JP2009002844A - 穀類粒の品質評価システム及び品質評価方法 - Google Patents

穀類粒の品質評価システム及び品質評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、各種穀類粒の硝子率を客観的、かつ、正確に測定評価できる簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システムを提供する。
【解決手段】本発明の品質評価システム1は、穀類粒を切断する穀粒切断器3と、切断された任意数の穀類粒をその断面側を光走査側として列設配置するトレイ6と、トレイ6に列設配置した穀類粒の各断面を光走査して各穀類粒の断面画像を取得する撮像装置10と、取得した各穀類粒の断面画像に対する輪郭抽出処理と、輪郭抽出画像に対する表皮部輪郭除去処理と、表皮部輪郭除去後の各輪郭画像に対する硝子質部、半硝子質部、粉状質部の各面積を算出する面積算出処理と、算出した硝子質部と半硝子質部との面積の和の表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各穀類粒毎の硝子率を算出する処理と、の各処理を行う画像分析処理手段と、画像分析処理手段の処理結果を出力するプリンタ40と備える画像処理及び評価装置20と、を有するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種穀類粒の硝子率を客観的、かつ、正確に測定評価できる簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システム及び品質評価方法に関するものである。
穀類の一種である大麦やはだか麦の品質評価項目の1つに硝子率がある。ここに硝子率とは、例えば大麦粒中に存在する硝子質の割合(%)を意味するものである。従来、断定的ではないが、一般的に、硝子率が高いものほど硬質でたんぱく度が高いものとされている。
このような穀類粒の硝子率の判定方法は、従来、目視(肉眼)判定によるものが殆んどである。
すなわち、穀類粒の切断面を観察者の肉眼で観察して判定しており、この際、判定にあたっての見本として、毎年、関係者の合意の下に標準試料が作成されている。この標準試料は、穀類粒の断面における硝子質部分の面積と断面全体の面積との比を、10%刻みに10段階に区分して硝子率の判定のための標準試料とするものである(非特許文献1)。
このように、従来の硝子率の判定は観察者の目視によって行われるため、個人差等の不安定要素があり、また、多数の粒を一度に判定することができない。更に、標準試料自体も目視によって作成されるため、各年毎に格差が生じる嫌いがあった。
器械による穀類粒の硝子率の判定方法としては、佐賀大学がはだか麦の切断面を判定する装置を提案している(非特許文献1)が、それは、硝子率の判定方法を明確に開示するものではない。
佐賀大学研究資料:佐賀県産大粒大麦の品質向上に関する研究
本発明が解決しようとする問題点は、大麦、はだか麦、小麦、米等の各種穀類粒の硝子率を客観的、かつ、正確に測定評価でき、しかも大量の穀類粒の評価にも容易に対応可能な簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システムが存在しない点である。
本発明穀類粒の品質評価システムは、穀類粒を切断する穀粒切断器と、切断された任意数の穀類粒をその断面側を光走査側として列設配置するトレイと、前記トレイに列設配置した任意数の穀類粒の各断面を光走査して各穀類粒の断面画像を取得する撮像装置と、前記撮像装置にて取得した各穀類粒の断面画像に対する輪郭抽出処理と、抽出した各輪郭画像に対する硝子質部、半硝子質部、粉状質部の各面積を算出する面積算出処理と、算出した硝子質部と半硝子質部とに重みをつけた面積の和の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各穀類粒毎の硝子率を算出する処理と、の各処理を行う画像分析処理手段と、画像分析処理手段の処理結果を出力する出力手段と、を備える画像処理及び評価装置と、を有することを最も主要な特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、各種穀類の任意数の粒に関する硝子率を、前記穀粒切断器、トレイ、撮像装置及び画像処理及び評価装置を使用する構成の基に目視判定を排し、客観的、かつ、正確に測定評価し確認することができるとともに、大量の粒の評価にも短時間で容易に対応可能な簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システムを提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、各種穀類の任意数の粒に関する硝子率を、前記穀粒切断器、トレイ、撮像装置及び画像処理及び評価装置を使用する構成の基に目視判定を排し、客観的、かつ、正確に測定評価し確認することができるとともに、原輪郭画像から表皮部分を除去する処理をも付加しているので、一層高精度に粒に関する硝子率を求めることができ、大量の粒の評価にも短時間で容易に対応可能な簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システムを提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、大麦、はだか麦等の麦粒に適用して請求項2記載の発明と同様な優れた効果を奏するとともに、記憶媒体に対して画像分析処理手段の処理結果を記憶処理することで処理結果の情報共有も容易な穀類粒の品質評価システムを提供することができる。
請求項4記載の発明によれば、目視判定を排し、客観的、かつ、正確に穀類粒の硝子率を測定評価し確認することができるとともに、大量の穀類粒に関しても極めて簡略な操作を行うだけで対応できる穀類粒の品質評価方法を提供することができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の効果を奏し、かつ、高精度に粒に関する硝子率を求めることができる穀類粒の品質評価方法を提供することができる。
請求項6記載の発明によれば、大麦、はだか麦等の麦粒に適用して請求項5記載の発明と同様な優れた効果を奏するとともに、処理結果の情報共有にも有効な穀類粒の品質評価方法を提供することができる。
本発明は、大麦、はだか麦、米等の各種穀類粒の硝子率を客観的、かつ、正確に測定評価でき、しかも大量の穀類粒の評価にも容易に対応可能な簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システムを提供するという目的を有するものである。
本発明は、上記目的を、穀類粒を切断する穀粒切断器と、切断された任意数の穀類粒をその断面側を光走査側として列設配置するトレイと、前記トレイに列設配置した任意数の穀類粒の各断面を光走査して各穀類粒の断面画像を取得する撮像装置と、前記撮像装置にて取得した各穀類粒の断面画像に対する輪郭抽出処理と、輪郭抽出画像に対する表皮部輪郭除去処理と、表皮部輪郭除去後の各輪郭画像に対する硝子質部、半硝子質部、粉状質部の各面積を算出する面積算出処理と、算出した硝子質部と半硝子質部とに重みをつけた面積の和の表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各穀類粒毎の硝子率を算出する処理と、の各処理を行う画像分析処理手段と、画像分析処理手段の処理結果を出力する出力手段と、を備える画像処理及び評価装置と、を有する構成により実現した。
以下に、本発明の実施例に係る穀類粒の品質評価システム、穀類粒の品質評価方法について図面を参照して詳細に説明する。
本発明の実施例に係る穀類粒の品質評価システム1は、図1に示すように、任意数の大麦又ははだか麦の粒2(穀類粒)を粒毎に切断する公知の穀粒切断器(例えばゲロベッケル切断器)3と、かつ、上方が開口するように列設形成され、切断された任意数の前記粒2の断面(下面)2a側を光走査側として各凹部4に列設配置する底面部5が透明材からなる例えば平面四角形状のトレイ6と、前記トレイ6に列設配置した任意数の前記粒2の各断面を光走査して各粒2の断面画像を取得する撮像装置10と、前記撮像装置10にて取得した各粒2の断面画像を取り込み、各粒2の断面画像対する硝子率を求めるための一連の処理を実行する例えばパーソナルコンピュータ等からなり、出力手段を構成するプリンタ40を備えた画像処理及び評価装置20と、を有している。
前記穀粒切断器3は、図2に示すように、大麦、又は、はだか麦の粒2をその中央部分から2つに切断し、2個の粒2(半粒)を得るものであり、そして、通常、切断した粒の片側のみを使用している。2個に切断された半粒を以下の説明では単に「粒2」と称することにする。
前記撮像装置10は、図4に示すように、前記トレイ6内の粒2の断面2aに向けて走査光を照射する光源(例えば白色冷陰極ランプ等)11、トレイ6を載置する透明なガラス板12、粒2からの反射光を反射するミラー13、ミラー13からの反射光を受光して前記粒2の断面画像を取得し出力する撮像素子(例えばCCDセンサ等)14、前記トレイ6の上方を施蓋する蓋体15等を備えた公知の構成となっている。
前記画像処理及び評価装置20は、図5に示すように、各粒2の断面画像に対する輪郭抽出処理と、輪郭抽出画像に対する表皮部輪郭除去処理と、表皮部輪郭除去後の各輪郭画像に対する硝子質部a、半硝子質部b、粉状質部cの各面積を算出する面積算出処理と、算出した硝子質部aと半硝子質部bとに重みをつけた面積の和の表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各粒2毎の硝子率を算出する処理との各処理を実行させるためのプログラム、及び、品質評価システム1全体の動作を制御するプログラムを格納したプログラムメモリ21と、前記プログラムに基づきシステム全体の制御を行う制御部22と、液晶ディスプレイからなる出力手段を構成する表示部23と、前記プリンタ40に画像データ等を出力するプリンタインターフェース24と、外部の穀粒処理関係機関が所有する関係機関端末50と交信する外部通信インターフェース25と、例えばCD、DVD等の記憶媒体27を処理する記憶媒体処理部26と、前記前記撮像装置10用のインターフェース28と、キーボード29とを有している。
硝子率の算出式は、{1.0×(硝子質部aの面積)+0.5×(半硝子質部bの面積)}/(表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積)×100(%)である。ここで、1.0および0.5は各面積に掛ける重みである。
前記画像処理及び評価装置20は、更に、前記各処理を実行させるためのプログラムに基づいて動作する画像分析処理手段30を備えている。
この画像分析処理手段30は、図6に示すように、前記撮像装置10にて取得した各粒2の断面画像に対する輪郭抽出処理を行う輪郭抽出処理部31と、輪郭抽出画像に対する表皮部輪郭除去処理を行う輪郭除去処理部32と、表皮部輪郭除去後の各輪郭画像に対する硝子質部a、半硝子質部b、粉状質部cの各面積を算出する面積算出処理を行う面積算出処理部33と、算出した硝子質部aと半硝子質部bとに重みをつけた面積の和と、表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い、各粒2毎の硝子率(%)を算出する処理を行う硝子率算出処理部34と、上述した各処理データを区分して読み出し可能に記憶する処理データ記憶部35と、を具備している。
硝子率の算出式は、{1.0×(硝子質部aの面積)+0.5×(半硝子質部bの面積)}/(表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積)×100(%)である。ここで、1.0および0.5は各面積に掛ける重みである。
次に、本実施例に係る穀類粒の品質評価システム1の上述した構成に基づく品質評価方法について、図8に示すフローチャート及び図9を参照して説明する。
本実施例に係る穀類粒の品質評価方法においては、まず、前記穀粒切断器3により任意数の大麦又ははだか麦の粒を切断し任意数の粒2を得る(ステップS1)。
次に、切断した任意数の粒2をその断面2aを下側として前記トレイ6の凹部4に入れて列設配置する(ステップS2)。
次に、前記トレイ6を撮像装置10のガラス基板12上に載置し(ステップS3)、蓋体15を閉じ、この状態で撮像装置10を動作させ、任意数の粒2の各断面2aを撮像装置10にて光走査し前記撮像素子14により各粒2の断面画像を取得し(ステップS4)、この断面画像のデータを前記画像処理及び評価装置20に送信する(ステップS5)。
前記画像処理及び評価装置20においては、前記プログラムに基づき輪郭抽出処理部31が撮像装置10から取り込んだ各粒2の断面画像に対する輪郭抽出処理を行い(ステップS6)、図9左欄に示す原輪郭画像Aを抽出する。
この場合、断面画像における「ふ」の部分までも輪郭として認識すると、硝子率の判定精度が低下する可能性がある。
そこで、本実施例では、表皮部分とその他の部分との色調の相違に注目して、輪郭除去処理部32により色調の相違を考慮した画像処理にて原輪郭画像Aから「ふ」の部分Cを除去し(ステップS7)、表皮部輪郭除去後の輪郭画像Bを生成する。
このような処理により、硝子率の判定精度が高まり、「ふ」の部分Cの面積比率が比較的高い大麦についても、正確な硝子率判定が可能となる。
次に、面積算出処理部33は、表皮部輪郭除去後の輪郭画像Bに対する硝子質部a、半硝子質部b、粉状質部cの各面積をこれら各部の色調の相違を考慮した画像処理にて算出する(ステップS8)。
次に、前記硝子率算出処理部34は、算出した硝子質部aと半硝子質部bとに重みをつけた面積の和と、表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積との比を算出し、粒2の断面における硝子率を求める(ステップS9)。
この場合の算出式は、{1.0×(硝子質部aの面積)+0.5×(半硝子質部bの面積)}/(表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積)×100(%)である。ここで、1.0および0.5は各面積に掛ける重みである。
上述した各処理は、任意数の各断面画像毎に各々自動的に実行される。また、上述した各処理の処理データは、前記処理データ記憶部35に区分して記憶保持される。
更に、上述した画像分析処理結果である各粒2の硝子率のデータは、前記表示部23の画面に画像出力され、前記プリンタ40により印刷出力される(ステップS10)。
このようにして、本実施例によれば、大麦、はだか麦等の各種穀類の任意数の粒2に関する硝子率を、前記穀粒切断器3、トレイ6、撮像装置10及び画像処理及び評価装置20を使用する構成の基に目視判定を排し、客観的、かつ、正確に測定評価し確認でき、しかも大量の粒2の評価にも短時間で容易に対応可能な簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システム1を提供することができる。
また、本実施例によれば、大麦、はだか麦等の各種穀類の任意数の粒2に関する硝子率を、簡略な処理過程で、かつ、個人差が無く、判定の曖昧さを排除しつつ効率よく求めて確認でき、また、大量の粒2の評価にも短時間で容易に対応可能な穀類粒の品質評価方法を提供することができる。
本実施例において、上述した各粒2の輪郭画像や硝子率のデータを記憶媒体処理部26の動作の基に記憶媒体27に記憶させれば、必要に応じて出力して確認したり、他の品質評価の担当者等との情報共有を図る上で便利となる。この点、判定結果を証拠として残すことができない目視判定に比べ大きな利点である。
また、前記外部通信インターフェース25を介して上述した画像分析処理結果を前記関係機関端末50に送信すれば、外部の穀粒処理関係機関との間で情報共有を図ることができる。
本実施例に係る穀類粒の品質評価システム1及び品質評価方法は、上述した場合の他、米粒に関しても利用可能である。
すなわち、酒造に用いる米は、心白の面積比率や白さや位置が品質を左右するといわれている。本実施例を応用し、米粒断面の白い部分の位置や白さや面積比を求め、品質判定を行うことができる。
また、米は、その輪郭に4本の溝があり、これが深いものほどとう精歩留まりが悪いといわれている。本実施例を応用することで、この溝の深さを判別することができる。
更に、米は糠層が厚いほどとう精歩留まりが悪いとされているが、糠層の厚さを測定する技術は現在のところ確立されていない。本実施例に係る穀類粒の品質評価システム1及び品質評価方法は、米の糠層の厚みの測定にも応用可能である。
本発明は、麦、米の他、切断して断面が得られる豆類、トウモロコシ類その他各種の穀類粒の品質評価に広範に適用可能である。
本発明の実施例に係る穀類粒の品質評価システムの全体構成を示す概略構成図である。 本実施例に係る穀類粒の品質評価システムにおける粒の切断状態を示す説明図である。 本実施例に係る穀類粒の品質評価システムにおけるトレイの部分拡大図である。 本実施例に係る穀類粒の品質評価システムにおける撮像装置の概略断面図である。 本実施例に係る穀類粒の品質評価システムにおける画像処理及び評価装置を示すブロック図である。 本実施例における画像処理及び評価装置の画像分析処理手段の構成を示すブロック図である。 本実施例における粒の硝子質部、半硝子質部、粉状質部を示す説明図である。 本発明の実施例に係る穀類粒の品質評価方法の処理の流れを示すフローチャートである。 本実施例における粒の輪郭抽出の推移を示す説明図である。
符号の説明
1 穀類粒の品質評価システム
2 粒
2a 断面
3 穀粒切断器
4 凹部
5 底面部
6 トレイ
10 撮像装置
11 光源
12 ガラス板
13 ミラー
14 撮像素子
15 蓋体
20 画像処理及び評価装置
21 プログラムメモリ
22 制御部
23 表示部
24 プリンタインターフェース
25 外部通信インターフェース
26 記憶媒体処理部
27 記憶媒体
28 インターフェース
29 キーボード
30 画像分析処理手段
31 輪郭抽出処理部
32 輪郭除去処理部
33 面積算出処理部
34 硝子率算出処理部
35 処理データ記憶部
40 プリンタ
50 関係機関端末
a 硝子質部
b 半硝子質部
c 粉状質部
A 原輪郭画像
B 輪郭画像
C 「ふ」の部分
本発明は、各種穀類粒の硝子率を客観的、かつ、正確に測定評価できる簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システム及び品質評価方法に関するものである。
穀類の一種である大麦やはだか麦の品質評価項目の1つに硝子率がある。ここに硝子率とは、例えば大麦粒中に存在する硝子質の割合(%)を意味するものである。従来、断定的ではないが、一般的に、硝子率が高いものほど硬質でたんぱく度が高いものとされている。
このような穀類粒の硝子率の判定方法は、従来、目視(肉眼)判定によるものが殆んどである。
すなわち、穀類粒の切断面を観察者の肉眼で観察して判定しており、この際、判定にあたっての見本として、毎年、関係者の合意の下に標準試料が作成されている。この標準試料は、穀類粒の断面における硝子質部分の面積と断面全体の面積との比を、10%刻みに10段階に区分して硝子率の判定のための標準試料とするものである(非特許文献1)。
このように、従来の硝子率の判定は観察者の目視によって行われるため、個人差等の不安定要素があり、また、多数の粒を一度に判定することができない。更に、標準試料自体も目視によって作成されるため、各年毎に格差が生じる嫌いがあった。
器械による穀類粒の硝子率の判定方法としては、佐賀大学がはだか麦の切断面を判定する装置を提案している(非特許文献1)が、それは、硝子率の判定方法を明確に開示するものではない。
佐賀大学研究資料:佐賀県産大粒大麦の品質向上に関する研究
本発明が解決しようとする問題点は、大麦、はだか麦、小麦、米等の各種穀類粒の硝子率を客観的、かつ、正確に測定評価でき、しかも大量の穀類粒の評価にも容易に対応可能な簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システムが存在しない点である。
本発明穀類粒の品質評価システムは、穀類粒を切断する穀粒切断器と、切断された任意数の穀類粒をその断面側を光走査側として列設配置するトレイと、前記トレイに列設配置した任意数の穀類粒の各断面を光走査して各穀類粒の断面画像を取得する撮像装置と、前記撮像装置にて取得した各穀類粒の断面画像に対する輪郭抽出処理と、抽出した各輪郭画像に対する硝子質部、半硝子質部、粉状質部の各面積を算出する面積算出処理と、算出した硝子質部と半硝子質部とに重みをつけた面積の和の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各穀類粒毎の硝子率を算出する処理と、の各処理を行う画像分析処理手段と、画像分析処理手段の処理結果を出力する出力手段と、を備える画像処理及び評価装置と、を有することを最も主要な特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、各種穀類の任意数の粒に関する硝子率を、各穀類粒毎の各1穀類粒の各単一画像をもって評価するように構成したとともに、前記画像分析処理過程において、前記輪郭抽出処理が撮像装置から取り込んだ各1粒毎の断面画像に対する輪郭抽出処理を行い原輪郭画像を抽出して前記表皮部輪郭除去処理過程により各1粒毎の表皮部分とその他の部分との色調相違を考慮した画像処理にて原輪郭画像から表皮部分を除去し、表皮部の輪郭除去後の輪郭画像を生成、処理するように構成したことから、前記穀粒切断器、トレイ、撮像装置及び画像処理及び評価装置を使用する構成の基に目視判定を排し、客観的、かつ、正確に測定評価し確認することができるとともに、大量の粒の評価にも短時間で容易に対応可能な簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システムを提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、各種穀類の任意数の粒に関する硝子率を、各穀類粒毎の各1穀類粒の各単一画像をもって評価するように構成したとともに、前記画像分析処理過程において、前記輪郭抽出処理が撮像装置から取り込んだ各1粒毎の断面画像に対する輪郭抽出処理を行い原輪郭画像を抽出して前記表皮部輪郭除去処理過程により各1粒毎の表皮部分とその他の部分との色調相違を考慮した画像処理にて原輪郭画像から表皮部分を除去し、表皮部の輪郭除去後の輪郭画像を生成、処理するように構成したことから、前記穀粒切断器、トレイ、撮像装置及び画像処理及び評価装置を使用する構成の基に目視判定を排し、客観的、かつ、正確に測定評価し確認することができるとともに、原輪郭画像から表皮部分を除去する処理をも付加しているので、一層高精度に粒に関する硝子率を求めることができ、大量の粒の評価にも短時間で容易に対応可能な簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システムを提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、各種穀類の任意数の粒に関する硝子率を、各穀類粒毎の各1穀類粒の各単一画像をもって評価するように構成したとともに、前記画像分析処理過程において、前記輪郭抽出処理が撮像装置から取り込んだ各1粒毎の断面画像に対する輪郭抽出処理を行い原輪郭画像を抽出して前記表皮部輪郭除去処理過程により各1粒毎の表皮部分とその他の部分との色調相違を考慮した画像処理にて原輪郭画像から表皮部分を除去し、表皮部の輪郭除去後の輪郭画像を生成、処理するように構成したことから、大麦、はだか麦等の麦粒に適用して請求項2記載の発明と同様な優れた効果を奏するとともに、記憶媒体に対して画像分析処理手段の処理結果を記憶処理することで処理結果の情報共有も容易な穀類粒の品質評価システムを提供することができる。
請求項4記載の発明によれば、各種穀類の任意数の粒に関する硝子率を、各穀類粒毎の各1穀類粒の各単一画像をもって評価するように構成したとともに、前記画像分析処理過程において、前記輪郭抽出処理が撮像装置から取り込んだ各1粒毎の断面画像に対する輪郭抽出処理を行い原輪郭画像を抽出して表皮部輪郭除去処理過程により各1粒毎の表皮部分とその他の部分との色調相違を考慮した画像処理にて原輪郭画像から表皮部分を除去し、表皮部の輪郭除去後の輪郭画像を生成、処理するように構成したことから、目視判定を排し、客観的、かつ、正確に穀類粒の硝子率を測定評価し確認することができるとともに、大量の穀類粒に関しても極めて簡略な操作を行うだけで対応できる穀類粒の品質評価方法を提供することができる。
請求項5記載の発明によれば、各種穀類の任意数の粒に関する硝子率を、各穀類粒毎の各1穀類粒の各単一画像をもって評価するように構成したとともに、前記画像分析処理過程において、前記輪郭抽出処理が撮像装置から取り込んだ各1粒毎の断面画像に対する輪郭抽出処理を行い原輪郭画像を抽出して表皮部輪郭除去処理過程により各1粒毎の表皮部分とその他の部分との色調相違を考慮した画像処理にて原輪郭画像から表皮部分を除去し、表皮部の輪郭除去後の輪郭画像を生成、処理するように構成したことから、請求項4記載の効果を奏し、かつ、高精度に粒に関する硝子率を求めることができる穀類粒の品質評価方法を提供することができる。
請求項6記載の発明によれば、各種穀類の任意数の粒に関する硝子率を、各穀類粒毎の各1穀類粒の各単一画像をもって評価するように構成したとともに、前記画像分析処理過程において、前記輪郭抽出処理が撮像装置から取り込んだ各1粒毎の断面画像に対する輪郭抽出処理を行い原輪郭画像を抽出して表皮部輪郭除去処理過程により各1粒毎の表皮部分とその他の部分との色調相違を考慮した画像処理にて原輪郭画像から表皮部分を除去し、表皮部の輪郭除去後の輪郭画像を生成、処理するように構成したことから、大麦、はだか麦等の麦粒に適用して請求項5記載の発明と同様な優れた効果を奏するとともに、処理結果の情報共有にも有効な穀類粒の品質評価方法を提供することができる。
本発明は、大麦、はだか麦、米等の各種穀類粒の硝子率を客観的、かつ、正確に測定評価でき、しかも大量の穀類粒の評価にも容易に対応可能な簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システムを提供するという目的を有するものである。
本発明は、上記目的を、穀類粒を切断する穀粒切断器と、切断された任意数の穀類粒をその断面側を光走査側として列設配置するトレイと、前記トレイに列設配置した任意数の穀類粒の各断面を光走査して各穀類粒の断面画像を取得する撮像装置と、前記撮像装置にて取得した各穀類粒の断面画像に対する輪郭抽出処理と、輪郭抽出画像に対する表皮部輪郭除去処理と、表皮部輪郭除去後の各輪郭画像に対する硝子質部、半硝子質部、粉状質部の各面積を算出する面積算出処理と、算出した硝子質部と半硝子質部とに重みをつけた面積の和の表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各穀類粒毎の硝子率を算出する処理と、の各処理を行う画像分析処理手段と、画像分析処理手段の処理結果を出力する出力手段と、を備える画像処理及び評価装置と、を有する構成により実現した。
以下に、本発明の実施例に係る穀類粒の品質評価システム、穀類粒の品質評価方法について図面を参照して詳細に説明する。
本発明の実施例に係る穀類粒の品質評価システム1は、図1に示すように、任意数の大麦又ははだか麦の粒2(穀類粒)を粒毎に切断する公知の穀粒切断器(例えばゲロベッケル切断器)3と、かつ、上方が開口するように列設形成され、切断された任意数の前記粒2の断面(下面)2a側を光走査側として各凹部4に列設配置する底面部5が透明材からなる例えば平面四角形状のトレイ6と、前記トレイ6に列設配置した任意数の前記粒2の各断面を光走査して各粒2の断面画像を取得する撮像装置10と、前記撮像装置10にて取得した各粒2の断面画像を取り込み、各粒2の断面画像に対する硝子率を求めるための一連の処理を実行する例えばパーソナルコンピュータ等からなり、出力手段を構成するプリンタ40を備えた画像処理及び評価装置20と、を有している。
前記穀粒切断器3は、図2に示すように、大麦、又は、はだか麦の粒2をその中央部分から2つに切断し、2個の粒2(半粒)を得るものであり、そして、通常、切断した粒の片側のみを使用している。2個に切断された半粒を以下の説明では単に「粒2」と称することにする。
前記撮像装置10は、図4に示すように、前記トレイ6内の粒2の断面2aに向けて走査光を照射する光源(例えば白色冷陰極ランプ等)11、トレイ6を載置する透明なガラス板12、粒2からの反射光を反射するミラー13、ミラー13からの反射光を受光して前記粒2の断面画像を取得し出力する撮像素子(例えばCCDセンサ等)14、前記トレイ6の上方を施蓋する蓋体15等を備えた公知の構成となっている。
前記画像処理及び評価装置20は、図5に示すように、各粒2の断面画像に対する輪郭抽出処理と、輪郭抽出画像に対する表皮部輪郭除去処理と、表皮部輪郭除去後の各輪郭画像に対する硝子質部a、半硝子質部b、粉状質部cの各面積を算出する面積算出処理と、算出した硝子質部aと半硝子質部bとに重みをつけた面積の和の表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各粒2毎の硝子率を算出する処理との各処理を実行させるためのプログラム、及び、品質評価システム1全体の動作を制御するプログラムを格納したプログラムメモリ21と、前記プログラムに基づきシステム全体の制御を行う制御部22と、液晶ディスプレイからなる出力手段を構成する表示部23と、前記プリンタ40に画像データ等を出力するプリンタインターフェース24と、外部の穀粒処理関係機関が所有する関係機関端末50と交信する外部通信インターフェース25と、例えばCD、DVD等の記憶媒体27を処理する記憶媒体処理部26と、前記前記撮像装置10用のインターフェース28と、キーボード29とを有している。
硝子率の算出式は、{1.0×(硝子質部aの面積)+0.5×(半硝子質部bの面積)}/(表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積)×100(%)である。ここで、1.0および0.5は各面積に掛ける重みである。
前記画像処理及び評価装置20は、更に、前記各処理を実行させるためのプログラムに基づいて動作する画像分析処理手段30を備えている。
この画像分析処理手段30は、図6に示すように、前記撮像装置10にて取得した各粒2の断面画像に対する輪郭抽出処理を行う輪郭抽出処理部31と、輪郭抽出画像に対する表皮部輪郭除去処理を行う輪郭除去処理部32と、表皮部輪郭除去後の各輪郭画像に対する硝子質部a、半硝子質部b、粉状質部cの各面積を算出する面積算出処理を行う面積算出処理部33と、算出した硝子質部aと半硝子質部bとに重みをつけた面積の和と、表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い、各粒2毎の硝子率(%)を算出する処理を行う硝子率算出処理部34と、上述した各処理データを区分して読み出し可能に記憶する処理データ記憶部35と、を具備している。
硝子率の算出式は、{1.0×(硝子質部aの面積)+0.5×(半硝子質部bの面積)}/(表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積)×100(%)である。ここで、1.0および0.5は各面積に掛ける重みである。
次に、本実施例に係る穀類粒の品質評価システム1の上述した構成に基づく品質評価方法について、図8に示すフローチャート及び図9を参照して説明する。
本実施例に係る穀類粒の品質評価方法においては、まず、前記穀粒切断器3により任意数の大麦又ははだか麦の粒を切断し任意数の粒2を得る(ステップS1)。
次に、切断した任意数の粒2をその断面2aを下側として前記トレイ6の凹部4に入れて列設配置する(ステップS2)。
次に、前記トレイ6を撮像装置10のガラス基板12上に載置し(ステップS3)、蓋体15を閉じ、この状態で撮像装置10を動作させ、任意数の粒2の各断面2aを撮像装置10にて光走査し前記撮像素子14により各粒2の断面画像を取得し(ステップS4)、この断面画像のデータを前記画像処理及び評価装置20に送信する(ステップS5)。
前記画像処理及び評価装置20においては、前記プログラムに基づき輪郭抽出処理部31が撮像装置10から取り込んだ各粒2の断面画像に対する輪郭抽出処理を行い(ステップS6)、図9左欄に示す原輪郭画像Aを抽出する。
この場合、断面画像における「ふ」の部分までも輪郭として認識すると、硝子率の判定精度が低下する可能性がある。
そこで、本実施例では、表皮部分とその他の部分との色調の相違に注目して、輪郭除去処理部32により色調の相違を考慮した画像処理にて原輪郭画像Aから「ふ」の部分Cを除去し(ステップS7)、表皮部輪郭除去後の輪郭画像Bを生成する。
このような処理により、硝子率の判定精度が高まり、「ふ」の部分Cの面積比率が比較的高い大麦についても、正確な硝子率判定が可能となる。
次に、面積算出処理部33は、表皮部輪郭除去後の輪郭画像Bに対する硝子質部a、半硝子質部b、粉状質部cの各面積をこれら各部の色調の相違を考慮した画像処理にて算出する(ステップS8)。
次に、前記硝子率算出処理部34は、算出した硝子質部aと半硝子質部bとに重みをつけた面積の和と、表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積との比を算出し、粒2の断面における硝子率を求める(ステップS9)。
この場合の算出式は、{1.0×(硝子質部aの面積)+0.5×(半硝子質部bの面積)}/(表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積)×100(%)である。ここで、1.0および0.5は各面積に掛ける重みである。
上述した各処理は、任意数の各断面画像毎に各々自動的に実行される。また、上述した各処理の処理データは、前記処理データ記憶部35に区分して記憶保持される。
更に、上述した画像分析処理結果である各粒2の硝子率のデータは、前記表示部23の画面に画像出力され、前記プリンタ40により印刷出力される(ステップS10)。
このようにして、本実施例によれば、大麦、はだか麦等の各種穀類の任意数の粒2に関する硝子率を、前記穀粒切断器3、トレイ6、撮像装置10及び画像処理及び評価装置20を使用する構成の基に目視判定を排し、客観的、かつ、正確に測定評価し確認でき、しかも大量の粒2の評価にも短時間で容易に対応可能な簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システム1を提供することができる。
また、本実施例によれば、大麦、はだか麦等の各種穀類の任意数の粒2に関する硝子率を、簡略な処理過程で、かつ、個人差が無く、判定の曖昧さを排除しつつ効率よく求めて確認でき、また、大量の粒2の評価にも短時間で容易に対応可能な穀類粒の品質評価方法を提供することができる。
本実施例において、上述した各粒2の輪郭画像や硝子率のデータを記憶媒体処理部26の動作の基に記憶媒体27に記憶させれば、必要に応じて出力して確認したり、他の品質評価の担当者等との情報共有を図る上で便利となる。この点、判定結果を証拠として残すことができない目視判定に比べ大きな利点である。
また、前記外部通信インターフェース25を介して上述した画像分析処理結果を前記関係機関端末50に送信すれば、外部の穀粒処理関係機関との間で情報共有を図ることができる。
本実施例に係る穀類粒の品質評価システム1及び品質評価方法は、上述した場合の他、米粒に関しても利用可能である。
すなわち、酒造に用いる米は、心白の面積比率や白さや位置が品質を左右するといわれている。本実施例を応用し、米粒断面の白い部分の位置や白さや面積比を求め、品質判定を行うことができる。
また、米は、その輪郭に4本の溝があり、これが深いものほどとう精歩留まりが悪いといわれている。本実施例を応用することで、この溝の深さを判別することができる。
更に、米は糠層が厚いほどとう精歩留まりが悪いとされているが、糠層の厚さを測定する技術は現在のところ確立されていない。本実施例に係る穀類粒の品質評価システム1及び品質評価方法は、米の糠層の厚みの測定にも応用可能である。
本発明は、麦、米の他、切断して断面が得られる豆類、トウモロコシ類その他各種の穀類粒の品質評価に広範に適用可能である。
本発明の実施例に係る穀類粒の品質評価システムの全体構成を示す概略構成図である。 本実施例に係る穀類粒の品質評価システムにおける粒の切断状態を示す説明図である。 本実施例に係る穀類粒の品質評価システムにおけるトレイの部分拡大図である。 本実施例に係る穀類粒の品質評価システムにおける撮像装置の概略断面図である。 本実施例に係る穀類粒の品質評価システムにおける画像処理及び評価装置を示すブロック図である。 本実施例における画像処理及び評価装置の画像分析処理手段の構成を示すブロック図である。 本実施例における粒の硝子質部、半硝子質部、粉状質部を示す説明図である。 本発明の実施例に係る穀類粒の品質評価方法の処理の流れを示すフローチャートである。 本実施例における粒の輪郭抽出の推移を示す説明図である。
符号の説明
1 穀類粒の品質評価システム
2 粒
2a 断面
3 穀粒切断器
4 凹部
5 底面部
6 トレイ
10 撮像装置
11 光源
12 ガラス板
13 ミラー
14 撮像素子
15 蓋体
20 画像処理及び評価装置
21 プログラムメモリ
22 制御部
23 表示部
24 プリンタインターフェース
25 外部通信インターフェース
26 記憶媒体処理部
27 記憶媒体
28 インターフェース
29 キーボード
30 画像分析処理手段
31 輪郭抽出処理部
32 輪郭除去処理部
33 面積算出処理部
34 硝子率算出処理部
35 処理データ記憶部
40 プリンタ
50 関係機関端末
a 硝子質部
b 半硝子質部
c 粉状質部
A 原輪郭画像
B 輪郭画像
C 「ふ」の部分
本発明は、各種穀類粒の硝子率を客観的、かつ、正確に測定評価できる簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システム及び品質評価方法に関するものである。
穀類の一種である大麦やはだか麦の品質評価項目の1つに硝子率がある。ここに硝子率とは、例えば大麦粒中に存在する硝子質の割合(%)を意味するものである。従来、断定的ではないが、一般的に、硝子率が高いものほど硬質でたんぱく度が高いものとされている。
このような穀類粒の硝子率の判定方法は、従来、目視(肉眼)判定によるものが殆んどである。
すなわち、穀類粒の切断面を観察者の肉眼で観察して判定しており、この際、判定にあたっての見本として、毎年、関係者の合意の下に標準試料が作成されている。この標準試料は、穀類粒の断面における硝子質部分の面積と断面全体の面積との比を、10%刻みに10段階に区分して硝子率の判定のための標準試料とするものである(非特許文献1)。
このように、従来の硝子率の判定は観察者の目視によって行われるため、個人差等の不安定要素があり、また、多数の粒を一度に判定することができない。更に、標準試料自体も目視によって作成されるため、各年毎に格差が生じる嫌いがあった。
器械による穀類粒の硝子率の判定方法としては、佐賀大学がはだか麦の切断面を判定する装置を提案している(非特許文献1)が、それは、硝子率の判定方法を明確に開示するものではない。
佐賀大学研究資料:佐賀県産大粒大麦の品質向上に関する研究
本発明が解決しようとする問題点は、硝子率算出処理部における硝子率を、各穀類粒毎の各1穀類粒の各単一画像をもって評価するような特徴構成として、大麦、はだか麦、小麦、米等の各種穀類粒の硝子率を客観的、かつ、正確に測定評価でき、しかも大量の穀類粒の評価にも容易に対応可能な簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システムが存在しない点である。
本発明穀類粒の品質評価システムは、穀類粒を切断する穀粒切断器と、前記穀粒切断器により切断された任意数の穀類粒の各断面を光走査して各穀類粒の断面画像を取得する撮像装置と、前記撮像装置にて取得した各穀類粒の断面画像に対する輪郭抽出処理と、輪郭抽出画像に対する表皮部輪郭除去処理部と、表皮部輪郭除去後の抽出した各輪郭画像に対する硝子質部、半硝子質部、粉状質部の各面積を算出する面積算出処理と、算出した硝子質部と半硝子質部とに重みをつけた面積の和の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各穀類粒毎の硝子率を算出する硝子率算出処理部と、の各処理を行う画像分析処理手段と、画像分析処理手段の処理結果を出力する出力手段と、を備える画像処理及び評価装置と、を有し、前記硝子率算出処理部における硝子率を、各穀類粒毎の各1穀類粒の各単一画像をもって評価する特徴構成にしたことを最も主要な特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、前記硝子率算出処理部における硝子率を、各穀類粒毎の各1穀類粒の各単一画像をもって評価する特徴構成にしたとともに、前記画像分析処理において、前記輪郭抽出処理が撮像装置から取り込んだ各1粒毎の断面画像に対する輪郭抽出処理を行い原輪郭画像を抽出して前記表皮部輪郭除去処理により各1粒毎の表皮部分とその他の部分との色調相違を考慮した画像処理にて原輪郭画像から表皮部分を除去し、表皮部の輪郭除去後の輪郭画像を生成、処理するように構成したことから、前記穀粒切断器、撮像装置及び画像処理及び評価装置を使用する構成の基に目視判定を排し、客観的、かつ、正確に測定評価し確認することができるとともに、大量の粒の評価にも短時間で容易に対応可能な簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システムを提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、前記硝子率算出処理部における硝子率を、各穀類粒毎の各1穀類粒の各単一画像をもって評価する特徴構成にしたとともに、前記画像分析処理において、前記輪郭抽出処理が撮像装置から取り込んだ各1粒毎の断面画像に対する輪郭抽出処理を行い原輪郭画像を抽出して前記表皮部輪郭除去処理により各1粒毎の表皮部分とその他の部分との色調相違を考慮した画像処理にて原輪郭画像から表皮部分を除去し、表皮部の輪郭除去後の輪郭画像を生成、処理するように構成したことから、大麦、はだか麦等の麦粒に適用して請求項1記載の発明と同様な優れた効果を奏するとともに、記憶媒体に対して画像分析処理手段の処理結果を記憶処理することで処理結果の情報共有も容易な穀類粒の品質評価システムを提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、前記硝子率算出処理過程における硝子率を、各穀類粒毎の各1穀類粒の各単一画像をもって評価する特徴構成にしたとともに、前記画像分析処理過程において、前記輪郭抽出処理が撮像装置から取り込んだ各1粒毎の断面画像に対する輪郭抽出処理を行い原輪郭画像を抽出して表皮部輪郭除去処理過程により各1粒毎の表皮部分とその他の部分との色調相違を考慮した画像処理にて原輪郭画像から表皮部分を除去し、表皮部の輪郭除去後の輪郭画像を生成、処理するように構成したことから、目視判定を排し、客観的、かつ、正確に穀類粒の硝子率を測定評価し確認することができるとともに、大量の穀類粒に関しても極めて簡略な操作を行うだけで対応できる穀類粒の品質評価方法を提供することができる。
請求項4記載の発明によれば、前記硝子率算出処理過程における硝子率を、各穀類粒毎の各1穀類粒の各単一画像をもって評価する特徴構成にしたとともに、前記画像分析処理過程において、前記輪郭抽出処理が撮像装置から取り込んだ各1粒毎の断面画像に対する輪郭抽出処理を行い原輪郭画像を抽出して表皮部輪郭除去処理過程により各1粒毎の表皮部分とその他の部分との色調相違を考慮した画像処理にて原輪郭画像から表皮部分を除去し、表皮部の輪郭除去後の輪郭画像を生成、処理するように構成したことから、大麦、はだか麦等の麦粒に適用して請求項3記載の発明と同様な優れた効果を奏するとともに、処理結果の情報共有にも有効な穀類粒の品質評価方法を提供することができる。
本発明は、大麦、はだか麦、米等の各種穀類粒の硝子率を客観的、かつ、正確に測定評価でき、しかも大量の穀類粒の評価にも容易に対応可能な簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システムを提供するという目的を有するものである。
本発明は、上記目的を、穀類粒を切断する穀粒切断器と、前記穀粒切断器により切断された任意数の穀類粒の各断面を光走査して各穀類粒の断面画像を取得する撮像装置と、前記撮像装置にて取得した各穀類粒の断面画像に対する輪郭抽出処理部と、輪郭抽出画像に対する表皮部輪郭除去処理部と、表皮部輪郭除去後の各輪郭画像に対する硝子質部、半硝子質部、粉状質部の各面積を算出する面積算出処理部と、算出した硝子質部と半硝子質部とに重みをつけた面積の和の表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各穀類粒毎の硝子率を算出する硝子率算出処理部と、の各処理を行う画像分析処理手段と、画像分析処理手段の処理結果を出力する出力手段と、を備える画像処理及び評価装置と、を有する特徴構成にしたとともに、前記硝子率算出処理における硝子率を各穀類粒毎の各1穀類粒の各単一画像をもって評価する特徴構成にしたことにより実現した。
以下に、本発明の実施例に係る穀類粒の品質評価システム、穀類粒の品質評価方法について図面を参照して詳細に説明する。
本発明の実施例に係る穀類粒の品質評価システム1は、図1に示すように、任意数の大麦又ははだか麦の粒2(穀類粒)を粒毎に切断する公知の穀粒切断器(例えばロベッケル切断器)3と、かつ、上方が開口するように列設形成され、切断された任意数の前記粒2の断面(下面)2a側を光走査側として各凹部4に列設配置する底面部5が透明材からなる例えば平面四角形状のトレイ6と、前記トレイ6に列設配置した任意数の前記粒2の各断面を光走査して各粒2の断面画像を取得する撮像装置10と、前記撮像装置10にて取得した各粒2の断面画像を取り込み、各粒2の断面画像に対する硝子率を求めるための一連の処理を実行する例えばパーソナルコンピュータ等からなり、出力手段を構成するプリンタ40を備えた画像処理及び評価装置20と、を有している。
前記穀粒切断器3は、図2に示すように、大麦、又は、はだか麦の粒2をその中央部分から2つに切断し、2個の粒2(半粒)を得るものであり、そして、通常、切断した粒の片側のみを使用している。2個に切断された半粒を以下の説明では単に「粒2」と称することにする。
前記撮像装置10は、図4に示すように、前記トレイ6内の粒2の断面2aに向けて走査光を照射する光源(例えば白色冷陰極ランプ等)11、トレイ6を載置する透明なガラス板12、粒2からの反射光を反射するミラー13、ミラー13からの反射光を受光して前記粒2の断面画像を取得し出力する撮像素子(例えばCCDセンサ等)14、前記トレイ6の上方を施蓋する蓋体15等を備えた公知の構成となっている。
前記画像処理及び評価装置20は、図5に示すように、各粒2の断面画像に対する輪郭抽出処理と、輪郭抽出画像に対する表皮部輪郭除去処理と、表皮部輪郭除去後の各輪郭画像に対する硝子質部a、半硝子質部b、粉状質部cの各面積を算出する面積算出処理と、算出した硝子質部aと半硝子質部bとに重みをつけた面積の和の表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各粒2毎の硝子率を算出する処理との各処理を実行させるためのプログラム、及び、品質評価システム1全体の動作を制御するプログラムを格納したプログラムメモリ21と、前記プログラムに基づきシステム全体の制御を行う制御部22と、液晶ディスプレイからなる出力手段を構成する表示部23と、前記プリンタ40に画像データ等を出力するプリンタインターフェース24と、外部の穀粒処理関係機関が所有する関係機関端末50と交信する外部通信インターフェース25と、例えばCD、DVD等の記憶媒体27を処理する記憶媒体処理部26と、前記前記撮像装置10用のインターフェース28と、キーボード29とを有している。
硝子率の算出式は、{1.0×(硝子質部aの面積)+0.5×(半硝子質部bの面積)}/(表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積)×100(%)である。ここで、1.0および0.5は各面積に掛ける重みである。
前記画像処理及び評価装置20は、更に、前記各処理を実行させるためのプログラムに基づいて動作する画像分析処理手段30を備えている。
この画像分析処理手段30は、図6に示すように、前記撮像装置10にて取得した各粒2の断面画像に対する輪郭抽出処理を行う輪郭抽出処理部31と、輪郭抽出画像に対する表皮部輪郭除去処理を行う輪郭除去処理部32と、表皮部輪郭除去後の各輪郭画像に対する硝子質部a、半硝子質部b、粉状質部cの各面積を算出する面積算出処理を行う面積算出処理部33と、算出した硝子質部aと半硝子質部bとに重みをつけた面積の和と、表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い、各粒2毎の硝子率(%)を算出する処理を行う硝子率算出処理部34と、上述した各処理データを区分して読み出し可能に記憶する処理データ記憶部35と、を具備している。
硝子率の算出式は、{1.0×(硝子質部aの面積)+0.5×(半硝子質部bの面積)}/(表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積)×100(%)である。ここで、1.0および0.5は各面積に掛ける重みである。
次に、本実施例に係る穀類粒の品質評価システム1の上述した構成に基づく品質評価方法について、図8に示すフローチャート及び図9を参照して説明する。
本実施例に係る穀類粒の品質評価方法においては、まず、前記穀粒切断器3により任意数の大麦又ははだか麦の粒を切断し任意数の粒2を得る(ステップS1)。
次に、切断した任意数の粒2をその断面2aを下側として前記トレイ6の凹部4に入れて列設配置する(ステップS2)。
次に、前記トレイ6を撮像装置10のガラス基板12上に載置し(ステップS3)、蓋体15を閉じ、この状態で撮像装置10を動作させ、任意数の粒2の各断面2aを撮像装置10にて光走査し前記撮像素子14により各粒2の断面画像を取得し(ステップS4)、この断面画像のデータを前記画像処理及び評価装置20に送信する(ステップS5)。
前記画像処理及び評価装置20においては、前記プログラムに基づき輪郭抽出処理部31が撮像装置10から取り込んだ各粒2の断面画像に対する輪郭抽出処理を行い(ステップS6)、図9左欄に示す原輪郭画像Aを抽出する。
この場合、断面画像における「ふ」の部分までも輪郭として認識すると、硝子率の判定精度が低下する可能性がある。
そこで、本実施例では、表皮部分とその他の部分との色調の相違に注目して、輪郭除去処理部32により色調の相違を考慮した画像処理にて原輪郭画像Aから「ふ」の部分Cを除去し(ステップS7)、表皮部輪郭除去後の輪郭画像Bを生成する。
このような処理により、硝子率の判定精度が高まり、「ふ」の部分Cの面積比率が比較的高い大麦についても、正確な硝子率判定が可能となる。
次に、面積算出処理部33は、表皮部輪郭除去後の輪郭画像Bに対する硝子質部a、半硝子質部b、粉状質部cの各面積をこれら各部の色調の相違を考慮した画像処理にて算出する(ステップS8)。
次に、前記硝子率算出処理部34は、算出した硝子質部aと半硝子質部bとに重みをつけた面積の和と、表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積との比を算出し、粒2の断面における硝子率を求める(ステップS9)。
この場合の算出式は、{1.0×(硝子質部aの面積)+0.5×(半硝子質部bの面積)}/(表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積)×100(%)である。ここで、1.0および0.5は各面積に掛ける重みである。
上述した各処理は、任意数の各断面画像毎に各々自動的に実行される。また、上述した各処理の処理データは、前記処理データ記憶部35に区分して記憶保持される。
更に、上述した画像分析処理結果である各粒2の硝子率のデータは、前記表示部23の画面に画像出力され、前記プリンタ40により印刷出力される(ステップS10)。
このようにして、本実施例によれば、大麦、はだか麦等の各種穀類の任意数の粒2に関する硝子率を、前記穀粒切断器3、トレイ6、撮像装置10及び画像処理及び評価装置20を使用する構成の基に目視判定を排し、客観的、かつ、正確に測定評価し確認でき、しかも大量の粒2の評価にも短時間で容易に対応可能な簡略安価な構成からなる穀類粒の品質評価システム1を提供することができる。
また、本実施例によれば、大麦、はだか麦等の各種穀類の任意数の粒2に関する硝子率を、簡略な処理過程で、かつ、個人差が無く、判定の曖昧さを排除しつつ効率よく求めて確認でき、また、大量の粒2の評価にも短時間で容易に対応可能な穀類粒の品質評価方法を提供することができる。
本実施例において、上述した各粒2の輪郭画像や硝子率のデータを記憶媒体処理部26の動作の基に記憶媒体27に記憶させれば、必要に応じて出力して確認したり、他の品質評価の担当者等との情報共有を図る上で便利となる。この点、判定結果を証拠として残すことができない目視判定に比べ大きな利点である。
また、前記外部通信インターフェース25を介して上述した画像分析処理結果を前記関係機関端末50に送信すれば、外部の穀粒処理関係機関との間で情報共有を図ることができる。
本実施例に係る穀類粒の品質評価システム1及び品質評価方法は、上述した場合の他、米粒に関しても利用可能である。
すなわち、酒造に用いる米は、心白の面積比率や白さや位置が品質を左右するといわれている。本実施例を応用し、米粒断面の白い部分の位置や白さや面積比を求め、品質判定を行うことができる。
また、米は、その輪郭に4本の溝があり、これが深いものほどとう精歩留まりが悪いといわれている。本実施例を応用することで、この溝の深さを判別することができる。
更に、米は糠層が厚いほどとう精歩留まりが悪いとされているが、糠層の厚さを測定する技術は現在のところ確立されていない。本実施例に係る穀類粒の品質評価システム1及び品質評価方法は、米の糠層の厚みの測定にも応用可能である。
本発明は、麦、米の他、切断して断面が得られる豆類、トウモロコシ類その他各種の穀類粒の品質評価に広範に適用可能である。
本発明の実施例に係る穀類粒の品質評価システムの全体構成を示す概略構成図である。 本実施例に係る穀類粒の品質評価システムにおける粒の切断状態を示す説明図である。 本実施例に係る穀類粒の品質評価システムにおけるトレイの部分拡大図である。 本実施例に係る穀類粒の品質評価システムにおける撮像装置の概略断面図である。 本実施例に係る穀類粒の品質評価システムにおける画像処理及び評価装置を示すブロック図である。 本実施例における画像処理及び評価装置の画像分析処理手段の構成を示すブロック図である。 本実施例における粒の硝子質部、半硝子質部、粉状質部を示す説明図である。 本発明の実施例に係る穀類粒の品質評価方法の処理の流れを示すフローチャートである。 本実施例における粒の輪郭抽出の推移を示す説明図である。
符号の説明
1 穀類粒の品質評価システム
2 粒
2a 断面
3 穀粒切断器
4 凹部
5 底面部
6 トレイ
10 撮像装置
11 光源
12 ガラス板
13 ミラー
14 撮像素子
15 蓋体
20 画像処理及び評価装置
21 プログラムメモリ
22 制御部
23 表示部
24 プリンタインターフェース
25 外部通信インターフェース
26 記憶媒体処理部
27 記憶媒体
28 インターフェース
29 キーボード
30 画像分析処理手段
31 輪郭抽出処理部
32 輪郭除去処理部
33 面積算出処理部
34 硝子率算出処理部
35 処理データ記憶部
40 プリンタ
50 関係機関端末
a 硝子質部
b 半硝子質部
c 粉状質部
A 原輪郭画像
B 輪郭画像
C 「ふ」の部分

Claims (6)

  1. 穀類粒を切断する穀粒切断器と、
    切断された任意数の穀類粒をその断面側を光走査側として列設配置するトレイと、
    前記トレイに列設配置した任意数の穀類粒の各断面を光走査して各穀類粒の断面画像を取得する撮像装置と、
    前記撮像装置にて取得した各穀類粒の断面画像に対する輪郭抽出処理と、抽出した各輪郭画像に対する硝子質部、半硝子質部、粉状質部の各面積を算出する面積算出処理と、算出した硝子質部と半硝子質部とに重みをつけた面積の和の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各穀類粒毎の硝子率を算出する処理と、の各処理を行う画像分析処理手段と、画像分析処理手段の処理結果を出力する出力手段と、を備える画像処理及び評価装置と、
    を有することを特徴とする穀類粒の品質評価システム。
  2. 穀類粒を切断する穀粒切断器と、
    切断された任意数の穀類粒をその断面側を光走査側として列設配置するトレイと、
    前記トレイに列設配置した任意数の穀類粒の各断面を光走査して各穀類粒の断面画像を取得する撮像装置と、
    前記撮像装置にて取得した各穀類粒の断面画像に対する輪郭抽出処理と、輪郭抽出画像に対する表皮部輪郭除去処理と、表皮部輪郭除去後の各輪郭画像に対する硝子質部、半硝子質部、粉状質部の各面積を算出する面積算出処理と、算出した硝子質部と半硝子質部とに重みをつけた面積の和の表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各穀類粒毎の硝子率を算出する処理と、の各処理を行う画像分析処理手段と、画像分析処理手段の処理結果を出力する出力手段と、を備える画像処理及び評価装置と、
    を有することを特徴とする穀類粒の品質評価システム。
  3. 大麦又ははだか麦の粒を切断する穀粒切断器と、
    切断された任意数の前記粒をその断面側を光走査側として列設配置するトレイと、
    前記トレイに列設配置した任意数の前記粒の各断面を光走査して各粒の断面画像を取得する撮像装置と、
    前記撮像装置にて取得した各粒の断面画像に対する輪郭抽出処理と、輪郭抽出画像に対する表皮部輪郭除去処理と、表皮部輪郭除去後の各輪郭画像に対する硝子質部、半硝子質部、粉状質部の各面積を算出する面積算出処理と、算出した硝子質部と半硝子質部とに重みをつけた面積の和の表皮部輪郭除去後の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各粒毎の硝子率を算出する処理と、の各処理を行う画像分析処理手段と、画像分析処理手段の処理結果を画像出力、印刷出力する出力手段と、記憶媒体に対して画像分析処理手段の処理結果を記憶処理する記憶媒体処理部と、を備える画像処理及び評価装置と、
    を有することを特徴とする穀類粒の品質評価システム。
  4. 穀類粒を切断する過程と、
    切断された任意数の穀類粒をその断面側を光走査側としてトレイ上に列設配置する過程と、
    前記トレイに列設配置した任意数の穀類粒の各断面を撮像装置にて光走査して各穀類粒の断面画像を取得する過程と、
    取得した各穀類粒の断面画像に対する輪郭抽出処理と、抽出した各輪郭画像に対する硝子質部、半硝子質部、粉状質部の各面積を算出する面積算出処理と、算出した硝子質部と半硝子質部とに重みをつけた面積の和の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各穀類粒毎の硝子率を算出する処理と、の各処理からなる画像分析処理を実行する過程と、
    画像分析処理結果を出力する過程と、
    を含むことを特徴とする穀類粒の品質評価方法。
  5. 穀類粒を切断する過程と、
    切断された任意数の穀類粒をその断面側を光走査側としてトレイ上に列設配置する過程と、
    前記トレイに列設配置した任意数の穀類粒の各断面を撮像装置にて光走査して各穀類粒の断面画像を取得する過程と、
    取得した各穀類粒の断面画像に対する輪郭抽出処理と、輪郭抽出画像に対する表皮部輪郭除去処理と、表皮部輪郭除去後の各輪郭画像に対する硝子質部、半硝子質部、粉状質部の各面積を算出する面積算出処理と、算出した硝子質部と半硝子質部とに重みをつけた面積の和の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各穀類粒毎の硝子率を算出する処理と、の各処理からなる画像分析処理を実行する過程と、
    画像分析処理結果を出力する過程と、
    を含むことを特徴とする穀類粒の品質評価方法。
  6. 大麦又ははだか麦の粒を切断する過程と、
    切断された任意数の粒をその断面側を光走査側としてトレイ上に列設配置する過程と、
    前記トレイに列設配置した任意数の粒の各断面を撮像装置にて光走査して各粒の断面画像を取得する過程と、
    取得した各粒の断面画像に対する輪郭抽出処理と、輪郭抽出画像に対する表皮部輪郭除去処理と、表皮部輪郭除去後の各輪郭画像に対する硝子質部、半硝子質部、粉状質部の各面積を算出する面積算出処理と、算出した硝子質部と半硝子質部とに重みをつけた面積の和の輪郭画像の全面積との比較演算を各輪郭画像毎に行い各粒毎の硝子率を算出する処理と、の各処理からなる画像分析処理を実行する過程と、
    画像分析処理結果を画像出力、印刷出力する過程と、
    画像分析処理結果を記憶媒体に記憶保持する過程と、
    を含むことを特徴とする穀類粒の品質評価方法。
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