JP2009012146A - 無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体及びその製造方法 - Google Patents

無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い空隙率を有する、無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体及びその製造方法の提供。高い空隙率を有する複合体からの無機ナノ粒子連続体の製造方法の提供。
【解決手段】多孔性セルロースゲル及び無機ナノ粒子を有する無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体であって、複合体は、多孔性セルロースゲルの細孔内に無機ナノ粒子が担持され、複合体の空隙率が80%以上である複合体により、上記課題を解決する。また、該複合体の製造方法により、上記課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は、無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体及びその製造方法、並びに該複合体からの無機ナノ粒子連続体の製造方法に関する。特に、本発明は、高い空隙率を有する複合 体及びその製造方法、並びに高い空隙率を有する複合体からの無機ナノ粒子連続体の製造方法に関する。
金属および金属酸化物を含む無機物のナノ粒子を他の固体中に分散担持した複合体は、触媒活性、フィルタ特性、異分子に対する吸着特性、電気・磁気特性、光学特性、力学特性、抗菌・殺菌特性等の面で好ましい性質を付与させられる可能性をもつため、様々な種類のものが調製、あるいは開発が追求されている。多孔性固体による「鋳型法」とも称せられるこの手法は、従来無機系の多孔体、とくにシリカゲルおよびカーボンを基材として行われてきた。しかし、構造制御の手法および得られる複合体特性の多様化のため、有機高分子の多孔体を使用する手法が近年追求されている。
そのような手法の一つとして、天然多糖固体を液体で膨潤させ、その空隙中で金属イオンを還元して金属をナノ粒子として析出かつ担持させる手法がいくつか報告されている(特許文献1〜3を参照のこと)。
特開2004−3 53040。 特開2007−31753。 特開2004−244433。
しかしながら、特許文献1〜3記載の方法は、粉末、繊維、フィルムなどの乾燥固体を液体(実際上は水)に浸漬して膨潤させ、その空隙(液体部分)を反応場として使用するため、系の空隙率が基材の膨潤度(液体吸収の程度)に制限されるという問題点があった。すなわち、そのような多糖材料の空隙率(繊維や紙パルプ分野で言う繊維飽和点=細孔の液体保持量に対応する)は最大でも70%程度である。 また、それらの細孔内で金属粒子を形成した場合、乾燥固体とする際には収縮が大きく、エアロゲルとしての空隙率はさらに低下する、という問題点があった。
無機ナノ粒子を他の固体中に分散担持した複合体材料を各種用途に用いる場合、担持されるナノ粒子に、作用対象物質の分子あるいは粒子が接触することが必要であるため、複合体又は複合体の基材は、空隙率の高い構造を有することが望ましい。
そこで、本発明の目的は、高い空隙率を有する、無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体及びその製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記目的とは別に、又は上記目的に加えて、いわゆる再生セルロースを製造する工程の中間段階で得られる未乾燥の多孔性セルロースゲルから得られる、無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体及びその製造方法を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、上記の複合体からの無機ナノ粒子連続体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、次の発明を見出した。
<1> 多孔性セルロースゲル及び無機ナノ粒子を有する無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体であって、複合体は、多孔性セルロースゲルの細孔内に無機ナノ粒子が担持され、複合体の空隙率が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である、上記複合体。
<2> セルロースを溶解させた第1の液を所望形状に成形し、該成形体をセルロースの非溶媒である第2の液に浸漬し未乾燥の多孔性セルロースゲルを得て、無機ナノ粒子前駆体を溶解する第3の液に前記未乾燥の多孔性セルロースゲルを浸漬し多孔性セルロースゲルの細孔に第3の液を満たし、その後、該細孔内に無機ナノ粒子を沈着させて得られる、多孔性セルロースゲル及び無機ナノ粒子を有する無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体。
<3> 上記<2>において、未乾燥の多孔性セルロースゲルは、その空隙率が50%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であるのがよい。
<4> 上記<2>又は<3>において、複合体は、その空隙率が50%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であるのがよい。
<5> 上記<1>〜<4>のいずれかにおいて、無機ナノ粒子が、金属ナノ粒子又は金属酸化物ナノ粒子であるのがよい。
<6> 上記<5>において、金属ナノ粒子が、金、銀、白金、 パラジウム、オスミウム、ルテニウム、ニッケル、銅、鉄、カドミウム、クロム、及びチタンからなる群から選ばれるのがよい。
<7> 多孔性セルロースゲル及び無機ナノ粒子を有する無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体の製造方法であって、
a)セルロースを溶解させた第1の液を所望形状に成形する工程;
b)該成形体をセルロースの非溶媒である第2の液に浸漬し未乾燥の多孔性セルロースゲルを得る工程;
c)無機ナノ粒子前駆体が溶解される第3の液に未乾燥の多孔性セルロースゲルを浸漬し多孔性セルロースゲルの細孔に第3の液を満たす工程;
d)c)で得られた多孔性セルロースゲルの細孔内に無機ナノ粒子を沈着させる工程;
を有し、これにより、多孔性セルロースゲルの細孔内に無機ナノ粒子が担持された複合体を得る、上記方法。
<8> 上記<7>において、未乾燥の多孔性セルロースゲルは、その空隙率が50%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であるのがよい。
<9> 上記<7>又は<8>において、複合体は、その空隙率が50%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であるのがよい。
<10> 多孔性セルロースゲル及び無機ナノ粒子を有する無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体の製造方法であって、
b’)空隙率が80%以上である多孔性セルロースゲルを準備する工程;
c)無機ナノ粒子前駆体が溶解される第3の液に多孔性セルロースゲルを浸漬し多孔性セルロースゲルの細孔に第3の液を満たす工程;及び
d)c)工程で得られた多孔性セルロースゲルの細孔内に無機ナノ粒子を沈着させる工程;
を有し、これにより、多孔性セルロースゲルの細孔内に無機ナノ粒子が担持された複合体であって、空隙率が80%以上である複合体が形成される、上記方法。
<11> 上記<10>において、空隙率が80%以上である多孔性 セルロースゲルが、再生セルロース製造工程由来のセルロースゲルであるのがよい。
<12> 上記<7>〜<10>のいずれかにおいて、b)未乾燥の多孔性セルロースゲル又はb’)工程の空隙率が80%以上である多孔性セルロースゲルが、
<x> i)苛性アルカリを2〜20重量%;及びii)尿素又はチオ尿素を4〜20重量%;を有する水溶液に、セルロース量が重量比で0.2〜20%となるようにセルロースを溶解しセルロース溶液を調製する工程;及び
<y> 該セルロース溶液をセルロース非溶媒に浸漬する工程;
を有することにより得られるのがよい。
<13> 上記<12>において、<y>工程後、多孔性セルロースゲルを 乾燥して多孔性エアロゲルを得る工程;をさらに有するのがよい。
<14> 上記<7>〜<13>のいずれかにおいて、無機ナノ粒子前駆体の溶液が、金、銀、白金、パラジウム、オスミウム、ルテニウム、ニッケル、銅、鉄、カドミウム、クロム、及びチタンからなる群から選ばれる金属の塩の水溶液であるのがよい。
<15> 上記<7>〜<14>のいずれかのc)工程において、水 素化ホウ素ナトリウム(NaBH)、カルボン酸、アミン、アルコール、還元糖、水溶性高分子からなる群から選ばれる物質の水溶液を用いて、無機ナノ粒子を前記細孔内に沈着させるのがよい。
<16> 上記<7>〜<15>のいずれかに記載された方法で得られた複合体からの無機ナノ粒子連続体を製造する方法であって、
さらに、複合体から多孔性セルロースゲルを除去する工程を有する、上記方法。
本発明により、高い空隙率を有する、無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体及びその製造方法を提供することができる。
また、本発明により、上記効果とは別に、又は上記効果に加えて、いわゆる再生セルロースを製造する工程の中間段階で得られる未乾燥の多孔性セルロースゲルから得られる、無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体及びその製造方法を提供することにある。
さらに、本発明により、上記の複合体からの無機ナノ粒子連続体の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本願において、多孔性固体の空隙率とは、該多孔性固体の総体積Vt、その中に含まれる流体(液体及び/又は気体)の体積Vfとすると、Vf/Vtとして求められる量(%値)をいう。なお、本願における「多孔性固体」として、複合体、又は多孔性セルロースゲルなどを挙げることができる。
また、本願において、ゲルとは、固形分により三次元のネットワークが構成され、その間隙に流体を保持した物質をいう。流体が液体の場合、「ウェットゲル」、特に水の場合には「ヒドロゲル」といい、流体が気体又は真空の場合、「エアロゲル」という。
本発明は、多孔性セルロースゲル及び無機ナノ粒子を有する無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体であって、多孔性セルロースゲルの細孔内に無機ナノ粒子が担持される複合体を提供する。
本発明の第1の態様として、多孔性セルロースゲル及び無機ナノ粒子を有する無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体であって、 複合体は、多孔性セルロースゲルの細孔内に無機ナノ粒子が担持され、複合体の空隙率が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である複合体を開示する。
また、本発明の第2の態様として、セルロースを溶解、即ち分子分散させた第1の液を所望形状に成形し、該成形体をセルロースの非溶媒である第2の液に浸漬し未乾燥の多孔性セルロースゲルを得て、無機ナノ粒子前駆体を溶解する第3の液に前記未乾燥の多孔性セルロースゲルを浸漬し多孔性セルロースゲルの細孔に第3の液を満たし、その後、該細孔内に無機ナノ粒子を沈着させて得られる、多孔性セルロースゲル及び無機ナノ粒子を有する無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体を開示する。
以下、本発明の複合体の第1及び第2の態様について、異なる点は、第1又は第2の態様と明記し、同じ点は明記せずに、説明する。
本発明の第1の態様の複合体において、複合体は、空隙率が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上であるのがよい。
また、第1の態様の複合体を形成する多孔性セルロースゲルも、空隙率が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上であるのがよい。なお、第1の態様の複合体の製造方法に依存するが、後述の製法に依れば、複合体を製造するために用いる多孔性セルロースゲルの空隙率と、最終的に得られる複合 体の空隙率とは、ほぼ同等とすることができる。
第1の態様の複合体に用いられる多孔性セルロースゲルは、エアロゲルであってもウェットゲルであってもよい。
多孔性セルロースゲルは、その骨格構造がセルロースのみから成り、その他は、セルロース構造の空隙を埋める流体、即ち液体及び/又は気体(又は真空)である。例えば、エアロゲルの場合、空隙を埋めるものは気体(又は真空)であり、一般的には多孔性セルロースゲルが存在する環境の 気体(又は真空)である。また、例えば、ウェットゲルの場合、空隙を埋めるものは液体のみ、又は液体及び気体である。
第1の態様の複合体に用いられる多孔性セルロースゲルは、最終的に得られる複合体の空隙率が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上となるものであれば、特に限定されない。多孔性セルロースゲルは、後述するが、どのようなゲル(エアロゲル、ウェットゲルを問わない)であってもよい。例えば、再生セルロースを調製する工程で生じるセルロースゲル(本願において、「再生セルロース由来のセルロースゲル」)であってもよい。
以下、本発明の第2の態様の複合体について説明する。
本発明の第2の態様の複合体は、セルロースを溶解、即ち分子分散させた第1の液を所望形状に成形し、該成形体をセルロースの非溶媒である第2の液に浸漬し未乾燥の多孔性セルロースゲルを得て、無機ナノ粒子前駆体を溶解する第3の液に前記未乾燥の多孔性セルロースゲルを浸漬し多孔性セルロースゲルの細孔に第3の液を満たし、その後、該細孔内に無機ナノ粒子を沈着させて得られる、多孔性セルロースゲル及び無機ナノ粒子を有する無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体である。
本発明の第2の態様の複合体は、いわゆる再生セルロースを製造する工程の中間段階で得られる未乾燥の多孔性セルロースゲルから得られる、無機ナノ粒子−セルロースゲル複 合体である。
本発明の第2の態様の複合体において、未乾燥の多孔性セルロースゲルの空隙率は、50%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であるのがよい。
本発明の第2の態様の複合体において、複合体の空隙率は、50%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であるのがよい。
なお、本発明の第2の態様の複合体に関しては、本発明の第2の態様の複合体の製造方法において、より詳細に説明する。
本発明の第1又は第2の態様の複合体は、上記多孔性セルロースゲルの細孔内に、無機ナノ粒子が担持されて成る。
無機ナノ粒子は、その粒径が0.5〜100nm、好ましくは0.5〜50nm、より好ましくは0.5〜20nmである、金属ナノ粒子又は金属酸化物ナノ粒子であるのがよい。
金属ナノ粒子として、金、銀、白金、パラジウム、オスミウム、 ルテニウム、ニッケル、銅、鉄、カドミウム、クロム、及びチタン、好ましくは金、銀、白金、パラジウム及びニッケルなどを挙げることができるが、これらに限定されない。
また、金属酸化物ナノ粒子として、例えば、酸化チタン、シリカ、アルミナ、 酸化マンガン、及び酸化鉄などを挙げることができるが、これらに限定されない。
本発明の第1又は第2の態様の複合体は、吸着剤;微粒子捕捉フィルタ;触媒担体;緩衝材;断熱材;吸音材;コンポジット材料;電子材料;電磁波遮蔽材;磁性材料;各種電池材料、例えば燃料電池用材料(特に電極用材料及び電解質用材料)、リチウムイオン電池用材料(特に電極用材料)、二重層キャパシタ 用材料(特に電極用材料及びセパレータ用材料);などへ応用することができる。
本発明の第1又は第2の態様の複合体は、次のように製造することができる。
まず、本発明の第2の態様の複合体は、次のように製造することができる。
即ち、
a)セルロースを溶解、即ち分子分散させた第1の液を所望形状に成形する工程;
b)該成形体をセルロースの非溶媒である第2の液に浸漬し未乾燥の多孔性セルロースゲルを得る工程;
c)無機ナノ粒子前駆体が溶解される第3の液に未乾燥の多孔性セルロースゲルを浸漬し多孔性セルロースゲルの細孔に第3の液を満たす工程;
d)c)で得られた多孔性セルロースゲルの細孔内に無機ナノ粒子を沈着させる工程;
を有し、これにより得ることができる。
なお、上述するように、本発明の第2の態様において、未乾燥の多孔性セルロースゲルの空隙率は、50%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であるのがよい。また、本発明の第2の態様において、複合体の空隙率は、50%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であるのがよい。
a)工程は、セルロースを溶解、即ち分子分散させた第1の液を所望形状に成形する工程である。
a)工程において、第1の液は、セルロースを溶解、即ち分子分散できる液であれば、特に限定されない。例えば、i)苛性アルカリを2〜20重量%;及びii)尿素又はチオ尿素を4〜20重量%;を有する水溶液などを挙げることができるが、これに限定されない。
a)工程において、第1の液を所望形状にするには、従来公知の手法を用いることができ、例えばフィルム状とするためには、スリット開口部からの押出し、繊維状とするための円形開口部からの押出しなどを挙げることができるが、これに限定されない。
a)工程において、「所望形状」は特に限定されず、例えば、フィルム状、繊維状、ビーズ状、バルク状、不定形粒子状などを挙げることができるが、これらに限定されない。
b)工程は、a)工程で得られた成形体をセルロースの非溶媒である第2の液に浸漬し未乾燥の多孔性セルロースゲルを得る工程である。
b)工程において、第2の液は、セルロースを溶解しない溶媒であれば、特に限定されない。例えばセルロース非溶媒として、水、低級アルキルアルコール(メタノール、エタノールなど)及びその水溶液;低級ケトン(アセトンなど);低級脂肪酸エステル(酢酸エチルなど);酸性水溶液(希硫酸、希塩酸など);及び塩類(硫酸ナトリウムなど)の希薄水溶液;並びにこれらの混合物からなる群、好ましくは純水、メタノール、エタノール、20%以下の希硫酸及び20%以下の硫酸ナトリウム水溶液並びにこれらの混合物からなる群から選ばれるのがよいが、これに限定されない。
a)工程及びb)工程は、例えば、以下の<x>工程及び<y>工程であってもよい。
即ち、<x> i)苛性アルカリを2〜20重量%;及びii)尿素又はチオ尿素を4〜20重量%;を有する水溶液に、セルロース量が重量比で0.2〜20%となるようにセルロースを溶解しセルロース溶液を調製する工程;及び
<y> 該セルロース溶液をセルロース非溶媒に浸漬して未乾燥の多孔性セルロースゲルを調製する工程;
であってもよい。
なお、さらに、<y>工程後、<z> 多孔性セルロースゲルを乾燥して多孔性セルロースエアロゲルを得る工程;をさらに有し、該多孔性セルロースエアロゲルを、再度、液体に浸漬して得られる「未乾燥の多孔性セルロースゲル」を用いてもよい。
c)工程は、無機ナノ粒子前駆体が溶解される第3の液に未乾燥の多孔性セルロースゲルを浸漬し多孔性セルロースゲルの細孔に第3の液を満たす工程である。
c)工程において、無機ナノ粒子前駆体は、所望な無機ナノ粒子、無機ナノ粒子前駆体の溶液に用いる溶媒、d)工程で用いる、「沈着させる」方法に依存する。
例えば、無機ナノ粒子前駆体の溶液として、金、銀、白金、パラジウム、オスミウム、 ルテニウム、ニッケル、銅、鉄、カドミウム、クロム、及びチタンからなる群から選ばれる金属の塩の水溶液を挙げることができるが、これに限定されない。
より具体的には、所望な無機ナノ粒子が、金、銀、白金、パラジウム、又はニッケルの場合、無機ナノ粒子前駆体として、硝酸 銀(AgNO)、硝酸ニッケル(Ni(NO)などの硝酸塩、及びHAuCl、PtCl、PtCl、PdClなどの塩化物塩、[Au(NH)]などの金属錯化合物を挙げることができるが、これらに限定されない。
また、所望な無機ナノ粒子が、酸化チタン、酸化鉄などの金属酸化物ナノ粒子の場合、無機ナノ粒子前駆体として、塩化チタン、塩化鉄などを挙げることができるが、これらに限定されない。また、無機ナノ粒子前駆体の溶液としては、これら、即ち塩化チタン、塩化鉄などの水溶液を挙げることができるが、これらに限定されない。
c)工程の浸漬の時間、温度などは、用いる未乾燥の多孔性セルロースゲル、用いる無機ナノ粒子前駆体、用いる溶液(溶媒)に依存し、多孔性セルロースゲルの細孔に溶液を満たすことができる時間、温度で行うのがよい。
c)工程に次いで、d)工程に付される。
なお、d)工程を施す前に、c)工程からゲルを取り出し、該ゲルの周囲に付着する、無機ナノ粒子前駆体の溶液を除去するのが好ましい。
d)工程は、c)工程で得られた多孔性セルロースゲル、即ち多孔性セルロースゲルの細孔に溶液が満たされたゲルの該細孔内に無機ナノ粒子を沈着させる工程;である。
d)工程における沈着させる手法として、大きく分けて2種(i)又はii))がある。
第1は、i)金属イオンを還元し金属として細孔内に沈着させる手法である。即ち、金属イオンを還元する手法である。これにはさらに、次の2つがある。その1は、A)還元剤の溶液を外部から供給する手法である。この手法において、還元剤の溶液として、各種還元剤(例えば、水素化ホウ素ナ トリウム(NaBH);カルボン酸;アミン;アルコール;還元糖;水溶性高分子)を有する溶液を用いることができる。その2は、B)系内のセルロース自体を加熱した場合に 発現する還元作用を利用する手法である。
第2は、ii)溶解した金属イオンをアルカリ処理により水酸化物ナノ粒子として析出させ、その後の乾燥及び焼成により金属酸化物ナノ粒子とする手法である。例えば、無機ナノ粒子前駆体が塩化鉄(III)水溶液の場合、水酸化物ナノ粒子を沈着させる溶液として、アルカリ性の溶液を挙げることができるが、これに限定されない。
上記の製法により、本発明の第2の態様の複合体を製造することができる。
また、本発明の第1の態様の複合体は、次のように製造することができる。
即ち、
b’)空隙率が80%以上である多孔性セルロースゲルを準備する工程;
c)無機ナノ粒子前駆体が溶解される第3の液に多孔性セルロースゲルを浸漬し多孔性セルロースゲルの細孔に第3の液を満たす工程;及び
d)c)工程で得られた多孔性セルロースゲルの細孔内に無機ナノ粒子を沈着させる工程;
を有し、これにより第1の態様の複合体を得ることができる。
b’)工程は、空隙率が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である多孔性セルロースゲルを準備する工程である。
空隙率が、上記所望の範囲内の多孔性セルロースゲルであれば、どのようなゲル(エアロゲル、ウェットゲルを問わない)であってもよい。
例えば、b’)工程の多孔性セルロースゲルは、上述の第2の態様の複合体を得る方法のa)及びb)工程で得られる未乾燥の多孔性セルロースゲル、要するに、いわゆる再生セルロースを調製する工程で生じるセルロースゲル(本願において、「再生セルロース製造工程由来のセルロースゲル」)であってもよい。
また、b’)工程で準備する多孔性セルロースゲルは、次のものであってもよい。
即ち、<x> i)苛性アルカリを2〜20重量%;及びii)尿素又はチオ尿素を4〜20重量%;を有する水溶液に、セルロース量が重量比で0.2〜20%となるようにセルロースを溶解しセルロース溶液を調製する工程;及び
<y> 該セルロース溶液をセルロース非溶媒に浸漬して多孔性セルロースゲルを調製する工程;
を有することにより得られる多孔性セルロースゲルであってもよい。
なお、さらに、<y>工程後、<z> 多孔性セルロースゲルを乾燥して多孔性セルロースエアロゲルを得る工程;をさらに有し、該多孔性セルロースエアロゲルを用いてもよい。また、該多孔性セルロースエアロゲルを、再度、液体に浸漬して得られるウェットゲルを用いてもよい。
第1の態様の複合体の製法において、c)工程以降は、第2の態様の複合体の製法と同じであるため、説明を省略する。
上記の方法により、第1の態様の複合体を製造することができる。
本発明の複合体の製造方法は、a)工程前、a)〜d)工程の各工程間、d)工程後に、所望により、各種の工程を有してもよい。
例えば、d)工程で得られた複合体が、ウェットゲル状態又は湿潤状態である場合、これらの状態からさらに乾燥させてエアロゲル又は乾燥状態とする工程を有してもよい。
この工程において、本発明者らの方法(特願2007−73104(この文献の全ては参考として本明細書に盛り込まれる)記載の方法)を用いてエアロゲルとすることができる。具体的には、ウェットゲル状態の複合体を、x)有機溶媒置換乾燥、y)超臨界乾燥、又はz)亜臨界乾燥を行い、エアロゲル状態の複合体を得ることができる。なお、x)、y)又はz)の乾燥の前に、ウェットゲル状態の 複合体を化学的に疎水化処理する工程を設けてもよい。具体的には、ウェットゲル状態の複合体をヘキサメチルジシラザンなどのシリル化剤で処理して、ゲルを構成するセルロースフィブリルの表面にシリル基を導入する工程である。より具体的には、シリル化剤処理前に、含液体セルロースゲルの含有液体を、水酸基を持たない有機溶媒に置換するのが好ましい。この工程を付することにより、その後、例えば超臨界乾燥など、を経て得られるエアロゲルは、疎水性になる。このため、撥水性および合成樹脂との親和性を有することとなり、そのような特性を有する材料として応用することができる。
x)有機溶媒置換乾燥は、ウェットゲル状態の複合体に含まれる液体を他の溶媒、即ち有機溶媒に置換した後、該置換した有機溶媒を乾燥させる工程である。他の溶媒、即ち有機溶媒として、アセトン、エタノール、メタノール、プロパノール、ブタノール、芳香族炭化水素及びハロゲン化低級炭化水素、並びにこれらの誘 導体及びこれらの混合物からなる群、好ましくは2-プロパノール、t-ブタノール、ベンゼン、トルエン、及びフッ素化低級炭化水素からなる群から選ばれるのがよいが、これらに限定されない。他の溶媒としてt−ブタノール、ベンゼン、もしくはハロゲン化低級炭化水素又はその誘導体を用いるのが好ましく、最も好ましくはt−ブタノール又はフッ素化低級炭化水素であるのがよい。また、x)有機溶媒置換乾燥における乾燥法として、凍結乾燥法又は亜臨界乾燥、好ましくは凍結乾燥法を用いるのがよい。
y)超臨界乾燥は、ウェットゲル状態の複合体を超臨界雰囲気下で乾燥させる工程である。ここで超臨界として、CO浸漬又はCO雰囲気下、温度35〜60℃、圧力75〜180kg/cmの条件下で行うのがよい。
ウェットゲル状態の複合体に含まれる液体が有機溶媒である場合、超臨界乾燥には エタノールおよびメタノールが適する。 亜臨界乾燥にはエタノール、メタノール、脂肪族および芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、 ケトン、エステルなどの溶媒が適する。
なお、二酸化炭素超臨界乾燥を行う場合、ウェットゲル状態の複合体を洗浄し含有液体を適切な中間溶媒へと置換するのがよい。該中間溶媒として、水と液体二酸化炭素の両方に相溶性のある有機溶媒、例えば低級アルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、非プロトン性極性溶媒(N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど)などを挙げることができる。
z)亜臨界乾燥は、ウェットゲル状態の複合体を亜臨界雰囲気下で乾燥させる工程である。亜臨界条件として、各々の溶媒の臨界点以下、該溶媒の常圧での沸点より10℃低い温度又はそれ以上の温度で行うのがよい。
ウェットゲル状態の複合体に含まれる液体が有機溶媒である場合、亜臨界乾燥にはエタノール、メタノール、脂肪族および芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化 水素、 ケトン、エステルなどの溶媒が適する。
なお、二酸化炭素亜臨界乾燥を行う場合、ウェットゲル状態の複合体を洗浄し含有液体を適切な中間溶媒へと置換するのがよい。該中間溶媒として、水と液体二酸化炭素の両方に相溶性のある有機溶媒、例えば低級アルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、非プロトン性極性溶媒(N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど)などを挙げることができる。
さらに、本発明は、上述の複合体からの無機ナノ粒子連続体を製造する方法を提供する。
この方法は、上述の複合体の製造方法により複合体を得た後に、該 複合体から多孔性セルロースゲルを除去する工程を有する。
具体的には、多孔性セルロースゲルを除去する手法として、水媒体中での酸加水分解又はアルカリ分解、酸化分解、酵素分解、及びエアロゲル化後の熱分解又は炭化から選ばれる少なくとも1種の処理工程を挙げることができる。
上記の処理工程の各種条件は、得られた複合体のサイズなどに依存する。
水媒体中での酸加水分解の条件として、上述のように、得られる複合体に 依存するが、例えば、2M硫酸溶液中で100℃、1時間加熱する条件を挙げることができる。
水媒体中でのアルカリ分解の条件として、例えば、2M水酸化ナトリウム溶液中で100℃、1時間加熱する条件を挙げることができるが、これに限定されない。
酸化分解の条件として、例えば、空気中で350℃(セルロースの 発火点)以上に加熱する条件を挙げることができるが、これに限定されない。
酵素分解の条件として、例えば、セルロース分解酵素の水溶液(例えば、メイラーゼ(明治製菓製セルロース分解酵素)の1%水溶液)で、30℃、12時間処理する条件を挙げることができるが、これに限定されない。
エアロゲル化後の熱分解又は炭化の条件として、例えば、空気中、600℃、1時間処理する条件、または、窒素雰囲気下、600℃、1時間処理する条件を挙げることができるが、これに限定されない。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
水酸化リチウム4.6gと尿素12gを含む水溶液96gを−12℃に冷却しておき、これにろ紙パルプ(アドバンテック東洋)4gを加えて攪拌するとセルロースは速やかに溶解し透明な溶液を与えた。
該溶液約5mLをガラス板上に流し直径0.5mmの針金を両端に巻いたガラス棒で塗り拡げることにより厚さ0.5mmの溶液層を形成し、ただちにエタノールに浸漬した。10分放置すると溶液はゲル化し、ガラス板から剥がすことができ、セルロースゲルを得た。該セルロースゲルを水で十分に洗浄して、空隙率93.4%のセルロースヒドロゲルC−HGのシートを得た。該シートを2cm角の小片に切り、以下の金属処理に使用した。
該セルロースヒドロゲルC−HGの小片を10mLの0.085%硝酸銀水溶液に浸漬して室温で10分攪拌した。小片を取り出し、付着液をろ紙で除去してから0.5%の水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)水溶液に浸漬し、20℃で20分攪拌するとゲルは淡黄色に着色した。これを十分に水洗して銀担持セルロースヒドロゲルAgHG-1を得た。
<ヒドロゲルからのエアロゲルの調製>
該着色ゲルAgHG-1をエタノールで十分に洗浄し、超臨界二酸化炭素乾燥装置(日立製作所 HCP−2)により二酸化炭素超臨界乾燥(温度:40℃;圧力90kg/cm)して、銀担持セルロースエアロゲルAg-AG−1を得た。これらの反応、洗浄、乾燥の工程において、セルロースゲルは形状と大きさを維持し、また担持された銀のゲルからの流出はまったくなかった。
エアロゲルAg-AG−1の吸着特性を、Quantachrome-Nova4000型窒素吸着装置により測定し、BET法による窒素吸着比表面積:330m/g
を得た。これは銀担持処理なしで同様に乾燥したセルロースエアロゲルでの比表面積370m/gとほぼ同じであった。また、銀の担持量は秤量によっては検出できないレベルであり、セルロースの重量に対して1%以下であった。したがってAg-AG−1の空隙率は、その体積と重量から固体実質の密度をセルロースと同じ1.5g/cmとして、体積と重量から計算することができ、空隙率は91.7%であった。
実施例1における0.085%硝酸銀水溶液の代りに0.17% 硝酸銀水溶液を用いる以外、実施例1と同様な方法により、銀担持セルロースヒドロゲルAg-HG-2および銀担持セルロースエアロゲルAg-AG−2を得た。これらのゲルは実施例1のものと比して着色の程度が増し、黄色で、かつやや透明が低下した以外は実施例1のものと同じ性状を有していた。これも銀担持量は、秤量によっては検出できないレベルであり、セルロースの重量に対して1%以下であった。エアロゲルAg-AG−2空隙率は90.5%であった。
実施例1における0.085%硝酸銀水溶液の代りに0.034%塩化金酸(HAuCl)水溶液を用いる以外、実施例1と同様な方法により、金担持セルロースヒドロゲルAuHG-1および金担持セルロースエアロゲルAu-AG−1を得た。これらのゲルは薄紫色に着色した以外は、実施例1のものと同じ性状を有していた。エアロゲルAu-AG−1の空隙率は91.2%であった。
実施例3における0.034%塩化金酸水溶液の代りに0.34%塩化金酸(HAuCl)水溶液を用いる以外、実施例3と同様な方法により、金担持セルロースヒドロゲルAuHG-2および金担持セルロースエアロゲルAu-AG−2を得た。これらのゲルは着色の程度が増して赤紫色になった以外は、実施例3のものと同じ性状を有していた。エアロゲルAu-AG−2の空隙率は89.5%であった。
実施例3における0.034%塩化金酸水溶液の代りに0.034%塩化白金(PtCl)水溶液を用いる以外、実施例3と同様な方法により、白金担持セルロースヒドロゲルPt-HG-1および白金担持セルロースエアロゲルPt-AG−1を得た。これらのゲルは薄い黒色に着色した以外は、実施例3のものと同じ性状を有していた。エアロゲルPt-AG−1の空隙率は90.3%であった。
実施例1に記載のセルロースヒドロゲルC−HG(空隙率93.4%)の小片を10mLの0.085%硝酸銀水溶液に浸漬し、他の還元剤を加えることなくそのまま80℃に加温して60時間処理するとゲルは淡黄色に着色した。これを十分に 水洗して銀担持セルロースヒドロゲルAgHG-3を得た。該着色ゲルAgHG-3を、実施例1の<ヒドロゲルからのエアロゲルの調製>に記載した方法と同様に処理して銀担持セルロースエアロゲルAg-AG−3を得た。これらのゲルは実施例1のものと同じ性状を有していた。エアロゲルAg-AG−3の空隙率は87.5%であった。
得られた銀担持セルロースエアロゲルAg-AG−3の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を図1に示す。 セルロースエアロゲルの、幅10ナノメートル程度のフィブリル構造が観察されるが、これは金属なしのエアロゲルの様相とまったく同じであり、銀粒子を明瞭に認めることができない。これは銀粒子がフィブリル幅と同程度かそれ以下であることを示している。 また同試料のX線回折図における銀の回折ピークからシェラー法で計算した銀微結晶のサイズは11ナノメートルであった。
実施例6における0.085%硝酸銀水溶液の代りに0.425%硝酸銀水溶液を用い、80℃での処理時間を200時間とする以外、実施例6と同様な方法により銀担持セルロースヒドロゲルAg-HG-4を得た。該着色ゲルAg-HG-4を、実施例1の<ヒドロゲルからのエアロゲルの調製>に記載した方法と同様に処理して銀担持セルロースエアロゲルAg-AG−4を得た。これらのゲルは実施例6のものに比して着色の程度が増して赤黄色になった以外は、実施例6のものと同じ性状を有していた。エアロゲルAu-AG−3の空隙率は90.8%であった。
実施例6における0.085%硝酸銀水溶液の代りに0.17% 塩化金酸水溶液を用い、80℃での処理時間を24時間とする以外、実施例6と同様な方法により金担持セルロースヒドロゲルAu-HG-3を得た。該着色ゲルAu-HG-3を、実施例1の<ヒドロゲルからのエアロゲルの調製>に記載した方法と同様に処理して金担持セルロースエアロゲルAu-AG−3を得た。これらのゲルは着色が薄青色になった以外は、実施例6のものと同じ性状を有していた。エアロゲルAu-AG−3の空隙率は91.2%であった。
実施例6における0.085%硝酸銀水溶液の代りに0.034%塩化白金水溶液を用い、80℃での処理時間を80時間とする以外、実施例6と同様な方法により白金担持セルロースヒドロゲルPt-HG-2を得た。該着色ゲルPt-HG-2を、実施例1の<ヒドロゲルからのエアロゲルの調製>に記載した方法と同様に処理して白金担持セルロースエアロゲルPt-AG-2を得た。これらのゲルは着色が黄色である以外は、実施例6のものと同じ性状を有していた。エアロゲルPt-AG-2の空隙率は88.7%であった。
実施例9の白金担持試料について、実施例6と同様に、シェラー法による白金微結晶のサイズを測定及び計算したところ、0.9 ナノメートルであった。
実施例1におけるろ紙パルプの溶解濃度を6重量%とした以外、 実施例1と同様な方法により、空隙率90.4%のセルロースヒドロゲル C−HG-2を調製した。該シートを2cm角の 小片に切り、以下の工程に使用した。
セルロースヒドロゲル C−HG-2を2.43%塩化鉄(III)(FeCl)水溶液に浸漬し、10分以上放置して該溶液をゲル内に浸透させた。該塩化鉄溶液含有セルロースヒドロゲルを28%アンモニア水に浸漬し、21℃で30分放置すると、水酸化鉄微粒子がゲル内で析出し、褐色の水酸化鉄担持セルロースヒドロゲル FeOH−HGを得た。該ゲルを十分に水洗した後、含有液体をエタノールに置換し、実施例1と同様にCO超臨界乾燥して水酸化鉄担持セルロースエアロゲル FeOH−AG を得た。エアロゲルは窒素吸着比表面積:389m/g、空隙率91.3%を与えた。
実施例10において、2.43%塩化鉄(III)水溶液の代りに2.21%塩化コバルト(II)(CoCl)水溶液を用いる以外、実施例10と同様な方法により、淡紅色の水酸化コバルト担持セルロースヒドロゲル CoOH−HGおよび水酸化コバルト担持セルロースエアロゲル CoOH−AG を得た。エアロゲルは窒素吸着比表面積:398m/g、空隙率91.3%を与えた。
なお、実施例10および実施例11においてセルロースエアロゲルに担持された金属水酸化物は水和酸化物であり、加熱等の脱水 処理によって、より安定な無水酸化物とすることができる。
以上の実施例1〜11および解析から次のことが分かる。即ち、これらの方法によるセルロースゲルへの金属の沈着はゲル構造自体にはほとんど影響を及ぼさず、基材であるセルロースゲルの微細な多孔構造が維持されていることがわかる。したがって、上記の実施例における金属担持エアロゲルの空隙率は、 基材セルロースゲルのそれで実質的に決まるのであって、実施例ごとの変動は誤差範囲内と見なされる。
得られた銀担持セルロースエアロゲルAg-AG−3のSEM像を示す。

Claims (16)

  1. 多孔性セルロースゲル及び無機ナノ粒子を有する無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体であって、前記複合体は、前記多孔性セルロースゲルの細孔内に無機ナノ粒子が担持され、前記複合体の空隙率が80%以上である、上記複合体。
  2. セルロースを溶解させた第1の液を所望形状に成形し、該成形体をセルロースの非溶媒である第2の液に浸漬し未乾燥の多孔性セルロースゲルを得て、無機ナノ粒子前駆体を溶解する第3の液に前記未乾燥の多孔性セルロースゲルを浸漬し多孔性セルロースゲルの細孔に第3の液を満たし、その後、該細孔内に無機ナノ粒子を沈着させて得られる、多孔性セルロースゲル及び無機ナノ粒子を有する無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体。
  3. 前記未乾燥の多孔性セルロースゲルは、その空隙率が50%以上である請求項2記載の複合体。
  4. 前記複合体は、その空隙率が50%以上である請求項2又は3記載の 複合体。
  5. 前記無機ナノ粒子が、金属ナノ粒子又は金属酸化物ナノ粒子である請求項1〜4のいずれか1項記載の複合体。
  6. 前記金属ナノ粒子が、金、銀、白金、パラジウム、オスミウム、 ルテニウム、ニッケル、銅、鉄、カドミウム、クロム、及びチタンからなる群から選ばれるナノ粒子である請求項5記載の複合体。
  7. 多孔性セルロースゲル及び無機ナノ粒子を有する無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体の製造方法であって、
    a)セルロースを溶解させた第1の液を所望形状に成形する工程;
    b)該成形体をセルロースの非溶媒である第2の液に浸漬し未乾燥の多孔性セルロースゲルを得る工程;
    c)無機ナノ粒子前駆体が溶解される第3の液に前記未乾燥の多孔性セルロースゲルを浸漬し多孔性セルロースゲルの細孔に第3の液を満たす工程;
    d)前記c)で得られた多孔性セルロースゲルの細孔内に無機ナノ粒子を沈着させる工程;
    を有し、これにより、多孔性セルロースゲルの細孔内に無機ナノ粒子が担持された複合体を得る、上記方法。
  8. 前記未乾燥の多孔性セルロースゲルは、その空隙率が50%以上である請求項7記載の方法。
  9. 前記複合体は、その空隙率が50%以上である請求項7又は8記載の 方法。
  10. 多孔性セルロースゲル及び無機ナノ粒子を有する無機ナノ粒子−セルロースゲル複合体の製造方法であって、
    b’)空隙率が80%以上である多孔性セルロースゲルを準備する工程;
    c)無機ナノ粒子前駆体が溶解される第3の液に前記多孔性セルロースゲルを浸漬し多孔性セルロースゲルの細孔に第3の液を満たす工程;及び
    d)前記c)工程で得られた多孔性セルロースゲルの細孔内に無機ナノ粒子を沈着させる工程;
    を有し、これにより、多孔性セルロースゲルの細孔内に無機ナノ粒子が担持された複合体であって、空隙率が80%以上である複合体が形成される、上記方法。
  11. 空隙率が80%以上である多孔性セルロースゲルが、再生セルロース製造工程由来のセルロースゲルである請求項10記載の方法。
  12. b)未乾燥の多孔性セルロースゲル又はb’)工程の空隙率が80%以上である多孔性セルロースゲルが、
    <x> i)苛性アルカリを2〜20重量%;及びii)尿素又はチオ尿素を4〜20重量%;を有する水溶液に、セルロース量が重量比で0.2〜20%となるようにセルロースを溶解しセルロース溶液を調製する工程;及び
    <y> 該セルロース溶液をセルロース非溶媒に浸漬する工程;
    を有することにより得られる、請求項7〜10のいずれか1項記載の方法。
  13. <y>工程後、多孔性セルロースゲルを乾燥して多孔性エアロゲルを得る 工程;をさらに有する、請求項12記載の方法。
  14. 無機ナノ粒子前駆体の溶液が、金、銀、白金、パラジウム、オスミウム、ルテニウム、ニッケル、銅、鉄、カドミウム、クロム、及びチタンからなる群から選ばれる金属の塩の水溶液である請求項7〜13のいずれか1項記載の方法。
  15. 前記c)工程において、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)、カルボン酸、アミン、アルコール、還元糖、水溶性高分子からなる群から選ばれる物質の水溶液を用いて、無機ナノ粒子を前記細孔内に沈着させる請求項7〜14のいずれか1項記載の方法。
  16. 請求項7〜15のいずれか1項記載の方法で得られた複合体からの無機ナノ粒子連続体を製造する方法であって、
    さらに、複合体から多孔性セルロースゲルを除去する工程を有する、上記方法。
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