JP2008541420A - 統合減結合コンデンサを有する容量性rf−mems装置 - Google Patents

統合減結合コンデンサを有する容量性rf−mems装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、縦方向に統合される減結合コンデンサ(デカップリングキャパシタ)(14)を備える容量性のRF-MEMS装置を提供する。減結合コンデンサ(14)は従って余分な領域(面積)を取らない。さらに、本発明に従うRF-MEMSはより一層少ない相互接続しか必要とせず、それはまた、空間を節約し、及びそれはRF路(path)における連続するインダクタンス/抵抗を減らす。

Description

本発明は容量性のRF-MEMS装置に関する。より一層詳しくは、本発明は、大きな領域を要せず、及び減少した連続するインダクタンス/抵抗を持つRF-MEMS装置に関し、及びこのような装置を製造するための方法に関する。
MEMS(Microelectromechanical Systems、微小電気機械システムズ)技術の開発は、電気機械及び微小電子技術(マイクロエレクトロニクス)の部品を単一装置において組み立てることを可能にする。小型(ミニチュア)(又はマイクロ-)規模での電気機械の構築を利用することによって、RF(高周波)-MEMSの切替(スイッチ)は、伝統的な電気機械的切替(低い挿入損失、高い分離、極めて高い線形性)の利点を、固形-状態(ソリッド-ステート)の切替(低い電力消費、低質量、長寿命)のそれらと共に組み合わせる。RF-MEMS切替は更に、低-費用の統合(集積)についての可能性を、様々な基板(基材)で、活性な半導体装置を運ぶ基板を含むものの上で持つという利点を持つ。
RF-MEMS装置は、本質的には、2種の伝導性(導電性)の板状体(プレート)で-1種はケイ素(シリコン)チップの表面上にあり、及び他はそのマイクロメータズ上の物体(matter)を浮かせる(suspended)ものから構築される調節可能なコンデンサである。浮かせた板状体は、特別に設計された伝導性層の下部をチップ上でエッチングすることによって創り出される。これらの2種の板状体間の電気容量(キャパシタンス)は、それらの間の分離を変動させ、適用された静電場の引力を用いて浮かされた板状体を物理的に上及び下に動かすことによって調節される。
これらの微小-規模の調節可能なコンデンサは、例として、携帯電話のRF出力増幅機を動的にそのアンテナに整合させるのに用いることができ、最適な電気的条件を提供し、そこで、エネルギ損失が最小に保たれる。より一層多くのRF出力はアンテナに移り、それは電話の性能を改善する。より一層少ないエネルギしか消費されず、それは電池上の流出を減らし、及び従って電話の通話時間を改善する。現行の携帯電話において、この一致関数(matching function)は、伝統的な半導体装置を用いて実行されなければならず、それは完全に電気的ではなく、及び多数の空間(スペース)を取る。これらの種類のものの切替のための他の適用は、無線ネットワーク装置(PDAのもの、ラップトップ、等)、車輌、衛星通信、コンピュータ、及びそのようなものである。
図1は慣習的な容量性(capacitive)RF-MEMSの切替又はMEMSの切替可能なコンデンサにおける機械的及び電気的な接続の模式的な実例である。第1又は底部分の電極1は基板2上に固定され、及び第2又は頂部分の電極3は、基板2に関して、ばね力の下で、図1に提示するように、覆い(カバー)8に対して、ばね定数kを持つばね4の手段による懸架として、移動可能である。これによって、覆い8は通常、基板2と同じでよく、及びばね4が通常、面における曲げビーム(in-plane flexural beam)であり得ることに気付かなければならない。固定した電極1の頂部分上に、誘電性層5を、厚さgd及び比誘電率εdと共に提供する。ばね4が緩むとき、空隙6が、距離gを有して、誘電性層5の頂部分及び頂部分の電極3の底部分の間に存在する。
切替を閉じるために、DC(直流、direct current)電圧Vdcを、頂部分の電極3に適用する一方、第1又は底部分の電極1を接地電位に保つ(又は逆に、底部分の電極1及び頂部分の電極3は電気的に置換え可能である)。DC電圧Vdcを適用することによって、頂部分の電極3及び誘電性層5の間の空隙6がより一層小さくなり、及び従ってまた、頂部分の電極3及び底部分の電極1の間の距離になる。電極1 及び3 間の距離gがより一層小さくなるので、電気容量はより一層大きくなる。
そのようなMEMSの切替可能な又は調整可能な(tunable)コンデンサは、高周波(RF)の信号の電子技術回路において用いることができる。通常、RFの電子技術において存在する大きなDC電圧が持たれることは望ましくないので、DC減結合コンデンサCが提供されることを要し、それは、著しいチップ領域(area、面積)をとる。他方、dcの作動性の(actuation)ラインを介してRFの電流が漏れ出るのを防ぐために、大きな抵抗器R(又は巻線(コイル)L)を要する。
減結合コンデンサC が連続してMEMSコンデンサと共につながれるので、それは必要とされる合計の領域を大きく増加させる。例えば、Cc=10pFの閉じた電気容量が必要で、及びMEMSの電気容量の密度がcMEMS=75pF/mm2であり、及び固定したコンデンサの電気容量の密度がcfix=150pF/mm2である場合、そのとき、最小領域Atotは、Ccの電気容量をMEMSのコンデンサ及び減結合コンデンサCの連続する組み合わせの手段によって作製するために、次のようであることを示すことができる。
Atot=AMEMS+Afix=(cfix/cMEMS)1/2Afix+Afix=((cMEMS)1/2+(cfix)1/2)2Cc/(cMEMS
cfix)=((cMEMS/cfix)1/2+1)2AtotでCを伴わないもの。
与える例について、合計の領域Atotは0.39mm2である。減結合コンデンサCが必要でない場合、領域AtotでCを伴わないもの=Cc/cMEMS=0.13mm2だけが必要であり、従って、合計の使用される領域は、因子(ファクタ)2.9だけ、正に減結合コンデンサについての必要性によって増加する。
減結合コンデンサCについての必要性を避けるために、MEMS装置は、離れたDCの作動性の電極7及びRFの電極1を有する中継(relay、リレー)構造として設計することができる。これを図2に模式的に例証する。この立体配置は、固定するコンデンサCのための領域を節約するが、余分な領域がDCの作動性電極7のために必要である。通常これは、かかる中継の領域が少なくとも因子2だけAtotでCを伴わないもの=Cc/cMEMSよりも大きいことを意味する。
図2に例証するような中継構造の別の不利益は、Vdcの静電力が点でしか適用されず、DCの作動性の電極7であり、それが存在することである。電極1の配置での力が単に間接的であるので、それはより一層強くない。これは次のような2種の主要な不利益を持つ。
同じDC電圧で、RF電極1での力がより一層小さく、それが通常、より一層低い電気容量密度を与える。時々でさえ、空隙6がRF-MEMS切替の閉じた状態において存在するままである。
RFの電圧によって誘導される力は、この力が電極1に配置されるので、大きな電気容量の変化を誘導することができる。
双方の問題は、プロセスを変化させることによって、空隙6が電極1の配置でわずかにより一層小さいものであるように減少させることができる。しかし、これは、プロセスの複雑さの増加を導く一方、大きな領域の不利益が残る。
本発明の目的は、優れたRF-MEMS及びかかるRF-MEMS装置を製造するための方法を提供することである。本発明に従った装置の利益は、それが、減らされたチップ領域及び減らされた連続するインダクタンス/抵抗を持つことができることである。
上記目的は本発明に従う方法及び装置によって達成される。
本発明の特定の及び好ましい局面は、添付の独立した及び従属する請求の範囲において述べられる。従属する請求の範囲からの特長は、独立した請求の範囲の特長と、及び他の従属する請求の範囲の特長と共に、適切なように組み合わせ得、及び単に請求の範囲に明記して述べるものだけではない。
本発明は、容量性のRF-MEMS装置であって、第1電極で、面において横たわる(lying in a plane)基板に固定されるもの、及び第2電極で、第1電極上に浮き、及び基板に関して移動可能なもの、を備える装置を提供する。本発明に従う装置は更に、作動性の電極で、第1及び第2の電極間で基板の面に実質(ほぼ)垂直な方向において統合される(integrated)ものを備える。空隙は、第1電極及び作動性の電極の間、又は第2電極及び作動性の電極の間に存在する。RF-MEMS装置の電気容量は、第1及び第2の電極間の分離を変化させることによって、適用した静電場の引力を用いて物理的に第2電極を移動させ、それが浮いた電極であって、上がったり、下がったりさせて、そのように、空隙の厚さを変化させることによって、調節させ得る。
本発明に従うRF-MEMS装置は、十分に減少した領域で、先行技術のRF-MEMS装置と比較されるものを持つ。さらに、より一層少ない相互接続しか要求せず、それは再度、領域の減少にまで導くだけでなく、また減少した等価の連続する抵抗及び減少した等価の連続するインダクタンスを導く。
本発明の具体例に従い、作動するもの(電極)は、第1の誘電性層及び第2の誘電性層の間に埋められ、そのようにして積み重ね(stack、積層体)が形成され得る。
本発明の好適例に従い、積み重ねは第1電極の頂部分上に位置され得、その場合に、空隙が積み重ね及び第2電極の間に存在する。この場合、DC電圧Vdcは作動性の電極に適用され得、及びRF電圧Vrfは第1電極及び第2電極の間で適用され得る。
他の具体例では、第2電極は第1の電極に向かって方向付けられる底部分を持ち得、及び積み重ねは、第2電極の底部分で位置され得、その場合に、空隙が積み重ね及び第1電極の間に存在する。
また、更なる具体例において、第2電極は、第1電極に向かって方向付けられる底部分を持ち、及び第1の誘電性層は第1電極の頂部分上に位置され得、及び作動性の電極は、第2電極の底部分で配置される第2の誘電性層の底部分に位置され得る。この場合、空隙は、作動性の電極及び第1電極の頂部分上の第1の誘電性層の間に存在する。
更なる具体例では、第2電極は、第1電極に向かって方向付けられる底部分を持ち、及び作動性の電極は、第1電極の頂部分上に配置される第1の誘電性層の頂部分上に位置され得、及び第2の誘電性層は第2電極の底部分に配置され得る。この場合、空隙は、作動性の電極及び第2電極の底部分での第2の誘電性層の間に存在する。
第1電極は第1領域を持ち得、第2電極は第2領域を持ち得、及び作動性の電極は第3領域を持ち得、第1、第2及び第3の領域は、基板の面に実質平行な方向において延びる(広がる)。本発明に従う具体例では、第1、第2及び第3の領域は実質同じであり得る。その場合において、直接的静電気力は、十分完全なコンデンサ領域にわたって存在し得る。直接的静電気力は、作動性の電極が最も小さな電極でない限り、即ち、それが第1及び第2の電極よりも大きい限り、十分完全なRFのコンデンサ領域にわたって存在する。これは、先行技術のMEMS装置の十分に閉じてない切替において存在する問題を克服し、及び大きな電気容量がRF電圧に応じて、このRF電圧によって生じる電気力の結果として変化する。本発明に従う他の具体例では、第1、第2及び第3の領域の少なくとも1種は、他のものと異なり得る。
本発明の具体例に従い、第1、第2及び作動性の電極は、同じ物質を材料として形成され得、例えば、アルミニウム又はアルミニウム銅合金、金又は銅のような金属からである。
本発明はまた、容量性のRF-MEMS装置の製造のための方法を提供する。この方法は次のものを備える。
第1電極で、面において横たわる基板に固定されるものを提供する工程、
第2電極で、第2電極が基板に関して移動可能であるものを提供する工程、
作動性の電極で、第1及び第2の電極間で基板の面に実質垂直な方向において統合されるものを提供する工程。
本発明の具体例では、作動(アクチュエータ)電極を提供する工程は、作動性(actuation)電極の積み重ねを、第1の誘電性層及び第2の誘電性層の間において提供する工程を備える。
本発明の具体例に従い、第1の誘電性層及び第2の誘電性層の間に埋められる作動性の電極を備える積み重ねを提供する工程は、積み重ねを、第1電極の頂部分上に提供することによって実行し得る。
本発明の具体化に従い、第2電極は、第1電極に向かって方向付けられる底部分を持ち得、そこでは、第1の誘電性層及び第2の誘電性層の間に埋められる作動電極を備える積み重ねを提供する工程が、積み重ねを、第2電極の底部分で提供することによって実行し得る。
本発明の上記及び他の特徴、特長及び利益は、次の詳しい記載から、付随する図面を併せて考慮して明らかになり、そられの図面は、1例として、本発明の原則を例証する。この記載は、例だけのために与え、本発明の範囲を制限するものではない。次に引用する参照図は添付図面について言及する。
(図面の簡単な説明の項に移動する)
異なる図において、同じ参照符号は同じか又は似た要素に言及する。
本発明を、特定の具体例に関し、及び一定の図面を参照して記載するが、本発明はそれらに制限されることはないけれども、請求の範囲によって制限されるに過ぎない。請求の範囲における任意の参照符号は、その範囲を制限するものと解釈されてはならない。記載する図面は模式的であるに過ぎず、及び非-制限的なものである。図面において、要素の若干のものの寸法は例証目的のために誇張され、及び規模通りに描いていない。用語“備える”を本明細書及び請求の範囲において用いる場合、それは他の要素又は工程を排除しない。不定冠詞又は定冠詞を、単数名詞、例として、“1つの(a)”、“1つの(an)”、“その”に言及するときに用いる場合、これには、複数のその名詞のものが包含され、それは何か他のものが特に述べられないときである。
さらに、用語の第1、第2、第3及び同様のものは、本明細書において及び請求の範囲において、同様な要素間を区別するのに用いられ、及び必ずしも連続するもの又は時系列を記述するものでない。そのように用いられる言葉が、適切な情況の下で置き換え可能であり、及び本明細書に記載する本発明の具体例が、本明細書に記載するか又は例証するもの以外の配列においての操作が可能であることは理解されるべきである。
さらに、用語の頂部分、底部分、わたる(超え)、下に、及び同様のものは、本明細書及び請求の範囲において、説明的な目的のために用い、及び必ずしも相対的な位置を記載しているものではない。そのように用いる用語が、適切な情況の下で置き換え可能であり、及び本明細書に記載する本発明の具体例が、本明細書に記載するか又は例証するもの以外の配向においての操作が可能であることは理解されるべきである。
用語“備える”は、請求の範囲において用いられ、以降に挙げる手段に限定されるものと判断されてはならないことに注目すべきであり、それは、他の要素又は工程を排除してはいない。したがって、述べた特長、統合(integers)、工程又は言及するような構成要素の存在を特定するように判断されるべきであり、1又はそれよりも多い他の特長、統合、工程又は構成要素、又はその群の存在又は追加を除外していない。したがって、表現“手段A及びBを備える装置”の範囲は、構成要素A及びBだけから構成される装置にまで制限されるべきでない。本発明に関して、装置の唯一の関連する構成要素がA及びBであることが意味される。
本発明は、RF-MEMS装置を提供し、それは統合された減結合のコンデンサを有し、及びそのようなRF-MEMS装置を製造するための方法を提供する。本発明に従うRF-MEMS装置は減少したチップ領域及び減少した連続するインダクタンス/抵抗を持つ。
図3は、機械的及び電気的な接続を、本発明の第1の及び好適な具体例に従うRF-MEMS装置において例証する。この第1の具体例に従い、RF-MEMS装置は基板12上に位置される第1電極11を備え得る。第1電極11は、例えば、導電性物質、例として、金属、例えば、アルミニウム、アルミニウム銅合金、銅又は金のようなものを材料として形成され得、及び50nm及び2000nmの間の厚さ、例えば500nmを持ち得る。第1電極11は好ましくは、RF抵抗を最小にするためにできるだけ厚くてよいが、しかし、厚くなり過ぎてはならず、それは段差被覆(step coverage)の問題が発生するのを防止するためである。第1電極11はまた、固定した電極と称され、それはそれが基板12上に固定されるからである。本発明の具体例では、用語“基板”には、任意の基礎をなす物質又は用い得る物質、又はその上に、装置、回路又はエピタキシアル層が形成されるものが包含され得る。他の代わりの具体例において、この“基板”は、例として、ドープされるケイ素、ガリウム砒素(GaAs)、ガリウム砒素リン化物(GaAsP)、インジウムリン化物(InP)、ゲルマニウム(Ge)、又はケイ素ゲルマニウム(SiGe)の基板のような半導体基板が包含され得る。“基板”には、例えば、SiO2又はSi3N4の層のような絶縁性層が、半導体基板の部分に加えて包含され得る。したがって、用語の基板はまた、ケイ素-オン-ガラス、ケイ素-オンサファイアの基板が包含される。用語“基板”がこのようにして用いられ、概して興味ある層又は部分の下に横たわる層のための要素を規定する。また“基板”は、任意の他の基礎部分でよく、その上で、層、例えば、ガラス又は金属の層が形成される。基板12は50μm及び1000μm間の厚さを持ち得る。
第1電極11の頂部分上に第1の誘電性層13を位置させ得る。第1の誘電性層13は好ましくは、SiN層でよいが、また、任意の他の適切な誘電性物質で、例として、SiO2のようなものにより形成され得る。第1の誘電性層13は、1nm及び2000nmの間の厚さgd1、例えば425nm、及び比誘電率εd1を持ち得る。本発明に従うRF-MEMS装置は更に、中継電極又は作動性電極14を備え得、それは、この第1の具体例において、第1の誘電性層13の頂部分上に位置され得る。中継又は作動性の電極14はまた、導電性物質、例えば、例として、アルミニウム、アルミニウム銅合金、銅又は金のような金属により形成され得、及び50nm及び2000nmの間の、例えば500nmの厚さを持ち得る。中継又は作動性の電極14は、本発明の若干の具体例において、第1電極11と同じ厚さを持ち得る。しかし、他の具体例では、中継又は作動性の電極14及び第1電極11は、異なる厚さを持ち得る。中継又は作動性の電極14は好ましくは、できるだけ薄いのがよく、それは、基板12、第1電極11、第1の誘電性層13、作動性の電極14及び第2の誘電性層15によって形成される積み重ねの厚さを最小にする。中継又は作動性の電極14の頂部分上に、第2の誘電性層15を形成し得る。本発明に従う好適例では、これは適切な誘電性物質、好ましくはSiNの層を堆積させることによって行い得る。第2の誘電性層15は、1nm及び2000nmの間の厚さgd2、例えば、425nmを持ち得、及び比誘電率εd2を持ち得る。本発明に従う他の具体例では、第2の誘電性層15は自然な酸化物によって形成され得、それは中継又は作動性の電極14の頂部分上に形成される。
本発明のこの第1の及び好適な具体例に従うRF-MEMS装置は更に、第2電極16を備え得、それは移動可能な電極であり、それは反作用力、例えば、移動可能な懸架の手段、例として、ばね17によっての、覆い又は天井25に対してのものによって、その対象となる。第2電極16は、導電性物質、例えば、例として、アルミニウム、アルミニウム銅合金、銅又は金のような金属を材料として形成され得、及び100nm及び10μm間の厚さ、例えば5000nmを持ち得る。好ましくは、移動可能な電極は、10μmよりも厚くないのがよく、それは、これが余りに高いばね定数を与えることができるからである。第2電極16を持ち、それが10μmより高い厚みを有するのがあまり好ましくない別の理由は、この層が等方性(湿式)エッチングによってエッチングされることが多く、最小の特長及びこの層における孔寸法が、層の厚さがあまりに厚くなると、非常に大きくなるからである。このことは、設計の分解能(design resolution)を減らす。さらに、厚い層はエッチングするのにより一層多くの時間がかかる。しかし、若干の適用にとって、厚さ>10μmを持つことは有用であり得る。それゆえ、適用に応じて、第2電極の厚さを、若干の場合において、10μmよりも大きくし得る。第2電極16の底部分16a、即ち、第2電極16の表面で、第1電極11に向かって方向付けられるものと、及び第2の誘電性層15の頂部分15a、即ち、第2の誘電性層15の表面で、第2電極16に向かって方向付けられるものとの間に、空隙18が厚さgを有して存在する。
第1電極11、中継又は作動性の電極14及び第2電極16は、本発明の具体例に従い、同じ物質を材料として形成し得る。しかし、他の具体例では、第1電極11、中継又は作動性の電極14及び第2電極16は各々、異なる物質を材料として形成し得る。第1の又は固定した電極11及び第2の又は移動可能な電極16は好ましくは、RF抵抗を最小にするために十分に厚い厚さを持つべきであり、しかし、好ましくは、あまりに厚すぎない(上記参照)。さらに、RF抵抗を最小にするために、電極11、14、16を形成するための低い抵抗率を有する物質を用いるのが有利であり得る。
図3から見られるように、切替の閉鎖のため、DC電圧Vdcを、中継又は作動性の電極14に適用し得る。DC電圧Vdcを適用することによって、第2電極16は作動性の電極14の方に動き得る。そのように、空隙18及び従ってまた中継又は作動性の電極14及び第2電極11の間の距離が減り、及び従って電気容量が高められる。
図3において3種の電極すべて11、14、16が等しい領域を持つように描かれるが、電極11、14、16はまた、異なる領域を持つことができ、及び区分することさえできる。好適例では、3種の電極11、14、16の領域は実質同じであり得、それは、そのように、最小の領域が用いられるからである。有効なRFコンデンサの領域は、第1電極11及び第2電極16の間の重複によって定められる。したがって、1つが他のものより大きければ、これは、これが電気容量の価値に加わらないので、まさに領域の浪費であり得る。さらに、既に議論したように、好ましくは、作動性の電極14は、第1電極11及び/又は第2電極16よりも小さくないべきであり、それは、その場合において、静電気力が全体のRFコンデンサ領域にわたり適用されないからである。しかし、電極14を第1電極11及び/又は第2電極16よりも大きくさせることは、空間の浪費である。したがって、3種の電極11、14、16の領域を等しく作製することは、静電気力及び求められる空間に関しての最適な解法であり得ると結論することができる。
しかし、第2の又は移動可能な電極16は、エッチング及び制動(ダンピング)の減少のために若干の孔を要求し、従ってその領域は、第1の又は固定する電極11に関して減少する。したがって、本発明の他の具体例に従い、3種の電極11、14、16は異なる領域を持ち得る。区分される電極の使用は、空気制動を減少させるのに有利であり得(EP 04105342.2で、2004年10月27日付け出願のもの参照)、その場合に中継型の装置が作製され(図2参照)、又はその場合に増加した出力の取り扱いが求められる。
この具体例に従うRF-MEMS装置において、中継又は作動性の電極14は、第1の及び第2の誘電性層13、15の間で埋められ得、それ故に積み重ね13、14、15が第1電極11の頂部分上に形成される。積み重ね13、14、15は、縦方向に積み重ねられ、即ち、基板11の面に対し実質垂直な方向において、第1電極11及び第2電極16の間に積み重ねられる。したがって、減結合のコンデンサを加えることへの余分なチップ領域についての必要性がなく、それは、先行技術のRF-MEMS装置で、図1及び2で説明されるようなものとは異なる。これはまた、相互接続を節約し、それは再度空間を節約し、及び連続するインダクタンス/抵抗をRF路(path)において減少させる。静電気DC電圧は次に、直接中継又は作動性の電極14の上に配置され、電極間の密接な接触力を許す。
RF-MEMS装置が閉鎖した状態にあるとき、RF信号は次の電気容量密度を見せる。
cc=1/(1/cdl+1/cd2)=l/(gd1d1+gd2d2)
RF-MEMS装置が開いた状態にあるとき、これが次の電気容量密度を見せる。
co=l/(gd1d1+gd2d2+g/ε0)
この状況が、図1において例証される状況を有する状況と比較され、すべての電極1、3、7が、等しい領域を持つものであるとき、本発明に従うRF-MEMS装置のために必要とされる合計の領域は、閉鎖したRFの場合において、Ccの電気容量は次のものによって与えられ得る。
Atot=[(cd1+cd2)/cdlcd2].Cc
cd1=cfix=150pF/mm2及びcd2=cMEMS=75pF/mm2の場合、領域Atotの0.2mm2が10pFの閉鎖した電気容量を製造するために必要である。したがって、因子で約2の空間減少は、図1のものと比較されるこの立体配置の使用によって達成され得る。実際、合計の空間減少はより一層多くでさえあり、それは、著しく少ない相互接続しか必要とせず、例として、MEMS装置及び減結合コンデンサ間の電気的接続のようなものだからである。
RF-MEMS装置は更に抵抗器Rを備える。抵抗器Rは、図2において例証するような慣習的な組み立てにおけるものと同じ値を持ち得る。この抵抗器Rの目的はDC路を介するRF出力の漏出を防ぐことである。許容することができる出力の漏出の量は、適用(用途)に強く左右される。例としては、MEMS装置+連続するコンデンサとしての減結合コンデンサが考慮され得る。バイアスラインのインピーダンスは、MEMSコンデンサのそれより大いに高いべきであり、そのことは抵抗器Rの抵抗が>>1/(ωC)であることを意味する。例えば、1GHz(ギガヘルツ)で、及び1pFのコンデンサについて、これは、R>>159を意味する。コンデンサRとして用い得る典型的な値は10000Ωである。抵抗器Rの余りにも高い値は、切換え速度を妥協させるかもしれないが、しかし、通常これは問題ではなく、それは切換え速度が通常、20μsよりも高いからである。20pFのコンデンサについて、RC(Resistance-Capacitance)の時間だけが、R>1MΩについての切換え時間を超えない。DC路を介するRF出力の漏出を防ぐために、及び切換え出力を減少させるために、抵抗器Rはまた、誘導器によって置換し得ることに注目しなければならない(図では示していない)。
本発明の第2の具体例では、積み重ね13、14、15は、中継又は作動性の電極14を備え、それが、第1の誘電性層13及び第2の誘電性層15の間において埋められており、第2電極16の底部分16aに、固定された又は第1の電極11の頂部分上の代りに、位置され得る。この具体例のMEMS装置において、DC電圧は作動性の電極14に適用され得る。
この第2の具体例に従うMEMS装置は、図4において模式的に例証する。図3において例証し、及び第1の具体例において記載するMEMS装置に関しての機能における重要な相違はない。第2の具体例の履行は、しかし、形成するのがより一層難しく、及びほとんど有利でなく、及び従って第1の具体例のものよりもあまり好ましくない。可能性のある困難性は、減結合コンデンサがこの場合に移動可能なことであり得る。エッチング孔のために、それは、第2の具体例において、第1の誘電性層13、中継又は作動性の電極14、第2の誘電性層15及び第2電極16のすべてを通っていく必要があるもののために、頂部分上の利用可能な領域は、移動可能な電極の下よりも少ない。図3のMEMS装置の場合には、孔だけしか第2電極16を介して通っていく必要がない。孔は、第1電極11及び作動性の電極の間の減結合コンデンサのコンデンサ領域を減らす。移動可能な電極は次に、多層になり、それは、異なる種類の物質を1種の伝導性物質の代わりに、例として金属の、層を備える。応力又は熱膨張における相違のせいで、積み重ねを平らに保つことは難しく、それは、二元金属(バイメタル)の効果により、第2の又は移動可能な電極16が曲げられ得るからである。さらに、切替は、第2の具体例に従うRF-MEMS装置においてより一層遅くてよく、それは次に、頂部分の電極が、第2電極16及び積み重ね13、14、15によって形成され、第1の具体例に従うRF-MEMS装置におけるものよりも重く、そこでは、頂部分の電極だけしか第2電極16を備えないからである。
図5及び図6は本発明に従うMEMS装置についての代わりの履行を例証し、及び第1及び第2の具体例においてそれぞれ記載する。
図5の具体例では、第1の誘電性層13を、第1の又は固定する電極11の頂部分上に配置し、及び中継又は作動性の電極14を、第2の誘電性層15で、第2の又は移動可能な電極16の底部分16aで配置するものの底部分で位置させる。DC電圧は作動性の電極14に適用され得る。
図6の具体例では、中継又は作動性の電極14は、第1の誘電性層13で、第1の又は固定する電極11の頂部分上に配置されるものの上に位置され、及び第2の誘電性層15は、第2の又は移動可能な電極16の底部分16aに配置される。DC電圧は中継又は作動性の電極14に適用され得る。
しかしながら、図4及び図5において例証する具体例の場合には、付加的な移動可能な電極が作動性の電極に接触するのに求められることを考慮されるべきである。図3では、ばね17は通常、第2電極16及びVrfの間の電気的接続と同じであり得る。通常、このばね17は、第2電極16と同じ層において形成され得る(図17参照)。図5において、ばね17はまさに電極16からだけでなく、また電極14及び誘電性のもの15からも作製されるべきではない。この場合、ばね17は、2種の電気的な接続、即ち、層16からの1種及び層14からの1種を備える。したがって、2種の移動可能な電気的接続(‘電極類’)が提供され得る。
上記から、本発明に従うRF-MEMS装置は、先行技術のRF-MEMS装置と比較して十分に減少した領域を持つことは明らかである。さらに、より一層少ない相互接続しか要求せず、それは再度、領域の減少を導くが、しかしまた、減少した等価な連続する抵抗及び減少した等価な連続するインダクタンスを導く。減結合コンデンサがMEMS装置の隣に置かれれば、先行技術における場合のように(図2参照)、電気的接続は、MEMS及び減結合コンデンサの間で要求される。この電気的接続は、少なくともコンデンサの側部分の長さの長さを持つ。この接続は更に、抵抗であって、それが通常、その長さに比例するもの、及びインダクタンスであって、それがまた、およそその長さに比例するものを持つ。したがって、この接続は、連続する抵抗及びインダクタンスの双方ともを増加させる。この不利益は、本発明に従う容量性のRF-MEMS装置によって克服され、それは、そのような接続を要求せず、及びそれ故に、減少した連続する抵抗及び連続するインダクタンスを示す。かかる誘導性の接続を要求しない別の利益は、誘導性のクロス-トークが回路の他の部分と共に起こることがないことである。
本発明の第1の具体例に従うMEMS装置では、MEMS装置及び減結合コンデンサの間の電気的接続は不存在であり、それは、底部分の板状体で、第1電極11であるもので、減結合コンデンサのもの(第1電極11、第1の誘電性層13及び中継又は作動性の電極14によって形成される)が、MEMSコンデンサの底部分の板状体と物理的に同じ(=第1電極11)であり、それ故に、電気的接続がそれらの間で要求されないからである。第2の具体例に従うMEMS装置では、減結合コンデンサの頂部分の板状体(=第2電極16)は、MEMSコンデンサの頂部分の板状体と物理的に同じであり、それは、この具体例においてまた、第2電極16によって形成され、及び従ってまた、余分な電気的接続を必要としない。
3種の電極、即ち、第1の又は固定する電極11、中継又は作動性の電極14及び第2の又は移動可能な電極16がすべて同じ寸法を持つとき、直接静電気力は十分完全なコンデンサ領域にわたって存在し得る。これは、十分に閉鎖してない切替及び大きな電気容量変化の先行技術MEMS装置において存在する問題を克服する。直接静電気力は、十分完全なRFコンデンサ領域にわたって存在し、それは、作動性の電極14が最も小さな電極でない限り、即ち、それが第1電極11及び第2電極16よりも大きい限りである。
統合する減結合コンデンサのRF-MEMS装置における導入が、若干の場合、若干の処理の複雑さを加えるかもしれず、それが特別な(余分な)金属層及び誘電性層が要求され得るからであることは述べられなければならない。したがって、1種の特別なマスクが必要である。しかし、若干の処理方法で、Philips(フィリップス社)の所有のMEMS PASSI-IIプロセスにおけるようなものにおいて、以降に記載するもので、この特別な層は既に存在し、及び用いられ、統合される減結合コンデンサを創り出すことができる。後者の場合には、本発明に従う容量性RF-MEMS装置の製造方法はあまり複雑にならない。
以降、本発明に従うRF-MEMS切替についての可能な製造プロセスにおけるそれに続く工程を記載する。これは特定の例であるに過ぎず、及び本発明を制限するように意図されていないことに注目されなければならない。例えば、次のプロセスにおいて記載するもの以外の他の物質又は他の層厚を用い得る。さらに、プロセスの工程の続く順序はまた、特定の例であるに過ぎず、及び他のプロセスにおいて異なってよい。また、他の適切な技術を、提案する製造プロセスの異なる工程を実行するために適用し得る。
図7から17までは、本発明の具体例に従うRF-MEMS装置を製造するためのプロセスにおけるそれに続く工程を例証する。
第1工程では、基板12を提供する。本発明の具体例では、用語“基板”には、任意の基礎をなす物質、又は用い得る物質、又はその上に、装置、回路又はエピタキシアル層を形成し得るものが包含される。他の代わりの具体例では、この“基板”は、例として、ドープされるケイ素、ガリウム砒素(GaAs)、ガリウム砒素リン化物(GaAsP)、インジウムリン化物(InP)、ゲルマニウム(Ge)、又はケイ素ゲルマニウム(SiGe)の基板のような半導体基板が包含され得る。“基板”には、例えば、SiO2又はSi3N4の層のような絶縁層が、半導体基板の部分に加えて包含され得る。そのようにして、用語の基板にはまた、ケイ素-オン-ガラス、ケイ素-オンサファイアの基板が包含される。用語“基板”はこのようにして用いられ、概して興味のある層又は部分の下に横たわる層のための要素を規定する。また、“基板”は、任意の他の基礎部分でよく、その上で、層、例えば、ガラス又は金属の層が形成される。
この特定の例では、基板12は550μmの厚さを持ち得る。まず、基板12は、熱酸化物の層19が、10nm及び1000nmの間の厚さtox、例えば、50nmを有して得られるまで、熱酸化を受け得る。これは図7において例証する。
次の工程では、例えば、Arイオンを、熱酸化物の層19の下の基板12の領域において、注入し得、無定形の領域20(図8)が形成される。この目的について、またNeイオン、Xeイオン又は電子注入を用い得る。無定形の領域20は、10nm及び500nmの間の厚さtamorphを持ち得、及び与えられる例において、90nmであり得る。基板12の無定形化(Amorphisation)又はArイオンの注入は、この技術における熟練者(当業者)によって既知の任意の適切な技術によって行われ得る。
次いで、障壁(バリヤ)層21を堆積させ得る(図9参照)。与えられる例では、障壁層21はAl2O3 層であり、及び10nm及び1000nm 間の厚さtbarrier、例として、約100nm の厚さを持ち得る。障壁層21は、例として、反応性スパッタ堆積の手段によって堆積させ得る。任意の他の適切な堆積方法もまた用いられ得ることが理解されなければならない。障壁層21は、MEMS装置の処理の間に、エッチング停止層として用いられ得る(更に参照)。
その後の工程で、図10において例証するように、第1の伝導性層、例として、金属層は、与えられる例において、アルミニウム層であってよくが、スパッタ堆積又は任意の他の堆積技術の手段によって堆積させ得る。金属層は50nm及び2000nmの間の厚さ、例として、500nmの厚さを持ち得る。金属層は次いで、選択的なエッチングの手段によって模様(パターン)化され得、これによって、第1電極、又は固定する電極11及び電気的接続22を形成する。電気的接続22はこのようにして、図3における16及びVrfの間の電気的接続ワイヤとしての機能を持ち、及び更に錨(アンカ)としての機能を持つ(図3における参照番号25のようなもの)。
模様化された金属層11、22の頂部分上に、第1の誘電性層13を次いで、堆積し得る(図11)。与えられる例では、第1の誘電性層13はSiN:H層であり得、及び10nm及び2000nmの間の厚さ、例えば、425nmの厚さを持ち得る。第1の誘電性層13は、この例に従い、プラズマ増強化学蒸着(PECVD)の手段によって堆積させ得る。
次の工程において、第2の伝導性層、例として、第2の金属層を堆積させ得る。第2の金属層はアルミニウム層でよく、及び50nm及び2000nmの間の厚さ、例えば、500nmの厚さを持ち得る。第2の金属層は、任意の適切な堆積技術、例として、スパッタ堆積の手段によって堆積させ得る。第2の金属層は次いで、中継又は作動性の電極14を形成させるためにエッチングされ得る(図12参照)。
次いで、犠牲的な層23を、模様化した第2の金属層14の頂部分上に堆積させ得る。犠牲的な層23は、誘電性の物質、例として、SiN:H層から作製し得、及び50nm及び2000nmの間の厚さ、例として、425nmの厚さを持ち得る。しかる後、コロナ酸化物の半導体反応性イオンエッチング(COS RIE)の工程を、図13において例証するような構造が得られるように、即ち、犠牲的な層23及び第1の誘電性層13を介して電気的接続又は錨22までにエッチングされる孔と共に実行され得る。
次に、第3の伝導性層、例として、金属層を、スパッタ堆積の手段によって堆積させ得る。第3の金属層は、アルミニウム層であり得、及び100nm及び10000nmの間の厚さ、例として、5000nmの厚さを持ち得る。そのような厚さは、抵抗を減少させるために、及び十分な強さのために要求される一方、まだ移動可能である。第3の金属層は、図14において例証されるように第2電極又は取り外し可能な電極16を形成するためにエッチングされ得る。
次いで、抵抗模様24を、図12において得られる構造に適用する。これを、図15において例証する。抵抗模様の厚さは、500nm及び10000nmの間、例として、5000nmの厚さであり得る。
この抵抗模様24を用い、犠牲的な層23、例として、SiN:H層を、例として、CF4(5%O2)のバレルエッチャにおいて、図16に例証するようにして、実行する。時間において、SiNのエッチングを停止するために配慮しなければならず、それは、さもないと、第1の又は固定する電極11及び中継又は作動性の電極14の間の第1の誘電性層13が、同様に完全にエッチング除去されるからである。したがって、エッチングの時間は、5分及び5時間の間でよく、及び典型的に1時間であり得る。抵抗模様24の除去後、本発明の具体例に従う装置を得、それは、図17において例証されるように、自由に移動可能な第2の電極16を伴う。
上記特定例について、第2の誘電性層15が誘電性物質の堆積によって形成されないことが注目されなければならない。この例における第2の誘電性層15は、中継又は作動性の電極14の頂部分上に形成される自然なAl2O3酸化物によって形成され得る。しかし、他の具体例では、好ましくは、適切な誘電性物質は、第2の誘電性層15を形成するように、中継又は作動性の電極の頂部分上に、及び犠牲的な層23の下部に堆積させ得る。
上記に例証される方法は、この発明の第1の具体例に従う装置を形成するためのものである。しかし、当業者によって理解されるように、その方法はまた、本発明の第2の具体例に従う容量性RF-MEMS装置を製造するために適用し得、その製造工程の若干の修飾が提供される。
好適例、特定の構築物及び立体配置、並びに物質が、本明細書において、本発明に従う装置のために論議されるが、種々の変化又は修飾を、形式及び詳細において、この発明の範囲及び精神を逸脱することなく行い得ることは、理解されるべきである。
機械的及び電気的な接続の慣習的な容量性RF-MEMS切替における模式的な実例である。 機械的及び電気的な接続の慣習的な中継(リレー)の模式的な実例である。 本発明の第1の具体例に従うMEMS装置の模式的な実例である。 本発明の第2の具体例に従うMEMS装置の模式的な実例である。 本発明の第3の具体例に従うMEMS装置の代わりの立体配置を例証する。 本発明の第4の具体例に従うMEMS装置の代わりの立体配置を例証する。 本発明の具体例に従うRF-MEMS切替の可能性のある製造プロセスにおけるそれに続く工程を例証する。 図7と同様にそれに続く工程を例証する。 図7と同様にそれに続く工程を例証する。 図7と同様にそれに続く工程を例証する。 図7と同様にそれに続く工程を例証する。 図7と同様にそれに続く工程を例証する。 図7と同様にそれに続く工程を例証する。 図7と同様にそれに続く工程を例証する。 図7と同様にそれに続く工程を例証する。 図7と同様にそれに続く工程を例証する。 図7と同様にそれに続く工程を例証する。

Claims (17)

  1. 容量性の高周波-微小電気機械システム(RF-MEMS)装置であって、面において横たわる基板に固定される第1電極、及び第1電極上に浮き、及び基板に関して移動可能な第2電極を備え、そこで更に、第1及び第2の電極間で基板の面に実質垂直な方向において統合される作動性の電極を備える、装置。
  2. 作動性の電極が、第1の誘電性層及び第2の誘電性層の間に埋められ、そのようにして積み重ねが形成される、請求項1に従う容量性RF-MEMS装置。
  3. 積み重ねが第1電極の頂部分上に位置される、請求項2に従う容量性RF-MEMS装置。
  4. 直流(DC)電圧(Vdc)が作動性の電極に適用され、及び高周波(RF)電圧(Vrf)が第1電極及び第2電極間で適用される、請求項3に従う容量性RF-MEMS装置。
  5. 第2電極が第1電極に向かって方向付けられる底部分を持ち、そこで、積み重ねが第2電極の底部分に位置される、請求項2に従う容量性RF-MEMS装置。
  6. 第2電極が第1電極に向かって方向付けられる底部分を持ち、そこで、第1の誘電性層が第1電極の頂部分上に位置され、及びそこで、作動性の電極が、第2の誘電性層の底部分に位置され、その第2の誘電性層が第2電極の底部分に配置される、請求項1に従う容量性RF-MEMS装置。
  7. 第2電極が第1電極に向かって方向付けられる底部分を持ち、そこで、作動性の電極が、第1の誘電性層の頂部分上に位置され、その第1の誘電性層が第1電極の頂部分上に配置され、及びそこで、第2の誘電性層が第2電極の底部分に位置される、請求項1に従う容量性RF-MEMS装置。
  8. 第1電極が第1の領域(面積)を持ち、第2電極が第2の領域を持ち、及び作動性の電極が第3の領域を持ち、第1、第2及び第3の領域が、基板の面に実質平行な方向において延び、及びそこで、第1、第2及び第3の領域が実質同じである、請求項1に従う容量性RF-MEMS装置。
  9. 第1電極が第1の領域を持ち、第2電極が第2の領域を持ち、及び作動性の電極が第3の領域を持ち、第1、第2及び第3の領域が、基板の面に実質平行な方向において延び、及びそこで、少なくとも1種の第1、第2及び第3の領域が他のものと異なる、請求項1に従う容量性RF-MEMS装置。
  10. 第1電極、作動性の電極及び第2電極が同じ物質を材料として形成される、請求項1に従う容量性RF-MEMS装置。
  11. 第1電極、作動性の電極及び第2電極が、アルミニウム又はアルミニウム銅合金、銅又は金を材料として形成される、請求項10に従う容量性RF-MEMS装置。
  12. 容量性のRF-MEMS装置を製造するにあたり、
    面において横たわる基板に固定される第1電極を提供する工程、
    第2電極で、基板に関して移動可能である第2電極を提供する工程、
    第1及び第2の電極間で基板の面に実質垂直な方向において統合される作動性の電極を提供する工程
    を備える、方法。
  13. 作動性の電極を提供する工程が、作動性の電極の積み重ねを、第1の誘電性層及び第2の誘電性層の間において提供する工程を含む、請求項12に従う方法。
  14. 積み重ねで、中継(リレー)又は作動性の電極を含み、それが第1の誘電性層及び第2の誘電性層の間に埋められるものを提供する工程が、積み重ねを、第1電極の頂部分上に提供する工程によって実行される、請求項13に従う方法。
  15. 第2電極が第1電極に向かって方向付けられる底部分を持ち、そこで、積み重ねで、中継又は作動性の電極を含み、それが第1の誘電性層及び第2の誘電性層の間に埋められるものを提供する工程が、積み重ねを、第2電極の底部分で提供する工程によって実行される、請求項13に従う方法。
  16. 第2電極が底部分を持ち、そこで、作動性の電極を提供する工程が、作動性の電極を誘電性層の底部分で提供する工程であって、その誘電性層が、第2電極の底部分に配置される工程によって実行させる、請求項12に従う方法。
  17. 作動性の電極を提供する工程が、作動性の電極を誘電性層の頂部分上に提供する工程であって、その誘電性層が、第1電極の頂部分上に配置される工程によって実行される、請求項12に従う方法。
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