JP6268909B2 - 音響システムおよび超音波フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、音響システムおよび超音波フィルタに関するものである。
従来、所定の周波数の超音波を搬送波として用い、可聴音でこの搬送波を変調して得られた超音波を、パラメトリックスピーカから出力すると、出力された超音波が空気の非線形特性によって復調され、変調に用いられた可聴音が聞こえることが知られている。このようにしてパラメトリックスピーカから出力された超音波は、強い指向性を有する。
これを利用した技術として、特許文献1には、複数の利用者の位置を認識し、各利用者の位置に向けて、利用者毎に設定された音量または音質の可聴音で変調された超音波を出力する技術が開示されている。
特開2013−58896号公報
しかし、特許文献1のような技術では、ある利用者に特定の可聴音を聴かせたり聴かせなかったりするために、その利用者の位置を計測したり、超音波の出力方向をその利用者の位置に合わせて制御する必要があり、その分、構成が複雑になってしまう。
本発明は上記点に鑑み、可聴音で変調された超音波を出力することで当該可聴音を人に聴かせる技術において、簡易な構成で利用者に特定の可聴音を聴かせたり聴かせなかったりすることができる技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、超音波を出力する超音波出力装置(2、3、2’a、2’b)と、第1の超音波周波数の搬送波が第1の可聴音で変調された超音波(31、93、95)を前記超音波出力装置に出力させる音響制御装置(1、1’a、1’b)と、主に前記第1の超音波周波数の超音波を減衰させるフィルタであって、耳に取り付けられる用途に用いられる第1の超音波フィルタ(4a、4b、6、7)と、を備え、前記第1の超音波フィルタは、可動部(622)を有し、前記可動部が移動することで、前記可動部と他の部材(623)との間の長さが変化し、その結果、主に減衰させる超音波の周波数が変化することを特徴とする音響システムである。
このようになっていることで、第1の超音波フィルタを付けない人には、第1の可聴音が聞こえるようになり、第1の超音波フィルタを両耳に付ける人には、第1の可聴音が聞こえなくなるか聞こえ難くなる。したがって、簡易な構成で利用者に特定の可聴音を聴かせたり聴かせなかったりすることができる。
また、請求項3に記載の発明は、主に超音波を減衰させるフィルタであって、人の耳に取り付けられる用途に用いられ、主に減衰させる超音波の周波数を変更可能な構造を有し、可動部(622)を有し、前記可動部が移動することで、前記可動部と他の部材(623)との間の長さが変化し、その結果、主に減衰させる超音波の周波数が変化することを特徴とする超音波フィルタである。
このような超音波フィルタを用いることで、超音波フィルタを付けない人には、超音波に含まれる可聴音が聞こえるようになり、超音波フィルタを両耳に付ける人には、超音波に含まれる可聴音が聞こえなくなるか聞こえ難くなる。したがって、簡易な構成である利用者に特定の可聴音を聴かせたり聴かせなかったりすることができる。
なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係る音響システムの構成図である。 音響制御装置1の構成を示すブロック図である。 パラメトリックスピーカの動作原理を表す図である。 超音波フィルタ4a、4bの斜視図である。 図4のV−V断面図である。 超音波フィルタ5a、5bの斜視図である。 図6のVII−VII断面図である。 超音波フィルタ4a、4b、5a、5bのサイズおよび共鳴周波数を示す図表である。 超音波フィルタ4a、4b、5a、5bの耳60への挿入例を示す図である。 超音波フィルタ4a、4bによるフィルタリングを表す図である。 超音波フィルタ5a、5bによるフィルタリングを表す図である。 本発明の第2実施形態に係る超音波フィルタ6の斜視図である。 図12のXIII−XIII断面図である。 本発明の第2実施形態に係る超音波フィルタ6の斜視図である。 図12のXV−XV断面図である。 本発明の第2実施形態に係る超音波フィルタ7の斜視図である。 図16のXVII−XVII断面図である。 本発明の第2実施形態に係る超音波フィルタ8の斜視図である。 図18のXIX−XIX断面図である。 超音波フィルタ7、8のサイズおよび周波数を示す図表である。 本発明の第4実施形態に係る音響システムの構成図である。 音響制御装置4の構成を示すブロック図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について説明する。図1に示す通り、本実施形態に係る音響システムは、博物館内または美術館内に設置され、展示物(例えば絵画)40の説明を、当該展示物40の前にいる聴衆4、5のみに聴かせるために用いられる。
この音響システムは、音響制御装置1、パラメトリックスピーカ2、3、および、超音波フィルタ4a、4b、5a、5bを有している。
音響制御装置1は、パラメトリックスピーカ2、3に音(超音波)を出力させるために、パラメトリックスピーカ2、3に電気信号を出力する装置である。
パラメトリックスピーカ2、3(超音波出力装置の一例に相当する)は、音響制御装置1から各々に出力された電気信号に応じた超音波31、32を出力する装置である。パラメトリックスピーカ2、3の各々は、複数個の超音波発振装置(超音波トランスデューサ)をアレイ状に配列して構成されている。このように、超音波振装置をアレイ状に複数個配列することで、出力の増大化と鋭い指向性を実現することができる。
図1に示す通り、展示物40に向かって左側にパラメトリックスピーカ2が配置され、展示物40に向かって右側にパラメトリックスピーカ3が配置されている。パラメトリックスピーカ2が出力した超音波31が届く範囲と、パラメトリックスピーカ3が出力した超音波32が届く範囲は、それぞれ、パラメトリックスピーカの高い指向性により、展示物40の前の範囲に限られる。また、超音波31が届く範囲と、超音波32が届く範囲とは、展示物40の前の交差領域50(所定の位置範囲の一例に相当する)で交差している。
図2に示すように、音響制御装置1は、音データ記憶部10、制御部11、第1変調部12、および第2変調部13を有している。
音データ記憶部10は、聴衆4、5に聴かせる可聴音の波形情報を含む音データを記憶している。音データのフォーマットは、例えば、WAVフォーマットもよいし、MP3フォーマットでもよい。本実施形態では、音データ記憶部10に記憶されている音データとして、展示物40を説明するための第1の情報を表す第1の可聴音の波形情報を含む第1の音データと、同じ展示物40を説明するための第2の情報を表す第2の可聴音の波形情報を含む第2の音データとを有している。第1の情報と第2の情報は異なっている。例えば、第1の情報および第1の可聴音は、日本語による情報および可聴音とし、第2の情報および第2の可聴音は、英語による情報および可聴音としてもよい。
制御部11は、例えば、周知のマイクロコンピュータによって構成され、音データ記憶部10から第1の音データと第2の音データを読み取る。そして、読み取った第1の音データに基づいて、第1の可聴音の波形信号(電気信号である)を生成し、第1変調部12に繰り返し出力する。それと共に、読み取った第2の音データに基づいて、第2の可聴音の波形信号(電気信号である)を生成し、第2変調部13に繰り返し出力する。第1の可聴音の波形信号の出力と、第2の可聴音の波形信号の出力は、制御部11によって同時に並行して行われる。
第1変調部12は、第1の超音波周波数の搬送波信号(電気信号である)を生成する発振器(図示せず)を有し、この発振器が生成した搬送波信号を、制御部11から出力された第1の可聴音の波形信号で変調する。変調方式は、AM変調、DSB変調、SSB変調、FM変調のうちいずれか1つを用いる。本実施形態では、第1の超音波周波数を20kHzとする。
そして第1変調部12は、この変調の結果得られた変調後信号を、パラメトリックスピーカ2に出力する。この変調後信号は、第1の超音波周波数の搬送波が第1の可聴音で変調された第1の超音波を表す電気信号となる。
第2変調部13は、第1の超音波周波数とは異なる第2の超音波周波数の搬送波信号(電気信号である)を生成する発振器(図示せず)を有し、この発振器が生成した搬送波信号を、制御部11から出力された第2の可聴音の波形信号で変調する。変調方式は、AM変調、DSB変調、SSB変調、FM変調のうちいずれか1つを用いるが、第1変調部12で用いられた変調方式と同じ変調方式を採用してもよいし、異なる変調方式を採用してもよい。本実施形態では、第2の超音波周波数を40kHzとする。
そして第2変調部13は、この変調の結果得られた変調後信号を、パラメトリックスピーカ3に出力する。この変調後信号は、第2の超音波周波数の搬送波が第2の可聴音で変調された第2の超音波を表す電気信号となる。
パラメトリックスピーカ2は、音響制御装置1の第1変調部12から出力された上記電気信号に応じた第1の超音波31を出力する。また、パラメトリックスピーカ3は、音響制御装置1の第2変調部13から出力された上記電気信号に応じた第2の超音波32を出力する。
パラメトリックスピーカ2、3の動作原理は周知であるが、概略を図3を参照して説明する。パラメトリックスピーカ2、3は、超音波周波数の搬送波が可聴音で(AM変調、DSB変調、SSB変調、FM変調のうちいずれかの変調方式を用いて)変調された超音波21を空気中に放射する。例えばAM変調の場合、この超音波21の包絡線22が、変調に用いられた可聴音を表している。この超音波21が空気中に伝播する際、空気の非線形特性により、可聴音22が出現して聴衆4、5に聞こえるようになる。
ここで、図1に示すように、パラメトリックスピーカ2から超音波31が出力され、それと同時に、パラメトリックスピーカ3から超音波32が出力されている状態で、交差領域50に聴衆4、5がいる場合について説明する。
この場合、聴衆4、5は、耳に何も取り付けていなければ、超音波31に含まれる第1の可聴音と超音波32に含まれる第2の可聴音の両方が、同時に聞こえる。しかしながら、本実施形態では、図1に示すように、聴取者4(利用者)は、左右の耳にそれぞれ超音波フィルタ4a、4bを装着していることにより、第1の可聴音は聞こえず第2の可聴音が聞こえるようになっている。また、聴取者4は、左右の耳にそれぞれ超音波フィルタ5a、5bを装着していることにより、第2の可聴音は聞こえず第1の可聴音が聞こえるようになっている。
ここで、超音波フィルタ4a、4b、5a、5bの構成について説明する。超音波フィルタ4aと超音波フィルタ4bは、全く同じ構造を有しており、図4および図5に示すように、円筒形状の内管41と、当該内管41の外部において内管41と同軸に形成される円筒形状の外管42とを有している。超音波フィルタ4a、4bが、第1の超音波フィルタの一例に相当する。
外管42は、軸方向両端に固定された蓋部42a、42bを有している。これら蓋部42a、42bは、中心部が円形に切り取られた円盤の形状を有している。内管41は、外管42の内部を外管42と同軸に貫通するように形成されており、軸方向両端は開放されている。このような構成により、内管41と外管42で囲まれる空ろな共鳴室43が形成されている。
また、内管41の共鳴室43に面する部分には、内管41の内部と共鳴室43を連通させる円形孔が複数個形成されている。これら円形孔のうち図示されているのは円形孔41a、41b、41cのみであるが、本実施形態では、共鳴室43の軸方向両端から軸方向に沿って等距離の位置において、内管41に、4つの円形孔が、周方向に等距離に並んで、形成されている。このような構成により、超音波フィルタ4a、4bは、周知の共鳴型消音器として作用する。
超音波フィルタ5aと超音波フィルタ5bは、全く同じ構造を有しており、図6および図7に示すように、円筒形状の内管51と、当該内管51の外部において内管51と同軸に形成される円筒形状の外管52とを有している。超音波フィルタ5a、5bが、第2の超音波フィルタの一例に相当する。
外管52は、軸方向両端に蓋部52a、52bを有している。内管51は、外管52の内部を外管52と同軸に貫通するように形成されており、軸方向両端は開放されている。このような構成により、内管51と外管52で囲まれる空ろな共鳴室53が形成されている。
また、内管51の共鳴室53に面する部分には、内管51の内部と共鳴室53を連通させる円形孔が複数個形成されている。これら円形孔のうち図示されているのは円形孔51a、51b、51cのみであるが、本実施形態では、共鳴室53の軸方向両端から軸方向に沿って等距離の位置において、内管51に、4つの円形孔が、周方向に等距離に並んで、形成されている。このような構成により、超音波フィルタ5a、5bは、周知の共鳴型消音器として作用する。
これら超音波フィルタ4a、4b、5a、5bの特徴的な点は、人の耳に取り付け可能なサイズとなっていることである。以下、超音波フィルタ4a、4b、5a、5bのサイズについて説明する。
内管41、51の内側面の直径をD1とし、外管42、52の蓋部でない部分の内側面の直径をD2とし、外管42、52の一方の蓋部41a、51aの共鳴室43側面から他方の蓋部41b、51bの共鳴室43側面までの軸に沿った距離をLとする。また、内管41、51に設けられて内管41、51の内部と共鳴室43、53を連通させる円形孔の個々の直径をD3とし、それら円形孔の数をnとする。
本実施形態では、超音波フィルタ4a、4b、5a、5bのサイズは、図8に表で示す通りである。この表に示す通り、超音波フィルタ4a、4b、5a、5bは、軸に垂直な方向の長さD2が、共通して4.6mmとなっている。このサイズは、図9に示すように、外管42、52の一部を人の耳60の外耳道に挿入することができると同時に、外管42、52が外耳道および外耳道の周囲の耳介(例えば耳珠61)に支持されて位置決めされるようなサイズである。
また、図8の表には、これら超音波フィルタ4a、4b、5a、5bの共鳴周波数も表している。この表に示す通り、超音波フィルタ4a、4b、5a、5bの共鳴周波数(20kHz=第1の超音波周波数、40kHz=第2の超音波周波数)は、超音波周波数に属する。超音波フィルタ4a、4bの共鳴周波数が超音波フィルタ5a、5bの共鳴周波数の半分になっているのは、超音波フィルタ4a、4bの長さLが、超音波フィルタ5a、5bの長さLに比べて4倍になっているからである。なお、共鳴周波数に影響するL以外の量(D1、D2、D3、n)は、超音波フィルタ4a、4b、5a、5bで同じになっている。
超音波フィルタ4a、4b、5a、5bを人の耳60へ着脱可能に装着する方法は、図9に示す通りである。すなわち、外管42、52の一部を人の耳60の外耳道に挿入して、外耳道および外耳道の周囲の耳介(例えば耳珠61)に外管42、52を支持させた状態で、超音波フィルタ4a、4b、5a、5bを位置決めする。外耳道および外耳道の周囲の耳介に外管42、52を支持させることで、超音波フィルタ4a、4b、5a、5bの位置および姿勢が安定する。このとき、内管41、51の軸方向の一方側の端部は、外耳道の奥方向を向くようにし、他方側の端部は、耳の外側方向を向くようにする。
図1に示すように、交差領域50にいる聴取者4は、左右の耳にそれぞれ超音波フィルタ4a、4bを装着している。この場合、図10に示すように、パラメトリックスピーカ2、3から聴取者4の左右の耳に届いた超音波31、32は、超音波フィルタ4a、4bの内管41の軸方向の端部のうち、耳の外側方向を向いている端部から、内管41内に入る。
そして、共鳴室43の共鳴作用により、内管41内に入った音波のうち、超音波フィルタ4a、4bの共鳴周波数(20kHz=第1の超音波周波数)およびその近傍の周波数の超音波が主に減衰される。したがって、超音波31、32のうち、超音波31が大きく減衰され(ほとんど遮断され)、超音波32はほとんど減衰されない。その結果、超音波31、32のうち、実質的に超音波32のみが、超音波フィルタ4a、4bの内管41の軸方向の端部のうち、外耳道の奥方向を向いている端部から、外耳内に出て、鼓膜に到達する。したがって、聴取者4は、第1の可聴音および第2の可聴音のうち、超音波32に含まれている第2の可聴音のみを聴くことができる。つまり、第1の情報、第2の情報のうち、第2の情報のみが聴取者4に通知される。
また、図1に示すように、交差領域50にいる聴取者5(利用者)は、左右の耳にそれぞれ超音波フィルタ5a、5bを装着している。この場合、図11に示すように、パラメトリックスピーカ2、3から聴取者5の左右の耳に届いた超音波31、32は、超音波フィルタ5a、5bの内管51の軸方向の端部のうち、耳の外側方向を向いている端部から、内管51内に入る。
そして、共鳴室53の共鳴作用により、内管51内に入った音波のうち、超音波フィルタ5a、5bの共鳴周波数(40kHz=第2の超音波周波数)およびその近傍の周波数の超音波が主に減衰される。したがって、超音波31、32のうち、超音波32が大きく減衰され(ほとんど遮断され)、超音波31はほとんど減衰されない。その結果、超音波31、32のうち、実質的に超音波31のみが、超音波フィルタ5a、5bの内管51の軸方向の端部のうち、外耳道の奥方向を向いている端部から、外耳内に出て、鼓膜に到達する。したがって、聴取者5は、第1の可聴音および第2の可聴音のうち、超音波31に含まれている第1の可聴音のみを聴くことができる。つまり、第1の情報、第2の情報のうち、第1の情報のみが聴取者5に通知される。
このように、本実施形態では、音響制御装置1の制御により、第1の超音波周波数の搬送波を第1の可聴音で変調した超音波31がパラメトリックスピーカ2に出力される。したがって、超音波31の届く領域では、超音波フィルタ4a、4bを付けない人には、第1の可聴音が聞こえるようになり、超音波フィルタ4a、4bを両耳に付ける人には、第1の可聴音が聞こえなくなるか聞こえ難くなる。また同様に、音響制御装置1の制御により、第2の超音波周波数の搬送波を第2の可聴音で変調した超音波32がパラメトリックスピーカ3に出力される。したがって、超音波32の届く領域では、超音波フィルタ5a、5bを付けない人には、第2の可聴音が聞こえるようになり、超音波フィルタ5a、5bを両耳に付ける人には、第2の可聴音が聞こえなくなるか聞こえ難くなる。このように、簡易な構成である利用者に特定の可聴音を聴かせたり聴かせなかったりすることができる。
また、交差領域50では、超音波フィルタ5a、5bを付ける人には、第2の可聴音よりも第1の可聴音がはっきり聞こえるようになる。更に言えば、第1の可聴音と第2の可聴音のうち実質的に第1の可聴音のみが聞こえるようになる。また交差領域50では、超音波フィルタ4a、4bを付ける人には、第1の可聴音よりも第2の可聴音がはっきり聞こえるようになる。更に言えば、第1の可聴音と第2の可聴音のうち実質的に第2の可聴音のみが聞こえるようになる。したがって、簡易な構成で聴取者毎に異なる可聴音を聴かせることができる。
なお、これら超音波フィルタ4a、4b、5a、5bは、通常の可聴音周波数の音波は殆ど減衰させないので、これらを装着したとしても、他の人との会話や警報音の認知に悪影響を及ぼすことはない。
ここで、超音波フィルタ4a、4b、5a、5bのサイズについて、以下に補足する。超音波フィルタ4a、4bの内管41の全長(図5の左右方向の長さ)は、10mmである。また、超音波フィルタ5a、5bの内管51の全長(図7の左右方向の長さ)は、5mmである。また、超音波フィルタ4a、4b、5a、5bの内管41、52、外管42、52に用いられる部材の板厚は、1mm以上2mm以下である。
このようなサイズになっていることで、超音波フィルタ4a、4b、5a、5bは、その一部を人の耳の外耳道に着脱可能に挿入することができる。そしてそれと同時に、超音波フィルタ4a、4b、5a、5bが外耳道および外耳道の周囲の耳介(例えば耳珠61)に支持されて位置決め可能となっている。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態の超音波フィルタ4a、4b、5a、5bの各々を、図12〜図15に示す超音波フィルタ6に置き換えたものである。
以下、本実施形態の超音波フィルタ6(第1の超音波フィルタの一例であり、第2の超音波フィルタの一例でもある)について、第1実施形態の超音波フィルタ4aと比較しながら説明する。
超音波フィルタ6は、超音波フィルタ4aと同じ内管41を有している。更に超音波フィルタ6は、超音波フィルタ4aの外管42に変えて、外管62を有している。外管62は、内管41の外部において内管41と同軸に形成される円筒形状の物体である。
外管62は、側壁を形成する外管本体621を有している。この外管本体621は、第1実施形態の外管42から蓋部42a、42bを取り除いたものと同じである。外管62は更に、外管本体621内に圧入される蓋部622、623を有している。これら蓋部622、623は、中心部が円形に切り取られた円盤の形状を有している。この蓋部622、623は、外管本体621の内面に対して摺動可能に外管本体62内に圧入されており、蓋部622、623の板面に垂直な方向と、外管本体62の軸方向とが一致している。
図12、図13に示すように、蓋部622、623が外管本体621の軸方向の両端部に位置している場合、超音波フィルタ6の形状は、超音波フィルタ4aの形状と全く同じになる。したがってこの場合、超音波フィルタ6による音波の周波数フィルタリング特性も、超音波フィルタ4aと同じである。本実施形態では、聴取者4は、図12、図13に表した状態の超音波フィルタ6を、両耳に装着する。装着方法は、第1実施形態において図9を参照して説明したものと同様である。
ここで、人が治具等を用いて、蓋部622、623を摺動させ、図13、図14に示すように、蓋部622、623が外管本体621の軸方向の両端部よりも、外管本体621の軸方向中央部に近い位置に配置したとする。このとき、蓋部622、623間の間隙の長さ(図15の左右方向の長さ)は、第1実施形態の超音波フィルタ5aのLと同じになるように調整したとする。この場合、超音波フィルタ6による音波の周波数フィルタリング特性も、超音波フィルタ5aと同じである。本実施形態では、聴取者5は、図14、図15に表した状態の超音波フィルタ6を、両耳に装着する。装着方法は、第1実施形態において図9を参照して説明したものと同様である。
したがって、第1実施形態と同様、交差領域50にいる聴取者4は、第1の可聴音および第2の可聴音のうち、超音波32に含まれている第2の可聴音のみを聴くことができる。また、交差領域50にいる聴取者5は、第1の可聴音および第2の可聴音のうち、超音波31に含まれている第1の可聴音のみを聴くことができる。したがって、第1実施形態と同等の効果を得ることができる。
このように、本実施形態の超音波フィルタ6は、蓋部622、623の位置を人が調整することで、主に減衰させる超音波の周波数を変更可能な構造となっている。このようにすることで、聴取者に聴かせたくない可聴音がある場合、その可聴音が含まれる超音波の周波数に合わせて超音波フィルタの周波数特性(より具体的には共鳴周波数)を調整することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態の超音波フィルタ4a、4bを、図16、図17に示す超音波フィルタ7に置き換え、第1実施形態の超音波フィルタ5a、5bを、図18、図19に示す超音波フィルタ8に置き換えたものである。超音波フィルタ7、8は、いずれも空洞型(あるいは膨張型または拡張型ともいう)消音器である。
超音波フィルタ7(第1の超音波フィルタの一例に想到する)は、図16、図17に示すように、入口管71、出口間72、および、ケース73を有しており、それぞれが円筒形状を有している。これら入口管71、出口間72、および、ケース73は、同軸に配置され、入口管71と出口間72の内径D1が同じであり、ケース73の内径D2は、D1よりも大きい。
ケース73は、軸方向両端に固定された円盤形状の蓋部73a、73bを有している。入口管71は、軸方向両端が開放されており、蓋部73aを貫通するようにケース73に固定されることで、軸方向の一端でケース73内の空洞74と連通し、他端でケース73外と連通する。出口管72は、軸方向両端が開放されており、蓋部73bを貫通するようにケース73に固定されることで、軸方向の一端で空洞74と連通し、他端でケース73外と連通する。
なお、空洞74の蓋部73a側端から蓋部73b側端までの軸に沿った距離をLとすると、入口管71が蓋部73aから空洞74内に突出する長さはL/2であり、出口管72が蓋部73bから空洞74内に突出する長さはL/4である。
超音波フィルタ8(第2の超音波フィルタの一例に想到する)は、図18、図19に示すように、入口管81、出口間82、および、ケース83を有しており、それぞれが円筒形状を有している。これら入口管81、出口間82、および、ケース83は、同軸に配置され、入口管81と出口間82の内径D1が同じであり、ケース83の内径D2は、D1よりも大きい。
ケース83は、軸方向両端に固定された円盤形状の蓋部83a、83bを有している。入口管81は、軸方向両端が開放されており、蓋部83aを貫通するようにケース83に固定されることで、軸方向の一端でケース83内の空洞84と連通し、他端でケース83外と連通する。出口管82は、軸方向両端が開放されており、蓋部83bを貫通するようにケース83に固定されることで、軸方向の一端で空洞84と連通し、他端でケース83外と連通する。
なお、空洞84の蓋部83a側端から蓋部83b側端までの軸に沿った距離をLとすると、入口管81が蓋部83aから空洞84内に突出する長さはL/2であり、出口管82が蓋部83bから空洞84内に突出する長さはL/4である。
このような構成により、超音波フィルタ7、8は、入口管71、81から入射した音波が空洞74、84の断面積の変化部で反射されることによって、当該音波が減衰される。最も大きく減衰される周波数は、超音波フィルタ7、8のサイズD1、D2、Lによって決まる。
本実施形態では、超音波フィルタ7、8のサイズは、図20に表で示す通りである。この表に示す通り、超音波フィルタ7、8は、軸に垂直な方向の長さD2が、共通して10mmとなっている。このサイズは、ケース73、83の一部を人の耳の外耳道に挿入することができると同時に、ケース73、83が外耳道および外耳道の周囲の耳介(例えば耳珠61)に支持されて位置決めされるようなサイズである。
また、図20の表には、これら超音波フィルタ7、8によって最も大きく減衰される周波数(以下、ピーク周波数)も表している。この表に示す通り、超音波フィルタ7、8のピーク周波数(20kHz=第1の超音波周波数、40kHz=第2の超音波周波数)は、超音波周波数に属する。超音波フィルタ7のピーク周波数が超音波フィルタ8のピーク周波数の半分になっているのは、超音波フィルタ7の長さLが、超音波フィルタ8の長さLに比べて2倍になっているからである。なお、ピーク周波数に影響するL以外の量(D1、D2)は、超音波フィルタ7、8で同じになっている。
本実施形態では、聴取者4は超音波フィルタ7を両耳に装着し、聴取者5は超音波フィルタ8を両耳に装着する。装着方法は、第1実施形態において図9を参照して説明したものと同様である。
したがって、第1実施形態と同様、交差領域50にいる聴取者4は、第1の可聴音および第2の可聴音のうち、超音波32に含まれている第2の可聴音のみを聴くことができる。また、交差領域50にいる聴取者5は、第1の可聴音および第2の可聴音のうち、超音波31に含まれている第1の可聴音のみを聴くことができる。したがって、第1実施形態と同等の効果を得ることができる。
ここで、超音波フィルタ7、8のサイズについて、以下に補足する。超音波フィルタ7の全長(図17の左右方向の全長)、すなわち、入口管71の反ケース73側端部から、出口管72の反ケース73側端部までの、軸に沿った距離は、36mmである。また、超音波フィルタ8の全長(図19の左右方向の全長)は、20mmである。また、超音波フィルタ7、8の入口管71、81、出口管72、82、ケース73、83に用いられる部材の板厚は、1mm以上2mm以下である。
このようなサイズになっていることで、超音波フィルタ7、8は、その一部を人の耳の外耳道に着脱可能に挿入することができる。そしてそれと同時に、超音波フィルタ7、8が外耳道および外耳道の周囲の耳介(例えば耳珠)に支持されて位置決め可能となっている。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図21に示すように、本実施形態に係る音響システムは、博物館内または美術館内に設置され、複数の展示物91、92の各々について、当該展示物の説明を行うための音響制御装置とパラメトリックスピーカの組を、1つ有する。具体的には、音響システムは、展示物91の説明を行うための1つの音響制御装置1’aと1つのパラメトリックスピーカ2’aの組を有すると共に、展示物92の説明を行うための1つの音響制御装置1’bと1つのパラメトリックスピーカ2’bの組を有する。
パラメトリックスピーカ2’a、2’bの構成は、第1実施形態に示したパラメトリックスピーカ2と同じである。音響制御装置1’a、1’bは、同じ構成となっている。具体的には図22に示す通り、音響制御装置1’a、1’bは、音データ記憶部10、制御部11、第1変調部12、第2変調部13、および合成部14を有している。
音データ記憶部10、制御部11、第1変調部12、第2変調部13の構成および作動は、第1実施形態の音響制御装置1の音データ記憶部10、制御部11、第1変調部12、第2変調部13と同じである。ただし、本実施形態では、第1変調部12、第2変調部13から出力された変調後信号は、合成部14に入力される。
なお、音響制御装置1’aの音データ記憶部10に記憶される第1の音データが表す第1の情報は、音響制御装置1’bの音データ記憶部10に記憶される第1の音データが表す第1の情報とは異なる。同様に、音響制御装置1’aの音データ記憶部10に記憶される第2の音データが表す第2の情報は、音響制御装置1’bの音データ記憶部10に記憶される第2の音データが表す第2の情報とは異なる。このようになるのは、説明する対象の展示物が異なるからである。
合成部14は、第1変調部12から出力された変調後信号(第1の超音波を表す電気信号)と、第2変調部13から出力された変調後信号(第2の超音波を表す電気信号)を合成し、その結果得られた合成信号を、同じ組のパラメトリックスピーカ(2’aまたは2’b)に出力する。
すると、パラメトリックスピーカ2’aからは、展示物91を説明するための第1の可聴音を含む第1の超音波93(第1の超音波周波数)と、展示物91を説明するための第2の可聴音を含む第2の超音波94(第2の超音波周波数)との合成超音波が出力される。
また、パラメトリックスピーカ2’bからは、展示物92を説明するための第1の可聴音を含む第1の超音波95(第1の超音波周波数)と、展示物92を説明するための第2の可聴音を含む第2の超音波96(第2の超音波周波数)との合成超音波が出力される。
したがって、パラメトリックスピーカ2’aから出力される超音波が届く所定の位置範囲97(所定の位置範囲の一例に相当する)には、第1の超音波93と第2の超音波94の両方が届く。また、パラメトリックスピーカ2’bから出力される超音波が届く所定の位置範囲98(所定の位置範囲の一例に相当する)には、第1の超音波95と第2の超音波96の両方が届く。なお、位置範囲97は展示物91の前に限定され、位置範囲98は展示物92の前に限定されるので、位置範囲97と位置範囲98は交差しない。
この場合、聴衆4、5は、耳に何も取り付けていなければ、超音波93に含まれる第1の可聴音と超音波94に含まれる第2の可聴音の両方が、同時に聞こえる。しかしながら、本実施形態では、図1に示すように、聴取者4は、左右の耳にそれぞれ超音波フィルタ4a、4bを装着していることにより、第1の可聴音は聞こえず第2の可聴音が聞こえるようになっている。また、聴取者5は、左右の耳にそれぞれ超音波フィルタ5a、5bを装着していることにより、第2の可聴音は聞こえず第1の可聴音が聞こえるようになっている。
ここで、第1実施形態と同じく左右の耳に超音波フィルタ4a、4bを装着している聴取者4と、第1実施形態と同じく左右の耳に超音波フィルタ5a、5bを装着している聴取者5の両方が、図21に示すように、位置範囲97内にいる場合について説明する。この場合は、第1実施形態において同条件の聴取者4、5が共に交差領域50内にいる場合と同等である。
したがって、位置範囲97にいる聴取者4は、第1の可聴音および第2の可聴音のうち、超音波94に含まれている第2の可聴音のみを聴くことができる。また、位置範囲97にいる聴取者5は、第1の可聴音および第2の可聴音のうち、超音波93に含まれている第1の可聴音のみを聴くことができる。したがって、第1実施形態と同等の効果を得ることができる。
また同様に、第1実施形態と同じく左右の耳に超音波フィルタ4a、4bを装着している聴取者4と、第1実施形態と同じく左右の耳に超音波フィルタ5a、5bを装着している聴取者5の両方が、図示しないが、位置範囲98内にいる場合について説明する。この場合も、第1実施形態において同条件の聴取者4、5が共に交差領域50内にいる場合と同等である。
したがって、位置範囲98にいる聴取者4は、第1の可聴音および第2の可聴音のうち、超音波96に含まれている第2の可聴音のみを聴くことができる。また、位置範囲98にいる聴取者5は、第1の可聴音および第2の可聴音のうち、超音波95に含まれている第1の可聴音のみを聴くことができる。したがって、第1実施形態と同等の効果を得ることができる。
なお、第1〜第3実施形態では、パラメトリックスピーカ2、3が、合わせて1つの超音波出力装置として機能し、第4実施形態では、パラメトリックスピーカ2’a、2’bの各々が、単独で1つの超音波出力装置として機能する。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。例えば、以下のような変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
(変形例1)
上記各実施形態の音響システムは、異なる2つの超音波周波数の搬送波を異なる2つの可聴音で変調した超音波を出力している。しかし、本発明に係る音響システムは、このようなものに限らず、異なるN個(ただしNは3以上)の超音波周波数の搬送波をそれぞれ異なるN個の可聴音で変調した超音波を出力するようになっていてもよい。
あるいは逆に、単一の超音波周波数の搬送波を単一の可聴音で変調した超音波を出力するだけでもよい。例えば、第1実施形態において、パラメトリックスピーカ3を廃し、更に、音響制御装置1において、第2変調部13を廃し、更に、超音波フィルタ5a、5bを廃してもよい。
この場合、図1に示した展示物40の前には、超音波31のみが出力される。そして、左右の耳に超音波フィルタ4a、4bを装着している聴取者4は、この超音波31に含まれる第1の可聴音を聴くことはできないが、超音波フィルタ4a、4bを装着していない聴取者5は、第1の可聴音を聴くことができる。
このようになっていることで、超音波フィルタ4a、4bを付けない人には、第1の可聴音が聞こえるようになり、超音波フィルタ4a、4bを両耳に付ける人には、第1の可聴音が聞こえなくなるか聞こえ難くなる。したがって、簡易な構成である利用者に特定の可聴音を聴かせたり聴かせなかったりすることができる。
(変形例2)
また、上記実施形態では、主に超音波を減衰させる超音波フィルタとして、共鳴型、空洞型の超音波フィルタを用いているが、本発明の超音波フィルタは、共鳴型、空洞型に限るわけではない。本発明の超音波フィルタは、主に超音波を減衰させる周波数特性を有し、さらに、耳に取り付けられるようなサイズになっていれば、どのようなものでもよい。
(変形例3)
また、上記各実施形態において、第1の超音波周波数、第2の超音波周波数は、それぞれ20kHz、40kHzとなっているが、第1の超音波周波数、第2の超音波周波数は、互いに異なっていさえすれば、20kHz、40kHzに限らない。
1、1’a、1’b 音響制御装置
2、3、2’a、2’b パラメトリックスピーカ(超音波出力装置)
4a、4b、5a、5b、6 超音波フィルタ
50 交差領域(所定の位置範囲)
97、98 位置範囲(所定の位置範囲)

Claims (3)

  1. 超音波を出力する超音波出力装置(2、3、2’a、2’b)と、
    第1の超音波周波数の搬送波が第1の可聴音で変調された超音波(31、93、95)を前記超音波出力装置に出力させる音響制御装置(1、1’a、1’b)と、
    主に前記第1の超音波周波数の超音波を減衰させるフィルタであって、耳に取り付けられる用途に用いられる第1の超音波フィルタ(4a、4b、6、7)と、を備え
    前記第1の超音波フィルタは、可動部(622)を有し、前記可動部が移動することで、前記可動部と他の部材(623)との間の長さが変化し、その結果、主に減衰させる超音波の周波数が変化することを特徴とする音響システム。
  2. 前記音響制御装置は更に、前記第1の超音波周波数とは異なる第2の超音波周波数の搬送波が第2の可聴音で変調された超音波(32、94、96)を前記超音波出力装置に出力させ、
    前記第1の超音波フィルタは、前記第1の超音波周波数の超音波を、前記第2の超音波周波数の超音波よりも減衰させるフィルタであり、
    当該音響システムは更に、前記第2の超音波周波数の超音波を、前記第1の超音波周波数の超音波よりも減衰させるフィルタであって、人の耳に取り付けられる用途に用いられる第2の超音波フィルタ(5a、5b、6、8)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の音響システム。
  3. 主に超音波を減衰させるフィルタであって、人の耳に取り付けられる用途に用いられ、主に減衰させる超音波の周波数を変更可能な構造を有し、可動部(622)を有し、前記可動部が移動することで、前記可動部と他の部材(623)との間の長さが変化し、その結果、主に減衰させる超音波の周波数が変化することを特徴とする超音波フィルタ。
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