JP2008547133A - コンピュータ環境における式の変換 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、コンピュータ環境における式(エクスプレッション)の変換に関する。
シェルスクリプト言語(例えば、ksh)では、シェルスクリプト内のパラメータは、プレフィックス(例えば、$)を用いて参照される。kshでは、動的環境が、以前に定義されたパラメータの値を維持する。シェルスクリプトを実行するか、またはコマンドラインの式を評価する場合、参照されるパラメータは、動的環境内のパラメータ値にしたがってバインドされる。場合によっては、スクリプト言語でスクリプトを創成する場合、スクリプト言語に適した引用符シンタックスを用いて、リテラル値を維持するようにし、スクリプトを実行する時に引用符付きの式内のパラメータのバインドを無効にすることが有用である。マクロ展開のような、他のメカニズムを用いて、所定の値にパラメータをバインドすることもできる。
一般的な態様では、本発明は式を変換するための方法、ならびに対応するソフトウエアおよびシステムを特徴とする。本方法は、第1シンタックスの第1式を受け取るステップであって、その式は、第1シンタックスを用いて文字列の値を表す第1文字シーケンスを含む;その式を表すための第2シンタックスを特定するステップ;および第2シンタックスで第1式を表す第2式を生成するステップであって、第2文字シーケンスが第2シンタックスを用いた文字列の値を表すように、第1文字シーケンスを用いて第2文字シーケンスを生成するステップを含む;を含む方法である。
第1式は複数の実行可能ステートメントを含む。
第1式はコマンドライン入力を含む。
第1文字シーケンスは参照値へバインドされるパラメータを含む。
第1文字シーケンスを用いて第2文字シーケンスを生成するステップは、パラメータを参照値へバインドするステップ;および第2シンタックスの引用符シンタックスに基づいて参照値を含めるよう第2文字シーケンスを生成するステップ;を含む。
第1文字シーケンスはパラメータを囲む区切り文字を含む。
区切り文字は、引用符シンボルがそのあとに続くドルシンボルを含む所定のプレフィックスを含む。
区切り文字は引用符シンボルを含む所定のサフィックスを含む。
第1文字シーケンスは文字列の値の表現を囲む区切り文字を含む。
文字列の値は、パラメータ参照を示す、第1シンタックスで用いられる文字を含む。
第1文字シーケンスを用いて第2文字シーケンスを生成するステップは、文字列の値内のパラメータのバインドを無効にするステップを含む。
第2シンタックスは、ksh、Java(登録商標)、DML、C、またはSQL等の計算機言語と互換性をもつよう選定される。
第2シンタックスは、文字シーケンスを解釈するための規則を含む。
第2シンタックスを特定するステップは、第1文字シーケンスに先行するトークンに基づいてシンタックスを特定するステップを含む。
バインド環境は、特定したパラメータの値、および特定したパラメータを評価するのに必要なパラメータの値を格納するが、一つ以上のデータ構造内にその定義を格納するパラメータ全ての値を格納するとは限らない。
本方法は、参照パラメータをバインド環境からの値へバインドさせた状態で、式を実行するステップを更に含む。
式はプログラムまたはスクリプトの一部である。
式はコマンドライン入力を含む。
データ処理環境に、データ変換またはレコードフォーマットの定義(例えば、データ操作言語で記述された)等のメタデータを含めることができる。ランタイム時に取得されるリテラル値で定義できる動的メタデータを有することが有用である。特定したシンタックスに基づいてターゲットの式を変換すると、リテラル値を取得できるだけでなく、特定したシンタックスに適した方法でリテラル値を引用できるようになる。更に、特定したシンタックスに対する引用規則を順守することにより、ターゲットの式の評価に際して、幾つかのリテラル値を維持することができる。
1 概要
図1を参照すると、コンピュータ環境100は、ソースシンタックスを用いて、ソース計算式102の仕様(例えば、スクリプト、プログラム、パス名等)をサポートし、次いで、そのソース式102を、幾つかの可能性のあるターゲット環境の内の一つにおける評価(例えば、実行、拡張等)に適したターゲットシンタックスを用いるターゲット式104へ変換する。コンピュータ環境100は、シェル環境またはコンピュータープログラミング言語環境等の、ターゲット式104を評価する特定のターゲット環境108を特定するためのプロセス106を含む。プロセス106は、ターゲット式104内の情報に基づくか、他のユーザ入力に基づくか、または既定の環境に基づいてターゲット環境を特定することができる。
ソースシンタックスからターゲットシンタックスへの式の変換は、変換時に既知のパラメータ値を用いるパラメータ代入を伴うことがある。ソースのPDLシンタックスは、幾つかの「$代入」シンタックスを用いてパラメータを値で置換する。
'the price is $12.00'
if($foo==3.14)
次のターゲット式が得られる。
if(1.00==3.14)
この場合、$文字をプレフィックスとして用いて、パラメータfooへ割り当てられている値を、直接代入パラメータ参照$fooに代入すべきであることを指示する。
if((==3.14)
これは、ターゲット言語がDMLの場合、ターゲットシンタックスで不当な式となる。
if("$foo"==3.14)
このソース式に同一パラメータを代入すると、次の正当なターゲット式が得られる。
if("("==3.14)
(コンピュータシステム110が、後述するように、二重引用符が保護区切り文字である処理モードにないと仮定する)。
if("""==3.14)
これは、ターゲット言語がDMLの場合、不当なシンタックスである。
if($"foo"==3.14)
により、次のターゲット式を得る。
if("("==3.14)
これはターゲット言語がDMLの場合、正当なシンタックスである。
if($"foo"==3.14)
により、例えば、ターゲット言語がDMLの場合、次のターゲット式を得る。
if("\""==3.14)
これは、DMLでは、引用符付きの引用符号にエスケープ文字\が先行する必要があるからである。異なるターゲット言語を用いる場合、ターゲット式は異なるシンタックスを用いることができる。例えば、次のソース式、
if($"foo"==3.14)
により、ターゲット言語がkshの場合、次のターゲット式を得る。
if('"'==3.14)
異なるターゲットシンタックス処理モードは、PDLの式を評価するための異なる振る舞いを生み出す。コンピュータシステム110は組み込まれたトークンを読むことにより処理モードを認識できるが、しかし、トークンがない場合は、既定値の処理モードを仮定することができる。4つの例示の処理モードの式評価の振る舞いを下記のようにまとめる:
トークン:$-ksh
処理モード振る舞い:コンピュータシステム110は、「代入および引用」に対するkshのターゲット言語と整合性がある引用符付きシンタックスを用いて、kshのターゲット言語が用いる保護区切り文字を認識する。
トークン:$-dml
処理モード振る舞い:コンピュータシステム110は、「代入および引用」に対するDMLのターゲット言語と整合性がある引用符付きシンタックスを用いて、DMLのターゲット言語が用いる保護区切り文字を認識する。
トークン:$-text
処理モード振る舞い:コンピュータシステム110は、「代入および引用」に対するDMLのターゲット言語と整合性がある引用符付きシンタックスを用いるが、どの区切り文字も保護区切り文字として認識しない。
トークン:$-literal
処理モード振る舞い:コンピュータシステム110は、「代入および引用」または「直接代入」パラメーターバインドを実行せず、$-literalトークンと、もしあれば、続くトークンとの間の全て(トークン直後のスペースを除く)を逐語的に出力する。
PDLの式を用いて、パラメータ割り当てセット内に含まれる値を提供することができる。PDLの式の幾つかの部分は、PDLの式の変換に対してローカルの値を操作するステートメントを含むことができ、得られるターゲット式に直接反映されない。コンピュータシステム110は、PDL式内の文字を解釈する下記の例示の規則セットを用いる。
ソースのPDLの式で参照されるパラメータ値は、PDLの式とは別に割り当てることができ(例えば、一セットのパラメータ割り当てを含むファイル内で)、またはPDLの式とインラインで割り当てることができる(例えば、一つ以上のPDLの式を含むスクリプト内で)。このようなインラインパラメータ割り当ては、対応するターゲットの式へ変換されない。PDLの式で参照されるパラメータの値を決定するステップは、他のPDLの式を変換するステップ、および得られるターゲット式を評価するステップを含むことができる。
引用符なしでトークンに直接先行する「$」文字は、「直接代入」パラメータ参照を指示する。パラメータ参照は、パラメータ参照に代入される値とバインドされる。例えば、式中の文字シーケンス$BARが、文字シーケンスxxxを生成するよう評価されるとする。その場合、式中の文字シーケンスFOO$BARは、文字シーケンスFOOxxxを生成するよう評価されることになる。
一重または二重の引用符と組み合わせて用いてトークンを区切る「$」文字は、「代入および引用」パラメータ参照を指示する。パラメータは、参照されるパラメータに代入される値にバインドされ、得られる文字シーケンスは、ターゲットシンタックスに基づいて引用される。例えば、式の文字シーケンス$"BAR"または文字シーケンス$'BAR'は、評価されて文字シーケンス'xxx'を生成する(一重引用符を用いるターゲットシンタックスについて、上記例示のようにBARに値xxxが割り当てられる場合)。同様に、パラメータ割り当てをTERMINATOR=|とした場合、式中の文字シーケンスstring($"TERMINATOR")が評価されて、文字シーケンスstring('|')が生成される。
リテラル「$」文字は、文字をプレフィックスとして用いてパラメータ代入の振る舞いを「エスケープ」することにより、ソースPDLシンタックスで規定することができる。例えば、エスケープ文字がバックスラッシュの場合、式内の文字シーケンスFOO\$BARが評価されて文字シーケンスFOO$BARが生成される。
コンピュータシステム110は、保護区切り文字内側の「直接代入」パラメータ参照および「代入および引用」パラメータ参照をともにOFFにすることにより、保護区切り文字を順守することが好ましい。例えば、文字シーケンス$BARをリテラル文字として解釈するために、二重または一重引用符等の保護区切り文字を用いて、保護されたリテラル文字列"$BAR"を得ることができる。更に、特殊文字のエスケープは、保護されたリテラル文字列内側では不要である。
「インライン」で実行可能な計算またはスクリプトを、PDLの式を評価しながら実行することができる。このインライン実行は、別の種類の区切り文字を用いて示す。実行可能な計算またはスクリプトの名称、例えば、execを、式の中で$(exec)として区切り、execを実行した結果(例えば、計算またはスクリプトの出力を取得したもの)で置換する。
図3は、データ収納庫130内に格納される例示のパラメータ割り当て136を示す。パラメータ割り当て136は、パラメータ名称200、パラメータ値202、およびオプションで、パラメータ属性204を含む。パラメータ属性は、データ種類または記述等の、パラメータまたはその値と関係付けられる何らかの情報を含むことができる。本実施例では、パラメータに割り当てられた値は、$FOOの値を有するパラメータDATE等の、何らかの先行するパラメータへの参照を含むことができる。
"$BASE/file.dml"を含むソースの第1式310を含む。この文字シーケンスは、引用符付きリテラルの式として文字列の値を表す(例えば、DML処理モードで)。コンピュータシステム110は、ソースシンタックス内の通常であればパラメータ参照$BASEとなる筈のもののバインドを無効にする。そして、パラメータ参照$BASEは、そのまま維持されて後でバインドされる(例えば、対応するターゲット式を評価するときに、値〜\dirへバインドされる)。
May 1, 2000
と解決し、バインド環境300にその結果を格納する。次いで、コンピュータシステム110は、次の値へパラメータDATEをバインドし、
May 1, 2000
バインド環境300にその結果を格納する。
test 1
バインド環境300にその結果を格納する。
2000"が、パラメータ参照$"DATE"の代わりに代入されている第2のターゲット式322、および引用される値"test 1"が、パラメータ参照$"BAR"の代わりに代入されている第3のターゲット式324を含む。
Claims (24)
- 式を変換するための方法であって:
第1シンタックスの第1式(102)を受け取るステップであって、前記式は、前記第1シンタックスを用いて文字列の値を表す第1文字シーケンスを含み;
前記式を表すための第2シンタックスを特定するステップ;および、
前記第2シンタックスで前記第1式を表す第2式(104)を生成するステップであって、前記第2文字シーケンスが前記第2シンタックスを用いた前記文字列の値を表すように、前記第1文字シーケンスを用いて第2文字シーケンスを生成するステップを含む;を含む、方法。 - 前記第1式は、複数の実行可能ステートメントを含む、
請求項1の方法。 - 前記第1式は、コマンドライン入力を含む、
請求項1の方法。 - 前記第1文字シーケンスは、参照される値へバインドされるパラメータを含む請求項1の方法。
- 前記第1文字シーケンスを用いて第2文字シーケンスを生成するステップは:
前記パラメータを前記参照される値へバインドするステップ;および、
前記第2シンタックスの引用符シンタックスに基づいて前記参照値を含めるように前記第2文字シーケンスを生成するステップ;を含む、
請求項4の方法。 - 前記第1文字シーケンスは、前記パラメータを囲む区切り文字を含む、
請求項4の方法。 - 前記区切り文字は、引用符シンボルがそのあとに続くドルシンボルを含む所定のプレフィックスを含む、
請求項6の方法。 - 前記区切り文字は、引用符シンボルを含む所定のサフィックスを含む、
請求項6の方法。 - 前記第1文字シーケンスは、前記文字列の値の表現を囲む区切り文字を含む、
請求項1の方法。 - 前記文字列の値は、パラメータ参照を示す、前記第1シンタックスで用いられる文字を含む、
請求項9の方法。 - 前記第1文字シーケンスを用いて第2文字シーケンスを生成するステップは、前記文字列の値内のパラメータのバインドを無効にするステップを含む、
請求項10の方法。 - 前記第2シンタックスは、計算機言語と互換性をもつよう選定される、
請求項1の方法。 - 前記計算機言語は、ksh、Java(登録商標)、DML、C、およびSQLから成るグループのメンバーである、
請求項13の方法。 - 前記第2シンタックスは、文字シーケンスを解釈するための規則を含む、
請求項1の方法。 - 前記第2シンタックスを特定するステップは、前記第1文字シーケンスに先行するトークンに基づいてシンタックスを特定するステップを含む、
請求項1の方法。 - 式を変換するためのコンピュータ可読媒体上に格納されるソフトウエアであって:
第1シンタックスの第1式(102)を受け取るステップであって、前記式は、前記第1シンタックスを用いて文字列の値を表す第1文字シーケンスを含み;
前記式を表すための第2シンタックスを特定するステップ;および、
前記第2シンタックスで前記第1式を表す第2式(104)を生成するステップであって、前記第2文字シーケンスが前記第2シンタックスを用いた前記文字列の値を表すように、前記第1文字シーケンスを用いて第2文字シーケンスを生成するステップを含む;をコンピュータシステムに実行させるための命令を含む、ソフトウエア。 - 式を変換するためのシステムであって:
第1シンタックスの第1式(102)を受け取るための手段であって、前記式は、前記第1シンタックスを用いて文字列の値を表す第1文字シーケンスを含み;
前記式を表すための第2シンタックスを特定するための手段;および、
前記第2シンタックスで前記第1式を表す第2式(104)を生成するための手段であって、前記第2文字シーケンスが前記第2シンタックスを用いた前記文字列の値を表すように、前記第1文字シーケンスを用いて第2文字シーケンスを生成するための手段を含む;を含む、システム。 - 式を評価するための方法であって:
パラメータ定義を格納する一つ以上のデータ構造(136)を受け取るステップ;
前記式で参照される一つ以上のパラメータを特定するステップ;
格納された定義に基づいて前記特定したパラメータそれぞれの値を決定するステップ;および、
バインド環境(300)内に前記決定したパラメータ値を格納するステップ;を含む方法。 - 前記バインド環境は、前記特定したパラメータの値、および前記特定したパラメータを評価するのに必要なパラメータの値を格納し、前記バインド環境は、前記一つ以上のデータ構造内にその定義を格納する前記パラメータ全ての値を格納するとは限らない、
請求項18の方法。 - 参照パラメータを前記バインド環境からの値へバインドさせた状態で、前記式を実行するステップを更に含む、
請求項18の方法。 - 前記式はプログラムまたはスクリプトの一部である、
請求項18の方法。 - 前記式はコマンドライン入力を含む、
請求項18の方法。 - 式を変換するためのコンピュータ可読媒体上に格納されるソフトウエアであって:
パラメータの定義を格納する一つ以上のデータ構造(136)を受け取るステップ;
前記式で参照される一つ以上のパラメータを特定するステップ;
格納される定義に基づいて前記特定したパラメータそれぞれの値を決定するステップ;および、
バインド環境(300)内に前記決定したパラメータ値を格納するステップ;をコンピュータシステムに実行させるための命令を含む、ソフトウエア。 - 式を評価するためのシステムであって:
パラメータ定義を格納する一つ以上のデータ構造(136)を受け取るための手段;
前記式で参照される一つ以上のパラメータを特定するための手段;
格納された定義に基づいて前記特定したパラメータそれぞれの値を決定するための手段;および、
バインド環境(300)内に前記決定したパラメータ値を格納するための手段;を含むシステム。
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