JP2008534481A - インスリン様増殖因子−1受容体活性の阻害剤としての2−アゼチジニル−4−(1h−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン - Google Patents

インスリン様増殖因子−1受容体活性の阻害剤としての2−アゼチジニル−4−(1h−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン Download PDF

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Abstract

Figure 2008534481

ヒトのような温血動物におけるインスリン様増殖因子1受容体活性を阻害することにおいて使用するための、置換基が明細書中で定義されている式(I)の化合物。

Description

本発明は、抗腫瘍活性を保有し、そして従ってヒト又は動物の身体の治療の方法において有用である、ある種の新規なピリミジン誘導体、又は医薬的に受容可能なその塩に関する。本発明は、更に、ピリミジン誘導体の製造のための方法、これらを含有する医薬組成物及び治療の方法における、例えばヒトのような温血動物における固形腫瘍疾病の予防又は治療において使用するための医薬の製造におけるその使用にも関する。
インスリン様増殖因子(IGF)系は、リガンド、受容体、結合タンパク質及びプロテアーゼからなる。二つのリガンド、IGF−I及びIGF−IIは、ヘテロ−四量体細胞表面受容体である1型インスリン様増殖因子受容体(IGF−1R)との相互作用によりシグナル伝達する、分裂促進的なペプチドである。いずれかのリガンドの結合は、β鎖の細胞内領域のチロシンキナーゼドメインの活性化を刺激し、その結果いくつかのチロシン残基がリン酸化され、そして各種のシグナル伝達分子の補充及び活性化となる。細胞内ドメインは、細胞の有糸分裂誘発、生存、形質転換、及び分化のためのシグナルを伝達することを示している。IGF−1Rの構造及び機能は、Adams等(Cellular and Molecular Life Sciences,57,1050−1093,2000)によって概説されている。IGF−IIR(マンノース6−リン酸受容体としても知られる)は、このようなキナーゼドメインを有せず、そして有糸分裂誘発のシグナル伝達をしないが、しかしIGF−1Rの影響に対抗する細胞表面におけるリガンドの利用可能性を調節するために作用することができる。IGF結合タンパク質(IGFBP)は、循環するIGFの利用可能性を制御し、そしてこれからのIGFの放出は、タンパク質切断によって仲介することができる。IGF系のこれらの他の成分は、Collett−Solberg及びCohen(Endocrine,12,121−136,2000)によって概説されている。
IGFシグナル伝達を、細胞の形質転換及び腫瘍の開始及び進行と連結するかなりの証拠が存在する。IGFは、癌遺伝子誘導の細胞死から保護する主要な生存因子であるとして同定されている(Harrington et al,EMBO J,13,3286−3295,1994)。IGF−1Rを欠く細胞は、対応する野生型細胞を効率よく形質転換するいくつかの異なった癌遺伝子(SV40T抗原及びrasを含む)による形質転換に対して、抵抗性であることが示されている(Sell et al.,Mol.Cell Biol.,14,3604−12,1994)。IGF系の成分の上方制御は、各種の腫瘍細胞系及び組織、特に乳房(Surmacz,Journal of Mammary Gland Biology & Neoplasia,5,95−105,2000)、前立腺(Djavan et al,World J.Urol.,19,225−233,2001、及びO’Brien et al,Urology,58,1−7,2001)及び大腸(Guo et al,Gastroenterology,102,1101−1108,1992)の腫瘍について記載されている。対照的に、IGF−IIは、腫瘍抑制因子として意味づけられ、そしていくつかの癌において欠失される(DaCosta et al,Journal of Mammary Gland Biology & Neoplasia,5,85−94,2000)。循環IGFの増加(又はIGF−1とIGFBP3の比の増加)を、癌の危険度と連結させる疫学的研究の数が増加している(Yu and Rohan,J.Natl.Cancer Inst.,92,1472−1489,2000)。形質転換マウスのモデルも、更に腫瘍細胞増殖の開始におけるIGFシグナル伝達を関係づけている(Lamm and Christofori,Cancer Res.58,801−807,1988、Forester et al,Cancer Metas.Rev.,17,317−324,1998、及びDiGiovanni et al,Proc.Natl.Acad.Sci.,97,3455−3460,2000)。
いくつかのin vitro及びin vivoの戦略は、IGF−1Rシグナル伝達の阻害が、形質転換された表現型を逆転し、そして腫瘍細胞の増殖を阻害するという原理の証明を提供している。これらは、中和抗体(Kalebic et al Cancer Res.,54,5531−5534,1994)、アンチセンスオリゴヌクレオチド(Resnicoff et al,Cancer Res.,54,2218−2222,1994)、三重螺旋形成オリゴヌクレオチド(Rinninsland et al,Proc.Natl.Acad.Sci.,94,5854−5859,1997)、アンチセンスmRNA(Nakamura et al,Cancer Res.,60,760−765,2000)及びドミナントネガティブ受容体(D’Amrosio et al.,Cancer Res.,56,4013−4020,1996)を含む。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、IGF−1R発現の阻害が、in vivoの細胞のアポトーシスの導入となり(Resnicoff et al,Cancer Res.,55,2463−2469,1996)、そしてヒトに取込まれている(Resnicoff et al,Proc.Amer.Assoc.Cancer Res.,40Abs4816,1999)ことを示している。然しながら、いずれものこれらの方法は、主要な固形腫瘍疾病の治療のために特に魅力的ではない。
IGFシグナル伝達の増加が、腫瘍細胞の増殖及び生存に関係し、そしてIGF−1R機能の遮断がこれを逆転することができることから、IGF−1Rチロシンキナーゼドメインの阻害は、それによって癌を治療するための適当な療法である。ドミナントネガティブなIGF−1R変種の使用によるin vitro及びin vivoの研究は、これを支持する。特に、受容体型チロシンキナーゼ活性を遮断するATP結合部位における点変異が、腫瘍細胞の増殖を防止することにおいて有効であることが証明されている(Kulik et al,Mol.Cell.Biol.,17,1595−1606,1997)。いくつかの証拠の断片は、正常な細胞がIGFシグナル伝達の阻害によって起こされたアポトーシスに対して感受性ではないことを暗示し、このような治療による治療的マージンが可能であることを示している(Baserga,Trenrs Biotechnol.,14,150−2,1996)。
選択的IGF−1Rチロシンキナーゼ阻害剤の報告は、僅かしかない。Parrizas等は、in vitro及びin vivoにおいてある程度の効力を有するチロホスチンを記載している(Parrizas et al.,Endocrinology,138:1427−33(1997))。これらの化合物は、中程度の効力及びインスリン受容体に体する選択性を持つものである。Telik Inc.は、インスリン受容体に対する選択性を有するが、しかしin vitroにおける腫瘍細胞に対する効力が中程度であるヘテロアリール−アリール尿素を記載している(公開された国際特許出願WO00/35455)。Novartisは、ピラゾロピリミジン化合物(NVP−AEW541として知られる)を開示し、これは、IGF−1Rチロシンキナーゼを阻害すると報告されている(Garcia−Echeverria et al.,Cancer Cell,5:231−39(2004))。Axelarは、ポドフィロトキシン誘導体を、特異的IGFRチロシンキナーゼ阻害剤として記載し(Vasilcanu et al.,Oncogen,23:7854−62(2004))、そしてAventisは、環式尿素誘導体及びIGF−1Rチロシンキナーゼ阻害剤としてのその使用を記載している(WO2004/070050)。
更に、いくつかの抗IGFR抗体が、受容体のシグナル伝達を遮断し、そして動物モデルにおける腫瘍増殖の阻害を示すことが報告されている(Cohen et al.,Clin.Canc.Res.,11:2063−73(2005);Burtrum et al.,Canc.Res.,63:8912−21(2003);Goetsch et al.,Int.J.Cancer,113:316−28(2005)及びMaloney et al.,Canc.Res.,63:5073−83(2003))。
置換されたアミノ基によって2及び4位において置換された、IGF−IRチロシンキナーゼ阻害活性を有するピリミジン誘導体が、WO03/048133中に記載されている。アミノ置換基の窒素原子が複素環式環の一部を形成する化合物は、開示されていない。
置換されたピリミジン誘導体は、更にWO00/39101、WO2004/056786、WO2004/080980及びWO2004/048365中に記載されているが、しかしいずれものこれらの文書は、ピリミジン環の2位においてN−連結のアゼチジン環を有するピリミジン誘導体を記載していない。
WO02/50065は、ある種のピラゾリル−アミノで置換されたピリミジン誘導体が、特にオーロラ−2及びグリコーゲンシンターゼキナーゼ−3(GSK−3)の阻害剤として、タンパク質キナーゼ阻害活性を有し、そして癌、糖尿病及びアルツハイマー病のような疾病の治療のために有用であることを開示している。開示された化合物は、ピリミジン環の2位において置換されたアミノ置換基を有することができるが、しかし再び、アミノ置換基の窒素原子が、複素環式環の一部を形成する化合物の開示はない。
WO01/60816は、ある種の置換されたピリミジン誘導体が、タンパク質キナーゼ阻害活性を有することを開示している。WO01/60816中にピリミジン環の4位においてピラゾリル−アミノ置換基を、そしてピリミジン環の2位においてN−連結のアゼチジン環を有するピリミジン誘導体の開示はない。
ピリミジン環の2位がN−連結の複素環式環によって置換されている、オーロラ−2及びグリコゲンシンターゼキナーゼ−3(GSK−3)阻害活性を有するピラゾール−アミノで置換されたピリミジン誘導体は、一般的に、WO02/22601、WO02/22602、WO02/22603、WO02/22604、WO02/22605、WO02/22606、WO02/22607及びWO02/22608中で開示されている。N−連結の複素環式環がアゼチジン環である化合物の開示はない。
WO2005/040159(国際特許出願番号PCT/GB2004/004307)は、ある種のピリミジン誘導体及びインスリン様増殖因子1受容体活性を調節することにおけるその使用を開示している。ピリミジン環の2位においてアゼチジン環を含有するピリミジン化合物の開示はない。
本出願人等は、いまや、ピリミジン環の2位において置換されたアゼチジン環を含有するある種のピリミジン化合物が、強力な抗腫瘍活性を保有することを見出した。本発明において開示される化合物が、単一の生物学的プロセスへの効果によってのみ薬理学的活性を保有することを暗示することを望むものではないが、本化合物は、IGF−1Rチロシンキナーゼ活性の阻害によって抗腫瘍効果を提供すると考えられる。
本発明の第1の側面によれば、以下の式(I):
Figure 2008534481
[式中:
は、(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキル又は(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル基から選択され、それぞれのこれらの基は、ハロゲノ及び(C1−C6)アルコキシから独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていることができ;
は、水素、ハロゲノ及びトリフルオロメチルから選択され;
は、水素、ヒドロキシ及びハロゲノから、或いは(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C3−C8)シクロアルキル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルカルボニル、(C3−C8)シクロアルキルカルボニル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキルカルボニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C3−C8)シクロアルキルアミノ、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキルアミノ、(C1−C6)アルコキシアミノ、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、−C(O)R3b、−OR3b、−SR3b、−NHR3b、−N[(C1−C6)アルキル]R3b、−S(O)3a又は−N(R3c)C(O)R3a基から選択され、ここにおいて、R3aは、(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル又は(C1−C6)アルコキシ基から選択され、mは、0、1又は2であり、R3bは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式4、5又は6員の複素環式環であり、そしてR3cは、水素及び(C1−C6)アルキルから選択され、
或いはRは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式5又は6員の複素環式環であるか、
或いはRは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる5又は6員の複素芳香族環であるか、
或いはRは、2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン基であり、
内のそれぞれのこれらの基又は環は、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ、ハロゲノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、トリ−[(C1−C4)アルキル]シリル、シアノ、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C3−C8)シクロアルキルアミノ、(C3−C6)シクロアルキル(C1−C3)アルキルアミノ、アミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ(C1−C6)アルキル、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキルアミノ(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキル(C1−C3)アルキルアミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルホニル、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルカノイル、R3dが水素及び(C1−C6)アルキルから選択され、そしてR3eが(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル又は(C1−C6)アルコキシ基から選択されるアルカノイルアミノ基−N(R3d)C(O)R3e、或いは飽和の単環式3、4、5、6又は7員の環から、独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていることができ、この環は、窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い異種原子を所望により含んでなることができ、いずれものこれらの置換基は、一つ又はそれより多い(C1−C4)アルキル、ヒドロキシ又はシアノ基によって所望により置換されていることができ;
は、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を所望により含んでなる5又は6員の複素芳香族環であり、この環は、Qによって置換され、そして(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ(この(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ置換基のいずれかは、ハロゲノ、アミノ、ヒドロキシ及びトリフルオロメチルから独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていることができる)、ハロゲノ、ニトロ、シアノ、−NR、カルボキシ、ヒドロキシ、(C2−C6)アルケニル、(C3−C8)シクロアルキル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル、(C1−C4)アルコキシカルボニル、(C1−C4)アルキルカルボニル、(C2−C6)アルカノイルアミノ、フェニルカルボニル、−S(O)(C1−C4)アルキル、−C(O)NR及び−SONRから独立に選択される一つ又はそれより多い更なる置換基によっていずれもの利用可能な環の原子において所望により置換されていてもよく、ここにおいて、R、R、R、R、R及びRは、水素及び(C1−C6)アルキルからそれぞれ独立に選択されるか、或いは、R及びR又はR及びR又はR及びRは、これらが接続している窒素原子と一緒に選択された場合、飽和の複素環式環をそれぞれ独立に形成することができ、そしてpは、0、1又は2であり;
は、(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキル又は(C3−C6)シクロアルキル(C1−C6)アルキル基、或いは窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を所望により含んでなることができる飽和又は不飽和の5又は6員の単環式環から選択され、そしてここにおいて、Qは、(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ(この(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ置換基のいずれかは、ハロゲノ、アミノ、ヒドロキシ及びトリフルオロメチルから独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていることができる)、ハロゲノ、ニトロ、シアノ、−NR1011、カルボキシ、ヒドロキシ、(C2−C6)アルケニル、(C3−C8)シクロアルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルカルボニル、(C2−C6)アルカノイルアミノ、フェニルカルボニル、−S(O)(C1−C6)アルキル、−C(O)NR1213及び−SONR1415から独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていてもよく、ここにおいて、R10、R11、R12、R13、R14及びR15は、水素及び(C1−C6)アルキルからそれぞれ独立に選択されるか、或いは、R10及びR11又はR12及びR13又はR14及びR15は、これらが接続している窒素原子と一緒に選択された場合、飽和の複素環式環をそれぞれ独立に形成することができ、そしてnは、0、1又は2であり;
そしてここにおいて、いずれもの飽和の単環式環は、1又は2個のオキソ或いはチオキソ置換基を所望により保有していてもよい;]
の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩が提供される。
本明細書において、他に示さない限り、用語“アルキル”は、単独で又は組合せで使用された場合、プロピル、イソプロピル及びtert−ブチルのような直鎖及び分枝鎖アルキル基の両方を含む。然しながら、“プロピル”のような個々のアルキル基に対する言及は、直鎖変種のみに対して特定的であり、そして“イソプロピル”のような個々の分枝鎖アルキル基に対する言及は、分枝鎖変種のみに対して特定的である。(C1−C6)アルキル基は、1ないし6個の炭素原子を有し、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等を含む。従って“(C1−C4)アルキル”に対する言及は、1ないし4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル部分を意味すると理解されるものである。
類似の慣例は、他の包括的用語に適用され、例えば、用語“(C1−C6)アルコキシ”及び“(C1−C4)アルコキシ”は、単独で又は組合せで使用された場合、それぞれ1ないし6、又は1ないし4個の炭素原子を有する直鎖或いは分枝鎖基を指すと理解されるものであり、そしてメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ及びブトキシのような基を含む。
“(C2−C6)アルケニル”基は、ビニル、イソプロペニル及びブタ−2−エニルのような、2ないし6個の炭素原子を有する直鎖及び分枝鎖のアルケニル基の両方を含む。同様に、“(C2−C6)アルキニル”基は、エチニル、2−プロピニル及びブタ−2−イニルのような、2ないし6個の炭素原子を有する直鎖及び分枝鎖の両方のアルキニル基を含む。
用語“(C3−C8)シクロアルキル”は、単独で又は組合せで使用された場合、3ないし8個の炭素原子を有する飽和の脂環式部分を指し、そして例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルを含む。従って“(C3−C6)シクロアルキル”に対する言及は、3ないし6個の炭素原子を有する飽和の脂環式部分を意味すると理解されるものであり、その代表的な例は、上記に収載されている。
本明細書中で使用される場合、用語“ハロゲノ”は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを含む。
用語“所望により置換され”は、いずれもの適した利用可能な位置における規定された基又は複数の基による所望による置換を示すために本明細書中で使用される。
異種原子は、窒素、硫黄又は酸素原子である。環が窒素原子を含む場合、これらは、窒素の結合要求を満たすために必要なように置換されていることができるか、又はこれらは、窒素原子によって構造の残りに連結することができる。窒素原子は、更にN−オキシドの形態であることができる。硫黄原子は、S、S(O)又はSOの形態であることができる。
上記で言及した包括的な原子団のための適した意義は、以下に記載するものを含む。
上の置換基のための適した意義は、これが、“飽和の単環式3、3、5、6又は7員の環であり、この環は、窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い異種原子を所望により含んでなることができる”である場合、3、4、5、6又は7個の原子を含有する炭素環式環(即ち環の炭素原子のみを有する脂環式環)又はその少なくとも一つが窒素、酸素及び硫黄から選択される異種原子である3、4、5、6又は7個の原子を含有する複素環式環である。“飽和の単環式3、4、5、6又は7員の環であり、この環は、窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い異種原子を所望により含んでなることができる”が、複素環式環である場合、複素環式環は、適当には、窒素、酸素及び硫黄から独立に選択される1ないし4個(例えば、1ないし3個、或いは1又は2個)の異種原子を含有する。他に規定しない限り、複素環式環は、炭素又は窒素連結であることができる。適した飽和の単環式3、4、5、6又は7員の炭素環式環の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルを含む。適した飽和の単環式3、4、5、6又は7員の複素環式環の例は、オキシラニル、アゼチジニル、ジオキサニル、トリオキサニル、オキセパニル、ジチアニル、トリチアニル、オキサチアニル、チオモルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、イミダゾリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピペラジニルを含む(特にアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピペラジニル)。1又は2個のチオキソ置換基を保有する飽和の複素環式環は、例えば、2−オキソピロリジニル、2−チオキソピロリジニル、2−オキソイミダゾリジニル、2−チオキソイミダゾリジニル、2−オキソピペリジニル、2,5−ジオキソピロリジニル、2,5−ジオキソイミダゾリジニル又は2,6−ジオキソピペリジニルであることができる。
3bのための適した意義は、これが“窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式の4、5又は6員の複素環式環”である場合、それぞれ4、5又は6個の環の原子を含有する複素環式環であり、その代表的な例は、上記に収載されている。
のための適した意義は、これが“窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式の5又は6員の複素環式環”である場合、5又は6個の環の原子を含有する複素環式環であり、その代表的な例は、上記に収載されている。
又はRのための適した意義は、これが“窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式の5又は6員の複素芳香族環”である場合、5又は6個の原子を含有し、その少なくとも一つが窒素、酸素及び硫黄から選択される異種原子である完全に不飽和の芳香族の単環式環であり、この環は、他に規定しない限り、炭素又は窒素連結であることができる。特に5又は6員のヘテロ芳香族環は、窒素、酸素及び硫黄から独立に選択される1ないし4個(例えば、1ないし3個、或いは1又は2個)の異種原子を含有することができる。このようなヘテロ芳香族環の例は、ピリジル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、フリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル及びチエニルを含む。
のための適した意義は、これが“窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなることができる飽和又は不飽和の5又は6員の単環式環”である場合、その少なくとも一つが所望により窒素、酸素及び硫黄から選択される異種原子であってもよい5又は6個の原子を含有する、飽和の或いは完全に又は部分的に不飽和の単環式環であり、この環は、他に規定しない限り、炭素又は窒素連結であることができる。この環は、脂環式又は芳香族の特性を有することができる。芳香族の単環式環は、アリール(フェニルのような)又はヘテロ芳香族であることができ、その代表的な例は、上記に収載されている。
が、2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン基である場合、これは、好ましくは窒素原子によって、特に7位の窒素原子によってピリミジン環に連結している。2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン基が置換基を保持する場合、これは、いずれもの利用可能な炭素又は窒素原子、例えばピリミジン環に接続していない、いずれもの窒素原子においてであることができる。特別な置換された2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン基は、例えば、2−(tert−ブトキシカルボニル)−2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナンであることができる。
及びR、又はR及びR、又はR及びR、又はR10及びR11、又はR12及びR13、又はR14及びR15が飽和の複素環式環を形成する場合、存在する唯一の異種原子は、R及びR、又はR及びR、又はR及びR、又はR10及びR11、又はR12及びR13、又はR14及びR15がそれに接続している窒素原子である。飽和の複素環式環は、好ましくはR及びR、又はR及びR、又はR及びR、又はR10及びR11、又はR12及びR13、又はR14及びR15がそれに接続している窒素原子を含む4、5、6又は7員の環である。
いずれもの疑義の回避のために、ピリミジン基がそれに接続しているアゼチジン環中の窒素原子は、第四化合物化していない;即ち、ピリミジン基は、アゼチジン環中の窒素原子に、アゼチジン環中のNH基の置換によって接続している。
アゼチジン環は、環中のいずれもの置換可能な位置において、Qによって置換されることができる。好ましくは、アゼチジン環は、アゼチジン環が本発明の化合物のピリミジン環に連結している窒素原子に隣接する環の原子において、Qによって置換される。
本明細書中のいずれもの置換基、例えば‘R’基(RないしR18、R3a、R3b、R3c、R3d又はR3e)或いはQ又はQ基内の各種の基のための適した意義は:
ハロゲノのために:フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード;
(C1−C6)アルキルのために:メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、n−ペンチル及びn−ヘキシル;
(C2−C6)アルケニルのために:ビニル、イソプロペニル、アリル及びブタ−2−エニル;
(C2−C6)アルキニルのために:エチニル、2−プロピニル及びブタ−2−イニル;
(C1−C6)アルコキシのために:メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ及びブトキシ;
(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシのために:メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシメトキシ、プロポキシメトキシ及びブトキシメトキシ;
(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキルのために:メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、プロポキシメチル及びブトキシメチル;
トリ−[(C1−C4)アルキル]シリルのために トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチル−エチルシリル及びメチル−ジエチルシリル;
(C1−C6)アルキルチオのために:メチルチオ、エチルチオ及びプロピルチオ;
(C1−C6)アルキルアミノのために:メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ及びブチルアミノ;
ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノのために:ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、−エチル−−メチルアミノ及びジイソプロピルアミノ;
アミノ−(C1−C6)アルキルのために:アミノメチル、アミノエチル、アミノプロピル及びアミノブチル;
(C1−C6)アルキルアミノ−(C1−C6)アルキルのために:メチルアミノメチル、メチルアミノエチル、メチルアミノプロピル、エチルアミノメチル、エチルアミノエチル、プロピルアミノメチル、イソプロピルアミノエチル及びブチルアミノメチル;
ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ−(C1−C6)アルキルのために;ジメチルアミノメチル、ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノブチル、ジエチルアミノメチル、ジエチルアミノエチル、ジエチルアミノプロピル、−エチル−−メチルアミノメチル、−エチル−−メチルアミノメチル及びジイソピロピルアミノエチル;
(C1−C6)アルキルカルボニルのために:メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル及びtert−ブチルカルボニル;
(C1−C6)アルコキシカルボニルのために:メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル及びtert−ブトキシカルボニル;
(C1−C6)アルキルカルバモイルのために:−メチルカルバモイル、−エチルカルバモイル及び−プロピルカルバモイル;
ジ−[(C1−C6)アルキル]カルバモイルのために:−ジメチルカルバモイル、−エチル−−メチルカルバモイル及び−ジエチルカルバモイル;
(C3−C8)シクロアルキルのために;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチル;
(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキルのために;シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル及びシクロヘプチルメチル;
(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルコキシにために:シクロプロピルメトキシ、シクロブチルメトキシ、シクロペンチルメトキシ、シクロヘキシルメトキシ及びシクロヘプチルメトキシ;
(C3−C8)シクロアルキルカルボニルのために:シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル及びシクロヘプチルカルボニル;
(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキルカルボニルのために:シクロプロピルメチルカルボニル、シクロブチルメチルカルボニル、シクロペンチルメチルカルボニル及びシクロヘキシルメチルカルボニル;
(C3−C8)シクロアルキルアミノのために:シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、シクロヘキシルアミノ及びシクロヘプチルアミノ;
(C3−C8)シクロアルキルアミノ(C1−C6)アルキルのために:シクロプロピルアミノメチル、シクロプロピルアミノエチル、シクロプロピルアミノプロピル、シクロブチルアミノメチル、シクロペンチルアミノエチル、シクロペンチルアミノプロピル、シクロヘキシルアミノエチル及びシクロヘプチルアミノエチル;
(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキルアミノのために:シクロプロピルメチルアミノ、シクロプロピルエチルアミノ、シクロペンチルメチルアミノ及びシクロヘキシルメチルアミノ;
(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキルアミノ(C1−C6)アルキルのために:シクロプロピルメチルアミノメチル、シクロプロピルメチルアミノエチル、シクロプロピルメチルアミノプロピル、シクロプロピルエチルアミノエチル、シクロプロピルエチルアミノブチル、シクロペンチルメチルアミノエチル、シクロペンチルメチルアミノブチル及びシクロヘキシルメチルアミノエチル;
(C1−C6)アルコキシアミノのために:メトキシアミノ、エトキシアミノ、プロポキシアミノ及びブトキシアミノ;
(C1−C6)アルカノイルのために:ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル及びイソブチリル;
(C1−C6)アルカノイルアミノのために:アセトアミド及びプロピオンアミド;
(C1−C6)アルキルスルホニルのために:メチルスルホニル及びエチルスルホニル;そして
(1−C6)アルキルスルフィニルのために:メチルスルフィニル及びエチルスルフィニル;
を含む。
本発明による化合物が、一つ又はそれより多い不斉的に置換された炭素原子を含有する場合、本発明は、鏡像異性体及びジアステレオ異性体、並びにそのラセミ混合物を含む混合物を含む全ての立体異性体を含む。
従って、上記で定義した式(I)の化合物のあるものが、一つ又はそれより多い不斉炭素原子の効力によって光学的に活性な又はラセミの形態で存在することができる限り、本発明が、その定義中に、先に記述した活性を保有するいずれものこのような光学的に活性なラセミの形態を含むことは理解されることである。特に、式(I)の化合物は、キラル中心をアゼチジン環上に(即ちQ基に接続する炭素原子において)有する。本発明は、本明細書中で先に定義したとおりの活性を有する全てのこのような立体異性体、例えば(2R)及び(2S)異性体(特に(2S)異性体)を包含する。キラル化合物の命名において、(R,S)が、スカレミック(scalemic)又はラセミ混合物を意味し、一方(R)及び(S)が鏡像異性体を意味することは更に理解されることである。名称中に(R,S)、(R)又は(S)がない場合、名称は、いずれものスカレミック又はラセミ混合物を指し、ここにおいて、スカレミック混合物は、R及びS鏡像異性体をいずれもの相対的比率で含有し、そしてラセミ混合物は、R及びS鏡像異性体を50:50の比で含有することは理解されることである。光学的に活性な形態の合成は、当技術において公知の有機化学の標準的な技術、例えば光学的に活性な出発物質からの合成、又はラセミの形態の分割によって行うことができる。ラセミ体は、既知の方法(Advanced Organic Chemistry:3rd Edition:author J.March,p104−107を参照)を使用して、個々の鏡像異性体に分離することができる。適した方法は、ラセミ物質のキラル助剤との反応によるジアステレオ異性体的誘導体の形成、それに続く、例えばクロマトグラフィーによるジアステレオ異性体の分離、そして次いで助剤種の開裂を含む。同様に、上述の活性は、本明細書中で以下に言及される標準的な実験室技術を使用して評価することができる。
上記で定義した式(I)の化合物のあるものが、互変異性の形態で存在することができ、本発明が、その定義に、上述の活性を保有するこのような互変異性の形態を含むことも更に理解されることである。従って、本発明は、ヒト又は動物におけるIGF−1Rチロシンキナーゼ活性を阻害する式(I)の化合物の全ての互変異性の形態に関する。例えば、本発明の化合物は、以下の式:
Figure 2008534481
の別の互変異性の形態(I’)及び(II’)で存在することができる。
ある種の式(I)の化合物が、例えば水和された形態のような溶媒和された、並びに溶媒和されていない形態で存在することができることは理解されることである。本発明が、ヒト又は動物におけるIGF−1Rチロシンキナーゼ活性を阻害する、全てのこのような溶媒和された形態を包含することは理解されることである。
ある種の式(I)の化合物が、多形の形態で存在し、そして本発明が、ヒト又は動物におけるIGF−1Rチロシンキナーゼ活性を阻害する、全てのこのような形態を包含することは理解されることである。
本発明による化合物は、医薬的に受容可能な塩を提供することができる。適した医薬的に受容可能な塩は、アルカリ金属、例えばナトリウム塩、アルカリ土類金属、例えばカルシウム又はマグネシウム塩、有機アミン、例えばトリエチルアミン、モルホリン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N−ジベンジルエチルアミン又は例えばリシンのようなアミノ酸塩のような塩基塩を含む。もう一つの側面において、化合物が十分に塩基性である場合、適した塩は、メタンスルホン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩並びにリン酸及び硫酸と形成された塩のような酸付加塩を含む。
本発明の一つの側面において、Rのための適した意義は、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル基(シクロプロピルメチル、シクロペンチルメチル又はシクロヘキシルメチルのような)であり、この基は、ハロゲノ及び(C1−C4)アルコキシから選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていてもよい。
本発明のもう一つの側面において、Rのための適した意義は、(C1−C6)アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル又はtert−ブチルのような(C1−C4)アルキル基)又は(C3−C8)シクロアルキル基(例えばシクロプロピル、シクロペンチル又はシクロヘキシルのような(C3−C6)シクロアルキル基)であり、この基は、ハロゲノ及び(C1−C4)アルコキシから選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていてもよい。Rのためのもう一つの適した意義は、置換されていない(C1−C6)アルキル基(例えば(C1−C4)アルキル基)又は置換されていない(C3−C8)シクロアルキル基(例えば(C3−C6)シクロアルキル基)である。
本発明のもう一つの側面において、Rのための適した意義は、置換されていない(C1−C4)アルキル基である。例えば、Rは、メチル、エチル又はtert−ブチル、特にメチル又はtert−ブチル、更に特にメチルであることができる。
本発明のもう一つの側面において、Rのための適した意義は、シクロプロピルのような(C3−C6)シクロアルキル基である。
本発明の一つの側面において、Rのための適した意義は、水素又はトリフルオロメチルである。
本発明のもう一つの側面において、Rのための適した意義は、ハロゲノ(フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード、特にクロロ又はフルオロ、更に特にクロロのような)である。
本発明のもう一つの側面において、Rのための適した意義は、水素である。
本発明の一つの側面において、Rは、水素、ヒドロキシ又はハロゲノから、或いは(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C3−C8)シクロアルキル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルカルボニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C3−C8)シクロアルキルアミノ、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキルアミノ、(C1−C6)アルコキシアミノ、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、−C(O)R3b、−OR3b、−NHR3b、−N[(C1−C6)アルキル]R3b、−S(O)3a又は−N(R3c)C(O)R3a基から選択され、ここにおいて、R3aは、(C1−C6)アルキル又は(C1−C6)アルコキシ基から選択され、mは、0、1又は2であり、R3bは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式4、5又は6員の複素環式環であり、そしてR3cは、水素及び(C1−C6)アルキルから選択され、或いはRは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式5又は6員の複素環式環であるか、或いはRは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる5又は6員の複素芳香族環であるか、或いはRは、2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン基である。R内のそれぞれのこれらの基又は環は、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ、ハロゲノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、トリ−[(C1−C4)アルキル]シリル、シアノ、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ、アミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ(C1−C6)アルキル、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルホニル、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルカノイル、R3dが水素及び(C1−C6)アルキルから選択され、そしてR3eが(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル又は(C1−C6)アルコキシ基から選択されるアルカノイルアミノ基−N(R3d)C(O)R3e、或いは飽和の単環式3、4、5、6又は7員の環から、独立に選択される一つ又はそれより多い(例えば一つ又は二つ、特に一つ)置換基によって所望により置換されていることができ、この環は、窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い異種原子を所望により含んでなることができ、いずれものこれらの置換基は、一つ又はそれより多い(例えば一つ又は二つ、特に一つ)(C1−C4)アルキル、ヒドロキシ又はシアノ基によって所望により置換されていることができる。R内のいずれもの飽和の単環式環は、1又は2個のオキソ或いはチオキソ置換基を所望により保有していてもよい。
本発明のもう一つの側面において、Rは、水素、ヒドロキシ又はハロゲノから、或いは(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C3−C8)シクロアルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシカルボニル、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C3−C8)シクロアルキルアミノ、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、−C(O)R3b、−OR3b、−NHR3b、又は−S(O)3a基から選択され、ここにおいて、R3aは、(C1−C6)アルキル基であり、mは、0であり、そしてR3bは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式4、5又は6員の複素環式環であり、或いはRは、窒素及び酸素から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式5又は6員の複素環式環であるか、或いはRは、窒素及び酸素から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる5又は6員の複素芳香族環である。R内のそれぞれのこれらの基又は環は、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ、ハロゲノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、トリ−[(C1−C4)アルキル]シリル、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ、アミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルホニル、(C1−C6)アルカノイル、R3dが水素及び(C1−C6)アルキルから選択され、そしてR3eが(C1−C6)アルキル又は(C1−C6)アルコキシ基から選択されるアルカノイルアミノ基−N(R3d)C(O)R3e、或いは飽和の単環式3、4、5又は6員の環から、独立に選択される一つ又はそれより多い(例えば一つ又は二つ、特に一つ)置換基によって所望により置換されていることができ、この環は、窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い異種原子を所望により含んでなることができ、いずれものこれらの置換基は、一つ又はそれより多い(例えば一つ又は二つ、特に一つ)(C1−C4)アルキル、ヒドロキシ又はシアノ基によって所望により置換されていることができる。R内のいずれもの飽和の単環式環は、1又は2個のオキソ置換基を所望により保有していてもよい。
本発明のもう一つの側面において、Rは、水素、ヒドロキシ又はハロゲノから、或いは(C1−C4)アルキル、(C2−C4)アルケニル、(C2−C4)アルキニル、(C1−C3)アルコキシ、アミノ、(C1−C3)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C3)アルキル]アミノ、(C3−C6)シクロアルキルアミノ、カルバモイル、(C1−C3)アルキルカルバモイル、ジ−[(C1−C3)アルキル]カルバモイル、−C(O)R3b、−OR3b、−NHR3b又は−S(O)3a基から選択され、ここにおいて、R3aは、(C1−C3)アルキル基であり、mは、0であり、そしてR3bは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式4、5又は6員の複素環式環であり、或いはRは、窒素及び酸素から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式5又は6員の複素環式環であるか、或いはRは、窒素及び酸素から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる5又は6員の複素芳香族環である。R内のそれぞれのこれらの基又は環は、一つ又はそれより多い上記で定義したとおりの置換基によって、特に(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルコキシ、(C1−C3)アルコキシ(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルコキシ(C1−C3)アルコキシ、ハロゲノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1−C3)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C3)アルキル]アミノ、アミノ(C1−C3)アルキル、カルバモイル、(C1−C3)アルキルカルバモイル、(C1−C3)アルキルチオ、(C1−C3)アルキルスルホニル、(C1−C3)アルカノイル、R3dが水素及び(C1−C3)アルキルから選択され、そしてR3eが(C1−C3)アルキル又は(C1−C3)アルコキシ基から選択されるアルカノイルアミノ基−N(R3d)C(O)R3e、或いは飽和の単環式3、4、5又は6員の環から、独立に選択される一つ又はそれより多い(例えば一つ又は二つ、特に一つ)置換基によって所望により置換されていることができ、この環は、窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い異種原子を所望により含んでなることができ、いずれものこれらの置換基は、一つ又はそれより多い(例えば一つ又は二つ、特に一つ)(C1−C2)アルキル、ヒドロキシ又はシアノ基によって所望により置換されていることができる。R内のいずれもの飽和の単環式環は、1個のオキソ置換基を所望により保有していてもよい。
本発明の一つの側面において、Rは、これが置換されている場合、(C1−C6)アルコキシ(メトキシ又はエトキシのような)、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ(メトキシエトキシのような)或いは飽和の単環式3、4、5、6又は7員(例えば4、5、6又は7員)の環から独立に選択される一つ又はそれより多い(例えば一つ、二つ又は三つ、特に一つ又は二つ、更に特に一つ)置換基によって置換されていることができ、この環は、窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い異種原子を所望により含んでなることができる(シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、ピペリジニル、ジオキサニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル又はピペラジニルのような)。
本発明のもう一つの側面において、Rは、これが置換されている場合、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、ハロゲノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ及びジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ、或いは飽和の単環式3、4、5、6又は7員(例えば4、5、6又は7員)の環から独立に選択される一つ又はそれより多い(例えば一つ又は二つ、特に一つ)の置換基によって置換されていることができ、この環は、窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い異種原子を所望により含んでなることができる。
本発明のもう一つの側面において、Rが、飽和の単環式3、4、5、6又は7員(例えば4、5、6又は7員)の環である置換基を保持する場合、この環は、窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い異種原子を所望により含んでなることができ、この環は、好ましくは窒素、そして所望により、窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又は二つの更なる異種原子を含んでなっていてもよい。例えば、R上の飽和の単環式3、4、5、6又は7員の環の置換基は、ピロリジンであることができる。
本発明のもう一つの側面において、Rは、水素から、或いは(C1−C4)アルキル、(C1−C3)アルコキシ又は(C3−C5)シクロアルキル基から選択されるか、或いはRは、窒素及び酸素から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式5又は6員の複素環式環である。R内のそれぞれのこれらの基又は環は、一つ又はそれより多い(例えば一つ又は二つ、特に一つ)上記で定義したとおりの置換基によって、特にヒドロキシ及び(C1−C3)アルコキシ(特にメトキシのような(C1−C2)アルコキシ)から独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって、所望により置換されていることができる。
本発明のもう一つの側面において、Rは、水素及びハロゲノから、或いは(C1−C4)アルキル又は(C1−C3)アルコキシ基から選択されるか、或いはRは、窒素及び酸素から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式5又は6員の複素環式環である。R内のそれぞれのこれらの基又は環は、一つ又はそれより多い(例えば一つ又は二つ、特に一つ)上記で定義したとおりの置換基によって、特にヒドロキシ及び(C1−C3)アルコキシ(特にメトキシのような(C1−C2)アルコキシ)から独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって、所望により置換されていることができる。
本発明のなおもう一つの側面において、Rは、ハロゲノから、或いは(C1−C4)アルキル又は(C1−C3)アルコキシ基から選択されるか、或いはRは、窒素及び酸素から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式5又は6員の複素環式環である。R内のそれぞれのこれらの基又は環は、一つ又はそれより多い(例えば一つ又は二つ、特に一つ)上記で定義したとおりの置換基によって、特にヒドロキシ及び(C1−C3)アルコキシから独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって、所望により置換されていることができる。
本発明のもう一つの側面において、Rは、水素又はハロゲノから、或いは(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルカルボニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ、カルバモイル、−C(O)R3b、−OR3b、−SR3b、−NHR3b、−N[(C1−C6)アルキル]R3b又は−S(O)3a基から選択され(ここにおいて、m、R3a及びR3bは、上記で定義したとおりである)、或いはRは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式5又は6員の複素環式環であり、それぞれのこれらの基又は環は、一つ又はそれより多い(例えば一つ又は二つ、特に一つ)本明細書中で先に定義したとおりの置換基によって所望により置換されていることができる。
本発明のもう一つの側面において、Rは、水素から、或いは(C1−C6)アルキル(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル又はtert−ブチルのような(C1−C4)アルキル)、(C3−C8)シクロアルキル(例えばシクロプロピル、シクロペンチル又はシクロヘキシルのような(C3−C6)シクロアルキル)、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル(例えばシクロプロピルメチルのような(C3−C6)シクロアルキル(C1−C4)アルキル)、(C1−C6)アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ及びブトキシのような(C1−C4)アルコキシ)、(C1−C6)アルキルカルボニル(例えばメチルカルボニルのような(C1−C4アルキルカルボニル)、(C3−C8)シクロアルキルカルボニル(例えばシクロプロピルカルボニルのような(C3−C6)シクロアルキルカルボニル)、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキルカルボニル(例えばシクロプロピルメチルカルボニルのような(C3−C6)シクロアルキル(C1−C4)アルキルカルボニル)、(C1−C6)アルコキシカルボニル(例えばメトキシカルボニルのような(C1−C4)アルコキシカルボニル)、(C1−C6)アルキルアミノ(例えばメチルアミノ又はエチルアミノのような(C1−C4)アルキルアミノ)、(C3−C8)シクロアルキルアミノ、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキルアミノ、(C1−C6)アルコキシアミノ又は−S(O)3a(ここにおいてm及びR3aは、上記で定義したとおりである)から選択される置換された又は置換されていない基から選択される。
本発明のもう一つの側面において、Rのための適した意義は、例えば、水素、ヒドロキシ、クロロ、フルオロ又はヨード、或いはメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、tert−ブチル、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、エチニル、プロピニル、ブチニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、tert−ブトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、N−ブチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバモイル、ピロリジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル、アゼチジニルカルボニル、メチルチオ、エチルチオ、ピペリジニルアミノ、テトラヒドロピラニルアミノ、テトラヒドロピラニルオキシ、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、オキサジアゾリル又は2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン−7−イル基を含み、それぞれのこれらの基又は環は、一つ又はそれより多い(例えば一つ又は二つ、特に一つ)上記で定義したとおりの置換基によって所望により置換されていることができる。
本発明のなおもう一つの側面において、Rのための適した意義は、例えば、水素、ヒドロキシ、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、(2−メトキシエトキシ)メチル、アミノメチル、メチルアミノメチル、エチルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン−1−イルメチル、4−メチルピペラジン−1−イルメチル、ピロリジン−1−イルメチル、2−ヒドロキシエチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、2−(N−メチルカルバモイル)エチル、3−ヒドロキシプロピル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、3−アミノプロパ−1−イル、3−N,N−ジメチルアミノプロピル、3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロパ−1−イル、3−ピロリジン−1−イルプロピル、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、3−ヒドロキシプロパ−1−エン−1−イル、3−アミノプロパ−1−エン−1−イル、2−(メトキシカルボニル)エテン−1−イル、3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロパ−1−エン−1−イル、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル、3−メトキシプロパ−1−イン−1−イル、2−(トリメチルシリル)エチニル、3−アミノプロパ−1−イン−1−イル、3−メチルアミノプロパ−1−イン−1−イル、3−(ジメチルアミノ)プロパ−1−イン−1−イル、3−(N−メチルアセトアミド)プロパ−1−イン−1−イル、3−アセトアミドプロパ−1−イン−1−イル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、(5−オキソピロリジン−2−イル)メトキシ、テトラヒドロフラン−3−イルメトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、2−エトキシエトキシ、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ、2−メトキシエトキシ、(2−メトキシエトキシ)エトキシ、2−{N−[2−ヒドロキシエチル]−N−メチル−アミノ}エトキシ、2−モルホリノエトキシ、2−(2−オキソピロリジン−1−イル)エトキシ、2−(イミダゾリド−2−オン−1−イル)エトキシ、3−ヒドロキシプロピルオキシ、2−ヒドロキシプロパ−1−イルオキシ、3−メトキシプロパ−1−イルオキシ、2−メトキシプロパ−1−イルオキシ、3−モルホリノプロパ−1−イルオキシ、3−(メチルチオ)プロパ−1−イルオキシ、3−(メチルスルホニル)プロピル−1−オキシ、メトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ、メチルアミノ、2−メトキシエチルアミノ、2−アミノエチルアミノ、2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ、(N−2−メトキシエチル)−N−メチルアミノ、3−イソプロポキシプロパ−1−イルアミノ、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルアミノ、2−(アセトアミド)エチルアミノ、2−(モルホリン−4−イル)エチルアミノ、2−メチルプロパ−1−イルアミノ、2−ヒドロキシプロパ−1−イルアミノ、3−メトキシプロピルアミノ、3−エトキシプロピルアミノ、2−イソプロピルエチルアミノ、テトラヒドロフラン−2−イルメチルアミノ、ジメチルアミノ、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−エチルアミノ、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、4−メチルシクロヘキシルアミノ、4−ヒドロキシシクロヘキシルアミノ、カルバモイル、N−ヒドロキシカルバモイル、N−シクロプロピルカルバモイル、N−シクロペンチルカルバモイル、N−アミノカルバモイル、N−(アセチルアミノ)カルバモイル、N−メチルカルバモイル、2−ヒドロキシエチルカルバモイル、N−(2−ヒドロキシプロピル)カルバモイル、N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)カルバモイル、N−(4−ヒドロキシブチル)カルバモイル、N−(2−メトキシエチル)カルバモイル、N−(2−(アセチルアミノ)エチル)カルバモイル、N−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]カルバモイル、N−(カルバモイルメチル)カルバモイル、N−[2−(メチルチオ)エチル]カルバモイル、N−(2−メトキシエチル)−N−メチルカルバモイル、ピロリジン−1−イルカルボニル、モルホリノカルボニル、アゼチジン−1−イルカルボニル、(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)カルボニル、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルアミノ、4−テトラヒドロピラニルアミノ、テトラヒドロピラン−4−イルオキシ、ピロリジン−1−イル、モルホリノ、ピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イル、4−エチルピペラジン−1−イル、4−イソプロピルピペラジン−1−イル、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル、4−(3−ヒドロキシプロピル)ピペラジン−1−イル、4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル、4−(2−アミノエチル)ピペラジン−1−イル、4−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジン−1−イル、4−(2−シアノエチル)ピペラジン−1−イル、4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル、1−ホルミル−ピペラジン−4−イル、4−アセチルピペラジン−1−イル、4−(エチルスルホニル)ピペラジン−1−イル、4−アミノピペリジン−1−イル、4−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピペリジン−1−イル、3−ヒドロキシピロリジン−1−イル、3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル、cis−3,4−ジヒドロキシピロリジン−1−イル、5−メチル−[1,3,4]−オキサジアゾール−2−イル、2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン−7−イル及び(tert−ブトキシカルボニル)−2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン−7−イルを含む。
のための更なる適した意義は、例えば、水素、ヒドロキシ、クロロ、ヨード、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、(2−メトキシエトキシ)メチル、アミノメチル、メチルアミノメチル、モルホリノメチル、4−メチルピペラジン−1−イルメチル、ピロリジン−1−イルメチル、2−メトキシエチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、2−(N−メチルカルバモイル)エチル、3−ヒドロキシプロピル、3−メトキシプロピル、3−アミノプロパ−1−イル、3−N,N−ジメチルアミノプロピル、3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロパ−1−イル、3−ピロリジン−1−イルプロピル、エテニル、ペンタ−3−エン−1−イル、3−ヒドロキシプロパ−1−エン−1−イル、3−アミノプロパ−1−エン−1−イル、2−(メトキシカルボニル)エテン−1−イル、3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロパ−1−エン−1−イル、エチニル、3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル、3−メトキシプロパ−1−イン−1−イル、2−(トリメチルシリル)エチニル、3−アミノプロパ−1−イン−1−イル、3−メチルアミノプロパ−1−イン−1−イル、3−(ジメチルアミノ)プロパ−1−イン−1−イル、3−(N−メチルアセトアミド)プロパ−1−イン−1−イル、3−アセトアミドプロパ−1−イン−1−イル、メトキシ、エトキシ、(5−オキソピロリジン−2−イル)メトキシ(例えば(2S)−(5−オキソピロリジン−2−イル)メトキシ又は(2R)−(5−オキソピロリジン−2−イル)メトキシ)、テトラヒドロフラン−3−イルメトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、2−エトキシエトキシ、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ、2−メトキシエトキシ、(2−メトキシエトキシ)エトキシ、2−{N−[2−ヒドロキシエチル]−N−メチル−アミノ}エトキシ、2−モルホリノエトキシ、2−(2−オキソピロリジン−1−イル)エトキシ、2−(イミダゾリド−2−オン−1−イル)エトキシ、3−ヒドロキシプロピルオキシ、2−ヒドロキシプロパ−1−イルオキシ(例えば(2R)−2−ヒドロキシプロパ−1−イルオキシ)、3−メトキシプロパ−1−イルオキシ、2−メトキシプロパ−1−イルオキシ(例えば(2S)−2−メトキシプロパ−1−イルオキシ)、3−モルホリノプロパ−1−イルオキシ、3−(メチルチオ)プロパ−1−イルオキシ、3−(メチルスルホニル)プロピル−1−オキシ、メトキシカルボニル、N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ、メチルアミノ、2−メトキシエチルアミノ、2−アミノエチルアミノ、2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ、(N−2−メトキシエチル)−N−メチルアミノ、3−イソプロポキシプロパ−1−イルアミノ、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルアミノ、2−(アセトアミド)エチルアミノ、2−(モルホリン−4−イル)エチルアミノ、2−メチルプロパ−1−イルアミノ、2−ヒドロキシプロパ−1−イルアミノ(例えば(2R)−2−ヒドロキシプロパ−1−イルアミノ又は(2S)−2−ヒドロキシプロパ−1−イルアミノ)、3−メトキシプロピルアミノ、3−エトキシプロピルアミノ、2−イソプロポキシエチルアミノ、テトラヒドロフラン−2−イルメチルアミノ(例えば(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチルアミノ)、ジメチルアミノ、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−エチルアミノ、シクロブチルアミノ、4−メチルシクロヘキシルアミノ、4−ヒドロキシシクロヘキシルアミノ、カルバモイル、N−ヒドロキシカルバモイル、N−シクロプロピルカルバモイル、N−シクロペンチルカルバモイル、N−アミノカルバモイル、N−(アセチルアミノ)カルバモイル、N−メチルカルバモイル、2−ヒドロキシエチルカルバモイル、N−(2−ヒドロキシプロピル)カルバモイル(例えばN−((R)−2−ヒドロキシプロピル)カルバモイル)、N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)カルバモイル(例えばN−((2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル)カルバモイル)、N−(4−ヒドロキシブチル)カルバモイル、N−(2−メトキシエチル)カルバモイル、N−(2−(アセチルアミノ)エチル)カルバモイル、N−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]カルバモイル、N−(カルバモイルメチル)カルバモイル、N−[2−(メチルチオ)エチル]カルバモイル、N−(2−メトキシエチル)−N−メチルカルバモイル、ピロリジン−1−イルカルボニル、モルホリノカルボニル、アゼチジン−1−イルカルボニル、(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)カルボニル(例えば(3R)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イルカルボニル)、メチルチオ、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルアミノ、4−テトラヒドロピラニルアミノ、テトラヒドロピラン−4−イルオキシ、ピロリジン−1−イル、モルホリノ、ピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イル、4−エチルピペラジン−1−イル、4−イソプロピルピペラジン−1−イル、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル、4−(3−ヒドロキシプロピル)ピペラジン−1−イル、4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル、4−(2−アミノエチル)ピペラジン−1−イル、4−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジン−1−イル、4−(2−シアノエチル)ピペラジン−1−イル、4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル、1−ホルミル−ピペラジン−4−イル、4−アセチルピペラジン−1−イル、4−(エチルスルホニル)ピペラジン−1−イル、4−アミノピペリジン−1−イル、4−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピペリジン−1−イル、3−ヒドロキシピロリジン−1−イル(例えば(3R)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)、3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル(例えば(3R)−3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)、cis−3,4−ジヒドロキシピロリジン−1−イル、5−メチル−[1,3,4]−オキサジアゾール−2−イル、2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン−7−イル及び(tert−ブトキシカルボニル)−2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン−7−イルを含む。
のためのなお更なる適した意義は、例えば、水素、クロロ、ヨード、メチル、エチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、(2−メトキシエトキシ)メチル、モルホリノメチル、3−ヒドロキシプロピル、3−メトキシプロピル、3−N,N−ジメチルアミノプロピル、エテニル、3−ヒドロキシプロパ−1−エン−1−イル、エチニル、3−ヒドロキシプロパ−1−イン−1−イル、3−メトキシプロパ−1−イン−1−イル、3−アミノプロパ−1−イン−1−イル、3−メチルアミノプロパ−1−イン−1−イル、3−(ジメチルアミノ)プロパ−1−イン−1−イル、3−(N−メチルアセトアミド)プロパ−1−イン−1−イル、3−アセトアミドプロパ−1−イン−1−イル、メトキシ、エトキシ、(5−オキソピロリジン−2−イル)メトキシ(例えば(2S)−(5−オキソピロリジン−2−イル)メトキシ又は(2R)−(5−オキソピロリジン−2−イル)メトキシ)、テトラヒドロフラン−3−イルメトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、2−エトキシエトキシ、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ、2−メトキシエトキシ、(2−メトキシエトキシ)エトキシ、2−{N−[2−ヒドロキシエチル]−N−メチル−アミノ}エトキシ、2−モルホリノエトキシ、2−(2−オキソピロリジン−1−イル)エトキシ、2−(イミダゾリド−2−オン−1−イル)エトキシ、3−ヒドロキシプロピルオキシ、2−ヒドロキシプロパ−1−イルオキシ(例えば(2R)−2−ヒドロキシプロパ−1−イルオキシ)、3−メトキシプロパ−1−イルオキシ、2−メトキシプロパ−1−イルオキシ(例えば(2S)−2−メトキシプロパ−1−イルオキシ)、3−モルホリノプロパ−1−イルオキシ、3−(メチルチオ)プロパ−1−イルオキシ、3−(メチルスルホニル)プロピル−1−オキシ、メチルアミノ、2−メトキシエチルアミノ、2−(メトキシエチル)アミノ、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルアミノ、2−(モルホリン−4−イル)エチルアミノ、2−メチルプロパ−1−イルアミノ、2−ヒドロキシプロパ−1−イルアミノ(例えば(2R)−2−ヒドロキシプロパ−1−イルアミノ又は(2S)−2−ヒドロキシプロパ−1−イルアミノ)、3−メトキシプロピルアミノ、3−エトキシプロピルアミノ、2−イソプロポキシエチルアミノ、テトラヒドロフラン−2−イルメチルアミノ(例えば(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチルアミノ)、ジメチルアミノ、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−エチルアミノ、シクロブチルアミノ、カルバモイル、N−シクロプロピルカルバモイル、N−メチルカルバモイル、2−ヒドロキシエチルカルバモイル、N−(2−ヒドロキシプロピル)カルバモイル(例えばN−((R)−2−ヒドロキシプロピル)カルバモイル)、N−(2−メトキシエチル)カルバモイル、N−[2−(メチルチオ)エチル]カルバモイル、ピロリジン−1−イルカルボニル、アゼチジン−1−イルカルボニル、メチルチオ、4−テトラヒドロピラニルアミノ、テトラヒドロピラン−4−イルオキシ、ピロリジン−1−イル、モルホリノ、ピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イル、4−エチルピペラジン−1−イル、4−イソプロピルピペラジン−1−イル、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル、4−(3−ヒドロキシプロピル)ピペラジン−1−イル、4−(2−メトキシエチル)ピペラジン−1−イル、4−(2−シアノエチル)ピペラジン−1−イル、4−アセチルピペラジン−1−イル、4−(エチルスルホニル)ピペラジン−1−イル、3−ヒドロキシピロリジン−1−イル(例えば(3R)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)、3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル(例えば(3R)−3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)及び1−ホルミル−ピペラジン−4−イルを含む。
本発明のもう一つの側面において、Rは、水素、クロロ、メチル、エチル、メトキシ及びモルホリノから選択される。
本発明のもう一つの側面において、Rは、水素、メチル、エチル、メトキシ及びモルホリノから選択される。
本発明のなおもう一つの側面において、Rは、クロロ、メチル、メトキシ及びモルホリノから選択される。
本発明のなおもう一つの側面において、Rは、メチル、メトキシ及びモルホリノから選択される。
本発明のなおもう一つの側面において、Rは、水素、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、3−メトキシプロパ−1−イルオキシ及びモルホリノから選択される。
本発明のなおもう一つの側面において、Rは、水素、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、3−メトキシプロパ−1−イルオキシ及びモルホリノ(特にメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、3−メトキシプロパ−1−イルオキシ及びモルホリノ)から選択される。
本発明の一つの側面において、Qのための適した意義は、窒素、酸素及び硫黄から選択される、同一又は異なっていることができる1、2、3又は4個の環の異種原子を含んでなる5又は6員の複素環式環である。例えば、Qのための適した意義は、チエニル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、フラニル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル及びピリジルを含む。
本発明のもう一つの側面において、Qのための適した意義は、窒素及び酸素から選択される、同一又は異なっていることができる1又は2個の環の異種原子を含んでなる5又は6員の複素環式環である。例えば、Qのための適した意義は、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、イミダゾリル、オキサゾリル、テトラゾリル及びイソオキサゾリル(特にテトラゾリル及びイソオキサゾリル)を含む。
本発明のもう一つの側面において、Qのための適した意義は、一つの窒素及び一つの酸素の環の異種原子を含んでなる5又は6員の複素環式環、例えば、イソオキサゾリル環(イソオキサゾール−5−イルのような)である。
本発明のなおもう一つの側面において、Qのための適した意義は、1ないし4個の窒素の環の異種原子を含んでなる5又は6員の複素環式環である。例えば、Qのための適した意義は、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル及びピリジルを含む。
環Qは、適当には、いずれもの利用可能な環の原子を経由してアゼチジン環に連結することができ、例えばこれは、環の炭素又は環の窒素原子によって連結することができる。特に、Qは、環の炭素原子によって、例えば異種原子に隣接した環の炭素原子によってアゼチジン環に連結することができる。
によって置換されることに加えて、Qは、(C1−C6)アルキル(メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル又はn−ヘキシルのような)及び(C1−C6)アルコキシ(メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ又はn−ヘキソキシのような)(この(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ置換基のいずれかは、ハロゲノ(フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードのような)、アミノ、ヒドロキシ及びトリフルオロメチルから独立に選択される少なくとも一つの置換基、例えば1、2、3又は4個の置換基によって所望により置換されていることができる)、ハロゲノ(フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードのような)、ニトロ、シアノ、−NR、カルボキシ、ヒドロキシ、(C2−C6)アルケニル(エテニルのような)、(C3−C8)シクロアルキル(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルのような)、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル(シクロプロピルメチルのような)、(C1−C4)アルコキシカルボニル(メトキシカルボニル又はエトキシカルボニルのような)、(C1−C4)アルキルカルボニル(メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル又はn−ブチルカルボニルのような)、(C2−C6)アルカノイルアミノ(アセトアミド又はプロピオンアミドのような)、フェニルカルボニル、−S(O)(C1−C4)アルキル(メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル又はエチルスルホニルのような)、−C(O)NR及び−SONR(ここで、p、R、R、R、R、R及びRは、上記で定義したとおりである)から独立に選択される同一又は異なっていることができる、少なくとも一つの置換基(1、2、3又は4個の置換基)によって、所望により置換されていてもよい。
本発明の一つの側面において、R、R、R、R、R及びRは、水素又は(C1−C4)アルキル(メチル、エチル、プロピル又はブチルのような)をそれぞれ適当に独立に表すことができ、或いは適当には、R及びR、又はR及びR、又はR及びRは、これらが接続している窒素原子と一緒に選択された場合、ピロリジニル又はピペリジニルのような飽和の複素環式環をそれぞれ独立に形成することができる。
本発明の一つの側面において、Qは、Qによって置換され、そして(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、ハロゲノ及び(C3−C8)シクロアルキルから独立に選択される少なくとも一つの置換基によって所望により置換されていてもよい。
本発明のもう一つの側面において、Qは、Qによってのみ置換されている。
本発明の一つの側面において、Qのために適した意義は、置換された又は置換されていない(C1−C6)アルキル(メチル、エチル、プロピル又はブチルのような)、(C3−C8)シクロアルキル(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルのような)、又は(C3−C5)シクロアルキル(C1−C6)アルキル(シクロプロピルメチルのような)基、或いは窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子(例えば1、2、3又は4個の異種原子)を含んでなることができる飽和又は不飽和の5又は6員の単環式環(フェニル、ピリジル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、フリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、テトラヒドロフラニル又はチエニル、特にピリジル、ピラジニル、チアゾリル、テトラヒドロフラニル又はピリミジニルのような)である。
本発明のもう一つの側面において、Qのために適した意義は、置換された又は置換されていない(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキル基、或いは置換された又は置換されていない、窒素及び酸素から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなることができる飽和の又は不飽和の5又は6員の単環式環である。例えば、Qのために適した意義は、メチル、シクロプロピル、ピリジル、ピラジニル、チアゾリル、テトラヒドロフラニル又はピリミジニルから選択される置換された又は置換されていない基を含む。
本発明のなおもう一つの側面において、Qのために適した意義は、置換された又は置換されていない(C1−C4)アルキル(メチルのような)又は(C3−C6)シクロアルキル(シクロプロピルのような)基、或いはイミダゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、フリル、ピラジニル(特にピラジン−2−イル)、ピリダジニル、ピリミジニル(特にピリミジン−2−イル)、ピロリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、テトラヒドロフラニル又はチエニル、特にピリジル(好ましくはピリド−2−イル又はピリド−3−イル)又はチアゾリル(特にチアゾリル−2−イル又はチアゾリル−4−イル)或いはテトラヒドロフラニル(特にテトラヒドロフラン−3−イル)のような、窒素、酸素及び硫黄から選択される同一又は異なっていることができる、一つ又は二つの環の異種原子を含んでなる、所望により置換されていてもよい不飽和の5又は6員の単環式環である。
本発明のなおもう一つの側面において、Qのために適した意義は、ピラジニル(特にピラジン−2−イル)、ピリミジニル(特にピリミジン−2−イル)、ピリジル(特にピリド−2−イル又はピリド−3−イル)又はチアゾリル(特にチアゾール−2−イル)のような、窒素、酸素及び硫黄から選択される同一又は異なっていることができる、一つ又は二つの環の異種原子を含んでなる、所望により置換されていてもよい、不飽和の5又は6員の単環式環である。
本発明のなおもう一つの側面において、Qのために適した意義は、ピリジル(特にピリド−2−イル又はピリド−3−イル、更に特にピリド−2−イル)、ピラジニル(特にピラジン−2−イル)又はピリミジニル(特にピリミジン−2−イル)のような、窒素、酸素及び硫黄から独立に選択される一つ又は二つの環の窒素原子を含んでなる、所望により置換されていてもよい、不飽和の5又は6員の単環式環である。本発明のこの側面におけるQのための特別な意義は、ピリジル(特にピリド−2−イル又はピリド−3−イル、更に特にピリド−2−イル)である。
本発明のなおもう一つの側面において、Qのために適した意義は、(所望により置換されていてもよい)ピラジニル(特にピラジン−2−イル)である。
本発明のなおもう一つの側面において、Qのために適した意義は、(所望により置換されていてもよい)ピリミジニル(特にピリミジン−2−イルである。
本発明のなおもう一つの側面において、Qのために適した意義は、(所望により置換されていてもよい)ピリジル(特にピド−2−イル又はピリド−3−イル)である。
本発明のなおもう一つの側面において、Qのために適した意義は、(所望により置換されていてもよい)チアゾリル(特にチアゾール−2−イル)である。
本発明の一つの側面において、Qのために適した置換基は、これが置換されている場合、(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ(この(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシのいずれかは、ハロゲノ、アミノ、ヒドロキシ及びトリフルオロメチル)、ハロゲノ、ニトロ、シアノ、−NR1011、カルボキシ、ヒドロキシ、(C2−C6)アルケニル、(C3−C8)シクロアルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルカルボニル、(C2−C6)アルカノイルアミノ、フェニルカルボニル、−S(O)(C1−C6)アルキル、−C(O)NR1213及び−SONR1415(ここで、n、R10、R11、R12、R13、R14及びR15は、上記で定義したとおりである)から独立に選択される、少なくとも一つの置換基(例えば、1、2、3又は4個の置換基)によって所望により置換されていることができる)から独立に選択される一つより多い(例えば、1、2、3又は4個)置換基を含む。
本発明のもう一つの側面において、Qのために適した置換基は、これが置換されている場合、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルコキシ、シアノ及び−NR1011(ここで、R10及びR11は、上記で定義したとおりである)から独立に選択される一つ又はそれより多い(例えば一つ又は二つ、特に一つ)置換基を含む。
本発明のなおもう一つの側面において、Qのために適した置換基は、これが置換されている場合、(C1−C4)アルキル(メチル又はエチルのような)、(C1−C4)アルコキシ(メトキシ又はエトキシのような)及びシアノから独立に選択される一つ又はそれより多い(例えば一つ又は二つ、特に一つ)置換基を含む。
適当には、R10、R11、R12、R13、R14及びR15は、水素又は(C1−C4)アルキル(メチルのような)をそれぞれ独立に表すか、或いはR10及びR11、又はR12及びR13、又はR14及びR15は、これらが接続している窒素原子と一緒に選択された場合、ピロリジニル又はピペリジニルのような飽和の複素環式環をそれぞれ適当に形成することができる。
本発明の化合物中の環上の置換基の数及び特質が、立体的に好ましくない組合せを回避するように選択されるものであることは認識されるものである。
本発明による式(I)の化合物の一つの群において、Rは、(C1−C4)アルキル基であり;Rは、水素であり;Rは、水素、ハロゲノ、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルコキシ並びに窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式5又は6員の複素環式環であり;Qは、窒素及び酸素から選択される同一又は異なっていることができる、一つ又は二つの環の異種原子を含んでなる置換された5又は6員の複素環式環であり;そしてQは、窒素、酸素及び硫黄から選択される同一又は異なっていることができる、一つ又は二つの環の異種原子を含んでなる、所望により置換されていてもよい不飽和の5又は6員の単環式環である。例えばこの群において、Qのために適した意義は、イソオキサゾリル及びテトラゾリル(特にイソオキサゾリル)であり、そしてQのために適した意義は、メチル、シクロプロピル、テトラヒドロフラニル、ピラジニル、チアゾリル、ピリミジニル及びピリジル(特にピリジル、ピリミジニル及びピラジニル、更に特にピリジル)である。
本発明による式(I)の化合物のもう一つの群において、Rは、(C1−C4)アルキル基であり;Rは、水素であり;Rは、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルコキシ並びに窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式5又は6員の複素環式環であり;Qは、窒素及び酸素から選択される同一又は異なっていることができる、一つ又は二つの環の異種原子を含んでなる置換された5員の複素芳香族環であり;そしてQは、窒素、酸素及び硫黄から選択される同一又は異なっていることができる、一つ又は二つの環の異種原子を含んでなる所望により置換されていてもよい不飽和の5又は6員の単環式環である。例えばこの群において、Qのために適した意義は、イソオキサゾリルであり、そしてQのために適した意義は、ピラジニル、チアゾリル、ピリミジニル及びピリジル(特にピリジル、ピリミジニル及びピラジニル、更に特にピリジル)である。
本発明の一つの側面において、以下の下位式(i):
Figure 2008534481
の基(これは、式(I)のピリミジン環の2位に接続している)のために適した意義は、例えば、2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−シクロプロピルイソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(チアゾール−4−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(ピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−(3−{テトラヒドロフラン−3−イル}イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−メトキシピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)アゼチジン−1−イル、2−[3−(ピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−{3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル、2−{3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル、2−{3−(3−ヒドロキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−メチルアミノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、及び2−{3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イルを含む(ここで、いずれもの疑義の回避のために、式(I)のピリミジン環の2位に接続しているものは、アゼチジン−1−イル基である)。
本発明のもう一つの側面において、下位式(i)の基(これは、式(I)のピリミジン環の2位に接続している)のために適した意義は、例えば、2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−{3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル、2−{3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−ピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−メチルアミノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル及び2−{3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イルを含む(ここで、いずれもの疑義の回避のために、式(I)のピリミジン環の2位に接続しているものは、アゼチジン−1−イル基である)。本発明のなおもう一つの側面において、下位式(i)の基のために適した意義は、例えば、2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イルである。
本発明のなおもう一つの側面において、下位式(i)の基(これは、式(I)のピリミジン環の2位に接続している)のために適した意義は、例えば、2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−シクロプロピルイソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(チアゾール−4−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(ピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−(3−{テトラヒドロフラン−3−イル}イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−メトキシピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)アゼチジン−1−イル、2−[3−(ピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−{3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル、2−{3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル、2−{3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル、2−{3−(3−ヒドロキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−メチルアミノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−{3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル及び2−{3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イルを含む(ここで、いずれもの疑義の回避のために、式(I)のピリミジン環の2位に接続しているものは、アゼチジン−1−イル基である)。
本発明のもう一つの側面において、下位式(i)の基(これは、式(I)のピリミジン環の2位に接続している)のために適した意義は、例えば、2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−{3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル、2−{3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル、2−{3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−メチルアミノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−{3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル及び2−{3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イルを含む(ここで、いずれもの疑義の回避のために、式(I)のピリミジン環の2位に接続しているものは、アゼチジン−1−イル基である)。
本発明のもう一つの側面において、下位式(i)の基(これは、式(I)のピリミジン環の2位に接続している)のために適した意義は、例えば、2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−{3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル、2−{3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル、2−{3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル、2−{3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イル及び2−{3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル}アゼチジン−1−イルを含む(ここで、いずれもの疑義の回避のために、式(I)のピリミジン環の2位に接続しているものは、アゼチジン−1−イル基である)。
本発明の特別な態様は、以下の式(Ia):
Figure 2008534481
[式中:
は、(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキル又は(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル基から選択され、それぞれのこれらの基は、ハロゲノ及び(C1−C6)アルコキシから独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていることができ;
は、水素、ハロゲノ及びトリフルオロメチルから選択され;
は、水素、ヒドロキシ及びハロゲノから、或いは(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C3−C8)シクロアルキル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルカルボニル、(C3−C8)シクロアルキルカルボニル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキルカルボニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C3−C8)シクロアルキルアミノ、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキルアミノ、(C1−C6)アルコキシアミノ、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、−C(O)R3b、−OR3b、−SR3b、−NHR3b、−N[(C1−C6)アルキル]R3b、−S(O)3a又は−N(R3c)C(O)R3a基から選択され、ここにおいて、R3aは、(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル又は(C1−C6)アルコキシ基から選択され、mは、0、1又は2であり、R3bは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式4、5又は6員の複素環式環であり、そしてR3cは、水素及び(C1−C6)アルキルから選択され、
或いはRは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式5又は6員の複素環式環であるか、
或いはRは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる5又は6員の複素芳香族環であるか、
或いはRは、2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン基であり、
内のそれぞれのこれらの基又は環は、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ、ハロゲノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、トリ−[(C1−C4)アルキル]シリル、シアノ、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C3−C8)シクロアルキルアミノ、(C3−C6)シクロアルキル(C1−C3)アルキルアミノ、アミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ(C1−C6)アルキル、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキルアミノ(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキル(C1−C3)アルキルアミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルホニル、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルカノイル、R3dが水素及び(C1−C6)アルキルから選択され、そしてR3eが(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル又は(C1−C6)アルコキシ基から選択されるアルカノイルアミノ基−N(R3d)C(O)R3e、或いは飽和の単環式3、4、5、6又は7員の環から、独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていることができ、この環は、窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い異種原子を所望により含んでなることができ、いずれものこれらの置換基は、一つ又はそれより多い(C1−C4)アルキル、ヒドロキシ又はシアノ基によって所望により置換されていることができ;
は、(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキル又は(C3−C6)シクロアルキル(C1−C6)アルキル基、或いは窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を所望により含んでなることができる飽和又は不飽和の5又は6員の単環式環から選択され、そしてここにおいて、Qは、(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ(この(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ置換基のいずれかは、ハロゲノ、アミノ、ヒドロキシ及びトリフルオロメチルから独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていることができる)、ハロゲノ、ニトロ、シアノ、−NR1011、カルボキシ、ヒドロキシ、(C2−C6)アルケニル、(C3−C8)シクロアルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルカルボニル、(C2−C6)アルカノイルアミノ、フェニルカルボニル、−S(O)(C1−C6)アルキル、−C(O)NR1213及び−SONR1415から独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていてもよく、ここにおいて、R10、R11、R12、R13、R14及びR15は、水素及び(C1−C6)アルキルからそれぞれ独立に選択されるか、或いは、R10及びR11又はR12及びR13又はR14及びR15は、これらが接続している窒素原子と一緒に選択された場合、飽和の複素環式環をそれぞれ独立に形成することができ、そしてnは、0、1又は2であり;
そしてここにおいて、いずれもの飽和の単環式環は、1又は2個のオキソ或いはチオキソ置換基を所望により保有していてもよい;]
の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩である。
式(Ia)の化合物において、Qのために適した意義は、ピリジル、ピリミジニル又はピラジニル、特にピリジル(ピリド−2−イルのような)のような、一つ又は二つの環の窒素原子を含んでなる所望により置換されていてもよい、不飽和の5又は6員の単環式環である。
一つの側面において、本発明の特別な化合物は、例えば:
6−クロロ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−モルホリノ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−メトキシ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−メチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(2−メチルアミノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(2−メチルアミノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−モルホリノ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メトキシ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メトキシ−2−{2−[3−(2−メチルアミノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−2−{2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;及び
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
から選択されるいずれか一つ又はそれより多い式(I)の化合物及び医薬的に受容可能なその塩を含む。
もう一つの側面において、本発明の特別な化合物は、例えば:
6−クロロ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−モルホリノ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−メトキシ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−メチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(2−メトキシピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−モルホリノ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メトキシ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;及び
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
から選択されるいずれか一つ又はそれより多い式(I)の化合物及び医薬的に受容可能なその塩を含む。
もう一つの側面において、本発明の特別な化合物は、例えば:
6−モルホリノ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−メトキシ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−メチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−モルホリノ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メトキシ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;及び
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
から選択されるいずれか一つ又はそれより多い式(I)の化合物及び医薬的に受容可能なその塩を含む。
もう一つの側面において、本発明の特別な化合物は、例えば:
6−クロロ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−モルホリン−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−メトキシ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−メチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−クロロ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−モルホリン−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−エチル−2−{2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メトキシ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−クロロ−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エトキシ−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(3−メトキシプロポキシ)−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(3−メトキシプロポキシ)−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−クロロ−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−クロロ−2−{2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−クロロ−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;及び
6−エトキシ−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
から選択されるいずれか一つ又はそれより多い式(I)の化合物及び医薬的に受容可能なその塩を含む。
なおもう一つの側面において、本発明の特別な化合物は、例えば:
6−モルホリノ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−メトキシ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−メチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−モルホリノ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メトキシ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エトキシ−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(3−メトキシプロポキシ)−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(3−メトキシプロポキシ)−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;及び
6−エトキシ−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
から選択されるいずれか一つ又はそれより多い式(I)の化合物及び医薬的に受容可能なその塩を含む。
なおもう一つの側面において、本発明の特別な化合物は、例えば:
6−モルホリノ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−メトキシ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−メチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−モルホリノ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
6−エチル−2−{2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−メトキシ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エトキシ−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(3−メトキシプロポキシ)−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(3−メトキシプロポキシ)−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
S−6−エチル−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;及び
6−エトキシ−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
から選択されるいずれか一つ又はそれより多い式(I)の化合物及び医薬的に受容可能なその塩を含む。
式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩は、化学的に関連する化合物の調製のために適用可能であることが知られているいずれもの方法によって調製することができる。このような方法は、式(I)の化合物を調製するために使用された場合、本発明の更なる特徴として提供され、そして以下の代表的な方法の変法によって例示され、これらにおいて、他に記述されない限り、Q、Q、R、R及びRは、本明細書中で定義されたいずれかの意味を有する。必要な出発物質は、有機化学の標準的な方法によって得ることができる。このような出発物質の調製は、以下の代表的な方法の変法及び付属する実施例に関連して記載される。
別の方法として、必要な出発物質は、有機化学者の通常の技術内である例示されたものと類似の方法によって得ることが可能である。
方法(a) 以下の式(II):
Figure 2008534481
[式中、Lは、適した置換可能な基を表し、そしてR、R及びRは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、式(I)において定義したとおりである]
の化合物の、以下の式(III):
Figure 2008534481
[式中、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、式(I)において定義したとおりである]
の化合物との、都合よくは、適した塩基の存在中の反応;
或いは
方法(b) 以下の式(IV):
Figure 2008534481
[式中、Lは、適した置換可能な基を表し、そしてR、R、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、式(I)において定義したとおりである]
の化合物の、以下の式(V):
Figure 2008534481
[式中、Rは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、式(I)において定義したとおりである]
のピラゾールとの、都合よくは、適した酸の存在中の反応;
或いは
方法(c) 以下の式(VI):
Figure 2008534481
[式中、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、式(I)において定義したとおりである]
の化合物の、以下の式(VII):
Figure 2008534481
[式中、Xは酸素原子を表し、そしてqが1であるか、又はXは窒素原子を表し、そしてqが2であり、R16は、(C1−C6)アルキル基であり、そしてR、R及びRは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、式(I)において定義したとおりである]
の化合物との、都合よくは、適した塩基の存在中の反応;
或いは
方法(d) 以下の式(VIII):
Figure 2008534481
[式中、R、R、R、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、式(I)において定義したとおりである]
の化合物の、ヒドラジンとの反応;
或いは
方法(e)が、(C1−C6)アルコキシ、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ、−OR3b、−SR3b、−NHR3b、−N[(C1−C6)アルキル]R3b又は−S(O)3a基であり、ここにおいて、mは、0であり、そしてR3a及びR3bは、上記で定義したとおりである(そしてR基は、少なくとも一つの上記で定義したとおりの基によって所望により置換されていてもよい)式(I)の化合物のための、以下の式(IX):
Figure 2008534481
[式中、Lは、適した置換可能な基であり、そしてR、R、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、式(I)において定義したとおりである]
の化合物の、以下の式:
H−Xa
[式中、Xaは、OR17、NH、NHR17、N(R17、OR3b、SR3b、NHR3b、N[(C1−C6)アルキル]R3b及びSR3aを表し、ここにおいて、R17は、所望により置換されていてもよい(C1−C6)アルキル基であり、そしてR3a及びR3bは、それぞれ必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、上記で定義したとおりである]
の化合物との、都合よくは、適した塩基の存在中の反応;
或いは
方法(f)が、(i)少なくとも一つの環の窒素を含んでなり、そして所望により窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い更なる異種原子を含んでなっていてもよく、所望により置換されていてもよい、飽和の単環式の5又は6員の複素環式環、或いは(ii)所望により置換されていてもよい2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン基である、式(I)の化合物のための、上記で定義したとおりである式(IX)の化合物の、(i)以下の式(Xb):
Figure 2008534481
[式中、Qは、上記に示した窒素原子に加えて、窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い異種原子を所望により含んでなっていてもよい、飽和の単環式の5又は6員の複素環式環であり、この環は、少なくとも一つの上記で定義したとおりの基によって所望により置換されていてもよい]
の化合物との、又は
(ii)所望により置換されていてもよい2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナンとの、都合よくは、適した塩基の存在中の反応;或いは
方法(g)が、(C2−C6)アルケニル又は(C2−C6)アルキニル基であり、そしてR基が、少なくとも一つの上記で定義したとおりの基によって所望により置換されていてもよい式(I)の化合物のための、上記で定義したとおりの式(IX)の化合物の、以下の式(Xc)又は以下の式(Xc’):
Figure 2008534481
[式中、R18は、水素及び所望により置換されていてもよい(C1−C4)アルキル又は(C1−C4)アルコキシカルボニル基から選択される]
の化合物との、都合よくは、適した塩基及び適した触媒の存在中の反応;
或いは
方法(h)が、炭素原子を経由してピリミジン環に接続されている式(I)の化合物のための、上記で定義したとおりの式(IX)の化合物の、以下の式:
M−R
[式中、Rは、上記で定義したとおりのR基から適当に選択され、そしてMは、金属基である]
のZnBr、B(OH)、CuCN又はSnBuのような化合物との、都合よくは、適した触媒の存在中の反応;
或いは
方法(i)が、(C1−C6)アルコキシカルボニル基である(そしてRは、少なくとも一つの上記で定義したとおりの基によって所望により置換されていてもよい)式(I)の化合物のための、以下の式(X):
Figure 2008534481
[式中、R、R、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、式(I)において定義したとおりである]
の化合物の、以下の式:
H−O−(C1−C6)アルキル
[式中、(C1−C6)アルキル基は、少なくとも一つのRの置換基として上記で定義したとおりの基によって所望により置換されていてもよく、そして必要な場合いずれもの官能基は保護されている]
の化合物との、都合よくは、適した酸の存在中の反応;
或いは
方法(j)が、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの異種原子を含んでなる5員の複素芳香族環である(そしてR基は、少なくとも一つの上記で定義したとおりの基によって所望により置換されていてもよい)式(I)の化合物のための、適当な出発物質及び適した脱水剤を使用する内部縮合反応。
例えば、Rが、1,3,4−オキサジアゾール基である式(I)の化合物のための、以下の式(XI):
Figure 2008534481
[式中、Zは、上記で定義したとおりのRのために適したいずれもの置換基であり、そしてR、R、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、式(I)において定義したとおりである]
の化合物の、水酸化(メトキシカルボニルスルファモイル)トリエチルアンモニウムのような適した脱水剤との反応;
或いは
方法(k)が、少なくとも一つの上記で定義したとおりの基によって置換されている(C1−C6)アルキル、(C3−C6)アルケニル、(C3−C6)アルキニル、又は(C1−C6)アルコキシ基である式(I)の化合物のために、以下の式(XII):
Figure 2008534481
[式中、Lは、適した置換可能な基であり、Wは、所望により置換されていてもよい(C1−C6)アルキル、(C3−C6)アルケニル、(C3−C6)アルキニル又は(C1−C6)アルコキシ基であり、そしてR、R、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、式(I)において定義したとおりである]
の化合物を、上記で定義したとおりの式H−Xa、(Xb)、(Xc)、(Xc’)又はM−Rの化合物と反応させること;
並びに所望により、方法(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、(j)又は(k)の後に、以下:
・ 得られた化合物を、更なる本発明の化合物に転換すること
・ 化合物の医薬的に受容可能な塩を形成すること
の一つ又はそれより多くを行うこと。
方法(a)
方法(a)のための反応条件
式(II)の化合物中の適した置換可能な基Lは、例えば、ハロゲノ又はスルホニルオキシ基、例えばフルオロ、クロロ、メチルスルホニルオキシ又はトルエン−4−スルホニルオキシ基である。特別なL基は、フルオロ、クロロ又はメチルスルホニルオキシ基である。
方法(a)は、都合よくは、適した塩基の存在中で及び/又は適したルイス酸の存在中で行うことができる。適した塩基は、例えばピリジン、2,6−ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、ジ−イソプロピルエチルアミン、−メチルモルホリン又はジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンのような有機アミン塩基、或いは、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム又は炭酸カルシウムのようなアルカリ又はアルカリ金属炭酸塩、或いは例えば、水素化ナトリウムのようなアルカリ金属水素化物である。特別な塩基は、有機アミン塩基、例えばジ−イソプロピルエチルアミンである。適したルイス酸は、酢酸亜鉛である。
方法(a)は、都合よくは、適した不活性溶媒又は希釈剤、例えばアセトンのようなケトン、或いはエタノール、ブタノール、イソプロパノール又はn−ヘキサノールのようなアルコール、或いはトルエンのような芳香族炭化水素、或いはN−メチルピロリド−2−オンの存在中で、そして0℃ないし還流の範囲の温度、特に還流で行うことができる。
方法(a)は、別の方法として、都合よくは、標準的なBuchwald条件下(例えば、J.Am.Chem.Soc.,118,7215;J.Am.Chem.Soc.,119,8451;J.Org.Chem.,62,1568 and 6066を参照)で行うことができる。例えば、方法(a)は、都合よくは、酢酸パラジウムの存在中で、適した溶媒又は希釈剤、例えばトルエン、ベンゼン又はキシレンのような芳香族溶媒中で、適した塩基、例えば炭酸セシウムのような無機塩基、又はカリウム−t−ブトキシドのような有機塩基の存在中で、そして2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルのような適したリガンドの存在中で、そして25ないし80℃の範囲の温度で行うことができる。
方法(a)のための出発物質
式(II)の化合物は、慣用的な方法によって得ることができる。例えば、式(II)の化合物は、以下の式(IIa):
Figure 2008534481
[式中、Lは、適した置換可能な基であり、そしてL、R及びRは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、本明細書中で先に定義した意味のいずれかを有する]
のピリミジンの、以下の式(V):
Figure 2008534481
[式中、Rは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、本明細書中で先に定義した意味のいずれかを有する]
のピラゾールとの、適した塩基の存在中の反応によって得ることができる。
式(IIa)中の適した置換可能な基Lは、例えば、ハロゲノ又はスルホニルオキシ基、例えばフルオロ、クロロ、メタンスルホニルオキシ又はトルエン−4−スルホニルオキシ基である。特別なL基は、クロロである。
式(IIa)のピリミジン及び式(V)のピラゾールの反応のために適した塩基は、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム又は炭酸カルシウムのようなアルカリ又はアルカリ土類金属炭酸塩、或いはジ−イソプロピルエチルアミンのような有機アミン塩基を含む。
反応は、都合よくは、適した不活性溶媒又は希釈剤、例えばアセトンのようなケトン、或いはエタノール、ブタノール又はn−ヘキサノールのようなアルコール、或いはトルエンのような芳香族炭化水素、或いはN−メチルピロリド−2−オンの存在中で行うことができる。反応は、都合よくは、例えば10ないし150℃の範囲の温度で、特に室温で行われる。
式(IIa)のピリミジン及び式(V)のピラゾールは、商業的に入手可能な化合物であるか、又はこれらは、文献中で既知であるか、或いはこれらは、当技術において既知の標準的な方法によって調製することができる。
式(III)の化合物は、慣用的な方法によって得ることができる。例えば、Qが、イソオキサゾールである場合、式(III)の化合物は、以下の反応スキーム1:
Figure 2008534481
に例示するようにして得ることができる。
反応スキーム1において、Pgは、例えば、tert−ブトキシカルボニルのような適した保護基である。Q基は、先に定義したとおりである。例えば、Qは、ピリジル(ピリド−2−イルのような)であることができる。
別の方法として、例えば、Qが、イソオキサゾールである場合、式(III)の化合物は、以下の反応スキーム2:
Figure 2008534481
に例示するようにして得ることができる。
反応スキーム2において、Pgは、先に記載したように適した保護基である。同様にPgは、例えば、シクロヘキシルのような適した保護基である。Q基は、先に定義したとおりである。
別の方法として、例えば、Qがイソオキサゾールである場合、式(III)の化合物は、以下の反応スキーム3:
Figure 2008534481
に例示するようにして得ることができる。
反応スキーム3において、Pgは、先に記載したような適した保護基である。Q基は、先に定義したとおりである。
反応スキーム3において、工程(a)は、都合よくは、水素化ジイソブチルアルミニウムのような適した還元剤によって行われる。工程(a)は、都合よくは、適した不活性溶媒又は希釈剤、例えばエーテル又はトルエンのような芳香族炭化水素、或いはジクロロメタンのような塩素化炭化水素の存在中で、そして例えば−78℃ないし25℃の範囲の温度で行うことができる。
工程(b)は、都合よくは、適した不活性溶媒又は希釈剤、例えばジクロロメタンのような塩素化炭化水素の存在中で、そして例えば−20℃ないし50℃の範囲の温度で行うことができる。
工程(c)は、都合よくは、α−クロロアルデヒドオキシム中間体を得るためのN−クロロスクシンイミドのような適した塩素化剤、そして次いでニトリルオキシド中間体を得るためのトリエチルアミンのような適した塩基による、3+2環化付加反応の部分を担当する処理によって行うことができる。別の方法として、オキシム(Q−CH=N−OH)は、次亜塩素酸ナトリウムによる処理によって、直接ニトリルオキシド中間体に転換することができる。このような反応は、都合よくは、適した不活性溶媒又は希釈剤、例えばジクロロメタンのような塩素化炭化水素の存在中で、例えば−20℃ないし50℃の範囲の温度で行うことができる。
工程(d)は、都合よくは、ボラン、水素化ジイソブチルアルミニウム又は水素化アルミニウムリチウムのような還元剤によって行うことができる。工程(d)は、都合よくは、適した不活性溶媒又は希釈剤、例えばエーテル又はトルエンのような芳香族炭化水素、或いはジクロロメタンのような塩素化炭化水素の存在中で、そして例えば−50℃ないし100℃の範囲の温度で行うことができる。
反応スキーム1、2及び3のそれぞれにおいて、保護基は、使用された特定の保護基の除去のために適当であると、文献中に記載されている又は当業者にとって既知であるような、いずれもの慣用的な方法によって除去することができる。
方法(b)
方法(b)のための反応条件
式(IV)の化合物中の適した置換可能な基Lは、例えば、ハロゲノ又はスルホニルオキシ基、例えばフルオロ、クロロ、メチルスルホニルオキシ又はトルエン−4−スルホニルオキシ基である。
方法(b)は、都合よくは、適した酸の存在中で行われる。適した酸は、無水の塩化水素のような無機酸である。
方法(b)は、都合よくは、適した不活性溶媒又は希釈剤、例えばアセトンのようなケトン、或いはエタノール、ブタノール又はn−ヘキサノールのようなアルコール、或いはトルエンのような芳香族炭化水素、或いはN−メチルピロリド−2−オンの存在中で、そして0℃ないし還流の範囲の温度、特に還流で行うことができる。
方法(b)は、別の方法として、都合よくは、方法(a)のために上記で考察したような標準的なBuchwald条件下で行うことができる。
方法(b)のための出発物質
式(IV)の化合物は、慣用的な、例えば上記で考察したような方法を使用して調製することができる。
式(V)のピラゾールは、商業的に入手可能な化合物であるか、又はこれらは、文献中で既知であるか、或いはこれらは、当技術において既知の標準的な方法によって調製することができる。
方法(c)
方法(c)のための反応条件
方法(c)は、都合よくは、N−メチルピロリジノン又はブタノールのような適した不活性溶媒又は希釈剤中で、100ないし200℃の範囲、特に150ないし170℃の範囲の温度で行われる。反応は、好ましくは例えばナトリウムメトキシド又は炭酸カリウムのような適した塩基の存在中で行われる。
方法(c)のための出発物質
式(VI)及び(VII)の化合物は、商業的に入手可能な化合物であるか、又はこれらは、文献中で既知であるか、或いはこれらは、当技術において既知の標準的な方法によって調製することができる。
方法(d)
方法(d)のための反応条件
方法(d)は、都合よくは、適した不活性溶媒又は希釈剤、例えばエタノール又はブタノールのようなアルコール中で、50ないし120℃の範囲、特に70ないし100℃の範囲の温度で行われる。
方法(d)のための出発物質
式(VIII)の化合物は、慣用的な、例えば上記で考察したような方法を使用して調製することができる。
ヒドラジンは、商業的に入手可能な化合物である。
方法(e)
方法(e)のための反応条件
式(IX)の化合物中の適した置換可能なL基は、例えばハロゲノ又はスルホニルオキシ基、例えばフルオロ、クロロ、メタンスルホニルオキシ又はトルエン−4−スルホニルオキシである。
方法(e)は、都合よくは、適した塩基の存在中で行われる。適した塩基は、例えば水素化ナトリウム又はジイソプロピルエチルアミンのような有機アミン塩基である。もう一つの適した塩基は、アルカリ金属アルコキシド、例えばナトリウムメトキシド又はナトリウムエトキシドである。
方法(e)は、都合よくは、適した不活性溶媒又は希釈剤、例えばアセトンのようなケトン、或いはメタノール、エタノール、ブタノール又はn−ヘキサノールのようなアルコール、或いはトルエンのような芳香族炭化水素、或いはN−メチルピロリド−2−オンの存在中で行われる。
方法(e)は、都合よくは、0℃ないし還流の範囲の温度、特に還流で行われる。都合よくは、方法(e)は、更に密封容器中の反応物を、マイクロ波加熱器のような適した加熱装置を使用して加熱することによって行うこともできる。
方法(e)のための出発物質
式(IX)の化合物は、慣用的な、例えば上記で考察したような方法を使用して調製することができる。
式H−Xaの化合物は、商業的に入手可能な化合物であるか、又はこれらは、文献中で既知であるか、或いはこれらは、当技術において既知の標準的な方法によって調製することができる。
方法(f)
方法(f)のための反応条件
方法(f)の反応は、都合よくは、方法(e)のために先に記載したものと類似の条件を使用して行われる。
方法(f)のための出発物質
式(IX)の化合物は、慣用的な、例えば上記で考察したような方法を使用して調製することができる。
式Xbの化合物は、商業的に入手可能な化合物であるか、又はこれらは、文献中で既知であるか、或いはこれらは、当技術において既知の標準的な方法によって調製することができる。2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン(及びその置換された誘導体)は、商業的に入手可能な化合物である。
方法(g)
方法(g)のための反応条件
方法(g)は、都合よくは、適した塩基の存在中で行われる。適した塩基は、例えば、例えばトリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンのような有機アミン塩基である。
方法(g)は、都合よくは、適した触媒の存在中で行われる。適した触媒は、例えばヨウ化銅/塩化パラジウム(II)−ビス(トリフェニル)ホスフィンである。
方法(g)は、都合よくは、適した不活性溶媒又は希釈剤、例えばアセトニトリル、THF又はジオキサンの存在中で、そして0℃ないし還流の範囲の温度、特に還流で行われる。都合よくは、方法(g)は、更に密封容器中の反応物を、マイクロ波加熱器のような適した加熱装置を使用して加熱することによって行うこともできる。
方法(g)のための出発物質
式(IX)の化合物は、慣用的な、例えば上記で考察したような方法を使用して調製することができる。
式Xc及びXc’の化合物は、商業的に入手可能な化合物であるか、又はこれらは、文献中で既知であるか、或いはこれらは、当技術において既知の標準的な方法によって調製することができる。
方法(h)
方法(h)のための反応条件
方法(h)は、都合よくは、適した触媒の存在中で行われる。適した触媒は、例えば、例えばテトラキス(トリフェニル)ホスフィンパラジウム(0)のようなパラジウム(0)触媒である。当業者が認識するものであるように、パラジウム(0)触媒は、in situで調製することができる。
方法(h)は、都合よくは、適した不活性溶媒又は希釈剤、例えばTHF又はジオキサンの存在中で、そして0℃ないし還流の範囲の温度、特に還流で行われる。
方法(h)のための出発物質
式(IX)の化合物は、慣用的な、例えば上記で考察したような方法を使用して調製することができる。
式M−Rの化合物は、商業的に入手可能な化合物であるか、又はこれらは、文献中で既知であるか、或いはこれらは、当技術において既知の標準的な方法によって調製することができる。
方法(i)
方法(i)のための反応条件
方法(i)は、都合よくは、適した酸の存在中で行われる。適した酸は、例えば濃硫酸である。
方法(i)は、都合よくは、不活性溶媒又は希釈剤の非存在で、そして室温ないし還流の範囲の温度、特に還流で行われる。
方法(i)のための出発物質
式(X)の化合物は、慣用的な、例えば上記で考察したような方法を使用して調製することができる。
式H−O−(C1−C6)アルキルの化合物は、商業的に入手可能な化合物であるか、又はこれらは、文献中で既知であるか、或いはこれらは、当技術において既知の標準的な方法によって調製することができる。
方法(j)
方法(j)のための反応条件
方法(j)は、都合よくは、例えばジクロロメタン、THF又はジオキサンのような適した不活性溶媒又は希釈剤の存在中で行われる。方法(j)は、都合よくは、0℃ないし還流の範囲の温度、特に還流で行われる。
方法(j)のための出発物質
式(XI)の化合物は、慣用的な、例えば上記で考察したような方法を使用して調製することができる。
適した脱水剤は、商業的に入手可能な化合物であるか、又はこれらは、文献中で既知であるか、或いはこれらは、当技術において既知の標準的な方法によって調製することができる。
方法(k)
方法(k)のための反応条件
式(XII)中の適した置換可能な基Lは、例えば、ハロゲノ又はスルホニルオキシ基、例えばフルオロ、クロロ、メチルスルホニルオキシ又はトルエン−4−スルホニルオキシ基である。
方法(k)の反応は、都合よくは、方法(e)のために先に記載したものと類似の条件を使用して行われる。
方法(k)のための出発物質
式(XII)の化合物は、慣用的な、例えば上記で考察したような方法を使用して調製することができる。
式H−Xa、(Xb)、(Xc)、(Xc’)又はM−Rの化合物は、商業的に入手可能な化合物であるか、又はこれらは、文献中で既知であるか、或いはこれらは、当技術において既知の標準的な方法によって調製することができる。
先に記述したように、式(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)(VIII)、HXa、(Xb)、(Xc)、(Xc’)及びM−Rの化合物は、商業的に入手可能であるか、又は文献中で既知であるか、或いは既知の技術を使用して調製することができるかのいずれかである。例えば、これらの化合物は、WO03/048133中に記載されているものと類似の方法によって調製することができる。これらの化合物のあるもののための調製方法の例は、本明細書の以下の実施例中で与えられる。
式(I)の化合物を、当技術において慣用的な標準的な方法を使用して、例えば先に記述した方法の前又は直後のいずれかの慣用的な置換反応、又は慣用的な官能基の変更によって、更なる式(I)の化合物に転換することができ、そしてこのような方法が本発明の方法の側面に含まれることは認識されるものである。
使用することができる転換反応の種類の例は、芳香族置換反応又は求核置換反応による置換基の導入、置換基の還元、置換基のアルキル化及び置換基の酸化を含む。このような方法のための試薬及び反応条件は、化学技術において公知である。
芳香族置換反応の特別な例は、濃硝酸を使用したニトロ基の導入;例えばアシルハロゲン化物及びルイス酸(三塩化アルミニウムのような)をフリーデルクラフツ条件下で使用したアシル基の導入;アルキルハロゲン化物及びルイス酸(三塩化アルミニウムのような)をフリーデルクラフツ条件下で使用したアルキル基の導入;及びハロゲノ基の導入を含む。求核置換反応の特別な例は、標準的な条件を使用したアルコキシ基或いはアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、又はNを含有するヘテロシクリルの導入を含む。還元反応の特別な例は、水素化ホウ素ナトリウムによるカルボニル基のヒドロキシ基への、或いはニッケル触媒による接触水素化による又は加熱を伴う塩酸の存在中の鉄による処理によるニトロ基のアミノ基への還元;そして酸化反応の特別な例は、アルキルチオのアルキルスルフィニル又はアルキルスルホニルへの酸化を含む。使用することができる他の転換反応は、カルボン酸のアルコールとの酸で触媒されたエステル化を含む。
適した転換反応の例は、Rが、(C1−C6)アルケニル基である式(I)の化合物の、Rが、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ基によって、又は環が窒素並びに窒素、酸素及び硫黄から独立に選択される一つ又はそれより多い異種原子を含んでなる飽和の単環式4ないし7員の環によって置換された(C1−C6)アルキル基である式(I)の化合物への転換である。このような転換は、標準的な方法を使用して、例えばアルケニル基の三酸化オスミウムによるジヒドロキシアルキル基への転換、対応するケトンの適した酸化剤(例えば過ヨウ素酸ナトリウム)による酸化、及びケトン基の上記で定義したとおりの所望する置換基への適当なアミンとの、適した還元剤(例えば水素化シアノホウ素ナトリウム)の存在中の反応による転換によって達成することができる。
適した転換反応のもう一つの例は、Rが、所望により置換されていてもよい(C1−C6)アルコキシカルボニル基である式(I)の化合物の、Rが、所望により置換されていてもよいカルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル又はジ−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル基、或いは所望により置換されていてもよい、R3bが上記で定義したとおりであるC(O)R3bである式(I)の化合物への転換である。このような転換は、標準的な方法を使用して、例えばRが、アンモニアで所望により置換されていてもよい(C1−C6)アルコキシカルボニル基である式(I)の化合物の、所望により置換されていてもよい第一、第二又は第三アミンとの、或いは所望により置換されていてもよいH−R3b基との反応によって達成することができる。当業者が認識するものであるように、この転換は、カルボン酸から出発し、そして活性化されたエステルを調製し、例えば塩化4−(4,6−ジメトキシ[1,3,5]トリアジン−2−イル)−4−メチル−モルホリニウムを使用して行うことができ、次いでこれを必要なアミンと反応させることができる。
適した転換反応のもう一つの例は、Rが、(C1−C6)アルコキシカルボニル基である式(I)の化合物の、Rが、ヒドロキシ−(C1−C6)アルキル基である式(I)の化合物への転換である。このような転換は、標準的な方法を使用して、例えば水素化ホウ素リチウム又は水素化アルミニウムリチウムを使用する還元によって達成することができる。
式(I)の化合物の調製が、各種の段階で、一つ又はそれより多い保護基の付加及び除去を含むことは認識されるものである。上記の方法において使用される保護基は、一般的に当該基の保護のために適当であると文献に記載されるか、又は当業者にとって既知のいずれもの基から選択することができ、そして慣用的な方法によって導入することができる。保護基は、当該保護基の除去のために適当であると文献中に記載されるか、又は当業者にとって既知であるいずれもの慣用的な方法によって除去することができ、このような方法は、保護基の除去が、分子中の他の部分の基の最小の妨害を伴って行われるように選択される。
保護基の具体的な例は、便宜上以下に与えられ、ここにおいて、例えば低級アルキル中のような“低級”は、これが適用された基が、好ましくは1ないし4個の炭素原子を有することを意味する。これらの例が、網羅的ではないことは理解されるものである。保護基の除去のための方法の具体的な例が以下に与えられた場合、これらも同様に網羅的ではない。具体的に記述されていない保護基の使用及び脱保護の方法は、もちろん本発明の範囲内である。
カルボキシ保護基は、エステルを形成する脂肪族又は芳香脂肪族アルコール、或いはエステルを形成するシラノールの残基であることができる(前記のアルコール又はシラノールは、好ましくは1ないし20個の炭素原子を含有する)。カルボキシ保護基の例は、直鎖又は分枝鎖の(1ないし12C)アルキル基(例えばイソプロピル、及びtert−ブチル);低級アルコキシ−低級アルキル基(例えばメトキシメチル、エトキシメチル及びイソブトキシメチル);低級アシルオキシ−低級アルキル基、(例えばアセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチルオキシメチル及びピバロイルオキシメチル);低級アルコキシカルボニルオキシ−低級アルキル基(例えば1−メトキシカルボニルオキシエチル及び1−エトキシカルボニルオキシエチル);アリール−低級アルキル基(例えばベンジル、4−メトキシベンジル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、ベンズヒドリル及びフタリジル);トリ(低級アルキル)シリル基(例えばトリメチルシリル及びtert−ブチルジメチルシリル);トリ(低級アルキル)シリル−低級アルキル基(例えばトリメチルシリルエチル);及び(2−6C)アルケニル基(例えばアリル)を含む。カルボキシ保護基の除去のために特に適当な方法は、例えば酸、塩基、金属又は酵素的に触媒された開裂を含む。
ヒドロキシ保護基の例は、低級アルキル基(例えばtert−ブチル)、低級アルケニル基(例えばアリル);低級アルカノイル基(例えばアセチル);低級アルコキシカルボニル基(例えばtert−ブトキシカルボニル);低級アルケニルオキシカルボニル基(例えばアリルオキシカルボニル);アリール−低級アルコキシカルボニル基(例えばベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル及び4−ニトロベンジルオキシカルボニル);トリ(低級アルキル)シリル(例えばトリメチルシリル及びtert−ブチルジメチルシリル)及びアリール−低級アルキル(例えばベンジル)基を含む。
アミノ保護基の例は、ホルミル、アリール−低級アルキル基(例えばベンジル及び置換されたベンジル、4−メトキシベンジル、2−ニトロベンジル及び2,4−ジメトキシベンジル、並びにトリフェニルメチル);ジ−4−アニシルメチル及びフリルメチル基;低級アルコキシカルボニル(例えばtert−ブトキシカルボニル);低級アルケニルオキシカルボニル(例えばアリルオキシカルボニル);アリール−低級アルコキシカルボニル基(例えばベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル及び4−ニトロベンジルオキシカルボニル);低級アルカノイルオキシアルキル基(例えばピバロイルオキシメチル);トリアルキルシリル(例えばトリメチルシリル及びtert−ブチルジメチルシリル);アルキリデン(例えばメチリデン)並びにベンジリデン及び置換されたベンジリデンを含む。
ヒドロキシ及びアミノ保護基の除去のために適当な方法は、例えば、2−ニトロベンジルオキシカルボニルのような基のための、酸、塩基、金属又は酵素的に触媒された加水分解、ベンジルのような基のための水素化、及び2−ニトロベンジルオキシカルボニルのような基のための光分解的にを含む。例えばtertブトキシカルボニル保護基は、トリフルオロ酢酸を使用する酸で触媒された加水分解によって、アミノ基から除去することができる。
読者は、反応条件及び試薬の一般的な指導については、John Wiley & Sonsから1992年に刊行されたJ.MarchによるAdvanced Organic Chemistry,4th Editionを、そして保護基の一般的な指導については、これもJohn Wiley & Sonsから刊行されたT.Green等によるProtective Groups in Organic Synthesis,2nd Editionを参照されたい。
式(I)の化合物の医薬的に受容可能な塩、例えば酸付加塩が必要な場合、これは、例えば、前記化合物の適した酸との慣用的な方法を使用する反応によって得ることができる。式(I)の化合物の塩から遊離塩基を得ることが所望される場合、塩の溶液を、適した塩基、例えばアルカリ又はアルカリ土類金属炭酸塩或いは水酸化物、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムで処理することができる。
本明細書中で先に記述したように、本発明による化合物のいくつかは、一つ又はそれより多いキラル中心を含有することができ、そして従って立体異性体として存在することができる。立体異性体は、慣用的な技術、例えばクロマトグラフィー又は分別結晶化を使用して分離することができる。鏡像異性体は、ラセミ体の分離によって、例えば分別結晶化、分割又はHPLCによって単離することができる。ジアステレオ異性体は、ジアステレオ異性体の異なった物理的特性の力による分離によって、例えば分別結晶化、HPLC又はフラッシュクロマトグラフィーによって単離することができる。別の方法として、特別な立体異性体は、キラル出発物質からのラセミ化又はエピマー化を起こさないものである条件下のキラル合成によって、或いはキラル試薬による誘導によって製造することができる。特定の立体異性体が単離される場合、これは、適当には他の立体異性体を実質的に含まずに、例えば他の立体異性体を、20%より少なく、特に10%より少なく、そして更に特に5重量%より少なく含有して単離される。
式(I)の化合物の調製に関連する上記の項において、“不活性溶媒”の表現は、出発物質、試薬、中間体又は生成物と、所望する生成物の収率に不都合に影響する様式で反応しない溶媒を指す。
当業者は、本発明の化合物を別の方法で、そしてある場合には更に好都合な様式で得るために、本明細書中で先に記述したような個々の方法の工程を、異なった順序で行うことができること、及び/又は個々の反応を全体の経路の異なった段階で行う(即ち、化学的転換を、本明細書中の特定の反応に伴なうものとは異なった中間体に行うことができる)ことができることを認識するものである。
先に記載した方法において使用されるある種の中間体は、新規であり、そして本発明の更なる特徴を形成する。従って、本明細書中で先に定義したとおりの式(III)及び(III−Pg)の化合物及びその塩から選択される化合物が提供される。中間体は、中間体の塩の形態であることができる。このような塩は、医薬的に受容可能な塩である必要はない。例えば、例えばこのような塩が式(I)の化合物の製造のために有用である場合、医薬的に受容不可能な塩の形態の中間体を調製することが有用であることができる。
一つの側面において、本発明の特別な中間体化合物は、例えば:
2−[3−(2−ピリジル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;及び
2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
から選択される一つ又はそれより多い式(III)の中間体化合物及びその塩を含む。
もう一つの側面において、本発明の特別な中間体化合物は、例えば:
S−2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
S−2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
S−2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
S−2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
S−2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
S−2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
S−2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
S−2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;及び
S−2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
から選択される一つ又はそれより多い式(III)の中間体化合物及びその塩を含む。
もう一つの側面において、本発明の特別な中間体化合物は、例えば:
N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(2−ピリジル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(2−クロロピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;及び
N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
から選択される一つ又はそれより多い式(III−Pg)の中間体化合物及びその塩を含む。
なおもう一つの側面において、本発明の特別な中間体化合物は、例えば:
S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(2−ピリジル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(2−クロロピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;及び
S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン;
から選択される一つ又はそれより多い式(III−Pg)の中間体化合物及びその塩を含む。
本発明による化合物の活性及び選択性は、例えばWO03/048133中に記載され、そして以下に詳述するような適当なアッセイを使用して決定することができる。
生物学的アッセイ
IGF−1Rキナーゼアッセイ
a)タンパク質のクローニング、発現及び精製
グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)、トロンビン開裂部位及びIGF−1R細胞内領域(アミノ酸930−1367)を含有し、そしてこの後GST−IGFRと呼ばれる融合タンパク質をコードするDNA分子を、構築し、そしてpFastBac1(Life Technologies Ltd,UK)に、標準的な分子生物学的技術(Molecular Cloning−A Laboratory Manual,Second Edition 1989;Sambrook,Fritsch and Maniatis;Cold Spring Harbour Laboratory Press)を使用してクローン化した。
組替えウイルスの産生を、製造業者のプロトコルによって行った。
簡単には、GST−IGFRを含有するpFastBac−1ベクターを、バキュロウイルスゲノム(バクミドDNA)を含有するE.coli DH10Bac細胞に形質転換し、そして細胞中の遺伝子転移現象によって、ゲンタマイシン抵抗性遺伝子及びバキュロウイルスポリヘドリンプロモーターを含むGST−IGFR発現カセットを含有するPFastBacベクターの領域を、バクミドDNA中に直接遺伝子転移した。ゲンタマイシン、カナマイシン、テトラサイクリン及びX−galの選択により、得られた白色のコロニーは、GST−IGFRをコードする組替えバクミドDNAを含有する筈である。バクミドDNAを、いくつかのHB10Bacの白色のコロニーの小規模の培養物から抽出し、そして10%の血清を含有するTC100培地(Life Technologies Ltd,UK)中で増殖されたSpodoptera frugiperda Sf21細胞に、CellFECTIN試薬(Life Technologies Ltd,UK)を使用し、製造業者の説明書によって形質移入した。ウイルス粒子を、形質移入後72時間目に細胞培養培地を収集することによって回収した。0.5mlの培地を使用して、1×10細胞/mlを含有する100mlのSf21の懸濁培養物を感染した。細胞培養培地を、感染の48時間後に回収し、そしてウイルスの力価を標準的なプラークアッセイ法を使用して決定した。ウイルス原液を使用して、Sf9及び“High5”細胞を感染多重度(MOI)3で感染して、組替えGST−IGFRの発現を確実にした。
GST−IGFRタンパク質を、グルタチオン−セファロースのアフィニティークロマトグラフィーによって精製し、続いてグルタチオンで溶出した。簡単には、細胞を、本明細書中で以下溶菌緩衝液と呼ばれる、50mMのpH7.5のHEPES(Sigma,H3375)、200mMのNaCl(Sigma,S7653)、コンプリートプロテアーゼインヒビターカクテル(Roche,1 873 580)及び1mMのDTT(Sigma,D9779)中に溶解した。清澄化した溶菌液の上清を、グルタチオンセファロース(Amersham Pharmacia Biotech UK Ltd.)で充填したクロマトグラフィーカラムを通して付加した。汚染物質を、280nmにおけるUVの吸光度が基線に戻るまで、溶菌緩衝液で基質から洗浄した。溶出を、20mMの還元型グルタチオン(Sigma,D2804)を含有する溶菌緩衝液で行い、そしてGST融合タンパク質を含有する画分を収集し、そして50mMのpH7.5のHEPES、200mMのNaCl、10%のグリセロール(容積/容積)、3mMの還元型グルタチオン及び1mMのDTTを含んでなる、グリセロール含有緩衝液中に透析した。
b)キナーゼ活性アッセイ
精製された酵素の活性を、合成ポリGluAlaTyr(EAY)の6:3:1ペプチド(Sigma−Aldrich Company Ltd,UK,P3899)のリン酸化によって、96ウェル形式のELISA検出装置を使用して測定した。
b.i)使用した試薬
原液の溶液
200mM pH7.4のHEPES 4℃で保存(Sigma,H3375)
1M DTT −20℃で保存(Sigma,D9779)
100mM NaVO 4℃で保存(Sigma,S6580)
1M MnCl 4℃で保存(Sigma,M3634)
1mM ATP −20℃で保存(Sigma,A3377)
未希釈 トリトンX−100 室温で保存(Sigma,T9284)
10mg/ml BSA 4℃で保存(Sigma,A7888)
酵素溶液
新しく調製した、100mMのpH7.4のHEPES、5mMのDTT、0.25mMのNaVO、0.25%のトリトンX−100、0.25mg/mlのBSA中の75ng/mlのGST−IGF−1R融合タンパク質。
補助因子溶液
100mMのpH7.4のHEPES、60mMのMnCl、5mMのATP。
ポリEAY基質
Sigma基質ポリ(Glu、Ala、Tyr)6:3:1(P3899)。PBS中の1mg/mlに調製、そして−20℃で保存。
アッセイプレート
Nunc Maxisorp 96ウェル免疫プレート(Life Technologies Ltd,UK)。
抗体
Upstate Biotechnology Inc.,NY,USAから入手のモノクローナル抗ホスホチロシン抗体(UBI 05−321)。アッセイプレート当り11mlのPBS/T+0.5%BSA中の3μlに希釈。Amersham Pharmacia Biotech UK Ltd.から入手のヒツジ−抗マウスIgGとHRPの結合二次抗体(NXA931)。アッセイプレート当り11mlのPBS/T+0.5%BSA中の20μl原液に希釈。
TMB溶液
1mgのTMB錠剤(Sigma,T5525)を1mlのDMSO(Sigma,D8779)中に暗所で1時間室温で溶解。この溶液を、9mlの、新しく調製した50mMのpH5.0のリン酸−クエン酸緩衝液+0.03%の過ホウ酸ナトリウム[100mlの蒸留水当り1個の緩衝液カプセル(Sigma,P4922)]に加えた。
停止溶液は、1MのHSO(Fisher Scientific UK.Cat.No.S/9200/PB08)である。
試験化合物
DMSO中に10mMまで溶解し、次いで蒸留水で希釈して、200ないし0.0026μMの範囲のアッセイウェル中の1−2%のDMSO中の最終濃度を得た。
b.ii)アッセイのプロトコル
ポリEAY基質を、PBS中に1μg/mlに希釈し、そして次いでウェル当り100μlの量で96ウェルプレート中に分注した。プレートを密封し、そして一晩4℃でインキュベートした。過剰のポリEAY溶液を廃棄し、そしてプレートを洗浄(2×PBS/T;ウェル当り250μlのPBS)し、洗浄の間にドライブロットした。次いでプレートを再び洗浄(1×50mMのpH7.4のHEPES;ウェル当り250μl)し、そしてドライブロットした(これは、バックグラウンドのリン酸の水準を除去するために重要である)。10μlの試験化合物溶液を、40μlのキナーゼ溶液と共にそれぞれのウェルに加えた。次いで、50μlの補助因子溶液を、それぞれのウェルに加え、そしてプレートを、60分間室温でインキュベートした。
プレートを、空にし(即ち内容物を廃棄)、そしてPBS/T(ウェル当り250μl)で2回洗浄し、それぞれの洗浄の間にドライブロットした。ウェル当り100μlの希釈した抗ホスホチロシン抗体を加え、そしてプレートを、60分間室温でインキュベートした。
プレートを、再び空にし、そしてPBS/T(ウェル当り250μl)で2回洗浄し、それぞれの洗浄の間にドライブロットした。ウェル当り100μlの希釈したヒツジ−抗マウスIgG抗体を加え、そしてプレートを、60分間室温で放置した。内容物を廃棄し、そしてプレートを、PBS/T(ウェル当り250μl)で2回洗浄し、それぞれの洗浄の間にドライブロットした。ウェル当り100μlのTMB溶液を加え、そしてプレートを5−10分間室温でインキュベートした(溶液は西洋わさびペルオキシダーゼの存在中で青色に変わった)。
反応を、ウェル当り50μlのHSOで停止し(青色の溶液は黄色に変わった)、そしてプレートを、Versamaxプレートリーダー(Molecular Devices Corporation,CA,USA)又は同等品で450nmで読取った。
上記の試験で、100μM未満のIC50を有することが見出されたものが、実施例(複数)の化合物(複数)である。
c)IGFで刺激された細胞増殖の阻害
ヒトIGF−1受容体を過剰発現しているマウスの線維芽細胞(NIH3T3)の構築は、Lammers等(EMBO,8,1369−1375,1989)によって記載されている。これらの細胞は、IGF−Iに対する増殖反応を示し、これは、新しく合成されたDNA中へのBrdUの組込みによって測定することができる。化合物の効力は、以下のアッセイにおいてIGFで刺激された増殖の阻害を起こすこととして決定される:
c.i)使用した試薬
細胞増殖ELISA、BrdU(比色法)[Boehringer Mannheim(Diagnostics and Biochemicals)Ltd,UK.Cat no.1 647 229]。
DMEM、FCS、グルタミン、HBSS(全てLife Technologies Ltd.,UKから入手)。
チャコール/デキストラン処理FBS(HyClone SH30068.02、Perbio Science UK Ltd)。
BSA(Sigma、A7888)。
ヒト組替えIGF−1動物/培地級(GroPep Limited ABN 78 008 176 298,Australia。Cat No.IU 100)。
IGFの調製及び保存
100μgの凍結乾燥したIGFを、100ulの10mMのHCl中で元に戻した。
PBS中の400μlの1mg/mlのBSAを加え、
200μg/mlのIGF−1の25μlのアリコートを、
−20℃で保存。
アッセイのために
10μlの原液IGF+12.5mlの増殖培地で、160ng/mlの8×原液を得た。
完全増殖培地
DMEM、10%FCS、2mMのグルタミン。
飢餓培地
DMEM、1%のチャコール/デキストラン処理FCS、2mMのグルタミン。
試験化合物
化合物を、最初DMSO中に10mMで溶解し、続いてDMEM+1%FCS+グルタミン中の希釈によって、アッセイウェル中の、1−0.00045%のDMSO中の、100ないし0.0.45μMの最終濃度の範囲を得る。
c.ii)アッセイのプロトコル
1日目
対数的に増殖しているNIH3T3/IGFR細胞を回収し、そして平底96ウェル組織培養級プレート(Coster 3525)中の、100μlの体積の完全増殖培地中に、ウェル当り1.2×10細胞で播種した。
2日目
増殖培地を、それぞれのウェルから、多チャンネルピペットを使用して、注意深く除去した。ウェルを、200μlのHBSSで3回注意深く洗浄した。100μlの飢餓培地を、それぞれのウェルに加え、そしてプレートを、24時間再度インキュベートした。
3日目
50μlの4×濃度の試験化合物を、適当なウェルに加えた。細胞を、化合物単独で30分間インキュベートしてから、IGFを添加した。IGFで処理した細胞のために、適当な体積(即ち25μl)の飢餓培地を、続いて25μlのIGF−1を160ng/mlで加えて(20ng/mlの最終濃度を得るため)、ウェル当りの最終体積を200μlまでにした。IGFで刺激されない対照細胞も、適当な体積(即ち50μl)の飢餓培地を加えて、ウェル当りの最終体積を20μlまでにした。プレートを20時間再度インキュベートした。
4日目
細胞中のBrdUの組込み(4時間の組込み時間後)を、BrdU細胞増殖Elisaを使用して、製造業者のプロトコルによって評価した。上記の試験において、50μM未満のIC50を有することが見出されたものが、実施例(複数)の化合物(複数)である。
d)作用の機構のアッセイ
IGF−IRで仲介されたシグナル伝達の阻害を、MCF−7細胞(ATCC No.HTB−22)のIGF−I刺激に反応するIGF−IR、Akt及びMAPK(ERK1及び2)のリン酸化の変化を測定することによって決定した。選択性の測定は、同一細胞系におけるEGFに反応するMAPKリン酸化の影響によって得られた。
d.i)使用した試薬
RPMI 1640培地、フェノールレッドを含まないRPMI 1640培地、FCS、グルタミン(全てLife Technologies Ltd.,UKから入手)。
チャコール/デキストラン処理FBS(HyClone SH30068.02,Perbio Science UK Ltd)。
SDS(Sigma,L4390)。
2−メルカプトエタノール(Sigma,M6250)。
ブロモフェノールブルー(Sigma,B5525)。
ポンソーS(Sigma,P3504)。
トリス塩基(TRIZMATM塩基、Sigma,T1503)。
グリシン(Sigma,G7403)。
メタノール(Fisher Scientific UK.Cat.No.M/3950/21)。
乾燥粉乳(MarvelTM、Premier Brands UK Ltd.)。
ヒト組替えIGF−1動物/培地級(GroPep Limited ABN 78 008 176 298,Australia.Cat No.IU 100)。
ヒト組替えEGF(Promega Corporation,WI,USA.Cat.No.G5021)。
完全増殖培地
RPMI 1640、10%のFCS、2mMのグルタミン。
飢餓培地
フェノールレッドを含まないRPMI1640培地、1%のチャコール/デキストラン処理FBS、2mMのグルタミン。
試験化合物
化合物を、最初にDMSO中に10mMで溶解し、続いてフェノールレッドを含まないRPMI1640培地+1%のチャコール/デキストラン処理FBS+2mMのグルタミン中の希釈によって、アッセイウェル中の、1−0.00045%のDMSO中の、100ないし0.0.45μMの最終濃度の範囲を得る。
ウェスタン転移緩衝液
50mMのトリス塩基、40mMのグリシン、0.04%のSDS、20%のメタノール。
レムリの(Laemmli)緩衝液×2:
100mMのpH6.8のトリス−HCl、20%のグリセロール、4%のSDS。
サンプル緩衝液×4:
200mMの2−メルカプトエタノール、蒸留水中の0.2%のブロモフェノールブルー。
一次抗体
ウサギ−抗ヒトIGF−1Rβ(Santa Cruz Biotechnology Inc.,USA,Cat No.sc−713)ウサギ抗インスリン/IGF−1R[pYpY1162/1163]二重リン酸化特異的(BioSource International Inc,CA,USA.Cat No.44−8041)。
マウス−抗PKBα/Akt(Transduction Laboratories,KY,USA.Cat.No.P67220)ウサギ抗リン酸化Akt(Ser473)(Cell Signalling Technology Inc,MA,USA.Cat.No.#9271)。
ウサギ−抗p44/p42MAPキナーゼ(Cell Signalling Technology Inc,MA,USA.Cat.No.#9102)。
ウサギ−抗リン酸化p44/p42MAPキナーゼ(Cell Signalling Technology Inc,MA,USA.Cat.No.#9101)。
マウス−抗アクチンクローンAC−40(Sigma−Aldrich Company Ltd,UK,A4700)。
抗体の希釈
Figure 2008534481
二次抗体
ヤギ−抗ウサギ、HRP連結(Cell Signalling Technology Inc,MA,USA.Cat.No.#7074)。
ヒツジ−抗マウスIgG HRP結合(Amersham Pharmacia Biotech UK Ltd.Cat.No.NXA931)。
抗ウサギをPBST+5%ミルク中に1:2000に希釈。
抗マウスをPBST+5%ミルク中に1:5000に希釈。
d.ii)アッセイのプロトコル
MCF−7細胞を、24ウェルプレートに1×10細胞/ウェルで1mlの完全増殖培地中に入れた。プレートを24時間インキュベートして、細胞を定着させた。培地を除去し、そしてプレートを2ml/ウェルのPBSで3回静かに洗浄した。1mlの飢餓培地をそれぞれのウェルに加え、そしてプレートを24時間インキュベートして、細胞を血清飢餓にした。
次いで25μlのそれぞれの化合物の希釈物を加え、そして細胞及び化合物を30分間37℃でインキュベートした。30分の化合物のインキュベーション後、25μlのIGF(20ng/mlの最終濃度に対して)又はEGF(0.1ng/mlの最終濃度に対して)をそれぞれのウェルに適宜に加え、そして細胞をIGF及びEGFと共に5分間37℃でインキュベートした。培地を除去(ピペット吸引による)し、そして次いで100μlの2×ラエムリ緩衝液を加えた。プレートを、細胞を回収するまで4℃で保存した。(回収は、ラエムリ緩衝液の細胞への添加後、2時間内に行った)。
細胞を回収するために、ピペットを使用して、ラエムリ緩衝液/細胞の混合物を繰返し吸引及び排出し、そして1.5mlのエッペンドルフ試験管に移した。回収した細胞の溶菌液を、必要になるまで−20℃で保存した。それぞれの溶菌液のタンパク質濃度は、DCタンパク質アッセイキット(Bio−Rad Laboretories,USA、製造業者の説明書による)を使用して決定することができた。
ウェスタンブロット技術
細胞の試料を4×サンプル緩衝液と共に調合し、21番ゲージの針のシリンジで加え、そして5分間沸騰した。試料及び分子量ラダーを等体積で、4−12%のビス−トリスゲル(Invitrogen BV,The Netherlands)上に付加し、そしてゲルを、Xcell SureLockTM Mini−Cell装置(Invitrogen)中で、提供された溶液と共に、製造業者の説明書によって試験した。ゲルを、Hybond C ExtraTM膜(Amersham Pharmacia Biotech UK Ltd)上に、1時間、30ボルトで、Xcell SureLockTM Mini−Cell装置中で、ウェスタン転移緩衝液を使用してブロットした。ブロットした膜を、0.1%のポンソーSで染色して、転移されたタンパク質を可視化し、そして次いで多重抗体インキュベーションのために、分子量標準に従って水平に条片に切断した。分離した条片を、IGF−1R、Akt、MAPK及びアクチンの対照の決定のために使用した。
膜を、1時間室温でPBST+5%ミルク溶液中で遮断した。次いで膜を4ウェルプレート中の3mlの一次抗体溶液中に入れ、そしてプレートを一晩4℃でインキュベートした。膜を、5mlのPBSTで、5分間のそれぞれの洗浄で、3回洗浄した。HRP結合二次抗体溶液を調製し、そして膜当り5mlを加えた。膜を、1時間室温で撹拌しながらインキュベートした。膜を、5mlのPBSTで、5分間のそれぞれの洗浄で、3回洗浄した。ECL溶液(SuperSignal ECL,Pierce,Perbio Science UK Ltd)を調製し、そして膜と共に1分間インキュベート(製造業者の説明書による)し、続いて感光フィルムに暴露し、そして現像した。
上記の試験において、20μM未満のIC50を有することが見出されたものが、実施例(複数)の化合物(複数)である。
例として、以下の表は、本発明による代表的な化合物の活性を例示する。表の第2列は、ヒトIGF−1受容体を過剰発現したマウス線維芽細胞(NIH3T3)のIGFで刺激された増殖の阻害のために先に記載した、試験(c)からのIC50のデータを示す:
Figure 2008534481
本出願人等は、本発明の化合物が、そのIGF−1Rチロシンキナーゼ阻害活性から起こると信じられる、抗癌特性のような抗増殖特性を保有することを見出した。更に、本発明によるある種の化合物は、他のチロシンキナーゼ酵素に対して、IGF−1Rチロシンキナーゼに対する、より実質的に良好な効力を保有する。このような化合物は、これらが、IGF−1Rチロシンキナーゼを阻害するために十分な量で使用することができる、IGF−1Rチロシンキナーゼに対する十分な効力を保有し、一方、他のチロシンキナーゼに対しては僅かな、又は有意に低い活性を示す。このような化合物は、例えばIGF−1Rで刺激される腫瘍の有効な治療のために有用である可能性がある。
従って、本発明の化合物は、IGF−1Rチロシンキナーゼによって単独で又は部分的に仲介される疾病又は医学的症状の治療において有用であることが予想され、即ち、化合物は、IGF−1Rチロシンキナーゼ調節又は阻害効果の産生のために、このような治療を必要とする温血動物において使用することができる。従って本発明の化合物は、IGF−1Rチロシンキナーゼの調節又は阻害によって特徴づけられる、悪性細胞の治療のための方法を提供する。特に本発明の化合物は、IGF−1Rチロシンキナーゼの調節又は阻害によって単独で又は部分的に仲介される抗増殖及び/又はアポトーシス促進性及び/又は抗浸潤効果を産生するために使用することができる。特に、本発明の化合物は、これらの腫瘍細胞の増殖及び生存を刺激するシグナル伝達段階に関係する、IGF−1Rチロシンキナーゼの調節又は阻害に感受性である腫瘍の予防又は治療において有用であることが予想される。従って本発明の化合物は、多くの増殖性及び過剰増殖性の疾病/症状の治療及び/又は予防において有用であることが予想され、その例は以下の癌:
(1)膀胱、脳、乳房、大腸、腎臓、肝臓、肺、卵巣、膵臓、前立腺、胃、子宮頚部、大腸、甲状腺及び皮膚のそれを含む、癌腫;
(2)急性リンパ球性白血病、B細胞リンパ腫及びバーキット(Burketts)リンパ腫を含む、リンパ系統の造血器腫瘍;
(3)急性及び慢性骨髄性白血病、前骨髄球性白血病及び多発性骨髄腫を含む、骨髄系統の造血器腫瘍;
(4)線維肉腫及び黄紋筋肉腫を含む、間葉由来の腫瘍;並びに
(5)黒色腫、精上皮腫、奇形癌腫(tetratocarcinoma)、神経芽細胞腫及び神経膠腫を含む、他の腫瘍;
を含む。
本発明の化合物は、乳房、大腸及び前立腺の腫瘍の治療、並びに多発性骨髄腫の治療において特に有用であることが予想される。
本発明のこの側面によれば、医薬として使用するための式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩が提供される。
従って本発明のこの側面によれば、ヒトのような温血動物における抗増殖効果の産生において使用するための医薬の製造における、本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の使用が提供される。
本発明のこの側面の更なる特徴によれば、抗増殖効果を産生するための、このような治療を必要とするヒトのような温血動物における、有効な量の本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を前記動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の更なる側面によれば、ヒトのような温血動物における抗増殖効果の産生において使用するための、式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩が提供される。
本発明の更なる側面によれば、ヒトのような温血動物における、その効果がIGF−1Rチロシンキナーゼを阻害することによって単独で又は部分的に産生される抗増殖効果の産生において使用するための医薬の製造における、本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の使用が提供される。
本発明のこの側面の更なる特徴によれば、その効果がIGF−1Rチロシンキナーゼを阻害することによって単独で又は部分的に産生される抗増殖効果を産生するための、このような治療を必要とするヒトのような温血動物における、有効な量の本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を前記動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の更なる側面によれば、ヒトのような温血動物における、その効果がIGF−1Rチロシンキナーゼを阻害することによって単独で又は部分的に産生される抗増殖効果の産生において使用するための、式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩が提供される。
本発明の更なる側面によれば、ヒトのような温血動物における、IGF−1Rチロシンキナーゼによって単独で又は部分的に仲介される疾病又は医学的症状(例えば本明細書中で記述したような癌)の治療において使用するための医薬の製造における、本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の使用が提供される。
本発明のこの側面の更なる特徴によれば、IGF−1Rチロシンキナーゼによって単独で又は部分的に仲介される疾病又は医学的症状(例えば本明細書中で記述したような癌)を治療するための、このような治療を必要とするヒトのような温血動物における、有効な量の本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を前記動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の更なる側面によれば、ヒトのような温血動物における、IGF−1Rチロシンキナーゼによって単独で又は部分的に仲介される疾病又は医学的症状(例えば本明細書中で記述したような癌)の治療において使用するための、式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩が提供される。
本発明の更なる側面によれば、ヒトのような温血動物における、腫瘍細胞の増殖に導くシグナル伝達段階に関係する、IGF−1Rチロシンキナーゼの阻害に感受性であるこれらの腫瘍の予防及び治療において使用するための医薬の製造における、本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の使用が提供される。
本発明のこの側面の更なる特徴によれば、腫瘍細胞の増殖に導くシグナル伝達段階に関係する、IGF−1Rチロシンキナーゼの阻害に感受性であるこれらの腫瘍を予防及び治療するための、このような治療を必要とするヒトのような温血動物における、有効な量の本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を前記動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の更なる側面によれば、ヒトのような温血動物における、腫瘍細胞の増殖に導くシグナル伝達段階に関係する、IGF−1Rチロシンキナーゼの阻害に感受性であるこれらの腫瘍を予防及び治療において使用するための、式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩が提供される。
本発明の更なる側面によれば、IGF−1Rチロシンキナーゼ阻害効果を得ることにおいて使用するための医薬の製造における、本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の使用が提供される。
本発明のこの側面の更なる特徴によれば、IGF−1Rチロシンキナーゼ阻害効果を得るための、このような治療を必要とするヒトのような温血動物における、有効な量の本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を前記動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の更なる側面によれば、IGF−1Rチロシンキナーゼ阻害効果を得ることにおいて使用するための、式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩が提供される。
本発明の更なる側面によれば、例えば白血病、多発性骨髄腫、リンパ種、胆管、骨、膀胱、脳/CNS、乳房、結腸直腸、子宮頚部、子宮内膜、胃、頭部及び頚部、肝臓、肺、筋肉、神経細胞、食道、卵巣、膵臓、胸膜/腹膜、前立腺、腎臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮及び外陰部の癌から選択される癌の治療において使用するための医薬の製造における、本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の使用が提供される。
本発明のこの側面の更なる特徴によれば、例えば白血病、多発性骨髄腫、リンパ種、胆管、骨、膀胱、脳/CNS、乳房、結腸直腸、子宮頚部、子宮内膜、胃、頭部及び頚部、肝臓、肺、筋肉、神経細胞、食道、卵巣、膵臓、胸膜/腹膜、前立腺、腎臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮及び外陰部の癌から選択される癌の治療のための、このような治療を必要とするヒトのような温血動物における、有効な量の本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を前記動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の更なる側面によれば、例えば白血病、多発性骨髄腫、リンパ種、胆管、骨、膀胱、脳/CNS、乳房、結腸直腸、子宮頚部、子宮内膜、胃、頭部及び頚部、肝臓、肺、筋肉、神経細胞、食道、卵巣、膵臓、胸膜/腹膜、前立腺、腎臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮及び外陰部の癌から選択される癌の治療において使用するための、式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩が提供される。
先に記述したように、特定の疾病の治療的又は予防的治療のために必要な投与量の大きさは、特に、治療される宿主、投与の経路及び治療される病気の重度によって必然的に変化するものである。
本発明の化合物は、これによって本出願人等はヒトのような温血動物中で分解して、本発明の化合物を放出する化合物を意味するプロドラッグの形態で投与することができる。プロドラッグは、本発明の化合物の物理的特性及び/又は薬物動態学的特性を変更するために使用することができる。プロドラッグは、本発明の化合物が、その基に、特性を変更する基を接続することができる適した基又は置換基を含有する場合、形成することができる。プロドラッグの例は、式(I)の化合物中のカルボン酸基又はヒドロキシ基において形成することができるin vivoで開裂可能なエステル誘導体を含む。
従って、本発明は、有機合成によって利用可能となった、及びそのプロドラッグの開裂によってヒト又は動物の体内で利用可能となった場合の、本明細書中で先に定義されたとおりの式(I)のこれらの化合物を含む。従って、本発明は、有機合成の手段によって製造された式(I)のこれらの化合物を、そして更に前駆体化合物の代謝によってヒト又は動物の体内で製造されたような化合物を含み、即ち、式(I)の化合物は、合成的に製造された化合物又は代謝的に製造された化合物であることができる。
式(I)の化合物の適した医薬的に受容可能なプロドラッグは、妥当な医学的判断に基づいて、所望されない薬理学的活性及び不都合な毒性を伴わずに、ヒト又は動物の身体への投与に適しているとされるものである。
各種のプロドラッグの形態は、例えば以下の文献:
a)Methods in Enzymology,Vol.42,p.309−396,edited by K.Widder,et al.(Academic Press,1985);
b)Desigan of Pro−drugs,edited by H.Bundgaard,(Elsevier,1985);
c)A Textbook of Drug Design and Development,edited by Krogsgaard−Larsen and H.Bundgaard,Chapter 5“Design and Application of Prodrugs”,edited by H.Bundgaard p.113−191(1991);
d)H.Bundgaard,Advanced Drug Delivery Reviews,1 to 38(1992);及び
e)H.Bundgaard,et al.,Journal of Pharmaceutical Sciences77,285(1988);
中に記載されている。
式(I)の化合物、及び医薬的に受容可能なその塩は、これら自体で使用することができるが、しかし一般的に式(I)の化合物/塩(活性成分)が、医薬的に受容可能なアジュバント、希釈剤又は担体を伴う医薬組成物の形態で投与されるものである。
従って、本発明は、更に本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を、医薬的に受容可能なアジュバント、希釈剤又は担体と共に含んでなる医薬組成物も提供する。
本発明の組成物は、経口使用のために(例えば錠剤、ロザンジ剤、硬質又は何質カプセル、水性又は油性懸濁液剤、乳剤、分散可能な散剤又は顆粒剤、シロップ剤又はエリキシル剤として)、局所使用のために(例えばクリーム剤、軟膏、ゲル剤、或いは水性又は油性溶液剤又は懸濁液剤として)、吸入による投与のために(例えば微細に分割された散剤又は液体エアゾール剤として)、通気による投与のために(例えば微細に分割された散剤として)、又は非経口投与のために(例えば静脈内、皮下、筋肉内又は筋肉内投与のための滅菌水性又は油性溶液剤として、或いは直腸投与のための座薬として)適した形態であることができる。
本発明の組成物は、当技術において公知の慣用的な方法によって、慣用的な医薬的賦形剤を使用して得ることができる。従って、経口使用を意図した組成物は、例えば一つ又はそれより多い着色剤、甘味剤、芳香剤及び/又は保存剤を含有することができる。
本発明は、更に本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を、医薬的に受容可能なアジュバント、希釈剤又は担体と共に混合することを含んでなる本発明の医薬組成物の調製のための方法を提供する。
一回分の薬用量の剤形を製造するために、一つ又はそれより多い賦形剤と混合される活性成分の量は、治療される宿主及び投与の特定の経路によって必然的に変化するものである。例えば、ヒトへの経口投与を意図する製剤は、一般的に例えば、0.5mgないし0.5gの活性剤(更に適当には0.5ないし100mg、例えば1ないし30mg)を、全組成物の約5ないし約98重量パーセントで変化することができる適当な、そして都合のよい量の賦形剤と配合されて含有するものである。
式(I)の化合物の治療的又は予防的な目的のための投与量の大きさは、症状の特質及び重度、動物又はヒトの年齢及び性別、並びに投与の経路によって、公知の医学の原理によって当然変化するものである。
式(I)の化合物を治療的又は予防的な目的に使用することにおいて、これは、一般的に、例えば0.1mg/kgないし75mg/kg体重の範囲の日量が、必要な場合分割投与で与えられて受理するように投与されるものである。一般的に非経口経路が使用される場合、より低い投与量が投与されるものである。従って、例えば、静脈注射のために、例えば0.1mg/kgないし30mg/kg体重の範囲の投与量が、一般的に使用されるものである。同様に、吸入による投与のために、例えば0.05mg/kgないし25mg/kg体重の範囲の投与量が使用されるものである。然しながら、特に錠剤の形態の経口投与が好ましい。典型的には、単位剤形は、約0.5mgないし0.5gの本発明の化合物を含有するものである。
本明細書中で先に定義した抗増殖治療は、単独の療法として適用することができるか、或いは本発明の化合物に加えて、慣用的な手術或いは放射線療法又は化学療法を含むことができる。このような化学療法は、一つ又はそれより多い以下の範疇の抗腫瘍剤を含むことができる:−
(i)アルキル化剤(例えばシス−プラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロランブシル、ブスルファン、テモゾロミド(temozolamide)及びニトロソ尿素);代謝拮抗剤(例えばゲムシタビン並びに5−フルオロウラシル及びテガフールのようなフルオロピリミジンのような葉酸代謝拮抗剤、ラルチトレキセド、メトトレキセート、シトシンアラビノシド、及びヒドロキシ尿素);抗腫瘍性抗生物質(例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシン及びミトラマイシンのようなアントラサイクリン);抗有糸分裂剤(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン及びビノレルビンのようなビンカアルカロイド並びにタキソール及びタキソテールのようなタキソイド並びにポロキナーゼ阻害剤);及びトポイソメラーゼ阻害剤(例えばエトポシド及びテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカン並びにカンプトテシン)のような、医学の腫瘍学において使用されるような他の抗増殖/抗悪性腫瘍剤及びこれらの組合せ;
(ii)抗エストロゲン剤(例えばタモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン及びイドキシフェン(iodoxyfene))、抗アンドロゲン剤(例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミド及び酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニスト又はLHRHアゴニスト(例えばゴセレリン、リュープロレリン及びブセレリン)、プロゲストーゲン(例えば酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボロゾール(vorazole)及びエキセメスタン)及びフィナステリドのような5α−レダクターゼの阻害剤のような細胞分裂停止剤;
(iii)抗浸潤剤(例えば4−(6−クロロ−2,3−メチレンジオキシアニリノ)−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−5−テトラヒドロピラン−4−イルオキシキナゾリン(AZD0530;国際特許出願WO01/94341)及びN−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−{6−[4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル]−2−メチルピリミジン−4−イルアミノ}チアゾール−5−カルボキシアミド(ダサチニブ、BMS−354825;J.Med.Chem.,2004,47,6658−6661)のようなc−Srcキナーゼファミリー阻害剤、及びマリマスタットのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤、ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子受容体機能の阻害剤又はヘパラナーゼの抗体);
(iv)成長因子機能の阻害剤:例えばこのような阻害剤は、成長因子抗体、成長因子受容体抗体(例えば抗erbB2抗体トラスツズマブ[ハーセプチンTM]及び抗erbB1抗体セツキシマブ[エルビタックス、C225])を含み;このような阻害剤は、更にチロシンキナーゼ阻害剤、例えば上皮細胞成長因子ファミリーの阻害剤(例えば、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、AZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI−774)及び6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(CI1033)のようなEGFRファミリーのチロシンキナーゼ阻害剤)、ラパチニブのようなerbB2チロシンキナーゼ阻害剤、肝細胞成長因子ファミリーの阻害剤、イマチニブのような血小板由来成長因子ファミリーの阻害剤、セリン/トレオニンキナーゼの阻害剤(例えばファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばソラフェニブ(BAY43−9006)のようなRas/Rafシグナル伝達阻害剤)、MEK及び/又はAKTキナーゼを経由する細胞シグナル伝達の阻害剤、肝細胞成長因子ファミリーの阻害剤、c−kit阻害剤、ablキナーゼ阻害剤、IGF受容体(インスリン様成長因子)キナーゼ阻害剤;オーロラキナーゼ阻害剤(例えばAZD1152、PH739358、VX−680、MLN8054、R763、MP235、MP529、VX−528及びAX39459)及びCDK2及び/又はCDK4阻害剤のようなサイクリン依存性キナーゼ阻害剤を含む;
(v)血管内皮成長因子の影響を阻害するもののような抗血管新生剤[例えば抗血管内皮増殖因子抗体ベバシズマブ(アバスチンTM)、及び4−(4−ブロモ−2−フルオロアニリノ)−6−メトキシ−7−(1−メチルピペリジン−4−イルメトキシ)キナゾリン(ZD6474;WO01/32651内の実施例2)、4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171;WO00/47212内の実施例240)、バタラニブ(PTK787;WO98/35985)及びSU11248(スニチニブ;WO01/60814)のようなVEGF受容体型チロシンキナーゼ阻害剤、国際特許出願WO97/22596、WO97/30035、WO97/32856及びWO98/13354中に記載されているもののような化合物、並びに他の機構によって作用する化合物(例えばリノミド、インテグリンαvβ3機能の阻害剤及びアンジオスタチン)];
(vi)コンブレタスタチンA4並びに国際特許出願WO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434及びWO02/08213中に開示されている化合物のような血管損傷剤;
(vii)アンチセンス療法、例えばISIS 2503、抗rasアンチセンスのような上記に列挙した標的に向けられるもの;
(viii)例えば異常p53或いは異常BRCA1又はBRCA2のような異常遺伝子を置換えるアプローチ、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ又は細菌性ニトロレダクターゼ酵素を使用するもののようなGDEPT(遺伝子特異的酵素プロドラッグ療法)アプローチ、及び多剤耐性遺伝子療法のような化学療法又は放射線療法に対する患者の許容性を増加するアプローチを含む遺伝子療法的アプローチ;及び
(ix)例えばインターロイキン2、インターロイキン4又は顆粒球マクロファージコロニー刺激因子のようなサイトカインによる形質移入のような患者の腫瘍細胞の免疫原性を増加するためのex−vivo及びin−vivoアプローチ、T細胞アネルギーを減少するアプローチ、サイトカインで形質移入された樹状細胞のような形質移入された免疫細胞を使用するアプローチ、サイトカインで形質移入された腫瘍細胞系を使用するアプローチ及び抗イディオタイプ抗体を使用するアプローチを含む免疫療法アプローチ。
このような連合治療は、治療の個々の成分の同時、連続又は別個投与によって達成することができる。このような組合せ製品は、本明細書中で先に記載した範囲内の投与量の本発明の化合物及びその認可された投与量の範囲内の他の医薬的に活性な薬剤を使用する。
本発明のこの側面によれば、本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及び癌の連合治療のために本明細書中で先に定義したとおりの更なる抗腫瘍剤を含んでなる医薬製品が提供される。
式(I)の化合物は、主として、温血動物(ヒトを含む)において使用するための治療剤として価値があるが、これらは、更にIGF−1Rチロシンキナーゼの影響を阻害することが必要ないずれの場合も有用である。従ってこれらは、新しい生物学的試験の開発及び新しい薬理学的薬剤の探求における使用のための薬理学的標準として有用である。
本発明は、ここに、以下の例示的実施例を参照して、更に記載されるものであり、これらにおいて、他に記述しない限り:
(i)温度は、摂氏の度(℃)で与えられる;操作は、室温又は周囲温度、即ち18ないし25℃の範囲の温度で行った;
(ii)有機溶液は、無水の硫酸マグネシウムで乾燥した;溶媒の蒸発は、回転蒸発器を使用して減圧(600−4000パスカル;4.5−30mmHg)下で60℃までの浴温で行った;
(iii)クロマトグラフィーは、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーを意味する;薄層クロマトグラフィー(TLC)は、シリカゲルプレートで行った;
(iv)一般的に、反応の経過は、TLCによって追跡され、そして反応時間は、例示のみとして与えられている;
(v)最終生成物は、満足すべきプロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトル及び/又は質量スペクトルデータを有していた;
(vi)収率は、例示のみのために与えられ、そして必ずしも入念な工程開発によって得ることができるものではない;調製は、より多い物質が必要な場合繰り返した;
(vii)与えられた場合、NMRデータは、他に示さない限りDMSO−d中の300MHzにおいて決定された内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対するパーツパーミリオン(ppm)で与えられる、主要な診断プロトンに対するデルタ値の形態である。次の略語:s、単一線;d、二重線;t、三重線;q、四重線;m、多重線;br、幅広線を使用している。NMRスペクトルが幅広である場合(障害された回転又は遅いプロトン交換のために)、NMRスペクトルは、100℃でおこなった;
(viii)化学記号は、その通常の意味を有する;SI単位及び記号を使用する;
(ix)溶媒比は、容積/容積(v/v)の項で与えられる;そして
(x)質量スペクトルは、70電子ボルトの電子エネルギーで、化学イオン化(CI)モードで、直接暴露プローブを使用して行った;示された場合、イオン化は、電子衝撃(EI)、高速原子衝撃(FAB)又はエレクトロスプレー(ESP)で行った;m/zに対する値が与えられている;一般的に、母体質量を示すイオンのみが報告されている;そして他に記述されない限り、引用された質量イオンは、(MH)である;
(xi)以下の略語が使用されている:
THF テトラヒドロフラン;
EtOAc 酢酸エチル;
DCM ジクロロメタン;
DMSO ジメチルスルホキシド;
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン:
NMP N−メチルピロリド−2−オン:
tBuOH tert−ブチルアルコール;
TFA トリフルオロ酢酸;
DMF N,N−ジメチルホルムアミド;及び
DMA N,N−ジメチルアセトアミド。
実施例1
6−クロロ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2,6−ジクロロ−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(601.9mg、2.46mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(383.3mg、2.96mmol)及び2−(3−[2−ピリジル]イソオキサゾール−5−イル)アゼチジン(595mg、2.96mmol)のn−ブタノール(20ml)中の混合物を、窒素雰囲気下の70℃で18時間加熱した。溶媒を蒸発によって除去し、そして残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーよって、DCMで、そして次いでメタノール/DCM(2:98)で溶出して精製して、表題化合物(876mg、87.2%)を、泡状物として得た;質量スペクトル 409[MH]+。
2,6−ジクロロ−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン出発物質は、以下のようにして調製した:
2,4,6−トリクロロピリミジン(1.0g、5.4mmol)、3−アミノ−5−メチル−1H−ピラゾール(0.53g、5.4mmol)及び炭酸ナトリウム(0.57g、5.4mmol)のエタノール(25ml)中の混合物を、周囲温度で18時間攪拌した。水を加え、そして得られた沈澱物を濾過によって収集し、水及び少量のメタノールで洗浄し、そして乾燥して、2,6−ジクロロ−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(1.15g、88%)を、無色の結晶質の固体として得た;NMRスペクトル 2.23(s,3H),6.01(s,1H),7.24(s,1H),10.25(brs,1H),11.9(brs,1H);質量スペクトル 244[MH]+。
2−(3−[2−ピリジル]イソオキサゾール−5−イル)アゼチジン出発物質は、以下のようにして調製した:
(S)−2−アゼチジンカルボン酸(10g、98.9mmol)、二炭酸ジ−tert−ブチル(28.06g、128.6mmol)、N−メチルモルホリン(11.5g、113.7mmol)、1,4−ジオキサン(160ml)及び水(160ml)の混合物を、0℃で4時間、そして次いで周囲温度で18時間攪拌した。揮発性物質を蒸発によって除去し、そして残留物を水中に溶解し、DCMで洗浄し、そして水層を濃塩酸で0℃でpH1.0に酸性化した。水層をDCMで抽出し、そして有機層を無水の硫酸ナトリウムで乾燥(NaSO)して、N−tert−ブチルオキシカルボニルアゼチジン−2−イルカルボン酸(12.61g、63.1%)を、油状物として得た;NMRスペクトル(CDCl)1.42(s,9H),2.40(m,1H),2.59(m,1H),3.90(m,2H),4.80(t,1H)。
クロロギ酸イソブチル(8.431g、61.7mmol)を、N−tert−ブチルオキシカルボニルアゼチジン−2−イルカルボン酸(12.42g、61.7mmol)及びN−メチルモルホリン(6.23g、61.7mmol)の無水のTHF(20ml)中の窒素雰囲気下の−10℃に冷却された溶液に、反応温度を−8℃より低く保つような速度で加えた。次いで反応混合物を−8℃で1時間、そして次いで周囲温度で更に3時間攪拌した。メタノール(200ml)を加え、そして反応混合物を周囲温度で18時間攪拌した。揮発性物質を蒸発によって除去し、そして残留物を水及びジエチルエーテル間に分配した。有機層を分離し、乾燥(NaSO)して、N−tert−ブトキシカルボニルアゼチジン−2−イルカルボン酸メチル(11.15g、84.0%)を、油状物として得た;NMRスペクトル(CDCl)1.43(s,9H),2.20(m,1H),2.50(m,1H),3.78(s,3H),3.90(m,1H),4.00(m,1H),4.60(m,1H)。
無水のTHF(100ml)中に溶解された2−アセチルピリジルオキシム(11.63g、85.5mmol)を、ヘキサン中のn−ブチルリチウムの1.6Mの溶液(106ml、171mmol)の、無水のTHF(50ml)中の不活性雰囲気下の氷中で冷却された溶液に、反応温度を0℃より低く維持するような速度で加えた。次いで混合物を0℃で1時間撹拌し、そしてN−tert−ブトキシカルボニルアゼチジン−2−イルカルボン酸メチル(5.575g、25.9mmol)の無水のTHF(50ml)中の溶液を、反応温度を0℃より低く維持するような速度で加えた。次いで混合物を0℃で3.5時間、次いで周囲温度で18時間攪拌した。反応混合物を0℃で2Nの水酸化ナトリウム水溶液でクエンチし、そして次いでDCMで抽出した。溶媒を除去し、そして残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(2:3)で、そして次いでEtOAcで溶出して精製して、N−(tert−ブチルオキシカルボニル)−2−(3−[2−ピリジル]−4,5−ジヒドロ−5−ヒドロキシイソオキサゾール−5−イル)アゼチジン(4.42g、53.5%)を、油状物として得た;NMRスペクトル(CDCl)2.48(s,9H),2.03(m,1H),2.20(m,1H),3.18(d,1H),3.40(d,1H),3.90(m,2H),4.75(t,1H),7.27(m,1H),7.55(brs,1H),7.70(t,1H),8.02(d,1H),8.58(m,1H)。
N−(tert−ブチルオキシカルボニル)−2−(3−[2−ピリジル]−4,5−ジヒドロ−5−ヒドロキシイソオキサゾール−5−イル)アゼチジン(4.40g、13.7mmol)、水酸化カリウム(2.1g、12.2mmol)及びエタノール(100ml)の混合物を、100℃で2時間加熱した。揮発性物質を蒸発によって除去し、残留物をDCM中に溶解し、そして不溶性物質を濾過によって除去した。溶媒を濾液から蒸発によって除去して、N−(tert−ブチルオキシカルボニル)−2−(3−[2−ピリジル]−イソオキサゾール−5−イル)アゼチジン(4.12g、100%)を、固体として得た;NMRスペクトル(CDCl)1.38(s,9H),2.45(m,1H),2.65(m,1H),4.02(m,2H),5.35(m,1H),6.90(s,1H),7.35(m,1H),7.80(t,1H),8.05(d,1H),8.68(d,1H);質量スペクトル 302[MH]+。
1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−2−(3−[2−ピリジル]−イソオキサゾール−5−イル)アゼチジン(4.12g、13.7mmol)、1,4−ジオキサン中の4Nの塩化水素の溶液(40ml、160mmol)及びメタノール(50ml)の混合物を、50℃で2時間加熱した。混合物を冷却させ、そして50gのアイソリュートのSCX−2イオン交換カラムに注いだ。カラムをメタノールで溶出して、いずれもの中性物質を溶出し、続いて7Mのメタノール性アンモニアによって生成物を溶出した。溶媒を蒸発によって除去して、2−(3−[2−ピリジル]イソオキサゾール−5−イル)アゼチジン(2.33g、85.0%)を、油状物として得た;NMRスペクトル(CDCl)2.70(m,2H),3.60(m,1H),3.75(m,1H),5.08(t,1H),6.90(s,1H),7.37(m,1H),7.80(t,1H),8.07(d,1H),8.70(d,1H);質量スペクトル 202[MH]+。
実施例2
6−モルホリノ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
6−クロロ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(876mg、2.14mmol)及びモルホリン(3g、344mmol)の混合物を、120℃で1時間窒素雰囲気下で加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発により除去した。残留物を水及びジエチルエーテルで摩砕した。得られた固体生成物を、濾過によって収集し、DCM中に溶解し、そしてシリカゲルのクロマトグラフィーによって、メタノール/ジエチルエーテル/アンモニア水溶液(5:94:1)で溶出して精製して、表題化合物を、蒸発後に固体として得た(278mg、28.3%);NMRスペクトル(100℃におけるDMSO−d+d−酢酸)2.10(s,3H),2.50(m,3H),2.70(m,1H),3.35(m,2H),3.55(m,1H),4.05(m,2H),5.43(t,1H),5.91(s,1H),6.93(s,1H),7.45(s,1H),7.88(t,1H),7.97(d,1H),8.68(d,1H);質量スペクトル 460[MH]+。
実施例3
6−メトキシ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
6−クロロ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(154mg、0.38mmol)を、メタノール中のナトリウムメトキシドの25%溶液(4ml)に加え、そして混合物を120℃で20分間マイクロ波の照射下で加熱した。揮発性物質を蒸発によって除去し、そして水(50ml)を残留物に加えた。得られた沈澱した生成物を濾過によって収集し、そしてC18カラムを使用する逆相HPLCによって、水/アセトニトリル/TFA(95:5:0.2から0:100:0.2に極性を減少)で溶出して精製した。生成物を含有する画分を混合し、そして10gのアイソリュートSCX−2イオン交換カラムを通過させた。カラムをメタノールで溶出して、中性の不純物を除去し、そして次いで2Mのメタノール性アンモニアで生成物を溶出した。溶媒を蒸発によって除去して、表題化合物(57mg、37%)を、クリーム色の粉末として得た;NMRスペクトル(100℃におけるDMSO−d+d−酢酸)2.10(s,3H),2.50(m,1H),2.75(m,1H),4.05−4.20(m,2H),5.50(dd,1H),5.95(s,1H),6.95(s,1H),7.45(m,1H),7.85(m,1H),7.95(d,1H),8.65(d,1H);質量スペクトル 405[MH]+。
実施例4
6−メチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2−クロロ−6−メチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(200mg、0.9mmol)、2−(3−[2−ピリジル]イソオキサゾール−5−イル)アゼチジン(191mg、0.95mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(0.32ml、1.80mmol)のヘキサノール(3ml)中の混合物を、130℃で30分間加熱した。粗製の反応混合物を冷却させ、そしてC18カラムを使用する逆相HPLCによって、水/アセトニトリル/TFA(95:5:0.2から0:100:0.2に極性を減少)で溶出して直接精製した。生成物を含有する画分を混合し、そしてアイソリュートSCX−2イオン交換カラムを通過させた。カラムをメタノールで溶出して、いずれもの中性物質を除去し、続いて7Mのメタノール性アンモニアで生成物を溶出した。溶媒を蒸発によって除去して、表題化合物(69mg、20%)を、白色の固体として得た;NMRスペクトル 2.10(s,3H),2.14(s,3H),2.50(m,1H),2.76(m,1H),4.09(m,2H),5.49(dd,1H),6.00(s,1H),6.27(s,1H),6.95(s,1H),7.47(t,1H),7.92(m,1H),8.0(d,1H),8.68(d,1H),8.87(brs,1H);質量スペクトル 389[MH]+。
2−クロロ−6−メチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン出発物質は、以下のようにして調製した:
固体の炭酸ナトリウム(1.2g、11.3mmol)を、2,4−ジクロロ−6−メチルピリミジン(1.7g、10.3mmol)及び5−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾール(1.0g、10.3mmol)の乾燥エタノール(50ml)中の溶液に加え、そして混合物を加熱し、そして42℃で3日間攪拌した。混合物を冷却させ、不溶性物質を濾過によって除去し、そしてフィルターパッドをエタノール(10ml)で洗浄した。揮発性物質を、浴温度を40℃より低く保ちながら蒸発によって濾液から除去した。残留物を、シリカゲルのクロマトグラフィーによって、メタノール/DCM(5:95から20:80に極性を増加)で溶出して直ちに精製して、2−クロロ−6−メチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(758mg、33%)を、白色の固体として得た;NMRスペクトル(CDCl)2.17(s,3H),2.11(s,3H),5.88(brs,1H),7.85(brs,1H),8.80(brs,1H);質量スペクトル 224[MH]+。
実施例5
S−6−エチル−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2−クロロ−6−エチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(146mg、0.62mmol)、S−2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(200mg、0.93mmol)及びDIPEA(0.3ml、1.7mmol)の1−ヘキサノール(4ml)中の混合物を、130℃で3時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(5:95から50:50に極性を増加)で溶出して精製した。精製した生成物をDCM/ヘキサンで摩砕し、濾過によって収集し、そして乾燥して、表題化合物(148mg、58%)を得た;NMRスペクトル 1.15(t,3H),2,10(s,3H),2.38−2.48(m,2H),2.50−2.55(m,1H),2.60(s,3H),2.71−2.80(m,1H),4.02−4.15(m,2H),5.50(dd,1H),6.00(s,1H),6.78(s,1H),6.81(s,1H),7.30(dd,1H),7.90(d,1H),8.53(d,1H),8.89(s,1H),11.5(s,1H);質量スペクトル 417[MH]+。
2−クロロ−6−エチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン出発物質は、以下のようにして調製した:
2,4−ジクロロ−6−エチルピリミジン(4.0g、22.6mmol)、3−アミノ−5−メチルピラゾール(2.19g、22.6mmol)及び炭酸ナトリウム(2.88g、27.1mmol)のエタノール(100ml)中の混合物を、40℃で4日間加熱した。不溶性物質を熱混合物から濾過によって除去し、そして溶媒を得られた濾液から除去した。残留物をシリカのクロマトグラフィーによって、ヘキサン/EtOAc(50:50から0:100に極性を増加)で溶出して精製した。精製した生成物をエーテルで摩砕して、2−クロロ−6−エチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(667mg、12%)を、白色の固体として得た;NMRスペクトル 1.18(t,3H),2.21(s,3H),2.55(q,2H),6.03(s,1H),6.95(s,1H);質量スペクトル 238[MH]+。
S−2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン出発物質は、以下のようにして調製した:
3−ヒドロキシメチル−2−メチルピリジン(9.0g、73.1mmol)及び二酸化マンガン(IV)(28.1g、322mmol)のDCM(100ml)中の混合物を、還流で2日間加熱した。不溶性物質を珪藻土を通す濾過によって除去し、そしてフィルターパッドをメタノール/DCMで洗浄した。溶媒を蒸発によって濾液から除去して、2−メチルピリジン−3−カルボキサルデヒド(7.5g、85%)を、油状物として得た;NMRスペクトル 2.78(s,3H),7.43(dd,1H),8.15(dd,1H),8.66(dd,1H)。
ヒドロキシルアミン塩酸塩(3.16g、45.1mmol)の水(15ml)中の溶液を、水酸化ナトリウム(2.46g、61.5mmol)の水(15ml)中の冷却された溶液に加えた。得られた水溶液を、2−メチルピリジン−3−カルボキサルデヒド(5.0g、40.9mmol)、水(44ml)、エタノール(44ml)及び氷(70g)の混合物に加えた。混合物を周囲温度で18時間撹拌し、そして2Mの塩酸の添加によってpH7に調節した。得られた沈澱を濾過によって収集し、水で洗浄し、そして乾燥して、2−メチルピリジン−3−カルボキサルデヒドオキシム(3.5g、62%)を得た;NMRスペクトル 2.55(s,3H),7.22(dd,1H),7.94(dd,1H),8.39(s,1H),8.42(dd,1H)。
水素化ジイソブチルアルミニウム(ヘキサン中の1M溶液の55.4ml、55.4mmol)を、N−tert−ブチルオキシカルボニルアゼチジン−2−イルカルボン酸メチル(9.9g、46.1mmol)の乾燥DCM(120ml)中の−78℃の溶液に加えた。反応混合物を0℃まで温まらせ、そして炭酸カリウム(12.7g、92.2mmol)及び(1−ジアゾ−2−オキソプロピル)リン酸ジメチル(10.0g、52.08mmol)を加え、そして混合物を18時間周囲温度で攪拌した。飽和の酒石酸カリウムナトリウム水溶液を加え、そして混合物をDCMで抽出した。混合した抽出物を乾燥(MgSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(10:90)で溶出して精製して、S−N−tertブトキシカルボニル−2−エチニルアゼチジン(4.2g、50%)を、無色の油状物として得て、これは徐々に結晶化した。NMRスペクトル(CDCl)1.46(s,9H),2.20−2.34(m,1H),2.44−2.58(m,2H),3.80−3.90(q,1H),3.90−4.00(q,1H),4.68−4.76(幅広t,1H)。
旋光度:−190.5(c=2,メタノール)。
次亜塩素酸ナトリウム(13%水溶液の11ml、19.2mmol)を、2−メチルピリジン−3−カルボキサルデヒドオキシム(1.5g、11mmol)及びS−N−tertブトキシカルボニル−2−エチニルアゼチジン(2.2g、12.1mmol)のDCM(60ml)中の0℃の撹拌された混合物に加えた。混合物を周囲温度まで温まらせ、そして18時間攪拌した。DCM層を分離し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(25:75から50:50に極性を増加)で溶出して精製して、S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(1.4g、41%)を得た;質量スペクトル 316[MH]+。
ジオキサン中の4Mの塩化水素の溶液(20ml)を、S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(1.5g、4.7mmol)のメタノール(20ml)中の溶液に加え、そして混合物を周囲温度で18時間攪拌した。揮発性物質を蒸発によって除去し、そして残留物を水中に溶解し、アンモニア水溶液で塩基性化し、そしてDCMで抽出した。抽出物を混合し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、メタノール/DCM(4:96)で溶出して精製して、S−2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(700mg、68%)を得た;NMRスペクトル 2.48−2.53(m,2H),2.65(s,3H),3.36−3.41(m,1H),3.61−3.69(m,1H),4.99−5.05(dd,1H),6.75(s,1H),7.32(dd,1H),7.80(dd,1H),8.55(dd,1H)。
実施例6
S−6−メチル−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2−クロロ−6−メチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(140mg、0.62mmol)、S−2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(200mg、0.93mmol)及びDIPEA(0.3ml、1.7mmol)の1−ヘキサノール(4ml)中の混合物を、130℃で3時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、メタノール/DCM(5:95)で溶出して精製して、表題化合物(124mg、50%)を得た;NMRスペクトル 2.10(s,3H),2.15(s,3H),2.50−2.55(m,1H),2.65(s,1H),2.71−2.80(m,1H),4.03−4.15(m,2H),5.50(dd,1H),6.00(s,1H),6.78(s,1H),6.80(s,1H),7.30(dd,1H),7.89(d,1H),8.53(d,1H),8.85(s,1H),11.5(s,1H);質量スペクトル 403[MH]+。
実施例7
S−6−クロロ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2,6−ジクロロ−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(WO2005/040159の方法29によって調製)(610mg、2.5mmol)、S−2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(600mg、2.8mmol)及びDIPEA(1.1ml、6.2mmol)の1−ヘキサノール(10ml)中の混合物を、75℃で18時間加熱した。1−ヘキサノールを蒸発によって除去し、そして残留物をシリカ上に吸着し、そしてシリカゲルのクロマトグラフィーによって、メタノール/DCM(5:95から10:90に極性を増加)で溶出して精製して、表題化合物(770mg、73%)を得た;NMRスペクトル 2.10(s,3H),2.50−2.55(m,1H),2.60(s,3H),2.80−2.85(m,1H),4.02−4.20(m,2H),5.55(dd,1H),6.00(s,1H),6.48(s,1H),6.89(s,1H),7.31(dd,1H),7.90(d,1H),8.54(d,1H),9.36(s,1H),11.50(s,1H);質量スペクトル 423[MH]+。
実施例8
S−6−モルホリノ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
S−6−クロロ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(300mg、0.71mmol)及びモルホリン(4ml)の混合物を、120℃でマイクロ波の照射下で2時間加熱した。混合物を冷却させ、水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。抽出物を混合し、水で洗浄し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、メタノール/EtOAc(0:100から5:95に極性を増加)で溶出して精製して、表題化合物(120mg、33%)を得た;NMRスペクトル 2.05(s,2H),2.5−2.45(m,1H),2.60(s,1H),2.6−2.7(m,1H),3.30−3.35(m,2H),3.60(s,3H),3.98−4.05(m,2H),5.42(dd,1H),5.95(s,1H),6.95(s,1H),7.35(dd,1H),7.92(d,1H),8.55(d,1H),8.95(s,1H),11.65(s,1H);質量スペクトル 472[MH]+。
実施例9
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2−クロロ−6−メチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(130mg、0.58mmol)、S−2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(200mg、0.87mmol)及びDIPEA(0.3ml、1.7mmol)の1−ヘキサノール(4ml)中の混合物を、130℃で3時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(10:90)で溶出して精製して、表題化合物(93mg、37%)を得た;NMRスペクトル 1.39(t,3H),2.10(s,1H),2.15(s,3H),2.45−2.55(m,1H),2.72−2.80(m,1H),4.03−4.15(m,2H),4.49(q,2H),5.50(dd,1H),6.01(s,1H),6.29(s,1H),6.96(s,1H),8.30(dd,2H),8.82(s,1H),11.48(s,1H);質量スペクトル 434[MH]+。
S−2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン出発物質は、以下のようにして調製した:
3−エトキシ−2−メチルピペラジン(13.8g、0.1モル)、二酸化セレン(22,2g、0.2モル)及び珪藻(diatomeous)土(22g)の混合物を、EtOAc(350ml)中の還流で3日間加熱した。更なる二酸化セレン(22g、0.2モル)を加え、そして加熱を更に7日間続けた。不溶性物質を珪藻(diatomeous)土を通す濾過によって除去し、そして濾液を蒸発によって濃縮した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(10:90から25:75に極性を増加)で溶出して精製して、3−エトキシピラジン−2−カルボキサルデヒド(9.6g、63%)を、油状物として得た;NMRスペクトル(CDCl)1.45−1.55(t,3H),4.55−4.65(q,2H),8.30−8.40(q,2H),10.30(s,1H)。
3−エトキシピラジン−2−カルボキサルデヒド(3.04g、20mmol)及びヒドロキシルアミン塩酸塩(1.6g、0.23mmol)のエタノール(50ml)及び水(5ml)の混合物中の混合物を、還流で4時間加熱した。溶液を冷却させ、そして炭酸水素ナトリウムの注意深い添加によって塩基性化した。エタノールを蒸発によって除去し、そして残留物に水を加えた。得られた沈澱物を濾過によって収集し、水及びアセトンで洗浄し、そして乾燥して、3−エトキシピラジン−2−カルボキサルデヒドオキシム(1.47g、44%)を得た;NMRスペクトル 1.30−1.40(t,3H),4.35−4.50(q,2H),8.2−8.3(m,2H),11.9(s,1H)。
次亜塩素酸ナトリウム(13%水溶液の8.5ml、14.8mmol)を、3−エトキシピラジン−2−カルボキサルデヒドオキシム(1.32g、7.9mmol)及びS−N−tertブトキシカルボニル−2−エチニルアゼチジン(1.72g、9.5mmol)のDCM(60ml)中の0℃の撹拌された混合物に加えた。混合物を周囲温度まで温まらせ、そして18時間攪拌した。DCM層を分離し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(25:75から50:50に極性を増加)で溶出して精製して、S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(680mg、25%)を得た;NMRスペクトル 1.35(s,9H),1.38(t,3H),2.35−2.42(m,1H),2.62−2.72(m,1H),3.9−4.0(m,2H),4.52(q,2H),5.4(dd,1H),6.90(s,1H),8.32(dd,2H);質量スペクトル 347[MH]+。
ジオキサン中の4Mの塩化水素の溶液(15ml)を、S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(600mg、1.7mmol)のメタノール(15ml)中の溶液に加え、そして混合物を周囲温度で18時間攪拌した。揮発性物質を蒸発によって除去し、そして残留物を水中に溶解し、アンモニア水溶液で塩基性化し、そしてDCMで溶出した。溶出物を混合し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、メタノール/DCM(4:96)で溶出して精製して、S−2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(465mg、100%)を得た;NMRスペクトル 1.38(t,3H),2.42−2.50(m,1H),2.5−2.6(m,1H),3.28−3.32(m,1H),3.65−3.66(m,1H),4.48(q,2H),5.0(dd,1H),6.88(s,1H),8.85(s,2H)。
実施例10
S−6−エチル−2−{2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2−クロロ−6−エチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(137mg、0.58mmol)、S−2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(200mg、0.87mmol)及びDIPEA(0.3ml、1.7mmol)の、1−ヘキサノール(4ml)中の混合物を、130℃で3時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(50:50から100:0に極性を増加)で溶出して精製して、表題化合物(93mg、36%)を得た;NMRスペクトル 1.15(t,3H),1.38(t,3H),2.12(s,3H),2.42(q,2H),2.47−2.55(m,1H),2.80−2.70(m,1H),4.15−4.02(m,2H),4.50(q,2H),5.50(dd,1H),6.00(s,1H),6.30(s,1H),6.90(s,1H),8.71(d,2H),8.85(s,1H),11.45(s,1H);質量スペクトル 448[MH]+。
実施例11
6−エチル−2−{2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2−クロロ−6−エチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(146mg、0.62mmol)、S−2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(240mg、1mmol)及びDIPEA(0.3ml、1.7mmol)の1−ヘキサノール(4ml)中の混合物を、130℃で3時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(5:95から50:50に極性を増加)で溶出して精製した。精製した生成物をDCM/ヘキサンで摩砕し、濾過によって収集し、そして乾燥して、表題化合物(20mg、8%)を、ラセミ体として得た;NMRスペクトル 1.15(t,3H),2.12(s,3H),2.38−2.5(m,2H),2.75−2.82(m,1H),4.06−4.15(m,2H),5.55(t,1H),6.0(s,1H),6.30(s,1H),7.08(s,1H),7.89(dd,1H),8.39(d,1H),8.80(s,1H),8.90(s,1H),11.5(s,1H);質量スペクトル 428[MH]+。
S−2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン出発物質は、以下のようにして調製した:
ヒドロキシルアミン塩酸塩(533mg、7.6mmol)の水(1.8ml)中の溶液を、水(2ml)中の水酸化ナトリウム(708mg、17mmol)に、滴下により加えた。次いで得られた溶液を2−クロロピリド−3−イルカルボキサルデヒド(1g、7mmol)のエタノール(7ml)、水(7ml)及び氷(15g)中の溶液に加えた。混合物を周囲温度で18時間攪拌した。混合物を6Mの塩酸でpH7に中和した。固体の生成物を濾過によって収集し、水で洗浄し、そして乾燥して、2−クロロピリド−3−イルカルボキサルデヒドオキシム(800mg、73%)を得た;NMRスペクトル 7.45(dd,1H),8.18(dd,1H),8.32(s,1H),8.42(dd,1H);質量スペクトル 157[MH]+。
次亜塩素酸ナトリウム(13%水溶液の10ml、17.5mmol)を、2−クロロピリド−3−イルカルボキサルデヒドオキシム(1.56g、10mmol)及びS−N−tertブトキシカルボニル−2−エチニルアゼチジン(2.0g、11mmol)のDCM(60ml)中の0℃の撹拌された混合物に加えた。混合物を周囲温度まで温まらせ、そして18時間攪拌した。DCM層を分離し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(25:75)で溶出して精製して、S−N−(tertブトキシカルボニル)−2−[3−(2−クロロピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(800mg、24%)を得た;NMRスペクトル 1.38(s,9H),1.99(s,1H),3.08−3.18(m,2H),3.35−3.41(m,2H),6.48(s,1H),7.58(dd,1H),7.64(s,1H),8.18(dd,1H),8.55(dd,1H);質量スペクトル 336[MH]+。
S−N−(tertブトキシカルボニル)−2−[3−(2−クロロピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(800mg、2.4mmol)、シアン化銅(I)(853mg、9.5mmol)、ビス−パラジウム(0)トリス−ジベンジリデンアセトン(87mg、0.095mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(311mg、0.38mmol)及びシアン化テトラエチルアンモニウム(372mg、2.38mmol)の乾燥ジオキサン(15ml)中の混合物を、繰り返した排気及び窒素による再充填によって完全に脱ガスし、そして次いで混合物を窒素下の還流で2日間加熱した。混合物を冷却させ、そしてEtOAc/メタノールで希釈し、そして不溶性物質を濾過によって除去した。濾液を水で洗浄し、そして有機層を分離し、乾燥(MgSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(30:70)で溶出して精製して、S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(338mg、49%)を得た。
ジオキサン中の4Mの塩化水素の溶液(7m)を、S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(380mg、1.16mmol)のメタノール(7ml)中の溶液に加え、そして混合物を周囲温度で18時間攪拌した。揮発性物質を蒸発によって除去し、そして残留物を水中に溶解し、アンモニア水溶液で塩基性化し、そしてDCMで抽出した。抽出物を混合し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去して、S−2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(240mg、91%)を得た。
実施例12
S−6−メトキシ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
S−6−クロロ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(55mg、0.13mmol)及びナトリウムメトキシド(メタノール中の25%溶液の0.14ml)の乾燥メタノール(4ml)中の混合物を、120℃でマイクロ波照射下で3時間加熱した。混合物を室温まで冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をEtOAc/メタノール中に溶解し、水で洗浄し、そして乾燥(NaSO)した。溶媒を蒸発によって除去し、そして残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(80:20から100:0に増加)で溶出して精製して、表題化合物(15mg、28%)を得た;NMRスペクトル 2.10(s,3H),2.62(s,3H),2.80−2.68(m,1H),3.70(s,3H),4.00−4.10(m,3H),5.5(t,1H),5.99 s,1H),6.99(s,1H),7.38(dd,1H),7.96(d,1H),8.55(d,1H),9.20(s,1H),11.75(s,1H);質量スペクトル 419[MH]+。
実施例13
S−6−クロロ−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2,6−ジクロロ−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(WO2005/040159の方法29によって調製)(1.1g、4.5mmol)、S−2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(1.15g、5mmol)及びDIPEA(2ml)の1−ヘキサノール(20ml)中の混合物を、75℃で18時間加熱した。1−ヘキサノールを蒸発によって除去し、そして残留物をシリカ上に吸着し、そしてシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(1:1)で溶出して精製して、表題化合物(860mg、53%)を得た;NMRスペクトル 1.28(t,3H),2.14(s,3H),2.78−2.88(m,1H),3.18(q,2H),4.05−4.22(m,2H),5.60(dd,1H),6.03(s,1H),6.48(s,1H),6.96(s,1H),8.55(s,1H),8.64(s,1H),9.33(s,1H),11.62(s,1H);質量スペクトル 438[MH]+。
S−2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン出発物質は、以下のようにして調製した:
2−メチル−3−エチルピラジン(22.35g、183mmol)、二酸化セレン(30g、270mmol)、及び珪藻土(30g)のジオキサン(250ml)中の混合物を、還流で18時間加熱した。混合物を冷却させ、そして固体物質を珪藻土を通す濾過によって除去した。フィルターパッドをメタノールで数回洗浄し、そして揮発性物質を混合した濾液から蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(0:100から15:85に極性を増加)で溶出して精製して、3−エチルピラジン−2−カルボキサルデヒド(3.0g、12%)を得た;NMRスペクトル 1.22(t,3H),3.19(q,2H),8.78(s,1H),8.80(s,1H),10.10(s,1H)。
水酸化ナトリウム(4.52g、0.113mol)の水(15ml)中の溶液を、ヒドロキシルアミン塩酸塩(3.48g、50mmol)の水(15ml)中の溶液に加えた。混合物を氷浴中で冷却し、そして次いで3−エチルピラジン−2−カルボキサルデヒド(6.15g、45mmol)のエタノール(85ml)、水(85ml)、及び氷(80g)の混合物中の溶液に注意深く加えた。混合物を周囲温度で18時間撹拌し、そして次いで6Mの塩酸でpH7に中和した。混合物を蒸発によって濃縮し、そして得られた沈澱した生成物を濾過によって収集した。生成物を水で洗浄し、そして真空下で乾燥して、3−エチルピラジン−2−カルボキサルデヒドオキシム(2.3g、34%)を得た;NMRスペクトル 1.20(t,3H),3.05(q,2H),8.25(s,1H),8.52(s,2H),11.89(s,1H);質量スペクトル 152[MH]+。
次亜塩素酸ナトリウム(13%水溶液の8ml、14mmol)を、3−エチルピラジン−2−カルボキサルデヒドオキシム(1.21g、8mmol)及びS−N−tertブトキシカルボニル−2−エチニルアゼチジン(1.6g、8.8mmol)のDCM(100ml)中の0℃の撹拌された混合物に加えた。混合物を周囲温度まで温まらせ、そして18時間攪拌した。DCM層を分離し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(25:75から50:50に極性を増加)で溶出して精製して、S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(1.55g、59%)を得た。
ジオキサン中の4Mの塩化水素の溶液(15ml)を、S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(1.55g、4.7mmol)のメタノール(15ml)中の溶液に加え、そして混合物を周囲温度で18時間攪拌した。揮発性物質を蒸発によって除去し、そして残留物を水中に溶解し、アンモニア水溶液で塩基性化し、そしてDCMで抽出した。抽出物を混合し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去して、S−2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(1.1g、100%)を得た;質量スペクトル 229[M−H]−。
実施例14
S−6−エトキシ−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
S−6−クロロ−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(160mg、0.36mmol)、及びナトリウムエトキシド(176mg、2.6mmol)の乾燥エタノール(20ml)中の混合物を、120℃でマイクロ波照射下で7.5時間加熱した。混合物を冷却させ、そしてC18カラムを使用する逆相HPLCによって、1%のアンモニア水溶液/アセトニトリル(55:45から35:65に極性を減少)で溶出して直接精製して、表題化合物(30mg、18%)を得た;NMRスペクトル 1.20(m,3H),1.22(t,3H),2.10(s,3H),2.70−2.78(m,1H),3.18(q,2H),4.02−4.20(m,2H),5.50(t,1H),5.90−6.03(m,2H),7.00(s,1H),8.62(s,1H),8.80(s,1H),9.18(s,1H),11.73(s,1H);質量スペクトル 448[MH]+。
実施例15
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
水素化ナトリウム(105mg、2.2mmol)を、2−メトキシエタノール(20ml)に加え、そして混合物を窒素で置換しながら10分間撹拌した。S−6−クロロ−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(190mg、0.44mmol)を加え、そして混合物を120℃でマイクロ波照射下の密封容器中で4.5時間加熱した。混合物を冷却させ、水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。抽出物を混合し、水で洗浄し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(90:10)で溶出して精製して、表題化合物(127mg、62%)を得た;NMRスペクトル 1.25(t,3H),2.10(s,3H),2.68−2.79(m,1H),3.15(q,2H),3.20(s,1H),3.28(s,3H),3.50(s,2H),4.0−4.12(m,2H),4.15−4.25(s,2H),5.52(t,1H),6.00(s,1H),7.02(s,1H),8.62(s,1H),8.68(s,1H),9.22(s,1H),11.91(s,1H);質量スペクトル 478[MH]+。
実施例16
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
水素化ナトリウム(140mg、3mmol)を、2−メトキシエタノール(20ml)に加え、そして混合物を窒素で置換しながら10分間撹拌した。S−6−クロロ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(250mg、0.6mmol)を加え、そして混合物を120℃でマイクロ波の照射下の密封容器中で3.5時間加熱した。混合物を冷却させ、水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。抽出物を混合し、水で洗浄し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(90:10)で溶出して精製して、表題化合物(142mg、52%)を得た;NMRスペクトル 2.14(s,3H),2.52−2.60(m,1H),2.72−2.80(m,1H),3.27(s,3H),3.57(dd,2H),4.05−4.14(m,2H),4.25(dd,2H),5.55(dd,1H),5.85(s,1H),5.94(s,1H),6.84(s,1H),7.31(dd,1H),7.90(d,1H),8.55(d,1H),8.75(s,1H),11.5(s,1H);質量スペクトル 463[MH]+。
実施例17
S−6−(3−メトキシプロポキシ)−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
水素化ナトリウム(109mg、2.28mmol)を、3−メトキシプロパノール(20ml)に加え、そして混合物を窒素で置換しながら10分間撹拌した。S−6−クロロ−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(200mg、0.46mmol)を加え、そして混合物を120℃でマイクロ波の照射下の密封容器中で3.5時間加熱した。混合物を冷却させ、水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。抽出物を混合し、水で洗浄し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(80:20から100:0に極性を増加)で溶出して精製して、表題化合物(132mg、58%)を、ラセミ体として得た。S鏡像異性体をキラルパックADカラムを使用するキラルHPLCによって、メタノールを溶出剤として分離した。NMRスペクトル 1.25(t,3H),1.84(q,2H),2.14(s,3H),2.52−2.58(m,1H),2.72−2.80(m,1H),3.16(q,2H),3.18(s,3H),3.38(t,2H),4.04−4.15(m,2H),4.20(t,2H),5.52(dd,1H),5.85(s,1H),5.95(s,1H),6.94(s,1H),8.58(s,1H),8.63(s,1H),8.71(s,1H),11.45(s,1H);質量スペクトル 492[MH]+。
実施例18
S−6−(3−メトキシプロポキシ)−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
水素化ナトリウム(102mg、2.36mmol)を、3−メトキシプロパノール(20ml)に加え、そして混合物を窒素で置換しながら10分間撹拌した。S−6−クロロ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(200mg、0.47mmol)を加え、そして混合物を120℃でマイクロ波の照射下の密封容器中で2.5時間加熱した。混合物を冷却させ、水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。抽出物を混合し、水で洗浄し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン/メタノール(50:50:0から98:0:2に極性を増加)で溶出して精製して、ラセミ体の生成物を得た。S鏡像異性体をキラルパックADカラムを使用するキラルHPLCによって、メタノールを溶出剤として分離して、表題化合物(42mg、19%)を得た;NMRスペクトル 1.85(q,2H),2.12(s,3H),2.50−2.58(m,1H),2.62(s,3H),2.72−2.80(m,1H),3.20(s,3H),3.38(t,2H),4.05−4.16(m,2H),4.20(t,2H),5.5(dd,1H),5.87(s,1H),5.95(s,1H),6.81(s,1H),7.30(dd,1H),7.90(d,1H),8.52(d,1H),8.70(s.1H),11.5(s,1H);質量スペクトル 477[MH]+。
実施例19
S−6−クロロ−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2,6−ジクロロ−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(WO2005/040159の方法29)(409mg、1.68mmol)、S−2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(400mg、1.85mmol)及びDIPEA(0.64ml、3.70mmol)の1−ヘキサノール(20ml)中の混合物を、75℃で18時間加熱した。1−ヘキサノールを蒸発によって除去し、そして残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(25:75から100:0に極性を増加)で溶出して精製して、表題化合物(380mg、53%)を得た;NMRスペクトル 2.14(s,3H),2.53−2.55(m,1H),2.81(s,3H),2.80−2.85(m,1H),4.12−4.16(m,1H),4.18−4.21(m,1H),5.59−5.62(m,1H),6.04(s,1H),6.49(s,1H),7.00(d,1H),8.60−8.61(m,2H),9.35(s,1H),11.62(s,1H);質量スペクトル 424[MH]+。
S−2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン出発物質は、以下のようにして調製した:
2,3−ジメチルピラジン(20g、18.5mmol)、二酸化セレン(41.06g、37mmol)及び珪藻(diatomeous)土(20g)のEtOAc(500ml)中の混合物を、撹拌し、そして70℃で2時間加熱した。混合物を冷却させ、そして不溶性物質を珪藻(diatomeous)土を通す濾過によって除去した。濾液を飽和の炭酸水素ナトリウム水溶液で、そして次いで飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(MgSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物を水(100ml)中に懸濁し、そしてヒドロキシルアミン(50%水溶液の45ml)を加えた。混合物を周囲温度で18時間撹拌し、そして次いで混合物をEtOAcで抽出した。抽出物を混合し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(MgSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をイソヘキサンで摩砕して、3−メチルピラジン−2−カルボキサルデヒドオキシム(9.65g、38%)を得た;NMRスペクトル 2.67(s,3H),8.23(s,1H),8.45−8.49(m,2H),11.87(s,1H)。
次亜塩素酸ナトリウム(13%水溶液の6.6ml、9.5mmol)を、3−メチルピラジン−2−カルボキサルデヒドオキシム(1.0g、7.3mmol)及びS−N−tertブトキシカルボニル−2−エチニルアゼチジン(1.92g、11.0mmol)のDCM(50ml)中の0℃の撹拌された混合物に加えた。混合物を0℃で1時間攪拌し、次いで周囲温度まで温まらせ、そして18時間攪拌した。混合物を水で希釈し、そしてDCMで抽出した。抽出物を混合し、塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、乾燥(MgSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、最初DCMで、そして次いでEtOAc/ヘキサン(25:75)で溶出して精製して、S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(1.29g、56%)を得た;NMRスペクトル 1.40(s,9H),2.00(s,1H),2.45−2.53(m,1H),2.63−2.72(m,1H),2.94(s,3H),3.99−4.05(m,1H),4.06−4.11(m,1H),5.36−5.39(m,1H),6.90(s,1H),8.50(brs,2H);質量スペクトル 261[M−C]+。
ジオキサン中の4Mの塩化水素の溶液(6ml)を、S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(640mg、2.03mmol)及びメタノール(25ml)中の溶液に加え、そして混合物を50℃で1時間攪拌した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物を水(20ml)中に溶解し、そして濃アンモニア水溶液でpH10に調節し、そして混合物をDCMで抽出した。抽出物を混合し、乾燥(MgSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去して、S−2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(406mg、93%)を得た;NMRスペクトル(CDCl)2.61−2.70(m,1H),2.71−2.77(m,1H),2.93(s,3H),3.60−3.65(m,1H),3.78(q,1H),5.11(t,1H),6.88(s,1H),8.49−8.52(m,2H)。
実施例20
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
水素化ナトリウム(油中の60%懸濁物の99mg、2.5mmol)を、2−メトキシエタノール(15ml)に加え、そして混合物を窒素で置換しながら10分間攪拌した。S−6−クロロ−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(210mg、0.5mmol)を加え、そして混合物を120℃でマイクロ波の照射下の密封容器中で3時間加熱した。混合物を冷却させ、水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。抽出物を混合し、水で、そして次いで飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(25:75)で溶出して精製して、表題化合物(44mg、19%)を得た;NMRスペクトル 2.15(s,3H),2.44−2.58(m,1H),2.64−2.79(m,1H),2.79(s,3H),3.22(s,3H),3.55−3.57(m,2H),4.11−4.14(m,1H),4.09−4.16(m,1H),4.27−4.30(m,2H),5.53−5.56(m,1H),5.89(s,1H),5.97(s,1H),6.99(d,1H),8.60(s,2H),8.72(s,1H),11.49(s,1H);質量スペクトル 464[MH]+。
実施例21
S−6−クロロ−2−{2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2,6−ジクロロ−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(WO2005/040159の方法29によって調製)(1.35g、5.56mmol)、S−2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(1.15g、5.56mmol)及び酢酸亜鉛(0.51g、2.78mmol)のイソプロパノール(60ml)中の混合物を、還流で18時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物を水中に懸濁し、そして水酸化ナトリウムの15%水溶液でpH9に調節した。水性の混合物をEtOAcで抽出し、水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(MgSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(50:50から100:0に極性を増加)で溶出して精製して、表題化合物(360mg、16%)を得た;NMRスペクトル 1.99(s,3H),2.32−2.46(m,1H),2.59−2.72(m,1H),4.10−4.12(m,2H),5.57−5.59(m,1H),5.61(s,1H),6.18(s,1H),7.06(s,1H),7.88(d,1H),7.98(d,1H),9.70(s,1H),11.87(s,1H);質量スペクトル 415[MH]+。
S−2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン出発物質は、以下のようにして調製した:
2−アセチルチアゾール(5.0g、39mmol)、シクロヘキシルアミン(5.85g、59mmol)及びp−トルエンスルホン酸(100mg)のトルエン中の混合物を、ディーン・スターク条件下で48時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去して、粗製N−シクロヘキシル[1−(チアゾール−2−イル)エチリデン]アミン(6.2g、76%)を得て、これを精製せずに使用した;NMRスペクトル(CDCl)1.24−1.42(m,4H),1.49−1.58(m,2H),1.64−1.71(m,3H),1.78−1.88(m,2H),2.38(s,3H),3.52−3.59(m,1H),7.30(d,1H),7.81(d,1H);質量スペクトル 209[MH+]。
N−シクロヘキシル[1−(チアゾール−2−イル)エチリデン]アミン(5.0g、24mmol)の無水のTHF(20ml)中の溶液を、リチウムジイソプロピルアミドのヘプタン中の2Mの溶液(21ml、42mmol)及び無水のTHF(50ml)中の−10℃の撹拌された溶液に10分かけて加えた。混合物を10分間撹拌し、そしてN−tert−ブチルオキシカルボニルアゼチジン−2−イルカルボン酸S−メチル(4.62g、21mmol)の無水のTHF(30ml)中の溶液を35分かけて加えた。混合物を−10℃で30分間撹拌し、そして周囲温度まで温まらせ、そして更に2時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、そして混合物をEtOAcで抽出した。抽出物を混合し、水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(MgSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去して、S−1−(N−tert−ブチルオキシカルボニルアゼチジン−2−イル)−3−シクロヘキシルアミノ−3−(チアゾール−2−イル)プロパ−2−エン−1−オン(2.86g、35%)を得た;NMRスペクトル 1.20−1.47(m,5H),1.43(s,9H),1.49−1.53(m,1H),1.69−1.78(m,2H),1.84−1.98(m,2H),2.18−2.26(m,1H),2.44−2.49(m,1H),3.88−3.94(m,2H),4.07−4.09(m,1H),4.58−4.62(m,1H),5.67(s,1H),7.46(d,1H),7.94(d,1H),11.09(d,1H);質量スペクトル 292[M−C]+。
S−1−(N−tert−ブチルオキシカルボニルアゼチジン−2−イル)−3−シクロヘキシルアミノ−3−(チアゾール−2−イル)プロパ−2−エン−1−オン(2.86g、7.3mmol)及びヒドロキシルアミン塩酸塩(510mg、7.3mmol)のTHF(150ml)中の混合物を、還流で21時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(25:75から100:0に極性を増加)で溶出して精製して、S−N−(tert−ブチルオキシカルボニル)−2−[3−(チアゾール−2−イル)−4,5−ジヒドロ−5−ヒドロキシイソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(1.37g、58%)を得た;NMRスペクトル(CDCl)1.47−1.48(m,9H),1.95−2.07(m,1H),2.15−2.36(m,1H),3.18(d,1H),3.42(d,1H),3.71−3.97(m,2H),4.73(d,1H),7.41(d,1H),7.66(s,1H),7.87(d,1H);質量スペクトル 673[2M+Na]+。
塩化チオニル(4.54g、38mmol)のメチルテトラヒドロフラン(20ml)中の溶液を、−20℃で、S−N−(tert−ブチルオキシカルボニル)−2−[3−(チアゾール−2−イル)−4,5−ジヒドロ−5−ヒドロキシイソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(1.37g、4.22mmol)及びトリエチルアミン(4.11ml、29.5mmol)のメチルテトラヒドロフラン(80ml)中の混合物に加えた。次いで混合物を10分間撹拌し、水でクエンチし、そして次いでEtOAcで抽出した。抽出物を混合し、水で、そして次いで飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(MgSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去して、S−N−(tert−ブチルオキシカルボニル)−2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(1.32g、100%)を得た;NMRスペクトル(CDCl)1.39(s,9H),2.40−2.51(m,1H),2.62−2.73(m,1H),3.94−4.11(m,2H),5.35(t,1H),6.84(s,1H),7.47(s,1H),7.95(s,1H);質量スペクトル 308[MH]+。
TFA(10ml)を、S−N−(tert−ブチルオキシカルボニル)−2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(1.32g、4.3mmol)のDCM(80ml)中の溶液に加え、そして混合物を周囲温度で60時間攪拌した。混合物を蒸発によって濃縮し、そして水で希釈した。水性の混合物を水酸化ナトリウム溶液の添加によってpH10に調節し、そしてEtOAcで抽出した。抽出物を混合し、食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去して、S−2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(1.15g、100%)を、油状物として得た;NMRスペクトル(CDCl)2.54(s,1H),2.58−2.64(m,1H),2.68−2.75(m,1H),3.56−3.61(m,1H),3.77(q,1H),5.09(t,1H),6.84(s,1H),7.45(d,1H),7.95(d,1H);質量スペクトル 179[MH−C]+。
実施例22
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
水素化ナトリウム(油中の60%懸濁物の97mg、2.42mmol)を、2−メトキシエタノール(18ml)に加え、そして混合物を窒素で置換しながら10分間攪拌した。S−6−クロロ−2−{2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(200mg、0.48mmol)を加え、そして混合物を120℃でマイクロ波照射下の密封容器中で3時間加熱した。混合物を冷却させ、水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。抽出物を混合し、水で、そして次いで飽和の塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(50:50から100:0に極性を増加)で溶出して精製した。精製した生成物をヘキサンで摩砕し、そして濾過によって収集して、表題化合物(61mg、28%)を得た;67%eeの部分的ラセミ体として;NMRスペクトル 2.15(s,3H),2.45−2.57(m,1H),2.76−2.80(m,1H),2.94(s,1H),3.24(s,3H),3.56(t,2H),4.08−4.15(m,2H),4.26−4.30(m,2H),5.51−5.54(m,1H),5.88(s,1H),5.95(s,1H),6.98(s,1H),7.90(d,1H),8.04(d,1H),8.77(s,1H),11.51(s,1H);質量スペクトル 455[MH]+。
実施例23
S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
水素化ナトリウム(油中の60%懸濁物の100mg、2.5mmol)を、2−メトキシエタノール(18ml)に加え、そして混合物を窒素で置換しながら10分間攪拌した。S−6−クロロ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(204mg、0.5mmol)を加え、そして混合物を120℃でマイクロ波照射下の密封容器中で3時間加熱した。混合物を冷却させ、水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。抽出物を混合し、水で、そして次いで飽和の塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(50:50から100:0に極性を増加)で溶出して精製した。精製した生成物をDCM/ヘキサンで摩砕し、そして濾過によって収集して、表題化合物(33mg、15%)を得た;NMRスペクトル 2.15(d,3H),2.46−2.55(m,1H),2.72−2.81(m,1H),3.22(s,3H),3.50(s,1H),3.56−3.58(m,2H),4.09−4.16(m,2H),4.27−4.30(m,2H),5.50−5.54(m,1H),5.88(s,1H),5.97(s,1H),6.99(d,1H),7.47−7.50(m,1H),7.92−7.96(m,1H),7.99−8.02(m,1H),8.69−8.71(m,1H),8.78(s,1H);質量スペクトル 449[MH]+。
実施例24
S−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2−クロロ−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(125mg、0.5mmol)、S−2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(150mg、0.5mmol)及びDIPEA(0.3ml、1.7mmol)の1−ヘキサノール(3ml)中の混合物を、130℃で3時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/メタノール(100:0から95:5に極性を増加)で溶出して精製した。精製した生成物をDCM/ヘキサンで摩砕し、濾過によって収集し、そして乾燥して、表題化合物(100mg、48%)を得た;NMRスペクトル 1.25(s,9H),2.40−2.55(m,1H),2.70−2.85(m,1H),4.05−4.20(m,2H),5.45−5.55(t,1H),6.05−6.25(brs,1H),6.25−6.45(brs,1H),6.90(s,1H),7.40−7.50(m,1H),7.80−8.05(m,3H),8.64−8.69(d,1H),8.95−9.15(brs,1H),11.45−11.70(brs,1H);質量スペクトル 417[MH]+。
2−クロロ−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン出発物質は、以下のようにして調製した:
2,4−ジクロロピリミジン(3.73g、25mmol)及び5−アミノ−3−tert−ブチル−1H−ピラゾール(3.55g、25.5mmol)及びDIPEA(4.44ml、25mmol)の混合物を、THF(75ml)中の50℃で窒素下で18時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をDCM(150ml)中に溶解し、水で洗浄し、乾燥(MgSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(1:3)で、そして次いでメタノール/DCM(5:95)で溶出して精製して、2−クロロ−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(1.73g、28%)を得た。NMRスペクトル 1.30(s,9H),6.05(s,1H),7.16(brs,1H),8.12(d,1H),9.80(brs,1H),11.89(brs,1H);質量スペクトル 252[MH]+。
実施例25
S−6−エチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2−クロロ−6−エチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(118mg、0.5mmol)、S−2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(150mg、0.5mmol)、DIPEA(0.3ml、1.7mmol)の1−ヘキサノール(3ml)中の混合物を、130℃で3時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/メタノール(100:0から95:5に極性を増加)で溶出して精製した。精製した生成物をDCM/ヘキサンで摩砕し、濾過によって収集し、そして乾燥して、表題化合物(76mg、38%)を得た;NMRスペクトル 1.10−1.18(t,3H),2.10(s,3H),2.40−2.50(q,2H),2.45−2.55(m,1H),2.70−2.80(m,1H),4.00−4.20(m,2H),5.45−5.55(t,1H),5.95−6.15(brs,1H),6.15−6.35(brs,1H),6.95(s,1H),7.45−7.55(m,1H),7.88−7.95(m,1H),7.95−8.05(d,1H),8.64−8.70(d,1H),8.75−8.95(brs,1H),11.45−11.60(brs,1H);質量スペクトル 403[MH]+。
実施例26
S−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2−クロロ−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(152mg、0.6mmol)、S−2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(194mg、0.9mmol)及びDIPEA(0.3ml、1.7mmol)の1−ヘキサノール(3ml)中の混合物を、130℃で3時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/メタノール(100:0から95:5に極性を増加)で溶出して精製した。精製した生成物をDCM/ヘキサンで摩砕し、濾過によって収集し、そして乾燥して、表題化合物(130mg、50%)を得た;NMRスペクトル 1.23(s,9H),2.45−2.57(m,1H),2.75−2.90(m,1H),2.80(s,3H),4.05−4.20(m,2H),5.50−5.60(t,1H),6.05−6.25(brs,1H),6.25−6.45(brs,1H),6.93(s,1H),7.86−7.92(d,1H),8.55−8.62(m,2H),8.95−9.15(brs,1H),11.45−11.70(brs,1H);質量スペクトル 432[MH]+。
実施例27
S−6−エチル−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2−クロロ−6−エチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(142mg、0.5mmol)、S−2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(208mg、0.9mmol)及びDIPEA(0.3ml、1.7mmol)の1−ヘキサノール(3ml)中の混合物を、130℃で3時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/メタノール(100:0から95:5に極性を増加)で溶出して精製した。精製した生成物をDCM/ヘキサンで摩砕し、濾過によって収集し、そして乾燥して、表題化合物(110mg、53%)を得た;NMRスペクトル 1.10−1.18(t,3H),2.10(s,3H),2.40−2.50(q,2H),2.45−2.55(m,1H),2.70−2.80(m,1H),2.80(s,3H),4.00−4.20(m,2H),5.45−5.55(t,1H),5.95−6.15(brs,1H),6.15−6.35(brs,1H),6.95(s,1H),8.55−8.60(m,2H),8.75−8.95(brs,1H),11.45−11.60(brs,1H);質量スペクトル 418[MH]+。
実施例28
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2−クロロ−6−メチル−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(168mg、0.6mmol)、S−2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(194mg、0.9mmol)及びDIPEA(0.3ml、1.7mmol)の1−ヘキサノール(3ml)中の混合物を、130℃で3時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/メタノール(100:0から95:5に極性を増加)で溶出して精製した。精製した生成物をDCM/ヘキサンで摩砕し、濾過によって収集し、そして乾燥して、表題化合物(120mg、54%)を得た;NMRスペクトル 1.23(s,9H),2.20(s,3H),2.45−2.57(m,1H),2.75−2.90(m,1H),2.80(s,3H),4.05−4.20(m,2H),5.50−5.60(t,1H),6.00−6.20(brs,1H),6.20−6.40(brs,1H),6.93(s,1H),7.86−7.92(d,2H),8.55−8.62(m,2H),8.80−9.00(brs,1H),11.45−11.65(brs,1H);質量スペクトル 446[MH]+。
2−クロロ−6−メチル−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン出発物質は、以下のようにして調製した:−
2,4−ジクロロ−6−メチルピリミジン(3.52g、22mmol)及び5−アミノ−3−tert−ブチル−1H−ピラゾール(3.00g、22mmol)並びに無水の炭酸ナトリウム(2.29g、22mmol)のエタノール(75ml)中の混合物を、周囲温度で24時間撹拌した。不溶性物質を濾過によって除去し、そして溶媒を濾液から蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/イソヘキサン(1:3)で、そして次いでメタノール/DCM(5:95)で溶出して精製して、2−クロロ−6−メチル−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(3.16g、55%)を得た;NMRスペクトル 1.31(s,9H),2.19(s,3H),6.15(s,1H),7.25(s,1H),10.13(s,1H),12.14(s,1H);質量スペクトル 266[MH]+。
実施例29
S−6−エチル−2−{2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2−クロロ−6−エチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(142mg、0.6mmol)、S−2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(208mg、0.9mmol)及びDIPEA(0.3ml、1.7mmol)の1−ヘキサノール(3ml)中の混合物を、130℃で3時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/メタノール(100:0から95:5に極性を増加)で溶出して精製した。精製した生成物をDCM/ヘキサンで摩砕し、濾過によって収集し、そして乾燥して、表題化合物(110mg、51%)を得た;NMRスペクトル 1.10−1.18(t,3H),2.10(s,3H),2.35−2.45(q,2H),2.45−2.55(m,1H),2.70−2.80(m,1H),3.95−4.15(m,2H),4.05(s,3H),5.45−5.55(t,1H),5.95−6.15(brs,1H),6.15−6.35(brs,1H),6.95(s,1H),8.30−8.40(m,2H),8.75−8.95(brs,1H),11.45−11.60(brs,1H);質量スペクトル 434[MH]+。
S−2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン出発物質は、以下のようにして調製した:−
次亜塩素酸ナトリウム(13%水溶液の15ml、26mmol)を、3−メトキシピラジン−2−カルボキサルデヒドオキシム(WO2005/040159の方法67によって調製)(2.30g、15mmol)及びS−N−tertブトキシカルボニル−2−エチニルアゼチジン(3.0g、16mmole)のDCM(100ml)中の−10℃の溶液に2時間かけて滴下により加えた。溶液を周囲温度まで温まらせ、そして18時間攪拌した。混合物をDCMで抽出し、抽出物を混合し、水で、そして次いで食塩水で洗浄し、乾燥(NaSO)し、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(20:80から40:60に極性を増加)で溶出して精製して、S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(1.30g、26%)を、油状物として得た;NMRスペクトル(CDCl)1.40(s,9H),2.40−2.50(m,1H),2.50−2.60(m,1H),3.95−4.20(m,2H),4.10(s,3H),5.40−5.50(t,1H),6.90(s,1H),8.20(d,1H),8.30(d,1H)。
ジオキサン中の4Mの塩化水素の溶液(15ml)を、S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(1.3g、4mmol)のメタノール(100ml)中の溶液に加え、そして混合物を50℃で4時間加熱した。揮発性物質を蒸発によって除去し、そして残留物を水で希釈し、そして濃アンモニア水溶液で塩基性化した。混合物をDCMで抽出し、抽出物を混合し、水で、そして次いで食塩水で洗浄し、乾燥(NaSO)し、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、メタノール/DCM(50:50)で溶出して精製して、S−2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(450mg、50%)を、油状物として得た;NMRスペクトル(CDCl)2.55−2.65(m,1H),2.65−2.75(m,1H),3.55−3.65(m,1H),3.70−3.80(q,1H),4.10(s,3H),5.05−5.15(t,1H),6.90(s,1H),8.17(d,1H),8.27(d,1H)。
実施例30
S−6−メチル−2−{2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2−クロロ−6−メチル−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(158mg、0.6mmol)、S−2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(220mg、0.95mmol)及びDIPEA(0.3ml、1.7mmol)の1−ヘキサノール(3ml)中の混合物を、130℃で3時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/メタノール(100:0から95:5に極性を増加)で溶出して精製した。精製した生成物をDCM/ヘキサンで摩砕し、濾過によって収集し、そして乾燥して、表題化合物(150mg、64%)を得た;NMRスペクトル 1.20(s,9H),2.15(s,3H),2.45−2.57(m,1H),2.75−2.90(m,1H),3.95−4.20(m,2H),4.0(s,3H),5.50−5.60(t,1H),6.00−6.20(brs,1H),6.20−6.40(brs,1H),6.92(s,1H),8.30−8.35(m,2H),8.80−9.00(brs,1H),11.45−11.65(brs,1H);質量スペクトル 462[MH]+。
実施例31
S−6−エチル−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2−クロロ−6−エチル−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(50mg、0.22mmol)、S−2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(53mg、0.25mmol)及びDIPEA(0.31ml、1.7mmol)の1−ヘキサノール(1ml)中の混合物を、130℃で3時間加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/メタノール(100:0から95:5に極性を増加)で溶出して精製した。精製した生成物をDCM/ヘキサンで摩砕し、濾過によって収集し、そして乾燥して、表題化合物(23mg、52%)を得た;NMRスペクトル 1.10−1.18(t,3H),2.10(s,3H),2.35−2.45(q,2H),2.45−2.55(m,1H),2.70−2.80(m,1H),4.00−4.20(m,2H),5.45−5.55(t,1H),5.95−6.15(brs,1H),6.15−6.35(brs,1H),6.97(s,1H),7.52−7.57(t,1H),8.80−8.95(brs,1H),8.91−8.95(d,2H),11.45−11.60(brs,1H);質量スペクトル 404[MH]+。
S−2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン出発物質は、以下のようにして調製した:−
次亜塩素酸ナトリウム(13%水溶液の10ml、17.3mmol)を、ピリミジン−2−カルバルデヒドオキシム(Khimiya Geterotsiklicheskikh Soedinenii(1972),10,1422−4によって調製)(1.23g、10mmol)及びS−N−tertブトキシカルボニル−2−エチニルアゼチジン(2.0g、11mmol)のDCM(100ml)中の−10℃の溶液に2時間かけて滴下により加えた。混合物を周囲温度まで温まらせ、そして18時間攪拌した。混合物をDCMで抽出し、抽出物を混合し、水で、そして次いで食塩水で洗浄し、乾燥(NaSO)し、そして溶媒を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(20:80から40:60に極性を増加)で溶出して精製して、S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(350mg、12%)を、油状物として得た;NMRスペクトル(CDCl)1.1−1.5(brs,9H),2.30−2.50(m,1H),2.55−2.70(m,1H),3.80−4.00(m,2H),5.35−5.45(t,1H),7.05(s,1H),7.60−7.65(t,1H),8.98−9.00(d,2H)。
S−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(350mg、0.16mmol)の溶液を、TFA(5ml)中で5時間撹拌した。溶液を蒸発によって濃縮し、そして水(50ml)を加え、そして溶液を濃アンモニア水溶液の添加によって塩基性化した。水性の混合物をDCMで抽出し、抽出物を混合し、水で、そして次いで食塩水で洗浄し、乾燥(NaSO)し、そして揮発性物質を蒸発によって除去して、S−2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(150mg、64%)を得た;NMRスペクトル(CDCl)2.55−2.75(m,2H),3.55−3.65(m,1H),3.7−3.8(q,1H),6.93(s,1H),7.30−7.35(t,1H),8.83−8.88(d,2H)。
実施例32
S−6−クロロ−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
2,6−ジクロロ−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(WO2005/040159の方法29によって調製)(80mg、0.41mmol)、S−2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン(150mg、0.75mmol)及びDIPEA(0.2ml、1.2mmol)の1−ヘキサノール(5ml)中の混合物を、還流で18時間加熱した。1−ヘキサノールを蒸発によって除去し、そして残留物をシリカ上に吸着させ、そしてシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(50:50から100:0に極性を増加)で溶出して精製した。精製した生成物をDCM/ヘキサンで摩砕して、表題化合物(30mg、23%)を得た;質量スペクトル 410[MH]+。
実施例33
6−エトキシ−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン
S−6−クロロ−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン(50mg、0.12mmol)及び粉末のナトリウムエトキシド(30mg、0.44mmol)のエタノール(4ml)中の混合物を、密封容器中でマイクロ波照射下の120℃で3時間加熱した。更なるナトリウムエトキシド(30mg、0.44mmol)を加え、そして溶液を更に3時間120℃で、そして次いで更に3時間150℃で、密封容器中でマイクロ波照射下で加熱した。混合物を冷却させ、そして揮発性物質を蒸発によって除去した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって、EtOAc/ヘキサン(50:50)で溶出して精製した。精製した生成物をDCM/ヘキサンで摩砕し、そして濾過によって収集して、表題化合物(6mg、7%)を、ラセミ体として得た;NMRスペクトル 1.10−1.22(t,3H),2.10(s,3H),2.40−2.60(m,1H),2.70−2.80(m,1H),4.00−4.20(m,2H),4.2−4.35(q,2H),5.45−5.55(t,1H),5.75−5.95(brs,1H),5.95−6.05(brs,1H),6.97(s,1H),7.50−7.55(t,1H),8.50−8.70(brs,1H),8.91−8.95(d,2H),11.35−11.50(brs,1H);質量スペクトル 420[MH]+。

Claims (28)

  1. 以下の式(I):
    Figure 2008534481
    [式中:
    は、(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキル又は(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル基から選択され、それぞれのこれらの基は、ハロゲノ及び(C1−C6)アルコキシから独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていることができ;
    は、水素、ハロゲノ及びトリフルオロメチルから選択され;
    は、水素、ヒドロキシ及びハロゲノから、或いは(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C3−C8)シクロアルキル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルカルボニル、(C3−C8)シクロアルキルカルボニル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキルカルボニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C3−C8)シクロアルキルアミノ、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキルアミノ、(C1−C6)アルコキシアミノ、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、−C(O)R3b、−OR3b、−SR3b、−NHR3b、−N[(C1−C6)アルキル]R3b、−S(O)3a又は−N(R3c)C(O)R3a基から選択され、ここにおいて、R3aは、(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル又は(C1−C6)アルコキシ基から選択され、mは、0、1又は2であり、R3bは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式4、5又は6員の複素環式環であり、そしてR3cは、水素及び(C1−C6)アルキルから選択され、
    或いはRは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式5又は6員の複素環式環であるか、
    或いはRは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる5又は6員の複素芳香族環であるか、
    或いはRは、2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン基であり、
    内のそれぞれのこれらの基又は環は、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ、ハロゲノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、トリ−[(C1−C4)アルキル]シリル、シアノ、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C3−C8)シクロアルキルアミノ、(C3−C6)シクロアルキル(C1−C3)アルキルアミノ、アミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ(C1−C6)アルキル、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキルアミノ(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキル(C1−C3)アルキルアミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルホニル、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルカノイル、アルカノイルアミノ基−N(R3d)C(O)R3e{式中、R3dが水素及び(C1−C6)アルキルから選択され、そしてR3eが(C1−C6)アルキル、(C3−C8)シクロアルキル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル又は(C1−C6)アルコキシ基から選択される}、或いは飽和の単環式3、4、5、6又は7員の環{この環は、窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い異種原子を所望により含んでなることができる}から独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていることができ、いずれものこれらの置換基は、一つ又はそれより多い(C1−C4)アルキル、ヒドロキシ又はシアノ基によって所望により置換されていることができ;
    は、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を所望により含んでなる5又は6員の複素芳香族環であり、この環は、Qによって置換され、そしていずれもの利用可能な環の原子において、(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ〔この(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ置換基のいずれかは、ハロゲノ、アミノ、ヒドロキシ及びトリフルオロメチルから独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていることができる〕、ハロゲノ、ニトロ、シアノ、−NR、カルボキシ、ヒドロキシ、(C2−C6)アルケニル、(C3−C8)シクロアルキル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル、(C1−C4)アルコキシカルボニル、(C1−C4)アルキルカルボニル、(C2−C6)アルカノイルアミノ、フェニルカルボニル、−S(O)(C1−C4)アルキル、−C(O)NR及び−SONRから独立に選択される一つ又はそれより多い更なる置換基によって所望により置換されていてもよく、ここにおいて、R、R、R、R、R及びRは、水素及び(C1−C6)アルキルからそれぞれ独立に選択されるか、或いは、R及びR、又はR及びR、又はR及びRは、これらが接続している窒素原子と一緒に選択された場合、飽和の複素環式環をそれぞれ独立に形成することができ、そしてpは0、1又は2であり;
    は、(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキル又は(C3−C6)シクロアルキル(C1−C6)アルキル基、或いは窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を所望により含んでなることができる飽和又は不飽和の5又は6員の単環式環から選択され、そしてここにおいて、Qは、(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ〔この(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ置換基のいずれかは、ハロゲノ、アミノ、ヒドロキシ及びトリフルオロメチルから独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていることができる〕、ハロゲノ、ニトロ、シアノ、−NR1011、カルボキシ、ヒドロキシ、(C2−C6)アルケニル、(C3−C8)シクロアルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルカルボニル、(C2−C6)アルカノイルアミノ、フェニルカルボニル、−S(O)(C1−C6)アルキル、−C(O)NR1213及び−SONR1415から独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていてもよく、ここにおいて、R10、R11、R12、R13、R14及びR15は、水素及び(C1−C6)アルキルからそれぞれ独立に選択されるか、或いは、R10及びR11、又はR12及びR13、又はR14及びR15は、これらが接続している窒素原子と一緒に選択された場合、飽和の複素環式環をそれぞれ独立に形成することができ、そしてnは0、1又は2であり;
    そしてここにおいて、いずれもの飽和の単環式環は、1又は2個のオキソ或いはチオキソ置換基を所望により保有していてもよい]
    の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩。
  2. が、(C1−C6)アルキル又は(C3−C8)シクロアルキル基から選択され、この基は、ハロゲノ及び(C1−C4)アルコキシから選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていることができる、請求項1に記載の式(I)の化合物。
  3. が、メチル及びtert−ブチルから選択される、請求項1又は2のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
  4. が、メチルである、請求項3に記載の式(I)の化合物。
  5. が、水素である、請求項1ないし4のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物。
  6. が、水素、ヒドロキシ及びハロゲノから、或いは(C1−C4)アルキル、(C2−C4)アルケニル、(C2−C4)アルキニル、(C1−C3)アルコキシ、アミノ、(C1−C3)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C3)アルキル]アミノ、(C3−C6)シクロアルキルアミノ、カルバモイル、(C1−C3)アルキルカルバモイル、ジ−[(C1−C3)アルキル]カルバモイル、−C(O)R3b、−OR3b、−NHR3b又は−S(O)3a基から選択され、ここにおいて、R3aは(C1−C3)アルキル基であり、mは0であり、そしてR3bは、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式4、5又は6員の複素環式環であるか、
    或いはRは、窒素及び酸素から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式5又は6員の複素環式環であるか、
    或いはRは、窒素及び酸素から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる単環式5又は6員の複素芳香族環であり、
    内のそれぞれのこれらの基又は環は、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルコキシ、(C1−C3)アルコキシ(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルコキシ(C1−C3)アルコキシ、ハロゲノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1−C3)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C3)アルキル]アミノ、アミノ(C1−C3)アルキル、カルバモイル、(C1−C3)アルキルカルバモイル、(C1−C3)アルキルチオ、(C1−C3)アルキルスルホニル、(C1−C3)アルカノイル、アルカノイルアミノ基−N(R3d)C(O)R3e{式中、R3dが水素及び(C1−C3)アルキルから選択され、そしてR3eが(C1−C3)アルキル又は(C1−C3)アルコキシ基から選択される}、或いは飽和の単環式3、4、5又は6員の環{この環は、窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い異種原子を所望により含んでなることができる}から、独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていることができ、いずれものこれらの置換基は、一つ又はそれより多い(C1−C2)アルキル、ヒドロキシ又はシアノ基によって所望により置換されていることができ;
    そしてここにおいて、R内のいずれもの飽和の単環式環は、1個のオキソ置換基を所望により保有していてもよい;
    請求項1ないし5のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物。
  7. が、水素及びハロゲノから、或いは(C1−C4)アルキル又は(C1−C3)アルコキシ基から選択されるか、
    或いはRは、窒素及び酸素から選択される少なくとも一つの環の異種原子を含んでなる飽和の単環式5又は6員の複素環式環であり、
    内のそれぞれのこれらの基又は環は、ヒドロキシ及び(C1−C3)アルコキシから独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていることができる;
    請求項1ないし6のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物。
  8. が、水素、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、3−メトキシプロパ−1−イルオキシ及びモルホリノから選択される、請求項1ないし7のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物。
  9. が、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、3−メトキシプロパ−1−イルオキシ及びモルホリノから選択される、請求項1ないし8のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物。
  10. が、窒素、酸素及び硫黄から選択される、同一又は異なっていることができる、1、2、3又は4個の環の異種原子を含んでなる5又は6員の複素芳香族環であり、この環はQによって置換され、そして、いずれもの利用可能な環の原子において、(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ〔この(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ置換基のいずれかは、ハロゲノ、アミノ、ヒドロキシ及びトリフルオロメチルから独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていることができる〕、ハロゲノ、ニトロ、シアノ、−NR、カルボキシ、ヒドロキシ、(C2−C6)アルケニル、(C3−C8)シクロアルキル、(C3−C8)シクロアルキル(C1−C6)アルキル、(C1−C4)アルコキシカルボニル、(C1−C4)アルキルカルボニル、(C2−C6)アルカノイルアミノ、フェニルカルボニル、−S(O)(C1−C4)アルキル、−C(O)NR及び−SONRから、独立に選択される一つ又はそれより多い更なる置換基によって所望により置換されていてもよく、ここにおいて、R、R、R、R、R及びRは、水素及び(C1−C6)アルキルからそれぞれ独立に選択されるか、或いは、R及びR、又はR及びR、又はR及びRは、これらが接続している窒素原子と一緒に選択された場合、飽和の複素環をそれぞれ独立に形成することができ、そしてpは0、1又は2である;
    請求項1ないし9のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物。
  11. が、チエニル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、フラニル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル及びピリジルから選択される、請求項10に記載の式(I)の化合物。
  12. が、1個の窒素及び1個の酸素の環の異種原子を含んでなる、5又は6員の複素芳香族環である、請求項10に記載の式(I)の化合物。
  13. が、イソオキサゾリルである、請求項12に記載の式(I)の化合物。
  14. が、窒素、酸素及び硫黄から独立に選択される一つ又は二つの環の異種原子を含んでなる不飽和の5又は6員の単環式環であり、ここにおいて、Qは、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルコキシ及びシアノから独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていてもよい、請求項1ないし13のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物。
  15. が、ピラジニル、ピリミジニル、ピリジル及びチアゾリルから選択され、ここにおいて、Qは、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルコキシ及びシアノから独立に選択される一つ又はそれより多い置換基によって所望により置換されていてもよい、請求項1ないし14のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物。
  16. 次の一つ以上から選択される、式(I)の化合物:
    6−クロロ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    6−モルホリノ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    6−メトキシ−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    6−メチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−エチル−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−メチル−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−クロロ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−モルホリノ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−メチル−2−{2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−エチル−2−{2−[3−(3−エトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    6−エチル−2−{2−[3−(2−シアノピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−メトキシ−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−クロロ−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−エトキシ−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−(3−メトキシプロポキシ)−2−{2−[3−(3−エチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−(3−メトキシプロポキシ)−2−{2−[3−(2−メチルピリド−3−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−クロロ−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−クロロ−2−{2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(チアゾール−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−(2−メトキシエトキシ)−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−エチル−2−{2−[3−(ピリド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−エチル−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−メチル−2−{2−[3−(3−メチルピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−エチル−2−{2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−メチル−2−{2−[3−(3−メトキシピラジン−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−エチル−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    S−6−クロロ−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;及び
    6−エトキシ−2−{2−[3−(ピリミド−2−イル)イソオキサゾール−5−イル]アゼチジン−1−イル}−4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン;
    及び、医薬的に受容可能なその塩。
  17. 請求項1ないし16のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩を、医薬的に受容可能なアジュバント、希釈剤又は担体と共に含んでなる医薬組成物。
  18. 請求項1ないし16のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩、及び癌の連合治療のための更なる抗腫瘍剤を含んでなる薬剤製品。
  19. 医薬として使用するための、請求項1ないし16のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩。
  20. 温血動物における抗増殖効果の産生において使用するための医薬の製造における、請求項1ないし16のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩の使用。
  21. 抗増殖効果を産生するための、このような治療を必要とする温血動物における、有効な量の請求項1ないし16のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩を前記動物に投与することを含んでなる方法。
  22. 温血動物におけるIGF−1Rチロシンキナーゼによって単独で又は部分的に仲介される疾病又は医学的症状の治療において使用するための医薬の製造における、請求項1ないし16のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩の使用。
  23. IGF−1Rチロシンキナーゼによって単独で又は部分的に仲介される疾病又は医学的症状を治療するための、このような治療を必要とする温血動物における、有効な量の請求項1ないし16のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩を前記動物に投与することを含んでなる方法。
  24. 温血動物における腫瘍細胞の増殖に導くシグナル伝達段階に関係するIGF−1Rチロシンキナーゼの阻害に感受性である腫瘍の、予防又は治療において使用するための医薬の製造における、請求項1ないし16のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩の使用。
  25. 腫瘍細胞の増殖に導くシグナル伝達段階に関係するIGF−1Rチロシンキナーゼの阻害に感受性である腫瘍の予防又は治療のための、このような治療を必要とする温血動物における、有効な量の請求項1ないし16のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩を前記動物に投与することを含んでなる方法。
  26. 温血動物における癌の治療のための医薬の製造における、請求項1ないし16のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩の使用。
  27. 癌の治療のための、このような治療を必要とする温血動物における、有効な量の請求項1ないし16のいずれか1項又はそれより多い項に記載の式(I)の化合物、或いは医薬的に受容可能なその塩を前記動物に投与することを含んでなる方法。
  28. 次のことを含んでなる、請求項1に記載の式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の製造のための方法:
    (a) 以下の式(II):
    Figure 2008534481
    [式中、Lは、適した置換可能な基を表し、そしてR、R及びRは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、請求項1において定義したとおりである]
    の化合物の、以下の式(III):
    Figure 2008534481
    [式中、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、請求項1において定義したとおりである]
    の化合物との、都合よくは、適した塩基の存在下での反応;或いは
    (b) 以下の式(IV):
    Figure 2008534481
    [式中、Lは、適した置換可能な基を表し、そしてR、R、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、請求項1において定義したとおりである]
    の化合物の、以下の式(V):
    Figure 2008534481
    [式中、Rは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、請求項1において定義したとおりである]
    のピラゾールとの、都合よくは、適した酸の存在下での反応;或いは
    (c) 以下の式(VI):
    Figure 2008534481
    [式中、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、請求項1において定義したとおりである]
    の化合物の、以下の式(VII):
    Figure 2008534481
    [式中、Xは酸素原子を表し、そしてqは1であるか、又はXは窒素原子を表し、そしてqは2であり、R16は、(C1−C6)アルキル基であり、そしてR、R及びRは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、請求項1において定義したとおりである]
    の化合物との、都合よくは、適した塩基の存在下での反応;或いは
    (d) 以下の式(VIII):
    Figure 2008534481
    [式中、R、R、R、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、請求項1において定義したとおりである]
    の化合物の、ヒドラジンとの反応;或いは
    (e)が、(C1−C6)アルコキシ、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ−[(C1−C6)アルキル]アミノ、−OR3b、−SR3b、−NHR3b、−N[(C1−C6)アルキル]R3b又は−S(O)3a基であり、ここにおいて、mは、0であり、そしてR3a及びR3bは、請求項1において定義したとおりである(そしてR基は、請求項1において定義したとおりの少なくとも一つの基によって所望により置換されていてもよい)式(I)の化合物のための、
    以下の式(IX):
    Figure 2008534481
    [式中、Lは、適した置換可能な基であり、そしてR、R、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、請求項1において定義したとおりである]
    の化合物の、以下の式:
    H−Xa
    [式中、Xaは、OR17、NH、NHR17、N(R17、OR3b、SR3b、NHR3b、N[(C1−C6)アルキル]R3b及びSR3aを表し、ここにおいて、R17は、所望により置換されていてもよい(C1−C6)アルキル基であり、そしてR3a及びR3bは、それぞれ必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、請求項1において定義したとおりである]
    の化合物との、都合よくは、適した塩基の存在下での反応;或いは
    (f)が、(i)少なくとも一つの窒素原子を含んでなり、そして所望により窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い更なる異種原子を含んでいてもよく、所望により置換されていてもよい、飽和の単環式の5又は6員の複素環式環、或いは(ii)所望により置換されていてもよい2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナン基である、式(I)の化合物のための、
    以下の式(IX):
    Figure 2008534481
    [式中、Lは、適した置換可能な基であり、そしてR、R、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、請求項1において定義したとおりである]
    の化合物の、(i)以下の式(Xb):
    Figure 2008534481
    [式中、Qは、窒素に加えて、窒素、酸素及び硫黄から選択される一つ又はそれより多い異種原子を所望により含んでいてもよい、飽和の単環式の5又は6員の複素環式環であり、この環は、請求項1において定義したとおりの少なくとも一つの基によって所望により置換されていてもよい]
    の化合物との、又は(ii)所望により置換されていてもよい2,7−ジアザスピロ[3.5]ノナンとの、都合よくは、適した塩基の存在下での反応;或いは
    (g)が、(C2−C6)アルケニル又は(C2−C6)アルキニル基であり、そしてR基が、請求項1において定義したとおりの少なくとも一つの基によって所望により置換されていてもよい式(I)の化合物のための、
    以下の式(IX):
    Figure 2008534481
    [式中、Lは、適した置換可能な基であり、そしてR、R、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、請求項1において定義したとおりである]
    の化合物の、以下の式(Xc)又は以下の式(Xc’):
    Figure 2008534481
    [式中、R18は、水素及び所望により置換されていてもよい(C1−C4)アルキル又は(C1−C4)アルコキシカルボニル基から選択される]
    の化合物との、都合よくは、適した塩基及び適した触媒の存在下での反応;或いは
    (h)が、炭素原子を経由してピリミジン環に接続されている式(I)の化合物のための、
    以下の式(IX):
    Figure 2008534481
    [式中、Lは、適した置換可能な基であり、そしてR、R、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、請求項1において定義したとおりである]
    の化合物の、以下の式:
    M−R
    [式中、Rは、請求項1において定義したとおりのR基から適当に選択され、そしてMは、金属基である]
    の化合物との、都合よくは、適した触媒の存在下での反応;或いは
    (i)が、(C1−C6)アルコキシカルボニル基である〔そしてRは、請求項1において定義したとおりの少なくとも一つの基によって所望により置換されていてもよい〕式(I)の化合物のための、
    以下の式(X):
    Figure 2008534481
    [式中、R、R、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、請求項1において定義したとおりである]
    の化合物の、以下の式:
    H−O−(C1−C6)アルキル
    [式中、(C1−C6)アルキル基は、Rの置換基として請求項1において定義したとおりの少なくとも一つの基によって所望により置換されていてもよく、そして必要な場合いずれもの官能基は保護されている]
    の化合物との、都合よくは、適した酸の存在下での反応;或いは
    (j)が、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも一つの異種原子を含んでなる5員の複素芳香族環である(そしてR基は、請求項1において定義したとおりの少なくとも一つの基によって所望により置換されていてもよい)式(I)の化合物のための、
    適当な出発物質及び適した脱水剤を使用する内部縮合反応;或いは
    (k)が、(C1−C6)アルキル、(C3−C6)アルケニル、(C3−C6)アルキニル、又は(C1−C6)アルコキシ基であって請求項1において定義したとおりの少なくとも一つの基によって置換されているものである、式(I)の化合物のために、
    以下の式(XII):
    Figure 2008534481
    [式中、Lは、適した置換可能な基であり、Wは、所望により置換されていてもよい(C1−C6)アルキル、(C3−C6)アルケニル、(C3−C6)アルキニル又は(C1−C6)アルコキシ基であり、そしてR、R、Q及びQは、必要な場合いずれもの官能基が保護されていることを除き、請求項1において定義したとおりである]
    の化合物を、式H−Xa、(Xb)、(Xc)、(Xc’)又はM−Rの化合物と反応させること;
    そして所望により、工程(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、(j)又は(k)の後に、以下の一つ以上を実施すること:
    ・ 得られた化合物を、更なる本発明の化合物に転換すること
    ・ 化合物の医薬的に受容可能な塩を形成すること。
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