JP2008543985A - イソフタレート−マレート熱硬化性樹脂からの低密度クラスaシートモールディングコンパウンド - Google Patents

イソフタレート−マレート熱硬化性樹脂からの低密度クラスaシートモールディングコンパウンド Download PDF

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Abstract

本開示は、一般に、シートモールディングコンパウンドのための樹脂配合物に関する。特に、限定するものではないが、本発明は、有機変性された無機クレー、熱硬化性樹脂、低収縮剤、強化材、低密度充填剤を含み、実質的に炭酸カルシウムを含まない低密度熱硬化性シートモールディングコンパウンド(SMC)に関する。本開示は、クラスAの表面品質を有する外装及び構造用熱硬化性物品、例えば、自動車部品、パネルなどを作り出す低密度の熱硬化性SMCをもたらす、イソフタレート変性したマレイン酸-グリコールポリエステル樹脂-グリコール及びマレート-グリコールポリエステル樹脂のブレンド物に関する。

Description

本開示は、一般に、シートモールディングコンパウンドのための樹脂配合物に関する。特に、限定するものではないが、本発明は、有機変性された無機クレー、熱硬化性樹脂、低収縮剤、強化材、低密度充填剤を含み、実質的に炭酸カルシウムを含まない低密度熱硬化性シートモールディングコンパウンド(SMC)に関する。本開示は、特に、クラスA表面品質を有する外装及び構造用熱硬化物品(例えば、自動車部品、パネルなど)を作り出す熱硬化性SMCをもたらすイソフタレート-グリコール及びマレート-グリコール樹脂のブレンド物に関する。
以下に提供する情報は、本発明の先行技術であることを認めるものではなく、読者の理解を助けるためにのみ提供する。
輸送産業は、シートモールディングコンパウンド(SMC)から作られた標準的複合部品を広範囲に用いている。不飽和ポリエステル・ガラス繊維強化プラスチック(FRP)を含むシートモールディングコンパウンドは、それらの耐腐食性、強度、及び衝撃抵抗性によって、外装車体パネル用途に広く用いられている。自動車産業は、これらの車体パネルの表面外観に対して非常に厳しい要求をする。この好ましい滑らかな表面は、一般に、「クラスA」の表面と言われる。表面品質(surface quality: SQ)は、レーザー光学反射像解析装置(LORIA)で測定して、アシュランド・インデックス (Ashland Index: AI)、鮮鋭度(Distinctness of Image: DOI)、及び柚子肌(Orange Peel: OP)の3つの測定によって定められる。クラスA表面品質をもつSMCは、典型的には、AI<80、DOI≧70(0〜100スケール)、及びOP≧7.0(0〜10スケール)を有するものとして定義される。
成形された複合材物品は、それら自身のユニークな特性をもつ2種以上の異なる材料を組み合わせた場合に、新しい材料を作り出し、目的とする使用のための組み合わされた特性が別々の出発材料の特性よりも優れている、賦形された固体材料である。典型的には、成形された複合材物品は、賦形されたシートモールディングコンパンド(SMC)を硬化させることによって形成され、それは繊維材料、例えば、ポリマーマトリクス中に埋め込まれたガラス繊維、を含む。繊維の束の機械強度は低いが、個々の繊維の強度は、接着剤として作用し且つ繊維を一緒に結合するポリマーマトリクスによって強化される。結合された繊維は、成形された複合材物品に剛性をもたらし且つ構造的強度を付与する一方で、ポリマーマトリクスは、成形された複合材物品が環境ストレスを受けた場合に、繊維が分離することを防止する。
成形複合材物品のポリマーマトリクスは熱硬化性樹脂から形成され、これはSMCを作るために用いられる繊維と混合される。熱硬化性樹脂は、硬化反応によって非可逆的に「硬化」し、加熱された場合でも軟化又は溶融しないが、それは樹脂が硬化した場合に化学的に架橋するからである。熱硬化性樹脂の例には、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン形成樹脂、及びエポキシ樹脂が含まれる。
熱硬化性ポリマーに基づくSMCから作られた成形複合材物品は、典型的には良好な機械特性と表面仕上げを有するが、これはSMCに高レベルの充填剤(フィラー)を添加することによって達成される。しかし、これらの充填剤は、SMCの重量を増加させ、これは、特に高価な燃料によって作動する自動車又はその他の車両部品を作るために用いる場合には望ましいことではない。したがって、燃料効率を改善するために、低密度を有する良好な機械特性をもつ成形複合材物品をもたらすSMCを開発することに関心がもたれている。
さらに、複合材を作るための熱硬化性ポリマーとして高反応性不飽和ポリエステルを用いる場合、高レベルの充填剤の使用は特に問題である。高反応性不飽和ポリエステル樹脂を用いたSMC配合物から作られる成形複合材物品は、硬化時にしばしば収縮する。収縮は、低収縮剤(low profile additive: LPA)及び大量の充填剤、例えば、炭酸カルシウム、及びカオリンクレーで調節される。得られる成形複合材物品は良好な強度と表面外観を有するが、その複合材の密度は高く、典型的には1.9〜2.0g/cmである。したがって、用途、例えば自動車車体部品、に用いる場合は、増加した重量が燃料効率を低下させる。
不飽和ポリエステル樹脂(UPE)は、それらが硬化される場合に、典型的には体積基準で5〜8%収縮する。FRPでは、このことが非常に不均一な表面をもたらす。なぜなら、樹脂がガラス繊維の周りで収縮するときに、ガラス繊維が山と谷を生じさせるからである。熱可塑性低収縮剤(LPA)は、これらの材料がクラスA表面のための厳密な表面平坦性の要求を満たすことを助けるために開発されてきた。LPAは通常は熱可塑性ポリマーであり、これが、硬化した樹脂中でかなりの微小空洞(ミクロボイド)を作り出すことによって硬化収縮を埋め合わせる。不飽和ポリエステル樹脂は現在、これもこれらの用途に広く用いられている金属部品の平坦性に適合又はこれを超えるように配合することができる。
LPAに加えて、配合物は多量の無機充填剤、例えば、炭酸カルシウム(CaCO)、を含む。これらの充填剤は、これらの組成物の平坦な表面に向けて2つの重要なやり方で貢献する。第一に、充填剤は樹脂混合物を希釈する。典型的には、配合物中には重量基準で樹脂の2倍の充填剤があってよい。このことが、全体の組成物の収縮を低減し、なぜなら、単純に、収縮する樹脂が少ないからである。充填剤の第二の機能は、LPAが誘導するミクロボイド形成を助けることである。
米国特許第6,287,992号明細書 米国特許第6,759,466号明細書
近年、自動車メーカーに対して、燃費を改善するために車両の重量を低減するための圧力が加えられている。FRPは、より低い比重によって、競合材料と比較してこの点に関して利点をもっているが、先に述べた充填剤は必要以上に部品を重くする。ほとんどの無機充填剤はかなり高い密度をもっている。最も一般的に用いられる充填剤である炭酸カルシウムは、硬化した不飽和ポリエステルの約1.2g/ccの密度と比較して、約2.71g/ccの密度をもっている。車体パネル用途に用いられる一般的なFRP材料は、約1.9g/ccの密度をもつだろう。不飽和ポリエステルFRPのその他の優れた特性を保持したまま、密度が10〜20%低減できれば、大きな重量低下が実現されうる。
しかし、密度が低下するのに伴い、クラスAの表面品質を保つことが難しくなる。自動車工業は、クラスAの表面品質をもつ低密度SMCに対する必要性を表明している。自動車工業は、SMCシート製造に必要とされる範囲をペースト粘度が超えることなく機械特性とマトリクス強靱性とを保つSMC配合物に対する必要性を表明している。
米国特許第6,287,992号は、親有機特性をもつ多層無機材料から誘導される粒子が分散されたエポキシビニルエステル樹脂又は不飽和ポリエステルマトリクスを含む熱硬化性ポリマー複合材(ナノクレー複合材)に関する。ポリマーマトリクス中への親有機特性をもつ多層無機材料の分散は、層状無機材料の平均の層間隔の増大をかなりの程度で引き起こし、ナノ複合材料(ナノコンポジット)の形成をもたらす。この特許はポリマー複合材を開示しているが、成形された複合材物品とそれらの機械特性、例えば、引っ張り強度(psi)、弾性率(ksi)、伸び(%)、及び熱変形温度(℃)を開示しておらず、強化材、LPA、及び充填剤を含むSMCの製造も開示していない。’992特許のSMCを用いることに伴う問題は、このSMCで調製した成形物品は顕著な収縮をし、顕著な内部歪みをうけ、成形物品に亀裂の形成をもたらすことである。同時係属出願番号(未だ番号が割り当てられていない、弁護士整理番号20435−00167)は、ナノクレー複合材を含む低密度SMCとそれから成形された物品を開示している。
「高反応性」UPE樹脂を用いて配合されたSMCは、典型的には、伸び及び靭性が低く、非常に脆い。「ゴム衝撃改良剤」の添加が周知であるが、所望のレベルまで強化するには充分でないのが普通である。米国特許第6,759,466号明細書に開示された一つの方法は、亀裂を低減し且つ「ペイントポップ(paint pop)」抵抗性を改善するために、オリゴマーポリオールで変性した「強化・高伸度UPE樹脂」の使用を教示している。この変性UPEは、標準密度のSMCに対して、曲げ応力亀裂及び「ペイントポップ」を低減するのに非常に有効である。しかし、この変性UPEを配合したSMCは、熱可塑性LPAに対して低下したプロファイリング効果と複合材の自動車車体パネルにとって重要な機械特性である曲げ弾性率の顕著な低下を示す。これらの欠点は、強化されたクラスA低密度SMCの調製において増大する傾向がある。低密度システムは、良好なSQを確実にするために、UPE樹脂とLPAシステムとの間の高効率の相互作用を必要とする。加えて、高いCaCO量の助けなしで曲げ特性を維持することは、ポリマーマトリクスの強度及び剛性を重要なものにする。
アシュランド社の複合材研究グループは、高強度UPE樹脂の開発の専門知識をもっている。アッシュランド社の強化樹脂製品の種目は、典型的には、芳香族飽和酸とグリコール(例えば、DEG、DPG、NPG、2−メチル1,3−プロパンジオール、又はその他類似の低分子量グリコール)で変性したPG−マレエート樹脂である。これらの強化されたUPEの評価は、通常のLPAシステムで低いプロファイリング効果しか示さなかった。したがって、LPAシステムで効果的に収縮を制御する高強度UPE樹脂が必要とされている。
〔本発明のまとめ〕
本発明のある側面は、LPAシステムで効果的に収縮を制御(プロファイリング)する所望の高強度不飽和ポリエステル(UPE)を提供する。本発明のある側面は、高い機械特性及びクラスA表面品質をもつ高強度低密度SMC部品の基礎とするための、イソフタレート変性マレイン酸-グリコールポリエステル樹脂をマレエート-グリコール樹脂とブレンドすることによって形成されるUPE樹脂を提供する。
本発明のある側面は、イソフタレート変性マレイン酸-グリコール及びマレイン酸-グリコール樹脂のブレンド物、前記樹脂と反応して熱硬化物を形成するエチレン性不飽和モノマー、低収縮剤、及びナノクレー充填剤組成物を含むシートモールディングコンパウンド(SMC)配合物を提供し、このSMCペーストは約1.25g/cm未満の密度を有する。さらなる側面によれば、本発明のシートモールディングコンパウンド(SMC)配合物は、強化用ロービングを含む。
ある側面によれば、上記イソフタレート変性マレイン酸-グリコール樹脂は、グリコールの合計モル数が、酸当量の合計モル数のほぼ当量〜約10%多い範囲となるようにして、イソフタル酸、無水マレイン酸、及び低分子量グリコール類の混合物から形成される。さらなる側面によれば、グリコール成分は、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、プロピレングリコール(PG)、ジプロピレングリコール(DPG)、ネオペンチルグリコール(NPG)、1,3−プロパングリコール、及びその他同様の低分子量グリコール類から選択されうる。好ましい側面によれば、グリコールは様々なグリコール類の混合物である。さらに好ましい側面によれば、前記グリコールは、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、及びプロピレングリコール(PG)の概略当モルの混合物を含む。
ある側面によれば、マレイン酸-グリコール樹脂は、無水マレイン酸と、1種以上の低分子量グリコール類とから形成され、グリコールの合計モル数は、酸当量の合計モル数のほぼ当量〜約10%多い範囲である。「無水マレイン酸」の用語は、本明細書で用いるように、マレイン酸と無水マレイン酸を含むと理解される。さらなる側面によれば、上記グリコール成分は、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、プロピレングリコール(PG)、ジプロピレングリコール(DPG)、ネオペンチルグリコール(NPG)、1,3−プロパングリコール、及びその他同様の低分子量グリコール類から選択されうる。ある側面によれば、グリコールは、様々なグリコール類の混合物であってよい。好ましい側面によれば、上記グリコールはプロピレングリコール(PG)である。
本発明のある側面は、芳香族のマルチエチレン性不飽和(multiethylenically-unsaturated)化合物として存在する代替反応性モノマー(alternative reactive monomer; ARM)を含むシートモールディングコンパウンド(SMC)を提供する。ある側面によれば、このモノマーの芳香核は、ベンゼン、トルエン、ナフタレン、アントラセン、またはさらに高次の芳香族のいずれか、あるいはそれらの任意の混合物のいずれかであってよい。さらなる側面によれば、このエチレン性不飽和は、ジ、トリ、テトラ、及び/又はより高い官能性であってよい。好ましい側面によれば、このエチレン性不飽和芳香族化合物は、ジビニルベンゼンである。
本発明のある側面は、低収縮剤をさらに含むシートモールディングコンパウンド(SMC)を提供する。さらなる側面によれば、本発明のシートモールディングコンパウンドは、低収縮剤増強剤を含む。
追加の側面は、無機充填剤、有機充填剤、ゴム衝撃改良剤、有機開始剤、安定剤、禁止剤、増粘剤、コバルト促進剤、造核剤、滑剤、可塑剤、鎖延長剤、着色剤、離型剤、帯電防止剤、顔料、難燃剤、及びそれらの混合物から選択される1以上の添加剤をさらに含むシートモールディングコンパウンドを提供する。
ある側面によれば、本発明の低密度SMCを含む製品を提供する。さらなる側面によれば、この製品はクラスAの表面品質をもつ。さらに、さらなる側面によれば、この製品は、80Ashland LORIAアナライザーインデックスよりも小さな表面平坦性の品質をもつ。
追加の側面によれば、製品の製造方法を提供する。ある側面によれば、本方法は加圧下に、型中で、本発明の低密度SMCを加熱するステップを含む。
本発明のなおその他の側面と利点は、以下の詳細な説明から当業者に容易に明らかとなろう。詳細な説明では、単に本発明を実施することを考えた最良の態様の説明によって、本発明の好ましい態様を示しかつ説明する。理解されるように、本発明はその他の、かつ異なる態様が可能であり、本発明から離れることなく、そのいくつかの詳細は、さまざまな明白な点で変形できる。したがって、本説明は事実上、説明と考えられるべきものであり、制限するものと考えられるべきではない。
〔好ましい態様の詳細な説明〕
本発明のある側面は、熱硬化性樹脂、エチレン性不飽和モノマー、低収縮剤、ナノクレー充填剤組成物、ゴム衝撃改良剤、及び組成物の密度が低下したときに表面品質(SQ)を維持することを助ける性能を有する代替反応性モノマー、を含むSMCペースト配合物を提供する。ある側面によれば、本SMCペーストは、約1.25g/cm未満の密度をもつ。ある側面によれば、ナノクレー組成物は別途配合され、次に、樹脂、モノマー、及びペーストの残りの成分と混合される。好ましい側面によれば、ナノクレー組成物の様々な成分とSMCペーストがブレンドされ、ナノクレーがその場(in situ)で形成される。
本発明の熱硬化性シートモールディングペースト組成物は以下の:
「配合された樹脂」の100部当たり(phr)、
(a)スチレン溶液中の熱硬化性樹脂 約30〜70部、好ましくは約45〜65部;
(b)処理された無機クレー 約1〜10部、好ましくは約1〜6部、さらに好ましくは約1〜3部;
(c)低収縮剤(典型的にはスチレン中の約50%溶液として) 約10〜40部、好ましくは約14〜32部;
(d)ゴム衝撃改良剤 1〜10部、好ましくは2〜6部;
(e)スチレン 0〜10部、好ましくは0〜5部;
(f)無機充填剤 0〜65部、好ましくは30〜55部、及び
(g)ARM(代替反応性モノマー) 1〜10部、好ましくは2〜6部、
(ここで、定義により、「配合された樹脂」は、(a)、(c)、(d)、(e)、及び(g)の合計である。
したがって、100部の「配合された樹脂」は、(b)及び(f)などの追加の添加剤及び充填剤の添加をする場合の基準となる。本SMCシートは、60〜85重量%のSMCペーストと、15〜40重量%、より好ましくは25〜35重量%の繊維強化材とを含む。
シートモールディングコンパウンドの第一の成分は熱硬化性樹脂である。本SMCペースト中にはいかなる熱硬化性樹脂も使用されうるが、樹脂は、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂(UPE)、ビニルエステル樹脂、ポリウレタン形成樹脂、及びエポキシ樹脂から選択されるのが好ましい。
熱硬化性樹脂として最も好ましく用いられるのは、不飽和ポリエステル樹脂である。不飽和ポリエステル樹脂は、1種以上の二価アルコールと1種以上の不飽和ポリカルボン酸との重縮合反応生成物である。「不飽和ポリカルボン酸」の用語は、不飽和ポリカルボン酸及び不飽和ジカルボン酸;不飽和ポリカルボン酸及びジカルボン酸の無水物;不飽和ポリカルボン酸及びジカルボン酸のハライド;並びに、不飽和ポリカルボン酸及びジカルボン酸のエステル、を含むように意味づけられる。不飽和ポリカルボン酸の具体例には、無水マレイン酸、マレイン酸、及びフマル酸が含まれる。不飽和ポリカルボン酸と飽和ポリカルボン酸との混合物も使用できる。しかし、そのような混合物を用いる場合は、不飽和ポリカルボン酸の量は、典型的には、混合物の50重量%を超える。
適切な不飽和ポリエステルの例には、(1)プロピレングリコールと、無水マレイン酸及び/又はフマル酸;(2)1,3-ブタンジオールと、無水マレイン酸及び/又はフマル酸;(3)エチレングリコールとプロピレングリコールの組み合わせ(約50モル%以下のエチレングリコール)と、無水マレイン酸及び/又はフマル酸;(4)プロピレングリコール、無水マレイン酸及び/又はフマル酸、並びに飽和二塩基酸(例えば、o-フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、メチルコハク酸など)、の重縮合生成物が含まれる。上述したポリエステルに加えて、米国特許第3,883,612号明細書に記載されているジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル樹脂も用いることができる。これらの例は、適切なポリエステルの例示であることを意図しており、包括的であることを意図するものではない。その価に向けて重合性不飽和ポリエステルを縮合するところの酸価は、この低収縮樹脂が所望の製品に硬化される性能に関し、特に重要ではない。100未満の酸価に縮合されたポリエステルは一般に有用であるが、70未満の酸価が好ましい。重合性不飽和ポリエステルの分子量は、かなりの範囲にわたって変動しうる。一般に、本発明の実施に有用なこれらのポリエステルは、300〜5000の、より好ましくは約500〜4000の範囲の分子量を有する。
本発明の好ましい側面によれば、熱硬化性樹脂は、フタル酸変性マレイン酸-グリコールポリエステル樹脂とマレイン酸-グリコールポリエステル樹脂との混合物を含む。より好ましい態様によれば、変性する酸は、イソフタル酸である。
本発明のイソフタレート変性マレイン酸-グリコール変性樹脂は、イソフタル酸、マレイン酸、及び低分子量グリコールから形成される。ある側面によれば、グリコール成分は、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、プロピレングリコール(PG)、ジプロピレングリコール(DPG)、ネオペンチルグリコール(NPG)、1,3-プロパングリコール、及びその他同様の低分子量グリコールから選択されうるが、これらに限定されない。好ましい側面によれば、グリコールは様々なグリコールの混合物である。さらに好ましい側面によれば、グリコールは、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、及びプロピレングリコール(PG)のおおよそ等モルの混合物を含む。さらなる側面によれば、グリコール混合物の合計モル数は、イソフタル酸と無水マレイン酸の当量に対して、ほぼ等モル〜10%多い範囲である。好ましい側面では、グリコール混合物の合計モル数は、酸の当量に対してほぼ等モル〜5モル%多い範囲である。より好ましい態様では、グリコールの合計量は、酸の当量よりもわずかに多いモル数である。
ある側面によれば、マレイン酸樹脂は、マレイン酸と低分子量グリコールから形成される。好ましい側面では、グリコールの合計モルは、マレイン酸の当量に対してほぼ等モル〜10モル%多い範囲である。「マレイン酸」の用語は、無水マレイン酸を含むことが理解される。さらなる側面によれば、グリコール成分は、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、プロピレングリコール(PG)、ジプロピレングリコール(DPG)、ネオペンチルグリコール(NPG)、1,3-プロパングリコール、及びその他同様の低分子量グリコールから選択されうるが、これらに限定されない。ある側面によれば、グリコールは様々なグリコール類の混合物である。好ましい側面によれば、グリコールはプロピレングリコールである。
ある態様では、上記イソフタル酸変性したマレイン酸-グリコール樹脂とマレイン酸-グリコール樹脂は、概略等しい質量比で存在する。好ましい態様では、マレイン酸-グリコール樹脂は、約60質量%〜約95質量%で存在する。さらに好ましい態様では、マレイン酸-グリコール樹脂は、約65質量%〜約85質量%で存在する。したがって、イソフタル酸変性したマレイン酸-グリコール樹脂は、約15質量%〜約35質量%で存在する。
本SMC配合物の第二の成分は、上記不飽和ポリエステルと共重合する不飽和モノマーである。SMC配合物は、エチレン性不飽和(ビニル)モノマーを含むことが好ましい。そのようなモノマーの例には、アクリレート、メタクリレート、スチレン、ジビニルベンゼン、及び置換スチレン類、多官能アクリレート及びメタクリレート(例えば、エチレングリコールジメタクリレート又はトリメチロールプロパントリアクリレート)が含まれる。エチレン性不飽和モノマーは、不飽和樹脂、低収縮剤、ゴム衝撃改良剤、及び不飽和モノマーの合計重量を基準にして、100重量部当たり約20〜50部の範囲で通常は存在する。この不飽和モノマーは、100重量部当たり、好ましくは約30〜約45部、より好ましくは100重量部当たり約35〜約45部で存在する。ビニルモノマーは、通常、不飽和ポリエステルのための反応性希釈剤として、組成物中に組み込まれる。スチレンが、ナノクレー複合材をその場(in situ)で形成するための好ましいインターカレーションモノマーであり、不飽和ポリエステル樹脂との反応のための好ましいエチレン性不飽和モノマーでもある。
本発明のSMCの任意の成分は、代替反応性モノマー(alternative reactive monomer; ARM)と称される第二のモノマーであり、これは複合材料の密度が低下したときに、表面品質(SQ)を保つ助けをする能力を有する。代替反応性モノマーは、同時係属出願(未だ番号が割り当てられていない、弁護士整理番号20435−00168)に開示されており、より効果的なものは、エチレン性不飽和芳香族化合物である。本発明の好ましい代替反応性モノマー(ARM)は、ジビニルベンゼンである。
本発明のSMCの第三の成分は、SMCで作られた成形物品の収縮を低減する助けとして配合中に用いられる低収縮剤(low profiling additive; LPA)である。SMCに用いられるLPAは、典型的には、熱可塑性樹脂である。適したLPAの例には、飽和ポリエステル、ポリスチレン、ウレタンで連結された飽和ポリエステル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアセテートコポリマー、酸官能性ポリビニルアセテートコポリマー、アクリレート及びメタクリレートポリマー及びコポリマー、スチレンを含むブロックコポリマーを含有するホモポリマー及びコポリマー、ブタジエン及び飽和ブタジエン、例えば、ポリスチレン、が含まれる。本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,116,917号及び同5,554,478号は、SMCを調製する場合に、熱硬化性樹脂とともに用いられる飽和ポリエステル熱可塑性低収縮剤組成物を調製し且つ用いるための方法論を開示している。
本発明のSMCの第四の成分は、ナノクレー、カオリンクレー、及び珪藻土を含むナノクレー複合充填剤組成物である。「ナノクレー」は、処理された無機クレーとして定義される。用語「処理された無機クレー」は、無機カチオンが有機分子、例えば、第四級アンモニウム塩で置換された任意の層状クレー(層状粘土)を含む意味である。処理されたクレーを調製する様々な方法の記載については、米国特許第5,853,886号明細書を参照されたい。任意の処理された無機クレーが、本発明を実施するために使用できる。本発明に適したナノクレー複合充填剤組成物は、同時係属出願番号(未だ番号が割り当てられていない、弁護士整理番号20435−00167及び20435−00168)に開示されている。
本発明のシートモールディングコンパウンドは、任意選択で、低収縮剤強化剤を含むことができる。このLPA強化剤は、熱可塑性LPAの有効性、すなわち「プロファイリング効率」を改善することによってSQを維持することを助ける。複合材のフィラー量が、複合材の密度を低下させるために低減された場合に、これが特に重要になる。SMCにおけるそのようなLPA強化剤の調製と使用の方法は、Fisher(米国特許第5,504,151号)及びSmith(米国特許第6,617,394B2)に開示されており、これらは本発明の譲受人に譲渡され、その全内容を全ての目的のために参照により明確に援用する。より好ましい方法は、米国特許第5,504,151号明細書に開示されている。
本発明のシートモールディングコンパウンドは、以下のものには限定されないが、マイカ及びウォラストナイトなどの無機強化充填剤、を任意選択で含んでもよい。適切な組成物は、「配合された樹脂」100部を基準に、約1〜約40phr、好ましくは約5から約25phr、さらに好ましくは約10〜15phrの無機充填剤を含む。本SMCは、0.5g/cm〜2.0g/cm、さらに好ましくは0.7g/cm〜1.3g/cmの密度を有する低密度充填剤を含むことが好ましい。低密度充填剤の例には、珪藻土、中空微小球、セラミック球、及び膨張したパーライト及びバーミキュライトが含まれる。
本発明のシートモールディングコンパウンドは、任意選択で、以下のものには限定されないが、グラファイト、粉末炭素繊維、セルロース、及びポリマーなどの有機フィラーを含むことができる。適切な組成物は、上で定義した「配合された樹脂」100部を基準に、約1〜約40phr、好ましくは約5〜約30phr、さらに好ましくは約10〜25phrの有機フィラーを含む。
本発明のシートモールディングコンパウンドは、低密度SMCにおいて、靭性又は機械特性、例えば、引張及び曲げの強度及び弾性率、を保つことを助けるためのゴム衝撃改良剤を任意選択で含んでもよい。「ゴム衝撃改良剤」は、ゴム物性を有する衝撃改良剤が意図される。これらは、特に、本発明の熱硬化性ポリマーマトリクスをより強くしうる改良剤が含まれる。そのような特性は、例えば、EP又はEPDMゴム(これらは適切な官能基とグラフト又は共重合している)によってかなえられる。無水マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸、グリシジルアクリレート、及びグリシジルメタクリレートなどの官能基は、この目的に好適である。本発明に適したゴム衝撃改良剤は、米国特許第6,277,905号及び同時係属出願(未だ番号が割り当てられていない、弁護士整理番号20435−00168)に開示されている。好適な組成物は、SMC組成物中の「配合された樹脂」100部ごとに対して、約1〜10phr、好ましくは約3〜6phrのゴム衝撃改良剤を含む。これらの強化されたシステムについての「配合された樹脂」とは、不飽和ポリエステル樹脂(1種以上)、反応性モノマー(1種以上)、LPA(1種以上)、及びゴム衝撃改良剤(1種以上)の合計として定義される。用いたゴム衝撃改良剤が、成形したSMCの全体のSQに中立又はプラスの影響をもつことも重要である。
本発明のシートモールディングコンパウンドは、有機開始剤を任意選択で含んでもよい。有機開始剤は、所望の温度で高反応性かつ分解性であり、所望の硬化速度を有する有機過酸化物(パーオキシド)から選択されることが好ましい。有機パーオキシドは、約50℃〜約120℃の温度で分解可能であるものから選択されることが好ましい。本発明の実施に用いられる有機パーオキシドは、典型的には、tert-ブチルパーオキシ2-エチルヘキサノエート;2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)シクロヘキサン;tert-アミル2-エチルヘキサノエート及びtert-ブチルイソプロピルカーボネート;tert-ヘキシルパーオキシ2-エチルヘキサノエート;1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシ2-エチルヘキサノエート;tert-ヘキシルパーオキシピバレート;tert-ブチルパーオキシピバレート;2,5-ジメチル-2,5-ジ(2-エチルヘキサノイルパーオキシ)シクロヘキサン;ジラウロイルパーオキシド;ジベンゾイルパーオキシド;ジイソブチリルパーオキシド;ジアルキルパーオキシジカーボネート(例えば、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ-n-プロピルパーオキシジカーボネート、ジ-sec-ブチルパーオキシジカーボネート、ジシクロヘキシルパーオキシジカーボネート;VAZ052(これは、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチル-バレロニトリル)である);ジ-4-tert-ブチルシクロヘキシルパーオキシジカーボネート及びジ2-エチルヘキシルパーオキシジカーボネート及びt-ブチルパーオキシエステル(例えば、tert-ブチルパーオキシピバレート、tert-ブチルパーオキシベンゾエート、及びtert-ブチルパーオキシパーネオデカノエート)、から選択される。さらに好ましくは、開始剤は、tert-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエートとtert-ブチルパーオキシベンゾエートのブレンド物である。開始剤は、上で定義した「配合された樹脂」100部を基準に、約0.1〜約6phr、好ましくは約0.1〜約4、さらに好ましくは約0.1〜約2phrの合計となる割合で用いられる。
本発明のシートモールディングコンパウンドは、任意選択で、安定剤及び/又は禁止剤を含むことができる。安定剤は、室温又は室温付近で大きな重合禁止効果を有するものが好ましい。適切な安定剤の例には、ヒドロキノン;トルヒドロキノン;ジ-tert-ブチルヒドロキシトルエン(BHT);パラ-tert-ブチルカテコール(TBC);モノ-tert-ブチルヒドロキノン(MTBHQ);ヒドロキノンモノメチルエーテル;ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA);ヒドロキノン;及びパラベンゾキノン(PBQ)が含まれる。安定剤は、上で定義された「配合された樹脂」の100部を基準に、100部当たり約0.01〜約0.4部、好ましくは約0.01〜約0.3phr、さらに好ましくは約0.01〜約0.2phrの範囲の合計量で用いられる。
本発明のシートモールディングコンパウンドは、任意選択で、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムなどの酸化物、水酸化物、及びアルコラートなどの増粘剤を含むことができる。増粘剤は、上で定義された「配合された樹脂」100重量部を基準に、約0.05〜約5phr、好ましくは約0.1〜約4phr、さらに好ましくは約1〜約3phrの範囲の割合で組み込むことができる。追加で、あるいは代わりに、SMCはイソシアネート化合物と、ポリオール又はその他のイソシアネート反応性化合物を含むことができ、これらはSMCを増粘させるために用いることができる。
本発明のシートモールディングコンパウンドは任意選択でその他の添加剤、例えば、コバルト促進剤(Co)、造核剤、滑剤、可塑剤、鎖延長剤、着色剤、離型剤、帯電防止剤、顔料、難燃剤など、を含むことができる。用いられる任意添加剤及びその量は、用途及び必要とされる特性に左右される。
本発明のシートモールディングコンパウンドは、強化材、好ましくは、繊維強化材をさらに含む。繊維強化材は、ロービングと称されうる。繊維強化材はSMCに添加されて、SMCから形成される成形物品に強度とその他の所望の物理特性を付与する。SMCに用いられうる繊維強化材の例には、ガラス繊維、アスベスト、炭素繊維、ポリエステル繊維、並びに綿及びサイザルなどの天然有機繊維が含まれる。特に有用な繊維強化材には、ガラスのチョップドストランド又は連続繊維のマット、ガラス織物、チョップドガラス及びチョップドガラスストランド並びにそれらのブレンド物を含めた、様々な形態で入手可能なガラス繊維が含まれる。好ましい繊維強化材料には、0.5、1、及び2インチのファイバーガラス繊維が含まれる。本SMCペーストは、ロービングの添加前及び加圧下での硬化前には、約1.25g/cmの密度を有する。
本SMCは成形物品、特にシート及びパネルを作るために有用である。シート及びパネルは、その他の材料、例えば、木材、ガラス、セラミック、金属、又はプラスチックを覆うために用いることができる。これらはその他のプラスチックフィルム又はその他の保護フィルムでラミネートすることもできる。これらは、レクリエーショナル・ビークル、自動車、トラック、ボート、及び建築用パネルのための部品を作るために特に有用である。SMCシートは、従来の工程、例えば、真空又は圧縮(圧力)などの従来工程によって成形することができ、加熱、紫外線照射、及び/又は触媒、あるいはその他の適切な手段によって硬化される。熱及び圧力の好ましい工業的標準条件を用いて、本発明のSMCはクラスAの表面をもたらす。
本発明は、典型的な工業的成形工程時に、標準的密度のSMCに対して特有の利点をもっている。樹脂含量の増大と低減されたフィラー量は、シートが滑らかに流れることを可能にし、工業標準よりも著しく低い熱及び低い圧力の条件で型を充填する。成形部品のコストを低減することに加えて、型の圧力と温度の低下は、部品のSQの実質的な改善、特に、表3及び表4のデータによって示されるような短期のDOI(鮮鋭度)及びOP値をもたらす。
表面品質(SQ)は、レーザーオプティカル反射像アナライザー、すなわちLORIAによって測定して、3種の測定(アシュランドインデックス(AI)、鮮鋭度(DOI)、及び柚子肌(OP)によって決定される。クラスAのSQをもつSMCは、典型的には、AI<80、DOI≧70(0〜100のスケール)、及びOP≧7.0(0〜10のスケール)を有するとして定義される。表面品質の測定のための好ましい方法は、Hupp(米国特許第4,853,777号明細書)によって開示されており、その全体の内容を全ての目的のために参照により特に援用する。
表面品質(SQ)に加えて、本発明のSMCの機械特性を測定した。引張強度は、当分野で普通のインストロン装置でサンプルを引っ張ることによって測定される。引張弾性率は、引張強度の測定によって生じる応力歪み曲線の傾きから決定される。曲げ強度は、通常、インストロン装置を使用して測定される。曲げ弾性率は、その応力歪み曲線の傾きである。靭性は、通常、その応力歪み曲線の下の面積である。
通常のSMC配合物は、以下の概略の組成をもつ(配合された樹脂100gを基準にして。配合物における配合された樹脂には、UPE樹脂(1以上)、LPA(1以上)、反応性モノマー(1以上)、及びゴム改良剤(1以上)を含む。残りの添加剤、充填剤などは、phr、すなわち「100部の樹脂当たりの部数」基準で入れられる。):高反応性不飽和ポリエステル(UPE) 65.0g;スチレンモノマー 7g;及び、低収縮剤(LPA)28g(スチレン中の50%溶液として)。各「100gの樹脂」に対して、炭酸カルシウム充填剤 190g;酸化マグネシウム含有増粘剤 9g;離型剤 4.5g;tert-ブチルパーベンゾエート触媒 1.5g;及び共活性化剤(co-activator)(コバルト、溶液中12%)0.05gを仕込んで、「SMCペースト」を作る。従来のSMC配合物は、典型的には、成形部品について、>1.9g/ccの密度をもっている。本発明は、1.45〜1.6g/ccの密度をもつと同時に、機械特性、クラスAの表面品質、及び靭性を維持している成形部品をもたらす。しかし、密度が低下するにつれ、これらの特性を維持することは次第に困難になる。本発明は、「配合された樹脂」を「強化UPE樹脂」と「ゴム衝撃改良剤」で変性し、且つ、高密度の炭酸カルシウムを本発明の(低密度、低収縮)充填剤添加組成物で置き換えることによって、工業的に要求される機械特性とクラスAのSQを有する、強く低密度のSMCを提供する。
本発明を1つの実施例を用いて説明する。SMCペースト配合物は、収縮について評価し、硬化した強化パネルに成形した。収縮を評価するために、ガラス繊維なしのSMCペーストを成形し、300°F(149℃)にてCarver Laboratory Press中で硬化させ、収縮について評価した。さらなる試験のために、SMCペーストを、SMC機械にて、1インチ長さに切断したガラス繊維ロービングと混合し、2〜3日間増粘させ、次に、300°F(149℃)で成形して0.1インチ厚さのプレートを形成させた。このプレートを、密度、表面外観、及び機械強度について試験した。表面外観は、LORIA表面分析機を使用して分析して、「長期の波打」に対するアシュランド・インデックス(Ashland Index)と、「短期」の表面ゆがみに対する鮮鋭度(DOI)及び柚子肌(OP)を測定した。
本発明は、SMCの密度を1.45〜1.6g/cmに低減すると同時に、機械特性、SQ、及び靭性を維持する。我々の戦略は、UPEを強化し、190gの高密度炭酸カルシウムを添加剤パッケージで置き換えることである。不飽和ポリエステル中で剥離されたナノクレーは、非常に有効な充填剤として作用し、LPAによる効率的な収縮防止を助ける。「強化した」UPE樹脂の添加によるUPE熱硬化性樹脂マトリクスの強化と、珪藻土、マイカ、ウォラストナイト、カオリンクレー、炭素、又はセルロース系材料などの充填剤でCaCOを置き換えることは、密度が低下したときに機械強度を保つことを可能にする。「強化した」UPE樹脂の添加が、配合物の低収縮剤パッケージの有効性を低下させず、したがってSQを低下させないことが重要である。
表1は、「強化された」UPEと「高反応性」UPEのブレンド物からなる本発明の態様(TLM−2)に対して、強化されたUPEを用いない配合物(TLM−1)、顕著にSQを低下させる「強化された」UPEを用いる2つ(TLM−3及びTLM−4)、及び、強化され且つ「高反応性」UPEの様々な分子成分が単一の「強化され、一つにまとめられた」UPEとして存在するUPE(TLM−5)を比較する樹脂組成物を説明している。さらに、表1中の配合物は、低密度SMC(約1.5〜1.6g/cc)を作るために必要とされる、ナノクレー及び低減した充填剤量を含む。
表2は、様々な配合物に対するSQと機械特性を比較する。表2は、Aropol(登録商標)Q6585の25重量%が本発明の強化UPEで置き換えられたTLM−2配合物が、TLM−1配合物に対してみられる機械特性とクラスA表面品質を保つことを示している。TLM−2は、「ペイント・ポップ(paint pop)」の数の劇的な減少にその「強さ」を示してもいる。しかし、TLM−3、TLM−4、及びTLM−5の配合物は、クラスA標準よりかなり下までのSQの許容不能の低下を示している。この性能低下は、機械特性、表面品質、及び「ペイント・ポップ」抵抗性の改善に関して、Q6585/強化UPEブレンド物の特異性をさらに示している。(Aropol(登録商標)Q6585、Aropol(登録商標)A7324、Aropol(登録商標)A7221H、及びAropol(登録商標)Q8000は、アシュランド社のポリエステル樹脂の商品名である。)
本発明のさらなる側面は、1.6g/cm未満の密度を有する成形複合材車両用及び建築用部品を製造する方法及び工程に関する。ある側面では、この方法は、不飽和ポリエステル熱硬化性樹脂、前記不飽和ポリエステル樹脂と共重合可能なオレフィン性不飽和モノマー、熱可塑性低収縮剤、フリーラジカル開始剤、アルカリ土類酸化物又はアルカリ土類水酸化物増粘剤、及びナノクレー複合充填剤組成物を混合するステップを含む。ある側面によれば、このナノクレー複合剤は、予備形成した組成物として用意される。別の側面によれば、本ナノクレー複合剤は、前駆体物質からその場(in situ)で形成される。
方法の側面によれば、様々な出発物質を混合してペーストを形成し、チョップド・ロービングのベッドの上及び下のキャリアフィルム上にペーストを分配し、成形用シートを形成する。ある側面によれば、成形用シートをキャリアフィルム中に包み、固化させる。本方法のさらなる側面によれば、300万〜7000万センチポイズの成形粘度に到達し且つシートがべたつかなくなるまで、このシートを熟成させる。固化の後、シートをキャリアフィルムから離す。
本発明の方法の様々な側面によれば、固化したシートは、車両に組み込まれる複合材部品に成形される。本シートは、複合材建築用材料に成形することもできる。本方法のある側面によれば、本シートは加熱された型中に置かれ、加圧下で圧縮され、これにより、樹脂、充填剤、及びガラスの均一な流れが外側に向かって前記部品の隅まで生じる。表3は、様々な成形温度における本発明のSMCの性能を実証している。ある側面によれば、本シートは型中で250°F(121℃)〜305°F(152℃)の温度に加熱される。好ましい側面では、本シートは270°F(132℃)〜290°F(143℃)の温度に加熱される。最も好ましい側面では、本シートは275°F(135℃)〜285°F(141℃)の温度に加熱される。表4は、様々な成形圧での本発明のSMCの性能を実証している。ある側面では、本シートは200psi〜1400psi、好ましくは400psi〜800psiの圧力で成形される。
好ましい側面によれば、上記ペーストは、無機充填剤、有機充填剤、補助モノマー、ゴム衝撃改良剤、樹脂強化剤、有機開始剤、安定剤、禁止剤、増粘剤、コバルト促進剤、造核剤、滑剤、可塑剤、鎖延長剤、着色剤、離型剤、帯電防止剤、顔料、難燃剤、及びそれらの混合物を含むことができる補助成分を含んで構成される。
本発明の上記説明は、本発明を例証し、説明する。加えて、上記開示は本発明の好ましい態様のみを示し且つ説明するが、上述したとおり、本発明は様々な他の組み合わせ、変形、及び環境で用いることができ、本明細書中で表明したとおり、上記の教示及び/又は関連技術の技能もしくは知識と相応して、本発明の範囲内で変化又は修飾を加えることができる。以上に記載した態様は、本発明を実施するのに知られる最良の態様を説明し、他の当業者が、本発明をそのような態様、あるいは他の態様で、かつ本発明の具体的用途又は使用に必要とされる様々な変形をして利用できるようにすることをさらに意図している。したがって、上記記載は、本発明を本明細書に開示した形態に限定することを意図していない。さらに、添付の特許請求の範囲は、代替の態様を含むと解釈されることが意図されている。
〔参照による援用〕
本明細書で引用した全ての刊行物、特許、及び特許前の特許出願刊行物は、それぞれ別個の刊行物又は特許出願が具体的且つ個別に参照により援用されることを示しているかのように、それらそれぞれ全体を任意かつ全ての目的のために、参照により本明細書に援用する。特に、同時係属出願(未だ番号が割り当てられていない、弁護士整理番号20435−00167及び20435−00168)は特に参照により援用する。不整合の場合は、本開示が優先する。
Figure 2008543985
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Claims (20)

  1. フタレート変性されたマレイン酸-グリコールポリエステル樹脂;
    マレイン酸-グリコールポリエステル樹脂;
    エチレン性不飽和モノマー;及び
    ナノクレー充填剤組成物、
    を含む、低密度シートモールディングコンパウンドペースト(SMCペースト)。
  2. 全樹脂を基準にして、前記フタレート変性されたマレイン酸-グリコールポリエステル樹脂が約10モル%〜約40モル%で存在し、前記マレイン酸-グリコールポリエステル樹脂が約60モル%〜約90モル%で存在する、請求項1に記載の低密度シートモールディングコンパウンド(SMC)。
  3. 前記フタレート変性されたマレイン酸-グリコールポリエステル樹脂が、フタル酸、マレイン酸、及び低分子量グリコールを含む、請求項1に記載の低密度シートモールディングコンパウンド(SMC)。
  4. 前記低分子量グリコールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジプロピレングリコール、1,3-プロパングリコール、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項2に記載の低密度シートモールディングコンパウンド(SMC)。
  5. 前記低分子量グリコールが、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びジエチレングリコールのほぼ等モルの混合物を含む、請求項4に記載の低密度シートモールディングコンパウンド(SMC)。
  6. 前記マレイン酸-グリコールポリエステル樹脂が、マレイン酸と低分子量グリコールを含む、請求項1に記載の低密度シートモールディングコンパウンド(SMC)。
  7. 前記低分子量グリコールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジプロピレングリコール、1,3-プロパングリコール、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項6に記載の低密度シートモールディングコンパウンド(SMC)。
  8. 前記低分子量グリコールがプロピレングリコールを含む、請求項6に記載の低密度シートモールディングコンパウンド(SMC)。
  9. 前記エチレン性不飽和モノマーがスチレンである、請求項1に記載の低密度シートモールディングコンパウンド(SMC)。
  10. 低収縮剤、低収縮剤強化剤、無機充填剤、有機充填剤、ゴム衝撃改良剤、有機開始剤、安定剤、禁止剤、増粘剤、コバルト促進剤、造核剤、滑剤、可塑剤、鎖延長剤、着色剤、離型剤、帯電防止剤、顔料、難燃剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項1に記載の低密度シートモールディングコンパウンド(SMC)。
  11. 前記SMCが約1.25g/cm未満の密度を有する、請求項1に記載のシートモールディングコンパウンド(SMC)ペースト。
  12. 請求項1に記載のSMCペースト;及び、
    ロービング強化材
    を含む、シートモールディングコンパウンド(SMC)。
  13. 請求項12に記載の低密度SMCを含む製品。
  14. クラスA表面品質を有する、請求項13に記載の製品。
  15. 80Ashland LORIA分析インデックスより小さな表面平滑特性を有する、請求項13に記載の製品。
  16. 以下のステップ:
    フタレート変性マレイン酸-グリコールポリエステル樹脂、マレイン酸-グリコールポリエステル樹脂、前記グリコール樹脂と共重合可能なオレフィン性不飽和モノマー、熱可塑性低収縮剤、フリーラジカル開始剤、アルカリ土類酸化物又は水酸化物増粘剤、及びナノクレー複合充填剤組成物を混合するステップ;
    ペーストを形成するステップ;
    前記ペーストを、ロービングのベッドの上と下のキャリアフィルム上に分配し、成形用シートを形成するステップ;
    前記シートをキャリアフィルムに包むステップ;
    前記シートを固化させるステップ;
    前記シートを300万〜7000万センチポイズの熟成成形粘度に達し、べとつきがなくなるまで熟成させ、前記キャリアフィルムから前記シートを離すステップ;
    前記シートを加圧下にて加熱された型中で部品に圧縮成形し、それによって、樹脂、充填剤、及びガラスの均一な流れが外側に向かって前記部品の隅まで生じるステップ;並びに
    前記の成形された部品を取り外すステップ、
    を含む、1.6g/cm未満の密度を有する成形複合材車両用及び建築用部品の製造方法。
  17. 前記部品の前記成形圧力が、200psi〜1400psi、好ましくは400psi〜800psiである、請求項16に記載の製造方法。
  18. 前記部品の前記成形温度が、250°F(121℃)〜305°F(152℃)、好ましくは270°F(132℃)〜290°F(143℃)、最も好ましくは275°F(135℃)〜285°F(141℃)である、請求項16に記載の製造方法。
  19. 前記成形部品が、100Ashland LORIAアナライザーインデックスよりも小さな表面平坦性品質をもつ、請求項16に記載の製造方法。
  20. LPA増強剤、無機充填剤、有機充填剤、補助モノマー、ゴム衝撃改良剤、樹脂強化剤、有機開始剤、安定剤、禁止剤、増粘剤、コバルト促進剤、造核剤、滑剤、可塑剤、鎖延長剤、着色剤、離型剤、帯電防止剤、顔料、難燃剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される補助添加剤を供給するステップをさらに含む、請求項16に記載の低密度SMCの製造方法。
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