JP2008535018A - 繰返し光パルス信号の極短光パルスを検出し、それらの光パルスのパルス幅を決定する方法および装置 - Google Patents

繰返し光パルス信号の極短光パルスを検出し、それらの光パルスのパルス幅を決定する方法および装置 Download PDF

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Abstract

入力繰返し光パルス信号の極短光パルスのパルス幅を決定する装置は、上面分布ブラッグ反射器と下面分布ブラッグ反射器(5、6)の間に位置する活性領域(4)を有するマイクロキャビティ(3)の形態の2光子吸収検出器(2)を含む。光ファイバケーブル16が、基準繰返し光パルス信号と結合された入力光パルス信号を、検出器(2)の入射面(8)に対して垂直に誘導する。この入力光パルス信号は、偏光スプリッタ(19)で分割されて基準光パルス信号を形成し、この基準光パルス信号は、遅延線(23)を通して偏光光結合器(20)に送られて入力光パルス信号と結合され、光ファイバケーブル(16)によって入射面(8)に誘導される。遅延線(23)は、マイクロキャビティ(3)内でパルス光電流を生み出すために、入力光パルス信号と基準光パルス信号のそれぞれの光パルスを交互に互いに同相および位相外れとするように操作される。モニタリング回路 (14)がこのパルス光電流を監視し、光パルスのパルス幅が、パルス光電流トレースの半値全幅として決定される。入力および基準光パルス信号が入射面(8)に入射するときの入射角を変化させることによって、所定の波長範囲内のさまざまな波長の入力光パルス信号に合わせて装置を調整することができる。

Description

本発明は、繰返し光パルス信号の極短(ultra-short)光パルスのパルス幅を決定する方法および装置に関し、詳細には、持続時間がピコ秒(10-12秒)およびフェムト秒(10-15秒)程度の極短光パルス、例えば10GHzから160GHzの範囲の繰返し数において持続時間が0.1ピコ秒から100ピコ秒の範囲の光パルスのパルス幅を決定する方法および装置に関する。本発明はさらに、所定の波長範囲内の複数の波長のうちの任意の1つの波長の、持続時間が極短光パルスを検出する方法および光検出デバイスに関し、本発明はさらに、所定の波長範囲内の持続時間が極短光パルスの波長を決定する方法および装置に関する。
光通信では、データは普通、繰返し光パルス信号によって光ファイバケーブルを介して伝送される。それぞれの光ファイバを通して伝送することができるデータ量を最大にするため、データは、一般に1,250nmから1,610nmの範囲である所定の波長範囲内の波長がそれぞれ異なる複数の繰返し光パルス信号として同時に伝送される。さらに、データが伝送されるデータ伝送速度を最大にするため、これらの繰返し光パルス信号の光パルスの繰返し数は10GHzから160GHzの範囲にある。このことはしたがって、パルス幅、すなわち繰返し光パルス信号のそれぞれの光パルスの持続時間がフェムト秒からピコ秒の範囲にあることを要求し、データが伝送される繰返し光パルス信号のパルス幅は一般に10ピコ秒以下である。受信された光通信光パルス信号はその妥当性が確認されなければならない。光パルス信号の妥当性を確認する1つの方法は、その光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する方法であり、それらの光パルスが、公称パルス幅プラスまたはマイナス所定の小さな誤差幅の範囲内にある場合には、光パルスのパルス幅の観点からその光パルス信号の妥当性が確認される。しかし、パルス幅が10ピコ秒以下程度である場合には、光パルスの持続時間が比較的に短いため、このような光パルスの長さを決定することは特に難しく、パルス幅が100ピコ秒以下である場合であっても同様である。
さらに、繰返し光パルス信号のこのような光パルスのパルス幅を決定するだけでなく、このような繰返し光パルス信号の光パルスの波長を決定する必要があることもあり、所定の波長範囲内にあるこのような繰返し光パルス信号の光パルスを検出する必要があることもある。
したがって、繰返し光パルス信号の極短光パルスのパルス幅を決定する方法および装置が求められており、さらに、波長が所定の波長範囲内にある持続時間が極短光パルスを検出する光検出デバイスおよび方法、ならびに波長が所定の波長範囲内にある持続時間が極短光パルスの波長を決定する方法および装置も求められている。
本発明は、これらの課題の少なくともいくつかを解決する方法、装置および光検出デバイスを提供する。
本発明によれば、極短繰返し光パルスからなる入力繰返し光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する装置が提供され、この装置は2光子吸収光検出器を含み、2光子吸収光検出器は、活性領域と、それらの間に活性領域が位置する間隔を置いて配置された第1および第2の反射手段とを含むマイクロキャビティの形態で提供され、その中で光が共振して、2光子吸収効果の結果として光電流を生み出し、活性領域ならびに第1および第2の反射手段は、マイクロキャビティ内での光の共振寿命が、パルス幅を決定する対象である光パルスのパルス幅よりも短くなるように構成されており、この装置はさらに、その中で共振させるために入力繰返し光パルス信号をマイクロキャビティ内へ誘導し、その中で共振させるために極短繰返し光パルスからなる基準繰返し光パルス信号をマイクロキャビティ内へ誘導する光誘導手段と、入力光パルス信号の光パルスのパルス幅がそれによって決定されるパルス光電流を生み出すために、それぞれの入力および基準光パルス信号の光パルスがマイクロキャビティに入るときの位相を互いに対して次第に変化させる手段とを含む。
本発明の一実施形態では、マイクロキャビティ内での光の共振寿命が、パルス幅を決定する対象である光パルスのパルス幅の0.1から0.9倍の範囲にあるように、活性領域ならびに第1および第2の反射手段が構成される。好ましくは、マイクロキャビティ内での光の共振寿命が、パルス幅を決定する対象である光パルスのパルス幅の0.4から0.9倍の範囲にあるように、活性領域ならびに第1および第2の反射手段が構成される。有利には、マイクロキャビティ内での光の共振寿命が、パルス幅を決定する対象である光パルスのパルス幅の約0.9倍となるように、活性領域ならびに第1および第2の反射手段が構成される。
本発明の一実施形態では、第2の反射手段の反射率が第1の反射手段の反射率よりも大きい。
本発明の他の実施形態では、第1の反射手段の反射率が0.05から0.99の範囲にある。有利には、第1の反射手段の反射率が0.6から0.99の範囲にある。好ましくは、パルス幅を決定する対象である持続時間が1ピコ秒程度の光パルスに対する第1の反射手段の反射率が約0.95である。
本発明の他の実施形態では、第2の反射手段の反射率が0.05から0.99の範囲にある。好ましくは、第2の反射手段の反射率が0.8から0.99の範囲にある。有利には、第2の反射手段の反射率が約0.985である。
本発明の一実施形態では、第1および第2の反射手段が第1および第2の分布ブラッグ反射器として提供される。
本発明の他の実施形態では、第1の分布ブラッグ反射器が1から15対の範囲のミラー対を含む。
本発明の他の実施形態では、第1の分布ブラッグ反射器のそれぞれのミラー対がケイ素/二酸化ケイ素ミラー対を含む。あるいは、第1の分布ブラッグ反射器のそれぞれのミラー対がヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を含む。
本発明の他の実施形態では、第2の分布ブラッグ反射器が1から25対の範囲のミラー対を含む。
本発明の他の実施形態では、第2の分布ブラッグ反射器が約15対のミラー対を含む。
本発明の一実施形態では、第2の分布ブラッグ反射器のそれぞれのミラー対がヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を含む。あるいは、第2の分布ブラッグ反射器のそれぞれのミラー対がケイ素/二酸化ケイ素ミラー対を含む。
本発明の一実施形態では、第1の反射手段と第2の反射手段との間の活性領域の垂直長さが、パルス幅を決定する対象である光パルスの波長の関数であるように構成される。
本発明の他の実施形態では、第1の反射手段と第2の反射手段との間の活性領域の垂直長さが、パルス幅を決定する対象である光パルスの波長の分数関数である。
好ましくは、活性領域が、パルス幅を決定する対象である光パルスの波長の光がマイクロキャビティ内で共振するような材料を含む。
本発明の一実施形態では、活性領域がバルク半導体材料を含む。あるいは、活性領域が少なくとも1つの量子井戸層を含む。
本発明の一実施形態では、活性領域が複数の障壁層を含み、隣接する障壁層間に量子井戸層が配置される。好ましくは、それぞれの障壁層の材料がアルミニウムおよびヒ化ガリウムの合金組成物である。有利には、それぞれの量子井戸層の材料がアルミニウムおよびヒ化ガリウムの合金組成物である。
理想的には、第1の反射手段が入射面を画定し、光誘導手段が、少なくとも入力光パルス信号を入射面を通してマイクロキャビティ内に誘導するように構成される。
本発明の一実施形態では、光誘導手段が、基準光パルス信号を入射面を通してマイクロキャビティ内に誘導するように構成される。
本発明の他の実施形態では、基準光パルス信号が、入力光パルス信号の波長と同様の波長を有するように選択され、光誘導手段が、入力光パルス信号と基準光パルス信号とを同様の入射角で入射面に誘導するように構成される。あるいは、基準光パルス信号が、入力光パルス信号の波長とは異なる波長を有するように選択され、光誘導手段が、入力光パルス信号が入射面に誘導されるときの入射角とは異なる入射角で基準光パルス信号を入射面に誘導するように構成される。
理想的には、光誘導手段が、入力光パルス信号の波長の光がマイクロキャビティ内で共振するときの入射角に対応する入射角で入力光パルス信号を入射面に誘導するように構成され、好ましくは、光誘導手段が、基準光パルス信号の波長の光がマイクロキャビティ内で共振するときの入射角に対応する入射角で基準光パルス信号を入射面に誘導するように構成される。
好ましくは、所定の波長範囲内の波長の入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する装置の調整を容易にするために少なくとも入力光パルス信号が入射面に誘導されるときの入射角を変化させるため、2光子吸収検出器と光誘導手段とのうちの一方がもう一方に対して可動である。
本発明の一実施形態では、所定の波長範囲の最大波長の光が入射面に垂直に入射したときにその光がマイクロキャビティ内で共振するように、2光子吸収光検出器が構成される。
本発明の他の実施形態では、2光子吸収光検出器が光誘導手段に対して可動である。あるいは、光誘導手段が2光子吸収光検出器に対して可動である。
本発明の一実施形態では、光誘導手段が、入力光パルス信号を入射面に誘導する第1の光誘導手段を含み、好ましくは、第1の光誘導手段が2光子吸収光検出器に対して可動である。
本発明の他の実施形態では、光誘導手段が、第1の光誘導手段とは独立に基準光パルス信号を入射面に誘導する第2の光誘導手段を含み、本発明の一実施形態では、第2の光誘導手段が2光子吸収光検出器に対して可動である。
好ましくは、入力光パルス信号が入射面に入射したときの入射角を監視する監視手段が提供され、この監視手段が、パルス光電流と、入力光パルス信号が入射面に誘導されたときの入射角とに応答して、入力光パルス信号の波長を決定する、
本発明の一実施形態では、それぞれの入力および基準光パルス信号の光パルスがマイクロキャビティに入るときの位相を互いに対して次第に変化させる前記手段が遅延手段を含み、マイクロキャビティに誘導される前に、入力光パルス信号と基準光パルス信号とのうちの一方が遅延手段に通される。
好ましくは、遅延手段が、入力光パルス信号と基準光パルス信号とのうちの前記一方が受ける遅延を次第に変化させる可変遅延手段である。有利には、遅延手段が遅延線を含む。有利には、遅延線が可変遅延線である。
本発明の一実施形態では、基準光パルス信号が遅延手段に通される。
本発明の他の実施形態では、マイクロキャビティ内へ誘導される前に入力光パルス信号と基準光パルス信号とを結合する偏光光結合器光結合器が提供される。
本発明の他の実施形態では、基準光パルス信号が入力光パルス信号から得られる。好ましくは、入力光パルス信号から基準光パルス信号を分割する偏光スプリッタが提供される。
本発明の一実施形態では、基準光パルス信号の光パルスのパルス幅が、入力光パルス信号の光パルスのパルス幅と同様であるように、基準光パルス信号が選択される。
本発明の他の実施形態では、基準光パルス信号の光パルスの繰返し数が、入力光パルス信号の光パルスの繰返し数と同様であるように、基準光パルス信号が選択される。
あるいは、基準光パルス信号の光パルスのパルス幅が、入力光パルス信号の光パルスのパルス幅とは異なるように、基準光パルス信号が選択される。
あるいは、基準光パルス信号の光パルスの記繰返し数が、入力光パルス信号の光パルスの繰返し数の倍数値または分数値となるように、基準光パルス信号が選択される。
本発明の一実施形態では、この装置が、パルス幅が500ピコ秒以下の光パルスのパルス幅を決定するように構成される。好ましくは、この装置が、パルス幅が100ピコ秒以下の光パルスのパルス幅を決定するように構成される。有利には、この装置が、パルス幅が10フェムト秒から100ピコ秒の範囲にある光パルスのパルス幅を決定するように構成される。
好ましくは、パルス光電流を監視し、監視されたパルス光電流から、入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する監視手段が提供される。好ましくは、監視手段が、パルス光電流のピーク値の半値全幅に応答して、入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する。
本発明はさらに、極短繰返し光パルスからなる入力繰返し光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する方法を提供し、この方法は、マイクロキャビティの形態の2光子吸収検出器を提供する段階を含み、それによって、マイクロキャビティは、活性領域と、それらの間に活性領域が位置する間隔を置いて配置された第1および第2の反射手段とを含み、その中で光が共振して、2光子吸収効果の結果として光電流を生み出し、この方法はさらに、マイクロキャビティ内での光の共振寿命が、パルス幅を決定する対象である光パルスのパルス幅よりも短くなるように、活性領域ならびに第1および第2の反射手段を選択する段階と、その中で共振させるために入力繰返し光パルス信号をマイクロキャビティ内へ誘導する段階と、その中で共振させるために極短繰返し光パルスからなる基準繰返し光パルス信号をマイクロキャビティ内へ誘導する段階と、入力光パルス信号の光パルスのパルス幅がそれによって決定されるパルス光電流を生み出すために、それぞれの入力および基準光パルス信号の光パルスがマイクロキャビティに入るときの位相を互いに対して次第に変化させる段階とを含む。
本発明はさらに、持続時間が極短入力光パルスの所定の波長範囲内の複数の波長のうちの任意の1つの波長の光を検出する光検出デバイスを提供し、この光検出デバイスは、その中で入射光が共振して、2光子吸収効果の結果として検出可能な光電流を生み出す活性領域を含む2光子吸収検出器を含み、2光子吸収検出器が、そこを通して活性領域に入る入射光を受け取る入射面を画定し、この光検出デバイスはさらに、入力光パルスを入射面を通して活性領域内に誘導する光誘導手段を含み、入力光パルスの光が決定された波長の光を含むときに、入力光パルスの光が活性領域内で共振して、検出可能な光電流を生み出すように光検出デバイスが応答する入力光パルスの波長を決定するために、入力光パルスが入射面に入射するときの入射角に変化させるため、光誘導手段と2光子吸収検出器とのうちの一方がもう一方に対して可動である。
本発明の一実施形態では、2光子吸収検出器が、マイクロキャビティ内で光を共振させるためにマイクロキャビティ内でその光を反射させる、間隔を置いて配置された第1の反射手段と第2の反射手段との間に位置する活性領域を含むマイクロキャビティの形態で提供される。
好ましくは、所定の波長範囲の最長波長の光が入射面に垂直に入射したときにその光がマイクロキャビティ内で共振するように、マイクロキャビティが構成される。有利には、所定の波長範囲内の少なくとも2つの波長の光が入射面に同様の入射角で入射したときにそれらの光がマイクロキャビティ内で同時に共振するように、マイクロキャビティが構成される。
本発明の一実施形態では、第1および第2の反射手段が、マイクロキャビティ内で共振する光の波長を決定するように構成される。
好ましくは、第1の反射手段と第2の反射手段とのうちの少なくとも一方が、間隔を置いて配置された複数の反射層を含む分布ブラッグ反射器を含む。
本発明の一実施形態では、第2の反射手段が、少なくとも1対のミラー対を含む分布ブラッグ反射器を含む。
本発明の他の実施形態では、第1の反射手段が、少なくとも1対のミラー対を含む分布ブラッグ反射器を含む。
本発明の一実施形態では、第1の反射手段と第2の反射手段のそれぞれの分布ブラッグ反射器のミラー対間の間隔が同様である。あるいは、入射面に同様の入射角で入射した2つの異なる波長の光がマイクロキャビティ内で共振するように、第1の反射手段と第2の反射手段のそれぞれの分布ブラッグ反射器のミラー対間の間隔が異なる。
本発明の一実施形態では、第1の反射手段の分布ブラッグ反射器のミラー対間の間隔が、第2の反射手段の分布ブラッグ反射器のミラー対間の間隔よりも狭い。
本発明の他の実施形態では、第1の反射手段が、第2の反射手段の反射率より低い反射率を有する。好ましくは、第1の反射手段の反射率が0.05から0.99の範囲にある。有利には、第1の反射手段の反射率が約0.95である。
好ましくは、第2の反射手段の反射率が0.05から0.99の範囲にある。有利には、第2の反射手段の反射率が約0.986である。
本発明の一実施形態では、第1の反射手段が入射面を画定する。
本発明の他の実施形態では、第1の反射手段と第2の反射手段との間の活性領域の垂直長さが、所定の波長範囲の最大波長の光が入射面に垂直に入射したときにその光がマイクロキャビティ内で共振するように構成される。
本発明の他の実施形態では、第1の反射手段と第2の反射手段との間の活性領域の垂直長さが、所定の波長範囲の最大波長の光の波長の関数である。
本発明の他の実施形態では、第1の反射手段と第2の反射手段との間の活性領域の垂直長さが、所定の波長範囲の最大波長の光の波長の分数関数である。
本発明の一実施形態では、第1の反射手段と第2の反射手段との間の活性領域の垂直長さが458.9nmであり、そのため入射面に垂直に入射した波長1,512nmの光がマイクロキャビティ内で共振する。
好ましくは、活性領域の材料が、所定の波長範囲の最長波長の光が入射面に垂直に入射したときにその光が活性領域内で共振するような材料である。
本発明の一実施形態では、活性領域が、アルミニウム、ガリウムおよびヒ素の合金を含む合金組成物を含む。
本発明の他の実施形態では、活性領域が活性層と障壁層の互層を含む。
本発明の他の実施形態では、活性領域のそれぞれの活性層が量子井戸を含む。
本発明の他の実施形態では、活性領域のそれぞれの活性層が、アルミニウムおよびヒ化ガリウムの合金を含む合金組成物を含む。
好ましくは、活性領域のそれぞれの障壁層が、アルミニウムおよびヒ化ガリウムの合金を含む合金組成物を含む。
本発明の他の実施形態では、活性領域がバルク半導体材料を含む。
本発明の一実施形態では、2光子吸収検出器が光誘導手段に対して可動である。あるいは、光誘導手段が2光子吸収検出器に対して可動である。
好ましくは、2光子吸収検出器によって生み出された光電流を監視する監視手段が提供される。
本発明の一実施形態では、光検出デバイスが、持続時間がフェムト秒およびピコ秒範囲にある光パルスを検出するように構成される。好ましくは、光検出デバイスが、持続時間が10ピコ秒までの光パルスを検出するように構成される。
有利には、光誘導手段が、複数の光パルスを含む繰返し光パルス信号を入射面に誘導するように構成される。
本発明の一実施形態では、光パルスが同様の持続時間を有する。
本発明の他の実施形態では、光検出デバイスが、10GHzから160GHzの範囲の繰返し数で入力光パルスが提供される繰返し入力光パルス信号の入力光パルスを検出するように構成される。
本発明の他の実施形態では、繰返し入力光パルス信号の入力光パルスが、光通信信号の繰返し数で提供される。
本発明はさらに、所定の波長範囲内の波長の光パルスの波長を決定する装置を提供し、この装置は、所定の波長範囲内の複数の波長のうちの任意の1つの波長の光を検出する本発明に基づく光検出デバイスと、検出可能な光電流が最大値をとるまで、2光子吸収検出器と光誘導手段のうちの一方を動かす手段と、光パルスの波長の決定を容易にするために、対応する入射面への光の入射角に相互参照された光の波長を含む相互参照手段とを含む。
本発明はさらに、持続時間が極短入力光パルスの所定の波長範囲内の複数の波長のうちの任意の1つの波長の光を検出する方法を提供し、この方法は、その中で光が共振して、2光子吸収効果の結果として検出可能な光電流を生み出す活性領域を含む2光子吸収検出器を提供する段階を含み、2光子吸収検出器は、そこを通して活性領域に入る入射光を受け取る入射面を画定し、この方法はさらに、入力光パルスを入射面を通して活性領域内に誘導する光誘導手段を提供する段階と、入力光パルスが決定された波長の光を含むときに、入力光パルスが活性領域内で共振して、検出可能な光電流を生み出すように光検出デバイスが応答する入力光パルスの波長を決定するために、入力光パルスが入射面に入射するときの入射角に変化させるため、光誘導手段と2光子吸収検出器とのうちの一方をもう一方に対して動かす段階とを含む。
本発明はさらに、所定の波長範囲内の波長の光パルスの波長を決定する方法を提供し、この方法は、光パルスを入射面に誘導するために本発明に基づく光検出デバイスを動作させる段階と、入射面への光パルスの入射角を変化させるために、2光子吸収検出器と光誘導手段のうちの一方を動かす段階と、入射面への光パルスの入射角を変化させたときに光電流が最大値に達したことを検出する段階と、光電流が最大値に達したときの入射角から光の波長を決定する段階とを含む。
本発明の利点は多数ある。本発明は、繰返し光パルス信号の極短光パルスのパルス幅を決定することができ、特にフェムト秒およびピコ秒範囲の光パルスのパルス幅を決定することができる装置を提供する。本発明に基づくこの装置は、この装置が、2つの光パルス信号の光パルスが2光子吸収光検出器のマイクロキャビティ内で共振しているときに2光子吸収効果によって増強された光電流を生み出す2光子吸収検出器を含むことによって、持続時間が短いこのようなパルスのパルス幅を決定することができる。このような極短光パルスのパルス幅を決定することができることによって、本発明に基づく装置は特に光通信において使用するのに適しており、具体的には、光通信データ信号の妥当性を確認するのに適している。入力光パルス信号が入射面に誘導されるときの入射角を変更できることによって、この装置をさらに、所定の波長範囲内の光パルスの波長を決定するように構成させることができ、この装置をさらに、特定の波長の光パルス信号を検出し、その他の波長の光パルス信号と区別する調整可能な装置として使用することができる。
本発明に基づく光検出デバイスは、波長が所定の波長範囲内にある持続時間が極短光パルスを検出するのに特に適しており、この所定の波長範囲内の特定の波長に合わせて容易に調整することができる。本発明に基づく光検出デバイスが2光子吸収検出器を含むことによって、繰返し光パルス信号のパルスがフェムト秒程度の持続時間を有する場合であっても、2光子吸収検出器によって、検出可能な光電流が生み出される。2光子吸収検出器を有する光検出デバイスを提供することによって、繰返し入力光パルス信号を適当な入射角で入射面に誘導して2光子吸収検出器のマイクロキャビティ内で共振させてしまえば、2光子吸収検出器によって生み出される光電流を十分に検出することができる。
したがって、本発明に基づく装置および光検出デバイスが、持続時間がフェムト秒およびピコ秒程度の光パルスからなる繰返し光パルス信号の光パルスを検出することでき、さらに、1,478nmから1,512nmの範囲、または2光子吸収検出器の構造に応じた他の所望の波長範囲とすることができる所定の波長範囲内のさまざまな波長のこのような極短光パルスを区別することができることによって、本発明に基づく装置および光検出デバイスは、高速光通信伝送において使用するのに特に適する。
本発明の他の利点は、装置または光検出デバイスがそれに合わせて調整された波長以外の波長を有し、したがってそれぞれの装置および光検出デバイスのマイクロキャビティ内で共振しない、2光子吸収検出器の入射面に入射した光パルスが反射されることである。したがって、複数の波長の光パルスを運ぶ通信システムでは、非共振波長の光パルスが2光子吸収検出器から反射され、非共振波長の光パルスが、通信システムにおいてデータを運び続けることができる。
本発明は、単に例として与えられた本発明のいくつかの好ましい実施形態の添付の図面を参照した以下の説明から、よりはっきりと理解されよう。
図面、最初に図1および2を参照すると、全体が参照符号1によって示された、入力繰返し光パルス信号、具体的には10GHzから160GHzの範囲の繰返し数において光パルスが0.1ピコ秒から100ピコ秒の範囲のパルス幅を有する繰返し光パルス信号の極短光パルスのパルス幅を決定する本発明に基づく装置が示されている。10GHzから160GHzの範囲の繰返し数において持続時間が0.1ピコ秒から100ピコ秒の範囲にある繰返し光パルス信号は、光通信において一般的に使用されている。しかし、本発明のこの特定の実施形態では、この装置が、最高160GHzの繰返し数および1,550nm程度の波長において、持続時間が1ピコ秒程度の光パルスのパルス幅を決定するのに適している。
装置1は、マイクロキャビティ3の形態の平面2光子吸収光検出器2を含み、これは、間隔を置いて配置された第1の反射手段と第2の反射手段との間、すなわち、それぞれ上面分布ブラッグ反射器5と下面分布ブラッグ反射器6との間に位置する活性領域4を含む。上面分布ブラッグ反射器5は、活性領域4内で共振させるために、後述するように入力繰返し光パルス信号および基準繰返し光パルス信号がそこを通して活性領域4内へ誘導される平面入射面8を画定する。活性領域4ならびに上面および下面ブラッグ反射器5および6は、後述するように、所望の波長の2つの光パルス信号の光パルスの光が入射面8に垂直に入射し、それぞれの光パルス信号の光パルスが同相であり、または少なくとも互いにオーバラップしているときに、これらのオーバラップしている光パルスの光が、マイクロキャビティ3内で共振して、2光子吸収効果の結果として検出可能な光電流を生み出すように選択される。後述するように、これに応じて、入力光パルス信号の光パルスと基準繰返し光パルス信号の極短光パルスとを互いに交互に同相および位相外れとすることによって、図2に示された波形と同様のトレースを有するパルス光電流が生み出され、このパルス光電流から、やはり後述するように、入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定することができる。
上面分布ブラッグ反射器5の入射面8および下面分布ブラッグ反射器6の下面12にそれぞれ形成された一対の電極10および11は、パルス光電流の検出を容易にするために提供される。電極10および11に結合されたモニタリング回路14は、入力光パルス信号の光パルスの幅を決定するためにこのパルス光電流を監視する。さらに、活性領域4ならびに上面および下面分布ブラッグ反射器5および6は、マイクロキャビティ3内での光の共振寿命(resonance lifetime)が入力光パルス信号の光パルスのパルス幅よりも短くなるように構成される。
入力光パルス信号と基準光パルス信号の両方を入射面8に誘導する光誘導手段は、本発明のこの実施形態では入射面8に対して垂直であるある入射角で入力および基準光パルス信号を入射面8に誘導する光ファイバケーブル16およびレンズ17を含む。本発明のこの実施形態では、基準光パルス信号が入力光パルス信号から得られ、入力光パルス信号は入力光ファイバケーブル18に加えられる。この入力光パルス信号を偏光光パルススプリッタ19が、2つの信号、すなわち第1の中間光ファイバケーブル21を通して偏光光結合器20に加えられる入力光パルス信号と、基準光パルス信号とに分割する。第2の中間光ファイバケーブル22は、基準光パルス信号を、基準光パルス信号の光パルスの位相を入力光パルス信号の光パルスに対して次第に変化させる手段に加える。本発明のこの実施形態ではこの手段が可変遅延線23によって提供される。第3の中間光ファイバケーブル24は、遅延線23からの基準入力光パルス信号を偏光光結合器20に加え、そこで、基準光パルス信号は入力光パルス信号と結合され、自己相関された入力および基準光パルス信号が光ファイバケーブル16およびレンズ17によって入射面8に誘導される。
図1ではブロックで表現された機構25は、基準光パルス信号のパルスが入射面8を通してマイクロキャビティ3に入るときの位相を、入力光パルス信号の光パルスが入射面8を通してマイクロキャビティ3に入るときの位相に対して次第に変化させるために、遅延線23において基準光パルス信号が受ける遅延を次第に増大または低減させるように遅延線23を操作するために提供される。遅延線23を操作するこのような制御機構25は当業者によく知られている。
基準光パルス信号が受ける入力光パルス信号に対する遅延を次第に変化させることによって、それぞれの入力および基準光パルス信号のパルスは互いに交互に同相および位相外れとなる。入力光パルス信号の光パルスと基準光パルス信号の光パルスが同相であり、または互いにオーバラップしており、それらがマイクロキャビティ3内で共振している間に光電流が生み出され、これがモニタリング回路14によって検出され、入力光パルス信号の光パルスと基準光パルス信号の光パルスとが互いにオーバラップしていないときには、光電流は生み出されない。したがって、入力光パルス信号のパルスと基準光パルス信号のパルスが互いに交互に同相および位相外れとなるときには、マイクロキャビティ内に、図2に示されたトレースを有するパルス光電流が生み出され、これがモニタリング回路14によって検出される。
モニタリング回路14は、ピーク値の半値全幅、すなわち図2に示されたパルス光電流トレースのパルスの幅Wを決定する。これは入力光パルス信号の光パルスのパルス幅に等しい。
装置1は、入射面8に対して垂直に誘導された、本発明のこの実施形態では1,550nmである入力光パルス信号の光パルスの長さを決定する装置であるため、活性領域4はヒ化ガリウムのバルク半導体材料を含み、上面分布ブラッグ反射器5と下面分布ブラッグ反射器6の間のこれらの反射器に垂直な方向の活性領域4の長さLは、その光の波長1,550nmの分数関数である0.459μmである。2光子吸収検出器2の上面分布ブラッグ反射器5は、約0.99895の反射率を有し、ケイ素/二酸化ケイ素の4対のミラー対を含む。下面分布ブラッグ反射器6は約0.9982の反射率を有し、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムの20対のミラー対を含む。したがって、活性領域4ならびに上面および下面分布ブラッグ反射器5および6によって前述のとおりに構築された2光子吸収光検出器2では、入射面8に入射した波長1,550nmの光はマイクロキャビティ3内で共振し、したがって、入力および基準光パルス信号の光パルスが入射面8に垂直に入射し、マイクロキャビティ3内でオーバラップすると、オーバラップしているそれぞれの光パルスの光がマイクロキャビティ3内で同時に共振して、パルス光電流を生み出す。
さらに、上面分布ブラッグ反射器にケイ素/二酸化ケイ素の4対のミラー対を提供し、下面分布ブラッグ反射器6にヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムの20対のミラー対を提供することによって、1,550nmの光のマイクロキャビティ3内での共振寿命はパルス幅よりも短くなる。言い換えると、入力光パルス信号の光パルスの持続時間よりも短くなる。
使用時には、入力光ファイバケーブル18に入力光パルス信号が加えられ、この入力光パルス信号は偏光スプリッタ19で分割されて基準光パルス信号を生成し、基準光パルス信号は可変遅延線23に通される。この基準光パルス信号と入力光パルス信号は偏光光結合器20で結合され、入射面8に垂直に誘導される。機構25は、基準光パルス信号が受ける入力光パルス信号に対する遅延を次第に増大させ、それによって基準光パルス信号の光パルスの位相を入力光パルス信号の光パルスの位相に対して次第に変化させ、それによって基準光パルス信号の光パルスと入力光パルス信号の光パルスとを交互に同相および位相外れとするように遅延線23を操作するように操作される。入力光パルス信号の波長が1,550nmであり、入力光パルス信号の光パルスと基準光パルス信号の光パルスとが互いに交互に同相および位相外れとなるときに、マイクロキャビティ3内にパルス光電流が生み出され、このパルス光電流がモニタリング回路14によって検出される。モニタリング回路14は、パルス光電流のトレースを読み取り、このパルス光電流によってトレースされたパルスのピーク値の半値全幅Wを決定し、光電流によってトレースされた波形のピーク値の半値全幅Wに等しい入力光パルス信号のパルスのパルス幅を決定する。
次に図3を参照すると、全体が参照符号30で指示された、本発明のこの実施形態では1,515nmから1,550nmの範囲である所定の波長範囲内の複数の波長のうちの任意の波長の極短パルスの入力繰返し光パルス信号のパルス幅を決定する、やはり本発明に基づく調整可能な装置が示されている。装置30は装置1と実質的に同様であり、同様の構成要素は同じ参照符号によって識別される。装置30と装置1の主な違いは、2光子吸収検出器2の入射面8によって画定された平面に含まれ、図面の中へ垂直に延びる中心ピボット軸33を中心に矢印AおよびBの方向に旋回可能なプラットホーム31上に、光ファイバケーブル16およびレンズ17が取り付けられていることである。プラットホーム31は、結合された入力および基準光パルス信号を入射面8に対して垂直に誘導するために光ファイバケーブル16およびレンズ17が入射面8に対して垂直に延びる図3に示された中心位置から、中心位置の両側の矢印AおよびBの方向に、結合された入力および基準光パルス信号を+45°および-45°の入射角で入射面8に誘導するために光ファイバケーブル16およびレンズ17が入射面8の垂線からそれぞれ+45°または-45°の角度に延びるそれぞれの極端位置(図示せず)まで旋回可能である。
プラットホーム31、光ファイバケーブル16およびレンズ17をピボット軸33を中心に旋回させることによって、入力および基準光パルス信号が入射面8に入射するときの入射角が変化し、したがって、マイクロキャビティ3が応答する光の波長を、前記所定の波長範囲内で変化させることができる。光が入射面8に垂直に入射したときにマイクロキャビティ3内で共振する光の波長は所定の波長範囲の最大波長、すなわち1,550nmであり、マイクロキャビティ3内で共振する光の波長は、入射面8への光の入射角が垂直から図3の矢印AおよびBの方向に増大するにつれて短くなり、そしてついにプラットホーム31が中心位置からその極端である+45°または-45°の位置にくると、この段階で、所定の波長範囲の最小波長、すなわち波長1,515nmの光がマイクロキャビティ3内で共振する。入射面8への光の入射角を垂直から増大させたときにマイクロキャビティ3内で共振する光の波長が短くなる程度は、入射角を垂直から正の方向に増大させるのかまたは負の方向に増大させるのかによらず同様である。
本発明のこの実施形態では、装置30の2光子吸収光検出器2が装置1の2光子吸収光検出器2と同様であり、装置30のマイクロキャビティ3は、結合された入力および基準光パルス信号が入射面8に垂直に誘導される中心位置にプラットホーム31がセットされているときに、波長1,550nmの入力繰返し光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定するのに適しており、プラットホーム31を、中心位置から、結合された入力および基準光パルス信号が垂直から+45°または-45°の入射角で入射面8に誘導される2つの極端位置のいずれかの位置まで旋回させたときに、波長が1,515nmまで低下した入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定するのに適している。したがって、装置30は、その光の波長が1,515nmから1,550nmまでの所定の波長範囲内の任意の波長をとる可能性がある繰返し光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定するのに特に適している。プラットホーム31は、光ファイバケーブル16およびレンズ17が、結合された入力および基準光パルス信号を、パルス幅を決定する対象である光パルスの波長の光がマイクロキャビティ3内で共振するときの入射角に対応する入射角で入射面8に誘導するように、中心位置に対して適当な角度にセットされる。したがって、装置30は、所定の波長範囲内の所望の任意の波長の入力繰返し光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定するために、この所定の波長範囲内の任意の波長に合わせて調整できる調整可能な装置である。
使用時には、プラットホーム31が、光ファイバケーブル16およびレンズ17が、結合された入力および基準光パルス信号を、パルス幅を決定する対象である入力光パルス信号の光パルスの波長に対応する適当な入射角で入射面8に誘導するように、2光子吸収検出器2に対してセットされる。入力光パルス信号の波長が、装置30が調整された波長と一致すれば、装置30は、装置1の動作と同様の方法で、繰返し光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定するように動作する。
光ファイバケーブル16およびレンズ17を装置30のプラットホーム31上に取り付け、プラットホーム31を、2光子吸収検出器2に対して旋回可能であるように取り付ける代わりに、光ファイバケーブル16およびレンズ17を固定された位置に取り付け、2光子吸収検出器2を、2光子吸収検出器2の入射面8によって画定される平面に含まれる中心ピボット軸33と同様の中心ピボット軸を中心に回転可能なプラットホーム上に取り付けられることもできることを理解されたい。したがって、このプラットホームを中心ピボット軸を中心に旋回させることによって、所定の波長範囲内の任意の波長の入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定するように装置を調整するために、結合された入力および基準光パルス信号が光ファイバケーブル16およびレンズ17によって入射面8に誘導されるときの入射角を変化させることができる。
次に図4を参照すると、全体が参照符号40で示された、所定の波長範囲内の複数の波長のうちの任意の波長の極短繰返し光パルスからなる入力繰返しパルス光信号の光パルスのパルス幅を決定する、本発明の他の実施形態に基づく調整可能な装置が示されている。この所定の波長範囲は本発明のこの実施形態では1,515nmから1,550nmの範囲であり、図3の装置30が調整可能な波長範囲と同様である。装置40は装置1と実質的に同様であり、同様の構成要素は同じ参照符号によって識別される。装置40と装置1の主な違いは、本発明のこの実施形態では、基準繰返し光パルス信号が、入力繰返し光パルス信号の信号源とは異なる信号源から得られ、光誘導手段が、第1および第2の光誘導手段、すなわち、入力光パルス信号を入射面8に誘導する第1の光ファイバケーブル41および第1のレンズ42、ならびに基準光パルス信号を入射面8に誘導する第2の光ファイバケーブル43および第2のレンズ44を含むことである。第1の光ファイバケーブル41および第1のレンズ42は第1のプラットホーム45上に取り付けられ、第2の光ファイバケーブル43および第2のレンズ44は、第2のプラットホーム46上に取り付けられ、これらのプラットホームはともに、装置30のピボット軸33と同様であり、入射面8によって画定された平面にある中心ピボット軸47を中心に、矢印AおよびBの方向に互いに独立に旋回可能である。
互いに対して旋回する第1および第2のプラットホーム45および46を提供することによって、装置40は、所定の波長範囲内のそれぞれの異なる波長の入力および基準光パルス信号に応答する。第1および第2のプラットホーム45および46を入射面8に対して適当にセットすることによって、マイクロキャビティ3内で共振する入力および基準光パルス信号の波長を選択することができる。これらの波長は同じ波長でもまたは異なる波長でもよい。必須ではないが、基準光パルス信号の光パルスのパルス幅および繰返し数は、理想的には、入力光パルス信号の光パルスのパルス幅および繰返し数と同様か、または実質的に同様でなければならないが、基準光パルス信号の光パルスのパルス幅は極短範囲内になければならず、基準光パルス信号の光パルスの繰返し数は、入力光パルス信号の光パルスの繰返し数の倍数または分数とすることができる。
本発明のこの実施形態では、入力光パルス信号が第1の光ファイバケーブル41に直接に加えられ、基準光パルス信号が入力光ファイバケーブル18に加えられ、次いで可変遅延線23に通され、その後に第2の光ファイバケーブル43に加えられる。しかし、所望ならば、入力光パルス信号を入力光ファイバケーブル18に加え、基準光パルス信号を第1の光ファイバケーブル41に加えることもでき、その場合、遅延は、基準光パルス信号ではなく入力光パルス信号に加えられる。
ある場合には、図4を参照して説明した装置40の第2のプラットホーム46を、2光子吸収検出器2に対して固定することができることも予想され、その場合、基準光パルス信号は、第2の光ファイバケーブル43および第2のレンズ44が基準光パルス信号を入射面8に誘導するときの入射角、一般に垂直の入射角に対応する固定波長の基準信号源から誘導されるであろう。基準光パルス信号を、基準光パルス信号の光パルスのパルス幅および繰返し数の変更を容易にする信号源から得ることができることも予想される。
使用時には、入力光パルス信号が第1の光ファイバケーブル41に加えられ、基準光パルス信号が入力光ファイバケーブル18に加えられる。第2のプラットホーム46が2光子吸収検出器2に対して旋回可能である場合には、第2の光ファイバケーブル43および第2のレンズ44によって基準光パルス信号が入射面8に誘導されるときの入射角が、基準光パルス信号の波長の光がマイクロキャビティ3内で共振する入射角に対応する入射角となるまで、第2のプラットホーム46を旋回させる。そうでない場合には、第2の光ファイバケーブル43によって基準光パルス信号が入射面8に誘導されるときの入射角においてマイクロキャビティ3内で共振する波長を有するように、基準光パルス信号が選択される。装置40を、所定の波長範囲内の特定の波長の入力光パルス信号に応答させる場合には、特定の波長の光を受け取るように装置40が調整されるまで、言い換えると、第1の光ファイバケーブル41および第1のレンズ42が、この特定の波長の光がマイクロキャビティ3内で共振するときの入射角に対応した入射角で入力光パルス信号を入射面8に誘導するように入射面8に対して傾けられるまで、第1のプラットホーム45を2光子吸収検出器2に対して旋回させる。遅延線23は、図1から3を参照して説明した装置1および30と同様の方法で、基準光パルス信号が受ける入力光パルス信号に対する遅延を次第に変化させるように操作され、入力光パルス信号の波長がこの特定の波長であるときに、モニタリング回路14によってパルス光電流が検出され、入力光パルス信号のパルス幅が、図1から3の装置1および30を参照してすでに説明したとおりにモニタリング回路14によって決定される。したがって、入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定するだけでなく、図4の装置40は、単に検出対象である入力光パルス信号の特定の光の波長に合わせて装置40を調整することによって、所定の波長範囲内の所定の波長の入力光パルス信号を検出するのにも適している。
さらに、本発明に基づく装置40を、入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定するだけでなく、1,515nmから1,550nmまでの所定の波長範囲内の入力光パルス信号の波長を決定するようにも操作することができる。この場合には、マイクロキャビティ3内で共振するように基準光パルス信号を入力光ファイバケーブル18に加え、入射面8に誘導し、入力光パルス信号を第1の光ファイバケーブル41に加え、装置40を調整するために、マイクロキャビティ3内で同時に共振している入力および基準光パルス信号の光パルスによって生み出されたパルス光電流がモニタリング回路14によって検出され、最大値となるまで、第1のプラットホーム45を、中心ピボット軸47を中心に2光子吸収検出器2に対して旋回させる。この段階で、第1の光ファイバケーブル41およびレンズ42によって入力光パルス信号が入射面8に誘導されたときの入射角が決定され、次いで、波長に相互参照された入射角を含むルックアップテーブルから入力光パルス信号の光の波長を読み取ることができる。モニタリング回路14は次いで、入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を、すでに説明したとおりに決定することができる。
入力光パルス信号を入射面8に誘導し、入力光パルス信号を受け取るように装置40を調整するために第1のプラットホーム45を中心ピボット軸47を中心に旋回させている間に、遅延線23は、すでに説明したように、基準光パルス信号のパルスと入力光パルス信号のパルスとを互いに交互に同相および位相外れにするために、基準光パルス信号が受ける遅延を次第に増大または低減させるように操作される。
入力光パルス信号の波長を決定するように装置40を動作させる場合には、適当な駆動手段、例えばステッパモータまたはサーボモータによって、中心ピボット軸47を中心にプラットホーム45を旋回させることが予想され、第1のプラットホーム45を垂直から旋回させた角度を検出する適当な手段も提供されると考えられる。このような角度検出手段はロータリポテンショメータ等とすることができる。さらに、モニタリング回路14は、対応する入射角に相互参照された光の波長を含むルックアップテーブルがその中に記憶された適当なメモリを備えるであろう。モニタリング回路14は、マイクロキャビティ3内で同時に共振している基準および入力光パルス信号の光パルスを表すパルス光電流が検出されるまで第1のプラットホーム45を旋回させる駆動手段を操作するようにプログラムされよう。モニタリング回路14は、この段階で、検出されたパルス光電流を生み出すように第1の光ファイバケーブル41および第1のレンズ42によって入力光パルス信号が誘導されたときの入射角を決定するために、中心垂直位置から第1のプラットホーム45が旋回した角度を角度検出手段から読み取るようにプログラムされると考えられる。モニタリング回路14は、その角度を読み取ると、この入射角に対応する光の波長をルックアップテーブルから読み取るようにプログラムされよう。したがって、モニタリング回路14は、入力光パルス信号の光の波長およびその光パルスのパルス幅を指示すると考えられる。一般に、このデータは適当な視覚表示画面に表示されるであろう。
同様に、図3を参照して説明した装置30を使用して、装置30を調整することができる所定の波長範囲内の入力光パルス信号の波長を決定することもできる。入力光パルス信号の波長を決定する装置30の動作は、図4の装置40を参照して説明した動作と同様であると考えられる。装置30の場合には、入力光パルス信号を光ファイバケーブル18に加え、遅延線23を動作させている間に、プラットホーム31を旋回させて、入力光パルス信号の波長に合わせて装置30を調整することになろう。
装置1の2光子吸収検出器2と同様の2光子吸収検出器のコンピュータシミュレーションを実施し、このコンピュータシミュレーションから図5から16の波形を得た。しかし、このシミュレーションでは、活性領域4がバルク半導体材料、すなわちヒ化ガリウムであり、キャビティの長さLは458.9nmであった。上面および下面分布ブラッグ反射器はともに、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムλ/4スタックであった。このコンピュータシミュレーションの2光子吸収光検出器は、2光子吸収光検出器の入射面に垂直に入射した波長1,550nmの自己相関された入力光パルス信号のパルス幅を決定するのに適していた。
相関トレースは、パルスが対称かまたは非対称かにかかわらず常に対称だが、パルスのブロードニング(拡がり)によって相関トレースは広げられる。図5の曲線Aは、正規化されたパルス幅に対する自己相関トレースのブロードニングファクタ(拡がり因子)のプロットである。図5では、Y軸に自己相関トレースのブロードニングファクタがプロットされており、X軸に正規化されたパルス幅がプロットされている。図5の曲線Aから、パルス幅2.0、キャビティモード周波数と一致したパルス搬送波周波数では、ブロードニングファクタが1.5であることが分かり、これはすなわち、入射パルスが直接に自己相関される場合よりも50%広いことを示す。
マイクロキャビティの2光子吸収検出器の実際の設計では、許されるパルスのブロードニングまたは相関トレースのブロードニングが、所与の入射パルスに対して選択することができるキャビティ寿命を限定する。しかし、特定のキャビティ寿命に関して、マイクロキャビティ内での2光子吸収を最大にし、キャビティ寿命を最小化するように、上面分布ブラッグ反射器と下面分布ブラッグ反射器との間の反射率分布およびマイクロキャビティ長Lを最適化することができる。
以下は、2光子吸収を最大にし、キャビティ寿命を最小化する2光子吸収検出器の平面マイクロキャビティ構造を設計する方法の概略である。決定すべき4つのパラメータ:上面分布ブラッグ反射器のミラー対の数、すなわちNt、下面分布ブラッグ反射器のミラー対の数、すなわちNb、活性層の長さL=m×0.459μm(mは半整数)、およびGaAsであると仮定される活性領域の活性物質があり、入射波長は1,550nmと仮定される。GaAsの屈折率は波長1,550nmで3.377であり、そのため0.459μmは1λ厚さを与える。
システム例として、上面および下面分布ブラッグ反射器のミラーに対してGaAs/AlAsおよびSi/SiO2層、またはこれらの層の組合せを有する構造を選択した。
GaAs/AlAs分布ブラッグ反射器に関しては、Ntが0から21、Nbが1から25であり、そのため、上面および下面分布ブラッグ反射器の最も高い反射率は約0.9982であり、これは実際に達成可能である。Si/SiO2分布ブラッグ反射器に関しては、Nt=Nbが0から4であり、最も高い反射率が0.99895である。ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラーおよびケイ素/二酸化ケイ素ミラーの周期の数に対する反射率のプロットを示す図6を参照されたい。図6では、Y軸に反射率がプロットされており、X軸に周期の数、言い換えると、分布ブラッグ反射器のミラー対の数がプロットされている。図6の実線Aは、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムの上面分布ブラッグ反射器の周期の数に対する反射率のプロットを表し、図6の破線Bは、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムの下面分布ブラッグ反射器の周期の数に対する反射率のプロットを示し、図6の一点鎖線Cは、ケイ素/二酸化ケイ素の上面および下面分布ブラッグ反射器の周期の数に対する反射率のプロットを表す。図6から、マイクロキャビティの有効光路長を導き出すことができる。
図7は、ブラッグ反射器の周期の数に対するミクロンで表された有効光路長のプロットを示す。図7では、Y軸にミクロンで表された有効光路長がプロットされており、X軸に周期の数、言い換えると、分布ブラッグ反射器のミラー対の数がプロットされている。図7の実線Aは、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムの上面分布ブラッグ反射器の周期の数に対する有効光路長のプロットである。図7の破線Bは、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムの下面分布ブラッグ反射器の周期の数に対する有効光路長のプロットであり、図7の一点鎖線Cは、ケイ素/二酸化ケイ素の上面および下面分布ブラッグ反射器の周期の数に対する有効光路長のプロットである。したがって、図7から、上面および下面分布ブラッグ反射器のSi/SiO2ミラー対では、有効キャビティ長が、分布ブラッグ反射器がヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対であるときよりもはるかに短いことが分かる。したがって、図7は、ケイ素/二酸化ケイ素ミラー対の分布ブラッグ反射器が、所与の反射率に関してより短いキャビティ寿命を生み出すことを示唆していると思われる。
マイクロキャビティ内での2光子吸収は、マイクロキャビティ構造によって達成される2光子吸収増大因子 に比例する。以下では、達成される2光子吸収増大因子が、平面マイクロキャビティによって達成することができる公称2光子吸収を指す。
図8は、3つの異なる入射パルス幅について、活性層の厚さmに対する任意単位で表された最大化された公称2光子吸収のプロットを示す。mは活性層の厚さを表す整数値である。図8では、Y軸に周期の数がプロットされており、X軸に活性層の厚さmがプロットされている。図8の波形Aは、パルス幅0.13ピコ秒のプロットを示し、図8の波形Bは、パルス幅1.0ピコ秒のプロットを示し、図8の波形Cは、パルス幅8.0ピコ秒のプロットを示す。したがって、図8の波形は、3つの異なる入射パルス幅について、最大化された公称2光子吸収が活性層の厚さmとともにどのように変化するかを示しており、これから、全てのケースで、2光子吸収光検出器の設計を助ける最適な活性層の厚さがあることが分かる。
一般に、下面分布ブラッグ反射器の反射率Rbはできるだけ高いことが望ましい。したがって、このコンピュータシミュレーションの2光子吸収光検出器では、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムの24対のミラー対を有する下面分布ブラッグ反射器を選択した。
Figure 2008535018
が一定に保たれる条件下では、下面分布ブラッグ反射器の反射率Rbが高いほど、2光子吸収増大因子も高いことが知られている。さらに、Rが固定される場合、上面および下面分布ブラッグ反射器の組合せの反射率RtとRbのさまざまな組合せは、マイクロキャビティの有効光路長の変動をほとんど引き起こさず、したがって、キャビティ寿命および2光子吸収増大因子の変化をほとんど引き起こさない。したがって、固定値Rに関しては、Rbができる限り高く保たれる。
図9は、上面および下面分布ブラッグ反射器の活性層の厚さmに対する周期の数のプロットを、3つのパルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒について示す。図9では、Y軸に周期の数がプロットされており、X軸に活性層の厚さmがプロットされている。図9では、上面および下面分布ブラッグ反射器がヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対であり、下面分布ブラッグ反射器のミラー対が25対に一定に維持される。波形Dを参照されたい。図9の波形Aは、活性層の厚さmに対してプロットされた、パルス幅0.13ピコ秒での上面分布ブラッグ反射器の周期の数を示し、波形Bは、活性層の厚さmに対してプロットされた、パルス幅1.0ピコ秒での上面分布ブラッグ反射器の周期の数を示し、波形Cは、活性層の厚さmに対してプロットされた、パルス幅8ピコ秒での上面分布ブラッグ反射器の周期の数を示す。したがって、図9は、活性層の厚さを増大することによって、上面分布ブラッグ反射器のミラー対の数がより少なくてすむことを示す。したがって、ミラー対の数と活性層の厚さとの間でトレードオフ(二律背反)が存在する。
図10は、活性層の厚さmに対してプロットされた自己相関トレースの正規化されたパルス半値全幅およびブロードニングファクタを、パルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒について示す。図10では、Y軸に、自己相関トレースの正規化されたパルス幅半値全幅およびブロードニングファクタがプロットされており、X軸に活性層の厚さがプロットされている。図10の波形AおよびA'は、パルス幅0.13ピコ秒でのそれぞれのプロットを示し、図10の波形BおよびB'は、パルス幅1.0ピコ秒でのそれぞれのプロットを示し、波形CおよびC'は、パルス幅8.0ピコ秒でのそれぞれのプロットを示す。図10から、正規化されたパルス半値全幅は約1.0、自己相関トレースのブロードニングファクタは約1.9であることが分かる。正規化されたパルス幅が1.0であることは、空胴共振寿命がほぼパルス幅に等しいことを示している。
図11は、ケイ素/二酸化ケイ素の上面および下面分布ブラッグ反射器ならびにヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対の上面および下面分布ブラッグ反射器の活性層の厚さmに対する最大化された公称2光子吸収のプロットを、パルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒について示す。Y軸に最大化された公称2光子吸収がプロットされており、X軸に活性層の厚さmがプロットされている。図11の波形A、BおよびCはそれぞれ、ケイ素/二酸化ケイ素の上面および下面分布ブラッグ反射器のパルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒でのプロットを示す。図11の波形D、EおよびFはそれぞれ、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムの上面および下面分布ブラッグ反射器のパルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒でのプロットを示す。したがって、図11は、最大2光子吸収を得るために、自己相関トレースが不可避的に広げられることを示す。言い換えると、自己相関トレースが広げられず、またはわずかにしか広げられない場合には、2光子吸収効果を犠牲にせざるをえない。したがって、2光子吸収と自己相関トレース幅との間にトレードオフが存在する。
したがって、図11から、パルス幅0.13ピコ秒および1.0ピコ秒では、ケイ素/二酸化ケイ素ミラー対の上面および下面分布ブラッグ反射器が、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対の上面および下面分布ブラッグ反射器に比べて約6倍の増強を達成することが分かる。さらに、この活性層の厚さは許容しうる最小値である。しかし、パルス幅8.0ピコ秒では、ケイ素/二酸化ケイ素ミラー対の上面および下面分布ブラッグ反射器によって達成される2光子吸収の増強が、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対の上面および下面分布ブラッグ反射器の増強の約3倍まで低下する。
図11から、上面および下面分布ブラッグ反射器をケイ素/二酸化ケイ素ミラー対として提供することによって、図9の波形によって識別された種類のトレードオフを実施するためにより多くの空間が使用可能となることが分かる。
図12は、ケイ素/二酸化ケイ素ミラー対の上面および下面分布ブラッグ反射器ならびにヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対の上面および下面分布ブラッグ反射器の活性層の厚さmに対してプロットされた自己相関トレースのブロードニングファクタのプロットを、それぞれパルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒について示す。Y軸に自己相関トレースのブロードニングファクタがプロットされており、X軸に活性層厚さmがプロットされている。図12の波形A、BおよびCはそれぞれ、ケイ素/二酸化ケイ素ミラー対の上面および下面分布ブラッグ反射器のパルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒でのプロットを表す。図12の波形D、EおよびFはそれぞれ、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対の上面および下面分布ブラッグ反射器のパルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒でのプロットを表す。したがって、図12から、ケイ素/二酸化ケイ素ミラー対の上面および下面分布ブラッグ反射器では、ブロードニングファクタの変動が、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対の上面および下面分布ブラッグ反射器よりも大きいことが分かる。これは、ミラー対を1対増やしまたは減らすことによって引き起こされるケイ素/二酸化ケイ素ミラー対の反射率の変動が、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対の反射率の変動よりもはるかに大きいためである。したがって、上記の分析から、下面分布ブラッグ反射器の反射率は高ければ高いほどよいことを示すことができる。したがって、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対の達成可能な最大反射率を0.9982であるとし、ケイ素/二酸化ケイ素ミラー対の達成可能な最大反射率を0.99895であるとする。次に、最大化された公称2光子吸収に対する下面分布ブラッグ反射器の反射率の影響を詳細に説明する。
図13(a)は、下面分布ブラッグ反射器のさまざまな反射率値について、8.0ピコ秒のパルスでの活性層の厚さmに対する最大化された公称2光子吸収のプロットであり、図13(b)は、下面分布ブラッグ反射器のさまざまな反射率値について、1.0ピコ秒のパルスでの活性層の厚さmに対する最大化された公称2光子吸収のプロットである。図13(a)および(b)では、Y軸に最大化された公称2光子吸収がプロットされており、X軸に活性層の厚さmがプロットされている。下面分布ブラッグ反射器の反射率値は、(1-Rb)×100%として与えられている。したがって、図13(a)および13(b)は、最大化された公称2光子吸収に対する下面分布ブラッグ反射器の反射率の影響を示す。図13(a)から、パルス幅8.0ピコ秒では、下面分布ブラッグ反射器の反射率の影響が非常に大きく、1.0ピコ秒のパルスでは、下面分布ブラッグ反射器の反射率の影響がそれに比べてかなり小さいことが分かる。これは、この特定のケースでは、上面分布ブラッグ反射器の反射率も非常に高く、したがって下面分布ブラッグ反射器の反射率の非常に小さな変化が2光子吸収の大きな変化を引き起こすためである。
上面分布ブラッグ反射器がケイ素/二酸化ケイ素ミラー対を含み、下面分布ブラッグ反射器がヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を含むハイブリッド構造のコンピュータシミュレーションを準備した。このような構造は、実際にはより容易に製造することができ、有効キャビティ長およびキャビティ寿命の低減において、ともにヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を有する上面および下面分布ブラッグ反射器を提供することによって達成されうる結果よりもより良好な結果を生み出すことができる。
図14は、上面分布ブラッグ反射器がケイ素/二酸化ケイ素ミラー対を含み、下面分布ブラッグ反射器がヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を含むハイブリッド構造の活性層の厚さmに対してプロットされた最大化された公称2光子吸収を、パルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒について示す。比較のため、図14には、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を含む上面および下面分布ブラッグ反射器のパルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒での結果もプロットされている。Y軸に最大化された公称2光子吸収がプロットされており、X軸に活性層の厚さmがプロットされている。波形A、BおよびCはそれぞれ、パルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒でのハイブリッド構造のパルス幅プロットを示す。波形D、EおよびFはそれぞれ、ともにヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対の上面および下面ブラッグ反射器のパルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒でのプロットを示す。パルス幅0.13、1.0および8.0ピコ秒ではそれぞれ、70%、50%および40%の増強を達成することができる。
図15は、ハイブリッド構造の下面分布ブラッグ反射器および上面分布ブラッグ反射器の活性層の厚さmに対してプロットされた周期の数のプロットを、パルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒について示す。図15のY軸に周期の数がプロットされており、X軸に活性層の厚さmがプロットされている。下面分布ブラッグ反射器はヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を含み、下面分布ブラッグ反射器の周期の数は、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対25対に一定に維持される。図15の波形Dを参照されたい。上面分布ブラッグ反射器はケイ素/二酸化ケイ素ミラー対を含む。図15の波形Aは、パルス幅0.13ピコ秒での活性層の厚さmに対する周期の数のプロットを表し、図15の波形Bは、活性層の厚さmに対してプロットされたパルス幅1.0ピコ秒での上面分布ブラッグ反射器のミラー対の数を表し、図15の波形Cは、活性層の厚さmに対してプロットされたパルス幅8.0ピコ秒での上面分布ブラッグ反射器の周期の数のプロットを表す。したがって、図15から、最大公称2光子吸収を達成するために必要な下面および上面分布ブラッグ反射器のミラー対の数が分かる。先に論じたとおり、下面分布ブラッグ反射器の反射率はできるだけ高いことが求められ、したがって、下面分布ブラッグ反射器に対して選択したミラー対の数は、3つの全てのパルス幅について25対であった。上面分布ブラッグ反射器のケイ素/二酸化ケイ素ミラー対間の屈折率の大きな差のため、上面分布ブラッグ反射器では、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムの下面分布ブラッグ反射器に比べて、ミラー対がはるかに少なくてすむ。
図16は、上面分布ブラッグ反射器がケイ素/二酸化ケイ素ミラー対を含み、下面分布ブラッグ反射器がヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を含むハイブリッド構造の活性層の厚さmに対してプロットされた自己相関トレースのブロードニングファクタのプロットを、パルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒について示す。図16は、上面および下面分布ブラッグ反射器がともにヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を含む構造の対応するプロットを含む。図16のY軸に自己相関トレースのブロードニングファクタがプロットされており、X軸に活性層の厚さmがプロットされている。波形A、BおよびCはそれぞれ、ハイブリッド構造の活性層の厚さmに対してプロットされたパルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒での自己相関トレースのブロードニングファクタのプロットを示し、波形D、EおよびFはそれぞれ、ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対の上面および下面分布ブラッグ反射器を有する構造の活性層の厚さmに対するパルス幅0.13ピコ秒、1.0ピコ秒および8.0ピコ秒での自己相関トレースのブロードニングファクタのプロットを表す。図16の波形の比較から、上面分布ブラッグ反射器の同じ数のミラー対では、活性層の厚さmの増大に伴ってブロードニングファクタがほぼ直線的に増大していることが分かる。これは、上面分布ブラッグ反射器のミラー対の数を1つ増やしまたは減らすことによって、反射率の大きな変動が生じ、これによって、空胴共振寿命が活性層の厚さの増大とともに連続的に上昇するためであり、これを、上面分布ブラッグ反射器の反射率を低減させることによって軽減することはできない。
次に図17を参照すると、全体が参照符号50によって示された、極短光パルスからなる入力繰返し光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する本発明の他の実施形態に基づく装置が示されている。装置50は、図1から4を参照して説明した装置1、30および40と実質的に同様であり、同様の構成要素は同じ参照符号によって識別される。装置50と装置1、30および40との間の主な違いは、装置50の2光子吸収検出器51にある。2光子吸収検出器51は、装置1、30および40の2光子吸収検出器2のそれと同様の全体構造を有するが、2光子吸収検出器51では、2つの異なる波長の光が同じ入射角で入射面8に入射したときに、それらの光が、2光子吸収検出器51のマイクロキャビティ3内で共振するように、上面および下面分布ブラッグ反射器5および6が選択される。この場合、上面および下面分布ブラッグ反射器5および6は、波長1,510nmおよび1,520nmの光が入射面8に垂直に入射したときにこれらの光が共振するように選択される。上面分布ブラッグ反射器5は反射率0.95有し、λ0/4ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムのミラー対を25対含む。下面分布ブラッグ反射器6は反射率0.986を有し、λ0/4ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムのミラー対を34対含む。同じ入射角で入射面8に入射した2つの波長の光を共振させるために、上面分布ブラッグ反射器5のミラー対の間隔が365nm、下面分布ブラッグ反射器6のミラー対の間隔が400nmである。したがって、この場合、下面分布ブラッグ反射器6のミラー対の間隔は、上面分布ブラッグ反射器5のミラー対の間隔よりも大きい。
本発明のこの実施形態では、活性領域4が、長さLが458.9nmのヒ化ガリウムのバルク活性層を含む。
したがって、装置50は、入力繰返し光パルス信号を検出し、一方が1,475nmから1,510nm、もう一方が1,485nmから1,520nmである所定の2つの波長範囲内の任意の波長の入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定するのに適している。したがって、2光子吸収検出器51の入射面8に光が入射するときの入射角が垂直から増大するにつれて、2光子吸収検出器51のマイクロキャビティ3内で共振する光の波長は、一方のケースでは1,510nmから1,475nmに、もう一方のケースでは1,520nmから1,485nmに低下する。したがって、入力光パルス信号が入射面8に誘導されるときの入射角を、垂直から、垂直から+/-45°に増大されたときに、装置50を、1,475nmから1,510nmおよび1,485nmから1,520nmの範囲の波長の光の入力光パルス信号に合わせて調整することができる。
本発明のこの実施形態では、図3の装置30のプラットホーム31と同様の単一のプラットホーム31上に光ファイバケーブル16およびレンズ17が取り付けられ、プラットホーム31は、図3の装置30の中心ピボット軸33と同様の中心ピボット軸33を中心に旋回可能である。本発明のこの実施形態では、光ファイバケーブル16およびレンズ17によって2光子吸収検出器51の入射面8に入力および基準光パルス信号が誘導される。入力光パルス信号は第1の入力光ファイバケーブル52に加えられ、基準光パルス信号は第2の入力光ファイバケーブル53に加えられる。基準光パルス信号は、すでに説明した遅延線23と同様の遅延線23に、第2の入力光ファイバケーブル53を通して加えられ、遅延した基準入力光パルス信号は、すでに説明した偏光光結合器20と同様の偏光光結合器20に、中間光ファイバケーブル54を通して加えられる。基準光パルス信号と入力光パルス信号は偏光光結合器20で結合され、次いで光ファイバケーブル16に加えられる。2つの異なる波長の2つの光信号が、共振する適当な入射角で入射面8に入射した場合、これらの2つの異なる波長の光は、2光子吸収検出器51の入射面8に入射したときに、マイクロキャビティ3内で共振するため、基準光パルス信号の波長が入力光パルス信号の波長とは異なる場合に、入力および基準光パルス信号の波長が、入射面8への同じ入射角でともにマイクロキャビティ3内で共振するような波長である限り、基準光パルス信号の波長は、入力光パルス信号の波長と同じでもまたは異なっていてもよい。
装置50は、高効率相互相関器として使用すると特に有利である。入射面8への同じ入射角で、2つの異なる波長の光は、2光子吸収検出器のマイクロキャビティ3内で共振するため、入力光パルス信号の波長と基準光パルス信号の波長が、それらの両方が同じ入射角でマイクロキャビティ3内で共振するように組み合わされる場合、装置50は、入力繰返し光パルス信号を得る信号源とは異なる信号源から基準繰返し光パルス信号を得るときに使用するのに適している。例えば、入力光パルス信号の波長が1,520nm、基準光パルス信号の波長が1,510nm程度である場合、基準光パルス信号を遅延線23に通した後で結合させたときに、入力および基準光パルス信号は、入射面8に垂直に誘導されたときにマイクロキャビティ3内で共振するであろう。
2光子吸収検出器51の反射率スペクトルのコンピュータシミュレーションが図18に示されている。図18では、Y軸に反射率がプロットされており、X軸に、ナノメートルで表された波長がプロットされている。図18の反射率スペクトルは、2光子吸収検出器51の入射面8に垂直に入射したときにマイクロキャビティ3内で共振する光の波長に対応する1,510nmおよび1,520nmのところに共振の2つの落込み(dip)を有する、1,370nmから1,670nmまでのノーマルストップバンドを示す。この2重共振は、上面分布ブラッグ反射器5と下面分布ブラッグ反射器6のミラー対の間隔が異なることに起因する。
次に図19から21を参照すると、全体が参照符号70によって示された、所定の波長範囲内の異なる波長の持続時間が極短光パルスを検出する本発明に基づく調整可能な光検出デバイスが示されている。光検出器70は特に、所定の波長範囲内の波長の繰返し光パルス信号の極短光パルスを検出するのに適している。本発明のこの実施形態では、光検出デバイス70が、1,478nmから1,512nmまでの所定の波長範囲内の波長と、10GHzから160GHzの範囲の繰返し数においてフェムト秒およびピコ秒範囲、一般に1ピコ秒から100ピコ秒までの範囲のパルス幅とを有する光パルスを検出するのに適する。光検出器70は、マイクロキャビティ74の形態で提供される平面半導体2光子吸収検出器73を含む。2光子吸収検出器73は、後述するように入力繰返し光パルス信号が2光子吸収検出器73に誘導されるときの入射角の変更を容易にする、中心回転軸76を中心に90°回転可能な回転可能プラットホーム75上に取り付けられる。
2光子吸収検出器73は、間隔を置いて配置された第1の反射手段と第2の反射手段、すなわち第1の分布ブラッグ反射器79と第2の分布ブラッグ反射器80との間に位置する活性領域78を含む。第1の分布ブラッグ反射器79は、入射面82に入射した光がそこを通して活性領域78に入る平面入射面82を画定する。活性領域78ならびに第1および第2の分布ブラッグ反射器79および80は、所定の波長範囲内の波長の光がマイクロキャビティ74内で共振して、2光子吸収効果の結果として検出可能な光電流を生み出すように配置される。さらに、活性領域78ならびに第1および第2の分布ブラッグ反射器79および80は、所定の波長範囲の最大波長の光パルス、すなわち1,512nmの光パルスが入射面82に垂直に入射したときに、その光パルスの光がマイクロキャビティ74内で共振し、2光子吸収効果に由来する光電流が生み出されるように選択され、配置される。第1および第2の分布ブラッグ反射器79および80上のそれぞれの電極84および85は、光電流を集めるために提供される。2光子吸収検出器73は、プラットホーム75がそこを中心に90°回転することができる軸76が、入射面82によって画定された平面に含まれ、入射面82の中心を通って延びるように、プラットホーム75上に配置される。
光ファイバケーブル87およびレンズ88を含み、回転可能なプラットホーム75に対して固定された光誘導手段は、入力繰返し光パルス信号を、中心軸76に隣接した入射面82の中心に誘導する。入力繰返し光パルス信号の入力光パルスは、これらの光パルスの光の波長が所定の波長範囲内の所望の波長である場合に検出されるパルスである。本発明のこの実施形態では、入力繰返し光パルス信号が光ファイバケーブル87に直接に加えられる。
光ファイバケーブル87およびレンズ88は、プラットホーム75と平行な平面およびプラットホーム75の中心回転軸76を含むプラットホーム75に垂直な平面内で、入力光パルス信号を入射面82に誘導する。さらに、光ファイバケーブル87およびレンズ88は、プラットホーム75をその2つの極端位置間の中間の図20に示された中心位置まで回転させたときに、入力光パルス信号が入射面82に垂直に入射するように、プラットホーム75に対して配置される。したがって、プラットホーム75をその中心位置からいずれかの方向に回転させることによって、入力光パルス信号が入射面82に誘導されるときの入射角は、垂直から最高+45°および-45°の角度θだけ変化して、所定の波長範囲内のさまざまな波長の入力光パルスの検出を容易にする。
入力光パルス信号が入射面82に入射するときの入射角θを変化させることによって、2光子吸収検出器73のマイクロキャビティ74内で共振する入射光の波長が変化する。マイクロキャビティ74内で共振する光の波長は、入力光パルス信号が入射面82に誘導されるときの入射角θが垂直から増大するにつれて短くなる。したがって、本発明のこの実施形態では、入力光パルス信号が入射面82に垂直に入射したときに所定の波長範囲の最大波長の光がマイクロキャビティ74内で共振するように2光子吸収検出器73が提供され、したがって、所定の波長範囲の最小波長は、垂直から+/-45°の最大入射角θで入力光パルス信号が入射面82に誘導されたときにマイクロキャビティ74内で共振する光の波長によって決定される。入射角θが+45°であるのかまたは-45°であるのかによって、光がマイクロキャビティ74内で共振する最小波長の値は変化しない。
本発明のこの実施形態では、前述のとおり、光検出デバイス70が、1,478nmから1,512nmの範囲の波長の光を検出するのに適する。したがって、活性領域78ならびに第1および第2のブラッグ反射器79および80は、波長1,512nmの光が入射面82に垂直に入射したときに、この光がマイクロキャビティ74内で共振するように選択され、配置される。図20に示された中心位置からプラットホーム75が回転することができる角度は+/-45°であるため、このケースでは所定の波長範囲の最小波長が1,478nmである。プラットホーム75が回転可能な角度が+/-45°よりも大きい場合、所定の範囲の最小波長はこれよりも小さくなるであろう。
2光子吸収検出器73の活性領域78は、第1の分布ブラッグ反射器79と第2の分布ブラッグ反射器80との間で垂直に測定された、所定の波長範囲の最大波長の分数関数である長さLを有し、これはこのケースでは458.9nmである。本発明のこの実施形態では、活性領域78の屈折率が3.295であり、したがって、最大波長1,512nmを屈折率3.295で割ると、長さLは458.9nmになる。活性領域78は、アルミニウム、ガリウムおよびヒ素からなるバルク合金組成物を含む。しかし、活性領域78は、量子井戸によって提供された複数の活性層を含むことができ、これらの活性層は障壁層によって分離され、それぞれの活性層は一般に、アルミニウム、ガリウムおよびヒ素からなる合金組成物、それぞれの障壁層は、アルミニウム、ガリウムおよびヒ素からなる合金組成物の層となろう。空胴共振、マイクロキャビティ74の半値全幅(FWHM)は、フィネス(finesse)は96で4.2nmである。
第1の分布ブラッグ反射器79は約0.95の反射率を有し、λ0/4ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を10対含み、λ0は、垂直入射におけるキャビティモード波長であり、このケースでは1,512nmである。第2の分布ブラッグ反射器80は約0.986の反射率を有し、λ0/4ヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を18対含む。したがって、本発明のこの実施形態に基づく光検出デバイス70は、1,478nmから1,512nmの範囲の波長と、10GHzから160GHzの範囲の繰返し数において1ピコ秒から100ピコ秒の範囲のパルス幅とを有する入力繰返し光パルス信号の光パルスを検出するのに適している。
マイクロキャビティ74内の2光子吸収効果によって発生した光電流を監視するため、監視手段、本発明のこの実施形態では図20および21にブロックで表現されたモニタリング回路93が電極84および85に結合される。モニタリング回路93は、マイクロキャビティ74内で共振している光パルスに応答して2光子吸収検出器73によって生み出された光電流を測定する標準ロックイン増幅器を含む。
使用時には、極短入力光パルスからなる入力繰返しパルス光信号が光ファイバケーブル87に加えられ、この入力繰返しパルス光信号は、その入力光パルスが所望の波長を有するかどうかを確認するために分析される。この入力光パルス信号は、光ファイバ87およびレンズ88によって入射面82に誘導される。中心軸76を中心にプラットホーム75を回転させることによって光検出デバイス70が調整され、光ファイバケーブル87およびレンズ88によって入力光パルス信号が入射面82に誘導されるときの垂直からの入射角θが、検出対象である入力光パルスの光の波長に対応するように、プラットホーム75が光ファイバケーブル87に対してセットされる。したがって、検出対象である入力光パルスの波長が1,512nmである場合、プラットホーム75は、光ファイバケーブル87およびレンズ88に対して、入力光パルス信号が入射面82に垂直に入射するようにセットされる。一方、検出対象である入力光パルスの波長が1,478nmである場合には、プラットホーム75が、光ファイバケーブル87およびレンズ88に対して、垂直から+45°または-45°の入射角θで入力光パルス信号が入射面82に入射するようにセットされる。しかし、検出対象である入力光パルスの波長が1,478nmと1,512nmの間の波長である場合には、プラットホーム75が、光ファイバケーブル87およびレンズ88に対して、その波長に対応する入射角θで、入力光パルス信号が入射面82に入射するようにセットされる。したがって、光検出デバイス70がその波長に調整された波長に対応する波長を入力光パルスが有するとき、その入力光パルス信号の光パルスの光がマイクロキャビティ74内で共振し、それによって対応する光電流パルスを生み出し、この光電流パルスがモニタリング回路93によって検出され、このようにしてモニタリング回路93は、入力光パルスが検出対象の波長を有することを確認する。
光検出デバイス70を、極短入力光パルスからなる入力繰返し光パルス信号を分析してその入力光パルスの波長を決定する装置として動作させることもできる。ただしこれは、入力光パルス信号が、光検出デバイス70をその波長範囲内に調整することができる所定の波長範囲内の波長を有する場合に限られる。この場合、入力光パルス信号は、光検出デバイス70の光ファイバケーブル87に加えられ、光ファイバケーブル87およびレンズ88によって入射面82に誘導される。光検出デバイス70は、モニタリング回路93によって検出されたマイクロキャビティ74内で共振している入力光パルス信号の光パルスに起因するパルス光電流が最大値を示すまでプラットホーム75を中心軸76を中心に中心垂直位置から回転させることによって、入力光パルス信号の光パルスの光の波長に合わせて調整される。パルス光電流の値がピークに達すると、中心垂直位置からプラットホーム75を回転させた角度が記録される。入力光パルスの波長は、2光子吸収検出器73の入射面82に入射した光の対応する入射角に波長が相互参照されたルックアップテーブルから容易に決定することができる。この場合、モニタリング回路はメモリを備え、適当なルックアップテーブルがメモリに記憶されるであろう。プラットホーム75を垂直から回転させるためにサーボモータまたはステッパモータが提供され、モニタリング回路は、光電流パルス値が最大のときにプラットホーム75を垂直から回転させた角度を読み取ることになろう。プラットホーム75を垂直から回転させた角度に対応する適当な波長が、ルックアップテーブルから読み取られるであろう。
2光子吸収検出器のマイクロキャビティの空胴共振波長と入射面への光の入射角との関係を分析し、さらに、2光子吸収検出器の2光子吸収応答と入射面への光の入射角との関係を分析するために、図19から21を参照して説明した光検出デバイス70と同様の光検出デバイスに対して実験を実施した。光検出デバイス70と同様の光検出デバイスのコンピュータシミュレーションも実施し、2光子吸収検出器のマイクロキャビティの空胴共振波長と入射面への光の入射角との間の関係、および2光子吸収応答と入射面への光の入射角との間の関係を分析した。図22は、2光子吸収検出器のマイクロキャビティの空胴共振波長と入射角との間の関係の分析結果を示し、図23は、2光子吸収応答と入射角との間の関係を示す。図22では、Y軸に、ミクロンで表された空胴共振波長がプロットされており、X軸に、度で表された入射角がプロットされている。図23では、Y軸に、任意単位の2光子吸収応答がプロットされており、X軸に入射角がプロットされている。図22に示した結果は、光検出デバイス70のマイクロキャビティと同一のマイクロキャビティを有する、光検出デバイス70で説明したものと同一の2光子吸収検出器から得られたものであり、垂直入射の共振波長は1,512nmであった。図22の曲線Aは、コンピュータシミュレーションによって生成された空胴共振波長と入射角との間の関係を示し、ドットBは、光検出デバイスに対する実験から得られた値である。2光子吸収検出器の垂直入射における共振波長は、図22から分かるように、垂直入射で、すなわちゼロに等しい入射角θで、1,512nmである。入射角θが垂直から増大するにつれて、共振波長は1,475nmまで低下する。
ドットBによって表された実験結果と図22の曲線Aによって表されたコンピュータシミュレーションとの一致は非常に近い。光検出デバイス70では、入力および基準光パルス信号が入射面82に垂直に入射する中心位置から、入力および基準光信号が垂直から45°の入射角で入射面82に入射する+45°までプラットホーム75を45°回転させることによって、1,512nmから1,478nmまでの34nmの調整範囲が達成された。しかし、光検出デバイス70のプラットホーム75を回転させることができる角度を増大させることによって、すなわち、プラットホーム75を90°または90°超回転させることにより、入力および基準光パルス信号が入射面82に入射するときの入射角を、垂直から45°よりも大きくすることができるように、2光子吸収検出器73をプラットホーム75上に配置することによって、本発明に基づく光検出デバイス70の調整範囲を同様に増大させることができることは当業者には容易に明らかであろう。プラットホーム75を回転させることができる角度を、最高75°、すなわち+/-75°の入射角が達成可能なように増大させることによって、調整範囲を34nmよりもかなり増大させることができることが予想される。しかし、75°を超える入射角ではマイクロキャビティ内に十分な光を誘導する困難のため、75°を超える入射角では結果の正確さが低下することが予想される。
しかし、34nmの調整範囲であっても、本発明に基づく光検出デバイスは、1,550nm波長範囲において100GHzの繰返し数を有する光通信システムにおいて使用される高密度波長分割多重システムの40を超えるチャネルをカバーする。
次に図23を参照する。2光子吸収応答と入射角との間の関係を決定するために実施した実験対象の光検出デバイスは、垂直入射の空胴共振波長が1,566nmであるほかは、図19から21を参照して説明した光検出デバイス70と同様であった。垂直入射の空胴共振波長が1,566nmである同様の2光子吸収検出器を有する光検出デバイスに対してコンピュータシミュレーションを実施した。図23の曲線Aは、コンピュータシミュレーションによって生成された2光子吸収応答と入射角との間の関係を表し、図23のドットBは実験から得られた値を示す。図23から分かるとおり、この実験結果は、コンピュータシミュレーションによって生成された曲線Aに比較的に近く、やはり図23から分かるとおり、2光子吸収応答は、垂直入射での任意値1から、入射角が約35°であるときの垂直入射の値の約0.675まで低下する。入射角45°では、2光子吸収応答が、垂直入射で得られる2光子吸収応答の約半分となることが予想される。
図1から3を参照して説明した本発明の実施形態に関しては、基準光パルス信号を入力光パルス信号から得るものとして説明したが、基準光パルス信号は、入力光パルス信号から独立した信号源から得ることもできることを理解されたい。しかし、基準光パルス信号を入力光パルス信号から独立した信号源から得る場合には、基準光パルス信号が入力光パルス信号の波長と同様の波長を有する限りにおいて、入力光パルス信号と基準光パルス信号とを相互相関させることができる。基準光パルス信号と入力光パルス信号が同様の波長を有しない場合には、それぞれの入力および基準光パルス信号が入射面8に入射するときの入射角がそれらの波長に対して適当であることを保証し、それぞれの入力および基準光パルス信号の光パルスがマイクロキャビティ3内で共振することを保証するために、図4を参照して説明した装置40に関連して説明したとおり、別個の光誘導手段によって基準および入力光パルス信号を2光子吸収検出器2の入射面に誘導しなければならないであろう。
装置30および装置40は、入力光パルス信号の波長が、入力光パルス信号が入射面8に誘導されるときの入射角を変化させた結果として2光子吸収検出器2が応答する所定の波長範囲内にある場合に、入力光パルス信号のパルス幅と波長の両方を決定するのに使用することができることを理解されたい。入力光パルス信号の波長は、装置30のプラットホーム31または装置40の第1のプラットホーム45を、それぞれ中心ピボット軸33および47を中心に、モニタリング回路14によって検出されたパルス光電流が最大値になるまで旋回させることによって決定され、その段階で、入力光パルス信号が入射面8に入射するときの入射角を決定するために、プラットホーム31またはプラットホーム45をそれらのそれぞれの中心位置から旋回させた角度が決定され、次いで、入力光パルス信号の光の波長をルックアップテーブルから読み取ることができる。パルス幅は、2光子吸収光検出器2に対して、最大値のパルス光電流を生み出す角度にセットされたプラットホーム31または第1のプラットホーム45ですでに説明したとおりに決定される。モニタリング回路14がさらに、その中で入射角を含むルックアップテーブルが対応する波長と相互参照したメモリを含み、それぞれのプラットホームを旋回させるためにサーボモータを提供することができ、最大値のパルス光電流を生み出した入射角を決定するために、プラットホーム31または第1のプラットホーム45を中心軸33または47を中心に旋回させたときの角度を検出するためのロータリポテンショメータまたは他の適当な感知装置を提供することができることが予想される。モニタリング回路14は、ルックアップテーブルおよびルックアップテーブルからの入力パルス信号の波長を調べるようにプログラムされるであろう。
図1から4を参照して説明した装置および光検出デバイスの上面および下面分布ブラッグ反射器をそれぞれ、ケイ素/二酸化ケイ素ミラー対およびヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を含むものとして説明したが、上面および下面分布ブラッグ反射器は、他の適当な材料の反射器を含むことができ、説明した以外の数のミラー対を有することができる。上面または下面分布ブラッグ反射器あるいはその両方のミラー対が、酸化アルミニウム/二酸化ケイ素、ヒ化アルミニウム/ヒ化ガリウムまたはリン酸インジウム/リン酸ガリウム、あるいは他のこのようなミラー対材料を含むことができることが予想される。さらに、分布ブラッグ反射器以外の他の適当な第1および第2の反射手段を使用することもできることを理解されたい。
さらに、図面を参照して説明した装置および光検出デバイスの実施形態では、下面分布ブラッグ反射器の反射率を、上面分布ブラッグ反射器の反射率よりも大きいと説明したが、下面分布ブラッグ反射器の反射率は、上面分布ブラッグ反射器の反射率よりも小さくてもよく、または実際には同様でもよいことを理解されたい。
装置および光検出デバイスの2光子吸収検出器の活性領域に対して説明した材料以外の適当な材料を使用することができること、ならびに、先に論じたとおり、活性領域の材料は一般に、パルス幅を決定する対象である光パルスの波長または波長範囲に応じて選択されることも理解されたい。
入力光パルス信号以外の信号源から基準光パルス信号を得る場合には、基準光パルス信号がマイクロキャビティ内で共振する限りにおいて、入射面以外の他の任意の表面を通して基準光パルス信号をマイクロキャビティ内に誘導することができることも予想される。
2光子吸収検出器の第1および第2の分布ブラッグ反射器を適当に選択することによって、同じ入射角の3つ以上の波長の光が2光子吸収検出器のマイクロキャビティ内で共振するように、2光子吸収検出器を提供することができることも予想される。
本発明に基づく光検出デバイスの2光子吸収検出器がその上に取り付けられたプラットホームは、入射面への光の垂直入射に対応する中心位置から2つの角度方向へ回転可能であると説明したが、あるケースでは、それによってプラットホームの一方の極端位置では光が2光子吸収検出器の入射面に垂直に入射し、プラットホームのもう一方の極端位置では光が垂直からの最大入射角で入射するように、光検出デバイスのプラットホーム上に2光子吸収検出器を取り付けることができることが予想される。
図19から21の光検出デバイスを、所定の波長範囲内の波長の入力光パルス信号の波長を決定し、または所定の波長範囲内の所定の波長の入力光パルス信号を検出するためと説明したが、光検出デバイスが、入力光パルス信号および基準光パルス信号をマイクロキャビティ内に誘導する光誘導手段を備え、さらに、それぞれの入力および基準光パルス信号のパルスを互いに交互に同位相または位相外れにするために基準光パルス信号と入力光パルス信号のうちの一方を他方に対して次第に遅延させる遅延手段が提供された場合に、図19から21の光検出デバイスを、極短パルスからなる入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定するために使用することもできることは容易に明らかであろう。
それぞれの2光子吸収検出器の活性領域をバルク半導体材料を含むと説明したが、活性領域が、量子井戸層/障壁層構造または量子ドット構造を含むこともできることが予想されることも理解されたい。言うまでもなく、他の適当な活性領域構造を使用することもできる。
図面を参照して説明した装置および光検出デバイスを、入力光パルス信号のパルス幅を決定し、入力光パルス信号の波長を決定し、さらに、所定の波長の入力光パルス信号を検出するためと説明したが、全ての場合に、入力光パルス信号は、特定の所定の波長範囲内の波長を有していなければならず、また、これらの装置および光検出器を、パルス幅および波長を決定し、所望の任意の波長範囲内の決定された波長の入力光パルス信号を検出するために提供することができること、ならびにマイクロキャビティの共振波長範囲が所望の所定の波長範囲と一致するように2光子吸収検出器を適当に構築することによって、このような装置および光検出器が、所望の所定の波長範囲内で動作するように構成されることは当業者には明白であろう。
入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する図1から図4を参照して説明した装置を、入力光パルス信号の極短光パルスの波長を決定し、または極短光パルスからなる入力光パルス信号を検出するために使用することもでき、図1から4の装置がそのように使用される場合には、基準光パルス信号が必要ないことも理解されたい。
極短光パルスからなる繰返し光パルス信号のパルスのパルス幅を決定する本発明に基づく装置の概略図である。 図1の装置によって生成されるパルス光電流の波形のトレースである。 極短光パルスからなる繰返し光パルス信号のパルスのパルス幅を決定する本発明の他の実施形態に基づく装置の図1と同様の図である。 極短光パルスからなる繰返し光パルス信号のパルスのパルス幅を決定する本発明の他の実施形態に基づく装置の図1と同様の図である。 図1の装置のコンピュータシミュレーションから得られた、正規化されたパルス幅に対してプロットされた自己相関トレースのブロードニングファクタを示す図である。 分布ブラッグ反射器のGaAs/AlAsミラーおよびSi/SiO2ミラーの周期の数に対してプロットされた反射率を示す、他のコンピュータシミュレーションの図である。 空胴の全光路長に寄与するブラッグミラーの有効光路長を示す、他のコンピュータシミュレーションの図である。 活性層の厚さに対してプロットされた最大化された公称2光子吸収を示す、他のコンピュータシミュレーションの図である。双曲線セカント入射パルスは、0.13、1.0および8.0psの半値全幅(FWHM)を有し、0.13、1.0および8.0psのパルスについて、図中の値はそれぞれ、10、1,000および100,000倍されなければならない。 達成される最大公称2光子吸収に対する上面および下面ブラッグミラーの周期の数を示す、他のコンピュータシミュレーションの図である。 達成される最大公称2光子吸収に対応する正規化されたパルスFWHMおよび自己相関トレースのブロードニングファクタを示す、他のコンピュータシミュレーションの図である。 Si/SiO2ミラーおよびGaAs/AlAsミラー分布ブラッグ反射器によって達成される最大化された公称2光子吸収を示す、他のコンピュータシミュレーションの図である。 分布ブラッグ反射器のSi/SiO2ミラーおよびGaAs/AlAsミラーについて自己相関トレースのブロードニングファクタを示す、他のコンピュータシミュレーションの図である。 最大化された公称2光子吸収に対する下面ミラーの反射率の影響を、パルス幅8.0ピコ秒について示す、他のコンピュータシミュレーションの図である。図中に示された数字は(1-Rb)×100%である。 最大化された公称2光子吸収に対する下面ミラーの反射率の影響を、パルス幅1.0ピコ秒について示す、他のコンピュータシミュレーションの図である。図中に示された数字は(1-Rb)×100%である。 ハイブリッド構造によって達成される最大化された公称2光子吸収を示す、それぞれSi/SiO2およびGaAs/AlAsの上面および下面分布ブラッグ反射器を有する図1の装置と同様の装置の他のコンピュータシミュレーションの図である。比較のため不純物のないGaAs/AlAs構造も示されている。 ハイブリッド構造で達成される最大公称2光子吸収について上面および下面ブラッグミラーの周期の数を示す、他のコンピュータシミュレーションの図である。 ハイブリッド構造および不純物のないGaAs/AlAsミラー構造について自己相関トレースのブロードニングファクタを示す、他のコンピュータシミュレーションの図である。 極短パルスからなる繰返し光パルス信号のパルスのパルス幅を決定する本発明の他の実施形態に基づく装置の図1と同様の図である。 図17の装置の2光子吸収検出器のマイクロキャビティの反射率スペクトルを示す図である。 所定の波長範囲内の選択可能な複数の波長の光を検出する本発明に基づく光検出デバイスの概略透視図である。 図19の光検出デバイスの概略平面図である。 図19の光検出デバイスの一部分の概略横断上面図である。 入力光パルス信号の入射角に対してプロットされた空胴共振波長を示す、図19の光検出デバイスに関して実施されたコンピュータシミュレーションおよび実の比較結果を示す図である。 2光子吸収応答と入力光パルス信号の入射角との間の関係を示す、図19の光検出デバイスと実質的に同様の光検出デバイスに対して実施したコンピュータシミュレーションおよび実験の結果を示す図である。
符号の説明
1 装置
2 2光子吸収光検出器
3 マイクロキャビティ
4 活性領域
5 上面分布ブラッグ反射器
6 下面分布ブラッグ反射器
8 入射面
10 電極
11 電極
12 下面分布ブラッグ反射器の下面
14 モニタリング回路
16 光ファイバケーブル
17 レンズ
18 入力光ファイバケーブル
19 偏光パルススプリッタ
20 偏光光結合器
21 第1の中間光ファイバケーブル
22 第2の中間光ファイバケーブル
23 遅延線
24 第3の中間光ファイバケーブル
25 遅延線を操作する機構
30 装置
31 プラットホーム
40 調整可能な装置
41 第1の光ファイバケーブル
42 第1のレンズ
43 第2の光ファイバケーブル
44 第2のレンズ
45 第1のプラットホーム
46 第2のプラットホーム
47 中心ピボット軸
50 装置
51 2光子吸収検出器
52 第1の入力光ファイバケーブル
53 第2の入力光ファイバケーブル
54 中間光ファイバケーブル
70 調整可能な光検出デバイス
73 2光子吸収検出器
74 マイクロキャビティ
75 プラットホーム
76 中心軸
78 活性領域
79 第1の分布ブラッグ反射器
80 第2の分布ブラッグ反射器
82 入射面
84 電極
85 電極
87 光ファイバケーブル
88 レンズ
93 モニタリング回路

Claims (194)

  1. 極短繰返し光パルスからなる入力繰返し光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する装置であって、前記装置が2光子吸収光検出器を含み、前記2光子吸収光検出器が、活性領域と、それらの間に前記活性領域が位置する間隔を置いて配置された第1および第2の反射手段とを含むマイクロキャビティの形態で提供され、その中で光が共振して、2光子吸収効果の結果として光電流を生み出し、前記活性領域ならびに前記第1および第2の反射手段が、前記マイクロキャビティ内での光の共振寿命が、パルス幅を決定する対象である光パルスのパルス幅よりも短くなるように構成されており、前記装置がさらに、その中で共振させるために前記入力繰返し光パルス信号を前記マイクロキャビティ内へ誘導し、その中で共振させるために極短繰返し光パルスからなる基準繰返し光パルス信号を前記マイクロキャビティ内へ誘導する光誘導手段と、前記入力光パルス信号の前記光パルスのパルス幅がそれによって決定されるパルス光電流を生み出すために、それぞれの前記入力および基準光パルス信号の前記光パルスが前記マイクロキャビティに入るときの位相を互いに対して次第に変化させる手段とを含む装置。
  2. 前記マイクロキャビティ内での光の前記共振寿命が、パルス幅を決定する対象である光パルスのパルス幅の0.1から0.9倍の範囲にあるように、前記活性領域ならびに前記第1および第2の反射手段が構成された、請求項1に記載の装置。
  3. 前記マイクロキャビティ内での光の前記共振寿命が、パルス幅を決定する対象である光パルスのパルス幅の0.4から0.9倍の範囲にあるように、前記活性領域ならびに前記第1および第2の反射手段が構成された、請求項2に記載の装置。
  4. 前記マイクロキャビティ内での光の前記共振寿命が、パルス幅を決定する対象である光パルスのパルス幅の約0.9倍となるように、前記活性領域ならびに前記第1および第2の反射手段が構成された、請求項3に記載の装置。
  5. 前記第2の反射手段の反射率が前記第1の反射手段の反射率よりも大きい、請求項1から4のいずれかに記載の装置。
  6. 前記第1の反射手段の反射率が0.05から0.99の範囲にある、請求項1から5のいずれかに記載の装置。
  7. 前記第1の反射手段の反射率が0.6から0.99の範囲にある、請求項6に記載の装置。
  8. パルス幅を決定する対象である持続時間が1ピコ秒程度の光パルスに対する前記第1の反射手段の反射率が約0.95である、請求項7に記載の装置。
  9. 前記第2の反射手段の反射率が0.05から0.99の範囲にある、請求項1から8のいずれかに記載の装置。
  10. 前記第2の反射手段の反射率が0.8から0.99の範囲にある、請求項9に記載の装置。
  11. 前記第2の反射手段の反射率が約0.985である、請求項10に記載の装置。
  12. 前記第1および第2の反射手段が第1および第2の分布ブラッグ反射器として提供された、請求項1から11のいずれかに記載の装置。
  13. 前記第1の分布ブラッグ反射器が1から15対の範囲のミラー対を含む、請求項12に記載の装置。
  14. 前記第1の分布ブラッグ反射器のそれぞれのミラー対がケイ素/二酸化ケイ素ミラー対を含む、請求項13に記載の装置。
  15. 前記第1の分布ブラッグ反射器のそれぞれのミラー対がヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を含む、請求項13に記載の装置。
  16. 前記第2の分布ブラッグ反射器が1から25対の範囲のミラー対を含む、請求項12から15のいずれかに記載の装置。
  17. 前記第2の分布ブラッグ反射器が約15対のミラー対を含む、請求項16に記載の装置。
  18. 前記第2の分布ブラッグ反射器のそれぞれのミラー対がヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を含む、請求項16または17に記載の装置。
  19. 前記第2の分布ブラッグ反射器のそれぞれのミラー対がケイ素/二酸化ケイ素ミラー対を含む、請求項16または17に記載の装置。
  20. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段との間の前記活性領域の垂直長さが、パルス幅を決定する対象である光パルスの波長の関数であるように構成された、請求項1から19のいずれかに記載の装置。
  21. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段との間の前記活性領域の垂直長さが、パルス幅を決定する対象である光パルスの波長の分数関数である、請求項20に記載の装置。
  22. 前記活性領域が、パルス幅を決定する対象である光パルスの波長の光が前記マイクロキャビティ内で共振するような材料を含む、請求項1から21のいずれかに記載の装置。
  23. 前記活性領域がバルク半導体材料を含む、請求項22に記載の装置。
  24. 前記活性領域が少なくとも1つの量子井戸層を含む、請求項22に記載の装置。
  25. 前記活性領域が複数の障壁層を含み、隣接する障壁層間に量子井戸層が配置された、請求項24に記載の装置。
  26. それぞれの障壁層の材料がアルミニウムおよびヒ化ガリウムの合金組成物である、請求項25に記載の装置。
  27. それぞれの量子井戸層の材料がアルミニウムおよびヒ化ガリウムの合金組成物である、請求項24から26のいずれかに記載の装置。
  28. 前記第1の反射手段が入射面を画定し、前記光誘導手段が、少なくとも前記入力光パルス信号を前記入射面を通して前記マイクロキャビティ内に誘導するように構成された、請求項1から27のいずれかに記載の装置。
  29. 前記光誘導手段が、前記基準光パルス信号を前記入射面を通して前記マイクロキャビティ内に誘導するように構成された、請求項28に記載の装置。
  30. 前記基準光パルス信号が、前記入力光パルス信号の波長と同様の波長を有するように選択され、前記光誘導手段が、前記入力光パルス信号と前記基準光パルス信号とを同様の入射角で前記入射面に誘導するように構成された、請求項28または29に記載の装置。
  31. 前記基準光パルス信号が、前記入力光パルス信号の前記波長とは異なる波長を有するように選択され、前記光誘導手段が、前記入力光パルス信号が前記入射面に誘導されるときの入射角とは異なる入射角で前記基準光パルス信号を前記入射面に誘導するように構成された、請求項28または29に記載の装置。
  32. 前記光誘導手段が、前記入力光パルス信号の波長の光が前記マイクロキャビティ内で共振するときの入射角に対応する入射角で前記入力光パルス信号を前記入射面に誘導するように構成された、請求項28から31のいずれかに記載の装置。
  33. 前記光誘導手段が、前記基準光パルス信号の波長の光が前記マイクロキャビティ内で共振するときの入射角に対応する入射角で前記基準光パルス信号を前記入射面に誘導するように構成された、請求項28から31のいずれかに記載の装置。
  34. 所定の波長範囲内の波長の入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する前記装置の調整を容易にするために少なくとも前記入力光パルス信号が前記入射面に誘導されるときの入射角を変化させるため、前記2光子吸収検出器と前記光誘導手段とのうちの一方がもう一方に対して可動である、請求項28から33のいずれかに記載の装置。
  35. 前記所定の波長範囲の最大波長の光が前記入射面に垂直に入射したときにその光が前記マイクロキャビティ内で共振するように、前記2光子吸収光検出器が構成された、請求項34に記載の装置。
  36. 前記2光子吸収光検出器が前記光誘導手段に対して可動である、請求項34または35に記載の装置。
  37. 前記光誘導手段が前記2光子吸収光検出器に対して可動である、請求項34または35に記載の装置。
  38. 前記光誘導手段が、前記入力光パルス信号を前記入射面に誘導する第1の光誘導手段を含む、請求項34から37のいずれかに記載の装置。
  39. 前記第1の光誘導手段が前記2光子吸収光検出器に対して可動である、請求項38に記載の装置。
  40. 前記光誘導手段が、前記第1の光誘導手段とは独立に前記基準光パルス信号を前記入射面に誘導する第2の光誘導手段を含む、請求項38または39に記載の装置。
  41. 前記第2の光誘導手段が前記2光子吸収光検出器に対して可動である、請求項40に記載の装置。
  42. 前記入力光パルス信号が前記入射面に入射したときの入射角を監視する監視手段が提供され、前記監視手段が、前記パルス光電流と、前記入力光パルス信号が前記入射面に誘導されたときの入射角とに応答して、前記入力光パルス信号の波長を決定する、請求項34から41のいずれかに記載の装置。
  43. それぞれの前記入力および基準光パルス信号の前記光パルスが前記マイクロキャビティに入るときの位相を互いに対して次第に変化させる前記手段が遅延手段を含み、前記マイクロキャビティに誘導される前に、前記入力光パルス信号と前記基準光パルス信号とのうちの一方が前記遅延手段に通される、請求項1から42のいずれかに記載の装置。
  44. 前記遅延手段が、前記入力光パルス信号と前記基準光パルス信号とのうちの前記一方が受ける遅延を次第に変化させる可変遅延手段である、請求項43に記載の装置。
  45. 前記遅延手段が遅延線を含む、請求項43または44に記載の装置。
  46. 前記遅延線が可変遅延線である、請求項45に記載の装置。
  47. 前記基準光パルス信号が前記遅延手段に通される、請求項43から46のいずれかに記載の装置。
  48. 前記マイクロキャビティ内へ誘導される前に前記入力光パルス信号と前記基準光パルス信号とを結合する偏光光結合器が提供された、請求項1から47のいずれかに記載の装置。
  49. 前記基準光パルス信号が前記入力光パルス信号から得られる、請求項1から48のいずれかに記載の装置。
  50. 前記入力光パルス信号から前記基準光パルス信号を分割する偏光スプリッタが提供された、請求項49に記載の装置。
  51. 前記基準光パルス信号の光パルスのパルス幅が、前記入力光パルス信号の光パルスのパルス幅と同様であるように、前記基準光パルス信号が選択される、請求項1から50のいずれかに記載の装置。
  52. 前記基準光パルス信号の光パルスの繰返し数が、前記入力光パルス信号の光パルスの繰返し数と同様であるように、前記基準光パルス信号が選択される、請求項1から51のいずれかに記載の装置。
  53. 前記基準光パルス信号の光パルスのパルス幅が、前記入力光パルス信号の光パルスのパルス幅とは異なるように、前記基準光パルス信号が選択される、請求項1から50のいずれかに記載の装置。
  54. 前記基準光パルス信号の光パルスの繰返し数が、前記入力光パルス信号の光パルスの繰返し数の倍数値または分数値となるように、前記基準光パルス信号が選択される、請求項1から51のいずれかに記載の装置。
  55. パルス幅が500ピコ秒以下の光パルスのパルス幅を決定するように構成された、請求項1から54のいずれかに記載の装置。
  56. パルス幅が100ピコ秒以下の光パルスのパルス幅を決定するように構成された、請求項1から55のいずれかに記載の装置。
  57. パルス幅が10フェムト秒から100ピコ秒の範囲にある光パルスのパルス幅を決定するように構成された、請求項1から56のいずれかに記載の装置。
  58. 前記パルス光電流を監視し、監視された前記パルス光電流から、前記入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する監視手段が提供された、請求項1から57のいずれかに記載の装置。
  59. 前記監視手段が、前記パルス光電流のピーク値の半値全幅に応答して、前記入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する、請求項58に記載の装置。
  60. 極短繰返し光パルスからなる入力繰返し光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する方法であって、前記方法が、マイクロキャビティの形態の2光子吸収検出器を提供する段階を含み、それによって、前記マイクロキャビティが、活性領域と、それらの間に前記活性領域が位置する間隔を置いて配置された第1および第2の反射手段とを含み、その中で光が共振して、2光子吸収効果の結果として光電流を生み出し、前記方法がさらに、前記マイクロキャビティ内での光の共振寿命が、パルス幅を決定する対象である光パルスのパルス幅よりも短くなるように、前記活性領域ならびに前記第1および第2の反射手段を選択する段階と、その中で共振させるために前記入力繰返し光パルス信号を前記マイクロキャビティ内へ誘導する段階と、その中で共振させるために極短繰返し光パルスからなる基準繰返し光パルス信号を前記マイクロキャビティ内へ誘導する段階と、前記入力光パルス信号の前記光パルスのパルス幅がそれによって決定されるパルス光電流を生み出すために、それぞれの前記入力および基準光パルス信号の前記光パルスが前記マイクロキャビティに入るときの位相を互いに対して次第に変化させる段階とを含む方法。
  61. 前記マイクロキャビティ内での光の前記共振寿命が、パルス幅を決定する対象である光パルスのパルス幅の0.1から0.9倍の範囲にあるように、前記活性領域ならびに前記第1および第2の反射手段が構成された、請求項60に記載の方法。
  62. 前記マイクロキャビティ内での光の前記共振寿命が、パルス幅を決定する対象である光パルスのパルス幅の0.4から0.9倍の範囲にあるように、前記活性領域ならびに前記第1および第2の反射手段が構成された、請求項60または61に記載の方法。
  63. 前記マイクロキャビティ内での光の前記共振寿命が、パルス幅を決定する対象である光パルスのパルス幅の約0.9倍となるように、前記活性領域ならびに前記第1および第2の反射手段が構成された、請求項60から62のいずれかに記載の方法。
  64. 前記第2の反射手段の反射率が前記第1の反射手段の反射率よりも大きい、請求項60から63のいずれかに記載の方法。
  65. 前記第1の反射手段の反射率が0.05から0.99の範囲にある、請求項64に記載の方法。
  66. 前記第1の反射手段の反射率が0.6から0.99の範囲にある、請求項65に記載の方法。
  67. パルス幅を決定する対象である持続時間が1ピコ秒程度の光パルスに対する前記第1の反射手段の反射率が約0.95である、請求項66に記載の方法。
  68. 前記第2の反射手段の反射率が0.05から0.99の範囲にある、請求項60から67のいずれかに記載の方法。
  69. 前記第2の反射手段の反射率が0.8から0.99の範囲にある、請求項68に記載の方法。
  70. 前記第2の反射手段の反射率が約0.985である、請求項69に記載の方法。
  71. 前記第1および第2の反射手段が第1および第2の分布ブラッグ反射器として提供された、請求項60から70のいずれかに記載の方法。
  72. 前記第1の分布ブラッグ反射器が1から15対の範囲のミラー対を含む、請求項71に記載の方法。
  73. 前記第1の分布ブラッグ反射器のそれぞれのミラー対がケイ素/二酸化ケイ素ミラー対を含む、請求項71または72に記載の方法。
  74. 前記第1の分布ブラッグ反射器のそれぞれのミラー対がヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を含む、請求項71または72に記載の方法。
  75. 前記第2の分布ブラッグ反射器が1から25対の範囲のミラー対を含む、請求項71から75のいずれかに記載の方法。
  76. 前記第2の分布ブラッグ反射器が約15対のミラー対を含む、請求項75に記載の方法。
  77. 前記第2の分布ブラッグ反射器のそれぞれのミラー対がヒ化ガリウム/ヒ化アルミニウムミラー対を含む、請求項71から76のいずれかに記載の方法。
  78. 前記第2の分布ブラッグ反射器のそれぞれのミラー対がケイ素/二酸化ケイ素ミラー対を含む、請求項71から76のいずれかに記載の方法。
  79. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段との間の前記活性領域の垂直長さが、パルス幅を決定する対象である光パルスの波長の関数であるように構成された、請求項60から78のいずれかに記載の方法。
  80. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段との間の前記活性領域の垂直長さが、パルス幅を決定する対象である光パルスの波長の分数関数である、請求項60から79のいずれかに記載の方法。
  81. 前記活性領域が、パルス幅を決定する対象である光パルスの波長の光が前記マイクロキャビティ内で共振するような材料を含む、請求項60から80のいずれかに記載の方法。
  82. 前記活性領域がバルク半導体材料を含む、請求項60から81のいずれかに記載の方法。
  83. 前記活性領域が少なくとも1つの量子井戸層を含む、請求項60から81のいずれかに記載の方法。
  84. 前記活性領域が複数の障壁層を含み、隣接する障壁層間に量子井戸層が配置された、請求項83に記載の方法。
  85. それぞれの障壁層の材料がアルミニウムおよびヒ化ガリウムの合金組成物である、請求項83または84に記載の方法。
  86. それぞれの量子井戸層の材料がアルミニウムおよびヒ化ガリウムの合金組成物である、請求項83から85のいずれかに記載の方法。
  87. 前記第1の反射手段が入射面を画定し、前記光誘導手段が、少なくとも前記入力光パルス信号を前記入射面を通して前記マイクロキャビティ内に誘導するように構成された、請求項60から86のいずれかに記載の方法。
  88. 前記光誘導手段が、前記基準光パルス信号を前記入射面を通して前記マイクロキャビティ内に誘導するように構成された、請求項87に記載の方法。
  89. 前記基準光パルス信号が、前記入力光パルス信号の波長と同様の波長を有するように選択され、前記光誘導手段が、前記入力光パルス信号と前記基準光パルス信号とを同様の入射角で前記入射面に誘導するように構成された、請求項87または88に記載の方法。
  90. 前記基準光パルス信号が、前記入力光パルス信号の前記波長とは異なる波長を有するように選択され、前記光誘導手段が、前記入力光パルス信号が前記入射面に誘導されるときの入射角とは異なる入射角で前記基準光パルス信号を前記入射面に誘導するように構成された、請求項87から89のいずれかに記載の方法。
  91. 前記光誘導手段が、前記入力光パルス信号の波長の光が前記マイクロキャビティ内で共振するときの入射角に対応する入射角で前記入力光パルス信号を前記入射面に誘導するように構成された、請求項87から90のいずれかに記載の方法。
  92. 前記光誘導手段が、前記基準光パルス信号の波長の光が前記マイクロキャビティ内で共振するときの入射角に対応する入射角で前記基準光パルス信号を前記入射面に誘導するように構成された、請求項87から91のいずれかに記載の方法。
  93. 所定の波長範囲内の波長の入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する前記装置の調整を容易にするために少なくとも前記入力光パルス信号が前記入射面に誘導されるときの入射角を変化させるため、前記2光子吸収検出器と前記光誘導手段とのうちの一方がもう一方に対して可動である、請求項87から92のいずれかに記載の方法。
  94. 前記所定の波長範囲の最大波長の光が前記入射面に垂直に入射したときにその光が前記マイクロキャビティ内で共振するように、前記2光子吸収光検出器が構成された、請求項93に記載の方法。
  95. 前記2光子吸収光検出器が前記光誘導手段に対して可動である、請求項93または94に記載の方法。
  96. 前記光誘導手段が前記2光子吸収光検出器に対して可動である、請求項93または94に記載の方法。
  97. 前記光誘導手段が、前記入力光パルス信号を前記入射面に誘導する第1の光誘導手段を含む、請求項87から96のいずれかに記載の方法。
  98. 前記第1の光誘導手段が前記2光子吸収光検出器に対して可動である、請求項97に記載の方法。
  99. 前記光誘導手段が、前記第1の光誘導手段とは独立に前記基準光パルス信号を前記入射面に誘導する第2の光誘導手段を含む、請求項97または98に記載の方法。
  100. 前記第2の光誘導手段が前記2光子吸収光検出器に対して可動である、請求項99に記載の方法。
  101. 前記入力光パルス信号が前記入射面に入射したときの入射角を監視する監視手段が提供され、前記監視手段が、前記パルス光電流と、前記入力光パルス信号が前記入射面に誘導されたときの入射角とに応答して、前記入力光パルス信号の波長を決定する、請求項87から100のいずれかに記載の方法。
  102. それぞれの前記入力および基準光パルス信号の前記光パルスが前記マイクロキャビティに入るときの位相を互いに対して次第に変化させる前記手段が遅延手段を含み、前記マイクロキャビティに誘導される前に、前記入力光パルス信号と前記基準光パルス信号とのうちの一方が前記遅延手段に通される、請求項60から101のいずれかに記載の方法。
  103. 前記遅延手段が、前記入力光パルス信号と前記基準光パルス信号とのうちの前記一方が受ける遅延を次第に変化させる可変遅延手段である、請求項102に記載の方法。
  104. 前記遅延手段が遅延線を含む、請求項102または103に記載の方法。
  105. 前記遅延線が可変遅延線である、請求項102から104のいずれかに記載の方法。
  106. 前記基準光パルス信号が前記遅延手段に通される、請求項102から105のいずれかに記載の方法。
  107. 前記マイクロキャビティ内へ誘導される前に前記入力光パルス信号と前記基準光パルス信号とを結合する偏光光結合器が提供された、請求項60から106のいずれかに記載の方法。
  108. 前記基準光パルス信号が前記入力光パルス信号から得られる、請求項60から107のいずれかに記載の方法。
  109. 前記入力光パルス信号から前記基準光パルス信号を分割する偏光スプリッタが提供された、請求項60から108のいずれかに記載の方法。
  110. 前記基準光パルス信号の光パルスのパルス幅が、前記入力光パルス信号の光パルスのパルス幅と同様であるように、前記基準光パルス信号が選択される、請求項60から109のいずれかに記載の方法。
  111. 前記基準光パルス信号の光パルスの繰返し数が、前記入力光パルス信号の光パルスの繰返し数と同様であるように、前記基準光パルス信号が選択される、請求項60から110のいずれかに記載の方法。
  112. 前記基準光パルス信号の光パルスのパルス幅が、前記入力光パルス信号の光パルスのパルス幅とは異なるように、前記基準光パルス信号が選択される、請求項60から109のいずれかに記載の方法。
  113. 前記基準光パルス信号の光パルスの繰返し数が、前記入力光パルス信号の光パルスの繰返し数の倍数値または分数値となるように、前記基準光パルス信号が選択される、請求項60から110のいずれかに記載の方法。
  114. 前記装置が、パルス幅が500ピコ秒以下の光パルスのパルス幅を決定するように構成された、請求項60から113のいずれかに記載の方法。
  115. 前記装置が、パルス幅が100ピコ秒以下の光パルスのパルス幅を決定するように構成された、請求項60から114のいずれかに記載の方法。
  116. 前記装置が、パルス幅が10フェムト秒から100ピコ秒の範囲にある光パルスのパルス幅を決定するように構成された、請求項60から115のいずれかに記載の方法。
  117. 前記パルス光電流を監視し、監視された前記パルス光電流から、前記入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する監視手段が提供された、請求項60から116のいずれかに記載の方法。
  118. 前記監視手段が、前記パルス光電流のピーク値の半値全幅に応答して、前記入力光パルス信号の光パルスのパルス幅を決定する、請求項117に記載の方法。
  119. 持続時間が極短入力光パルスの所定の波長範囲内の複数の波長のうちの任意の1つの波長の光を検出する光検出デバイスであって、前記光検出デバイスが、その中で入射光が共振して、2光子吸収効果の結果として検出可能な光電流を生み出す活性領域を含む2光子吸収検出器を含み、前記2光子吸収検出器が、そこを通して前記活性領域に入る入射光を受け取る入射面を画定し、前記光検出デバイスがさらに、前記入力光パルスを前記入射面を通して前記活性領域内に誘導する光誘導手段を含み、前記入力光パルスの前記光が決定された波長の光を含むときに、前記入力光パルスの前記光が前記活性領域内で共振して、前記検出可能な光電流を生み出すように前記光検出デバイスが応答する前記入力光パルスの波長を決定するために、前記入力光パルスが前記入射面に入射するときの入射角に変化させるため、前記光誘導手段と前記2光子吸収検出器とのうちの一方がもう一方に対して可動である光検出デバイス。
  120. 前記2光子吸収検出器が、前記マイクロキャビティ内で光を共振させるために前記マイクロキャビティ内でその光を反射させる、間隔を置いて配置された第1の反射手段と第2の反射手段の間に位置する前記活性領域を含むマイクロキャビティの形態で提供された、請求項119に記載の光検出デバイス。
  121. 前記所定の波長範囲の最長波長の光が前記入射面に垂直に入射したときにその光が前記マイクロキャビティ内で共振するように、前記マイクロキャビティが構成された、請求項120に記載の光検出デバイス。
  122. 前記所定の波長範囲内の少なくとも2つの波長の光が前記入射面に同様の入射角で入射したときにそれらの光が前記マイクロキャビティ内で同時に共振するように、前記マイクロキャビティが構成された、請求項121に記載の光検出デバイス。
  123. 前記第1および第2の反射手段が、前記マイクロキャビティ内で共振する光の波長を決定するように構成された、請求項120から122のいずれかに記載の光検出デバイス。
  124. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段とのうちの少なくとも一方が、間隔を置いて配置された複数の反射層を含む分布ブラッグ反射器を含む、請求項123に記載の光検出デバイス。
  125. 前記第2の反射手段が、少なくとも1対のミラー対を含む分布ブラッグ反射器を含む、請求項124に記載の光検出デバイス。
  126. 前記第1の反射手段が、少なくとも1対のミラー対を含む分布ブラッグ反射器を含む、請求項124または125に記載の光検出デバイス。
  127. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段のそれぞれの前記分布ブラッグ反射器の前記ミラー対間の間隔が同様である、請求項126に記載の光検出デバイス。
  128. 前記入射面に同様の入射角で入射した2つの異なる波長の光が前記マイクロキャビティ内で共振するように、前記第1の反射手段と前記第2の反射手段のそれぞれの前記分布ブラッグ反射器の前記ミラー対間の間隔が異なる、請求項126に記載の光検出デバイス。
  129. 前記第1の反射手段の前記分布ブラッグ反射器の前記ミラー対間の間隔が、前記第2の反射手段の前記分布ブラッグ反射器の前記ミラー対間の間隔よりも狭い、請求項128に記載の光検出デバイス。
  130. 前記第1の反射手段が、前記第2の反射手段の反射率より低い反射率を有する、請求項120から129のいずれかに記載の光検出デバイス。
  131. 前記第1の反射手段の反射率が0.05から0.99の範囲にある、請求項130に記載の光検出デバイス。
  132. 前記第1の反射手段の反射率が約0.95である、請求項131に記載の光検出デバイス。
  133. 前記第2の反射手段の反射率が0.05から0.99の範囲にある、請求項130から132のいずれかに記載の光検出デバイス。
  134. 前記第2の反射手段の反射率が約0.986である、請求項133に記載の光検出デバイス。
  135. 前記第1の反射手段が前記入射面を画定した、請求項120から134のいずれかに記載の光検出デバイス。
  136. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段との間の前記活性領域の垂直長さが、前記所定の波長範囲の最大波長の光が前記入射面に垂直に入射したときにその光が前記マイクロキャビティ内で共振するように構成された、請求項120から135のいずれかに記載の光検出デバイス。
  137. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段との間の前記活性領域の垂直長さが、前記所定の波長範囲の最大波長の光の波長の関数である、請求項136に記載の光検出デバイス。
  138. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段との間の前記活性領域の垂直長さが、前記所定の波長範囲の最大波長の光の波長の分数関数である、請求項136または137に記載の光検出デバイス。
  139. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段との間の前記活性領域の垂直長さが458.9nmであり、そのため前記入射面に垂直に入射した波長1,512nmの光が前記マイクロキャビティ内で共振する、請求項136から138のいずれかに記載の光検出デバイス。
  140. 前記活性領域の材料が、前記所定の波長範囲の最長波長の光が前記入射面に垂直に入射したときにその光が前記活性領域内で共振するような材料である、請求項119から139のいずれかに記載の光検出デバイス。
  141. 前記活性領域が、アルミニウム、ガリウムおよびヒ素の合金を含む合金組成物を含む、請求項119から139のいずれかに記載の光検出デバイス。
  142. 前記活性領域が活性層と障壁層の互層を含む、請求項119から141のいずれかに記載の光検出デバイス。
  143. 前記活性領域のそれぞれの活性層が量子井戸を含む、請求項142に記載の光検出デバイス。
  144. 前記活性領域のそれぞれの活性層が、アルミニウムおよびヒ化ガリウムの合金を含む合金組成物を含む、請求項142または143に記載の光検出デバイス。
  145. 前記活性領域のそれぞれの障壁層が、アルミニウムおよびヒ化ガリウムの合金を含む合金組成物を含む、請求項142から144のいずれかに記載の光検出デバイス。
  146. 前記活性領域がバルク半導体材料を含む、請求項119から145のいずれかに記載の光検出デバイス。
  147. 前記2光子吸収検出器が前記光誘導手段に対して可動である、請求項119から146のいずれかに記載の光検出デバイス。
  148. 前記光誘導手段が前記2光子吸収検出器に対して可動である、請求項119から146のいずれかに記載の光検出デバイス。
  149. 前記2光子吸収検出器によって生み出された光電流を監視する監視手段が提供された、請求項119から148のいずれかに記載の光検出デバイス。
  150. 持続時間がフェムト秒およびピコ秒範囲にある光パルスを検出するように構成された、請求項119から149のいずれかに記載の光検出デバイス。
  151. 持続時間が10ピコ秒までの光パルスを検出するように構成された、請求項150に記載の光検出デバイス。
  152. 前記光誘導手段が、複数の前記光パルスを含む繰返し光パルス信号を前記入射面に誘導するように構成された、請求項119から151のいずれかに記載の光検出デバイス。
  153. 前記光パルスが同様の持続時間を有する、請求項152に記載の光検出デバイス。
  154. 10GHzから160GHzの範囲の繰返し数で入力光パルスが提供される繰返し入力光パルス信号の前記入力光パルスを検出するように構成された、請求項119から153のいずれかに記載の光検出デバイス。
  155. 前記繰返し入力光パルス信号の前記入力光パルスが、光通信信号の繰返し数で提供される、請求項154に記載の光検出デバイス。
  156. 所定の波長範囲内の波長の光パルスの波長を決定する装置であって、前記所定の波長範囲内の複数の波長のうちの任意の1つの波長の光を検出する請求項119から155のいずれかに記載の光検出デバイスと、検出可能な光電流が最大値をとるまで、前記2光子吸収検出器と前記光誘導手段のうちの一方を動かす手段と、前記光パルスの波長の決定を容易にするために、対応する前記入射面への光の入射角に相互参照された光の波長を含む相互参照手段とを含む装置。
  157. 持続時間が極短入力光パルスの所定の波長範囲内の複数の波長のうちの任意の1つの波長の光を検出する方法であって、前記方法が、その中で入射光が共振して、2光子吸収効果の結果として検出可能な光電流を生み出す活性領域を含む2光子吸収検出器を提供する段階を含み、前記2光子吸収検出器が、そこを通して前記活性領域に入る入射光を受け取る入射面を画定し、前記方法がさらに、前記入力光パルスを前記入射面を通して前記活性領域内に誘導する光誘導手段を提供する段階と、前記入力光パルスが決定された波長の光を含むときに、前記入力光パルスが前記活性領域内で共振して、前記検出可能な光電流を生み出すように前記光検出デバイスが応答する前記入力光パルスの波長を決定するために、前記入力光パルスが前記入射面に入射するときの入射角に変化させるため、前記光誘導手段と前記2光子吸収検出器とのうちの一方をもう一方に対して動かす段階とを含む方法。
  158. 前記2光子吸収検出器が、前記マイクロキャビティ内で光を共振させるために前記マイクロキャビティ内でその光を反射させる、間隔を置いて配置された第1の反射手段と第2の反射手段の間に位置する前記活性領域を含むマイクロキャビティの形態で提供された、請求項157に記載の方法。
  159. 前記所定の波長範囲の最長波長の光が前記入射面に垂直に入射したときにその光が前記マイクロキャビティ内で共振するように、前記マイクロキャビティが構成された、請求項158に記載の方法。
  160. 前記所定の波長範囲内の少なくとも2つの波長の光が前記入射面に同様の入射角で入射したときにそれらの光が前記マイクロキャビティ内で同時に共振するように、前記マイクロキャビティが構成された、請求項159に記載の方法。
  161. 前記第1および第2の反射手段が、前記マイクロキャビティ内で共振する光の波長を決定するように構成された、請求項158から160のいずれかに記載の方法。
  162. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段とのうちの少なくとも一方が、間隔を置いて配置された複数の反射層を含む分布ブラッグ反射器を含む、請求項158から161のいずれかに記載の方法。
  163. 前記第2の反射手段が、少なくとも1対のミラー対を含む分布ブラッグ反射器を含む、請求項158から162のいずれかに記載の方法。
  164. 前記第1の反射手段が、少なくとも1対のミラー対を含む分布ブラッグ反射器を含む、請求項158から163のいずれかに記載の方法。
  165. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段のそれぞれの前記分布ブラッグ反射器の前記ミラー対間の間隔が同様である、請求項162から164のいずれかに記載の方法。
  166. 前記入射面に同様の入射角で入射した2つの異なる波長の光が前記マイクロキャビティ内で共振するように、前記第1の反射手段と前記第2の反射手段のそれぞれの前記分布ブラッグ反射器の前記ミラー対間の間隔が異なる、請求項162から164のいずれかに記載の方法。
  167. 前記第1の反射手段の前記分布ブラッグ反射器の前記ミラー対間の間隔が、前記第2の反射手段の前記分布ブラッグ反射器の前記ミラー対間の間隔よりも狭い、請求項166に記載の方法。
  168. 前記第1の反射手段が、前記第2の反射手段の反射率より低い反射率を有する、請求項158から167のいずれかに記載の方法。
  169. 前記第1の反射手段の反射率が0.05から0.99の範囲にある、請求項158から168のいずれかに記載の方法。
  170. 前記第1の反射手段の反射率が約0.95である、請求項169に記載の方法。
  171. 前記第2の反射手段の反射率が0.05から0.99の範囲にある、請求項158から170のいずれかに記載の方法。
  172. 前記第2の反射手段の反射率が約0.986である、請求項171に記載の方法。
  173. 前記第1の反射手段が前記入射面を画定した、請求項158から172のいずれかに記載の方法。
  174. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段との間の前記活性領域の垂直長さが、前記所定の波長範囲の最大波長の光が前記入射面に垂直に入射したときにその光が前記マイクロキャビティ内で共振するように構成された、請求項158から173のいずれかに記載の方法。
  175. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段との間の前記活性領域の垂直長さが、前記所定の波長範囲の最大波長の光の波長の関数である、請求項158から174のいずれかに記載の方法。
  176. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段との間の前記活性領域の垂直長さが、前記所定の波長範囲の最大波長の光の波長の分数関数である、請求項158から175のいずれかに記載の方法。
  177. 前記第1の反射手段と前記第2の反射手段との間の前記活性領域の垂直長さが458.9nmであり、そのため前記入射面に垂直に入射した波長1,512nmの光が前記マイクロキャビティ内で共振する、請求項158から176のいずれかに記載の方法。
  178. 前記活性領域の材料が、前記所定の波長範囲の最長波長の光が前記入射面に垂直に入射したときにその光が前記活性領域内で共振するような材料である、請求項157から177のいずれかに記載の方法。
  179. 前記活性領域が、アルミニウム、ガリウムおよびヒ素の合金を含む合金組成物を含む、請求項157から178のいずれかに記載の方法。
  180. 前記活性領域が活性層と障壁層の互層を含む、請求項157から179のいずれかに記載の方法。
  181. 前記活性領域のそれぞれの活性層が量子井戸を含む、請求項180に記載の方法。
  182. 前記活性領域のそれぞれの活性層が、アルミニウムおよびヒ化ガリウムの合金を含む合金組成物を含む、請求項180または181に記載の方法。
  183. 前記活性領域のそれぞれの障壁層が、アルミニウムおよびヒ化ガリウムの合金を含む合金組成物を含む、請求項180から182のいずれかに記載の方法。
  184. 前記活性領域がバルク半導体材料を含む、請求項157から179のいずれかに記載の方法。
  185. 前記2光子吸収検出器が前記光誘導手段に対して可動である、請求項157から184のいずれかに記載の方法。
  186. 前記光誘導手段が前記2光子吸収検出器に対して可動である、請求項157から184のいずれかに記載の方法。
  187. 前記2光子吸収検出器によって生み出された光電流を監視する監視手段が提供された、請求項157から186のいずれかに記載の方法。
  188. 持続時間がフェムト秒およびピコ秒範囲にある光パルスを検出するように構成された、請求項157から187のいずれかに記載の方法。
  189. 持続時間が10ピコ秒までの光パルスを検出するように構成された、請求項157から188のいずれかに記載の方法。
  190. 前記光誘導手段が、複数の前記光パルスを含む繰返し光パルス信号を前記入射面に誘導するように構成された、請求項157から189のいずれかに記載の方法。
  191. 前記光パルスが同様の持続時間を有する、請求項157から190のいずれかに記載の方法。
  192. 前記光検出デバイスが、10GHzから160GHzの範囲の繰返し数で入力光パルスが提供される繰返し入力光パルス信号の前記入力光パルスを検出するように構成された、請求項157から191のいずれかに記載の方法。
  193. 前記繰返し入力光パルス信号の前記入力光パルスが、光通信信号の繰返し数で提供される、請求項157から192のいずれかに記載の方法。
  194. 所定の波長範囲内の波長の光パルスの波長を決定する方法であって、前記光パルスを前記入射面に誘導するために請求項119から155のいずれかに記載の光検出デバイスを動作させる段階と、前記入射面への前記光パルスの入射角を変化させるために、前記2光子吸収検出器と前記光誘導手段のうちの一方を動かす段階と、前記入射面への前記光パルスの入射角を変化させたときに前記光電流が最大値に達したことを検出する段階と、前記光電流が最大値に達したときの入射角から前記光の波長を決定する段階とを含む方法。
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