JP2008543883A - 片頭痛のドロナビノール治療 - Google Patents

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Abstract

【課題】 片頭痛の急性治療について現存する製剤より良好な代替品を提供する。
【解決手段】 デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールを含んでなる片頭痛を治療するための医薬組成物。

Description

関連出願
本出願は、2005年6月20日に出願された米国仮出願第60/691,788号の優先権を主張し、この全内容は参照により本明細書に組み入れられる。
本発明は、片頭痛のための治療薬として、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノール(「デルタ−9−THC」又は「THC」)を含んでなる医薬組成物の使用に関する。
マリファナ植物はその薬効成分のため長い使用の歴史を有する。マリファナの有益な医学効果は、カンナビス属植物に特有であるカンナビノイドにその殆どが帰する。デルタ−9−THCは、精神賦活特性をもたらす主要な活性カンナビノイドである。THCの報告されている治療効果のいくつかには、鎮痛、鎮痙、抗痙攣、抗振せん、抗精神病、抗炎症性、制吐、及び食欲増進が含まれる。
二つの選択的カンナビノイドレセプターサブタイプ、CB1及びCB2、が同定されている。CB1レセプターは中枢神経系(「CNS」)、特に脳幹領域の辺縁系及び基底核回路に広く分布している。豊富ではないが、CB1レセプターは末梢神経系、生殖系、免疫細胞、及び胃腸系中にも位置している。CNS中のCB2レセプターは、抗炎症及び免疫抑制応答に関係するミクログリア、マスト細胞及びCNS細胞中にのみ存在する。
片頭痛は、発作の開始時に鎮痛剤の迅速な投与で治療されるべきである。片頭痛発作の急性治療のために使用される第一線の薬剤には、非特化及び片頭痛特化剤が含まれる。アスピリン、アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症剤(NSAID))、オピエート、及び組合せ鎮痛剤のような非特化製剤は、広範囲の痛み障害を治療するために使用される。片頭痛特化製剤には、エルゴタミン、ジヒドロエルゴタミン及びトリプタンが含まれる。エルゴタミン含有製品は、以前は治療の中心であったが、トリプタン(例えば、スマトリプタン)によりほとんど置き換えられた。トリプタン、つまりセロトニン1B/1Dレセプターアゴニストは、部分的には、痛いほど拡張した脳血管を収縮させることにより作用するが、冠動脈攣縮を起こす可能性を有している。
トリプタンの導入にもかかわらず、片頭痛患者は不十分な効力及びたびたび起こる厄介な副作用、特に心血管系に関係する副作用を未だに経験している。加えて、トリプタンの使用は、冠動脈疾患を有する対象では禁忌である。エルゴット誘導体で治療された患者はしばしば、有害な血管事象(例えば、卒中、心筋梗塞)に関連する不整性の及び強力な血管収縮性効果、ならびに濫用症候群及びリバウンド頭痛の高い危険性を経験する。片頭痛の治療における他の脅威には、同一剤を処方された個体の群間応答のバラツキ、及び同一個体における頭痛毎のバラツキ、ならびに、前兆の有無、頭痛の持続時間、重さ、及び頭痛の強度のような、片頭痛の異なった臨床的発現についての治療剤間の効力のバラツキが含まれる。それ故、異なった脳レセプター系(例えば、CB1レセプター)に影響し、かつ片頭痛の急性治療について現存する製剤より良好な代替品を与える、物質に対する要求がある。
発明の要旨
一つの態様において、本発明はデルタ−9−THCを含んでなる医薬組成物、及びデルタ−9−THC治療を必要とする患者にこうした組成物を投与する方法を提供する。
別の態様において、本発明はデルタ−9−THCを含んでなる医薬組成物及び片頭痛を治療するために、こうした組成物を投与する方法を提供する。
さらに別の態様において、急性片頭痛はCB1レセプターアゴニストを投与することにより治療されることができる。こうしたアゴニストは、例えば、ドロナビノールとしても知られているデルタ−9−テトラヒドロカンナビノールのような、カンナビノイドのファミリーのメンバーであり得る。
さらに別の態様において、急性片頭痛は、計量吸入器又はネブライザーのような吸入技術の使用を介してのように、肺経路を介してドロナビノールを投与することにより治療されることができる。
発明の詳細な説明
本発明は、多様な形態で具体化されることが可能であるが、以下に記載したいくつかの態様は、本開示が本発明の例示として考慮されるべきであり、本発明が例示した具体的態様に制限されることを意図していないという理解のもとで作成されている。諸表題は、便宜のためにのみ与えられており、いかようにも本発明を限定すると解釈されるべきではない。いずれかの表題のもとに例示されている態様は、いずれか他の表題のもとに例示されている態様と組み合わせることができる。
本願において特定された多様な範囲にある数値の使用は、特に明確に示されない限り、述べられた範囲内の最小及び最大値の両方に用語「約」が先行するように近似値として述べられている。このように、述べられた範囲より上又は下のわずかな変動は、範囲内の値として実質的に同一の結果を達成するために使用することが可能である。本明細書において使用される用語「約」及び「およそ」が数値に関係している場合、薬学分野又は問題とする範囲又は要素の関連分野の当業者にはその明白な又は普通の意味を有するものとする。厳密な数値境界からの広がりの量は、多くの因子に依存する。例えば、考慮されるべきいくつかの因子には、要素の臨界性、及び/又は変動の所与の量が特許請求された主題の実行に与える影響、ならびに当業者には公知の他の考慮を含むことができる。それ故、一般的事柄として、「約」又は「およそ」は数値の幅を広げる。例えば、いくつかの場合において、「約」又は「およそ」は関連する技術に依存して、±5%又は±10%又は±20%又は±30%を意味することができる。また、範囲の開示は、列挙された最小及び最大値間のあらゆる値を含む連続的範囲として意図されている。
本明細書に示されたいずれかの数字又はデータにより形成されることが可能ないずれの範囲、比及び比の範囲が、さらなる本発明の態様を示すことを理解すべきである。このことは、限られた上方及び/又は下方境界を含む、又は含まないように形成することが可能な範囲を含む。従って、当業者は、こうした比、範囲及び値が本明細書に示したデータから明確に誘導可能であることを理解するであろう。
本明細書において使用される用語「予防する」は、薬学又は医学の当業者にとってはその明白な及び普通の意味を有するものとする。さらに、「予防する」は、片頭痛を停止させる又は妨げることを意味するものとする。
本明細書において使用される用語「軽減する」は、薬学又は医学の当業者にとってはその明白な及び普通の意味を有するものとする。加えて、「軽減する」は、片頭痛の発生数、持続時間又は強度を弱めるか又は減少させることを意味するものとする。
本明細書において使用される用語「治療する」及び「治療すること」は、薬学又は医学の当業者にとってはその明白な及び普通の意味を有するものとする。さらに「治療する」及び「治療すること」は、片頭痛を予防又は軽減することを意味するものとする。
本明細書において使用される用語「デルタ−9−THC」又は「THC」は、天然及び合成デルタ−9−テトラヒドロカンナビノール(例えば、ドロナビノール)の両方を指すと理解され、及びデルタ−9−THCのすべての塩、異性体、対掌体、エステル、プロドラッグ及び誘導体を含む。
伝えられる報告では、片頭痛を和らげることにおけるマリファナの可能性が示されている。片頭痛に対するカンナビノイドの効果についての決定的な臨床データ又は公表された概観はないけれども、脳の中脳水道周囲灰白質(「PAG(periaqueductal glay)」)領域にカンナビノイドレセプターが豊富なことにより示唆されるように、カンナビノイドと片頭痛の間に連関がある可能性がある。PAG領域は、痛みを抑制する神経系の一部であり、片頭痛の発生に関与していると考えられている。カンナビノイド誘発抗侵害受容におけるPAG関与の証拠は、ラットにおいて示されている。
加えて、ランダム化制御臨床試験の系統的吟味で、5mg〜20mg経口用量のTHCは、50mg〜120mgのコデインと同程度の効果であることが示された。オピエートアゴニスト/アンタゴニストである酒石酸ブトルファノール(例えば、Stadol(登録商標))は、痛みの開始を15分以内緩和するということで急性片頭痛発作に有益であることが示されている。オピオイドとカンナビノイドの間の薬学的及び生化学的両方での相互作用が研究により示された。それ故、内在性カンナビノイドと、ドロナビノールについてのオピエート系との間に相互作用が潜在すれば、片頭痛の急性治療において酒石酸ブトルファノールと同様の有益性を提供することができる。
いくつかの仮説の内、血小板高凝集性と血小板セロトニンの放出が、片頭痛の病原に結びつけられている。血管拡張の結果として放出される、ブラジキニン、ヒスタミン、プロスタグランジン、ロイコトリエンなどのような炎症媒介物は、血小板が凝集してセロトニン(「5HT」)を放出するのを活性化させる原因となる強力な血小板レセプターアゴニストである。セロトニンは、強力な発痛物質であり、神経末端での侵害受容器の5HT3レセプターへのその励起作用で、それら媒介物の発痛効果が増強される。カンナビノイドは、血小板の凝集及びセロトニンの放出を阻害することが示されている。
デルタ−9−THCの合成版、つまりドロナビノールが、医学目的のために開発され、米国及びその他において、MARINOL(登録商標)の商品名で販売される経口製剤として上市された。MARINOLは、1985年以来米国において、癌化学療法後の悪心及び嘔吐の治療での使用が承認されている。
急性片頭痛(関連する前兆がある偏頭痛及びない片頭痛を含む)及び関連する症状の治療、及び対象における関連する症状の緩和を提供する方法が、カンナビノイド(例えば、ドロナビノールなど)のような有効量のCB1レセプターを投与することにより達成されることができる。こうした量には、例えば、高、中及び/又は低投与量を含み得る。投与計画は、最初の症状の開始時、又は片頭痛発作の開始後2時間以内であることができ、一回用量又は複数回用量、例えば、2時間毎、又は必要に応じて4、6又は8時間毎であることができる。
一つの態様において、本発明の方法に従って患者が受けるデルタ−9−THCの用量は、例えば、1日当たり約1〜約50mg、約2mg〜約20mg又は約2mg〜約10mgであることができる。例えば、本発明の方法に従って、患者は、1日当たり約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9.0、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、10.0、10.1、10.2、10.3、10.4、10.5、10.6、10.7、10.8、10.9、11.0、11.1、11.2、11.3、11.4、11.5、11.6、11.7、11.8、11.9、12.0、12.1、12.2、12.3、12.4、12.5、12.6、12.7、12.8、12.9、13.0、13.1、13.2、13.3、13.4、13.5、13.6、13.7、13.8、13.9、14.0、14.1、14.2、14.3、14.4、14.5、14.6、14.7、14.8、14.9、15.0、16.0、17.0、18.0、19.0、20.0、21.0、22.0、23.0、24.0、25.0、26.0、27.0、28.0、29.0、30.0、31.0、32.0、33.0、34.0、35.0、36.0、37.0、38.0、39.0、40.0、41.0、42.0、43.0、44.0、45.0、46.0、47.0、48.0、49.0又は50.0mgのデルタ−9−THCを受けることができる。本明細書に記載された用量は、1日当たり1から少なめの複数回、例えば1日当たり約1、2、3、4、5又は6回投与することができる。
一つの態様において、急性片頭痛の治療は、例えば、1、2又は3の痛み強度ランク付けのような0より大きなランク付けの痛み強度を有する対象にドロナビノールを投与することにより急性片頭痛に関連した痛みの強度を治療する方法を含み得る。
別の態様において、急性片頭痛の治療は、ドロナビノールを投与して、痛みを最小にするか又は除去することにより、例えば、1又は2、より好ましくは3又は4のような0より大きなランク付けのような有効な痛み緩和ランク付けを達成又は維持することにより、対象における急性片頭痛に関連する痛み緩和のような痛み緩和を提供する方法を含み得る。
さらに別の態様において、急性片頭痛の治療は、ドロナビノールを投与して、有効な悪心強度ランク付け、例えば、1のような2未満、又は好ましくは0の悪心強度ランク付けを達成又は維持することにより、対象における急性片頭痛に関連する悪心を治療する方法を含み得る。
別の態様において、急性片頭痛の治療は、ドロナビノールを投与して、有効な嘔吐ランク付け、例えば、0の嘔吐ランク付けを達成又は維持することにより、対象における急性片頭痛に関連する嘔吐を治療する方法を含み得る。
別の態様において、急性片頭痛の治療は、ドロナビノールを投与して、有効な光恐怖ランク付け、例えば、0の光恐怖ランク付けを達成又は維持することにより、対象における急性片頭痛に関連する光恐怖を治療する方法を含み得る。
別の態様において、急性片頭痛の治療は、ドロナビノールを投与して、有効な音声恐怖ランク付け、例えば、0の音声恐怖ランク付けを達成又は維持することにより、対象における急性片頭痛に関連する音声恐怖を治療する方法を含み得る。
別の態様において、急性片頭痛の治療は、ドロナビノールを投与して、有効な機能的能力障害ランク付け、例えば、2のような3未満、より好ましくは1、又はさらには0の機能的能力障害ランク付けを達成又は維持することにより、対象における急性片頭痛に関連する機能的能力障害を治療する方法を含み得る。
別の態様において、急性片頭痛の治療は、ドロナビノールを投与して、有効な改善の患者全般的改善印象ランク付け、例えば、3又は2のような4未満、より好ましくは1の患者全般的改善印象ランク付けを達成又は維持することにより、急性片頭痛の治療での患者全般的印象を改善することを含み得る。
別の態様において、急性片頭痛の治療は、ドロナビノールを投与して、有効な患者全般的治療満足ランク付け、例えば、2のような3未満、より好ましくは1の患者全般的治療満足ランク付けを達成又は維持することにより、急性片頭痛の治療で患者全般的満足を提供することを含み得る。
別の態様において、急性片頭痛の治療は、ドロナビノールを投与して、急性片頭痛を有する対象における救護投薬の使用の有効な患者減少、例えば、1回又は、0回の使用のようなそれ未満の使用への減少のような、1又はそれ以上の使用の減少を達成又は維持することにより、急性片頭痛の治療で患者における救護投薬の使用を減少させることを含み得る。
別の態様において、急性片頭痛の治療は、ドロナビノールを投与して、急性片頭痛の対象における意味のある緩和の有効な開始時間、例えば、1.5時間、又は1時間、又はさらには0.5時間のような、2時間又はそれ未満の意味のある緩和の有効な開始時間を達成又は維持することにより、急性片頭痛の対象における意味のある緩和の開始時間を減少させることを含み得る。
別の態様において、急性片頭痛の治療は、ドロナビノールを投与して、患者に感じられる前兆を除去又は軽減することによる、対象における急性片頭痛に関連する前兆の治療を含み得る。
さらに別の態様において、急性片頭痛の治療は、有効量のドロナビノールを投与することによる、対象の脳のPAG領域の治療を含み得る。
さらに別の態様において、急性片頭痛の治療は、有効量のドロナビノールを投与することによる、血小板凝集及びセロトニンの放出の減少又は阻害を含み得る。
一つの態様において、本発明の組成物は、経口送達可能な投薬単位の形態である。本明細書における用語「経口投与」又は「経口送達可能」は、患者への治療剤又はその組成物の送達のいかなる形態をも含み、その際、剤又はその組成物が対象の口内に入れられ、剤又はその組成物に関係なく嚥下される。それ故、「経口投与」は、頬側及び舌下ならびに食道投与を含む。
本発明の組成物は、固体、液体又は半固体剤形として製剤することが可能である。一つの態様において、こうした組成物はバラバラの用量単位又は投薬単位の形態である。本明細書において、用語「用量」、「用量単位」及び/又は「投薬単位」とは、治療効果を提供する一回投与に適した治療剤の量を含む、医薬組成物の一部を指す。こうした投薬単位は1日当たり1から少なめの複数(例えば、1〜約4)回、又は治療応答を惹起するために必要なだけの回数で投与することができる。特定の剤形は、決められた日用量を達成するのに望まれる投与頻度に適合させるように選択することが可能である。典型的には、1回の用量単位又は用量単位の少なめの複数回(例えば、約4まで)は、望まれる応答又は効果を生じるだけの十分な量の活性薬剤を提供する。
また、本発明の組成物は、直腸、局所、経皮、又は非経口(例えば、皮下、筋肉内、静脈内及び皮内又は注入)送達のために製剤することも可能である。一つの態様において、本発明の組成物は、パッチ剤、ゲル剤、ローション剤、軟膏剤、クリーム剤又はスプレー剤として製剤することが可能である。
別の態様において、一回投薬単位(固体又は液体である)は、治療及び/又は予防有効量のドロナビノールを含んでなる。本明細書で使用される用語「治療有効量」又は「治療及び/又は予防有効量」とは、特定の治療状況が要求するときに要求又は望まれる治療及び/又は予防応答を惹起するのに十分である化合物又は剤の量を指す。
薬剤の治療及び/又は予防有効量は、中でも、患者の体重に依存していることが理解されるであろう。本明細書において治療剤又は組成物が投与可能である「患者」には、両方の性及びいずれの年齢のヒト対象が含まれ、及びいずれかの非ヒト動物、特に家畜又はペット、例示的には、ネコ、イヌ、又はウマも含まれる。
多様な態様において、本発明の組成物は、固体剤形又は投薬単位の形態である。適した固体剤形には、錠剤(例えば、懸濁錠、咬合懸濁錠、急速分散錠剤、咀嚼錠、発泡錠、二重層錠など)、カプレット剤、カプセル剤(例えば、軟又は硬ゼラチンカプセル剤)、散剤(例えば、包装散剤、分配可能散剤又は沸騰散)、ロゼンジ剤、サシェ剤、カシェ剤、トローチ剤、ペレット剤、顆粒剤、マイクロ顆粒剤、被包性マイクロ顆粒剤、散剤エアロゾル製剤又は経口投与に合理的に適合したいずれかの他の固体剤形が含まれる。
別の態様において、本発明の組成物は、液体剤形又は単位の形態であることが可能である。適した液体剤形の非制限的例には、液剤、懸濁剤、エリキシル剤、シロップ剤、液体エアロゾル製剤などが含まれる。
さらに別の態様において、本発明の組成物は、本明細書に参照により組み入れられる、同時係属中の米国出願番号11/361,463に概説されている計量吸入器(metered dose inhaler)(「MDI」)のような計量吸入器の形態であることが可能である。具体的には、本発明は、約0.5%のデルタ−9−THC、約10%のエタノール(脱水アルコール)及び約89.5%の噴射剤HFA−134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)を含んでなる計量吸入器の形態であることが可能である。別の態様において、本発明は、約2.0%のデルタ−9−THC、約10%のエタノール(脱水アルコール)及び約88.0%の噴射剤HFA−134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)を含んでなる計量吸入器の形態であることが可能である。
本発明の組成物は、一つ又はそれより多くの薬学的に許容できる賦形剤を含んでいてもよい。本明細書において用語「賦形剤」は、それ自体は治療剤ではなく、対象への治療剤の送達のための担体又はビヒクルとして使用されるか、又は医薬組成物の取り扱い又は保存特性を改善するために及びその組成物の単位用量の製剤を容易に又は可能にするために医薬組成物に加えられるいずれかの物質を意味する。
例示的賦形剤には、抗酸化剤、界面活性剤、結着剤、pH及び浸透圧を調整するための物質、保存剤、増粘剤、着色剤、緩衝剤、静菌剤、安定化剤及び浸透増進剤が含まれる。一般的に言えば、所与の賦形剤は、存在するなら、約0.001%〜約95%、約0.01%〜約80%、約0.02%〜約25%、又は約0.3%〜約10重量%の量で存在するであろう。
本発明で使用するための例示的抗酸化剤には、限定されるわけではないが、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、メタ重亜硫酸カリウムなどが含まれる。もし望むなら、一つ又はそれより多くの抗酸化剤が本発明の組成物中に、約0.01%〜約2.5%、例えば、約0.01%、約0.05%、約0.1%、約0.5%、約1%、約1.5%、約1.75%、約2%、約2.25%、又は約2.5重量%の量で典型的に存在する。
多様な態様において、本発明の組成物は、保存剤を含んでなる。適した保存剤には、限定されるわけではないが、塩化ベンザルコニウム、メチル、エチル、プロピル又はブチルパラベン、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、ベンゼトニウム又はそれらの組み合わせが含まれる。典型的には、存在してもよい保存剤は、約0.01%〜約0.5%又は約0.01%〜約2.5重量%の量で存在する。
一つの態様において、本発明の組成物は、緩衝剤を含んでいてもよい。緩衝剤にはpH変化を軽減する物質が含まれる。本発明の多様な態様に使用するための例示的緩衝剤としてのクラスには、例えば、第IA族金属の重炭酸塩、第IA族金属の炭酸塩を含む第IA族金属の塩、アルカリ又はアルカリ土類金属緩衝剤、アルミニウム緩衝剤、カルシウム緩衝剤、ナトリウム緩衝剤又はマグネシウム緩衝剤が含まれる。適した緩衝剤には、前記のいずれかの炭酸塩、リン酸塩、重炭酸塩、クエン酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、フタル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、例えば、リン酸、クエン酸、ホウ酸、酢酸、重炭酸及び炭酸ナトリウム又はカリウムが含まれる。
適した緩衝剤の非制限的例には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、グリシン酸アルミニウム、酢酸カルシウム、重炭酸カルシウム、ホウ酸カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、水酸化カルシウム、乳酸カルシウム、フタル酸カルシウム、リン酸カルシウム、コハク酸カルシウム、酒石酸カルシウム、リン酸二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、酢酸マグネシウム、アルミン酸マグネシウム、ホウ酸マグネシウム、重炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、乳酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、フタル酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、コハク酸マグネシウム、酒石酸マグネシウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、ホウ酸カリウム、クエン酸カリウム、メタリン酸カリウム、フタル酸カリウム、リン酸カリウム、ポリリン酸カリウム、ピロリン酸カリウム、コハク酸カリウム、酒石酸カリウム、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、乳酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、合成ヒドロタルサイト、ピロリン酸カリウム、ピロリン酸四ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウム及びトロメタノールが含まれる。(一部、The Merck Index, Merck & Co. Rahway, NJ. (2001) に提供されているリストに基づいている)。さらに、上述の緩衝剤のいずれか二つ又はそれ以上の組み合わせ又は混合物を本明細書に記載した医薬組成物に使用することが可能である。もし望むなら、一つ又はそれより多くの緩衝剤が、約0.01%〜約5%又は約0.01%〜約3%重量の量で本発明の組成物中に存在する。
前述の賦形剤は、当該技術分野で知られている多くの役割を持っている。例えば、幾つかのフレーバー付与剤は、甘味料としてもフレーバー付与剤としても役立つ。従って、上の賦形剤のクラス分けは、いかようにも限定的に解されるものではない。
本発明のこれら及び多くの他の側面が、以下に示した実施例を考慮すると当業者には完全に明らかになるであろう。本明細書に提供された実施例は例示であり、出願者が実施するであろうものである。それ故、実施例はいかなる様式でも本発明を制限していると解釈してはならない。
試験目的
この試験の一次目的は、単発性中等度から重度片頭痛発作の急性治療について、プラセボに対するドロナビノールMDIの効力、安全性及び許容性を評価することである。一次効力パラメーターは、いずれの救護投薬の使用もなしに、投与後2時間で痛み反応(軽度=1又は無し=0の痛み強度スコア)を経験する対象の割合として定義される。
二次的な目的は、片頭痛の急性治療についてのドロナビノールMDIの潜在的有効量を決定すること、及び片頭痛の患者におけるドロナビノールMDIの単一用量主観的効果及び予備的乱用傾向を評価することである。
安全性
安全性評価は、医学、神経学的及び薬剤履歴、身体検査、臨床血液学及び生化学評価、尿及びアルコール薬剤スクリーン、尿検査、胸部X線、バイタルサイン(脈拍数、血圧及び体温)、拘束中の連続テレメトリモニタリング、心電図(「ECG」)、同時投薬及び副作用モニタリングを含む。加えて、ドロナビノールMDIの単一用量主観的効果及び予備的乱用傾向も評価される。
試験デザイン
この試験は、前兆のあるか又はない片頭痛の急性治療のための、多中心ランダム化二重盲検プラセボ対照効力安全性及び許容性試験としてデザインされる。本試験への参加に同意し、及びスクリーニング来診時(SV1か又はSV2)に、参加/除外基準に適合する対象に資格が与えられる。
有資格対象は、最低10時間の投与後義務観察期間を含む治療来診(「TV1」)につき、片頭痛発作の開始後2時間以内にクリニックに報告するように求められている。クリニック(TV1)で中程度から重度の片頭痛を示し、及び治療基準に適合する総計で240人の有資格対象が、高(3.6mg)又は中(2.4mg)又は低(1.2mg)用量のドロナビノールMDI又はプラセボを受けるために、1:1:1:1の比にランダム化される。肺を介するドロナビノールの全身送達が加圧MDIを使用することにより達成される。対象は、中程度から重度の片頭痛発作の治療のため、クリニックでの試験投薬の用量を自己投与するように指示され、それには、施設試験者又は副試験者の直接監督の下での投与後2時間までの綿密な観察が伴う。頭痛痛み強度は、無痛又はなし(0)、軽度(1)、中程度(2)及び重度(3)の4点スケールを使用して決められる。加えて、医療資格があり訓練された施設職員が、投与後2時間から最短10時間まで対象を綿密にモニターする。
救護投薬は、試験投薬の投与2時間後又はそれ以後に許可される。医学的に安定な対象は、前もって決定されている退院基準に従った試験者の裁量で、治療後10時間になるや否やクリニックから退院できる。退院基準チェックリストは、試験者又は副試験者が、心血管パラメーターが著しく異常な範囲ではなく、いずれのECG変化も正常に復帰し、いずれの重度の副作用(「SAE」)も適切に治療されており、及びすべての副作用(「AE」)及び精神作用効果指標が退院に先立って適切に評価されたことを確かめる、ことを要求する。退院した対象は、試験後来診(「FV1」)のために、投与24〜72時間後にクリニックに戻るように指示される。
安全性評価は、治療、神経学的及び薬剤の履歴、身体検査、臨床血液学、及び生化学評価、尿及びアルコール薬剤スクリーン、尿検査、胸部X線、バイタルサイン(脈拍数、血圧及び体温)、ECG、拘束中の連続テレメトリモニタリング、副作用モニタリング及びスクリーニング、ベースライン、薬剤治療中及び/又は試験後来院での同時投薬を含む。
クリニックでの拘束中、中心的心臓専門医による投与後0(投与前、ベースライン)、5、10、15、30、45分及び1、1.5、2、2.5、3、4、6及び10時間でのリアルタイム評価を伴う連続テレメトリを介したFCG変化又は顕著なバイタルサイン変化について、対象は綿密にモニターされる。
治療された発作についての効力及び主観的効果評価は、投与前(ベースライン)の対象者日誌を使用して、及び投与後24時間までの特定の時間点で定期的に自己評価されるであろう。加えて、副作用、心血管及び精神作用安全性パラメーターが綿密にモニターされ及び記録される。同時投薬の使用も対象者日誌に記録される。試験後評価は、FV1中にクリニックで終了するであろう。完成された日誌は、FV1において試験者により集められる。
スクリーニング来診(SV1か又はSV2)後6週間以内に治療来診(TV1)のためにクリニックに戻れなかった有資格対象は、反復先行トレーニングについて試験者が連絡する。治療資格取得後3ヶ月以内に試験に参加できなかった対象は、試験を終了させ、そして再参加することはできない。
対象選択
試験評価及び実施
評価の全体スケジュールは図1に纏められている。以下のリストは、図1の評価スケジュールにおける具体的情報を提供する:a)スクリーニング来診(SV1)は、異常な実験室検査又は他の検査の繰り返しを可能にするため(SV2)14日まで続き得る;b)対象は、治療基準が確認された後にのみ治療来診(TV1)で試験投薬を受けるためにランダム化される;c)投薬24〜72時間後に試験終了後来診(FV1);d)前兆あり又は無しの片頭痛についてのIHS基準に基づいた診断評価;e)身体検査は身長(スクリーニング時のみ)及び体重;f)バイタルサインは仰臥位脈拍数及び血圧及び体温(スクリーニング時及び試験後のみ);g)スクリーニング来診時又はスクリーニングに先立つ14日以内に実施;h)プレベースライン事象評価はTV1間のいずれの時間にも実施することができる−スクリーニングから治療された発作の期間に経験した発作の数も集められる;i)試験投薬に先立って実施されるべき評価;j)片頭痛予防投薬は治療された発作についての頭痛の開始までは許可される;k)片頭痛予防中止の確認;l)試験投薬後に実施されるべき評価;m)作業時間の間に実施されるべき評価;n)ベースライン(投与前)での尿妊娠試験は、ランダム化及び投薬に先立って陰性でなければならない;及びo)退院後24時間以内にクリニックに戻らなかった対象に対し、クリニックスタッフによる接触。
効力の評価
試験投薬の効力は、日誌カードを使用して試験対象により自己評価される。効力の測定には1)痛み強度;2)救護投薬の使用;3)痛み救護;4)意味のある緩和の開始の時間;5)機能的能力障害;6)悪心強度;7)嘔吐;8)光恐怖;9)音声恐怖;10)患者による改善の全般的な印象(「PGI」);及び11)患者による治療満足度の全般的な印象(「PGS」)、が含まれる。
意味のある緩和の時間、PGI及びPGSを除くすべての効力尺度は、投与後の0(服用前、ベースライン)、5、10、15、30及び45分、1、1.5、2、2.5、3、4、6、8、12及び24時間時に評価される(覚醒している間)。
痛み強度は、0=痛みなし、1=通常の活動を可能にする軽度の痛み、2=気掛かりではあるが、通常の活動を妨げず及びベッドでの休息を必要としない中程度の痛み、及び3=通常の活動を妨げ及びベッドでの休息を必要とする重度の痛み、のスケールでランク付けされる。
ベースラインと比較した痛み救護は、0=救護なし、1=わずかな救護、2=中程度の救護、3=大きな救護、及び4=完全な救護、としてランク付けされる。悪心強度は、0=悪心なし、1=軽い悪心、2=中程度の悪心、及び3=重度の悪心としてランク付けされるであろう。嘔吐、光恐怖及び音声恐怖は0=なし及び1=存在としてランク付けされる。
機能的能力障害は、0=能力障害なし:正常に機能することが可能、1=日常活動の遂行が軽度に損なわれる:困難さを伴わずにすべてのことをまだ行うことが可能、2=日常活動の遂行が中程度に損なわれる:いくつかのことを行うことができない、及び3=日常活動の遂行が重度に損なわれる:すべての又はほとんどのことを行うことができない、ベッド休息が必要である、のスケールでランク付けされる。
意味のある痛み緩和を得る時間は、ストップウォッチ法を使用し、対象により主観的に決められる。対象は、「意味のある痛み緩和」に達したと感じた時、投薬後の相対的時間を日誌カードに示すように指示される。評価期間は試験投薬の投与後の最初の2時間についてである。
PGIは、治療による全般的な経験及び予想を評価するため、頭痛の発症からの変化として、投与後1、2及び24時間時に評価される。PGI評価は、1=非常に改善された、2=かなり改善された、3=少しは改善された、4=変化なし、5=少し悪くなった、6=かなり悪くなった、及び7=非常に悪くなった、としてランク付けされる。
PGSは、治療についての満足度又はそれを再び使用しようとする優先度のスコアの一般的ランク付けとして、投与後1、2及び24時間時に評価される。PGSは、1=非常に満足、2=いくぶん満足、3=満足でも不満足でもない、4=いくぶん不満足、及び5=非常に不満足、としてランク付けされる。
24時間の評価期間中に、もし投与後2時間又はそれ以後に救護投薬が必要とされたら、対象は、使用された救護投薬の各時間及びそれぞれの名前を記録するように指示される。
乱用傾向評価
0(効果無し/少しも)から100(最大/非常に)の範囲で増加する値を有する8つの視覚的アナログスケール(「VAS」)が、ドロナビノールMDIの主観的効果を評価するために使用される。対象には以下の質問が尋ねられるであろう:(1)あなたが感じた薬剤の効果はどのくらいですか?;(2)どのくらいこの薬剤を好ましいと思いますか?;(3)どのくらいこの薬剤を嫌いですか?;(4)どのくらいハイな気分になりましたか?;(5)この薬剤をさらに飲みたいですか?;(6)興奮していますか?(7)不安ですか?;及び(8)落ち着いた感じがしますか?これらの評価は投与後0(服用前、ベースライン)、10、30分及び2、4、10及び24時間時に実施される。
The Addiction Research Center Inventory(「ARCI」)略式記入用紙も、ドロナビノールMDIの精神賦活性効果を評価するために使用される。ARCIは、薬剤誘発陶酔感、鎮静及び身体違和感を測定するために特別に開発された「〇×式」質問表である。これらの評価は、投与後0(投与前、ベースライン)、45分及び2、4、10及び24時間時に実施される。
前記両方の評価が同一時点で実施される場合、ARCIは、VSA後に完了する。これらの評価に対するクリニックスタッフからの口頭による補助は許可される。
安全性評価
以下の安全性評価がこの試験に含まれる:(1)治療、神経学的及び薬剤履歴;(2)身体検査には身長(スクリーニングのみ)及び体重が取り入れられ;(3)臨床検査評価(血液学、生化学及び尿検査;全女性について尿及びβ−HCG);(4)尿薬剤及び血中アルコールスクリーン(5)胸部X線;(6)バイタルサインは、仰臥位で5分休息後の脈拍数及び血圧及び体温が取り入れられ;(7)スクリーニング及び試験後での心電図(12誘導ECG)、及びベースラインでの及び拘束中、投与後10時間の連続テレメトリ;(8)治療を通した副作用モニタリング;(9)スクリーニング来診からのベースライン前事象評価;(10)ベースライン不定愁訴;(11)同時投薬使用;及び(12)スクリーニングからベースラインへの事象の更新。
治療、神経学的及び薬剤履歴、身体検査、12誘導ECG、胸部X線、臨床検査評価には、女性のみについてβ−HCG(スクリーニング及びベースライン)、薬剤及びアルコールスクリーンが取り入れられ、及びバイタルサインは最初のスクリーニング来診(SV1)で実施される。異常臨床(又は他の)検査の繰り返しは、必要に応じ、2回目のスクリーニング来診(SV2)時に実施される。ベースライン及び治療後10時間連続テレメトリを含む副作用は、試験薬剤投与後及び試験の残り部分についてモニターされる。胸部X線、12誘導ECG、身体検査、バイタルサイン、臨床検査評価、薬剤及びアルコールスクリーン及び女性のみについてのβ−HCGは、試験後来診時に実施される。
試験者又は副試験者は、対象の安全性をモニターするために投与時及び投与後2時間まではつきそうであろう。医学的な資格のある、及び訓練された施設職員(例えば、試験者、副試験者又は試験コーディネーター)が、投薬2時間後及び最低で10時間後まで、対象を綿密にモニターする。対象は、クリニックからの退院に適格であるためには、投薬10時間後に、前もって決められたクリニック退院基準に従って医学的に安定でなければならない。
クリニックからの退院に続いて、予定された試験後来診に先だって医療援助が必要とされる事象の場合の24時間ホットライン電話番号が提供される。施設職員は、退院後24時間以内にクリニックへ戻らなかった対象に電話をかけ、及び予定された試験後来診を思い出させる(退院後72時間が期限)。
投薬のためにクリニックへの又はからの、及び投与後評価のためにクリニックへの又はからの前もって配置された輸送手段がすべての対象に24時間単位で提供されるであろう。加えて、従業員及び警備機関の職員を対象にした身分証明書が、すべての対象に、本試験への参加を確認して、要望により提供される。
治療履歴及び身体検査
臨床試験への適格性を決定するため、スクリーニング来診時に、各対象について完全な治療及び神経学的履歴及び身体検査がなされるべきである。評価されるべき治療履歴及び身体検査には、それぞれ表1及び表2に示された以下のものが含まれる。
Figure 2008543883
Figure 2008543883
バイタルサイン
バイタルサイン(血圧、脈拍数及び体温)は、対象が仰臥位で少なくとも5分休息している間に測定される。対象の体温は、スクリーニング及び試験後にのみ測定される。
心電図/連続テレメトリ
標準12誘導ECGは、仰臥位で少なくとも5分休息した後に、自動化装置を使用して記録される。異なったECG間隔(PQ、QRS、QT)及びHRが決定される。QT間隔は心拍数について補正される。
すべてのECGは、資格のある心臓専門医により検討されるように中央集中検査室へ伝送される。10時間拘束期間中の連続テレメトリには、2時間以内の試験者側へ返送される容易に利用可能なフィードバックを伴った、中央集中検査室での心臓専門医によるリアルタイム評価が含まれる。
加えて、すべてのECGは、データ傾向について、中央集中検査室で広範囲の心臓専門医により定期的に総括される。データには、標準レポート、データディスプレイ、グラフ及びチャートが含まれ、ならびに実際の注釈付きのECG出力記録が信頼できるウェブポータルを介して利用可能である。
薬物動態学的評価
薬物動態学的評価はこの試験では計画されなかった。
実験室評価
実験室評価はスクリーニング及び試験後来診時に実施される。すべての実験室サンプルは、中央集中検査室を介して処理される。実験室評価のリストは表3に提供されている。試験者はタイミング良く中央検査室により提供された報告を頭文字付け及び日付けすることにより実験室結果を書き留める。範囲外の値は、計画された試験後に対するコメントを伴って、臨床的に有意でない(「NCS」)又は臨床的に有意である(「CS」)のコメントを付けて試験者により解釈される。臨床的に有意な異常実験室値は、試験投薬治療との関係に関わらず、安定化するまで又はそれらが許容可能な範囲に戻るまで繰り返して測定しなければならず、又は臨床試験者により臨床追跡が用意され、検査レポートに文書化される。終結時に進行中のいずれの臨床的に有意な異常も、許容される医学基準に従って、30日まで又は異常性が解決されるまで追跡される。
Figure 2008543883
スクリーニング来診(SV1/SV2)
異常な実験室試験又は他の試験の繰り返しを可能にするため、スクリーニング期間を14日まで続け得る。第一のスクリーニング来診はSV1で示される。反復検査評価のための第二のスクリーニング来診はSV2で示される。スクリーニング問診には:(1)インフォームドコンセント;(2)片頭痛診断の確認;(3)参加/除外基準の概説;(4)マリファナ使用の履歴を含む、完全な治療、神経学的及び薬剤履歴;(5)バイタルサイン(仰臥位脈拍数及び血圧及び体温)、身長及び体重を含む身体検査;(6)12誘導ECG(7)胸部X線(スクリーニングに先だった14日以内に実施された評価が許容可能である);(8)全女性についての血清妊娠試験、血中アルコール及び尿薬剤スクリーンを含む臨床検査評価(具体的試験については表3を参照されたい);及び(9)過去3ヶ月以内の先だった及び同時の投薬;先だった及び同時の投薬は、治療結果に加えて報告されなければならない;が含まれる。
スクリーニング来診時に、片頭痛の診断は以下のタイプの書類の一つにより確認される:(1)試験者の治療記録;(2)対象のかかりつけ医師からの治療記録のコピー;(3)対象のかかりつけ医師からの手紙;(4)対象のかかりつけ医師からの電話の覚え書き;(5)IHS基準により確認された患者の片頭痛の診断を断言する資格のある専門家からの手紙;又は(6)1年の最低履歴を支持する十分な文書で、スクリーニング来診中に試験施設で新しく診断された患者。
スクリーニング来診時に試験参加の資格を与えられた対象は、MDIならびに効力評価日誌及び乱用傾向評価遂語及び試験手順のチェックリストの使用について訓練される。
資格認定後3ヶ月以内の治療来診(TV1)
中等度から重度の片頭痛発作の治療は、試験への参加について資格付与後3ヶ月以内に完了する。
適格な対象は、片頭痛発作発作の開始後2時間以内に臨床施設へ報告するように要求される。対象はランダム化され、中等度から重度の片頭痛発作の開始時に、表4に決められた自己投与作動が指示される。用量投与は試験者又は副試験者の直接監督の下であり、彼らは投与後2時間まで対象を直接観察し続ける。
対象は、治療された発作について自己ランク付け効力及び乱用傾向評価日誌を完成するように求められる。加えて、対象は、試験手順のチェックリストならびに治療された発作に先立つ2日間以内に行った同時投薬の書類の作成を完成するように求められる。スクリーニングからベースラインまでの事象の更新は、クリニック来診中に完了される。
対象は、もし医学的に必要であれば、試験投薬の投与後2又はそれ以後の時間に救護投薬を行うことが許される。24時間の治療期間の各時間に使用された救護投薬の時間及び名称を記録する。加えて、24時間の試験治療期間中の副作用も日誌に記録される。
試験後来診(FV1)
各対象は、投与24〜72時間後にクリニックに戻る。退院後24時間以内にクリニックへ戻らなかった対象にはクリニックスタッフによる電話追跡が行われ、試験後来診を次の48時間以内に完了すべきであることを思い出させる。何らかの副作用がこの来診時に同定されれば、試験者は対象の追跡を続ける。
実施されるべき安全性評価には、胸部X線、12誘導ECG、バイタルサイン、身体検査、副作用モニタリング、同時投薬、女性のみについてのβ−HCGを含む臨床検査評価、尿中薬物及び血中アルコールスクリーンが含まれる。完成された対象の日誌及びチェックリストを集める。
試験投薬
薬剤供給
Solvay Pharmaceuticals, Inc. がこの試験に十分な量のドロナビノールMDI及びプラセボMDIを供給する。ドロナビノール中の活性化合物はTHCである。化学名は(6a R−トランス)−6a,7,8,10a−テトラヒドロ−6,6,9−トリメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ[b,d]ピラン−1−オールである。
盲検を保つため、対象は3つのMDI(二重ダミーデザイン)のそれぞれから自己投与肺投薬する。プラセボを受けるようにランダム化された対象は、活性試験投薬を受ける対象のように正確な作動数で投与される。加えて、すべての対象は、盲検化法を保つため、活性剤にせよプラセボにせよ同一数のMDIから同一数の吸入を受ける。各処置群について、各MDIから投与されるべき作動数は、表4に提供されている。
Figure 2008543883
ドロナビノールMDI
この試験で使用されるべきドロナビノールMDIは、作動当たり、50μl当たり1.2mgのドロナビノールを送達するように製造された。MDIは加圧(噴霧剤により)容器及び50μl計量用量バルブから成っている。用いられた噴霧剤及び溶剤は、それぞれ1,1,1,2テトラフルオロエタン134a(HFA134a)及びエタノールである。各MDIは100作動が可能である。ドロナビノールMDIの組成は表5に提供されている。該ユニットはマウスピース(口腔アダプター、又は「アクチュエーター」)内に置かれ、作動により、正確な量の薬剤が適切な粒子サイズ分布で追い出される。
Figure 2008543883
プラセボMDI
盲検を保つため、釣り合ったプラセボMDIを使用する。該プラセボMDIは同様に100作動を送達することが可能である。プラセボMDIの組成は表65に提供されている。
Figure 2008543883
投薬情報
各対象はランダム化され、及び中等度から重度の片頭痛発作の開始後2時間以内に、ドロナビノールMDI及び/又はプラセボMDI(治療群に依存して、表4に定義されている)の自己投与一回肺投与するように(3回の作動に対応している)指示されている。すべての投薬は試験者又は副試験者の直接監督の下で行われ、クリニックに限定されている。
対象は、もし医学的に必要であれば、試験投薬の投与後2又はそれ以後の時間に救護投薬が許される。対象は試験者により処方された救護投薬を使用する。試験者思慮による救護投薬の選択は、臨床的に著しい心血管副作用を起こす可能性があるもの、具体的にはトリプタンのクラスに対して注意すべきである。救護投薬はSolvay Pharmaceuticals, Inc.からは提供されなかった。
順守
試験投薬は、試験者又は副試験者の監督の下で試験対象により自己投与される。治療順守は、対象の日誌に記録された使用試験薬剤の書類作成により評価される。加えて、順守及び薬剤説明責任を確実にするため、治療に先立って及び後で試験職員がMDIを秤量する。各MDIは、試験薬剤充填時にも秤量する。各返却されたMDIは返却の最終一致で確認される。
吸入器のプライミング(priming)が使用前に必要である。それ故、プライミングショットの数も記録され、説明される。
副作用
副作用定義
副作用(AE)とは、医薬製品が投与された患者又は臨床試験対象におけるいずれかの有害な医学的出来事であり、及びこの治療と因果関係を有する必要はない。
AEはそれ故、試験している薬剤に関連するにせよ又は関連しないにせよ、試験している薬剤の使用に一時的に付随する、いずれかの好ましくない及び意図されない徴候(異常検査所見を含んで、例えば)、症状又は疾患であり得る。いずれのAEも症例記録表及び原文書に記録される。
重さ
AEの激しさは、以下の定義に従って「軽度、中等度又は重度」として特徴付けられる:(1)軽度事象は通常一過性であり、及び対象の日常活動を妨害せず;(2)中等度事象は低レベルの不便さ及び懸念を誘導し、及び日常活動を妨害することができ;及び(3)重度事象は対象の通常の日常活動を妨害する。
関係
試験投薬とAEの間の因果関係は無関係、ありそうもない、可能性がある又はありそうなとして特徴付けられる。以下に提供した範疇に従ってAEをクラス分類することに、すべての努力を注ぐべきである。
もし、試験投薬がAEを起こす合理的な可能性がなかったならば事象は「無関係」として分類し得る。
「ありそうもない」関係は、試験薬剤と報告されたAEの間に遠い繋がりのみが存在することを示唆している。慢性の病気、疾患状態の進行又は発現又は同時投薬への反応を含む他の状態は、報告されたAEを説明するようである。
「可能性がある」関係は、AEと試験投薬の関連が未知であることを示唆する;しかしながら、AEは他の状態によっては合理的に支持されていない。
「ありそうな」関係は、AEと薬剤投与に合理的で一時的な因果的連鎖が存在し、及び試験者の臨床的判断において、薬剤投与とAEの間に因果関係が存在し、及び他の状態(合併症、疾患状態の進行又は発現又は相伴う投薬反応)はAEを説明できないようであることを示唆する。
統計解析
効力定義
この試験で用いられた効力評価は広く使用されており、及び片頭痛治療に対する応答及び許容性を評価することにおいて、信頼でき、正確で及び適切だと一般的に認められている。以下の用語が効力解析に使用される:
「痛み応答」は、特定の投与後時点での0(なし)又は1(軽度)の痛みスコアとして定義され、その時点までは救護投薬を使用しない。
「痛み無し」とは、特定の投与後時点での0(なし)の痛みスコアとして定義され、その時点までは救護投薬を使用しない。
「痛み強度差(「PID」)」は、ベースライン痛み強度スコアから差し引かれた、いずれかの時点での痛み強度スコアの差として定義される。
「痛み強度差の合計(「SPID」)」は、評価間の間隔について調節されたベースラインからの異なった期間にわたった痛み強度スコア差の加重合計として定義される。
「痛み緩和」は、ベースラインと比較して評価された主観的相対的痛み緩和として定義される。
「意味のある緩和の開始までの時間」は、ストップウォッチ法を使用して評価された、意味のある痛み緩和の開始の時間までのベースラインからの時間間隔として定義される。
「再発(relapse)(再発(recurrence))」は、投与後最初の2時間以内の痛み応答(無し又は軽度)として定義されるが、痛みは24時間の評価期間の残りの期間内に中等度から重度へいっそう悪化する。
「再発時間」は、投与後2時間から、2又は3の痛みスコアの、又は救護投薬までの時点までの時間間隔として定義される。
「救護時間」とは、ベースラインから救護投薬が使用された時間までの時間として定義される。
効力変数
効力の一次尺度は、いずれの救護投薬も使用せず、投与後2時間時に痛み応答(軽度又はなしの痛み強度スコア)を経験する対象の比率である。
鍵となる二次効力パラメーターには:(1)1時間時での痛み応答との比率;(2)1時間時での痛みなしと2時間時での痛みなしとの比率;(3)1時間時での悪心との比率及び2時間時での比率;(4)1時間時での光恐怖との比率及び2時間時での比率;(5)1時間時での音声恐怖との比率及び2時間時での比率;(6)意味のある痛み緩和の開始までの時間;(7)ベースラインと比較した2時間時での痛み緩和;(8)1時間時でのSPID;及び(9)2時間以内に救護投薬を使用する比率;が含まれる。
追加の二次効力パラメーターには:(1)時点による痛み応答との比率;(2)時点による痛みなしとの比率;(3)時点による悪心との比率;(4)時点による光恐怖との比率;(5)時点による音声恐怖との比率;(6)2時間時でのSPID;(7)時点による痛み強度スコアの変化、1及び2時間時に重点をおいて;(8)再発との比率;(9)再発までの時間;(10)救護投薬の使用までの時間;(11)時点までの痛み緩和;(12)1時間時での0又は1の機能的能力障害スコアとの比率及び2時間での比率;(13)時点による悪心強度の変化、1及び2時間時に重点をおいて;(14)時点による嘔吐との比率、1及び2時間時に重点をおいて;(15)改善されたPGIスコア(1又は2のスコア)を有する対象の比率;(16)改善されたPGSスコア(1又は2のスコア)を有する対象の比率;(17)各特定された時点でのPGIスコア(個々の7ポイントを使用して);及び(18)各特定された時点でのPGSスコア(個々の5ポイントを使用して);が含まれる。
安全性
各対象の値をリスト作成したものが、バイタルサイン、臨床検査測定、ECG/連続テレメトリ及び身体検査について、異常又は範囲外の値とともに示される。記述的統計値(N、平均、SD、最小、中央、最大)が、すべての連続安全性変数について提供される。ECG、胸部X線及び身体検査は、正常及び異常所見の間の、ベースラインからの変化を示すため、シフト表に要約されている。リストは同時投薬使用、治療及び薬剤履歴についても提供される。
加えて、投与時から投与後10時間までの前もって決められた時点での仰臥位脈拍数及び血圧のベースラインからの最大変化についての記述的統計値(N、平均、SD、最小、中央、最大)も提供される。
本発明を具体的態様及び実施例について説明してきたが、本発明の範囲から離れることなく本発明の概念を利用する他の態様が可能であることを理解せねばならない。本発明は、特許請求された要素、及び基礎をなす原理の真の精神及び範囲内にあるいずれか及びすべての修飾、変形又は均等物により定義されている。

Claims (10)

  1. 片頭痛を治療する方法であって、それを必要とする対象に、計量吸入器を介して有効量のドロナビノールを投与することを含んでなる方法。
  2. 該計量吸入器が、約0.5%のデルタ−9−THC、約10%の脱水アルコール及び約89.5%の1,1,1,2テトラフルオロエタンを含んでなる、請求項1に記載の方法。
  3. 該計量吸入器が、約2.0%のデルタ−9−THC、約10%の脱水アルコール及び約88.0%の1,1,1,2テトラフルオロエタンを含んでなる、請求項1に記載の方法。
  4. 該計量吸入器が医師から得られる、請求項1に記載の方法。
  5. 片頭痛を治療する方法であって、それを必要とする対象に、経口送達可能投薬単位を介して有効量のドロナビノールを投与することを含んでなる方法。
  6. 該経口送達可能投薬単位がカプセルである、請求項5に記載の方法。
  7. 片頭痛を治療する方法であって、それを必要とする対象に、経皮送達系を介して有効量のドロナビノールを投与することを含んでなる方法。
  8. 該経皮送達系がパッチである、請求項7に記載の方法。
  9. 急性片頭痛を治療する方法であって、それを必要とする対象に、有効量のドロナビノールを投与することにより、脳の中脳水道周囲領域を治療することを含んでなる方法。
  10. 急性片頭痛を治療する方法であって、それを必要とする対象に、有効量のドロナビノールを投与することにより、対象における血小板凝集を減少させることを含んでなる方法。
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