JP2009014175A - 板状エネルギー吸収材 - Google Patents

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満春 菅
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聡志 平脇
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Abstract

【課題】形状の自由度が高く、設置スペースが小さく済むエネルギー吸収材を提供することを課題とする。
【解決手段】板状エネルギー吸収材10は、少なくとも2枚の側板11、12と、これらの側板11、12で挟まれる中心板13とからなる。側板11、12は、内蔵する炭素繊維14の配向が、外力(白抜き矢印)の作用線15に対してθ1(±10°)とされ、中心板13は、内蔵する炭素繊維14の配向が、外力の作用線15に対して90°とされている。
【効果】中心板の炭素繊維の配向を外力の作用線に対して90°にすることで、強度を適度に弱めた。この結果、初期荷重を下げることができた。側板の炭素繊維の配向を外力の作用線に対してほぼ0°にすることで、曲げ弾性率を高めた。この結果、エネルギー吸収性能を高まることができた。板形状であるため、占有スペースが小さくなり、車体などへのレイアウトが極めて容易になり、板形状であるから、縦横寸法の変更などが容易であり、形状の自由度が飛躍的に増加する。
【選択図】図1

Description

本発明は、繊維強化複合材で構成されるエネルギー吸収材に関する。
例えば、車両のバンパーは、エネルギー吸収材を介して車体に連結される。この構成であれば、仮に、バンパーに大きな外力が加わった時には、エネルギー吸収材が潰れてエネルギーを吸収することにより、車体フレームへ伝わるエネルギーを減少させることができる。
このようなエネルギー吸収材は、バンパーに限らず、車体フレームの各所に設けられる。
一方、エネルギー吸収材の材料は、従来、金属が採用されてきたが、近年、繊維強化樹脂が提案されてきた(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−240706公報(図7、図8)
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図8は従来のエネルギー吸収材の基本構成を説明する図であり、(a)に示されるように、エネルギー吸収材100は、円筒形状を呈している。そして、断面図である(b)に示されるように、エネルギー吸収材100は、内筒101と中心筒102と外筒103からなる。
そして、中心筒102は、炭素繊維が、外力(白抜き矢印)の作用線104に対して+θとなるように配向されている炭素繊維複合材である。また、内筒101と外筒103は、炭素繊維が、外力の作用線104に対して−θとなるように配向されている炭素繊維複合材である。
このような円筒形状のエネルギー吸収材100は広く知られている。また、角筒形状のエネルギー吸収材も知られている。
しかし、円筒や角筒形状のエネルギー吸収材は、設置スペースが大きくなるため、車体の小型化に支障をきたす。また、筒形状であると、形状の自由度が低くなる。
そこで、形状の自由度が高く、設置スペースが小さく済むエネルギー吸収材が望まれる。
本発明は、形状の自由度が高く、設置スペースが小さく済むエネルギー吸収材を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、板状の炭素繊維複合材を積層してなる板状エネルギー吸収材であって、この板状エネルギー吸収材は、少なくとも2枚の側板と、これらの側板で挟まれている中心板とからなり、前記側板は、内蔵する炭素繊維の配向が、外力の作用線に対して±10°とされ、前記中心板は、内蔵する炭素繊維の配向が、外力の作用線に対して90°とされていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、炭素繊維複合材において、炭素繊維複合材に占める炭素繊維の体積率が30%〜55%であることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、中心板の炭素繊維の配向を外力の作用線に対して90°とした。板状エネルギー吸収材の強度が大きすぎると、初期荷重(最大荷重)が過大となる。そこで、本発明は、中心板の炭素繊維の配向を外力の作用線に対して90°にすることで、強度を適度に弱めた。この結果、初期荷重を下げることができた。
また、板状エネルギー吸収材の入力方向における曲げ弾性率が小さすぎると、座屈が発生する。そこで、本発明は、側板の炭素繊維の配向を外力の作用線に対してほぼ0°にすることで、曲げ弾性率を高めた。この結果、エネルギー吸収性能を高めることができた。
以上により、初期荷重が適度に小さく、エネルギー吸収性能が高い板状エネルギー吸収材が提供される。
エネルギー吸収材が板形状であるため、占有スペースが小さくなり、車体などへのレイアウトが極めて容易になる。更に、板形状であるから、縦横寸法の変更などが容易であり、形状の自由度が飛躍的に増加する。
このように、本発明により、形状の自由度が高く、設置スペースが小さく済むエネルギー吸収材を提供することができる。
請求項2に係る発明では、炭素繊維複合材に占める炭素繊維の体積率Vfを、30%〜55%とした。
Vfが30%未満になると、座屈が発生しやすくなる。
一方、Vfが55%よりも大きくなると外部からかかる外力によるエネルギーを十分に吸収することができなくなる。
Vfを30%以上55%以下とすることにより、外力による座屈を防ぐことができ、また、荷重によるエネルギーを十分に吸収させることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る板状エネルギー吸収材の分解斜視図であり、板状エネルギー吸収材10は、少なくとも2枚の側板11、12と、これらの側板11、12で挟まれる中心板13とからなる。
側板11、12は、エポキシ樹脂などの樹脂母材に、一方向に炭素繊維14を配向してなる炭素繊維複合材である。中央板13も同様に、エポキシ樹脂などの樹脂母材に、一方向に炭素繊維14を配向してなる炭素繊維複合材である。
側板11、12は、内蔵する炭素繊維14の配向が、外力(白抜き矢印)の作用線15に対してθ1(±10°)とされ、中心板13は、内蔵する炭素繊維14の配向が、外力の作用線15に対して90°とされていることを特徴とする。
図2は本発明に係る板状エネルギー吸収材の作用図であり、(a)に示すように、板状エネルギー吸収材10に外力(白抜き矢印)を加えると、例えば(b)に示すように、潰れる。潰れる形態は多様であるが、潰れることにより、エネルギーを吸収する。
図3は図2(a)の変更例を示す図であり、板状エネルギー吸収材10は、2枚の側板11a、11bと、2枚の中央板13a、13bと、2枚の側板12a、12bとから構成することもできる。
図4は変位−荷重線図であり、エネルギー吸収材に外力が加わると、P1〜P2間では、変形の進行より荷重の増加が勝るため、右上がりの線になる。P2で変形の進行と荷重の増加が合致する。P2〜P3間では変形の進行が勝るため、右下がりの線になる。P3で荷重の減少が止まる。P3〜P4間では荷重が一定で変形だけが進行する。変位と荷重との積分値がエネルギー吸収量に相当する。
変位−荷重線図は、テストピースを試験機にかけて求めることができる。
求めた変位−荷重線図で、荷重の最大値(P2)を「最大荷重」と呼ぶ。「継続荷重」については、後述の図5で説明する。
次に、発明の確からしさを実験で確認する。炭素繊維の配向方向、積層構成、マトリックス樹脂の種類、体積率を種々変更したテストピースを作製し、圧潰試験を実施した。
(実験例)
本発明に係る実験例を以下に述べる。なお、本発明は実験例に限定されるものではない。
○実施例1〜4の試料の作成方法:
使用材料:東邦テナックス製プリプレグQ−1111 2000
積層:繊維方向の軸が±1°以下になるようにして、12枚積層した。
切り出し:上記積層物から300mm×300mmの角板を切り出す。
成形:上記角板をオートクレーブに入れ、130℃、0.6MPa、2時間の条件で硬化処理を行った。
テストピース:成形品から、ダイヤモンドカッタにより、厚さ2mm、幅25mm、長さ55mmのピースを切り出す。次に、サンドペーパを用いて、一端に45°のテーパを形成する。
○実施例5の試料の作成方法:
使用材料:基材として、東邦テナックス製UDドライシートTCS−2001。マトリックス樹脂として、ジャパンエポキシレジン製JER828(主剤)及びジャパンエポキシレジン製JER113(硬化剤)を用いる。
積層:上記ドライシートを一枚ずつ積層し、ローラにより上記樹脂を含浸させる。これを繰り返し、繊維方向の軸が±1°以下になるようにして、12枚積層した。
切り出し:上記積層物から300mm×300mmの角板を切り出す。
成形:上記角板をオートクレーブに入れ、130℃、0.6MPa、2時間の条件で硬化処理を行った。
テストピース:成形品から、ダイヤモンドカッタにより、厚さ2mm、幅25mm、長さ55mmのピースを切り出す。次に、サンドペーパを用いて、一端に45°のテーパを形成する。
○実施例6の試料の作成方法:
使用材料:
基材:LIBA製マルチアクシャル織機を用いて、東邦テナックス製炭素繊維HTA−12K−E30を一軸当たり目付け220.5g/mで炭素繊維を上から40°/50°/−45°/−45°/50°/40°の構成とした。
マトリックス樹脂:ジャパンエポキシレジン製JER828(主剤)及びジャパンエポキシレジン製JER113(硬化剤)
含浸方法:上記基材に上記樹脂をローラにより含浸させる。
切り出し:上記含浸物から300mm×300mmの角板を切り出す。
成形:上記角板をオートクレーブに入れ、130℃、0.6MPa、2時間の条件で硬化処理を行った。
テストピース:成形品から、ダイヤモンドカッタにより、厚さ2mm、幅25mm、長さ55mmのピースを切り出す。次に、サンドペーパを用いて、一端に45°のテーパを形成する。
○実施例7の試料の作成方法:
使用材料:
中間層形成樹脂:TOYOBO製スパンボンド4161N(目付け161g/m)及びTOYOBO製スパンボンド6401N(目付け40g/m
基材:LIBA製マルチアクシャル織機を用いて、炭素繊維は東邦テナックス製炭素繊維HTA−12K−E30を一軸当たり目付け220.5g/mで、樹脂は上記スパンボンドを一層ずつ、上から40°/50°/−45°/4161N/6401N/−45°/50°/40°の構成とした。
マトリックス樹脂:ジャパンエポキシレジン製JER828(主剤)及びジャパンエポキシレジン製JER113(硬化剤)
含浸方法:上記基材に上記樹脂をローラにより含浸させる。上記スパンボンドを挿入した部位は樹脂のみの層が形成される。この結果、体積率Vfを下げることができた。
切り出し:上記含浸物から300mm×300mmの角板を切り出す。
成形:上記角板をオートクレーブに入れ、130℃、0.6MPa、2時間の条件で硬化処理を行った。
テストピース:成形品から、ダイヤモンドカッタにより、厚さ2mm、幅25mm、長さ55mmのピースを切り出す。次に、サンドペーパを用いて、一端に45°のテーパを形成する。
○実施例8の試料の作成方法:
使用材料:
中間層形成樹脂:実施例7と同じ。
基材:実施例7と同じ。
マトリックス樹脂:ジャパンコンポジット製不飽和ポリエステル樹脂
含浸方法:月島機械製SCM含浸機を用いて、塗布量2180g/m、塗布速度2m/min、塗布幅400mmの条件で、上記マトリックス樹脂を基材に含浸させる。
切り出し:上記含浸物から290mm×290mmの角板を切り出す。
成形:上記角板を、キャビティ寸法が300mm×300mmの金型に載せる。そして、川崎油工製100tonプレスを用いて、金型温度120℃、型締め圧力10MPa、型締め時間4分の条件で、金型内で硬化処理を行った。
テストピース:成形品から、ダイヤモンドカッタにより、厚さ2mm、幅25mm、長さ55mmのピースを切り出す。次に、サンドペーパを用いて、一端に45°のテーパを形成する。
○比較例1〜4の試料の作成方法:
使用材料:東邦テナックス製プリプレグQ−1111 2000
積層:繊維方向の軸が±1°以下になるようにして、12枚積層した。
切り出し:上記積層物から300mm×300mmの角板を切り出す。
成形:上記角板をオートクレーブに入れ、130℃、0.6MPa、2時間の条件で硬化処理を行った。
テストピース:成形品から、ダイヤモンドカッタにより、厚さ2mm、幅25mm、長さ55mmのピースを切り出す。次に、サンドペーパを用いて、一端に45°のテーパを形成する。
図5は圧潰試験の要領を説明する図であり、インストロン製万能材料試験機5567を用い、JIS K7076(炭素繊維強化プラスチックの面内圧縮試験方法)A法に準拠して試験を行う。
すなわち、試験機の把持部17に、テストピース18の基部を把持させる。テストピース18の全長L1は55mm、把持長さL2は35mm、突出長さL3は20mmとした。
45°傾斜のテーパ面19に押圧部21を臨ませる。テーパ面19は圧潰を誘導するために設けた。そのため、圧潰が発生するのは、板厚全体に荷重がかかり始める点、すなわちテーパ面19の終点部P5と考える。P5が継続荷重の開始点となる。
押圧部21を下げると、潰れたテストピースが把持部17に溜まる。この溜まりを避けるために、押圧部21の最下点P6を、L3の60%とする。
上端からP5までの高さH1は、2mmとなる。上端からP6までの高さH2は12mmとなる。
「継続荷重」は、P5からP6までの荷重の平均値とする。
実施例1〜8及び比較例1〜4で測定した荷重及びエネルギー吸収量を次表に示す。
Figure 2009014175
表中、CFは炭素繊維、EPはエポキシ樹脂、UP(実施例8)は不飽和ポリエステル樹脂、UDプリプレグは一方向に繊維が配向されているプリプレグ、Vfは繊維の体積率(炭素繊維の体積が全体体積に示す割合)、表右から2番目のB/Aは、エネルギー吸収量B/最大荷重Aを示す。
また、積層構成は、先に説明したとおりであり、例えば実施例1の[0/90/0]は、炭素繊維の配向が、外力の作用線に対して0°とされた側板と/炭素繊維の配向が、外力の作用線に対して90°とされた中心板と/炭素繊維の配向が、外力の作用線に対して0°とされた側板との積層構成を示す。
図6は実験で得られた変位−荷重線図である。
(a)に示すように、実施例1では、最大荷重は過大でなく、継続荷重が安定して得られている。そして、継続荷重が大きいため、エネルギー吸収量が大きい。これに対して、(b)に示す比較例3は最大荷重が上昇しているため、初期の衝撃力が大きくなる。また、(b)では、継続荷重が小さいため、エネルギー吸収量が小さくなる。
エネルギー吸収材は、最大荷重が比較的小さくて、エネルギー吸収量が大きいエネルギー吸収材が望まれる。そのために、エネルギー吸収量B/最大荷重Aで表される(B/A)値が評価の基準になり、この(B/A)値は大きいほどよい。
表1に示すように、側板の炭素繊維の配向が0°と0°である実施例1のB/Aは4.9である。
側板の炭素繊維の配向を5°と−5°に変更した実施例2では、B/Aは5.8に上昇した。側板の炭素繊維の配向を10°と−10°に変更した実施例3では、B/Aは5.5に上昇した。
下から3行目の比較例2は、側板の炭素繊維の配向を30°と−30°に変更したところ、B/Aが2.9まで激減した。側板の炭素繊維を大きく傾けたため、側板の弾性率が低下し、座屈が発生し、結果として継続荷重が激減したためと考える。
以上のことから、中心板の炭素繊維の配向が90°である場合、側板の炭素繊維の配向は0°〜10°の範囲に設定することが望ましいことが確認できた。
実施例4〜6は、積層構成は同一とし、材料の形態をUDプリプレグ(実施例4)、UDドライシート(実施例5)、マルチアクシャル(実施例6)とした。実施例4のB/Aは5.5、実施例5は5.1、実施例6は4.7であった。実施例5、6は実施例4と大差はない。
UDプリプレグは高価であるが、UDドライシート(実施例5)、マルチアクシャル(実施例6)は安価である。この安価な材料を使用することは、差し支えないことが確認できた。
実施例7は、実施例6に対してVfを55%から30%に変更した。B/Aが5.0であるから良好である。
実施例8は、実施例7に対してマトリックス樹脂をUPに変更した。B/Aが4.5であるから良好である。
以上のことから、Vfは30〜55の範囲であれば良く、マトリックス樹脂はEP、UPの何れであっても良いことが確認できた。
中央板において、炭素繊維の配向が90°とは異なる比較例1、3、4を検討する。
中央板において、炭素繊維の配向が0°である比較例1は、B/Aが2.0であり、極めて小さい。中央板、側板共に配向が5°以下であって、外力に対しての強度が大きすぎる。結果、最大荷重が大きくなり、継続荷重が小さくなったためである。
中央板において、炭素繊維の配向が80°である比較例3は、B/Aが2.6であり、炭素繊維の配向が60°である比較例4は、B/Aが2.3であり、何れも良くない。
図7は繊維の配向と最大荷重やエネルギー吸収量の相関を示すグラフであり、(a)に示すように、中心板の炭素繊維の配向を横軸に取り、最大荷重を縦軸に取り、実施例1と比較例3と比較例4の値をプロットすると、中心板における炭素繊維の配向は、外力の作用線に対して90°が最適であることが確認できた。
また、(b)に示すように、側板の炭素繊維の配向を横軸に取り、エネルギー吸収量を縦軸に取り、実施例1と実施例3と比較例2をプロットすると、側板における炭素繊維の配向は、外力の作用線に対して0°〜10°が最適であることが確認できた。
図2(a)において、板状エネルギー吸収材10の入力方向強度が大きすぎると、初期荷重(最大荷重)が過大となる。そこで、本発明は、中心板13の炭素繊維の配向を外力の作用線に対して90°にすることで、強度を適度に弱めた。この結果、初期荷重を下げることができた。
次にエネルギー吸収性能を検討すると、エネルギー吸収材の変形、破壊は、座屈と圧潰の2形態が想定される。圧潰はエネルギー吸収性能が高い。一方、座屈は、エネルギーを吸収する前に折れ曲がるため、エネルギー吸収性能は低い。そこで、座屈の成分を減らし、圧潰を主体とすることが求められる。
図2(b)において、板状エネルギー吸収材10の入力方向における曲げ弾性率が小さすぎると、座屈が発生する。そこで、本発明は、側板11、12の炭素繊維の配向を外力の作用線に対してほぼ0°にすることで、曲げ弾性率を高めた。この結果、エネルギー吸収性能を高まることができた。
尚、本発明のエネルギー吸収材は、バンパーと車体フレームとの間に介在させる他、車体フレームの各所に配置することや、車両以外の用途に使用することもできる。したがって、用途は限定しない。
本発明の板状エネルギー吸収材は、バンパーと車体フレームとの間に介在させるエネルギー吸収材に好適である。
本発明に係る板状エネルギー吸収材の分解斜視図である。 本発明に係る板状エネルギー吸収材の作用図である。 変位−荷重線図である。図2(a)の変更例を示す図である。 変位−荷重線図である。 圧潰試験の要領を説明する図である。 実験で得られた変位−荷重線図である。 繊維の配向と最大荷重やエネルギー吸収量の相関を示すグラフである。 従来のエネルギー吸収材の基本構成を説明する図である。
符号の説明
10…板状エネルギー吸収材、11、12…側板、13…中心板、14…炭素繊維、15…外力の作用線。

Claims (2)

  1. 板状の炭素繊維複合材を積層してなる板状エネルギー吸収材であって、
    この板状エネルギー吸収材は、少なくとも2枚の側板と、これらの側板で挟まれている中心板とからなり、前記側板は、内蔵する炭素繊維の配向が、外力の作用線に対して±10°とされ、前記中心板は、内蔵する炭素繊維の配向が、外力の作用線に対して90°とされていることを特徴とする板状エネルギー吸収材。
  2. 前記炭素繊維複合材において、炭素繊維複合材に占める炭素繊維の体積率が30%〜55%であることを特徴とする請求項1記載の板状エネルギー吸収材。
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