定して、焦点評価値がy4の位置にレンズを移動する。
(変形例)
図21は、図10に示したフローチャートの変形例を示す図であり、ステップS1100A,S1100Bの処理を加えた点が異なる。変形例に示す再開位置演算制御では、ウォブリング制御時に取得したウォブリング焦点評価値履歴と前回合焦時に得られた評価値履歴との一致度を算出し、一致度が低い場合には前回の合焦位置を基準に山登りを開始するようにした。
ステップS1100Aでは、次のようにして一致度の算出を行う。まず、図22に示すように、前回合焦時の焦点評価値曲線L40を至近方向または∞方向にずらし、そのずらした曲線と焦点評価値FV001,FV002,FV003の折れ線とがもっとも一致したときの曲線をL42Aとする。このときの一致度の指標としては、各種の量が考えられる。例えば、残差の和を一致度とする。残差とは、レンズ位置P−Δx、P、P+Δxにおける曲線L42Aの評価値をそれぞれL42A(P−Δx)、L42A(P)、L42A(P+Δx)とした場合、L42A(P−Δx)−FV001、L42A(P)−FV002、L42A(P+Δx)−FV003のことである。これらの和が最小となるときに、一致度が最も大きくなると考えられる。
図22は一致度大の場合を示したものであり、そのときの曲線L42Aのズレ量はd1であって、曲線L42Aのピークの位置はP+d1となる。一方、図23に示す例は、一致度が小さい場合を示したものであり、ズレ量がd2である曲線L42Bのときに残差の和が最も小さくなる。しかしながら、図22の場合に比べると残差の和が大きくなり、一致度は小さくなる。
一致度の指標としては残差の和以外にも、(a)残差の2乗和(和が小さいほど一致度大)、(b)焦点評価値FV001,FV002,FV003が単調変化しているかどうか(単調変化のときには一致度大)、(c)焦点評価値FV001,FV002,FV003の隣接するもの同士の差分とってそれらの和をとったもの(和が大のときに一致度大)などがある。
次いで、ステップS1100Bでは、一致度が所定の基準値以上か否かを判定する。ステップS1100Bにおいて基準値以上と判定されるとステップS1101へ進み、基準値よりも小さいと判定された場合にはステップS1108へ進む。例えば、図22の場合にはステップS1101へ進み、図23の場合にはステップS1108へ進むように、基準値を設定する。ステップS1101に進んだ場合には、ステップS1100Aで一致度を算出した際に求めたd1を距離dに設定する。もちろん、図10で説明したように距離dを設定してもかまわない。
このように、本実施の形態では、前回合焦時に得られた焦点評価値に加えて、ウォブリング駆動によって取得されたウォブリング焦点評価値履歴(FV001,FV002,FV003)を用いて再起動時の焦点評価値曲線を予測し、その予測された曲線のピーク位置を基準に山登り動作開始位置に決定した。そのため、図19のレンズ位置Pの焦点評価値に基づいて再起動方向のみを決定している従来の方法では、曲線L40がΔT後に曲線L41A,41Bのいずれに変化したかは推定することができず、適切な方向とは逆の方向に再駆動してしまうおそれがあった。しかしながら、本実施の形態では、距離dおよび再起動方向を算出し、推定されたピーク位置の近傍(焦点深度範囲)に移動してから山登りAF動作を行うようにしているので、より短い時間で山登りAF動作を終了することができる。
また、合焦位置の変化が比較的小さな撮影条件や、合焦精度が比較的厳しくない撮影条件の場合には、再起動時間間隔や幅2Δaを変えて再起動間隔が長くなるようにしているので、再起動によるバッテリ消耗を低減することができる。さらにまた、バッテリ容量が低下して電圧が低下した場合にも再起動間隔が長くなるようにしているので、同様の効果を得ることができる。
なお、上述した実施の形態では、図16に示したように焦点評価値が評価値ピークyを中心とした所定幅2Δaの範囲を外れた場合に再起動をするようにした。これは、カメラをパンして構図を変更したときにAFを再起動するためである。しかし、評価値が大きくない方向は再起動せずに、評価値がy−Δaのレベルよりも小さくなった時にのみ再起動するようにしても良い。レリーズ許可範囲に関しても同様で、y−Δbのレベルをレリーズ許可レベルとし、焦点評価値がそのレベル以上のときにレリーズを許可するようにしても良い。
なお、以上の説明はあくまでも一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
本発明の一実施の形態によるカメラの機能ブロック図である。 カメラの動作を示すフローチャートである。 図2のフローチャートに続く処理を示すフローチャートである。 図3のフローチャートに続く処理を示すフローチャートである。 図4のステップS125でC−AFと判定されたときの一連の処理を示すフローチャートである。 ステップS139の具体的処理の第1の例を示す図である。 ステップS139の具体的処理の第2の例を示す図である。 図2に示すステップS100におけるノイズ測定の一例を示すフローチャートである。 図5のステップS140におけるウォブリングの一例を示すフローチャートである。 図5のステップS141における再開位置決定制御の一例を示すフローチャートである。 焦点評価値曲線L0およびノイズレベルΔSを示す図である。 重み付け曲線の一例を示す図である。 重み付け処理前後の焦点評価値曲線を示す図である。 経過時間と再起動時間間隔との関係を示す図である。 経過時間と評価値変化量との関係を示す図である。 レリーズ許可範囲を説明する図である。 焦点評価値の時間変化を示す図である。 ウォブリング駆動時のフォーカシングレンズの動きを示したものである。 再起動時におけるピーク位置のズレ量(=距離d)を説明する図である。 山登り合焦動作の概念を説明する図である。 図10に示す再開位置決定制御の変形例を示すフローチャートである。 一致度算出を説明する図であり、一致度が大きい場合を示す。 一致度算出を説明する図であり、一致度が小さい場合を示す。
符号の説明
101:撮影レンズ、102:絞り、103:CCD、104:アナログ信号処理回路、106:デジタル信号処理回路、112:CPU、113〜115,118:ドライバ、116:操作部、135:A/D変換器、1162:全押しスイッチ、1163:半押しスイッチ、1164:設定ボタン、1123:記憶部、1124:バンドパスフィルタ、1125:評価値演算部、1126:AF演算部、1127:タイマ

Claims (4)

  1. 撮影レンズを通して被写体像を撮像する撮像素子と、
    前記撮像素子から出力される撮像信号に基づいて焦点評価値を算出する評価値演算手段と、
    前記撮影レンズを光軸方向に移動する駆動手段と、
    前記焦点評価値が最大となるように前記撮影レンズを移動して合焦動作を行い、該合焦動作において複数の前記焦点評価値を取得する山登り合焦動作手段と、
    前記山登り合焦動作手段による第1の合焦動作の後に、前記山登り合焦動作手段による第2の合焦動作を再起動するか否かを判定する再起動判定手段と、
    前記第1の合焦動作時における複数のレンズ位置と、前記複数のレンズ位置の各々で取得された焦点評価値とを合焦履歴として記憶する記憶手段と、
    前記再起動判定手段により再起動を行うと判定されると、前記第1の合焦動作の合焦レンズ位置を含む所定レンズ位置範囲において前記撮影レンズをウォブリング駆動して、複数の焦点評価値およびそれらのレンズ位置をウォブリング履歴として取得するウォブリング手段と、
    前記合焦履歴と前記ウォブリング履歴とに基づいて再起動時のレンズ位置および撮影レンズ移動方向を算出する演算手段と、
    前記演算手段により算出された前記レンズ位置および前記撮影レンズ移動方向に基づいて前記第2の合焦動作を行う再起動制御手段とを備えたことを特徴とするカメラ。
  2. 請求項1に記載のカメラにおいて、
    前記演算手段は、
    前記所定レンズ位置範囲の特定レンズ位置における焦点評価値を算出する第1の演算部と、
    前記合焦履歴におけるレンズ位置と焦点評価値との関係を表す評価値特性に基づいて、前記第1の演算部で算出された焦点評価値に対応するレンズ位置を算出する第2の演算部と、
    前記第2の演算部で算出されたレンズ位置と前記第1の合焦動作時における合焦レンズ位置とのレンズ位置差を算出する第3の演算部と、
    前記ウォブリング履歴の焦点評価値が至近側に増加傾向である場合には、前記レンズ位置差に基づくレンズ移動量だけ至近側に移動した位置を前記再起動時のレンズ位置に設定し、前記ウォブリング履歴の焦点評価値が無限遠側に増加傾向である場合には、前記レンズ位置差に基づくレンズ移動量だけ無限遠側に移動した位置を前記再起動時のレンズ位置に設定するレンズ位置設定部とを備えることを特徴とするカメラ。
  3. 請求項2に記載のカメラおいて、
    前記演算手段は、
    前記ウォブリング履歴の焦点評価値が至近側に増加傾向である場合には、前記再起動時の撮影レンズ移動方向を至近方向に設定し、前記ウォブリング履歴の焦点評価値が無限遠側に増加傾向である場合には、前記再起動時の撮影レンズ移動方向を無限遠方向に設定することを特徴とするカメラ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のカメラにおいて、
    レンズ位置に対する焦点評価値の変化を示す変化特性に関して、前記合焦履歴における変化特性と前記ウォブリング履歴における変化特性との間の一致度を算出する一致度演算手段を備え、
    前記再起動制御手段は、前記一致度が所定値以上の場合には、前記演算手段により算出された前記レンズ位置および前記撮影レンズ移動方向に基づく前記第2の合焦動作を行い、前記一致度が所定値が所定値未満の場合には、前記第1の合焦動作時の合焦レンズ位置から前記第2の合焦動作を行うことを特徴とするカメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113242387A (zh) * 2021-06-11 2021-08-10 广州立景创新科技有限公司 相机模块、对焦调整系统及对焦方法

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