JP2008540407A - 無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害の治療でのプロトンポンプインヒビター - Google Patents

無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害の治療でのプロトンポンプインヒビター Download PDF

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Abstract

本発明は、無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害の治療における、オメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール、エソメプラゾール、テナトプラゾール、ラプラゾール、レミノプラゾールおよびオメプラゾール誘導体のようなプロトンポンプインヒビターの使用に関する。

Description

本発明は、無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害の治療の新規な方法に関する。特に、本発明は、該治療においてH+、K+−ATPアーゼの阻害剤として薬理学的活性を有する、特定の置換ベンズイミダゾール化合物の使用に関する。
再発性の症候性逆流の症状発現が睡眠の質に負の影響を与えることは良く知られている。直立性および仰向位の両方での逆流(日中および夜間)を有する患者は、直立性(日中)逆流を有する患者より、重度の食道粘膜損傷を有している。睡眠中の唾液分泌の減少、嚥下数の減少および食道クリアランス時間の遅延が、より重度の食道粘膜傷害をもたらす。胃食道逆流疾患(GERD)を有する患者の約50〜60%において睡眠に影響が及ぼされている。これらの患者は、それらの症候/睡眠障害の結果として、日中には機能的に損なわれる可能性がある。
非−GERDの人であっても、酸の注入は覚醒を引き起こす(Orr等、Gastroenterology, 86, 814-819, 1984)。したがって、患者は医師に睡眠障害を訴えるがGERDの症状は示していない。米国国民の約10〜15%は慢性の睡眠障害を有しており、そしてその50%においてその睡眠を損なっている酸逆流を潜在的に有していると推定される。この睡眠上の問題は、誤った催眠剤の処方をもたらしている。催眠剤が覚醒を抑制することから、より深い睡眠レベルの間に酸のクリアランスが徐々に大きく延長されることが示されているので、催眠剤は実際には酸との接触時間を増大させるだろう(Orr, 1984)。これは最終的に食道炎(Johnson, DeMeester, American Journal of Digestive Diseases, 23(6), 498-509, 1978)、食道の潰瘍化、バレット食道および類似の症状の発症の危険性を増加させるだろう。
標的となる患者集団はまた、頻発する覚醒を伴う細分化睡眠を有する患者を含む。睡眠は部分的健忘症を引き起こし、このことは、たとえ患者が逆流の症状発現があったことを想起することができなくても、この逆流症状発現がなお睡眠の崩壊化/細分化の原因となることを暗示している。
同様な機構が、逆流性喉頭炎または酸喘息を有する患者で見られ、その中で50%未満が実際に胸やけを経験している。
催眠剤の副作用(すなわち、耽溺、生活の質および生産性の低下)は良く知られており、そして睡眠障害に対処するための他の治療が必要である。
本発明は、無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害に関しており、そしてこれは夜間のGERD/胸やけ関連性の睡眠障害からは、そうした患者は除外されることから、明確に区別されるべきである。
夜間の胸やけまたは反芻により引き起こされる睡眠障害の治療のためのプロトンポンプインヒビターの使用は、以前から記載されている。そうしたGERDを有する患者は、内視鏡的な症候、すなわち食道粘膜中の粘膜崩壊を示すか、またはGERDで典型的な症状、例えば胸やけまたは反芻を示す。しかしながら、上記の症候/所見のいずれも伴わない、単発性睡眠障害は、当業者にはGERDとは結び付けられないだろう。本発明は、そうした患者に関しており、そして食道中の胃内容物の無症候性逆流と、単独の症状としての睡眠障害の発症との間に新たに確立した関係に関している。そうした患者は、現在のGERDの定義によれば、GERD患者とはみなされていない。それゆえに、彼らはその代わりに「無症候性胃食道逆流」という別個の実体そして疾患を有している。
したがって、本発明は、プロトンポンプインヒビター(PPI)として知られている特定の置換ベンズイミダゾール化合物の治療有効量を投与することによる、無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害を有する患者の治療に関している。
言い換えれば、本発明は無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害、すなわち胸やけ症状または他の典型的なもしくは従来の逆流症状、例えば反芻、を体験しない患者の治療に関している。この患者は、逆流事象に応答して、目覚めまたは睡眠レベルの変化(覚醒)を起こす可能性がある。
我々は、驚くべきことに、たとえ逆流症状発現と胸やけ、反芻または酸味覚が関連していなくても、食道への酸性内容物の逆流が覚醒/目覚めを引き起こすことを発見した。これは、生活の質および生産性を減少させる睡眠の質の低下を伴う、睡眠障害をもたらす。
したがって、本発明は、i)睡眠を改善し、ii)食道炎の発症の危険性を減少させ、iii)バレット食道/腺癌の発症を防止し、そしてiv)結果的に、この患者群での催眠剤の使用を減少させることにより、ユニークな特性を提供する。
本発明は、最初に内因性酸分泌と睡眠障害および/または覚醒との間の関連性を開示し、そして、時間的な関係の中で、覚醒と、患者のEEG、EOG、EMGおよび/またはEKGとを関連付ける。
活性成分
本発明の第一の局面は、無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害の治療におけるプロトンポンプインヒビターの使用である。このプロトンポンプインヒビターは、オメプラゾール、エソメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾール、パントプラゾール、パリプラゾール、テナトプラゾール、イラプラゾールおよびレミノプラゾールまたはそれらの混合物のいずれでも良い。
本願の目的のために、「プロトンポンプインヒビター」(PPI)という表現は、H+、K+−ATPアーゼのインヒビターとして薬理学的活性を有する、あらゆる置換ベンズイミダゾール化合物を意味し、それには、中性形態もしくは塩形態での、オメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール、エソメプラゾール、パリプラゾール、テナトプラゾール、イラプラゾールおよびレミノプラゾール、それらの単一のエナンチオマーもしくは異性体、または、同一物のエナンチオマーのアルカリ塩のような他の誘導体を含むが、それらに限定はされない。
PPIの適切な塩形態の例には、Mg2+、Ca2+、Na+、K+またはLi+塩のようなアルカリ塩が挙げられる。
さらに、示された化学式または名称には、全ての立体および光学異性体およびそれらのラセミ体、ならびに、そうした異性体およびエナンチオマーが存在する場合に、別々のエナンチオマーの異なった比率での混合物、ならびに、それらの製薬的に受容可能な塩およびそれらの溶媒和物、例えば水和物が包含されても良い。上記の化合物はまたそれらの互変形態で用いることもできる。本発明にはまた、列記した化合物の生物学的機能を有する上記の化合物の誘導体、例えばプロドラッグも含まれる。適切なプロドラッグの例は
Figure 2008540407
である。
したがって、本発明の一つの局面は、無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害に罹患した患者に、治療有効量のプロトンポンプインヒビターを投与することである。
本発明は、さらなる局面で、無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害に罹患した患者の治療のための、PPIの使用に関する。
本発明は、さらに、そうした治療を必要としている患者に、有効量のPPIを投与することから成る、無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害の治療のための方法に関する。
本発明は、さらに、無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害の治療のための医薬の製造におけるPPIの使用に関する。
本発明は、さらに、少なくとも1つのPPIを活性化合物として含有する、無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害の治療のための医薬調製物に関する。
本発明の一局面において、医薬調製物は即時放出型特性を与えることを意図する。
本発明の一局面において、医薬調製物は修飾放出型特性を与えることを意図する。
本発明は、さらに、PPIを活性化合物として含有する調製済み医薬に関し、これにはこの調製済み医薬が無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害の治療に用いることができるという事実に関する参照資料を含んでいる。
投与剤形、医薬製剤の製造方法、ならびに、投与レベルおよび頻度を含む、活性成分および/または医薬製剤の投与方法
即時放出型製剤
本発明の一つの実施態様によれば、以下の成分を含む、即時放出型医薬製剤が提供される:
(a)活性成分(上記の化合物のいずれかから選択された)、またはそれらの化合物のいずれかの製薬的に受容可能な塩;および
(b)製薬的に受容可能な希釈剤または担体、
ここで、この製剤はこれ以降、無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害の治療のための「本発明の即時放出型製剤」と呼ぶ。
「即時放出型」医薬製剤という表現は、製剤的操作によって、薬物の放出の開始および/または速度、および/または吸収が、感知可能的にも意図的にも遅延されていない、全ての製剤を包含することが当業者には良く理解できるだろう。今回の場合、即時型放出は、適切な製薬的に受容可能な希釈剤または担体を用いて提供でき、この希釈剤または担体は、薬物の放出/吸収の開始および/または速度を、感知可能な程度までは延長しない。したがって、この表現は、薬物の「持続型」、「長期型」、「延長型」または「遅延型」の放出を含む、「修飾型」または「制御型」放出のために適合する製剤を除外することが、当業者には理解されるだろう。
この文脈において、「放出」という表現は、製剤から胃腸管へ、体内組織へ、および/または全身性循環へと薬物を供給(または提供)することを包含するものと理解される。
本発明の一つの実施態様において、即時放出型製剤は、IAグループの金属の重炭酸塩を含有する、製薬的に受容可能な担体中での、オメプラゾールまたはその他のあらゆるPPI、例えばランソプラゾールの、水性溶液/懸濁液を含むことができる。説明の目的で、この組成物は、オメプラゾールまたは他の置換ベンズイミダゾールの溶液および/または懸濁液を含む。活性成分および製薬的に受容可能な希釈剤または担体の適切な量は、US 6,489,346に記載されており、これは参照により本願に組み入れられる。
本願により、IAグループの金属の重炭酸塩、好ましくは重炭酸ナトリウムを含有する、製薬的に受容可能な担体中でのオメプラゾールまたはその他のあらゆるPPI、例えばランソプラゾールの水性溶液/懸濁液を含む、無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害の治療のための医薬組成物が提供される。
本発明の一つの実施態様において、この即時放出型製剤はゼゲリド(Zegerid)である。実質的にゼゲリドと同等だが、オメプラゾールの代わりに他のPPIを活性成分として含んでいる即時放出型製剤もまた、本発明の範囲に包含される。
修飾型放出
本発明により、活性成分、または活性成分の製薬的に受容可能な塩を含有する修飾放出型医薬製剤が提供され、この製剤はこれ以降、無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害の治療のための「本発明の修飾放出型医薬製剤」と呼ばれる。
「修飾放出型」医薬製剤という表現は、製剤学的操作により薬物の放出の開始および/または速度が変更される全ての修飾放出型製剤を含み、したがって米国薬局方(USP XXII)の序論部分の第xliiiおよびxliv頁で提供される定義を含むことが当業者に理解されるだろう。そしてこの文献での関連する開示は参照により本願に組み込まれる。
今回のケースにおいて、修飾型放出は、適切な製薬的に受容可能な担体、および/または他の手段を用いて提供することができ、この担体または手段は(適切な場合は)活性成分の放出の開始および/または速度の変更を生じさせる。したがって、この表現は、「持続型」、「長期型」または「延長型」の薬物放出(そこでは、薬物は十分に遅らせた速度で放出され、必要とされる時間にわたって治療的な応答を与え、これには場合により、初期の所望の治療応答を引き起こすために、投与後の所定時間内で利用可能にされた薬物の初期量を提供することを含む)を提供する目的に適合している(例えば、本願で記載したような)修飾放出型製剤;薬物の「遅延型」放出を与えるための修飾放出型製剤(そこでは、薬物の放出は、胃腸管の特定の領域に達するまで遅らされ、その後、薬物放出はパルス的となるかまたは上記のようにさらに修飾される);同様に、いわゆる「反復作用」製剤(そこでは、薬物の一つの投与量が、即時または投与後のある時間のいずれかに放出され、そしてさらなる投与量がその後の時間に放出される)を含むことが、当業者により理解されるだろう。
ここでは、好ましくは、本発明で提供される修飾放出型製剤は、商業的に利用可能なPPI(ゼゲリドを除く)で用いられているものと実質的に類似している。そのような適切な商業的に利用可能なPPIの例には、以下の商標名の製品が挙げられる;ネキシウム、プリオロゼック、ロゼック、ロゼックMUPS、プロトニックス、プレバシド、アシフェックス、オメプラゾール・エオン、オメプラゾール・インパックス・ラブス、オメプラゾール・クレマース・ウーバン・デブ、オメプラゾール・レック・ファームス、オメプラゾール・ミラン、オメプラゾール・トルファーム。
疑いを避けるために、「治療」という表現には、ここでは症状の治療的処置ならびに予防も含む。
本発明の一つの局面は、活性成分の製薬的に受容可能な量を就寝前に投与することである。
本発明の一つの局面は、活性成分の製薬的に受容可能な量を一日二回投与することである。
本発明の一つの局面は、活性成分の製薬的に受容可能な量をパルス様式で投与することである。
本発明の利点には、それには限定されないが、睡眠障害を治療するための催眠剤の使用を制限すること、胃で分泌される液体量を制限すること、患者間の相互の可変性を減少させること、この作用を有する他の薬物の治療量より酸分泌阻害がより効果的であること、が含まれる。
以下の実施例は、単に例として意図されているものであり、そして本発明を制限するものと見るべきではない。
〔実施例1〕
参加基準に合致する被験者は病歴および身体検査を受ける。全ての被験者は標準的な薬物スクリーニング試験を受ける。被験者は、ピッツバーグ睡眠質問表、睡眠問診表の機能成績、ベックのうつ病自己評価尺度、生活の質の評価のためのSF36質問表、の全てを記入しなければならない。全ての被験者は2週間毎日の睡眠記録をとる。この「馴らし」期間の終了時に、妨げられた夜または回復できない睡眠を伴う朝の評価がなされる。適格性の認定に続き、全ての被験者は食道内pHモニタリングを含む、睡眠ポリグラフ検査(PSG)を受ける。全ての被験者は、睡眠前、および朝の目覚めの時に質問表に記入する。これらは、通日の活動および睡眠試験前の精神的状態、ならびに、朝の精神的状態および目覚めと睡眠試験の間に体験した胸やけ症状の主観的な報告を評価するように設計されている。
次に被験者は2つの群に無作為に割りつけられ、その一群には活性化合物を与え、他の一群には偽薬を与える。
PSG試験:
PSG試験は、EEG、EOG、EMGおよびEKGをモニターすることから成る。呼吸は鼻口センサーを介して評価される。以下のパラメータを、標準的で国際的に受け入れられた規準を用いて、測定する。
・総睡眠時間(TST)
・入眠潜時(SOL)
・睡眠効率(眠っている時間/寝床の中にいる時間)
・入眠後の目覚め(WASO)
・覚醒応答(覚醒応答は、現在のAASM 実施ガイドライン規準により定義される)
・REM睡眠の時間のパーセント
・ステージ3および4のパーセント
食道内pH試験
2つのセンサーを備えた標準的なpH測定用電極を、マノメーターで決められた下部食道括約筋(LES)の近接境界の5cm上部に設置する。第二のpHセンサーを遠位センサーに5cm近接させておく。これは各PSG試験の前、午後4時頃に行われる。以下のpHのパラメータが評価される:
・遠位および近接pHセンサーでの逆流事象の数
・逆流事象に関連した覚醒応答(覚醒応答は、4.0より低いpHへの低下に続く5分以内で生じるものとして定義される)
・平均クリアランス時間/事象
・酸接触時間のパーセント
・5分間の持続時間を越える事象
データ解析
データ解析は、2つの無作為的に分別した群を比較することから成り、一群には薬物そして他の一群には偽薬が与えられる。上記の試験、すなわち、ピッツバーグ睡眠質問表、睡眠問診表の機能成績、ベックのうつ病自己評価尺度、生活の質の評価のためのSF36質問表、睡眠ポリグラフ検査(PSG)、逆流および消化不良中の生活の質(QOLRAD)ならびに食道中pHに関して、それらの結果を比較する。
〔実施例2〕
1週間のうち少なくとも3夜において睡眠の病訴が確実に文書に記録された104名の患者を試験に参加させた。患者はGERDの病歴を有する場合は除外された。睡眠日誌を記録した2週間の期間の経過後に、患者は無作為的に振り分けられた。10〜21日離した2回の睡眠ポリグラフ検査の睡眠評価を81名の患者で行った。試験を受けた81名の患者のうち、26%において少なくとも1夜に逆流(30秒を超える間、pH<4)が見られた。逆流が見られた試験参加者のうち、21%において4%を超える酸接触時間(ACT)が見られ、25%において5分を超える間続く少なくとも1つの事象が見られ、そして平均ACTは28%であった。各逆流の症状発現の平均存続時間は34.4分間であった。記録された逆流事象のほぼ全例(94%)が、覚醒または目覚めと関連していた。病歴の比較では、睡眠病訴の合併症を有する症候性GERD患者の平均ACTはわずか12%(p<0.05)であった。これについては、Orr等, Am Journal of Gastroenterology 2005; 100 (Suppl 9):S50-51, Abs 82を参照することとし、そしてこれは参照により本願に組み入れられる。
〔実施例3〕
16名の被験者が試験に参加し、カールソン問診表に基づいて、このうち8名は逆流の可能性のある被験者であり、そして8名は対照者であった。薬物療法の病歴、または下肢静止不能症候群、周期性四肢運動、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、睡眠時無呼吸症の診断のような除外事項を有するか、または胃食道疾患の病歴が知られた患者は、除外された。逆流群での平均カールソン問診表スコアは13.75(範囲は10〜17):対照群ではスコアが0であった。10名の男性と6名の女性(年齢22〜62才;平均41.4才)が参加した。肥満度指数は25.7±1.2(平均±S.E.)であった。高いカールソンスコアを有する6名の被験者(75%)および低いスコアの5名の被験者(62.5%)が睡眠中に逆流事象を有することが見出された。逆流を有するこの11名の被験者(6名の男性と5名の女性:年齢22〜62才:平均41.2才)を評価した。全体で53回の逆流事象があり、これは41回の目覚めと128回の覚醒に関連していた。全ての逆流事象は、覚醒もしくは目覚めのいずれかまたはその両方に関連していた。逆流を有する被験者について、オメプラゾールによる治療の前後で解析した。逆流事象が先行する目覚めの数(平均±S.E.)は3.7±0.9から1.3±0.5に減少した (P<0.05)。逆流事象が先行する覚醒の数(平均±S.E.)は11.6±3.8から1.5±0.8に減少した (P<0.01)。総時間(pH<4)は38.7±13.7から5.3±1.6分に減少した (P<0.05)。オメプラゾールの処置前に睡眠効率が<80%の6名の被験者についてはさらに解析をした。オメプラゾールの処置前および処置後のデータが解析された。オメプラゾールで総時間(pH<4)は、59.2±13.7から4.0±1.6分(P<0.05)に減少した。睡眠効率は70.2%から81.6%に改善した (P<0.05)。総睡眠時間(平均±S.E.)は294.0±15.7から345.6±55.6分まで増加し (P<0.05)、総覚醒時間は99.1±17.9から46.1±15.3分へと減少し (P<0.05)、そして急激眼運動(REM)睡眠時間は55.0±4.5から94.5±18.9分へと改善された (P<0.05)。これらの6名の睡眠障害を伴う被験者では、目覚めの数は8.7±2.0から3.2±0.7へと減少し (P<0.01)、そして覚醒の数は3.3±1.2から1.5±0.6へと減少した (P<0.05)。これについてはDiMarina等、Aliment Pharmacol Ther 2005: 22: 325-329を参照することとし、そしてこれは参照により本願に組み入れられる。
この明細書を通して、他に特記がなければ、以下の用語法が適用される。
逆流事象 − 食道中pHが約4.0未満まで減少すること。
覚醒(Arousal) − EEG(主軸以外で)または覚醒状態の突然の振動数の増加であって、少なくとも3秒間、しかし約15秒未満、持続するもの。
目覚め(Awakening) − 少なくとも約15秒間持続する記録された覚醒状態の時間。
睡眠効率 − パーセントで表された、寝床中で費やされる時間に対する総睡眠時間の割合。睡眠効率の〜80%は異常であると考えられた。
総覚醒時間 − 記録中に覚醒に費やされる時間の累積時間数。
無呼吸 − 鼻孔および口腔での少なくとも約10秒間の気流の停止。

Claims (6)

  1. 無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害の治療におけるPPIの使用。
  2. PPIが、中性または製薬的に受容可能な塩形態でのオメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール、エソメプラゾール、テナトプラゾール、イラプラゾールおよびレミノプラゾールおよび/またはそれらの単一のエナンチオマーから成る群から選択される、請求項1に記載の使用。
  3. PPIが、
    Figure 2008540407
    である、請求項1に記載の使用。
  4. 有効量のPPIをそうした治療を必要とする患者に投与することから成る、無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害の治療の方法。
  5. PPIが、中性または製薬的に受容可能な塩形態でのオメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール、エソメプラゾール、テナトプラゾール、イラプラゾールおよびレミノプラゾール、および/またはそれらの単一のエナンチオマーから成る群から選択される、請求項4に記載の方法。
  6. PPIが、
    Figure 2008540407
    である、請求項4に記載の方法。
JP2008509978A 2005-05-04 2006-05-03 無症候性胃食道逆流に起因する睡眠障害の治療でのプロトンポンプインヒビター Pending JP2008540407A (ja)

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