JP2009005923A - 減容装置及びこれを備えた注射器処理装置 - Google Patents

減容装置及びこれを備えた注射器処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】装置構成をコンパクトにしたり、製造コストを抑えることができるとともに、どのような処理対象物に対しても完全に減容することができる減容装置などを提供する。
【解決手段】減容装置3は、第1対向部材50と、第1対向部材50と間隔を隔てて対向配置され、第1対向部材50に対して接近,離反する方向に平行移動自在となった第2対向部材51と、第1対向部材50と第2対向部材51との間に処理対象物Tを保持する保持機構部と、第2対向部材51の平行移動を案内する案内機構部80と、第2対向部材51を第1対向部材50に対して接近,離反する方向に平行移動させる駆動機構部65とを備える。案内機構部80は、第2対向部材51が第1対向部材50に接近するとき、第1対向部材50との対向方向への移動成分と、この対向方向と直交する方向への移動成分とが合成された斜め方向に、第2対向部材51を案内する。
【選択図】図10

Description

本発明は、合成樹脂からなる構成部分を含んだ処理対象物を減容する減容装置、及びこの減容装置と使用済みの注射器から注射針を抜き取る注射針分離装置とを備えた注射器処理装置に関する。
前記減容装置として、従来、例えば、特開平11−290403号公報に開示されたものが知られている。この減容装置は、処理対象物としてプラスチック製医療用廃材を減容するように構成されており、内部が中空の筐体状に形成されたケースと、上面が開口して内部に処理対象物が配置され、ケースから引き出し可能にケースの中空部内に収容される引出部材と、引出部材内の処理対象物を加熱するヒータと、ケースの中空部内に上下に移動可能に配設され、下方に移動したときに引出部材内の処理対象物をプレスするプレス板と、プレス板を上下方向に移動させる駆動機構とを備える。
尚、前記処理対象物であるプラスチック製医療用廃材は、合成樹脂シートなどで包まれて引出部材内に配置されるようになっている。
この減容装置によれば、引出部材がケースから引き出され、引出部材内に合成樹脂シートなどで包まれたプラスチック製医療用廃材が配置された後、引出部材がケースに戻される。引出部材がケースに戻されると、ヒータによってプラスチック製医療用廃材が加熱される。
そして、駆動機構によりプレス板が下方に移動せしめられると、プラスチック製医療用廃材が圧縮され、減容される。この後、駆動機構によりプレス板が上方に移動せしめられて引出部材がケースから引き出され、減容後のプラスチック製医療用廃材が引出部材内から回収される。
この減容装置では、減容するプラスチック製医療用廃材が合成樹脂シートなどで包まれているので、減容後のプラスチック製医療用廃材の取り扱いが容易であり、また、プラスチック製医療用廃材の中に残留した薬液が外部に漏れ出るのが防止され、更に、プラスチック製医療用廃材の加熱時に発生したにおいが外部に広がるのが防止される。
特開平11−290403号公報
ところが、プレス板を上下方向に移動させるように構成された上記従来の減容装置では、処理対象物に圧縮荷重しか作用しないので、処理対象物の形状や強度などによっては所定の状態まで圧縮することができず、減容が不完全なものとなる場合がある。一方、このような問題が起きるのを防止すべくより大きな圧縮荷重を作用させるようにすると、装置構成が大きくなってコンパクト化を図ることができないという問題や製造コストが上昇するという問題を生じる。
また、例えば、筒状に形成されて一定の内容積を有する合成樹脂製の注射器本体と、注射器本体の先端部に設けられた金属製の注射針と、合成樹脂製のピストン本体及びこれの先端部に設けられた合成ゴム製のシール部材を備えたピストンとからなる注射器から注射針を適宜抜き取った後、注射針の抜き取られた注射器を減容する場合には、合成ゴム製のシール部材を圧縮することができないために不完全な減容しか行うことができないという問題もある。
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、装置構成をコンパクトにしたり、製造コストを抑えることができるとともに、どのような処理対象物に対しても完全に減容することができる減容装置、及びこれを備えた注射器処理装置の提供をその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、
合成樹脂からなる構成部分を含んだ処理対象物を減容する装置であって、
第1対向部材と、
前記第1対向部材と間隔を隔てて対向配置され、前記第1対向部材に対して接近,離反する方向に平行移動自在となった第2対向部材と、
前記第1対向部材と第2対向部材との間に前記処理対象物を保持する保持手段と、
前記第2対向部材の移動を案内する案内手段と、
前記第2対向部材を移動させる第1駆動手段とを備え、
前記案内手段は、前記第2対向部材が前記第1対向部材に接近するとき、前記第1対向部材との対向方向たる第1方向への移動成分と、該第1方向と直交する第2方向への移動成分とが合成された斜め方向に、該第2対向部材を案内するように構成されてなることを特徴とする減容装置に係る。
この減容装置によれば、保持手段によって処理対象物が第1対向部材と第2対向部材との間に適宜保持された状態で、第1駆動手段によって第2対向部材が第1対向部材に接近するように移動せしめられると、この第2対向部材は、案内手段の案内により、第1対向部材との対向方向たる第1方向への移動成分と、この第1方向と直交する第2方向への移動成分とが合成された斜め方向に平行移動する。
そして、第1対向部材と第2対向部材との間の処理対象物がこれらの対向部材によって圧縮され、減容される。第2対向部材が第1方向への移動成分と第2方向への移動成分とが合成された斜め方向に平行移動するので、処理対象物には圧縮荷重と剪断荷重の2つの荷重が作用し、このような荷重によって処理対象物が圧縮,減容される。
この後、第1駆動手段によって第2対向部材が第1対向部材から離反するように平行移動せしめられ、減容後の処理対象物が第1対向部材と第2対向部材との間から適宜回収される。
斯くして、本発明に係る減容装置によれば、処理対象物に圧縮荷重及び剪断荷重を作用させて減容するようにしたので、処理対象物の形状や強度などに関係なくどのような処理対象物に対しても効果的に圧縮,減容することができる。また、このように効果的に圧縮,減容することができるので、より大きな荷重を処理対象物に作用させる必要はなく、装置構成をコンパクトにしたり、製造コストを低く抑えることができる。
また、注射針の抜き取られた注射器を減容する場合であっても、剪断荷重によってピストン本体の先端部から合成ゴム製のシール部材を取り外して横に向け、即ち、軸線を対向方向に向け、シール部材の径方向が対向方向に向いていたときよりもこの対向方向におけるシール部材の厚みを薄くすることができるので、注射器を所定の状態となるまで完全に減容することができる。
尚、前記減容装置は、前記第1対向部材と第2対向部材との間にある前記処理対象物を加熱する加熱手段を更に備えて構成されていても良い。このようにすれば、加熱手段により処理対象物を加熱して軟化させることができるので、処理対象物を変形させ易くすることができ、より効果的に圧縮,減容することができる。
また、前記減容装置は、前記処理対象物の加熱により発生したにおいを取り除く脱臭手段を更に備えて構成されていても良い。このようにすれば、脱臭手段によって加熱時に発生したにおいが外部に広がるのを防止することができる。
また、前記減容装置は、前記第1方向及びその反対方向に移動自在に設けられ、前記第2対向部材を前記第2方向及びその反対方向に移動可能に支持する支持部材を更に備え、前記第1駆動手段は、前記支持部材を移動させるように構成され、前記案内手段は、前記第2対向部材に係合して該第2対向部材を前記第2方向及びその反対方向に移動させるように構成されていても良い。
このようにすれば、第1駆動手段により支持部材が第1対向部材に接近するように第1方向に移動せしめられると、この支持部材の移動により第2対向部材が同方向に移動せしめられるとともに、案内手段との係合関係により前記第2方向に移動せしめられ、第2対向部材は、第1方向への移動成分と第2方向への移動成分とが合成された斜め方向に平行移動することとなる。
一方、第1駆動手段により支持部材が第1対向部材から離反するように第1方向とは反対方向に移動せしめられると、この支持部材の移動により第2対向部材が同方向に移動せしめられるとともに、案内手段との係合関係により前記第2方向とは反対方向に移動せしめられ、第2対向部材は接近前の原位置に戻る。
したがって、このように構成すれば、第2対向部材が第1対向部材に接近するときに、第2対向部材を第1方向への移動成分と第2方向への移動成分とが合成された斜め方向に移動させることができる。
また、前記減容装置は、前記支持部材を更に備え、前記第1駆動手段は、前記支持部材を移動させるように構成されるとともに、前記第2対向部材を前記第2方向とは反対方向に付勢する付勢手段を備え、前記案内手段は、前記第2対向部材に係合し、該第2対向部材を前記付勢手段の付勢力に抗して前記第2方向に移動させるとともに、前記付勢手段の付勢力によって前記第2方向とは反対方向に移動させるように構成されていても良い。
このようにすれば、第1駆動手段により支持部材が第1対向部材に接近するように第1方向に移動せしめられるときには、第2対向部材が同方向に移動するとともに、案内手段との係合関係により付勢手段の付勢力に抗して第2方向に移動し、第1方向への移動成分と第2方向への移動成分とが合成された斜め方向に平行移動する。
一方、第1駆動手段により支持部材が第1対向部材から離反するように第1方向とは反対方向に移動せしめられるときには、第2対向部材が同方向に移動するとともに、案内手段との係合関係により付勢手段の付勢力によって第2方向とは反対方向に移動し、接近前の原位置に戻る。
したがって、このように構成しても、第1対向部材への接近時に第2対向部材を第1方向への移動成分と第2方向への移動成分とが合成された斜め方向に移動させることができる。
また、前記減容装置は、減容後の前記処理対象物を回収する処理対象物回収手段を更に備え、前記保持手段は、水平又は水平から傾斜した状態に配置された固定板と、該固定板の上側又は下側に重ねられるように配置され、前記固定板と平行にスライド移動自在となったスライド板と、該スライド板を移動させる第2駆動手段とを備え、前記各対向部材の下側に前記固定板及びスライド板が配置され、前記固定板には、減容後の前記処理対象物が通過可能な貫通穴が前記第1対向部材と第2対向部材との間に形成され、前記スライド板は、前記固定板の貫通穴を塞ぐ第1位置と、前記固定板の貫通穴を開口させる第2位置との間で移動するように構成され、前記第2駆動手段は、前記スライド板を前記第1位置と第2位置とに移動させるように構成され、前記処理対象物回収手段は、前記固定板の貫通穴の下方に配置されていても良い。
このようにすれば、処理対象物がスライド板によって第1対向部材と第2対向部材との間に適宜保持された後、第1駆動手段によって支持部材が第1対向部材に接近するように移動せしめられると、第2対向部材が案内手段により案内されつつ平行移動して処理対象物が圧縮,減容される。この後、第1駆動手段によって支持部材が第1対向部材から離反するように移動せしめられると、第2対向部材が案内手段により案内されつつ平行移動して接近前の原位置に戻る。
スライド板は、第2対向部材が第1対向部材に接近する前においては第1位置にあるように、第2対向部材が第1対向部材から離反するときにおいては第2位置にあるように、第2駆動手段によって第1位置と第2位置とに移動せしめられる。そして、減容後の処理対象物は、第2対向部材が第1対向部材から離反したときに固定板の貫通穴から落下して下方の処理対象物回収手段に回収される。したがって、このように減容装置を構成すると、減容後の処理対象物を容易に回収することができる。
また、前記第2駆動手段は、前記第1駆動手段と連動して動作し、前記スライド板を、前記第2対向部材が前記第1対向部材に接近するときには前記第1位置から前記第2位置に向けて、前記第2対向部材が前記第1対向部材から離反するときには前記第2位置から前記第1位置に向けて移動させるように構成されていても良い。このようにすれば、スライド板を効率的に移動させることができ、減容処理を効率的に実施することができる。
また、前記スライド板は、前記支持部材と同方向に移動するように構成され、前記第2駆動手段は、前記スライド板及び支持部材のいずれか一方にこれらの移動方向に長手方向が沿って形成された長穴と、前記スライド板及び支持部材の他方に形成され、前記長穴内に位置して該長穴と係合可能な係合部とからなり、前記長穴及び係合部は、前記支持部材が予め設定された距離だけ前記第1対向部材側に前進した後に係合して前記スライド板を前記第2位置に向けて移動させるとともに、前記支持部材が予め設定された距離だけ前記第1対向部材側から後退した後に係合して前記スライド板を前記第1位置に向けて移動させるように構成されていても良い。
このようにすれば、第1駆動手段によって支持部材が第1対向部材に接近するように第1方向に移動せしめられると、スライド板及び支持部材のいずれか一方に形成された長穴と他方に形成された係合部との係合関係によって、スライド板は、支持部材が予め設定された距離だけ第1対向部材側に前進した後に、即ち、第2対向部材と第1対向部材との対向間隔が予め設定された間隔よりも狭くなった後に第1位置から第2位置に向けてスライド移動する。
一方、第1駆動手段によって支持部材が第1対向部材から離反するように第1方向とは反対方向に移動せしめられると、長穴と係合部との係合関係によって、スライド板は、支持部材が予め設定された距離だけ第1対向部材側から後退した後に、即ち、第2対向部材と第1対向部材との対向間隔が予め設定された間隔よりも広くなった後に第2位置から第1位置に向けてスライド移動する。
したがって、このように構成すれば、支持部材(第2対向部材)の移動に連動させてスライド板を移動させることができる。また、スライド板による処理対象物の保持や、減容後の処理対象物の処理対象物回収手段への排出を確実に行うことができる。
また、本発明は、
合成樹脂製の注射器から、その先端部に設けられた金属製の注射針を抜き取る注射針分離装置と、
前記注射針分離装置の下方に配置され、該注射針分離装置によって前記注射針の抜き取られた注射器を減容する前記減容装置とを備え、
前記減容装置は、前記保持手段によって、前記注射針分離装置から落下した、前記注射針の抜き取られた注射器を前記第1対向部材と第2対向部材との間に保持するように構成されてなることを特徴とする注射器処理装置に係る。
この注射器処理装置によれば、注射器から注射針を抜き取る抜取処理を注射針分離装置によって、注射針を抜き取った注射器の減容処理を減容装置によって行うことができるので、使用済み注射器を効率的に処理することができ、使用済み注射器を廃棄する際にその取り扱いを容易にすることができる。
また、本発明は、
合成樹脂製の注射器から、その先端部に設けられた金属製の注射針を抜き取る注射針分離装置と、
前記注射針分離装置によって前記注射針の抜き取られた注射器を減容する前記減容装置と、
前記注射針分離装置で前記注射針の抜き取られた注射器を前記減容装置に搬送する搬送手段とを備え、
前記搬送手段によって前記減容装置に搬送された注射器が前記保持手段により保持されるように構成されてなることを特徴とする注射器処理装置に係る。
このように構成された注射器処理装置によっても、上記と同様の効果を得ることができる。前記搬送手段は、例えば、シュートから構成したり、注射針の抜き取られた注射器を把持して減容装置に搬送し、保持手段に保持させるものから構成することができる。
尚、前記注射針分離装置は、互いに対峙して配置される揺動部材及び受け部材と、支持軸を有し、該支持軸によってその軸線回りに揺動自在に前記揺動部材を支持する支持体と、前記揺動部材を揺動させる揺動手段とを備え、前記揺動部材及び受け部材により前記注射針を挟持する挟持手段と、前記注射針の外径よりも大きく、前記注射器の外径よりも小さい貫通穴を有し、該貫通穴の軸線方向に移動して前記揺動部材及び受け部材に対し進退自在となった移動部材と、該移動部材の移動を案内する案内部材とを備えた案内手段と、
前記注射針を加熱する加熱手段と、前記移動部材を前記揺動部材及び受け部材から退く方向に付勢する第1付勢手段と、前記揺動部材及び受け部材の下方に配設され、前記注射器から抜き取られた注射針を回収する注射針回収手段とを備え、前記移動部材は、その貫通穴内に前記注射針が挿入されて前記揺動部材及び受け部材側に突出するように構成され、前記支持体の支持軸は、その軸線が、前記揺動部材及び受け部材の対峙方向と前記移動部材の進退方向の双方と直交するように配置され、前記揺動部材は、前記受け部材との対峙部たる先端部が先鋭に形成され、前記受け部材は、前記揺動部材との対峙面が前記移動部材の進退方向及び前記支持軸の軸線の双方と平行に形成され、前記揺動手段は、前記揺動部材の後端部と移動部材との間に設けられた圧縮ばねと、軸線が前記移動部材の進退方向に沿って配置されるとともに軸線方向に移動自在に設けられ、一端部が前記移動部材を貫通して突出し、他端部が前記揺動部材の後端部に接続した接続軸と、該接続軸の一端部に設けられて前記移動部材と係合する係合部材とから構成されていても良い。この場合、前記注射針分離装置は、更に、前記移動部材が前記揺動部材及び受け部材から退いた位置にあるときには、前記移動部材と係合部材との係合関係により、前記揺動部材の後端部が先端部よりも前記移動部材側に位置して前記揺動部材と受け部材との間に前記注射針の外径よりも大きい隙間が形成され、前記移動部材が前記揺動部材及び受け部材側に移動すると、前記圧縮ばねの付勢力により前記揺動部材が揺動して前記注射針が前記揺動部材及び受け部材により挟持されるように構成される。
このようにすれば、オペレータが、注射器の注射針を移動部材の貫通穴内に挿入して注射器の先端部をこの移動部材に当接させ、注射器を移動部材とともに第1付勢手段の付勢力に抗して揺動部材及び受け部材側に移動させると、注射針が揺動部材と受け部材との間に挿入されるとともに、揺動部材が圧縮ばねの付勢力により揺動し且つ揺動部材の揺動により接続軸がその他端部側方向に移動する。尚、移動部材の移動は案内部材によって案内される。
揺動部材が揺動すると、その先端部が移動部材側に接近するように、その後端部が移動部材から離反するように旋回して、揺動部材と受け部材との間の隙間が次第に狭くなり、やがて揺動部材の先端部が注射針の外周面に当接して、注射針が圧縮ばねの付勢力によって揺動部材及び受け部材により挟持される。このとき、注射針は、揺動部材の先端部が先鋭に形成されていることから強固に挟持され、オペレータが注射器から手を放しても、注射器及び注射針に作用する第1付勢手段の付勢力によって注射針が揺動部材と受け部材との間から滑り抜けることはない。
また、揺動部材及び受け部材側に移動した注射針は、加熱手段によって加熱されるようになっており、注射針が温度上昇して注射器の注射針付根部が溶融すると、第1付勢手段の付勢力によって移動部材及び注射器が揺動部材及び受け部材から離反する方向に移動せしめられるとともに、移動部材と係合部材との係合関係から接続軸がその一端部側方向に移動して揺動部材が揺動し、その先端部が移動部材から離反するように、その後端部が移動部材側に接近するように旋回する。
これにより、注射針は、注射器から離れる方向に送り出されるようにして注射器から抜き取られ、注射針回収手段に落下して回収される。そして、移動部材は第1付勢手段の付勢力によって元の位置まで戻り、このようにして一連の抜取処理が完了する。
このように、注射針を圧縮ばねの付勢力によって揺動部材及び受け部材により挟持し、第1付勢手段の付勢力によって注射器を揺動部材及び受け部材から離反する方向に移動させるとともに、揺動部材の揺動によってその先端部を移動部材から離反するように旋回させることにより、挟持した注射針を注射器から抜き取るようにすれば、駆動モータや伝達歯車などが不要であり、装置構成の簡素化,コンパクト化を図ったり、製造コストを低減することができる。
また、先端部が先鋭に形成された揺動部材及び受け部材によって注射針を挟持するようにしており、注射針を強固に挟持することができるので、注射針が第1付勢手段の付勢力によって揺動部材と受け部材との間から滑り抜け、抜取処理が未完了の段階で移動部材及び注射器が揺動部材及び受け部材から離反するように移動するのを防止することができる。
また、揺動部材を揺動させて注射針を挟持しているので、注射針の太さに関係なく当該注射針分離装置を使用することができ、また、揺動部材の揺動により注射針を注射器から離れるように送り出しているので、注射針をより抜き取り易くすることができる。
また、前記揺動部材は、前記支持軸によってその軸線回りに揺動自在且つその軸線方向に移動自在に支持され、前記注射針分離装置は、前記揺動部材を前記支持軸の軸線方向に移動させて前記受け部材に対する該揺動部材の位置をずらす位置決め手段を更に備えて構成されていても良い。
このようにすれば、位置決め手段により揺動部材を支持軸の軸線方向に移動させて受け部材に対する揺動部材の位置をずらし、揺動部材の先端部が注射針に当たる位置をずらすことができるので、ずらした位置のすべてが摩耗するまで一つの揺動部材を使用し続けることができる。これにより、注射針の当たる位置をずらすことができず、注射針が常に同じ部分に当たる場合に比べ、揺動部材の長寿命化を図って処理コストを低く抑えたり、注射針の挟持が不完全になるのを防止することができる。
また、前記位置決め手段は、前記揺動部材を前記支持軸の軸線と平行な方向に付勢する第2付勢手段と、前記揺動部材の、前記第2付勢手段の付勢方向とは反対側の面に当接する第1当接部材を有し、前記第1当接部材の、前記支持軸の軸線方向における位置を調整可能に構成された調整手段とを備えて構成されていても良い。
このようにすれば、調整手段により第1当接部材の、支持軸の軸線方向における位置を調整することで、第2付勢手段の付勢力によって又は第2付勢手段の付勢力に抗して揺動部材を支持軸の軸線方向に移動させ、受け部材に対する揺動部材の位置をずらすことができる。
また、前記調整手段は、前記揺動部材の揺動動作に連動して、前記第1当接部材の、前記支持軸の軸線方向における位置を調整するように構成されていても良い。このようにすれば、第1当接部材の、支持軸の軸線方向における位置、即ち、受け部材に対する揺動部材の位置を効率的に調整することができ、抜取処理を効率的に実施することができる。
また、前記調整手段は、外周面に歯が形成され、前記支持軸によって前記支持軸の軸線回りに回転自在且つ前記支持軸の軸線方向に移動自在に支持された環状の歯車と、前記支持体によって支持され、前記歯車の歯と噛合する爪とを有し、一方向にのみ前記歯車の回転を許容するように構成されたラチェット機構と、前記支持体によって支持され、前記歯車の他方の端面に当接する第2当接部材とを更に備え、前記第1当接部材は、環状に形成されて、前記支持軸によりその軸線回りに揺動自在且つその軸線方向に移動自在に支持され、前記揺動部材と歯車との間に、前記歯車の一方の端面に当接し且つ前記揺動部材とともに揺動するように設けられ、前記第1当接部材と歯車とが当接する各当接面には、前記第1当接部材が前記歯車の回転可能な方向に揺動するときには噛合し、前記第1当接部材が前記歯車の回転不可能な方向に揺動するときには噛合しないように構成された歯がそれぞれ形成され、前記歯車の、前記第2当接部材との当接面は、螺旋階段状の段差面若しくは螺旋状の傾斜面に形成され又は凹凸が形成されていても良い。
このようにすれば、移動部材及び注射器が揺動部材及び受け部材に接近するように移動したときや揺動部材及び受け部材から離反するように移動したときに揺動部材及び第1当接部材が揺動するが、このとき、揺動部材及び第1当接部材が歯車の回転可能な方向に揺動すると、第1当接部材及び歯車の歯の噛合関係により歯車が回転してこの歯車に第2当接部材が当接する位置が変化する。
歯車の、第2当接部材との当接面は、螺旋階段状の段差面若しくは螺旋状の傾斜面となっていたり、凹凸が形成されているので、第2当接部材の当接位置が変化すると、揺動部材,第1当接部材及び歯車が第2付勢手段の付勢力に抗して又は第2付勢手段の付勢力によって支持軸の軸線方向に移動し、揺動部材の先端部が注射針に当たる位置がずれることとなる。
尚、揺動部材及び第1当接部材が歯車の回転不可能な方向に揺動したときには、第1当接部材及び歯車の歯が噛合せず、第1当接部材のみが揺動する。
また、前記揺動部材は、その先端部を構成する第1部材と、それ以外の部分を構成する第2部材との少なくとも2部材から構成されるとともに、前記第1部材が前記第2部材に対して着脱可能に構成されていても良い。このようにすれば、揺動部材の先端部が摩耗したときの対応を取り易くなり、また、摩耗した第1部材を交換するのに都合が良い。
また、前記揺動部材や揺動部材の第1部材は、析出硬化処理の施された金属から構成されていても良い。このようにすれば、硬度を高めて耐摩耗性を高めることができ、揺動部材(第1部材)の寿命を長くすることができる。ここで、析出硬化処理とは、固溶化熱処理後、時効処理を行う熱処理のことである。
以上のように、本発明に係る減容装置及び注射針分離装置によれば、装置構成をコンパクトにしたり、製造コストを抑えることができるとともに、どのような処理対象物に対しても完全に減容することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、添付図面に基づき説明する。尚、図1は、本発明の一実施形態に係る注射器処理装置の概略構成を示した斜視図であり、図2は、図1に示した注射器処理装置の正面図である。また、図3は、本実施形態に係る注射針分離装置などの概略構成を示した底面図であり、図4及び図5は、図3に示した注射針分離装置などの断面図である。また、図6及び図7は、図3における矢示A−A方向の断面図であり、図8は、図4における矢示B−B方向の断面図であり、図9は、図8における矢示C−C方向の断面図である。また、図10は、本実施形態に係る注射器減容装置の概略構成を示した斜視図であり、図11は、図10に示した注射器減容装置の背面図であり、図12及び図14乃至図17は、図10に示した注射器減容装置の平面図である。また、図13は、図12における矢示D−D方向の断面図であり、図18及び図19は、図13における矢示E方向の平面図である。
図1乃至図19に示すように、本例の注射器処理装置1は、注射器Tから注射針Nを抜き取る注射針分離装置2と、この注射針分離装置2によって注射針Nの抜き取られた注射器Tを減容する注射器減容装置3と、内部が中空の筐体状に形成され、注射針分離装置2を内部空間の上側に、注射器減容装置3を内部空間の下側に収容するケース4とを備える。
尚、前記注射器Tは、図3に示すように、筒状に形成されて一定の内容積を有する合成樹脂製の注射器本体Sと、注射器本体Sの先端部に設けられた金属製の注射針Nと、合成樹脂製のピストン本体Pa及びこれの先端部に設けられた合成ゴム製のシール部材Pbを備えたピストンPとから構成される。
図1及び図3乃至図7に示すように、前記ケース4は、上面が開口して形成されており、この上面開口部を開閉する第1及び第2の2つの蓋100,101と、これらの蓋100,101を開閉する第1開閉機構110と、ケース4内部であって注射針分離装置2の下側且つ注射器減容装置3の上側に配置された中蓋120と、この中蓋120を開閉する第2開閉機構125とを備える。
前記第1蓋100は、矩形状に形成され、長手方向一端側がケース4の前後方向に平行な第1支持軸102によって開閉自在に支持されており、第2蓋101の裏面に当接する水平な支持ローラ103を備えている。また、第1蓋100は、ねじりばね104によって上側に開くように付勢されている。
前記第2蓋101は、矩形状に形成され、長手方向一端側が前記第1支持軸102と平行な第2支持軸105によって開閉自在に支持されるとともに、長手方向他端側が前記支持ローラ103によって支持されている。第2蓋101は、第1蓋100が開いて支持ローラ103が上側に移動することによって上側に開き、第1蓋100が閉じて支持ローラ103が下側に移動することによって閉じるようになっている。
前記第1開閉機構110は、前記前後方向に平行な第1揺動中心軸回りに揺動自在に設けられる揺動板111と、ケース4の内面に前記前後方向に立設され、揺動板111の下部を第1揺動中心軸回りに揺動自在に支持する支持ピン112と、第1蓋100に前記前後方向に立設され、揺動板111と係合する係合ピン113と、一端がケース4の内面に接続し、他端が揺動板111に接続した引張ばね114と、揺動板111に固設され、注射針分離装置2の案内機構部10の移動部材11の表面に当接する当接部材115とからなる。前記揺動板111は、上下に細長く形成されるとともに、ケース4の左右方向と平行に配置されており、その上部の第1支持軸102側には切り欠き111aが形成されている。前記係合ピン113には、揺動板111の切り欠き111aが係合し、前記引張ばね114は、その他端が揺動部材111の、支持ピン112による支持部よりも上側に接続し、揺動板111を係合ピン113に接近する方向に付勢する。
また、第1開閉機構110は、移動部材11が当接部材115に当接すると、揺動板111が引張ばね114の付勢力に抗して係合ピン113から離れるように揺動して、切り欠き111aと係合ピン113との係合関係が解除され、第1蓋100及び第2蓋101がねじりばね104の付勢力によって上側に開くように構成されている。
前記中蓋120は、注射器減容装置3の第2対向部材51の上方に配置され、折り畳み可能に構成されて前記前後方向に伸縮自在となっている。また、中蓋120は、折り畳み部分120aに適宜設けられたばね体(図示せず)の付勢力によって第1対向部材50の上方側に向けて広がる(閉じる)ように構成されるとともに、折り畳まれるとき及び広がるときには、前記左右方向の両端部に設けられたローラ121がガイド122により案内されて前記前後方向に移動するようになっている。尚、ガイド122は、ケース4の内面に適宜支持されている。
前記第2開閉機構125は、中蓋120の先端に設けられた第1係合部材126と、注射器減容装置3の支持部材55の上面に固設され、先端部が第1対向部材50側に延設されて第1係合部材126と係合する第2係合部材127と、揺動板111の下端部に取り付けられ、第2係合部材127の先端部に当接可能な係合解除部材128とからなり、第2係合部材127は、先端部から第2対向部材51側に所定距離だけ戻った部分に、第1係合部材126と係合する係合爪127aが形成されている。
また、第2開閉機構125は、係合解除部材128が第2係合部材127の先端部に当接すると、第2係合部材127が撓んで係合爪127aと第1係合部材126との係合関係が解除され、中蓋120が広がるように構成される。一方、支持部材55が第1対向部材50側に移動すると、第2係合部材127の係合爪127aと第1係合部材126とが係合し、支持部材55が第2対向部材51側に移動するときに中蓋120を第2対向部材51側に引き戻して折り畳むように構成される。
図1乃至図9に示すように、前記注射針分離装置2は、注射器Tの注射針Nを挟持する挟持機構部20と、注射器Tが挟持機構部20に対して進退するようにその移動を案内する案内機構部10と、挟持機構部20によって挟持された注射針Nを加熱するヒータ32と、案内機構部10の移動部材11を挟持機構部20から退く方向に付勢する付勢機構部35と、挟持機構部20の受け部材22に対する揺動部材21の位置をずらす位置決め機構部40と、挟持機構部20の下側に設けられ、注射器Tから抜き取られた注射針Nを回収する注射針回収ボックス47などから構成される。
前記案内機構部10は、表裏に貫通する貫通穴11aを中央部に、表裏に貫通し、挟持機構部20の接続軸28と係合する係合穴11bを端部に有し、貫通穴11aの軸線方向に移動して揺動部材21及び受け部材22に対し進退自在となった直方体ブロック状の移動部材11と、移動部材11の移動を案内する案内部材12とを備える。
前記移動部材11の貫通穴11aは、表面側の開口径が大きく、裏面側の開口径が小さくなるように漏斗状に形成されるとともに、注射針Nの外径よりも大きく、注射器T(注射器本体S)の先端部の外径よりも小さく形成される。また、移動部材11は、その表面側から貫通穴11a内に注射針Nが挿入されると、挿入された注射針Nが裏面側から揺動部材21及び受け部材22側に突出するように構成される。また、移動部材11は、貫通穴11aの軸線がケース4の第2蓋101の長手方向と、長手方向が前記前後方向と平行となるように配置される。
前記案内部材12は、前記前後方向に間隔を隔てて対向し、移動部材11の両側面にそれぞれ設けられた案内板13と、案内板13と係合し、挟持機構部20の支持ベース24の両側面にそれぞれ固設された係合ピン14とからなる。前記案内板13は、長手方向が貫通穴11aの軸線と平行に形成された長穴13aを有し、この長穴13a内に係合ピン14が挿入されて長穴13aと係合ピン14とが係合している。
前記挟持機構部20は、移動部材11の貫通穴11aの軸線方向において移動部材11の裏面側に、前記前後方向に互いに対峙して配置される揺動部材21及び受け部材22と、揺動部材21をケース4の第2蓋101の裏面に垂直な(前記前後方向及び貫通穴11aの軸線方向の双方と直交する方向と平行な)支持軸26の軸線回りに揺動自在に且つ支持軸26の軸線方向に移動自在に支持するとともに、受け部材22を支持する支持機構23と、揺動部材21を揺動させる揺動機構27とを備え、揺動部材21及び受け部材22により注射針Nを挟持する。
前記揺動部材21は、細長に形成されるとともに、受け部材22との対峙部たる長手方向の先端部が先鋭に形成されており、支持軸26の軸線方向に貫通した第1貫通穴21aを長手方向の中央部に、移動部材11側及びその反対側の表面に開口した第2貫通穴21bを長手方向の後端部に備える。また、揺動部材21は、析出硬化処理の施された金属(例えば、ステンレス鋼)から構成される。尚、前記析出硬化処理とは、固溶化熱処理後、時効処理を行う熱処理のことである。また、第2貫通穴21bは、揺動部材21の支持軸26の軸線回りの揺動及び支持軸26の軸線方向の移動を許容すべく、接続軸28の外径よりも大きく形成されている。
前記受け部材22は、揺動部材21との対峙面が移動部材11の貫通穴11aの軸線及び支持軸26の軸線と平行に形成される。また、受け部材22には前記ヒータ32が内臓され、受け部材22の表面に当接した注射針Nがこのヒータ32によって加熱される。尚、揺動部材21と受け部材22との間には隙間が形成され、この隙間は、貫通穴11aの軸線方向に形成されている。
前記支持機構23は、ケース4の第2蓋101の裏面に固設された直方体ブロック状の支持ベース24と、揺動部材21及び受け部材22を間に挟むように支持ベース24と間隔を隔てて設けられる支持板25と、両端部が支持ベース24及び支持板25によって支持され、第1貫通穴21a内に挿通されて揺動部材21を軸線回りに揺動自在に且つ軸線方向に移動自在に支持する支持軸26とからなる。
前記揺動機構27は、軸線が移動部材11の貫通穴11aの軸線と平行に配置されるとともに軸線方向に移動自在に設けられ、一端部が移動部材11の係合穴11b内に挿通されて突出し、他端部が揺動部材21の第2貫通穴21b内に挿通されて突出した接続軸28と、接続軸28の一端部に設けられて移動部材11の表面と係合する係合部材29と、接続軸28の他端部に形成されたねじ溝に螺合し、係合部材29との間に移動部材11及び揺動部材21を挟むように設けられるナット30と、接続軸28が挿通されて移動部材11と揺動部材21との間に設けられた圧縮ばね31とからなる。
また、揺動機構27は、移動部材11が揺動部材21及び受け部材22から退いた位置にあるときには、移動部材11と係合部材29との係合関係によって、揺動部材21の後端部が先端部よりも移動部材11側に位置して揺動部材21と受け部材22との間に注射針Nの外径よりも大きい隙間を形成する一方、移動部材11が揺動部材21及び受け部材22側に移動すると、圧縮ばね31の付勢力により揺動部材21を揺動させて注射針Nを揺動部材21及び受け部材22により挟持するように構成されている。
前記付勢機構部35は、軸線が前記前後方向に配置され、ケース4の内面に固設されたブラケット36aにより両端部が軸線中心に回転自在に支持される第1円柱状部材36と、軸線が前記前後方向に配置され、両端部が案内板13に支持される第2円柱状部材37と、軸線が移動部材11の貫通穴11aの軸線と平行に配置され、第1円柱状部材36及び第2円柱状部材37に接続した第3円柱状部材38と、第3円柱状部材38が挿通されて第1円柱状部材36と第2円柱状部材37との間に設けられた圧縮ばね39とを備え、圧縮ばね39の付勢力によって第2円柱状部材37、即ち、移動部材11及び案内板13を、移動部材11が揺動部材21及び受け部材22から退く方向に付勢する。尚、前記第3円柱状部材38は、第1円柱状部材36に固設され、前記第2円柱状部材37は、第3円柱状部材38の軸線方向に移動自在に構成される。
前記位置決め機構部40は、揺動部材21を支持軸26の軸線方向に移動させて受け部材22に対する揺動部材21の位置をずらすように構成されており、ラチェット機構41と、第1当接部材44と、第2当接部材45と、圧縮ばね46とを備える。尚、ラチェット機構41,第1当接部材44及び第2当接部材45は、特許請求の範囲に言う調整手段として機能する。
前記ラチェット機構41は、外周面に形成された歯42aと、両端面に貫通して支持軸26が挿通される貫通穴42bとを備えた環状の歯車42と、支持板25によって支持され、歯車42の歯42aと噛合する爪43とを有し、一方向(図8及び図9における矢示方向、即ち、揺動部材21の先端部が移動部材11に接近するように揺動するときの揺動方向と同じ方向)にのみ歯車42の回転を許容するように構成される。前記歯車42は、支持軸26の軸線回りに回転自在且つ支持軸26の軸線方向に移動自在となるように、揺動部材21と間隔を隔てるように支持軸26によって支持される。
前記第1当接部材44は、両端面に貫通して支持軸26が挿通される貫通穴44aを備えるように環状に形成され、歯車42と揺動部材21との間に、一方の端面が揺動部材21に当接し、他方の端面が歯車42の一方の端面に当接するように配置される。また、第1当接部材44は、支持軸26の軸線回りに揺動自在且つ支持軸26の軸線方向に移動自在となるように支持軸26によって支持される。
第1当接部材44と揺動部材21とが当接する各当接面には、互いに係合する係合部(図示せず)が形成され、これらの係合関係によって第1当接部材44が揺動部材21とともに揺動する。また、第1当接部材44と歯車42とが当接する各当接面には、第1当接部材44が歯車42の回転可能な方向に揺動するときには噛合し、歯車42の回転不可能に揺動するときには噛合しないように構成された歯44b,42cがそれぞれ形成される。
前記第2当接部材45は、支持板25に立設され、歯車42の他方の端面に当接するように構成される。この第2当接部材45が当接する、歯車42の当接面は、螺旋階段状の段差面に形成される。
前記圧縮ばね46は、支持軸26が挿通されて支持ベース24と揺動部材21との間に設けられ、揺動部材21を支持板25側に付勢する。
この位置決め機構部40によれば、揺動部材21の先端部が移動部材11に接近するように揺動すると、第1当接部材44及び歯車42の歯44b,42cの噛合関係により歯車42が回転し、この歯車42に第2当接部材45が当接する位置が変化する。そして、第2当接部材45の当接位置が変化すると、歯車42の、第2当接部材45との当接面が螺旋階段状の段差面に形成されていることから、揺動部材21,第1当接部材44及び歯車42が圧縮ばね46の付勢力に抗して支持軸26の軸線方向に移動し、揺動部材21の先端部が注射針Nに当たる位置がずれる。
前記注射針回収ボックス47は、上面が開口した容器状に形成され、前記前後方向に引き出し可能にケース4に収容される。また、注射針回収ボックス47は、ケース4に収容されたときに揺動部材21及び受け部材22の下方に位置するようになっている。
前記注射器減容装置3は、直方体ブロック状に形成された第1対向部材50と、第1対向部材50と対向して配置され、第1対向部材50に対して接近,離反するように平行移動自在となった直方体ブロック状の第2対向部材51と、第2対向部材51を支持する支持部材55と、第1対向部材50と第2対向部材51との間に注射針Nの抜き取られた注射器Tを保持する保持機構部60と、第2対向部材51を平行移動させる駆動機構部65と、第2対向部材51の平行移動を案内する案内機構部80と、第1対向部材50と第2対向部材51との間にある、注射針Nの抜き取られた注射器Tを加熱するヒータ(図示せず)と、注射器Tの加熱により発生したにおいを取り除く脱臭機構部85と、保持機構部60の下側に設けられ、減容後の注射器Tを回収する注射器回収ボックス88と、第1対向部材50,保持機構部60及び駆動機構部65を支持するフレーム90などから構成される。
前記第1対向部材50及び第2対向部材51は、長手方向が前記左右方向に沿うように且つ前記前後方向に間隔を隔てるように、前記保持機構部60のスライド板62の上面に対向配置される。また、各対向部材50,51の一方又は両方には、前記ヒータ(図示せず)が内蔵され、各対向部材50,51の表面に当接した注射器Tがこのヒータ(図示せず)によって、例えば、150℃に加熱される。
尚、各対向部材50,51は、注射針Nが揺動部材21及び受け部材22により挟持された注射器Tの下方に間隔を隔てるように配置されており、注射針Nの抜き取られた注射器Tが第1対向部材50と第2対向部材51との間に落下するようになっている。また、各対向部材50,51には、加熱され、軟化した注射器Tが付着するのを防止すべく、適宜表面処理(例えば、コーティングなど)を施すようにしても良い。
前記第2対向部材51は、その第1対向部材50と対向する側とは反対側の面が支持部材55に固定ボルト52によって固定され、この支持部材55とともに前記前後方向に移動するように構成される。この固定ボルト52は、支持部材55の長穴55b内に挿通されるようになっており、これによって、第2対向部材51は、前記左右方向にも移動自在となっている。
前記支持部材55は、長手方向が前記左右方向に沿うように矩形状に形成されており、前記前後方向に移動自在に配置され、第2対向部材51を前記左右方向に移動自在に支持する。また、支持部材55は、長手方向の両端部下面に取り付けられ、先端部がスライド板62の長穴62b内に挿入されてこの長穴62bと係合可能な係合ボルト55aと、高さ方向の中央部に形成され、長手方向が前記左右方向に沿うように形成された長穴55bとを備える。前記長穴55bには、上述のように、固定ボルト52が挿通されている。
前記保持機構部60は、長手方向が前記左右方向に沿うように水平に配置された平面視矩形状の固定板61と、固定板61と略同じ大きさに形成されてこの固定板61の上側に重ねられるように水平に配置され、前記前後方向にスライド移動自在となった平面視矩形状のスライド板62とを備え、固定板61及びスライド板62が各対向部材50,51の下側に配設されている。
前記固定板61は、表裏に貫通し、減容後の注射器Tが通過可能な貫通穴61aを備えており、この貫通穴61aは、第1対向部材50と第2対向部材51との間の第1対向部材50側に形成されている。
前記スライド板62は、表裏に貫通し、減容後の注射器Tが通過可能且つ固定板61の貫通穴61aと連通可能な貫通穴62aを備えており、この貫通穴62aは、第1対向部材50と第2対向部材51との間の第2対向部材51側に形成されている。また、スライド板62には、長手方向の両端部に、表裏に貫通し、長手方向が前記前後方向に沿うように形成された長穴62bが形成されている。また、スライド板62は、固定板61及びスライド板62の各貫通穴61a,62aが互いに連通せずに固定板61の貫通穴61aが塞がれた状態になる第1位置と、固定板61及びスライド板62の各貫通穴61a,62aが互いに連通して固定板61の貫通穴61aが開いた状態になる第2位置との間でスライド移動する。
前記長穴62b及び係合ボルト55aは、スライド板62を前記第1位置と第2位置とに移動させる駆動手段として機能するものである。即ち、長穴62b及び係合ボルト55aは、支持部材55(第2対向部材51)が第1対向部材50に接近すると、支持部材55が予め設定された距離だけ第1対向部材50側に前進した後に係合してスライド板62を第1位置から第2位置に向けて移動させるとともに、支持部材55が予め設定された距離だけ第1対向部材50側から後退した後に係合してスライド板62を第2位置から第1位置に向けて移動させるように構成される。
前記駆動機構部65は、軸線が前記前後方向に沿うように配置された第1ボールねじ67と、軸線が前記前後方向に沿うように配置され、第1ボールねじ67との間に各対向部材50,51を挟むように第1ボールねじ67と前記左右方向に間隔を隔てて設けられる第2ボールねじ68と、第1ボールねじ67と螺合し、支持部材55の長手方向一方端に固設された第1ナット69と、第2ボールねじ68と螺合し、支持部材55の長手方向他方端に固設された第2ナット70と、フレーム90に固設され、第1ボールねじ67を軸線中心に回転自在に支持する第1支持部材71と、フレーム90に固設され、第2ボールねじ68を軸線中心に回転自在に支持する第2支持部材72と、第1ボールねじ67の端部に固設された第1スプロケット73と、第2ボールねじ68の端部に固設された第2スプロケット74と、第1スプロケット73及び第2スプロケット74に掛け渡された駆動チェーン75と、図示しないブラケットを介してフレーム90に配設され、第1ボールねじ67の端部に連結されて第1ボールねじ67を軸線中心に回転させる駆動モータ76と、第2対向部材51をフレーム90の第1支持部91側に付勢する付勢機構77とを備える。尚、駆動モータ76は、例えば、適宜センサにより、中蓋120が閉じたことを確認して作動するように構成される。
前記付勢機構77は、支持部材55及び第2ナット70の外周部に取り付けられた矩形状の部材78と、この部材78と第2対向部材51との間に、軸線が前記左右方向に沿うように設けられる圧縮ばね79とを備え、この圧縮ばね79の付勢力によって第2対向部材51をフレーム90の第1支持部91側に付勢する。
この駆動機構部65によれば、駆動モータ76が駆動されて第1ボールねじ67が軸線中心に回転すると、第1ナット69が第1ボールねじ67の軸線方向に移動する。また、第1ボールねじ67の回転動力が第1スプロケット73,駆動チェーン75及び第2スプロケット74を介して第2ボールねじ68に伝達され、第2ボールねじ68が軸線中心に回転し、第2ナット70が第2ボールねじ68の軸線方向に移動する。そして、各ナット69,70が移動すると、支持部材55が前記前後方向に移動し、第2対向部材51やスライド板62が前記前後方向に移動することとなる。また、第2対向部材51は、圧縮ばね79の付勢力によって又は圧縮ばね79の付勢力に抗して前記左右方向の移動せしめられる。
前記案内機構部80は、第1対向部材50の上面に固設された第1案内板81と、第2対向部材51の上面に固設された第2案内板82とを備える。前記各案内板81,82には、前記前後方向から前記左右方向に傾いた斜めの当接面がそれぞれ形成されており、これらの各当接面が当接して第2対向部材51の平行移動が案内されるようになっている。
即ち、第2対向部材51は、第1対向部材50に接近するように移動するとき、各案内板81,82により案内されて、前記前後方向(第1対向部材50に接近する方向)への移動成分と前記左右方向(フレーム90の第2支持部92に近づく方向)への移動成分とが合成された斜め方向に平行移動する。一方、第2対向部材51は、第1対向部材50から離反するように移動するとき、各案内板81,82により案内されて、前記前後方向(第1対向部材50から離反する方向)への移動成分と前記左右方向(フレーム90の第1支持部91に近づく方向)への移動成分とが合成された斜め方向に平行移動する。
前記脱臭機構部85は、においの原因となる成分を空気中から除去するフィルタ86と、ケース4内部の空気をフィルタを通して外部に排気するためのファン87とを備えており、このファン87によって、ケース4の内部の空気がフィルタ86を通ってから外部に排気されるようになっている。尚、ケース4には、外部と内部とを連通させる複数の連通孔4aが形成されている。
前記注射器回収ボックス88は、上面が開口した容器状に形成され、前記前後方向に引き出し可能にケース4に収容される。また、注射器回収ボックス88は、ケース4に収容されたときに固定板61の貫通穴61aの下方に位置するようになっている。
前記フレーム90は、前記左右方向に間隔を隔てて配置され、固定板61の長手方向両端部を支持する第1支持部91及び第2支持部92と、長手方向が前記左右方向に沿うように矩形状に形成されて両端部が各支持部91,92に支持され、スライド板62の上面に配置された第3支持部93とを備える。
前記第3支持部93は、前記第1対向部材50,第1支持部材71及び第2支持部材72を支持するようになっており、第1対向部材50は、その第2対向部材51と対向する側とは反対側の面が支持される。
以上のように構成された本例の注射器処理装置1によれば、まず、注射針分離装置2によって注射器Tから注射針Nが抜き取られる。即ち、オペレータが、注射器Tの注射針Nを移動部材11の貫通穴11a内に挿入して注射器Tの先端部をこの移動部材11に当接させ、注射器Tを移動部材11及び案内板13とともに圧縮ばね39の付勢力に抗して揺動部材21及び受け部材22側に移動させると、注射針Nが揺動部材21と受け部材22との間に挿入されるとともに、揺動部材21及び第1当接部材44が圧縮ばね31の付勢力により揺動し且つ揺動部材21の揺動により接続軸28がその他端部側方向に移動する(図5参照)。尚、移動部材11及び案内板13の移動は、長穴13aと係合ピン14との係合関係によって案内される。
揺動部材21及び第1当接部材44が揺動すると、揺動部材21の先端部が移動部材11側に接近するように、後端部が移動部材11から離反するように旋回して、揺動部材21と受け部材22との間の隙間が次第に狭くなり、やがて揺動部材21の先端部が注射針Nの外周面に当接して、注射針Nが圧縮ばね31の付勢力によって揺動部材21及び受け部材22により挟持される(図5参照)。また、第1当接部材44及び歯車42の各歯44b,42cは互いに噛合せず、歯車42は回転しない。
このとき、注射針Nは、揺動部材21の先端部が先鋭に形成されていることから強固に挟持され、オペレータが注射器Tから手を放しても、注射器T及び注射針Nに作用する圧縮ばね39の付勢力によって注射針Nが揺動部材21と受け部材22との間から滑り抜けることはない。また、注射針Nが揺動部材21及び受け部材22により挟持されると、注射針Nの外周面が受け部材22の揺動部材21との対峙面に当接して、この受け部材22に内蔵されたヒータ32によって加熱される。そして、オペレータが、第1蓋100を閉じると、揺動板111の切り欠き111aと係合ピン113とが係合して第1蓋100及び第2蓋101が開かない状態となる(図7参照)。
この後、注射針Nが温度上昇し、注射器Tの注射針付根部が溶融すると、圧縮ばね39の付勢力によって移動部材11,案内板13及び注射器Tが揺動部材21及び受け部材22から離反する方向に移動せしめられるとともに、移動部材11と係合部材29との係合関係から接続軸28がその一端部側方向に移動して揺動部材21及び第1当接部材44が揺動し、揺動部材21の先端部が移動部材11から離反するように、後端部が移動部材11に接近するように旋回する(図4参照)。
これにより、注射針Nは、注射器Tから離れる方向に送り出されるようにして注射器Tから抜き取られ、下方の注射針回収ボックス47内に落下して回収される。また、注射針Nの抜き取られた注射器Tは、第1対向部材50と第2対向部材51と間且つ固定板61及びスライド板62の上面に落下してこれら固定板61及びスライド板62により保持される。
また、揺動部材21及び第1当接部材44が揺動すると、第1当接部材44及び歯車42の各歯44b,42cが互いに噛合して歯車42が回転し、第2当接部材45が歯車42に当接する位置が変化し、揺動部材21,第1当接部材44及び歯車42が圧縮ばね46の付勢力に抗して支持軸26の軸線方向に移動する。これにより、次に注射針Nを挟持するときに揺動部材21の先端部が注射針Nに当たる位置がずれることとなる。
一方、移動部材11の揺動部材21及び受け部材22から離反する方向への移動により移動部材11が当接部材115に当接すると、揺動板111が引張ばね114の付勢力に抗して揺動し、切り欠き111aと係合ピン113との係合関係が解除されるとともに(図6参照)、係合解除部材128が第2係合部材127の先端部に当接してこの第2係合部材127が撓み、係合爪127aと第1係合部材126との係合関係が解除される(図19参照)。
これにより、第1蓋100及び第2蓋101がねじりばね104の付勢力によって上側に開き、中蓋120が閉じる(図18参照)。この後、移動部材11は圧縮ばね39の付勢力によって元の位置まで戻る。以上で、注射針Nの抜取処理については完了する。
この後、引き続き、注射器減容装置3によって、注射針Nの抜き取られた注射器Tが減容される。即ち、駆動モータ76により各ボールねじ67,68が軸線中心に回転せしめられて各ナット69,70及び支持部材55が第1対向部材50に接近するように移動せしめられると、この移動により第2対向部材51が第1対向部材50に接近するように移動する。
このとき、第2対向部材51については、スライド板62の上面に沿って、各案内板81,82により案内されつつ、前記前後方向(第1対向部材50に接近する方向)への移動成分と前記左右方向(第2支持部92に近づく方向)への移動成分とが合成された斜め方向に平行移動する(図14乃至図16参照)。尚、第2対向部材51の前記左右方向への移動は、圧縮ばね79の付勢力に抗して行われる。また、スライド板62については、係合ボルト55a及び長穴62bの係合関係によって、支持部材55が予め設定された距離だけ第1対向部材50側に前進してから、即ち、第1対向部材50と第2対向部材51との間の対向間隔が予め設定された間隔よりも狭くなってから支持部材55と同じ方向に第1位置から第2位置に向けてスライド移動し、やがて固定板61及びスライド板62の各貫通穴61a,62aが互いに連通する(図14乃至図16参照)。
そして、第1対向部材50と第2対向部材51との間の注射器Tがこれらの対向部材50,51によって圧縮され、減容される。このとき、第2対向部材51が前記前後方向への移動成分と前記左右方向への移動成分とが合成された斜め方向に平行移動することから、注射器Tには圧縮荷重と剪断荷重の2つの荷重が作用することとなり、このような荷重によって注射器Tが圧縮,減容される。また、注射器Tが各対向部材50,51に当接すると、内蔵されたヒータ(図示せず)によって加熱される。また、ファン87が適宜作動せしめられ、ケース4の内部の空気は、フィルタ86を通ってから外部に排気される。また、支持部材55が第1対向部材50側に移動すると、第2係合部材127の係合爪127aと第1係合部材126とが係合する(図19参照)。
この後、駆動モータ76により各ボールねじ67,68が軸線中心に回転せしめられて各ナット69,70及び支持部材55が第1対向部材50から離反するように移動せしめられると、この移動により第2対向部材51が第1対向部材50から離反するように移動する。
このとき、第2対向部材51については、スライド板62の上面に沿って、各案内板81,82により案内されつつ、前記前後方向(第1対向部材50から離反する方向)への移動成分と前記左右方向(第1支持部91に近づく方向)への移動成分とが合成された斜め方向に平行移動する(図12及び図17参照)。尚、第2対向部材51の前記左右方向への移動は、圧縮ばね79の付勢力によって行われる。また、スライド板62については、係合ボルト55a及び長穴62bの係合関係によって、支持部材55が予め設定された距離だけ第1対向部材50側から後退した後に、即ち、第1対向部材50と第2対向部材51との間の対向間隔が予め設定された間隔よりも広くなってから支持部材55と同じ方向に第2位置から第1位置に向けてスライド移動し、やがて固定板61及びスライド板62の各貫通穴61a,62aが互いに連通しなくなる(図12及び図17参照)。また、支持部材55が第2対向部材51側に移動すると、第2係合部材127の係合爪127aと第1係合部材126との係合関係から中蓋120が第2対向部材51側に引き戻されて折り畳まれ、中蓋120が開く(図18参照)。
そして、減容後の注射器Tは、第2対向部材51が第1対向部材50から離反したときに固定板61及びスライド板62の各貫通穴61a,62aから下方の注射器回収ボックス88内に落下して回収される。この後、第2対向部材51は支持部材55とともに元の位置まで戻る。以上で、注射器Tの減容処理についても完了する。
以降、上記と同様の操作が繰り返され、複数の使用済み注射器Tについて処理が行われる。また、上記のような処理が所定回数繰り返されると、オペレータにより、注射針回収ボックス47及び注射器回収ボックス88がケース4から引き出されて、この回収ボックス47内の、抜き取られた注射針Nや、この回収ボックス88内の、減容後の注射器Tが適宜廃棄される。
斯くして、本例の注射器処理装置1によれば、注射器Tから注射針Nを抜き取る抜取処理を注射針分離装置2によって、注射針Nを抜き取った注射器Tの減容処理を注射器減容装置3によって行うことができるので、使用済み注射器Tを効率的に処理することができ、使用済み注射器Tを廃棄する際にその取り扱いを容易にすることができる。
また、注射針分離装置2では、注射針Nを圧縮ばね31の付勢力によって揺動部材21及び受け部材22により挟持し、圧縮ばね39の付勢力によって注射器Tを揺動部材21及び受け部材22から離反する方向に移動させるとともに、揺動部材21の揺動によってその先端部を移動部材11から離反するように旋回させることにより、挟持した注射針Nを注射器Tから抜き取るように構成したので、駆動モータや伝達歯車などが不要であり、装置構成の簡素化,コンパクト化を図ったり、製造コストを低減することができる。
また、先端部が先鋭に形成された揺動部材21及び受け部材22によって注射針Nを挟持するようにしており、注射針Nを強固に挟持することができるので、注射針Nが圧縮ばね39の付勢力によって揺動部材21と受け部材22との間から滑り抜け、抜取処理が未完了の段階で移動部材11及び注射器Tが揺動部材21及び受け部材22から離反するように移動するのを防止することができる。
また、揺動部材21を揺動させて注射針Nを挟持しているので、注射針Nの太さに関係なく当該注射針分離装置2を使用することができ、また、揺動部材21の揺動により注射針Nを注射器Tから離れるように送り出しているので、注射針Nをより抜き取り易くすることができる。
また、位置決め機構部40によって揺動部材21の先端部が注射針Nに当たる位置をずらすようにしたので、ずらした位置のすべてが摩耗するまで一つの揺動部材21を使用し続けることができる。これにより、注射針Nの当たる位置をずらすことができず、注射針Nが常に同じ部分に当たる場合に比べ、揺動部材21の長寿命化を図って処理コストを低く抑えたり、注射針Nの挟持が不完全になるのを防止することができる。また、揺動部材21の揺動動作に連動してその先端部が注射針Nに当たる位置をずらすようにしたので、このような操作を効率的に実施して抜取処理を効率的に実施することができる。
また、揺動部材21を析出硬化処理の施された金属から構成したので、硬度を高めて耐摩耗性を高めることができ、このことによっても揺動部材21の寿命を長くすることができる。
また、注射器減容装置3では、注射器Tに圧縮荷重及び剪断荷重を作用させて減容するようにしたので、効果的に圧縮,減容することができる。また、このように効果的に圧縮,減容することができるので、より大きな荷重を注射器Tに作用させる必要はなく、装置構成をコンパクトにしたり、製造コストを低く抑えることができる。
また、剪断荷重によってピストン本体Paの先端部から合成ゴム製のシール部材Pbを取り外して横に向け、即ち、軸線を対向方向に向け、シール部材Pbの径方向が対向方向に向いていたときよりもこの対向方向におけるシール部材Pbの厚みを薄くすることができるので、注射器Tを所定の状態となるまで完全に減容することができる。
また、ヒータ(図示せず)により注射器Tを加熱するようにしたので、注射器Tを軟化させて変形させ易くすることができ、より効果的に圧縮,減容することができる。また、この加熱により注射器Tに滅菌処理を施すこともできる。また、脱臭機構部85により、ヒータ(図示せず)による注射器Tの加熱時に発生したにおいを取り除くようにしたので、当該においが外部に広がるのを防止することができる。また、注射器回収ボックス88を固定板61の貫通穴61aの下方に配置したので、減容後の注射器Tを容易に回収することができる。また、スライド板62を支持部材55に連動させて同方向にスライド移動させるようにしたので、スライド板62を効率的に移動させて減容処理を効率的に実施することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
上例では、注射器処理装置1を、注射針分離装置2及び注射器減容装置3から構成したが、注射器減容装置3を省略して注射針分離装置2のみから構成したり、逆に、注射針分離装置2を省略して注射器減容装置3のみから構成するようにしても良い。注射針分離装置2のみから構成した場合には、注射器Tを減容することはできないが、注射器Tから注射針Nを抜き取ることができる。一方、注射器減容装置3のみから構成した場合には、注射器Tから注射針Nを抜き取ることはできないが、注射器Tを減容することができる。
また、注射器減容装置3を注射針分離装置2の下方に配置し、注射針分離装置2から落下した注射器Tが固定板61及びスライド板62によって保持されるように注射器処理装置1を構成したが、これに限られるものではなく、適宜搬送機構を用いて、注射針Nの抜き取られた注射器Tを注射針分離装置2から注射器減容装置3に搬送するように構成しても良い。前記搬送機構は、例えば、シュートから構成したり、注射針Nの抜き取られた注射器Tを把持して注射器減容装置3に搬送し、固定板61及びスライド板62によって保持させるものから構成することができる。
また、中蓋120は、移動部材11や支持部材55に連動して開閉するのではなく、駆動モータなどを備えた適宜駆動機構によって開閉させるようにしても良い。但し、適宜駆動機構によって開閉するようにすると、装置構成が複雑になったり、製造コストが上昇するという問題を生じる。
また、前記揺動部材21は、その先端部を構成する第1部材と、それ以外の部分を構成する第2部材との少なくとも2部材から構成するとともに、前記第1部材が前記第2部材に対して着脱可能に構成しても良い。このようにすれば、揺動部材21の先端部が摩耗したときの対応を取り易くなり、また、摩耗した第1部材を交換するのに都合が良い。この場合においても、少なくとも第1部材は、析出硬化処理の施された金属から構成することが好ましい。
また、前記揺動部材21と第1当接部材44は、必ずしも別部材から構成する必要はなく、これらを一体的に一部材から構成しても良い。また、前記位置決め機構部40は、前記圧縮ばね46と、軸線が支持軸26と平行となるように支持板25に螺合し、揺動部材21の、圧縮ばね46の付勢方向とは反対側の面に先端部が当接する当接ボルト(調整手段)とから構成することもできる。この場合、当接ボルトを出し入れしてその先端部の、支持軸26の軸線方向における位置を調整することにより、揺動部材21を支持軸26の軸線方向に移動させて揺動部材21が注射針Nに当たる位置をずらすことができる。
また、スライド板62は、固定板61の貫通穴61aを開閉することができれば、必ずしも貫通穴62aを形成する必要はない。また、スライド板62は、固定板61の下側に配置しても良い。また、歯車42の、第2当接部材45との当接面は、螺旋階段状の段差面に代えて、螺旋状の傾斜面に形成したり、凹凸を形成するようにしても良い。
また、第2対向部材51を付勢機構77によって第1支持部91側に付勢して前記左右方向に移動可能に構成したが、この付勢機構77を省略し、案内機構部80のみ(例えば、長穴とこれに係合する突起など)によって第2対向部材51を前記左右方向に移動させるようにしても良い。
本発明の一実施形態に係る注射器処理装置の概略構成を示した斜視図である。 図1に示した注射器処理装置の正面図である。 本実施形態に係る注射針分離装置などの概略構成を示した底面図である。 図3に示した注射針分離装置などの断面図である。 図3に示した注射針分離装置などの断面図である。 図3における矢示A−A方向の断面図である。 図3における矢示A−A方向の断面図である。 図4における矢示B−B方向の断面図である。 図8における矢示C−C方向の断面図である。 本実施形態に係る注射器減容装置の概略構成を示した斜視図である。 図10に示した注射器減容装置の背面図である。 図10に示した注射器減容装置の平面図である。 図12における矢示D−D方向の断面図である。 図10に示した注射器減容装置の平面図である。 図10に示した注射器減容装置の平面図である。 図10に示した注射器減容装置の平面図である。 図10に示した注射器減容装置の平面図である。 図13における矢示E方向の平面図である。 図13における矢示E方向の平面図である。
符号の説明
1 注射器処理装置
2 注射針分離装置
3 注射器減容装置
4 ケース
10 案内機構部
11 移動部材
12 案内部材
13 案内板
14 係合ピン
20 挟持機構部
21 揺動部材
22 受け部材
23 支持機構
24 支持ベース
25 支持板
26 支持軸
27 揺動機構
28 接続軸
29 係合部材
30 ナット
31 圧縮ばね
32 ヒータ
35 付勢機構部
39 圧縮ばね
40 位置決め機構部
41 ラチェット機構
42 歯車
43 爪
44 第1当接部材
45 第2当接部材
46 圧縮ばね
47 注射針回収ボックス
50 第1対向部材
51 第2対向部材
52 固定ボルト
55 支持部材
60 保持機構部
61 固定板
62 スライド板
65 駆動機構部
67,68 ボールねじ
69,70 ナット
71,72 支持部材
73,74 スプロケット
75 駆動チェーン
76 駆動モータ
77 付勢機構
79 圧縮ばね
80 案内機構部
81 第1案内板
82 第2案内板
85 脱臭機構部
88 注射器回収ボックス
90 フレーム
100 第1蓋
101 第2蓋
102 第1支持軸
103 支持ローラ
104 ねじりばね
105 第2支持軸
110 第1開閉機構
111 揺動板
112 支持ピン
113 係合ピン
114 引張ばね
115 当接部材
120 中蓋
121 ローラ
122 ガイド
125 第2開閉機構
126 第1係合部材
127 第2係合部材
128 係合解除部材
T 注射器
N 注射針

Claims (18)

  1. 合成樹脂からなる構成部分を含んだ処理対象物を減容する装置であって、
    第1対向部材と、
    前記第1対向部材と間隔を隔てて対向配置され、前記第1対向部材に対して接近,離反する方向に平行移動自在となった第2対向部材と、
    前記第1対向部材と第2対向部材との間に前記処理対象物を保持する保持手段と、
    前記第2対向部材の移動を案内する案内手段と、
    前記第2対向部材を移動させる第1駆動手段とを備え、
    前記案内手段は、前記第2対向部材が前記第1対向部材に接近するとき、前記第1対向部材との対向方向たる第1方向への移動成分と、該第1方向と直交する第2方向への移動成分とが合成された斜め方向に、該第2対向部材を案内するように構成されてなることを特徴とする減容装置。
  2. 前記第1対向部材と第2対向部材との間にある前記処理対象物を加熱する加熱手段を更に備えてなることを特徴とする請求項1記載の減容装置。
  3. 前記処理対象物の加熱により発生したにおいを取り除く脱臭手段を更に備えてなることを特徴とする請求項2記載の減容装置。
  4. 前記第1方向及びその反対方向に移動自在に設けられ、前記第2対向部材を前記第2方向及びその反対方向に移動可能に支持する支持部材を更に備えてなり、
    前記第1駆動手段は、前記支持部材を移動させるように構成され、
    前記案内手段は、前記第2対向部材に係合して該第2対向部材を前記第2方向及びその反対方向に移動させるように構成されてなることを特徴とする請求項1乃至3記載のいずれかの減容装置。
  5. 前記第1方向及びその反対方向に移動自在に設けられ、前記第2対向部材を前記第2方向及びその反対方向に移動可能に支持する支持部材を更に備えてなり、
    前記第1駆動手段は、前記支持部材を移動させるように構成されるとともに、前記第2対向部材を前記第2方向とは反対方向に付勢する付勢手段を備え、
    前記案内手段は、前記第2対向部材に係合し、該第2対向部材を前記付勢手段の付勢力に抗して前記第2方向に移動させるとともに、前記付勢手段の付勢力によって前記第2方向とは反対方向に移動させるように構成されてなることを特徴とする請求項1乃至3記載のいずれかの減容装置。
  6. 減容後の前記処理対象物を回収する処理対象物回収手段を更に備えてなり、
    前記保持手段は、水平又は水平から傾斜した状態に配置された固定板と、該固定板の上側又は下側に重ねられるように配置され、前記固定板と平行にスライド移動自在となったスライド板と、該スライド板を移動させる第2駆動手段とを備え、前記各対向部材の下側に前記固定板及びスライド板が配置され、
    前記固定板には、減容後の前記処理対象物が通過可能な貫通穴が前記第1対向部材と第2対向部材との間に形成され、
    前記スライド板は、前記固定板の貫通穴を塞ぐ第1位置と、前記固定板の貫通穴を開口させる第2位置との間で移動するように構成され、
    前記第2駆動手段は、前記スライド板を前記第1位置と第2位置とに移動させるように構成され、
    前記処理対象物回収手段は、前記固定板の貫通穴の下方に配置されてなることを特徴とする請求項4又は5記載の減容装置。
  7. 前記第2駆動手段は、前記第1駆動手段と連動して動作し、前記スライド板を、前記第2対向部材が前記第1対向部材に接近するときには前記第1位置から前記第2位置に向けて、前記第2対向部材が前記第1対向部材から離反するときには前記第2位置から前記第1位置に向けて移動させるように構成されてなることを特徴とする請求項6記載の減容装置。
  8. 前記スライド板は、前記支持部材と同方向に移動するように構成され、
    前記第2駆動手段は、前記スライド板及び支持部材のいずれか一方にこれらの移動方向に長手方向が沿って形成された長穴と、前記スライド板及び支持部材の他方に形成され、前記長穴内に位置して該長穴と係合可能な係合部とからなり、
    前記長穴及び係合部は、前記支持部材が予め設定された距離だけ前記第1対向部材側に前進した後に係合して前記スライド板を前記第2位置に向けて移動させるとともに、前記支持部材が予め設定された距離だけ前記第1対向部材側から後退した後に係合して前記スライド板を前記第1位置に向けて移動させるように構成されてなることを特徴とする請求項7記載の減容装置。
  9. 合成樹脂製の注射器から、その先端部に設けられた金属製の注射針を抜き取る注射針分離装置と、
    前記注射針分離装置の下方に配置され、該注射針分離装置によって前記注射針の抜き取られた注射器を減容する、上記請求項1乃至8記載のいずれかの減容装置とを備え、
    前記減容装置は、前記保持手段によって、前記注射針分離装置から落下した、前記注射針の抜き取られた注射器を前記第1対向部材と第2対向部材との間に保持するように構成されてなることを特徴とする注射器処理装置。
  10. 合成樹脂製の注射器から、その先端部に設けられた金属製の注射針を抜き取る注射針分離装置と、
    前記注射針分離装置によって前記注射針の抜き取られた注射器を減容する、上記請求項1乃至8記載のいずれかの減容装置と、
    前記注射針分離装置で前記注射針の抜き取られた注射器を前記減容装置に搬送する搬送手段とを備え、
    前記搬送手段によって前記減容装置に搬送された注射器が前記保持手段により保持されるように構成されてなることを特徴とする注射器処理装置。
  11. 前記注射針分離装置は、
    互いに対峙して配置される揺動部材及び受け部材と、支持軸を有し、該支持軸によってその軸線回りに揺動自在に前記揺動部材を支持する支持体と、前記揺動部材を揺動させる揺動手段とを備え、前記揺動部材及び受け部材により前記注射針を挟持する挟持手段と、
    前記注射針の外径よりも大きく、前記注射器の外径よりも小さい貫通穴を有し、該貫通穴の軸線方向に移動して前記揺動部材及び受け部材に対し進退自在となった移動部材と、該移動部材の移動を案内する案内部材とを備えた案内手段と、
    前記注射針を加熱する加熱手段と、
    前記移動部材を前記揺動部材及び受け部材から退く方向に付勢する第1付勢手段と、
    前記揺動部材及び受け部材の下方に配設され、前記注射器から抜き取られた注射針を回収する注射針回収手段とを備え、
    前記移動部材は、その貫通穴内に前記注射針が挿入されて前記揺動部材及び受け部材側に突出するように構成され、
    前記支持体の支持軸は、その軸線が、前記揺動部材及び受け部材の対峙方向と前記移動部材の進退方向の双方と直交するように配置され、
    前記揺動部材は、前記受け部材との対峙部たる先端部が先鋭に形成され、
    前記受け部材は、前記揺動部材との対峙面が前記移動部材の進退方向及び前記支持軸の軸線の双方と平行に形成され、
    前記揺動手段は、前記揺動部材の後端部と移動部材との間に設けられた圧縮ばねと、軸線が前記移動部材の進退方向に沿って配置されるとともに軸線方向に移動自在に設けられ、一端部が前記移動部材を貫通して突出し、他端部が前記揺動部材の後端部に接続した接続軸と、該接続軸の一端部に設けられて前記移動部材と係合する係合部材とから構成されてなり、
    前記移動部材が前記揺動部材及び受け部材から退いた位置にあるときには、前記移動部材と係合部材との係合関係により、前記揺動部材の後端部が先端部よりも前記移動部材側に位置して前記揺動部材と受け部材との間に前記注射針の外径よりも大きい隙間が形成され、前記移動部材が前記揺動部材及び受け部材側に移動すると、前記圧縮ばねの付勢力により前記揺動部材が揺動して前記注射針が前記揺動部材及び受け部材により挟持されるように構成されてなることを特徴とする請求項9又は10記載の注射器処理装置。
  12. 前記揺動部材は、前記支持軸によってその軸線回りに揺動自在且つその軸線方向に移動自在に支持され、
    前記注射針分離装置は、前記揺動部材を前記支持軸の軸線方向に移動させて前記受け部材に対する該揺動部材の位置をずらす位置決め手段を更に備えてなることを特徴とする請求項11記載の注射器処理装置。
  13. 前記位置決め手段は、前記揺動部材を前記支持軸の軸線と平行な方向に付勢する第2付勢手段と、前記揺動部材の、前記第2付勢手段の付勢方向とは反対側の面に当接する第1当接部材を有し、前記第1当接部材の、前記支持軸の軸線方向における位置を調整可能に構成された調整手段とを備えてなることを特徴とする請求項12記載の注射器処理装置。
  14. 前記調整手段は、前記揺動部材の揺動動作に連動して、前記第1当接部材の、前記支持軸の軸線方向における位置を調整するように構成されてなることを特徴とする請求項13記載の注射器処理装置。
  15. 前記調整手段は、
    外周面に歯が形成され、前記支持軸によって前記支持軸の軸線回りに回転自在且つ前記支持軸の軸線方向に移動自在に支持された環状の歯車と、前記支持体によって支持され、前記歯車の歯と噛合する爪とを有し、一方向にのみ前記歯車の回転を許容するように構成されたラチェット機構と、
    前記支持体によって支持され、前記歯車の他方の端面に当接する第2当接部材とを更に備え、
    前記第1当接部材は、環状に形成されて、前記支持軸によりその軸線回りに揺動自在且つその軸線方向に移動自在に支持され、前記揺動部材と歯車との間に、前記歯車の一方の端面に当接し且つ前記揺動部材とともに揺動するように設けられ、
    前記第1当接部材と歯車とが当接する各当接面には、前記第1当接部材が前記歯車の回転可能な方向に揺動するときには噛合し、前記第1当接部材が前記歯車の回転不可能な方向に揺動するときには噛合しないように構成された歯がそれぞれ形成され、
    前記歯車の、前記第2当接部材との当接面は、螺旋階段状の段差面若しくは螺旋状の傾斜面に形成され又は凹凸が形成されてなることを特徴とする請求項14記載の注射器処理装置。
  16. 前記揺動部材は、その先端部を構成する第1部材と、それ以外の部分を構成する第2部材との少なくとも2部材から構成されるとともに、前記第1部材が前記第2部材に対して着脱可能に構成されてなることを特徴とする請求項11乃至15記載のいずれかの注射器処理装置。
  17. 前記揺動部材は、析出硬化処理の施された金属から構成されてなることを特徴とする請求項11乃至15記載のいずれかの注射器処理装置。
  18. 前記第1部材は、析出硬化処理の施された金属から構成されてなることを特徴とする請求項16記載の注射器処理装置。
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