JP2008538364A - コクシジウムワクチン並びにその作製及び使用の方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、3つの弱毒化アイメリア種、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラから調製される、ニワトリにおけるコクシジウム症のためのワクチンに関する。ワクチンは、コクシジウム症に対する防御免疫の刺激が他の抗コクシジウム剤と同様であるか、それより優れている。
Description
関連出願
本願は、その開示の全体が参照によって援用される、2002年12月9日に提出された"COCCIDIAL VACCINE AND METHODS OF MAKING AND USING THE SAME"と題された米国仮出願第60/432298号に対する優先権を主張している、2003年12月8日に提出され、2005年6月21日に米国特許第6908620号として発行された、米国出願第10/730206号の一部継続出願である、2005年4月15日に提出され、2006年2月14日に米国特許第6998127号として発行された、米国特許出願第11/106780号の一部継続出願である2006年2月6日に提出された米国特許出願第11/348084号に対する優先権を主張する。
本願は、その開示の全体が参照によって援用される、2002年12月9日に提出された"COCCIDIAL VACCINE AND METHODS OF MAKING AND USING THE SAME"と題された米国仮出願第60/432298号に対する優先権を主張している、2003年12月8日に提出され、2005年6月21日に米国特許第6908620号として発行された、米国出願第10/730206号の一部継続出願である、2005年4月15日に提出され、2006年2月14日に米国特許第6998127号として発行された、米国特許出願第11/106780号の一部継続出願である2006年2月6日に提出された米国特許出願第11/348084号に対する優先権を主張する。
上述の出願、及びそこに又はその手続中に引用される全ての文献(「出願引用文献」)、並びに出願引用文献で引用又は参照される全ての文献、並びに本明細書中で引用又は参照される全ての文献(「本明細書中引用文献」)、並びに本明細書中引用文献中で引用又は参照される全ての文献は、本明細書中又は参照によって本明細書中に援用される任意の文献中で言及される任意の製品についての任意の製造業者の使用説明書、説明、製品仕様書、及び製品書面とともに、参照によって本明細書中に援用され、本発明の実施において使用することができる。
本発明は、コクシジウムによって引き起こされる疾患に対する免疫原性組成物及びワクチンの調製に関する。本発明はまた、コクシジウム症に対する弱毒化ワクチンを提供する。
コクシジウム症は、アピコンプレックス(Apicomplexa)亜門及びアイメリア(Eimeria)属の細胞内原生動物寄生生物である原生動物(Protozoa)門の亜門であるコクシジウムの多くの種の1つ又は複数への感染によって引き起こされる疾患である。アイメリア属は、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ホロホロ鳥、クジャク、キジ、ハト及びシチメンチョウ等の飼い慣らされた鳥の、主な、経済的に重要な種を含む。コクシジウム症は事実上全ての種類の鳥において起こるが、この寄生生物は宿主特異的であり、各種は単一の、又は限定された群の、関連する宿主において生じる。一方、トリ宿主は、複数種のコクシジウムを内部に有することが公知である。ニワトリにおいてコクシジウム症を引き起こすアイメリアの種としては、E.アセルブリナ(E. acervulina)、E.ブルネッティ(E. brunetti)、E.ハガニ(E. hagani)、E.マキシマ(E. maxima)、E.ミチス(E. mitis)、E.ミバチ(E. mivati)、E.ネカトリックス(E. necatrix)、E.プラエコクス(E. praecox)及びE.テネラ(E. tenella)が挙げられる。E.アセルブリナは、ブロイラー鶏舎の寝床を作る材料に見られる最も一般的な種の1つである。これは大きな生殖能を有し、体重の増加の著しい下降、より高い飼料効率を生じ、上部小腸における肉眼的病変を生じるために、病原性であると考えられている。
家畜化された鳥の中で、ニワトリが、コクシジウム症からの相当な経済的損失に最も影響を受けやすいが、この損失はまた、シチメンチョウ、ガチョウ、アヒル、及びホロホロ鳥の内でも起こることがある。コクシジウム症はまた、捕獲されて育ったキジ及びウズラにおける深刻な損失を生じてきた。コクシジウム症感染の影響は、壊滅的な群れの死亡率という目に見える形で示されることがあるが、別の望ましくない影響としては、感染に起因する罹病率及び/又は体重減少である。
生活環の間、アイメリア寄生生物は、いくつかの段階を経る(例えば、概観については米国特許第6100241号参照)。生活環は、地面の給餌の間又は埃の吸引によって、ニワトリが、胞子形成オーシストとして公知の感染性段階を摂取したときに始まる。胞子形成オーシストの壁は、砂嚢及び腸管における機械的粉砕作用及び化学的作用の組み合わせによって破壊され、4つのスポロシストが放出される。スポロシストは十二指腸へ通過し、そこで胆汁及び消化酵素に追加投与され、スポロシスト1つあたり2つのスポロザイトが放出される。
スポロゾイトは可動性であり、浸透してそれらの中で繁殖するために、適した宿主上皮細胞を探す。上皮細胞に感染後、寄生生物はその生活環のシゾント期に入り、シゾント1つあたり8〜16から200個より多いメロゾイトを生じる。一旦シゾントから放出されると、メロゾイトはさらなる上皮細胞に自由に感染する。これらの無性生殖サイクルを2〜5回繰り返し、細胞内メロゾイトが、雌性又は大配偶子母細胞及び雄性又は小配偶子母細胞として知られている有性型に成長する。小配偶子母細胞から放出された小配偶子による大配偶子母細胞の受精の後、自身の周りに嚢胞壁を生じる、接合体が形成される。新しく形成されたオーシストは、糞によって、感染したニワトリの外に出ていく。
温度及び湿度の環境条件が適切であり、空気中の酸素が十分であると、オーシストは、胞子形成して感染期に移行し、新しい宿主に感染する準備ができ、それにより疾患が蔓延する。したがって、鳥から鳥への寄生生物の移動は中間宿主を必要としない。
ニワトリの消化管に感染したアイメリア寄生生物は、結果として体重増加の減少、飼料効率の向上、産卵の停止、及びいくつかの場合において、死亡を招く。家禽の集約的な生成の増大は、この寄生生物による深刻な損失を伴っており、実際、コクシジウム症は、経済的に重大な寄生虫症になっている。
以前は、コクシジウム症を制御する試みにおいて、いくつかの方法が使用されていた。化学療法剤の出現の前は、消毒薬を用いた向上した衛生が、寝床を作る材料の機械的除去とともに、使用される主な方法であった。しかしながら、十分なオーシストが、通常残って疾患を伝染させていた。優れた管理に加えて、飼料又は飲料水中のコクシジウム静止剤の導入によって、疾病対策でいくらかの成功が生じた。かかる作用物質は、一部コクシジウムの薬物耐性株の発生により、数年間にわたる有効性の低下を被ることがわかっている。さらに、いくつかの化学療法剤は、食肉中に残物が残り、消費に望ましくなくなることがわかっている。
米国仮出願第60/432298号
米国特許第6908620号
米国出願第10/730206号
米国特許第6998127号
米国特許出願第11/106780号
米国特許出願第11/348084号
米国特許第6100241号
米国特許第4438097号、第4639372号、第4808404号、第5055292号、第5068104号、第5387414号、第5602033号、第5614195号、第5635181号、第5637487号、第5674484号、第5677438号、第5709862号、第5780289号、第5795741号、第5814320号、第5843722号、第5846527号、第5885568号、第5932225号、第6001363号及び第6100241号は、生及び組み換えワクチンを含む、コクシジウム症ワクチンに関する。しかしながら、既存のコクシジウム症ワクチンには、減少した効能、他の寄生生物(例えば、クロストリジウム(Clostridium)種)との交叉感染及びトリに対する効力の弱さ等の問題がある。したがって、トリに対する効力に有害な影響を及ぼさず、交叉感染が少ないか又は存在しない、効果的なコクシジウム症ワクチンの必要性が存在する。
本願における任意の文献の引用又は特定は、かかる文献が本発明の従来技術として利用可能であることを承認するものではない。
本発明の一部は、ビルレントな追加投与(virulent challenge)に対し有効で、クロストリジウム種との交叉感染が少なく、他のコクシジウム症ワクチンと比較した飼料効率によって定義されるトリに対する効力が優れた、弱毒化コクシジウム症ワクチンに基づいている。
本発明は、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株由来の胞子形成オーシストの混合物に関する。胞子形成オーシストは、E.アセルブリナ、E.マキシマ又はE.テネラの早熟株の培養物を播種された1つ又は複数のニワトリから採取された種培養から単離された。すなわち、1匹又は複数匹のニワトリにE.アセルブリナ、E.マキシマ又はE.テネラの早熟株のいずれかを播種した結果、それぞれ異なるアイメリア株が播種された3つのニワトリの群を生じた。単離された胞子形成オーシストは、組み合わされて、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株由来の胞子形成オーシストの混合物を製剤化する。
有利な実施形態において、ニワトリは、2〜8週齢のSPFニワトリである。別の有利な実施形態において、ニワトリ1匹あたり約100〜約15000個のオーシストが播種されて、種培養を生じる。別の有利な実施形態において、種培養由来の胞子形成オーシストが遠心分離によって単離される。
本発明はまた、胞子形成オーシストがE.アセルブリナ、E.マキシマ又はE.テネラの早熟株に特徴的であることを確認することを提供する。
本発明は、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株由来の胞子形成オーシストの混合物に関し、ここで混合物は、約10〜約1000個のE.アセルブリナのオーシスト、約10〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約10〜約1000個のE.テネラのオーシストである。有利には、混合物は、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約50〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100〜約500個のE.テネラのオーシストである。より有利には、混合物は、約500個のE.アセルブリナのオーシストであり、約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100個のE.テネラのオーシストが組み合わされる。
本発明はまた、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株から単離された、特定の比の胞子形成オーシストに関し、ここでE.アセルブリナ:E.マキシマ E.テネラの比は約10:1〜2:2〜10である(すなわち、E.アセルブリナのスポロシスト10個ごとに、約1〜2個のE.マキシマのスポロシスト及び約2〜10個のE.テネラのスポロシストがある)。有利には、E.アセルブリナ:E.マキシマ E.テネラの比は約5:1:1(すなわち、10:2:2)である。
本発明はまた、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株由来の胞子形成オーシストの混合物の効能を試験することに関する。有利には、試験は、約100000〜約500000個のE.アセルブリナのオーシスト及び約10000〜約1000000個のE.マキシマのオーシスト又は約10000〜約100000個のE.テネラのオーシストの追加投与量(challenge dose)を動物に投与することに関する。より有利な実施形態において、追加投与量は約200000個のE.アセルブリナのオーシスト及び約20000〜約500000個のE.マキシマのオーシスト、又は約20000〜約50000個のE.テネラのオーシストである。
本発明は、ニワトリ、有利にはブロイラーを免疫化することに関する。しかし、本明細書中に記載されるワクチンを作製する方法は、アイメリアに感染した他の動物、具体的には、これらに限定されないが、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ホロホロ鳥、クジャク、キジ、ハト、ウズラ又はシチメンチョウ等のトリについて適用することができる。
本発明は、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株から単離された胞子形成オーシストの混合物を含む、免疫原性又はワクチン組成物を包含する。有利な実施形態において、混合物は、約10〜約1000個のE.アセルブリナのオーシスト、約10〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約10〜約1000個のE.テネラのオーシストである。有利には、混合物は、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約50〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100〜約500個のE.テネラのオーシストである。より有利には、混合物は、約500個のE.アセルブリナのオーシストであり、約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100個のE.テネラのオーシストが組み合わされる。
本発明はまた、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株から単離された、特定の比の胞子形成オーシストを含む、免疫原性又はワクチン組成物に関し、ここでE.アセルブリナ:E.マキシマ E.テネラの比は約10:1〜2:2〜10である(すなわち、10個のE.アセルブリナのスポロシストごとに、約1〜2個のE.マキシマのスポロシスト及び約2〜10個のE.テネラのスポロシストがある)。有利には、E.アセルブリナ:E.マキシマ:E.テネラの比は約5:1:1(すなわち、10:2:2)である。
本発明はまた、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株から単離された胞子形成オーシストの混合物を含む有効量の免疫原性又はワクチン組成物を投与して動物における応答を誘発又は誘導することを含む、免疫応答を誘発すること又は免疫応答若しくは防御応答を誘導することを提供する。有利には、動物は、これらに限定されないが、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ホロホロ鳥、クジャク、キジ、ハト、ウズラ又はシチメンチョウ等のトリである。最も有利な実施形態において、トリはニワトリ、有利にはブロイラーである。免疫応答の誘発又は免疫学的応答の誘導の方法はまた、アジュバント、サイトカイン又は両方を投与することを含む場合がある。
有利には、免疫応答を誘発する、又は免疫学的若しくは防御応答を誘導する有効量は、約10〜約1000個のE.アセルブリナのオーシスト、約10〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約10〜約1000個のE.テネラのオーシストである。有利には、有効量は、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約50〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100〜約500個のE.テネラのオーシストである。より有利には、有効量は約500個のE.アセルブリナのオーシストであり、約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100個のE.テネラのオーシストが組み合わされる。別の実施形態において、有効量は、動物への、約100000〜約500000個のE.アセルブリナのオーシスト及び約10000〜約1000000個のE.マキシマのオーシスト又は約10000〜約100000個のE.テネラのオーシストの追加投与量に抵抗するのに十分である。より有利には、追加投与量は、約200000個のE.アセルブリナのオーシスト及び約20000〜約500000個のE.マキシマのオーシスト又は約20000〜約50000個のE.テネラのオーシストである。
免疫応答を誘発する、又は免疫応答若しくは防御応答を誘導する有効量はまた、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株由来の胞子形成オーシストの比として表すことができ、ここでE.アセルブリナ:E.マキシマ:E.テネラの比は約10:1〜2:2〜10である(すなわち、10個のE.アセルブリナのスポロシストごとに、約1〜2個のE.マキシマのスポロシスト及び約2〜10個のE.テネラのスポロシストがある)。有利には、E.アセルブリナ:E.マキシマ:E.テネラの比は、約5:1:1(すなわち、10:2:2)である。
種々のアイメリア種の罹病率及び病原性を考慮すると、好結果をもたらす弱毒化コクシジウム症ワクチンは、ワクチンのレシピエントに対し非病原性であり、免疫応答の誘発又は免疫学的若しくは防御応答の誘導に十分なアイメリア株の最小の数を含むべきである。本関係は、効果的及び非病原性ワクチンを生じる、4つの特定のアイメリアの早熟株、すなわちE.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラ由来のオーシストの組み合わせに関する。E.ブルネッティ、E.ネカトリックス及びE.プラエコクス等の他のアイメリア株の添加は、ワクチンの効能、交叉感染又は病原性に関して不利な場合がある。E.ブルネッティ、E.ネカトリックス及びE.プラエコクスは、本明細書中に開示されるコクシジウム症ワクチンの効能に必要ではないので、本発明のワクチンから、これらの株を排除することが有利であろう。
本開示中、並びに特に特許請求の範囲及び/又は段落中で、「含む(comprises)」、「含まれる(comprised)」、「含んでいる(comprising)」等の用語が、米国特許法に帰する意味を有する場合がある。例えば、それらは、「含む(includes)」、「含まれる(included)」、「含んでいる(including)」等を意味する場合があること、並びに「本質的に〜からなっている」及び「本質的に〜からなる」等の用語が、米国特許法に帰する意味を有し、例えば、それらは、明らかに列挙されていない要素を斟酌するが、従来技術において見られる、又は本発明の基本的若しくは新規の特徴に影響を及ぼす要素を排除する。
これら及び他の実施形態は、以下の詳細な説明に開示されているか、又はこれより明らかであり、これに包含される。
本発明の一部は、ビルレントな追加投与(virulent challenge)に対し有効で、クロストリジウム種との交叉感染が少なく、他のコクシジウム症ワクチンと比較した飼料効率によって定義されるトリに対する効力が優れた、弱毒化コクシジウム症ワクチンに基づいている。
本発明は、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株由来の胞子形成オーシストの混合物に関する。胞子形成オーシストは、E.アセルブリナ、E.マキシマ又はE.テネラの早熟株の培養物を播種された1匹又は複数匹のニワトリから採取された種培養から単離された。すなわち、1匹又は複数匹のニワトリが、E.アセルブリナ、E.マキシマ又はE.テネラの早熟株のいずれかを播種した結果、それぞれ異なるアイメリア株が播種された3つのニワトリの群を生じた。場合により、E.ミチスの早熟株由来の胞子形成オーシストもまた、胞子形成オーシストの混合物に添加してもよい。
有利には、アイメリア株は、早熟株である。野外種由来の早熟株は、正しい用量で投与されると、病原性ではない。有利な実施形態において、アイメリア株は、参照によってその開示の全体が援用される、"Eimeria of American Chickens: Characteristics of Six Attenuated Strains Produces by Selection for Precocious Developmentと題されたAvian Pathology, 17: 305-314, 1988, P.L. Long and Joyce K. Johnsonに記載されているそれぞれの微生物の早熟株である。微生物は、参照によってその開示の全体が援用される、"Eimeria of American Chickens: Characteristics of Six Attenuated Strains Produces by Selection for Precocious Developmentと題されたAvian Pathology, 17: 305-314, 1988, P.L. Long and Joyce K. Johnsonに記載されているように、早熟な発育についてのそれらの選択によって弱毒化することができる。簡潔に述べると、微生物は、より早期の検出潜伏期について、すなわちオーシストが最初に糞に現れるときに選択することによって、弱毒化される。かかる方法は当業者に周知であり、通法の実験を構成する。
種培養のためのアイメリア株の保存培養としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。1969年にHess and Clark LaboratoriesのT. K. Jeffersから得られたアイメリア・アセルブリナの親は、メリーランド州ベルツヴィルのUSDAのM. M. Farr博士によって単離されたと考えられており、単一のオーシストに由来した。アイメリア・マキシマ培養物は、ジョージア州、デラウェア州、メリーランド州、バージニア州及びテキサス州から得られた10個の精製された分離株の交配混合物に由来した。アイメリア・ミチス培養物の親は、1978年7月にジョージア州ゲーンズビルから単離され、単一のオーシスト単離によって精製された。アイメリア・テネラ培養物の親は、1960年代からPatten博士によってPennsylvania State Universityで維持されている培養物から得られ、1982年にUniversity of Georgiaによって獲得された。他の早熟アイメリア株としては、Merck Research Laboratories社から得られたLS100早熟E.アセルブリナ分離株809−13、及びLS早熟E.ミチスが挙げられ、これらは、Peter Long博士から得られた。或いは、特許寄託(例えば、その開示の全体が参照によって援用される、米国特許第5055292号参照)としてEuropean Collection of Animal Cell Cultures(「ECACC」)にスポロシストとして寄託されている弱毒化早熟アイメリア系統は、本明細書中に記載されるアイメリア種培養を生じるための有用な保存培養である。具体的には、米国特許第5055292号に記載されているようなE.アセルブリナ(アクセッション番号ECACC 86072203)、E.マキシマ(アクセッション番号ECACC 86112011及び86112012)、E.ミチス(アクセッション番号ECACC 86072206)及びE.テネラ(アクセッション番号ECACC 86072201)の寄託は、本発明の種培養のための有用な保存培養である。
有利には、微生物は、上述のような早熟な発育についてのそれらの選択によって弱毒化される。別の有利な実施形態において、培養物は、病原体を含まない。上述の保存培養は、液体窒素の液相又は気相中で有利に維持される。かかる方法は当業者に公知である。
有利な実施形態において、ニワトリは、2〜8週齢である。胞子形成オーシストは、オーシストの数が生成のための種として使用するのに十分になるまで、ニワトリにおいて、継代を限定することなく、連続的に継代される。有利には、培養物は、生存能/感染性を維持するために、12ヶ月より長く保持されるべきではない。
有利な実施形態において、各アイメリア種について、専用の施設が維持される。有利には、十分な体積の胞子形成オーシスト(種)が、飼料と混合されるか、或いは、経口投与されて各ニワトリに最小用量を提供する。有利な実施形態において、ニワトリ1匹あたり約5000〜約15000個のオーシストが播種されて、種培養を生じる。
種培養由来の胞子形成オーシストは、有利には遠心分離によって、鳥の糞から単離される。有利な実施形態において、採取は以下の通りである。糞を水中でおよそ10%(w/v)の比で均質化する。ホモジネートを篩に通すことによって、大きい粒子を除去する。遠心分離、スクリーニング、又は5±3℃で24時間まで保持することのいずれかによって、固体を分離する。5±3℃で保持することによって固体が分離される場合、それらを、遠心分離によってさらに濃縮させる。上清を廃棄し、固体を水中の飽和NaCl(80%w/v)溶液に再懸濁する。得られた溶液を遠心分離する。液体の上部からオーシストを収集(除去)し、水に再懸濁する。場合により、残っている液体を、水で20〜40%NaClに希釈し、遠心分離する。次いで、ペレットを飽和NaCl溶液に再懸濁し、さらなるオーシストが回収されなくなるまで、再遠心分離する。オーシストを2回まで洗浄する。再懸濁遠心分離サイクルの繰り返しによってオーシストを塩なしで洗浄し、その後次亜塩素酸ナトリウムの0.5%溶液に10〜15分間再懸濁する。次いで、遠心分離及び再懸濁工程の繰り返し(3×)によって、オーシストを、次亜塩素酸ナトリウム溶液なしで洗浄する。重クロム酸カリウム(K2CrO7)の2.5%水溶液中で最終的な再懸濁を行う。次いで、オーシストを胞子形成容器に移した。懸濁液を、空気で、72時間を超えない期間にわたって27±3℃で噴霧することによって、胞子形成を容易にする。胞子形成の後、最終産物が生成されるまで、オーシストを5±3℃で保持する。
別の実施形態において、本ワクチン接種方法に従って使用されるオーシストは、当業者に公知のいくつかの方法のいずれかによって調製することができる。かかる方法としては、その開示の全体が参照によって援用される、J. F. Ryley at al., Parasitology 73:311-326, 1976, P. L. Long et al., Folia Veterinaria Latina VI#3, 201-217, 1976、及び米国特許第6627205号に記載されているものが挙げられる。一方法によると、およそ2週齢の商業用ブロイラーを、適当な用量の胞子形成オーシストの経口胃管栄養によって、目的のアイメリア種に感染させる。次いで、感染した鳥からのオーシストの収集及び精製のための周知の手順が続く。アイメリアのほとんどの種について、感染の5〜7日後に感染した鳥から糞を収集し、混和し、ろ過して残渣を除去し、次いで、残っている糞物質をペレット化するのに十分な速度で遠心分離する。飽和塩溶液にペレットを再懸濁し、ここでオーシスト浮遊物及びほとんどの混入している残屑は、遠心分離によって除去することができる。次いで、オーシスト懸濁液を希釈して、塩濃度を低下させる。オーシストを繰り返し洗浄して塩を除去し、重クロム酸カリウム溶液(2.5%w/v)に再懸濁する。オーシスト懸濁液を振とうしながら(例えば、140rpm)29Cで、およそ72時間インキュベートして、オーシストの胞子形成を誘導する。或いは、オーシストを、次亜塩素酸ナトリウムで処理し、次いで胞子形成させてもよい。胞子形成オーシストの数/mlを、血球計又はMcMasterスライドを用いた直接の計数によって判定し、必要になるまで培養物を冷凍下で保存する。
スポロシストを調製するために、オーシストの洗浄の繰り返しによって上述のオーシスト懸濁液から重クロム酸カリウムを除去し、これは遠心分離及び脱イオン水又は蒸留水への再懸濁によるオーシストの収集を伴う。黄色がかった橙色の着色の喪失によって判断して重クロム酸塩が除去されると、オーシスト懸濁液を滅菌する。有利には、滅菌剤はβプロピオラクトン(beta propiolactone)(BPL)である。有利な実施形態において、97%BPLを滅菌水で1:10希釈し、次いで胞子形成オーシスト1リットルあたり10〜20mlのBPLを加える。
代替的な実施形態において、オーシスト懸濁液を等しい体積の次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤)と混合し、室温で15分間インキュベートする。次いで、洗浄の繰り返しによって漂白剤を除去し、生理食塩水又は脱イオン水にオーシストを再懸濁する。
種々の公知の技術を用いて、オーシストを破壊して、スポロシストを放出させることができる。例えば、オーシストを1〜4mm直径のガラスビーズと混合するか、手、ボルテックスミキサー、若しくは振とうインキュベータによって振とうさせるか、又は手で持って操作できるホモジナイザーを用いることによって、オーシストを破壊して、スポロシストを放出させることができる。Dulski et al., Avian Diseases, 32: 235-239, 1988に記載されているように、50%PERCOLL、ポリビニルピロリドンのコロイド状懸濁液でコーティングされたシリカ粒子(Pharmacia Biotech社によって販売されている)又は1Mショ糖中での分画遠心法によって、放出されたスポロシストから、破壊されなかったオーシスト及びオーシスト壁を分離することができる。破壊されなかったオーシスト及びオーシスト壁と混合又は分離されて、本ワクチン接種方法において、スポロシストを用いることができる。有利には、スポロシストの用量は、オーシスト及びオーシスト壁から分離される。
有利な実施形態において、種培養の許容される採取のための仕様は、以下の通りである。まず、総オーシストに対する胞子形成オーシストの比を判定した。>40%胞子形成に適合するか、又はそれを超える採取のみが、許容されると見なされる。第二に、各オーシスト採取物のサイズ、形状及び外観は、生成を意図する種に特徴的なはずである。例えば、アイメリア種の特徴付けにおいて考慮されるパラメータとしては、DNAベースの技術、DNA浮遊密度、酵素変異、宿主及び部位特異性、免疫学的特異性、病原性、検出潜伏期並びに胞子形成時間が挙げられるが、これらに限定されない(例えば、その開示が参照によって援用される、Long and Joyner, J Protozool. 1984 Nov; 31(4): 535-41並びにShirley, Acta Vet Hung. 1997; 45(3): 331-47参照)。
本明細書中に記載される種培養由来の単離された胞子形成オーシストを組み合わせて、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株由来の胞子形成オーシストの混合物が製剤化される。一般に、混合物は、約10〜約1000個のE.アセルブリナのオーシスト、約10〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約10〜約1000個のE.テネラのオーシストである。有利には、混合物中の胞子形成オーシストの範囲は、約125〜約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約25〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約25〜約500個のE.テネラのオーシストである。一実施形態において、低用量とは約125個のE.アセルブリナのオーシスト、約25個のE.マキシマのオーシスト及び約25個のE.テネラのオーシストである。別の実施形態において、中間的用量は約250個のE.アセルブリナのオーシスト、約50個のE.マキシマのオーシスト及び約50個のE.テネラのオーシストである。さらに別の実施形態において、高用量は約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100個のE.テネラのオーシストである。混合物は、場合により、約10〜約1000個のE.ミチスのオーシスト、有利には約125〜約500個のE.ミチスのオーシスト、低用量では約125個のE.ミチスのオーシスト、中間的用量では約250個のE.ミチスのオーシスト及び高用量では約500個のE.ミチスのオーシストを含んでもよい。
混合物は、場合により、約10〜約1000個のE.ミチスのオーシスト、有利には約125〜約500個のE.ミチスのオーシスト、低用量では約125個のE.ミチスのオーシスト、中間的用量では約250個のE.ミチスのオーシスト及び高用量では約500個のE.ミチスのオーシストを含んでもよい。
本発明はまた、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株から単離された、特定の比の胞子形成オーシストに関し、ここでE.アセルブリナ:E.マキシマ E.テネラの比は約10:1〜2:2〜10である(すなわち、E.アセルブリナのスポロシスト10個について、約1〜2個のE.マキシマのスポロシスト及び約2〜10個のE.テネラのスポロシストがある)。有利には、E.アセルブリナ:E.マキシマ E.テネラの比は約5:1:1(すなわち、10:2:2)である。
E.ミチスを含むある実施形態において、E.アセルブリナ:E.マキシマ:E.ミチス:E.テネラの比は、約10:1〜2:10:2〜10である(すなわち、10個のE.アセルブリナのスポロシストについて、約1〜2個のE.マキシマのスポロシスト、約10個のE.ミチスのスポロシスト及び約2〜10個のE.テネラのスポロシストがある)。有利には、E.アセルブリナ:E.マキシマ:E.ミチス:E.テネラの比は、約5:1:5:1(すなわち、10:2:10:2)である。
有利には、混合物は、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約50〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100〜約500個のE.テネラのオーシストである。より有利な実施形態において、混合物は、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100個のE.テネラのオーシストである。混合物は、場合により、約500個のE.ミチスのオーシスト、有利には約500個のE.ミチスのオーシストを含んでもよい。
有利には、オーシストは、ゲンタマイシンを含む0.01Mのリン酸緩衝生理食塩水からなる保存薬中に懸濁される。別の実施形態において、オーシストは、これらに限定されないが、酢酸、クエン酸、重クロム酸カリウム又はプロピオン酸等の種々の保存薬又は有機酸のいずれか1つに懸濁される。例えば、限定によらないが、30μg/ml以下のゲンタマイシンを含む、十分な無菌の0.01Mリン酸緩衝生理食塩水を用いて、2000用量の提供のためのボトル1つあたり2ml、5000用量の提供のためのボトル1つあたり5ml、及び10000用量の提供のためのボトル1つあたり10mlを生じる。有利には、オーシストは、無菌の、ホウケイ酸ガラスバイアル中で保存される。例えば、限定によらないが、オーシストは、半自動又は自動ディスペンサーでワクチンバイアルに無菌的に充填され、ストッパーが機械又は手動で挿入され、アルミニウムシールが配置され、端を曲げられる。
別の実施形態において、オーシストは、懸濁剤、例えばガム、例えばキサンタンガム若しくはアカシアガム、セルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース若しくは微結晶性セルロース、カラゲナン、アルギン酸ナトリウム、ペクチン若しくはデンプン等の多糖懸濁剤;ゼラチン等のポリペプチド懸濁剤;ポリアクリル酸等の合成ポリマー懸濁剤;又はケイ酸アルミニウムマグネシウム等のケイ酸塩懸濁剤を含む無菌蒸留水に懸濁される(例えば、その開示の全体が参照によって援用される、米国特許第5055292号参照)。
本発明はまた、胞子形成オーシストがE.アセルブリナ、E.マキシマ又はE.テネラの早熟株に特徴的であることを確認することを提供する。有利には、全てのオーシストが、それらが早熟性であるという点で、弱毒化される。別の有利な実施形態において、各オーシスト採取物のサイズ、形状及び外観は、生成を意図する種に特徴的なはずである。さらに別の有利な実施形態において、胞子形成オーシストの混合物は、試験動物、例えばニワトリの、純度、外来性病原体、及び/又は死亡若しくは重度の病変について試験される。種々のアイメリア種の特徴は、その開示の全体が参照によって援用される、Long P.L. and Reid W. M.(1982: A Guide for the Diagnosis of Coccidiosis in Chickens; University of Georgia Research Report 404)並びにJoyner L. P.(1978: Identification and Diagnosis, Avian Coccidiosis, Poultry Science Symposium No. 13, British Poultry Science Ltd.)によって完全に示されている。
本発明はまた、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株由来の胞子形成オーシストの混合物の効能を試験することに関する。有利には、試験は、約100000〜約500000個のE.アセルブリナのオーシスト及び約10000〜約1000000個のE.マキシマのオーシスト又は約10000〜約100000個のE.テネラのオーシストの追加投与量を動物に投与することに関する。より有利な実施形態において、追加投与量は、約200000個のE.アセルブリナのオーシスト及び約20000〜約500000個のE.マキシマのオーシスト又は約20000〜約50000個のE.テネラのオーシストである。
E.ミチスを含むある実施形態において、約100000〜約500000個のE.ミチスのオーシスト、有利には約200000個のE.ミチスのオーシストの追加投与量を用いてもよい。
本発明はさらに、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株由来の胞子形成オーシストの混合物を鳥に投与することの結果として飼料効率速度によって定義されるトリに対する効力を判定することを提供する。飼料効率は、1ポンドの食肉を生じる飼料のポンド数として定義される。一般的な結果は、約1.90又は2.00である。一般的な用語での飼料効率における1ポイントは0.01であり、これは約0.5%(1%の半分)に等しい。メートル法を使用する場合、飼料効率は食肉1Kgあたりの飼料のKgであり、依然として上記のものに比例する。
本発明は、ニワトリ、有利にはブロイラーを免疫化することに関する。しかし、本明細書中に記載されるワクチンを作製する方法を、アイメリアに感染した他の動物、具体的には、これらに限定されないが、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ホロホロ鳥、クジャク、キジ、ハト、ウズラ若しくはシチメンチョウ等のトリ、又は、より有利ではない実施形態においてはウサギに適用することができる。
本発明は、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株から単離された胞子形成オーシストの混合物を含む、免疫原性又はワクチン組成物を包含する。単離された胞子形成オーシストを組み合わせて、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株由来の胞子形成オーシストの組成物が製剤化される。一般に、混合物は、約10〜約1000個のE.アセルブリナのオーシスト、約10〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約10〜約1000個のE.テネラのオーシストである。有利には、組成物中の胞子形成オーシストの範囲は、約125〜約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約25〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約25〜約250個のE.テネラのオーシストである。一実施形態において、低用量は約125個のE.アセルブリナのオーシスト、約25個のE.マキシマのオーシスト及び約25個のE.テネラのオーシストである。別の実施形態において、中間的用量は、約250個のE.アセルブリナのオーシスト、約50個のE.マキシマのオーシスト及び約50個のE.テネラのオーシストである。さらに別の実施形態において、高用量は、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100個のE.テネラのオーシストである。
有利には、組成物は、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約50〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100〜約500個のE.テネラのオーシストである。より有利な実施形態において、組成物は、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100個のE.テネラのオーシストである。
混合物は、場合により、約10〜約1000個のE.ミチスのオーシスト、有利には約125〜約500個のE.ミチスのオーシスト、低用量では約125個のE.ミチスのオーシスト、中間的用量では約250個のE.ミチスのオーシスト、及び高用量では約500個のE.ミチスのオーシストを含んでもよい。
本発明はまた、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株から単離された特定の比の胞子形成オーシストに関し、ここでE.アセルブリナ:E.マキシマ E.テネラの比は約10:1〜2:2〜10である(すなわち、10個のE.アセルブリナのスポロシストについて、約1〜2個のE.マキシマのスポロシスト及び約2〜10個のE.テネラのスポロシストがある)。有利には、E.アセルブリナ:E.マキシマ E.テネラの比は約5:1:1(すなわち、10:2:2)である。
E.ミチスを含むある実施形態において、E.アセルブリナ:E.マキシマ:E.ミチス:E.テネラの比は約10:1〜2:10:2〜10である(すなわち、10個のE.アセルブリナのスポロシストについて、約1〜2個のE.マキシマのスポロシスト、約10個のE.ミチスのスポロシスト、及び約2〜10個のE.テネラのスポロシストがある)。有利には、E.アセルブリナ:E.マキシマ:E.ミチス:E.テネラの比は約5:1:5:1(すなわち、10:2:10:2)である。
「免疫原性組成物」の用語は、本明細書中で、一旦動物、例えばトリに投与されると寄生生物又は抗原又は免疫原又はエピトープに対する防御免疫応答を誘発することができる、任意の組成物を包含する。「ワクチン」の用語は、本明細書中で、一旦動物、例えばトリに投与されるとウイルスに対する防御免疫応答を誘導するか、又は寄生性発明に対して動物を効果的に防御することができる、任意の組成物を包含する。
本発明による免疫原性組成物又はワクチンはまた、病原体又は病原体の免疫原、抗原若しくはエピトープ及び少なくとも1つの別の病原体、寄生生物又はウイルスの免疫原、抗原又はエピトープを含んでもよく、すなわち、コクシジウム症ワクチンは、別のトリワクチンと組み合わされる。かかる免疫原、抗原又はエピトープは、例えば、細菌、若しくは寄生生物若しくはウイルスの起源であってもよく、又は不活化若しくは弱毒化形態の病原体、寄生生物若しくはウイルスであってもよい。本発明はまた、これらの組み合わせ組成物を調製するためのキット、並びにこれらの組み合わせ組成物を作製するための方法、並びに組み合わせ組成物を調製するためのこれらの組み合わせ組成物の成分の使用を包含する。したがって、本発明は、本発明の組み合わせ免疫原性又はワクチン組成物を調製するためのキット、例えば、(a)生物、病原体若しくはウイルス又はその抗原若しくはエピトープ(有利には、本明細書中で言及されるような病原体)、及び(a)とは異なる(b)生物、病原体若しくはウイルス又はその免疫原、抗原若しくはエピトープ(有利には、ウイルス又はその免疫原、抗原若しくはエピトープであるが、本明細書中で言及されるような他の病原体もまた企図される)を、別々の容器中、場合により同じ包装中、並びに場合により混合及び/又は投与のための使用説明書とともに、含むキットを伴う。
本発明による免疫原性組成物及び/又はワクチンは、アイメリア培養物又は調製物(例えば、不活化若しくは弱毒化アイメリア、又はその免疫原、抗原若しくはエピトープ)、及び少なくとも1つの別のトリ病原体の免疫原、抗原又はエピトープ(限定されることなく、不活化又は弱毒化形態の病原体を含む)を含んでもよい。トリ多価免疫原性組成物及び多価ワクチンのために、さらなるトリ病原体(複数可)は、どのさらなるそのトリ抗原(複数可)又は免疫原(複数可)又はエピトープ(複数可)が多価免疫原性組成物及び多価ワクチンによって含まれる及び/又は発現されるかに関して、ウイルス、疾患、又はマレック病ウイルス(MDV)(例えば、1型及び2型、有利には1)、ニューカッスル病ウイルス(NDV)、ニューカッスル病以外のパラミクソウイルス(PMV2〜PMV7)、伝染性気管支炎ウイルス(IBV)、伝染性貧血ウイルス若しくはニワトリ貧血ウイルス(CAV)、伝染性咽頭気管炎ウイルス(ILTV)、伝染性ファブリキウス病ウイルス(IBDV)、脳脊髄炎ウイルス若しくはトリ脳脊髄炎ウイルス(AEV又はトリ白血病ウイルスALV)、シチメンチョウの出血性腸炎のウイルス(HEV)、ニューモウイルス病ウイルス(TRTV)、家禽ペストウイルス(トリインフルエンザ)、ニワトリ水心膜炎ウイルス、トリレトロウイルス、コクシジウム症、軟卵症候群(EDS76)、鶏痘、封入体肝炎(アデノウイルス)、シチメンチョウのリンパ球増殖性疾患、ニワトリにおける細網内皮症、シチメンチョウにおける細網内皮症、ロタウイルス腸炎、及びシチメンチョウ鼻気管炎の病原体、クロストリジウム種、大腸菌(Escherichia coli)、マイコプラズマ・ガリナルム(Mycoplasma gallinarum)、マイコプラズマ・ガリセプチカム(Mycoplasma gallisepticum)、ヘモフィルス・アビウム(Haemophilus avium)、パスツレラ・ガリナルム(Pasteurella gallinarum)、パスツレラ・ムルトシダ・ガリシダ(Pasteurella multocida gallicida)、並びにそれらの混合物である。有利には、MDVについては、免疫原は有利にはgB及び/又はgD、例えばgB及びgDであり、NDVについては、免疫原は有利にはHN及び/又はF、例えばHN及びFであり、IBDVについては、免疫原は有利にはVP2であり、IBVについては、免疫原は有利にはS(より有利にはS1)及び/又はM及び/又はN、例えばS(又はS1)及びM及び/又はNであり、CAVについては、免疫原は有利にはVP1及び/又はVP2であり、ILTVについては、免疫原は有利にはgB及び/又はgDであり、AEVについては、免疫原は有利にはenv及び/又はgag/pro、例えばenv及びgag/pro又はgag/proであり、HEVについては、免疫原は有利には100Kタンパク質及び/又はヘキソンであり、TRTVについては、免疫原は有利にはF及び/又はGであり、家禽ペストについては、免疫原は有利にはHA及び/又はN及び/又はNP、例えばHA及びN及び/又はNPである。したがって、本発明はまた、これらの組成物を作製するための方法、並びにそのためのキットを伴う。
かかるさらなる免疫原性成分(さらなる免疫原、抗原又はエピトープ)も含む、本発明による免疫原性組成物又はワクチンは、同時にいくつかの感染若しくは疾患又はその原因作用物質に対する免疫応答又は防御を誘導するという利点を有する。このさらなる免疫原性成分は、弱毒化又は不活化微生物、組み換え構築物又はサブユニット(例えば、タンパク質、糖タンパク質、ポリペプチド、又はエピトープ)であってもよい。重複するペプチドライブラリーを生じること(Hemmer et al., Immunology Today, 1998, 19 (4), 163-168)、Pepscan(Geysen H. M. et al., Proc. Nat. Acad. Sci. USA, 1984, 81 (13), 3998-4002; Geysen H. M. et al., Proc. Nat. Acad. Sci. USA, 1985, 82 (1), 178-182; Van der Zee R. et al., Eur. J. Immunol., 1989, 19 (1), 43-47; Geysen H. M., Southeast Asian J. Trop. Med. Public Health, 1990, 21 (4), 523-533; Multipin Peptide Synthesis Kits de Chiron)及びアルゴリズム(De Groot A. et al., Nature Biotechnology, 1999, 17, 533-561)等のエピトープ判定手順を本発明の実施において使用して、過度な実験なく、免疫原、抗原、ポリペプチド、糖タンパク質等のエピトープを判定することができる。全て過度な実験なく、その情報から、かかるエピトープをコードする核酸分子を構築することができ、その知識及び当該分野の知識から、ベクター又は構築物、例えば免疫原、エピトープ又は抗原を発現する組み換えウイルス又はベクター又はプラスミドを構築することができる。
薬学的又は獣医学的に許容される担体又は媒体又は賦形剤は、当業者に周知である。例えば、薬学的又は獣医学的に許容される担体又は媒体又は賦形剤は、0.9%NaCl(例えば、生理食塩水)溶液又はリン酸バッファーであってもよい。薬学的又は獣医学的に許容される担体又は媒体又は賦形剤は、ベクター(又はインビトロで本発明のベクターから発現されるタンパク質)の投与を容易にする、任意の化合物又は化合物の組み合わせであってもよい。有利には、担体、媒体又は賦形剤は、トランスフェクションを容易にする及び/又はベクター(又はタンパク質)の保存を向上させることができる。用量及び用量体積は、本明細書中で、免疫化及びワクチン接種方法の一般的な説明の章で述べられており、いかなる過度な実験もなく、当該分野の知識と合わせて、この開示を読むことによって当業者によって判定することもできる。
本発明による免疫原性組成物及びワクチンは、1つ又は複数のアジュバントを含むか、1つ又は複数のアジュバントから本質的になってもよい。本発明の実施における使用のための適したアジュバントは、(1)アクリル酸若しくはメタクリル酸のポリマー、無水マレイン酸及びアルケニル誘導体ポリマー、(2)1つ若しくは複数の非メチル化CpG単位を有するオリゴデオキシリボヌクレオチド配列等の免疫賦活配列(Immunostimulating sequences)(ISS)(Klinman et al., Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 1996, 93, 2879-2883; 国際公開第98/16247号)、(3)M. Powell, M. Newman, Plenum Press 1995発行の"Vaccine Design, The Subunit and Adjuvant Approach"の147頁に記載されているSPT乳剤及び同じ研究の183頁に記載されている乳剤MF59等の水中油型乳剤、(4)第四級アンモニウム塩を含む陽イオン脂質、(5)サイトカイン、(6)水酸化アルミニウム若しくはリン酸アルミニウム又は(7)参照によって本願に引用及び援用される任意の文献中で述べられている他のアジュバント、又は(8)それらの任意の組み合わせ若しくは混合物である。
水中油型乳剤(3)は、ウイルスベクターに特に適当であり、軽質流動パラフィン油(ヨーロッパ薬局方型)、スクアラン、スクアレン等のイソプレノイド油、アルケンのオリゴマー化に起因する油、例えばイソブテン若しくはデセン、植物性油、オレイン酸エチル、プロピレングリコール、ジ(カプリレート/カプレート)、グリセロールトリ(カプリレート/カプレート)及びジオレイン酸プロピレングリコール等の直鎖アルキル基を有する酸若しくはアルコールのエステル、又は分枝鎖脂肪アルコール又は脂肪酸のエステル、特にイソステアリン酸エステルに基づいていてもよい。
乳化剤とともに油が使用されて、乳剤を形成する。乳化剤は、一方でソルビタン、マンノイドのエステル(例えば、無水オレイン酸マンニトール(anhydromannitol oleate))、グリセロール、ポリグリセロール又はプロピレングリコール、他方でオレイン酸、イソステアリン酸、リシノール酸又はヒドロキシステアリン酸等の非イオン性界面活性剤であってもよく、前記エステルは、場合によりエトキシ化されているか、又はPluronic、例えばL121等のポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレン共重合体ブロックである。
タイプ(1)アジュバントポリマーの中で、特に糖又は多価アルコールのポリアルケニルエステルによって架橋された、架橋アクリル酸又はメタクリル酸のポリマーが優先される。これらの化合物は、カルボマーの名で公知である(Pharmeuropa, vol. 8, no. 2, June 1996)。当業者はまた、かかる少なくとも3つのヒドロキシル基、好ましくは8つ以下のかかる基を有するポリヒドロキシル化合物によって架橋されたアクリル酸ポリマーを提供する、米国特許第2909462号を参照することができ、少なくとも3つのヒドロキシル基の水素原子は少なくとも2つの炭素原子を有する不飽和脂肪族基によって置換されている。好ましい基は、2〜4個の炭素原子を含むもの、例えばビニル、アリル及び他のエチレンとして不飽和な基である。不飽和基はまた、メチル等の他の置換基を含んでいてもよい。Carbopolの名称で販売されている製品(BF Goodrich社製、米国オハイオ州)が、特に適している。これらは、アリルサッカロースによって、又はアリルペンタエリスリトールによって、架橋されている。これらの中でも、Carbopol 974P、934P及び971Pが参照される。
無水マレイン酸−アルケニル誘導体共重合体については、直鎖又は架橋エチレン−無水マレイン酸共重合体であるEMA(Monsanto社製)が優先され、これらは、例えば、ジビニルエステルによって架橋されている。J. Fields et al., Nature 186: 778-780, June 4, 1960もまた、参照される。
構造に関して、アクリル酸又はメタクリル酸ポリマー及びEMAは、好ましくは、以下の式を有する基本的単位によって形成され、
式中、
R1及びR2は、同じでも異なっていてもよく、H又はCH3を表し、
x=0又は1、好ましくはx=1であり、
y=1又は2であり、x+y=2である。
R1及びR2は、同じでも異なっていてもよく、H又はCH3を表し、
x=0又は1、好ましくはx=1であり、
y=1又は2であり、x+y=2である。
EMAについては、x=0及びy=2であり、カルボマーについてはx=y=1である。
これらのポリマーは水又は生理食塩水(20g/l NaCl)に可溶性であり、pHを、例えばソーダ(NaOH)によって7.3〜7.4に調節して、発現ベクター(複数可)を組み込むことができるアジュバント溶液を提供することができる。最終的なワクチン組成物中のポリマー濃度は、0.01〜1.5%w/v、有利には0.05〜1%w/v、好ましくは0.1〜0.4%w/vの間の範囲であってもよい。
プラスミドに有利であるが、プラスミドにだけ適切であるとは限らない第四級アンモニウム塩を含む陽イオン脂質(4)は、好ましくは、以下の式を有するものであり、
式中、R1は12〜18個の炭素原子を有する飽和又は不飽和直鎖脂肪族基であり、R2は2又は3個の炭素原子を含む別の脂肪族基であり、Xはアミン又はヒドロキシル基である。
これらの陽イオン脂質の中で、好ましくは中性脂質、好ましくはDOPE(ジオレオイル−ホスファチジル−エタノールアミン(dioleoyl-phosphatidyl-ethanol amine)、Behr J. P., 1994, Bioconjugate Chemistry, 5, 382-389)と結合してDMRIE−DOPEを形成する、DMRIE(N−(2−ヒドロキシルエチル)−N,N−ジメチル−2,3−ビス(テトラデシルオキシ)−1−プロパンアンモニウム(N-(2-hydroxyethyl)-N,N-dimethyl-2,3-bis(tetradecyloxy)-1-propane ammonium)、国際公開第96/34109号)が優先される。
有利には、アジュバントとの混合物は、即席で、及び好ましくは調製物の投与と同時に、又は調製物の投与の直前に形成される。例えば、有利には、投与の前に、混合物が複合体を形成するのに十分な、例えば投与の前におよそ30分等の、投与の前に約10〜約60分の間の時間を与えるように、投与の直前又は前に、プラスミド−アジュバント混合物が形成される。
DOPEが存在する場合、DMRIE:DOPEモル比は、好ましくは約95:約5〜約5:約95、より有利には約1:約1、例えば1:1である。
DMRIE又はDMRIE−DOPEアジュバント:プラスミド重量比は、約10:約1〜約1〜約5、好ましくは約1:約1〜約1:約2、例えば1:1〜1:2等の、約50:約1〜約1:約10の間であってもよい。
1つのサイトカイン又は複数のサイトカイン(5)は、免疫原性若しくはワクチン組成物中でタンパク質形態であるか、又は宿主中でその1つの免疫原若しくは複数の免疫原若しくはエピトープ(複数可)とともに同時発現されてもよい。その1つの免疫原又は複数の免疫原若しくはエピトープ(複数可)を発現するのと同じベクターによって又はそのための別々のベクターによってのいずれかで、1つのサイトカイン又は複数のサイトカインの同時発現が優先される。
本発明は、例えば、有利にはアジュバント、担体、サイトカイン及び/又は希釈剤とともに活性成分を混合することによって、かかる組み合わせ組成物を調製することを包含する。
本発明において使用することができるサイトカインとしては、顆粒球コロニー刺激因子(granulocyte colony stimulating factor)(G−CSF)、顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子(granulocyte/macrophage colony stimulating factor)(GM−CSF)、インターフェロンα(interferon α)(IFNα)、インターフェロンβ(interferon β)(INFβ)、インターフェロンγ(interferon γ)(IFNγ)、インターロイキン−1α(interleukin-1α)(IL−1α)、インターロイキン−1β(interleukin-1β)(IL−1β)、インターロイキン2(interleukin-2)(IL−2)、インターロイキン3(interleukin-3)(IL−3)、インターロイキン4(interleukin-4)(IL−4)、インターロイキン5(interleukin-5)(IL−5)、インターロイキン6(interleukin-6)(IL−6)、インターロイキン7(interleukin-7)(IL−7)、インターロイキン8(interleukin-8)(IL−8)、インターロイキン9(interleukin-9)(IL−9)、インターロイキン10(interleukin-10)(IL−10)、インターロイキン11(interleukin-11)(IL−11)、インターロイキン12(interleukin-12)(IL−12)、腫瘍壊死因子α(tumor necrosis factor α)(TNFα)、腫瘍壊死因子β(tumor necrosis factor β)(TNFβ)、及びトランスホーミング増殖因子β(transforming growth factor β)(TGFβ)が挙げられるが、これらに限定されない。サイトカインは、本発明の免疫原性又はワクチン組成物とともに、同時投与及び/又は連続的に投与することができることが理解される。したがって、例えば、本発明のワクチンはまた、適したサイトカイン、例えば、ワクチン接種されるか、又は免疫学的応答が誘発されるこの宿主に適合したサイトカイン(例えば、鳥に投与される調製物のためのトリサイトカイン)をインビボで発現する、外来性核酸分子を含んでもよい。
本発明はまた、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株から単離された胞子形成オーシストの混合物を含む有効量の免疫原性又はワクチン組成物を投与して動物における応答を誘発又は誘導することを含む、免疫応答を誘発すること又は免疫学的若しくは防御応答を誘導することを提供する。有利には、動物は、これらに限定されないが、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ホロホロ鳥、クジャク、キジ、ハト、ウズラ又はシチメンチョウ等のトリである。最も有利な実施形態において、トリは、ニワトリ、有利にはブロイラーである。免疫応答の誘発又は免疫学的応答の誘導の方法はまた、アジュバント、サイトカイン、又は両方を投与することを含む。
免疫応答を誘発又は免疫学的若しくは防御応答を誘導するための有効量は、約10〜約1000個のE.アセルブリナのオーシスト、約10〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約10〜約1000個のE.テネラのオーシストである。有利には、免疫応答を誘発又は免疫学的若しくは防御応答を誘導するための有効量は、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約50〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100〜約500個のE.テネラのオーシストである。より有利には、有効量は、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100個のE.テネラのオーシストである。別の実施形態において、有効量は、動物への約100000〜約500000個のE.アセルブリナのオーシスト及び約10000〜約1000000個のE.マキシマのオーシスト又は約10000〜約100000個のE.テネラのオーシストの追加投与量に十分に耐性がある。より有利には、追加投与量は、約200000個のE.アセルブリナのオーシスト及び約20000〜約500000個のE.マキシマのオーシスト又は約20000〜約50000個のE.テネラのオーシストである。
混合物は、場合により、約10〜約1000個のE.ミチスのオーシスト、有利には約125〜約500個のE.ミチスのオーシスト、低用量では約125個のE.ミチスのオーシスト、中間的用量では約250個のE.ミチスのオーシスト、及び高用量では約500個のE.ミチスのオーシストを含んでもよい。
免疫応答を誘発又は免疫学的若しくは防御応答を誘導するための有効量はまた、特定の比のE.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株から単離された胞子形成オーシストに関し、ここでE.アセルブリナ:E.マキシマ E.テネラの比は、約10:1〜2:2〜10である(すなわち、10個のE.アセルブリナのスポロシストについて、約1〜2個のE.マキシマのスポロシスト及び約2〜10個のE.テネラのスポロシストがある)。有利には、E.アセルブリナ:E.マキシマ E.テネラの比は、約5:1:1(すなわち、10:2:2)である。
E.ミチスを含むある実施形態において、E.アセルブリナ:E.マキシマ:E.ミチス:E.テネラの比は、約10:1〜2:10:2〜10である(すなわち、10個のE.アセルブリナのスポロシストについて、約1〜2個のE.マキシマのスポロシスト、約10個のE.ミチスのスポロシスト及び約2〜10個のE.テネラのスポロシストがある)。有利には、E.アセルブリナ:E.マキシマ:E.ミチス:E.テネラの比は、約5:1:5:1(すなわち、10:2:10:2)である。
本発明の別の態様は、本発明による免疫原性組成物又はワクチン組成物をそれぞれ用いた、免疫化の方法又はワクチン接種の方法である。
方法は、有効量の本発明による免疫原性組成物又はワクチンの、動物への少なくとも1つの投与を含む。動物は、雄でも雌でもよい。この投与は、特に、筋肉内(intramuscular)(IM)、皮内(intradermal)(ID)若しくは皮下(subcutaneous)(SC)注射によって、又は鼻内若しくは経口投与によって行ってもよく、経口投与としては、飼料若しくは飲料水、ゲル、又はスプレーでの投与が挙げられるが、これらに限定されない。本発明による免疫原性組成物又はワクチンは、注射器又は無針装置によって投与することができる(例えばPigjet又はBiojector(Bioject社製、米国オレゴン州)のような)。有利な実施形態において、投与は経口である。
本発明による組成物はまた、別の哺乳動物、例えばマウス又は実験動物に投与して、例えばポリクローナル抗体を生じさせるか、又はモノクローナル抗体のためのハイブリドーマを調製するために用いることができる。
本発明は、動物、有利にはトリの免疫化を提供する。コクシジウム症ワクチンを投与するための方法は、その開示の全体が参照によって援用される、米国特許第4438097号、第4639372号、第4808404号、第5055292号、第5068104号、第5387414号、第5602033号、第5614195号、第5635181号、第5637487号、第5674484号、第5677438号、第5709862号、第5780289号、第5795741号、第5814320号、第5843722号、第5846527号、第5885568号、第5932225号、第6001363号及び第6100241号に記載されている。方法は、有効な免疫化する用量の本発明のワクチンを動物に投与することを含む。ワクチンは、当業者に周知の方法のいずれかによって、例えば筋肉内、皮下、腹腔内、静脈内、鼻内、経口、皮内、嚢内(ニワトリ肛門のすぐ上部)、卵内、又は眼に投与してもよい。投与の方法は当業者に公知である、例えば、米国特許第5693622号、第5589466号、第5580859号、及び第5566064号が、その全体が参照によって援用される。鳥はまた、スプレーキャビネット中でワクチンを投与されてもよい。鳥はまた、その開示が参照によって援用される米国特許第4458630号及び第6627205号に記載されているように、卵内でワクチンを投与されてもよい。
有利には、鳥は、スプレーキャビネット、すなわち鳥が置かれてワクチンを含んだ蒸気に追加投与されるキャビネット中で、又は経路スプレーによって、ワクチンを投与される。別の有利な実施形態において、免疫原性又はワクチン組成物は、経口投与される。或いは、免疫原性又はワクチン組成物は、飲料水又は飼料中で投与することができる。
本発明は、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株由来の胞子形成オーシストの混合物を含む、免疫原性又はワクチン組成物を包含する。E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株由来の胞子形成オーシストは、本明細書中に記載される種培養から単離される。一般に、組成物中の胞子形成オーシストの用量範囲は、約10〜約1000個のE.アセルブリナのオーシスト、約10〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約10〜約1000個のE.テネラのオーシストである。有利には、組成物中の胞子形成オーシストの用量範囲は、約125〜約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約25〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約25〜約500個のE.テネラのオーシストである。一実施形態において、低用量は約125個のE.アセルブリナのオーシスト、約25個のE.マキシマのオーシスト及び約25個のE.テネラのオーシストである。別の実施形態において、中間的用量は、約250個のE.アセルブリナのオーシスト、約50個のE.マキシマのオーシスト及び約50個のE.テネラのオーシストである。さらに別の実施形態において、高用量は、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100個のE.テネラのオーシストである。
有利には、免疫原性又はワクチン組成物の用量は、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約50〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100〜約500個のE.テネラのオーシストである。より有利な実施形態において、用量は、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100個のE.テネラのオーシストである。
混合物は、場合により、約10〜約1000個のE.ミチスのオーシスト、有利には約125〜約500個のE.ミチスのオーシスト、低用量では約125個のE.ミチスのオーシスト、中間的用量では約250個のE.ミチスのオーシスト、及び高用量では約500個のE.ミチスのオーシストを含んでもよい。
本発明はまた、免疫原性又はワクチン組成物の用量中の、特定の比の、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株から単離された胞子形成オーシストに関し、ここでE.アセルブリナ:E.マキシマ E.テネラの比は、約10:1〜2:2〜10である(すなわち、10個のE.アセルブリナのスポロシストについて、約1〜2個のE.マキシマのスポロシスト及び約2〜10個のE.テネラのスポロシストがある)。有利には、E.アセルブリナ:E.マキシマ E.テネラの比は、約5:1:1(すなわち、10:2:2)である。
E.ミチスを含むある実施形態において、E.アセルブリナ:E.マキシマ:E.ミチス:E.テネラの比は、約10:1〜2:10:2〜10である(すなわち、10個のE.アセルブリナのスポロシストについて、約1〜2個のE.マキシマのスポロシスト、約10個のE.ミチスのスポロシスト及び約2〜10個のE.テネラのスポロシストがある)。有利には、E.アセルブリナ:E.マキシマ:E.ミチス:E.テネラの比は、約5:1:5:1(すなわち、10:2:10:2)である。
有利には、オーシストは、ゲンタマイシンを含む0.01Mのリン酸緩衝生理食塩水からなる保存薬中に懸濁される。別の実施形態において、オーシストは、これらに限定されないが、酢酸、クエン酸、重クロム酸カリウム又はプロピオン酸等の種々の保存薬又は有機酸のいずれか1つに懸濁される。例えば、限定によらないが、30μg/ml以下のゲンタマイシンを含む、十分な無菌の0.01Mリン酸緩衝生理食塩水を用いて、2000用量の提供のためのボトル1つあたり2ml、5000用量の提供のためのボトル1つあたり5ml、及び10000用量の提供のためのボトル1つあたり10mlを生じる。有利には、オーシストは、無菌の、ホウケイ酸ガラスバイアル中で保存される。例えば、限定によらないが、オーシストは、半自動又は自動ディスペンサーでワクチンバイアルに無菌的に充填され、ストッパーが機械又は手動で挿入され、アルミニウムシールが配置され、端を曲げられる。
ワクチンは、2000用量バイアル、5000用量バイアル、010000用量バイアル又は20000用量バイアルを含む、複数回用量として販売される。製品の使用期限は、有効性試験開始の日付から13ヶ月を超えるべきではない。
動物、有利にはトリは、任意の適した年齢でワクチン接種することができるが、通常最初のワクチン接種の前に、約1〜3日齢である。有利には、動物は、1回ワクチン接種される。場合により、2用量のワクチンが使用され、第一は通常動物が3日齢〜1週齢のときに投与され、その後、ワクチン接種される動物の型によって、さらに1〜10週間後に投与される。
有利な実施形態における各動物種についての使用、投薬、及び投与の経路は、以下の通りである。本発明の免疫原性又はワクチン組成物を、コクシジウム症による疾病の予防における補助として、1日齢又はそれより大きい健康なニワトリのワクチン接種のために使用した。有利には、投薬は、ニワトリ100匹あたり20mlの粗い水噴霧によるニワトリ1匹あたり1用量であった。
ここで、以下の非限定的な実施例によって、本発明をさらに説明する。
[実施例]
[実施例]
球菌生成
生成物の組成。使用することができる微生物は、アイメリア・アセルブリナ、アイメリア・マキシマ、アイメリア・ミチス及びアイメリア・テネラである。微生物の保存培養の起源は以下の通りである。アイメリア・アセルブリナの親は、1969年にHess and Clark LaboratoriesのT. K. Jeffersから得、メリーランド州ベルツヴィルのUSDAのM. Farr博士によって単離されたと考えられており、単一のオーシストに由来した。アイメリア・マキシマ培養物は、ジョージア州、デラウェア州、メリーランド州、バージニア州及びテキサス州から得られた10個の精製された分離株の交配混合物に由来した。アイメリア・ミチス培養物の親は、ジョージア州ゲーンズビルから1978年7月に単離され、単一のオーシスト単離によって精製された。アイメリア・テネラ培養物の親は、1960年代初期からPatten博士によってPennsylvania State Universityで維持されている培養物から得られ、1982年にUniversity of Georgiaによって獲得された。
生成物の組成。使用することができる微生物は、アイメリア・アセルブリナ、アイメリア・マキシマ、アイメリア・ミチス及びアイメリア・テネラである。微生物の保存培養の起源は以下の通りである。アイメリア・アセルブリナの親は、1969年にHess and Clark LaboratoriesのT. K. Jeffersから得、メリーランド州ベルツヴィルのUSDAのM. Farr博士によって単離されたと考えられており、単一のオーシストに由来した。アイメリア・マキシマ培養物は、ジョージア州、デラウェア州、メリーランド州、バージニア州及びテキサス州から得られた10個の精製された分離株の交配混合物に由来した。アイメリア・ミチス培養物の親は、ジョージア州ゲーンズビルから1978年7月に単離され、単一のオーシスト単離によって精製された。アイメリア・テネラ培養物の親は、1960年代初期からPatten博士によってPennsylvania State Universityで維持されている培養物から得られ、1982年にUniversity of Georgiaによって獲得された。
アイメリア株のそれぞれを、その開示の全体が参照によって援用される、"Eimeria of American Chickens: Characteristics of Six Attenuated Strains Produced by Selection for Precocious Developmentと題されたAvian Pathology, 17: 305-314, 1988, P.L. Long and Joyce K. Johnsonに記載されているように、それぞれの微生物の早熟株として使用した。微生物を、本方法による早熟な発育についてのそれらの選択によって、弱毒化した。
培養物。生成物中で使用される各アイメリア種を、その開示の全体が参照によって援用される、Long, P.L. and W. M. Reid, A guide for the diagnosis of cocciodiosis in chickens. Re. Report 404(Report 355改訂)、ジョージア州アセンズ:College of Agriculture Experiment Station, Univ. of Georgia; 1982に記載されているように、それらの独特の微視的外観、サイズ及び形状、並びに感染したニワトリ腸又は盲嚢の領域によって同定した。
微生物を、上述のような早熟な発育についてのそれらの選択によって、弱毒化した。各培養物は、9 CFR 113.37に記載されている手順を用いて試験することによって、病原体を含まなかった。上述の保存培養を、液体窒素の液体又は気相中で維持した。
2〜8週齢のニワトリを、種培養の生成のために使用した。投与の経路は口から(すなわち、経口)であった。全ての種は胞子形成オーシストであり、2〜8週齢のSPFニワトリ中で生成される。各アイメリア種についての専用の施設を維持した。十分な体積の胞子形成オーシスト(種)を、抗コクシジウム剤を含まない飼料と混合するか、又は経口胃管栄養によって投与して、表1に挙げる最小用量を各ニワトリに提供した。2〜8週齢のSPFニワトリにおいて、オーシストの数が生成のための種として使用するのに十分になるまで、継代を限定することなく、胞子形成オーシストを連続的に継代した。培養物は、生存能/感染性を維持するために、12ヶ月より長く保持することができない。
接種後3日目〜8日目に毎日糞を収集した。無作為にニワトリを屠殺し、ミチスを除く各種の特徴的な感染について観察した。外来性疾患の何らかの証拠があった場合は、採取は行わなかった。
参照のための保存培養を液体窒素中で維持した。生成培養物を5±3℃で維持し、2〜8週齢のSPFニワトリ中で継代した。
播種又は接種のための懸濁液の調製は、製造のための十分なオーシストが生成されるまで、2〜8週齢のSPFニワトリにおける種培養の連続継代を伴った。
十分な体積の胞子形成オーシスト(種)を、抗コクシジウム剤を含まない飼料と混合して、各ニワトリに、表1に挙げる最小用量を提供するように投与した。接種後3日目〜8日目に1つの槽として糞を収集した。無作為なニワトリを屠殺し、ミチスを除いた各種の特徴的な感染について観察した。外来性疾患の何らかの証拠があった場合は、採取は行わなかった。微生物を、上述のように、早熟な発育についてのそれらの選択によって、弱毒化した。
採取。微生物の除去の前に、生成目的で、ニワトリを、個々の種の生成のために指定された室内に収容した。ニワトリを、抗コクシジウム剤を含まない食餌で維持し、水は自由に与えた。接種後3日目〜8日目に毎日糞を収集し、処理するまで5±3℃で保持した。
生成目的で微生物を採取する技術を、以下のように採取した。水中でおよそ10%(w/v)の比で糞を均質化した。ホモジェネートを篩に通すことによって、大きい粒子を除去した。遠心分離、篩にかけること、又は5±3℃で24時間まで保持することのいずれかによって、固体を分離させた。5±3℃で保持することによって固体が分離される場合、それらを、遠心分離によってさらに濃縮させた。上清を廃棄し、固体を水中の飽和NaCl(80%w/v)溶液に再懸濁した。得られた溶液を遠心分離した。液体の上部からオーシストを収集(除去)し、水に再懸濁した。場合により、残っている液体を、水で20〜40%NaClに希釈し、遠心分離した。次いで、ペレットを飽和NaCl溶液に再懸濁し、さらなるオーシストが除去されなくなるまで、再遠心分離した。わずか2回、オーシストを洗浄した。再懸濁遠心分離サイクルの繰り返しによってオーシストを塩なしで洗浄し、その後次亜塩素酸ナトリウムの0.5%溶液に10〜15分間再懸濁した。次いで、遠心分離及び再懸濁工程の繰り返し(3×)によって、オーシストを、次亜塩素酸ナトリウム溶液なしで洗浄した。重クロム酸カリウム(K2CrO7)の2.5%水溶液中で最終的な再懸濁を行った。次いで、オーシストを胞子形成容器に移した。懸濁液を、空気で、72時間を超えない期間にわたって27±3℃で噴霧することによって、胞子形成を容易にした。胞子形成の後、最終産物が生成されるまで、オーシストを5±3℃で保持した。
有利な実施形態において、許容される採取の詳述は以下の通りであった。まず、全オーシストに対する胞子形成オーシストの比を判定する。>40%胞子形成に適合するか、又はそれを超える採取のみを、許容されると見なした。第二に、各オーシスト採取物のサイズ、形状及び外観は、生成を意図する種に特徴的なはずである。
生成に使用されなかった、廃棄した物質は、9 CFR 114.15に準拠した様式で廃棄した。
生成物の調製。バルク採取液を用いて、最終産物のシリアル又はサブシリアルを集合させた。全てのオーシストを、上述のように、それらが早熟性であるという点で、弱毒化した。オーシストを、30.0μg以下のゲンタマイシンを含む0.01Mのリン酸緩衝生理食塩水からなる保存薬に懸濁した。生成物を標準化して、少なくとも表2に示されるような各種の最終的な数の胞子形成オーシストを生じた。
シリアル(serial)は以下のようにアセンブリされた。4つのアイメリア種のそれぞれのバルク懸濁ロットを5±3℃の保存から取り除いて、撹拌しながら周囲室温まで温める。十分な体積の各ロット(複数可)を無菌的に除去し、組み合わせて、バルク懸濁液のそれぞれの数に基づいた計算によって判定すると表2で上に挙げられる1用量あたりのオーシスト以上に生じた。必要な場合、複数のロットの各アイメリア種を組み合わせて、必要な数の胞子形成オーシストを提供した。30μg/ml以下のゲンタマイシンを含む、十分な、無菌の0.01Mリン酸緩衝生理食塩水を使用して、2000用量の提供のためのボトル1つあたり2ml、5000用量の提供のためのボトル1つあたり5ml、及び10000用量の提供のためのボトル1つあたり10mlを得た。ば大容量のシリアルを、一定の撹拌下で維持した。
平均10000用量のシリアルは、20L〜40Lの範囲である。充填体積は1000用量あたり1.0mlである。ワクチンボトルは、無菌のホウケイ酸ガラスバイアルである。
最終的な容器の充填及び密閉の方法及び技術は以下の通りであった。ワクチンを、半自動又は自動ディスペンサーで無菌的にワクチンバイアルに充填した。ストッパーを機械又は手作業で挿入した。アルミニウムシールを配置し、端を曲げた。
各用量は、バルクの数から計算すると、胞子形成オーシストの表2中に挙げられた以上の用量を含んだ。単一の操作で1回分にまとめられ、提出される各量に、シリアル番号を割り振った。
試験。9 CFR 113.27(e)に記載された試験方法を用いて、各シリアルを、純度について試験した。いずれのインキュベーション条件での平均数も、1用量あたり1コロニーを超えるべきではない。いずれかのインキュベーションでの平均数が最初の試験で1用量あたり1コロニーを超えた場合、場合により、20個の開けられていない最終的な容器を用いて、1回の再試験を行った。いずれかの最終試験のインキュベーション条件での平均数が1用量あたり1コロニーを超えた場合、シリアルは不満足なものであった。
サルモネラ(Salmonella)は、次亜塩素酸ナトリウム及び重クロム酸カリウムの両方によって、有効に殺されることが示され、したがって、さらなる試験を行わなかった。マイクプラズマは、次亜塩素酸ナトリウムによって有効に殺されることが示され、したがって、さらなる試験を行わなかった。
各シリアルを、9 CFR 113.37に従って、外来性病原体について試験した。
ワクチンの安全性を試験するために、少なくとも25匹の1日齢の、特定の病原体を含まないニワトリのそれぞれに、10用量のワクチンでのスプレーワクチン接種によってワクチン接種した。21日間、毎日ニワトリを観察した。期間中に死んだニワトリを調査し、死亡の原因を判定した。少なくとも20匹のニワトリが観察期間を生き残らなかった場合、試験は結論に達しなかった。任意の疾患又は死亡がワクチンに直接帰することができた場合、シリアルは不満足なものである。ワクチンに特徴的な軽度の腸病変を正常と見なし、安全評価において考慮しない。20匹未満の雛が観察期間を生き残り、ワクチンに帰することができる死亡又は重度の病変がない場合、場合により、試験を1回繰り返した。試験を繰り返さない場合、シリアルは不満足なものであると言明した。
各新しいバッチの生成種から生じた最終産物の最初のシリアルを、有効性について試験する。生成物を、1〜14日齢のSPF又はブロイラー型ニワトリにおいて試験する。生成種から生成されたその後のシリアルを、上記で特定した予めの製剤化数及び接種された鳥からのオーシストの回収を用いて有効性について評価する。70匹以下のニワトリを用いた。35匹以下を1つの野外投与のワクチンで口からワクチン接種した。最初のワクチン接種の後26〜30日間、全てのニワトリを個々に同定し、体重を記録した。下記に挙げる群のそれぞれからの10匹以下のワクチン接種を受けたニワトリ及び10匹の対照を、1.0mlの表4に示される追加投与の用量のそれぞれで口から追加投与した。
追加投与量はまた、選択されるレベルが少なくとも2の最小スコアを示すという点で、病原性に基づいて選択した。
追加投与の6日後、表4の群のそれぞれからのワクチン接種を受けたニワトリ及び対照を屠殺し、計量し、腸及び盲嚢を調査し、病変についてスコア付けした。スコア付けは、表5に示されるように、その開示の全体が参照によって援用される、Experimental Parisitology, Vol. 82, p 30-36, 1970に記載されているJohnson and Reidコクシジウムスコアリングシステムに従った。
調製後工程。ワクチンは、2000用量バイアル、5000用量バイアル、010000用量バイアル又は20000用量バイアルを含む複数回用量(multiple dose)として販売されている。代表的な試料の収集、保存及び提出は、9 CFR 113.3に従った。製品の使用期限は、有効性試験開始の日付から13ヶ月を超えず、9 CFR 114.13に従って確認した。
各動物種についての使用、投薬及び投与の経路は、以下の通りであった。この製品は、1日齢又はそれより大きい健康なニワトリのワクチン接種のために、コクシジウム症による疾患の予防における補助として使用した。投薬は、ニワトリ100匹あたり20mlの粗い水噴霧によって、ニワトリ1匹あたり1用量であった。
商業用の生コクシジウム症ワクチン及び商業用の鳥における抗コクシジウム剤であるサリノマイシンと比較した、トリコクシジウムの弱毒化株を含む実験的ワクチンの効能
この実施例の目的は、毒性のアイメリア種での追加投与からのブロイラー型ニワトリの保護のための、USDA推奨生オーシストワクチン(Coccivac-B)と比較した、弱毒化アイメリアオーシストワクチンの効能の判定、及び弱毒化ワクチンの使用を従来の抗コクシジウム剤であるサリノマイシンと比較することであった。
この実施例の目的は、毒性のアイメリア種での追加投与からのブロイラー型ニワトリの保護のための、USDA推奨生オーシストワクチン(Coccivac-B)と比較した、弱毒化アイメリアオーシストワクチンの効能の判定、及び弱毒化ワクチンの使用を従来の抗コクシジウム剤であるサリノマイシンと比較することであった。
標的可変因子は、以下の通りであった。一次可変因子は腸病変スコアであった。許容基準は、ワクチン接種していない、追加投与された対照鳥と比較して、より低い追加投与後腸コクシジウム病変スコアであった。二次可変因子は、(1)7週間の生長期の間の体重増加及び飼料効率並びに(2)死亡率であった。許容基準は、ワクチン接種された鳥対CoccivacBでワクチン接種された又は抗コクシジウム剤を投薬された鳥における、等しい又はより高い体重増加及び飼料効率、並びにワクチン接種された鳥対対照鳥、CoccivacBワクチン接種鳥、及び抗コクシジウム処置鳥における低い死亡率を含んだ。
材料。ワクチンを表6に記載する。
動物を、同様に、及び健康を考慮して管理した。全ての適用可能な規制に従って、動物を扱った。
実験の計画。実験の計画は以下の通りであった。
予定表は以下の通りであった。0日目に、囲いごとに鳥を計量した。群1及び2の鳥に、表9に記載されているように、ワクチン投与計画ごとに1300匹の鳥で、小屋の半分に1つずつの2つの囲いの間で分けて、ワクチン接種した。群3の鳥を60g/トンのサリノマイシンで開始し、群1及び2について記載されているように分けた。囲いを蓄えた。ワクチン接種していない雛として、ワイヤーケージ中で余分なハッチメイトを保持した。
21日目に、全ての鳥について、スターターからグロワーへの飼料を変化させた。群3においてサリノマイシンを継続した。
28日目に、追加投与される鳥をワイヤーケージに移動した。追加投与される群3の鳥において、サリノマイシンを中止した。全ての鳥及び飼料を計量した。大きい囲いの中の各群由来の寝床を作る材料から、新鮮な糞試料、囲い1つあたり20個の試料を収集した。オーシストを種ごとに定量した。
29日目に、ケージ中の鳥を、表7に記載されている数のオーシストを用いて追加投与した。
35日目に、追加投与鳥を終了させ、病変のスコア付けをし、体重増加を計った。
42日目に、全ての群を、薬用でないフィニッシャー飼料に変え、フィードバックを計量した。
49日目に、全ての鳥及び飼料を計量し、試験を終了した。
実験の手順
ワクチン接種/投薬。表9で群1〜3として同定された鳥の3つの処置を、半分の小屋で、小屋ごとに3つの囲い、囲いごとに650匹の鳥で、処置ごとに合計1300匹の鳥で繰り返した。群1〜3の鳥を、表9に記載されているようにワクチン接種した。さらなる処置群(4)を、追加投与試験のみでの使用のために、ワクチン接種していない未処置対照として、清潔なケージ中で別に維持した。
ワクチン接種/投薬。表9で群1〜3として同定された鳥の3つの処置を、半分の小屋で、小屋ごとに3つの囲い、囲いごとに650匹の鳥で、処置ごとに合計1300匹の鳥で繰り返した。群1〜3の鳥を、表9に記載されているようにワクチン接種した。さらなる処置群(4)を、追加投与試験のみでの使用のために、ワクチン接種していない未処置対照として、清潔なケージ中で別に維持した。
処置群1、2及び4に薬用でない飼料を与えた。処置群3に、1日目〜42日目に開始して、サリノマイシン(60g/トン)を与えた。追加投与ケージへの移動の後、追加投与される群3の鳥に、薬用でない飼料を与えた。スターター飼料を21日目まで与え、グロワーを42日目まで与え、フィニッシャーを49日目まで与えた。与えられた飼料を記録し、飼料移行及び終了のときに、任意の残った消費されなかった飼料を計量した。
観察。0日目及び28日目に囲いごとに、並びに49日目に囲い及び性別ごとに鳥を計量した。1日に2回、死亡した鳥を収集し、剖検を行って死亡の原因を判定した。28日目に収集した糞試料を、生存能のあるオーシストについて観察し、種ごとに定量した。
追加投与。28日目に、各囲い由来の10匹の鳥の3回の繰り返し(処置ごとに合計60匹)を計量し、アイメリアの野外株(ワクチン中で使用される種に対応する)への追加投与のためにバタリーケージに移動させた。ケージ中で、全ての鳥に、投薬していない飼料を与えた。29日目に、群1〜4の鳥を追加投与し、次いで、35日目に終了した。病変スコア及び体重を記録した。
動物を、ワクチン接種の前に雛の箱からそれらを無作為に採集することによって、各処置群に無作為に割り当てた。群間の厳しい安全性が維持されて交差汚染が防がれていたため、科学者は処置群について盲検化されていなかった。
同時の投薬及び有害事象の管理。Coccivacワクチン接種鳥は試験の14日目に病気になった。下された診断は壊疽性腸炎であった。原因である作用物質を、クロストリジウム・ソルデリー(Clostridium sordelli)と同定した。試験における全ての鳥にPenicillin Gを投与して囲いの間の汚染及びその影響を減少させて、コクシジウム症の結果を歪める可能性のある群の間の処置におけるいかなる差も排除した。
データ解析
測定のための基準。床面囲い期の一次可変因子は、28日目及び49日目の生体重並びに49日目の飼料効率であった。追加投与期については、一次可変因子は、追加投与の6日後の体重増加、並びに追加投与の6日後の上部、中部、盲嚢の腸切片の病変スコアであった。
測定のための基準。床面囲い期の一次可変因子は、28日目及び49日目の生体重並びに49日目の飼料効率であった。追加投与期については、一次可変因子は、追加投与の6日後の体重増加、並びに追加投与の6日後の上部、中部、盲嚢の腸切片の病変スコアであった。
統計的分析。全ての統計的分析は、SAS、ノースカロライナ州カリー(バージョン8.2)を用いて行った。統計的有意性は、この研究において調査した帰無仮説の両側検定に基づき、0.05以下のp値を生じた。
腸病変スコア。追加投与後の腸コクシジウム病変の発生率及び重症度(分類上の病変スコア)を、処置群の因子を有するロジットモデル並びに処置群及びブロックの因子を有するブロック及び/又は生存分析モデルを用いて分析した(データの性質による)。
死亡率。毒性アイメリア種追加投与に関する死亡率が生じる場合、処置群及びブロックの因子を有するANOVA(すなわち、分散分析)を行って、各処置群について全体的死亡率平均(発生の日にかかわらず)の間に有意な差が存在するかどうかを判定した。
体重増加及び飼料効率
床面囲い期。処置群内で、対応のあるt−検定(ブロック効果を考慮せず、ブロックごと及び群全体として)を行って、各処置群内で平均生体重に有意な差があるかどうかを判定した。一対比較は、0日目対28日目の体重(追加投与前)及び28日目対49日目の体重(追加投与後)を含んだ。
床面囲い期。処置群内で、対応のあるt−検定(ブロック効果を考慮せず、ブロックごと及び群全体として)を行って、各処置群内で平均生体重に有意な差があるかどうかを判定した。一対比較は、0日目対28日目の体重(追加投与前)及び28日目対49日目の体重(追加投与後)を含んだ。
対応のあるt−検定(ブロック効果を考慮せず、ブロックごと及び群全体として)を行って、各処置群内で平均飼料効率体重に有意な差があるかどうかを判定した。一対比較は、28日目対49日目の飼料効率体重(追加投与後)及び42日目対49日目の飼料効率体重(投薬していないフィニッシャー飼料効果)を含んだ。
処置群の間で、処置群、日、ブロック、及び群−日相互作用の因子を有する反復測定ANOVAを用いて、体重を記録した全ての日に、群の間で平均生体重に有意な差が存在するかどうかを判定した。
追加投与期。処置群内で、対応のあるt−検定(ブロック効果を考慮せず、ブロックごと及び群全体として)を行って、各処置群内で平均生体重に有意な差があるかどうかを判定した。一対比較は、28日目対35日目の体重(追加投与後6日)を含んだ。
処置群の間で、28日目及び35日目の比較に焦点を当てて、床面囲い期の処置群分析の間の結果を用いて、追加投与後の処置群の間の平均生体重の分析を行った。
結果
考察。E.マキシマ、E.アセルブリナ及びE.ミチスの追加投与について、実験的ワクチン及びCoccivacの病変スコアに有意な差はなかった。Coccivacは、実験的菌株と比較して、E.テネラについてより低い病変スコアを有していなかった。
Coccivacワクチン接種鳥がクロストリジウム・ソルデリーに感染するようになったことに注目することは重要である。クロストリジウム疾患は、分野において、コクシジウム症の感染と関連付けられている。感染は他の処置に広まらなかったが、Coccivacワクチン接種鳥は、最も影響を受け、11.77%の死亡率を示した。
結論。実験的アイメリア株は、ビルレントの追加投与にもかかわらず効果的であることが示された。実験的菌株でワクチン接種された鳥は、家禽生産者の経済的利点に対応する49日目にCoccivac及びサリノマイシン処置鳥と比較して、飼料効率によって定義すると、より高い鳥の性能を有した。
コクシジウム症ワクチンのインビボ有効性試験、生オーシスト、ニワトリ起源
この実施例は、最終産物に製剤化した、各新しいアイメリア生成種からの採取物質の有効性を示す手順を提供する。
この実施例は、最終産物に製剤化した、各新しいアイメリア生成種からの採取物質の有効性を示す手順を提供する。
この実施例のための材料は、抗コクシジウム剤を含まないニワトリ飼料、1〜14日齢のSPF又はブロイラー型ニワトリ及びニワトリ小屋を含んだ。
生成された最終産物の最初のシリアル及び新しいバッチの1つの生成種又は複数の生成種を用いて生成されたそれに続く各シリアルを、有効性について試験する。生成された最初のシリアルは、全ての新しい生成種を含んでおり、各種に追加投与させる。それに続くシリアルについては、1つ又は複数の新しい生成種(複数可)を含んでおり、新しい種(複数可)を提示する抗原のみを、下記のように有効性について試験する。最終産物を、1〜14日齢のSPF又はブロイラー型ニワトリにおいて試験する。生成種から生成される、それに続くシリアルを、下記で特定するプレ製剤化数を用いて有効性について試験する。
E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの有効性を、同じ群の動物において、単独で、又は組み合わせて評価する。試験する各種について、24匹以下のニワトリを使用する。少なくとも10匹及び12匹以下を、個々に口から1つの野外投与のワクチンをワクチン接種させる。10〜12匹のニワトリを、対照として残す。最初のワクチン接種から26〜30日間、全てのニワトリを個々に同定する。
有効性試験において使用する各追加投与種は、少なくとも10匹のニワトリの対照群を有さなければならない。
下記の適用可能な群の少なくとも10匹のワクチン接種を受けたニワトリ及び10匹の対照を、表13に挙げる投薬量で、個々に口から1.0mlの相同な1つの追加投与又は複数の追加投与に追加投与させる。
追加投与量はまた、選択されたレベルが少なくとも50%の非ワクチン接種追加投与対照に2以上の病変スコアを有させるという点で、アイメリア病原性に基づいて選択する。
ワクチン接種を受けたニワトリ又は対照の群は8匹より少ない動物を有することはできない。
スコア付けは、Experimental Parisitology, Vol. 28, p 30-36, 1970に記載されているように、Johnson and Reidコクシジウムスコアリングシステムに従う。
追加投与6日後、ワクチン接種を受けたニワトリ及び対照を屠殺し、腸及び盲嚢を調査し、各アイメリア種及び感染と相関のある対応する腸の切片に従って、個々の病変についてスコア付けをする。すなわち、E.アセルブリナは上部腸に感染し、E.マキシマは腸の中部切片に感染し、E.テネラは盲嚢に感染する。
ワクチン接種を受けたニワトリと対照との間の有意な差を、マン−ホイットニーU検定を用いて0.05レベルの有意性で確かめることができるように、データを分析する。
有効性のために追加投与された各アイメリア種について、ワクチン接種を受けたニワトリ及び対照のそれぞれの個々の病変スコア及びE.テネラのスコアを総計する。各鳥に、E.マキシマのスコア、E.アセルブリナのスコア、及びE.テネラのスコアを施す。
全ての動物のスコアを、最小〜最大でランク付けする。全ての同一のランクについて、各動物に平均を割り当てる。例えば、5番目及び6番目の動物が同一のスコアを有する場合、それぞれに5.5のランクを割り当てる。ワクチン接種を受けたニワトリであるか対照であるかについて、ランクの同一性を保持する。
対照群のランキング数を総計する。この合計を「ΣRc−dd」と呼ぶ。
ワクチン接種を受けたニワトリの群のランキング数を総計する。この合計を「ΣRv」と呼ぶ。
対照群についてランクの合計を判定するとき、対照のマン−ホイットニーU統計(Uc)を、以下の等式を用いて計算する。
式中、ncは対照群の動物の数を表し、nvはワクチン接種を受けたニワトリの数を表す。
ワクチン接種を受けたニワトリの群についてのランクの合計を判定するとき、対照のマン−ホイットニーU統計(Uv)を、以下の等式を用いて計算する。
式中、ncは対照群の動物の数を表し、nvはワクチン接種を受けたニワトリの数を表す。
UcがUvより小さく、Ucが適当な群の大きさについて表15に挙げられる基準値未満又はこれに等しい場合、試験は0.05レベルで有意である。
有効性基準。有効性の試験のために、少なくとも50%の非ワクチン接種追加投与対照は、2以上の病変スコアを有さなければならない。ワクチン接種を受けたニワトリ又は対照の群は8匹より少ない動物を有することはできない。動物が有効性要件を満たし、計算されたマン−ホイットニーU統計が0.05レベルで有意に異なる場合、シリアルは満足のいくものである。
再試験要件。ワクチン接種を受けたニワトリの群が対照群と有意な差を示すことができない場合(計算されたUc統計が表15に挙げられる基準値より大きい)、試験の結果は決定的でなく、シリアルは再試験されることがある。
過剰追加投与のためにシリアルが十分でなかったかどうかを判定するために、第一の試験セッション及び第二の試験セッションからのワクチン接種を受けたニワトリの病変スコアを分析して、セッション間の有意な差を、マン−ホイットニーU検定を用いて0.05レベルの有意性で確かめることができるかどうかを判定する。
ワクチン接種を受けたニワトリについての菌株ごとの個々の病変スコアを、両方の試験セッションから総計する。全ての動物を最小〜最大でランク付けする。同一のランクについて、各動物に平均を割り当てる。例えば、5番目及び6番目の動物が同一のスコアを有する場合、それぞれに5.5のランクを割り当てる。第一の試験セッションからであるか第二の試験セッションからであるかについて、ランクの同一性を保持する。
第一の試験セッションのランキング数を総計する。この合計を「ΣR1」と呼ぶ。
第二の試験セッションのランキング数を総計する。この合計を「ΣR2」と呼ぶ。
第一の試験セッションのワクチン接種を受けたニワトリについてのランクの合計を判定するとき、第一の試験セッションのマン−ホイットニーU統計(U1)を、以下の等式を用いて計算する。
第二の試験セッションのワクチン接種を受けたニワトリの群についてのランクの合計を判定するとき、対照のマン−ホイットニーU統計(Uv)を、以下の等式を用いて計算する。
式中、n1は第一の試験セッションにおけるワクチン接種を受けたニワトリの動物の数を表し、n2は第二の試験セッションにおけるワクチン接種を受けたニワトリの数を表す。
試験結果の解釈。U1がU2より小さく、U2が適当な群の大きさについて表16に挙げられる基準値未満又はこれに等しい場合、試験は0.05レベルで有意である。
第一及び第二の試験セッションの比較の結果が0.05レベルで有意である場合、最初の結果は、過剰追加投与のために、「試験なし」と解釈してもよく、ワクチン接種を受けたニワトリ及び対照が、第二の試験セッションから生じたデータを用いて比較される。これまでに概説されたように、データ分析を行う。
2つの試験セッションの比較が0.05レベルの有意性を示すことができない場合、両方の試験セッションからのデータを組み合わせて、これまでに概説されたように、データを分析する。
UcがUvより小さく、Ucが適当な群の大きさについて表17に挙げられる基準値未満又はこれに等しい場合、試験は0.05レベルで有意である。
参照:Sheskin, David J. Handbook of Parametric and Nonparametric Statistical Procedures, 3rd ed. 2003; 423-428, 1151
このように、本発明の詳細な有益な実施形態を説明してきたが、本発明は、その多くの明らかな変化が本発明の精神又は範囲を逸脱することなく可能であるので、上記の記載に示される特定の詳細に限定されないことが理解される。
Claims (19)
- 薬学的に許容される賦形剤、並びにE.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株から単離された胞子形成オーシストの混合物を含み、前記混合物が約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約50〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100〜約250個のE.テネラのオーシストから本質的になる、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラに対する防御のための免疫原性又はワクチン組成物。
- 混合物が約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100個のE.テネラのオーシストから本質的になる、請求項1に記載の組成物。
- 混合物が約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約50個のE.マキシマのオーシスト及び約250個のE.テネラのオーシストから本質的になる、請求項1に記載の組成物。
- 薬学的に許容される賦形剤、及び胞子形成オーシストの混合物を含み、前記胞子形成オーシストの混合物がE.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラの早熟株から単離された胞子形成オーシストからなり、10個のE.アセルブリナのスポロシストごとに約1〜2個のE.マキシマのスポロシスト及び約2〜10個のE.テネラのスポロシストがある、E.アセルブリナ、E.マキシマ及びE.テネラに対する防御のための免疫原性又はワクチン組成物。
- 10個のE.アセルブリナのスポロシストごとに約2個のE.マキシマのスポロシスト及び約2個のE.テネラのスポロシストがある、請求項4に記載の組成物。
- 有効量の請求項1に記載の免疫原性又はワクチン組成物を投与してニワトリにおける応答を誘導することを含む、免疫応答を誘発する方法。
- 有効量の請求項1に記載の免疫原性又はワクチン組成物を投与してニワトリにおける応答を誘導することを含む、免疫応答又は防御応答を誘導するための方法。
- 有効量の請求項4に記載の免疫原性又はワクチン組成物を投与してニワトリにおける応答を誘導することを含む、免疫応答を誘発する方法。
- 有効量の請求項4に記載の免疫原性又はワクチン組成物を投与してニワトリにおける応答を誘導することを含む、免疫応答又は防御応答を誘導するための方法。
- 有効量が、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約50〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100〜約250個のE.テネラのオーシストである、請求項6に記載の方法。
- 有効量が、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約50〜約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100〜約250個のE.テネラのオーシストである、請求項7に記載の方法。
- 有効量が、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100個のE.テネラのオーシストである、請求項6に記載の方法。
- 有効量が、約500個のE.アセルブリナのオーシスト、約100個のE.マキシマのオーシスト及び約100個のE.テネラのオーシストである、請求項7に記載の方法。
- 胞子形成オーシストの混合物の有効量中、10個のE.アセルブリナのスポロシストごとに混合物中に約2個のE.マキシマのスポロシスト及び約2個のE.テネラのスポロシストがある、請求項8に記載の方法。
- 胞子形成オーシストの混合物の有効量中、10個のE.アセルブリナのスポロシストごとに混合物中に約2個のE.マキシマのスポロシスト及び約2個のE.テネラのスポロシストがある、請求項9に記載の方法。
- 有効量が、動物への約100000〜約500000個のE.アセルブリナのオーシスト及び約10000〜約1000000個のE.マキシマのオーシスト又は約10000〜約100000個のE.テネラのオーシストの追加投与量に対し十分に耐性のある、請求項6に記載の方法。
- 有効量が、動物への約100000〜約500000個のE.アセルブリナのオーシスト及び約10000〜約100000個のE.マキシマのオーシスト又は約10000〜約100000個のE.テネラのオーシストの追加投与量に対し十分に耐性のある、請求項7に記載の方法。
- 有効量が、動物への約100000〜約500000個のE.アセルブリナのオーシスト及び約10000〜約1000000個のE.マキシマのオーシスト又は約10000〜約100000個のE.テネラのオーシストの追加投与量に対し十分に耐性のある、請求項8に記載の方法。
- 有効量が、動物への約100000〜約500000個のE.アセルブリナのオーシスト及び約10000〜約1000000個のE.マキシマのオーシスト又は約10000〜約100000個のE.テネラのオーシストの追加投与量に対し十分に耐性のある、請求項9に記載の方法。
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