JP2008541919A - マイクロカプセル含有洗浄ワイプ、キット、及びその使用法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、洗浄基材、及び活性成分を含むマイクロカプセルを含む、表面洗浄に好適な洗浄ワイプに関する。マイクロカプセルの大部分は、前記洗浄基材の外縁部の少なくとも1箇所に隣接して配されている。本発明はまた、(1)洗浄ワイプ及び洗浄用具を含む表面洗浄に好適な洗浄キット、及び(2)洗浄ワイプで表面に接する工程を含む、表面洗浄方法に関する。

Description

本発明は、硬質表面の洗浄に適したマイクロカプセルを含む洗浄ワイプ、該洗浄ワイプを含む洗浄キット、及びこれらの使用法に関する。
マイクロカプセルを含む洗浄ワイプは、当該技術分野において周知である。例えば、WO 01/73188号(ジボダン(Givaudan))には、発香性液体活性成分を含有するマイクロカプセルを表面に固着した使い捨て洗浄クロスが記載される。本クロスは、空気中への活性成分送出が長時間持続し、表面を拭いた際に香料が一気に能動的に移動する。EP−A−1410753号(3M)には、繊維の三次元不織布ウェブ、及び樹脂接着剤によりウェブに接着した芳香化物質を含有する10から250μmのマイクロカプセルを含む研磨材洗浄物品が記載される。GB 1374272号(ジョンソン・アンド・ジョンソン(Johnson & Johnson))には、吸収充填材及び破壊可能な香料カプセルを含む使い捨て洗浄パッドが記載される。該カプセルは、溶解時に香料を送出する水溶性シェルを有することができる。
WO 00/27271号(本願出願人)には、水分活性化封入香料粒子を含有する洗浄パッドが記載される。該粒子はシクロデキストリンまたは多糖類/ポリヒドロキシ細胞マトリックスでできており、好ましくはパッドの吸収層に組み込まれている。液体が吸収層に吸収される場合にのみ、粒子が香料を送出させる。吸収層中に液体が吸収されるまでいくらか時間が必要であるため、香料が水分活性化粒子から素早く送出されない。さらに、粒子が吸収層の内部に組み込まれるため、粒子が吸収層及びパッドの周囲層で保護される。その結果、実際には多くの粒子を破裂できず、香料を送出しない。また、洗浄パッドの構造体が比較的厚いため、空気中への香料の容易な送出を妨げ、マイクロカプセルの表面への移動を妨げる。シクロデキストリンまたは多糖類/ポリヒドロキシ細胞マトリクスカプセルは、表面に移動した際に、表面拭き取り時の筋の原因となることも見出されてきた。WO 00/27271号では、ワイプが洗浄用具に取り付けられる際に、ワイプの中央部に最も圧がかかることも教示する。
先行技術における洗浄ワイプは、使用中マイクロカプセルからの最適な活性成分送出を提供していない。これは、マイクロカプセルがワイプ上の最適な場所に配されていないからである。そのため、実際にマイクロカプセルの多くはその中に含む活性成分を送出せず、または表面に移動しない。
それ故に本発明の目的は、マイクロカプセルからの活性成分の送出を改良し、使用中より多くのマイクロカプセルを表面に移動できる洗浄ワイプを提供することである。
第1の態様によると、本発明は、表面洗浄に好適な洗浄ワイプに関し、前記洗浄ワイプは、
(a)洗浄基材と、
(b)活性成分を含むマイクロカプセルと
を含み、
前記マイクロカプセルの大部分が前記洗浄基材の外縁部の少なくとも1箇所に隣接して配されていることを特徴とする洗浄ワイプに関する。
第2の態様によると、本発明は表面洗浄に好適な洗浄キットに関し、前記洗浄キットは、
(a)洗浄用具と、
(b)本発明の洗浄ワイプと
を含む。
第3の態様によると、本発明は、本発明の洗浄ワイプが表面に接する工程を含む、表面洗浄法に関する。
I.洗浄ワイプ
本発明による洗浄ワイプは、洗浄基材、及び活性成分を含むマイクロカプセルを含む。本発明の洗浄ワイプは、好ましくは使い捨てである。使い捨てという用語により、ワイプは一回の洗浄作業、または小数回(通常は3回未満)の洗浄作業のみの使用のために設計され、その後好ましくは廃棄されることを意味する。本発明の洗浄ワイプを、例えば硬質表面の乾式ダスティングに用いることができるが、好ましくは、床、シンク、バスタブ、浴室壁、ガラス、台所表面、車などの硬質表面の湿式洗浄用洗浄組成物と組み合わせて用いる。
本発明による洗浄ワイプは、ワイプを洗浄用具に取り付けるための1つ以上の補助的取り付け手段をさらに含んでもよい。好適な取り付け手段は、(モップヘッド上のピン(1個または複数個)に対応する)ワイプ中の1つ以上の突出部か、フック・ループ式ファスナーか、接着剤か、ストラップか、または当該技術分野において既知である任意のその他好適な取り付け手段か、またはこれらの任意の組み合わせであるが、これらには限定されない。これには、取り付け手段の一部がワイプ上に置かれ、取り付け手段の対応する一部が洗浄用具のモップヘッドに置かれる、例えばスナップシステムなどの取り付け手段も含まれる。
好ましい実施形態では、補助的取り付け手段は、洗浄用具のモップヘッドにワイプを取り付けることができる付与層である。付与層は、ワイプを用具のモップヘッドに付与させるのに洗浄基材が好適でない実施形態において必要である。付与層は、洗浄基材の上面を通して液体が流れるのを低減または防ぐ手段としても機能することができ、さらに基材との一体性を強化することもできる。付与層は、上記要件を満たす限りは、単層または多層構造体から成ってもよい。例えばメルトブロウンフィルム及び繊維を含む積層構造体、不繊布構造体を用いることが好ましい。好ましい実施形態では、付与層はスパンボンドされているポリプロピレンである。付与層は洗浄基材の上面に付与し、洗浄基材の上面と同じまたは上面より大きい表面を有する。
ここでは洗浄ワイプをより詳細に説明する。
II.洗浄基材
本発明による洗浄ワイプは洗浄基材を含む。明らかに、洗浄基材の定義は取り付け手段または付与層を含まない。洗浄基材は、好ましくは不織布繊維または紙を含む。不織布という用語は、不織布繊維産業協会(Association of the Nonwoven Fabric Industry)によって出版された「不織布繊維ハンドブック(Nonwoven Fabrics Handbook)」によって提供される一般に既知の定義に従って定義されるべきである。紙基材はEDANA(ISO 9092−EN29092の注1)によって、質量基準で50%よりも多いその繊維含有量の基材が、300よりも大きい、長さ対直径比を有する繊維(化学蒸解された植物繊維を除く)で作製され、より好ましくはまた、0.040g/cm3未満の密度を有するとして、定義されている。明らかに、不織布及び紙基材の両方の定義は織布若しくは布地またはスポンジを包含しない。
洗浄基材は、天然に存在する(変性または非変性)繊維、並びに合成的に作られた繊維を含むことができる。天然繊維は、植物、動物、昆虫、または植物、動物、及び昆虫の副産物から生成され、さらに人によって変性、再生、または製造されることなく自然に入手可能な全ての繊維を包含する。好適な非変性/変性の天然起源の繊維の例には、綿、エスパルト草、バガス、ケンプ、亜麻、絹、羊毛、木材パルプ、化学的に変性された木材パルプ、黄麻、エチルセルロース、酢酸セルロース、及びこれらの組み合わせが挙げられる。本明細書で使用する時、「合成」とは、材料が、主として様々な人工材料から得られること、または天然材料をさらに変化させて得られることを意味する。本発明で有用な合成材料の非限定的な例として、アセテート繊維、アクリル繊維、セルロースエステル繊維、モダクリル繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコール繊維、レーヨン繊維及びこれらの組み合わせたものから成る群から選択されるものが挙げられる。適した合成材料の例として、アクリラン、クレスラン及びアクリロニトリル系繊維、オーロンなどのアクリル類、セルロースアセテート、アーネル及びアシーレ(acele)などのセルロースエステル繊維類、ナイロン類(例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610等)などのポリアミド類、フォルトレール、コデル、及びポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレファレート(terephalate)繊維、ダクロンなどのポリエステル類、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン類、ポリビニルアセテート繊維類及びこれらを組み合わせたものが挙げられる。これらの及び他の好適な繊維並びにこれらから調製される不織布は、リーデル(Riedel)、「不織布結合方法及び材料(Nonwoven Bonding Methods and Materials)」、不織布ワールド(1987);アメリカーナ百科事典(The Encyclopedia Americana)、第11巻、147から153頁及び第26巻、566から581頁(1984)に一般に記載される。適した合成材料には、純粋な単一成分(即ち、化学的に同種の)繊維、多組成繊維(即ち、各繊維は1つより多くの種類の材料で構成されている)及び多成分繊維(即ち、より大きな繊維を製造するために、何らかの形で撚り合わされている2つ以上の別個の長繊維の種類を含む合成繊維)、並びにこれらを組み合わせたものを挙げることができる。このような2成分繊維は、コア−シース構成または並列構成を有することができる。本発明で使用するのに適した2成分繊維には、次のポリマーとの組み合わせを有するシース/コア繊維が挙げられる:ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリエチルビニルアセテート/ポリプロピレン、ポリエチレン/ポリエステル、ポリプロピレン/ポリエステル、コポリエステル/ポリエステルなど。本明細書で使用するのに特に適した2成分熱可塑性繊維は、ポリプロピレンまたはポリエステルのコアと、より低い温度で融解するコポリエステル、ポリエチルビニルアセテートまたはポリエチレンのシースとを有するもの(例えば、ダナクロン(Danaklon a/s)及びチッソ社(Chisso Corp.)から入手可能なもの)である。これらの2成分繊維は、同心または偏心であり得る。本明細書で使用する時、用語「同心」及び「偏心」は、シースが、2成分繊維の断面積を通じて、均一または不均一な厚さを有するか否かを指す。偏心の2成分繊維は、より小さい繊維厚さで、より大きい圧縮強さを提供する際に望ましい可能性がある。好ましい2成分繊維は、約81%未満のポリエチレンテレフタレートのコアと、約51%未満のコポリオレフィンのシースとを含むコポリオレフィンの2成分繊維を含む。2成分繊維の量は、好ましくは、それが使用される材料の密度により変化する。
不織布を製造する方法は、当該技術分野において周知である。一般に、これらの不織布は、エアレイイング、ウォーターレイイング、メルトブローン、コフォーム、スパンボンディング、またはカーディング方法により製造することができ、これらの方法においては、初めに繊維または長繊維を長いストランドから所望の長さに切断し、水流または気流に通した後、繊維を含んだ空気または水を通すスクリーン上に付与される。得られる層は、その製造方法または組成に関わらず、個々の繊維を一緒に固着させて自己維持型の基材を形成する数種類の結合操作のうち少なくとも1つの操作を受ける。本発明では、不織布基材は空気絡合、水流交絡不織布、熱接着、カーディング、ニードルパンチング、または任意のその他当該技術分野において既知のプロセス、及びこれらのプロセスを組み合わせたものが挙げられるがこれらに限定されない種々のプロセスにより加工され得る。しかし、不織布基材は熱可塑形状フィルムとして記載することもできる。
洗浄基材は、水及び水性硬質表面洗浄組成物に対し、好ましくは部分的または完全な透過性を有する。
洗浄ワイプの洗浄基材は単層とすることが可能であるが、好ましくは多層であり、上側及び下側層を含む。これらの層を相互に結合し、単一構造体を形成する。これらの層は、接着剤結合、熱結合、超音波結合などが挙げられるがこれらに限定されない様々な方法で固着できる。これらの層は、手でまたは当該技術分野において既知の従来のライン変換方法で組立てられて、洗浄基材を形成することができる。
本発明の好ましい実施形態によると、洗浄基材は吸収層及び所望により研磨層を含む。この洗浄基材は、特に床またはその他硬質表面の洗浄用に設計され、好ましくは床洗浄に好適な水性洗浄組成物を組み合わせたものが用いられる。
吸収層は、使用中に流体を吸収及び保持できるいかなる材料も備える。吸収層を上側層と下側層との間に挟むことが好ましい。通常は、吸収層は不織布繊維性材料を含む。吸収層は、天然由来の繊維だけを含んでもよく、合成繊維だけを含んでもよく、または天然由来の繊維と合成繊維との適合性のあるいかなる組み合わせを含んでもよい。本明細書で有用な繊維は、親水性でも、疎水性でもよく、または親水性繊維と疎水性繊維両方の組み合わせでもよい。本明細書で使用する「親水性」という用語は、上に置かれた水性流体によって湿潤性になる表面を指すために使用される。親水性及び湿潤性は、通常、関わる流体及び固体表面の接する角及び表面張力により定義される。この点については、アメリカ化学会誌(the American Chemical Society)の出版物(1964年版権)、名称「接する角、湿潤性、及び接着(Contact Angle,Wettability,and Adhesion)」(ロバート・F・グールド(Robert F.Gould)編集)に詳細に説明されている。ある表面は、流体とその表面との間の接する角が90度未満のとき、または流体が表面全体に自然に広がる傾向があるときの何れかのときに、流体によって湿潤される(すなわち、親水性)といわれ、通常は両方の状態が共存する。逆に、ある表面は、接する角が90度より大きい場合及び流体が表面全体に自然に広がらない場合に、「疎水性」であるとされる。親水性繊維または疎水性繊維の特定の選択は、洗浄基材、例えば様々な吸収層に含まれる他の材料に依存する。すなわち、繊維の性質が、洗浄基材が、必要な流体の遅滞及び全体的な流体の吸収性を表すようなものである。本発明で使用するのに適した親水性繊維には、セルロース繊維、改質されたセルロース繊維、レーヨン、親水性ナイロン(ハイドロフィル(HYDROFIL)(登録商標))のようなポリエステル繊維が挙げられる。好適な親水性繊維はまた、例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアクリル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリウレタンなどから誘導された熱可塑性繊維を界面活性剤処理またはシリカ処理するなどして、疎水性繊維を親水性化することにより得ることもできる。適した木材パルプ繊維は、クラフト法及び亜硫酸法など、周知の化学的方法から得ることができる。針葉樹の吸収特性は上質であるので、これらの木材パルプ繊維を南部の針葉樹から誘導することが特に好ましい。これらの木材パルプ繊維はまた、砕木、リファイナーメカニカルプロセス、サーモメカニカルプロセス、ケミメカニカルプロセス、及びケミ・サーモメカニカルパルププロセスなど、機械的方法から得ることもできる。リサイクルした木材パルプ繊維または二次木材パルプ繊維、並びに漂白した木材パルプ繊維及び無漂白木材パルプ繊維が使用されてもよい。吸収層に用いる別の種類の親水性繊維は、化学的に剛化されたセルロース繊維である。本明細書で使用する時、用語「化学的に剛化されたセルロース繊維」は、乾燥状態及び水性状態の両方で繊維の剛性を高めるべく化学的な手段により剛化されたセルロース繊維を意味する。こうした手段としては、例えば、繊維をコーティングする及び/または繊維に染み込ませる化学的剛化剤の添加を挙げることができる。また、こうした手段として、例えばポリマー鎖を架橋することにより、化学構造体を変えることにより、繊維を剛化することを挙げることができる。
吸収層は、好ましくは60g/m2から300g/m2、より好ましくは80g/m2から200g/m2、最も好ましくは90g/m2から160g/m2の坪量を有する。それは好ましくは、70%から90%の木材パルプ繊維またはその他のセルロース系材料、1%から30%の結合剤、及び1%から30%の2成分繊維から構成される。
洗浄基材が上側層及び下側層を備える場合、洗浄基材はまた、上記の吸収性材料の何れを含んでもよく、または性質において、非吸収性であるが流体透過性であってもよい。上側層及び/または下側層が吸収性である場合、層は、典型的には吸収層より低い吸収性を有する。上側層及び下側層は、別個の層材料を備えてもよく、または例えば吸収層の周囲に巻かれる同じ層材料の一部であってもよい。さらに、上側層及び下側層は、各々独立して単層構造体または多層構造体を備えてもよく、また上側層及び/または下側層と吸収層との間に追加の構成要素が含まれてもよい。
任意だが好ましくは、研磨層は、洗浄中汚れた表面に接する洗浄基材の一部であり、すなわち洗浄基材の下側層である。そのため、研磨層として有用な材料は、洗浄処理中に層がその完全性を保持するほど十分に耐久性でなければならない。加えて、洗浄基材が溶液との組み合わせにおいて用いられる時、研磨層は、液体及び汚れを吸収でき、これらの液体及び汚れを吸収層に渡すことができなくてはならない。これは、研磨層が、洗浄される表面から追加の物質を継続的に取り除けることを確実にする。用具が、洗浄溶液と共に(即ち、湿潤状態で)用いられようと、または洗浄溶液なしで(即ち、乾燥状態で)用いられようと、研磨層は、粒子状物質を取り除くことに加えてその他の機能、例えば洗浄される表面のつや出し、ダスティング、及びバフ研磨を促進する。研磨層は単層であっても、または多層構造体であってもよく、その層の1以上が、汚れた表面の研磨及び粒子状物質の取り込みを促進するために、切り離されていてもよい。この研磨層は、汚れた表面上を通る時、汚れ(及び用いられる時には洗浄溶液)と相互作用して、頑固な汚れを取れやすくし及び乳化し、並びにこれらが基材の吸収層の中に自由に通過できるようにする。研磨層は好ましくは、より大きい粒子状の汚れが、ワイプの吸収層の中に自由に移動し、及び取り込まれるために容易な手段を提供する開口(例えば、スリット)を含有する。粒子状物質のワイプの吸収層への移送を促進するために、低密度構造体が研磨層として用いるのに好ましい。
例えば、PCT国際公開特許WO−A−0027271に開示されるように、多種多様の材料が研磨層で使用されるのに適している。特に、こすり落とし層は、織布材及び不織布材;孔あき成形熱可塑性フィルム、孔あきプラスチックフィルム及びハイドロフォーミングされた熱可塑性フィルムなどの高分子材料;多孔質発泡体;網状発泡体;網状熱可塑性フィルム;並びに熱可塑性スクリムを含んでもよい。適した織布材及び不織布材は、天然繊維(例えば、木質繊維または綿繊維)、ポリオレフィン類(例えば、ポリエチレン、特に高密度ポリエチレン、及びポリプロピレン)、ポリエステル類(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ポリイミド類(例えば、ナイロン)及び合成セルロース類(例えば、レーヨン(RAYON)(登録商標))並びにポリスチレンなどの合成繊維、これらのブレンド及びコポリマー類、並びに天然繊維と合成繊維との組み合わせを含んでもよい。
研磨層は、少なくとも部分的に孔あき成形フィルムを含んでもよい。孔あき成形フィルムは、溶解性及び非溶解性微粒子を含む汚れを包含する水性洗浄液に対し、透過性を持つが吸収性は持たず、及び、液体を通過して戻し洗浄される表面を再湿潤させる傾向が低いため、液体透過性研磨層として好ましい。従って、洗浄される表面に接する成形フィルムの表面は乾燥したままであり、それにより、洗浄される表面に付く膜や筋が減少し、拭かれる表面を実質的に乾燥する。先細になった開口または漏斗形の開口を有する孔あき成形フィルム、つまり開口下部末端の直径が開口上部末端の直径を超えるフィルムは、洗浄基材が洗浄される表面にわたって移動する際、実際に吸引効果を示す。このことにより、洗浄される表面から、吸収層など洗浄基材の他の層への液体移動が促進される。さらに、先細になった開口または漏斗形の開口では、一度吸収層などの他の層へ移動すれば、液体が、研磨層から洗浄される表面を通過して戻ることを防ぐ傾向がさらに大きい。従って、先細になった開口または漏斗形の開口を有する孔あき成形フィルムが好ましい。好適な孔あき成形フィルムは、米国特許第3,929,135号、名称「先細の毛管を有する吸収性構造体(Absorptive Structures Having Tapered Capillaries)」(トンプソン(Thompson)、1975年12月30日発行);米国特許第4,324,246号、名称「汚れにくいトップシートを有する使い捨て吸収性物品(Disposable Absorbent Article Having A Stain Resistant Topsheet)」(ミューラン(Mullane)ら、1982年4月13日発行);米国特許第4,342,314号、名称「繊維様の特性を示す弾性プラスチックウェブ(Resilient Plastic Web Exhibiting Fiber-Like Properties)」(ラデル(Radel)ら、1982年8月3日発行);米国特許第4,463,045号、名称「無光沢の可視表面及び布様の触感を示す巨視的に伸張された三次元プラスチックウェブ(Macroscopically Expanded Three-Dimensional Plastic Web Exhibiting Non-Glossy Visible Surface and Cloth-Like Tactile Impression)」(アー(Ahr)ら、1984年7月31日発行);及び米国特許第5,006,394号、名称「多層ポリマー被膜(Multilayer Polymeric Film)」(ベアード(Baird)、1991年4月9日発行)に記載されている。本発明の好ましい液体透過性研磨層は、1つ以上の上記特許に記載される孔あき成形フィルムであり、オハイオ州シンシナティの本願出願人からドライウェーブ(DRI-WEAVE)(登録商標))という生理用ナプキンで市販されている。
親水性孔あき成形フィルムを基材の液体透過性研磨層として用いることができるが、硬質表面洗浄という状況では、液体が研磨層を通過して、洗浄される表面上に戻る傾向が小さくなることから、疎水性孔あき成形フィルムが好ましい。このことにより、膜や筋の付与、汚れ残留の減少、洗浄される表面の乾燥時間の短縮化という、全て硬質表面洗浄の非常に重要な観点において、洗浄性能を向上させる結果となる。本洗浄基材の液体透過性研磨層は、従って好ましくは、少なくとも一部は疎水性孔あき成形フィルムである。研磨層が2種以上の材料を含みうることも認識されている。
好ましい実施形態では、液体透過性研磨層は巨視的に伸張された三次元プラスチックウェブであり、好ましくは研磨層の下部表面上に突出部、または表面収差を有し、使用中、洗浄される硬質表面に接する。本明細書で使用する時、用語「巨視的に伸張された」は、三次元プラスチックウェブ、リボン、及びフィルムについて記載するために用いる場合、三次元成形構造体の表面に一致させているウェブ、リボン、及びフィルムに関し、その両表面は前記成形構造体の三次元パターンを示し、観察者の目とウェブ平面の間隔が垂直に約30cm(約12インチ)である場合、前記パターンが肉眼で容易に確認できる。このような巨視的に伸張されたウェブ、リボン、及びフィルムを、エンボス加工、すなわち成形構造体が主として雄型の突出部を含むパターンを示す場合、デボス加工、すなわち成形構造体が主としてメス型の毛細網状構造体を示す場合、またはどちらか一方のタイプの成形構造体表面上に直接溶解された樹脂性物の押出成形により、通常は前記成形構造体の表面に一致させる。対称的に、用語「平面的」は、プラスチックウェブ、リボン、及びフィルムについて記載するために用いる場合、巨視的なスケールで肉眼的に観察する時のウェブ、リボン、またはフィルム全体の状態に関する。この文脈において、平面的なウェブ、リボン、及びフィルムは、片側または両側上に細かいスケールの表面収差を有するウェブ、リボン、及びフィルムを包含することができ、前記表面収差は、観察者の目とウェブ平面の間隔が垂直に約30cm(約12インチ)以上である場合、肉眼で容易に確認できない。表面収差は、当該技術分野において周知のフォトエッチング法によりプラスチックウェブ上に作られる。このようなウェブ及びその製造方法の詳細な説明は、アール(Ahr)らによる、1984年7月31日に発行され本願出願人に譲渡された米国特許第4,463,045号に開示され、参照によりこの開示に含まれる。アール(Ahr)らは、おむつ、生理用ナプキン、失禁用具などのトップシートとして用いる、表面収差を有する巨視的に伸張された三次元ウェブを開示する。アール(Ahr)らは、ウェブに艶消しされた外観を与え、おむつ、生理用ナプキンなどの着用者に対し、より布地のような感触を与えることによりウェブの触感を向上することから、表面収差を有するウェブを好む。しかし、硬質表面洗浄という状況では、洗浄基材の外観及び触感はあまり重要ではない。表面収差を有する巨視的に伸張された三次元ウェブを含む液体透過性研磨層は、研磨層の性能改良をもたらす。表面収差が、より研磨性がある表面をもたらし、よりよい洗浄性能と関連する。表面収差は、先細になった開口または漏斗形の開口との組み合わせにより、洗浄基材の洗浄、吸収、及び再湿潤性能の向上をもたらす。従って液体透過性研磨層は、好ましくは、先細になった開口または漏斗形の開口及び/または表面収差を有する巨視的に伸張された三次元プラスチックウェブを含む孔あき成形フィルムを含む。三次元研磨層は、洗浄基材の粒子状物質をピックアップする性能を向上するため特に好ましい。
洗浄基材は、任意にしかし好ましくは、少なくとも1つのスクラバー片か、少なくとも1つのカフか、またはこれらを組み合わせたものを含む。
スクラバー片は、連続的または不連続な材料のストリップであってよく、または材料の局部的な部位、任意に模様形状を含んでもよい。スクラバー片は必ず、頑固な染みを除去するための研磨材料を備える。適した材料には、研磨パッドを作製するために使用されることが多いもの、典型的には、特定の研磨材を有するまたは研磨材のないポリマーまたはポリマーブレンドが挙げられる。適したポリマーの例には、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、ポリエステル類(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ナイロン、ポリスチレン、ポリカーボネート、並びにこれらのブレンド及びコポリマー類などの、熱可塑性ポリマーが挙げられる。
典型的な研磨パッドで見出される材料の使用の代案は、こすり落としを行うための剛毛を含むブラシを使用することである。そのような剛毛は典型的には、研磨剤を有する若しくは研磨剤のないポリマーまたはポリマー混合物から構成される。ブラシに関しては、やはりナイロンから作製した剛毛は、剛性、硬さ、及び/または耐久性のために好ましい。好ましいナイロンの剛毛は、商標名タイネックス(Tynex)(登録商標)612ナイロンで、3M社(3M Corp.)から市販されている。これらの剛毛は、市販のナイロン66と比べて吸水率が低いことが示されている。
別の方法は、スクラバー片を形成するために網目材料またはスクリム材料を使用することである。やはりこの場合も、網目またはスクリムは、典型的には、研磨材を有するまたは研磨材のないポリマーまたはポリマーブレンドから構成される。網目またはスクリムは、典型的には、嵩をもたらすために二次構造体の周囲に巻かれる。網目の孔の形状には、正方形、矩形、ダイヤモンド形、六角形、またはこれらの混合など、様々な形状が挙げられるが、これらに限定されない。典型的には、網目の孔によって構成される面積が小さい程、こすり落とす能力は高い。これは主に、床に接するのが交差箇所であるので、スクリム材料が交差する、より多くの箇所があるという事実のためである。網目またはスクリムで巻くことの代案は、融解して押出し成形したポリマーを、不織布などの二次構造体上に直接塗布することである。ポリマーを固結すると、二次不織布と比較して尖頭の高い、より硬い材料を作り、その結果、こすり落とす能力をもたらす。さらに別の代案は、スクラバー片が研磨材または粗い粒子状物質を含むことである。好適な粒子状物質は、ポリテックス(Polytex)(登録商標))から市販される粗目インクを含む。
スクラバー片は、単層構造体でも、または多層構造体でもよい。好ましいこすり落とし層は、フィルムが繰り返されるこすり落としに耐久性のある必要な曲げ剛性を有する場合、フィルム材料の形態を取る。適したフィルム材料は一般に、カトーテック社(Kato Tech Co.,Ltd)からの川端曲げテスター(Kawabata Bending Tester)モデルKES−FBを使用して測定される、少なくとも0.05mm(2ミル)の厚さと、少なくとも0.10gcm2/cmの曲げ剛性を有する。
スクラバー片として用いるのに好適な曲げ剛性材料の一般的な坪量は、20から150g/m2の範囲であり、例えば30から125g/m2である。しかし、曲げ剛性を決定するのは、弾性率と厚さとの組み合わせである。矩形の均質な等方性プレートまたはフィルムに対する理論的観点から、曲げ剛性は以下の式から計算される:
Figure 2008541919
式中、Eは弾性率であり、bはプレートの幅であり、またhはプレートの厚さである。この式は、ウェブの厚さの重要性を示している。
繊維から成るウェブでは、この関係はより複雑であり、ウェブの剛性と繊維の剛性との両方が、重要な要因となり得る。単一繊維の曲げ剛性は、以下の式から計算されることができる:
Figure 2008541919
上記の式で示されるように、繊維の直径は、スクラバー片として使用できるウェブを選択する際に重要である。一般に、20から75ミクロンの直径を有する繊維が有用である。高い弾性率または引張強さの繊維もまた、重要な要因である。
好ましいフィルム材料は、液体、特に、汚れを含有する液体に対して透過性であるにもかかわらず、非吸収性であり、また液体をその構造体へ戻して、洗浄される表面を再湿潤させる傾向を軽減する。故に、洗浄作業中フィルムの表面は乾燥したままである傾向があり、その結果、洗浄される表面に薄膜を生じたり、すじ状になるのを軽減して、拭かれる表面を実質的に乾燥した状態にする。
好ましくは、フィルム材料は、フィルム表面から外側に延在して洗浄パッドの本体から離れる複数の突出部を備える。別の方法としては、または追加的に、フィルムは複数の開口を備えてもよい。
上述のフィルム材料において形成される突出部及び/または開口は、様々な形状及び/または大きさであってもよい。例えば、突出部は、フィルム材料の平面から、そこに傾斜した向きで外側に延在するフラップの形態をとってもよい。突出部はまた、横断面において矩形、正方形または三角形である歯の形態をとってもよく、あるいはドーム、または円錐形若しくは円錐台形の構造体を備えてもよい。適宜、突出部は、それ自体に開口を備えてもよい。開口は、例えば正方形、矩形、三角形、円形、楕円形、及び/若しくは六角形の形状であってもよく、または狭いスリットの形態をとってもよい。別の選択肢は、好ましくは、使用中床に最も近い開口末端部での直径が、その開口の対向する末端部での直径より大きくなるように、開口が先細になっているかまたは漏斗形であって、洗浄パッドが洗浄される表面を横切って移動するとき、開口は吸引効果を表す。加えて、先細になった開口または漏斗形の開口は、スクラバー片から洗浄される表面まで液体が戻るのを防ぐ。
突出部及び/または開口は、スクラバー片内でパターンで配置されてもよい。その場合、染みを除去する能力を高めるために、突出部及び/または開口は、好ましくは、隣接する突出部及び/または開口に関してずれている。
次に、スクラバー片として使用されてもよいフィルムの具体的な例は、以下のとおりである:
1)形状の実質的な損失なく硬い表面を研磨(adbrading)できる、方形またはその他形状の歯の形状をとってもよい平面から突出した部位を有する、(上述の川端曲げテスター(Kawabata Bending Tester)によって決められるような)曲げに対し剛性のフィルム。歯は対向する少なくとも2つの面を有する壁を有する。
2)フィルムの平面から高くなった少なくとも1つのフラップを有し、また形状の実質的な損失なく硬い表面を研磨(adbrading)できる、重なり合う対の切断したフラップを備えるスリット構造体を有する、(上述の川端曲げテスター(Kawabata Bending Tester)によって決められるような)曲げに対し剛性のフィルム。これらのタイプのフィルムはどちらも、一方のローラー上の不連続な小さい擬矩形の歯と、もう一方のローラー上の連続する歯を噛み合わせることを含んで、逆回転するローラーの間に熱可塑性フィルムまたは不織布ウェブを通すことにより作られる。得られる突出部の大きさは、不連続な歯の幅に近い。典型的には、突出部は機械方向に1から3mmの範囲であり、また機械横方向に0.5から3mmの範囲である。突出部の高さは5mmまでであることができる。
3)繊維の一部がフィルムの平面に対してほぼ垂直に高くなったふさ状の (tufted)、曲げに対し剛性の不織布フィルム。典型的な坪量は20から100g/m2の範囲にあり、繊維の直径は、典型的には20μmを超過する。好ましい繊維には、PET、ナイロン、及びポリプロピレンなど、高強度繊維が挙げられる。ふさ状の(tufted)繊維は、実質的に連続する繊維または実質的に破断した繊維のどちらでもよい。
4)ドームに似た、多面を有する高くなった構造体を備え、永久に変形することなく、洗浄中に働く典型的な力に耐えるための充分な構造的剛性を有するフィルム。典型的には、ドームの寸法は、機械横方向に2から10mmの範囲であり、また機械方向に2から10mmの範囲である。
これらのドームは、一方のローラー上の小さい不連続な擬矩形の歯を噛み合わすことと、もう一方のローラー上の、より大きいパターン化した不連続な擬矩形の歯を噛み合わすこととを含んで、逆回転するローラーの間に熱可塑性フィルムまたは不織布ウェブを通すことにより作られる。後者のローラー上の不連続な歯は、ダイヤモンド形の集まりなどのパターンで作製される。これに関して、米国特許第5,518,801号及び米国特許第5,968,029号が参照される。典型的には、突出部は、機械方向に1から10mmの範囲であり、また機械横方向に1から10mmの範囲である。ドームは、典型的にはフィルムを貫通させることにより開口される。得られる構造体は、片側に開口、及び反対側に1以上の円錐形のストラットを含むポケットを有するドームである。この方法は、フィルムと不織布との両方に使用されてもよい。
5)様々な形状を有してもよく、また突出部と組み合わせてもよい開口を有するフィルム、例えば開口は、正方形、矩形、スリット、円形、楕円形の形体、または他のいかなる形状をとってもよい。開口の大きさは様々に変化してもよいが、典型的には0.5から10mm2の範囲、例えば0.5から5mm2の範囲である。得られるフィルムは、フィルムが肉眼で見えないことがある非常に小さい開口を有するとき、0.5から50%の開放面積、典型的には0.5から5%の開放面積を有してもよく、またはフィルムがより大きい開口を有する場合は、5から40%の開放面積を有してもよい。
6)0.05から3mmの範囲の襞の高さを有する、例えば10mm当たり1から6の襞を有する波形を有するフィルムまたはウェブ。波形は、リングロール積層方法により作製できる。フィルムまたはウェブは開口されてもよい。
スクラバー片は、洗浄基材の縁部に沿って及び隣接して置かれるように配されている。洗浄基材が2箇所の長手方向縁部を含み、相互に側縁部で接続される場合、スクラバー片が長手方向縁部に沿って、この縁部に隣接して配されていることが好ましい。
ある実施形態では、洗浄基材は2つのスクラバー片を含んでもよく、通常は洗浄基材の対向する縁部、好ましくは長手方向縁部に配置される。これらのこすり落とし層は同じ材料を備えてもよく、または異なる材料を備えてもよい。場合によっては、2つのスクラバー片が異なる材料を備えるのが有利なことがある。例えば、頑固な染みをばらばらにするために1つの材料が選択され、またその染みからばらばらになった大きい粒子をピックアップするために他の材料が選択されてもよい。
スクラバー片の寸法は、頑固な染み及び汚れを除去するための能力に重大な影響を与えることがある。好ましくは、スクラバー片は洗浄基材各縁部の実質的に全長に延在する。典型的には、スクラバー片は矩形である。例えば、スクラバー片の幅(またはy寸法)は、典型的には5から100mm、好ましくは10から60mm、最も好ましくは15から30mmの範囲である。スクラバー片の長さ(またはx寸法)は、典型的には少なくとも20mm、好ましくは少なくとも50mm、より好ましくは少なくとも100mm、例えば500mmまで、典型的には300mmまでである。最も好ましくは、スクラバー片は洗浄基材の全長に沿って伸びる。
同様に、スクラバー片のz寸法(厚さ)を増大すると、典型的には、結果として頑固な染みをより良好に除去する。スクラバー片の寸法を変えることによって頑固な染みの除去を改善することは、一般に、様々な材料を備えるスクラバー片に適用される。加えて、スクラバー片のz寸法(厚さ)を増大すると、同ストリップにおいて、研磨材料なしにナイロンのような、より柔軟な材料を使用できると同時に、ポリプロピレンなど、より硬い材料を備えるスクラバー片と比較して、同様のレベルの頑固な染みの除去を行うことができる。
洗浄基材はまた、1以上の「浮動性」の機能的カフも含んでよい。そのようなカフは、粒子のピックアップを改善することにより、洗浄ワイプの洗浄性能を改善する。機能的カフを含む洗浄基材は、硬質表面全体にわたって前後にこすりつけられるので、機能的カフが左右に「めくれ」、その結果、微粒子物質を集める及び閉じ込める。機能的カフを有する洗浄基材は、硬質表面上に通常見出される粒子状物質のピックアップ及び捕獲の改善を示し、そのような粒子状物質が、洗浄される表面上に再堆積する傾向が低減される。機能的カフは様々な材料を備えてもよく、毛羽立てられたポリプロピレン、レーヨン若しくはポリエステル、水流交絡したポリエステル、スパンボンドされたポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、綿、ポリプロピレン、またはこれらのブレンドが挙げられるがこれらに限定されない。浮動性機能的カフを利用する場合、機能的カフに用いられる材料は、カフ上でつぶれたり回転したりすることなく、カフが左右に「めくれ」るほど十分に堅くなくてはならない。機能的カフの剛性は、高坪量材料(例えば、約30g/m2を超える坪量を有する材料)の使用、またはスクリム、接着剤、エラストマー、伸縮素材、発泡体、スポンジ、研磨層などの、剛性を高めるその他材料の添加、または材料を相互に積層することにより、改善することができる。好ましくは、機能的カフは、少なくとも約20g/m2の坪量を有するポリエステル、綿、ポリプロピレン、及びこれらの混合物を非限定的に含む水流交絡不織布基材、及び剛化用スクリム材料を含む。機能的カフは、単層またはラミネート構造体の形状、及び環状及び非環状構造体の形状とすることができる。1つ以上の機能的カフを様々な箇所で、洗浄基材上へ適用、または洗浄基材の一体化部分として形成することができる。カフは、洗浄基材の縁部に沿って及び隣接して置かれるように配されている。洗浄基材が2箇所の長手方向縁部を含み、相互に側縁部で接続される場合、カフが長手方向縁部に沿って、この縁部に隣接して配されていることが好ましい。ある実施形態では、洗浄基材は2つのカフを含み、通常は洗浄基材の対向する縁部、好ましくは長手方向縁部に配置される。最も好ましくは、基材の縁部でカフを洗浄基材に取り付ける。
III.活性成分含有マイクロカプセル
香料または他の材料の、通常直径1000ミクロン未満の小カプセル(またはマイクロカプセル)への封入は周知である。香料を封入する種々のマイクロカプセルが存在し、例えばポリマー粒子、シクロデキストリン/香料包接錯体、多糖類細胞マトリックスである。ある種の、壁またはシェルカプセルと呼ばれるカプセルが、本発明では好ましい。壁またはシェルカプセルは、不溶性物質、通常はポリマー材料の一般に球形状の中空シェルを含み、その中に香料活性物質が含まれる。
シェルカプセルを、コアセルベーション、界面重合、及び重縮合などシェルカプセル製造用の当業者が周知の様々な従来の方法を用いて、調製してもよい。コアセルベーションのプロセスは通常、コロイド状物質を材料の液滴表面上へ沈殿させることによる、一般に非水溶性物質の封入を含む。コアセルベーションは、例えばゼラチンなど1種のコロイドを用いる単純法、またはゼラチンとアラビアゴム、またはゼラチンとカルボキシメチルセルロースなどの反対に荷電した2種あるいは更なるコロイドを慎重に制御したpH、温度、及び濃度条件下で用いる複合法であってもよい。コアセルベーション法は、例えばUS 2800458号、US 2800457号、GB 929403号、EP 385534号、及びEP 376385号に記載される。しかし、材料及びプロセス工程に関して、種々変更が可能であるが認識されている。
界面重合は、油相中に存在する少なくとも1種の油溶性壁形成材料と水相中に存在する少なくとも1種の水溶性壁形成材料との反応により、封入シェルを製造する。2種の壁形成材料間の重合反応が起こり、油相及び水相の境界面で共有結合を形成し、カプセル壁を形成する。本法により製造されるシェルカプセルの例は、ポリウレタンカプセルである。
重縮合は、所望のサイズのカプセルを製造するための適当な撹拌条件下で、非水溶性材料、例えば香料の、高分子材料の前縮合体水溶液中への分散液またはエマルションを形成する工程、及び酸触媒作用により前縮合体の縮合を引き起こす反応条件を調整することにより、縮合体が溶液から分離され、分散した非水溶性材料の充填物を取り巻き、凝集性フィルム及び所望のマイクロカプセルを製造する工程を含む。重縮合法は、例えばUS 3516941号、US 4520142号、US 4528226号、US 4681806号、US 4145184号、及びGB 2073132号、及びWO 99/17871号に記載される。しかし、材料及びプロセス工程に関して、種々変更が可能であると認識されている。
マイクロカプセルのシェルを製造するのに好適な非限定的な材料例には、ユリアホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、フェノールホルムアルデヒド、ゼラチン、ポリウレタン、ポリアミド、酪酸セルロース、酢酸セルロース、及び硝酸セルロースを含むセルロースエステル、エチルセルロースなどのセルロースエーテル、ポリメタクリレートが挙げられる。
その他の封入法は、ベニータ(Benita)及びサイモン(Simon)編「マイクロ封入:方法及び産業への応用(MICROENCAPSULATION: Methods and Industrial Applications)」(マーセルデッカー社(Marcel Dekker, Inc.)1996年)に開示される。
本明細書で有用なシェルカプセル形成に好ましい方法は、重縮合であり、一般にアミノプラスト封入物を生成する。アミノプラスト樹脂は、1つ以上のアミンと1つ以上のアルデヒド、一般にはホルムアルデヒドの反応生成物である。好適なアミンの非限定的な例として、尿素、チオ尿素、メラミン及びその誘導体、ベンゾグアナミン及びアセトグアナミン、及びアミンの混合物が挙げられる。ホルムアルデヒドに加え、好適な架橋剤(例えば、トルエンジイソシアネート、ジビニルベンゼン、ジアクリル酸ブタンジオールなど)も用いることができ、及び先行技術で記載されるように、二次壁ポリマーも、例えば無水物、及びこれらの誘導体、特に、WO02/074430号に開示される無水マレイン酸のポリマー及びコポリマーを、必要に応じて用いることができる。
本発明で使用する好ましいシェルカプセルは、アミノプラストカプセル及びゼラチンカプセルである。これらのマイクロカプセルは、香料組成物との組み合わせで最適な性能をもたらす。使用中、少なくともマイクロカプセルの一部が破裂し、それにより香料組成物を送出する。さらに、これらのマイクロカプセルは、同様に、さらに記載する水性洗浄組成物及び/または洗浄用具との組み合わせで用いる場合にも最適な性能をもたらす。使用中、少なくともマイクロカプセルの一部が破裂し、それにより香料組成物を送出する。アミノプラストカプセルは、摩耗したときにもろく砕ける。ゼラチンカプセルは、水性洗浄組成物と接すると少なくとも部分的にさらに溶解し、香料組成物の漏出に至る。
シェルカプセルは一般に、1マイクロメートルから100マイクロメートル、好ましくは40マイクロメートルから90ミクロン、さらにより好ましくは50マイクロメートルから80マイクロメートル、及び最も好ましくは60マイクロメートルから70マイクロメートルの範囲内の平均直径を有する。粒径分布を、狭く、広く、または多峰性にすることができる。粒径分布を、狭く、広く、または多峰性にすることができる。粒径は、堀場(Horiba)LA−920粒径分析器、マルバーンマスターサイザー(Malvern Mastersizer)2000、またはブルックヘブン(Brookhaven)B1−XDC高解像度粒径分析器などの計器を用いて、一般的な光散乱法により測定する。
コア内に用いられる活性物質は、本組成物で処理される表面にまたはその表面を取り囲む環境に制御様式で送達されることが望まれる多種多様な物質であることができる。活性成分の非限定例には、香料、着香料、殺真菌剤、賦香剤、静電気防止剤、抗菌剤活性物質、UV保護剤などが挙げられる。
好ましいコア材料は香料組成物である。用語「香料組成物」は、1以上の香料原料を少なくとも0.1重量%含む組成物を意味するために用いる。周知であるように、香料は、通常、それぞれが、においまたは芳香を有する種々香料材料の混合物から成る。香料中の香料材料数は、一般に10種以上である。香料に用いられる香料原料の種類は非常に幅広く、原料は様々な化学的分類由来であるが一般には非水溶性油である。多くの場合、香料材料の分子量は150を超過するが300を超過しない。本発明に用いる香料は、従来の香料材料の混合物とすることができる。このような香料材料は、例えば、S.アークタンダー(S. Arctander)著「香料及び香味料の化学(Perfume and Flavor Chemicals)」(ニュージャージー州モントクレア、1969年)、S.アークタンダー(S. Arctander)著「天然由来の香料及び香味料材料(Perfume and Flavor Materials of Natural Origin)」(ニュージャージー州エリザベス、1960年)、及び「香料及び芳香剤材料−1991(Flavor and Fragrance Materials - 1991)」(アルアド出版(Allured Publishing Co.)ホイートン、111、米国)に述べられる。好ましい香料組成物は、同時係属の米国特許出願番号第60/685932(P&G案件CM2792FP)「香料マイクロカプセル含有洗浄ワイプ、キット、及びその使用法(A Cleaning wipe comprising perfume microcapsules, a kit and a method of use thereof)」、(G.ジョーダン(G.Jordan)ら)、2005年5月31日出願、に記載される。好ましくは10mgから500mg量、より好ましくは20mgから200mg量、さらにより好ましくは40mgから100mg量、及び最も好ましくは50mgから60mg量の香料組成物が、単一のワイプ上のマイクロカプセル内に含まれる。
IV.洗浄ワイプ上マイクロカプセルの位置
マイクロカプセルの大部分は、洗浄基材の外縁部の少なくとも1箇所に隣接して配されている。そのため比例的に、より多くのマイクロカプセルが、洗浄基材の中央部よりも外縁部近くに配されている。洗浄基材が表面上を動く時、手でまたは洗浄用具に取り付けられた場合であっても、洗浄基材の縁部、すなわち前方方向に動く洗浄基材の縁部、により圧をかけることができる。縁部での圧力が上昇することにより、より多くのマイクロカプセルが破裂し、従って活性成分を送出することがより確実になる。縁部での圧力が上昇することにより、より多くのマイクロカプセルが表面に移動し、従って洗浄作業が終了し洗浄ワイプを廃棄した後であっても、活性成分の継続送出が可能になることも確実にする。また、前方及び後方に動く基材の縁部において表面と洗浄基材との間の摩擦が大きく、これがマイクロカプセルの破裂と移動に寄与している。
洗浄ワイプ上のマイクロカプセルの、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、及び最も好ましくは全部が、洗浄基材の外縁部の少なくとも1箇所に隣接して配されている。好ましくは、マイクロカプセルは基材の外縁部によって画成される領域に配されて、洗浄基材の中央と外縁部との間の距離の60%まで、好ましくは50%まで、より好ましくは40%まで延在している。
マイクロカプセルの大部分、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%は、洗浄基材の外縁部の1箇所に隣接して配されることができ、または洗浄基材の外縁部の2箇所以上に隣接して配されることができる。例えば外縁部の2箇所を、洗浄基材の対向する縁部に選択してもよい。他の例では、洗浄基材の各縁部に選択してもよい。
好ましい実施形態では図1に示すように、洗浄基材(1)は、2箇所の側縁部(4、4’)を介して相互に接続され、好ましくは方形領域を画成する2箇所の長手方向縁部(3、3’)を含み、マイクロカプセルの大部分が、長手方向縁部の少なくとも1箇所か、側縁部の少なくとも1箇所か、またはこれらを組み合わせた部分に隣接して配されている。さらにより好ましくは、マイクロカプセルの大部分が、洗浄基材の2箇所の対向する縁部、好ましくは2箇所の対向する長手方向縁部に隣接して配されている。これは、洗浄ワイプが一般に長手方向縁部に対して垂直の前方及び後方の動きで用いられて、長手方向縁部で圧力をよりかけることができるからである。
マイクロカプセルは洗浄基材全体に分散することができるが、好ましくは基材の下側表面(すなわち洗浄される表面に接する面)、または基材が多層の場合は下側層に付与されている。ワイプと表面との間の摩擦力により、より多くのマイクロカプセルが破裂し、及び/または使用中に表面に移動するであろう。洗浄ワイプが洗浄組成物と共に用いられる場合、下側面または下側層にマイクロカプセルを付与されることにより、マイクロカプセルが吸収層に引き込まれる可能性も低減する。
好ましい実施形態では、上述のように、図1及び2に示すように、洗浄基材(1)は、少なくとも1つのスクラバー片(5)か、少なくとも1つのカフ(6)か、またはこれらを組み合わせたものを含む。少なくともマイクロカプセルの一部は、スクラバー片(5)またはカフ(6)に付与される。これらのスクラバー片、またはカフが洗浄基材の縁部に付与されているまたは配されるように、スクラバー片またはカフにマイクロカプセルを付与して、同じ結果、すなわち、マイクロカプセルが洗浄基材の外縁部(2)の少なくとも一部に隣接して配されていることを達成する。この実施形態では、マイクロカプセルの大部分、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、または最も好ましくは全てが、スクラバー片またはカフに付与されているか、または組み込まれているのが好ましい。カフを用いる場合、マイクロカプセルもカフ表面上か、カフ構造体内か、またはこれらを組み合わせたものに存在することができる。スクラバー片を用いる場合、マイクロカプセルもストリップ表面上か、ストリップ構造体内か、ストリップと洗浄基材下側層との間(ストリップが洗浄基材に完全に接着される場合)か、またはこれらの組み合わせに存在することができる。
V.洗浄キット及び使用方法
本発明の洗浄ワイプは独立製品として用いることができるが、好ましくは特に床表面洗浄用の洗浄用具と組み合わせて用いる。従って本発明は、表面洗浄用の洗浄キットであって、
(a)ハンドルを含む洗浄用具と
(b)上述した洗浄ワイプと
を含む洗浄キットを提供する。
好ましくは、キットはさらに硬質表面洗浄に適した水性洗浄組成物を含む。さらにより好ましくは、キットは洗浄組成物を表面に送出することのできるデリバリーシステムを含む。極めて好ましい実施形態では、液体デリバリーシステムが用具のハンドルに設置され、洗浄組成物を収容する容器を含む。使用する際、洗浄組成物はまず表面上に適用される。表面は、次いで洗浄用具に取り付けられた洗浄ワイプで拭かれる。
硬質表面洗浄に通常用いられる任意の洗浄組成物を用いてもよい。本発明で用いるのに好適な洗浄組成物例は、WO 00/27271号(本願出願人)に記載される。通常は、硬質表面洗浄組成物は、さらに香料組成物を含む。
図3に示す好ましい洗浄用具は、スイッファーウェットジェット(Swiffer WetJet)(登録商標))として本願出願人より市販されている。洗浄用具(10)は、旋回可能な接続を介してモップヘッド(30)に取り付けられているハンドル(20)を含む。水性洗浄組成物を含む液体デリバリーシステム(40)はハンドル(20)に取り付けられている。図3に示すように、洗浄ワイプ(50)はモップヘッド(30)の下面に取り付けられている。
VI.実施例
ワイプ上マイクロカプセルの調製
以下の実施例は、香料マイクロカプセルを含む洗浄ワイプの調製について説明する。
(実施例1)−ミネソタ州ウッドベリーのアベカ社(Aveka, Inc.)のポリオキシメチレン尿素マイクロカプセル(香料組成物を86重量%含有)70mgを、綿棒を用いて、スイッファー(Swiffer)(商標)ウェットジェット(Wet Jet)(商標)パッド(プロクター・アンド・ギャンブル社(Procter & Gamble Company)より市販)のカフ内に均一に分散させる。側面部をそっとめくりカフ内部を露呈させることにより、カフを開けることができる。綿棒は、量を調節しカプセル破裂を最小にしてマイクロカプセルを設置するのに有効な方法であると判明した。カプセル添加後、接着剤またはホチキスによりカフをパッドに再度取り付けた。
(実施例2)−ポリオキシメチレン尿素マイクロカプセル6%水溶液を、実施例1に記載する香料マイクロカプセルを用いて調製した。この溶液1.3gをスイッファー(Swiffer)(商標)ウェットジェット(Wet Jet)(商標)パッド(プロクター・アンド・ギャンブル社(Procter & Gamble Company)より市販)のカフに沿って均一にピペットで移した。パッドを室温で一晩乾燥させた。
性能評価方法
室内香り評価を、寸法2.134m(l)×2.743m(w)×2.743m(h)(7ft(l)×9ft(w)×9ft(h))の標準格付け室内のビニル製床材上で実施する。スイッファー(Swiffer)(商標)ウェットジェット(Wet Jet)(商標)パッドを、スイッファー(Swiffer)(商標)ウェットジェット(Wet Jet)(商標)用具のモップヘッドに取り付ける。比較例Aでは、通常の未処理洗浄パッド(スイッファー(Swiffer)(商標)ウェットジェット(Wet Jet)(商標)キットと共に市販されている)を用いる。実施例1は、上述の香料マイクロカプセル付き洗浄パッドである。スイッファー(Swiffer)(商標)ウェットジェット(Wet Jet)(商標)キットと共に市販されている液体製品溶液を、ビニル床全体に均一に12秒間噴霧する。液体製品溶液は、0.06%の香料組成物(封入香料組成物の組成と異なる)を含有する。部屋の1角の外縁へ向かって開始し、床を前後の動きで床表面全体が拭かれるまでモップ拭きをする。洗浄しにくい領域をシミュレートするため、製品溶液を部屋の中央でさらに3秒間噴霧し、噴霧した領域上を5回前後して拭う。
室内のモップ拭きの後、モップを室内から持ち去りドアを閉める。特定の時点で格付け専門家が入室し、以下の香り強度に従って格付けする。
Figure 2008541919
性能試験結果
以下のデータ表は、本発明による洗浄ワイプを用いることによる室内香り効果を示す。
Figure 2008541919
本発明の好ましい洗浄ワイプの下面図。 本発明の他の好ましい洗浄ワイプの側面図。 本発明の洗浄ワイプと用いる洗浄用具の斜視図。

Claims (19)

  1. 表面洗浄に好適な洗浄ワイプであって、
    (a)洗浄基材と、
    (b)活性成分を含むマイクロカプセルと
    を含み、前記マイクロカプセルの大部分が前記洗浄基材の外縁部の少なくとも1箇所に隣接して配されていることを特徴とする洗浄ワイプ。
  2. 前記マイクロカプセルの少なくとも80%が、前記洗浄基材の外縁部の少なくとも1箇所に隣接して配されている請求項1に記載の洗浄ワイプ。
  3. 前記マイクロカプセルが前記外縁部により画成される領域に配され、前記洗浄基材の中央と前記外縁部との間の距離の60%まで延在している請求項1または請求項2に記載の洗浄ワイプ。
  4. 前記洗浄基材が2箇所の側縁部を介して相互に接続される2箇所の長手方向縁部を含み、前記マイクロカプセルが長手方向縁部の少なくとも1箇所か、側縁部の少なくとも1箇所か、またはこれらを組み合わせた箇所に隣接して配されている請求項1から請求項3の何れかに記載の洗浄ワイプ。
  5. 前記マイクロカプセルが前記洗浄基材の2箇所の対向する縁部に隣接して配されている請求項1から請求項4の何れかに記載の洗浄ワイプ。
  6. 前記マイクロカプセルが前記洗浄基材の2箇所の対向する長手方向縁部に隣接して配されている請求項1から請求項5の何れかに記載の洗浄ワイプ。
  7. 前記マイクロカプセルが前記洗浄基材の下側表面か、前記洗浄基材の内側構造体か、またはこれらを組み合わせた部分に付与されている請求項1から請求項6の何れかに記載の洗浄ワイプ。
  8. 前記洗浄基材が少なくとも1つのカフか、少なくとも1つのスクラバー片か、またはこれらを組み合わせたものをさらに含み、
    少なくとも前記マイクロカプセルの一部が前記少なくとも1つのカフおよび/または前記少なくとも1つのスクラバー片に付与されるか、または組み込まれている請求項1から請求項7の何れかに記載の洗浄ワイプ。
  9. 前記洗浄基材が少なくとも1つのスクラバー片を含み、少なくとも前記マイクロカプセルの一部が前記スクラバー片に付与されるか、前記洗浄基材と前記スクラバー片との間に配されるか、またはこれらの組み合わせで構成されている請求項1から請求項8の何れかに記載の洗浄ワイプ。
  10. 前記マイクロカプセルは、摩擦により破壊可能か、水性組成物と接して少なくとも部分的に溶解するか、またはこれらの組み合わせで構成されている請求項1から請求項9の何れかに記載の洗浄ワイプ。
  11. 前記マイクロカプセルがアミノプラストまたはゼラチンから選択されるシェルを有する請求項1から請求項10の何れかに記載の洗浄ワイプ。
  12. 前記マイクロカプセルが1マイクロメートルから100マイクロメートルまでの平均直径を有する請求項1から請求項11の何れかに記載の洗浄ワイプ。
  13. 前記活性成分が香料組成物である請求項1から請求項12の何れかに記載の洗浄ワイプ。
  14. 前記基材が不織繊維を含む請求項1から請求項13の何れかに記載の洗浄ワイプ。
  15. 表面洗浄に好適な洗浄キットであって、
    (a)洗浄用具と、
    (b)請求項1から請求項14の何れかに記載の洗浄ワイプと
    を含む洗浄キット。
  16. 前記洗浄キットが水性洗浄組成物をさらに含む請求項15に記載の洗浄キット。
  17. 請求項1から請求項14の何れかに記載の洗浄ワイプで前記表面に接触する工程を含む表面洗浄方法。
  18. 前記洗浄ワイプが洗浄用具に取り付けられている請求項17に記載の表面洗浄方法。
  19. 前記洗浄用具が水性洗浄組成物を送出するシステムを含み、この方法が前記洗浄組成物を前記表面に送出する工程を含む請求項18に記載の表面洗浄方法。
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