JP2008541640A - 小型プレーナ型音響回路網 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型音響システムの厳しい要件への対処に伴う困難が軽減される小型音響システムとシステムの製造方法を供する。
【解決手段】小型音響回路網は略平坦な部材(5)を含み、該部材はその主たる面内に窪みとして形成された音響デバイス(9;10、11)を保持し、音響デバイスは平坦部材内に少なくとも一部が形成されたさらに別途の音響デバイス(3、6)と連携して音響回路網を形成するように構成されている。さらに別途の部材(7)が略平坦な部材の面に並置されて、回路網のクロージャを形成する。別途の音響デバイスはマイクロスピーカ(1)の振動板(2)を覆うように配置された相対的に狭い内側端部と音響アウトレット部の相対的に広い外側端部開口とを有するラッパ状に拡開されたダクト(3、6)を含み、他方の音響デバイスはダクト(3)の狭い端部と直接に連通したチャネル(10)と円形窪み(11)とからなる共鳴器(9)を含む。
【選択図】図4

Description

本発明は個人用携帯デバイス例えばイヤホン、インナーイヤー型イヤホン、ヘッドホン、携帯電話機、携帯用ステレオプレーヤーでの使用に特に適した小型音響システムに関する。特に、本発明は「集中素子」システムとして動作するように考慮された十分に小さい音響システムに関する。この条件は音響デバイスまたはコンポーネントの寸法が音響システムによって処理または取り扱われる音の波長よりも遥かに小さい場合に有効である。
小型音響システムは必然的に高精度の許容差で製造されなければならず、特に上述したような量産品への使用が意図される場合には、該システムは精密に調整されたコンポーネントの真の再現を保証するために高精度で高信頼度の再現性を有していなければならない。該システムはまた堅牢で、長期使用にあっても高い信頼度を有し、さらに比較的安価に製造可能でなければならない。
上記の厳しい要件への対処には困難が伴うことから、本発明の目的は、それらの困難のせめて1つでも軽減される小型音響システムと該システムの製造方法を供することである。
本発明の一態様において、第1の部材と第2の部材とを含む小型音響回路網であって、第1の部材は略平坦で、該部材の第1の主たる面内に窪みとして形成された少なくとも1つの音響デバイスを保持し、該音響デバイスは前記第1の部材内に少なくとも一部が形成されたさらに別の少なくとも1つの音響デバイスと連携して前記音響回路網を形成し、第2の部材は上記第1の部材の前記第1の主たる面に並置されて、前記回路網の上記音響構造のためのクロージャを形成する小型音響回路網が提供される。
いくつかの好ましい実施形態において、上記第2の部材は略平坦で、その主たる面はいずれも略フラットであるが、別法としてその他の形状例えば上記第1の部材の前記第1の面に対向するフラットな面と、上記第1の部材とは反対側の、型彫り、造形または別途方法によって整形、輪郭形成またはパターン形成された面とを有していてよい。
本発明のいくつかの好ましい実施形態において、前記第1の部材は前記のさらに別の少なくとも1つの音響デバイスを、該部材を貫いて形成された1つ以上の開口として保持している。該開口が使用される箇所では、第3の部材が上記第1の部材に対して、前記第1の面とは反対側の主たる面に隣接して並置されて、前記のさらに別のデバイスのための第2のクロージャを形成するのが好ましい。
したがって、一般に本発明は略平坦な構造として実現された音響回路網を保持する小型音響システムを提供するものと解される。「略平坦」とは、個々の音響コンポーネントデバイスが機能上からして有限の厚さ(例えば1〜2mmの厚さ)を有していなければならないこととして理解されるが、本発明の核心は一体となって回路網を構成する2つ以上の音響デバイスが1枚の基板部材内(またはその上)に単一の薄い面として実装されるようにして製造される点にある。例えば、単一の薄い(例えば<2mmの)金属シートの面内に切り込み、エッチング処理または別途方法によって窪みまたは凹所として上記音響回路網を設計し、該平面に沿って延びる一連の開口およびビアを使用して回路網支持基板層を作り出し、これがその後に打抜き板部材で被覆されるようにすることができる。好ましい製造材料は金属およびプラスチックであるが、本発明はそれらに制限されるものではない。さらに、任意の所与のシステムにおいて、個々の部材は同一、類似または異なった材料からなっていてよい。例えば、基板材料は金属からなり、クロージャ部材はプラスチックからなっていてよく、あるいはその逆であってもよい。
本願明細書において使用される「回路網」なる用語は、入力ノード、端子またはポートと出力ノード、端子またはポートとの間の音響変換を行うように互いに接続された2つ以上の音響デバイスの組合わせを、ごく分かり易い形で定義しようとするものである。ここで、「音響デバイス」なる用語は、受動素子例えば音響イナータンス、音響コンプライアンスおよび音響抵抗ならびに能動素子例えばマイクロスピーカおよびマイクロホンのいずれをも含んでいる。
この種のプレーナ型音響回路網は、例えば高域、低域および帯域フィルタリング、選択吸収のための同調回路、最適伝送路およびエミッションポート、ならびに直交「平面変化」機能などの有用な音響信号処理動作を実行することができる。
さらに、インレット/アウトレットポートの数はそれぞれ1つに制限されず、以下にさらに詳細に述べるように、1つを超えるインレット/アウトレットポートまたは多数の双方のポートを有するのが時として有利である。
入出力ノード、端子またはポートは、好適には、その種のポートの長手軸が上記音響回路網と実質的に同じ面内にあるように配置することができる。別法として、1つ以上のポートをそれらの長手軸が上記音響回路網の面と略直交するように配置することが可能である。以下にさらに詳細に述べるように、一定の状況にあっては、1つのポートを面内配置し、他のポートを直交配置するのが有利である。
本発明によるシステムの性格がもともとプレーナ型であることにより、2つ以上の回路網を垂直に層成して複合構造とし、それらを音響的に相互結合配置して、それらの機能の複合性を高めもしくは複合音響システムの製造を容易にすることが可能である。
本発明が明瞭に理解されると共に容易に実施され得るように、以下、もっぱら例示としていくつかの実施形態を添付図面を参照して説明する。
まず図1には、本発明の第1の実施形態によるシステムが示されている。
例えば携帯電話機におけるようにスペースが制限されている場での使用には、国際特許出願第PCT/GB2004/004800号パンフレットに記載されているように、マイクロスピーカを電話機の主たる面の1つに対向させ、ただしアコースティックエミッションを電話機の端から生じさせるようにして組み付けるのが好適である。図1aに関していえば、これはマイクロスピーカ1をその振動板2の前面がエミッションポート4(図1b参照)に通じる薄いフラットなダクト3と組み合わされるようにして組み付けることによって実現することができる。図1に示した構成において、ダクト3は、ダクト3の上部を形成する打抜き板7によって覆われる、拡開開口6を有する「エミッタ板」5によって形成されている。ダクト3の底はマイクロスピーカ1を保持する組付け板8によって形成されている。このジオメトリは上記国際特許出願パンフレットに述べられている類のダクト3の固有共鳴を最小に抑制するのに好適である。ただし、ダクト3は依然としてマイクロスピーカ1と外部空気との間に一定体積の空気を導入し、該空気は出力ダクト内に有意な共鳴を生み出すイナータンスとコンプライアンスとの双方を有している。したがって、図2の線Aで示したように、マイクロスピーカの出力周波数応答はもはや、ダクトがなければそうであるように、比較的フラットではなく、約4.6kHzで、音声および音楽のいずれの音質も大幅に損なう、大きな18dBピークPがスペクトルに導入されている。
上記国際特許出願パンフレットおよび英国特許出願第0326807.5号明細書に記載されている、こうした望ましくない共鳴を補償する方法は、マイクロスピーカの表面2に近接してダクトに補償ヘルムホルツ共鳴吸音体を加えることを含んでいる。英国特許出願第0326806.7号明細書には関連材料も記載されている。上記特許出願文献はすべて本願出願人に帰属している。
図3において、ヘルムホルツ共鳴器は、長さLと、外部気圧pに露出された断面積Sとを有するネックを介して外部空気に露出された、包囲された空間Vを含み(図3a)、図3bには相似音響回路が示されている。共鳴器のネック内の空気質量は音響質量Mとして作用し、空気の体積Vは音響コンプライアンスCを表している。ネックが細い管である場合および/または多孔質材料が空間素子内に導入される場合には、音響抵抗Rによって表される発散損が生ずる。ヘルムホルツ構造は単純な音響回路網を表しており、該構造はその共鳴周波数ω(ラジアン/sec)によって以下のように特徴づけられる。
Figure 2008541640
ここで、因子L’は、放射質量負荷のために、物理的長さLというよりもネックの実効長さを表すものとして使用されており、その際、フランジ付きネックについてはL’=L+1.7aであり、フランジなしネックについてはL’=L+1.5aである。上記の式において、CはSTP時の空気中での音速であり、「a」は円形と仮定されたネック開口の半径である。
式(1)を用いて、約4.6kHzで補償同調回路を特徴付けるべく、小型音響回路網の寸法が計算された。本発明の第1の実施形態において、図4に示したように、直径8mm、深さ1.5mmの円形の切り込み11と組み合わされた長さ2mm、同じく深さ1.5mmのチャネル10を含むこの単純な回路網が直交エミッタ板5の表面に形成されて、(例えば図1a、1bにおいて符号7で示したような)クロージャ部材と共にヘルムホルツ共鳴器9が作製された。多孔ファイバ音響抵抗(不図示である)が直径8mmのキャビティー内に導入され、エミッタが再組付けされて、再び図1bに示したような外観を呈することとなった。所定の位置にプレーナ型音響回路網を有していない(線A)および有した(線B)双方の直交エミッタの特性は図2に示されており、同図において利点は明白である。所定の位置にプレーナ型音響回路網が配されている場合には、18dBピークは大幅に減少させられており、周波数応答は比較的フラットである。
図4に関連して、共鳴器9のチャネル10は、マイクロスピーカ1の振動板2を覆うダクト3の内側の(狭小な)末端と直接に連通しているが、他方、ダクト3はエミッタ板5を完全に貫いており、共鳴デバイス9を形成する要素は板5の表面に単に型押しもしくは窪みとして形成されているにすぎず、したがって、チャネル10と切り込み11とは板5の厚さの中に完全に内包されていることが看取されよう。
一方でダクト3と拡開開口6、他方で共鳴器9のチャネル10と穿たれたキャビティー11とを含む音響回路網は、金属、プラスチックまたはその他の任意の好適な材料からなり得る板5の面内に実質的に延在するように構成されている。この実施例において、インレットポートの軸(つまり、マイクロスピーカ1の軸)は回路網の面と直交し、アウトレットポートの軸(つまり、図1bに示した長方形エミッション開口4の軸)は回路網の面内にある。
所望であれば、本発明による2つ以上の回路網を一体に組み合わせて付加的な機能を達成し、もしくはより複合的な構造をつくり出すことができる。
本発明に関連して、基板の表面に型押しもしくは窪みとして形成された音響デバイスまたはコンポーネントへの言及が行われる場合には、当該基板と該基板の主たる面の1つの穴の内部に適切な構成のデバイスまたはコンポーネントを形成するための好適かつ実用的な手段の実現が意図されていると理解される。したがって、基板からの材料の除去を含む彫刻またはエッチング処理等の技術、基板材料をそれの選択された1つ以上の領域で再構成するだけの成形またはプレス処理等の技術の実現が意図されている。
本発明の第2の実施形態との関連で言えば、ヒトの耳道は複合的な音響特性を有しており、それらが3次元空間において音の方向を「特定する」我々の能力の一部を形成しているということはよく知られている。これは、その外側において耳介腔を介し、外気と結びついた外耳構造(耳介)と組み合わされた、より複雑な音響構造の一部である。これは内側において、鼓膜によって限界されており、鼓膜はさらに耳小骨を介して蝸牛の卵円窓と結びついている。耳の構造とそのメカニズムの優れた説明は下記文献中に行われている。
1979 Rayleigh Medal Lecture:The Elusive Connection;and External ear response
and localization;E A G Shaw,Chapter 1&2 in Localization of Sound:Theory and Applications,R W Gatehouse(Ed.),Amphora Press,Connecticut(1982)、それぞれpp.13〜29およびpp.30〜41。
上記文献から、耳の個々の構成要素の特性を直接に測定することはできないことは明らかである。ただし、耳と同じ特性を示す集中素子パラメータモデルを作製することにより、類似の音響特性を有する物理デバイスを合成することが可能になる。その一例は「ツウィスロッキー・カプラ(Zwislocky coupler)」として知られている。
以下の文献:Anthropometric manikin for acoustic research;M D Burkhardt and R M Sachs,J.Acoust.Soc.Am.,July 1975,58,(1),pp.214〜222に述べられているツウィスロッキー・カプラはヒトの耳道をシミュレートするための多重ポート音響デバイスである。これは補聴器およびそれに対応したイヤホンの評価のために開発されたものである。これは、テスト下でイヤホンが接続される入力ポートと、実験用基準音質マイクロホンに接続される出力ポートとを特徴として備えている。デバイス自体は約8kHzまでのヒトの耳道の複素インピーダンスをシミュレートするが、これは、カプラがイヤホン・アウトレットポートに正確な複素音響負荷を供するために、イヤホンの性能を正確に、しかも再現性をもって特徴付けることを可能にする。これは多様なイヤホンの比較を可能にする客観的な測定手段を供するために有用である。ただし、ツウィスロッキー・カプラの音響回路網の構造は複合的で、インレットポートとアウトレットポートとの間に位置する中央ダクトに結合されるべき4つの並列同調共振回路を必要とする。加えてさらに、要素部品の非常に小さなサイズと易損性(微小径管材と微細金属格子)により、手作りの必要性ならびにそれと結びついた組付けのばらつきと相俟って、製造された各々のカプラのさまざまなコンポーネントが、所要の音響特性を供するように、ねじ山を使用して個々に調整され、キャリブレーションされることが必要である。
結果として、この形のツウィスロッキー・カプラの量産は困難であり、したがって、商業的に入手可能な該カプラは非常に高価である(〜$1000)。
図5は代表的なツウィスロッキー・カプラの2つの図を示している。図5aはサイドブランチを含めた本体の単純化した断面図であり、図5bはさまざまなポート間の関係を示す、カプラの等角図である。
コンポーネントは一般にスチール製である。基本的に、本体20は立方形ブロックを形成し、同所を貫いて機械加工により中央の円筒状キャビティー21が設けられている。このメインキャビティー21は耳道に相当し、それゆえ類似の寸法を特徴としており、直径は7.5mm、長さは21.5mmである。この円筒状キャビティーのインレット端には、シリコンゴム製の適切な人工外耳成形品と嵌め合わされる、ニップル形の押出し品22(図5b参照)が設けられている。円筒状キャビティーの他方の端部には、図中不可視であるが、封止ガスケットを備えた直径12.5mmのねじ切りされた差込口が設けられており、同所に基準マイクロホンが螺挿される。したがって、マイクロホンは鼓膜として作用し、人工外耳成形品の通過後に長さ21.5mmの「耳道」キャビティー21を伝播する信号を検出する。
中央の管状キャビティー21の長手軸周りの垂直の4つの面の各々には、図5aに示したように、それぞれサイドブランチ・デバイス31、32、33および34が設けられている。各々のサイドブランチ・デバイス(例えば31)は、中央キャビティー21から(音響抵抗を供する)音響抵抗格子例えば37を経て、機械加工によってサイドブランチ「ヘッド」ユニット38に設けられた(音響コンプライアンスを供する)包囲された空間例えば36に通じる(音響質量またはイナータンスを供する)狭小内径の管例えば35を含んでいる。格子37は、狭小内径のねじ込み管35と該管が螺挿される外側「ヘッド」ユニット38との間の箇所に固定されている。したがって、各々のサイドブランチは、電気用語の直列L−C−R回路に相当する、同調、減衰、共振回路である直列のイナータンス・抵抗・コンプライアンス構造からなっている。4つのサイドブランチ31〜34の各々は異なった値のイナータンス、コンプライアンスおよび抵抗パラメータを特徴としており、したがって、異なったスペクトル領域で共鳴するように同調されている。組合わせによって作用する4つのサイドブランチ31〜34は、約8kHzまでの耳道の複素インピーダンスを正確に模すると言われている。
本発明の重要な利点の一つは、ツウィスロッキー型カプラのような複雑な音響回路網を図4に示したような単純な回路網とまったく同様に容易につくり出すのに使用し得ることである。本発明の一実施形態により、図6に例示したように、中央ダクト41を保持する金属ブロック40の中心の面内にさまざまな音響デバイスを形成することにより、複合カプラをプレーナ型音響回路網として作製することができる。
この新しいプレーナ型イヤカプラのいくつかの基本的特徴は、(a)インレットポート42は人工耳に組み付けられなければならず、(b)アウトレットポート43は直径12mmの基準マイクロホンに組み付けられなければならず、(c)中央ダクト41はヒトの耳道の実効寸法(直径7.5mm、長さ21.5mm)を再現しなければならない点で、必然的にオリジナルのツウィスロッキー・カプラに類似している。これは好適には、適切なサイズの金属または合金ブロックを使用し、該ブロックを貫いて直径7.5mmの中央ダクトを形成することによって達成される。ダクトの一端には、人工耳に嵌め込まれる、短い、フランジ付きのインレット延長部42が設けられ、他端には、適切な実験用基準マイクロホン(不図示である)が組み付けられる直径12mmのねじ切りされたアウトレットポートが設けられている。金属ブロック40は、図6に示したように、2つの小さなブロック40a、40bからなっている。この実施例において、ブロック40a、40bはほぼ同じサイズであり、これらは(例えばボルト留めによって)組付け固定されて単一のアセンブリを形成する。こうして生ずる中央ダクト41の全長は21.5mmである。
オリジナルのツウィスロッキー・カプラ(図5)の込み入った、複雑な音響サイドブランチは本発明のこの実施形態により、図6bに示したように、ブロック40aと40bの合わせ面の内側に形成された小型音響回路網として実現される。これは製造が容易でかつ安価に実施することができる。4つのサイドブランチの各々、例えば51は、それぞれ直列の質量・抵抗・コンプライアンス音響回路を含んでいる。これらのブランチの質量およびコンプライアンス回路網要素例えば55aおよび56aはブロック40aの表面内に形成され、対応する4つの抵抗カプラ例えば57bはブロック40bの合わせ面内に形成されているが、これは図7により詳細に示されている。
各々のサイドブランチ例えば51の音響回路はブロック40bの表面に形成された抵抗素子例えば57bを経て中央ダクト41に通じ、該素子例えば57bには対応する質量素子(チャネル)例えば55aの一部がオーバラップし、該質量素子はさらに対応するコンプライアンス素子(切り込みキャビティー)例えば56aに通じていることが看取される。したがって、サイドブランチ51〜54に含まれている音響デバイスの各々はほぼ共通の面内で中央ダクト41から半径方向外側に向かって延びている。この実施例において、インレットおよびアウトレットポートの軸は互いに一致していると共にダクト41の軸と一致しており、したがって、上記デバイスを内蔵する音響回路網の面と直交している。
微細音響抵抗格子を量産に適合した方法で回路網に組み入れて、それを確実に位置固定するため、音響抵抗「インサート」が以下のように使用される。音響抵抗格子シート(58c)が薄い(厚さ1〜2mm)フォームシート(58d)支持材に接着接合され、直径3mmのプラグ例えば58b(図7aおよび8参照)が該複合材料から押し抜きされる。該フォーム支持材は連続気泡ポリマであり、したがって、音響透過性を有する。音響抵抗プラグ例えば58bは、ブロック40aに接するように抵抗格子を外側に向けて、ブロック40bの適切な切り込みキャビティー例えば59bに挿入される。プラグ長は当該キャビティー59bの深さよりもわずかに長く、これにより、2つのブロック40aと40bとが相互固定され、こうして抵抗格子がブロック40aに圧接されて、それぞれの音響質量チャネル例えば55aの一部と重なり合う際に、支持フォーム材がわずかに圧縮されるようになされている。こうして、中央ダクト41内の空気はすべての抵抗プラグ例えば58bの支持材フォーム内の空気と自由かつ直接に接触し、これにより、抵抗格子自体の最も外側の面に接触している。こうして、図7bから看取されるように、4つのサイドブランチ回路の各々例えば51につき、空気は該格子を通って、音響コンプライアンスとして作用する空間例えば56aに通じる音響質量チャネル例えば55aと連結されている。これが中央ダクト41に連結された4つの所要の直列抵抗・質量・コンプライアンス回路を形成する。
図8はプレーナ型回路網の4つの音響回路の平面図を示している。図8aはオーバラップとカップリングを示す、すべてのコンポーネントの合成図である。図8bは異なった音響質量チャネルとそれぞれのコンプライアンス空間と共に中央ダクトを示しており、図8cは音響抵抗インサートのポジションを示している。図9は、互いに組み付けられる前の、ブロック40a、40bの等角投影図を示している。
上記のように形成された音響回路網は、図10の音響回路図に示されているように、総計15の音響素子を特徴としている。サイドブランチ共振回路の各々は所要とされる異なった値のR、MおよびCを有していてよく、中央ダクト41の固有コンプライアンス(C)および質量(M)はそれぞれ並列キャパシタンスおよび直列インダクタンスによって表されている(ダクト抵抗損失は無視することができる)。
実際には、このアセンブリは金属よりもむしろプラスチックから製造可能であり、ブロック40a、40bは互いにスナップ結合される単一のヒンジ式要素として製造することができ、こうして、低コストの製造方法を実現することができる。
フォーム材支持された音響プラグの使用に代わる別法として、音響格子又はシルクが2つの層の間に挿入され、こうして、それらの間に、相互作用面積および格子の比音響抵抗に応じた音響抵抗を形成することができる。
上述したように、動作の複合性を高め、または製造容易化のために、2つ以上のプレーナ型音響回路網を互いに結合することが可能であり、さらに、「直列」デバイスとして接続された音響シルク製の抵抗格子またはスクリーンの使用に代わるものとして、多孔質材料を音響空間素子の本体内に直接導入することが可能である。さらに、付加的な音響デバイスは弾性板コンプライアンス、段付き管変換器、ホーン型変換器等を含んでいてよい。
本発明の上述した実施形態に関連すると共に一般に本発明に関連して、以下の資料が技術的背景として提供される。この種の資料は本発明の基礎をなすと考えられる一定の技術に対する読者の理解を容易にすることを意図して提供されるものであり、該資料の提示は本発明の範囲を制限し、あるいは本発明、本発明を実現するデバイスまたは回路網の機能を限定するものとして解されもしくはそうした限定を示唆し、あるいは以下に引用する理論または式の妥当性に本発明が依拠することを示そうとするものではない。
この点で、先ず以下が参照される。
Fundamentals of Acoustics(3rd edition);L E Kinsler,A R Frey,A B Coppens and J V Sanders;John Wiley and Sons,New York(1984):ISBN0−471−02933−5;以下、「Kinslerら」と称する。
Kinslerらは、音響デバイスまたはコンポーネントの寸法が音響システムによって処理または取り扱われる音の「長波長限度」としての波長よりも遥かに小さい場合に有効である上述した条件に言及している。彼らは特に、音響デバイスの解析は、流体中の波長がデバイスの寸法よりも遥かに長ければ、より容易になる旨指摘し、剛性壁導波路につき、それ以下で存在し得る唯一の伝搬波形が位相速度c=cで導波路を真っ直ぐに伝わる平面波である周波数が存在する旨述べている。したがって、そうした導波路での伝搬は、波長が導波路の断面寸法に比較して十分に長ければ、解析は極めて容易である。
Kinslerらはさらに、波長がデバイスまたはコンポーネントのすべての寸法よりも大きければ、さらなる単純化が可能である旨指摘している。「この限度内で、各々の音響変数は、変化するが、デバイスの寸法を越える距離とはほぼ無関係な時間である。したがって、運動方程式において空間座標は無視することができ、この種のデバイスはあたかも1自由度の調和振動子であるかのように振舞う。この長波長限度内の音響デバイスはしばしば集中音響素子と称される。」
長さ寸法に加えてさらに、この長波長限度(LWL)基準を非単調寸法つまり面積または容積もしくは両者を有する音響デバイスに適用することが可能である。本発明の上記実施形態の1つは、3つの基準寸法である長さL(m)、体積V(m)および表面積S(m)によって定義されるヘルムホルツ共鳴器を利用している。ここで、ヘルムホルツ共鳴器は、
L<<λ
1/2<<λ、および
1/3<<λ
であれば、つまり、各々の寸法に関する直線長さが波長よりも遥かに小さければ、集中音響素子の範疇に該当するであろう。
「音声スペクトル」を本発明が適用される(これに限定されるものではないが)代表的な範囲と見なせば、それは300Hz〜3.4kHzの周波数範囲に及んでいる。対応する波長はそれぞれ1143mmと101mmであることから、LWLは例えば最短波長の20%未満のデバイスを指すことになる。これにより音声スペクトルLWL基準は20mmと定義されることから、本発明の一定の実施例につき、長さ寸法が20mm未満の音響デバイスが集中音響素子と見なされることになる。したがって、表面積(S)に関する対応音声帯域LWL基準は400mm(4cm)であり、体積(V)に関するそれは8000mm(8ml)である。
音楽オーディオは20kHzまでの、音声よりも広い帯域に及んでいるが、本発明の最多の適用は音声帯域内またはそれをわずかに上回る範囲で行われると想定されることから、上記提案による約20mmのLWL寸法基準は(例えば)個人用携帯音声デバイスにとって適正であると考えられる。
音響デバイスおよび回路網が研究、解析される場合、機械、電気および音響領域の間に明らかなアナロジーが存在することはよく知られているところである。それぞれの音響/機械パラメータがそれらの電気的アナロジーによって表現される、電気回路網をベースとした、複雑なデバイスおよびシステムの理論モデルを作成するのが有用である。例えば、従来の可動コイル型ラウドスピーカの概念モデルを、該スピーカの機械/音響特性をそれらに対応する電気部品に置き換えることによって創り出すことが可能である。これはデバイスの物理的挙動の理解の促進に役立つと共に、さらに重要なことに、デバイスの性能を適正な精度で予測することのできる数学モデルの作成に有用である。現在では、この種のモデル作成の実施を容易にし、複合機械・電気・音響デバイスまたはシステムの予測された性能のグラフ作図/出力を生み出す、電気回路網エミュレーション用の多くの応用ソフトウェア(例えばSPICE)が存在している。
同じく、デバイスが純粋に音響的であって、つまり、純然たる電気素子または純然たる機械素子をもたない場合にも、非常に洗練された電気回路網解析ソフトウェアが入手可能であることからしても、デバイスを電気的にモデル化することはなお有利である。例えば、ツウィスロッキーは、Analysis of the middle ear function.Part 1:input impedance;J Zwislocki;J. Acoust.Soc.Am.,34,(8),1962,pp.1514〜523において、集中素子パラメータをベースとした、中耳の複合音響回路網モデルを記述している。
音響回路アナロジー
電気回路内の任意の点の電圧レベルを調査、測定するのにオシロスコーププローブが使用できるのと同様に、音場内の任意の点で、音場を乱すことなく、(過剰)音圧pを測定するにはプローブマイクロホンを使用することができる。この場合、プローブマイクロホンは、それぞれ振動板の前面と裏面に存在する、特定の点における圧力と周囲の(静的)気圧との間の差を測定する。
この音圧対電圧の妥当なアナロジーが使用される場合には、対応する音響量が電流として使用されなければならない。これは「体積速度」と称され、駆動力pによって1秒当たりに変位させられる気体の体積を表している。これは駆動電圧Vによって1秒当たりに変位させられる電荷量に類似している。
この音響・電気アナロジーをベースとすれば、さらに、基本電気回路素子(抵抗、キャパシタンスおよびインダクタンス)とそれらに対応する音響素子との間の相関関係を決定することが可能である。音響回路網の基本構成要素とそれらに対応する機械素子、電気素子に関する分かり易い説明は以下に行われている。
Acoustics(1993 edition);L L Beranek;American Institute of Physics,New York(1996),ISBN 0−88318−494−X,以下「Beranek」と称する。
これらの音響回路網コンポーネントは、完璧を期しかつ本発明の範囲および本旨に基づくいくつかの実施態様を説明するため、以下に概要が示される。また、3つの基本回路素子の物理量間の重要な数学的関係も補遺A1、A2およびA3に要約して示される。
Beranekは電気領域と音響領域との間の類似性に関して2つの相反するアナロジーを定義している。1つは、力が電圧に対応し、速度が電流に対応した、「インピーダンス型」モデルである。これとは反対の第2のものは、速度が電圧に対応し、力が電流に対応した「モビリティー型」モデルである。ここでは、明瞭性と簡潔性を優先させて、インピーダンス型モデルのみが利用される。
音響回路要素
音響回路網の基本要素は、2つのタイプの発生器、4つのタイプの回路素子および3つの一般的な物理量である。電気回路に対する音響回路のアナロジーは、端子間に印加された駆動力に起因する音響回路内の流れと、端子間の電圧差の印加によって引き起こされる電気回路内の電流との間の直接的な数学的類似性に関係している。ここで、音響駆動力とは圧力差であり、音響流れとは回路要素内の「体積速度」Uである。
力学量とそれらに対応する音響量との間の相違は添字「M」または「A」の付加によって区別される。例えば、キログラムを単位とする力学的質量Mはm当たりキログラムを単位とする音響質量Mとは同じではない。
音響発生器
ここで、添付図面の矢印は正の端子または正の流れの方向を示している。
1.定圧発生器(図11a)
定圧(または力)発生器は、発生圧力が出力負荷とは無関係な、理想的な電圧源に類似した音源である。このタイプの発生器の最も一般的な例は、振動板がコイル内の電流流れに直接比例した力の作用を受けるボイスコイルに結合された可動コイル型ラウドスピーカである。
2.定体積速度発生器(図11b)
定体積速度発生器は、発生体積速度が出力負荷とは無関係な、理想的な電流源に類似した音源である。シリンダ内のフラットピストン運動は、変位相関流れが出力負荷とは無関係な、定体積速度の音源を表している。
音響回路素子
3.インダクタンス型素子:音響質量M(図12a)
音響質量を表すのに使用される音響素子は気体で満たされた管である(図13a)。第1の原理から出発して、両端に圧力差pが印加される場合に生ずる、開管内の、力学的質量mを有する流体(空気)体積の加速度を考慮することにより、角周波数ωの定常状態で、以下のように表すことが可能であり、
Figure 2008541640
式中、pおよびUはRMS複素量であり、Mは音響質量(kg.m−4)である。質量の音響イナータンスは電気インダクタンスに類似している。補遺A1には音響質量がさらに詳細に記述されている。
4.キャパシタンス型素子:音響コンプライアンスC(図12b)
音響コンプライアンスを表すのに使用される音響素子は、外部圧力変動に露出される開口付き筺体によって包囲された気体空間である(図13b)。音響コンプライアンス(m.N−1)は該空間内の空気の重心のはっきり認められるほどの変位なしに正味力によって圧縮される空気体積を表している。(「加速度なしの圧縮」)。さらに、以下のように表すことができ、
Figure 2008541640
式中、pおよびUはRMS複素量であり、Cは音響コンプライアンス(m.N−1)である。包囲された空間の音響コンプライアンスは電気キャパシタンスに類似している。補遺A2には音響コンプライアンスがさらに詳細に記述されている。
5.抵抗型素子:音響抵抗R(図12c)
電気抵抗に類似した音響抵抗は発散損に対応している。これらは気体とその境界との間の摩擦(粘性)/熱的相互作用によって引き起こされる。例えば、微細格子スクリーンまたは非常に狭小な内径の毛管を通る気体の粘性流れは有意な発散損を生ずる。
音響抵抗を表すのに使用される音響素子は、それを通って流れが生じる微細格子スクリーン(図13c)である。音響抵抗の次元は(mks音響オームとしても知られている)N.s.m−5である。補遺A3には音響抵抗がさらに詳細に記述されている。
6.変換器型素子
(例えば、管の直径に急激な不連続性が生ずる場合に)音響変換素子によってモデル化することのできるいくつかの特別な純音響装置が存在する。ただし、変換器型回路素子はおそらく、電気、機械および音響領域の2つ以上の領域に特質を有するデバイスをモデル化する場合に最も広く使用されると考えられる。これは一般に電気機械変換器、しかも特に可動コイル型ラウドスピーカに関係している。変換器型回路素子は電気回路コンポーネント(駆動電流およびボイスコイル)をそれに続く機械回路素子、次いで、さらに音響回路コンポーネントに統合する洗練された至便な方法を提供する。
物理量
7.回路素子中の圧力降下:p(N.m−2
電圧が電気回路における駆動力であるのと同様に、圧力は音響回路における駆動力であり、単位はN.mである。圧力は空間中の2つの特定の点の間の差圧として定義し得るか、あるいは、しばしば「過剰」圧力と呼ばれる場合に、周囲の(静的)圧力P(10N.m−2)を基準にして定義することができる。
8.回路素子を通る体積速度流れ:U(m.s−1
電流流量に対応する音響量は体積速度、つまり駆動圧力pによって1秒当たりに変位させられる気体の体積である。これは駆動電圧Vによって1秒当たりに変位させられる電荷量に類似している。
9.回路素子の大きさ
回路素子の絶対的な大きさは音響コンポーネントの物理的寸法およびそれらの対応する特性に関係している。補遺A1、A2およびA3は実用時に基本回路素子の大きさがどのようにして導出され、算出可能であるかを記述している。
1mks音響オームは1N.s.m−5に等しく、1音響アンペアは1m.s−1の体積速度を表しているとの音響抵抗の次元をベースとすれば、式A3.5から、1音響ボルトは圧力1N.m−2に対応する。ただし、小型音響回路網から処理し易いコンポーネント値が生じるように、電気相似回路用のCGS単位を使用するのがしばしば便利である。
補遺:A1、A2およびA3
A1:音響質量、M
音響質量Mは(力学的)質量Mに類似しているが、次元はkg.m−4である。これは、圧縮なしに、正味力によって加速される気体の体積に対応している。圧力、音響質量および体積速度の間の関係は、断面積Sと長さLとを有する管(図13a)の両端間の圧力差p(N.m−2)の作用を考慮することにより、第1の原理から導出することができる。
圧力差pは結果として、管内の気体の(力学的)質量Mに作用する正味力fとなる。ニュートンの第2法則により、質量は加速され、こうして、その線速度uに変化を引き起こす。
Figure 2008541640
この力学的関係は、印加された力の変数fを圧力差pに置き換えて、全体を管の断面積Sで除することによって、音響項で表すことができる。
Figure 2008541640
面積S全体にわたって印加された正味力fは管の両端の圧力差pを表しており[p(t)=f(t)/S]、したがって、以下の通りである。
Figure 2008541640
また、線速度u(m.s−1)と断面積Sとの積は瞬時体積速度U(m.s−1)を表していることから、A1.3は次のように簡略化される。
Figure 2008541640
音響方程式A1.4はそれに対応する力学方程式A1.1に類似した形を有している。これはA1.4のM/S項を音響質量Mと定義することにより直接類似の式にすることができ、したがって、以下のように表すことができる。
Figure 2008541640
この関係は、加速される質量Mの両端間の瞬時印加圧力差p(N.m−2)による、音響質量M(kg.m−4)の体積速度U(m.s−1)の変化率を示している。
したがって、音響質量(より詳しく言えば、「音響イナータンス」)は電気インダクタンスに類似していると共に、実用的には、物理系に類似しており、A1.6に示すように、力学的質量との関係を使用して極めて至便に計算される。
Figure 2008541640
A2:音響コンプライアンス、C
音響コンプライアンスCは(力学的)コンプライアンスC(m.N−1)に類似しているが、次元はm.N−1である。これは、重心の有意な変位なしに、正味力による圧縮に付される空気の体積に対応している。
圧力、音響コンプライアンスおよび体積速度の間の関係は、空気質量を含む包囲された空間Vの開口(面積S)に印加される瞬時圧力pの作用を考慮することによって導出することができる。
力学的アナロジーは、ばねの運動端が瞬時速度uを有するようにして力fの印加による圧縮に付される、一端が固定されたばねのそれである。任意の時点において、ばねの運動端の直線変位はその瞬時速度uの時間に対する積分に等しい。したがって、印加された力単位当たりの変位である力学的コンプライアンスC
Figure 2008541640
であり、これから
Figure 2008541640
である。
またも、前節と同様に、この力学的表現は、印加された力の変数fを(空気の体積を圧縮するように作用している)瞬時圧力pに置き換えて、全体を開口の断面積Sで除することによって、音響的表現に変換することができる。
Figure 2008541640
面積S全体にわたって印加された正味力fは管の両端の圧力差pを表しており[p(t)=f(t)/S]、したがって、以下の通りである。
Figure 2008541640
また、線速度u(m.s−1)と断面積Sとの積は瞬時体積速度U(m.s−1)を表していることから、A2.4は次のように簡略化される。
Figure 2008541640
音響方程式A2.5はそれに対応する力学方程式A2.2に類似した形を有している。これはA2.5のC項を音響コンプライアンスCと定義することにより直接類似の式にすることができ、したがって、以下のように表すことができる。
Figure 2008541640
この関係式は、体積速度U(m.s−1)を生ずる印加圧力p(N.m−2)による、音響コンプライアンスC(m.N−1)を有する包囲された空気体積の圧縮の変化を示している。
したがって、音響コンプライアンスは電気キャパシタンスに類似している。これは、物理系への実用上、A2.7に示すように、体積との関係を使用して極めて至便に計算される。
Figure 2008541640
式中、γは空気の比熱容量の断熱率(STPにて二原子気体につき、〜1.4)であり、Pは静圧(10N.m−2)である。
A3.音響抵抗、R
音響抵抗Rはそれに対応する電気的および力学的抵抗に類似しており、発散損に対応している。これらは気体とその境界との間の摩擦(粘性)/熱的相互作用によって引き起こされる。例えば、微細格子スクリーンまたは非常に狭小な内径の毛管を通る気体の粘性流れは有意な発散損を生ずる。これは(mks音響オームとしても知られている)次元N.s.m−5の定量である。
音響抵抗を表すのに使用される音響素子は、それを通って流れが生じる、表面積Smを有する微細格子スクリーンである(図13c)。(実際には、この種のスクリーンは焼結金属またはアコースティックシルクから作られることが多い。)
機械系において、力学抵抗Rは線速度uと印加された力fとの間の比例定数を表している。抵抗Rは、定速度を維持するために必要な単位速度当たりの力である。
Figure 2008541640
またも、この力学的表現は、印加された力の変数fを(音響抵抗を通じて定体積速度を維持するべく作用する)瞬時圧力pに置き換えて、全体を抵抗性格子の断面積Sで除することによって、音響的表現に変換することができる。
Figure 2008541640
面積Sに印加された正味力fは抵抗性格子の両端の圧力差pを表しており[p(t)=f(t)/S]、したがって、以下の通りである。
Figure 2008541640
また、線速度u(m.s−1)と断面積Sとの積は瞬時体積速度U(m.s−1)を表していることから、A3.3は次のように簡略化される。
Figure 2008541640
そしてまたも、音響方程式A3.4はそれに対応する力学方程式A3.1に類似した形を有しており、A3.4のR/S項を音響抵抗Rと定義することにより、該方程式に直接類似した式にすることができ、したがって、以下のように表すことができる。
Figure 2008541640
この関係式は、抵抗の両端に印加された圧力差(N.m−2)の結果として音響抵抗R(N.s.m−5)を通って流れる体積速度U(m.s−1)を表している。
したがって、音響抵抗は電気抵抗に類似している。実際には、微細格子スクリーン、小径管、狭小スリットおよび多孔質材料を使用して音響抵抗を作製することができる。格子(および多孔質材料)については、物理パラメータから直接に音響抵抗を計算することはできないが、(測定によって得られた)メーカの比音響抵抗(R)データから、Rをスクリーンの面積で除することによって計算することができる。例えば、直線cm当たり、ワイヤ径0.0115cmのワイヤ40本を有する微細格子は約9.1mksレール(N.s.m−3)の値のRを有することから、この格子層を介した径5mmの開口(面積=19.6mm)は464(10)N.s.m−5の音響抵抗を有することになる。
従来の音響デバイスの斜視分解図である。 上記デバイスの組付け集成状態の斜視図である。 図1に示したデバイスと、ヘルムホルツ共鳴器と組み合わされた回路網として構成されたその種のデバイスとの比較性能特性を示す図である。 ヘルムホルツ共鳴器の機能を説明するための図である。 ヘルムホルツ共鳴器の機能を説明するための図である。 本発明の一実施形態による音響回路網の一部の斜視解体図である。 ツウィスロッキー・カプラの断面図である。 ツウィスロッキー・カプラの斜視図である。 図5a、5bに示した通常の類のカプラを組み込むように構成された、本発明の第2の実施形態による音響回路網の断面図である。 図5a、5bに示した通常の類のカプラを組み込むように構成された、本発明の第2の実施形態による音響回路網の断面図である。 直交方向から眺めた、図6a、6bの回路網の詳細を示す図である。 直交方向から眺めた、図6a、6bの回路網の詳細を示す図である。 図6a、6bの回路網の平面図である。 図6a、6bの回路網の平面図である。 図6a、6bの回路網の平面図である。 図6a、6bの回路網を形成するために使用される一組のブロック部材の表面の斜視図である。 回路網の音響回路図である。 (a)(b)は、音響素子を電気的に表現する概略図である。 (a)(b)(c)は、一定の音響要素素子を電気的に表現する図である。 一定の基本音響素子の説明を裏付けるべく使用される図である。 一定の基本音響素子の説明を裏付けるべく使用される図である。 一定の基本音響素子の説明を裏付けるべく使用される図である。

Claims (22)

  1. 第1の部材と第2の部材とを備える小型音響回路網であって、第1の部材は略平坦で、該部材の第1の主たる面内に窪みとして形成された少なくとも1つの音響デバイスを保持し、該音響デバイスは前記第1の部材内に少なくとも一部が形成されたさらに別の少なくとも1つの音響デバイスと連携して前記音響回路網を形成し、第2の部材は前記第1の部材の前記第1の主たる面に並置されて、前記回路網の音響構造のためのクロージャを形成する、小型音響回路網。
  2. 前記第2の部材は略平坦で、その主たる面はいずれも略フラットである、請求項1に記載の回路網。
  3. 前記第2の部材は前記第1の部材の前記第1の面に対向するフラットな面と、前記第1の部材とは反対側の、型彫り、造形または別途方法によって整形、輪郭形成またはパターン形成された面とを備える、請求項1に記載の回路網。
  4. 前記第1の部材は前記さらに別の少なくとも1つの音響デバイスを、該部材を貫いて形成された1つ以上の開口として保持する、請求項1から3のいずれか1項に記載の回路網。
  5. 第3の部材が前記第1の部材に対して、前記第1の面とは反対側の主たる面に隣接して並置されて、前記さらに別のデバイスのための第2のクロージャを形成する、請求項4に記載の回路網。
  6. 前記音響回路網は前記第1の主たる面内に、切り込み、エッチング処理または別途方法によって窪みまたは凹所として形成されたコンポーネントを有する1つ以上のデバイスを備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の回路網。
  7. 単一の略平坦なシート材料の面が実質的に該平面に沿って延びる一連の開口およびビアを保持して、板状のクロージャ部材で被覆される回路網支持基板層を形成する、請求項1から6のいずれか1項に記載の回路網。
  8. 前記略平坦な部材は金属からなる、請求項1から7のいずれか1項に記載の回路網。
  9. 前記略平坦な部材はプラスチックからなる、請求項1から8のいずれか1項に記載の回路網。
  10. 前記第2の部材は金属からなる、請求項1から9のいずれか1項に記載の回路網。
  11. 前記第2の部材はプラスチックからなる、請求項1から10のいずれか1項に記載の回路網。
  12. 前記略平坦な部材と略同軸配置された少なくとも1つの入力ポートまたは出力ポートを有する、請求項1から11のいずれか1項に記載の回路網。
  13. 前記略平坦な部材に対して軸が略直交配置された少なくとも1つの入力ポートまたは出力ポートを有する、請求項1から12のいずれか1項に記載の回路網。
  14. 前記少なくとも1つの音響デバイスは共鳴器を備え、前記さらに別の少なくとも1つの音響デバイスは比較的狭小な寸法から比較的広い寸法へと拡開するダクトを備え、前記ダクトはその寸法が最も拡開した箇所に前記回路網の平面と実質的に整合した出力ポートを備えると共にその寸法が狭小な箇所に前記回路網の平面と実質的に直交する入力ポートを備える、請求項1から13のいずれか1項に記載の回路網。
  15. 前記入力ポートに結合されたマイクロスピーカをさらに備え、前記ダクトデバイスと前記共鳴器とは該マイクロスピーカによって発生させられて前記出力ポートから放出される音響信号に所定のオーディオ特性を付与するように形状寸法設計される、請求項14に記載の回路網。
  16. 管状貫通ダクトに対して略直交配置された前記略平坦な部材を有するブロック部材を備える、ツウィスロッキー型カプラとして構成された、請求項1から15のいずれか1項に記載の回路網。
  17. 前記ブロック部材は対向する2つの部分で形成され、前記回路網は複数のコンポーネントを備え、各コンポーネントはそれぞれ前記対向面内に形成された少なくとも1つの素子を含む、請求項16に記載の回路網。
  18. 少なくとも1つの前記音響デバイスは前記第1の部材に型押しもしくは別途方法によって設けられたキャビティーを含み、音響抵抗は薄いフォーム支持材に接着接合された音響抵抗格子シートを備えるプラグによって形成され、該プラグの形状は前記キャビティーに実質的に嵌合する、請求項1から17のいずれか1項に記載の回路網。
  19. 前記プラグは前記音響抵抗格子シートと前記フォーム材との積層材からなるシートから切断または押し抜きされる、請求項18に記載の回路網。
  20. 前記フォーム支持材は音響透過性を有する連続気泡ポリマーである、請求項18または19に記載の回路網。
  21. 略平坦な部材が実質的に整合層成されて垂直構造を形成し、回路網が音響的に相互結合されている、請求項1から20のいずれか1項に記載の複数の回路網。
  22. 請求項1から20のいずれか1項に記載の回路網および請求項21に記載の複数の層成回路網の一方または両方を含む、例えば一組のイヤホン、インナーイヤー型イヤホンまたはヘッドホン、携帯電話機または携帯用ステレオプレーヤ等の個人用携帯デバイス。
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