JP2009004905A - 無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】送信回路と受信回路とを備えた無線通信装置において、受信回路により受信される受信信号の品質を向上させること。
【解決手段】無線通信装置Aは信号を無線送信する送信回路A1と信号を無線受信する受信回路A2とを備え、受信回路A2は送信回路A1から無線送信され受信回路A2において無線受信された信号から受信回路A2内で生成される歪成分を受信回路A2において無線受信される受信信号から除去する偶次歪成分補償回路8を有し、偶次歪成分補償回路8はn乗器101、整形回路102及び減算器103を有し、n乗器101は送信回路A1において生成される送信用の信号からこの信号のn次歪成分を生成し、整形回路102はn乗器101により生成されるn次歪成分を整形し、減算器103は整形回路102による整形後のn次歪成分を受信回路A2において受信された受信信号から減算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信装置に関する。
送信回路と受信回路とを備えた無線通信装置の一例が特許文献1開示されている。特許文献1に記載の送受信回路は、複数のアンテナを用いてCDMA無線システムの順方向リンクに生じるフェーディングを除去する機能を有している。
特表2001−513969号公報
しかし、上述のような一の装置(例えば同一筐体内)に送信回路と受信回路とが備わっている場合、送信回路のアンテナと受信回路のアンテナとが比較的近い距離に設けられる。このため、比較的強い電波が送信回路のアンテナから受信回路のアンテナに回り込む場合がある。受信回路のアンテナを介して受信されるこのような電波が受信回路のアンプ(LNA等)(LNA : Low Noise Amplifier)やミキサ等により処理される時、これらのアンプやミキサ等の有する非線形特性によって歪信号が生成され、受信回路のLPFからは、この歪信号に含まれる2次や4次等の偶数次の歪信号が出力される。このように、送信回路と受信回路とを備えた無線通信装置では、受信回路により受信される受信信号の品質劣化が引き起こされる。
そこで本発明は、送信回路と受信回路とを備えた無線通信装置において、受信回路により受信される受信信号の品質を向上させることを目的とする。
本発明は、信号を無線送信する送信回路と、信号を無線受信する受信回路とを備える無線通信装置であって、上記受信回路は、上記送信回路から上記受信回路への廻り込み信号から該受信回路内で生成される歪成分を、該受信回路において無線受信される受信信号から除去する歪成分補償回路を有し、上記歪成分補償回路は、上記送信回路において生成される送信用の信号から該信号のn乗成分(nは偶数)を生成するn乗回路と、上記n乗回路により生成される上記n乗成分を整形する整形回路と、上記整形回路による整形後の上記n乗成分を上記受信信号から減算する減算回路とを有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、送信回路において生成される送信用の信号からn乗成分(n次の歪成分)を生成し、このn乗成分を用いて受信信号に含まれる歪成分(送信回路から受信回路への廻り込み信号による歪成分)を除去できる。よって、送信回路と受信回路とを備えた無線通信装置において、受信回路により受信される受信信号の品質劣化が抑制できる。更に、送信回路のアンテナと受信回路のアンテナとを、送信回路から送信される信号が受信回路により受信されないように配置する必要がないので、送信回路のアンテナと受信回路のアンテナの配置が柔軟に行える。更に、高次の歪成分が生じないようなアンプやミキサを備える必要がないので、アンプやミキサ等の製造に要するコストが抑制できる。
更に、本発明では、上記整形回路は、第1の調整回路、第2の調整回路及び制御回路を有しており、上記第1の調整回路は、予め設定されたパラメータに基づいて、上記n乗成分の振幅及び位相を調整すると共に該調整後のn乗成分を所定時間だけ遅延させて出力し、上記第2の調整回路は、上記第1の調整回路から出力される調整後のn乗成分の振幅及び位相を調整する調整処理を、上記制御回路からの制御信号に基づいて行い、上記制御回路は、上記制御信号を上記受信信号に基づいて生成し、この生成した制御信号を上記第2の調整回路に出力するのが好ましい。
或いは、本発明では、上記整形回路は、第1の調整回路、第2の調整回路及び制御回路を有しており、上記第1の調整回路は、上記n乗成分の振幅及び位相を、予め設定されたパラメータに基づいて調整し、上記第2の調整回路は、上記第1の調整回路から出力される調整後のn乗成分の振幅及び位相を調整する調整処理と、この調整後のn乗成分を遅延させて出力する遅延処理とを、上記制御回路からの制御信号に基づいて行い、上記制御回路は、上記制御信号を上記受信信号に基づいて生成し、この生成した制御信号を上記第2の調整回路に出力するのが好ましい。
或いは、本発明では、上記送信回路は、所定の拡散コードを用いて拡散処理された信号を無線送信し、上記受信回路は、上記拡散処理された信号を無線受信し、上記整形回路は、第1の調整回路、第2の調整回路及び制御回路を有しており、上記第1の調整回路は、上記n乗成分の振幅及び位相を、予め設定されたパラメータに基づいて調整し、上記第2の調整回路は、上記第1の調整回路から出力される調整後のn乗成分の振幅及び位相を調整する調整処理と、この調整後のn乗成分を遅延させて出力する遅延処理とを、上記制御回路からの制御信号に基づいて行い、上記制御回路は、上記制御信号を上記拡散コードと上記受信信号とに基づいて生成し、この生成した制御信号を上記第2の調整回路に出力するのが好ましい。
更に、本発明では、上記受信信号は、上記減算回路に入力する信号又は該減算回路から出力される信号の何れかであるのが好ましい。このように、本発明では、減算回路に入力する受信信号を用いてフィードフォワード制御を行ってもよいし、減算回路から出力される受信信号を用いてフィードバック制御を行ってもよい。
また、本発明は、所定の拡散コードを用いて拡散処理された信号を無線送信する送信回路と、上記拡散処理された信号を無線受信する受信回路とを備える無線通信装置であって、上記受信回路は、上記送信回路から上記受信回路への廻り込み信号から該受信回路内で生成される歪成分を、該受信回路において無線受信される受信信号から除去する歪成分補償回路を有し、上記歪成分補償回路は、上記拡散コードを用いて上記受信信号から該受信信号に含まれるn乗成分(nは偶数)を抽出する抽出回路と、上記抽出回路により抽出された上記n乗成分を所定時間だけ遅延させて出力する遅延回路と、上記遅延回路から出力される上記n乗成分を上記受信信号から減算する減算回路とを有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、送信回路において生成される送信用の信号からn乗成分(n次の歪成分)を生成し、このn乗成分を用いて受信信号に含まれる歪成分(送信回路から受信回路への廻り込み信号による歪成分)を除去できる。よって、送信回路と受信回路とを備えた無線通信装置において、受信回路により受信される受信信号の品質劣化が抑制できる。更に、送信回路のアンテナと受信回路のアンテナとを、送信回路から送信される信号が受信回路により受信されないように配置する必要がないので、送信回路のアンテナと受信回路のアンテナの配置が柔軟に行える。更に、高次の歪成分が生じないようなアンプやミキサを備える必要がないので、アンプやミキサ等の製造に要するコストが抑制できる。
本発明によれば、送信回路と受信回路とを備えた無線通信装置において、受信回路により受信される受信信号の品質向上が可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において、可能な場合には、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図1は、実施形態に係る無線通信装置Aの構成を示す図である。無線通信装置Aは、信号を無線送信する送信回路A1と、信号を無線受信する受信回路A2とを備える。送信回路A1は、送信アンテナ1、送信機3、D/A変換回路5、波形整形フィルタ7及び符号器9を有する。符号器9は、入力される送信データ(デジタルデータ)から、この送信データの同相信号S1(I信号)及び直角位相信号S2(Q信号)を生成し、これらの信号を、波形整形フィルタ7を介してD/A変換回路5及び偶次歪成分補償回路8に出力する。
D/A変換回路5は、波形整形フィルタ7から出力される同相信号S1及び直角位相信号S2(デジタル信号)をアナログ信号に変換し、この変換後の同相信号S1及び直角位相信号S2を送信機3に出力する。送信機3は、D/A変換回路5から出力される同相信号S1及び直角位相信号S2(アナログ信号)を送信波に重畳して送信信号を生成し、この送信信号を、送信アンテナ1を介して無線通信装置Aの外部に無線送信する。
受信回路A2は、受信アンテナ2、ダイレクト変換受信機4、A/D変換回路6、偶次歪成分補償回路8及び識別器10を有する。ダイレクト変換受信機4は、アンプ4a、ミキサ4b及びLPF4cを有する。受信信号(受信回路A2において無線受信された受信信号)が受信アンテナ2を介してダイレクト変換受信機4に入力すると、ダイレクト変換受信機4のアンプ4aは、この受信信号を増幅する。ミキサ4bは、アンプ4aによって増幅された受信信号に所定周波数fの信号を乗じて同相信号S3及び直角位相信号S4を生成し、これら同相信号S3及び直角位相信号S4を、LPF4cを介してA/D変換回路6に出力する。LPF4cからはベースバンド帯の同相信号S3及び直角位相信号S4が出力される。
ミキサ4bから出力される受信信号(同相信号S3及び直角位相信号S4)にはダイレクト変換受信機4内のアンプ4aやミキサ4b等において生成される歪成分が含まれるが、この歪成分のうちn次(nは、2,4,6等の偶数であり、以下同様)の歪成分(偶次の歪成分)のみがLPF4cを介してA/D変換回路6に出力される。LPF4cから出力されるn次歪成分には、送信アンテナ1から発信され受信アンテナ2を介してダイレクト変換受信機4に入力される受信信号からダイレクト変換受信機4内において生成される歪成分が含まれる。A/D変換回路6は、LPF4cから出力される同相信号S3及び直角位相信号S4をデジタル信号に変換し、このデジタル化された同相信号S3及び直角位相信号S4を偶次歪成分補償回路8に出力する。
偶次歪成分補償回路8は、A/D変換回路6から出力される同相信号S3及び直角位相信号S4に対し、n次歪成分を補償する(除去する)ためのn次歪成分補償回路(2次歪成分補償回路81、4次歪成分補償回路82及び6次歪成分補償回路83等の総称)を有する。偶次歪成分補償回路8は、送信回路A1から無線送信され受信回路A2において無線受信された信号(送信回路A1から受信回路A2への廻り込み信号)から受信回路A2内で生成されるn次歪成分を、受信回路A2において無線受信される受信信号から除去する。偶次歪成分補償回路8は、n次歪成分の補償後の同相信号S3及び直角位相信号S4を識別器10に出力する。識別器10は、偶次歪成分補償回路8から出力される同相信号S3及び直角位相信号S4から受信データを生成し、後段に出力する。
(第1実施形態)
次に、図2を参照して、n次歪成分補償回路81aの構成を説明する。n次歪成分補償回路81aは、2次歪成分補償回路81、4次歪成分補償回路82及び6次歪成分補償回路83等である。n次歪成分補償回路81aは、n乗器101(n乗回路)、整形回路102及び減算器103(減算回路)を有する。n乗器101は、送信回路A1において生成される送信信号(波形整形フィルタ7から出力される同相信号S1及び直角位相信号S2)からこれらの信号のn次歪成分(n乗成分)を生成する。整形回路102は、n乗器101により生成されるn次歪成分を整形する。減算器103は、整形回路102による整形後のn次歪成分を、n次歪成分補償回路81aに入力される受信信号(同相信号S3及び直角位相信号S4)から減算する。
整形回路102は、調整回路104(第1の調整回路)、複素係数器105(第2の調整回路)及び制御回路106を含む。調整回路104は、受信帯域幅制限フィルタ107及び遅延回路108を含む。受信帯域幅制限フィルタ107は、n乗器101により生成されるn次歪成分(同相信号S1及び直角位相信号S2それぞれのn次歪成分)の振幅及び位相を、予め設定されたパラメータに基づいて調整する。受信帯域幅制限フィルタ107は、LPF4cと同等の周波数特性を有しており、受信帯域幅制限フィルタ107から出力されるn次歪成分は、A/D変換回路6から出力されるn次歪成分と同等の信号帯域となる。
遅延回路108は、受信帯域幅制限フィルタ107によって調整された後のn次歪成分を、所定時間(信号が波形整形フィルタ7から出力されてから、送信アンテナ1、受信アンテナ2、ダイレクト変換受信機4及びA/D変換回路6を介してn次歪成分補償回路81aに入力されるまでの時間に相当)だけ遅延させて出力する。これにより、複素係数器105から減算器103に入力されるn次歪成分の入力タイミングと、A/D変換回路6から減算器103に入力する歪成分(n次歪成分)の入力タイミングとが同様となる。
複素係数器105は、調整回路104から遅延されて出力されるn次歪成分の振幅及び位相を制御回路106からの制御信号に基づいて調整し、この調整後のn次歪成分を減算器103に出力する。以下、振幅及び位相を「複素」と称する場合がある。
制御回路106は、受信信号(減算器103から出力される同相信号S3及び直角位相信号S4)を用いて、調整回路104から出力されるn次歪成分の振幅及び位相に対する複素係数器105の調整処理を制御するための制御信号を生成し、この生成した制御信号を複素係数器105に出力する。制御回路106は、識別器109、減算器110、複素相関器111及びループフィルタ112を含む。識別器109及び減算器110は、減算器103から出力される同相信号S3及び直角位相信号S4から、この同相信号S3及び直角位相信号S4に含まれるn次歪成分を抽出する。複素相関器111は、減算器110から出力されるn次歪成分と、調整回路104から出力されるn次歪成分との相関量(振幅及び位相についての相関量)を算出し、この相関量を含む制御信号(複素係数器105の調整処理を制御するための制御信号)を、ループフィルタ112を介して複素係数器105に出力する。複素相関器111により算出される相関量は、同相信号S1及び直角位相信号S2それぞれにおける相関量である。
複素係数器105は、複素相関器111からループフィルタ112を介して入力される制御信号に基づいて、複素係数器105から減算器103に入力されるn次歪成分の振幅及び位相が、A/D変換回路6から減算器103に入力される歪成分(n次歪成分)の振幅及び位相と同様となるように、複素係数器105から減算器103に入力されるn次歪成分の振幅及び位相を調整(フィードバックによる調整)する。
このように、複素係数器105から減算器103に入力されるn次歪成分(同相信号S1及び直角位相信号S2)の振幅及び位相と入力タイミングとは、調整回路104及び複素係数器105による振幅及び位相の調整処理と遅延処理とによって、A/D変換回路6から減算器103に入力される同相信号S3及び直角位相信号S4のn次歪成分の振幅及び位層と入力タイミングと同様となる。
以上により、第1実施形態において、n次歪成分補償回路81aに入力する同相信号S3及び直角位相信号S4が、送信アンテナ1から送信され受信アンテナ2を介してダイレクト変換受信機4に入力される受信信号から生成されるn次歪成分を含んでいる場合には、この生成されるn次歪成分が同相信号S3及び直角位相信号S4から除去可能となる。
なお、複素相関器111は、識別器109及び減算器110の機能を有していてもよい。この場合、減算器103から出力される同相信号S3及び直角位相信号S4は複素相関器111に直接入力する構成となる。
(第2実施形態)
無線通信装置Aは、第1実施形態に係るn次歪成分補償回路81aに替えて図3に示すn次歪成分補償回路81bを用いてもよい。n次歪成分補償回路81bは、2次歪成分補償回路81、4次歪成分補償回路82及び6次歪成分補償回路83等である。n次歪成分補償回路81bは、n乗器101、整形回路113及び減算器103を有する。n乗器101は、送信回路A1において生成される送信信号(波形整形フィルタ7から出力される同相信号S1及び直角位相信号S2)からこれらの信号のn次歪成分(n乗成分)を生成する。整形回路113は、n乗器101により生成されるn次歪成分を整形する。減算器103は、整整形回路113による整形後のn次歪成分を、n次歪成分補償回路81bに入力される受信信号(同相信号S3及び直角位相信号S4)から減算する。
整形回路113は、調整回路114(第1の調整回路)、複素トランスバーサルフィルタ115(第2の調整回路)及び制御回路116を含む。調整回路114は、受信帯域幅制限フィルタ107を含む。受信帯域幅制限フィルタ107は、n乗器101により生成されたn次歪成分(同相信号S1及び直角位相信号S2それぞれのn次歪成分)の振幅及び位相を、予め設定されたパラメータに基づいて調整する。複素トランスバーサルフィルタ115は、制御回路116の制御に基づいて、調整回路114から出力される調整後のn次歪成分の振幅及び位相を更に調整すると共にこの更なる調整後のn次歪成分を遅延させて減算器103に出力する。
制御回路116は、受信信号(減算器103から出力される同相信号S3及び直角位相信号S4)を用いて、調整回路114から出力されるn次歪成分の振幅及び位相に対する複素トランスバーサルフィルタ115の調整処理と、このn次歪成分に対する複素トランスバーサルフィルタ115の遅延処理とを制御するための制御信号を生成し、この生成した制御信号を複素トランスバーサルフィルタ115に出力する。
制御回路116は、識別器109、減算器110、複素トランスバーサル相関器117及びタップ係数制御回路118を含む。複素トランスバーサル相関器117は、減算器110から出力されるn次歪成分と、調整回路104から出力されるn次歪成分とのトランスバーサル型の相関量(振幅、位相及び遅延時間についての相関量)を算出してタップ係数制御回路118に出力する。複素トランスバーサル相関器117により算出される相関量は、同相信号S1及び直角位相信号S2それぞれにおける相関量である。タップ係数制御回路118は、複素トランスバーサル相関器117から入力される相関量に基づいて、複素トランスバーサルフィルタ115(複素トランスバーサルフィルタ115におけるタップ係数)を制御するための制御パラメータを調整し、この調整後の制御パラメータを含む制御信号(複素トランスバーサルフィルタ115の調整処理及び遅延処理を制御するための制御信号)を、複素トランスバーサルフィルタ115に出力する。
複素トランスバーサルフィルタ115は、タップ係数制御回路118からの制御信号に基づいて、複素トランスバーサルフィルタ115から減算器103に入力されるn次歪成分の振幅及び位相と入力タイミングとが、A/D変換回路6から減算器103に入力される歪成分(n次歪成分)の振幅及び位相と入力タイミングと同様となるように、複素トランスバーサルフィルタ115から減算器103に入力されるn次歪成分の振幅及び位相と入力タイミングとを調整する。
このように、複素トランスバーサルフィルタ115から減算器103に入力されるn次歪成分(同相信号S1及び直角位相信号S2)の振幅及び位相と入力タイミングとは、調整回路114及び複素トランスバーサルフィルタ115による振幅及び位相の調整処理と遅延処理とによって、A/D変換回路6から減算器103に入力される同相信号S3及び直角位相信号S4のn次歪成分の振幅及び位相と入力タイミングと同様となる。
以上により、第2実施形態において、n次歪成分補償回路81bに入力する同相信号S3及び直角位相信号S4が、送信アンテナ1から送信され受信アンテナ2を介してダイレクト変換受信機4に入力される受信信号から生成されるn次歪成分を含んでいる場合には、この生成されるn次歪成分が同相信号S3及び直角位相信号S4から除去可能となる。また、複素トランスバーサルフィルタ115は、トランスバーサル型の相関量を用いて調整回路114から出力されるn次歪成分を調整するので、n次歪成分の振幅及び位相の調整に加えて、減算器103へのn次歪成分の入力タイミングの調整が受信信号(同相信号S3及び直角位相信号S4)に基づいて行える。
なお、複素トランスバーサル相関器117は、識別器109及び減算器110の機能を有していてもよい。この場合、減算器103から出力される同相信号S3及び直角位相信号S4は複素トランスバーサル相関器117に直接入力する構成となる。
(第3実施形態)
無線通信装置Aは、第1実施形態に係るn次歪成分補償回路81aに替えて図4に示すn次歪成分補償回路81cを用いてもよい。n次歪成分補償回路81cは、2次歪成分補償回路81、4次歪成分補償回路82及び6次歪成分補償回路83等である。n次歪成分補償回路81cは、第1実施形態に係るn次歪成分補償回路81aの制御回路106に替えて制御回路120を含む。制御回路120は、第1実施形態に係る制御回路106のループフィルタ112に替えて平均化回路121を含む。また、第1実施形態に係るn次歪成分補償回路81aの識別器109及び減算器110が、減算器103から出力される同相信号S3及び直角位相信号S4に含まれるn次歪成分を抽出するのに対し、n次歪成分補償回路81cの制御回路120の識別器109及び減算器110は、減算器103に入力する同相信号S3及び直角位相信号S4に含まれるn次歪成分を抽出する。
第1実施形態に係るn次歪成分補償回路81aは、減算器103から出力される受信信号を用いてフィードバック制御を行うが、これに対し、n次歪成分補償回路81cは、減算器103に入力される受信信号を用いてフィードフォワード制御を行う。
以上の点を除けば、n次歪成分補償回路81cの構成は、第1実施形態に係るn次歪成分補償回路81aの構成と同様である。従って、第3実施形態において、n次歪成分補償回路81cに入力する同相信号S3及び直角位相信号S4が、送信アンテナ1から送信され受信アンテナ2を介してダイレクト変換受信機4に入力される受信信号から生成されるn次歪成分を含んでいる場合には、この生成されるn次歪成分が同相信号S3及び直角位相信号S4から除去可能となる。
なお、複素相関器111は、識別器109及び減算器110の機能を有していてもよい。この場合、減算器103に入力する同相信号S3及び直角位相信号S4は複素相関器111に直接入力する構成となる。
(第4実施形態)
無線通信装置Aは、第1実施形態に係るn次歪成分補償回路81aに替えて図5に示すn次歪成分補償回路81dを用いてもよい。n次歪成分補償回路81dは、2次歪成分補償回路81、4次歪成分補償回路82及び6次歪成分補償回路83等である。第2実施形態に係るn次歪成分補償回路81bの識別器109及び減算器110が、減算器103から出力される同相信号S3及び直角位相信号S4に含まれるn次歪成分を抽出するのに対し、n次歪成分補償回路81dの識別器109及び減算器110は、減算器103に入力する同相信号S3及び直角位相信号S4に含まれるn次歪成分を抽出する。
第2実施形態に係るn次歪成分補償回路81bは、減算器103から出力される受信信号を用いてフィードバック制御を行うが、これに対し、n次歪成分補償回路81dは、減算器103に入力される受信信号を用いてフィードフォワード制御を行う。
以上の点を除けば、n次歪成分補償回路81dの構成は、第2実施形態に係るn次歪成分補償回路81bの構成と同様である。従って、第4実施形態において、n次歪成分補償回路81dに入力する同相信号S3及び直角位相信号S4が、送信アンテナ1から送信され受信アンテナ2を介してダイレクト変換受信機4に入力される受信信号から生成されるn次歪成分を含んでいる場合には、この生成されるn次歪成分が同相信号S3及び直角位相信号S4から除去可能となる。
なお、複素トランスバーサル相関器117は、識別器109及び減算器110の機能を有していてもよい。この場合、減算器103に入力する同相信号S3及び直角位相信号S4は複素トランスバーサル相関器117に直接入力する構成となる。
(第5実施形態)
無線通信装置Aは、第1実施形態に係るn次歪成分補償回路81aに替えて図6に示すn次歪成分補償回路81eを用いてもよい。n次歪成分補償回路81eは、2次歪成分補償回路81、4次歪成分補償回路82及び6次歪成分補償回路83等である。第5実施形態は、無線通信装置Aの送信回路A1及び受信回路A2が、共にCDMA方式(特に、FDD−CDMA方式)(FDD:Frequency Division Duplex、CDMA:Code Division Multiple Access)に基づいて信号の送受信を行う場合に該当する。第5実施形態に係る送信回路A1は、CDMA方式で用いる所定の拡散コードを用いて拡散処理した信号を無線送信し、受信回路A2は、上記の拡散コードを用いて拡散処理された信号を無線受信する。
n次歪成分補償回路81eは、抽出回路122、減算器103及び遅延回路123を有する。抽出回路122は、送信n乗成分抽出回路124、利得制御回路125及びミキサ126を有する。
送信n乗成分抽出回路124は、受信アンテナ2を介してダイレクト変換受信機4に入力される受信信号(同相信号S3及び直角位相信号S4)から、この受信信号に含まれるn次歪成分(n乗成分)を、送信回路A1から入力される拡散コードを用いて抽出する。送信n乗成分抽出回路124は、まず、送信回路A1から入力される拡散コードのn乗成分を生成する。そして、送信n乗成分抽出回路124は、この拡散コードのn乗成分を用いて受信信号(同相信号S3及び直角位相信号S4)を逆拡散する。送信n乗成分抽出回路124は、この逆拡散後の受信信号から、この受信信号に含まれているn次歪成分を抽出し、この抽出したn次歪成分を、上記の拡散コードのn乗成分を用いて拡散する。そして、送信n乗成分抽出回路124は、この拡散後のn次歪成分をミキサ126に出力する。また、送信n乗成分抽出回路124は、上記の逆拡散後の受信信号に含まれるn次歪成分を利得制御回路125に出力する。
利得制御回路125は、送信n乗成分抽出回路124から入力されるn次歪成分の振幅に基づいて、送信n乗成分抽出回路124からミキサ126に出力される拡散後のn次歪成分の振幅が遅延回路123から減算器103に出力される同相信号S3及び直角位相信号S4の振幅と同様になるように、この送信n乗成分抽出回路124からミキサ126に出力される拡散後のn次歪成分の振幅を調整するための制御信号(ミキサ126に対する制御信号)を生成し、この制御信号をミキサ126に出力する。ミキサ126は、利得制御回路125から入力される上記の制御信号に基づいて、送信n乗成分抽出回路124から入力される拡散後のn次歪成分の利得を調整し、この利得調整後のn次歪成分を減算器103に出力する。
遅延回路123は、抽出回路122により抽出されたn次歪成分を所定時間(信号が波形整形フィルタ7から出力されてから、送信アンテナ1、受信アンテナ2、ダイレクト変換受信機4及びA/D変換回路6を介してn次歪成分補償回路81eに入力されるまでの時間に相当)だけ遅延させて出力する。抽出回路122から減算器103に入力されるn次歪成分の入力タイミングは、遅延回路123によって遅延されて減算器103に入力される同相信号S3及び直角位相信号S4の入力タイミングと同様となる。減算器103は、遅延回路123から入力される同相信号S3及び直角位相信号S4から、抽出回路122により抽出されるn次歪成分を減算する。
以上により、第5実施形態において、CDMA方式に基づく無線通信装置Aのn次歪成分補償回路81eに入力する同相信号S3及び直角位相信号S4が、送信アンテナ1から送信され受信アンテナ2を介してダイレクト変換受信機4に入力される受信信号から生成されるn次歪成分を含んでいる場合には、拡散コードを用いて、この生成されるn次歪成分が同相信号S3及び直角位相信号S4から除去可能となる。
なお、抽出回路122は、利得制御回路125を有しているとしたが、利得制御回路125を有さなくとも、送信n乗成分抽出回路124からミキサ126に出力される拡散後のn次歪成分の振幅は、遅延回路123から減算器103に出力される同相信号S3及び直角位相信号S4の振幅と同様となる。利得制御回路125は、送信n乗成分抽出回路124からミキサ126に出力される拡散後のn次歪成分の振幅を微調整するために用いることができる。
(第6実施形態)
無線通信装置Aは、第1実施形態に係るn次歪成分補償回路81aに替えて図7に示すn次歪成分補償回路81fを用いてもよい。n次歪成分補償回路81fは、2次歪成分補償回路81、4次歪成分補償回路82及び6次歪成分補償回路83等である。第6実施形態は、無線通信装置Aの送信回路A1及び受信回路A2が、共にCDMA方式(特に、FDD−CDMA方式)に基づいて信号の送受信を行う場合に該当する。第6実施形態に係る送信回路A1は、CDMA方式で用いる所定の拡散コードを用いて拡散処理した信号を無線送信し、受信回路A2は、上記の拡散コードを用いて拡散処理された信号を無線受信する。
n次歪成分補償回路81fは、n乗器101、整形回路127及び減算器103を有する。n乗器101は、送信回路A1において生成される送信信号(波形整形フィルタ7から出力される同相信号S1及び直角位相信号S2)からこれらの信号のn次歪成分(n乗成分)を生成する。整形回路127は、n乗器101により生成されるn次歪成分を整形する。減算器103は、整形回路127による整形後のn次歪成分を、n次歪成分補償回路81fに入力される受信信号(同相信号S3及び直角位相信号S4)から減算する。
整形回路127は、調整回路114、複素トランスバーサルフィルタ115及び制御回路128を有する。調整回路114は、受信帯域幅制限フィルタ107を含む。受信帯域幅制限フィルタ107は、予め設定されたパラメータに基づいて、n乗器101により生成されたn次歪成分(同相信号S1及び直角位相信号S2それぞれのn次歪成分)の振幅及び位相を調整する。複素トランスバーサルフィルタ115は、制御回路128の制御に基づいて、調整回路114から出力される調整後のn次歪成分の振幅及び位相を更に調整すると共にこの更なる調整後のn次歪成分を遅延させて減算器103に出力する。
制御回路128は、送信回路A1から入力される拡散コードと、減算器103から出力される受信信号(同相信号S3及び直角位相信号S4)とを用いて、n次歪成分の振幅及び位相に対する複素トランスバーサルフィルタ115の調整処理と、このn次歪成分に対する複素トランスバーサルフィルタ115の遅延処理とを制御するための制御信号を生成し、この生成した制御信号を複素トランスバーサルフィルタ115に出力する。
制御回路128は、送信n乗成分サーチャ129及びタップ係数制御回路118を有する。送信n乗成分サーチャ129は、送信回路A1から入力される拡散コードと、減算器103から出力される同相信号S3及び直角位相信号S4とを用いて、この同相信号S3及び直角位相信号S4に含まれるn次歪成分を抽出する。タップ係数制御回路118は、送信n乗成分サーチャ129により抽出されるn次歪成分に基づいて、複素トランスバーサルフィルタ115(複素トランスバーサルフィルタ115におけるタップ係数)を制御するための制御パラメータを調整し、この調整後の制御パラメータを含む制御信号(複素トランスバーサルフィルタ115の調整処理及び遅延処理を制御するための制御信号)を、複素トランスバーサルフィルタ115に出力する。
複素トランスバーサルフィルタ115は、タップ係数制御回路118からの制御信号に基づいて、複素トランスバーサルフィルタ115から減算器103に入力されるn次歪成分の振幅及び位相と入力タイミングとが、A/D変換回路6から減算器103に入力される歪成分(n次歪成分)の振幅及び位相と入力タイミングと同様となるように、複素トランスバーサルフィルタ115から減算器103に入力されるn次歪成分の振幅及び位相と入力タイミングとを調整する。
このように、複素トランスバーサルフィルタ115から減算器103に入力されるn次歪成分(同相信号S1及び直角位相信号S2)の振幅及び位相と入力タイミングとは、調整回路114及び複素トランスバーサルフィルタ115による振幅及び位相の調整処理と遅延処理とによって、A/D変換回路6から減算器103に入力される同相信号S3及び直角位相信号S4のn次歪成分の振幅及び位相と入力タイミングと同様となる。
以上により、第6実施形態において、CDMA方式に基づく無線通信装置Aのn次歪成分補償回路81fに入力する同相信号S3及び直角位相信号S4が、送信アンテナ1から送信され受信アンテナ2を介してダイレクト変換受信機4に入力される受信信号から生成されるn次歪成分を含んでいる場合には、拡散コードを用いて、この生成されるn次歪成分が同相信号S3及び直角位相信号S4から除去可能となる。
(第7実施形態)
無線通信装置Aは、第1実施形態に係るn次歪成分補償回路81aに替えて図8に示すn次歪成分補償回路81gを用いてもよい。n次歪成分補償回路81gは、2次歪成分補償回路81、4次歪成分補償回路82及び6次歪成分補償回路83等である。第6実施形態に係るn次歪成分補償回路81fの送信n乗成分サーチャ129が、減算器103から出力される同相信号S3及び直角位相信号S4に含まれるn次歪成分を抽出するのに対し、n次歪成分補償回路81gの送信n乗成分サーチャ129は、減算器103に入力する同相信号S3及び直角位相信号S4に含まれるn次歪成分を抽出する。
第6実施形態に係るn次歪成分補償回路81fは、減算器103から出力される受信信号を用いてフィードバック制御を行うが、これに対し、n次歪成分補償回路81gは、減算器103に入力される受信信号を用いてフィードフォワード制御を行う。
以上の点を除けば、n次歪成分補償回路81gの構成は、第6実施形態に係るn次歪成分補償回路81fの構成と同様である。従って、第7実施形態において、CDMA方式に基づく無線通信装置Aのn次歪成分補償回路81gに入力する同相信号S3及び直角位相信号S4が、送信アンテナ1から送信され受信アンテナ2を介してダイレクト変換受信機4に入力される受信信号から生成されるn次歪成分を含んでいる場合には、拡散コードを用いて、この生成されるn次歪成分が同相信号S3及び直角位相信号S4から除去可能となる。
次に、実施形態に係る無線通信装置Aの作用効果を説明する。第1〜第4の実施形態と第6及び第7の実施形態とにおいて、無線通信装置Aは、信号を無線送信する送信回路A1と、信号を無線受信する受信回路A2とを備える。受信回路A2は、送信回路A1から無線送信され受信回路A2において無線受信された信号(送信回路A1から受信回路A2への廻り込み信号)から受信回路A2内で生成される歪成分を、受信回路A2において無線受信される受信信号から除去する偶次歪成分補償回路8(n次歪成分補償回路81a〜81d,81f,81g)を有する。偶次歪成分補償回路8は、n乗器101、整形回路102(又は、整形回路113、整形回路119、整形回路127)及び減算器103を有する。n乗器101は、送信回路A1において生成される送信用の信号からこの信号のn次歪成分を生成する。整形回路102(又は、整形回路113、整形回路119、整形回路127)は、n乗器101により生成されるn次歪成分を整形する。減算器103は、整形回路102(又は、整形回路113、整形回路119、整形回路127)による整形後のn次歪成分を受信回路A2において受信された受信信号から減算(除去)する。
また、第5の実施形態における無線通信装置Aは、所定の拡散コードを用いて拡散処理された信号を無線送信する送信回路A1と、この拡散コードを用いて拡散処理された信号を無線受信する受信回路A2とを備える。受信回路A2は、送信回路A1から無線送信され受信回路A2において無線受信された信号から受信回路A2内で生成される歪成分を、受信回路A2において無線受信される受信信号から除去する偶次歪成分補償回路8(n次歪成分補償回路81e)を有する。偶次歪成分補償回路8は、抽出回路122、遅延回路123及び減算器103を有する。抽出回路122は、上記の拡散コードを用いて、受信回路A2において受信された受信信号からこの受信信号に含まれるn次歪成分を抽出する。遅延回路123は、抽出回路122により抽出されたn次歪成分を所定時間だけ遅延させて出力する。減算器103は、遅延回路123から出力されるn次歪成分を受信回路A2において受信された受信信号から減算(除去)する。
従って、第1〜第7の実施形態における無線通信装置Aによれば、送信回路A1において生成される送信用の信号からn次歪成分を生成し、このn次歪成分を用いて受信信号に含まれる歪成分(送信回路A1から受信回路A2への廻り込み信号に含まれる歪成分)を除去できる。よって、送信回路A1と受信回路A2とを備えた無線通信装置Aにおいて、受信回路A2により受信される受信信号の品質劣化が抑制できる。更に、送信アンテナ1と受信アンテナ2とを、送信回路A1から送信される信号が受信回路A2により受信されないように配置する必要がないので、送信アンテナ1と受信アンテナ2の配置が柔軟に行える。更に、高次の歪成分が生じないようなアンプやミキサを備える必要がないので、アンプやミキサ等の製造に要するコストが抑制できる。
更に、第1及び第3の実施形態において、整形回路102(又は整形回路119)は、調整回路104、複素係数器105及び制御回路106(又は制御回路120)を有している。調整回路104は、予め設定されたパラメータに基づいて、n次歪成分の振幅及び位相を調整すると共にこの調整後のn次歪成分を所定時間だけ遅延させて出力する。複素係数器105は、調整回路104から出力されるn次歪成分の振幅及び位相を調整する調整処理を、制御回路106(又は制御回路120)からの制御信号に基づいて行う。制御回路106(又は制御回路120)は、受信回路A2において受信された受信信号に基づいてこの制御信号を生成し、この生成した制御信号を複素係数器105に出力する。
第2及び第4の実施形態において、整形回路113は、調整回路114、複素トランスバーサルフィルタ115及び制御回路116を有している。調整回路114は、n次歪成分の振幅及び位相を、予め設定されたパラメータに基づいて調整する。複素トランスバーサルフィルタ115は、調整回路114から出力される調整後のn次歪成分の振幅及び位相を調整する調整処理と、この調整後のn次歪成分を遅延させて出力する遅延処理とを、制御回路116からの制御信号に基づいて行う。制御回路116は、受信回路A2において受信された受信信号に基づいてこの制御信号を生成し、この生成した制御信号を複素トランスバーサルフィルタ115に出力する。
第6及び第7の実施形態において、送信回路A1は、所定の拡散コードを用いて拡散処理された信号を無線送信し、受信回路A2が、この拡散コードにより拡散処理された信号を無線受信する。整形回路127は、調整回路114、複素トランスバーサルフィルタ115及び制御回路128を有している。調整回路114は、n次歪成分の振幅及び位相を、予め設定されたパラメータに基づいて調整する。複素トランスバーサルフィルタ115は、調整回路114から出力される調整後のn次歪成分の振幅及び位相を調整する調整処理と、この調整後のn次歪成分を遅延させて出力する遅延処理とを、制御回路128からの制御信号に基づいて行う。制御回路128は、この制御信号を、拡散コードと受信回路A2において受信された受信信号とに基づいて生成し、この生成した制御信号を複素トランスバーサルフィルタ115に出力する。
更に、第1〜第4の実施形態と、第6及び第7の実施形態とにおいて、受信回路A2において受信された受信信号は、減算器103に入力する受信信号又は減算器103から出力される受信信号の何れかであるのが好ましい。このように、減算器103に入力する受信信号を用いてフィードフォワード制御を行ってもよいし(第3、第4及び第7の実施形態)、減算器103から出力される受信信号を用いてフィードバック制御を行ってもよい(第1、第2及び第6の実施形態)。
実施形態に係る無線通信装置の構成を示す図である。 実施形態に係るn次歪成分補償回路の構成を示す図である。 実施形態に係るn次歪成分補償回路の他の構成を示す図である。 実施形態に係るn次歪成分補償回路の他の構成を示す図である。 実施形態に係るn次歪成分補償回路の他の構成を示す図である。 実施形態に係るn次歪成分補償回路の他の構成を示す図である。 実施形態に係るn次歪成分補償回路の他の構成を示す図である。 実施形態に係るn次歪成分補償回路の他の構成を示す図である。
符号の説明
A…無線通信装置、A1…送信回路、A2…受信回路、1…送信アンテナ、10,109…識別器、101…n乗器、102,113,119,127…整形回路、103,110…減算器、104,114…調整回路、105…複素係数器、106,116,120,128…制御回路、107…受信帯域幅制限フィルタ、108,123…遅延回路、111…複素相関器、112…ループフィルタ、115…複素トランスバーサルフィルタ、117…複素トランスバーサル相関器、118…タップ係数制御回路、121…平均化回路、122…抽出回路、124…送信n乗成分抽出回路、125…利得制御回路、126…ミキサ、129…送信n乗成分サーチャ、2…受信アンテナ、3…送信機、4…ダイレクト変換受信機、4a…アンプ、4c…LPF、4b…ミキサ、5…D/A変換回路、6…A/D変換回路、7…波形整形フィルタ、8…偶次歪成分補償回路、81…n次歪成分補償回路、81a,81b,81c,81d,81e,81f,81g…n次歪成分補償回路、82…4次歪成分補償回路、83…6次歪成分補償回路、9…符号器

Claims (6)

  1. 信号を無線送信する送信回路と、
    信号を無線受信する受信回路と
    を備える無線通信装置であって、
    前記受信回路は、
    前記送信回路から前記受信回路への廻り込み信号から該受信回路内で生成される歪成分を、該受信回路において無線受信される受信信号から除去する歪成分補償回路を有し、
    前記歪成分補償回路は、
    前記送信回路において生成される送信用の信号から該信号のn乗成分(nは偶数)を生成するn乗回路と、
    前記n乗回路により生成される前記n乗成分を整形する整形回路と、
    前記整形回路による整形後の前記n乗成分を前記受信信号から減算する減算回路と
    を有する、ことを特徴とする無線通信装置。
  2. 所定の拡散コードを用いて拡散処理された信号を無線送信する送信回路と、
    前記拡散処理された信号を無線受信する受信回路と
    を備える無線通信装置であって、
    前記受信回路は、
    前記送信回路から前記受信回路への廻り込み信号から該受信回路内で生成される歪成分を、該受信回路において無線受信される受信信号から除去する歪成分補償回路を有し、
    前記歪成分補償回路は、
    前記拡散コードを用いて前記受信信号から該受信信号に含まれるn乗成分(nは偶数)を抽出する抽出回路と、
    前記抽出回路により抽出された前記n乗成分を所定時間だけ遅延させて出力する遅延回路と、
    前記遅延回路から出力される前記n乗成分を前記受信信号から減算する減算回路と
    を有する、ことを特徴とする無線通信装置。
  3. 前記整形回路は、第1の調整回路、第2の調整回路及び制御回路を有しており、
    前記第1の調整回路は、予め設定されたパラメータに基づいて、前記n乗成分の振幅及び位相を調整すると共に該調整後のn乗成分を所定時間だけ遅延させて出力し、
    前記第2の調整回路は、前記第1の調整回路から出力される調整後のn乗成分の振幅及び位相を調整する調整処理を、前記制御回路からの制御信号に基づいて行い、
    前記制御回路は、前記制御信号を前記受信信号に基づいて生成し、この生成した制御信号を前記第2の調整回路に出力する、ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  4. 前記整形回路は、第1の調整回路、第2の調整回路及び制御回路を有しており、
    前記第1の調整回路は、前記n乗成分の振幅及び位相を、予め設定されたパラメータに基づいて調整し、
    前記第2の調整回路は、前記第1の調整回路から出力される調整後のn乗成分の振幅及び位相を調整する調整処理と、この調整後のn乗成分を遅延させて出力する遅延処理とを、前記制御回路からの制御信号に基づいて行い、
    前記制御回路は、前記制御信号を前記受信信号に基づいて生成し、この生成した制御信号を前記第2の調整回路に出力する、ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  5. 前記送信回路は、所定の拡散コードを用いて拡散処理された信号を無線送信し、
    前記受信回路は、前記拡散処理された信号を無線受信し、
    前記整形回路は、第1の調整回路、第2の調整回路及び制御回路を有しており、
    前記第1の調整回路は、前記n乗成分の振幅及び位相を、予め設定されたパラメータに基づいて調整し、
    前記第2の調整回路は、前記第1の調整回路から出力される調整後のn乗成分の振幅及び位相を調整する調整処理と、この調整後のn乗成分を遅延させて出力する遅延処理とを、前記制御回路からの制御信号に基づいて行い、
    前記制御回路は、前記制御信号を前記拡散コードと前記受信信号とに基づいて生成し、この生成した制御信号を前記第2の調整回路に出力する、ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  6. 前記受信信号は、前記減算回路に入力する信号又は該減算回路から出力される信号の何れかである、ことを特徴とする請求項3〜5のうち何れか一項に記載の無線通信装置。
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