JP2008546939A - 可変静翼タービン - Google Patents

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Abstract

【解決手段】可変静翼タービンが、ハウジング(1)内で支持されて軸を中心に回転するタービンホイール(9)を具えている。ノズルリング(5)が、前記ハウジング内に設けられたキャビティ(19)内に移動可能に取り付けられ、タービンホイール(9)に向かって径方向に内向きに延びる環状入口通路(4)の幅を調整する。入口案内羽根(8)のアレイが、ノズルリング(5)の径方向面と入口(4)の対向壁との間を延びて径方向羽根通路を形成している。第1の開口(25)の円周状アレイが前記径方向面中に設けられ、これらはそれぞれ実質的に前記羽根通路内にある。第2の開口(24)の円周状アレイも前記径方向面に設けられ、それぞれ第1アレイ(25)の開口の実質的に上流又は下流にある。入口(4)とキャビティ(19)とが第1と第2との両方の開口(24、25)のセットを介して流体連通している。

Description

本発明は、特に、しかし限定することなく、内燃機関のターボチャージャに用いるための可変静翼タービンに関するものである。
ターボチャージャは、大気圧より高い圧力(ブースト圧力)で内燃機関の吸気口に空気を供給するための周知の装置である。従来のターボチャージャは、タービンハウジング内に回転可能なシャフトに取り付けられた排気ガス駆動のタービンホイールを本質的に具えている。該タービンホイールの回転により、前記シャフトの他端且つ圧縮機ハウジング内に取り付けられた圧縮機ホイールが回転する。圧縮機ホイールは機関の吸気マニホールドに圧縮空気を送る。ターボチャージャのシャフトは従来、タービンハウジングと圧縮機ホイールハウジングとの間に接続された中央のベアリングハウジング内に設置された、適切な潤滑システムを含むジャーナル及びスラストベアリングによって支持されている。
周知のターボチャージャにおいて、タービンは、タービンホイールが中に取り付けられているタービンチャンバと、該タービンチャンバの周囲に配置された互いに対向する径方向壁間に形成されている環状入口通路と、該入口通路の周囲に配置された入口と、タービンチャンバから延びる出口通路とを具えている。両通路とチャンバとは、入口チャンバに入れられる加圧排気ガスが、入口通路からタービンを介して出口通路まで流れ、タービンホイールを回転させるような方法で連通している。入口通路中を流れているガスをタービンホイールの回転の方向に向かって偏向させるためにノズル羽根と呼ばれる羽根を入口通路に設けることによってタービン性能を調整することもよく知られている。
タービンは固定又は可変静翼型であってもよい。可変静翼タービンは、入口通路の大きさを変化させてガス流速をある質量流量の範囲にわたって最適化することができるので、タービンのパワー出力を変化させて変化する機関要求を満たすことができるという点において固定静翼タービンと異なる。例えば、タービンに送られている排気ガスの体積が比較的小さいとき、前記ガスがタービンホイールに達する速度は、環状入口通路の大きさを縮小することによって効率的なタービン運転を保証するレベルに維持される。
可変静翼タービンの1つの周知の型において、「ノズルリング」と一般に呼ばれる軸方向可動壁部材が入口通路の1つの壁を形成している。入口通路の対向壁に対するノズルリングの位置は、入口通路の軸方向幅を制御するように調整可能である。従って、例えば、タービンを流れているガスが減少するにつれて、入口通路幅も減少させ、ガス流速を維持してタービン出力を最適化してもよい。このようなノズルリングは、径方向に延びる壁と、軸方向に延びる内側及び外側環状フランジとを本質的に具えている。両環状フランジは、タービンハウジングに形成された環状キャビティ内に延び、これは、実際にはベアリングハウジングによって設けられるハウジングの一部であり、ノズルリングの軸方向移動を収容する。
ノズルリングには、入口通路の対向壁に設けられて該ノズルリングの移動を収容するスロットを通って入口通路内に延びる羽根が設けられていてもよい。或いは、ノズルリングに設けられたスロットを通って固定壁から羽根が延びていてもよい。一般にノズルリングは、タービンホイールの回転軸と平行して延びるロッドに支持され、該ロッドを軸方向に変位させるアクチュエータによって移動する。ターボチャージャの外部に取り付けられ、適切なリンケージを介して可変静翼システムに接続されている空圧式、水圧式及び電気式アクチュエータを含め、可変静翼タービンに用いる様々な形態のアクチュエータが知られている。
従来のタービンが使用されているとき、ガスが入口通路を通過すると、ノズルリングの表面に圧力が加えられてノズルリングを環状キャビティに押し込もうとする。ノズルリングがある環状キャビティには圧力があるので、ノズルリングの位置を正確に制御しようとするなら、作動機構はこの圧力の影響を克服しなければならない。通路の幅を更に縮小して気流の速度を増加させるために通路の対向壁の近くへとノズルリングを移動させることにより、ノズルリングの表面に加えられる負荷が増大する傾向がある。タービンのための幾つかのアクチュエータ、例えば電気式アクチュエータは、空圧式アクチュエータと比較したとき、ノズルリングを移動させるために比較的限定された力しか与えることができない。幾つかの動作条件において、アクチュエータが与える必要のある力がアクチュエータの能力を超えることがある。又、ノズルリングに対する合力を確実に一方向にすることも望ましい。
EP0654587には、ノズルリングにおいてノズル羽根間に圧力平衡開口を具えた可変静翼タービンが開示されている。ノズルリングに対する力は、ノズルリング表面に対する圧力、ノズルリング後方のキャビティ内の圧力によって、そしてアクチュエータによって生成される。圧力平衡開口の機能は、ノズルリング後方のキャビティを確実に、ノズルリングの前面に作用している圧力と実質的に等しいが常にそれより僅かに小さい圧力状態にして、ノズルリングに対する小さいが一方向の力を確保することである。
タービンノズルリングは通常、タービン入口を横切って延びる羽根の環状アレイを具えている。入口を流れる空気は互いに隣接する羽根の間を径方向に流れるので、これらは羽根通路を形成しているとみなすことができる。タービン入口は羽根通路の領域において減少した径方向流領域を有し、入口ガス速度が羽根通路を通って増加すると共にこれに対応してノズルリングのこの領域における圧力が降下するという効果がある。従って、EP0654587に記載されているような圧力平衡穴は、各平衡開口の内側及び/又は外側の末端がノズル案内羽根通路の内側又は外側径方向範囲内にあるという意味において羽根と羽根との間にある。
EP0654587において開示されたように圧力平衡穴を設けても、排気弁の開閉作用によって車両機関の排気マニホールド内に排気パルスが放出されることによりタービン入口内の圧力が変動するにつれて、ノズルリングに対する力が望ましくなく変動する可能性があることが見出された。この力変動は、ターボチャージャが機関「燃焼」モード、更に機関「制動」モードで動作している時の両方で存在する。例えば、制動モードにおいて、力変動は、発生した制動トルクの望ましくない変動を引き起こす可能性がある。
「燃焼」モード及び「制動」モードという用語は、この分野における普通の熟練者にとって周知である。
上記不利点を除去又は緩和することが本発明の目的である。
本発明によれば、ハウジング内で支持されて軸を中心に回転するタービンホイールと、前記ハウジング内に設けられたキャビティ内に取り付けられた軸方向可動環状壁部材と、該可動壁部材の径方向面と前記ハウジングの対向壁との間に形成されて前記タービンホイールに向かって径方向に内向きに延びる環状入口通路とを具え、前記可動壁部材は前記入口通路の軸方向幅を変化させるように前記ハウジングに対して軸方向に移動可能であり、前記径方向面と対向壁との間には入口案内羽根のアレイが延びて径方向羽根通路を形成し、前記径方向面中には複数の開口の第1円周状アレイが設けられ、該第1アレイの開口はそれぞれ実質的に前記羽根通路内にあり、前記径方向面には複数の開口の第2円周状アレイがあり、該第2アレイの開口はそれぞれ、前記入口を通る流れの方向に対して前記第1アレイの開口の実質的に上流又は下流にあって、前記入口と前記キャビティとが第1と第2との両方の開口のセットを介して流体連通している可変静翼タービンが提供される。
排気パルスがタービン段を通過することによって引き起こされるアクチュエータ界面での力振幅は、ノズルリングに一次及び二次圧力平衡開口を設けることによって、一次圧力平衡開口を単独で設けることと比較したとき、制動状態の場合において75%以上、そして燃焼状態の場合において80%以上減少させられることが見出された。このように、本発明により、ノズルリングに対する小さい平均力を一定範囲の機関速度に亘って存在させることが可能になる。
次に、添付図面を参照して、本発明の具体的な実施形態を例として説明する。
図1aを参照すると、図示する可変静翼タービンは、内燃機関(図示せず)からガスが送られる入口チャンバ2を形成しているタービンハウジング1を具えている。排気ガスは、環状入口通路4を介して入口チャンバ2から出口通路3に流れる。環状入口通路4は、「ノズルリング」と一般に呼ばれる可動環状壁部材5の表面によって片側が、そして対向壁における環状凹部7の開口を覆う環状囲い板6によって反対側が形成されている。
入口チャンバ2から出口通路3に流れるガスはタービンホイール9を通過し、その結果、圧縮機ホイール11を駆動するターボチャージャシャフト10にトルクが加えられる。圧縮機ホイール11の回転により空気入口12に存在する周囲空気が加圧され、この加圧空気が空気出口13に送られてそこから内燃機関(図示せず)に供給される。タービンホイール9の速度は、環状入口通路4を通過するガスの速度に依存する。入口通路内へ流れるガスの質量の固定割合のため、ガス流速は入口通路4の幅の関数であり、幅はノズルリング5の軸方向位置を制御することによって調整可能である。入口通路4の幅が減少するにつれて、それを通過するガスの速度が増加する。図1aは最小限の幅に閉じられた環状入口通路4を示すのに対し、図1bにおいては完全に開かれている入口通路4が示されている。
ノズルリング5は、円周状に等しく間隔を置かれた羽根8のアレイを支持し、これらはそれぞれ入口通路4を横切って延びている。これらの羽根8は、入口通路4中を流れているガスをタービンホイール9の回転の方向に向かって偏向させるように方位を合わせている。ノズルリング5が環状囲い板に、そして対向壁に近接しているとき、羽根8は囲い板6における適当に構成されたスロットを経て凹部7内に突出している。
空気で操作されるアクチュエータ16が、あぶみ部材(図示せず)に連結されているアクチュエータ出力軸(図示せず)を介してノズルリング5の位置を制御するように操作可能である。あぶみ部材は次に、軸方向に延びてノズルリング5を支持している案内ロッド(図示せず)を係合する。従って、アクチュエータ16の適切な制御によって、案内ロッドの、従ってノズルリング5の軸方向位置を制御することができる。空気で操作されるアクチュエータの代わりに電気的に操作されるアクチュエータを用いてもよいことが理解されるであろう。
ノズルリング5は、タービンハウジングに設けられた環状キャビティ19内へ延びる軸方向延在内側及び外側環状フランジ、それぞれ17及び18を有する。内側及び外側封止リング、それぞれ20及び21が、環状キャビティ19の内側及び外側環状面に対してノズルリング5を封止する一方でノズルリング5を環状キャビティ19内で摺動させることができるように設けられている。内側封止リング20は、キャビティ19の内表面に形成された環状溝22内で支持されてノズルリング5の内側環状フランジ17を圧迫するのに対し、外側封止リング21は、ノズルリング5の環状フランジ18内に設けられた環状溝23内で支持されてキャビティ19の径方向最外内部表面を圧迫する。内側封止リング20を図示のようにではなくフランジ17における環状溝内に取り付けることもできること、及び/又は外側封止リング21を図示のようにではなくキャビティの外表面内に設けられた環状溝内に取り付けることもできることが理解されるであろう。
図1cに示すように、ノズルリング5には、第1及び第2の圧力平衡開口24、25の円周状アレイが設けられ、第1の圧力平衡開口25のセットは、互いに隣接する羽根8の間に形成されている羽根通路内に配置されている。第2の圧力平衡開口24のセットは、ノズル羽根通路の半径の外側に配置されている。
第1及び第2圧力平衡開口24、25は環状入口通路を環状キャビティ19と流体連通させており、環状キャビティ19はさもなければ封止リング20及び21によって入口通路4から封鎖されている。
排気パルスがタービン段を通過することによって引き起こされるアクチュエータ界面での力振幅は、第2の圧力平衡開口24のセットを加えることによって、第1の圧力平衡開口24のセット(羽根通路に位置)を単独で設けることと比較したとき、80%以上減少させられることが見出された。
図2及び3は、本発明の第2及び第3実施形態を示している。図1aから1cと同様、タービンのノズルリング/入口通路領域の詳細のみが示されている。適切であれば、図1a及び1bで用いられた同一参照番号が図2及び3で用いられている。図2及び3はそれぞれ、1つの点のみが図1a及び1bの実施形態と異なる本発明の応用例を示している。図2の実施形態において、第2圧力平衡開口24はノズルリング5の外側フランジ18に設けられる一方、図3の実施形態において、第2圧力平衡開口24はノズルリング5上のノズル羽根通路羽根8の径方向内側に設けられる。
第2の圧力平衡開口24のアレイは他の径方向位置に設けられてもよいことが理解されるであろう。例えば、圧力平衡開口の第1セットの上流の第2圧力平衡開口は少なくとも部分的に羽根通路内にあってもよく、例えば、各第2圧力平衡開口の一部が羽根通路内にあってもよい。同様に、圧力平衡開口の第2セットが圧力平衡開口の第1アレイの下流に設けられる場合、第2圧力平衡開口は、図2に示したような羽根通路の外側と対照的に、完全に又は部分的に羽根通路内にあってもよい。例えば、各第2圧力平衡開口は全面的に羽根通路内にあってもよい。
本発明の幾つかの実施形態において、第1圧力平衡開口の径方向範囲と第2圧力平衡開口の径方向範囲との重なりがあってもよい。例えば、第1圧力平衡開口の上流の第2アレイの圧力平衡開口がそれぞれ、第1圧力平衡開口のそれぞれの径方向最外縁より小さい半径で径方向最内縁を有してもよい。同様に、圧力平衡開口の第2アレイが第1圧力平衡開口の下流に設けられる場合、各圧力平衡開口は、各第1圧力平衡開口の径方向内縁より大きな半径である径方向外縁を有してもよい。
第2圧力平衡開口24は、羽根通路の内又は外側に、又は内側又は外側環状フランジに位置できることが理解されるべきである。
図4は、本発明の第4実施形態を示している。図1、2及び3と同様、タービンのノズルリング/入口通路領域の詳細のみが示されている。適切であれば、前の図で用いられた同一参照番号が図4で用いられている。図4は、1つの重要な点が図1a及び1bの実施形態と異なる本発明の応用例を示している。即ちEP1435434(これは具体的に本願明細書に引用したものとする)に開示されたようにバイパス経路が設けられている。
EP1435434には、バイパス開口の円周上アレイを設けることによって変形されたノズルリングを具えたタービンが開示されている。バイパス開口の位置決めは、これらがタービン入口通路から遠いノズルリング封止部側にあるようにするが、但しノズルリングが機関制動モードで用いられる閉位置に接近するときは例外であり、この時点でこれらの開口は封止を通過する。これによりバイパス流路が開き、幾らかの排気ガスが、入口通路を通るより寧ろノズルリング後方のキャビティを介して入口チャンバからタービンホイールまで流れる。入口通路、そしてノズル羽根を迂回する排気ガス流は、特に羽根がガスを偏向させないので、入口通路を通る排気ガス流より少ない働きをする。換言すれば、バイパス開口が入口通路と連通するとすぐに、ターボチャージャの効率が即時に減少し、対応して圧縮機の流出圧力(ブースト圧力)が低下することに伴って機関シリンダ圧力も低下する。
このように、入口バイパス開口26を設けることは、通常動作条件下ではターボチャージャの効率に影響しないが、タービンが機関制動モードで運転され、入口通路が最小に減少するとき、バイパス開口は、機関シリンダを過剰に加圧することなく容易に入口通路4の軸方向幅を減少させることになる。ターボチャージャに対する効率低下の影響は、バイパス開口26の数、大きさ、及び形状の適切な選択によって予め決定できることが理解されるべきである。
図4を再度参照すると、EP1435434の教示に従って、本発明に従う一次及び二次圧力平衡開口24に加えてバイパス開口26がノズルリング5の内側フランジ17を通って設けられている。
この実施形態において、バイパス通路は、圧力平衡開口24及び25と共にバイパス開口26によって形成されている。これは、EP1435434でなされた1つの特定の提案であり、この例においては、1セットのバイパス開口が羽根通路内に設けられていたのみであったが、本発明は、EP1435434で開示された発明の他の実施形態と組み合わせることができる。換言すれば、本発明に従う圧力平衡開口の「二重」アレイは、圧力平衡開口の1つのアレイが別の方法で設けられているかもしれないどのような場合でも適用することができる。
開口の第1及び第2セットは実質的に同じ大きさ及び形状を有してもよく、又はこれらは実質的に異なる大きさ及び/又は形状を有してもよい。一般に、第1セットより少ない開口が第2セットに存在すること、そして第2セットにおける開口が第1セットにおける開口より小さいことが好まれる。
幾つかの実施形態において、開口の第1セットは全面的に羽根通路内にあってもよいが、他の実施形態において、第1セットの開口のそれぞれの一部が、羽根通路の径方向に内向き又は外向きの外側にあってもよい。同様に、開口の第2セットは幾つかの実施形態において羽根通路の全面的に外にあるだろうが、他の実施形態においてそれらは開口の第1セットの上流又は下流で少なくとも部分的に羽根通路内にあってもよい。例えば、幾つかの実施形態において開口の第1セットがそれらの径方向範囲に関して開口の第2セットと径方向に重なっているということもあり得る。開口は、様々な形状を有してもよく、例示の実施形態で説明したように必ずしも円形である必要はない。
図1aは、本発明に従う可変静翼タービンの軸方向断面図である。 図1bは、図1aのタービンの一部の断面図である。 図1cは、図1a及び1bに示すノズルリングの斜視図である。 図2は、図1aから1cのものに対する第2実施形態の一部の軸方向断面図である。 図3は、本発明の第3実施形態の一部の軸方向断面図である。 図4は、本発明の第4実施形態の一部の軸方向断面図である。

Claims (16)

  1. ハウジング内で支持されて軸を中心に回転するタービンホイールと、前記ハウジング内に設けられたキャビティ内に取り付けられた軸方向可動環状壁部材と、該可動壁部材の径方向面と前記ハウジングの対向壁との間に形成されて前記タービンホイールに向かって径方向に内向きに延びる環状入口通路とを具え、前記可動壁部材は前記入口通路の軸方向幅を変化させるように前記ハウジングに対して軸方向に移動可能であり、前記径方向面と対向壁との間には入口案内羽根のアレイが延びて径方向羽根通路を形成し、前記径方向面中には複数の開口の第1円周状アレイが設けられ、該第1アレイの開口はそれぞれ実質的に前記羽根通路内にあり、前記径方向面中には複数の開口の第2円周状アレイが設けられ、該第2アレイの開口はそれぞれ、前記入口を通る流れの方向に対して前記第1アレイの開口の実質的に上流又は下流にあって、前記入口と前記キャビティとが第1と第2との両方の開口のセットを介して流体連通している可変静翼タービン。
  2. 前記可動壁部材は、完全開位置と完全閉位置との間を移動可能であり、第1と第2との両方の開口のセットは、可動壁部材の前記完全開位置と完全閉位置との間の全ての軸方向位置で前記入口と前記キャビティとの両方と流体連通している請求項1に記載の可変静翼タービン。
  3. 前記第1アレイの開口はそれぞれ第1の半径に集中し、前記第2アレイの開口はそれぞれ第2の半径に集中し、前記第2の半径は前記第1の半径より大きい請求項1又は請求項2に記載の可変静翼タービン。
  4. 前記第2の半径は前記羽根の径方向外側範囲の半径より大きい請求項3に記載の可変静翼タービン。
  5. 前記第1アレイの開口はそれぞれ第1の半径に集中し、前記第2アレイの開口はそれぞれ第2の半径に集中し、前記第2の半径は前記第1の半径より小さい請求項1又は請求項2に記載の可変静翼タービン。
  6. 前記第2の半径は前記羽根の径方向内側範囲の半径より小さい請求項5に記載の可変静翼タービン。
  7. 前記第1アレイにおける各開口の全領域が羽根通路内にある上記請求項の何れかに記載の可変静翼タービン。
  8. 前記第2アレイの開口はそれぞれ、少なくとも実質的に前記羽根通路の外側にある上記請求項の何れかに記載の可変静翼タービン。
  9. 前記第2アレイにおける各開口の全領域が羽根通路の外側にある上記請求項の何れかに記載の可変静翼タービン。
  10. 前記第2アレイの開口はそれぞれ、少なくとも実質的に前記羽根通路内にある請求項5に記載の可変静翼タービン。
  11. 前記第2アレイの開口はそれぞれ、全面的に前記羽根通路内にある請求項10に記載の可変静翼タービン。
  12. 前記第2アレイにおける各開口は、前記第1アレイにおける各開口より小さい面積を有する上記請求項の何れかに記載の可変静翼タービン。
  13. 前記開口は円形であり、開口の第2アレイにおける各開口の直径は、開口の第1アレイにおける開口の直径の約70%より小さい請求項12に記載の可変静翼タービン。
  14. 前記第2アレイの開口の径方向範囲が第1アレイの開口の径方向範囲に重なる上記請求項の何れかに記載の可変静翼タービン。
  15. 前記第2アレイには前記第1アレイにあるより少ない数の開口がある上記請求項の何れかに記載の可変静翼タービン。
  16. 前記第1アレイには第2アレイにあるより約50%少ない数の開口がある請求項15に記載の可変静翼タービン。
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