JP2009002780A - 画像処理システム用照明装置及び画像処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度の画像処理を行うことが可能な画像処理システム用照明装置及び画像処理システムを提供する。
【解決手段】本発明は、部品Wに照明光を照射して取得した画像を処理して、部品Wの形状、向き、位置等を特定する画像処理システム1用の画像処理システム用照明装置5であって、部品Wの一方から部品Wに照明光を照射する照明部15と、部品Wを挟んで照明部15と対向する側に設けられ、照明光を反射する反射面を有する反射部材16とを備え、反射面は、照明部15から照射された照明光が部品Wに向かって集光される形状を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、照明光を反射させて部品の下方向から照射して部品等の画像を取得し、部品の形状や向き等を特定する画像処理システム用の照明装置及び画像処理システムに関する。
従来、反射光を用いて検査対象の部品等を撮像し、取得した画像を処理して検査対象部品の形状や方向を判断し、位置補正等を行って位置決め等を行う画像処理装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1の画像処理装置では、チャックに固定したワーク(部品)に対してカメラレンズの周囲に配置された照明装置から光が照射される。ワークを挟んでカメラレンズと対向する側には、反射板が設置されており、照明装置から照射された光が反射した間接光がワークに照射されてバックライト照明と同等の画像が取得できるとされている。
特開平5−13537号公報
ところで、特許文献1のような装置で、例えば丸棒のような曲面形状を有するワークを撮像する際には、曲面形状を有する幅方向のエッジ部において光が反射されにくく、該エッジ部の特定が困難となる。
しかしながら、特許文献1の装置に設けられた反射板は平面形状であるので、照射した光はそのまま反射され、反射板の明度はいずれの位置においても一様となる。そのため、上記のようなワークを撮像する際には、図5に示すように、反射板からの光量が不足するためにワーク100のエッジ部100aと反射板101の明度とが同等となり、ワーク100のエッジ部100aが適切に特定できないことがある。これは画像処理の精度が低下する原因となるため、問題となっている。
この問題を解決するために、ワークを挟んでカメラレンズと対向する側に照明装置等の光源を設置する方法も考えられるが、そのためにはさまざまな機構をカメラレンズと対向する側に配置する必要があるため、機械的な制約が多い等の問題がある。
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、高精度の画像処理を行うことが可能な画像処理システム用照明装置及び画像処理システムを提供することを目的とする。
本発明は、部品に照明光を照射して取得した画像を処理して、前記部品の形状、向き、位置等を特定する画像処理システム用の照明装置であって、前記部品の一方から前記部品に照明光を照射する照明部と、前記部品を挟んで前記照明部と対向する側に設けられ、前記照明光を反射する反射面を有する反射部材とを備え、前記反射面は、前記照明部から照射された前記照明光が前記部品に向かって集光される形状を有することを特徴とする。
本発明の画像処理システム用照明装置によれば、照明部から照射された照明光が反射部材の反射面によって反射されて、部品に向かって集光され、部品の周囲の明度が増大する。
前記反射面の断面は、前記部品に向かって凹となる円弧状に形成されてもよい。この場合、照明光を効率よく部品に向かって集光させることができる。
前記反射面は、前記反射光を拡散反射するものでもよい。この場合、画像処理後にレーザ光等を用いて工程が行われる場合も、反射部材を退避させる必要がない。
また、本発明の画像処理システムは、部品に照明光を照射して取得した画像を処理して、前記部品の形状、向き、位置等を特定する画像処理システムであって、前記部品を固定する固定部と、前記部品を挟んで前記照明装置の反射部材と対向するように配置され、前記部品の画像を取得する撮像部と、本発明の画像処理システム用照明装置と、前記固定部を移動させる移動機構と、前記画像の処理を行う画像処理部と、前記画像処理部の前記処理に基づいて前記部品の位置を認識し、前記移動機構を介して前記固定部及び前記部品の位置を調整する制御部とを備えることを特徴とする。
本発明の画像処理システムによれば、画像処理システム用照明装置によって、部品の周囲の明度が増大した画像が取得され、画像処理が高精度で行われる。
本発明の画像処理システム用照明装置及び画像処理システムによれば、照明光を部品に向かって集光することによって、部品の周囲の明度が増大した、コントラストが良好な画像を取得することができ、高精度の画像処理が可能な画像処理システムを構成することができる。
本発明の一実施形態について、図1から図4を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像処理システム1を備えたレーザ加工装置2を示す斜視図である。
図1に示すように、画像処理システム1は、検査対象となる部品Wが固定される固定部3と、部品Wの画像を上方側から取得する撮像カメラ(撮像部)4と、部品Wを挟んで撮像カメラ4側及び対向する側から撮像カメラ4の撮像領域を照明する画像処理システム用照明装置(以下、単に「照明装置」と称する。)5とを備えている。そして、撮像カメラ4に並設されて部品Wに対して溶接等のレーザ加工を行うレーザヘッド6をさらに備えて、全体としてレーザ加工装置2が構成されている。
なお、レーザ加工装置2が溶接の対象とする部品Wは、丸棒状の金属部材である部品W1及びW2であるが、対象となる部品Wはこれには限定されない。
固定部3は互いに同一軸線上にて対向する一対の第1チャック7A及び第2チャック7Bを有して構成されている。各チャック7A,7Bは同一の構成を有し、部品Wをそれぞれ前面(対向面)側で固定する本体部8A、8Bと、本体部8A、8Bの背面側を軸支する軸支部9A、9Bと、軸支部9A、9Bが支持される基部10A、10Bとをそれぞれ有している。
本体部8A、8Bの前面側の中央には固定孔11A、11B(不図示)が設けられており、各固定孔11A、11Bに挿入された部品Wは、固定孔11A、11Bの周囲に配置された挟持部材12A、12B(不図示)によって挟持固定される。軸支部9A、9Bは丸棒状の部材で同一軸線上に配置されている。軸支部9A、9Bの一方の端部は、本体部8A、8Bの固定孔11A、11Bが設けられた面(前面)と反対側の面(背面)に挿入されて固定されており、他方の端部は基部10A、10Bに挿入されて軸線方向に摺動可能に支持されている。
第2チャック7Bの基部10Bは、第1基盤13に支持固定されており、第1チャック7Aの基部10Aは、第1基盤13上に設置された第2基盤14に支持固定されている。第2基盤14は、第1基盤13に対して移動可能に設置されている。このようにして、第1チャック7A及び第2チャック7Bは、各軸支部9A、9Bが、同一の軸線上に位置するように対向配置されている。
また、各軸支部9A、9B及び第2基盤14には、それぞれステッピングモータ等の公知の構成からなる図示しない移動機構が取付けられている。これによって各本体部8A、8Bは、軸支部9A、9Bの軸線方向に沿って移動可能に構成され、第2基盤14は、軸支部9A、9Bの軸線方向及び該軸線方向と直交する水平方向に移動可能に構成されている。
さらに、各基部10A、10Bには図示しない回転機構がそれぞれ設けられており、各軸支部9A、9Bを軸線回りに回転させることによって、第1チャック7A及び第2チャック7Bにそれぞれ固定された部品Wを回転させることができるようになっている。
撮像カメラ4は、CCDカメラ等の公知の構成からなり、固定部3に固定された部品Wの上方に、図示しない治具等によって固定されている。
照明装置5は、撮像カメラ4に取付けられた照明部15と、部品Wを挟んで撮像カメラ4と対向するように第2基盤14上に配置された反射板(反射部材)16とを有して構成されている。
図2は、照明装置5の断面図である。照明部15は、撮像カメラ4に取付けられる枠体17と、枠体17の下面側のテーパ面17Bに配置されたLED18と、LED18を覆うように配置された拡散透過板19とを有している。
枠体17は、円盤状の部材の中央に円形の貫通孔17Aが設けられた、いわゆるドーナツ状の形状を有している。貫通孔17Aは、部品Wに対向する面に向かって半径が徐々に大きくなるようにテーパ形状を有して形成されている。テーパ面17BにはLED18が配置され、部品Wの上方から部品Wに照明光L1が照射される。なお、LED18に代えて、他の公知の照明手段が配置されてもよい。
曇りガラス等からなる拡散透過板19は、枠体17の部品Wに対向する面に、LED18と部品Wとの間に位置するように取付けられており、LED18から照射される照明光を拡散させる。
反射板16は樹脂、金属等からなり、部品W側の面に、断面が部品Wに対して凹となる円弧状の反射面16Aが形成されている。
反射面16Aは曲面であるため、LED18から照射され、ワークに当たらずに反射面16Aに到達した照明光L2の一部は、図2に示すように反射面16Aで部品Wに向かって反射され、部品Wの下方に集光される。
反射面16Aは、例えば白色の樹脂等によって拡散反射をするように構成されてもよいし、金属等によって鏡面として形成されてもよい。ただし、反射面16Aを鏡面とし、かつ画像処理後の工程においてレーザ光が使用されるような場合は、安全性を高めるために、反射板16にモータ等の移動機構を取り付けて部品Wの下方から退避できるように構成されるのが好ましい。本実施形態においては、反射板16は白色の樹脂からなり、反射面16Aが拡散反射するように構成された例として説明する。
図3は、レーザ加工装置2の各部のつながりを示すブロック図である。図3に示すように、固定部3に設けられた各移動機構及び回転機構、撮像カメラ4、及びレーザヘッド6は、制御部20に接続されており、これら各部の動作が制御部20によって制御される。撮像カメラ4は、撮像カメラ4が取得した部品Wの画像を処理する画像処理部21とも接続されている。画像処理部21は制御部20と接続されており、画像処理部21による処理結果が制御部20の制御内容に反映される。
制御部20及び画像処理部21は図1には図示されていないが、レーザ加工装置2に直接設けられてもよいし、レーザ加工装置2に接続されたパソコン等の情報処理装置に格納されてもよい。
上記のように構成されたレーザ加工装置2の使用時の動作について図1から図4を参照して説明する。
まず、各チャック7A、7Bの固定孔11A、11Bに、加工対象の部品W1、W2がそれぞれ挿入され、挟持部材12A、12Bで固定される。
次に画像処理システム1を起動し、部品W1、W2の加工前の位置合わせのために部品W1、W2の画像を取得する。
具体的には、固定部3の移動機構によって、第1チャック7Aに固定された部品W1の端部を撮像カメラ4の下方に移動させ、照明装置5で部品W1に照明光を照射して部品W1の画像を取得する。
このとき、部品W1の上面には、図2に示すように、照明光L1が拡散透過板19を介して直接照射されて照明される。一方、上述のように、反射板16の反射面16Aによって、照明光L2が部品W1の下方に集光される。
これによって、図4に示すように、反射面16Aの部品W1の周辺の明度が高まり、平面視において、部品W1の幅方向のエッジ部W1aとの明度差(コントラスト)が大きくなって、後述する画像処理においてエッジ部W1aの特定が容易となる。
撮像カメラ4の取得した部品W1の画像データは、画像処理部21に送られ、画像における各画素の明度等のデータがあらかじめ設定されたプログラム等によって処理、解析される。こうして、部品W1の形状、向き、エッジ部の位置、及び端部の位置などの各種状態量が特定される。
上記作業終了後、部品W1を撮像カメラ4の下方から退避させ、次いで制御部20によって部品W2の端部が撮像カメラ4の下方に移動され、同様の画像処理が行われる。
部品W2の画像処理作業が終了した後、各部品W1、W2の画像処理部21による処理結果が制御部20に伝達される。制御部20は処理結果に基づいて各部品W1、W2の位置を認識し、幅方向のエッジ部の位置が揃った状態で、長手方向の端部が接触する、即ち、部品W1と部品W2とが同一軸線上に並ぶように、移動機構を制御して位置合わせを行う。
位置合わせ終了後、制御部20は移動機構を介して各部品W1、W2の互いに接触した端面をレーザヘッド6の下方に移動させる。そして、回転機構によって部品W1、W2を回転させながら、レーザヘッド6によって端面の溶接を行って一連の作業を終了する。
本実施形態の照明装置5によれば、照明部15から照射されたが部品Wに到達しなかった照明光L2が、反射板16の反射面16Aで部品Wに向かって反射されて部品Wの下方に集光されるため、部品W周辺において反射板16の明度が高まる。従って、画像処理システム1に適用することによって、照明光が反射されにくい部品Wの幅方向のエッジ部Waとのコントラストを良好にして、高精度に画像処理が行える画像を取得することができる。
また、反射板16は、白色の樹脂で形成されることによって、反射面16Aが照明光を拡散反射するように構成されている。従って、画像処理後にレーザ溶接等のレーザ光を使用する工程が行われる際も、部品Wの下方から反射板16を退避させずに安全に行うことができ、より簡素で安全性の高い装置を構成することができる。
また、本実施形態の画像処理システム1によれば、照明装置5によって、エッジ部のコントラストが良好な部品Wの画像が取得されて、画像処理部21で高精度な画像処理が行われる。従って、部品Wの形状、向き、位置等が制御部20で高精度に認識され、部品Wの位置の調整を的確に行うことができる画像処理システム1を構成することができる。
さらに、部品Wを挟んで撮像カメラ4と対向するように照明部15を配置することなくコントラストが良好な画像を取得することができるので、小型で簡素な構造でありながら、高精度の画像処理が可能に装置を構成することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば上述した実施形態においては、照明装置5の反射面16Aが、図1に示すように、軸支部9A、9Bの軸線方向に直交する断面において部品Wに向かって凹となる円弧状に形成されている例を説明したが、これには限定されず、例えば、いずれの方向における断面も上述のような円弧状となるように、すなわち部品Wに向かって凹となる球面状に形成されてもよい。
このように反射面16Aを構成すれば、照明光L2が反射面16Aの中心部により集光されることになる。従って、照明光が反射されにくいエッジ部を平面視における全周にわたって有する、例えば球体のような部品であっても、いずれのエッジ部においても反射面とのコントラストが良好な画像を取得することができる。
また、照明部15からの照明光が部品Wに向かって集光されれば、反射面16Aは必ずしも曲面である必要はなく、例えば、角度が調整された複数の平面を組み合わせることによって略凹状の反射面16Aが形成されてもよい。
本発明の一実施形態の画像処理システムを備えるレーザ加工装置を示す斜視図である。 同画像処理システムの画像処理システム用照明装置を示す断面図である。 同レーザ加工装置の各部のつながりを示すブロック図である。 同照明装置で部品を照明したときの部品を上方から見た状態を示す図である。 従来の画像処理システムにおいて部品を照明したときの部品を上方から見た状態を示す図である。
符号の説明
1 画像処理システム
3 固定部
4 撮像カメラ(撮像部)
5 画像処理システム用照明装置
15 照明部
16 反射板(反射部材)
16A 反射面
20 制御部
21 画像処理部
L1、L2 照明光
W、W1、W2 部品

Claims (4)

  1. 部品に照明光を照射して取得した画像を処理して、前記部品の形状、向き、位置等を特定する画像処理システム用の照明装置であって、
    前記部品の一方から前記部品に照明光を照射する照明部と、
    前記部品を挟んで前記照明部と対向する側に設けられ、前記照明光を反射する反射面を有する反射部材と、
    を備え、
    前記反射面は、前記照明部から照射された前記照明光が前記部品に向かって集光される形状を有することを特徴とする画像処理システム用照明装置。
  2. 前記反射面の断面は、前記部品に向かって凹となる円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像処理システム用照明装置。
  3. 前記反射面は、前記反射光を拡散反射することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理システム用照明装置。
  4. 部品に照明光を照射して取得した画像を処理して、前記部品の形状、向き、位置等を特定する画像処理システムであって、
    前記部品を固定する固定部と、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理システム用照明装置と、
    前記部品を挟んで前記照明装置の反射部材と対向するように配置され、前記部品の画像を取得する撮像部と、
    前記固定部を移動させる移動機構と、
    前記画像の処理を行う画像処理部と、
    前記画像処理部の前記処理に基づいて前記部品の位置を認識し、前記移動機構を介して前記固定部及び前記部品の位置を調整する制御部と、
    を備えることを特徴とする画像処理システム。
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