JP2009011902A - 塗装用ろ過装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、フィルタエレメントに局部的に発生する目詰まりを解消することによって、フィルタエレメントの交換頻度を下げる技術を提供することを課題とする。
【解決手段】塗装用ろ過装置12は、ケース体34の内部に塗料をろ過するフィルタエレメント35を設け、このフィルタエレメント35によってダーテイ室37とクリーン室38を形成し、ダーテイ室37は、フィルタエレメントの一端35aの近傍に第1の口44を備えるとともに、フィルタエレメントの他端35bの近傍に第2の口27を備えており、第1の口44と第2の口27とをバイパス管25で連結し、このバイパス管25に、流れ発生機構47を介設するようにした。
【選択図】図2
【解決手段】塗装用ろ過装置12は、ケース体34の内部に塗料をろ過するフィルタエレメント35を設け、このフィルタエレメント35によってダーテイ室37とクリーン室38を形成し、ダーテイ室37は、フィルタエレメントの一端35aの近傍に第1の口44を備えるとともに、フィルタエレメントの他端35bの近傍に第2の口27を備えており、第1の口44と第2の口27とをバイパス管25で連結し、このバイパス管25に、流れ発生機構47を介設するようにした。
【選択図】図2
Description
本発明は、ワークに塗布する前に塗料をろ過する塗装用ろ過装置の改良に関する。
ケース体の内部にフィルタエレメントを設け、このフィルタエレメントでワークに塗布する前の塗料をろ過するようにした塗装用ろ過装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平5−212221号公報(図1)
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図7は従来の技術の基本構成を説明する図であり、ろ過装置100は、ケース体101の内部に、塗料をろ過するフィルタエレメント102を設け、このフィルタエレメント102によりケース体101をダーテイ室103とクリーン室104とに仕切り、ダーテイ室103の上部及び下部に、塗料入口105、105を設け、クリーン室104に塗料出口106を設けたものである。なお、1つのケース体101には、複数のフィルタエレメント102が設けられている。
図7は従来の技術の基本構成を説明する図であり、ろ過装置100は、ケース体101の内部に、塗料をろ過するフィルタエレメント102を設け、このフィルタエレメント102によりケース体101をダーテイ室103とクリーン室104とに仕切り、ダーテイ室103の上部及び下部に、塗料入口105、105を設け、クリーン室104に塗料出口106を設けたものである。なお、1つのケース体101には、複数のフィルタエレメント102が設けられている。
図8は図7の作用図であり、フィルタエレメント102のうちの1つについて、その作用を説明するものである。上下の塗料入口105、105からダーテイ室103に流入した塗料は、フィルタエレメント102を通過してろ過され、このフィルタエレメント102によってろ過された塗料はクリーン室104を通り、塗料出口106から流出する。
ところで、特許文献1のフィルタエレメント102は、筒状の形状をもつ部材である。 フィルタエレメント102において、塗料入口105、105に近い部位では、塗料がダーテイ室103からクリーン室103に多く流れる傾向にあり、塗料カスなどの堆積量は多くなる。これとは反対に、塗料入口105、105から遠い部位では、塗料カスなどの堆積量は少なくなる。つまり、フィルタエレメント102の部位によって、塗料カスなどの堆積量に差があった。
このように、フィルタエレメント102において、塗料入口105、105に近い部位では、塗料入口105、105から遠い部位に較べて塗料カスなどの堆積量が多くなるため、フィルタエレメント102の一部に目詰まりが発生し易くなる。目詰まりが発生すると、目詰まりの発生部位でろ過能力が低下する。ろ過能力が低下すると、所定の塗布品質が得られ難くなり、フィルタエレメント102の交換頻度を上げる必要があった。
本発明は、フィルタエレメントに局部的に発生する目詰まりを解消することによって、フィルタエレメントの交換頻度を下げる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、ケース体の内部に塗料をろ過するフィルタエレメントを設け、このフィルタエレメントでケース体の内部を仕切ることによってダーテイ室とクリーン室を形成した塗装用ろ過装置において、ダーテイ室は、フィルタエレメントの一端の近傍に第1の口を備えるとともに、フィルタエレメントの他端の近傍に第2の口を備えており、
第1の口と第2の口とをバイパス管で連結し、このバイパス管に、第2の口から第1の口へ余剰塗料を強制的に流す流れ発生機構を介設することを特徴とする。
第1の口と第2の口とをバイパス管で連結し、このバイパス管に、第2の口から第1の口へ余剰塗料を強制的に流す流れ発生機構を介設することを特徴とする。
請求項2に係る発明では、流れ発生機構は、ベンチュリ作用で流れを発生させるベンチュリ部であることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、ベンチュリ部は、第1のメイン管路及び第2のメイン管路と、これら第1及び第2のメイン管路の間をつなぎメイン管路よりも細い内径をもつ絞り管路と、この絞り管路又はこの絞り管路の近傍に連結され負圧を生ずる負圧管路とを備えており、第2のメイン管路は、第1の口に接続されるとともに、負圧管路は、第1のメイン管路に向け傾斜して配置されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、流れ発生機構は、電動ポンプであることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、第1の口44からダーテイ室37に入った塗料は、その大部分がフィルタエレメント35を通過して塗料出口28に向かって流れ、塗料の残部は、フィルタエレメントの一端35aの近傍から他端35bの近傍に向かって流れ、第2の口27からバイパス管25に入り、再度、第1の口44に入る。このような作用によって、ダーテイ室に一様な塗料の流れを形成することができる。
ダーテイ室に一様な塗料の流れを形成できれば、フィルタエレメントの一部に塗料カスなどの堆積が進んで、その一部に目詰まりを起こすという心配はない。フィルタエレメントにおいて、局所的な目詰まりの発生が抑えられるので、フィルタエレメントの交換頻度を下げて、フィルタエレメントの寿命を延ばすことができる。
請求項2に係る発明では、流れ発生機構は、ベンチュリ作用で流れを発生させるベンチュリ部であるので、ベンチュリ部で塗料が通過するときに発生する負圧を利用して、フィルタエレメントの他端にある塗料を、第1の口を介してフィルタエレメントの一端に戻すことができる。ベンチュリ部には動力は不要であり、新たな動力を用いることなく簡便な構造で塗料を戻すことができるので、装置費用の上昇を抑えることができる。
請求項3に係る発明では、ベンチュリ管の内径が小径から大径に拡大する位置(内径変化位置)に負圧管を配置したので、塗料の吸引力を増大させて、塗料の循環効率を増大させることができる。
請求項4に係る発明では、流れ発生機構は、電動ポンプであるので、ポンプの回転数を制御することにより最適な条件で塗料を循環させる。例えば、塗装時以外でも、ダーテイ室内で塗料を循環させることによって、ダーテイ室内における塗料溜まりの発生を防止できる。従って、好ましいろ過条件を長期間にわたり維持することができる。
また、塗料の循環率を最適値に設定することが容易である。
また、塗料の循環率を最適値に設定することが容易である。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は
符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る塗装用ろ過装置を備える塗装設備の構成図であり、塗装設備10は、上流側から下流側に、順に、塗料供給ポンプ11と、塗料カスなど塗料に混入している異物をろ過する塗装用ろ過装置12と、ワークの所定位置を塗装する塗装ロボット13と、が配置されている。塗装ロボット13のアーム先端部14には塗布ガン15が装着されている。
符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る塗装用ろ過装置を備える塗装設備の構成図であり、塗装設備10は、上流側から下流側に、順に、塗料供給ポンプ11と、塗料カスなど塗料に混入している異物をろ過する塗装用ろ過装置12と、ワークの所定位置を塗装する塗装ロボット13と、が配置されている。塗装ロボット13のアーム先端部14には塗布ガン15が装着されている。
塗料供給ポンプ11と塗装用ろ過装置12の間には、塗料通路としての1次管17が連結されるとともに、この1次管17と塗装用ろ過装置12との間にはT字継手19が介在されている。T字継手19は、一方の口21とこの一方の口21に対向する他方の口22と、一方及び他方の口21、22と略90°の角度で配置する第3の口23とを備え、一方の口21に1次管17を連結し、他方の口22にろ過前の塗料を取り入れる塗装用ろ過装置12の塗料入口24を連結し、第3の口23にバイパス管25の他端25bを連結し、このバイパス管25の一端25aに余剰塗料が放出される塗装用ろ過装置12の第2の口27を連結した。
ろ過後の塗料を取り出す塗装用ろ過装置12の塗料出口28に2次管31を連結する。この2次管31は、ロボットアームの先端部14まで延設され塗布ガン15に連結される。図中、32a〜32dは、管を口に固定するホースバンドである。
ろ過後の塗料を取り出す塗装用ろ過装置12の塗料出口28に2次管31を連結する。この2次管31は、ロボットアームの先端部14まで延設され塗布ガン15に連結される。図中、32a〜32dは、管を口に固定するホースバンドである。
図2は本発明に係る塗装用ろ過装置の要部断面図であり、塗装用ろ過装置12は、ケース体34と、このケース体34の内部に設け塗料をろ過するフィルタエレメント35と、このフィルタエレメント35が取り付けられ、ケース体34を上方から塞ぐとともにろ過前後の塗料入口24及び塗料出口28を有する蓋部材36とを備える。
そして、ケース体34の内部をフィルタエレメント35で仕切ることによってダーテイ室37とクリーン室38を形成した。
そして、ケース体34の内部をフィルタエレメント35で仕切ることによってダーテイ室37とクリーン室38を形成した。
塗料入口24は、ダーテイ室37と連通している。また、塗料出口28は、出力継手39を介して2次管31と連通している。
蓋部材36には、フィルタエレメント35を固定する環状の係合部材41及び細棒部材42を介して下方から円筒状のフィルタエレメント35が取り付けられている。蓋部材36は、上方から環状の蓋保持部材43を介してケース体34にねじこむことにより取り付けられている。
蓋部材36には、フィルタエレメント35を固定する環状の係合部材41及び細棒部材42を介して下方から円筒状のフィルタエレメント35が取り付けられている。蓋部材36は、上方から環状の蓋保持部材43を介してケース体34にねじこむことにより取り付けられている。
フィルタエレメント35は、中心軸を鉛直方向上下に配置した筒状の部材であり、筒状の部材の内側にクリーン室38が形成され、筒状の部材の外側とケース体34の間にダーテイ室37が形成される。
ダーテイ室37は、フィルタエレメントの他端35bとしての下端部の近傍にダーテイ室37から余剰塗料を取り出す第2の口27を備えるとともに、フィルタエレメントの一端35aとしての上端部の近傍に余剰塗料をダーテイ室37に戻す第1の口44を備えている。本実施例において、第1の口44とダーテイ室37にろ過する塗料が入る塗料入口24とは共通の口である。
第1の口44と第2の口27とをバイパス管25で連結し、このバイパス管25に、第2の口27から第1の口44へ余剰塗料を強制的に流す流れ発生機構47を介設する。
流れ発生機構47は、第1の口44に入力継手49を介して連結したT字継手19に形成されている。具体的には、T字継手19には、ベンチュリ部48が形成されており、このベンチュリ部48は、ダーテイ室37にろ過前の塗料が入る塗料入口24に接続されている。このT字継手19の詳細を次図で説明する。
流れ発生機構47は、第1の口44に入力継手49を介して連結したT字継手19に形成されている。具体的には、T字継手19には、ベンチュリ部48が形成されており、このベンチュリ部48は、ダーテイ室37にろ過前の塗料が入る塗料入口24に接続されている。このT字継手19の詳細を次図で説明する。
図3は本発明に係る塗装用ろ過装置のベンチュリ部を説明する断面図であり、
T字継手19に備えられているベンチュリ部48は、第1のメイン管路51及び第2のメイン管路52と、これら第1及び第2のメイン管路51、52の間をつなぎメイン管路51、52よりも細い内径をもつ絞り管路53と、この絞り管路53又はこの絞り管路53の近傍に連結され負圧を生ずる負圧管路54とを備えている。
T字継手19に備えられているベンチュリ部48は、第1のメイン管路51及び第2のメイン管路52と、これら第1及び第2のメイン管路51、52の間をつなぎメイン管路51、52よりも細い内径をもつ絞り管路53と、この絞り管路53又はこの絞り管路53の近傍に連結され負圧を生ずる負圧管路54とを備えている。
負圧管路54は、第1のメイン管路51に向け傾斜して配置される傾斜負圧管路55を含み、この傾斜負圧管路55には鉛直方向上下に形成した鉛直負圧管路56を介して第3の口23につながっている。つまり、T字継手19には、内部にベンチュリ部48が備えられている。
ここで、ベンチュリ部48とは、流体の流れを絞ることによって、絞り管路53の流速を増加させ、第1及び第2のメイン管路51、52に較べて絞り管路53に低い圧力を発生させる機構である。
傾斜負圧管路55は、T字継手19の斜め下方から斜め上方に形成され、負圧管路54の上部54tを貫通して絞り管路53の近傍と連通した断面円形の細穴である。
傾斜負圧管路55を形成するためには、ドリルDなどの工具で絞り管路53の近傍まで穴hを形成し、この穴hに鋼球Bを圧入して塞ぐことにより形成する。
なお、傾斜負圧管路55を絞り管路53に連通させることは差し支えない。
傾斜負圧管路55を形成するためには、ドリルDなどの工具で絞り管路53の近傍まで穴hを形成し、この穴hに鋼球Bを圧入して塞ぐことにより形成する。
なお、傾斜負圧管路55を絞り管路53に連通させることは差し支えない。
図2に戻って、ベンチュリ部48は、塗料入口24に接続されているので、ベンチュリ部48で塗料が通過するときに発生する負圧を利用して、フィルタエレメントの他端35bにある塗料を、第2の口27から流出させ、第1の口44を介してフィルタエレメントの一端35aに戻すことができる。すなわち、新たな動力を用いることなく簡便な構造で塗料を戻すことができ、ダーテイ室37内における塗料の滞留を防止して、ダーテイ室37内に一様な塗料の流れを発生させることができる。一様な塗料の流れを発生させることで、フィルタエレメント35に局所的な目詰まりの発生が抑えられるので、フィルタエレメントの交換頻度を下げて、フィルタエレメント35の寿命を延ばすことができる。
併せて、部品点数の増加が抑えられ、装置費用の上昇を抑えることができる。
併せて、部品点数の増加が抑えられ、装置費用の上昇を抑えることができる。
また、第2のメイン管路52は、第1の口(図2の44参照)に接続されるとともに、負圧管路54に備えられている傾斜負圧管路55は、第1のメイン管路51の側に傾斜して配置されている。傾斜負圧管路55を付設することにより、余剰塗料の流れをより円滑にすることができる。余剰塗料の流れがより円滑となるので、ダーテイ室37内の塗料を一層効率良く循環させることができる。
以上に述べた塗装用ろ過装置の作用を次に述べる。
図4は塗装用ろ過装置の作用を説明する実施例図及び比較例図である。
(a)において、実施例を説明する図であり、ダーテイ室37は、フィルタエレメントの一端35a及び他端35bの近傍に第1の口44及び第2の口27を備え、第1の口44と第2の口27とをバイパス管25で連結するとともに、このバイパス管25に、第2の口27から第1の口44へ余剰塗料を強制的に流す流れ発生機構47を介設する。
図4は塗装用ろ過装置の作用を説明する実施例図及び比較例図である。
(a)において、実施例を説明する図であり、ダーテイ室37は、フィルタエレメントの一端35a及び他端35bの近傍に第1の口44及び第2の口27を備え、第1の口44と第2の口27とをバイパス管25で連結するとともに、このバイパス管25に、第2の口27から第1の口44へ余剰塗料を強制的に流す流れ発生機構47を介設する。
第1の口44からダーテイ室37に入った塗料は、その大部分がフィルタエレメント35を通過して塗料出口28に向かって流れ、塗料の残部は、フィルタエレメントの一端35aの近傍から他端35bの近傍に向かって流れ、第2の口27からバイパス管25に入り、再度、第1の口44に入る。このような作用によって、ダーテイ室37に塗料の流れを形成することができる。
ダーテイ室37に一様な塗料の流れを形成できれば、フィルタエレメント35の一部に塗料の堆積が進んで、その一部に目詰まりを起こすという心配はない。フィルタエレメント35において、局所的な塗料による目詰まりが抑えられるので、フィルタエレメント35の交換の間隔を長くして、フィルタエレメント35の寿命を延ばすことができる。
(b)において、比較例を説明する図であり、ダーテイ室37Bは、フィルタエレメントの一端35aの近傍に塗料入口24を兼ねる第1の口44Bを備えている。ダーテイ室37Bに入った塗料は、塗料出口28に遠い側の部位35bよりも塗料出口28に近い側の部位35aに多く流れる。このため、塗料出口28に近い側の部位35aに位置するフィルタエレメント35には、遠い側の部位35bに位置するフィルタエレメント35よりも多くの塗料カスなどの異物が堆積する。
このため、塗料入口24から遠い部位35bに較べてフィルタエレメントに目詰まりが発生し易い。フィルタエレメント35に局部的な目詰まりが発生すると、フィルタエレメント35のろ過能力が低下し、フィルタエレメント35の交換頻度を上げる必要がある。
この他、粘性の高い塗料がケース体34の下方に沈降するなどにより、ダーテイ室37によどみが発生する。よどみによって、塗料の粘性が高くなる。例えば、よどみがメタリック光輝材により構成されている場合には、フィルタエレメント35の目詰まりに加えて、塗装品質に悪影響を与えていた。
この点、本発明では、バイパス管25を設けるとともに、このバイパス管25に流れ発生機構47を介設させたので、塗料の流れを形成することができ、ダーテイ室37内においてよどみを解消することができる。ダーテイ室37内のよどみが解消されるので、フィルタエレメント35の一部に塗料の堆積が進み、局所的に目詰まりが起ることもない。局所的な塗料カスなどによるフィルタエレメント35の目詰まりが抑えられるので、フィルタエレメント35の交換までの期間を長くして、フィルタエレメント35の寿命を延ばすことができる。
フィルタエレメント35が配置されているダーテイ室37において、塗料に一様な流れを形成することによって、塗料に含まれる比重の高い光輝材や顔料によるよどみが生ずることはない。仮に、よどみが生ずると、塗料の粘度が増大し、その部位でフィルタエレメント35に目詰まりが起り易くなり、塗布品質不良の原因にもなるが、本発明によれば、このような不具合を解消することができる。
図5は図2の別実施例図であり、図2と異なる点は、バイパス管25に設けられ第2の口27から塗料を吸引して第1の口に戻す流れ発生機構47には、電動ポンプ61が利用されていることにある。流れ発生機構47は、電動ポンプ61と、この電動ポンプ61の回転数を制御する制御部62と、この制御部62に接続され塗料入口24の近傍に設ける第1流量センサ63及びバイパス管25に介在させる第2流量センサ64と、を備える。
流れ発生機構47に、電動ポンプ61を利用したので、電動ポンプ61の回転数を制御することにより最適な条件で塗料を循環させる。そうすれば、塗装時以外でも、ダーテイ室37内で塗料を循環させることによって、塗料の溜まりの発生を防止できる。従って、好ましいろ過条件を長期間にわたり維持することができ、フィルタエレメント35の寿命を長くすることができる。
また、塗料の循環率を最適値に設定することが容易となる。
なお、ケース体34に設ける第1の口44と塗料入口24は共通の口にしたが、別の位置に設けることは差し支えない。
また、塗料の循環率を最適値に設定することが容易となる。
なお、ケース体34に設ける第1の口44と塗料入口24は共通の口にしたが、別の位置に設けることは差し支えない。
図6は図3の別実施例図であり、図3と異なる点は、傾斜負圧管路55を省略し、鉛直方向上下向きに形成した負圧管路54が絞り管路53に連結されていることにある。傾斜負圧管路を省くことにより、T字継手19の費用低減を図ることができる。
尚、本発明に係る塗装用ろ過装置は、実施の形態では自動車の塗装ラインに適用したが、自動車に限定されることなく、他の機械装置、電気、電子部品、一般家電製品などを対象とする塗布ラインに利用することは差し支えない。
本発明は、自動車の塗装設備に好適である。
12…塗装用ろ過装置、24…塗料入口、25…バイパス管、27…第2の口、34…ケース体、35…フィルタエレメント、35a…フィルタエレメントの一端、35b…フィルタエレメントの他端、37…ダーテイ室、38…クリーン室、44…第1の口、47…流れ発生機構、48…ベンチュリ部、51…第1のメイン管路、52…第2のメイン管路、53…絞り管路、54…負圧管路、61…電動ポンプ。
Claims (4)
- ケース体の内部に塗料をろ過するフィルタエレメントを設け、このフィルタエレメントで前記ケース体の内部を仕切ることによってダーテイ室とクリーン室を形成した塗装用ろ過装置において、
前記ダーテイ室は、前記フィルタエレメントの一端の近傍に第1の口を備えるとともに、前記フィルタエレメントの他端の近傍に第2の口を備えており、
前記第1の口と前記第2の口とをバイパス管で連結し、
このバイパス管に、前記第2の口から前記第1の口へ余剰塗料を強制的に流す流れ発生機構を介設することを特徴とする塗装用ろ過装置。 - 前記流れ発生機構は、ベンチュリ作用で流れを発生させるベンチュリ部であることを特徴とする請求項1記載の塗装用ろ過装置。
- 前記ベンチュリ部は、第1のメイン管路及び第2のメイン管路と、これら第1及び第2のメイン管路の間をつなぎ前記メイン管路よりも細い内径をもつ絞り管路と、この絞り管路又はこの絞り管路の近傍に連結され負圧を生ずる負圧管路とを備えており、
前記第2のメイン管路は、前記第1の口に接続されるとともに、前記負圧管路は、前記第1のメイン管路に向け傾斜して配置されていることを特徴とする請求項2記載の塗装用ろ過装置。 - 前記流れ発生機構は、電動ポンプであることを特徴とする請求項1記載の塗装用ろ過装置。
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CN109737249A (zh) * | 2019-03-05 | 2019-05-10 | 昆山一鼎工业科技有限公司 | 一种流体管路吸取装置 |
CN118001811A (zh) * | 2024-04-10 | 2024-05-10 | 山西红塔涂料科技有限公司 | 一种漆料过滤装置及制备工艺 |
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CN118001811B (zh) * | 2024-04-10 | 2024-06-07 | 山西红塔涂料科技有限公司 | 一种漆料过滤装置及制备工艺 |
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