JP2008539737A - 遺伝子に基づくアルゴリズム的ガン予後 - Google Patents

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Abstract

本発明は、腫瘍サンプルにおける遺伝子発現を測定すること、及び数値によるリスクスコアを得るために遺伝子発現悪性度指数(GGI)又は再発スコア(RS)を適用することによる、腫瘍サンプルにおける予後決定のための方法及びシステムに関する。
【選択図】 図1a

Description

本発明は、ガン予後を改善するための新しい方法及びツールに関連する。
マイクロアレイプロファイリング、すなわち、数百及び数千の遺伝子のmRNA発現レベルの評価は、ガンがいくつかの遺伝子の発現レベルによって異なった分子的サブグループに分けられることを示している。これらのサブグループは異なった臨床結果を有すると思われ、また、ガンの治療において使用される種々の治療剤に対して差次的応答を有する場合がある。しかし、その根本的な生物学の現在の理解では特定のガン患者の介護の「個別化」ができない。結果として、例えば、乳ガンについては、多くの女性には、今日、全身的治療(例えば、化学療法又は内分泌治療など)が、最初の診断後に再発し得る乳ガンの危険性を低下させようとして与えられる。残念ながら、この全身的治療は、再発する少数の女性に利益をもたらすだけであり、従って、多くの女性を不必要かつ潜在的には毒性の治療にさらしている。マイクロアレイ技術を使用して開発された様々な新しい予後ツールは、患者個々に合わせた乳ガン患者の治療が容易になることを可能にすることにおいて可能性を示している(Paik他、New England Journal of Medicine、351:27(2004);Van de Vijver他、New England Journal of Medicine、347:199(2002);Wang他、Lancet、365:671(2005))。これらのゲノムツールは、現在使用されている臨床的方法を上回る、より必要とされる改善であり得る。
乳ガンの組織学的悪性度分類はこれまで長い間、重要な臨床的予後情報を提供することが認められている(1)。しかしながら、腫瘍の悪性度を乳ガンにおける予後因子として使用するための米国病理医協会による勧告(2)にもかかわらず、ガンに関するアメリカ合同委員会(AJCC)を満足させる最近の胸部対策委員会は、施設間における克服できない不一致及びデータの不足を示して、その病期判断基準に腫瘍悪性度の使用を含めなかった(3)。これは、部分的には、観測者間のばらつき及び使用された様々な悪性度分類法に関連づけることができ、これらにより、施設の間での再現性の不良が生じている。標準化された方法(例えば、Elston及びEllis(1)によって開発された方法など)の出現により、施設間の一致が改善されている。それにもかかわらず、悪性度1(低リスク)及び悪性度3(高リスク)は異なる予後に明らかに関連する一方で、中間の悪性度として分類された腫瘍は、それらの生存プロファイルが集団全体(悪性度が分類されていない集団)の生存プロファイルと異なっておらず、また、それらの割合が大きい(40%〜50%)ために、治療のための臨床的意志決定に困難をもたらしている。より正確な悪性度分類システムがあれば、より良好な予後判定、及び、さらなる乳ガン治療についての女性の改善された選択が可能となるであろう。
今日、診断された乳ガンの大部分はホルモン応答性である。タモキシフェンが、これらの患者の補助的治療において、今日処方される最も一般的な抗エストロゲン剤である。それにもかかわらず、タモキシフェンがこの状況で与えられたとき、これらの患者の40%までが再発する。現在では、補助的状況でのタモキシフェンの代わりに、あるいは、補助的状況でのタモキシフェンとの組合せ又は連続でのアロマターゼ阻害剤の使用を評価するいくつかの大規模な治験の肯定的な結果のために、多くの選択肢が、ホルモン応答性乳ガンを有する閉経後の女性については利用可能である。さらに、アロマターゼ阻害剤の使用の長期間にわたる健康上の損害が不明であることを考えた場合には特に、どの治療選択肢が最も良いかは不明である。タモキシフェンが与えられたときの再発の高リスク群を特定することができることは、タモキシフェンがおそらくは最良の選択肢でない患者を特定することの一助となり得る。その場合、これらの患者は明確に、代わりの治療方針のための対象となり得る。
補助的なタモキシフェンにより治療された女性について再発を予測するという問題に特に関連して、臨床結果を予測することができる数組の遺伝子を主張する2つの刊行物が報告されている(Ma他、Cancer Cell、5:607(2004)、Jansen他、Journal of Clinical Oncology、23:732(2005)。これらの研究では、少人数の患者が関わっていた。従って、これらの研究は、広く臨床的に使用されることが完全には証明されていない。
従って、予後を正確に評価することができ、従って、腫瘍医が個々のガン患者についてその治療決定を患者個々に合わせて調節することを助けることができる方法及びシステムが求められている。特に、乳ガン患者に向けられた方法及びシステムが求められている。
本発明は、最新式の方法の欠点を示さない、ガン予後を改善するための新しい方法及びツールを提供することを目的とする。
本発明の1つの実施形態では、下記の工程を含む方法が提供される:
(a)分析に付され、かつ、哺乳動物対象(好ましくは、ヒト患者)から得られた腫瘍サンプルにおける遺伝子発現を測定する工程;
(b)腫瘍サンプルの遺伝子発現悪性度指数(又はゲノム的悪性度)(GGI)を、下記の式を使用して計算する工程:
式中、xはmRNAの遺伝子発現レベルであり、G及びGは、組織学的悪性度1(HG1)及び組織学的悪性度(HG3)においてそれぞれアップレギュレーションされる遺伝子のセットであり、jはプローブ又はプローブセットを示す。
腫瘍サンプルは、乳ガン、結腸ガン、肺ガン、前立腺ガン、肝細胞ガン、胃ガン、膵臓ガン、子宮頸ガン、卵巣ガン、肝臓ガン、膀胱ガン、尿路ガン、甲状腺ガン、腎臓ガン、ガン腫、メラノーマ又は脳ガンからなる群から選択されるガンによって冒された組織に由来し得る。好ましくは、腫瘍サンプルは組織学的悪性度2の乳腫瘍サンプルである。
この実施形態はさらに、腫瘍サンプルを遺伝子発現悪性度指数(GGI)に基づいて低リスク(GG1)又は高リスク(GG3)として示すことを含むことができる。この実施形態はさらに、分析に付された乳腫瘍サンプルの低リスク又は高リスクの呼称と一致する患者に乳ガン治療療法を提供することを含むことができる。
遺伝子発現悪性度指数GGIは、HG1事例の平均GGIが約−1であり、かつ、HG3事例の平均GGIが約+1であるように選ばれたカットオフ値及びスケール値を含むことができる。カットオフ値は、下記の異なるスケールを適用する異なるプラットホームから得られたデータを校正するために要求される:
遺伝子セットは、「悪性度1の腫瘍におけるアップレギュレーション」として示される表3における遺伝子から選択される少なくとも1つの遺伝子を含むことができる。好ましくは、G遺伝子セットはそのような遺伝子の少なくとも4つを含み、また、このセット全体を含むことができる。G遺伝子セットは、「悪性度3の腫瘍におけるアップレギュレーション」として示される表3における遺伝子から選択される少なくとも1つの遺伝子を含むことができる。好ましくは、G遺伝子セットはそのような遺伝子の少なくとも4つを含み、また、このセット全体を含むことができる。
本発明の別の局面において、本発明による方法は下記の工程を含む:
(a)腫瘍サンプルにおける遺伝子発現を測定する工程;
(b)腫瘍サンプルについての再発スコア(RS)を、下記の式を使用して計算する工程:
式中、Gは、ガンの遠位再発に関連する遺伝子セットであり、Pはプローブ又はプローブセットであり、iは遺伝子の特定のクラスター又は群を特定し、wはクラスターiの重みであり、jは特定のプローブセットの値であり、xijはクラスターiにおけるプローブセットjの強度であり、nはクラスターiにおけるプローブセットの数である。
この実施形態はさらに、前記腫瘍サンプルを、再発スコアに基づいて、ガンの再発について低リスク又は高リスクとして分類する工程を含むことができる。低リスクを高リスクから区別するためのカットオフは、−100から+100までの再発スコア(RS)、又は、−10から+10までの再発スコア(RS)とすることができる。再発は、当業者によって使用されるタモキシフェン又は他の化学療法、内分泌治療、抗体治療又は任意の他の治療方法による治療の後での再発であり得る。好ましくは、再発は、タモキシフェンによる治療の後である。
腫瘍サンプルは、乳ガン、結腸ガン、肺ガン、前立腺ガン、肝細胞ガン、胃ガン、膵臓ガン、子宮頸ガン、卵巣ガン、肝臓ガン、膀胱ガン、尿路ガン、甲状腺ガン、腎臓ガン、ガン腫、メラノーマ又は脳ガンからなる群から選択されるガンによって冒された組織に由来し得る。好ましくは、腫瘍サンプルは乳腫瘍サンプルである。
患者の治療療法を腫瘍サンプルのガン再発リスク状態に基づいて調節することができる。例えば、(a)患者が低リスクとして分類されるならば、低リスク患者を続いてタモキシフェン及び逐次アロマターゼ阻害剤(AI)により治療するか、又は、(b)患者が高リスクとして分類されるならば、高リスク患者をタモキシフェン以外の代わりの内分泌治療により治療する。高リスクとして分類された患者については、患者の治療療法を、化学療法による治療に、又は、特異的な分子的に標的化された抗ガン治療に調節することができる。
遺伝子セットはエストロゲン受容体(又はガン組織サンプルの特異的な別のマーカー)陽性集団から作製することができる。遺伝子セットは様々な方法によって作製することができ、その構成遺伝子は、患者集団及び特定の障害に依存して変化し得る。
本発明の別の実施形態は、コンピューター化されたシステム又は診断デバイス(又はキット)を提供し、これは、(a)腫瘍サンプルについての遺伝子発現を遺伝子セットに基づいて検出するために構成されたバイオアッセイモジュール(好ましくは、バイオアレイ);及び(b)腫瘍サンプルのGGI又はRSを遺伝子発現に基づいて計算し、かつ、乳腫瘍サンプルについてのリスク評価をもたらすために構成されたプロセッサーモジュールを含む。バイオアッセイモジュールは、遺伝子セットを含む少なくとも1つの遺伝子チップ(マイクロアレイ)を含むことができる。遺伝子セットは、「悪性度1の腫瘍におけるアップレギュレーション」として示される表3における遺伝子から選択される少なくとも1つの遺伝子(好ましくは、少なくとも4つの遺伝子)を含むことができ、又は、セット全体を含むことができる。遺伝子は、「悪性度3の腫瘍におけるアップレギュレーション」として示される表3における遺伝子から選択される少なくとも4つの遺伝子を含むことができ、又は、セット全体を含むことができる。
図面の簡単な記述
図1は、訓練用セット(パネルa)及び妥当性確認用セット(パネルb)における遺伝子発現のパターンを示すヒートマップである。水平軸は、最初にHGによって、次いで二次基準としてのGGIによって区分された腫瘍に対応する。垂直軸は遺伝子に対応する。各腫瘍のGGI値及び無再発生存が下に示される。2つの遺伝子群が見出される:悪性度1において高発現である遺伝子(16個のプローブセット;赤色で強調される)、及び、逆に、悪性度3において高発現である遺伝子(112個のプローブセット)。HG2腫瘍についてのGGI値はHG1及びHG3についての値の範囲を含み、大きいGGIを有する腫瘍は、より早く再発する傾向がある(赤色のドット)。
図2は、妥当性確認用データセット2〜5(表11)からプールされたデータについて、HGに基づくカプラン・マイヤーRFS分析(パネルa)、及び、GGに基づくカプラン・マイヤーRFS分析(パネルb)を示す。HG1、HG2及びHG3は、GGによって低リスク及び高リスクのサブセットにさらに分けることができ、これは、GGが、HGを上回る改善であることを示す(それぞれ、パネルc、パネルd及びパネルe)。ERの状態により、すべてではないが、予後が不良である患者の一部が特定される(パネルf)。
図3は、NPI分類に基づくカプラン・マイヤーRFS分析(a)、及び、NPI−GG分類に基づくカプラン・マイヤーRFS分析(b)を示す。NPI−GGは予後の識別を低リスクNPIサブセット(パネルc)及び高リスクNPIサブセット(パネルd)の両方で改善するが、逆に、NPIは予後の識別を低リスクNPI−GGサブセット(パネルe)及び高リスクNPI−GGサブセット(パネルf)の両方で改善しない。Sorlie他のデータセットは、腫瘍サイズの情報が不完全であるために、この分析から除外された。
図4は、GG1及びGG3に分けられたHG2患者について危険率についてのフォレストプロットを示し、異なるデータセットおける一致した結果を示している。危険率がコックス比例ハザード回帰により推定され、水平線は危険率についての95%信頼区間である。P値がログランク検定によって求められた。
図5は、Van de Vijver他の妥当性確認研究からのデータについて、70個の遺伝子の発現特性に基づく遠位転移非存在生存(DMFS)分析(左列、パネルa、パネルc及びパネルe)、及び、GGIに基づく遠位転移非存在生存(DMFS)分析(右列、パネルb、パネルd及びパネルf)を示す。a)及びb)はすべてが患者であり、c)及びd)はリンパ節転移陰性の患者であり、e)及びf)はリンパ節転移陽性の患者である。リンパ節転移陰性サブセットには、70個の遺伝子の特性を得るために使用された患者が含まれることには留意すること。
図6は、以前に報告された分子的サブタイプに適用されたゲノム的悪性度を表す。
図7は、GGI(高対低)について遠位転移非存在生存についてのカプラン・マイヤー生存曲線を表す。
定義
ほとんどの科学用語、医学用語及び技術用語が、当業者には一般に理解される。
用語「マイクロアレイ」は、基体(不溶性の固体支持体)上のハイブリダイゼーション可能なアレイ要素(好ましくは、ポリヌクレオチドプローブ)の整列した配置を示す。
用語「差次的に発現した遺伝子」、用語「差次的遺伝子発現」及びそれらの同義語(これらは交換可能に使用される)は、遺伝子の発現が、正常な対象又はコントロールの対象におけるその発現と比較して、疾患(特に、ガン、例えば、乳ガンなど)に罹患している対象において高レベル側又は低レベル側に活性化される遺伝子を示す。これらの用語にはまた、遺伝子の発現が同じ疾患の異なる段階で高レベル側又は低レベル側に活性化される遺伝子が含まれる。差次的に発現した遺伝子は核酸レベル又はタンパク質レベルでの活性化又は阻害のどちらかを受け得るか、あるいは、異なるポリペプチド生成物をもたらすために選択的スプライシングを受け得ることもまた理解される。そのような違いは、例えば、ポリペプチドのmRNAレベル、表面発現、分泌又は他の分配における変化によって明瞭に示すことができる。差次的遺伝子発現には、正常な対象と、疾患(特に、ガン)に罹患している対象との間で異なるか、又は、同じ疾患の様々な段階の間で異なる2つ以上の遺伝子又はそれらの遺伝子産物の間における発現の比較、あるいは、正常な対象と、疾患(特に、ガン)に罹患している対象との間で異なるか、又は、同じ疾患の様々な段階の間で異なる2つ以上の遺伝子又はそれらの遺伝子産物の間における発現比率の比較、あるいは、正常な対象と、疾患(特に、ガン)に罹患している対象との間で異なるか、又は、同じ疾患の様々な段階の間で異なる、同じ遺伝子の2つの異なってプロセシングされた産物の比較さえ含むことができる。差次的発現には、例えば、正常な細胞及び疾患細胞の間での、あるいは、異なる疾患事象又は疾患段階を受けている細胞の間での遺伝子又はその発現産物における時間的発現パターン又は細胞発現パターンでの量的な差及び質的な差の両方が含まれる。本発明の目的のために、「差次的遺伝子発現」は、少なくとも約2倍(好ましくは少なくとも約4倍、より好ましくは少なくとも約6倍、最も好ましくは少なくとも約10倍)の差が、正常な対象及び疾患を有する対象における所与遺伝子の発現の間で、又は、疾患を有する対象における疾患発達の様々な段階で存在するときに存在すると見なされる。
遺伝子発現プロファイリング:これには、生物学的サンプルにおけるmRNAレベル及び/又はタンパク質レベルを定量するすべての方法が含まれる。
用語「予後」は、新生物疾患(例えば、乳ガン)の、ガンに起因し得る死亡又は進行(再発、転移拡大及び薬物抵抗性を含む)の可能性の予測を示すために本明細書中では使用される。
用語「予測」は、患者が、ある薬物又は1組の薬物に対して、好ましいか、又は好ましくないかのいずれかで応答する可能性、及び、同様に、そのような応答の程度を示すために、あるいは、患者が、原発性腫瘍の手術による除去、及び/又は、ガンの再発を伴わない一定の期間にわたる化学療法の後で生存する可能性を示すために本明細書中では使用される。本発明の予測方法は、患者が治療療法(例えば、所与の薬物又は薬物組合せによる化学療法、及び/又は、放射線治療など)に都合よく応答する可能性があるかを予測する際の、あるいは、手術後、及び/又は、化学療法もしくは他の治療様式の終了後、患者の長期生存が可能であるかどうかを予測する際の有益なツールである。
用語「高リスク」は、患者が遠位再発を5年未満(好ましくは3年未満)で有することが予想されることを意味する。
用語「低リスク」は、患者が遠位再発を5年後(好ましくは3年未満)に有することが予想されることを意味する。
本明細書中で使用される用語「腫瘍」は、悪性又は良性であろうとも、新生物によるすべての細胞成長及び細胞増殖、ならびに、すべての前ガン性及びガン性の細胞及び組織を示す。
用語「ガン」及び用語「ガン性」は、調節されない細胞成長によって典型的には特徴づけられる哺乳動物における生理学的状態を示すか、又は記述する。ガンの例には、乳ガン、結腸ガン、肺ガン、前立腺ガン、肝細胞ガン、胃ガン、膵臓ガン、子宮頸ガン、卵巣ガン、肝臓ガン、膀胱ガン、尿路ガン、甲状腺ガン、腎臓ガン、ガン腫、メラノーマ又は脳ガンが含まれるが、これらに限定されない。
処理前の「GGI」(遺伝子発現悪性度指数)は、HG3において高いすべての遺伝子の対数発現(又は対数比率)の和から、HG1において高いすべての遺伝子の対数発現(又は対数比率)の和を引いたものであり、下記のように書くことができる:
式中、
xはmRNAの遺伝子発現レベルであり、
及びGは、H1及びHG3においてそれぞれアップレギュレーションされた遺伝子のセットであり、jはプローブ又はプローブセットを示す。
GGIは、HG1事例の平均GGIが約−1であり、かつ、HG3事例の平均GGIが約+1であるように選ばれたカットオフ値及びスケール値を含むことができる:
GGIにおけるカットオフは0であり、平均の平均に対応する。
GGIは値において−4から+4までの範囲を有する。
実施例1
悪性度指数(GGI)を開発するための材料及び方法
患者の人口統計
原発性乳ガンの6つのデータベースを使用した。そのうちの4つが公開されていた(表11)(4、5、10、11)。どの患者も補助的な化学療法を受けておらず、一部の患者が補助的なタモキシフェン治療を受けていた。組織学的悪性度(HG)はElston−Ellisの悪性度分類システムに基づいていた。それぞれの施設内倫理委員会が組織材料の使用を承認した。
オックスフォードからのサンプルをJules Bordet Institute(ブリュッセル、ベルギー)で処理し、スウェーデンからのサンプルをGenome Institute of Singapore(シンガポール)で処理した。RNA抽出、増幅、ハイブリダイゼーション及び走査を、標準的なAffymetrixプロトコルに従って行った。Affymetrix U133A Genechip(Affymetrix、Santa Clara、CA)。CELファイルからの遺伝子発現値を、RMA(12)を使用して正規化した。
デフォルト選択(バックグラウンド補正及び分位点正規化を伴う)を使用した。出力は対数スケールであった。
正規化を異なる施設及び測定バッチからの.CELファイルについて別々に行った。その後の分析において、発現データ行列を、それらが別個の研究の「ブロック」であったかのように取り扱った。訓練用セットKJX64は、(2つの異なる施設に対応する)2つのブロックからなり、妥当性確認用セットKJ129も2つのブロックからなった。
STNO スタンフォード/ノルウェーのデータセット(Sorlie他、2001)をhttp://genome−www.stanford.edu/breast.cancer/mopo.clinical/date.shtmlからダウンロードした。
これは85個のアレイからなり、いくつかの異なるチップ設計を有する。すべてに対して共通するプローブのみを使用した。使用された遺伝子発現値はアレイのデータファイルにおけるLOG RAT2N MEANの欄からのものである。さらなる変換は、GGIをコンピューター処理する前には適用されていない。2つ以上のスポットが1つのプローブに対応するときには、それらの平均値を使用した。
85名すべての患者がヒートマップにおいて使用されたが、欠落がなく、かつ、経過観察時間がゼロでない患者のみが生存分析において使用された。このデータセットは、腫瘍サイズを伴う分析からは除外された。この情報が得られなかったからである(TNMカテゴリーのみが与えられたが、NPI式について適切であるものに関係するときには特に、腫瘍サイズへの変換は直接的ではない)。
NKI/NKI2 データセットNKI(van’t Veer他、2002)及びデータセットNKI2(van de Vijver他、2002)をRosettaのウエブサイト(www.rii.com)からダウンロードした。対数比率を、さらに変換することなく使用した。NKI2については、フラグ化(flagged)発現値は欠失していると見なされた。年齢、腫瘍サイズ及び組織学的悪性度がNKI2については得られなかった。
臨床データの表における「conservFlag」の欄を使用して、データセットを2つの群に階層化した。それぞれの群は、van de Vijver他(2002)における元の結果においてなされたように、「良好」対「不良」の予後を決定するためのそれ自身の閾値を有していた。
NCI Sotiriou他(2003)からのこのデータセットをPNASのウエブサイト(http://www.pnas.org/cgi/content/full/1732912100/DC1)からダウンロードした。発現値を修正しなかった。
統計学的分析
遺伝子の選択を、すべてがエストロゲン受容体(ER)陽性であり、HG1又はHG3のいずれかであるKJX64データセットにだけ基づいて行った。データセットKJ129(43のER陰性、すべてがリンパ節転移陰性で、全身的治療がない)を、他の以前に発表されたデータ(表11を参照のこと)と一緒に妥当性確認用セットとして使用した。ER状態及び悪性度は独立しておらず、ER陰性のHG1腫瘍がほとんどなかったので、ER陽性腫瘍を訓練用セットのために使用した。すべてのHG1腫瘍及びHG3腫瘍をER状態にかかわらず使用することは、偽の関連性をもたらしていると考えられる。
Hedges及びOlkin(13)の標準化された平均差を、HG1又はHG3に関して差のあるそれらの発現に基づいて遺伝子をランク付けするために使用した。このメタ分析スコアはt−統計学と類似するが、2つの異なる施設に由来するアレイデータからなる本発明者らの訓練用セットにはより良好に適する。
多重検定を制御するために、Westfall及びYoung(14)のmaxTアルゴリズムを、Korn他(15)によって提案された拡張とともに、偽発見カウント(FDC)をコンピューター計算するために適用した。22283個のプローブセットのすべてを検討した。0.05未満のファミリー様エラー率p値をFDC>2とともに有するプローブセットを特定した。プラットホーム間のプローブのマッピングをPraz他(16)における方法に従ってUnigene(ビルド#180)によって行った。
遺伝子発現悪性度指数(GGI)は下記のように定義される:
式中、xは遺伝子発現測定値の対数であり、G及びGは、HG1及びHG3においてそれぞれアップレギュレーションされた遺伝子のセットである。これらの遺伝子セットはプラットホームごとに異なった。便宜上、カットオフ及びスケールは、HG1事例の平均GGIが約−1であり、HG3事例の平均GGIが約+1であるように選ばれた。この再スケール化をそれぞれのデータ源について別々に行った。
Nottingham Prognostic Index(NPI)をTodd他(17)に従って計算した:
NPI=0.2xサイズ[cm]+リンパ節状態+組織学的悪性度。
NPI/GGと呼ばれる指数を定義した。この場合、HGがGGによって置き換えられた。NPI及びNPI/GGの両方で高リスクであるためにNPI≧3.4を有する事例を検討した。生存データを、カプラン・マイヤープロットを使用して可視化した。危険率(HR)を、コックス回帰を使用して推定し、データ源によって階層化した。仮定を用いない比較を、階層化ログランク検定を使用して行った。
ヒートマップ
可視化において、それぞれのプローブについてヒートマップで使用された値は、患者全体における中央平均であった。遺伝子特異的なスケール化(標準化)は、すべてのプローブの相対的なシグナル強度に関する情報を保つために何ら行われなかった。色調を、飽和した赤色及び緑色にはマトリックス全体の発現値の標準偏差の3倍の値で達するように校正した。スケール化されたGGI値は遺伝子特異的な中心化によって影響を受けなかったことに留意すること。
生存分析
Rについての生存パッケージが、Terry Therneauと、カプラン・マイヤープロットのための特注プログラムとによって使用され、これを正確性について生存パッケージの出力に対して調べた。
マイクロアレイプラットホーム全体でのマッピング
Praz他(2004)に記載されたCleanExデータベース(http://www.cleanex.isbsid.ch)の方法を使用した。プローブと同じものを最初に配列アクセション番号にマッピングした。その後、Unigene(ビルド180)が、プラットホーム間の対応をマッピングするために使用した。Affymetrixチップについては、2つ以上のUnigene idに曖昧にマッピングされたオリゴを含有するプローブセットを除外した。
結果
高悪性度サブセット及び低悪性度サブセットの間で差次的に発現した遺伝子
0.05のファミリー様エラー率p値(これは0.008の低い偽発見割合に対応する)で、FDCが2を超える183個の特有の遺伝子に対応する242のプローブセットが特定された(表3)。これらの中で、より控えめな基準(0.05のp値で、0を超えるFDC)に基づいた128のプローブセット(97遺伝子)からなる一覧を、他者によって発表された特性を有する共通した遺伝子を調べる場合(この場合には、183遺伝子の一覧が使用された)を除いて、すべてのその後の分析において使用した。
図1aは、HG1及びHG3と明確に関連する発現の強いパターン及び逆パターンの2つを示す。HG3においてアップレギュレーションされた多くの遺伝子は大部分が細胞周期の進行及び細胞増殖と非常に関連していた(表3)。HG2腫瘍を、HG1腫瘍及びHG3腫瘍を組み合わせるプールと対比するための同じ遺伝子選択アルゴリズムを適用した。これは、差次的に発現した遺伝子を何らもたらさなかった。従って、全体としてHG2集団は、HG1及びHG3の区別とは無関係であるそれ自身の独特の特徴を何ら有していない。
その後、128のプローブセットからなる一覧を、治療されていない乳ガン患者(データセットKJ129)に適用した。図1bに示されるように、目視検査により、訓練用セットに関して観測された発現パターン(図1a)に類似する、HG1及びHG3についての発現パターンが明らかにされた。悪性度2の集団のGEPは、これら2つの間での中間ではなく、むしろ、悪性度1事例及び悪性度3事例の混合物と似ているようであった。この観察結果をより客観的にするために、GGI(これにより本質的には、報告されている遺伝子のGEPにおける差が、それらの発現レベルを平均化することによってまとめられる)を定義した。図1においてヒートマップの下に示されるように、HG2のGGI分布はHG1及びHG3のGGI値の範囲を含んでおり、これにより、目視による印象が確認された。類似する観察結果が、臨床的集団及びマイクロアレイプラットホームにおける違いにもかかわらず、3つの以前に発表されたデータセットに対してなされた(図6a、図6b及び図6cを参照のこと)。
組織学的悪性度、遺伝子発現悪性度(GG)及び予後
これらの発見により、中間的な組織学的悪性度が、遺伝子発現に基づく低悪性度及び高悪性度によって置き換えられ得ることが結果として示される。GGスコアに基づく遺伝子発現悪性度(GG)を定義した。患者を、そのGGI値が負であるならば、GG1(低悪性度)として分類し、そうでない場合にはGG3(高悪性度)として分類した。ゼロのGGIスコアはHG1の平均GGI値とHG3の平均GGI値との間における中間点に対応することに留意しなければならない(方法を参照のこと)。この選択は、臨床的には最適でないかもしれず、また、治療費用とリスクとの間でのかね合いに基づいて改善することができるが、GGIの予後値を評価するためには十分であると考えられる。
この目的のために、本発明者らの妥当性評価集団のプール(KJ129)、ならびに、さらなるデータベースのSTNO、NCI及びNKI(表11)に由来する乳ガンサンプルを使用した。図2aにおいて、組織学的悪性度と、無再発生存(RFS)との間での関連を調べた。予想されたように、HG3腫瘍はHG1よりも著しく悪いRFSを有し、一方、HG2腫瘍は中間的なリスクを有し、集団の38%を構成していた。図2bにおいて、GG1サブグループ及びGG3サブグループは異なったRFSを示し、HG1腫瘍及びHG3腫瘍のRFSとそれぞれ類似していた。GGと、HGとの間における不一致が予後に対してどのように関連づけられるかを調べるために、GGを組織学的カテゴリーのそれぞれについて分けた(図2c、図2d及び図2e)。最も際立った結果は、GGにより、HG2が2つの群に、すなわち、HG2/GG1及びHG2/GG3に分けられ、それらのRFSもまた、HG1及びHG3のRFSにそれぞれ類似していたことであった(図2d)。ログランク検定では、生存における何らかの重要な違いを、HG1と、HG2/GG1との間で、ならびに、HG3と、HG2/GG3との間で明らかにすることができなかった(図7を参照のこと)。比較のために、ER状態もまた、HG2腫瘍における予後能力を有していた(図2f)。だが、危険率はGGの危険率よりも小さかった(図2d)。特に、ER陽性群は集団全体として類似するRFSを示した。
GGは、予後が不良である一部の患者をHG1集団において分類することによってHGよりも良好であった(図2c)一方で、逆のことがHG3集団において当てはまると思われる:GGにより、それらの不良な予後にもかかわらず、一部の患者が低リスクと分類された(図2d)。従って、低悪性度及び高悪性度のカテゴリーを伴う不一致の場合、GG又はHGはどちらも、一貫して他者よりも優れていなかった。どちらかが、高悪性度として分類するために決定されたとしても、それは予後的にはより正確である傾向があると考えられる。これは、HG及びGGの両方について、高悪性度の何らかの徴候を正しく検出することが、そのような徴候が存在しないと正確に断言することよりも容易であったことを示唆する。この観察結果が将来の研究によって確認されるならば、修正が、例えば、HG3ではなく、HG1及びHG2をGGによって代用する規則を使用することによって、臨床実務においてなされるはずである。しかしながら、この場合に使用されたデータにおけるこのタイプの不一致の頻度は比較的小さく、また、そのような変更は、GGを純粋にそれだけで特徴づけることを目的とする本研究では使用されなかった。
多変量モデルにおけるGGの予後値
ほぼすべての臨床病理学的変数が単変量解析において臨床的結果と著しく関連した(表12)。GG状態及びHG状態は最も強い影響を有していた。しかしながら、多変量解析では、GG、リンパ節転移状態及び腫瘍サイズのみがそれらの重要性を保っており、GGが最も大きい危険率を有していた。図2と一致して、GG及びHGの両方が検討されたとき、GGがHGの代わりになり、GGでは、ERの予後的影響がかなり低下した。
GG及びNottingham Prognostic Index
疾患の結果を説明することにおける、GG、リンパ節転移状態及び腫瘍サイズの独立性は、HG、リンパ節転移状態及びサイズを組み合わせるNottingham Prognostic Index(NPI)を反映した。GGが、この十分に特徴づけられたリスクスコアを改善するために使用できるかどうかを調べるために、本発明者らは、HGがGGによって置き換えられることを除いてNPIに類似し、2つの可能な値のみ(1又は3のいずれか)を有するNPI/GGと呼ばれるスコアを提案した。図3a及び図3bに示されるように、NPI/GGは古典的なNPIよりも著しく識別可能であった。そのうえ、NPI/GGは、NPIの低リスク群及び高リスク群の両方を、著しく異なる臨床結果を有するサブグループに分けることができ(図3c、図3d)、一方で、その逆は正しくなかった(図3e、図3f)。
実施例2
異なる集団及びマイクロアレイプラットホームにおけるGGの一致した予後値
上記のプールされた分析の結果が、図4における危険率のフォレストプロットによって示されるように、個々のデータセットにおいて一貫して存在していた。より完全な結果が図8に示される。図4は、それぞれの独立した妥当性評価用データセットにおいて、GGにより、悪性度2の集団が、統計学的に異なる臨床結果を有する2つの異なった群に分割されたことを示す。異なるデータセットが不均一な患者集団を含み、様々な病理医によって悪性度分類され、かつ、異なるマイクロアレイプラットホームを使用したとしても、著しい不均一性が危険率の間には何ら存在しなかった。
70遺伝子特性との関連性
彼らの先駆的研究において、van’t Veer他は、リンパ節転移陰性の乳ガン患者における遠位転移と著しく相関した70遺伝子の発現特性を特定した(5)。97個の遺伝子(128のプローブセット)からなるこの一覧はそれらのAgilentアレイにおいて93個の遺伝子(113のプローブ)にマッピングすることができた。リスクと、治療費用との間でのかね合いのもとでの、Netherlands Cancer Institute(NKI)の分類と同じ比較を可能にするために、同じ数の患者を高リスク群及び低リスク群において与える、GGIについてのカットオフを選択した(方法を参照のこと)。図5は、NKIの予後的特性と、遠位転移非存在生存に関してのGGIとの間での比較を、集団全体(図5a、図5b)、ならびに、リンパ節転移陰性サブグループ(図5c、図5d)及びリンパ節転移陽性サブグループ(図5e、図5f)について示す。本発明者らのプローブが、臨床結果を使用することなく選択され、また、プラットホーム全体にマッピングされなければならなかったという事実にもかかわらず、これらの結果は際立って近かった。類似する結果が、全体的な生存を検討したときに見出された(図9を参照のこと)。データが、無再発生存を比較するために利用できなかった。
低悪性度及び高悪性度の乳ガンは多くの差次的に発現した遺伝子(その大部分が細胞周期及び細胞増殖に関与する)と予想外に関連した。これらの遺伝子について、HG2腫瘍は、HG1腫瘍及びHG3腫瘍の変動範囲を含んだ不均一な転写プロファイルを有していた。類似する観察結果が少なくとも1つの以前の報告でなされていた(18)。本発明では、悪性度に関連したGEPもまた疾患の結果と相関したという、この知見が有し、かつ、発見された臨床的意味合いが調べられる。
図4によって明らかにされるように、GGによる改善は、異なるデータセットの間で一致していた。これは、悪性度分類の特性がこれらの研究の間で著しく異なったならば、当てはまらなかったと考えられる。同様に、図2aは、HG1と、HG3との間における良好な予後分離を示しており、これは、組織学的悪性度分類が非常に優れていたことを示す。さらに、中心となる病理医による検討は依然として、腫瘍の著しい部分がHG2として分類されることをもたらす。最後に、中心となる病理医による悪性度分類は実際にはほとんど行われないので、これらの結果は臨床的実態をより反映していた。
予後に関連したGEPを特定する際の方法は、他の研究者によって使用された方法とは極めて異なっている。予後遺伝子を生存とのそれらの相間によって直接に選択することの代わりに、予後遺伝子を組織学的悪性度(細胞生物学に根差した広く確立されている予後因子)によって間接的に特定することができる。これにより、独立し、かつ、不均一な妥当性評価用セット、及び、異なるマイクロアレイプラットホームにまたがったGGIのロバスト性及び再現性を説明することができる。さらに、GGIは「分子的悪性度」として解釈することができるので、組織学的悪性度を使用する既存の予後システム(例えば、NPIなど)に容易に組み込むことができる。
この遺伝子選択プロセスは、予後の「特性」として使用されるべき特定の遺伝子セットを定義しようとするものではなかった。本発明は、異なるセットの特性を選ぶことができる包括的な「カタログ」を組み立てることを目的する。これは、そのようなカタログが異なるプラットホームで適用可能であることによって例示された。様々なプラットホームで使用された実際のプローブセットは数及び遺伝子組成において異なったが、結果は依然として再現性があった。良好な予後識別を、遺伝子の重みが、64名の患者からなる訓練用セットに対する悪性度とのそれらの関連に基づいて単純に+1又は1である線形分類子を用いて、非常に異なるデータセットにおいて得ることは注目に値する。従って、特定された「悪性度シグナル」は、特定の1組の遺伝子にも、また、それらの発現レベルの何らかの特別な組合せにもとらわれなかった。これは、それらの遺伝子が非常に相関していたし、また、GGIが単一の予後因子として効果的に挙動するからである。ノイズに対する冗長性を提供するためにだけならば、多くの遺伝子を使用することは依然として有益である。実用的な予後システムの開発のための結果は、技術的検討によってのみ制約されるかもしれないが、本発明の「悪性度遺伝子カタログ」の任意のサブセットが使用され得ることである。
Jenssen及びHovig(19)は最近、予後のための遺伝子発現特性の使用に関する2つの問題を議論した。これらは、1)異なる特性に含まれる遺伝子の間での一致の欠如、及び、2)特性と、生存との間における相関の生物学的基礎を理解することにおける困難さであった。本発明の遺伝子カタログは、細胞周期の進行及び細胞増殖において役割を有すると考えられる遺伝子が多い。このクラスの遺伝子は、プロファイルに基づいた乳ガンについての何らかの既存のリスク予測方法の最も重要な構成要素でない場合でも、そのようなリスク予測方法の重要な構成要素の1つである。Paik他(7)において、その5つの遺伝子がすべて、本発明者らの183遺伝子のカタログ(表3)に含まれる「増殖セット」は、最も大きい危険率をそれらの大規模な訓練用セット及び妥当性評価用セットにおいて有したが、最も大きい重みを「再発スコア」の式において有するものであった。図5におけるNKIデータへの適用はまた、悪性度に関係づけられた遺伝子がNKIの70遺伝子特性の予後能力の著しい部分を構成し得るという考えを支持する。本発明者らの183遺伝子のカタログに対して比較されたとき、他の予後的特性と共通する遺伝子の下記の数:11/70及び30/231遺伝子(van’t Veer他)、5/15(Paik他)ならびに7/76(Wang他)(4、7、8)が見出された。
まとめると、遺伝子発現に基づく悪性度分類は、ガン(特に、乳ガン)の予後評価のための現行の悪性度分類システムを著しく改善することができる。
これらの発見が、多数の独立したデータベースにまたがって、また、異なるプラットホームにまたがって再現されることにより、本発明者らの結論が確固たるものであることが示唆される。GGIスコアでは、特定のセットの遺伝子を必要とせず、また、特定の検出プラットホームにもとらわれない。GGIに基づく悪性度分類は、HGをGGで置き換えることによって既存の予後システムに組み込むことができる。遺伝子発現の測定に基づく精緻化された悪性度分類は、将来における乳ガンの管理のための重要な臨床的適用を有し得る。
実施例3
エストロゲン受容体陽性の乳ガンにおける臨床的に異なったサブタイプの明確化
材料及び方法
腫瘍サンプル
335個の早期段階の乳ガンサンプルが自身のデータセットを構成した。これらのサンプルのうちの86個が別の研究で以前に使用されており、その処理前のデータがアクセションコードGSE2990によりGee Expression Omnibus保存データベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/geo)において入手可能である。これらのサンプルは補助的な全身治療を何ら受けていなかった。249個のサンプル(これらは以前には発表されていない)は補助的なタモキシフェンのみを受けていた(tam治療のデータセット)。すべてのサンプルは、タンパク質リガンド結合アッセイによってER陽性であることが要求される。
マイクロアレイ分析を、AffymetrixTM U113A Genechips(登録商標)(Affymetrix、Santa Clara、CA)を用いて行った。このデータセットは、John Radcliffe Hospital(Oxford、英国)、Guys Hospital(London、英国)及びUppsala University Hospital(Uppsala、スウェーデン)からのサンプルを含有した。Oxford及びLondonからのサンプルはJules Bordet Institute(Brussels、ベルギー)で処理された。Uppsalaからのサンプルについては、RNAをKarolinska Instituteにおいて抽出し、Genome Institute of Singapore(シンガポール)においてハイブリダイゼーションした。それぞれの腫瘍サンプルから得られたRNAの性状を、Agilentバイオアナライザーによって得られたRNAプロファイルにより評価した。RNA抽出、増幅、ハイブリダイゼーション及び走査を、標準的なAffymetrixプロトコルに従って行った。CELからの遺伝子発現値を、RMA12の使用によって正規化した。それぞれの集団を別々に正規化した。それぞれの病院の施設内倫理委員会が組織材料の使用を承認し、また、文書によるインフォームドコンセントが得られた。tam治療のデータセットについての処理前のデータがアクセションコードGSEXXXによりGene Expression Omnibus保存データベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/geo)において入手可能である。
本発明者らはまた、最近の刊行物に記載された4つの他の公開されているデータセット(van de Vijver(n=295)、Wang(n=286)、Sotiriou10(n=99)、Sorlie11(n=78))を分析において使用した。生存分析のために、本発明者らは、ER陽性と分類される腫瘍のみを使用した(van de Vijver(n=122)、Wang(n=209))。全身的な補助的治療を何ら受けていない患者を伴う生存研究のために、van de Vijver他からの患者、Wang他からの患者、及び、以前に発表されたデータセットを一緒にした(n=417のER陽性患者、これによって、これらは「非治療」のデータセットとして示される)。すべての臨床データが補足情報の表S1に示される。
データ分析
エストロゲン受容体(ER)及びプロゲステロン受容体(PgR)のレベル
最初に、患者をタンパク質リガンド結合アッセイによって決定される陽性のER状態に従ってそれらの施設で選択した。続いて、本発明者らは、マイクロアレイデータを使用することによって陽性のERレベルを確認した。ERレベルを、本発明者らのヒトAffymetrixTM GeneChip(登録商標)U133 A&Bマイクロアレイでのプローブセット(30merのオリゴヌクレオチド)によって測定した。本発明者らはERについてはプローブセット「205225_at」を使用している。PgRをプローブセット「208305_at」によって表した。ERの免疫組織化学的測定は、ERのmRNAレベルと相関することが知られている。ER及びPgRの何らかの陽性発現レベルを有する腫瘍を検討した。
組織学的悪性度
組織学的悪性度はElston−Ellisの悪性度分類システムに基づいていた。中心となる病理医が、Uppsala(スウェーデン)、Guys Hospital(London、英国)からのすべてのサンプル、及び、Van de Vijver他のデータセットについて組織学的悪性度及びER状態を検討した。
ゲノム的悪性度を定量化するための増殖関連遺伝子の発現に基づく指数:遺伝子発現悪性度指数(GGI)
「遺伝子発現悪性度指数」(GGI)は、組織学的悪性度1と、組織学的悪性度3との間で差次的に発現することが見出された128のプローブセット(97個の遺伝子)の発現の線形組合せである。この指数は事実上、腫瘍発現プロファイルと、腫瘍悪性度との間での類似性を定量化するものである。大きい遺伝子発現悪性度の指数は高悪性度に対応し、逆に、低い遺伝子発現悪性度の指数は低悪性度に対応する。この指数は、それぞれのデータセットを高悪性度サブグループ及び低悪性度サブグループに分けるために使用された。
マイクロアレイプラットホーム間でのプローブのマッピングをPraz他16における方法に従ってUnigene(ビルド#180)によって行った。
階層的クラスター化
「Cluster」プログラムを、非中心化Pearson相関を類似性測定として使用するそれぞれの遺伝子のメジアン中心化の後で平均連鎖階層クラスター分析28を行うために使用した。クラスター結果を、「TreeView」を使用して可視化した。発現データをダウンロードし、Sorlie他11のデータセット及びSotiriou他10のデータセットから引き出した。サンプルを、GGIにおける遺伝子の発現と、サブタイプとの間における関係を調べるために、元の刊行物10、11でのようにサブタイプに従って整理した。
統計学的分析
生存と、いくつかの連続変数との間における関係を評価するために、予想された生存を個体についてコンピューター計算するために導入された方法の変法を使用した:「遠位再発率」プロット29(参考文献:Terry M.Therneau及びPatricia M.grambsch、2000、“Modeling Survival Data:Extending the Cox Model”、第10章)。GGI、ER及びPgRに関しての転移の予想された割合を、研究中の変数のみにより近似されたコックスモデルを使用してプロットした。
生存曲線を、カプラン・マイヤープロットを使用して視覚化し、ログランク検定を使用して比較した。単変量及び多変量の危険率(HR)を、コックス回帰分析を使用して推定した。すべての統計学的検定は両側であった。統計学的分析を、SPSS総計学ソフトウエアパッケージ(バージョン11.5)を使用して行った。
結果
以前に報告された分子的サブタイプへのゲノム的悪性度の適用
遺伝子発現悪性度指数(GGI)の発現をサブタイプに関連して調べるために、発現データをSorlie及びSotiriou他のデータセット(それぞれ、最初かつ確認の刊行物11、13)から引き出した。遺伝子を、平均連鎖クラスター化を使用してクラスター化し、サンプルを、発表された原稿12、13に示されるようにサブタイプに従って整理した。ゲノム的悪性度を以前に報告された分子的サブタイプに適用する(6a:Sorlie他;6b:Sotiriou他)。サブタイプを、元の刊行物での場合と同じに整理する。GGI遺伝子のヒートマップが枝分かれ図の下に置かれる。GGIスコアのボックスプロット(メジアン及び範囲)がそれぞれのサブタイプの下に置かれる。高悪性度が、1を超えるGGIによって示され、逆に、高悪性度によって、1を超えるGGIが示される。
図6はこの分析の結果を示す。一般に、ER陰性サブタイプ、基底サブタイプ及びerbB2サブタイプはGGIの大きい発現を有したか、又は、高悪性度であった。しかしながら、ER陽性サブタイプはGGIレベルの多様な範囲を示し、特に、管腔Cサブタイプ及び管腔3サブタイプはともに、これらの増殖関連遺伝子を大きく発現し、これに対して、管腔Aサブタイプ又は管腔1サブタイプ、及び、正常様サブタイプは、GGIの発現については大部分が陰性であったか、又は、低悪性度であった。このことにより、ER陽性腫瘍の生物学的組立てに対する細胞周期遺伝子の寄与の様々な程度が存在し、これに対して、ER陰性腫瘍はこれらの遺伝子の過剰発現を一貫して有すると思われるという仮説が確認された。高悪性度ER陽性サブタイプと、ER陰性サブタイプとの間でのGGI遺伝子の発現プロファイルにおける類似性に留意することは興味深いことである。
ゲノム的悪性度によって規定されるようなER陽性管腔サブタイプの臨床的妥当性
ゲノム的悪性度により、ER陽性腫瘍におけるサブタイプを臨床的に区別することができ、また、これらのゲノム的悪性度の予後値により規定されるサブタイプは、現行の従来的方法(例えば、エストロゲン受容体レベル及びプロゲステロン受容体レベルの量的レベルに基づいた方法など)を上回る改善であった。カプラン・マイヤー生存分析を行い、これにより、ER陽性腫瘍の様々なクラスを、遠位転移までの時間(TDM)(これは、乳ガン特異的な生存についての代替として使用されることが多い)に関して、GGIスコア(高悪性度対低悪性度)、ならびに、エストロゲン受容体及びプロゲステロン受容体の発現レベル(富発現対不良発現)に従って比較した(図7−KM及びCox)。GGI(高対低)、ER発現レベル及びPgR発現レベル(富対不良)について、遠位転移非存在生存についてのカプラン・マイヤー生存曲線。図7aは、非治療のデータセット(n=417)についての結果を示す。図7bは、タモキシフェン治療のデータセット(n=249)についての結果を示す。非治療のデータセットについて、示された結果は、2つの一般的な市販のオリゴヌクレオチドマイクロアレイプラットホーム(AffymetrixTM 及びAgilentTM)(方法を参照のこと)を使用してハイブリダイゼーションさせた417個のER陽性サンプルを伴う多数のデータセットから一緒にされた。示されるように、非治療集団及びタモキシフェン治療集団の両方について、ERの発現レベルは何ら予後値を有していなかった(それぞれ、p=0.74及び0.51)。対照的に、GGI及びPgRの発現レベルはともに予後値を有していた(非治療:GGI及びPgRの両方についてp<0.0001;tam治療:GGI p<0.0001、PgR p=0.0058)。管腔の低悪性度サブグループは、管腔の高悪性度サブグループと比較した場合、はるかにより良好なTDMの10年推定値を有していた。
表13は、年齢、悪性度、腫瘍サイズならびにゲノム的悪性度の他の標準的な予後共変量による単変量解析及び多変量解析を示す。多変量コックス回帰分析において、GGIのみが著しい予後値を保持した(非治療:HR 2.3(95%CI:1.2〜4.3);p=0.008;tam治療:HR 2.14(95%CI:1.04〜4.02);p=0.0038)。これには、プロゲステロン受容体の発現レベル(p=0.3)を含めて、単変量レベルにおいて著しかったこれらの因子が包含された。非治療集団については、腫瘍サイズもまた、重要性を多変量モデルにおいて保持した(HR 2.2(95%CI:1.2〜3.8);p=0.0068)。これは、GGIによって測定されるようなゲノム的悪性度により、陽性レベルのエストロゲン受容体を発現する患者における患者の臨床的に異なったグループが区別され得ることを示唆する。さらに、GGIは非常に著しい予後値を有していた。これは、これらの従来的な因子を上回って臨床結果をより良好に識別することができることを示唆する。タモキシフェン治療のデータセットにおけるER陽性の高悪性度サブグループの悪化した疾患結果は、陽性のER状態を有するにもかかわらず、補助的なタモキシフェンがこのサブタイプの天然の疾患履歴を変化させないことを示唆すると思われる。これは潜在的には、生物学的観点及び治療的観点の両方からのさらなる調査の価値がある一群の腫瘍を示し得る。
ER陽性腫瘍におけるGGIの予後値のさらなる実証として、本発明者らは、GGIの連続関数としての遠位再発率を表示する図を作製し、これを、非治療集団及びtam治療集団の両方について、ER及びPgRの連続レベルに対して比較した。
腫瘍の2つのサブタイプを、乳ガンが少なくともあるレベルのエストロゲン受容体を発現する患者において区別することができる。腫瘍が、GGIを含む遺伝子(すなわち、高いゲノム的悪性度に対応する遺伝子)の高いレベルを発現する患者では、その疾患結果は明確に異なっており、再発の発生率が、低いゲノム的悪性度の腫瘍と比較した場合にはより大きかった。さらに、その悪化した疾患結果は、補助的なタモキシフェンが与えられたときでさえ、変化しないようであった。これは、この女性群は、その陽性のエストロゲン受容体値にもかかわらず、補助的なタモキシフェンからの利益を受けないと思われることを示唆する。本研究における患者は誰も、補助的な化学療法を受けていなかったことに留意すること。従って、化学療法がこの群の天然の疾患履歴を変化させ得るかは不明である。この発見の潜在的な臨床的重要性はまた、高悪性度のER陽性群と、高悪性度のER陰性腫瘍(基底及びerbB2)との間における類似性によって強調され、これはさらに、高いゲノム的悪性度に関連する遺伝子の高レベルの発現が不良な予後に関連することを示唆する。GGIでは、これら2つのグループを、666のER陽性サンプルを伴ういくつかのマイクロアレイプラットホームを使用してハイブリダイゼーションされた多数のデータセットにまたがって一貫して特定することができ、これは、本発明者らの結論が確固たるものであり、かつ、階層的クラスター分析1、3によって以前にもたらされた結論よりも非常に再現的であることを示唆する。
GGIに存在する遺伝子は細胞周期の進行及び細胞増殖に関連する:上位20の過剰発現する遺伝子には、UBE2C、KPNA2、TPX2、FOXM1、STK6、CCNA2、BIRC5及びMYBL2が含まれた(補足表14を参照のこと)。ER陽性腫瘍については、ゲノム的悪性度が様々な無再発生存と関連したが、ER陰性腫瘍については、ほぼすべてが高いゲノム的悪性度と関連するので、GGIは何ら予後値を有していなかった。従って、細胞周期に関係づけられる遺伝子が、予後値を、ERの発現が陽性である乳ガン患者においてのみ有すると思われる。このグループでは、遠位転移の発生が、増殖遺伝子及び悪性度由来遺伝子からなるこのセットによって主にもたらされると思われる。しかしながら、ER陰性腫瘍では、細胞周期に関連する遺伝子の他に、転移の根本的な生物学を動かすさらなる因子が存在し得る。患者のサブセットにおける「細胞増殖特性」の予後能力が、その年齢のわりには比較的大きいエステロゲン受容体発現を発現する女性において以前に報告されている。ER陽性サブグループの分析が、以前に記載された管腔サブグループに対するゲノム的悪性度によって分けられ、この概念が、650名を超える患者において証明された。さらに、ゲノム的悪性度は依然として、臨床的予後因子を考慮に入れる単変量解析及び多変量解析における最強の変数である(表4)。
現在、乳ガン患者における予後を予測することができることを主張する、マイクロアレイ技術に由来するいくつかの分子的特性が存在する8、4、7、24。報告されたこれらの遺伝子特性のいくつかにより、補助的なタモキシフェンにより治療されたER陽性腫瘍における臨床結果を予測することができる7、24、30。Paik他によって開発された再発スコアにおいて、5つの遺伝子からなる増殖セットが、最も大きい危険率をそれらの大きい訓練用セット及び妥当性評価用セットにおいて有し、また、最も大きい「重さ」又は係数をそれらの再発スコア式において有した。これは、補助的なタモキシフェンにより治療された早期段階の乳ガンの女性についてのそれらの予後分類を得ることにおけるそれらの大きい重要性を示している。増殖に関係づけられる遺伝子は、遺伝子発現プロファイルに基づいた乳ガンについての多くの既存の予後遺伝子特性の最も重要な構成要素でない場合でも、そのような予後遺伝子特性の重要な構成要素であると思われる。11個の遺伝子を、55歳未満の早期段階の乳ガンの女性について、GGIと、70遺伝子の予後遺伝子分類子との間で共通して使用することによって、妥当性確認の刊行物に対する類似した生存曲線が得られた。これは、悪性度に関係づけられる遺伝子がこの特性の予後能力の著しい量を構成することを示唆する。これらの予後特性によって達成されたサブグループ、及び、ゲノム的悪性度によるER陽性腫瘍の分類によって得られたサブグループは、転移及び再発を促進させるための細胞周期遺伝子に対する強い依存性のために、著しく重なっている。この方法の利点は、様々な分子的機能及び生物学的プロセスをおそらくは表す遺伝子セットではなく、むしろ、不良な結果の原因となる生物学的機構が明白であることである8、4。抗エストロゲン剤(例えば、タモキシフェンなど)は細胞周期特異的な作用を乳ガン細胞に対して有しており、いくつかの細胞周期調節分子の発現及び活性に影響を及ぼすので、異常な細胞周期制御機構の発生が、細胞が抗エストロゲン剤に対する抵抗性を発達させる明白な機構である。ERの発現が陽性であることが、臨床状況におけるタモキシフェン応答の予測要因の最も良い予測要因であるとき、なぜ30%〜40%までのER陽性乳ガンがタモキシフェンに対する抵抗性を発達させるかが、現在、不完全ながら理解される31。サイクリンD1(細胞周期の重要な制御因子)の過剰発現がタモキシフェン抵抗性に関連しており、また、抗エストロゲン剤の成長阻害効果をエストロゲン受容体陽性の乳ガン細胞において無効にし得る32。細胞周期装置を動かす発ガン経路に対するさらなる研究は、高悪性度サブグループを治療するための新しい薬剤を開発することにおいて有益である。
臨床的に関連した腫瘍サブクラスをER陽性の乳ガンにおいて明らかにすることは、今日、治療する腫瘍医にとって非常に重要である。補助的な抗エストロゲン治療の新しい方法33〜37、ならびに、新しい化学療法剤及び生物学的薬剤の出現により、早期段階の乳ガンの女性についての治療決定がなされており、これはときには困難な課題である。以前では、タモキシフェンが抗エストロゲン治療の主力であり、早期段階のER陽性乳ガンの女性については、リスク又は再発、死亡及び対側性乳ガンにおける著しい減少を有していた38。しかしながら、アロマターゼ阻害剤の出現、及び、アロマターゼ阻害剤が閉経後の女性ではタモキシフェンよりも効果的であることを見出すいくつかの治験の報告のために、アメリカ臨床腫瘍学学会は、アロマターゼ阻害剤が早期段階のホルモン応答性乳ガンの閉経後女性の治療に含められることを勧告している39。しかしながら、アロマターゼ阻害剤及びタモキシフェンの最も良い組合せ及び連続化、ならびに、ER陽性腫瘍の女性のすべてがこれらの薬剤から同じ利益又は異なった利益を得るかどうかは依然として不明である。臨床的に関連し、かつ、生物学的な異なるホルモン応答性の乳腫瘍表現型を解明することは、そのような表現型では異なる治療方針が要求され得るので、そのような治療の最適化を容易にすることを助けることができる。
まとめると、ゲノム的悪性度の使用により、ER陽性乳ガンの2つのサブタイプを、多数のデータセット及びマイクロアレイプラットホームにまたがって再現可能な様式で区別することができる。このことが、650を超えるER陽性の乳ガンサンプルにおいて証明される。これらのサブグループは、全身的に治療されていない集団、及び、タモキシフェンのみにより治療された集団の両方で、統計学的に異なった臨床結果を有する。臨床試験におけるサブタイプの階層化により、これらのサブグループに対する、内分泌治療、化学療法及び生物学的薬剤の潜在的に多様な影響に関する重要な情報が提供され得る。これらの異なった表現型に対する集中した生物学的研究により、別個かつ異なる治療標的の特定がもたらされ得る。
本明細書中で特定される遺伝子は、不明な乳房細胞サンプルの乳ガンの悪性度をサンプルにおける特定された遺伝子の発現に基づいて予測することができるモデルを作製するために使用することができる。そのようなモデルは、不明又は疑わしい乳ガンサンプルが正常であるか、あるいは、乳ガンの1つ又は複数の段階及び/又は悪性度にあるかを特定するために本明細書中に開示される遺伝子(及びそのサブセット)を使用して、本明細書中に記載されるか、又は、そうでない場合には、この分野で知られているアルゴリズム、ならびに、この分野において同等であるとして認められるアルゴリズムのいずれかによって作製することができる。このモデルは、サンプルからのサブセットの遺伝子の発現プロファイルを、モデルを組み立てるために使用された基準データのプロファイルに対して比較するための手段を提供する。このモデルは、サンプルのプロファイルを、基準プロファイルのそれぞれに対して、又は、基準プロファイルに基づいて作製された、モデルを規定する概要に対して比較することができる。加えて、サンプルのプロファイルからの相対的な値を、モデルのプロファイル又は基準プロファイルとの比較において使用することができる。
本発明の好ましい実施形態において、同じ対象からの、正常及び非正常及び/又は非定型として特定された乳房細胞サンプルを、モデルを作製するために使用された遺伝子のそれらの発現プロファイルについて分析することができる。これにより、異常なサンプルの段階を正常なサンプルの発現プロファイルからの相対的な違いに基づいて特定する好都合な手段が提供される。このような違いは、その後、正常なデータと、モデルを作製するために同様に使用された個々の異常な基準データとの間における違いに対する比較において使用することができる。サンプルからの遺伝子発現の検出は、遺伝子発現をアッセイすることができる1個のマイクロアレイの使用によって行うことができる。そのようなデータを分析する1つの方法が、利便性及び正確性について本明細書中に開示されるすべての組毎の比較から得ることができる。
本発明の他の使用には、乳ガン細胞サンプルを、さらなる調査又は研究のために、ガンの特定の段階及び/又は悪性度のサンプルであるとして特定することができることを提供することが含まれる。これは、乳ガンの段階及び/又は悪性度を、細胞学的観察ではなく、むしろ、客観的な遺伝子的基準又は分子的基準に基づいて特定することを要求する多くの状況において具体的な利点を提供する。特定の乳ガン段階の異なる悪性度を、さらなる研究、調査又は特徴づけのために区別することは特に有用である。
本発明の方法において使用される材料は、広く知られている手順に従って製造されるキットを調製するために理想的に適する。従って、本発明は、乳ガンの段階を特定するために、開示された遺伝子の発現を検出するための薬剤を含むキットを提供する。本発明の方法における本キットの使用に関連する識別用の記載又はラベル又は説明書を、そのような薬剤とともに場合により含むそのようなキットが提供される。そのようなキットは、例えば、事前に製造されたマイクロアレイ、緩衝液、適切なヌクレオチド三リン酸(例えば、dATP、dCTP、dGTP及びdTTP;又はrATP、rCTP、rGTP及びUTP)、逆転写酵素、DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、及び、本発明のプライマー複合体の1つ又は複数(例えば、適切な長さのポリ(T)、又は、RNAポリメラーゼと反応し得るプロモーターに連結されたランダムプライマー)をはじめとする本方法において利用される様々な試薬の1つ又は複数を(典型的には、濃縮された形態で)それぞれが有する容器を含むことができる。1組の説明書もまた、典型的には含まれる。
本発明によって提供される方法はまた、全体又は一部において自動化することができる。本発明のすべての局面はまた、乳ガンの段階を細胞含有サンプルにおいて特定することに無関係な材料を除いて、開示されている遺伝子のサブセットから本質的になるように実施することができる。
本発明のシステム全体又は一部を実行するための例示的なシステムは、プロセシングユニットと、システムメモリーと、システムメモリーを含む様々なシステム構成要素をプロセシングユニットに接続するシステムバスとを含むコンピューターの形態での汎用演算デバイスを含むことができる。システムメモリーはリードオンリーメモリー(ROM)及びランダムアクセスメモリー(RAM)を含むことができる。コンピューターはまた、磁気ハードディスクドライブからの読み込み及び磁気ハードディスクドライブへの書き込みのための磁気ハードディスクドライブ、取り外し可能な磁気ディスクからの読み込み及び取り外し可能な磁気ディスクへの書き込みのための磁気ディスクドライブ、ならびに、取り外し可能な光ディスク(例えば、CD ROM又は他の光媒体など)からの読み込み及び取り外し可能な光ディスクへの書き込みのための光ディスクドライブを含むことができる。これらのドライブ及びそれらの関連した装置読み取り可能な媒体は、装置が実行可能な指示、データ構造体、プログラムモジュール及び他のデータの不揮発性記憶をコンピューターに提供する。
本発明の様々な実施形態を、プロセッサーを有する1つ又は複数の遠隔コンピューターに対する論理的接続を使用してネットワーク環境で実施することができる。論理的接続には、限定としてではなく、例としてこの場合には示されるローカルエリアネットワーク(LAN)及び広域ネットワーク(WAN)を含むことができる。そのようなネットワーク環境は、事務所規模又は企業規模のコンピューターネットワーク、イントラネットならびにインターネットにおいて一般的であり、広範囲の様々な異なる通信プロトコルを使用することができる。当業者は、そのようなネットワークコンピューター処理環境が典型的には、多くのタイプのコンピューターシステム形態(パーソナルコンピューター、携帯型デバイス、マルチプロセッサーシステム、マイクロプロセッサー型又はプログラム可能な家庭用電化製品、ネットワークPC、ミニコンピューター及びメインフレームコンピューターなどを含む)を包含することを理解する。本発明の様々な実施形態はまた、タスクが、通信ネットワークを介して(有線連結もしくは無線連結によるか、又は、有線連結及び無線連結の組合せによるかのどちらかで)つながれるローカル処理デバイス又は遠隔処理デバイスによって行われる記載されたコンピューター処理環境で実施することができる。分散されたコンピューター処理環境では、プログラムモジュールをローカルメモリー記憶デバイス及び遠隔メモリー記憶デバイスの両方に置くことができる。
本発明の種々の実施形態が本発明に従って記載されている。多くの改変及び変化が、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本明細書中に記載及び例示された技術及び構造に対して行うことができる。従って、本明細書中に記載された装置は例示にすぎず、本発明の範囲に対する限定でないことを理解しなければならない。
訓練用セットにおける遺伝子発現のパターンを示すヒートマップである。 妥当性確認用セットにおける遺伝子発現のパターンを示すヒートマップである。 妥当性確認用データセット2〜5(表11)からプールされたデータについて、HGに基づくカプラン・マイヤーRFS分析(パネルa)、及び、GGに基づくカプラン・マイヤーRFS分析(パネルb)を示す。 HG1、HG2及びHG3は、GGによって低リスク及び高リスクのサブセットにさらに分けることができ、これは、GGが、HGを上回る改善であることを示す(それぞれ、パネルc及びパネルd)。 HG1、HG2及びHG3は、GGによって低リスク及び高リスクのサブセットにさらに分けることができ、これは、GGが、HGを上回る改善であることを示す(パネルe)。ERの状態により、すべてではないが、予後が不良である患者の一部が特定される(パネルf)。 NPI分類に基づくカプラン・マイヤーRFS分析(a)、及び、NPI−GG分類に基づくカプラン・マイヤーRFS分析(b)を示す。 NPI−GGは予後の識別を低リスクNPIサブセット(パネルc)及び高リスクNPIサブセット(パネルd)の両方で改善することを示す。 NPIは予後の識別を低リスクNPI−GGサブセット(パネルe)及び高リスクNPI−GGサブセット(パネルf)の両方で改善しないことを示す。 GG1及びGG3に分けられたHG2患者について危険率についてのフォレストプロットを示し、異なるデータセットおける一致した結果を示している。 Van de Vijver他の妥当性確認研究からのデータについて、70個の遺伝子の発現特性に基づく遠位転移非存在生存(DMFS)分析(左列、パネルa)、及び、GGIに基づく遠位転移非存在生存(DMFS)分析(右列、パネルb)を示す。 Van de Vijver他の妥当性確認研究からのデータについて、70個の遺伝子の発現特性に基づく遠位転移非存在生存(DMFS)分析(左列、パネルc)、及び、GGIに基づく遠位転移非存在生存(DMFS)分析(右列、パネルd)を示す。 Van de Vijver他の妥当性確認研究からのデータについて、70個の遺伝子の発現特性に基づく遠位転移非存在生存(DMFS)分析(左列、パネルe)、及び、GGIに基づく遠位転移非存在生存(DMFS)分析(右列、パネルf)を示す。 以前に報告された分子的サブタイプに適用されたゲノム的悪性度を表す。 以前に報告された分子的サブタイプに適用されたゲノム的悪性度を表す。 以前に報告された分子的サブタイプに適用されたゲノム的悪性度を表す。 以前に報告された分子的サブタイプに適用されたゲノム的悪性度を表す。 GGI(高対低)について遠位転移非存在生存についてのカプラン・マイヤー生存曲線を表す。 GGI(高対低)について遠位転移非存在生存についてのカプラン・マイヤー生存曲線を表す。

Claims (34)

  1. 下記の工程を含む方法:
    (a)腫瘍サンプルにおける遺伝子発現を測定する工程;
    (b)腫瘍サンプルの遺伝子発現悪性度指数(GGI)を、下記の式を使用して計算する工程:
    式中、
    xはmRNAの遺伝子発現レベルであり、
    及びGは、HG1及びHG3においてそれぞれアップレギュレーションされる遺伝子のセットであり、
    jはプローブ又はプローブセットを示す。
  2. 腫瘍サンプルは、乳ガン、結腸ガン、肺ガン、前立腺ガン、肝細胞ガン、胃ガン、膵臓ガン、子宮頸ガン、卵巣ガン、肝臓ガン、膀胱ガン、尿路ガン、甲状腺ガン、腎臓ガン、ガン腫、メラノーマ又は脳ガンによって冒された組織に由来する、請求項1に記載の方法。
  3. 腫瘍サンプルは、乳腫瘍サンプルである、請求項2に記載の方法。
  4. 乳腫瘍サンプルは、組織学的悪性度HG2である、請求項3に記載の方法。
  5. 乳腫瘍サンプルをGGI指数に基づいて低リスク(GG1)又は高リスク(GG3)として示す工程をさらに含む、請求項3に記載の方法。
  6. 乳腫瘍サンプルの低リスク又は高リスクの呼称と一致する患者に乳ガン治療療法を提供する工程をさらに含む、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. GGIは、HG1事例の平均GGIが約−1であり、かつ、HG3事例の平均GGIが約+1であるように選ばれたカットオフ値及びスケール値を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 遺伝子セットは、「悪性度1の腫瘍におけるアップレギュレーション」として示される表3における遺伝子から選択される少なくとも1つの遺伝子を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 遺伝子セットは、「悪性度3の腫瘍におけるアップレギュレーション」として示される表3における遺伝子から選択される少なくとも1つの遺伝子を含む、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 及びG遺伝子セットはエストロゲン受容体陽性集団から作製される、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 乳腫瘍サンプルをER陽性腫瘍内の異なるサブタイプとして示す工程をさらに含む、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 腫瘍サンプルを他のサブタイプと異なる治療を受けるサブタイプとして示す工程をさらに含む、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 下記の工程を含む方法:
    (a)腫瘍サンプルにおける遺伝子発現を測定する工程;
    (b)腫瘍サンプルについての再発スコア(RS)を、下記の式を使用して計算する工程:
    式中、
    Gは、ガンの遠位再発に関連する遺伝子セットであり、
    はプローブ又はプローブセットであり、
    iは遺伝子の特定のクラスター又は群を特定し、
    はクラスターiの重みであり、
    jは特定のプローブセットの値であり、
    ijはクラスターiにおけるプローブセットjの強度であり、
    はクラスターiにおけるプローブセットの数である。
  14. カットオフ値によって、再発スコアに基づいて、ガンの再発について低リスク又は高リスクとして腫瘍サンプルを分類する工程を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 低リスクを高リスクから区別するためのカットオフ値は、−100から+100までの再発スコア(RS)である、請求項14に記載の方法。
  16. 低リスクを高リスクから区別するためのカットオフ値は、−10から+10までの再発スコア(RS)である、請求項14又は15に記載の方法。
  17. 再発は、タモキシフェン及び/又はアロマターゼ阻害剤の投与、内分泌治療、化学療法、又は抗体治療からなる群から選択される治療による治療の後での再発である、請求項13〜16のいずれかに記載の方法。
  18. 再発は、タモキシフェンによる治療の後の再発である、請求項17に記載の方法。
  19. 腫瘍サンプルは、乳ガン、結腸ガン、肺ガン、前立腺ガン、肝細胞ガン、胃ガン、膵臓ガン、子宮頸ガン、卵巣ガン、肝臓ガン、膀胱ガン、尿路ガン、甲状腺ガン、腎臓ガン、ガン腫、メラノーマ又は脳ガンからなる群から選択される、請求項13〜18のいずれかに記載の方法。
  20. 腫瘍サンプルは乳腫瘍サンプルである、請求項19に記載の方法。
  21. 患者の治療療法を腫瘍サンプルのガン再発リスク状態に基づいて調節する工程をさらに含む、請求項13〜20のいずれかに記載の方法。
  22. 患者の治療療法を調節する工程は、
    (a)患者が低リスクとして分類されるならば、低リスク患者を続いてタモキシフェン及び逐次アロマターゼ阻害剤(AI)により治療するか、又は、
    (b)患者が高リスクとして分類されるならば、高リスク患者をタモキシフェン以外の代わりの内分泌治療により治療すること
    をさらに含む、請求項21に記載の方法。
  23. 患者は高リスクとして分類され、患者の治療療法は、化学療法による治療に、又は、特異的な分子的に標的化された抗ガン治療に調節される、請求項22に記載の方法。
  24. 遺伝子セットはエストロゲン受容体陽性集団から作製される、請求項13〜23のいずれかに記載の方法。
  25. 遺伝子セットは、表1,2、及び4における遺伝子のうちの少なくとも4つを含む、請求項13〜24のいずれかに記載の方法。
  26. 遺伝子セットは、PGR、HER2、ESR、及びMKI−67遺伝子を含む、請求項25に記載の方法。
  27. 以下のものを含むコンピューター化されたシステム(好ましくはデバイス又はキット):
    (a)好ましくはアレイとして固体支持体表面に結合された配列から作製される、遺伝子セットに基づいて腫瘍サンプルについての遺伝子発現を検出するために構成されたバイオアッセイモジュール、好ましくは、マイクロアレイキット又はリアルタイムPCR分析を含むデバイス;及び
    (b)GGI又はRSを遺伝子発現に基づいて計算し、かつ、乳腫瘍サンプルについてのリスク評価をもたらすために構成されたプロセッサーモジュール。
  28. 腫瘍サンプルは、乳ガン、結腸ガン、肺ガン、前立腺ガン、肝細胞ガン、胃ガン、膵臓ガン、子宮頸ガン、卵巣ガン、肝臓ガン、膀胱ガン、尿路ガン、甲状腺ガン、腎臓ガン、ガン腫、メラノーマ又は脳ガンによって冒された組織に由来する、請求項27に記載のシステム。
  29. 腫瘍サンプルは、乳腫瘍サンプルである、請求項27又は28に記載の方法。
  30. バイオアッセイモジュールは、遺伝子セットを含む少なくとも1つの遺伝子チップ(マイクロアレイ)を含む、請求項27〜29のいずれかに記載のシステム。
  31. 遺伝子セットは、「悪性度1の腫瘍におけるアップレギュレーション」として示される表3における遺伝子から選択される少なくとも1つの遺伝子を含む、請求項30に記載のシステム。
  32. 遺伝子セットは、「悪性度3の腫瘍におけるアップレギュレーション」として示される表3における遺伝子から選択される少なくとも1つの遺伝子を含む、請求項30に記載のシステム。
  33. 遺伝子セットは、表1,2、及び4における遺伝子のうちの少なくとも1つを含む、請求項30に記載のシステム。
  34. エストロゲン受容体及び/又はプロゲステロン受容体遺伝子発現の検出と組み合わせられる、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
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