JP2009002801A - 分注方法及び、それを用いた分注装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】分注すべき試料をノズルで吸引する際、又は、吸引した後に、当該試料の温度が低下してその粘度を上昇させてしまうため、分注時間の浪費や定量の不正確さが生じる。
【解決手段】本発明装置100は、試験管1内の試料Aをノズル5内に吸引したのち、このノズル5を、ロボット4を用いて移動させ、反応容器2に排出して取り出す分注装置であって、試験管1の試料Aをノズル5内に吸引するにあたり、試料Aに影響を与えることなく当該試料Aの粘度を低下させる温度範囲(32°C〜37°C)R内で、試験管1及びノズル5をそれぞれ、ヒータ6,7を用いて加熱する。
【選択図】図2

Description

本発明は、充填部内の液状物をノズル内に吸引したのち、このノズルを移動させ、分注部に排出して取り出す分注方法及び、それを用いた分注装置に関するものである。
例えば、血清(血液)等の液状物を試料とした生化学分析時において、短時間での試料の分注を実現するにあたり、当該試料の粘度が重要な要件であることは既知であり、これに着目した従来の技術としては、試料を充填した試験管等を保持するブロック(ストッカ)を加熱する装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開平4−324361号公報
しかしながら、本願発明者は、ストッカを加熱して試料を温める場合であっても、この試料をノズルで吸引する際、又は、吸引した後に、当該試料の温度が低下すれば、結果的に粘度(粘性抵抗)が上がってしまうことから、分注時間の短縮や、高い精度での定量分注が実現できないことを認識するに至った。
本発明の解決すべき課題は、分注すべき液状物をノズルで吸引する際、又は、吸引した後に、当該液状物の温度が低下してその粘度を上昇させてしまうことにあり、本発明の目的とするところは、液状物の粘度に起因して生じる種々の問題、例えば、分注時間の浪費や定量の不正確さを解決することにある。
本発明である分注方法は、充填部内の液状物をノズル内に吸引したのち、このノズルを移動させ、分注部に排出して取り出す分注方法であって、充填部の液状物をノズル内に吸引するにあたり、液状物に影響を与えることなく当該液状物の粘度を低下させる温度範囲内で、当該ノズルを加熱することを特徴とするものである。
なお、本発明である分注方法において、「充填部の液状物をノズル内に吸引するにあたり」とは、ノズルで液状物を吸引する前、好適には、ノズルで液状物を吸引する直前までの間を意味し、その後の経過は問わない。
即ち、本発明である分注方法によれば、少なくともノズルで液状物を吸引する前にノズルを前記温度範囲内に加熱すれば、ノズルで液状物を吸引する前に加熱を停止しても、液状物の吸引から分注まで継続的に加熱していてもよい。
加えて、本発明方法にあっては、充填部の液状物を前記温度範囲で加熱することが好ましい。
また、本発明方法によれば、ノズルが前記温度範囲内で加熱されているかどうかを確認し、当該温度範囲内で加熱されていないときは、液状物を吸引しないことが好ましい。
これに対し、他の本発明方法によれば、ノズルが前記温度範囲内で加熱されているかどうかを確認し、当該温度範囲を超えているときは、液状物を吸引しないことが好ましい。但し、本発明によれば、ノズルの温度上昇が液状物に影響を与えない程度であれば、ノズルの温度が前記温度範囲内に低下した後は、液状物を分注部に排出してもよい。
更に、本発明方法によれば、ノズルが液状物を吸引した状態で前記温度範囲を維持しているかどうかを確認し、当該温度範囲を維持していないときは、ノズル内の液状物を分注部に排出しないことが好ましい。
また、本発明方法によれば、前記充填部と前記分注部との間に、ノズルを洗浄するための洗浄部を設け、ノズルが液状物を吸引した状態で、前記温度範囲を維持していないときは、当該洗浄部でノズルを洗浄することが好ましい。
更に、本発明方法によれば、前記温度範囲が、32°C〜37°Cであることが好ましい。
本発明である分注方法を実現すべく、本発明である分注装置は、分注すべき液状物が充填される充填部と、この充填部に対して間隔を空けて配置され分注すべき液状物が取り出される分注部と、充填部内の液状物を吸引したのち移動して分注部に液状物を排出するノズルとを有する分注装置において、液状物に影響を与えることなく当該液状物の粘度を低下させる温度範囲内で、当該ノズルを加熱するノズル加熱手段を備えることを特徴とするものである。
なお、本発明装置においても、前記ノズル加熱手段は、少なくともノズルで液状物を吸引する前にノズルを前記温度範囲内に加熱すればよく、ノズルで液状物を吸引する前に加熱を停止しても、液状物の吸引から分注まで継続的に加熱していてもよい。
ノズル加熱手段としては、例えば、ヒータ(電熱器)が挙げられる。また、ノズル加熱手段は、例えば、操作盤を通して直接温度を調整することができるが、中央演算処理装置(CPU)を搭載したコントローラに、装置周辺の環境情報を入力して演算処理を行うことで好適な加熱温度を時系列的に選択してもよい。
また、本発明装置によれば、充填部の液状物を前記温度範囲内で加熱する液状物加熱手段を備えることが好ましい。この場合の液状物加熱手段及びその加熱温度も、ノズル加熱手段と同様の構成を採用することができる。
加えて、本発明装置によれば、ノズルが前記温度範囲内で加熱されているかどうかを確認し、当該温度範囲内で加熱されていないときは液状物を吸引させないようにノズルの吸引を制御するノズル制御手段を備えることが好ましい。
また、本発明装置によれば、ノズルが前記温度範囲内で加熱されているかどうかを確認し、当該温度範囲を超えているときは、液状物を吸引しないようにノズルの吸引を制御するノズル制御手段を備えることが好ましい。但し、本発明によれば、ノズルの温度上昇が液状物に影響を与えない程度であれば、ノズルの温度が前記温度範囲内に低下した後は、液状物を分注部に排出するように制御してもよい。
更に、本発明装置によれば、ノズルが液状物を吸引した状態で前記温度範囲を維持しているかどうかを確認し、当該温度範囲を維持していないときは、ノズル内の液状物を分注部に排出しないようにノズルの吸引を制御するノズル制御手段を備えることが好ましい。
また、本発明装置によれば、前記充填部と前記分注部との間に配置されノズルを洗浄するための洗浄部と、ノズルが液状物を吸引した状態で、前記温度範囲を維持していないときは、ノズル内の液状物を前記洗浄部に排出するようにノズルの吸引を制御するノズル制御手段とを備えることが好ましい。
上述の各ノズル制御手段としては、例えば、温度センサと、この温度センサからの情報を入力して演算処理を行う中央演算処理装置(CPU)を搭載したコントローラとを備えるものが挙げられる。なお、コントローラについては、個々に独立して設けることも可能であるが、各コントローラを1つのコントローラとして共通化することが好ましい。
更に、本発明装置によれば、前記温度範囲が、32°C〜37°Cであることが好ましい。この温度範囲は、例えば、コントローラに搭載したROM等のメモリに格納した数値として設定することができる。
本発明によれば、充填部の液状物をノズル内に吸引するにあたり、液状物に影響を与えることなく当該液状物の粘度を低下させる温度範囲内で、当該ノズルを加熱することにより、液状物をノズルで吸引する際、又は、吸引した後も、液状物の温度の低下に伴う当該液状物の粘度(粘性抵抗)の上昇も発生しない。
従って、本発明によれば、液状物をノズルで吸引する際、又は、吸引した後も、液状物の粘度に起因して生じる種々の問題、例えば、分注時間の浪費や定量の不正確さが解決され、分注時間の短縮や、高い精度での定量分注が実現できる。
加えて、本発明において、充填部の液状物を前記温度範囲で加熱すれば、液状物をノズルで吸引する際の、液状物とノズルとの間の粘度差が無くなるため、更に、分注時間の短縮や、高い精度での定量分注が実現できる。
また、本発明において、ノズルが前記温度範囲内で加熱されているかどうかを確認し、当該温度範囲内で加熱されていないときは、液状物を吸引しないこととすれば、粘度の高い液状物を吸引することに伴う不正確な定量分注を回避することができる。
これに対し、他の本発明において、ノズルが前記温度範囲内で加熱されているかどうかを確認し、当該温度範囲を超えているときは、液状物を吸引しないこととすれば、ノズルの加熱に伴う液状物への影響を回避しつつ、液状物の粘度に起因して生じる種々の問題を解決することができる。また、ノズルの温度上昇が液状物に影響を与えない程度であれば、ノズルの温度が前記温度範囲内に低下した後は、液状物を分注部に排出すれば、分注時間の短縮を図ることができる。
更に、本発明において、ノズルが液状物を吸引した状態で前記温度範囲を維持しているかどうかを確認し、当該温度範囲を維持していないときは、ノズル内の液状物を分注部に排出しないこととすれば、粘性が高いことに伴う不正確な排出や、過剰な加熱による影響を受けた液状物の排出を回避することができる。
また、本発明において、前記充填部と前記分注部との間に、ノズルを洗浄するための洗浄部を設け、ノズルが液状物を吸引した状態で、前記温度範囲を維持していないときは、当該洗浄部でノズルを洗浄すれば、液状物の粘性が高い場合や、液状物が過剰な加熱による影響を受けた場合も、分注を早めにやり直せるので、結果的に、分注時間の短縮を図ることができる。
更に、本発明において、前記温度範囲が、32°C〜37°Cであれば、血液(血清)等の液状物を試料として行う生化学分析における分注において有効である。
以下、図面を参照して、本発明の好適な形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一形態である生化学分析用分注装置を模式的に示す一部斜視図である。
符号1は、液状物である血清を希釈して試料(検体)Aとし、この試料Aが充填される試験管(充填部)である。また、符号2は、試験管1に対して間隔を空けて配置され試料Aが取り出される試薬Bが充填された反応容器(分注部)である。更に、符号3は、試験管1と反応容器2との間に配置され、後述するノズル5を洗浄するための洗浄液Cが充填された洗浄層(洗浄部)である。
符号4は、試料Aを吸引・排出可能なノズル5を有するXYZ軸方向に移動可能なロボットである。なお、本形態に係るロボット4は、説明を簡素化するため、軸O周りに回転可能な基軸4aと、この基軸4aに片持ち支持され当該基軸3aに沿って昇降可能なアーム部4bとを有し、このアーム部4bにノズル5を取り付けた単純構造とし、図1に示すような、ノズル5が洗浄槽3と整列する位置をニュートラル(中立)位置とする。
ここで、図2に、ノズル5及びヒータ6,7の制御回路を模式的に示す。
符号6は、ノズル5を加熱するための手段としてのヒータ(電熱器)であり、また、符号7は、試験管1を加熱するための手段としてのヒータである。
更に、符号8は、ノズル5又はその近傍の位置と、試験管1又はその近傍の位置とにそれぞれ設けられた温度センサであり、ノズル5の温度(以下、「ノズル温度という)T5と、試験管1の温度(以下、「試験管温度」という)T1と検知する。なお、温度センサ8は、ヒータ6及びヒータ7に直接設けてもよい。
本形態のノズル5は、使い捨てのチップであって、その後端部5eにはエアホース11を介してポンプ12が接続されている。これにより、ノズル5は、ポンプ12を制御させることで、エアホース11の内圧を適宜変化させることにより、分注すべき試料Aを所定の容量だけ吸引又は吐出(排出)させることができる。
ポンプ12は、モータ(例えば、パルスモータ)13によって駆動され、このモータ13は、モータドライバ14を介して制御部(コントローラ)10により制御される。
制御部10はまた、図示せぬ中央演算処理装置(以下、「CPU」という。)を内蔵し、ロボット4及びヒータ6,7を制御する。更に、制御部10は、温度センサ8からそれぞれ入力された情報を基に、ノズル温度T5及び試験管温度T1を演算し、この演算結果を基に、ヒータ6,7をフィードバック制御し、更に、ノズル5の吸引・排出制御に反映させる。
次に、図3は、本発明装置の制御部10にて実行される、本発明に係る分注方法の一例を示すフローチャートであり、以下、同フローチャートを用いて、同例に係る分注方法を説明する。
制御部10は、まずステップ1(S1)にて、ロボット4を、ニュートラル位置に移動させる。
次に、ステップ2(S2)にて、温度センサ8からの入力を基に、ノズル温度T5及び試験管温度T1を演算し、ノズル温度T5及び試験管温度T1が、試料Aに影響を与えることなく当該試料Aの粘度を低下させる温度範囲(32°C〜37°Cの温度範囲)R内であるかどうかを判定する。
ステップ2にて、ノズル温度T5及び試験管温度T1が温度範囲R内になければ、ノズル温度T5及び試験管温度T1が低すぎるか、逆に、ノズル温度T5及び試験管温度T1が高すぎるとして、ニュートラル位置を維持する。即ち、ステップ2にて、ノズル温度T5及び試験管温度T1が温度範囲R内になければ、試料Aをノズル5で吸引しない。
これに対し、ステップ2にて、ノズル温度T5及び試験管温度T1が温度範囲R内にあれば、ステップ3(S3)に移行し、このステップ3にて、ロボット4を駆動させてノズル5を試験管1と整列する位置に移動させ(図1の矢印(1)参照。)、その後、ステップ4(S4)にて、試験管1内の試料Aをノズル5内に予め設定された一定量だけ吸引する。この場合、試料Aは、ヒータ7による加熱で、粘度(粘性抵抗)の下がった状態で試験管1内に充填されており、更に、ノズル5で吸引される際も、ヒータ6による加熱で、当該ノズル5との温度差がない粘度(粘性抵抗)の下がった状態で吸引されるため、スムースな吸引が実現できる。
次いで、ステップ5(S5)にて、ロボット4を駆動させてノズル5を再びニュートラル位置に移動させ(図1の矢印(2)参照。)、その後、ステップ6(S6)にて再度、温度センサ8からの入力を基に、ノズル温度T5が、温度範囲R内であるかどうかを判定する。
ステップ6にて、ノズル温度T5が温度範囲R内になければ、ノズル温度T5が低すぎるか、逆に、ノズル温度T5が高すぎるとして、ニュートラル位置を維持し、試料Aを洗浄槽3に排出してノズル5を洗浄するか、ノズル温度T5が温度範囲R内になるまで待つ。
これに対し、ステップ6にて、ノズル温度T5が温度範囲R内にあれば、ステップ7(S7)に移行し、このステップ7にて、ロボット4を駆動させてノズル5を反応容器2と整列する位置に移動させ(図1の矢印(3)参照。)、ステップ8(S8)にて、ノズル5内に吸引した試料Aを排出して反応容器2内に取り出す。
この場合、試料Aは、その粘度(粘性抵抗)が下がった状態でノズル5から排出されるため、スムースな排出が実現できる。なお、ステップ8にて、試料Aの排出が完了した後は、ロボット4を駆動させてノズル5をニュートラル位置に復帰させる(図1の矢印(4)参照。)。
また、本発明装置は、本発明に係る分注方法の他の例として、図4のフローチャートに従って実行されてもよい。以下、同フローチャートを用いて、同例に係る分注方法を説明する。
制御部10は、図3のフローと同様、ステップ10(S10)及びステップ11(S11)にて、ノズル5をニュートラル位置に移動させた後、温度センサ8からの入力を基に、ノズル温度T5及び試験管温度T1が、温度範囲R内であるかどうかを判定し、ノズル温度T5及び試験管温度T1が温度範囲R内になければ、ニュートラル位置を維持し、ノズル温度T5及び試験管温度T1が温度範囲R内にあれば、ステップ12(S12)にて、ロボット4を駆動させてノズル5を試験管1と整列する位置に移動させる(図1の矢印(1)参照。)。
次に、ステップ13(S13)にて、温度センサ8からの入力を基に、ノズル温度T5及び試験管温度T1が、温度範囲R内であるかどうかを判定する。
ステップ13にて、ノズル温度T5及び試験管温度T1が温度範囲R内になければ、ノズル温度T5及び試験管温度T1が低すぎるか、逆に、ノズル温度T5及び試験管温度T1が高すぎるとして、パルスモータ13を駆動させない。即ち、ステップ13にて、ノズル温度T5及び試験管温度T1が温度範囲R内になければ、試料Aをノズル5で吸引しない。
これに対し、ステップ13にて、ノズル温度T5及び試験管温度T1が温度範囲R内にあれば、ステップ14(S14)に移行し、試験管1内の試料Aをノズル5内に予め設定された一定量だけ吸引する。この場合も、試料Aは、ヒータ7による加熱で、粘度(粘性抵抗)の下がった状態で試験管1内に充填されており、更に、ノズル5で吸引される際も、ヒータ6による加熱で、当該ノズル5との温度差がない粘度(粘性抵抗)の下がった状態で吸引されるため、スムースな吸引が実現できる。
次いで、ステップ15(S15)及びステップ16(S16)にて、図3のステップ5,6と同様、ノズル5を再びニュートラル位置に移動させ(図1の矢印(2)参照。)、温度センサ8からの入力を基に、ノズル温度T5が、温度範囲R内であるかどうかを判定し、ノズル温度T5が温度範囲R内になければ、ニュートラル位置を維持し、試料Aを洗浄槽3に排出してノズル5を洗浄するか、ノズル温度T5が温度範囲R内になるまで待ち、ノズル温度T5が温度範囲R内にあれば、ステップ17(S17)にて、ノズル5を反応容器2と整列する位置に移動させ(図1の矢印(3)参照。)、ステップ18(S18)にて再度、温度センサ8からの入力を基に、ノズル温度T5が、温度範囲R内であるかどうかを判定する。
ステップ18にて、ノズル温度T5が温度範囲R内になければ、ノズル温度T5が低すぎるか、逆に、ノズル温度T5が高すぎるとして、ニュートラル位置に戻して試料Aを洗浄槽3に排出してノズル5を洗浄するか、ノズル温度T5が温度範囲R内になるまで待つ。
これに対し、ステップ18にて、ノズル温度T5が温度範囲R内にあれば、ステップ19(S19)に移行して、ノズル5内に吸引した試料Aを排出して反応容器2内に取り出す。この場合も、試料Aは、その粘度(粘性抵抗)が下がった状態でノズル5から排出されるため、スムースな排出が実現できる。
なお、ステップ19にても、図3のステップ8と同様、試料Aの排出が完了した後は、ロボット4を駆動させてノズル5をニュートラル位置に復帰させる(図1の矢印(4)参照。)。また、図4のフローチャートについては、ステップ11とステップ16とを省略することにより、分注(制御)工程の簡略化してもよい。
また、本発明装置は、図5の模式斜視図にて示すような自動分析装置100に適用させることも可能である。
自動分析装置100は、基本構造として、複数の試験管1を1つのラック110に並置して自動分注を実現するものであり、複数のラック110を矢印(1)の向きから収納可能なストッカ120と、前述したロボット4と、複数の反応容器2を搭載可能な回転テーブル130とを有する。
試料Aを分注するにあたっては、ストッカ120からラック110を矢印(2)の向きに送り出してロボット4の付近で停止させた後、ロボット4を用いてラック110の試験管1から試料Aを吸引し、回転テーブル130に搭載した反応容器2それぞれに分注する。分注が完了したラック110は矢印(3)の方向に送り出される。
こうした自動分析装置の場合は、ストッカ120全体をヒータ7にて加熱し、又は、ラック110毎にヒータ7を設けて加熱する。即ち、本発明によれば、試験管1を単独で加熱するだけでなく、充填部全体として加熱することも可能である。
本発明によれば、試験管1の試料Aをノズル5内に吸引するにあたり、試料Aに影響を与えることなく試料Aの粘度を低下させる温度範囲R内で、当該ノズル5を加熱することにより、試料Aをノズル5で吸引する際、又は、吸引した後も、試料Aの温度の低下に伴う試料Aの粘度(粘性抵抗)の上昇も発生しない。
従って、本発明によれば、試料Aをノズル5で吸引する際、又は、吸引した後も、試料Aの粘度に起因して生じる種々の問題、例えば、分注時間の浪費や定量の不正確さが解決され、分注時間の短縮や、高い精度での定量分注が実現できる。
加えて、本発明において、試験管1の試料Aを温度範囲Rで加熱すれば、試料Aをノズル5で吸引する際の、試料Aとノズル5との間の粘度差が無くなるため、更に、分注時間の短縮や、高い精度での定量分注が実現できる。
また、本発明において、ノズル5が温度範囲R内で加熱されているかどうかを確認し、当該温度範囲R内で加熱されていないときは、試料Aを吸引しないこととすれば、粘度の高い試料Aを吸引することに伴う不正確な定量分注を回避することができる。
これに対し、他の本発明において、ノズル5が温度範囲R内で加熱されているかどうかを確認し、当該温度範囲Rを超えているときは、試料Aを吸引しないこととすれば、ノズル5の加熱に伴う試料Aへの影響を回避しつつ、試料Aの粘度に起因して生じる種々の問題を解決することができる。また、ノズル5の温度上昇が試料Aに影響を与えない程度であれば、ノズル温度T5が温度範囲R内に低下した後は、試料Aを反応容器2に排出すれば、分注時間の短縮を図ることができる。
更に、本発明において、ノズル5が試料Aを吸引した状態で温度範囲Rを維持しているかどうかを確認し、当該温度範囲Rを維持していないときは、ノズル5内の試料Aを反応容器2に排出しないこととすれば、粘性が高いことに伴う不正確な排出や、過剰な加熱による影響を受けた試料Aの排出を回避することができる。
また、本発明において、試験管1と反応容器2との間に、ノズル5を洗浄するための洗浄部3を設け、ノズル5が試料Aを吸引した状態で、温度範囲Rを維持していないときは、当該洗浄部3でノズル5を洗浄すれば、試料Aの粘性が高い場合や、試料Aが過剰な加熱による影響を受けた場合も、分注を早めにやり直せるので、結果的に、分注時間の短縮を図ることができる。
更に、本発明において、温度範囲Rは、ノズル5で吸引する試料に応じて適宜変更することができるが、本形態のように、その温度範囲Rを32°C〜37°Cの範囲に設定すれば、血清(血液)等の体液を試料Aとして行う生化学分析における分注において有効である。
上述したところは、本発明の好適な形態を示したものであるが、本発明によれば、種々の変更を加えることができる。
例えば、ノズル5は、衛生面や分析精度を考慮すれば、本形態のように、使い捨てのノズルチップが好ましいが、装置に固定されるタイプであってもよい。また、自動分析装置100又は分注装置についての制御システムも、インターネットやLAN等のネットワークや携帯端末等の無線手段を用いた双方向通信を伴うものであってもよい。
本発明は、血液(血清)に限らず、DNAやRNA等の多数の異なる微量分注対象を分注する場合にも非常に有利に機能する。
本発明の一形態である生化学分析用分注装置を模式的に示す一部斜視図である。 同形態に係るノズル及びヒータの制御回路を模式的に示す回路図である。 同形態に係る制御部にて実行される、本発明に係る分注方法の一例を示すフローチャートである。 同形態に係る制御部にて実行される、本発明に係る分注方法の他の例を示すフローチャートである。 本発明に係る分注装置を採用した自動分析装置を模式的に示す斜視図である。
符号の説明
1 試験管(充填容器)
2 反応容器(分注容器)
3 洗浄槽(洗浄部)
4 分注用ロボット
5 ノズルチップ(ノズル)
6 ヒータ(ノズル加熱手段)
7 ヒータ(液状物加熱手段)
8 温度センサ
10 制御部(コントローラ)
11 エアチューブ
12 制御ポンプ
13 パルスモータ
14 モータドライバ
100 自動分析装置
110 ラック
120 ストッカ
130 回転テーブル
A 試料(血清)
B 試薬
C 洗浄液

Claims (14)

  1. 充填部内の液状物をノズル内に吸引したのち、このノズルを移動させ、分注部に排出して取り出す分注方法であって、
    充填部の液状物をノズル内に吸引するにあたり、液状物に影響を与えることなく当該液状物の粘度を低下させる温度範囲内で、当該ノズルを加熱することを特徴とする、分注方法。
  2. 請求項1において、充填部の液状物を前記温度範囲で加熱することを特徴とする、分注方法。
  3. 請求項1又は2において、ノズルが前記温度範囲内で加熱されているかどうかを確認し、当該温度範囲内で加熱されていないときは、液状物を吸引しないことを特徴とする、分注方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、ノズルが前記温度範囲内で加熱されているかどうかを確認し、当該温度範囲を超えているときは、液状物を吸引しないことを特徴とする、分注方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、ノズルが液状物を吸引した状態で前記温度範囲を維持しているかどうかを確認し、当該温度範囲を維持していないときは、ノズル内の液状物を分注部に排出しないことを特徴とする、分注方法。
  6. 請求項5において、前記充填部と前記分注部との間に、ノズルを洗浄するための洗浄部を設け、ノズルが液状物を吸引した状態で、前記温度範囲を維持していないときは、ノズル内の液状物を前記洗浄部に排出することを特徴とする、分注方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項において、前記温度範囲が、32°C〜37°Cであることを特徴とする、分注方法。
  8. 分注すべき液状物が充填される充填部と、この充填部に対して間隔を空けて配置され分注すべき液状物が取り出される分注部と、充填部内の液状物を吸引したのち移動して分注部に液状物を排出するノズルとを有する分注装置において、
    液状物に影響を与えることなく当該液状物の粘度を低下させる温度範囲内で、当該ノズルを加熱するノズル加熱手段を備えることを特徴とする、分注装置。
  9. 請求項8において、充填部の液状物を前記温度範囲内で加熱する液状物加熱手段を備えることを特徴とする、分注装置。
  10. 請求項8又は9において、ノズルが前記温度範囲内で加熱されているかどうかを確認し、当該温度範囲内で加熱されていないときは液状物を吸引させないようにノズルの吸引を制御するノズル制御手段を備えることを特徴とする、分注装置。
  11. 請求項8乃至10のいずれか一項において、ノズルが前記温度範囲内で加熱されているかどうかを確認し、当該温度範囲を超えているときは、液状物を吸引しないようにノズルの吸引を制御するノズル制御手段を備えることを特徴とする、分注装置。
  12. 請求項8乃至11のいずれか一項において、ノズルが液状物を吸引した状態で前記温度範囲を維持しているかどうかを確認し、当該温度範囲を維持していないときは、ノズル内の液状物を分注部に排出しないようにノズルの吸引を制御するノズル制御手段を備えることを特徴とする、分注装置。
  13. 請求項12において、前記充填部と前記分注部との間に配置されノズルを洗浄するための洗浄部と、ノズルが液状物を吸引した状態で、前記温度範囲を維持していないときは、ノズル内の液状物を前記洗浄部に排出するようにノズルの吸引を制御するノズル制御手段とを備えることを特徴とする、分注装置。
  14. 請求項8乃至13のいずれか一項において、前記温度範囲が、32°C〜37°Cであることを特徴とする、分注装置。
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