JP2009014308A - 加熱調理器、加熱調理器の給水排水方法、および、加熱調理器の水位制御方法 - Google Patents

加熱調理器、加熱調理器の給水排水方法、および、加熱調理器の水位制御方法 Download PDF

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Kazuyuki Furukawa
和志 古川
Yasuhiro Hazamada
泰廣 硲田
Seiichi Hirano
平野  誠一
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Abstract

【課題】蒸気発生装置に対する給水用のポンプと排水用の排水バルブとを無くす。
【解決手段】給水タンク30の供給水導入部30aとポット41の下部とを、伸縮自在で且つフレキシブル性を有するフレキシブルジョイント31で接続する。また、ポット41を垂直方向に上下させる位置変動装置35を設ける。こうして、位置変動装置35によってポット41を垂直方向に上下させることによって、ポット41に対する給水および排水を行う。したがって、ポット41に対して給水を行うためのポンプおよび排水を行うためのバルブが不要となり、コストダウンを図ると共に、信頼性を高めることができる。
【選択図】図3

Description

この発明は、蒸気によって食品等の被加熱物を加熱する加熱調理器、この加熱調理器の給水排水方法、および、上記加熱調理器の水位制御方法に関する。
蒸気によって食品等の被加熱物を加熱する加熱調理器として、例えば、特開2005‐55000号公報(特許文献1)に開示された蒸気調理器のごとく、蒸気発生装置と、この蒸気発生装置に蒸気発生用の水を供給するための水タンクと、を独立して設けたものがある。
上記特許文献1に開示された蒸気調理器においては、上記蒸気発生装置を構成すると共に周囲に蒸気発生ヒータが設けられたポットに、ポンプによって給水パイプを介して、水タンク内の水を供給するようにしている。また、上記ポットの底部には、排水バルブが介設された排水パイプの一端が接続されると共に、他端が、被加熱物が設置された加熱蒸気が供給される加熱室の下部に接続されている。そして、加熱調理終了後には、上記ポットの中に残った残留水は、衛生上の観点から、使用者による操作パネルの操作によって上記排水バルブが開かれて上記排水パイプを介して、上記加熱室の底部に設置された受皿に排出されるのである。
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来の蒸気調理器には、以下のような問題がある。すなわち、上記蒸気発生装置と上記水タンクとを独立して設けているため、上記ポットに給水するための上記ポンプが必要である。また、その際に、予め上記ポットと上記水タンクとにおける水の有無を知っておく必要があり、そのために、上記ポット用と上記水タンク用との2つの水位センサが必要となる。さらに、加熱調理終了後に、上記ポット内の水を排出するための上記排水バルブが必要となる。
以上のごとく、従来の蒸気調理器には、上記蒸気発生装置と上記水タンクとを独立して設けているため、上記ポンプと上記2つの水位センサと上記排水バルブとが必要となり、コストアップに繋がると共に、故障の原因にもなるという問題がある。
特開2005‐55000号公報
そこで、この発明の課題は、蒸気発生装置に対する給水用のポンプと排水用の排水バルブとを無くし、安価で信頼性の高い加熱調理器、この加熱調理器の給水排水方法、及び、上記加熱調理器の水位制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の加熱調理器は、
加熱調理用の蒸気を発生させる蒸気発生装置と、
蒸気発生用の水を溜める給水タンクと、
上記蒸気発生装置の下部と上記給水タンクの下部とを、互いに連通させる連通経路と、
上記蒸気発生装置と上記給水タンクとの何れか一方を垂直方向に移動させて、上記給水タンクに対する上記蒸気発生装置の相対高さを変える位置変動装置と
を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、蒸気発生装置の下部と給水タンクの下部とが連通経路によって互いに連通されているので、上記蒸気発生装置と上記給水タンクの水面が同じレベルになる。したがって、位置変動装置によって、上記蒸気発生装置における上記給水タンクに対する相対高さを変えることにより、上記蒸気発生装置に対してポンプおよびバルブを用いることなく給水および排水を行うことができる。すなわち、上記ポンプおよびバルブが不要な分だけ安価で信頼性の高い加熱調理器を提供することができる。
また、1実施の形態の加熱調理器では、
上記連通経路は、伸縮自在で且つフレキシブル性を有するパイプで成るフレキシブルジョイントである。
この実施の形態によれば、上記蒸気発生装置の下部と上記給水タンクの下部とは、フレキシブルジョイントによって互いに連通されている。したがって、上記蒸気発生装置の上記給水タンクに対する相対高さが変更されても、上記蒸気発生装置の下部と上記給水タンクの下部とを常に連通させることができる。
また、1実施の形態の加熱調理器では、
上記蒸気発生装置は、上記連通経路の位置よりも水面側に、内部の水を加熱する加熱部を備えている。
加熱部によって加熱されて高温になった水は、上記加熱部の位置から上昇する。実施の形態によれば、上記加熱部の位置を、上記蒸気発生装置における上記連通経路の位置よりも水面側にしているので、上記加熱部によって加熱された高温水が上記連通経路を通って上記給水タンク側に流れ込むことが無い。したがって、上記加熱部からの熱のロスを無くして蒸気発生に有効に利用することができる。
また、1実施の形態の加熱調理器では、
上記蒸気発生装置および上記給水タンクの何れか一方の水位を検出する水位検出部と、
上記水位検出部の出力に基づいて、上記位置変動装置の動作を制御して、上記蒸気発生装置における水位を制御する水位制御部と
を備えている。
この実施の形態によれば、水位制御部によって上記位置変動装置の動作を制御するだけで、簡単に上記蒸気発生装置の水位を目的の水位に制御することができる。
また、1実施の形態の加熱調理器では、
上記蒸気発生装置は、内部の水を加熱する加熱部を有しており、
上記水位制御部は、上記加熱部が、水中に没し且つ水面近傍の所定の深さに位置する水位を維持するように、上記位置変動装置の動作を制御する。
この実施の形態によれば、上記蒸気発生装置の水位が、加熱部が水中に没し且つ水面近傍の所定の深さに位置する水位に維持される。したがって、上記蒸気発生装置の水位が変動して上記加熱部が空気中に露出して加熱部の伝熱効率が低下するのを防止すると共に、水面近傍の水温の立ち上がりを速くして、高いエネルギー効率を得ることができる。
また、1実施の形態の加熱調理器では、
上記水位制御部は、調理メニュー毎に設定された水位を維持するように、上記位置変動装置の動作を制御する。
「蒸し物」のような大量の蒸気を必要とする調理メニューの場合と、「暖め」のような大量の蒸気を必要とはしない調理メニューの場合とでは、必要とする蒸気量が異なる。この実施の形態によれば、調理メニュー毎に設定された水位を維持できるので、上記蒸気発生装置によって、実行する調理メニューが必要とする蒸気量を効率よく発生させることができる。
また、1実施の形態の加熱調理器では、
上記蒸気発生装置は、内部の水を加熱する加熱部を有しており、
上記水位制御部は、当初上記加熱部が水中に没し且つ水面近傍の所定の深さに位置する第1の所定水位を維持した後、上記第1の所定水位よりも高く且つ調理メニュー毎に設定された第2の所定水位を維持するように、上記位置変動装置の動作を制御する。
「蒸し物」のような大量の過熱蒸気を必要とする調理メニューの場合には、大量の蒸気を発生させる必要があるため、上記蒸気発生装置の水位は大きくなる。この実施の形態によれば、そのような場合であっても、例えば、水面近傍の温度が所定温度になるまでは、上記蒸気発生装置の水位を、上記加熱部が水中に没し且つ水面近傍の所定の深さに位置する第1の所定水位にするので、加熱開始時における水面近傍の水温の立ち上がりを速くして、加熱調理時間の短縮を図ることができる。
また、1実施の形態の加熱調理器では、
上記蒸気発生装置および上記給水タンクの何れか一方の水位を検出する水位検出部と、
上記位置変動装置の動作に基づいて上記蒸気発生装置における予め設定された基準位置からの垂直方向の変位量を求めると共に、上記水位検出部の出力と上記変位量とに基づいて、上記蒸気発生装置および上記給水タンクの他方の水位を求める水位算出部と
を備えている。
この実施の形態によれば、上記蒸気発生装置の水位を検出する水位検出部と上記給水タンクの水位を検出する水位検出部との内の何れか一方を省略することができ、その分だけコストダウンを図ると共に、信頼性を高めることができる。その際に、水位算出部は、上記給水タンクの水位と、上記変位量とに基づいて、上記蒸気発生装置の水位を求めるようにすれば、上記蒸気発生装置内の沸騰に影響されずに水面が安定している上記給水タンクの水位に基づいて、高い精度で上記蒸気発生装置の水位と上記給水タンクの水位とを得ることができる。
また、この発明の加熱調理器の給水排水方法は、
上記加熱調理器における上記蒸気発生装置に対して給水および排水を行う加熱調理器の給水排水方法であって、
上記水位制御部によって上記位置変動装置の動作を制御して、
上記蒸気発生装置における上記連通経路の位置を、上記給水タンクにおける上記連通経路の位置と同じレベルあるいは上記給水タンクにおける上記連通経路の位置より低いレベルにして、上記給水タンクの水を上記蒸気発生装置に供給する一方、
上記蒸気発生装置における上記連通経路の位置を、上記給水タンクにおける満水位値と同じレベルあるいは上記給水タンクにおける満水位値より高いレベルにして、上記蒸気発生装置の水を上記給水タンクに排出する。
上記構成によれば、上記蒸気発生装置に水を供給する場合には、上記蒸気発生装置に、上記蒸気発生装置の水面が上記給水タンクの水面と略同じレベルになるまで給水される。これに対して、上記蒸気発生装置の水を排出する場合には、上記蒸気発生装置内が略空になるまで排出される。
また、この発明の加熱調理器の水位制御方法は、
上記加熱調理器における上記蒸気発生装置の水位を制御する加熱調理器の水位制御方法であって、
上記給水タンクからの垂直方向の距離が分かっている位置を基準位置として定め、
上記水位制御部によって上記位置変動装置の動作を制御して、
上記給水タンクに対する上記蒸気発生装置の相対高さを変えて、上記蒸気発生装置に上記給水タンクと同じレベルの水面を形成し、
上記蒸気発生装置および上記給水タンクの何れか一方の水位を検出する水位検出部の検出結果と上記蒸気発生装置の上記基準位置からの垂直方向の距離とに基づいて、上記蒸気発生装置における現在の水位と目的の水位とを比較し、
上記現在の水位の方が上記目的の水位よりも高い場合には、上記蒸気発生装置の位置を上記両水位の差の分だけ高める一方、
上記現在の水位の方が上記目的の水位よりも低い場合には、上記蒸気発生装置の位置を上記両水位の差の分だけ低める
ことを特徴としている。
上記構成によれば、水位検出部によって上記蒸気発生装置および上記給水タンクの何れか一方の水位を検出し、上記位置変動装置の動作に基づいて上記蒸気発生装置の上記基準位置からの垂直方向の距離を検知して、上記位置変動装置の動作を制御するだけで、簡単に、上記蒸気発生装置の水位を目的の水位になるように制御することができる。
また、1実施の形態の加熱調理器の水位制御方法では、
上記基準位置を、上記蒸気発生装置における上記連通経路の位置が上記給水タンクにおける上記連通経路の位置と同じレベルである場合の上記蒸気発生装置の位置とする。
この実施の形態によれば、上記蒸気発生装置における上記連通経路の位置が上記給水タンクにおける上記連通経路の位置と同じレベルである場合の上記蒸気発生装置の位置を上記基準位置とするので、上記蒸気発生装置に上記給水タンクと同じレベルの水面を形成した位置を上記基準位置とすることができ、上記蒸気発生装置の水位の制御がさらに簡単になる。
また、1実施の形態の加熱調理器の水位制御方法では、
上記蒸気発生装置における現在の水位と目的の水位との比較およびこの比較結果に基づく上記蒸気発生装置の移動を、所定の時間毎に繰り返し行って、上記蒸気発生装置の水位を上記目的の水位に維持する。
この実施の形態によれば、上記水位検出部によって上記蒸気発生装置および上記給水タンクの何れか一方の水位を検出し、上記位置変動装置の動作に基づいて上記蒸気発生装置の上記基準位置からの垂直方向の距離を検知して、上記位置変動装置の動作を制御するだけで、簡単に、上記蒸気発生装置の水位を目的の水位に保つことができる。
以上より明らかなように、この発明の加熱調理器は、蒸気発生装置の下部と給水タンクの下部とを連通経路によって互いに連通し、位置変動装置によって、上記給水タンクに対する上記蒸気発生装置の相対高さを変えるので、上記蒸気発生装置に対してポンプおよびバルブを用いることなく給水および排水を行うことができる。したがって、上記ポンプおよびバルブが不要な分だけ安価で信頼性の高い加熱調理器を提供することができる。
さらに、水位制御部によって上記位置変動装置の動作を制御して、上記蒸気発生装置の水位を所定の水位を維持するようにすれば、加熱部の伝熱効率が低下せず且つ水面近傍の温度の立ち上がりが遅くならない水位を維持して高いエネルギー効率を得たり、調理メニュー毎に設定された水位を維持して必要とする蒸気量を効率よく発生させたりすることができる。
また、この発明の加熱調理器の給水排水方法は、蒸気発生装置に給水する場合には、上記蒸気発生装置における連通経路の位置を、給水タンクにおける上記連通経路の位置と同じレベルあるいはこのレベルより低いレベルにするので、上記蒸気発生装置の水面が上記給水タンクの水面と略同じレベルになるまで給水できる。これに対して、上記蒸気発生装置の水を排出する場合には、上記蒸気発生装置における上記連通経路の位置を、上記給水タンクにおける満水位値と同じレベルあるいはこのレベルより高いレベルにするので、上記蒸気発生装置内が略空になるまで排出できる。
また、この発明の加熱調理器の水位制御方法は、水位制御部によって位置変動装置の動作を制御して、蒸気発生装置における現在の水位の方が目的の水位よりも高い場合には、上記蒸気発生装置の位置を上記両水位の差の分だけ高める一方、上記現在の水位の方が上記目的の水位よりも低い場合には、上記蒸気発生装置の位置を上記両水位の差の分だけ低めるので、上記水位検出部によって上記蒸気発生装置および上記給水タンクの何れか一方の水位を検出し、上記位置変動装置の動作に基づいて上記蒸気発生装置の上記基準位置からの垂直方向の距離を検知して、上記位置変動装置の動作を制御するだけで、簡単に、上記蒸気発生装置の水位を制御することができる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の蒸気調理器における外観斜視図である。本蒸気調理器1は、直方体形状のキャビネット10の正面の上部に操作パネル11を設け、キャビネット10の正面における操作パネル11の下側には、下端側の辺を中心に回動する扉12を設けて概略構成されている。そして、扉12の上部にはハンドル13が設けられ、扉12には耐熱ガラス製の窓14が嵌め込まれている。
図2は、上記蒸気調理器1の扉12を開いた状態の外観斜視図である。キャビネット10内に、直方体形状の加熱室20が設けられている。加熱室20は、扉12に面する正面側に開口部20aを有し、加熱室20の側面,底面および天面がステンレス鋼板で形成されている。また、扉12は、加熱室20に面する側がステンレス鋼板で形成されている。加熱室20の周囲および扉12の内側に断熱材(図示せず)が載置されており、加熱室20内と外部とが断熱されている。また、上記加熱室20の底面には、ステンレス製の受皿21が設置され、受皿21上には、被加熱物を載置するためのステンレス鋼線製のラック24(図3参照)が設置される。
図3は、上記加熱調理器1の基本構成を示す概略構成図である。図3に示すように、本加熱調理器1は、加熱室20と、蒸気発生用の水を給水する給水タンク30と、給水タンク30から供給された水を蒸発させて蒸気を発生させる蒸気発生装置40と、蒸気発生装置40からの蒸気を加熱して過熱蒸気を生成する過熱蒸気生成室50と、蒸気発生装置40や過熱蒸気生成室50等の動作を制御する制御装置80とを備えている。
上記加熱室20内に設置された受皿21上には格子状のラック24が載置され、そのラック24の略中央に被加熱物90が置かれる。
また、上記給水タンク30の下側に設けられた供給水導入部30aには、伸縮自在で且つフレキシブル性を有するパイプで成るフレキシブルジョイント31の一端が接続されており、このフレキシブルジョイント31の他端は、蒸気発生装置40の下部に接続されている。また、供給水導入部30aに一端が接続されて上方に延びる水位センサ用パイプ32の他端には、給水タンク用水位センサ33が配設されている。水位センサ用パイプ32は先端が密閉されているため水位は上がらないが、給水タンク30の水位に応じて水位センサ用パイプ32の密閉された空間の圧力は大気圧から上昇する。この圧力変化を、給水タンク用水位センサ33内の圧力検出素子(図示せず)で検出することによって、給水タンク30内の水位が検出されるようになっている。尚、ここで言う「水位」とは給水タンク30の底から水面までの高さである。
また、上記蒸気発生装置40は、下部にフレキシブルジョイント31の上記他端が接続されたポット41と、このポット41内に配置された蒸気発生ヒータ42と、を有している。そして、ポット41が、蒸気発生ヒータ42と共に、位置変動装置35によって、給水タンク30の水面に垂直な方向に移動されることによって、給水タンク30内の水がフレキシブルジョイント31を介してポット41に供給されたり、ポット41内の水が給水タンク30に排出されるようになっている。ここで、位置変動装置35の具体的構成は、特に限定するものではなく、ポット41を上記垂直方向に移動できるような構成であれば差し支えない。本実施の形態においては、ポット41の側壁に取り付けられたラック36と、このラック36に歯合するピニオン37と、このピニオン37を回転駆動する駆動部38によって構成している。尚、図3においては、ラック36とピニオン37とにおける歯の部分は省略している。
また、上記加熱室20の側面上部に設けられた吸込口25の外側には、ファンケーシング26を配置している。そして、ファンケーシング26に設置された送風ファン28によって、加熱室20内の蒸気は、吸込口25から吸い込まれて蒸気供給装置44の入口側に送り込まれる。ファンケーシング26における送風ファン28の吸込側には蒸気吸引パイプ46の一端が接続されており、この蒸気吸引パイプ46の他端はポット41の上蓋に取り付けられて、ファンケーシング26における送風ファン28の吸込側とポット41の水面より上側とが連通されている。
上記蒸気供給装置44は、一端がファンケーシング26の上部に接続される一方、他端が過熱蒸気生成室50に接続された蒸気供給パイプ63で構成されている。こうして、ファンケーシング26,蒸気供給パイプ63(蒸気供給装置44)および過熱蒸気生成室50で外部循環路60を形成している。
また、上記加熱室20の側面の下側に設けられた放出口27には放出通路64の一端が接続され、この放出通路64の他端には第1排気ダクト65の一端が接続されている。さらに、第1排気ダクト65の他端には第1排気口66が設けられている。また、外部循環路60を形成するファンケーシング26には、排気通路67を介して、第1排気ダクト65に隣接した第2排気ダクト61の一端が接続されている。さらに、第2排気ダクト61の他端には第2排気口62が設けられている。さらに、ファンケーシング26における排気通路67との接続部には、排気通路67を開閉するダンパ68が配置されている。
また、上記過熱蒸気生成室50は、加熱室20の天井側であって且つ略中央に、開口を下側にして配置された皿型ケース51と、この皿型ケース51内に配置された蒸気加熱ヒータ52とを、有している。皿型ケース51の底面は、加熱室20の天井面に設けられた金属製の天井パネル54で形成されている。天井パネル54には、複数の天井蒸気吹出口55,56が形成されている。ここで、天井パネル54は、上下両面が塗装等によって暗色に仕上げられている。尚、使用を重ねることにより暗色に変色する金属素材や暗色のセラミック成型品によって、天井パネル54を形成してもよい。
また、上記加熱室20の下部には、マグネトロン75が配置されている。そして、マグネトロン75で発生したマイクロ波は、導波管76によって加熱室20の下部中央に導かれ、モータ78によって駆動される回転アンテナ77によって回転されながら加熱室20内の上方に向かって放射されて被加熱物を加熱するようになっている。
次に、本加熱調理器1の制御系について説明する。
制御装置80は、マイクロコンピュータおよび入出力回路等から構成され、図4に示すように、送風ファン28と、蒸気加熱ヒータ52と、ダンパ68と、蒸気発生ヒータ42と、操作パネル11と、給水タンク用水位センサ33と、ピニオン用の駆動部38と、加熱室20(図3に示す)内の温度を検出する温度センサ81と、加熱室20内の湿度を検出する湿度センサ82と、マグネトロン75とが、接続されている。そして、給水タンク用水位センサ33,温度センサ81および湿度センサ82からの検出信号に基づいて、送風ファン28,蒸気加熱ヒータ52,ダンパ68,蒸気発生ヒータ42,操作パネル11,駆動部38およびマグネトロン75を所定のプログラムに従って制御する。
以下、上記構成を有する加熱調理器1の蒸気加熱動作について、図3および図4に従って説明する。操作パネル11の電源スイッチ(図示せず)が押圧されると電源がオンし、操作パネル11の操作によって加熱調理の運転が開始される。そうすると、先ず、制御装置80は、ピニオン用の駆動部38を動作させて給水タンク30を垂直方向最上部に移動させ、ダンパ68によって排気通路67を閉じる。そして、給水タンク用水位センサ33によって給水タンク30内に所定量以上の水が供給されていることが検知され、給水タンク30が正常に装着されていれば、駆動部38を動作させてポット41の垂直方向下方への移動を開始する。そうすると、給水タンク30内の水がフレキシブルジョイント31を介してポット41に給水される。その後、ポット41内の水位が所定水位に達したと制御装置80が判断すると、駆動部38を停止させてポット41を停止し、給水を止める。ここで、上記「水位」とはポット41の底から水面までの高さである。
次に、上記蒸気発生ヒータ42に通電し、ポット41内に溜まった所定量の水を蒸気発生ヒータ42によって加熱する。そして、蒸気発生ヒータ42の通電と同時に、または、ポット41内の水の温度が所定温度に達すると、送風ファン28をオンすると共に、過熱蒸気生成室50の蒸気加熱ヒータ52に通電する。そうすると、送風ファン28は、加熱室20内の気体(蒸気を含む)を吸込口25から吸い込み、外部循環路60に気体(蒸気を含む)を送り出す。その際に、送風ファン28に遠心ファンを用いているので、プロペラファンを用いる場合に比べて高圧を発生させることができる。さらに、送風ファン28に用いる遠心ファンを直流モータで高速回転させることによって、循環気流の流速を極めて速くすることができる。
次に、上記蒸気発生装置40のポット41内の水が沸騰すると飽和蒸気が発生し、発生した飽和蒸気は、送風ファン28の回転によって負圧となっているファンケーシング26における送風ファン28の吸込側に蒸気吸引パイプ46を介して吸い込まれ、外部循環路60を通る循環気流に合流する。そして、ファンケーシング26から出た蒸気は、蒸気供給パイプ63を介して高速で過熱蒸気生成室50に流入する。
そして、上記過熱蒸気生成室50に流入した蒸気は、蒸気加熱ヒータ52によって加熱されて、略300℃(調理内容により異なる)の過熱蒸気となる。この過熱蒸気の一部は、下側の天井パネル54に設けられた複数の天井蒸気吹出口55から、加熱室20内の下方に向かって噴出される。また、過熱蒸気の他の一部は、天井パネル54の周囲部に斜め外側に向って設けられた天井蒸気吹出口56から、加熱室20内の斜め側方に向かって噴出される。
こうして、上記加熱室20の下方に向って噴出された過熱蒸気は、中央の被加熱物90側に向かって勢いよく供給されると共に、加熱室20の斜め側方に向って噴出された過熱蒸気は、加熱室20の側壁で反射されて被加熱物90の下方から被加熱物90を包むように上昇しながら供給される。その結果、加熱室20内において、中央部では吹き下ろし、その外側では上昇するという形の対流が生じる。そして、対流する蒸気は、順次吸込口25に吸い込まれて、外部循環路60を通って再び加熱室20内に戻るという循環を繰り返す。
このようにして、上記加熱室20内で過熱蒸気の対流を形成することによって、加熱室20内の温度・湿度分布を均一に維持しつつ、過熱蒸気生成室50からの過熱蒸気を天井蒸気吹出口55,56から噴出して、ラック24上に載置された被加熱物90に効率よく衝突させることが可能になり、過熱蒸気の衝突によって被加熱物90が加熱される。その場合、被加熱物90の表面に接触した過熱蒸気は、被加熱物90の表面で結露する際に潜熱を放出することによっても被加熱物90を加熱する。これにより、過熱蒸気の大量の熱を確実に且つ速やかに被加熱物90全面に均等に与えることができる。したがって、斑がなくて仕上がりのよい加熱調理を実現することができるのである。
また、上記加熱調理運転時において、時間が経過すると、加熱室20内の蒸気量が増加し、量的に余剰となった分の蒸気は、放出口27から放出通路64および第1排気ダクト65を介して第1排気口66から外部に放出される。
調理終了後、上記制御装置80によって操作パネル11に調理終了のメッセージが表示され、さらに操作パネル11に設けられたブザー(図示せず)によって合図の音を鳴らす。これらのメッセージやブザーによって調理終了を知った使用者が扉12を開けると、制御装置80は、センサ(図示せず)によって扉12が開いたことを検知して、排気通路67のダンパ68を瞬時に開く。そうすると、外部循環路60のファンケーシング26が排気通路67を介して第2排気ダクト61に連通し、加熱室20内の蒸気は、送風ファン28によって、吸込口25,ファンケーシング26,排気通路67および第2排気ダクト61を介して第2排気口62から排出される。このダンパ動作は、調理中に使用者が扉12を開いても同様に機能する。したがって、使用者は、蒸気にさらされることなく、安全に被加熱物90を加熱室20内から取り出すことができるのである。
その後、上記制御装置80によって駆動部38を動作させて、ポット41の垂直方向上方への移動を開始する。そうすると、ポット41内の水がフレキシブルジョイント31を介して給水タンク30に排水される。その後、ポット41内の水が空になったと制御装置80が判断すると、駆動部38を停止させて給水タンク30への排水を停止させる。
以上の説明は、蒸気加熱動作の場合である。
これに対して、マイクロ波加熱動作の場合には、使用者によって上記操作パネル11が操作され、マイクロ波調理メニューが決定された後にスタートキー(図示せず)が押圧されると、マイクロ波加熱調理の運転が開始される。そうすると、制御装置80は、マグネトロン75を駆動して、導波管76および回転アンテナ77を介して被加熱物にマイクロ波を供給し、上記被加熱物90を加熱するのである。尚、その場合には、被加熱物90が載置されたマイクロ波を透過させる非金属の受皿が、例えば、加熱室20の底板上に敷設されるのである。
以下、本実施の形態の特徴である上記蒸気発生装置40および位置変動装置35の動作について、詳細に説明する。
図5は、上記ポット41からの排水時におけるポット41および給水タンク30の位置関係を示す。また、図6は、上記ポット41への給水時におけるポット41および給水タンク30の位置関係を示す。
上述したように、上記給水タンク30の下側に設けられた供給水導入部30aとポット41の下部とは、フレキシブルジョイント31で接続されている。その際に、給水タンク30およびポット41とフレキシブルジョイント31との接続部には、バルブは設けられていない。したがって、ポット41に対する給水タンク30からの水の給排は、給水タンク30とフレキシブルジョイント31との接続位置と、ポット41とフレキシブルジョイント31との接続位置と、の垂直方向の相対位置関係で決まる。すなわち、上記バルブ開閉の制御およびポンプの駆動を行うことなく、位置変動装置35によってポット41を垂直方向に上下させることによって、ポット41に対する給水および排水を行うことができるのである。
具体的に言えば、上記ポット41から給水タンク30に排水を行う場合には、図5に示すように、ポット41とフレキシブルジョイント31との接続位置が給水タンク30における満水位値A‐A'と同等あるいはそれよりも高くなるように、ポット41の垂直方向の位置を設定すればよい。こうすることによって、排水弁を用いることなく、ポット41内の水を重力のみによって給水タンク30に排出することができる。その場合、ポット41へのフレキシブルジョイント31の他端の接続位置がポット41の下部である程、ポット41内の残留水を少なくすることができる。可能であれば、ポット41の底部に接続することが望ましい。
これに対し、上記ポット41から給水タンク30に給水を行う場合には、図6に示すように、ポット41とフレキシブルジョイント31との接続位置が給水タンク30とフレキシブルジョイント31との接続位置と同じあるいはそれより低くなるように、ポット41の垂直方向の位置を設定すればよい。こうすることによって、給水ポンプを用いることなく、給水タンク30内の水を重力のみによってポット41に供給することができ、ポット41の水位を給水タンク30の水位と略同じにすることができるのである。
このように、本実施の形態によれば、上記給水タンク30に対する上記ポット41の垂直方向の相対位置を変更するだけで、ポット41に対する給水および排水を行うことができる。したがって、上記特許文献1に開示された従来の蒸気調理器のような給水用の上記ポンプおよび排水用の上記排水バルブが不用となり、コストダウンを図ることができる。さらに、上記排水バルブ等には、スケールの付着等によって動作が不安定になる場合がある。ところが、本実施の形態によれば、上述の動作不安定の原因が削除されるため、信頼性を向上させることができるのである。
上記図5および図6は、上記ポット41内の水を略空になるまで排水する場合や、ポット41の水位が給水タンク30と略同じ水位になるまで水を給水する場合のごとく、一律に給排水を行う場合の例である。しかしながら、本実施の形態においては、ポット41と給水タンク30との垂直方向の相対位置を変えることによって、ポット41内の水位を変えることができる。そこで、以下のごとく、ポット41と給水タンク30との垂直方向の相対位置を制御することによって、ポット41内の水位を制御することが可能になるのである。
予め、例えば、上記ポット41とフレキシブルジョイント31との接続位置が給水タンク30とフレキシブルジョイント31との接続位置と同じになるようなポット41の位置を基準位置とする。そして、先ず、制御装置80によって駆動部38を動作させて、ポット41の位置を上記基準位置にする。こうして、ポット41に給水タンク30から水を供給して、ポット41内に給水タンク30内と同じレベルの水面を形成させる。
次に、上記制御装置80は、給水タンク用水位センサ33からの検出信号に基づいて、給水タンク30内の水位h1(=ポット41の水位)を取得し、目的のポット41内の水位h2と比較する。その結果、水位h2<水位h1である場合には、制御装置80は、両水位の差H(=h1−h2)を算出し、図7に示すように、駆動部38を動作させて、ポット41の位置を上記基準位置よりも上記両水位の差「H」だけ高めるのである。こうすることによって、ポット41内の水位を目的の水位h2に設定することができる。
これに対し、水位h2>水位h1である場合には、制御装置80は、両水位の差H(=h2−h1)を算出し、図8に示すように、駆動部38を動作させて、ポット41の位置を上記基準位置よりも上記両水位の差「H」だけ低めるのである。こうすることによって、ポット41内の水位を目的の水位h2に設定することができるのである。
尚、その場合、上記ポット41の移動によって、給水タンク30内の水位h1が大きく変動する場合には、給水タンク用水位センサ33からの検出信号に基づいて、給水タンク30内の水位「h1±Δh」を再度取得し、この給水タンク30内の「h1±Δh」を用いて、上述の演算と駆動部38の動作とを再度行えばよい。
また、水位h2=水位h1である場合には、制御装置80は、駆動部38を動作させる必要はない。
すなわち、本実施の形態においては、上記水位制御部および上記水位算出部を制御装置80によって構成するのである。
このように、本実施の形態によれば、上記給水タンク用水位センサ33からの検出信号に基づく給水タンク30内の水位と、ポット41の上記基準位置からの移動量とに基づいて、ポット41内の水位を得ることができる。したがって、ポット41内の水位を検出する水位センサを設置する必要が無く、コストダウンを図り、高い信頼性を得ることができるのである。
上述したように、本実施の形態においては、上記ポット41内の水位を制御することができる。そこで、この機能を利用することによって、以下のような効果を奏すること可能になるのである。
すなわち、上記ポット41内に配置された蒸気発生ヒータ42はシーズヒータであり、図3に示すように、その発熱部43は下端部に設けられている。そして、蒸気発生ヒータ42は、ポット41に対してその位置が固定されている。それに対し、ポット41内の水は蒸発するためその量が経時変化する。そのため、ポット41内の水位が下がって、蒸気発生ヒータ42の発熱部43が、水面に極近くなったり露出したりした場合には、伝熱効率が悪くなってしまう。したがって、発熱部43の水面からの距離が一定であることが望ましい。
そこで、そのような場合には、上記ポット41における目的の水位h2を、発熱部43の水面からの距離が、発熱部43が水中に没し且つ水面近傍の所定の距離になるように予め設定しておく。ここで、上記「所定の距離」とは、発熱部43の伝熱効率が低下しない距離であって、且つ、水面近傍の温度の立ち上がりが遅くならない距離のことである。そして、例えば給水タンク30内の水位h1の変化量Δhを検出可能なような所定の時間間隔で、上述したような「ポット内水位の制御」動作を繰り返し行って、ポット41内の水位を上記設定値「h2」に保つようにするのである。そうすれば、発熱部43の水面からの距離が、発熱部43の伝熱効率が低下しない距離であって、且つ、水面近傍の温度の立ち上がりが遅くならない距離に保たれるのである。
その場合に、「蒸し物」のような大量の過熱蒸気を必要とする調理メニューの場合と、「暖め」のような大量の過熱蒸気を必要とはしない調理メニューの場合とで、夫々の調理メニューに応じた蒸気発生量になるように、発熱部43の水面からの距離、つまりポット41の水位の設定値h2を変更することも可能である。そうすれば、蒸気発生ヒータ42におけるデューティー比を換える等の面倒な操作を行うことなく、必要最小限のエネルギー消費量で調理メニューに必要な量の蒸気を発生させることが可能になる。
ところで、上記「蒸し物」のような大量の過熱蒸気を必要とする調理メニューの場合には、大量の蒸気を発生させる必要があるため、発熱部43の水面からの距離(ポット41の水位h2)が大きくなる。その場合、加熱調理の開始時から終了時まで1間してポット41の水位h2が大きな値に制御されると、加熱開始時における水面近傍の水温の立ち上がりが遅くなり、結果として加熱調理時間が長くなってしまう。そこで、加熱調理の開始時には、発熱部43の水面からの距離を小さくして水面近傍の水温の立ち上がりを速くし、水面温度の上昇と共に発熱部43の水面からの距離を大きくして行き、最終的に必要な蒸気発生量が得られる距離にするのである。こうすれば、エネルギー消費量を抑制すると共に、加熱調理時間の短縮をも図ることが可能になるのである。
尚、上述の説明においては、上記ポット41内の水位を制御する機能について説明を行った。しかしながら、本実施の形態の場合にも、勿論、加熱調理中はポット41の位置を固定しておくと共に、給水タンク30の水位「h1」とポット41の上記基準位置からの距離「H」とからポット41の水位「h2」を算出して監視し、ポット41の水位「h2」が所定の水位に達すると、ポット41が満水になる位置までポット41を移動して満水位置まで給水することも可能である。
また、本実施の形態においては、上記蒸気発生ヒータ42の発熱部43の位置を、フレキシブルジョイント31の接続位置よりも水面側にしている。その場合、発熱部43によって加熱されて高温となった水は主として発熱部43の位置から上昇するため、フレキシブルジョイント31の接続位置側に下降して、フレキシブルジョイント31を通って給水タンク30側に流れ込むことが無い。したがって、発熱部43からの熱のロスを無くして蒸気発生に有効に利用することができる。
さらに、上述したように、上記ポット41内の沸騰水は給水タンク30側に流れ込むことが無い。そのために、ポット41内の沸騰による水面の揺れが給水タンク30側に伝搬することは無く、給水タンク用水位センサ33による給水タンク30内の水位の検出を安定して正確に検出することができるのである。
以上のごとく、本実施の形態においては、上記給水タンク30の下側に設けられた供給水導入部30aとポット41の下部とを、伸縮自在で且つフレキシブル性を有するフレキシブルジョイント31で、バルブを設けることなく接続している。そして、ポット41を垂直方向に上下させる位置変動装置35を設けている。したがって、位置変動装置35によってポット41を垂直方向に上下させるだけで、ポット41に対する給水および排水を行うことができる。
したがって、本実施の形態によれば、上記給水タンク30からポット41への給水を行うためのポンプおよびポット41からの排水を行うためのバルブが不要となり、コストダウンを図ると共に、信頼性を高めることができる。さらに、位置変動装置35は、動作が正確であり、調理運転開始前の「0」補正が簡単である。したがって、上述したような給排水動作や水位制御動作を正確に行うことができる。
また、上記給水タンク30の下側に設けられた供給水導入部30aには、水位センサ用パイプ32の下端が接続される一方、水位センサ用パイプ32の上端には給水タンク用水位センサ33が配設されている。したがって、制御装置80は、上記ポット41とフレキシブルジョイント31との接続位置が給水タンク30とフレキシブルジョイント31との接続位置と同じになるポット41の位置を基準位置として記憶することによって、ポット41内に給水タンク30内と同じレベルの水面を形成させた後、給水タンク用水位センサ33からの検出信号に基づいて給水タンク30内の水位h1を取得し、給水タンク30の水位h1(=ポット41の水位)と目的のポット41の水位h2との差Hの値に応じて、駆動部38を動作させてポット41を移動させることによって、ポット41内の水位h2を目的の水位に制御することができる。
したがって、このポット41水位の制御機能を利用して、ポット41内における発熱部43の水面からの距離を、発熱部43の伝熱効率が低下せず且つ水面近傍の温度の立ち上がりが遅くならない距離になるように保つことができる。さらに、調理メニューに必要な蒸気発生量を必要最小限のエネルギー消費量で得ることができる。さらに、加熱調理の開始時には、発熱部43の水面からの距離を小さくして水面近傍の水温の立ち上がりを速くし、水面温度の上昇と共に発熱部43の水面からの距離を大きくして最終的に必要な蒸気発生量が得られる距離にすることによって、エネルギー消費量を抑制すると共に、加熱調理時間の短縮を図ることができる。
すなわち、この実施の形態によれば、調理開始時に、予めポット41内に多量の水を溜めておく必要が無く、ポット41の容積を少なくして、本加熱調理器をコンパクトに構成することが可能になるのである。
また、上述のごとく、上記給水タンク用水位センサ33からの検出信号に基づく給水タンク30内の水位と、ポット41の上記基準位置からの移動量とに基づいて、ポット41内の水位を得ることができる。したがって、ポット41内の水位を検出する水位センサを設置する必要が無く、コストダウンを図り、高い信頼性を得ることができる。
尚、本実施の形態においては、上記ポット41を位置変動装置35によって垂直方向に上下させるようにしているが、給水タンク30側を移動させてもよい。要するに、ポット41の給水タンク30に対する相対高さを変えればよいのである。但し、容積および重量の小さなポット41側を移動させる方が、エネルギー的に有利であることは言うまでもない。
また、本実施の形態においては、上記給水タンク30の水位を測定すると共に、ポット41の上記基準位置からの距離を用いて、ポット41の水位を得るようにしている。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、ポット41の水位を測定し、給水タンク30の基準位置からの距離を用いて、給水タンク30の水位を得ることも可能である。但し、ポット41内の沸騰に影響されずに水面が安定している給水タンク30の水位を測定する方が、高い精度で水位を得ることができる。
また、本実施の形態においては、上記給水タンク30の水位を測定する給水タンク用水位センサ33を、圧力検出素子によって水位センサ用パイプ32内の圧力変化を検出する圧力検出タイプの水位センサを用いている。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば、基準電極と長さの異なる検出電極との導通を検知する電極を用いた水位センサでもよい。
また、本実施の形態においては、上記ポット41の水位を制御する場合の上記基準位置を「ポット41とフレキシブルジョイント31との接続位置が給水タンク30とフレキシブルジョイント31との接続位置と同じになるポット41の位置」としているが、この発明はこれに限定されるものではない。要は、給水タンク30との垂直方向の距離が予め分かっている位置であればよい。
また、本実施の形態においては、上記過熱蒸気生成室50を備えて過熱蒸気によって被加熱物90を加熱するようにしている。しかしながら、この発明は、過熱蒸気生成室50は必ずしも必要ではなく、通常の水蒸気によって被加熱物90を加熱する場合にも適用できる。
この発明の蒸気調理器における外観斜視図である。 図1に示す蒸気調理器の扉を開いた状態の外観斜視図である。 図1に示す加熱調理器の概略構成図である。 図1に示す加熱調理器の制御ブロック図である。 ポット排水時のポットと給水タンクとの位置関係を示す図である。 ポット給水時のポットと給水タンクとの位置関係を示す図である。 ポットの水位を目的の水位に設定する場合の説明図である。 ポットの水位を目的の水位に設定する場合の図7とは異なる場合の説明図である。
符号の説明
1…蒸気調理器
20…加熱室、
28…送風ファン、
30…給水タンク、
30a…供給水導入部、
31…フレキシブルジョイント、
32…水位センサ用パイプ、
33…給水タンク用水位センサ、
35…位置変動装置、
36…ラック、
37…ピニオン、
38…駆動部、
40…蒸気発生装置、
41…ポット、
42…蒸気発生ヒータ、
43…発熱部、
44…蒸気供給装置、
50…過熱蒸気生成室、
51…皿型ケース、
52…蒸気加熱ヒータ、
60…外部循環路、
80…制御装置、
90…被加熱物。

Claims (12)

  1. 加熱調理用の蒸気を発生させる蒸気発生装置と、
    蒸気発生用の水を溜める給水タンクと、
    上記蒸気発生装置の下部と上記給水タンクの下部とを、互いに連通させる連通経路と、
    上記蒸気発生装置と上記給水タンクとの何れか一方を垂直方向に移動させて、上記給水タンクに対する上記蒸気発生装置の相対高さを変える位置変動装置と
    を備えたことを特徴とする加熱調理器。
  2. 請求項1に記載の加熱調理器において、
    上記連通経路は、伸縮自在で且つフレキシブル性を有するパイプで成るフレキシブルジョイントであることを特徴とする加熱調理器。
  3. 請求項1あるいは請求項2に記載の加熱調理器において、
    上記蒸気発生装置は、上記連通経路の位置よりも水面側に、内部の水を加熱する加熱部を備えたことを特徴とする加熱調理器。
  4. 請求項1あるいは請求項2に記載の加熱調理器において、
    上記蒸気発生装置および上記給水タンクの何れか一方の水位を検出する水位検出部と、
    上記水位検出部の出力に基づいて、上記位置変動装置の動作を制御して、上記蒸気発生装置における水位を制御する水位制御部と
    を備えたことを特徴とする加熱調理器。
  5. 請求項4に記載の加熱調理器において、
    上記蒸気発生装置は、内部の水を加熱する加熱部を有しており、
    上記水位制御部は、上記加熱部が、水中に没し且つ水面近傍の所定の深さに位置する水位を維持するように、上記位置変動装置の動作を制御する
    ことを特徴とする加熱調理器。
  6. 請求項4に記載の加熱調理器において、
    上記水位制御部は、調理メニュー毎に設定された水位を維持するように、上記位置変動装置の動作を制御することを特徴とする加熱調理器。
  7. 請求項6に記載の加熱調理器において、
    上記蒸気発生装置は、内部の水を加熱する加熱部を有しており、
    上記水位制御部は、当初上記加熱部が水中に没し且つ水面近傍の所定の深さに位置する第1の所定水位を維持した後、上記第1の所定水位よりも高く且つ調理メニュー毎に設定された第2の所定水位を維持するように、上記位置変動装置の動作を制御する
    ことを特徴とする加熱調理器。
  8. 請求項1あるいは請求項2に記載の加熱調理器において、
    上記蒸気発生装置および上記給水タンクの何れか一方の水位を検出する水位検出部と、
    上記位置変動装置の動作に基づいて上記蒸気発生装置における予め設定された基準位置からの垂直方向の変位量を求めると共に、上記水位検出部の出力と上記変位量とに基づいて、上記蒸気発生装置および上記給水タンクの他方の水位を求める水位算出部と
    を備えたことを特徴とする加熱調理器。
  9. 請求項4に記載の加熱調理器における上記蒸気発生装置に対して給水および排水を行う加熱調理器の給水排水方法であって、
    上記水位制御部によって上記位置変動装置の動作を制御して、
    上記蒸気発生装置における上記連通経路の位置を、上記給水タンクにおける上記連通経路の位置と同じレベルあるいは上記給水タンクにおける上記連通経路の位置より低いレベルにして、上記給水タンクの水を上記蒸気発生装置に供給する一方、
    上記蒸気発生装置における上記連通経路の位置を、上記給水タンクにおける満水位値と同じレベルあるいは上記給水タンクにおける満水位値より高いレベルにして、上記蒸気発生装置の水を上記給水タンクに排出する
    ことを特徴とする加熱調理器の給水排水方法。
  10. 請求項4に記載の加熱調理器における上記蒸気発生装置の水位を制御する加熱調理器の水位制御方法であって、
    上記給水タンクからの垂直方向の距離が分かっている位置を基準位置として定め、
    上記水位制御部によって上記位置変動装置の動作を制御して、
    上記給水タンクに対する上記蒸気発生装置の相対高さを変えて、上記蒸気発生装置に上記給水タンクと同じレベルの水面を形成し、
    上記蒸気発生装置および上記給水タンクの何れか一方の水位を検出する水位検出部の検出結果と上記蒸気発生装置の上記基準位置からの垂直方向の距離とに基づいて、上記蒸気発生装置における現在の水位と目的の水位とを比較し、
    上記現在の水位の方が上記目的の水位よりも高い場合には、上記蒸気発生装置の位置を上記両水位の差の分だけ高める一方、
    上記現在の水位の方が上記目的の水位よりも低い場合には、上記蒸気発生装置の位置を上記両水位の差の分だけ低める
    ことを特徴とする加熱調理器の水位制御方法。
  11. 請求項10に記載の加熱調理器の水位制御方法において、
    上記基準位置を、上記蒸気発生装置における上記連通経路の位置が上記給水タンクにおける上記連通経路の位置と同じレベルである場合の上記蒸気発生装置の位置とすることを特徴とする加熱調理器の水位制御方法。
  12. 請求項10あるいは請求項11に記載の加熱調理器の水位制御方法において、
    上記蒸気発生装置における現在の水位と目的の水位との比較およびこの比較結果に基づく上記蒸気発生装置の移動を、所定の時間毎に繰り返し行って、上記蒸気発生装置の水位を上記目的の水位に維持することを特徴とする加熱調理器の水位制御方法。
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